JP2008270584A5 - 半導体ウエハ研磨用組成物及び研磨方法 - Google Patents

半導体ウエハ研磨用組成物及び研磨方法 Download PDF

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本発明は、シリコンウエハあるいは表面に金属膜、酸化物膜、窒化物膜等(以下、金属膜等と記載する)が形成された半導体デバイス基板等の半導体ウエハの平面およびエッジ部分に研磨加工を施すウエハ研磨用組成物及びその製造方法に関する。更に本発明は前記ウエハ研磨用組成物を使用して半導体ウエハの平面およびエッジ部分の鏡面加工を行う加工方法に係る。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上記の課題を解決することができた。
すなわち本発明の第一の発明は、透過型電子顕微鏡観察によるシリカ粒子の長径/短径比が1.5乃至15の非球状の異形粒子群となっているコロイダルシリカを含有する半導体ウエハ研磨用である。シリカ当たりのアルカリ金属含有率が50ppm以下であって、且つ水酸化テトラエチルアンモニウムを含有することが好ましい。以下、水酸化テトラエチルアンモニウムをTEAOHと記載することもある。
また、このコロイダルシリカのシリカ粒子の透過型電子顕微鏡観察による平均短径は5〜30nmであり、かつシリカの濃度が10〜50重量%であることが好ましい。
さらにこのコロイダルシリカは水酸化テトラエチルアンモニウムを含有原料の一つとしており、その適切な範囲は、シリカ/水酸化テトラエチルアンモニウムのモル比が10ないし120である。本発明で記載の「水酸化テトラエチルアンモニウムを含有」とは、当該成分は水に溶解しているので、テトラエチルアンモニウムイオンを含有しているという意味であって、例えばアミンのアルカリ溶液にハロゲン化テトラエチルアンモニウムを添加した組成物は、水酸化テトラエチルアンモニウムを含有していることになる。
本発明の第二の発明は、塩基を含有し、かつ25℃におけるpHが8〜11である半導体ウエハ研磨用組成物である。また、このpHは、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸および強塩基を組み合わせた緩衝溶液を含み、かつpH8〜11の間で緩衝作用を有することが好ましい。更には、弱酸を構成する陰イオンが、炭酸イオン、炭酸水素イオンであり、かつ強塩基を構成する陽イオンが、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオンまたはテトラエチルアンモニウムイオンのうち少なくとも一つであることが好ましく、より好ましくはテトラメチルアンモニウムイオンまたはテトラエチルアンモニウムイオンのいずれか、もしくはその混合物である。さらには、25℃における導電率が、シリカ粒子1重量%あたり20mS/m以上であることが好ましい。
本発明の第三の発明は、非球状の異形粒子群となっているコロイダルシリカと球状シリカ粒子よりなるコロイダルシリカを混合したコロイダルシリカであって、非球状の異形粒子群となっているコロイダルシリカのシリカ濃度が、コロイド液全体に対して0.5〜10重量%であり、シリカ粒子の合計濃度が0.5〜50重量%となっているコロイド液の半導体ウエハ研磨用組成物である。
本発明の第四の発明は、上記研磨用組成物を用いて、半導体ウエハの平面あるいはエッジを研磨する半導体ウエハの研磨方法である。
本発明の非球状コロイダルシリカを用いた研磨組成物は、真球状のコロイダルシリカに比べ研磨速度は格段と高く、かつ、スクラッチを発生することはなく良好な鏡面研磨が達成できる。また、アルカリ金属の含有量が少ないことから、研磨後の砥粒残り等の半導体ウエハへの弊害を低減することができる。
以下、本発明をさらに説明する。
非球状の異形粒子群となっているコロイダルシリカとは、具体的には実施例1の図1に示されるような形状のシリカ粒子を含有するコロイダルシリカである。長径/短径比は1.5乃至15の範囲にある。その粒子は、直線状に伸長していない粒子が大半を占めており、一部は伸長していない粒子も存在する。これは一例であって、製造条件によってその形状はさまざまとなるが、真球状でない粒子が大半を占めている。
長径/短径が1.5より小さいものは研磨力が低く本発明の目的を達することができない。長径/短径が15より大きいものは研磨力は高いが研磨面にスクラッチと呼ばれる傷をつけやすく、平滑な面精度を得ることができにくい。また、使用中に2次凝集をするなど、物性が変化しやすく、研磨性能を安定させることができない。研磨組成物の研磨力および安定性をより向上させる観点から、長径/短径は、1.5〜15であることが好ましい。この非球状コロイダルシリカは、溶液中のシリカ粒子全体に対して3重量%以上含まれることが好ましい。また、本発明では、非球状コロイダルシリカ以外の他のシリカ粒子を含有していてもよい。上記のように球状のコロイダルシリカとの併用が特に好ましいが、他のシリカ粒子としては、上記特定の値を満たさないヒュームドシリカや、真球でないひも状、繭状、扁平球状などのコロイダルシリカ等、通常半導体ウエハ研磨に用いる研磨粒子が挙げられる。
