JPH04235140A - ケトンの製造方法並びに触媒組成物 - Google Patents

ケトンの製造方法並びに触媒組成物

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JPH04235140A
JPH04235140A JP3135374A JP13537491A JPH04235140A JP H04235140 A JPH04235140 A JP H04235140A JP 3135374 A JP3135374 A JP 3135374A JP 13537491 A JP13537491 A JP 13537491A JP H04235140 A JPH04235140 A JP H04235140A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケトンの製造方法特に
共役ジオレフィンと水との反応によるケトンの製造方法
、並びにそれによって製造されたケトンに関する。
【0002】
【従来の技術】ケトンは工業上多面性で価値ある製品で
あり、また例えば第2級アルコールの酸化、不飽和ケト
ンの水素化、カルボン酸の脱カルボキシル化及び非末端
アルキンの水和により製造されることが知られている。 これらの反応のほとんどが、それ自体既に価値ある化合
物でありしかもしばしば厳しい反応条件下で行われかつ
/又はやっかいな生成物単離処理操作を必要とする方法
によって製造される出発物質を用いることにおいて共通
している。ケトンの製造におけるかなりの改善が、比較
的安価な又は比較的容易に入手できる供給物質即ち出発
物質を用いることにより達成されよう。かかる方法は特
公昭48−34728号及び特公昭49−48407号
から公知であり、酸性触媒の存在下で少なくともC5 
共役ジオレフィンと水とを0.05:1ないし50:1
の範囲の水対共役ジエン重量比を用いて気相にて反応さ
せるものである。それらの実施例からケトンの収率は水
対ジエン比率に大いに左右されかつ比例的であることが
認められ、しかして41.5:1の水対ジエンの重量比
でさえ供給イソプレンを基準として48.7%のケトン
収率をもたらすにすぎず、一方2:1の重量比の場合は
該収率はわずか16%である。気相にて行われる方法に
対するかかる大過剰の水の要件は、エネルギー消費の観
点でこの方法を明らかに非常に魅力的でないものにする
。 水の蒸発に多量のエネルギーが必要とされるのみならず
、ケトンを非常に希薄な混合物から回収するのにも多量
のエネルギーが必要とされよう。該方法の更なる欠点は
、この方法が少なくともイソプレン配置を有する共役ジ
エンに制限されることである。従って、ケトンの製造に
おいてかなりの改善の必要性があると結論され得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の基礎となって
いる課題は、上記に挙げた欠点の一つ又はそれ以上を有
さないケトンの製造方法を開発することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】広範な研究と実験の結果
、第VIII族金属を基材とした触媒系の存在下で共役
ジオレフィンを水と反応させることによりケトンが製造
され得ることが驚くべきことに見出された。本発明はそ
れ故、ケトンの製造方法において、(a)  第VII
I族金属の給源と (b)  プロトンの給源 とを一緒にすることによって得られ得る触媒系の存在下
で共役ジオレフィンと水とを液相にて反応させることを
特徴とする上記方法を提供する。本発明に関して、プロ
トンの給源なる用語は、プロトン酸、並びに水又は他の
プロトン供与体の存在下でプロトンを発生する非プロト
ン酸化合物を指す。
【0005】適当な触媒成分(a)には、第VIII族
金属それ自体並びにそれらの酸化物、塩例えばカルボン
酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、及び
ハロゲン化物が含まれる。更に、ハロゲン化カルボン酸
例えばトリフルオロ酢酸及びハロゲン化スルホン酸例え
ばトリフルオロメタンスルホン酸のような置換された酸
を基材とした第VIII族金属塩、並びに例えば第VI
II族金属ホスフィン錯体のような第VIII族金属錯
体も含まれる。 非常に良好な結果が、第VIII族金属アセチルアセト
ネートを用いて得られた。好ましいかかる第VIII族
金属化合物は、ルテニウム、ロジウム、イリジウム及び
鉄から成る群から選択された第VIII族金属を基材と
