JP2002540091A - 共役ジエンのカルボニル化方法 - Google Patents
共役ジエンのカルボニル化方法Info
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
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- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/36—Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates
- C07C67/38—Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates by addition to an unsaturated carbon-to-carbon bond
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、(a)パラジウムカチオンのソースと、(b)リン含有配位子と、(c)アニオンのソースとを含む触媒系の存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びヒドロキシル基含有化合物に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法であって、リン含有配位子が一般式I:X1−R−X2(I)〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子がリン原子である置換または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合しており架橋中に1−4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す〕を有する配位子であることを特徴とする方法に関する。本発明のカルボニル化方法は、バッチ法でも、半連続法でも連続法でもよい。
Description
【0001】 本発明は、パラジウムカチオンのソースとリン含有配位子とアニオンのソース
とを含む触媒系の存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びヒドロキシル基含有化合
物に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法に関する。より特定的には本発明
は、1,3−ブタジエン及びその誘導体からアルキルペンテノエート及び/また
はアジペートを製造する方法に関する。
とを含む触媒系の存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びヒドロキシル基含有化合
物に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法に関する。より特定的には本発明
は、1,3−ブタジエン及びその誘導体からアルキルペンテノエート及び/また
はアジペートを製造する方法に関する。
【0002】 米国特許第5,495,041号は、一酸化炭素と、アルコールと、パラジウ
ム、ペンテン酸及びリン含有配位子から成る触媒系との存在下でブタジエンをカ
ルボニル化することによってペンテノエートエステルを製造する方法を記載して
いる。リン含有配位子はリン含有の単座配位子または多座配位子またはそれらの
混合物でよい。高い選択性を得るためにはリン含有の単座配位子を使用するのが
好ましい。実施例の記載では、リン含有配位子として1,4−ビス(ジフェニル
−ホスフィノ)ブタン及びトリフェニルホスフィンが使用されてている。該特許
によるブタジエン対パラジウムのモル比は好ましくは20:1未満である。欠点
は、この触媒系の活性が中程度でしかないことである。
ム、ペンテン酸及びリン含有配位子から成る触媒系との存在下でブタジエンをカ
ルボニル化することによってペンテノエートエステルを製造する方法を記載して
いる。リン含有配位子はリン含有の単座配位子または多座配位子またはそれらの
混合物でよい。高い選択性を得るためにはリン含有の単座配位子を使用するのが
好ましい。実施例の記載では、リン含有配位子として1,4−ビス(ジフェニル
−ホスフィノ)ブタン及びトリフェニルホスフィンが使用されてている。該特許
によるブタジエン対パラジウムのモル比は好ましくは20:1未満である。欠点
は、この触媒系の活性が中程度でしかないことである。
【0003】 欧州特許公開第0198521号は、非プロトン性溶媒及び該溶媒に溶解し二
価パラジウム化合物とトリアリールホスフィンと塩化水素とから成る触媒系との
