JP2008285709A - 真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する低硫鋼の二次精錬方法 - Google Patents

真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する低硫鋼の二次精錬方法 Download PDF

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Abstract

【課題】真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する技術を提供する。
【解決手段】(a)取鍋精錬〜真空脱ガスの溶鋼温度[℃]を1560〜1660とし、(b)取鍋精錬終了〜真空脱ガス開始の時間[min]を60以下とする。(c)攪拌動力[Watt/ton]を15〜110とし、(d)環流流量[ton/min]を130〜195とする。(e)Al投入量[kg/ton]を0.5〜2.0とし、(f)酸素吹付量[Nm3/ton]を0.4〜2.0とする。(g)取鍋精錬工程終了〜真空脱ガス工程終了のスラグ厚み[mm]を200〜400とし、下記式を満足する。(h)取鍋精錬工程におけるスラグ組成を所定の組成とし、スラグ融点を取鍋内溶鋼の温度以下とする。
TL≧11667 L2-9117 L+3030
TL[℃]:前記スラグの液相線温度、L[m]:前記スラグの厚み
【選択図】図3

Description

本発明は、低硫鋼(S濃度<10[ppm])の二次精錬方法に関し、詳しくは真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する技術に関する。
この種の技術として、特許文献1は極低硫鋼(S濃度≦20[ppm])の製造方法を開示する。この製造方法は、転炉で脱炭精錬した溶鋼を取鍋に受鋼し、その溶鋼中のS濃度に応じて脱硫に必要な組成及びスラグ量を満たす量のCaO及びAl2O3を投入し、真空中にて該取鍋の底から溶鋼中に不活性ガスを吹き込み、スラグ−メタルの攪拌を行うものである。
また、特許文献2は、溶鋼へのスラグ巻き込み低減方法を開示する。このスラグ巻き込み低減方法は、スラグ上面に高融点化調整剤のZrO2を添加し、スラグ融点が1700℃以上となるようにスラグ性状を調整するものである。
特開2002-339014号公報 特開平8-218111号公報
上記特許文献1に係る方法は、真空中で脱硫処理を行う点で、真空中では脱硫処理を行わない操業に適用するのは有意でない。また、上記特許文献2に係る方法は、スラグ上面に高融点化調整剤としてのZrO2を添加している点で高コストである。
一方、転炉から出鋼した溶鋼の脱硫を目的とする取鍋精錬工程と、該溶鋼の昇温などを目的とする真空脱ガス工程と、をこの順に含む操業においては、以下のような問題がある。即ち、取鍋精錬工程において折角溶鋼内のSの大部分をスラグに分配できたのに、次工程である真空脱ガス工程においてスラグから溶鋼へ再度、Sが戻ってきてしまい(以下、この現象を復硫現象と称する。)、結果として、所望の低硫鋼が得られ難かった。裏を返せば、所望の低硫鋼を得るためには、取鍋精錬工程において相当の時間と労力を費やして徹底的に脱硫する必要があった。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する技術を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下のような方法で行われる、低硫鋼の二次精錬が提供される。即ち、転炉から取鍋へ出鋼した溶鋼に対して造滓剤を添加して該溶鋼の上側にスラグを生成せしめると共に、該溶鋼内にArガスを吹き込んで上記の溶鋼及びスラグを攪拌することにより該溶鋼を脱硫する取鍋精錬工程と、取鍋内に収容されている溶鋼に対してAlを投入し且つ酸素を吹き付けることで該溶鋼を昇温せしめると共に、減圧装置を備える真空槽と該真空槽の下部に連結される一対の環流浸漬管とから成る真空脱ガス装置を用いて該溶鋼を前記一対の環流浸漬管のうち何れか一方の環流浸漬管と、前記真空槽と、他方の環流浸漬管と、にこの順に環流させて真空雰囲気に曝すことにより該溶鋼に溶存している不純物元素を除去する真空脱ガス工程と、をこの順に含む、低硫鋼の二次精錬方法である。