JP2004269522A - 新規なルテニウム錯体、その製造方法、及びそれを用いたアミド化合物の製造方法 - Google Patents

新規なルテニウム錯体、その製造方法、及びそれを用いたアミド化合物の製造方法 Download PDF

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Kazunari Takahashi
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Abstract

【課題】 本発明の課題は、水和活性を有する新規な触媒、特にニトリル化合物を水和しアミド化合物を合成する触媒を提供することであり、また更には、その触媒の製造方法、その触媒を用いてのアミド化合物の製造方法を提供することである。
【解決手段】 下記一般式(I)で表されるルテニウム錯体:
【化1】
Figure 2004269522

1、R2、R3、及びR4:ケトン化合物またはその残基を表すか、R1〜R4の2つづつが連結して置換基を有していてもよいジケトン化合物残基を表す。R5:リン原子及び窒素原子を有する化合物。R6:リン原子および窒素原子を有する化合物。若しくはR5とR6が結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している。
【選択図】 なし

Description

本発明は新規なルテニウム錯体、その製造方法、及びそれを用いたアミド化合物の製造方法に関する。
触媒の存在下、ニトリル類と水を反応させて、アミド類を製造する方法は公知であり、一般的に触媒存在下、液相懸濁床で行われる。例えば、特開昭61−76447号公報にはラネ−銅触媒を用いたニトリルの水和反応、特公昭53−39409号公報には銅−クロム酸化物を還元した触媒、特公昭53−43927号公報には、銅化合物を硼水素化物で還元して得られる還元銅触媒が開示されている。また、ジャーナル オブ キャタリシス(J.of Catal.)誌の69巻、44頁には、シリカ−マグネシア担体に担持した銅を触媒として用いる、ニトリル類と水との反応によるアミド類の製造方法が開示されている。また、特開昭59−31742号公報には、銅塩を、保護コロイド作用を有する高分子の存在下、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のヒドロホウ酸塩で処理して得られる銅コロイドを触媒として用いるアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの水和によるアクリルアミドまたはメタクリルアミドを製造する方法が開示されている。これらの銅触媒は比較的高い活性を示すものの、さらに高活性、高選択性の触媒が望まれていた。
一方錯体触媒を用いる方法も提案されており、ジャーナルオブオーガニックケミストリー誌57巻2521頁には、トリフェニルホスフィンの配位したルテニウムヒドリド錯体を触媒として用いるニトリル類と水との反応によるアミド類の製造方法が開示されている。またテトラへドロンレタ−36巻8657頁及びジャーナルオブモレキュラーキャタリスト160巻249頁には白金を中心金属とした錯体触媒を用いる同様なアミド製造法が開示されている。しかしながらこれらの錯体触媒を用いる方法においても、比較的高い活性、選択性は示すものの工業的に十分な活性、選択性を発現するものではなく、更に高活性、高選択性の触媒が望まれていた。
特開昭61−76447号公報 特許請求の範囲等 特公昭53−39409号公報 特許請求の範囲等 特公昭53−43927号公報 特許請求の範囲等 特開昭59−31742号公報 特許請求の範囲等 テトラへドロンレタ−35巻8657頁 ジャーナルオブモレキュラーキャタリスト160巻249頁
本発明の課題は、水和活性を有する新規な触媒、特にニトリル化合物を水和しアミド化合物を合成する触媒を提供することである。また更には、その触媒の製造方法、その触媒を用いてのアミド化合物の製造方法を提供することである。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、新規な錯体触媒が水和活性を有することを見出し本発明を完成するに至った。即ち本発明の要旨は下記(1)〜(18)に存する。
(1) 下記一般式(I)で表されるルテニウム錯体:
Figure 2004269522
(上記一般式(I)中、R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ独立して置換基を有していてもよいケトン化合物またはその残基を表し、かつ該ケトン化合物またはその残基のカルボニル基の酸素がRuと結合しているか、R1とR2及び/又はR3とR4、R1とR4及び/又はR2とR3、若しくはR1とR3及び/又はR2とR4が連結して置換基を有していてもよいジケトン化合物残基を表し、かつジケトン化合物残基中のカルボニル基の酸素がRuと結合しており、R5はリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6はリン原子および窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しているか、窒素原子を有する化合物であり、かつ窒素原子がRuと結合しており、若しくはR5とR6が結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している。)
(2) R1とR2及び/又はR3とR4、R1とR4及び/又はR2とR3、若しくはR1とR3及び/又はR2とR4が連結してアセチルアセトン残基を表す上記(1)に記載のルテニウム錯体。
(3) R5とR6が結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(4) R5とR6が結合してピリジルホスフィンを表す上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(5) R5及びR6が、それぞれ独立してリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合している上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(6) R5及びR6が、同一又は異なっても良いピリジン骨格を含む有機リン化合物であるピリジルホスフィン類である上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(7) R5及びR6が、ジフェニル−2−ピリジルホスフィンである上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(8) Ruと窒素原子とが、リン原子を介して結合している上記(1)〜(7)のいずれかに記載のルテニウム錯体。
