JP2008088153A - アミド化合物を製造する方法及びその方法に使用される触媒 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ルテニウム錯体又はイリジウム錯体と、ピリジルホスフィン誘導体の組み合わせによる触媒作用を用いて、穏和な条件下で効率良くニトリル化合物を水和してアミド化合物を合成することができる。
【選択図】なし
Description
(2)前記Xは炭素上に陰電荷をもつ有機基であり、且つルテニウムと配位しうる原子団を持つ配位子であることを特徴とする上記(1)に記載の方法。
(3)前記Xはアルケンの誘導体又はアルキンの誘導体からなる配位子であることを特徴とする上記(1)から(2)のいずれか1つに記載の方法。
(4)前記Xはアリル誘導体からなる配位子であることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5)前記Xは2-メチルアリルからなる配位子であることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6)前記Lは電子供与性の14族、15族、又は16族の中性の配位子であることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の方法。
(7)前記Lはアルケン、アルキン、窒素化合物、リン化合物、エーテル類及びチオエーテル類からなる群から選択されたもの、又はそれらが相互に環を形成したものであることを特徴とする上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の方法。
(8)上記Lはエチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、シクロヘキセン、シクロオクテン、アセチレン、プロピン、フェニルアセチレン、トリメチルシリルプロピン、フェニルプロピン、ジフェニルアセチレン、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4,4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルペンタフルオロフェニルホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、2ーホスファニルー4ーピリジル(ジメチル)アミン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン及びチオフェンからなる群から選択され、又は上記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエン若しくはノルボルナジエンであることを特徴とする上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の方法。
(9)前記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエンであることを特徴とする上記(1)から(8)いずれか1つに記載の方法。
(10)前記ルテニウム錯体がルテニウム(2-メチルアリル)2(シクロオクタジエン)であり、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル-2-ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の方法。
(12)前記Xは、イリジウムと配位しうる15族、16族又は17族の元素、及び酸素がイリジウムと結合している二座配位子であり、該酸素上に陰電荷を持つことを特徴とする上記(11)に記載の方法。
(13)前記15族、16族又は17族の元素が、酸素、硫黄、又はセレンであることを特徴とする上記(12)に記載の方法。
(14)前記Xの16族の元素が酸素であることを特徴とする上記(13)に記載の方法。
(15)前記Xは、下記一般式(I)で表される陰電荷をもつベータジケトナト配位子であることを特徴とする上記(14)に記載の方法。
(16)前記R1とR3が飽和炭化水素基または芳香族化合物残基であり、前記R2が水素である上記(14)又は(15)に記載の方法。
(17)前記R1とR3がターシャリーブチル基であり、前記R2が水素である上記(14)から(16)のいずれか1つに記載の方法。
(18)R1とR3がフェニル基であり、R2が水素である上記(14)から(16)のいずれか1つに記載の方法。
(19)R1とR3がメチル基であり、R2が水素である上記(14)から(16)のいずれか1項記載の方法。
(20)前記R1ないしR3が飽和炭化水素基または芳香族化合物残基である上記(14)又は(15)記載の方法。
(21)前記R1がフェニル基であり、前記R2が水素であり、前記R3がメチル基である上記(20)の方法。
(22)前記R1がターシャリーブチル基であり、前記R2が水素であり、前記R3がメチル基である上記(20)記載の方法。
(23)前記R1がメチル基であり、前記R2がメチル基であり、前記R3がメチル基である上記(20)記載の方法。
(24)前記R2とR3が相互に連結して飽和の環状炭化水素基を形成する上記(14)又は(15)記載の方法。
(25)前記飽和の環状炭化水素基がシクロヘキサンまたはシクロペンタンである上記(24)記載の方法。
(26)前記Lは電子供与性の14族、15族、又は16族の中性の配位子であることを特徴とする上記(11)から上記(25)のいずれか1つに記載の方法。
(27)前記Lはアルケン、アルキン、窒素化合物、リン化合物、エーテル類及びチオエーテル類からなる群から選択されたもの、又はそれらが相互に環を形成したものであることを特徴とする上記(11)から上記(26)のいずれか1つに記載の方法。
(28)上記Lはエチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、シクロヘキセン、シクロオクテン、アセチレン、プロピン、フェニルアセチレン、トリメチルシリルプロピン、フェニルプロピン、ジフェニルアセチレン、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4,4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルペンタフルオロフェニルホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、2ーホスファニルー4ーピリジル(ジメチル)アミン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン及びチオフェンからなる群から選択され、又は上記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエン若しくはノルボルナジエンであることを特徴とする上記(11)から上記(27)のいずれか1つに記載の方法。
(29)前記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエンであることを特徴とする上記(11)から上記(28)のいずれか1つに記載の方法。
(30)前記イリジウム錯体はアセチルアセトナトイリジウムシクロオクタジエン又はアセチルアセトナトビス(ジフェニル-2-ピリジルホスフィン)イリジウムであり、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル-2-ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする上記(11)から上記(29)のいずれか1つに記載の方法。