存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びアルカノールまたは水に反応させることに
よってカルボン酸ジエステルまたはジカルボン酸を製造する方法を記載している
。触媒系は更に、リン含有二座配位子、即ち、ビス(ジアリール−ホスフィノ)
アルカンを含む。実施例には、方法がモノエステルの製造にも使用できることが
示されている。1,3−ブタジエンからカルボン酸ジエステルまたはモノエステ
ルへの変換は一段階で行われる。触媒系に存在する三価のリンは1原子あたり少
なくとも1分子の塩化水素を必要とすると考えられるので、腐食を防止するため
にはコスト増を招く追加の措置が必要である。実施例には、共役ジエン対パラジ
ウムのモル比が約115:1であると記載されている。
価パラジウム化合物とトリアリールホスフィンと塩化水素とから成る触媒系との
存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びアルカノールまたは水に反応させることに
よってカルボン酸ジエステルまたはジカルボン酸を製造する方法を記載している
。触媒系は更に、リン含有二座配位子、即ち、ビス(ジアリール−ホスフィノ)
アルカンを含む。実施例には、方法がモノエステルの製造にも使用できることが
示されている。1,3−ブタジエンからカルボン酸ジエステルまたはモノエステ
ルへの変換は一段階で行われる。触媒系に存在する三価のリンは1原子あたり少
なくとも1分子の塩化水素を必要とすると考えられるので、腐食を防止するため
にはコスト増を招く追加の措置が必要である。実施例には、共役ジエン対パラジ
ウムのモル比が約115:1であると記載されている。
【0004】 本発明の目的は、触媒活性に関して改良された共役ジエンのカルボニル化方法
を提供することである。
を提供することである。
【0005】 特定触媒系の存在下で1,3−ブタジエンのような共役ジエンを高い変換率で
選択的に変換する改良された方法がここに知見された。
選択的に変換する改良された方法がここに知見された。
【0006】 従って本発明は、(a)パラジウムカチオンのソースと、 (b)リン含有配位子と、 (c)アニオンのソースと、 を基剤とする触媒系の存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びヒドロキシル基含有
化合物に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法であって、リン含有配位子が
一般式I X1−R−X2 (I) 〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子が
リン原子である置換または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合し
ており架橋中に1−4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す〕を有
する配位子であることを特徴とする方法を提供する。
化合物に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法であって、リン含有配位子が
一般式I X1−R−X2 (I) 〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子が
リン原子である置換または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合し
ており架橋中に1−4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す〕を有
する配位子であることを特徴とする方法を提供する。
【0007】 この特定触媒系は予想外に高い活性を有しており、使用すべき共役ジエンとパ
ラジウムとのモル比を200:1、好適には300:1を十分に上回る値にする
ことができ、しかも、(1つまたは複数の)所望生成物に対して高い選択性が得
られる。ハロゲン化物の存在を要せずに高い変換率を達成でき、従って反応装置
には廉価な種類のスチールを使用できる。いま1つの利点は、モノ−エステルと
ジ−エステルとの双方、特にメチル−ペンテノエートとジメチルアジペートのよ
うなブタジエンのモノ−エステルとジ−エステルとの双方を一段階で同時に製造
できることである。
ラジウムとのモル比を200:1、好適には300:1を十分に上回る値にする
ことができ、しかも、(1つまたは複数の)所望生成物に対して高い選択性が得
られる。ハロゲン化物の存在を要せずに高い変換率を達成でき、従って反応装置
