JP3304954B2 - シーラント用硬化性組成物 - Google Patents

シーラント用硬化性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応性ケイ素基を
含有するオキシプロピレン重合体、及びシランカップリ
ング剤を含有する新規な硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】反応性
ケイ素基(水酸基または加水分解性基の結合したケイ素
原子を含むケイ素原子含有基であって、シロキサン結合
を形成し得る基)を有するオキシプロピレン重合体は液
状の重合体になり得るもので、湿分等により室温で硬化
してゴム状硬化物を生じる。このため、建築物の弾性シ
−ラント等に用いられている。この重合体の使用に際し
ては、重合体の保存安定性の改善(保存中の硬化の防
止)や硬化物の被着体への接着性の改善のために、シラ
ンカップリング剤との組成物として用いられることがあ
る(特開昭57−182350号、特開昭57−205
443号)。
【0003】しかしながら、このような組成物の硬化物
はシランカップリング剤を添加しない場合に比較して引
張特性の1つであるモジュラスが上昇し、ゴムとしての
性質が損なわれるという欠点を有することが判明した。
【0004】本発明者等は、鋭意検討の結果、分子量分
布が狭く反応性ケイ素基を有するオキシプロピレン重合
体を用いると、シランカップリング剤を添加しても硬化
物のモジュラスの上昇が小さいことを見出し、本発明に
至った。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】本発明のシーラン
ト用硬化性組成物(以下、単に「硬化性組成物」ともい
う)は、 (A)重合体主鎖が
【化2】 で示される繰返し単位からなり、水酸基又は加水分解性
基の結合したケイ素原子を含むケイ素原子含有基(反応
性ケイ素基)を少なくとも1個有するオキシプロピレン
重合体であって、Mw/Mn(重量平均分子量/数平均
分子量)が1.6以下で数平均分子量(Mn)が6,0
00以上であるオキシプロピレン重合体、及び (B)シランカップリング剤を含有してなる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用される(A)成分の
オキシプロピレン重合体に含有されている反応性ケイ素
基は特に限定されるものではないが、代表的なものを示
すと、例えば、下記一般式、化3で表わされる基が挙げ
られる。
【0007】
【化3】 [式中、RおよびRは、いずれも炭素数1〜20の
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜
20のアラルキル基または(R’)SiO−で示され
るトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが2
個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異
なっていてもよい。ここでR’は炭素数1〜20の1価
の炭化水素基であり、3個のR’は同一であってもよ
く、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性
基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一で
あってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2ま
たは3を、bは0、1または2をそれぞれ示す。また、
m個の
【化4】 におけるbは異なっていてもよい。mは0〜19の整数
を示す。但し、a+Σb≧1を満足するものとす
る。]。
【0008】上記Xで示される加水分解性基は特に限定
されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的
には、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アシルオキシ基、ケトキシメ―ト基、アミノ基、ア
ミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、
アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、
水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメ
―ト基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカ
プト基およびアルケニルオキシ基が好ましいが、加水分
解性が穏やかで取扱いやすいという観点からメトキシ基
等のアルコキシ基が特に好ましい。
【0009】この加水分解性基や水酸基は1個のケイ素
原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1
〜5であるのが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応
性ケイ素基中に2個以上存在する場合には、それらは同
一であってもよく、異なっていてもよい。
【0010】反応性ケイ素基中に、ケイ素原子は1個あ
ってもよく、2個以上あってもよいが、シロキサン結合
等によりケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合
には、20個程度あってもよい。
【0011】なお、下記一般式、化5で表わされる反応
性ケイ素基が、入手容易の点からは好ましい。
【0012】
【化5】 (式中、R、X、aは前記と同じ。)。
【0013】また、上記一般式、化3におけるRおよ
びRの具体例としては、例えば、メチル基、エチル基
などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアル
キル基、フェニル基などのアリ―ル基、ベンジル基など
のアラルキル基、R′がメチル基やフェニル基などであ
る(R′)SiO−で示されるトリオルガノシロキシ
基等が挙げられる。R、R、R′としてはメチル基
が特に好ましい。
【0014】反応性ケイ素基はオキシプロピレン重合体
1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存
在するのがよい。重合体1分子中に含まれる反応性ケイ