(9) R5が、リン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6が、窒素原子を有する分子であり、かつ窒素原子がRuと結合している上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(10) R5がピリジン骨格を含む有機リン化合物であるピリジルホスフィン類であり、R6がニトリル化合物である上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(11) R5がジフェニル−2−ピリジルホスフィンであり、R6がベンゾニトリルである上記(1)又は(2)に記載のルテニウム錯体。
(12) 上記(1)〜(11)のいずれかに記載のルテニウム錯体の存在下、水とニトリル化合物を反応させることを特徴とするアミド化合物の製造方法。
(13) ルテニウムに配位可能な化合物又は含窒素化合物の存在下反応させる上記(12)に記載の製造方法。
(14) ホスフィン系化合物の存在下反応させる上記(12)に記載の製造方法。
(15) ピリジン化合物の存在下反応させる上記(12)に記載の製造方法。
(16) 一般式(I)におけるR5とR6が、結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合しているルテニウム錯体の製造方法であって、下記一般式(II)で表される前駆物質を、溶媒中で前記化合物と反応させることを特徴とする製造方法。
Figure 2004269522
(上記一般式(II)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R7及びR8はそれぞれ独立してシクロオレフィン又は直鎖オレフィンを表す。)
(17) 一般式(I)におけるR5とR6が、それぞれ独立してリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しているルテニウム錯体の製造方法であって、下記一般式(II)で表される前駆物質を溶媒中で対応するR5及びR6の化合物と反応させることを特徴とする製造方法。
Figure 2004269522
(上記一般式(II)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R7及びR8はそれぞれ独立してシクロオレフィン又は直鎖オレフィンを表す。)
(18) 一般式(I)におけるR5が、リン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6が、窒素原子を有する化合物であり、かつ窒素原子がRuと結合しているルテニウム錯体の製造方法であって、下記一般式(III)で表される前駆物質を溶媒中でニトリル化合物と反応させることを特徴とする製造方法。
Figure 2004269522
(上記一般式(III)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R9はリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している。)
本発明により、水和活性を有する新規な触媒、特にニトリル化合物を水和しアミド化合物を合成する触媒を提供することができる。また更には、該触媒の製造方法、その触媒を用いてのアミド化合物の製造方法を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の触媒は、下記一般式(I)で表されるルテニウム錯体である。
Figure 2004269522
(上記一般式(I)中、R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ独立して置換基を有していてもよいケトン化合物またその残基を表し、かつ該ケトン化合物またはその残基のカルボニル基の酸素がRuと結合しているか、R1とR2及び/又はR3とR4、R1とR4及び/又はR2とR3、若しくはR1とR3及び/又はR2とR4が連結して置換基を有していてもよいジケトン化合物残基を表し、かつジケトン化合物残基中のカルボニル基の酸素がRuと結合しており、R5はリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6はリン原子および窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しているか、窒素原子を有する化合物であり、かつ窒素原子がRuと結合しており、若しくはR5とR6が結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している。)
本発明の錯体触媒は特にニトリルの水和触媒として好ましい。
なお、本発明において、「Ruと結合している」とは、上記一般式(I)に示されているRuと結合しているという意味である。
また、本発明における「残基」とは、例えば、アセチルアセトンのごとくケト・エノ−ル型の互変異性体を形成し、エノール型の水素のかわりに金属が配位した場合のアセチルアセトンの残部を示す。
本発明において、R1、R2、R3、及びR4がそれぞれ独立して置換基を有していてもよいケトン化合物である場合、ケトン化合物はRuと配位結合している場合と、アリル型の残基(−O−C=O)でRuと結合している場合とがある。また、R5及びR6はRuと配位結合しており、R5とR6が結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物である場合、該リン原子及び窒素原子を有する化合物もRuと配位結合している。
本発明の上記一般式(I)におけるR1、R2、R3、及びR4としての置換基を有していてもよいケトン化合物あるいはその残基としては、アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、プロピオフェノン、ジフェニルケトンおよびその残基等があげられる。またR1とR2及び/又はR3とR4、R1とR4及び/又はR2とR3、若しくはR1とR3及び/又はR2とR4が連結して置換基を有していてもよいジケトン化合物残基としては、アセチルアセトン残基、ヘキサフルオロアセチルアセトン残基、ジピバロイルメタン残基等が挙げられる。製造の容易さの観点から、なかでもアセチルアセトン残基又はアセトン残基が好ましく、特に好ましいのはアセチルアセトン残基である。
本発明の上記一般式(I)におけるR5はリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合している。
該化合物は、1化合物中にリン原子及び窒素原子がそれぞれ1つであっても独立して複数個存在していてもよい。また、リン、窒素以外の他のヘテロ原子(フッ素原子、ホウ素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子等)を1つあるいは複数個含んでもよい。リン原子と結合している基としては、水素、飽和又は不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルキル基、芳香族化合物残基、アリール基、フリル基、ヘトアリール基が挙げられる。