(a)一の取鍋内に収容されている溶鋼の、前記取鍋精錬工程の開始時点から前記真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の温度[℃]を1560〜1660とし、(b)前記取鍋内に収容されている溶鋼の、前記取鍋精錬工程の終了時点から前記真空脱ガス工程の開始時点に至るまでの間の待機時間[min]を60以下とし、(c)前記取鍋精錬工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記攪拌の攪拌動力[Watt/ton]を15〜110とする。(d)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼の前記環流の流量[ton/min]を130〜195とし、(e)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記Alの投入量[kg/ton]を0.5〜2.0とし、(f)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記酸素の吹付量[Nm3/ton]を0.4〜2.0とする。(g)(g1)前記取鍋精錬工程の終了時点から前記真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の前記スラグの厚み[mm]を200〜400とすると共に(g2)下記式(1)を満足せしめ、(h)(h1)前記取鍋精錬工程において前記スラグは、その組成をCaO/Al2O3≧1.4、MgO[wt%]≧4、CaO[wt%]=45〜60、Al2O3[wt%]=25〜40、SiO2[wt%]<15とし、(h2)その融点を前記取鍋内に収容されている溶鋼の温度以下とする。
TL≧11667 L2-9117 L+3030・・・(1)
ただし、
TL[℃]:前記スラグの液相線温度
L[m]:前記スラグの厚み
以上の二次精錬方法によれば、真空脱ガス工程における復硫現象が抑制される。
<用語の定義>
先ず、本明細書中において用いられる各用語の定義を述べる。
「造滓剤」・・・生石灰(CaO)や軽焼ドロマイト(CaO・MgO)、アルミナ(Al2O3)のうち少なくとも何れか一の物質又はこの物質を主成分とする物質を意味する。
「不純物元素」・・・例えばCやN、H、Oなどを意味する。
「取鍋精錬工程の開始時点」・・・溶鋼に対する攪拌の開始時点に相当する。
「取鍋精錬工程の終了時点」・・・溶鋼に対する攪拌の終了時点に相当する。
「真空脱ガス工程の開始時点」・・・真空槽内部の雰囲気に対する減圧操作の開始時点に相当する。要するに、該雰囲気の気圧が下がり始めた時点である。
「真空脱ガス工程の終了時点」・・・真空槽内部の雰囲気の減圧状態に対する解除操作の開始時点に相当する。要するに、該雰囲気の気圧が上がり始めた時点である。
「攪拌動力」・・・下記式(2)で定義する。
ε=6.18・Q・T・ln(1+H/1.46×10-5・P)・・・(2)
ε[Watt/ton]:攪拌動力
Q[Nm3/(min・ton)]:Arガス吹込流量
T[K]:溶鋼の絶対温度
H[m]:静止状態における溶鋼−スラグ界面と、Arガス吹込位置(バブリングランスの吹き込み穴、或いは、取鍋下部に設置された吹き込み穴に相当する。)と、の鉛直方向における離間距離
P[Pa]:雰囲気圧力
<各物理量の測定方法>
次に、本明細書中において用いられる各物理量の測定方法を述べる。
「溶鋼の温度」・・・公知の手段による。例えば、消耗型熱電対を用いる測定手段が適用できる。
「スラグの厚み」・・・公知の手段による。例えば、(1)鉄パイプをスラグに対して垂直に貫通させて得られる、該鉄パイプの先端(下端)の溶損長さや色に基づく測定手段や、(2)数値計算に基づく推定手段、などが適用できる。
「スラグの組成」・・・公知の手段による。
「スラグの融点」及び「スラグの液相線温度」・・・公知の手段(計算ソフト名:ファクトセージ)により、上記「スラグの組成」に基づいて一義的に求める。なお、「スラグの融点」は「スラグの液相線温度」と同等のものと見做しても特に差支えない。