(31)前記イリジウム錯体は(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)イリジウムシクロオクタジエン、(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)イリジウムシクロオクタジエン、(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、および(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムおよびからなる群から選択され、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル−2−ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする上記(11)から上記(29)のいずれか1つに記載の方法。
(32)前記イリジウム錯体は1−フェニルブタン−1,3−ジオナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、5,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、3−メチルペンタン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、2−アセチル−1−シクロヘキサナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、および2−アセチル−1−シクロペンタナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムからなる群から選択され、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル−2−ピリジルホスフィンであることを特徴とする上記(11)から上記(29)のいずれか1つに記載の方法。
(34)前記16族元素を含む基は酸素を含む基であることを特徴とする上記(33)記載の方法。
(35)前記酸素を含む基はヒドロキソ(OH)又はメトキソ(OMe)であることを特徴とする上記(34)記載の方法。
(36)前記17族元素を含む基は塩素を含む基であることを特徴とする上記(35)記載の方法。
(37)前記Lは電子供与性の14族、15族、又は16族の中性の配位子であることを特徴とする上記(33)から(36)のいずれか1つに記載の方法。
(38)前記Lはアルケン、アルキン、窒素化合物、リン化合物、エーテル類及びチオエーテル類からなる群から選択されたもの、又はそれらが相互に環を形成したものであることを特徴とする上記(33)から(37)のいずれか1つに記載の方法。
(39)上記Lはエチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、シクロヘキセン、シクロオクテン、アセチレン、プロピン、フェニルアセチレン、トリメチルシリルプロピン、フェニルプロピン、ジフェニルアセチレン、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4,4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルペンタフルオロフェニルホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、2ーホスファニルー4ーピリジル(ジメチル)アミン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン及びチオフェンからなる群から選択され、又は上記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエン若しくはノルボルナジエンであることを特徴とする上記(33)から上記(38)のいずれか1つに記載の方法。
(40)前記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエンであることを特徴とする上記(33)から(39)のいずれか1つに記載の方法。
(41)前記イリジウム錯体はクロロシクロオクタジエンイリジウム・ダイマー、シクロオクタジエン(μ-ヒドロキソ)イリジウム・ダイマー及びシクロオクタジエン(μ-メトキソ)イリジウム・ダイマーからなる群から選択され、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル−2−ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする上記(33)から(40)のいずれか1つに記載の方法。
(43)X2-Ru-L2で示されるルテニウム錯体とピリジルホスフィン誘導体を組み合わせた触媒であって、ここで上記Xは炭素上に陰電荷を持つ三座配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子であることを特徴とする触媒。
(44)X-Ir-L2で示されるイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体を組み合わせた触媒であって、ここで上記Xは16族原子上に陰電荷を持つ二座配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子又はピリジルホスフィン誘導体であることを特徴とする触媒。
(45)(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
(46)(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
(47)1−フェニルブタン−1,3−ジオナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
(48)5,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
(49)3−メチルペンタン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
(50)2−アセチル−1−シクロヘキサナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
(51)2−アセチル−1−シクロペンタナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
(52)上記(42)、上記(44)ないし(51)のいずれか1つに記載のイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体の組み合わせによる触媒作用を用いて、水とニトリル化合物のみで水和反応を起こすことを特徴とするアミド化合物を合成する方法。
(53)(X-Ir-L)2で示されるイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体を組み合わせた触媒であって、ここで上記Xは16族元素又は17族元素を含む基からなる群から選択された配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子であることを特徴とする触媒。
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器にIr(acac)(cod)(34.4mg,86.1μmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(45.3mg,17.2μmol)を入れてアルゴンガスで置換した1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を80℃に加温したオイルバスで3時間加熱した。生じたオレンジ色溶液から真空ポンプを使って揮発性の化合物を留去し、黄色の残査をTHF(1mL)に溶かした。石油エーテル(5mL)をゆっくりと加え−30℃で結晶化することにより錯体3を黄色の結晶として収率73%で単離した(51.7mg,63.2μmol)。
得られた錯体3の融点、IRスペクトルデータ、1H NMR、13C{1H}、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
Mp72℃(dec).IR(nujol/CsI)1560,1515,1088,1061, 742, 692,602,563,524,500,453,442,408,254cm-1.
