JP3593211B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は硬化物の表面の残留タックが優れるとともに、塗料を塗布した場合は塗料密着性に優れた湿分硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
反応性ケイ素基とは、例えば−Si(OCHで表される基で空気中の水分等により加水分解し−Si(OH)を経て他の反応性ケイ素基とシラノール縮合反応によりシロキサン結合(Si−O−Si)を生じる基である。従って反応性ケイ素基を有するポリマーは湿分存在下で室温の下でも架橋硬化する。このようなポリマーの中で、主鎖骨格がポリオキシプロピレンなどのオキシアルキレン重合体は、室温では液状で硬化によりゴム弾性体となる特性を有し、建築用シーラント、工業用シーラントに広く用いられている。しかしこれを目地(壁材等の建築材料の隙間)等に充填施工後、硬化後においても硬化物の表面に残留タック(ベタツキ)が残り、埃付着による表面の汚染が進行し美観上問題があった。また硬化物の表面に塗料が塗布される場合があるが、塗料とシーラント表面との密着力は必ずしも十分でなく、特に溶剤系塗料を使用した場合は十分とはいえない問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は硬化後においても硬化物の表面の残留タックが小さく、塗料が塗布された場合、塗料とシーラント表面との密着力が大きい反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体を含有する硬化性組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討の結果、表面改質剤として分子中に少なくとも1つのアミノ基と少なくとも1つのトリアルキルシロキシ基を有するケイ素化合物を用いることにより、上記課題が解決できることを見い出し、本発明に至った。
【0005】
すなわち本発明は、(a)分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン重合体及び(b)分子中に少なくとも1個のアミノ基と少なくとも1個のトリアルキルシロキシ基を有するケイ素化合物を含有する硬化性組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に含有される(a)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン重合体の主鎖骨格は、本質的に一般式(1)で示される繰り返し単位を有するものである。
−R−O− (1)
(式中、Rは2価の有機基)
一般式(1)におけるRは、炭素数1〜14の、さらには2〜4の、直鎖状もしくは分岐状アルキレン基が好ましい。一般式(1)で示される繰り返し単位の具体例としては、
−CHO−、−CHCHO−、−CHCH(CH)O−、
−CHCH(C)O−、
−CHC(CHO−、−CHCHCHCHO−
等が挙げられる。オキシアルキレン重合体の主鎖骨格は、1種類だけの繰り返し単位からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。特にプロピレンオキシドを主成分とする重合体から成るのが好ましい。
【0007】
(a)成分中に含有される反応性ケイ素基はケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有しシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。代表例としては、一般式(2)
−(SiR 2−aO)−SiR 3−b (2)
(式中、RおよびRは、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基またはRSiO−(Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のRは同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1または2を、bは0、1、2または3を、それぞれ示す。またp個の一般式(3)で表される基、
−SiR 2−aO− (3)
におけるaは同一である必要はない。pは0〜19の整数を示す。但し、(aの和)+b≧1を満足するものとする。)
で表わされる基があげられる。
【0008】
上記Xで示される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱やすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。
【0009】
該加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(aの和)+bは1〜5の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。
前記反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個でもよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合等により連結されたケイ素原子の場合には、20個程度あってもよい。
【0010】
なお、一般式(4)
−SiR 3−b (4)
(式中、R,X,bは前記と同じ)
で表わされる反応性ケイ素基が、入手が容易である点から好ましい。
また上記一般式(2)、(3)、(4)におけるRおよびRの具体例としては、たとえばメチル基、エチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基や、Rがメチル基、フェニル基などであるR SiOーで示されるトリオルガノシロキシ基等があげられる。RやRとしてはメチル基が特に好ましい。