「真空脱ガス工程における溶鋼の還流の流量」・・・下記式(1)に基づいて求める。ただし、下記式(1)中、Qは環流量[ton/min]を、Sは真空槽溶鋼界面積[m2]を、Hはヒートサイズ[ton]を、Gは環流ガス量[Nm3/min]を、dは浸漬管口径[m]を、P1は大気圧(760)[torr]を、P2は真空槽内圧[torr]を、意味する。
「真空脱ガス工程における酸素の吹付量」・・・酸素供給装置の出力流量計の読取り値を参照する。
Figure 2008285709
<単位について>
本明細書中において各単位に含まれる「ton」は、原則として、溶鋼の重量を指すものとする。
<実施形態>
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、低硫鋼の製鋼フローである。
(溶銑脱硫処理:S110)
先ず、高炉(S100)から溶銑脱硫設備(例えばトーピードカーなど)へ出銑した溶銑に対して、該溶銑脱硫設備において溶銑脱硫処理を為し、該溶銑中のS濃度[ppm]を約30とする。なお、溶銑脱硫処理終了時における溶銑の温度[℃]は、1300程度とされる。
(脱炭処理:S120)
次に、溶銑脱硫設備から転炉へ溶銑を移し、公知の酸素吹付操業により溶銑中のCをCOとせしめて除去し該溶銑中のC濃度[wt%]を約0.05とし溶鋼とする。
(取鍋精錬処理:S130:脱硫)
次に、転炉から取鍋へ上記溶鋼を出鋼し、取鍋を取鍋精錬設備へ搬送する。このとき、転炉内のすべての溶鋼が取鍋へ出鋼し尽くした直後に転炉と取鍋との間の流路を閉塞することとし、結果として取鍋内に収容される溶鋼の上側に、約50〜80mmの厚みのスラグの層が形成されるようにする。なお、転炉から取鍋へ流出した該スラグの組成は概ね以下の通りであって、本実施形態に係る取鍋は250tonの溶鋼を収容するのに適したサイズであり、出鋼の際の溶鋼の温度[℃]は約1660とされる。
CaO[wt%]:50
SiO2[wt%]:14
MgO[wt%]:8
そして、転炉から取鍋へ出鋼した溶鋼に対して造滓剤を添加して該溶鋼の上側にスラグを生成せしめると共に、該溶鋼内にArガスを吹き込んで上記の溶鋼及びスラグを攪拌することにより更に該溶鋼を脱硫する。具体的には以下の通りである。
即ち、本工程の終了時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の前記スラグの厚み[mm]が所定の厚み範囲内((g1)詳しくは後述する。)となると共に所定の条件((g2)詳しくは後述する。)を満足するように、添加する造滓剤の添加量や配合割合を調整する。このとき、(i)転炉から取鍋への出鋼の際に流出したスラグ(の量や成分)と、(ii)真空脱ガス工程においてスラグ量が約1割程度増加すること、の(i)及び(ii)を考慮する。
また、本工程においてスラグの組成が、本工程の終了時点において、所定の組成範囲内((h1)詳しくは後述する。)となると共に、(h2)本工程においてスラグの融点が、本工程の終了時点において、取鍋内に収容されている溶鋼の温度以下となるように、添加する造滓剤の添加量や配合割合を調整する。このとき、(i)転炉から取鍋への出鋼の際に流出したスラグ(の量や成分)と、(ii)本工程内において予定している溶鋼の昇熱量と、の(i)及び(ii)を考慮する。なお、本工程において溶鋼の昇熱は、三相電流型に構成された3本の電極から成る昇熱装置を用いて行う。
また、本工程における上記攪拌の攪拌動力を所定の攪拌動力範囲内((c)詳しくは後述する。)とする。
なお、溶鋼の脱硫は、上記攪拌により為される溶鋼−スラグ界面反応により溶鋼中のSをスラグ中へ分配させることにより行う。そして、溶鋼中のS濃度が次の脱ガス工程の復S量も考慮して10[ppm]未満となるまで上記脱硫を行う。
(真空脱ガス処理:S140:成分調整及び昇熱)
次に、上記のバブリングランスと昇熱装置を取鍋から退避させ、取鍋を、真空脱ガス設備へ所定の時間内に搬送する。即ち、取鍋内に収容されている溶鋼の、取鍋精錬工程の終了時点から真空脱ガス工程の開始時点に至るまでの間の待機時間[min]を所定時間内((b)詳しくは後述する。)とする。
そして、取鍋内に収容されている溶鋼に対してAlを投入し且つ酸素を吹き付けることで該溶鋼を昇温せしめると共に、減圧装置を備える真空槽と該真空槽の下部に連結される一対の環流浸漬管とから成る真空脱ガス装置(図2も併せて参照:詳しくは後述する。)を用いて該溶鋼を前記一対の環流浸漬管のうち何れか一方の環流浸漬管と、前記真空槽と、他方の環流浸漬管と、にこの順に環流させて真空雰囲気に曝すことにより該溶鋼に溶存している不純物元素を除去する。具体的には以下の通りである。なお、本工程においてスラグは静止状態にある。
