JP2008274083A - 液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高熱伝導性、保存性、浸入性、半田接続性に優れ、フリップチップ型半導体装置の封止に好適な液状エポキシ樹脂組成物及びこの液状エポキシ樹脂組成物を使用して製造されたフリップチップ型半導体装置を提供する。
【解決手段】(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)平均粒子径が1〜5μm、最大粒子径が20μm以下で、10μmを超える粒子の構成割合が10質量%未満の球状アルミナを含有してなり、(C)球状アルミナの含有量が組成物全体の60〜90質量%であるアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、高熱伝導性で、信頼性、作業性に優れた半導体、特にフリップチップ型半導体装置の封止に有効なアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化への要求に対し、半導体装置の小型化、薄型化及び軽量化が行われ、半導体装置の高密度化が著しい。高密度半導体装置の代表的実装法として、フリップチップ実装が広く行われている。フリップチップ実装の代表的工法として、半導体チップの半田電極と実装基板回路上の半田バンプ又は半田ランドを直接半田接合するC4プロセスが挙げられるが、これは半田接合後に、半田接続部の保護のため、半導体チップと実装基板との隙間をアンダーフィル用エポキシ樹脂で封止するものである。
C4プロセスによるフリップチップ実装では、従来、キャピラリーフロー法によって樹脂封止が行われているが、(1)フラックスによる半田濡れ性改善処理、(2)半田接続、(3)フラックス洗浄、(4)液状封止樹脂の毛細管現象による注入、(5)樹脂硬化、と工程が多く、樹脂の注入にも時間が掛かるため、生産性が低い問題がある。更に、半田電極の微細化、狭ピッチ化に伴い、フラックスの洗浄除去性が悪くなっており、フラックス残渣による封止樹脂の濡れ不良やフラックス残渣中のイオン性不純物による半導体パッケージの信頼性低下といった問題があり、これら問題の対策法として、フリップチップボンダー装置を使用し、基板上にフラックス性能を有する封止樹脂を塗布し、半田電極を具備した半導体チップをその上に搭載し、加熱圧着することで、短時間の内に基板と半導体チップの半田接合及び封止樹脂の硬化を同時に行い、生産性を向上する方法が検討されている。
近年の半導体装置の高性能化、高機能化に伴い、複数の半導体チップが1つのパッケージの中に高密度にシステム化実装され始めており、また、個々の半導体チップが高密度設計されており、半導体装置の放熱性を高める設計が重要となってきている。このため、フリップチップ型半導体封止に用いられるアンダーフィル用エポキシ樹脂に対しても高熱伝導化の要求が高まっている。
従来、半導体封止用エポキシ樹脂の高熱伝導化は、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、結晶シリカ等の高熱伝導フィラーの配合による方法で多く提案されている(特許第2085954号公報、特許第2864415号公報、特許第2874089号公報、特許第3458196号公報:特許文献1〜4)。いずれの提案も半導体チップ全体を被覆保護するモールド材用途の固形粉状エポキシ樹脂組成物であり、アンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物について提案されたものは無い。高熱伝導フィラーをアンダーフィル用途で使用する場合、近年の基板と半導体チップ間の狭ギャップ化に伴い、キャピラリーフロー法ではフィラーの小径化と樹脂浸入性のバランスが重要となり、また、ノーフロー法ではフィラーの小径化と半田接続性(半田による電極間接続の場合)のバランスが重要となる。更に、キャピラリーフロー法、ノーフロー法いずれの場合も、エポキシ樹脂のアンダーフィル工程、硬化工程で樹脂が加熱され低粘度化した際、フィラーの比重、形状、サイズによっては、フィラーの沈降分離が起き易くなる。この場合、硬化樹脂の熱膨張性が不均一となって、耐熱応力性が低下し、硬化樹脂中にクラックが発生したり、基材と樹脂間に剥離が発生するなど、半導体装置の信頼性が低下する。フィラーサイズを小さくした場合、フィラーの沈降分離は抑制できるが、樹脂の浸入性や半田接続性が低下し易くなるため、高熱伝導用液状エポキシ樹脂組成物に使用するフィラーの選択に当っては、高熱伝導性、樹脂浸入性、半田接続性等を考慮し最適化する必要がある。