1H NMR(C6D6):δ1.36(s,6H), 5.39(s,1H), 6.40(m,2H),6.80-7.00(m,14H),8.05-8.10(m,8H), 8.18-8.20(m,2H), 8.70-8.80(m,2H).
13C{1H} NMR(C6D6):δ27.1, 101.9, 122.3, 126.7, 126.8, 128.9, 128.6, 132.7, 132.8, 133.0, 133.67, 133.72, 133.8, 135.60, 135.65, 135.71, 135.92, 136.47, 148.52, 148.57, 148.65, 160.07, 160.16, 160.87, 160.96, 181.50.
31P{1H} NMR(C6D6):δ19.7(s)
ガラス製の20mLシュレンク反応容器にシクロオクタジエン(μ-クロロ)イリジウム・ダイマー([IrCl(cod)]2)(51.6mg, 76.8μmol)を入れてアルゴンガスで置換した。脱水、脱気済みのジエチルエーテル(1mL)を加え、続いて1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン(37.0mg, 0.165mmol)を室温で加えた。かくはんしながら脱気した水酸化カリウム水溶液(0.25mL, 1mol/L)を加え、室温で2時間かくはんした。水(3.0mL)を加えた後、水層をシリンジで除去し、続いて真空ポンプを使いジエチルエーテルを減圧下で留去した。残査を水(3.0mL)で2回洗浄し、得た橙色粉末を減圧下で乾燥し、目的とする錯体7(77.5mg, 0.147mmol)を収率96%で得た。合成した錯体7の1H NMRスペクトルは、文献(Platzer, N. et al. J.Organomet.Chem. 1973, 54, 313)記載の値と一致した。
ガラス製の20mLシュレンク反応容器にシクロオクタジエン(μ-クロロ)イリジウム・ダイマー([IrCl(cod)]2)(56.9mg, 84.7μmol)を入れてアルゴンガスで置換した。脱水、脱気済みのジエチルエーテル(1mL)を加え、続いて2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン(33.5μL, 0.169mmol)を室温で加えた。かくはんしながら脱気した水酸化カリウム水溶液(0.25mL, 1mol/L)を加え、室温で1時間かくはんした。水(2.0mL)を加えた後、水層をシリンジで除去し、続いて真空ポンプを使いジエチルエーテルを減圧下で留去した。残査を水(3.0mL)で4回洗浄し、得た黄色粉末を減圧下で乾燥し、目的とする錯体8(48.7mg, 0.101mmol)を収率60%で得た。合成した錯体8の1H NMRスペクトルは、文献(Platzer, N. et al. J.Organomet.Chem. 1973, 54, 313)記載の値と一致した。
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器にIr(acac-Ph2)(cod)(162mg,0.31mmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(164mg,0.62mmol)を入れてアルゴンガスで置換した。1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を室温で1時間撹拌した。生じた茶色溶液から真空ポンプを使って揮発性の化合物を留去し、錯体9を茶色の結晶として収率99%で単離した(298mg,0.30mmol)。
得られた錯体9の1H NMR、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
1H NMR(C6D6):δ 6.35-6.39(m,2H), 6.86-7.33(m,25H), 8.09-8.16(m,10H), 8.85-8.87(m,2H).
31P{1H} NMR(C6D6):δ18.4(s)
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器にIr(acac-tBu2)(cod)(54.3mg,0.112mmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(118.2mg,0.449mmol)を入れてアルゴンガスで置換した。1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を80℃で2時間撹拌した。生じたオレンジ色溶液から真空ポンプを使って揮発性の化合物を留去した。残査を5mLのDMEで2回洗浄し、錯体10を黄色の結晶として収率80%で単離した(80.8mg,0.089mmol)。
得られた錯体の1H NMR、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
1H NMR(C6D6):δ0.92(s,18H), 6.20(s,1H), 6.40-6.43(m,2H), 6.94-6.98(m,14H), 8.05-8.17(m,10H), 8.97-8.99(m,2H).
