JP2008266307A - 新規ホスフィンおよびその製造方法と用途 - Google Patents

新規ホスフィンおよびその製造方法と用途 Download PDF

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秀典 花岡
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三千男 山本
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Abstract

【課題】アセチレン化合物と一酸化炭素およびアルコールからメタクリル酸エステルを製造するのに適した触媒を提供すること。
【解決手段】触媒成分となる式(1)
Figure 2008266307

(式中、R、R、R、RおよびRは、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、等からなる群から選ばれる置換基を表し、R、R、RおよびRは、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、等を表す。)で示されるホスフィン等を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は新規なホスフィン、該ホスフィンの製造方法、該ホスフィンを用いる触媒、およびこの触媒を用いるメタクリル酸メチルの製造方法に関する。
アセチレン化合物の触媒的カルボニル化反応は、カルボニル化合物の効率的な製造方法であって、アルコールの存在下に実施すると、メタクリル酸メチル等の不飽和エステルを与える事が知られている(非特許文献1、特許文献1、特許文献2参照)。メタクリル酸メチルはポリメタクリル酸メチルの重要な原料であり、効率の優れた触媒が求められている。
ジャーナルオブオルガノメタリックケミストリー(J. Organomet. Chem). 1993年, 455巻, 247-253. 特開昭61−152638号公報 特開昭63−154646号公報
本発明は、新規なホスフィン化合物、当該ホスフィン化合物の製造方法、当該ホスフィン化合物を成分とする、優れたカルボニル化触媒、当該触媒を用いるメタクリル酸メチルの製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明は、式(1)
Figure 2008266307
(式中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、炭化水素基で置換された炭素原子数1〜20の置換シリル基、炭素原子数1〜10の二つの炭化水素基で置換されたアミノ基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基および炭素原子数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる置換基を表し、
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭化水素基で置換された炭素原子数1〜20の置換シリル基、炭素原子数1〜10の二つの炭化水素基で置換されたアミノ基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基および炭素原子数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる置換基を表す。但しR、RおよびRの少なくとも一つはフッ素原子あるいはフッ素原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基であり、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち隣接する基は互いに結合して環を形成していても良い。)
で示されるホスフィン、および該ホスフィンと元素の周期表第10族金属化合物を含むアセチレン化合物のカルボニル化触媒を提供するものである。
本発明により得られる触媒を用いてカルボニル化反応を行うと、メタノール存在下においては、メチルアセチレンと一酸化炭素の反応によりメタクリル酸メチルを効率よく製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
式(1)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における炭素原子数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられ、好ましくはフッ素原子である。
1、R2、R3、R4およびR5における炭素原子数1〜20のアルキル基は、フッ素原子で置換されていても良く、かかるアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基などがあげられ、好ましくはトリフルオロメチル基である。
1、R2、R3、R4およびR5における炭素原子数7〜20のアラルキル基は、フッ素原子で置換されていても良く、かかるアラルキル基としては、例えば、(2−フルオロフェニル)メチル基、(3−フルオロフェニル)メチル基、(4−フルオロフェニル)メチル基、(2,3−ジフルオロフェニル)メチル基、(2,4−ジフルオロフェニル)メチル基、(2,5−ジフルオロフェニル)メチル基、(2,6−ジフルオロフェニル)メチル基、(3,4−ジフルオロフェニル)メチル基、(3,5−ジフルオロフェニル)メチル基、(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル基、(2,3,5−トリフルオロフェニル)メチル基、(2,3,6−トリフルオロフェニル)メチル基、(3,4,5−トリフルオロフェニル)メチル基、(2,4,5−トリフルオロフェニル)メチル基、(2,4,6−トリフルオロフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)メチル基、(ペンタフルオロフェニル)メチル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4およびR5における炭素原子数6〜20のアリール基は、フッ素原子で置換されていてもよく、かかるアリール基としては、例えば、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,3,4−トリフルオロフェニル基、2,3,5−トリフルオロフェニル基、2,3,6−トリフルオロフェニル基、2,4,5−トリフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における炭素原子数1〜20の炭化水素で置換されたシリル基としては、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基など)、アリール基(フェニル基など)などの炭化水素基で置換されたシリル基をあげることできる。具体的には、例えば、メチルシリル基、エチルシリル基、フェニルシリル基などの1置換シリル基;ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基などの2置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などの3置換シリル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における、炭素原子数1〜10の二つの炭化水素基で置換されたアミノ基としては、例えば、炭素原子数1〜10のアルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基など)、アリール基(例えば、フェニル基など)などの炭化水素基2つで置換されたアミノ基をあげることできる。