ヒュームドシリカのシリカ粒子は一般に長径/短径比が5乃至15の細長い異形粒子群となっている。ヒュームドシリカの一次粒子径(単に粒子径とも記載されることがある)と言われるものは、一次粒子の短径(太さ)であって通常7乃至40nmであり、長軸方向の長さを反映していない。さらに、その粒子は凝集して二次粒子を形成しており、スラリーの外観は白色になっている。そのため研磨速度は高いが、スクラッチが発生しやすく、またスラリーを長時間放置すると粒子が沈降する不具合もある。本発明のシリカ粒子はヒュームドシリカの一次粒子に似た形状をしているが、凝集による二次粒子の形成はなく、スラリーの外観は透明ないし半透明になっている。本発明の非球状コロイダルシリカを用いた研磨組成物は、真球状のコロイダルシリカに比べ研磨速度は格段と高く、かつ、スクラッチを発生することはなく良好な鏡面研磨が達成できる。
本発明の研磨組成物において、非球状コロイダルシリカを含むシリカ粒子の濃度は、溶液全体に対して0.5〜50重量%であることが好ましい。研磨の対象物が金属であるか、酸化珪素であるかによって濃度は適宜選定され、一概に限定することはできない。例えば、銅合金膜の場合はシリカ粒子の濃度は、0.5〜2重量%で研磨することができる。一方、エッジの場合には、研磨組成物の研磨力をより向上させる観点から、シリカ粒子の濃度は、2〜25重量%であることが望ましい。一般には、30重量%よりも高濃度のスラリーを作成して、使用時に適宜希釈して使用することが好ましい。スラリーを循環して複数枚のウエハを研磨する工程では、スラリーに純水が混入して希釈されやすく、希釈されたスラリーの濃度を回復させるには高濃度のスラリーを準備しておき追加していくのがよい。
また、研磨組成物は、塩基(アルカリ剤)を含有し、かつ25℃におけるpHが8〜11であることも好ましい。さらに、本発明においては、実際の研磨加工時に安定な研磨力を持続するために、溶液全体のpHを8〜11の範囲に保つことが好ましい。pHが8未満であると研磨速度は低下し実用の範囲からは外れることがある。また、pHが11を超えると、研磨部以外でのエッチングが強くなりすぎ、またシリカ粒子が凝集を始めるため研磨組成物の安定性が低下しこれも実用の範囲から外れることがある。さらに、このpHは摩擦、熱、外気との接触あるいは他の成分との混合等、考えられる外的条件により容易に変化しないことが好ましい。特にエッジ研磨においては、研磨組成物は循環流として使用される。すなわち、スラリータンクから研磨部位へ供給された研磨組成物は、スラリータンクへ戻す方式で使用される。従来技術のアルカリ剤だけを含む研磨組成物は、使用時に短時間でpHが低下してしまう。これは、被研磨物の溶解や洗浄水の混入によるもので、スラリータンク内の研磨組成物のpHを一定に保つのは非常に煩わしい作業となり、削り残り品などの発生を起こしやすくなる。
従って、本発明においては研磨組成物自体を、外的条件の変化に対してpH変化の幅が少ない、所謂緩衝作用の強い液とすることが好ましい。緩衝溶液を形成するためには、25℃における酸解離定数(Ka)の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の範囲にある弱酸および強塩基を組み合わせて使用すればよい。25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0未満の場合、pHを上昇させるために、弱酸及び強塩基を大量に添加することが必要となるため好ましくない。25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が12.5より大きい場合、pHを8〜11の範囲で安定させる大きな緩衝作用を持つ緩衝溶液を形成しにくいため好ましくない。
本発明において、緩衝作用を有する研磨組成物溶液の形成に使用する弱酸としては、炭酸(pKa=6.35、10.33)、ホウ酸(pKa=9.24)、燐酸(pKa=2.15、7.20、12.35)などの無機酸類及び水溶性の有機酸等があげられ、またその混合物であってもかまわない。水溶性の有機酸としては、フェノール(pKa=10.0)、カテコール(pKa=9.25、12.37)、ヒドロキノン(pKa=9.91、11.56)などのフェノール類、エチレンジアミン(pKa=7.5210.65)、2−アミノエタノール(pKa=9.5)などのアミン類、グリシン(pKa=2.35、9.78)、4−アミノ酪酸(pKa=4.03、10.56)などのアミノ酸類、ピロリジン(pKa=11.3)、ピペリジン(pKa=11.12)などの複素環式化合物が挙げられる。なお、炭酸は炭酸水素イオンの形態を含む。また、強塩基としては、強塩基を構成する陽イオンが、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオンまたは第4アンモニウムイオンのうち少なくとも一つであることが好ましく、より好ましくはテトラメチルアンモニウムイオンまたはテトラエチルアンモニウムイオンのいずれか、もしくはその混合物である。
コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオン以外の第4アンモニウムイオンとしてはテトラエチルアンモニウムイオン、ベンジルトリメチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、フェニルトリメチルアンモニウムイオン、メチルトリヒドロキシエチルアンモニウムイオンなどが入手しやすく、好ましい。
本発明で述べる緩衝溶液とは、上述の組み合わせで形成され、溶液の中で弱酸が価数の異なるイオンとして解離している状態、または、解離状態と未解離状態が共存している溶液を示し、少量の酸または、塩基が混入してもpHの変化が少ないことが特徴である。
本発明においては、研磨組成物溶液の導電率を高くすることにより、研磨加工速度を著しく向上することができる。導電率とは液中の電気の通り易さを示す数値であり、単位長さあたりの電気抵抗値の逆数値である。本発明においては単位長あたりの導電率の数値(micro・Siemens)をシリカ1重量%当たりに換算した数値で示す。本発明においては、25℃における導電率が20mS/m/1%−SiO以上であれば研磨加工速度の向上に対して好ましく、25mS/m/1%−SiO以上であれば更に好ましい。導電率を上昇させる方法としては、次の二方法がある。一つは緩衝溶液の濃度を高くする方法、もう一つは塩類を添加する方法である。緩衝溶液の濃度を高くするには、酸と塩基とのモル比を変えずに濃度のみを高くすればよい。塩類を添加する方法に用いる塩類は、酸及び塩基の組み合わせより構成されるが、酸としては、強酸、弱酸いずれであってもかまわず、鉱酸および、有機酸が使用でき、その混合物でもよい。塩基としては、強塩基、弱塩基いずれであってもよく、アルカリ金属の水酸化物、水溶性の第4アンモニウムイオンの水酸化物、水溶性アミンまたはアンモニアが使用でき、その混合物であってもかまわない。本発明においては、第4アンモニウムイオンが好ましい。弱酸及び強塩基、強酸及び弱塩基、弱酸及び弱塩基の組み合わせで添加する場合は、緩衝溶液のpHを変化させることがあるため、大量に添加することは望ましくない。前述の二方法を併用してもかまわない。
また、本発明の研磨組成物は、キレート剤を含有していることが好ましい。本発明で使用されるキレート化剤としては、金属の多座配位子として結合するものであれば、本発明の効果を損なわない限り、任意のものを用いることができるが、(1)エチレンジアミン四酢酸およびその塩、(2)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸およびその塩、(3)ジヒドロキシエチルエチレンジアミンおよびその二酢酸塩、(4)ジエチレントリアミン五酢酸およびその塩、(5)トリエチレンテトラミン六酢酸およびその塩、(6)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸およびその塩、および(7)グルコン酸およびその塩、から選ばれることが好ましい。具体的には、(1)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸三アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸四アンモニウム、(2)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三アンモニウム、(3)ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二ナトリウム、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二アンモニウム、(4)ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸五アンモニウム、ジエチレントリアミン五酢酸二ナトリウム鉄、ジエチレントリアミン五酢酸二アンモニウム鉄、(5)トリエチレンテトラミン六酢酸六ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸六アンモニウム、(6)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二アンモニウム、(7)グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸カルシウム、およびグルコン酸−6−リン酸三ナトリウム、等が挙げられる。また、ニトリロ三酢酸塩やグリシン、サリチル酸も好適である。これらのキレート化剤のなかではアルカリ金属を含まない「酸」型のものや「アンモニウム塩」型のものが好ましく使用できる。これらのキレート化剤は、結晶水を含むものであっても、無水物であってもよい。また、これらのキレート化剤は、2種類以上を併用することができ、その場合、任意の割合で併用することができる。キレート化剤の添加と同時に、上述の酸化剤を添加する方法も採用でき、Cr等の除去に効果がある。