している。ルテニウムが特に好ましい。
【0006】本発明の方法のための触媒系が基材として
いる成分(b)即ちプロトン給源は好都合には、pKa
<4(水溶液にて25℃で測定)を有する酸である。適
当な酸は広範囲の有機及び無機の酸から選択され得、例
えばハロゲン化水素酸、ハロゲノオキシ酸、カルボン酸
、置換カルボン酸(例えば、ハロゲノ酢酸)、オルトリ
ン酸、ピロリン酸、ホスホン酸、スルホン酸、置換スル
ホン酸(例えば、ハロゲノスルホン酸)、硫酸、フルオ
ロケイ酸、イオン交換樹脂、並びにポリオキシアニオン
を含有する酸(例えば、H4 WO4 及びH3 〔P
(Mo3 O10)4 〕)である。好ましい有機及び
無機の酸は、pKa<2(水溶液にて25℃で測定)を
有する。 好ましくは成分(b)は、パラトルエンスルホン酸、硫
酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフ
ルオロカルボン酸及びイオン交換樹脂から成る群から選
択された酸からなる。一般に成分(b)は、第VIII
族金属の給源に対して少なくとも等モル量、好ましくは
第VIII族金属1グラム原子当たり3.5〜60当量
H+ の比率をもたらすのに充分な量にて用いられる。
【0007】好ましい態様では、本発明の方法に用いら
れる触媒系は配位子も含む。これに関して、配位子なる
用語は、第VA族及び/又は第VIA族供与体原子を含
有する配位子化合物を指す。本発明の方法に用いられる
触媒系の配位子として用いられ得る化合物の例は次のも
のである。
【0008】1)  一般式
【化4】 〔式中、X及びYは同じ又は異なる有機橋状基を表し、
各橋状基は橋部において3個又は4個の原子を有ししか
もこれらの原子のうち少なくとも2個は炭素原子である
。〕の化合物、特に少なくとも2個のN−複素環式環が
1個又はそれ以上の結合又は橋状基により結合されてい
る化合物例えば2,2′−ビピリジル及びその誘導体(
例えば、4,4′−ジメチル−2,2′−ビピリジル、
4,4′−ジクロロ−2,2′−ビピリジル、4,4′
−ジメトキシ−2,2′−ビピリジル、2,2′−(3
,6−ジチアオクタメチレン)ジピリジル及び4,4′
−ジカルボキシ−2,2′−ビピリジル)、1,10−
フェナントロリン及びその誘導体(例えば、5−クロロ
−1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−
1,10−フェナントロリン、4,7−ジメチル−1,
10−フェナントロリン、2,9−ジクロロ−1,10
−フェナントロリン、5,6−ジメチル−1,10−フ
ェナントロリン、1,10−フェナントロリン−5−ス
ルホン酸、4,7−ジフェニル−1,10−フェナント
ロリンジスルホン酸及び4,7−ジメチル−1,10−
フェナントロリンジスルホン酸ナトリウム)、2,2′
−ビキノリン、2−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾー
ル、3−(2−ピリジル)−5,6−ジフェニル−1,
2,4−トリアジン及び3−(2−ピリジル)−5,6
−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−p,p′−ジ
スルホン酸ナトリウム、
【0009】2)  1個のリン原子及び1個又はそれ
以上の窒素原子(これらの原子は水素原子を担持してい
ない。)が存在し、しかも橋部において少なくとも1個
の炭素原子を有する有機橋状基により該窒素原子の各々
が該リン原子に結合されている化合物例えば2−シアノ
エチル−ジフェニルホスフィン、トリス(2−シアノエ
チル)ホスフィン、2−ピリジル−ジフェニルホスフィ
ン、ビス(2−ピリジル)−フェニルホスフィン及び3
−(ジフェニルホスフィノ)−N,N−ジメチル−プロ
ピオンアミド、
【0010】3)  一般式 R1 R2 M1 −R−M2 R3 R4 〔式中、
M1 はヒ素又はアンチモンであり、M2 はM1 の
原子番号より小さい原子番号を有する元素でありかつヒ
素、リン及び窒素から成る群から選択され、R1 、R
2 、R3 及びR4 は極性基により置換されていて
もいなくてもよい同じ又は異なる炭化水素基を表し、そ
してRは橋部において2〜4個の原子を有する二価の橋
状基を表す。〕の化合物例えば1−(ジフェニルホスフ
ィノ)−3−(ジフェニルアルシノ)プロパン、1−(
ジフェニルホスフィノ)−3−(ジフェニルスチビノ)
プロパン、1−(ジフェニルアルシノ)−3−(ジメチ