即ち、本工程において、取鍋内に収容されている溶鋼の前記環流の流量[ton/min]を所定の流量範囲内((d)詳しくは後述する。)とする。この流量の調整は、前記一方の環流浸漬管の内壁から溶鋼に対して注入するArガスの流量を調整することにより行う。
また、本工程において、取鍋内に収容されている溶鋼に対するAlの投入量[kg/ton]を所定の量範囲内((e)詳しくは後述する。)とする。また、本工程において、取鍋内に収容されている溶鋼に対する酸素の吹付量[Nm3/ton]を所定の量範囲内((f)詳しくは後述する。)とする。そして、この投入したAlと吹き付けた酸素とのテルミット反応を利用して溶鋼を昇温させることとする。なお、このテルミット反応の副産物としてAl2O3が生成され、このAl2O3はスラグに吸収させることとし、この結果、前述したように、スラグ量は本工程において約1割程度増加することとなる。
また、製造する鋼種の規格に応じて適宜にCや合金(Crなど)を投入して成分調整を行う。
なお、取鍋内に収容されている溶鋼の、上記取鍋精錬工程の開始時点から本工程の終了時点に至るまでの間の温度[℃]を所定の温度範囲内((a)詳しくは後述する。)とする。この溶鋼の温度の調整は、取鍋精錬工程においては前記昇熱装置の電極への通電量の調整により、真空脱ガス工程においてはAlの投入量及び酸素の吹付量の調整により行う。
上記の真空脱ガス工程は、成分調整して溶鋼が所定の成分になるとともに、前記発生するAl2O3などの介在物が溶鋼からスラグ中に浮上し吸収される時間を考慮して終了する。
(連続鋳造:S150)
次に、取鍋を真空脱ガス設備から連続鋳造設備へ搬送し、取鍋内の溶鋼をタンディッシュを介して鋳型へ注湯して冷却し、所定形状に凝固させる。
<真空脱ガス工程における復硫現象の抑制技術>
次に、真空脱ガス工程における復硫現象の抑制技術に関して説明する。本実施形態において該抑制技術は、きめ細かく条件設定された高度な二次精錬方法によって実現される。以下、この二次精錬方法に対して設定される多岐に渡る条件群について、順を追って詳細に説明する。
(a)溶鋼温度
上記実施形態において溶鋼の温度[℃]は、取鍋精錬工程の開始時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間、1560〜1660とする。この温度範囲の下限は、溶鋼が凝固するのを回避するために設けられる。なお、鋼種に依存するが溶鋼の凝固温度[℃]は概ね1520とされる。一方で、この温度範囲の上限は、取鍋の内壁面を構成する耐火物(以下、単に取鍋耐火物とも称する。)の溶損を抑制するために設けられる。なお、この温度範囲の上限の存在を理由として、鋳型へ注湯する際の溶鋼の温度を所定の温度とするためには、真空脱ガス設備における溶鋼の昇熱が必須とされる。
(b)待機時間
上記実施形態において取鍋内の溶鋼の、取鍋精錬工程の終了時点から真空脱ガス工程の開始時点に至るまでの間の待機時間[min]は60以下とする。簡単に言うと、取鍋精錬設備から真空脱ガス設備への搬送は短時間で終わらせるのである。このような時間制限を設けたのは、真空脱ガス設備の溶損の原因とされる該真空脱ガス設備における昇熱量を大きく確保しなくても済むように、搬送に伴う溶鋼の温度降下を抑えるためである。つまり、取鍋搬送の際の溶鋼の温度降下が小さければ、真空脱ガス設備における昇熱量も比較的小とでき、もって、該昇熱(テルミット反応)に起因する真空脱ガス設備の溶損を抑制できる。
(c)攪拌動力
上記実施形態において取鍋内の溶鋼に対する前記攪拌の攪拌動力[Watt/ton]は15〜110とする。この攪拌動力の下限は、溶鋼−スラグ界面反応を促進させて脱硫を進行させるために設けられる。また、この攪拌動力の上限は、溶鋼及びスラグの飛散を抑制するために設けられる。なお、取鍋精錬工程においては、取鍋の上端縁に取鍋蓋が載置され、飛散した溶鋼やスラグは、取鍋と取鍋蓋との間を連結してしまう原因とされる。
(d)環流流量