【0011】
反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行えばよい。すなわち、例えば以下の方法が挙げられる。
(イ) 分子中に水酸基等の官能基を有するオキシアルキレン重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を含有するオキシアルキレン重合体を得る。もしくは、不飽和基含有エポキシ化合物との共重合により不飽和基含有オキシアルキレン重合体を得る。ついで得られた反応生成物に反応性ケイ素基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
(ロ) (イ)法と同様にして得られた不飽和基を含有するオキシアルキレン重合体にメルカプト基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
(ハ) 分子中に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基を有するオキシアルキレン重合体にこの官能基に対して反応性を示す官能基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。以上の方法のなかで、(イ)の方法、または(ハ)のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシアネート基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法が好ましい。 (a)成分の重合体は直鎖状、または分岐を有してもよく、その分子量は500〜50,000程度、より好ましくは1,000〜30,000である。含有される反応性ケイ素基は重合体1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在するのがよい。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満になると、硬化性が不充分になり、また多すぎると網目構造があまりに密となるため良好な機械特性を示さなくなる。
【0012】
(a)成分の具体例としては、特公昭45−36319号、同46−12154号、特開昭50−156599号、同54−6096号、同55−13767号、同55−13468号、同57−164123号、特公平3−2450号、米国特許 3,632,557、米国特許 4,345,053、米国特許 4,366,307、米国特許 4,960,844等の各公報に提案されているもの、また特開昭61−197631号、同61−215622号、同61−215623号、同61−218632号の各公報に提案されている数平均分子量6,000以上、Mw/Mnが1.6以下の高分子量で分子量分布が狭いオキシアルキレン系重合体が例示できるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0013】
上記の反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。また、反応性ケイ素基を有するビニル系重合体をブレンドしてなるオキシアルキレン重合体も使用できる。
反応性ケイ素基を有するビニル系重合体をブレンドしてなるオキシアルキレン重合体の製造方法は、特開昭59−122541号、同63−112642号、同特開平6−172631号等に提案されている。好ましい具体例は、反応性ケイ素基を有し分子鎖が実質的に、下記一般式(5)で表される炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸エステル単量体単位および(または)メタアクリル酸エステル単量体単位と、下記一般式(6)で表される炭素数10以上のアルキル基を有するアクリル酸エステル単量体単位および(または)メタクリル酸アルキルエステル単量体単位からなる共重合体に、反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン重合体をブレンドして製造する方法である。
【0014】
−CH−C(R)(COOR)− (5)
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、Rは水素原子またはメチル基を示す)
−CH−C(R)(COOR)− (6)
(式中、Rは前記に同じ、Rは炭素数10以上のアルキル基を示す)
前記一般式(5)のRとしては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基などの炭素数1〜8、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜2のアルキル基があげられる。なお、Rのアルキル基は単独でもよく、2種以上混合していてもよい。
【0015】
前記一般式(6)のRとしては、たとえばラウリル基、トリデシル基、セチル基、ステアリル基、炭素数22のアルキル基、ベヘニル基などの炭素数10以上、通常は10〜30、好ましくは10〜20の長鎖のアルキル基があげられる。なお、Rのアルキル基はRの場合と同様、単独でもよく、2種以上混合したものであってもよい。
【0016】
該ビニル系共重合体の分子鎖は実質的に(5)及び式(6)の単量体単位からなるが、ここでいう実質的にとは該共重合体中に存在する式(5)及び式(6)の単量体単位の合計が50重量%をこえることを意味する。式(5)及び式(6)の単量体単位の合計は好ましくは70重量%以上である。
また式(5)の単量体単位と式(6)の単量体単位の存在比は、重量比で95:5〜40:60が好ましく、90:10〜60:40がさらに好ましい。
【0017】