具体的には、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピロリル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、カルバゾリル基、ジヒドロイソインドリル基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−エイコソキシ基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基としては、例えば、ベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などがあげられる。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9における炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などがあげられる。
2、R3およびR4のうち少なくとも一つは、フッ素原子あるいはフッ素原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基である。フッ素原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基としては、トリフルオロメチルが好ましい。好ましくは、R2、R3、R4の少なくとも一つがフッ素原子あるいはトリフルオロメチル基である。より好ましくは、R2、R3、R4の少なくとも一つがトリフルオロメチル基であり、さらに好ましくは、R3がトリフルオロメチル基である。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9において隣接する基は互いに結合して環構造を形成していてもよい。該環構造としては、例えば、飽和もしくは不飽和の炭化水素環などがあげられ、具体的には、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などをあげることができる。これらの環は、炭素原子数1〜20の炭化水素基などで置換されていてもよい。
かかる式(1)で示されるホスフィンとしては、ジ(2−フルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−フルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−フルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3−ジフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ジフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ジフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ジフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4−ジフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ジフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4−トリフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5−トリフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,6−トリフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,5−トリフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(ペンタフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2−(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン
ジ(2−フルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−フルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−フルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3−ジフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ジフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ジフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ジフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4−ジフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ジフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4−トリフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5−トリフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,6−トリフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,5−トリフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(ペンタフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン
ジ(2−フルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−フルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−フルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3−ジフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ジフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ジフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ジフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4−ジフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ジフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4−トリフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5−トリフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,6−トリフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,5−トリフルオロフェニル)(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(ペンタフルオロフェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−メトキシ−2−ピリジル)ホスフィン
