JP2949602B2 - アミドの製造方法 - Google Patents

アミドの製造方法

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JP2949602B2
JP2949602B2 JP3033467A JP3346791A JP2949602B2 JP 2949602 B2 JP2949602 B2 JP 2949602B2 JP 3033467 A JP3033467 A JP 3033467A JP 3346791 A JP3346791 A JP 3346791A JP 2949602 B2 JP2949602 B2 JP 2949602B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミドの製造のための
カルボニル化法に関する。
【0002】
【従来の技術】「ジェイ・ファルベ(J.Falb
e),“一酸化炭素を用いる新規な合成(New Sy
ntheses with Carbon Monor
ide),”シュプリンガー・フェアラーク,(Spr
inger Verlag),ベルリン・ハイデルベル
グ・ニューヨーク,1980,第273〜5項及び第2
84〜6頁」には、アミドの製造のための公知のカルボ
ニル化法が検討されている。これらの公知の方法におい
ては、一般にアセチレン又はオレフィンがカルボニル化
触媒の存在下で一酸化炭素及びアミン又はアミドと反応
される。該カルボニル化触媒は、典型的には第VIII族金
属の給源を含んでなる。該カルボニル化触媒のいくつか
はまた、配位子例えばピリジン又はホスフィンも含む。
【0003】英国特許出願公報(GB)第2,216,
036号にはオレフィンのカルボアミノ化又はカルボア
ミド化法が開示されており、しかしてこの方法は、成分
(a)即ちルテニウム化合物と成分(b)即ち3.5未
満のpka値(水溶液中25℃にて測定)を有する酸の
アニオンを有する化合物とを一緒にすることにより得ら
れ得る触媒系の存在下で、液相のオレフィン型不飽和の
化合物を一酸化炭素又は一酸化炭素を含有する流体及び
H−NR1 2(ここで、R1 及びR2 は各々独立的に
水素、炭化水素基又は基−C(O)−R3 から選択され
(ここでR3は独立的に水素又は炭化水素基であり得
る。)、あるいはR1 及びR2 はそれらが結合している
窒素原子と一緒に複素環式基を形成し、しかも炭化水素
部R1 ,R2 及び/又はR3 は更なる反応性基として1
個又はそれ以上の第1級又は第2級のアミノ及び/又は
アミノカルボニル基を随意に含有する。)の構造を有す
る化合物と接触させることよりなる。GB第2,21
6,036号の実施例に報告されている反応速度は一般
に低い。
【0004】
【発明の解決点】驚くべきことに、特別な窒素含有ホス
フィン配位子を含むカルボニル化触媒を用いてアミドが
良好な反応速度にて製造され得る、ということが今般見
出された。
【0005】
【発明の解決手段】従って本発明は、アミドの製造方法
において、 a) 第VIII族金属の給源、 b) イミノ窒素原子を含有する芳香族置換基を有する
ホスフィン及び c) プロトン酸 を含んでなる触媒系の存在下で、アセチレン型又はオレ
フィン型不飽和の化合物を第1級又は第2級のアミン又
はアミド及びアンモニアから選択された窒素化合物及び
一酸化炭素と反応させる、ことを特徴とする上記方法を
提供する。
【0006】
【発明の効果】本発明による方法はGB第2,216,
036号の方法よりも実質的に高い速度にてアミドをも
たらす、ということがわかった。本発明による方法に用
いられる触媒系は、第VIII族金属の給源を含む。第VIII
族金属の給源は、金属元素又は好ましくは第VIII族金属
化合物であり得る。第VIII族金属の例は、鉄、コバル
ト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イ
リジウム及び白金である。
【0007】本発明による触媒系は、好ましくはパラジ
ウムの給源を含む。第VIII族金属化合物の例には、塩例
えば硝酸、硫酸、スルホン酸、ホスホン酸、過ハロゲン
酸、カルボン酸(例えば、12個より多くない炭素原子
を有するアルカンカルボン酸例えば酢酸)及びハロゲン
化水素酸の塩がある。ハロゲン化物イオンは腐蝕性であ
り得るので、ハロゲン化水素酸の塩は好ましさの点で劣
る。第VIII族金属化合物の他の例には、錯体例えばアセ
チルアセトネート、ホスフィン及び/又は一酸化炭素と
の錯体がある。例えば、第VIII族金属化合物は、パラジ
ウムアセチルアセトネート、テトラキス−トリフェニル
ホスフィンパラジウム、ビス−トリ−o−トリルホスフ
ィンパラジウムアセテート、ビス−ジフェニル−2−ピ
リジルホスフィンパラジウムアセテート、テトラキス−
ジフェニル−2−ピリジルホスフィンパラジウム、ビス
−ジ−o−トリルピリジルホスフィンパラジウムアセテ
ート又はビス−ジフェニルピリジルホスフィンパラジウ