特許第2085954号公報 特許第2864415号公報 特許第2874089号公報 特許第3458196号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、熱伝導性、充填性、半田接続性、接着性に優れたアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物及びフリップチップ型半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物、並びにこの組成物の硬化物で封止されたフリップチップ型半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成させることについて鋭意検討した結果、特定の球状アルミナ粒子をアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物に配合することで、球状アルミナ粒子の沈降分離が起こらず、優れた熱伝導性、アンダーフィル性及び信頼性を兼ね備えた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られることを突き止め、本発明の完成に至った。
従って、本発明は、
(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)平均粒子径が1〜5μm、最大粒子径が20μm以下で、10μmを超える粒子の構成割合が10質量%未満の球状アルミナを含有してなり、(C)球状アルミナを組成物全体の60〜90質量%配合してなる液状エポキシ樹脂組成物を提供する。この場合、(A)〜(C)成分の他、(D)成分としてフラックス剤を配合することができる。
更に、本発明は、上記アンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物からなるフリップチップ型半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物、及びこのフリップチップ型半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されたフリップチップ型半導体装置を提供する。
本発明のアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物は、熱伝導性、充填性、半田接続性、接着性に優れた液状エポキシ樹脂組成物のため、一つのパッケージに複数の半導体チップが積層あるいはシステム化されたSiP(システムインパッケージ)等のフリップチップ型半導体装置の製造に好適に使用可能であり、信頼性の高い半導体装置の製造が可能である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明のアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、特定の球状アルミナを必須成分として含有している。更に、ノーフロー用アンダーフィル剤として使用する場合、硬化剤自身が持っているフラックス性能が弱い場合は、フラックス剤を必須成分として配合する。
[(A)液状エポキシ樹脂]
エポキシ樹脂としては、一分子あたり2個以上のエポキシ基を持ち、常温(25℃)で液状のものであればよく、従来から公知のものを全て使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等がエポキシ樹脂として挙げられる。特に、耐熱性や耐湿性に優れるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂をエポキシ樹脂として用いるのが好ましい。
また、エポキシ樹脂には、その合成過程で使用するエピクロルヒドリン由来の塩素が少量含まれるが、エポキシ樹脂における全塩素含有量は1,500ppm以下とすることが好ましく、特に1,000ppm以下とすることが好ましい。また、エポキシ樹脂に同質量のイオン交換水を加え、100℃、20時間の条件で抽出処理を行った後の水中塩素濃度が10ppm以下であることが好ましい。以上述べたエポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
[(B)硬化剤]
本発明に使用する硬化剤としては、一般的に公知のものが使用でき、特に限定されるものではないが、例えば、アミン系化合物、フェノール系化合物、酸無水物、カルボン酸が挙げられる。これら硬化剤の中でも、接着性、耐環境試験における信頼性の観点から、芳香族アミン、フェノール系化合物、酸無水物を使用するのが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いても差し支えないが、2種以上を混合する場合は、保存安定性が悪くなるため、酸性物と塩基性物を併用しないのが望ましい。また、作業性の観点から、本発明のエポキシ樹脂組成物は室温における適度な流動性が必要であり、硬化剤は25℃において液状であるものを使用することが望ましく、25℃において固形の硬化剤を使用する場合は、25℃において液状の硬化剤に溶解し、硬化剤全体で液状とするのが望ましい。
本発明に使用する芳香族アミン系硬化剤としては、1分子中に2個以上のアミノ基(−NH2)を持つものであれば特に限定されないが、例えば、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4−ジアミノトルエン、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン等の芳香族アミンであることが好ましい。