ジ(2−フルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−フルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−フルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3−ジフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ジフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ジフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ジフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4−ジフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ジフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4−トリフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5−トリフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,6−トリフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,5−トリフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(ペンタフルオロフェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,6−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)(6−クロロ−2−ピリジル)ホスフィン
ジ(2−フルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(3−フルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(4−フルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,3−ジフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,4−ジフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,5−ジフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,6−ジフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(3,4−ジフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(3,5−ジフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,3,4−トリフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,3,5−トリフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,3,6−トリフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,4,5−トリフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(ペンタフルオロフェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2−(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(3−(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,4−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,6−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィン、ジ(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)(キノリン−2−イル)ホスフィンなどがあげられる。
式(1)で示されるホスフィンは、式(2)
Figure 2008266307
(式中、R、R、R、Rは前記と同じ意味を示し、Xはハロゲン原子を示す)
で示されるハロゲン置換ピリジンとアルキルリチウム化合物とを反応させた後に、式(3)
Figure 2008266307
(式中、R、R、R、RおよびRは前記と同じ意味を示し、Yはハロゲン原子を示す)
で示されるハロホスフィンを反応させることにより製造する事ができる。
X、Yで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられ、Xは好ましくは臭素原子、ヨウ素原子であって、Yは好ましくは塩素原子、臭素原子である。
式(2)で示されるハロゲン置換ピリジンとしては、2−ブロモピリジン、2−ブロモ−4−メチルピリジン、2−ブロモ−5−メチルピリジン、2−ブロモ−6−メチルピリジン、2−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン、2−ブロモ−4−メトキシピリジン、2−ブロモ−5−メトキシピリジン、2−ブロモ−6−メトキシピリジン、2−ブロモ−4,6−ジメトキシピリジン、2−ブロモ−4−クロロピリジン、2−ブロモ−5−クロロピリジン、2−ブロモ−6−クロロピリジン、2−ブロモ−4,6−ジクロロピリジン、2−ブロモ−4−(ジメチルアミノ)ピリジン、2−ブロモ−5−(ジメチルアミノ)ピリジン、2−ブロモ−6−(ジメチルアミノ)ピリジン、2−ブロモ−4,6−ビス(ジメチルアミノ)ピリジン、2−ブロモキノリン、1−ブロモイソキノリン、3−ブロモイソキノリンおよびブロモをヨード、クロロとした化合物が同様に例示される。