素基の数が1個未満になると、硬化性が不充分になり、
良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。
【0015】反応性ケイ素基はオキシプロピレン重合体
分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよ
い。反応性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると、最終
的に形成される硬化物に含まれるオキシプロピレン重合
体成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸び
で低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
【0016】本発明に使用される(A)成分における重
合体主鎖を構成するオキシプロピレン重合体は、
【化6】 で示される繰返し単位からなるものである。このオキシ
プロピレン重合体は、直鎖状であっても分枝状であって
もよく、あるいは、これらの混合物であってもよい。
【0017】このオキシプロピレン重合体の数平均分子
量(Mn)としては6,000以上のものが有効に使用
されうるが、好ましくは6,000〜30,000の数
平均分子量を有するものがよい。さらに、このオキシプ
ロピレン重合体においては、重量平均分子量と数平均分
子量との比(Mw/Mn)が1.6以下であり、極めて
分子量分布が狭い(単分散性が大きい)。Mw/Mnの
値は好ましくは1.5以下であり、さらに好ましくは
1.4以下である。分子量分布は、各種の方法で測定可
能であるが、通常はゲル浸透クロマトグラフィ(GP
C)法での測定が一般的である。このように数平均分子
量が大きいにもかかわらず分子量分布が狭いので、本発
明の組成物は、硬化前においては粘度が低く取扱いが容
易であり、硬化後においては良好なゴム状弾性挙動を示
す。
【0018】本発明の(A)成分となる反応性ケイ素基
を有するオキシプロピレン重合体は、官能基を有するオ
キシプロピレン重合体に反応性ケイ素基を導入すること
によって得るのが好ましい。
【0019】高分子量で分子量分布が狭く官能基を有す
るオキシプロピレン重合体は、オキシプロピレンの通常
の重合法(苛性アルカリを用いるアニオン重合法)やこ
の重合体を原料とした鎖延長反応方法によって得ること
は極めて困難であるが、特殊な重合法である特開昭61
−197631号、特開昭61−215622号、特開
昭61−215623号、特開昭61−218632
号、特公昭46−27250号及び特公昭59−153
36号等に記載された方法により得ることができる。な
お、反応性ケイ素基を導入すると分子量分布は導入前の
重合体に比較し広がる傾向にあるので、導入前の重合体
の分子量分布はできるだけ狭いことが好ましい。
【0020】反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行な
えばよい。すなわち、例えば、以下の方法が挙げられ
る。
【0021】(1)末端に水酸基等の官能基を有するオ
キシプロピレン重合体に、この官能基に対して反応性を
示す活性基及び不飽和基を有する有機化合物を反応さ
せ、次いで、得られた反応生成物に加水分解性基を有す
るヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
【0022】(2)末端に水酸基、エポキシ基やイソシ
アネ−ト基等の官能基(以下、Y官能基という)を有す
るオキシプロピレン重合体に、このY官能基に対して反
応性を示す官能基(以下、Y′官能基という)及び反応
性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
【0023】このY′官能基を有するケイ素化合物とし
ては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどのようなアミノ基含有シラン類;γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシランなどのようなメルカ
プト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシランなどのようなエポキシシ
ラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどのような
ビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルト
リメトキシシランなどのような塩素原子含有シラン類;
γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−
イソシアネートプロピルメチルジメトキシシランなどの
ようなイソシアネート含有シラン類;メチルジメトキシ
シラン、トリメトキシシラン、メチルジエトキシシラン
などのようなハイドロシラン類などが具体的に例示され
うるが、これらに限定されるものではない。
【0024】以上の方法のなかで、(1)の方法、又は
(2)のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシアネ
ート基及び反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる
方法が、好ましい。
【0025】本発明の(B)成分であるシランカップリ
ング剤は、加水分解性基が結合したケイ素原子を含む基
(以下、加水分解性ケイ素基という)及びこの基以外の
官能性基を有する化合物である。
【0026】加水分解性ケイ素基の例としては、化3で
表わされる基のうちXが加水分解性基であるものをあげ
ることができる。加水分解性基としてはすでにあげた基
を例示できるが、メトキシ基等のアルコキシ基が好まし
い。加水分解性基の個数は2個以上、特に3個以上が好
ましい。
【0027】加水分解性ケイ素基の中では、化5で表わ
される基が好ましい。特に、化5においてaが2又は3
の場合、とりわけ3の場合が好ましい。
【0028】加水分解性ケイ素基以外の官能性基として
は、1級、2級、3級のアミノ基、メルカプト基、エポ
キシ基、カルボキシル基、ビニル基、ハロゲン、イソシ
アネート基などを例示できる。これらのうち、アミノ
基、ビニル基などが好ましい。
【0029】加水分解性ケイ素基とこれ以外の官能性基