本発明に使用するフェノール系化合物としては、1分子中に2個以上の水酸基を有するものであれば特に限定されないが、例えば、クレゾールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン環型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール樹脂などが挙げられ、接着性に優れる点から、フェノールノボラック樹脂が好適に使用される。室温において液状であるものとしては、例えば、アリル化フェノールノボラック樹脂、ジアリル化ビスフェノールA、ジアリル化ビスフェノールFが好適に使用される。
本発明に使用する酸無水物としては、分子中に酸無水物基を有するものであれば特に限定されるものではなく、通常エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる酸無水物であれば広く用いることができ、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ピロメリット酸二無水物、マレイン化アロオシメン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラビスベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4−ジメチル−6−(2−メチル−1−プロぺニル)−1,2,3,4−テトラハイドロフタル酸無水物及び1−イソプロピル−4−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物が好適に使用できる。
上記液状エポキシ樹脂と硬化剤との配合割合は、硬化性や流動性の観点から、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量当たり、硬化剤の活性水素基0.6〜1.3当量となるように配合することが好適である。より好適には0.8〜1.1当量である。ここで、硬化剤の活性水素基とは、アミン系化合物の場合アミノ基(イミノ基)、フェノール系化合物の場合フェノール性水酸基、酸無水物の場合酸無水物基から誘導されるカルボン酸基、カルボン酸の場合カルボン酸基である。0.6当量未満では硬化性が不十分であり、硬化物の諸特性が全般的に悪くなる。また、1.3当量を超えると未反応の酸無水物が残存し、接着特性の劣化や、樹脂硬化物のガラス転移温度が低下することで、耐熱信頼性が大きく劣化する等のおそれがある。
[(C)球状アルミナ]
本発明のエポキシ樹脂組成物には、無機質充填剤として、熱伝導性を高くするため、膨張係数を小さくするため、樹脂の作業性・流動性を高めるために、球状のアルミナを使用する。球状アルミナの平均粒子径は1〜5μm、最大粒子径が20μm以下、10μmを超える粒子の構成割合が10質量%未満のものを使用する。平均粒子径が1μm未満の場合、樹脂粘度が高くなりすぎるため、高充填できず、熱伝導性の改善効果が十分得られなくなる。また、平均粒子径が5μmを超える場合、最大粒子径が20μmを超える場合、10μmを超える粒子の構成割合が10%質量以上の場合、半導体装置の製造工程で樹脂が加熱され樹脂粘度が低下した際、アルミナの沈降分離が起き易くなり、熱応力によって硬化樹脂のクラックや剥離が発生し、半導体チップの保護性が低下する原因となる。
なお、この平均粒子径、最大平均粒子径は、レーザー光回折法による粒度分布測定装置によって求めることができ、平均粒子径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50(即ち、累積質量が50%となるときの粒子径又はメジアン径)として測定した値である(以下、同様)。
本発明に使用する球状アルミナの配合量は、エポキシ樹脂組成物全体の60〜90質量%であり、好ましくは70〜90質量%である。60質量%未満では、熱伝導性の改善効果は小さく、90質量%を超えると、非常に高粘度となり、作業性が悪くなる他、キャピラリーフロー工法の場合、樹脂の浸入性が低下し易くなり、ノーフロー工法の場合、電極間の接合性が低下するおそれがある。
本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、高熱伝導性及び高流動性を損なわない範囲で、球状アルミナ以外の従来から公知の各種無機質充填剤を併用してもよく、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、酸化チタン、シリカチタニア、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、マグネシア、マグネシウムシリケート、アルミニウム等を挙げることができ、これらは1種単独あるいは2種類以上組み合せて併用することができる。これら球状アルミナ以外の無機質充填剤の中には、アルミナよりずっと高熱伝導なものが多いが、球状でないものがほとんどであり、流動性を損なわない範囲で配合するとなると、その配合量は限定されてしまう。よって、これら球状アルミナ以外の無機質充填剤の配合量は、その形状、比重及び熱伝導率にもよるが、無機質充填剤全体の0〜50質量%であり、好ましくは0〜30質量%である。また、その平均粒子径は0.5〜5μm、最大粒子径が20μm以下、好ましくは10μm以下である。これら球状アルミナ以外の無機質充填剤の中でも、真球状の溶融シリカが低粘度高流動化のため望ましい。