31P{1H} NMR(C6D6):δ19.6(s)
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器に1−フェニルブタン−1,3−ジオナトイリジウムシクロオクタジエン(59.1mg,0.128mmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(67.4mg,0.256mmol)を入れてアルゴンガスで置換した1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を80℃に加温したオイルバスで3時間加熱した。生じたオレンジ色溶液から真空ポンプを使って揮発性の化合物を留去し、黄色の残査にDME(10mL)を加え洗い、上澄み液を取り除き精製した。沈殿を乾固させ茶色い粉末として収率65%で単離した(251.4mg,0.2857mmol)。
得た錯体11の融点、1H NMR、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
Mp:207-208℃
1HNMR(C6D6):1.36(s,3H),6.26(s,1H),6.31(m,1H),6.46(s,1H),6.83(s,1H),6.94-7.02(m,15H),7.30-7.31(m,2H), 8.02-8.07(m,5H),8.15-8.20(m,4H),8.28-8.29(m,1H),8.41-8.44(m,1H),9.02-9.06(m,1H).
31P{1H} NMR(C6D6):δ17.9(d),20.9(d)
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器に5,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジケトナトイリジウムシクロオクタジエン(56.7mg,0.1284mmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(67.6mg,0.2568mmol)を入れてアルゴンガスで置換した1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を80℃に加温したオイルバスで3時間加熱した。生じた黄色溶液から真空ポンプを使って揮発性の化合物を留去し、黄色の残査にヘキサン(3mL)を加え数回洗い、上澄み液を取り除き精製した。沈殿を乾固させ黄色い粉末として収率65%で単離した(71.8mg,83.5μmol)。
得られた錯体12の融点、1H NMR、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
Mp:204-207℃
1HNMR(C6D6):1.04(s,9H),1.29(s,3H),5.75(s,1H),5.74(s,1H),6.32-6.44(m,1H),6.89-6.91(m,1H),6.91-7.20(m,14H),7.93-7.98(m,4H),8.05-8.06(m,1H), 8.19-8.24(m,5H),9.24-9.25(m,1H).
31P{1H} NMR(C6D6):δ17.1(d),23.5(d)
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器に3−メチルペンタン−2,4−ジケトナトイリジウムシクロオクタジエン(182.5mg,0.4413mmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(232.4mg,0.8826mmol)を入れてアルゴンガスで置換した1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を80℃に加温したオイルバスで3時間加熱した。生じた黄色懸濁液から上澄み液を取り除き精製した。沈殿を乾固させ黄色い粉末として収率85%で単離した(311.8mg,0.3747mmol)。
得られた錯体3の1H NMR、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
1HNMR(C6D6):1.41(s,6H),1.69(s,3H) ,6.39-6.42(m,2H),6.92-6.96(m,2H),7.02-7.20(m,12H),8.11(s,8H),8.20-8.21(m,2H),8.70(s,2H).
31P{1H} NMR(C6D6):δ20.1(s)
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器に2−アセチル−1−シクロヘキサナトイリジウムシクロオクタジエン(91.8mg,0.2103mmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(108.8mg,0.4132mmol)を入れてアルゴンガスで置換した1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を80℃に加温したオイルバスで3時間加熱した。生じた黄色懸濁液から上澄み液を取り除き精製した。沈殿を乾固させ黄色い粉末として収率70%で単離した(140.1mg,0.1450mmol)。
得られた錯体13の1H NMR、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
1HNMR(C6D6):1.32-1.33(m,7H),1.60(s,2H),2.16(s,2H),6.40(s,2H),6.95-7.02(m,14H),8.12-8.21(m,10H),8.66-8.76(m,2H).
31P{1H} NMR(C6D6):δ19.7(d),20.7(d)
ガラス製の20mLシュレンク型反応容器に2−アセチル−1−シクロペンタナトイリジウムシクロオクタジエン(84.4mg,0.1997mmol)とジフェニル−2−ピリジルホスフィン(105.0mg,0.3994mmol)を入れてアルゴンガスで置換した1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、この溶液を80℃に加温したオイルバスで3時間加熱した。生じた黄色懸濁液から上澄み液を取り除き精製した。沈殿を乾固させ黄色い粉末として収率70%で単離した(131.5mg,0.1381mmol)。
得られた錯体14の1H NMR、31P{1H}NHRスペクトルデータは以下の通りである。
1HNMR(C6D6):1.32(s,3H),1.46-1.49(m,2H),1.72-1.76(m,2H),2.41-2.44(m,2H),6.41(s,2H),7.00-7.01(m,14H),8.09-8.22(m,10H),8.70-8.72(m,1H),8.82-8.84(m,1H).