上記実施形態において前記取鍋の溶鋼の前記環流の流量[ton/min]は130〜195とする。この流量の下限は、(i)取鍋内の溶鋼を満遍なく昇熱させると共に、(ii)昇温のための熱を確実に拡散させることにより設備(真空脱ガス設備及び取鍋)の局所的な溶損を回避し、更に、(iii)次工程である連続鋳造の操業を見据えて真空脱ガス工程を早期に完了させる、の(i)〜(iii)のために設けられる。一方、この流量の上限は、Arガスの消費量(つまり、コストとの兼ね合い)の観点から設けられる。
(e)Al投入量
上記実施形態において溶鋼に対するAlの投入量[kg/ton]は0.5〜2.0とする。この投入量の下限は、真空脱ガス工程において溶鋼を少なくとも10[℃]以上は昇温させたいという操業上の事情からである。一方、この投入量の上限は、過度の昇温に起因する真空脱ガス設備の耐火物の溶損を抑制するためである。なお、真空脱ガス設備(特に前記の環流浸漬管)の耐火物が溶損した場合は、該溶損量が所定の溶損量に到達する毎に該耐火物に対して不定形耐火物を吹付けて対応する。この不定形耐火物の吹付け作業が長時間に及ぶ程に真空脱ガス設備の耐火物が溶損すると、所定時間間隔毎に為される連続鋳造設備への取鍋の搬送が滞ってしまう。この意味でも、Alの投入量の上限の存在は有意とされる。
(f)酸素吹付量
上記実施形態において溶鋼に対する酸素の吹付量[Nm3/ton]は0.4〜2.0とする。この吹付量の下限及び上限は、上記Al投入量の下限及び上限に係る理由と同様の理由により設けられる。
(g1)スラグ厚み(その1)
上記実施形態において、取鍋精錬工程の終了時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間のスラグの厚み[mm]は200〜400とする。このスラグ厚みの下限は、(i)S濃度が30ppm程度の溶鋼(250ton)を更に脱硫して該S濃度を10ppm未満とするには、石灰アルミナ系スラグではスラグ厚みに換算して200mm以上のスラグ量(なお、取鍋の内径は約3.6[m])を確保しなければならず、また、(ii)真空脱ガス工程における復硫現象を抑制するには該真空脱ガス工程においてスラグの上方部分が固化する必要があるからである(スラグの厚みがないと、スラグの全体が溶融してしまう。)。一方、このスラグ厚みの上限は、以下の理由に因る。ここで、図2を参照されたい。図2は、真空脱ガス装置の正面断面図である。本図に示すように前記の環流浸漬管は真空槽の下部と一体で形成される環流管と、該環流管の下側にフランジを介して保密状に連結される浸漬管と、から構成される。そして、(i)該フランジがスラグからの輻射熱により熱変形し、環流管と浸漬管との保密状態の維持が困難となることを防止するために、該フランジとスラグとの間の距離を確保すると共に、(ii)スラグが真空槽の中に混入するのを防止するために、環流浸漬管の下端とスラグとの間の距離を確保し、更に、(iii)コスト上の問題で浸漬管の長さを極力短くする、の(i)〜(iii)の理由からである。なお、本図に示すように、真空脱ガス工程において溶鋼は上方へ1.4m程度吸い上げられるとされ、浸漬管の長さは概ね800[mm]とされる。
(g2)スラグ厚み(その2)
上記実施形態において、取鍋精錬工程の終了時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間のスラグの厚みは、下記式(1)を満足させることとする。
TL≧11667 L2-9117 L+3030・・・(1)
ただし、
TL[℃]:スラグの液相線温度
L[m]:スラグの厚み
上記式(1)の意義について詳しく説明する。上記実施形態において真空脱ガス工程では、Al及び酸素を用いるテルミット反応を利用して溶鋼を昇熱させる。しかし、この昇熱手法を用いると、酸素雰囲気が上昇する(即ち、溶鋼の溶存酸素濃度が上昇する)と共に、アルミナが発生することでスラグのCaO/Al2O3が低下し、これに伴ってスラグの脱硫能(所謂サルファイドキャパシティ)が低下するから、溶融スラグ中のSが溶鋼中へ戻ってしまう(復硫現象)。これに対し、本実施形態に係る復硫現象の抑制方法では、スラグの厚みを十分に確保し該スラグの上部を極力固化させて、スラグ全体における溶融スラグ領域の割合を極力小とする。固化したスラグ中のSは再び溶鋼中へ戻ることがないと考えられるからである。従って、スラグの厚みが大きければスラグの融点がある程度低くてもスラグの溶融スラグ領域の割合を小とできるし、反対に、スラグの厚みが小さければスラグの融点を高くしないとスラグの溶融スラグ領域の割合が大となってしまう。上記式(1)は、スラグの溶融スラグ領域の割合を小とせしめる観点から鋭意試験研究の末、実験的に導かれたものである。