には廉価な種類のスチールを使用できる。いま1つの利点は、モノ−エステルと
ジ−エステルとの双方、特にメチル−ペンテノエートとジメチルアジペートのよ
うなブタジエンのモノ−エステルとジ−エステルとの双方を一段階で同時に製造
できることである。
【0008】 パラジウムカチオンとカルボン酸とリン含有配位子である1,2−ビス(シク
ロオクチレンホスフィノ)エタンとから成る触媒系はエテンのカルボニル化を目
的とする国際出願公開9703943に記載されている。
ロオクチレンホスフィノ)エタンとから成る触媒系はエテンのカルボニル化を目
的とする国際出願公開9703943に記載されている。
【0009】 しかしながら本発明方法は、オレフィン類一般に比較したときに特有の反応特
性が明らかな共役ジエンのカルボニル化を特定目的とする。共役ジエンは分子中
に少なくとも2個の共役二重結合を含む。共役とは、π−軌道の位置が分子中の
他の軌道とオーバーラップできる位置であることを意味する。従って、少なくと
も2個の共役二重結合をもつ化合物の作用はしばしば、共役結合をもたない化合
物の作用とは幾つかの点で異なっている。共役ジエンのカルボニル化がモノ−オ
レフィンのカルボニル化よりも多くの点で難しいことは一般に認められている。
例えば、VIII族金属とリン含有二座配位子、即ちビス(ジ(tertiar
yアルキル)−ホスフィノ)アルカンとの組合せによって得られる触媒系を用い
たオレフィンのカルボニル化に関する欧州特許公開第0495548号は、2個
以上の不飽和二重結合をもつジオレフィンを使用し得るが、特に二重結合が非共
役であるジオレフィンを使用し得ると記載している。
性が明らかな共役ジエンのカルボニル化を特定目的とする。共役ジエンは分子中
に少なくとも2個の共役二重結合を含む。共役とは、π−軌道の位置が分子中の
他の軌道とオーバーラップできる位置であることを意味する。従って、少なくと
も2個の共役二重結合をもつ化合物の作用はしばしば、共役結合をもたない化合
物の作用とは幾つかの点で異なっている。共役ジエンのカルボニル化がモノ−オ
レフィンのカルボニル化よりも多くの点で難しいことは一般に認められている。
例えば、VIII族金属とリン含有二座配位子、即ちビス(ジ(tertiar
yアルキル)−ホスフィノ)アルカンとの組合せによって得られる触媒系を用い
たオレフィンのカルボニル化に関する欧州特許公開第0495548号は、2個
以上の不飽和二重結合をもつジオレフィンを使用し得るが、特に二重結合が非共
役であるジオレフィンを使用し得ると記載している。
【0010】 本発明方法は、モノ−エステル及び/またはジエステルを一段階で製造するた
めに有利に使用し得る。より詳細に後述するように当業者は、滞留時間、圧力、
温度、ヒドロキシル基含有化合物の量、アニオンのソース、特定の配位子のよう
な反応条件を最適にすることによって、方法をモノ−エステルまたはジエステル
の一方に選択性にすることができる。
めに有利に使用し得る。より詳細に後述するように当業者は、滞留時間、圧力、
温度、ヒドロキシル基含有化合物の量、アニオンのソース、特定の配位子のよう
な反応条件を最適にすることによって、方法をモノ−エステルまたはジエステル
の一方に選択性にすることができる。
【0011】 本発明方法において好ましいヒドロキシル基含有化合物は、1分子あたり1−
20個、より好ましくは1−6個の炭素原子を有するアルカノール、及び、1分
子あたり2−20個、より好ましくは2−6個の炭素原子を有するアルカンジオ
ールである。本発明方法に適当なアルカノールは、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソ−プロパノール、ブタノール、イソ−ブタノール、tert.
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール及びフェノール
である。ヒドロキシル基含有化合物としてメタノールまたはエタノールを使用す
るのが好ましい。ヒドロキシル基含有化合物としてメタノールが特に好ましい。
20個、より好ましくは1−6個の炭素原子を有するアルカノール、及び、1分
子あたり2−20個、より好ましくは2−6個の炭素原子を有するアルカンジオ
ールである。本発明方法に適当なアルカノールは、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソ−プロパノール、ブタノール、イソ−ブタノール、tert.
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール及びフェノール
である。ヒドロキシル基含有化合物としてメタノールまたはエタノールを使用す