飽和又は不飽和の炭化水素基としては、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の直鎖状又は分岐を有するアルキル基が挙げられ、具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等があげられる。・・・(i)
アルコキシ基としては、炭素数1〜4の飽和及び不飽和アルコキシ基が挙げられ、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基等が挙げられる。・・・(ii)
シクロアルキル基としては、炭素数3〜10、より好ましくは炭素数5〜8のシクロアルキル基が挙げられ、これらは1〜2個の置換基を有していてもよい。具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。・・・(iii)
芳香族化合物残基及びアリール基としては、フェニル基、フェノキシ基、メトキシフェニル基、ベンジル基、α−又はβ−ナフチル基等が挙げられ、これらの化合物は炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよい。また芳香環の水素はハロゲンで置換されていてもよい。これらの具体例としては、トルイル、キシリル、メシチレン、p−シメン、フェノキシ、アニソール、ペンタフルオロベンゼン等が挙げられ、特にトルイル、キシリルが好ましい。・・・(iv)
フリル基は炭素数1〜4のアルキル置換基を有しても良い。
ヘトアリール基としては、好適には5員又は6員環であり、炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有してもよい、そして1又は2個の窒素原子及び/又はイオウ原子を有し、更に融合された他の芳香族系を有していても良い。この例としては、ピロリル基、ジメチルピロリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジル基、インドリル基、キノリニル基、オキサゾリル基、アクリジル基、カルバゾリル基、チアゾリル基等が挙げられる。・・・(v)
上記したリン原子及び窒素原子を有し、かつリン原子がルテニウムと結合している化合物としては、ピリジル基を含む有機リン化合物であるピリジルホスフィンが好ましく、特にジフェニル−2−ピリジルホスフィンが特に好ましい。・・・(vi)
このようなR5の具体例としては、2−ピリジルホスフィン、3−ピリジルホスフィン、4−ピリジルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル−3−ピリジルホスフィン、ジフェニル−4−ピリジルホスフィン、フェニルメチル−2−ピリジルホスフィン、ジトリル−2−ピリジルホスフィン、ビス(メトキシフェニル) −2−ピリジルホスフィン、ジフェノキシ−2−ピリジルホスフィン、フェノキシフェニル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシメチル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシターシャリーブチル−2−ピリジルホスフィン、ジメトキシ−2−ピリジルホスフィン、ジメチル−2−ピリジルホスフィン、ジイソプロピル−2−ピリジルホスフィン、ジターシャリーブチル−2−ピリジルホスフィン、ジデシル−2−ピリジルホスフィン、ジノニル−2−ピリジルホスフィン、ジオクチル−2−ピリジルホスフィン、ジヘプチル−2−ピリジルホスフィン、ジヘキシル−2−ピリジルホスフィン、ジペンチル−2−ピリジルホスフィン、ジノルマルブチル−2−ピリジルホスフィン、ジイソブチル−2−ピリジルホスフィン、ジノルマルプロピル−2−ピリジルホスフィン、ジエチル−2−ピリジルホスフィン、オクチルメチル−2−ピリジルホスフィン、メチルヘプチル−2−ピリジルホスフィン、メチルヘキシル−2−ピリジルホスフィン、メチルペンチル−2−ピリジルホスフィン、ジメチルブチル−2−ピリジルホスフィン、ノルマルブチルメチル−2−ピリジルホスフィン、ターシャリーブチルメチル−2−ピリジルホスフィン、イソプロピルメチル−2−ピリジルホスフィン、ジシクロヘキシル−2−ピリジルホスフィン、ジベンジル−2−ピリジルホスフィン、メチルシクロヘキシル−2−ピリジルホスフィン、ジフリル−2−ピリジルホスフィン、ビスペンタフルオロフェニル−2−ピリジルホスフィン、フェニルペンタフルオロフェニル−2−ピリジルホスフィン、ペンタフルオロフェニルメチル−2−ピリジルホスフィン等などの有機ホスフィンが挙げられる。・・・(vii)
本発明の上記一般式(I)におけるR6は(A)リン原始及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しているか、(B)窒素原子を有する化合物であり、かつ窒素原子がRuと結合している。
(A)R6がリン原子及び窒素原子を有し、かつリン原子がRuと結合している化合物である場合、該化合物は、R5として列挙した化合物と同様のものが挙げられる。
(B)R6が窒素原子を有し、かつ窒素原子がRuと結合している化合物である場合、該化合物は、例えば任意のニトリル化合物が挙げられ、具体的には、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等の1価の脂肪族ニトリル類、マロノニトリル、サクシノニトリル、アジポニトリル等の多価の脂肪族ニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和脂肪族ニトリル類、ベンゾニトリル、ニコチノニトリル、フタロニトリル等の芳香族ニトリル類等が挙げられる。
また、本発明の上記一般式(I)におけるR5とR6は、(C)R5とR6が結合して、リン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している場合もある。
(C)R5とR6が、結合して1分子中にリン原子及び窒素原子を有し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している化合物である場合、該化合物は、1分子中にリン原子及び窒素原子がそれぞれ1つであっても独立して複数個存在していてもよい。また、リン、窒素以外の他のヘテロ原子(フッ素原子、ホウ素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子等)を1つあるいは複数個含んでもよい。
リン原子と結合している基としては、水素、飽和又は不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、フリル基、ヘトアリール基が挙げられる。
飽和又は不飽和の炭化水素としては、前記(i)と同様のものが挙げられる。
アルコキシとしては、前記(ii)と同様なものが挙げられる。
シクロアルキルとしては、前記(iii)と同様なものが挙げられる。
芳香族化合物及びアリールとしては、前記(iv)と同様なものが挙げられる。
フリルは炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有してもよい。
ヘトアリール基としては、前記(v)と同様なものが挙げられる。