(h1)スラグ組成
上記実施形態において、取鍋精錬工程中のスラグ組成は、本工程の終了時点において、CaO/Al2O3≧1.4、MgO[wt%]≧4、CaO[wt%]=45〜60、Al2O3[wt%]=25〜40、SiO2[wt%]<15とする。(i)「CaO/Al2O3≧1.4」とするのは、高い脱硫能(脱硫能とは、スラグ中のS濃度を溶鋼中のS濃度で除した値に相当する。)のスラグとするためである。(ii)「MgO[wt%]≧4」とするのは、真空脱ガス設備及び取鍋の耐火物の溶損を抑制すると共に、スラグの固さを適切とするためである。(iii)「SiO2[wt%]<15」とするのは、SiO2自体がスラグの脱硫能を低下させる方向へ作用するからである。(iv)その他、「CaO[wt%]=45〜60」や「Al2O3[wt%]=25〜40」とするのは、上記(i)を実現すると共に、コスト面の兼ね合いからである。
(h2)スラグ融点
上記実施形態において、取鍋精錬工程中のスラグ融点は、少なくとも本工程の終了時点において溶鋼の温度以下とする。これは、溶鋼に対する脱硫を進行させるには溶鋼−スラグ界面反応を要し、この反応は、スラグが溶融していることを要するからである。もし、取鍋精錬工程中のスラグ融点が溶鋼の温度よりも高いとすると、例えスラグが溶鋼によって加熱されたとしても、スラグは(多かれ少なかれ)溶融することなく固化された状態を維持してしまい、その結果、溶鋼−スラグ界面反応が阻害され、溶鋼に対する脱硫が殆ど進行することはないだろうし、進行したとしても脱硫の効率(時間に対するS成分の濃度の低下速度)が低いので長時間を要することとなり、前後の工程である脱炭処理や連続鋳造との関連において操業上、無理を生じる。
<スラグ厚みとスラグ融点との関係>
次に、スラグ厚みとスラグ融点との関係について説明する。図3は、スラグ厚みとスラグ融点(液相線温度)との関係の一例に係るグラフである。本図に示すように、スラグ厚みは取鍋精錬工程の終了時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の種々の上記理由群により上限及び下限が決定され、スラグ融点は取鍋精錬工程における上記理由群により上限が決定され、スラグ厚みとの関係により下限が決定される。付言するならば、このスラグ融点(スラグの液相線温度)は、当請求項の範囲内のスラグ組成でスラグの大半を占める成分CaO、Al2O3、SiO2、MgO、FeO、MnOを用いて該スラグ融点の算出に用いた公知の手段(計算ソフト名:ファクトセージ)を用いて計算すれば、このソフトとの兼ね合いで、実際のところ、その下限は概ね1440[℃]とされる。従って、スラグ融点の実際の下限は、スラグ厚みと、算出に用いた公知の手段と、の両者との兼ね合いにより決定されると言える。
以下、本実施形態に係る低硫鋼の二次精錬方法の技術的効果を確認するための試験に関して説明する。上述した各数値範囲などは、下記の確認試験により合理的に裏付けられている。
以下、本確認試験の操業条件と、該操業条件が上記実施形態に係る操業条件を満たすかの判定と、操業結果と、を下記表1〜5に示す。
Figure 2008285709
Figure 2008285709
Figure 2008285709
Figure 2008285709
Figure 2008285709
上記表1〜5における各操業条件は、詳しくは以下を意味する。
・「取鍋精錬工程における攪拌動力」は、該工程における攪拌動力の平均値を意味する。
・「真空脱ガス工程における環流流量」は、該工程における環流流量の平均値を意味する。
・「取鍋精錬終了〜真空脱ガス終了のスラグ厚みL」は、取鍋精錬工程の終了時点におけるスラグ厚みLと真空脱ガス工程の終了時点におけるスラグ厚みLとを測定してその測定値を平均化したものを意味する。
・各「取鍋精錬工程におけるスラグ組成」は、取鍋精錬工程終了時点におけるスラグ組成を意味する。
・「取鍋精錬工程におけるスラグ融点TL」は、取鍋精錬工程終了時点におけるスラグ融点TLを意味する。