本発明に使用する球状アルミナを含む無機質充填剤は、樹脂と無機質充填剤との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などのカップリング剤で予め表面処理したものを配合してもよい。このようなカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、γ−メルカプトシラン等のメルカプトシランなどのシランカップリング剤を用いることが好ましい。ここで表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については、特に制限されるものではない。
[(D)フラックス剤]
本発明の組成物には、フラックス剤を配合することができる。本発明に使用するフラックス剤は、硬化剤の持つフラックス能力を補う目的で使用する。一般的に前記硬化剤は、フラックス能力を兼ね備えたものが多く、使用する硬化剤の種類、フラックス能力に応じて、フラックス剤の種類、使用量を適宜調整して使用する。フェノール系化合物硬化剤、酸無水物硬化剤及びカルボン酸硬化剤はフラックス能力が高く、必ずしもフラックス剤を配合する必要はないが、本発明のボイド性改善効果を損なわない範囲で、フラックス剤を配合してもよい。また、アミン系化合物硬化剤は比較的フラックス能力の弱いものが多いため、フラックス剤を配合するのが望ましい。
本発明に使用するフラックス剤は、還元能力を持つものであれば何でもよく、特に限定されるものではないが、例えば、ヒドラジド類、アミノ酸類、有機酸、フェノール類、還元糖、スルフィド類、チオエーテル系フェノール類等が挙げられる。
フラックス剤として具体的には、下記が例示できる。
ヒドラジド類として、3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン又は7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンジオヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド、ベンゾフェノンヒドラゾン等が挙げられる。
アミノ酸類として、イソロイシン、グリシン、アラニン、セリン、リジン、プロリン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、アミノ安息香酸等が挙げられる。
有機酸として、脂肪族モノカルボン酸(カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデカン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、イソカプリル酸、プロピル吉草酸、エチルカプロン酸、イソカプリン酸、2,2−ジメチルブタン酸、2,2−ジメチルペンタン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、2,2−ジメチルオクタン酸、2−メチル−2−エチルブタン酸、2−メチル−2−エチルペンタン酸、2−メチル−2−エチルヘキサン酸、2−メチル−2−エチルヘプタン酸、2−メチル−2−プロピルペンタン酸、2−メチル−2−プロピルヘキサン酸、2−メチル−2−プロピルヘプタン酸、オクチル酸、オクテン酸、オレイン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸等);脂肪族ポリカルボン酸(蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、メチルコハク酸、エチルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、メチレングルタル酸、マレイン酸モノメチル、1,5−オクタンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、1,7−デカンジカルボン酸、4,6−ジメチル−4−ノネン−1,2−ジカルボン酸、4,6−ジメチル−1,2−ノナンジカルボン酸、1,7−ドデカンジカルボン酸、5−エチル−1,10−デカンジカルボン酸、6−メチル−6−ドデセン−1,12−ジカルボン酸、6−メチル−1,12−ドデカンジカルボン酸、6−エチレン−1,12−ドデカンジカルボン酸、6−エチル−1,12−ドデカンジカルボン酸、7−メチル−7−テトラデセン−1,14−ジカルボン酸、7−メチル−1,14−テトラデカンジカルボン酸、3−ヘキシル−4−デセン−1,2−ジカルボン酸、3−ヘキシル−1,2−デカンジカルボン酸、6−エチレン−9−ヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