は、アルキレン基、アリーレン基などの炭化水素基で結
合されていればよいが、特にこれらに限定されるもので
はない。シランカップリング剤の分子量は500以下、
特には300以下が好ましい。
【0030】シランカップリング剤の具体例としては、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β
−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリ
メトキシシランなどのアミノ基含有シラン類;γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチル
ジエトキシシランなどのメルカプト基含有シラン類;γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなど
のエポキシ結合含有シラン類;β−カルボキシエチルト
リエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス
(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(N−カル
ボキシメチルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシランなどのカルボキシシラン類;ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
クリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなど
のようなビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシランなどのような塩素原子含有シ
ラン類;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどのようなイソシアネート含有シラン類などをあげ
ることができる。また、これらを変性した誘導体等もシ
ランカップリング剤として用いることができる。
【0031】本発明においてシランカップリング剤は、
反応性ケイ素基含有オキシプロピレン重合体100部
(重量部、以下同様)に対し0.01〜20部の範囲で
使用される。特に0.1〜10部で使用するのが好まし
い。シランカップリング剤は1種類のみで使用してもよ
いし、2種類以上混合使用してもよい。
【0032】なお、(B)成分としてアミノ基置換シラ
ンカップリング剤を用いると、ガラス、石材、金属はも
とより、プラスチック、木材等の種々の被着体に対して
特に優れた接着性を有する硬化性組成物が得られる。
【0033】このようなアミノ基置換シランカップリン
グ剤としては、アミノ基置換アルコキシシラン又はアミ
ノ基置換アルコキシシラン誘導体化合物が好ましい。こ
れらを具体的に例示すると、
【化7】 等のアミノ基置換アルコキシシラン、及び上記アミノ基
置換アルコキシシランと
【化8】 の様なエポキシシラン化合物との反応物、又は上記アミ
ノ基置換アルコキシシランと
【化9】 の様なメタクリルオキシシラン化合物との反応物が挙げ
られる。アミノ基置換アルコキシシランと、エポキシシ
ラン化合物又はアクリロイルシラン化合物との反応は、
アミノ基置換アルコキシシラン1モルに対して当該シラ
ン化合物を0.2〜5モル混合し、室温ないし180℃
の範囲で1〜8時間撹拌することによって容易に得るこ
とができる。
【0034】本発明の組成物を硬化させるにあたっては
硬化触媒を使用してもしなくてもよい。硬化触媒を使用
する場合には、従来公知のものを広く使用することがで
きる。その具体例としては、テトラブチルチタネート、
テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル類;
ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、
ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン
酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオキサ
イドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチルスズジア
セチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチルアセ
トナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテー
ト、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテ
ートなどの有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテ
トラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセ
トナートなどのキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチ
ルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルア
ミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グア
ニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N
−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ
ン−7(DBU)などのアミン系化合物、あるいはこれ
らアミン系化合物のカルボン酸などとの塩;過剰のポリ
アミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹
脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成
物;などのシラノール縮合触媒、さらには他の酸性触
媒、塩基性触媒などの公知のシラノール縮合触媒等が例
示される。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種
以上併用してもよい。
【0035】これらの硬化触媒の使用量は、反応性ケイ
素基含有オキシプロピレン重合体100部に対して0.