本発明の研磨組成物の物性を改良するため、殺菌剤、防カビ剤、pH指示薬、湿潤剤、水混和性有機溶剤、凍結防止剤、防錆剤、研磨終点検出剤、着色剤、沈降防止剤などを併用することができる。分散剤、沈降防止剤としては、水溶性の有機物、無機層状化合物などがあげられる。また、本発明の研磨組成物は水溶液としているが、有機溶媒を添加してもかまわない。特に、エチレングリコールやグリセリンは凍結防止剤や湿潤剤として好ましい。また、イソプロピルアルコールなどは表面張力を下げる効果が大きい。本発明の研磨組成物は、研磨時にコロイダルシリカ等の他の研磨剤、塩基、添加剤、水等を混合して調製してもよい。
実施例での薬品は以下のものを使用した。
水酸化テトラエチルアンモニウム:市販の20%TEAOH水溶液(SACHEM INC.製)
水酸化テトラメチルアンモニウム:市販の25%TMAOH水溶液。以下でTMAOHと略記することもある。
炭酸水素テトラメチルアンモニウム:上記の25%TMAOH水溶液に炭酸ガスを吹き込んでpH8.4まで中和して作成した。化学分析による組成は33%炭酸水素テトラメチルアンモニウム水溶液であった。以下でTMAHCOと略記することもある。
炭酸テトラメチルアンモニウム:水酸化テトラメチルアンモニウムと炭酸水素テトラメチルアンモニウムを実施例記載の所定のモル比となる量で混合して作成した。以下で(TMA)COと略記することもある
(実施例1、比較例1)
製造例1で製造したシリカのBET法粒子径が10.5nmでシリカ濃度38%の金属イオンの少ないコロイダルシリカ(実施例1)と、比較例として市販のコロイダルシリカ(日本化学工業(株)製「シリカドール40L」粒子径21nm、シリカ濃度40%、Na含有量4000ppm)を使用して、シリコンウエハの研磨試験を行った。コロイダルシリカはシリカ濃度5.0%となるように脱イオン水で希釈し、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAOH)を加えてpHを10.5に合わせて研磨組成とした。被加工体として6インチサイズのシリコンウエハ(ベアウエハ)を選定し、これの表面平坦化ポリッシング加工を下記の条件で実施した後洗浄を行い、乾燥後のシミ付着の判定及び研磨速度の測定を行った。シミ付着は集光灯の照射中に、ウエハの表裏面を目視で観察して判定した。研磨速度は、研磨前後のウエハの重量差より求めた。
シミ付着については、それぞれ20枚の研磨加工ウエハを作成し、その結果、実施例1ではシミ付着のウエハは1枚も無く、比較例1ではごく僅かなシミ付着が20枚にあった。
研磨速度については、実施例1では、20枚の研磨加工ウエハの平均研磨速度が、0.31μm/分であったのに対し、比較例1は、0.26μm/分であった。
(加工条件)
研磨装置:スピードファム(株)製 SH−24型
定盤回転数:60rpm
荷重:200g/cm
ウエハ把持方式:減圧吸引法
キャリアチャック真空度:50mmHg
ウエハキャリア回転数:120rpm
研磨パッド:ニッタ・ハース(株)製SUBA600
研磨組成供給量:60ml/分
研磨加工時間:5分
被研磨物:6インチシリコンウエハ
研磨後洗浄:1%アンモニア水30秒の後純水洗浄30秒
(実施例2、比較例2)
製造例1で製造したシリカのBET法粒子径が10.5nmでシリカ濃度38%の金属イオンの少ないコロイダルシリカ(実施例1)と、比較例として市販のコロイダルシリカ(日本化学工業(株)製「シリカドール40L」粒子径21nm、シリカ濃度40%、Na含有量4000ppm)を使用して、シリコンウエハのエッジ研磨試験を行った。コロイダルシリカはシリカ濃度5.0%となるように脱イオン水で希釈し、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAOH)を加えてpHを10.5に合わせて研磨組成とした。被加工体として8インチサイズ(200mm)のシリコンウエハ(ベアウエハ)を選定し、これのエッジ(外周部)ポリッシング加工を下記の条件で実施した後洗浄を行い、乾燥後のシミ付着の判定及び研磨速度の測定を行った。シミ付着は集光灯の照射中に、ウエハの吸着面を目視で観察して判定した。研磨速度は、研磨前後のウエハの重量差より求めた。
シミ付着については、それぞれ10枚の研磨加工ウエハを作成し、その結果、実施例2ではシミ付着のウエハは1枚も無く、比較例2ではごく僅かなシミ付着が10枚にあった。
研磨速度については、実施例2では、10枚の研磨加工ウエハの平均研磨速度が、7.1mg/分であったのに対し、比較例2では、2.3mg/分であった。
(比較例3〜8)
比較例3として市販のコロイダルシリカ(日本化学工業(株)製「シリカドール40L」粒子径21nm、シリカ濃度40%、Na含有量4000ppm)にTMAHCOとTMAOHよりなるpH緩衝水溶液を加え研磨試験を実施した。TMAHCOとTMAOHよりなるpH緩衝水溶液中のTMAOHとTMAHCOのモル比はTMAOH(モル)/CO(モル)=1.6とし、添加量は、シリカ1Kgあたりの(TMA)COのモル数として表した。実施した試験水準を表2に示した。研磨条件は、実施例2と同一の条件とした。
(製造例4)