上記した1分子中にリン原子と窒素原子を有し、かつリン原子及び窒素原子がルテニウムと結合している化合物としては、ピリジル基を含む有機リン化合物であるピリジルホスフィンが好ましく、特にジフェニル−2−ピリジルホスフィンが特に好ましい。
5としては、好ましくは2−ピリジルホスフィン、3−ピリジルホスフィン、4−ピリジルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル−3−ピリジルホスフィン、ジフェニル−4−ピリジルホスフィン、ジトリル−2−ピリジルホスフィン、ビス(メトキシフェニル) −2−ピリジルホスフィン、ジフェノキシ−2−ピリジルホスフィン、フェノキシフェニル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシメチル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシターシャリーブチル−2−ピリジルホスフィン、ジメトキシ−2−ピリジルホスフィンが挙げられる。また、より好ましくは2−ピリジルホスフィン、3−ピリジルホスフィン、4−ピリジルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル−3−ピリジルホスフィン、ジフェニル−4−ピリジルホスフィン、ジトリル−2−ピリジルホスフィンが挙げられる。
6としては、好ましくは2−ピリジルホスフィン、3−ピリジルホスフィン、4−ピリジルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル−3−ピリジルホスフィン、ジフェニル−4−ピリジルホスフィン、ジトリル−2−ピリジルホスフィン、ビス(メトキシフェニル) −2−ピリジルホスフィン、ジフェノキシ−2−ピリジルホスフィン、フェノキシフェニル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシメチル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシターシャリーブチル−2−ピリジルホスフィン、ジメトキシ−2−ピリジルホスフィン及びアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどの1価の脂肪族ニトリル類、ベンゾニトリル、ニコチノニトリル、フタロニトリルなどの芳香族ニトリル類が挙げられる。またより好ましくは2−ピリジルホスフィン、3−ピリジルホスフィン、4−ピリジルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル−3−ピリジルホスフィン、ジフェニル−4−ピリジルホスフィン、ジトリル−2−ピリジルホスフィン及びベンゾニトリル、ニコチノニトリル、フタロニトリル等の芳香族ニトリル類が挙げられる。
本発明のルテニウム錯体を調製(製造)する場合、その調製(製造)方法としては特に制限されるものではない。
(a)例えば、 一般式(I)におけるR5とR6が、結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している場合のルテニウム錯体の場合、R5とR6が結合して表される化合物は配位結合によりRuと結合するので、該化合物(R5とR6が結合して表される「リン原子及び窒素原子を有する化合物」)と下記一般式(II)で表される前駆物質を、溶媒中で反応させることにより調製(製造)することができる。
また、(b)例えば、一般式(I)におけるR5とR6が、それぞれ独立してリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しているルテニウム錯体の場合、R5とR6は配位結合によりRuと結合するので、対応するR5及びR6の化合物と下記一般式(II)で表される前駆物質を溶媒中で反応させることにより調製(製造)することができる。
Figure 2004269522
(上記一般式(II)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R7及びR8はそれぞれ独立してシクロオレフィン又は直鎖オレフィンを表す。)
7及びR8としてのシクロオレフィン又は直鎖オレフィンとしては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、ノルボルネン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセンが挙げられ、好ましくはシクロオクテンである。
本発明において上記(a)の場合の化合物(R5とR6が結合して表される「リン原子及び窒素原子を有する化合物」)としては、具体的には2−ピリジルホスフィン、3−ピリジルホスフィン、4−ピリジルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル−3−ピリジルホスフィン、ジフェニル−4−ピリジルホスフィン、フェニルメチル−2−ピリジルホスフィン、ジトリル−2−ピリジルホスフィン、ビス(メトキシフェニル)−2−ピリジルホスフィン、ジフェノキシ−2−ピリジルホスフィン、フェノキシフェニル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシメチル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシターシャリーブチル−2−ピリジルホスフィン、ジメトキシ−2−ピリジルホスフィン、ジメチル−2−ピリジルホスフィン、ジイソプロピル−2−ピリジルホスフィン、ジターシャリーブチル−2−ピリジルホスフィン、ジデシル−2−ピリジルホスフィン、ジノニル−2−ピリジルホスフィン、ジオクチル−2−ピリジルホスフィン、ジヘプチル−2−ピリジルホスフィン、ジヘキシル−2−ピリジルホスフィン、ジペンチル−2−ピリジルホスフィン、ジノルマルブチル−2−ピリジルホスフィン、ジイソブチル−2−ピリジルホスフィン、ジノルマルプロピル−2−ピリジルホスフィン、ジエチル−2−ピリジルホスフィン、オクチルメチル−2−ピリジルホスフィン、メチルヘプチル−2−ピリジルホスフィン、メチルヘキシル−2−ピリジルホスフィン、メチルペンチル−2−ピリジルホスフィン、ジメチルブチル−2−ピリジルホスフィン、ノルマルブチルメチル−2−ピリジルホスフィン、ターシャリーブチルメチル−2−ピリジルホスフィン、イソプロピルメチル−2−ピリジルホスフィン、ジシクロヘキシル−2−ピリジルホスフィン、ジベンジル−2−ピリジルホスフィン、メチルシクロヘキシル−2−ピリジルホスフィン、ジフリル−2−ピリジルホスフィン、ビスペンタフルオロフェニル−2−ピリジルホスフィン、フェニルペンタフルオロフェニル−2−ピリジルホスフィン、ペンタフルオロフェニルメチル−2−ピリジルホスフィン、などの有機ホスフィンが用いられる。