るのが好ましい。ヒドロキシル基含有化合物としてメタノールが特に好ましい。
【0012】 共役ジエンは好ましくは、1分子あたり4−20個、より好ましくは4−8個
の炭素原子を有する共役ジエンである。共役ジエンは置換または未置換でよい。
最も好ましくは共役ジエンが未置換の1,3−ブタジエンである。
の炭素原子を有する共役ジエンである。共役ジエンは置換または未置換でよい。
最も好ましくは共役ジエンが未置換の1,3−ブタジエンである。
【0013】 例えば、1,3−ブタジエンのカルボキシル化方法においてヒドロキシル基含
有化合物としてメタノールを使用するとき、メチル−ペンテノエート及び/また
はジメチルアジペートの製造、好ましくは双方の製造が可能である。ジメチルア
ジペートはアジピン酸製造用の中間化合物であり、アジピン酸はナイロン6,6
製造用の中間化合物である。メチル−ペンテノエートはε−カプロラクタム製造
方法の重要な中間体である。ε−カプロラクタム製造の場合には、メチル−ペン
テノエートをヒドロホルミル化してメチルホルミルバレレートとし、これを還元
アミノ化及び環化してε−カプロラクタムを形成させる。ε−カプロラクタムは
ナイロン6繊維またはエンジニアリングプラスチック製造用の出発材料である。
ヒドロホルミル化、還元アミノ化及び環化は当業者に公知の任意の方法で行うこ
とができる。適当な方法は国際出願第95/0625号及び日本特許出願第25
351/66A号に記載されている。
有化合物としてメタノールを使用するとき、メチル−ペンテノエート及び/また
はジメチルアジペートの製造、好ましくは双方の製造が可能である。ジメチルア
ジペートはアジピン酸製造用の中間化合物であり、アジピン酸はナイロン6,6
製造用の中間化合物である。メチル−ペンテノエートはε−カプロラクタム製造
方法の重要な中間体である。ε−カプロラクタム製造の場合には、メチル−ペン
テノエートをヒドロホルミル化してメチルホルミルバレレートとし、これを還元
アミノ化及び環化してε−カプロラクタムを形成させる。ε−カプロラクタムは
ナイロン6繊維またはエンジニアリングプラスチック製造用の出発材料である。
ヒドロホルミル化、還元アミノ化及び環化は当業者に公知の任意の方法で行うこ
とができる。適当な方法は国際出願第95/0625号及び日本特許出願第25
351/66A号に記載されている。
【0014】 従って本発明方法は、ナイロン6製造用の中間体であるメチル−ペンテノエー
トとナイロン6,6製造用の中間体であるジメチルアジペートとの双方を供給す
る必要があるときに特に有利である。製造される各中間体の量は、反応条件を変
更することによって工業的必要量に比例して変更できる。
トとナイロン6,6製造用の中間体であるジメチルアジペートとの双方を供給す
る必要があるときに特に有利である。製造される各中間体の量は、反応条件を変
更することによって工業的必要量に比例して変更できる。
【0015】 また、本発明方法をモノカルボン酸及び/またはジカルボン酸の製造に使用で
きることも平均的な当業者には明らかであろう。モノカルボン酸及び/またはジ
カルボン酸は、ヒドロキシル基含有化合物として水を使用して共役ジエンを一酸
化炭素を反応させることによって製造される。この場合、カルボニル化生成物、
即ち、カルボン酸またはジカルボン酸をアニオンのソースとして使用できる。
きることも平均的な当業者には明らかであろう。モノカルボン酸及び/またはジ
カルボン酸は、ヒドロキシル基含有化合物として水を使用して共役ジエンを一酸
化炭素を反応させることによって製造される。この場合、カルボニル化生成物、
即ち、カルボン酸またはジカルボン酸をアニオンのソースとして使用できる。
【0016】 成分(a)のパラジウムカチオンのソースは好適にはその塩である。好ましく
はカルボン酸の塩、好適には10個以下の炭素原子を有するカルボン酸の塩、例
えば酢酸、プロピオン酸及びブタン酸の塩、または、トリクロロ酢酸、トリフル
オロ酢酸のような置換カルボン酸の塩を使用する。極めて好適なソースは酢酸パ
ラジウム(II)である。
はカルボン酸の塩、好適には10個以下の炭素原子を有するカルボン酸の塩、例
えば酢酸、プロピオン酸及びブタン酸の塩、または、トリクロロ酢酸、トリフル
オロ酢酸のような置換カルボン酸の塩を使用する。極めて好適なソースは酢酸パ
ラジウム(II)である。
【0017】 一般式(I) X1−R−X2 (I) で示される成分(b)のリン含有配位子は二座配位子を表し、式中のX1及びX 2 は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子がリン原子である置換