31P{1H} NMR(C6D6):δ18.8(d),20.3(d)
Claims (53)
- X2-Ru-L2で示されるルテニウム錯体とピリジルホスフィン誘導体の組み合わせによる触媒作用を用いて、ニトリル化合物を水和してアミド化合物を合成する方法であって、ここで上記Xは炭素上に陰電荷を持つ三座配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子であることを特徴とするアミド化合物を合成する方法。
- 前記Xは炭素上に陰電荷をもつ有機基であり、且つルテニウムと配位しうる原子団を持つ配位子であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記Xはアルケンの誘導体又はアルキンの誘導体からなる配位子であることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1項記載の方法。
- 前記Xはアリル誘導体からなる配位子であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の方法。
- 前記Xは2-メチルアリルからなる配位子であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載の方法。
- 前記Lは電子供与性の14族、15族、又は16族の中性の配位子であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項記載の方法。
- 前記Lはアルケン、アルキン、窒素化合物、リン化合物、エーテル類及びチオエーテル類からなる群から選択されたもの、又はそれらが相互に環を形成したものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項記載の方法。
- 上記Lはエチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、シクロヘキセン、シクロオクテン、アセチレン、プロピン、フェニルアセチレン、トリメチルシリルプロピン、フェニルプロピン、ジフェニルアセチレン、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4,4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルペンタフルオロフェニルホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、2ーホスファニルー4ーピリジル(ジメチル)アミン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン及びチオフェンからなる群から選択され、又は上記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエン若しくはノルボルナジエンであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項記載の方法。
- 前記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエンであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項記載の方法。
- 前記ルテニウム錯体がルテニウム(2-メチルアリル)2(シクロオクタジエン)であり、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル-2-ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項記載の方法。
- X-Ir-L2で示されるイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体の組み合わせによる触媒作用を用いて、ニトリル化合物を水和してアミド化合物を合成する方法であって、ここで上記Xは16族原子上に陰電荷を持つ二座配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子又はピリジルホスフィン誘導体であることを特徴とするアミド化合物を合成する方法。
- 前記Xは、イリジウムと配位しうる15族、16族又は17族の元素、及び酸素がイリジウムと結合している二座配位子であり、該酸素上に陰電荷を持つことを特徴とする請求項11記載の方法。
- 前記15族、16族又は17族の元素が、酸素、硫黄、又はセレンであることを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記Xの16族の元素が酸素であることを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記R1とR3が飽和炭化水素基または芳香族化合物残基であり、前記R2が水素である請求項14又は請求項15記載の方法。
- 前記R1とR3がターシャリーブチル基であり、前記R2が水素である請求項14から請求項16のいずれか1項記載の方法。
- R1とR3がフェニル基であり、R2が水素である請求項14から請求項16のいずれか1項記載の方法。
- R1とR3がメチル基であり、R2が水素である請求項14から請求項16のいずれか1項記載の方法。
- 前記R1ないしR3が飽和炭化水素基または芳香族化合物残基である請求項14又は請求項15記載の方法。
- 前記R1がフェニル基であり、前記R2が水素であり、前記R3がメチル基である請求項20記載の方法。
- 前記R1がターシャリーブチル基であり、前記R2が水素であり、前記R3がメチル基である請求項20記載の方法。
- 前記R1がメチル基であり、前記R2がメチル基であり、前記R3がメチル基である請求項20記載の方法。
- 前記R2とR3が相互に連結して飽和の環状炭化水素基を形成する請求項14又は請求項15記載の方法。
- 前記飽和の環状炭化水素基がシクロヘキサンまたはシクロペンタンである請求項24記載の方法。
- 前記Lは電子供与性の14族、15族、又は16族の中性の配位子であることを特徴とする請求項11から請求項25のいずれか1項記載の方法。
- 前記Lはアルケン、アルキン、窒素化合物、リン化合物、エーテル類及びチオエーテル類からなる群から選択されたもの、又はそれらが相互に環を形成したものであることを特徴とする請求項11から請求項26のいずれか1項記載の方法。
- 上記Lはエチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、シクロヘキセン、シクロオクテン、アセチレン、プロピン、フェニルアセチレン、トリメチルシリルプロピン、フェニルプロピン、ジフェニルアセチレン、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4,4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルペンタフルオロフェニルホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、2ーホスファニルー4ーピリジル(ジメチル)アミン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン及びチオフェンからなる群から選択され、又は上記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエン若しくはノルボルナジエンであることを特徴とする請求項11から請求項27のいずれか1項記載の方法。
- 前記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエンであることを特徴とする請求項11から請求項28のいずれか1項記載の方法。