球形のシリカ粒子よりなる市販のコロイダルシリカ(日本化学工業(株)製「シリカドール40L」粒子径21nm、シリカ濃度40%、Na含有量4000ppm)1000gを同量の純水を加えシリカ濃度20.1重量%に希釈した。予め塩酸によって再生したH型強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライトIR120B)1200mlのカラムに、シリカ濃度20.1%に希釈した「シリカドール40L」を通して脱アルカリし、シリカ濃度19.8重量%でpH2.8の酸性コロイダルシリカ1970gを得た。この酸性コロイダルシリカに攪拌下、25重量%水酸化テトラメチルアンモニウムを加え、pH10.1のアルカリ性コロイダルシリカを調製した。
本発明によれば、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、半導体デバイスウエハ、磁気ディスク基板、水晶基板等の電子材料の研磨加工に用いることのできる通常の珪酸アルカリ水溶液を原料とした低コストの高純度コロイダルシリカが提供される。本発明の製造方法により得られたコロイダルシリカは、特異な粒子形状と極めて少量の金属不純物量であることにより平面研磨では、ウエハの良好な洗浄性を示した。
さらに、エッジ研磨では従来の研磨組成物に比べ、研磨速度がきわめて大きく、ウエハの洗浄性も改善された。本発明を用いれば半導体ウエハ等の電子材料の表面研磨加工時ウエハの品質を劣化させることがない。

Claims (12)

  1. 透過型電子顕微鏡観察によるシリカ粒子の長径/短径比が1.5乃至15の非球状の異形粒子群となっているコロイダルシリカを含有することを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物。
  2. 水酸化テトラエチルアンモニウムを含有し、かつ25℃におけるpHが8〜11であることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  3. シリカ当たりのアルカリ金属含有率が50ppm以下である請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  4. シリカ/水酸化テトラエチルアンモニウムのモル比が10ないし120であることを特徴とする請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  5. 電子顕微鏡観察によるシリカ粒子の平均短径が5〜30nmであり、かつシリカの濃度が10〜50重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  6. 塩基を含有し、かつ25℃におけるpHが8〜11であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  7. 25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸および強塩基を組み合わせた緩衝溶液を含み、かつpH8〜11の間で緩衝作用を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  8. 弱酸を構成する陰イオンが、炭酸イオン、炭酸水素イオンであり、かつ強塩基を構成する陽イオンが、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオンまたはテトラエチルアンモニウムイオンのうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項7に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  9. 25℃における導電率が、シリカ粒子1重量%あたり20mS/m以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  10. 請求項1記載のコロイダルシリカと球状シリカ粒子よりなるコロイダルシリカを混合したコロイダルシリカであって、コロイド液全体に対して請求項1記載のシリカ粒子の濃度が0.5〜10重量%であり、シリカ粒子の合計濃度が0.5〜50重量%であるコロイド液であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  11. 下面もしくは、片面に研磨布を貼付した回転可能な定盤に半導体ウエハを押圧し、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、定盤及び/または半導体ウエハを回転させて半導体ウエハの平面を研磨することを特徴とする研磨方法。
  12. 合成樹脂発泡体、合成皮革あるいは不織布等からなるポリッシングパッドを貼付したパッド支持体を有するエッジ研磨加工機に、被加工物である半導体ウエハを載置押圧し、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、前記パッド支持体及び被加工物の双方あるいはその一方を回転して研磨することを特徴とする半導体ウエハのエッジ研磨方法。
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