また、上記表1〜5における各操業結果は、詳しくは以下を意味する。
・「スラグ量」は、取鍋精錬終了時点におけるスラグの重量を意味する。
・「取鍋精錬工程の終了時点におけるS濃度」は、取鍋精錬工程の終了時点における溶鋼のS濃度を意味する。
・「製品段階におけるS濃度」は、連続鋳造後の鋳片又は鋼片の成分分析により得られたS濃度を意味する。
・「復S」は、取鍋精錬工程の終了時点から製品段階に至る過程における溶鋼中S濃度の上昇幅を意味する。
その他の操業結果については表中に記載の通りである。ここで、図4を参照されたい。図4は、取鍋精錬工程の開始時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の溶鋼温度の最大値と取鍋耐火物の厚み方向における溶損速度(縦軸:単位[mm/ch]の「ch」はチャージを意味する。)との関係を示すグラフである。本図によれば、取鍋精錬工程の開始時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の溶鋼温度の最大値を1660[℃]以下とすると、溶損速度[mm/ch]を約2程度に抑えられることが判る。
また、図5を参照されたい。図5は、真空脱ガス工程において取鍋内に収容されている溶鋼に対する酸素の吹付量(横軸)と、真空脱ガス装置の環流浸漬管の厚み方向における溶損速度(縦軸)との関係を示すグラフである。本図によれば、真空脱ガス工程における取鍋内に収容されている溶鋼に対する酸素の吹付量を2.0[Nm3/ton]以下とすると、溶損速度[mm/ch]を約4程度に抑えられることが判る。
また、図6を参照されたい。図6は、真空脱ガス工程において取鍋内に収容されている溶鋼に対するAlの添加量(横軸)と、真空脱ガス装置の環流浸漬管の厚み方向における溶損速度(縦軸)との関係を示すグラフである。本図によれば、真空脱ガス工程における取鍋内に収容されている溶鋼に対する酸素の吹付量を2.0[Nm3/ton]以下とすると、溶損速度[mm/ch]を約4程度に抑えられることが判る。
以上説明したように上記実施形態において低硫鋼の二次精錬は、以下の方法で行われる。即ち、転炉から取鍋へ出鋼した溶鋼に対して造滓剤を添加して該溶鋼の上側にスラグを生成せしめると共に、該溶鋼内にArガスを吹き込んで上記の溶鋼及びスラグを攪拌することにより該溶鋼を脱硫する取鍋精錬工程と、取鍋内に収容されている溶鋼に対してAlを投入し且つ酸素を吹き付けることで該溶鋼を昇温せしめると共に、減圧装置を備える真空槽と該真空槽の下部に連結される一対の環流浸漬管とから成る真空脱ガス装置を用いて該溶鋼を前記一対の環流浸漬管のうち何れか一方の環流浸漬管と、前記真空槽と、他方の環流浸漬管と、にこの順に環流させて真空雰囲気に曝すことにより該溶鋼に溶存している不純物元素を除去する真空脱ガス工程と、をこの順に含む、低硫鋼の二次精錬方法である。(a)一の取鍋内に収容されている溶鋼の、前記取鍋精錬工程の開始時点から前記真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の温度[℃]を1560〜1660とし、(b)前記取鍋内に収容されている溶鋼の、前記取鍋精錬工程の終了時点から前記真空脱ガス工程の開始時点に至るまでの間の待機時間[min]を60以下とし、(c)前記取鍋精錬工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記攪拌の攪拌動力[Watt/ton]を15〜110とする。(d)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼の前記環流の流量[ton/min]を130〜195とし、(e)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記Alの投入量[kg/ton]を0.5〜2.0とし、(f)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記酸素の吹付量[Nm3/ton]を0.4〜2.0とする。(g)(g1)前記取鍋精錬工程の終了時点から前記真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の前記スラグの厚み[mm]を200〜400とすると共に(g2)下記式(1)を満足せしめ、(h)(h1)前記取鍋精錬工程において前記スラグは、その組成をCaO/Al2O3≧1.4、MgO[wt%]≧4、CaO[wt%]=45〜60、Al2O3[wt%]=25〜40、SiO2[wt%]<15とし、(h2)その融点を前記取鍋内に収容されている溶鋼の温度以下とする。