式(3)で示されるハロホスフィンとしては、ジ(2−フルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(3−フルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(4−フルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,3−ジフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,4−ジフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,5−ジフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,6−ジフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(3,4−ジフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(3,5−ジフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,3,4−トリフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,3,5−トリフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,3,6−トリフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,4,5−トリフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,4,6−トリフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(ペンタフルオロフェニル)クロロホスフィン、ジ(2−(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィン、ジ(3−(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィン、ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィン、ジ(2,4−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィン、ジ(2,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィン、ジ(2,6−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィン、ジ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィン、ジ(2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィンおよびクロロをブロモ、ヨードとした化合物が同様に例示される。
式(3)で示されるハロホスフィン化合物の使用量は、式(2)のハロゲン置換ピリジンに対し、通常、0.1から10.0モル倍である。
アルキルリチウム化合物としては、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、トリメチルシリルメチルリチウム、およびこれらの混合物などがあげられ、使用量は、式(2)のハロゲン置換ピリジンに対し、通常0.5から5.0モル倍、好ましくは、0.8から1.2モル倍である。
反応は溶媒の存在下で実施する事もできる。かかる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの極性溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒といった非プロトン性溶媒などが挙げられ、エーテル系溶媒が好ましく使用される。かかる溶媒はそれぞれ単独もしくは2種以上を混合して用いられ、その使用量は式(2)で示されるハロゲン置換ピリジンに対して通常1〜200重量倍、好ましくは3〜50重量倍の範囲である。
反応の順序は特に限定されないが、必要に応じて溶媒の存在下、式(2)で示されるハロゲン置換ピリジンにアルキルリチウム化合物を加えたのち、式(3)で示されるハロホスフィンを加えることによって行うことができる。反応温度は通常、−100℃以上溶媒の沸点以下、好ましくは−80〜100℃程度の範囲である。
生成した反応混合物に対し、水を加えて分液等の処理により、無機成分を除いた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、および/あるいは再結晶、などの精製により、式(1)で示されるホスフィンを取得することができる。かくして得られる式(1)で示されるホスフィンは、元素の周期表第10族金属の化合物との組み合わせにより、アセチレン化合物のカルボニル化反応の触媒の成分として用いることができる。
第10族金属としては、ニッケル、パラジウム、白金があげられ、好ましくはパラジウムをあげることができる。かかる金属化合物としては、パラジウム アセチルアセトナート、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム アセテート、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、トリフルオロメタンスルホン酸パラジウム、硫酸パラジウム、塩化パラジウムおよびこれらの混合物をあげることができる。パラジウム アセチルアセトナート、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム アセテート、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、トリフルオロメタンスルホン酸パラジウム、硫酸パラジウムがより好ましく、酢酸パラジウムが更に好ましい。金属化合物の使用量は限定されないが、アセチレン化合物1モル当たり、10−2から10−5モル倍である。式(1)で示されるホスフィンの使用量は、特に限定されないが、第10族金属の化合物に対して通常3から400モル倍、好ましくは、10から200モル倍である。
第10族金属の化合物は、通常、プロトン源の存在下にカルボニル化触媒の成分として用いられ、かかるプロトン源としては、オルトリン酸、ピロリン酸、硫酸、ハロゲン化水素酸、ベンゼンリン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、クロロスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリメチルメタンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸およびこれらの混合物が例示され、好ましくは、スルホン酸化合物、さらに好ましくはメタンスルホン酸を用いる事ができる。プロトン源の使用量は、特に限定されないが、第10族金属の化合物に対して通常3から600モル倍、好ましくは、10から300倍である。
アセチレン化合物としては、アセチレン、メチルアセチレン、シクロヘキシルアセチレン、フェニルアセチレン、1−ブチン、1−ペンチン、1−ヘキシン、1−ヘプチン、1−オクチン、2−ブチン、3−ヘキシン、ジフェニルアセチレンをあげることができ、メチルアセチレンを好ましく使用することができる。本発明においては、アセチレン化合物に、アレンなどの異性体を不純物として含んでいても使用することができる。