1〜20部程度が好ましく、1〜10部程度が更に好ま
しい。反応性ケイ素基含有オキシプロピレン重合体に対
して硬化触媒の使用量が少なすぎると、硬化速度が遅く
なることがあり、また硬化反応が充分に進行しにくくな
る場合がある。一方、反応性ケイ素基含有オキシプロピ
レン重合体に対して硬化触媒の使用量が多すぎると、硬
化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得ら
れにくくなるので、好ましくない。
【0036】反応性ケイ素基含有オキシプロピレン重合
体は、種々の充填剤を混入することにより変性しうる。
充填剤としては、フユームシリカ、沈降性シリカ、無水
ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラックの如き補強
性充填剤;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソ
ウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベン
トナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、
活性亜鉛華、水添ヒマシ油およびシラスバルーン、など
の如き充填剤;石綿、ガラス繊維およびフィラメントの
如き繊維状充填剤が例示される。
【0037】これら充填剤で強度の高い硬化性組成物を
得たい場合には、主にフユームシリカ、沈降性シリカ、
無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理
微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性
亜鉛華などから選ばれる充填剤を反応性ケイ素基含有オ
キシプロピレン重合体100部に対し、1〜100部の
範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。また、低強
度で伸びが大である硬化性組成物を得たい場合には、主
に酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タ
ルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンな
どから選ばれる充填剤を反応性ケイ素基含有オキシプロ
ピレン重合体100部に対し5〜200部の範囲で使用
すれば好ましい結果が得られる。もちろんこれら充填剤
は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用
してもよい。
【0038】本発明の硬化性組成物においては、可塑剤
を充填剤と併用して使用すると硬化物の伸びを大きくで
きたり、多量の充填剤を混入できたりするのでより有効
である。この可塑剤としては、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどの
如きフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハ
ク酸イソデシル、セバシン酸ジブチルなどの如き脂肪族
二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエ
ート、ペンタエリスリトールエステルなどの如きグリコ
ールエステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノー
ル酸メチルなどの如き脂肪族エステル類;リン酸トリク
レジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニ
ルなどの如きリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エ
ポキシステアリン酸ベンジルなどの如きエポキシ可塑剤
類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類など
のポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールや
その誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−メチルス
チレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;ポリブタ
ジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリ
クロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、塩素化パ
ラフィン類などの可塑剤が単独又は2種類以上の混合物
の形で任意に使用できる。可塑剤量は、反応性ケイ素基
含有オキシプロピレン重合体100部に対し、0〜10
0部の範囲で使用すると好ましい結果が得られる。
【0039】本発明の硬化性組成物の調製法にはとくに
限定はなく、たとえば上記した成分を配合し、ミキサー
やロールやニーダーなどを用いて常温または加熱下で混
練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、
