JP2008222961A - 液状エポキシ樹脂組成物及びフリップチップ型半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】(A)液状エポキシ樹脂及び(B)硬化剤の合計量が15〜70質量%、(C)吸湿性無機充填材(C−2)を含む無機充填材30〜85質量%を必須成分とし、吸湿性無機充填材(C−2)が、平均粒径0.1〜20μm、BET比表面積が100〜600m/gである多孔質シリカ、及びまたは平均粒径が0.1〜20μmである結晶水を除去した合成ゼオライトであることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【効果】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、作業性、ボイド性に優れた液状エポキシ樹脂組成物の為、フリップチップ型半導体装置の製造に好適に使用可能であり、信頼性の高い半導体装置の製造が可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置の封止に際し、フリップチップ用アンダーフィル材として封止する半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関するものである。
電気機器の小型、軽量化、高性能化にともない半導体の実装方法もピン挿入タイプから表面実装、そしてベアチップ実装の一つにフリップチップ(FC)実装がある。FC実装とは、LSIチップの配線パターン面に高さ10μm程度から100μm程度のバンプといわれる電極を数個から数千個形成し、基板の電極部に対しバンプを接合する方式である。FC実装に用いられる基板はセラミック基板、有機基板等があるが、特に有機基板の場合基板からの揮発成分が多く、充分な乾燥工程を行わないとアンダーフィル材の硬化過程でのボイドの発生及び2次実装での剥離といった現象を生じ、半導体装置としての信頼性を大きく低下させる。ボイドの低減方法として、特開平11−67836に記載されているように基板を充分に乾燥しボイドを防止するといった手法が提案されているが、乾燥後の管理が不十分であると基板の吸湿を防止できず、その吸湿した水分がアンダーフィル材の硬化過程でボイドを発生するといった問題がある。また通常基板の乾燥は150℃4時間以上といった工程が必要となり生産性が悪いといった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ボイドの低減及びリフロー時の信頼性向上を可能としたものである。
特開平11−67836号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ボイドの低減及びリフロー時の信頼性向上を可能としたものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(A)エポキシ樹脂,(B)硬化剤,(C)無機充填材で構成されるエポキシ樹脂組成物において、無機充填材の一部若しくは全てを吸湿性無機充填材とすることによりボイドの発生が防止できることを見いだした。
本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、作業性、ボイド性に優れた液状エポキシ樹脂組成物の為、フリップチップ型半導体装置の製造に好適に使用可能であり、信頼性の高い半導体装置の製造が可能である。
(A)液状エポキシ樹脂
エポキシ樹脂としては、一分子あたり2個以上のエポキシ基を持ち、常温で液状のものであればよく、従来から公知のものを全て使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等がエポキシ樹脂として挙げられる。 特に、耐熱性や耐湿性に優れるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂をエポキシ樹脂として用いるのが好ましい。
又、エポキシ樹脂には、その合成過程で使用するエピクロルヒドリン由来の塩素が少量含まれるが、エポキシ樹脂における全塩素含有量は1500ppm以下とすることが好ましく、特に1000ppm以下とすることが好ましい。又、エポキシ樹脂に同重量のイオン交換水を加え、100℃、20時間の条件で抽出処理を行った後の水中塩素濃度が10ppm以下であることが好ましい。以上述べたエポキシ樹脂は、1種単独あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
(B)硬化剤
本発明に使用する硬化剤としては、一般的に公知のものが使用でき、特に限定されるものではないが、例えば、アミン系化合物、フェノール系化合物、酸無水物、カルボン酸が挙げられる。これら硬化剤の中でも、接着性、耐環境試験における信頼性の観点から、芳香族アミン、フェノール系化合物、酸無水物を使用するのが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いても差し支えないが、2種以上を混合する場合は、保存安定性が悪くなる為、酸性物と塩基性物を併用することは好ましく無い。又、硬化剤としてフェノール系化合物、酸無水物を用いる場合は作業性の観点から、本発明のエポキシ樹脂組成物は室温における適度な流動性が必要であり、硬化剤は25℃において液状であるものを使用することが望ましく、25℃において固形の硬化剤を使用する場合は、25℃において液状の硬化剤に溶解し、硬化剤全体で液状とするのが望ましい。
本発明に使用する芳香族アミン系硬化剤としては、1分子中に2個以上のアミノ基(−NH)を持つものであれば特に限定されないが、例えば、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4−ジアミノトルエン、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン等の芳香族アミンであることが好ましい。