好ましくは、2−ピリジルホスフィン、3−ピリジルホスフィン、4−ピリジルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル−3−ピリジルホスフィン、ジフェニル−4−ピリジルホスフィン、ジトリル−2−ピリジルホスフィン、ビス(メトキシフェニル) −2−ピリジルホスフィン、ジフェノキシ−2−ピリジルホスフィン、フェノキシフェニル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシメチル−2−ピリジルホスフィン、フェノキシターシャリーブチル−2−ピリジルホスフィン、ジメトキシ−2−ピリジルホスフィンが挙げられる。
上記のルテニウム錯体の調製(製造)において、これらの化合物(上記一般式(II)で表される前駆物質と反応させる化合物)の使用量としては、ルテニウムに対し、原子比で、「(リン原子+窒素原子)/ルテニウム原子」が通常0.1以上、好ましくは1以上であり、通常1000以下、好ましくは100以下、更に好ましくは10以下の範囲である。化合物の使用量が少なすぎると触媒劣化により反応活性の低下が大きくなり、多すぎるとニトリル等の原料の触媒への接触が抑制されることによりアミドの収率が低下する。
上記のルテニウム錯体の調製(製造)において、これらの化合物(上記一般式(II)で表される前駆物質と反応させる化合物)の使用量としては、一般式(II)で表される化合物1に対して、上記(a)の場合は化合物/ルテニウム原子のモル比で1以下が好ましく、また上記(b)の場合は1以上が好ましい。上記(a)の場合では、比が1より多いと、目的とする錯体の収率が低下し、不要な副生成物が増える場合がある。また上記(b)の場合では、比が1より少ないと、目的とする錯体の収率が低下し、不要な副生成物が増える場合がある。そして、いずれの場合でも目的とするルテニウム錯体を単離するための工程数が増えるという問題が生じる。
また、上記のルテニウム錯体の調製(製造)における反応温度としては、上記(a)の場合は通常−10℃以上、好ましくは0℃以上であり、通常50℃以下、好ましくは35℃以下であり、上記(b)の場合は常0℃以上、好ましくは40℃以上であり、通常200℃以下、好ましくは150℃以下である。反応温度が低すぎると反応時間が長くかかる場合があり、高すぎるとルテニウム錯体の熱分解による収率の低下や加熱のためのエネルギー消費が多くなる場合がある。
ルテニウム錯体を調製(製造)に関し1例を挙げれば、ビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウムと、これに対して上記(a)の場合は等量のR5とR6が結合して表される「リン原子及び窒素原子を有する化合物」を、上記(b)の場合は対応するR5及びR6の化合物を、溶媒中で接触させて容易に製造できる。なお、接触の際に攪拌をすることが好ましい。ビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウムはジャーナルオブケミカルソサエティーダルトントランサクション誌1999年3451頁に記載の方法で調製できる。ビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウムは単離して使うこともできるが、単離せずに、合成した溶液そのままの状態でも使用できる。
(c)例えば、一般式(I)におけるR5が、リン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6が、窒素原子を有する化合物であり、かつ窒素原子がRuと結合しているルテニウム錯体の場合、上記(a)で得られた錯体を溶媒中でニトリル化合物と反応させることにより容易に調製(製造)することができる。また、下記一般式(III)で表される前駆物質を溶媒中でニトリル化合物と反応させることで調製(製造)することができる。
Figure 2004269522
(上記一般式(III)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R9はリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している。)
9としての1分子中にリン原子及び窒素原子を有し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している化合物としては、化合物中にリン原子及び窒素原子がそれぞれ1つであっても独立して複数個存在していてもよい。また、リン、窒素以外の他のヘテロ原子(フッ素原子、ホウ素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子等)を1つあるいは複数個含んでもよい。
リン原子と結合している基としては、水素、飽和又は不飽和の炭化水素、アルコキシ、シクロアルキル、芳香族化合物、アリール、フリル、ヘトアリール等が挙げられる。
飽和又は不飽和の炭化水素としては、前記(i)と同様のものが挙げられる。
アルコキシとしては、前記(ii)と同様なものが挙げられる。
シクロアルキルとしては、前記(iii)と同様なものが挙げられる。
芳香族化合物及びアリールとしては、前記(iv)と同様なものが挙げられる。
フリルは炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有してもよい。
ヘトアリール基としては、前記(v)と同様なものが挙げられる。
上記した1分子中にリン原子と窒素原子を有し、かつリン原子及び窒素原子がルテニウムと結合している化合物としては、ピリジル基を含む有機リン化合物であるピリジルホスフィンが好ましく、特にジフェニル−2−ピリジルホスフィンが特に好ましい。
このようなR9の具体例としては前記の(vii)と同様なものが挙げられる。
ルテニウム錯体を調製(製造)に関し1例を挙げれば、ビスアセチルアセトナトジフェニル−2−ピリジルホスフィンルテニウムと、これに対して等量以上のニトリル化合物とを溶媒中で接触させて容易に製造できる。なお、接触の際に攪拌をすることが好ましい。ビスアセチルアセトナトジフェニル−2−ピリジルホスフィンルテニウムはビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウムとジフェニル−2−ピリジルホスフィンを溶媒中で混合することにより容易に合成できる。またビスアセチルアセトナトジフェニル−2−ピリジルホスフィンルテニウムは単離して使用することもできるが、単離せずに、合成した溶液そのままの状態でも使える。
本発明の触媒調製(製造)に用いる溶媒の具体例としては、水、ジエチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、フェノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トルイル酸等のカルボン酸類;酢酸メチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭素;n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ジクロロメタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のカルボン酸アミド;ヘキサメチルリン酸トリアミドその他のアミド類;N,N−ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホン等のスルホン類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ガンマブチロラクトン、カプロラクトン等のラクトン類;テトラグライム、トリグライム等のポリエーテル類;ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等の炭酸エステル類等が挙げられ、好ましくは上記エーテル類、ポリエーテル類等が挙げられる。また、上記溶媒を任意の割合で混合して用いてもよい。