、6−エチル−1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、6−フェニル−1,12−ドデカンジカルボン酸、7,12−ジメチル−7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボン酸、7,12−ジメチル−1,18−オクタデカンジカルボン酸、6,8−ジフェニル−1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,1−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,1−シクロヘキセンジカルボン酸、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、リンゴ酸等);芳香族モノカルボン酸(安息香酸、トルイル酸、エチル安息香酸、プロピル安息香酸、イソプロピル安息香酸、ブチル安息香酸、イソブチル安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、アニス酸、エトキシ安息香酸、プロポキシ安息香酸、イソプロポキシ安息香酸、ブトキシ安息香酸、イソブトキシ安息香酸、ニトロ安息香酸、レゾルシン安息香酸等);芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、ニトロフタル酸、トリメリット酸等)、樹脂酸(アビエチン酸、パラストリン酸、レボピマール酸、デヒドロアビエチン酸)等が挙げられる。
フェノール類として、β−ナフトール、o−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、カテコール、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパン、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
還元糖として、グルコース、フルクトース、ガラクトース、プシコース、マンノース、アロース、タガトース、リボース、デオキシリボース、キシロース、アラビノース、マルトース、ラクトース等が挙げられる。
スルフィド類として、アリルプロピルトリスルフィド、ベンジルメチルジスルフィド、ビス−(2−メチル−3−フリル)ジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、ジフルフリルジスルフィド、ジイソプロピルジスルフィド、3,5−ジメチル−1,2,4−トリチオラン、ジ−o−トリルジスルフィド、ジチエニルジスルフィド,メチル2−メチル−3−フリルジスルフィド、メチル2−オキソプロピルジスルフィド、メチル5−メチルフルフリルジスルフィド、メチルo−トリルジスルフィド、メチルフェニルジスルフィド、メチルプロピルトリスルフィド、3−メチルチオブタナール、4−メチルチオブタナール、2−メチルチオブタナール、フェニルジスルフィド、4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン、2,3,5−トリチオヘキサン、1,2,4−トリチオラン、2−(フルフリルチオ)−3−メチルピラジン、2−(メチルチオ)ベンゾチアゾール、2,8−エピ−チオ−p−メンタン、2−イソプロピル−3−(メチルチオ)ピラジン、2−メチル−1,3−ジチオラン、2−(メチルチオ)アセトアルデヒド、2−メチルチオラン、2−メチルチオチアゾール、3,5−ジエチル−1,2,4−トリチオラン、ビス(2−メチルブチル)ジスルフィド、ジアリルトリスルフィド、ジブチルジスルフィド、ジイソブチルジスルフィド、ジペンチルジスルフィド、ジ−sec−ブチルジスルフィド等が挙げられる。
チオエーテル系フェノール類として、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、4,4−チオビス−(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)等が挙げられる。
本発明に使用するフラックス剤は、液状エポキシ樹脂組成物の保存安定性、半田接続温度域におけるフラックス能力保持性を考慮し、使用する硬化剤に対し最適化する必要がある。また、ボイド源とならぬよう、半田接続温度域において揮発沸騰しないことが必要である。
フラックス剤の配合量は、(A)エポキシ樹脂及び(B)硬化剤の合計量100質量部に対し、0.1〜20質量部、好ましくは1〜10質量部であることが望ましい。配合量が0.1質量部未満であると、十分なフラックス性能が得られず、20質量部を超えると、ガラス転移温度の低下による耐熱性低下や接着性の低下のおそれがある。
フラックス剤は、液状の場合はそのまま配合するが、固形の場合、粉砕処理後、固形のまま配合することもできるが、配合量によっては樹脂粘度が大きく上昇し、作業性が著しく悪くなるため、予め液状エポキシ樹脂又は液状の硬化剤と溶融混合することが好ましい。液状エポキシ樹脂又は液状硬化剤に溶融混合する場合は、70〜150℃の温度範囲で1〜2時間溶融混合することが望ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、下記成分を配合することができる。