ムサルフェートであり得る。
【0008】本発明による方法に用いられる触媒系は更
に、イミノ窒素原子を含有する芳香族置換基を有するホ
スフィンを含む。本明細書で用いられる“イミノ窒素原
子”なる用語は、それを含有する芳香族置換基の構造式
において式
【化1】 により表され得る窒素原子を意味する。例えば、芳香族
置換基がピリジル基である場合、この芳香族置換基の構
造式は
【化2】 である。
【0009】ホスフィンは、好ましくは1個又は2個の
リン原子を含む。各リン原子は、3個の置換基を有す
る。これらの置換基のうち少なくとも一つは、イミノ窒
素原子を含有する芳香族置換基である。残りの置換基
は、好ましくは随意に置換された脂肪族及び芳香族ヒド
ロカルビル基から選択される。ホスフィンが1個より多
いリン原子を含む場合、例えば
【化3】 においてのように、一つの置換基が1個より多いリン原
子により共有されることが可能である。
【0010】イミノ窒素を含有する芳香族置換基は好ま
しくは、1個、2個又は3個の窒素原子を含有する6員
環である。芳香族置換基は、それ自体随意に置換され得
る。本明細書において置換基が“随意に置換され”と言
われる場合、別段明記がなければこの置換基は未置換で
あり得あるいは1個又はそれ以上の置換基により置換さ
れ得る。適当な置換基の例には、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ
基、アシル基、アシルオキシ基、第3級アミノ基、ヒド
ロキシ基、ニトリル基、アシルアミノ基及び芳香族ヒド
ロカルビル基がある。脂肪族ヒドロカルビル基は、好ま
しくはアルキル基又はシクロアルキル基である。アルキ
ル基あるいはアルコキシ基におけるアルキル基は、好ま
しくはC1-10アルキル基一層好ましくはC1-6 アルキル
基である。アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル及び第
3級ブチルである。
【0011】シクロアルキル基は、好ましくはC3-6
クロアルキル基例えばシクロペンチル又はシクロヘキシ
ルである。芳香族ヒドロカルビル基は、好ましくはフェ
ニル基である。ハロゲン原子あるいはハロアルキル基に
おけるハロゲン原子は、好ましくはフッ素、塩素又は臭
素原子である。アシル基あるいはアシルオキシ又はアシ
ルアミノ基におけるアシル基は、好ましくはC2-5 アル
カノイル基例えばアセチル基である。第3級アミノ基
は、好ましくはジアルキルアミノ基である。イミノ窒素
原子を含有する芳香族置換基の例は、ピリジル、ピラジ
ニル、キノリル、イソキノリル、ピリミジニル、ピリダ
ジニル、シンノリニル、トリアジニル、キノキサリニ
ル、及びキナゾリニルである。好ましい置換基は、ピリ
ジル及びピリミジルである。イミノ窒素原子を含有する
芳香族置換基におけるイミノ基は、好ましくは1個の橋
状炭素原子を通じてリン原子に結合される。例えば、芳
香族置換基がピリジル基である場合、好ましくはピリジ
ル基の2位の炭素原子を通じて結合される。従って、イ
ミノ窒素原子を含有する好ましい芳香族置換基の例は、
2−ピリジル、2−ピラジニル、2−キノリル、1−イ
ソキノリル、3−イソキノリル、2−ピリミジニル、3
−ピリダジニル、3−シンノリニル、2−トリアジニ
ル、2−キノキサリニル及び2−キナゾリニルである。
2−ピリジル及び2−ピリミジルが特に好ましい。
【0012】ホスフィンが1個のリン原子を含有する場
合、このホスフィンは好都合には一般式
【化4】 〔式中、R1 はイミノ窒素原子を含有する芳香族置換基
を表し、そしてR2 及びR3 は同じでも異なっていても
よく、基R1 あるいは随意に置換された脂肪族又は芳香
族ヒドロカルビル基を表す。〕により表され得る。
【0013】ホスフィンの例は、ビスフェニル−(2−
ピリジル)ホスフィン、ビス(2−ピリジル)フェニル
ホスフィン、トリス(2−ピリジル)ホスフィン、ジフ
ェニル−(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、ジ
フェニル−(3−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、
フェニル−ビス(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィ
ン、トリス(6−メチル−2−ピリジル)ホスフィン、
ジフェニル−(4,6−ジメチル−2−ピリジル)ホス
フィン、ジフェニル−(6−メトキシ−2−ピリジル)
ホスフィン、ジ(n−ブチル)−2−ピリジルホスフィ
ン、ジメチル−2−ピリジルホスフィン、メチルフェニ
ル−2−ピリジルホスフィン、n−ブチル−2−ピリジ
ルホスフィン、n−ブチル(4−メトキシフェニル)
(2−ピリジル)ホスフィン、メチルジ(2−ピリジ
ル)ホスフィン、ビス(6−エトキシ−2−ピリジル)
フェニルホスフィン、ビス(6−クロロ−2−ピリジ
ル)フェニルホスフィン及びビス(6−ブロモ−2−ピ