ルアミノ)プロパン及び1−(ジフェニルホスフィノ)
−2−(ジフェニルアルシノ)エタン、
【0011】4)  一般式 R1 R2 M−R−MR3 R4  〔式中、Mはリン、ヒ素及びアンチモンから成る群から
選択される元素であり、そしてR1 、R2 、R3 
及びR4 並びにRは前記の意味を有する。〕の化合物
例えば1,3−ビス(ジフェニルアルシノ)プロパン、
1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,
4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス〔ジ
(4−メトキシフェニル)ホスフィノ〕プロパン、2−
メチル−2−(ジフェニルホスフィノメチル)−1,3
−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン及びN,N,
N′,N′−テトラキス(ジフェニルホスフィノメチル
)エチレンジアミン、
【0012】5)  一般式 R1 M1 −R−M2 −R2  〔式中、M1 及びM2 は硫黄、セレン及びテルルか
ら成る群から選択される同じ又は異なる元素であり、R
1 及びR2 は同じ又は異なる随意に極性で置換され
た炭化水素基であり、そしてRは橋部において少なくと
も2個の炭素原子を含有する二価の橋状基を表し、ある
いはR1 とM1 及び/又はR2 とM2 は橋状基
Rの炭素原子とともに複素環式環を形成する。〕の化合
物。
【0013】本発明の方法に用いられる好ましい配位子
は二座配位子であり、特に好ましいものは一般式Iの二
座配位子例えば2,2′−ビピリジル及び1,10−フ
ェナントロリンである。配位子成分は、好ましくは第V
III族金属1グラム原子当たり0.5〜5モルの配位
子の範囲の比率に相当する量にて用いられる。前記に記
載したように、好ましい触媒系では成分(b)は、第V
III族金属1グラム原子当たり3.5−60当量H+
 の範囲の比率をもたらすのに充分な量にて存在する。 触媒系が配位子(以後、成分(c)という。)も含む場
合、配位されていない配位子は触媒系の全体の酸性度を
低減し得ると認識されるはずである。これは、配位され
ていない配位子を中和するのに充分な量にて酸を更に添
加することにより救済され得る。触媒系において固定化
又は支持された配位子即ち支持材例えばシリカ、アルミ
ナ又はポリマー物質に固着された配位子の使用は、本発
明の方法にとって必須ではないけれども、利点例えば連
続的反応処理操作の場合における触媒の除去又は回復の
容易性をもたらし得る。
【0014】ルテニウム、イリジウム又はロジウムの金
属化合物、pKa<4(水溶液にて25℃で測定)を有
する酸及び一般式
【化5】 〔式中、X及びYは同じ又は異なる有機橋状基を表し、
各橋状基は橋部において3個又は4個の原子を有ししか
もこれらの原子のうちの少なくとも2個は炭素原子であ
る。〕の配位子を一緒にすることにより得られ得る触媒
系は新規である。好ましいかかる触媒系は、高活性の観
点で1,10−フェナントロリン又は2,2′−ビピリ
ジルを基材としたものである。
【0015】「第2級アミンの製造方法」という名称で
英国特許出願9010784.8の優先権を主張して同
じ優先日の本出願人の特許出願には、カチオンルテニウ
ムの給源、カチオンロジウムの給源、芳香族N−複素環
式配位子及びアニオンの給源からなる触媒系が特許請求
されている。
【0016】本触媒系を調製するために用いられる方法
は臨界的ではなく、かくして該触媒は好都合には成分(
a)及び(b)あるいは(a)、(b)及び(c)を別
々に添加することにより反応混合物中でその場で調製さ
れ得る。成分(a)及び(b)あるいは(a)、(b)
及び(c)はまた、前もって一緒にされそして次いで反
応体の一つ又はそれ以上の添加前、添加と同時又は添加
後反応器に添加され得る。成分(a)、(b)及び(c
)を一緒にすることは、それらだけで又は適当なベヒク
ル中で行われ得る。本発明の方法に用いられる触媒系の
調製において、成分(b)は一般に、酸性触媒系をもた
らすのに少なくとも充分である量にて用いられる。好ま
しくは成分(b)は、配位されていない配位子化合物の
あり得る中和効果を解消すべき量に加えて第VIII族
金属1グラム原子当たり3.5〜60当量H+ の比率
をもたらすのに充分である量にて用いられる。
【0017】本発明の方法によるケトンの製造のための
出発物質として用いられ得る共役ジオレフィンには、一
般式