カルボニル化反応においてアルコールを反応剤として用いる事で、不飽和エステルを合成することができ、かかるアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコールをあげることができ、好ましくは、メタノールである。好ましい実施形態としては、アセチレン化合物としてメチルアセチレンに対し、メタノールを反応させることでメタクリル酸メチルを製造する事が出来る。アルコールの使用量は特に限定されないが、アセチレン化合物に対して、通常、1.0モル倍以上である。
大過剰のアルコールの使用は、しばしば、好ましい反応結果を与える。しかし、別途、溶媒を使用することができる。例えば、スルホキシド類およびスルホン類としてジメチルスルホキシド、ジイソプロピルスルホン、スルホラン;芳香族炭化水素類として、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン;エステル類として、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタクリル酸メチル;ケトン類として、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン;エーテル類として、例えば、アニソール、ジメトキシエタン、ジグライム、メチル tert−ブチル エーテル、エチル tert−ブチル エーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル;アミド類として、例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、およびこれらの混合物を例示する事ができる。溶媒の使用量は特に限定されない。
本発明におけるカルボニル化反応の温度は特に限定されないが、好ましくは、20℃から80℃の範囲において実施される。
カルボニル化反応に必要な一酸化炭素は、純粋な一酸化炭素のほか、窒素、アルゴンなどカルボニル化反応に不活性なガスを含んでいても良い。
本発明における圧力は、好ましくは、0.5から10MPaGであり、さらに好ましくは1から7MPaGである。
上記のようにして製造したメタクリル酸メチルは、通常、精製後に重合することによりメタクリル酸メチルの重合体を製造するため用いることができる。メタクリル酸メチルを精製する方法としては、例えば、蒸留、抽出など一般的な方法を使用することができる。また、メタクリル酸メチルを重合してメタクリル酸メチルの重合物を含む重合体を製造する方法は、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法等が挙げられるが、特に限定されない。
以下、本発明を実験例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実験例に限定されるものではない。
<ホスフィンの製造>
物性測定は次の方法で行った。
(1)プロトン核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)
装置:日本電子社製 EX270、又は、Bruker社製 DPX−300
試料セル:5mmφチューブ
測定溶媒:CDCl
試料濃度:10mg/0.5mL(CDCl
測定温度:室温(約25℃)
測定パラメータ:5mmφプローブ、MENUF NON、OBNUC 1H、積算回数16回
パルス角度:45度
繰り返し時間:ACQTM 3秒、PD 4秒
内部標準:CDCl(7.26ppm)
(2)質量スペクトル
[電子イオン化質量分析(EI−MS)]
装置:日本電子社製 JMS−T100GC
イオン化電圧:70eV
イオン源温度:230℃
加速電圧:7kV
MASS RANGE:m/z 35−1000
実施例1 ジ(4−フルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィンの合成
マグネシウム(1.22g、50mmol)のジエチルエーテル(50mL)スラリーにヨウ素(10mg)を加えた混合物に、4−フルオロ−1−ブロモベンゼン(8.75g、50mmol)のジエチルエーテル(50mL)溶液を滴下し、マグネシウムが消失し、発熱がおさまるまで攪拌を続け、さらに1時間還流させた。この反応混合物を別途調製した、3塩化リン(3.43g、25mmol)のジエチルエーテル(50mL)溶液に、−70℃以下で滴下し、一時間保温した後、室温に昇温する事で、ジ(4−フルオロフェニル)クロロホスフィンを調製した。
2−ブロモピリジン(3.95g、25mmol)のジエチルエーテル(20mL)溶液に1.60Mヘキサン溶液のn−ブチルリチウム(15.6mL、25mmol)を−70℃以下で滴下し、その温度で1時間攪拌を続けた。この反応液を、前述のように調製したジ(4−フルオロフェニル)クロロホスフィンに、−70℃以下で滴下し、滴下終了後、20℃に昇温させ、さらに1時間攪拌させた。反応混合物にトルエン、水を仕込み、分液させた後に、有機層をさらに水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製した後、ヘキサン/クロロホルムで再結晶する事により、表題化合物を取得した(0.85g、11%)。
H−NMR(CDCl、δppm):6.95−7.15(3H)、7.15−7.25(1H)、7.30−7.50(4H)、7.55−7.65(1H)、8.68−8.75(1H)
質量スペクトル(EI−MS、m/z):299(M
実施例2 ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィンの合成
マグネシウム(2.43g、100mmol)のジエチルエーテル(80mL)スラリーにヨウ素(10mg)を加えた混合物に、4−(トリフルオロメチル)−1−ブロモベンゼン(22.50g、100mmol)のジエチルエーテル(50mL)溶液を滴下し、マグネシウムが消失し、発熱がおさまるまで攪拌を続け、さらに1時間還流させた。この反応混合物を別途調製した、3塩化リン(6.87g、50mmol)のジエチルエーテル(80mL)溶液に、−70℃以下で滴下し、一時間保温した後、室温に昇温する事で、ジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)クロロホスフィンを調製した。
2−ブロモピリジン(7.90g、50mmol)のジエチルエーテル(40mL)溶液に1.60Mヘキサン溶液のn−ブチルリチウム(31.3mL、50mmol)を−70℃以下で滴下し、その温度で1時間攪拌を続けた。この反応液を、前述のように調製したジ(4−フルオロフェニル)クロロホスフィンに、−70℃以下で滴下し、滴下終了後、20℃に昇温させ、さらに1時間攪拌させた。反応混合物にトルエン、水を仕込み、分液させた後に、有機層をさらに水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製する事により、表題化合物を取得した(7.93g、40%)。
H−NMR(CDCl、δppm):7.18−7.31(2H)、7.40−7.70(9H)、8.70−8.82(1H)
質量スペクトル(EI−MS、m/z):399(M
実施例3 ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)(2−ピリジル)ホスフィンの合成