上記芳香族アミン系硬化剤において、常温で固体である場合はそのまま配合すると樹脂粘度が上昇し、作業性が著しく悪くなるため、あらかじめエポキシ樹脂と溶融混合することが好ましく、後述する指定の配合量で、70〜150℃の温度範囲で1時間〜2時間溶融混合することが望ましい。混合温度が70℃未満であると芳香族アミン系硬化剤が十分に相溶しにくくなるおそれがあり、150℃を超える温度であるとエポキシ樹脂と反応して粘度上昇するおそれがある。また、混合時間が1時間未満であると芳香族アミン系硬化剤が十分に相溶せず、粘度上昇を招くおそれがあり、2時間を超えるとエポキシ樹脂と反応し、粘度上昇するおそれがある。
本発明に使用するフェノール系化合物としては、1分子中に2個以上の水酸基を有する物であれば、特に限定されないが、例えば、クレゾールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン環型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール樹脂などが挙げられ、接着性に優れる点から、フェノールノボラック樹脂が好適に使用される。室温において液状であるものとしては、例えば、アリル化フェノールノボラック樹脂、ジアリル化ビスフェノールA、ジアリル化ビスフェノールFが好適に使用される。
本発明に使用する酸無水物としては、分子中に酸無水物基を有するものであれば特に限定されるものではなく、通常エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる酸無水物であれば広く用いることができ、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ピロメリット酸二無水物、マレイン化アロオシメン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラビスベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4−ジメチル−6−(2−メチル−1−プロぺニル)−1,2,3,4−テトラハイドロフタル酸無水物及び1−イソプロピル−4−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物が好適に使用出来る。
上記液状エポキシ樹脂と硬化剤との配合割合は、硬化性や流動性の観点から、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量当たり、硬化剤の活性水素基0.6〜1.3当量となるように配合することが好適である。より好適には、0.8〜1.1当量である。ここで、硬化剤の活性水素基とは、アミン系化合物の場合アミノ基(イミノ基)、フェノール系化合物の場合フェノール性水酸基、酸無水物の場合酸無水物基から誘導されるカルボン酸基、カルボン酸の場合カルボン酸基であるが、その酸等量が0.6未満では硬化性が不十分であり、1.3を超えると未反応の酸無水物が残存し、樹脂硬化物のガラス転移温度が低下するこで、耐熱信頼性が大きく劣化する恐れがある。
(A)成分及び(B)成分の量は、(A)〜(C)成分の合計量に対して15〜70質量%、好ましくは25〜70質量%である。
(C)無機充填材
本発明の無機充填材(C)は、(C−1)通常の無機充填材と(C−2)吸湿性無機充填材とを、(C−2)が全エポキシ組成物中2〜85質量%であることを必須とするものである。
(C−1)通常の無機充填材
通常の無機充填材は本発明のエポキシ樹脂組成物には、従来から公知の各種無機充填材を使用することができる。かかる無機充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、酸化チタン、シリカチタニア、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、マグネシア、マグネシウムシリケート、アルミニウム等を挙げることができ、これらは1種単独あるいは2種類以上組み合せて使用することができる。無機充填材はアンダーフィル材の機械的強度向上、熱膨張係数低減及び熱伝導率の向上といった点から加えられるものであるが、特に真球状シリカがその流動性により好ましい。
本発明の吸湿性無機充填材(C−2)は上記通常の無機充填材に求められる効果が期待できるため、吸湿性無機充填材を含めた無機充填材(C)は、(A)〜(C)成分の合計量に対して30〜85質量%、好ましくは30〜75質量%である。30質量%以下であると充填材としての効果が期待できず、また85質量%を超えるとアンダーフィル材としての流動性が低下するため好ましく無い。
また吸湿性無機充填材を含めた無機充填材(C)の平均粒径は0.3〜20μm、好ましくは0.5〜10μmであることが好適である。0.3μm未満であると充填材の表面積が増大するため流動性が低下する。また20μm以上であると充填材の沈降もしくはギャップ間を充填する際に充填材のつまりを生じボイドの恐れがある。アンダーフィル材は毛細管現象を利用し半導体装置のギャップ間に注入されるが、ギャップ中の流動性及び充填材の沈降を防止するため、最大粒径がギャップ寸法に対し1/2以下、又平均粒径は1/10以下に設計される。この寸法を超えると流動性を低下させることによるボイドが発生したり、充填材沈降により半導体チップ界面付近で充填材の少ない層が形成され、その部分の熱膨張率が大きいことによる信頼性の低下といった問題を生じるためである。