リジル)フェニルホスフィンである。本発明による方法
に用いられる触媒系は更に、プロトン酸を含む。プロト
ン酸の機能は、プロトンの給源を与えることである。従
って、プロトン酸はその場で作られ得る。
【0014】好ましくはプロトン酸は、非配位性アニオ
ンを有する酸から選択される。かかる酸の例には、硫
酸、スルホン酸例えば随意に置換されたヒドロカルビル
スルホン酸(例えば、随意に置換されたアリールスルホ
ン酸例えばベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸又はナフタレンスルホン酸、随意に置換されたアルキ
ルスルホン酸例えばアルキルスルホン酸(例えば、メタ
ンスルホン酸又は第3級ブチルスルホン酸)又は置換さ
れたアルカンスルホン酸(例えば、2−ヒドロキシプロ
パンスルホン酸又はトリフルオロメタンスルホン
酸))、クロロスルホン酸又はフルオロスルホン酸,ホ
スホン酸例えばオルトホスホン酸、ピロホスホン酸又は
ベンゼンホスホン酸,カルボン酸例えばクロロ酢酸、ジ
クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュ
ウ酸又はテレフタル酸,あるいは過ハロゲン酸例えば過
塩素酸がある。プロトン酸はまた、スルホン化イオン交
換樹脂であり得る。本発明による方法に用いられる触媒
系は、均質でも不均質でもよい。好ましくは、該触媒系
は均質である。
【0015】本出願人の同日に出願された英国特許出願
第9002491.0号には、 a) 第VIII族金属の給源、 b) イミノ窒素原子を含有する芳香族置換基を有する
ホスフィンの給源 c) プロトンの給源及び d) アルキルスルホネートアニオンの給源 を含んでなるカルボニル化触媒系、並びに不飽和化合物
のカルボニル化におけるかかる触媒組成物の使用が開示
されかつ特許請求されている。本出願人の同日に出願さ
れた英国特許出願第9002509.9号には、 a) 第VIII族金属化合物及び b) 式
【化5】
【0016】〔式中、R1 は脂肪族ヒドロカルビル基を
表し、R2 は少なくとも一つが窒素である5又6個の環
原子を有する随意に置換された芳香族複素環式基(随意
に置換された一層大きい縮合環構造の一部を形成し得
る。)を表し、そしてR3 は独立的にR1 又はR2 の意
味を有するかあるいは随意に置換されたアリール基を表
す。〕のホスフィン又はその酸付加塩を含んでなる触媒
系、並びに不飽和化合物のカルボニル化におけるその使
用が開示されかつ特許請求されている。本出願人の同日
に出願された英国特許出願第9002508.1には、
【0017】 a) 第VIII族金属の給源及び b) 一般式
【化6】 〔式中、R1 、R2 及びR3 は独立的に随意に置換され
たアリール基及び一般式
【化7】 の基から選択され、A,X,Y及びZの各々は独立的に
窒素原子、CH基及び式CRの基から選択され、Rはヒ
ドロキシル基、アミノ基、アミド基、シアノ基、アシル
基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、随意に置換された
ヒドロカルビル基又は随意に置換されたヒドロカルビル
オキシ基を表し、二つの隣接CR基は環を形成すること
も可能であり、但し、R1 ,R2 ,R3 のうちの少なく
とも一つは、A及びZのうちの少なくとも一方が式CR
の基を表す一般式(II)の基を表す。〕のホスフィン又
はその酸付加塩を含んでなる触媒系、並びにアセチレン
型及びオレフィン型不飽和の炭化水素のカルボニル化に
おけるその使用が開示されかつ特許請求されている。
【0018】第VIII属金属の1グラム原子当たりのホス
フィンのモル数の割合は臨界的でない。該割合は、好ま
しくは1〜1,000一層好ましくは2〜500特に1
0〜100の範囲にある。プロトン酸の1モル当たりの
ホスフィンのモル数の割合は臨界的でない。該割合に、
好ましくは0.1〜50一層好ましくは0.5〜25特
に1〜10の範囲にある。本発明による方法は、好都合
には液相にて遂行される。別個の溶媒は必須でない。本
発明による方法において用いるのに適した溶媒には、例
えば、スルホキシド及びスルホン例えばジメチルスルホ
キシド、ジイソプロピルスルホン、テトラヒドロチオフ
ェン−2,2−ジオキシド(スルホランとも称され
る。)、2−メチルスルホラン、3−メチルスルホラ
ン、2−メチル−4−ブチルスルホラン,芳香族炭化水
素例えばベンゼン、トルエン、キシレン,エステル例え
ばメチルアセテート及びブチロラクトン,ケトン例えば
アセトン又はメチルイソブチルケトン;エーテル例えば
アニソール、2,5,8−トリオキサノン(ジグリメと
も称される。)、ジフェニルエーテル及びジイソプロピ
ルエーテル;並びに第3級アミド例えばN−メチルピロ
リドンがある。
【0019】本発明による方法は、好都合には10〜2
00℃好ましくは20〜130℃の範囲の温度にて遂行
される。本発明による方法は、好ましくは1〜70バー