触媒調製(製造)の温度は、通常−80℃以上、好ましくは−20℃以上であり、通常250℃以下、好ましくは150℃以下である。温度が低すぎると触媒の収率が低く、工業的に使用することが不利となり、温度が高すぎるとリン化合物、触媒が熱分解するため好ましくない。加熱時間は、通常1時間以上、好ましくは2時間以上であり、通常100時間以下、好ましくは50時間以下である。加熱時間が短すぎると触媒の収率が不十分となり、加熱時間が長すぎるとリン化合物が分解する。
本発明のルテニウム錯体触媒はニトリル類を水和しアミド化合物を合成する触媒として好ましく、水和反応に用いられるニトリル類には特に制限はないが、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどの1価の脂肪族ニトリル類、マロノニトリル、サクシノニトリル、アジポニトリルなどの多価の脂肪族ニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和脂肪族ニトリル類、ベンゾニトリル、ニコチノニトリル、フタロニトリルなどの芳香族ニトリル類などが対象となる
なお、本発明の触媒は、ベンゾニトリル原料からのベンズアミドの製造に特に好適である。
本発明のニトリルの水和反応において使用する水の使用量としてはニトリル基に対し、水/ニトリル基のモル比で、通常0.1以上、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であり、通常1000以下、好ましくは100以下、より好ましくは10以下の範囲である。水の使用量が少なすぎるとアミドの収率の低下が大きくなり、多すぎるとニトリル等の原料の触媒への接触が抑制されることによりアミドの収率が低下する。
本発明のニトリルの水和反応は、通常、無溶媒すなわち原料であるニトリル又は生成物であるアミド化合物以外の溶媒を存在させずに行われるが、所望ならば他の溶媒を用いることもできる。このような溶媒としては、例えば、水、ジエチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール類;フェノール等のフェノール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トルイル酸等のカルボン酸類;酢酸メチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル等のエステル類;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ジクロロメタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のカルボン酸アミド;ヘキサメチルリン酸トリアミド等の他のアミド化合物;N,N−ジメチルイミダゾリジノン等の尿素;ジメチルスルホン等のスルホン類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ガンマブチロラクトン、カプロラクトン等のラクトン類;ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等の炭酸エステル類;トリグライム、テトラグライム等のポリエーテル類等が挙げられる。
これらの中で好ましくは、エーテル類、ポリエーテル類、生成物のアミド、エステル類である。
反応温度は、通常20℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上であり、通常350℃以下、好ましくは250℃以下、より好ましくは220℃以下の範囲で反応させるとよい。反応温度が低すぎると反応速度が低下して、工業的に不利となり、高すぎると触媒成分の分解による反応活性の低下が進行する。
触媒濃度は、工業的に所望な活性を示す程度でよいが、通常、反応液に対しルテニウムとして通常0.0001モル/L以上、好ましくは0.001モル/L以上であり、通常100モル/L以下、好ましくは10モル/L以下となるように反応系に存在させればよい。触媒濃度が低すぎると反応速度が低下して工業的に有利な生産性は得られず、高すぎると触媒コストが増大し、実用上の価値をなくす。反応は通常均一触媒反応として進行する。
反応圧力は、反応系が液相に保たれる程度の圧力であれば任意である。閉鎖系で行う場合には、雰囲気は窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素などの不活性ガスが好ましい。反応は回分方式でも連続方式でも行うことができる。
反応生成液からは、蒸留や晶析等の方法により生成物であるアミド化合物を回収できる。また生成物を回収した後の残留液には、触媒が溶解しているので、直接又は間接的に循環させて、再度反応に用いることができる。
なお、ルテニウムに配位可能な化合物又は含窒素化合物の存在下、本発明のルテニウム錯体を用いて水とニトリル化合物を反応させ、アミド化合物を製造する方法も本発明の1つである。
本発明においてルテニウムに配位可能な化合物とは、例えばアリ−ルホスフィン化合物が挙げられ、具体的にはトリフェニルホスフィン、o−トルイルジフェニルホスフィン、トリ−o−トルイルホスフィン、トリ−m−トルイルホスフィン、トリ−p−トルイルホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン等が挙げられる。
また本発明における窒素化合物とは、好適には5員又は6員環の窒素化合物であり、炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有してもよい、そして1又は2個の窒素原子を有し、更に融合された他の芳香族系を有していても良い。この例としては、ピロリン、ジメチルピロリン、イミダゾリン、ピリジン、ピラジニン、ピリミジン、インドリン、キノリン、オキサゾリン、アクリゾリン、カルバゾリン等が挙げられる。
上記アミド化合物の製造方法における「ルテニウムに配位可能な化合物又は含窒素化合物」としては、入手性の観点から、トリフェニルホスフィン、イミダゾリン、ピリジン、ピラジニン、ピリミジン、インドリン、キノリンが好ましく、トリフェニルホスフィン、ピリジン、キノリンがより好ましい。
またこれらの化合物の添加量は錯体触媒に対して通常0.1以上、好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、通常1000以下、好ましくは100以下、特に好ましくは10以下の範囲である。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されない。