[その他添加剤]
本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤、低応力化剤、吸湿剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、イオントラップ剤、カーボンブラックなどの顔料、染料、その他の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて配合することができる。
この場合、本発明のアンダーフィル用エポキシ樹脂組成物をノーフローアンダーフィル用エポキシ樹脂組成物としてノーフロー法に使用する場合、吸湿剤を配合することができ、これによりボイド発生を確実に防止し得る。
本発明に使用する吸湿剤は、吸湿性があり、耐熱性の高い無機物であれば特に限定されるものではないが、例えば、モレキュラシーブ(ゼオライト)、多孔質シリカ、活性アルミナ、チタニアゲル等の無機多孔質体、ハイドロタルサイトを代表とする層状複水酸化物の仮焼物、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの中でも、吸湿性、半田接続性及び流動性のバランスから、モレキュラシーブ及び/又は多孔質シリカを使用するのが好ましい。吸湿剤の配合量は、吸湿剤の種類等により適宜選定されるが、上記(A)、(B)成分の合計量100質量部に対し、通常1〜200質量部の範囲である。
なお、本発明に使用するモレキュラシーブは、疎水タイプ以外のものであれば何でもよいが、クレイバインダーを含有せず、ゼオライト結晶のみからなるパウダータイプのものを使用することが好ましい。モレキュラシーブは高温度域で高い吸湿性を有し、比較的少ない配合量で大きなボイド低減効果が得られるため、液状エポキシ樹脂と硬化剤の合計量100質量部当り、1〜30質量部、特に5〜20質量部配合することが好ましい。1質量部未満では十分なボイド低減効果は得られず、30質量部を超えると、半田接続性が低下したり、エポキシ樹脂組成物の粘度が大きくなりすぎて、作業性が劣るなどの問題が発生するおそれがある。モレキュラシーブの平均粒子径は0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、最大粒子径は30μm以下、好ましくは20μm以下である。
一方、本発明に使用する多孔質シリカは球状物であり、配合量が多い場合でも、エポキシ樹脂組成物の高粘度化を抑制でき、作業性を低下することなく、十分なボイド低減効果が得られる。球状多孔質シリカは、窒素ガスを吸着質とするBET法による比表面積が100〜500m2/gのものを使用し、液状エポキシ樹脂と硬化剤の合計量100質量部当り、5〜200質量部、特に10〜100質量部配合することが好ましい。比表面積が100m2/g未満の場合、十分なボイド低減効果は得られず、500m2/gを超えると、エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、作業性が劣る結果となる場合が生じる。また、配合量が5質量部未満では十分なボイド低減効果は得られず、200質量部を超えると、半田接続性が低下したり、エポキシ樹脂組成物の粘度が大きくなりすぎて、作業性が劣るなどの問題が発生するおそれがある。多孔質シリカの平均粒子径は0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、最大粒子径は30μm以下、好ましくは20μm以下である。
本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、例えば、液状エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤、必要に応じてフラックス剤及びその他の添加剤等を同時に又は別々に、必要により加熱処理を加えながら、撹拌、溶解、混合、分散させることにより得ることができる。これらの混合、撹拌、分散等の装置としては、特に限定されるものではないが、撹拌、加熱装置を備えたライカイ機、3本ロール、ボールミル、プラネタリーミキサー等を用いることができる。またこれら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
なお、本発明において、封止材として用いる液状エポキシ樹脂組成物の粘度は、25℃において1,000Pa・s以下、特に500Pa・s以下のものが好ましい。この粘度は、円錐平板型回転粘度計を使用し、JIS K7117−2による測定法に基づく。
また、この組成物の成形方法、成形条件は、常法とすることができるが、好ましくは、先に90〜120℃、0.5時間以上、その後150〜175℃、0.5時間以上の条件で熱オーブンキュアを行う。90〜120℃での加熱が0.5時間未満では、硬化後にボイドが発生する場合がある。また150〜175℃での加熱が0.5時間未満では、十分な硬化物特性が得られない場合がある。この場合、キュアの時間は加熱温度に応じて適宜選定される。