ルの圧力にて遂行される。100バールより高い圧力も
用いられ得るが、一般に特別な装置要件のために経済的
に魅力的でない。不飽和炭化水素に対する窒素化合物反
応体のモル比は、広範囲内で変えられ得そして一般に
0.01〜100:1の範囲にある。第VIII族金属の量
は臨界的でない。好ましくは、不飽和化合物1モル当た
り10-7〜10-1グラム原子の範囲の第VIII族金属の量
が用いられる。本発明による方法のために必要とされる
一酸化炭素は、実質的に純粋な形態にて用いられ得ある
いは不活性ガス例えば窒素で希釈され得る。ガス流中に
水素が少量より多い量が存在することは、反応条件下で
起こり得る不飽和炭化水素の水素添加のために不所望で
ある。一般に、供給されるガス流中の水素の量は5%v
未満であることが好ましい。
【0020】アセチレン型又はオレフィン型不飽和の化
合物は好ましくは、1分子当たり2〜30個(好ましく
は2〜10個)の炭素原子及び1個、2個又はそれ以上
のアセチレン型及び/又はオレフィン型の炭素−炭素結
合を有する置換又は未置換のアルキン、アルケン又はシ
クロアルケンである。好ましくは、アセチレン型又はオ
レフィン型不飽和の化合物はアルファー不飽和である。
不飽和化合物における適当な置換基には、ハロゲン原子
並びにシアノ、アセトキシ、アルコキシ及びアリール基
がある。アルキンの例は、エチン、プロピン、フェニル
アセチレン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチン、
1−ヘシキン、1−ヘプチン、1−オクチン、2−オク
チン、4−オクチン、5−メチル−3−ヘプチン、4−
プロピル−2−ペンチン、1−ノニン、ベンジルエチン
及びシクロヘキシルエチンである。アルケンの例は、エ
テン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、2−
オクテン、シクロヘキセン及びノルボルナジエンであ
る。
【0021】窒素化合物は、好ましくは一般式 HNR5 6 (III) 〔式中、R5 及びR6 の各々は独立的に水素原子あるい
は随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、アリー
ル、芳香族複素環式又はアシル基を表し、あるいはR5
及びR6 はそれらが結合している窒素原子と一緒に環を
形成する。〕の化合物である。アルキル基は、好ましく
は1〜30個の炭素原子一層好ましくは1〜20個の炭
素原子特に1〜10個の炭素原子を有する。アルキル基
の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシル
である。シクロアルキル基は、好ましくは3〜7個の炭
素原子を有する。シクロアルキル基の例は、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシ
ルである。アリール基は、好ましくはフェニル又はナフ
チル基である。
【0022】芳香族複素環式基は好ましくは、少なくと
も1個の酸素、窒素及び/又は硫黄原子を含有する5員
又は6員環である。複素環式基の例は、ベンズイミダゾ
ール、トリアゾール、キノキサリン、ピリダジン、チオ
フェン、プリン、トリアジン、シンノリン、キナゾリ
ン、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、ピラゾ
ール、オキサゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピロ
ール、キノリン、インドール、ピリミジン、フラン、ピ
ラジン及びベンゾフランである。アシル基は好ましく
は、1〜30個一層好ましくは1〜10個の炭素原子を
有するアルカノイル基例えばアセチル又はプロパノイル
あるいはアロイル基例えばベンゾイルである。R5 ,R
6 及びそれらが結合している窒素原子により形成される
環は、例えばピロリジン、ピロリドン、モルホリン、ピ
ペリジン、インドリン又はピペラジンであり得る。
【0023】基R5 及びR6 の各々は、未置換であり得
あるいは1個又はそれ以上の置換基により置換され得
る。置換基は、好ましくはハロゲン原子例えばフッ素、
塩素又は臭素,アルキル基例えばメチル、エチル、プロ
ピル又はブチル,アルコキシ基例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ又はブトキシ,ハロアルキル基例えばト
リフルオロメチル,ハロアルコキシ基例えばトリフルオ
ロメトキシ,ニトロ基,シアノ基,アシル基例えばアセ
チル,アシルオキシ基例えばアセトキシ,アミノ基,ア
ルキルアミノ基例えばメチルアミノ,ジアルキルアミノ
基例えばジメチルアミノ,アミド基例えばアセトアミ
ド,スルホン酸基,ヒドロキシル基,カルボルキシル
基,及びアリール基例えばフェニルから選択される。一
般式III の化合物の例には、アンモニア,アルキルアミ