(C−1)の無機質充填材は、樹脂と無機質充填材との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などのカップリング剤で予め表面処理したものを配合することが好ましい。このようなカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、γ−メルカプトシラン等のメルカプトシランなどのシランカップリング剤を用いることが好ましい。ここで、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については、特に制限されるものではない。
(C−2)吸湿性無機充填材
吸湿性無機充填材として多孔質シリカを用いる場合は、BET比表面積が100m/g以上600m/g以下であることが必要であり、好ましくは130m/g以上300m/g以下であることが好ましい。BET比表面積が100m/g未満であると、吸湿機能が低下し、ボイド防止効果が低化し600m/gを超えると高粘度化し、作業上支障をきたす場合がある。
また吸湿性無機充填材(C−2)の平均粒径は0.1〜20μm、好ましくは0.3〜10μmであることが好適である。0.1μm未満であると充填材の表面積が増大するため流動性が低下する。また μm以上であると充填材の沈降もしくはギャップ間を充填する際に充填材のつまりを生じボイドの恐れがある。
また吸湿性無機充填材(C−2)の配合量は、全成分(A)〜(C)の合計量に対して2〜85質量%、である。2質量%未満であると、基板から放出される水分の吸湿の効果が期待できない、又更に好ましくは5質量%以上である。
このような吸湿性無機充填材としては市販のものが使用可能であり、多孔質シリカとしてSS−150、SS−300(MRCユニテック社製)やモレキュラーシーブA3(ユニオン昭和社製)のような合成ゼオライト等が好適にあげられる。
本発明に用いられる吸湿性無機充填材及び無機充填材の粒径の測定法は、最大粒子径10μm以上の粒子に対して、篩法で行い、5000ppm以下、好ましくは3000ppm以下、また平均粒子径は、遠心沈降法や、レーザー回折法等で測定可能である。
その他の添加剤
本発明のエポキシ樹脂組成物には、応力を低下させる目的でシリコーンゴム、シリコーンオイルや液状のポリブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレンよりなる熱可塑性樹脂などを配合してもよい。好ましくは、アルケニル基含有エポキシ樹脂又はフェノール樹脂のアルケニル基と下記平均組成式(4)で示される1分子中の珪素原子の数が20〜400であり、珪素原子に結合した水素原子(SiH基)の数が1〜5であるオルガノポリシロキサンのSiH基との付加反応により得られる共重合体を配合することが好ましい。
SiO(4−a−b)/2 (1)
(式中、Rは非置換又は置換の一価の炭化水素基、aは0.01〜0.1、bは1.8〜2.2、1.81≦a+b≦2.3である。)
なお、Rの一価炭化水素基としては、炭素数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、キシリル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基などや、これらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部を塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換したフロロメチル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換一価炭化水素基を挙げることができる。
上記共重合体としては、中でも下記構造式(2)のものが望ましい。
Figure 2008222961
上記式中、Rは上記と同じであり、Rは−CHCHCH−、−OCH−CH(OH)−CH−O−CHCHCH−又は−O−CHCHCH−であり、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。nは4〜199、好ましくは19〜99の整数、pは1〜10の整数、qは1〜10の整数である。
上記共重合体をジオルガノポリシロキサン単位が(A)液状エポキシ樹脂100質量部に対して0〜20質量部、特には2〜15質量部含まれるように配合することで応力をより一層低下させることができる。
本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、更に必要に応じ表面処理剤、接着性向上用のシランカップリング剤、カーボンブラック等の顔料、染料、酸化防止剤、その他の添加剤等を配合することができる。前記表面処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、テトラエトキシシラン等が挙げられ、無機充填剤成分の表面を疎水化処理し、樹脂成分との濡れ性向上に効果を発揮する。また、前記シランカップリング剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、KBM403(商品名、信越化学工業社製)等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば、エポキシ樹脂と硬化剤を、同時にまたは別々に必要により加熱処理を加えながら攪拌、溶解、混合、分散させる。これらの混合物に混合、攪拌、分散等の装置には特に限定されないが、攪拌、加熱装置を備えたライカイ機、3本ロール、ボールミル、プラネタリーミキサー等を用いることができる。これら装置を適宜組み合わせてもよい。