【化6】 〔式中、R1 、R2 及びR3 は各々独立的に水素
、アルキル基あるいはモノ又はポリオレフィン型不飽和
のヒドロカルビル基を表し、しかしR1 とR2 は一
緒に橋部において少なくとも3個の炭素原子を含有する
有機橋状基を形成し得る。〕の化合物が含まれる。一般
式IIの共役ジオレフィンの例は、1,3−ブタジエン
、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサ
ジエン、2,4−ヘキサジエン、1−ビニル−シクロペ
ンテン−1、1−ビニル−シクロヘキセン−1である。 他の適当な共役ジオレフィンには、1,3−シクロヘキ
サジエン及び1,3−シクロペンタジエンが含まれる。
【0018】好ましい共役ジオレフィンは、共役ジオレ
フィン構造体のオレフィン型不飽和基の一つがα−オレ
フィン基であるもの、即ち少なくともR1又はR3 が
水素を表す式IIの化合物である。特に好ましい共役ジ
オレフィンは、1,3−ブタジエン及びイソプレンであ
る。 本発明の方法は好都合には、共役ジオレフィン、水及び
触媒を適当な反応器中で一般に60〜220℃の範囲好
ましくは100〜170℃の範囲の温度にて自然発生圧
(autogenic  pressure)下で接触
させることにより実施され得る。反応体に対する使用触
媒量は臨界的ではなく、広範囲にわたって変えられ得、
一般にケトンに変換される共役ジオレフィン1モル当た
り第VIII族金属10−7ないし10−1グラム原子
特にジオレフィン1モル当たり金属10−5ないし10
−2グラム原子の範囲に相当する。
【0019】本発明の方法において共役ジオレフィン及
び水が用いられ得る比率は臨界的ではなく、広範囲にわ
たって変えられ得る。有利には、水は共役ジオレフィン
に対してモル過剰量にて用いられ得る。水とジオレフィ
ンとの非混和性にかんがみて、反応混合物は二相系であ
り得、しかしてこの二相系はケトン合成中終局的には一
相系に変換され得る。本発明の方法は前記に記載のよう
に即ち反応媒質がジオレフィン、水及び生成反応生成物
から本質的になるように実施され得るけれども、本方法
を溶媒化合物の存在下で実施することが有利であり得る
。適当な溶媒には、炭化水素溶媒例えばn−デカン並び
に比較的極性の溶媒例えばジエチレングリコールのジメ
チルエーテル並びに対応する高級同族体が含まれる。 本発明の方法を二相反応媒質にて例えば溶媒の不存在下
あるいは前記に挙げた非極性溶媒の存在下で実施する場
合、ケトンの生成に関する有益な効果が、好都合に用い
られる配位子を比較的水溶性の配位子で置き換えるとき
認められた。非常に良好な結果が、変性1,10−フェ
ナントロリン型化合物例えば(4,7−ジフェニル−1
,10−フェナントロリン)ジスルホン酸ナトリウムを
用いて得られた。
【0020】上述した本発明の方法に関して、反応開始
時にジオレフィンの全部を反応器中に存在させるよりも
反応中ジオレフィン反応体を徐々に添加する方が、ケト
ンの生成に有益な影響があると認められた。本方法の好
ましい態様(ジオレフィンを徐々に添加する処理操作も
用いられ得る。)において、ジオレフィンは、反応処理
操作を妨害しない他の化合物(一般に、炭化水素化合物
)との混合物として用いられ得る。好ましいかかる共役
ジオレフィン含有混合物は、クラッキングされた石油留
分である。かかる留分又はストリーム(流れ)中に存在
する化合物群は、一般に1分子当たり同数の炭素原子を
有するが不飽和度において異なる。特に好ましいものは
、1,3−ブタジエンを他のC4 化合物例えばブタン
、イソブテン及び2−ブテン(シス及びトランス)とと
もに含有するC4 ストリーム、並びにジオレフィン化
合物としてイソプレンを含有するC5 ストリームであ
る。かかる共役ジオレフィンのクラッキングされた石油
留分を本発明の方法に用いて、ジオレフィンの対応する
ケトンへの変換が90%又はそれ以上にて達成され得る
ことが実証された。
【0021】多成分供給混合物の使用を許容しかつこの
供給混合物の成分の本質的に一つだけが反応されて非常
に高度に所望化合物即ちケトンへ変換されるところの上
述した方法は、各種の供給成分が選択的に反応されそし
て分離され得るところの充分に一体化された方法機構の
一部として大いに価値がある。
【0022】本発明の方法に関して、ケトンの反応生成
物は好都合には、公知の技法例えば蒸留や抽出により反
応混合物から単離され得る。
【0023】
【実施例】本発明を、次の例でもって更に例示する。次