ン例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン
及びブチルアミン,ジアルキルアミン例えばジメチルア
ミン及びジエチルアミン,アニリン例えばアニリン、
1,4−ジアミノベンゼン、アミノピリジン及び1,3
−ジアミノベンゼン,並びにアルカノイルアミン例えば
アセトアミド及び2−ピロリドンがある。
【0024】不飽和化合物がアセチレン型不飽和の化合
物である場合、窒素化合物は好ましくはアニリンであ
る。アンモニア又はアルキルアミンが用いられる場合、
本方法は好ましくはカルボン酸例えば酢酸又はプロピオ
ン酸の存在下で遂行される。最も好ましくは、アンモニ
ア又はアルキルアミンに対して過剰のカルボン酸が用い
られる。窒素化合物は、対応する酸付加塩からその場で
作られ得る。
【0025】本発明による方法は、連続的に又は回分的
に行われ得る。本発明による方法に用いられる触媒系
は、いかなる好都合な方法によっても製造され得る。か
くして、それらは別々の第VIII族金属化合物、ホスフィ
ン(I)及びプロトン酸を一緒にすることにより製造さ
れ得る。その代わり、それらは第VIII族金属化合物及び
ホスフィンの酸付加塩を一緒にすることにより製造され
得る。その代わり、それらはプロトン酸及び/又はホス
フィンと第VIII族金属との錯体である第VIII族金属化合
物から製造され得る。イミノ窒素原子を含有する芳香族
置換基を有するホスフィンは、当該技術において公知で
ある。それらは好都合には、リンハロゲン化物又はアル
カリ金属ホスフィンを、イミノ窒素原子を含有する複素
環式化合物の適切なアルカリ金属又はハロゲン化物誘導
体と反応させることにより製造される。
【0026】
【実施例】本発明を次の例により説明する。これらの例
において、百分率で表されている或る化合物への選択率
は100a/bとして定義され、ここで“a”は或る化
合物に変換されたアセチレン型又はオレフィン型不飽和
の化合物の量であり、そして“b”は変換されたこの不
飽和化合物の全量である。
【0027】 製造1 ジフェニル−(6−メチル−2−ピリジル)−
ホスフィンの製造 すべての操作を不活性雰囲気(窒素又はアルゴン)中で
行った。溶媒を、使用前に乾燥しそして蒸留した。ヘキ
サン中の1.6−n−ブチルリチウム溶液36mlをジエ
チルエーテル40mlに添加し、そしてこの混合物を−4
0℃に冷却した。かくはんされているこの混合物に、ジ
エチルエーテル15ml中の2−ブロモ−6−メチルピリ
ジン10g の溶液を20分かけて添加した。この添加
中、温度を−40℃に保った。この添加後、温度を−5
℃に上げて5分間保ち、次いで再び−40℃に下げた。
かくはんされているこの混合物に、ジエチルエーテル1
5ml中のクロロジフェニルホスフィン12.8g の溶液
を15分かけて添加した。この添加後、この混合物を室
温まで温め、溶媒を真空中で除去しそして水50ml及び
ジクロロメタン50mlを添加した。5分間激しくかくは
んした後、ジクロロメタン層を分離した。水層を各回5
0mlのジクロロメタンで2回抽出し、有機反応物を一緒
にし、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をトルエン
/ヘキサンから結晶化して、帯灰白色の結晶として12
g (75%)のジフェニル−(6−メチル−2−ピリジ
ル)−ホスフィンを得た。この生成物は、31P−NMR
12によりδp=−5.6ppm であると特徴づけられた。
【0028】 製造2 ジフェニル−(3−メチル−2−ピリジル)−
ホスフィンの製造 この化合物は、製造1に記載のようにしてしかし2−ブ
ロモ−6−メチルピリジンの代わりに2−ブロモ−3−
メチルピリジン10.0g を用いて製造された。31P−
NMRによりδp=−8.1ppm であると特徴づけられ
た。
【0029】 製造3 フェニル−ビス(6−メチル−2−ピリジル)
−ホスフィンの製造 この化合物は、製造1に記載のようにしてしかしクロロ
ジフェニルホスフィンの代わりにフェニルジクロロホス
フィン5.2g を用いて製造された。31P−NMRによ
りδp=−5.1ppm であると特徴づけられた。
【0030】 製造4 トリス(6−メチル−2−ピリジル)−ホスフ
ィンの製造 この化合物は、製造1に記載のようにしてしかしクロロ
ジフェニルホスフィンの代わりに三塩化リン2.7g を
用いて製造された。31P−NMRによりδp=−3.8
ppm であると特徴づけられた。
【0031】 製造5 ジフェニル−(4,6−ジメチル−2−ピリジ
ル)−ホスフィンの製造 この化合物は、製造1に記載のようにしてしかし2−ブ
ロモ−6−メチルピリジンの代わりに2−ブロモ−4,
6−ジメチルピリジン10.8g を用いて製造された。
31P−NMRによりδp=−5.6ppm であると特徴づ
けられた。
【0032】 製造6 ジフェニル−(6−メトキシ−2−ピリジル)
−ホスフィンの製造 ナトリウム2.7g を液体アンモニア100mlに−80