または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合しており架橋中に1−
4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す。
または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合しており架橋中に1−
4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す。
【0018】 “架橋”なる用語は、双方のリン原子間の最も短い結合を意味することを理解
されたい。架橋基Rは好ましくは架橋中に1−4個の炭素原子を有しているアル
キレン基を表すが、架橋基Rはまた窒素、イオウ、ケイ素または酸素原子のよう
なヘテロ原子で遮断された炭素鎖から構成されてもよい。アルキレン基は置換ま
たは未置換でよく、脂肪族または芳香族の環構造の一部を形成し得る。最も好ま
しくはRは、第一炭素原子と第二または第三の炭素原子とによって双方のリン原
子を結合させている置換または未置換のエチレンまたはプロピレン基、例えば、
1,2−エチレン、1,2−プロピレンまたは1,3−プロピレン基を表す。
されたい。架橋基Rは好ましくは架橋中に1−4個の炭素原子を有しているアル
キレン基を表すが、架橋基Rはまた窒素、イオウ、ケイ素または酸素原子のよう
なヘテロ原子で遮断された炭素鎖から構成されてもよい。アルキレン基は置換ま
たは未置換でよく、脂肪族または芳香族の環構造の一部を形成し得る。最も好ま
しくはRは、第一炭素原子と第二または第三の炭素原子とによって双方のリン原
子を結合させている置換または未置換のエチレンまたはプロピレン基、例えば、
1,2−エチレン、1,2−プロピレンまたは1,3−プロピレン基を表す。
【0019】 X1及びX2は少なくとも5個、好ましくは6−10個の環原子を有しており
、1個の環原子がリン原子である置換または未置換の環状基を表す。より好まし
くはX1及びX2は、9個の環原子を有しており1個の環原子がリン原子である
置換または未置換の環状基を表す。“環状基”なる用語は、単環または多環の基
を意味すると理解されたい。好ましい環状基は二環基である。1個の炭素原子が
リン原子によって置換された置換または未置換のビシクロノニル基、即ち9−ホ
スファビシクロノニル基が特に好ましい。9−ホスファビシクロノニル基は複数
の異性体構造を有し得る。本発明の目的には、〔3,3,1〕及び〔4,2,1
〕異性体が好ましい。適当なX1及びX2は置換または未置換の〔3,3,1〕
または〔4,2,1〕9−ホスファビシクロノニル基である。2個の9−ホスフ
ァビシクロノニル基は双方が同じ構造でもよく、または各々が異なる異性体構造
を有していてもよい。
、1個の環原子がリン原子である置換または未置換の環状基を表す。より好まし
くはX1及びX2は、9個の環原子を有しており1個の環原子がリン原子である
置換または未置換の環状基を表す。“環状基”なる用語は、単環または多環の基
を意味すると理解されたい。好ましい環状基は二環基である。1個の炭素原子が
リン原子によって置換された置換または未置換のビシクロノニル基、即ち9−ホ
スファビシクロノニル基が特に好ましい。9−ホスファビシクロノニル基は複数
の異性体構造を有し得る。本発明の目的には、〔3,3,1〕及び〔4,2,1
〕異性体が好ましい。適当なX1及びX2は置換または未置換の〔3,3,1〕
または〔4,2,1〕9−ホスファビシクロノニル基である。2個の9−ホスフ
ァビシクロノニル基は双方が同じ構造でもよく、または各々が異なる異性体構造
を有していてもよい。
【0020】 ホスファビシクロノニル環の一方または双方は、炭素原子及び/またはヘテロ
原子を含有する1個または複数の適当なヒドロカルビル基によって置換され得る
。適当な置換基は、ハロゲン化物、イオウ、リン、酸素及び窒素のようなヘテロ
原子を含有する基である。このような基の例は、クロリド、ブロミド、ヨージド
、チオール、及び、一般式R2−O−、−S−R2、−CO−R2、−NH2、
−NHR2、−NR2R3、−CO−NR2R3、−OH、−PO4、−NO2 、−NOH、−CO、−SO2、−SOHの基であり、式中のR2及びR3は独
立に、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルのようなヒドロカルビル基を
表す。炭素原子含有基は飽和または不飽和の直鎖状または分枝状の炭素含有基で
ある。ホスファビシクロノニル環が置換されているときは、炭素含有基によって
置換されているのが好ましい。しかしながらこのような炭素含有基は、ハロゲン
化物、イオウ、酸素及び窒素のような追加のヘテロ原子または上記のようなヘテ