の略記が用いられている。 「MEK」  メチルエチルケトン 「acac」  アセチルアセトネート「PTSA」 
 パラトルエンスルホン酸「配位子a」  2,2′−
ビピリジル「配位子b」  6,6′−ジメトキシ−2
,2′−ビピリジル 「配位子c」  1,10−フェナントロリン「配位子
d」  2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリ
ン 「配位子e」  4,7−ジメチル−1,10−フェナ
ントロリン 「配位子f」  5,6−ジメチル−1,10−フェナ
ントロリン 「配位子g」  4,7−ジメチル−1,10−フェナ
ントロリンジスルホン酸ナトリウム 「配位子h」  2,2′−ビス(4,5−ジメチル)
イミダゾール 「配位子j」  2,2′,6′,2″−テルピリジル
「配位子k」  2,2′−ビチエニル「配位子l」 
 3−(2−ピリジル)−5,6−ジフェニル−1,2
,4−トリアジン 「配位子m」  2,2′−(3,6−ジチアオクタメ
チレン)ビピリジル 「配位子n」  3−(2−ピリジル)−5,6−ジフ
ェニル−1,2,4−トリアジン−p,p′−ジスルホ
ン酸 「配位子p」  2−ピリジル−ジフェニルホスフィン
「配位子q」  4,4′−ジメチル−2,2′−ビピ
リジル 「配位子r」  2−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾ
ール 「配位子s」  1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ
)エタン 「アンバーリスト」  アンバーリスト(Amberl
yst)252H,ローム・アンド・ハース社の商業用
イオン交換樹脂 「ジグリメ」  ジエチレングリコールジメチルエーテ
【0024】例1〜27 電磁かくはん機を備えた250mlのステンレス鋼(ハ
ステロイ(Hastelloy)C)製のオートクレー
ブ中に、適切な量の水、溶媒及び触媒成分を導入した。 次いで、この反応器を閉鎖しそして排気した後、共役ジ
エンをポンプで導入しそして反応器の内容物を自然発生
圧(autogenic  pressure)下で所
望温度に加熱した。5時間の反応後、反応器の内容物を
室温(20℃)まで冷却した。次いで、反応器の内容物
を気液クロマトグラフィー(G.L.C.)により分析
した。関係分析データを表Iに示すとともに、この表に
はまた各例に用いた化合物のタイプと量も示す。ケトン
収率は、関係ケトンに変換された共役ジオレフィンの量
を基準としている。
【0025】例28 次の化合物を、上述のようにして反応器中に導入した。 25mlのジグリメ 40mlの水 1ミリモルのRu(acac)3  2ミリモルの1,10−フェナントロリン7ミリモルの
パラトルエンスルホン酸 反応器の内容物が自然発生圧下で155℃に加熱された
時、1,3−ブタジエンを14時間の間2ml/hの速
度にて反応器に添加した。最初の1時間の1,3−ブタ
ジエンの添加後、反応器の温度を130℃に下げた。1
6時間の総反応時間後、反応器の内容物を20℃まで冷
却した。G.L.C.分析により25gのメチルエチル
ケトンの存在が認められ、これは1,3−ブタジエンの
メチルエチルケトンへの94%変換度に相当する。
【0026】例29 例28の処理操作を繰り返したが、但し25mlの水を
用い、反応器の温度を155℃に維持しそして1,3−
ブタジエンを次の組成 6.1%mのブタン 19.3%mのトランス−2−ブテン 4.5%mのシス−2−ブテン 26.0%mのイソブテン 39.1%mの1,3−ブタジエン を有する混合物として用いてこの混合物を2.5時間の
間4ml(液体)/hの速度にて反応器に添加した。4
.5時間の総反応時間後、反応器の内容物を20℃まで
冷却した。G.L.C.分析により液体反応混合物中に
5.7%mのMEKの存在が認められ、これは>90%
の1,3−ブタジエン変換度に相当する。
【0027】例30 例29の処理操作を繰り返したが、但し50%mの1,
3−ブタジエンを含有するC4 ストリームを用いてこ
のストリームを15時間の間2ml/hの速度にて反応
器中に導入した。更に反応を、追加的溶媒の不存在下で
行った。反応の終了時に、15mlのMEKが反応混合
物から単離され、これは84%の1,3−ブタジエン変
換度に相当する。
【0028】例31 例28の処理操作を繰り返したが、但し0.5ミリモル
のRu(acac)3 、1ミリモルの1,10−フェ
ナントロリン、45mlのジグリメ、5mlの水及びイ
ソプレン(5時間の間1ml/hの速度)並びに155