℃にて添加し、次いでトリフェニルホスフィン15.2
g を6回にわけてかくはんしながら添加した。この溶液
を−40℃にゆっくり温め、この温度に30分間保ち、
次いで再び−80℃に冷却した。次いで、かくはんされ
ているこの溶液に塩化アンモニア3.1g を添加し、そ
の後2−ブロモ−6−メトキシピリジン10.9g を3
回にわけて添加した。冷却浴を取り除き、そしてアンモ
ニアを蒸発させた。残渣を、製造1に記載のように水/
ジクロロメタンで仕上げた。ヘキサンからの結晶化によ
り、7g の若干不純な生成物を得た(31P−NMRによ
りδp=−4.4ppm であると特徴づけられた。)。
【0033】 製造7 ジ(n−ブチル)−2−ピリジルホスフィンの
製造 テトラヒドロフラン20モル中のフェニル(2−ピリジ
ル)2 P2.5g の溶液であって電磁的にかくはんされ
かつ−80℃に冷却されている溶液に、ヘキサン中のn
−ブチルLiの1.6M溶液5.9mlを10分かけて添
加した。生じた深赤色の液体を室温まで温め、そしてこ
の溶液を31P−NMRで分析すると、唯一のリン含有化
合物としてリン化物(n−ブチル)(2−ピリジル)P
Li(δp=−16.3ppm )を含有していることがわ
かった。この溶液を−40℃に冷却し、そしてテトラヒ
ドロフラン10ml中の1−ブロモブタン1.3g の溶液
を添加した。この混合物を再び室温まで温め、溶媒を真
空中で除去し、そしてジエチルエーテル25ml及び水1
0mlを添加した。10分間かくはんした後、有機層を分
離しそして水層をエーテル10mlで抽出した。有機層を
一緒にし、そして溶媒を真空(66Pa)中で除去し
た。生じた明黄色の液体を 1H−、13C−及び31P−N
MRにより分析して、2−フェニルピリジンと(n−ブ
チル)2 (2−ピリジル)P(δp=−19.5ppm )
との1:1(モル比)混合物から成ることがわかった。
【0034】 製造8 ジメチル2−ピリジルホスフィン及びメチルフ
ェニル−2−ピリジルホスフィンの製造 製造7の方法を繰り返したが、但し、n−ブチルLi溶
液の代わりにジエチルエーテル中のメチルLiの1.6
M溶液を用いかつブロモブタンの代わりにヨードメタン
1.3g を用いた。反応生成物は近似的比率70:3
0:60の(メチル)2 (2−ピリジル)P、メチルフ
ェニル2−ピリジルP及び2−フェニルピリジンの混合
物であり、そしてこの混合物から(メチル)2(2−ピ
リジル)Pを蒸留により単離した。生成物の物理的特性
値は、δp=−41.2ppm (ジメチル−2−ピリジル
ホスフィン)及びδp=−24.1ppm (メチルフェニ
ル−2−ピリジルホスフィン)であった。
【0035】 製造9 n−ブチル第3級ブチル2−ピリジルホスフィ
ンの製造 製造7の方法を繰り返したが、但し、n−ブチルLi溶
液の代わりにペンタン中のt−ブチルLiの1.7M溶
液5.6mlを用いた。最終生成物は、NMR分析により
n−ブチルt−ブチル2−ピリジルP(δp=7.4pp
m )と同定された。
【0036】 製造10 ジメチル2−ピリジルホスフィンの製造 製造8の方法を繰り返したが、但し、メチル(2−ピリ
ジル)2 P1.91g及びヨードメタンわずか0.7g
を用いた。製造1に記載のように仕上げてジメチル2−
ピリジルホスフィンが得られ、そして蒸留により更に精
製した(65%収率)。δp=−41.2ppm であっ
た。
【0037】 製造11 n−ブチル(4−メトキシフェニル)(2−
ピリジル)ホスフィンの製造 すべての操作を不活性雰囲気(窒素又はアルゴン)中で
行った。溶媒を、使用前に乾燥しそして蒸留した。ヘキ
サン中の1.6M−n−ブチルリチウム溶液18mlをジ
エチルエーテル30mlに添加し、そしてこの混合物を−
40℃に冷却した。かくはんされているこの混合物に、
ジエチルエーテル15ml中の2−ブロモピリジン4.6
g の溶液を20分かけて添加した。この添加中、温度を
−40℃に保った。この添加後、温度を−5℃に上げて
5分間保ち、次いで再び−40℃に下げた。生じた溶液
を、THF30ml中の4−メトキシフェニル−ビス(2
−ピリジル)−ホスフィン7.6g の冷却されている
(−40℃)溶液に添加した。この混合物を室温まで温
めた。10分間かくはんした後、溶媒を真空中で除去し
た。水(25ml)及びジクロロメタン(25ml)を添加
した。5分間激しくかくはんした後、ジクロロメタン層
を分離した。水層を各回25mlのジクロロメタンで2回
抽出し、有機画分を一緒にし、そして溶媒を真空中で除
去した。残渣を蒸留して、帯黄色の液体として4.7g
(60%)の(n−ブチル)(4−メトキシフェニル)
(2−ピリジル)ホスフィンを得た。この生成物は、31
P−NMRによりδp=−14.9ppm であると特徴づ
けられた。この実験において、n−ブチルリチウムは2
−ブロモピリジンと反応してn−ブチルブロマイドと2
−ピリジルリチウムとの混合物を生じると信じられる。