該共重合体に含有されていてもよい式(5)及び式(6)以外の単量体単位としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸などのアクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテルなどのアミノ基を含む単量体;その他アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレンなどに起因する単量体単位があげられる。
【0018】
該共重合体は、数平均分子量で500〜100,000のものが取り扱いの容易さの点から好ましい。
該共重合体が有する反応性ケイ素基は、前記(2)、(4)で表される基と同じである。
該共重合体中の反応性ケイ素基の個数は充分な硬化性を得る点から平均1個以上、さらには1.1個以上、とくには1.5個以上が好ましく、また見かけ上反応性ケイ素基1個当りの数平均分子量が300〜4,000になるように存在することが好ましい。
【0019】
さらに、反応性ケイ素官能基を有するビニル系重合体をブレンドしてなるオキシアルキレン重合体の製造方法としては、他にも、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の存在下で(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合を行う方法が利用できる。この製造方法は、特開昭59−78223号、特開昭59−168014号、特開昭60−228516号、特開昭60−228517号等の各公報に具体的に開示されているが、これらに限定されるものではない。
【0020】
本発明で用いる、分子中に少なくとも1つのアミノ基と少なくとも1つのトリアルキルシロキシ基を有するケイ素化合物は一般式(7)で表すことができる。
【0021】
【化1】
Figure 0003593211
【0022】
(式中、Yはアミノ基を有するアルキル基、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基またはRSiO−(Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のRは同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、Rが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基、同種もしくは異種の加水分解性基又はーOーSiQ基、但しQは水酸基、同種もしくは異種の加水分解性基、炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価の有機基またはトリオルガノシロキシ基から選ばれる基であって、水酸基、同種もしくは異種の加水分解性基を少なくとも1つ含有する。R、R10及びR11はそれぞれ独立に、置換あるいは非置換の炭素数1〜6のアルキル基及びフェニル基から選択される基を示す。cは前記に同じ。d、eは1または2である。)
このような化合物を具体的に例示すると、γーアミノプロピルトリメチルシロキシジエトキシシラン、Nー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシラン、Nー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメチルシロキシメチルメトキシシラン、ジエチレントリアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシラン、N,Nージメチルーγーアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシラン等を具体的に例として上げることができる。
【0023】
また、このような化合物は、分子中に少なくとも1つのアミノ基と少なくとも1つの加水分解性基を有するケイ素化合物をトリアルキルシラノール化合物と反応させることによって容易に合成することができる。
分子中に少なくとも1つのアミノ基と少なくとも1つの加水分解性基を有するケイ素化合物としてはγーアミノプロピルトリエトキシシラン(A−1100:日本ユニカー社品)、Nー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(A−1120:日本ユニカー社品)、Nー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBMー602:信越化学工業社品)、ジエチレントリアミノプロピルトリメトキシシラン(Aー1130:日本ユニカー社品)、N,Nージメチルーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(D5200:チッソ社品)、N,N´ービス[γートリメトキシシリルプロピル]エチレンジアミン(XS1003:チッソ社品)、Nーベンジルーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(Xー12ー512:信越化学工業社品)、Nーフェニルーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(KBM573:信越化学工業社品)等が例示できるがこれらに限定されるものではない。
【0024】
トリアルキルシラノール化合物としてはトリメチルシラノール、トリエチルシラノール、トリフェニルシラノール等が例示できるがこれらに限定されるものではない。
本発明の組成物には、必要に応じて種々の可塑剤を使用することができる。これらの添加量はオキシアルキレン重合体100重量部に対して、可塑剤の総量が0.1〜150重量部の範囲になるように使用すると好ましい結果が得られる。150重量部をこえると液状成分が多くなり改善効果が得られなくなる。
【0025】