混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。ま
た、これら成分を適当に組合わせることにより、1液型
や2液型の配合物をつくり使用することもできる。
【0040】本発明の硬化性組成物は、大気中に暴露さ
れると水分の作用により、三次元的に網状組織を形成
し、ゴム状弾性を有する固体へと硬化する。
【0041】本発明の硬化性組成物を使用するに際して
は、更に、必要に応じて、接着性改良剤、物性調整剤、
老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣
化防止剤、光安定剤、アミン系ラジカル連鎖禁止剤、リ
ン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤などの各種添
加剤を適宜添加することが可能である。
【0042】本発明の硬化性組成物は弾性シーラントと
して特に有用であり、建造物、船舶、自動車、道路など
の密封剤として使用しうる。更に、単独あるいはプライ
マーの助けをかりてガラス、磁器、木材、金属、樹脂成
形物などの如き広範囲の基質に密着しうるので、種々の
タイプの密封組成物および接着組成物としても使用可能
である。更に、食品包装材料、注型ゴム材料、型取り用
材料、塗料としても有用である。
【0043】
【発明の効果】本発明の組成物の硬化物は、(A)成分
として分子量分布の広い重合体を用いた組成物の硬化物
に比較し、(B)成分添加に基因するモジュラスの上昇
が小さいという効果を有する。
【0044】なお、本発明の硬化性組成物において
(A)成分として使用される反応性ケイ素基含有オキシ
プロピレン重合体は、数平均分子量が大きいにもかかわ
らず分子量分布が狭い。従って、本発明の組成物は、硬
化前においては、同一分子量で分子量分布の広い従来の
反応性ケイ素基含有オキシプロピレン重合体を含有する
組成物と比べて粘度が低く取扱いが容易である。
【0045】このように硬化前の粘度が低いので、作業
性が良いだけでなく、多量の充填剤を配合できて優れた
室温硬化性組成物を得ることができる。
【0046】さらに、耐酸性などの耐薬品性が予想外に
大幅に改善され、耐溶剤性、耐水性も優れている。
【0047】
【実施例】本発明をより一層明らかにするために、以下
に実施例を掲げる。
【0048】合成例1 1.5リットル耐圧ガラス製反応容器に分子量15,0
00のポリオキシプロピレントリオール(Mw/Mn=
1.38、粘度89ポイズ)401g(0.081当
量)を仕込み、窒素雰囲気下にした。
【0049】137℃で、滴下漏斗からナトリウムメト
キシドの28%メタノール溶液19.1g(0.099
当量)を滴下し、5時間反応させた後、減圧脱揮した。
窒素雰囲気下にもどし塩化アリル9.0g(0.118
当量)を滴下、1.5時間反応させた後、さらにナトリ
ウムメトキシドの28%メタノール溶液5.6g(0.
029当量)と塩化アリル2.7g(0.035当量)
を用いてアリル化をおこなった。
【0050】この反応物をヘキサンに溶かしケイ酸アル
ミニウムで吸着処理した後、ヘキサンを減圧除去すると
311gの黄色透明なポリマーが得られた(粘度68ポ
イズ)。
【0051】このポリマー270g(0.065当量)
を耐圧ガラス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気下にし
た。塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl・6H
25gをイソプロピルアルコール500gに溶かした
溶液)0.075mlを添加後、30分撹拌した。ジメ
トキシメチルシラン6.24g(0.059当量)を滴
下漏斗より加え、90℃で4時間反応させた後、脱揮す
ると260gの黄色透明なポリマーが得られた。
【0052】合成例2 撹拌機付きフラスコに数平均分子量15,000のポリ
オキシプロピレントリオール(Mw/Mn=1.38、
粘度89ポイズ)220g(0.0447当量)とジラ
ウリン酸ジブチルスズ0.02gを仕込み、窒素雰囲気
下でγ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラ
ン8.45g(0.0447当量)を室温で滴下した。
滴下終了後、75℃で1.5時間反応させた。IRスペ
クトルを測定し、2280cm−1付近のNCO吸収の
消失と1730cm−1付近のC=O吸収の生成を確認
した後、反応を終了させた。213gの無色透明のポリ
マーが得られた。
【0053】比較合成例1 数平均分子量が3,000のポリオキシプロピレングリ
コール420gと数平均分子量が3,000のポリオキ
シプロピレントリオール80gとを、窒素置換された耐
圧ガラス製反応容器に仕込んだ。水酸化ナトリウム40
gを加え、60℃で13時間反応させた後、ブロモクロ
ルメタン19gを60℃で10時間反応させた。(得ら
れたポリマーのMw/Mnは2.1であり、粘度は38
5ポイズであった。)続いて、塩化アリル15gを加え
36時間反応をおこなった。反応終了後、減圧にして揮
発物質を除去した。
【0054】内容物をビーカーにとり出しヘキサンに溶
かした。ケイ酸アルミニウムで吸着処理した後、ヘキサ
ンを減圧除去した。
【0055】このポリマー500gを窒素置換された反