ここで、本発明に用いるフリップチップ型半導体装置としては、例えば図1に示したように、通常、有機基板1の配線パターン面に複数個のバンプ5を介して半導体チップ4が搭載されているものであり、上記有機基板1と半導体チップ4との隙間(バンプ5間の隙間)にアンダーフィル材2が充填されたものとすることができるが、本発明の封止材は、特にアンダーフィル材として使用する場合に有効である。
実装方法としては、リフロー法も可能であるが、フリップチップボンダー装置を使用して、ノーフローアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物が塗布された基板上に半導体チップを搭載すると同時に加熱圧着し、半田バンプの接続と樹脂硬化を同時に行う方法が一般的である。
この場合、本発明のアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物は、キャピラリーフロー法にもノーフロー法にも有効に使用し得、常法に従って適用することができ、ノーフロー法の場合は、米国特許第5128746号公報等に記載されたような方法、例えば実装基板上に本発明のエポキシ樹脂組成物を塗布し、その上に半田バンプを具備した半導体チップを搭載し、エポキシ樹脂組成物を加熱して半田バンプをリフローし、実装基板の所用の接続個所と接続させると共に、エポキシ樹脂組成物を硬化させる方法を採用することができる。
本発明の液状エポキシ樹脂組成物をアンダーフィル材として用いる場合、その硬化物のガラス転移温度以下の膨張係数が20〜40ppm/℃であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。また、特にことわらない限り、%、部はそれぞれ質量%、質量部を示す。
[実施例1〜8、比較例1〜7]
エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤、吸湿剤、フラックス剤、シリコーン変性エポキシ樹脂、硬化促進剤、シランカップリング剤、カーボンブラックを表1,2に示した組成で配合してプラネタリーミキサーで均一に混練し、次に3本ロールで固形原料を十分に混合分散し、得られた混合物を真空脱泡処理して液状エポキシ樹脂組成物を得た。なお、フラックス剤のL−グルタミンは粒子状固形物のまま、アビエチン酸は液状エポキシ樹脂に予め溶融配合した後、他成分と混合調製した。
各実施例、比較例の液状エポキシ樹脂組成物の組成を表1,2に示す。表1,2中の数値は質量部を示す。なお、ノーフロー法の評価用組成物には、吸湿剤を配合し、ボイド発生を無くしたものを使用した。

(A)液状エポキシ樹脂
ビスフェノールF型エポキシ樹脂:RE303S−L(日本化薬(株)製、エポキシ当量:170)
下記式(1)で示される3官能型エポキシ樹脂:エピコート630H(ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量:101)

ナフタレン型エポキシ樹脂:エピクロンHP4032D(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量:150)
(B)硬化剤
芳香族アミン硬化剤:ジエチルジアミノジフェニルメタン(日本化薬(株)製、カヤハードA−A、アミン当量:63.5)
フェノール系硬化剤:ジアリル化ビスフェノールA(本州化学製、DAL−BPA,フェノール当量:155)
酸無水物硬化剤:3,4−ジメチル−6−(2−メチル−1−プロぺニル)−1,2,3,4−テトラハイドロフタル酸無水物と1−イソプロピル−4−メチル−バイサクロ[2,2,2]オクタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物の混合物(ジャパンエポキシレジン(株)製、YH307、当量:234)
無機質充填剤
球状シリカ:平均粒子径2μm、最大粒子径10μmの球状シリカ((株)龍森製)
(C)球状アルミナ
レーザー式粒度分布測定装置マイクロトラックMT3000(マイクロトラック社製)を使用して、粒度分布を測定し、平均粒子径D50%、最大粒子径、及び10μmを超えるサイズの粒子割合を算出した。その結果を表3に示す。
(D)フラックス剤
アミノ酸:L−グルタミン(アルドリッチ社製)
有機酸:アビエチン酸(アクロス社製)
吸湿剤
下記吸湿剤は減圧下、200℃/16時間乾燥したものを使用した。
モレキュラシーブ:4Aパウダー(ユニオン昭和(株)製、平均粒子径2μm、最大粒子径10μm)
その他添加剤
イミダゾール系硬化促進剤:2MZ−A−PW(四国化成工業(株)製)
リン系硬化促進剤:TPP−MK(北興化学工業(株)製)
低応力化剤:シリコーン変性エポキシ樹脂[下記式(2)の化合物と下記式(3)の化合物との付加重合体(重量平均分子量3,800、エポキシ当量291)]


カーボンブラック:デンカブラック(電気化学工業(株)製)
シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM403)
各実施例、比較例の液状エポキシ樹脂組成物について特性評価を行った。
(1)粘度
BH型回転粘度計を用いて4rpmの回転数で25℃における粘度を測定した。
(2)保存性
25℃/60%RHにおいて樹脂組成物を保存し、初期粘度に対する、48時間放置後の粘度変化率に基づいて、ポットライフ(可使用時間)を次のとおり評価した。なお、粘度測定は上記条件で実施した。
○:初期粘度に対する変化率が30%未満であり、ポットライフは良好である。
△:初期粘度に対する変化率が30〜100%であり、ポットライフにやや問題がある。
×:初期粘度に対する変化率が100%を超えており、ポットライフが短く不十分である。
(3)熱伝導率
各エポキシ樹脂組成物について、10mm×10mm×1mmの形状の硬化試験片を作製し、熱拡散率測定装置LFA447 Nanoflash(ネッチゲレイテバウ社製)を使用し、熱伝導率を測定した。
(4)キャピラリーフロー法:樹脂浸入性
予め半導体チップと基板が接続されているフリップチップ型半導体装置(チップ/基板間のギャップ:40μm、4エリア/1チップ、バンプ数576個/1エリア、Sn−3.0Ag−0.5Cu半田具備)を使用し、120℃における樹脂の浸入性を試験した。樹脂硬化後、超音波探傷装置を用いて、未浸入部の有無を確認した。試験数2個。
○:未浸入部無し
×:未浸入部有り
(5)ノーフロー法:半田接続性
フリップチップ型半導体チップ及び基板(4エリア/1チップ、バンプ数576個/1エリア、Sn−3.0Ag−0.5Cu半田具備)を使用し、ディスペンサー装置で基板上に樹脂組成物を塗布した後、フリップチップボンダー装置で半導体チップを搭載(半田接合条件:260℃/3秒、荷重10N)し、アミン硬化品は120℃で0.5時間、次いで165℃で3時間硬化させ、フェノール硬化品及び酸無水物硬化品は90℃で0.5時間、次いで150℃で3時間硬化させ、フリップチップ型半導体試験片を作製した。各樹脂組成物について、10試験片(合計40エリア)を作製し、各エリア毎の導通の有無を確認し、半田接続性を評価した
(6)粒子沈降分離性
上記(4)、(5)の試験片について、断面のSEM観察を行い、粒子の沈降の有無を確認した。
○:沈降無し
×:沈降有り
(7)剥離試験
上記フリップチップ型半導体試験片でボイド発生の無いもの5個について、30℃/65%RH/192時間放置後に、最高温度265℃に設定したIRリフローにて5回処理した後のクラック・剥離発生チップ数、更にPCT(121℃/2.1atm)の環境下に置き、336時間後のクラック・剥離発生チップ数を超音波探傷装置で確認した。
(8)温度サイクル試験
上記フリップチップ型半導体試験片でボイド発生の無いもの5個について、30℃/65%RH/192時間放置後に、−65℃/30分、150℃/30分を1サイクルとし、250、500、750、1,000サイクル後のクラック・剥離発生チップ数を確認した。
得られた結果を表4,5に示す。
表4,5から明らかなように、各実施例の液状エポキシ樹脂組成物は、従来汎用されている溶融球状シリカより優れた熱伝導性を持っており、保存性、ギャップ浸入性、半田接続性及び信頼性も優れたものであった。一方、本発明の範囲に該当しない球状アルミナを使用した場合、粘度、熱伝導性、浸入性、粒子の沈降性、半田接続性のいずれかに問題があった。また、粒子の沈降が見られたものは、剥離試験及び温度サイクル試験の信頼性評価において顕著に劣る結果となった。
本発明のフリップチップ型半導体装置の概念図を示す。
符号の説明
1 有機基板(電子回路基板)
2 アンダーフィル材
3 パッド
4 半導体チップ
5 半田バンプ

Claims (4)

  1. (A)液状エポキシ樹脂、
    (B)硬化剤、
    (C)平均粒子径が1〜5μm、最大粒子径が20μm以下で、10μmを超える粒子の構成割合が10質量%未満の球状アルミナ
    を含有してなり、(C)球状アルミナの含有量が組成物全体の60〜90質量%であることを特徴とするアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物。
  2. 更に、(D)フラックス剤を配合してなることを特徴とする請求項1記載のアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載のアンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物からなるフリップチップ型半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項3記載のフリップチップ型半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止されたフリップチップ型半導体装置。
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