ロ基を含有し得る。置換ホスファビシクロノニル環はアルキル基、好ましくは1
−10個の炭素原子、より好ましくは1−4個の炭素原子を有するアルキル基に
よって置換されているのが好ましい。直鎖状、分枝状または環状アルキル基を使
用し得る。好適なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロ
ピル、ブチル及びイソ−ブチルがある。より好適にはメチル基が使用される。置
換ホスファビシクロノニル環はモノ−置換またはポリ−置換されてもよく、好ま
しくはジ−置換されている。最も好ましくはホスファビシクロノニル環が2個の
メチル基によって置換されている。ホスファビシクロノニル環の全部の環炭素原
子を置換することが可能である。しかしながら、幾つかの炭素原子に置換基をも
つ環を使用するほうが有利であろう。2個の炭素原子に置換基をもつ環、好適に
は炭素原子1、2または8と炭素原子4、5または6とに置換基をもつ環の使用
が適当であろう。
原子を含有する1個または複数の適当なヒドロカルビル基によって置換され得る
。適当な置換基は、ハロゲン化物、イオウ、リン、酸素及び窒素のようなヘテロ
原子を含有する基である。このような基の例は、クロリド、ブロミド、ヨージド
、チオール、及び、一般式R2−O−、−S−R2、−CO−R2、−NH2、
−NHR2、−NR2R3、−CO−NR2R3、−OH、−PO4、−NO2 、−NOH、−CO、−SO2、−SOHの基であり、式中のR2及びR3は独
立に、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルのようなヒドロカルビル基を
表す。炭素原子含有基は飽和または不飽和の直鎖状または分枝状の炭素含有基で
ある。ホスファビシクロノニル環が置換されているときは、炭素含有基によって
置換されているのが好ましい。しかしながらこのような炭素含有基は、ハロゲン
化物、イオウ、酸素及び窒素のような追加のヘテロ原子または上記のようなヘテ
ロ基を含有し得る。置換ホスファビシクロノニル環はアルキル基、好ましくは1
−10個の炭素原子、より好ましくは1−4個の炭素原子を有するアルキル基に
よって置換されているのが好ましい。直鎖状、分枝状または環状アルキル基を使
用し得る。好適なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロ
ピル、ブチル及びイソ−ブチルがある。より好適にはメチル基が使用される。置
換ホスファビシクロノニル環はモノ−置換またはポリ−置換されてもよく、好ま
しくはジ−置換されている。最も好ましくはホスファビシクロノニル環が2個の
メチル基によって置換されている。ホスファビシクロノニル環の全部の環炭素原
子を置換することが可能である。しかしながら、幾つかの炭素原子に置換基をも
つ環を使用するほうが有利であろう。2個の炭素原子に置換基をもつ環、好適に
は炭素原子1、2または8と炭素原子4、5または6とに置換基をもつ環の使用
が適当であろう。
【0021】 従って、式(I)の適当なリン含有配位子は置換または未置換の以下の化合物
を含む: 1,3−P,P’ビス(9−ホスファビシクロノニル)プロパンの対称または非
対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体; 1,2−P,P’ビス(9−ホスファビシクロノニル)プロパンの対称または非
対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体; 1,2−P,P’ビス(9−ホスファビシクロノニル)エタンの対称または非対
称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体;及び 上記化合物の混合物。
を含む: 1,3−P,P’ビス(9−ホスファビシクロノニル)プロパンの対称または非
対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体; 1,2−P,P’ビス(9−ホスファビシクロノニル)プロパンの対称または非
対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体; 1,2−P,P’ビス(9−ホスファビシクロノニル)エタンの対称または非対
称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体;及び 上記化合物の混合物。
【0022】 当該方法のモノ−エステル選択性またはジエステル選択性は、使用するリン含
有配位子によって部分的に調整し得る。ジエステルは式(I)のリン含有配位子