実施例1:一般式(I)において、R1とR2及びR3とR4が連結してともにアセチルアセトン残基を表し、R5とR6が結合してジフェニル−2−ピリジルホスフィンであるルテニウム錯体(以下の化8を参照)の製造
ガラス製反応容器に、アルゴン雰囲気下でビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウム錯体0.628ミリモルのTHF(テトラヒドロフラン)−H2O溶液23ミリリットルに等モル量のジフェニル−2−ピリジルホスフィンを加えて、30℃で12時間撹拌した。トルエン(1mL)−ヘキサン(5mL)で再結晶し、 錯体1を赤紫色固体として収率78%で得た。なお、原料のビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウム錯体(Ru(acac)2(η2−C8142)はジャーナルオブケミカルソサエティーダルトントランサクション誌1999年3451頁に記載の方法で調製した。
Figure 2004269522
得られた錯体1の融点、1H NMR(400MHz)及び31P NMR(162MHz)データは以下の通りである。
融点 189−194℃(分解)
1H NMR(C6D6):δ1.78(s,3H,CH3(acac)),1.92(s,3H,CH3(acac)),1.95(s,3H,CH3(acac)),2.20(s,3H,CH3(acac)),5.39(s,1H,CH(acac)),5.57(s,1H,CH(acac)),6.06−6.09(m,1H,CH(m−py)),6.18−5.21(m,1H,CH(o−py)),6.43−6.47(m,1H,CH(m−py)),7.04−7.20(m,6H,CH(Ph)),7.65−7.71(m,2H,CH(Ph)),8.15−8.21(m,3H,CH(Ph),CH(m−py)),
31P NMR(C6D6):δ7.16(s)
実施例2:一般式(I)において、R1とR2及びR3とR4が連結してともにアセチルアセトン残基を表し、R5及びR6がジフェニル−2−ピリジルホスフィンであるルテニウム錯体(cis体)(以下の化9を参照)の製造
ガラス製反応容器に、アルゴン雰囲気下でビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウム錯体0.86ミリモルのTHF(テトラヒドロフラン)−H2O溶液33ミリリットルに2倍モル量のジフェニル−2−ピリジルホスフィンを加えて、THF還流温度で3時間撹拌した。シリカゲルを充填したカラムに生成物を担持させ酢酸エチル・ヘキサン混合溶液(1:3)、引き続き酢酸エチルを用いてクロマト分離し、錯体2を黄色固体として収率49%で得た。なお、原料のビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウム錯体はジャーナルオブケミカルソサエティーダルトントランサクション誌1999年3451頁に記載の方法で調製した。
Figure 2004269522
得られた錯体2の融点、1H NMR(400MHz)及び31P NMR(162MHz)データは以下の通りである。
cis−Ru(acac)2(PPh2py)2
1H NMR(C6D6):δ1.68(s,6H,CH3(acac)),1.83(s,6H,CH3(acac)),5.15(s,2H,CH(acac)),6.43−6.47(m,2H),6.82−6.87(m,2H),7.05−7.10(m,12H),7.61−7.65(m,2H),7.78−7.84(m,4H),7.86−7.92(m,4H),8.22−8.27(m,2H)
31P NMR(C6D6):δ57.9(s)
実施例3:一般式(I)において、R1とR2及びR3とR4が連結してともにアセチルアセトン残基を表し、R5及びR6がジフェニル−2−ピリジルホスフィンであるルテニウム錯体(trans体)(以下の化10参照)の製造
ガラス製反応容器に、アルゴン雰囲気下で1ミリモルのジフェニル−2−ピリジルホスフィンをテトラヒドロフラン(THF)5ミリリットルに溶かし0℃に冷却した。それにアルゴン雰囲気下で調製したビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウム錯体0.50ミリモルのTHF−H2O溶液15ミリリットルを加え24時間攪拌した。24時間後、オレンジの懸濁液になった。これを遠心分離し、沈殿物をトルエン10ミリリットルとヘキサン10ミリリットルで洗浄して乾固し、錯体3をオレンジ色固体として収率57%で得た。なお、原料のビスアセチルアセトナトビスシクロオクテンルテニウム錯体はジャーナルオブケミカルソサエティーダルトントランサクション誌1999年3451頁に記載の方法で調製した。
Figure 2004269522
得られた錯体3の融点、1H NMR(400MHz)及び31P NMR(162MHz)データは以下の通りである。
trans−Ru(acac)2(PPh2py)2
1H NMR(C6D6):δ1.38(s,12H,CH3(acac)),4.29(s,2H,CH(acac)),6.49−6.56(m,2H),6.79−6.87(m,2H),7.10−7.19(m,12H),7.46−7.52(m,2H),8.23−8.32(m,8H),8.45−8.51(m,2H)
31P NMR(C6D6):δ36.2(s)
実施例4:一般式(I)において、R1とR2及びR3とR4が連結してともにアセチルアセトン残基を表し、R5がジフェニル−2−ピリジルホスフィン、R6がベンゾニトリルであるルテニウム錯体の製造
ガラス製反応容器に、アルゴン雰囲気下でビスアセチルアセトナトジフェニル−2−ピリジルホスフィン0.037ミリモルの重水素化ベンゼン溶液0.5ミリリットルを仕込みこれに対して5当量(0.171ミリモル)のベンゾニトリルを加えて70℃で21時間加熱した。溶媒を減圧下で留去後、アルミナカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキサン=1/3)で精製し、0.037ミリモルの錯体4(cis−Ru(acac)2(PPh2py)(PhCN))を得た。
得られた錯体の融点、1H NMR(400MHz)及び31P NMR(162MHz)データは以下の通りである。
cis−Ru(acac)2(PPh2py)(PhCN)
融点 44−50℃(分解)
1H NMR(C6D6):δ1.64(s,3H,CH3(acac)),1.77(s,3H,CH3(acac)),2.05(s,3H,CH3(acac)),2.24(s,3H,CH3(acac)),5.11(s,1H,CH(acac)),5.61(s,1H,CH(acac)),6.55−6.74(m,6H),6.95−7.30(m,7H),8.08−8.12(m,2H),8.13−8.26(m,2H),8.31−8.34(m,1H),8.49−8.52(m,1H)
31P NMR(C6D6):δ66.2(s)
実施例5:ニトリルの水和反応