マグネシウム(2.43g、100mmol)のジエチルエーテル(80mL)スラリーにヨウ素(10mg)を加えた混合物に、3,4,5−トリフルオロ−1−ブロモベンゼン(21.10g、100mmol)のジエチルエーテル(50mL)溶液を滴下し、マグネシウムが消失し、発熱がおさまるまで攪拌を続け、さらに1時間還流させた。この反応混合物を別途調製した、3塩化リン(6.87g、50mmol)のジエチルエーテル(80mL)溶液に、−70℃以下で滴下し、一時間保温した後、室温に昇温する事で、ジ(3,4,5−トリフルオロフェニル)クロロホスフィンを調製した。
2−ブロモピリジン(7.90g、50mmol)のジエチルエーテル(40mL)溶液に1.60Mヘキサン溶液のn−ブチルリチウム(31.3mL、50mmol)を−70℃以下で滴下し、その温度で1時間攪拌を続けた。この反応液を、前述のように調製したジ(4−フルオロフェニル)クロロホスフィンに、−70℃以下で滴下し、滴下終了後、20℃に昇温させ、さらに1時間攪拌させた。反応混合物にトルエン、水を仕込み、分液させた後に、有機層をさらに水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液;ヘキサン/酢酸エチル=6/1)で精製する事により、表題化合物を取得した(2.57g、14%)。
H−NMR(CDCl、δppm):6.95−7.12(2H)、7.22−7.39(1H)、7.60−7.85(3H)、8.67−8.80(1H)
質量スペクトル(EI−MS、m/z):371(M
<カルボニル化反応>
反応後の反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により定量分析して触媒の性能を求めた。「回収した生成物あたりの選択率」は以下の算出式により求めた。
「回収した生成物あたりの選択率」(%)=「生成したメタクリル酸のGCのピーク面積値」/「検出されたすべての生成物のGCのピーク面積値の総和」×100
実施例4
シュレンク管中で30mLのMeOHに酢酸パラジウム(SIGMA-ALDRICH製)0.0037g(0.0163mmol)と実施例2にて合成したジ(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)(2−ピリジル)ホスフィン0.0679g(0.167mmol)を溶解させた後メタンスルホン酸(nacalai製)0.024g(0.246mmol)を加え反応溶液を調製した。この反応液を窒素雰囲気下で内容積100mlのステンレス製オートクレーブに導入後、氷浴下にメチルアセチレンを6.0g導入、一酸化炭素で加圧し1MPaに保持した。反応中は全圧が1MPaとなるよう、減圧弁にて消費分の一酸化炭素を常時導入した。反応温度60℃で3時間保持した後の反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により定量分析したところ、メチルアセチレンの生成量は6320モル/Pdモルであり、回収した生成物あたりの選択率は98.3%であった。
比較例1
シュレンク管中で30mLのMeOHに酢酸パラジウム(SIGMA-ALDRICH製)0.0037g(0.0163mmol)とジフェニル-2−ピリジルホスフィン(SIGMA-ALDRICH製)0.0453g(0.167mmol)を溶解させた後メタンスルホン酸(nacalai製)0.024g(0.246mmol)を加え反応溶液を調製した。この反応液を窒素雰囲気下で内容積100mlのステンレス製オートクレーブに導入後、氷浴下にメチルアセチレンを6.0g導入、一酸化炭素で加圧し1MPaに保持した。反応中は全圧が1MPaとなるよう、減圧弁にて消費分の一酸化炭素を常時導入した。反応温度60℃で3時間保持した後の反応液をガスクロマトグラフィー(GC)により定量分析したところ、メチルアセチレンの生成量は3900モル/Pdモルであり、回収した生成物あたりの選択率は98.7%であった。

Claims (10)

  1. 式(1)
    Figure 2008266307
    (式中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、フッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、炭化水素基で置換された炭素原子数1〜20の置換シリル基、炭素原子数1〜10の二つの炭化水素基で置換されたアミノ基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基および炭素原子数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる置換基を表し、
    、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭化水素基で置換された炭素原子数1〜20の置換シリル基、炭素原子数1〜10の二つの炭化水素基で置換されたアミノ基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基および炭素原子数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる置換基を表す。但しR、RおよびRの少なくとも一つはフッ素原子あるいはフッ素原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基であり、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRのうち隣接する基は互いに結合して環を形成していても良い。)
    で示されるホスフィン。
  2. 、RおよびRの少なくとも一つがトリフルオロメチルである請求項1に記載のホスフィン。
  3. がトリフルオロメチル基である請求項1あるいは2のいずれかに記載のホスフィン。
  4. ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)(2−ピリジル)ホスフィン
  5. 式(2)
    Figure 2008266307
    (式中、R、R、R、Rは請求項1において定義されたとおりの意味を有し、Xはハロゲン原子を示す)
    で示されるハロゲン置換ピリジンとアルキルリチウム化合物とを反応させた後に、式(3)
    Figure 2008266307
    (式中、R、R、R、RおよびRは請求項1において定義されたとおりの意味を有し、Yはハロゲン原子を示す)
    で示されるハロホスフィンを反応させる事を特徴とする請求項1に記載の式(1)のホスフィンの製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のホスフィン、元素の周期表第10族金属化合物を含む事を特徴とする、アセチレン化合物のカルボニル化触媒。
  7. プロトン源を含むことを特徴とする請求項6に記載のカルボニル化触媒。
  8. 金属がパラジウムであることを特徴とする請求項6あるいは7のいずれかに記載のカルボニル化触媒。
  9. 請求項6から8のいずれかに記載の触媒の存在下に、メチルアセチレンと一酸化炭素およびメタノールとを反応させることを特徴とするメタクリル酸メチルの製造方法。
  10. 請求項9の製造方法により製造されたメタクリル酸メチルを重合することからなる、メタクリル酸メチル重合体の製造方法。
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