が未置換である触媒系によって最も好適に製造される。モノ−エステルの製造に
は、上記リン含有配位子のホスファビシクロノニル環の一方または双方が置換さ
れているのが好ましい。モノ−エステルの製造に好適な置換ジホスフィンは、1
,2−P,P’ビス(1,5−ジメチル,9−ホスファビシクロノニル)エタン
の対称または非対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体及びその混合
物あるいは1,3−P,P’ビス(1,5−ジメチル,9−ホスファビシクロノ
ニル)プロパンの対称または非対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性
体及びその混合物あるいは1,2−P,P’ビス(1,5−ジメチル,9−ホス
ファビシクロノニル)プロパンの対称または非対称の〔3,3,1〕または〔4
,2,1〕異性体及びその混合物あるいは上記ジホスフィンの組合せである。
有配位子によって部分的に調整し得る。ジエステルは式(I)のリン含有配位子
が未置換である触媒系によって最も好適に製造される。モノ−エステルの製造に
は、上記リン含有配位子のホスファビシクロノニル環の一方または双方が置換さ
れているのが好ましい。モノ−エステルの製造に好適な置換ジホスフィンは、1
,2−P,P’ビス(1,5−ジメチル,9−ホスファビシクロノニル)エタン
の対称または非対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性体及びその混合
物あるいは1,3−P,P’ビス(1,5−ジメチル,9−ホスファビシクロノ
ニル)プロパンの対称または非対称の〔3,3,1〕または〔4,2,1〕異性
体及びその混合物あるいは1,2−P,P’ビス(1,5−ジメチル,9−ホス
ファビシクロノニル)プロパンの対称または非対称の〔3,3,1〕または〔4
,2,1〕異性体及びその混合物あるいは上記ジホスフィンの組合せである。
【0023】 上記のリン含有配位子は例えば英国特許公開GB−1127965から公知の
方法のような当業界で公知の方法によって製造できる。好適にはアセトニトリル
中でホスファビシクロノナン水素化物を1,2−ジブロモエタンと共に還流させ
ることによってリン含有配位子を製造する。水酸化ナトリウムによる中和後にビ
ス(9−ホスファビシクロノニル)エタンを単離できる。ホスファビシクロノナ
ン水素化物の製造にはElsnerら(Chem.Abstr.1978,vo
l.89,180154x)によって記載された方法が好都合である。置換ホス
ファビシクロノナン水素化物の製造にはElsnerらによって記載された上記
方法に置換シクロオクタジエンを使用するのが好都合である。
方法のような当業界で公知の方法によって製造できる。好適にはアセトニトリル
中でホスファビシクロノナン水素化物を1,2−ジブロモエタンと共に還流させ
ることによってリン含有配位子を製造する。水酸化ナトリウムによる中和後にビ
ス(9−ホスファビシクロノニル)エタンを単離できる。ホスファビシクロノナ
ン水素化物の製造にはElsnerら(Chem.Abstr.1978,vo
l.89,180154x)によって記載された方法が好都合である。置換ホス
ファビシクロノナン水素化物の製造にはElsnerらによって記載された上記
方法に置換シクロオクタジエンを使用するのが好都合である。
【0024】 成分(c)のアニオンのソースは本質的に任意の塩または酸または塩と酸との
組合せでよい。
組合せでよい。
【0025】 好ましくは酸を使用する。塩酸、臭化水素酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸
、硝酸及びリン酸のような無機酸、アセチルアセトン酸、スルホン酸及びカルボ
ン酸のような有機酸などの多様な酸を使用し得る。好ましくは硫酸、リン酸及び
カルボン酸のようなプロトン酸を使用する。より好ましくはカルボン酸を使用す
る。プロトン酸、好ましくはカルボン酸を使用するときは温度25℃の水溶液中
でpKa>1の値をもつ酸を使用するのが好ましい。特に好適な酸は安息香酸で
ある。このような安息香酸は置換されていてもよい。好適な置換基はハライド基
、ヒドロカルビル基、カルボキシ基及びアルコキシ基である。特に好ましい安息
香酸は、2,6−ジメトキシ安息香酸及び2,4,6−トリメチル安息香酸のよ
うなメチルまたはメトキシ基で置換された安息香酸である。
、硝酸及びリン酸のような無機酸、アセチルアセトン酸、スルホン酸及びカルボ
ン酸のような有機酸などの多様な酸を使用し得る。好ましくは硫酸、リン酸及び
カルボン酸のようなプロトン酸を使用する。より好ましくはカルボン酸を使用す