TL≧11667 L2-9117 L+3030・・・(1)
ただし、
TL[℃]:前記スラグの液相線温度
L[m]:前記スラグの厚み
以上の二次精錬方法によると、真空脱ガス工程における復硫現象が抑制される。
低硫鋼の製鋼フロー 真空脱ガス設備の正面断面図 スラグ厚みとスラグ融点(液相線温度)との関係の一例に係るグラフ 取鍋精錬工程の開始時点から真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の溶鋼温度の最大値と取鍋耐火物の厚み方向における溶損速度との関係を示すグラフ 真空脱ガス工程において取鍋内に収容されている溶鋼に対する酸素の吹付量(横軸)と、真空脱ガス装置の環流浸漬管の厚み方向における溶損速度(縦軸)との関係を示すグラフ 真空脱ガス工程において取鍋内に収容されている溶鋼に対するAlの添加量(横軸)と、真空脱ガス装置の環流浸漬管の厚み方向における溶損速度(縦軸)との関係を示すグラフ

Claims (1)

  1. 転炉から取鍋へ出鋼した溶鋼に対して造滓剤を添加して該溶鋼の上側にスラグを生成せしめると共に、該溶鋼内にArガスを吹き込んで上記の溶鋼及びスラグを攪拌することにより該溶鋼を脱硫する取鍋精錬工程と、
    取鍋内に収容されている溶鋼に対してAlを投入し且つ酸素を吹き付けることで該溶鋼を昇温せしめると共に、減圧装置を備える真空槽と該真空槽の下部に連結される一対の環流浸漬管とから成る真空脱ガス装置を用いて該溶鋼を前記一対の環流浸漬管のうち何れか一方の環流浸漬管と、前記真空槽と、他方の環流浸漬管と、にこの順に環流させて真空雰囲気に曝すことにより該溶鋼に溶存している不純物元素を除去する真空脱ガス工程と、
    をこの順に含む、低硫鋼の二次精錬方法において、
    (a)一の取鍋内に収容されている溶鋼の、前記取鍋精錬工程の開始時点から前記真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の温度[℃]を1560〜1660とし、
    (b)前記取鍋内に収容されている溶鋼の、前記取鍋精錬工程の終了時点から前記真空脱ガス工程の開始時点に至るまでの間の待機時間[min]を60以下とし、
    (c)前記取鍋精錬工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記攪拌の攪拌動力[Watt/ton]を15〜110とし、
    (d)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼の前記環流の流量[ton/min]を130〜195とし、
    (e)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記Alの投入量[kg/ton]を0.5〜2.0とし、
    (f)前記真空脱ガス工程において、前記取鍋内に収容されている溶鋼に対する前記酸素の吹付量[Nm3/ton]を0.4〜2.0とし、
    (g)(g1)前記取鍋精錬工程の終了時点から前記真空脱ガス工程の終了時点に至るまでの間の前記スラグの厚み[mm]を200〜400とすると共に(g2)下記式(1)を満足せしめ、
    (h)(h1)前記取鍋精錬工程において前記スラグは、その組成をCaO/Al2O3≧1.4、MgO[wt%]≧4、CaO[wt%]=45〜60、Al2O3[wt%]=25〜40、SiO2[wt%]<15とし、(h2)その融点を前記取鍋内に収容されている溶鋼の温度以下とする、
    ことを特徴とする、低硫鋼の二次精錬方法。
    TL≧11667 L2-9117 L+3030・・・(1)
    ただし、
    TL[℃]:前記スラグの液相線温度
    L[m]:前記スラグの厚み
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