可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどの如きフタル酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ベンジルなどの如きエポキシ可塑剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールやその誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、塩素化パラフィン類などの可塑剤が単独または2種類以上の混合物の形で任意に使用できる。
【0026】
さらに本発明の組成物には、反応性ケイ素基の反応を促進するシラノール縮合触媒が含有されていてもよい。この様なシラノール縮合触媒としては、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;ジブチルすずジラウレート、ジブチルすずマレエート、ジブチルすずジアセテート、オクチル酸すず、ナフテン酸すず、ジブチルすずオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルすずジアセチルアセトナート等の有機すず化合物類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類;ビスマス−トリス(2−エチルヘキソエート)、ビスマス−トリス(ネオデカノエート)等のビスマス塩と有機カルボン酸との反応物等;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物類;オクチル酸鉛等の有機鉛化合物;有機バナジウム化合物;ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物あるいはそれらのカルボン酸などとの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物等が例示されるが、これらに限定されるものではなく、一般に使用されている縮合触媒を用いることができる。これらのシラノール触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。これらのシラノール縮合触媒のうち、有機金属化合物類、または有機金属化合物類とアミン系化合物の併用系が硬化性の点から好ましい。
【0027】
これらのシラノール縮合触媒の使用量は、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン系重合体100重量部に対して0.01〜20重量部程度が好ましく、0.1〜10重量部程度が更に好ましい。オキシアルキレン系重合体に対してシラノール縮合触媒の使用量が少なすぎると、硬化速度が遅くなり、また硬化反応が充分に進行しにくくなるので、好ましくない。一方、オキシアルキレン系重合体に対してシラノール縮合触媒の使用量が多すぎると、硬化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られにくくなるので好ましくない。
【0028】
また本発明の組成物には、更に必要に応じて脱水剤、相溶化剤、接着性改良剤、物性調整剤、保存安定性改良剤、充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、アミン系ラジカル連鎖禁止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、シラン化合物などの各種添加剤を適宜添加できる。
【0029】
例えば添加剤として充填剤を用いる場合、木粉、クルミ殻粉、もみ殻粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、グラファイト、けいそう土、白土、カオリン、クレー、タルク、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、石英粉末、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維等が使用されうる。これらのフィラーは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0030】
また、(a)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン重合体以外に反応性ケイ素基を有する他の重合体、例えばポリジメチルシロキサン等を添加してもよい。
(a)オキシアルキレン系重合体と(b)成分、からなる本発明の組成物の調製方法には特に制限はないが、具体的な例としては、(a)オキシアルキレン重合体に添加し、必要に応じて撹拌条件などを適宜調整し、均一に分散させればよい。他にも、ミキサー、ロール、またはニーダー等を用いて混合するといった方法が採用されうる。
【0031】
また、以上のようにして得られる組成物は、2液型はもちろん1液型の硬化性組成物にも適用できる。後者の場合は、実質的に水分のない状態で本発明組成物を調製することによって得られ、密閉状態に保存すれば長期間の貯蔵に耐え、大気中に曝すれば速やかに表面より硬化を開始する。
本発明組成物は、弾性シーリング材として建造物、土木工事、また工業用途等の分野に有用であり、塗料、接着剤、注入剤、コーティング材としても使用できる。
【0032】
以下、本発明の組成物を実施例によって更に詳しく述べる。
【0033】
【実施例】
実施例1
密閉可能な混練機(プラネタリー型ミキサー)に1分子あたり平均2.1個のメチルジメトキシシリル基、−Si(CH)(OCH、を含有する数平均分子量17,000のプロピレンオキシド重合体100重量部、可塑剤としてDIDP(ジイソデシルフタレート)55重量部、フィラーとして表面処理膠質炭酸カルシウム120重量部、酸化チタン20重量部を加え、タレ防止剤として脂肪族アマイドワックス2重量部、紫外線吸収剤1重量部、光安定剤1重量部を加え、120℃で2時間、真空下で撹拌して脱水した。室温に冷却した後、粘度安定剤としてビニルトリメトキシシラン2重量部、硬化触媒としてUー220(日東化成社品)2重量部、表面改質剤としてNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシラン3重量部を加え室温で撹拌した。これを密閉容器に充填して1液型硬化性組成物を得た。実施例1〜3ではこのようにして得られた組成物で製造直後のものと50°Cで14日間貯蔵後のものについて以下の評価を行った。