応容器に仕込み、塩化白金酸の触媒溶液(HPtCl
・6HO 25gをイソプロピルアルコール500
gに溶かした溶液)0.03gを添加した後、ジメトキ
シメチルシラン12gを加えて80℃で4時間反応させ
た。反応終了後、減圧にして揮発物質を除去すると淡黄
色透明なポリマーが550g得られた。
【0056】合成例1、2および比較合成例1で得られ
たポリマーの粘度をB型粘度計(BMタイプローターN
o.4、12rpm)を用いて、23℃で測定した。ま
た、各ポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布
(Mw/Mn)をGPCにより分析した。GPCは、ポ
リスチレンゲル(東ソー株式会社製)を充填したカラム
に留出溶媒としてテトラヒドロフランを用いて、オーブ
ン温度40℃で分析した。その結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】実施例1 (A)成分として合成例1で得られたポリマ−100
部、硬化触媒としてオクチル酸スズ3部、ラウリルアミ
ン0.5部、(B)成分としてN−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン5部をよ
く混合した後、ポリエチレン製の型枠に気泡が入らない
ように注意深く流し込み、23℃で2日間、さらに50
℃で3日間養生させて、厚さ3mmの硬化物シ−トを得
た。
【0059】この硬化物シ−トから、JISK6301
に準拠して3号型ダンベルを打ち抜き、引張速度200
mm/分で引張試験を行なった。その結果、50%伸張
時応力が、3.16kg/cmであった。
【0060】参考例1 合成例1で得られたポリマ−100部、オクチル酸スズ
3部、ラウリルアミン0.5部をよく混合して、実施例
1と同様の方法で硬化物シ−トを作製し、引張試験を行
なった。その結果、50%伸張時応力が3.07kg/
cmであった。
【0061】比較例1 比較合成例1で得られたポリマ−100部、オクチル酸
スズ3部、ラウリルアミン0.5部、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン5部
をよく混合して、実施例1と同様の方法で硬化物シ−ト
を作製し、引張試験を行なった。その結果、50%伸張
時応力が3.48kg/cmであった。
【0062】参考比較例1 比較合成例1で得られたポリマ−100部、オクチル酸
スズ3部、ラウリルアミン0.5部をよく混合して、実
施例1と同様の方法で硬化物シ−トを作製し、引張試験
を行なった。その結果、50%伸張時応力が2.99k
g/cmであった。
【0063】比較例1と参考比較例1の50%伸張時応
力(50%モジュラス)から明らかなように、(B)成
分の添加によりその値がかなり大きく上昇する。これに
対し実施例1と参考例1の50%伸張時応力から明らか
なように、本発明の組成物においては(B)成分の添加
によってもモジュラスの上昇はほとんどないことがわか
る。
【0064】実施例2、参考例2 合成例1で得られたポリマーにかえて合成例2で得られ
たポリマーを用い、実施例1、参考例1と同様に引張試
験を行なったところ、それぞれ実施例1、参考例1とほ
ぼ同様の結果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−43449(JP,A) 特開 平2−258866(JP,A) 特開 昭57−182350(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/00 - 71/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)重合体主鎖が 【化1】 で示される繰返し単位からなり、水酸基又は加水分解性
    基の結合したケイ素原子を含むケイ素原子含有基を少な
    くとも1個有するオキシプロピレン重合体であって、M
    w/Mnが1.6以下で数平均分子量が6,000以上
    であるオキシプロピレン重合体、及び、 (B)シランカップリング剤 を含有するシーラント用硬化性組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分の重合体のMw/Mnが1.5
    以下である請求項1記載のシーラント用硬化性組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分の重合体の数平均分子量が6,
    000〜30,000である請求項1又は2記載のシー
    ラント用硬化性組成物。
  4. 【請求項4】(A)成分の重合体においてケイ素原子含
    有基が分子鎖末端に存在する請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のシーラント用硬化性組成物。
  5. 【請求項5】(B)成分がアミノ基含有シランカップリ
    ング剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載のシー
    ラント用硬化性組成物。
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