なお、本発明において、封止材として用いる液状エポキシ樹脂組成物の粘度は、25℃において1,000Pa・s以下、特に10〜800Pa・sのものが好ましい。また、この組成物の成形方法、成形条件は、常法とすることができるが、好ましくは、先に100〜110℃、0.2時間以上、特に0.2〜0.5時間、その後120〜250℃、0.5時間以上、特に0.5〜5時間の条件で熱オーブンキュアを行う。100〜110℃での加熱が0.2時間未満では、硬化後にボイドが発生する場合がある。また120〜250℃での加熱が0.5時間未満では、十分な硬化物特性が得られない場合がある。
ここで、本発明に用いるフリップチップ型半導体装置としては、例えば図1に示したように、通常、有機基板1の配線パターン面に複数個のバンプ2を介して半導体チップ3が搭載されているものであり、上記有機基板1と半導体チップ3との隙間(バンプ2間の隙間)にアンダーフィル材4が充填され、その側部がフィレット材5で封止されたものとすることができるが、本発明の封止材は、特にこのようなアンダーフィル材として使用する場合に有効である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
(A)液状エポキシ樹脂
エポキシ樹脂a:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、RE303S−L)
エポキシ樹脂b:下記式(3)で示される3官能型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート630H)
Figure 2008222961
(B)硬化剤
芳香族アミン系硬化剤:ジエチルジアミノジフェニルメタン(日本化薬(株)製、カヤハードA−A)
(C)無機充填材
(c1)球状シリカ:平均粒径0.6μm、最大粒径5.0μmの球状シリカ(株式会社アドマテックス製)
(c2)球状シリカ:平均粒径1.6μm、最大粒径5.0μmの球状シリカ(株式会社アドマテックス製)
(D)吸湿性無機充填材
(d1)多孔質シリカSS−150:平均粒径0.8μm、BET比表面積150m/g(MRCユニテック社製)
(d2)多孔質シリカSS−300 平均粒径0.8μm、BET比表面積 300m/g、MRCユニテック社製
(d3)モレキュラシーブ A3:平均粒径2μm、ユニオン昭和社製
(E)その他の添加剤
低応力化剤:シリコーン変性エポキシ樹脂として下記式(4)の化合物と下記式(5)の化合物との付加重合体(重量平均分子量3800、エポキシ当量291)
Figure 2008222961
Figure 2008222961
カーボンブラック:デンカブラック(電気化学工業(株)製)
カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM403)
[実施例1〜5、比較例1〜2]
上記材料を表1に示した組成で配合してプラネタリーミキサーで均一に混練し、次に三本ロールで固形原料を十分に混合分散し、得られた混合物を真空脱泡処理して液状エポキシ樹脂組成物を得た。
評価用の半導体装置としては半導体チップとして日立超LSIシステムズ社製フリップチップキットのJTEG Phase2E175鉛フリー仕様と同社製JKIT TYPE−IIIを用いた。
評価は上記半導体装置のチップと基板を公知のIRリフロー炉を用いフリップチップ接続した後、150℃4時間オーブンで乾燥した。乾燥直後25℃/60%RHで3時間で放置させた。
上記条件で吸湿させた半導体装置を直ちに110℃に加熱したホットプレート上で20秒放置した後にギャップ間に上記表1の樹脂をそれぞれ注入した。樹脂が半導体装置のギャップを完全に埋めるまでそのままホットプレート上で放置した。その後165℃3時間加熱し樹脂を完全硬化させた。
[ボイド性評価]
上記の方法で得られた半導体装置をC−SAMと呼ばれる超音波映像装置(SONIX社製)で確認し下記で評価した。
A ボイド無し B ボイドあり
[熱衝撃テスト]
接続試験と同様の方法で製造した同様の方法で組み立てた半導体装置を、30℃/65%RH/192時間後に最高温度265℃に設定したIRリフローにて5回処理した後、−65℃/30分、150℃/30分を1サイクルとし、250,500,750,1000サイクル後の剥離を確認した。
A 剥離無し B 剥離あり
評価結果を表2に記す。
Figure 2008222961
本発明の封止材を用いたフリップチップ型半導体装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 有機基板
2 バンプ
3 半導体チップ
4 アンダーフィル材
5 フィレット材

Claims (5)

  1. (A)液状エポキシ樹脂及び(B)硬化剤の合計量が15〜70質量%、(C)吸湿性無機充填材(C−2)を含む無機充填材30〜85質量%、を必須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 無機充填材(C)成分の平均粒径が0.3〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 吸湿性無機充填材(C−2)が、平均粒径0.1〜20μm、BET比表面積が100〜600m/gである多孔質シリカ、及びまたは平均粒径が0.1〜20μmである結晶水を除去した合成ゼオライトであることを特徴とする請求項1乃至2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 吸湿性無機充填材(C−2)が、(A)〜(C)成分の合計量に対して2〜85質量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のエポキシ樹脂組成物の硬化物をアンダーフィル材として封止したフリップチップ型半導体装置。
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