【0034】
以上のようにして得られた組成物を3mmの厚さに延ばし、23℃、55%RHの条件で硬化させ、1日後に硬化物表面に市販工業用溶剤系アクリル塗料5種(アクリルウレタン系塗料3種、アクリルラッカー1種、アクリルエナメル1種)を刷毛で塗装し、7日後にニチバン製セロハンテープを用いて2mm間隔の碁盤目試験(25個)を行った。評価は全碁盤目数に対するシーラント表面に残存する碁盤目数の百分率(%)で示した。
【0035】
また、残留タック(ベタツキ)の測定は、同様にして得られた組成物を3mmの厚さに延ばし、23℃、55%RHの条件で1日及び7日硬化させた後、表面の指触により行った。さらに、JISK6251に従い引張物性を評価した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003593211
【0037】
実施例2〜3
実施例1におけるNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシランの使用量を表1に示した量に変量した以外は実施例1と同様にして実施した。結果を表1に示す。なお実施例2、3では一般的な接着性付与剤としてNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(A−1120)を用いている。
【0038】
比較例1〜2
実施例1において、Nー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシランの代わりに、一般的な接着性付与剤であるNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(A−1120)を用いる以外は実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。表1より本発明の組成物は硬化物の表面の残留タック及び塗料密着性がすぐれていることがわかる。なお組成物の貯蔵の有無で密着性に差があるが詳細な原因は不明である。
【0039】
実施例4〜8
1分子あたり平均2.1個のメチルジメトキシシリル基、−Si(CH)(OCH、を含有する数平均分子量17,000のプロピレンオキシド重合体100重量部、可塑剤としてDIDP(ジイソデシルフタレート)55重量部、フィラーとして表面処理膠質炭酸カルシウム120重量部、酸化チタン20重量部を加え、タレ防止剤として脂肪族アマイドワックス2重量部、紫外線吸収剤1重量部、光安定剤1重量部を加え、粘度安定剤としてビニルトリメトキシシラン2重量部、硬化触媒としてUー220(日東化成社品)2重量部、表面改質剤として表2に示す分子中に少なくとも1つのアミノ基と少なくとも1つのトリアルキルシロキシ基を有するケイ素化合物を加え室温で撹拌した。本実施例では実施例1〜3と異なり真空下の脱水および密閉容器への充填は行わなかった。
【0040】
以上のようにして得られた組成物を3mmの厚さに延ばし、23℃、55%RHの条件で硬化させ、1日後に硬化物表面に市販溶剤系工業用塗料5種を刷毛で塗装し、7日後にニチバン製セロハンテープを用いて2mm間隔の碁盤目試験(25個)を行った。評価は全碁盤目数に対するシーラント表面に残存する碁盤目数の百分率(%)で示した。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
Figure 0003593211
【0042】
比較例3〜4
実施例4のNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシランを添加しないか(比較例4)あるいはこのもののかわりにNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(Aー1120)を3重量部用いた(比較例3)以外は実施例4と同様に実施した。結果を表2に示す。
【0043】
実施例9、比較例5
1分子あたり平均2.1個のメチルジメトキシシリル基、−Si(CH)(OCH、を含有する数平均分子量17,000のプロピレンオキシド重合体100重量部に硬化触媒としてUー220(日東化成社品)2重量部、表面改質剤としてNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメチルシロキシジメトキシシランまたはNー(βーアミノエチル)ーγーアミノプロピルトリメトキシシラン(Aー1120)を加え室温で撹拌した。以上のようにして得られた組成物を3mmの厚さに延ばし、23℃、55%RHの条件で硬化させ、1日後に硬化物表面に市販工業用溶剤系塗料5種を刷毛で塗装し、7日後にニチバン製セロハンテープを用いて2mm間隔の碁盤目試験(25個)を行った。評価は全碁盤目数に対するシーラント表面に残存する碁盤目数の百分率(%)で示した。結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
Figure 0003593211
【0045】
【発明の効果】
以上示したように、本発明は残留タックと塗料密着性に優れた硬化性組成物を提供しうる。

Claims (1)

  1. (a)分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン重合体及び(b)分子中に少なくとも1個のアミノ基と少なくとも1個のトリアルキルシロキシ基を有するケイ素化合物を含有する硬化性組成物。
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