- 前記イリジウム錯体はアセチルアセトナトイリジウムシクロオクタジエン又はアセチルアセトナトビス(ジフェニル-2-ピリジルホスフィン)イリジウムであり、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル-2-ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする請求項11から請求項29のいずれか1項記載の方法。
- 前記イリジウム錯体は(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)イリジウムシクロオクタジエン、(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)イリジウムシクロオクタジエン、(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、および(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムおよびからなる群から選択され、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル−2−ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする請求項11から請求項29のいずれか1項記載の方法。
- 前記イリジウム錯体は1−フェニルブタン−1,3−ジオナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、5,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、3−メチルペンタン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、2−アセチル−1−シクロヘキサナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウム、および2−アセチル−1−シクロペンタナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムからなる群から選択され、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル−2−ピリジルホスフィンであることを特徴とする請求項11から請求項29のいずれか1項記載の方法。
- (X-Ir-L)2で示されるイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体の組み合わせによる触媒作用を用いて、ニトリル化合物を水和してアミド化合物を合成する方法であって、ここで上記Xは16族元素又は17族元素を含む基からなる群から選択された配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子であることを特徴とするアミド化合物を合成する方法。
- 前記16族元素を含む基は酸素を含む基であることを特徴とする請求項33記載の方法。
- 前記酸素を含む基はヒドロキソ(OH)又はメトキソ(OMe)であることを特徴とする請求項34記載の方法。
- 前記17族元素を含む基は塩素を含む基であることを特徴とする請求項35記載の方法。
- 前記Lは電子供与性の14族、15族、又は16族の中性の配位子であることを特徴とする請求項33から請求項36のいずれか1項記載の方法。
- 前記Lはアルケン、アルキン、窒素化合物、リン化合物、エーテル類及びチオエーテル類からなる群から選択されたもの、又はそれらが相互に環を形成したものであることを特徴とする請求項33から請求項37のいずれか1項記載の方法。
- 上記Lはエチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、シクロヘキセン、シクロオクテン、アセチレン、プロピン、フェニルアセチレン、トリメチルシリルプロピン、フェニルプロピン、ジフェニルアセチレン、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4,4-ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルペンタフルオロフェニルホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、2ーホスファニルー4ーピリジル(ジメチル)アミン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン及びチオフェンからなる群から選択され、又は上記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエン若しくはノルボルナジエンであることを特徴とする請求項33から請求項38のいずれか1項記載の方法。
- 前記Lが相互に環を形成したL2がシクロオクタジエンであることを特徴とする請求項33から請求項39のいずれか1項記載の方法。
- 前記イリジウム錯体はクロロシクロオクタジエンイリジウム・ダイマー、シクロオクタジエン(μ-ヒドロキソ)イリジウム・ダイマー及びシクロオクタジエン(μ-メトキソ)イリジウム・ダイマーからなる群から選択され、前記ピリジルホスフィン誘導体がジフェニル−2−ピリジルホスフィン又は2−ジフェニルホスファニル−4−ピリジル(ジメチル)アミンであることを特徴とする請求項33から請求項40のいずれか1項記載の方法。
- アセチルアセトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- X2-Ru-L2で示されるルテニウム錯体とピリジルホスフィン誘導体を組み合わせた触媒であって、ここで上記Xは炭素上に陰電荷を持つ三座配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子であることを特徴とする触媒。
- X-Ir-L2で示されるイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体を組み合わせた触媒であって、ここで上記Xは16族原子上に陰電荷を持つ二座配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子又はピリジルホスフィン誘導体であることを特徴とする触媒。
- (1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- (2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- 1−フェニルブタン−1,3−ジオナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- 5,5−ジメチルヘキサン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- 3−メチルペンタン−2,4−ジケトナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- 2−アセチル−1−シクロヘキサナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- 2−アセチル−1−シクロペンタナトビス(ジフェニル−2−ピリジルホスフィン)イリジウムであるイリジウム錯体。
- 請求項42、請求項44ないし請求項51のいずれか1項に記載のイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体の組み合わせによる触媒作用を用いて、水とニトリル化合物のみで水和反応を起こすことを特徴とするアミド化合物を合成する方法。
- (X-Ir-L)2で示されるイリジウム錯体とピリジルホスフィン誘導体を組み合わせた触媒であって、ここで上記Xは16族元素又は17族元素を含む基からなる群から選択された配位子であり、上記Lは中性であり且つ該ピリジルホスフィン誘導体と置換しうる配位子であることを特徴とする触媒。
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