次いで、この2−ピリジルリチウムは4−メトキシフェ
ニル−ビス(2−ピリジル)−ホスフィンと反応して4
−メトキシフェニル(2−ピリジル)リチウムホスフィ
ド(及び2,2′−ビピリジン)を生じる。次いで、こ
のリチウムホスフィドはn−ブチルブロマイドと反応し
て(n−ブチル)(4−メトキシフェニル)(2−ピリ
ジル)ホスフィンを生じる。
【0038】 製造12 メチルジ(2−ピリジル)ホスフィンの製造 すべての操作を不活性雰囲気(窒素又はアルゴン)中で
行った。溶媒を、使用前に乾燥しそして蒸留した。ヘキ
サン中の1.6M−n−ブチルリチウム溶液36mlをジ
エチルエーテル40mlに添加し、そしてこの混合物を−
40℃に冷却した。かくはんされているこの混合物に、
ジエチルエーテル15mlの2−ブロモピリジン9.2g
の溶液を20分かけて添加した。この添加中、温度を−
40℃に保った。この添加後、温度を−5℃に上げて5
分間保ち、次いで再び−40℃に下げた。かくはんされ
ているこの混合物に、ジエチルエーテル15ml中のメチ
ルジクロロホスフィン3.4g の溶液を添加した。この
添加後、この混合物を室温まで温め、溶媒を真空中で除
去しそして水50ml及びジクロロメタン50mlを添加し
た。5分間激しくかくはんした後、ジクロロメタン層を
分離した。水層を各回50mlのジクロロメタンで2回抽
出し、有機画分を一緒にし、そして溶媒を真空中で除去
した。残渣を蒸留して、帯黄色の液体として4.0g
(68%)のメチル−ビス(2−ピリジル)−ホスフィ
ンを得た。この生成物は、31P−NMRによりδp=−
20.5ppm であると特徴づけられた。
【0039】 例1 電磁的にかくはんされている250mlステンレス鋼製オ
ートクレーブに、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、ビスフェニル(2−ピリジル)ホスフィン2ミリモ
ル、p−トルエンスルホン酸3ミリモル、N−メチルピ
ロリドン30ml及びアニリン20mlを装填した。次い
で、オートクレーブから空気を排気しそしてプロピン3
0mlを添加した。次いで、オートクレーブを60バール
の一酸化炭素で加圧し、封止しそして70℃に加熱し
た。11/2時間の反応時間後、オートクレーブの内容物
のサンプルを取り出しそして気液クロマトグラフィーに
より分析した。分析により、α−メチルアクリルアニリ
ドが99%の選択率で生成していたことがわかった。平
均変換速度は、1,500モルプロピン/グラム原子P
d/時であると計算された。
【0040】 例2 電磁的にかくはんされている250mlステンレス鋼製オ
ートクレーブに、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、ビスフェニル(2−ピリジル)ホスフィン5ミリモ
ル、p−トルエンスルホン酸4ミリモル、N−メチルピ
ロリドン50ml及びアニリン10mlを装填した。次い
で、オートクレーブから空気を排気した。次いで、オー
トクレーブを30バールの一酸化炭素及び20バールの
エテンで加圧し、封止しそして90℃に加熱した。5時
間の反応時間後、オートクレーブの内容物のサンプルを
取り出しそして気液クロマトグラフィーにより分析し
た。分析により、プロパノイルアニリドが99.9%の
選択率で生成していたことがわかった。平均変換速度
は、350モルエテン/グラム原子Pd/時であると計
算された。
【0041】 例3 例2の方法を繰り返したが、但し、エテンの代わりにノ
ルボルナジエン50ミリモルを用い、アニリンを10ml
の代わりに100ミリモル用い、40バールの一酸化炭
素で加圧しかつ90℃の代わりに70℃に加熱した。1
時間の反応時間後に取り出したサンプルにより、次の化
合物がそれぞれ70%及び30%の選択率で生成してい
たことがわかった。
【化8】 平均変換速度は1,000モルノルボルナジエン/グラ
ム原子Pd/時であると計算された。
【0042】 例4 例3の方法を繰り返したが、但し、わずか50℃にしか
加熱しなかった。5時間の反応時間後、オートクレーブ
の内容物のサンプルの分析により、次の化合物がそれぞ
れ90%及び10%の選択率で生成していたことがわか
った。
【化9】 平均変換速度は、300モルノルボルナジエン/グラム
原子Pd/時であると計算された。
【0043】 例5 例3の方法を繰り返したが、但し、50℃にて1/2時
間そして次いで100℃にて 4 1/2時間加熱した。反
応生成物の分析により、次の化合物が90%の選択率で
生成していたことがわかった。
【化10】 平均変換速度は、1,000モルノルボルナジエン/グ
ラム原子Pd/時であると計算された。
【0044】 比較例A 例2の方法を繰り返したが、但し、ビスフェニル(2−
ピリジル)ホスフィンの代わりにトリフェニルホスフィ
ンを用いかつアニリン10mlの代わりにアニリン20ml
を用いた。プロパノイルアニリドが生成したが、平均変
換速度は10モル未満エテン/グラム原子Pd/時であ