耐圧ガラス製容器にアルゴン雰囲気下で、実施例1〜4で製造した錯体(0.02mmol)、ベンゾニトリル(1.0mmol,103mg)、水(2.0mmol,36mg)、DME(1,2−ジメトキシエタン)(0.5mL)を加えて密閉し、オイルバス中で180℃で所定の時間加熱した。反応の進行はガスクロマトグラフィーで追跡した。
Figure 2004269522
実施例6
錯体の仕込み量を0.002モルとした以外は実施例5と同様にした。
Figure 2004269522
実施例7
ジフェニル−2−ピリジルホスフィン0.02mmolを耐圧ガラス製容器内に加えた以外は実施例5と同様にした。
実施例8
トリフェニルホスフィン0.02mmolを耐圧ガラス製容器内に加えた以外は実施例5と同様にした。
実施例9
ピリジン0.02mmolを耐圧ガラス製容器内に加えた以外は実施例5と同様にした。
Figure 2004269522
錯体1は加熱時間(反応時間)が短くなるとベンズアミドの収率が低下する傾向にあるが、実施例7〜9の様にルテニウムに配位可能な化合物や含窒素化合物を存在させるとベンズアミドの収率低下を抑制することができることがわかる。

Claims (18)

  1. 下記一般式(I)で表されるルテニウム錯体:
    Figure 2004269522
    (上記一般式(I)中、R1、R2、R3、及びR4はそれぞれ独立して置換基を有していてもよいケトン化合物またはその残基を表し、かつ該ケトン化合物またはその残基のカルボニル基の酸素がRuと結合しているか、R1とR2及び/又はR3とR4、R1とR4及び/又はR2とR3、若しくはR1とR3及び/又はR2とR4が連結して置換基を有していてもよいジケトン化合物残基を表し、かつジケトン化合物残基中のカルボニル基の酸素がRuと結合しており、R5はリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6はリン原子および窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しているか、窒素原子を有する化合物であり、かつ窒素原子がRuと結合しており、若しくはR5とR6が結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している。)
  2. 1とR2及び/又はR3とR4、R1とR4及び/又はR2とR3、若しくはR1とR3及び/又はR2とR4が連結してアセチルアセトン残基を表す請求項1に記載のルテニウム錯体。
  3. 5とR6が結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  4. 5とR6が結合してピリジルホスフィンを表す請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  5. 5及びR6が、それぞれ独立してリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合している請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  6. 5及びR6が、同一又は異なっても良いピリジン骨格を含む有機リン化合物であるピリジルホスフィン類である請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  7. 5及びR6が、ジフェニル−2−ピリジルホスフィンである請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  8. Ruと窒素原子とが、リン原子を介して結合している請求項1〜7のいずれかに記載のルテニウム錯体。
  9. 5が、リン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6が、窒素原子を有する分子であり、かつ窒素原子がRuと結合している請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  10. 5がピリジン骨格を含む有機リン化合物であるピリジルホスフィン類であり、R6がニトリル化合物である請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  11. 5がジフェニル−2−ピリジルホスフィンであり、R6がベンゾニトリルである請求項1又は2に記載のルテニウム錯体。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のルテニウム錯体の存在下、水とニトリル化合物を反応させることを特徴とするアミド化合物の製造方法。
  13. ルテニウムに配位可能な化合物又は含窒素化合物の存在下反応させる請求項12に記載の製造方法。
  14. ホスフィン系化合物の存在下反応させる請求項12に記載の製造方法。
  15. ピリジン化合物の存在下反応させる請求項12に記載の製造方法。
  16. 一般式(I)におけるR5とR6が、結合してリン原子及び窒素原子を有する化合物を表し、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合しているルテニウム錯体の製造方法であって、下記一般式(II)で表される前駆物質を、溶媒中で前記化合物と反応させることを特徴とする製造方法。
    Figure 2004269522
    (上記一般式(II)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R7及びR8はそれぞれ独立してシクロオレフィン又は直鎖オレフィンを表す。)
  17. 一般式(I)におけるR5とR6が、それぞれ独立してリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しているルテニウム錯体の製造方法であって、下記一般式(II)で表される前駆物質を溶媒中で対応するR5及びR6の化合物と反応させることを特徴とする製造方法。
    Figure 2004269522
    (上記一般式(II)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R7及びR8はそれぞれ独立してシクロオレフィン又は直鎖オレフィンを表す。)
  18. 一般式(I)におけるR5が、リン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子がRuと結合しており、R6が、窒素原子を有する化合物であり、かつ窒素原子がRuと結合しているルテニウム錯体の製造方法であって、下記一般式(III)で表される前駆物質を溶媒中でニトリル化合物と反応させることを特徴とする製造方法。
    Figure 2004269522
    (上記一般式(III)中、R1、R2、R3、及びR4は一般式(I)で定義した通りであり、R9はリン原子及び窒素原子を有する化合物であり、かつリン原子及び窒素原子が各々Ruと結合している。)

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