℃にて7時間の総反応時間を用いた。これにより、メチ
ルイソプロピルケトンへのイソプレン変換度>95%が
得られた。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ケトンの製造方法において、(a) 
     第VIII族金属の給源と (b)  プロトンの給源 とを一緒にすることによって得られ得る触媒系の存在下
    で共役ジオレフィンと水とを液相にて反応させることを
    特徴とする上記方法。
  2. 【請求項2】  第VIII族金属をルテニウム、ロジ
    ウム、イリジウム及び鉄から成る群から選択する、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】  第VIII族金属がルテニウムである
    、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】  プロトンの給源が、pKa<4(水溶
    液にて25℃で測定)を有する酸である、請求項1〜3
    のいずれか一つの項記載の方法。
  5. 【請求項5】  酸がpKa<2(水溶液にて25℃で
    測定)を有する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】  プロトンの給源が、パラトルエンスル
    ホン酸、硫酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン
    酸、ペルフルオロカルボン酸及びイオン交換樹脂から成
    る酸群から選択された酸である、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】  触媒成分(b)の量が、第VIII族
    金属1グラム原子当たり3.5〜60当量のH+ の比
    率をもたらすのに充分である量である、請求項1〜6の
    いずれか一つの項記載の方法。
  8. 【請求項8】  触媒系が配位子を含む、請求項1〜7
    のいずれか一つの項記載の方法。
  9. 【請求項9】  配位子が二座配位子である、請求項8
    記載の方法。
  10. 【請求項10】  二座配位子が一般式【化1】 〔式中、X及びYは同じ又は異なる有機橋状基を表し、
    各橋状基は橋部において3個又は4個の原子を有ししか
    もこれらの原子のうち少なくとも2個は炭素原子である
    。〕の化合物である、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】  配位子が、第VIII族金属1グラ
    ム原子当たり0.5〜5モルの配位子の比率に相当する
    量にて存在する、請求項1〜10のいずれか一つの項記
    載の方法。
  12. 【請求項12】  共役ジエンが一般式【化2】 〔式中、R1 、R2 及びR3 は各々独立的に水素
    、アルキル基あるいはモノ又はポリオレフィン型不飽和
    のヒドロカルビル基を表し、しかしR1 とR2 は一
    緒に橋部において少なくとも3個の炭素原子を含有する
    有機橋状基を形成し得る。〕の化合物である、請求項1
    〜11のいずれか一つの項記載の方法。
  13. 【請求項13】  一般式IIにおいて少なくともR1
     又はR3 が水素を表す、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】  共役ジエンが1,3−ブタジエン又
    はイソプレンである、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】  ルテニウム、イリジウム又はロジウ
    ムの金属給源、pKa<4(水溶液にて25℃で測定)
    を有する酸及び一般式 【化3】 〔式中、X及びYは前記と同じ意味を有する。〕の配位
    子を一緒にすることにより得られ得る酸性触媒組成物。
  16. 【請求項16】  式Iの配位子が1,10−フェナン
    トロリン又は2,2′−ビピリジルである、請求項15
    記載の触媒組成物。
  17. 【請求項17】  酸の量が、第VIII族金属1グラ
    ム原子当たり3.5〜60当量のH+ の比率をもたら
    すのに充分である量である、請求項15又は16記載の
    触媒組成物。
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