ると計算された。
【0045】 例6 例2の方法を繰り返したが、但し、アニリンの代わりに
N−メチルアセトアミド10mlを用いた。N−メチル−
N−アセチルプロピオンアミドが、98%の選択率で生
成していたことがわかった。平均変換速度は、200モ
ルエテン/グラム原子Pd/時であると計算された。
【0046】 例7 例2の方法を繰り返したが、但し、アニリンの代わりに
2−ピロリドン10mlを用いた。N−プロパノイルピロ
リドンが、95%の選択率で生成していたことがわかっ
た。平均変換速度は、100モルエテン/グラム原子P
d/時であると計算された。
【0047】 例8 例2の方法を繰り返したが、但し、アニリンの代わりに
2−アミノエタンスルホン酸10g を用いかつ100℃
にて5時間加熱した。N−プロピオニルアミドエタンス
ルホン酸が、約80%の選択率で生成した。平均変換速
度は、300モルエテン/グラム原子Pd/時であると
計算された。
【0048】 例9 例3の方法を繰り返したが、但し、アニリンの代わりに
1,4−ジアミノベンゼン25ミリモル及び1,3−ジ
アミノベンゼン25ミリモルを用いかつ50℃にて1時
間そして次いで110℃で4時間加熱した。ポリアミド
が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 233/58 C07C 233/58 233/62 233/62 233/91 233/91 303/22 303/22 309/51 309/51 C07D 207/27 C07D 207/27 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭61−236760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 231/10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミドの製造方法において、 a) 第VIII族金属の給源、 b) イミノ窒素原子を含有する芳香族置換基を有する
    ホスフィン及び c) プロトン酸 を含んでなる触媒系の存在下で、アセチレン型又はオレ
    フィン型不飽和の化合物を第1級又は第2級のアミン又
    はアミド及びアンモニアから選択された窒素化合物及び
    一酸化炭素と反応させる、ことを特徴とする上記方法。
  2. 【請求項2】 第VIII族金属の給源がパラジウム化合物
    である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 イミノ窒素原子が1個の橋状炭素原子を
    通じてリン原子に結合している、請求項1又は請求項2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 ホスフィンが2−ピリジルホスフィン又
    は2−ピリミジニルホスフィンである、請求項3記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 プロトン酸が硫酸、スルホン酸、ホスホ
    ン酸、カルボン酸、過ハロゲン酸又はスルホン化イオン
    交換樹脂である、請求項1〜4のいずれか一つの項記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 第VIII族金属の1グラム原子当たりのホ
    スフィンのモル数の割合が2〜500の範囲にあり、そ
    してプロトン酸1モル当たりのホスフィンのモル数の割
    合が0.5〜25の範囲にある、請求項1〜5のいずれ
    か一つの項記載の方法。
  7. 【請求項7】 温度が20〜130℃の範囲にあり、そ
    して圧力が1〜70バールの範囲にある、請求項1〜6
    のいずれか一つの項記載の方法。
  8. 【請求項8】 アセチレン型又はオレフィン型不飽和の
    化合物が、2〜10個の炭素原子を有する置換又は未置
    換のアルケン、シクロアルケン又はアルキンである、請
    求項1〜7のいずれか一つの項記載の方法。
  9. 【請求項9】 窒素化合物が一般式 HNR5 6 (III) 〔式中、R5 及びR6 の各々は独立的に水素原子あるい
    は随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、アリー
    ル、芳香族複素環式又はアシル基を表し、あるいはR5
    及びR6 はそれらが結合している炭素原子と一緒に環を
    形成する。〕の化合物である、請求項1〜8のいずれか
    一つの項記載の方法。
  10. 【請求項10】 不飽和化合物がアセチレン型不飽和の
    化合物であり、そして窒素化合物が芳香族アミンであ
    る、請求項1〜9のいずれか一つの項記載の方法。
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