る。プロトン酸、好ましくはカルボン酸を使用するときは温度25℃の水溶液中
でpKa>1の値をもつ酸を使用するのが好ましい。特に好適な酸は安息香酸で
ある。このような安息香酸は置換されていてもよい。好適な置換基はハライド基
、ヒドロカルビル基、カルボキシ基及びアルコキシ基である。特に好ましい安息
香酸は、2,6−ジメトキシ安息香酸及び2,4,6−トリメチル安息香酸のよ
うなメチルまたはメトキシ基で置換された安息香酸である。
【0026】 適当な塩は、ナトリウムまたはカリウムのような実質的に非配位の不活性カチ
オンと共に形成された任意の塩である。上記に示した酸の塩も適当な塩に包含さ
れる。
オンと共に形成された任意の塩である。上記に示した酸の塩も適当な塩に包含さ
れる。
【0027】 好ましい実施態様では、アニオンのソースがパラジウムカチオンと同じソース
から得られるようなパラジウム塩を使用する。
から得られるようなパラジウム塩を使用する。
【0028】 別の好ましい実施態様では、アニオンのソースはカルボン酸である。このカル
ボン酸は、共役ジエンと一酸化炭素及び水とのカルボニル化反応によって生じる
かまたはエステル生成物の加水分解によって得られる。従って、製造すべきエス
テル生成物の酸誘導体である。例えば共役ジエンが1,3−ブタジエンであると
き、1,3−ブタジエンと一酸化炭素及び水とのカルボニル化生成物はペンテン
酸であるから、成分(c)をペンテン酸にするのが好都合である。触媒系の成分
(c)は使用される共役ジエン毎に異なるであろう。成分(c)とヒドロキシル
基含有化合物との反応生成物が、共役ジエンの該ヒドロキシル基含有化合物によ
るカルボニル化によって得られる生成物と同じであるという利点が得られる。
ボン酸は、共役ジエンと一酸化炭素及び水とのカルボニル化反応によって生じる
かまたはエステル生成物の加水分解によって得られる。従って、製造すべきエス
テル生成物の酸誘導体である。例えば共役ジエンが1,3−ブタジエンであると
き、1,3−ブタジエンと一酸化炭素及び水とのカルボニル化生成物はペンテン
酸であるから、成分(c)をペンテン酸にするのが好都合である。触媒系の成分
(c)は使用される共役ジエン毎に異なるであろう。成分(c)とヒドロキシル
基含有化合物との反応生成物が、共役ジエンの該ヒドロキシル基含有化合物によ
るカルボニル化によって得られる生成物と同じであるという利点が得られる。
【0029】 アニオンのソースは更に、本明細書に記載の酸と塩との任意の組合せでもよい
。酸と塩とのモル比は広い範囲内で変更でき、好適な範囲は100:1−1:1
00、より好適な範囲は100:1−1:1である。
。酸と塩とのモル比は広い範囲内で変更でき、好適な範囲は100:1−1:1
00、より好適な範囲は100:1−1:1である。
【0030】 当該方法のモノ−エステル選択性またはジエステル選択性は、使用されるアニ
オンのソースによって部分的に調整し得る。その他の反応条件次第であるが、例
えばアルコキシ置換安息香酸またはその塩の使用はジエステルの製造に有利であ
り、例えばペンテン酸のようなカルボン酸の使用はモノ−エステルの製造に有利
である。適当な実施態様ではジエステルを製造するために、カルボン酸を反応条
件下で実質的に配位し難い塩に組合せる。
オンのソースによって部分的に調整し得る。その他の反応条件次第であるが、例
えばアルコキシ置換安息香酸またはその塩の使用はジエステルの製造に有利であ
り、例えばペンテン酸のようなカルボン酸の使用はモノ−エステルの製造に有利
である。適当な実施態様ではジエステルを製造するために、カルボン酸を反応条
件下で実質的に配位し難い塩に組合せる。
【0031】 当該方法のモノ−エステル選択性またはジエステル選択性は更に、滞留時間に
よって調整できる。反応容器内の滞留時間は、使用される特定の配位子、使用さ
れるアニオンのソースまたは圧力のような別の要因に伴って変更できる。反応容
器内の最適滞留時間は更に、使用される触媒濃度及び反応容器の寸法のような当
業者に公知の別の要因次第で決まる。連続法、半連続法またはバッチ法のいずれ
を使用するかに従って滞留時間を秒の範囲に短縮することも可能である。バッチ
法の場合、適当な滞留時間は48時間以内、より好適には10分から15時間の
範囲である。一般に、ジエステルの製造には上記範囲の上限に近い滞留時間が好
ましく、モノ−エステルの製造には下限に近い滞留時間が好ましい。
よって調整できる。反応容器内の滞留時間は、使用される特定の配位子、使用さ
れるアニオンのソースまたは圧力のような別の要因に伴って変更できる。反応容
器内の最適滞留時間は更に、使用される触媒濃度及び反応容器の寸法のような当
業者に公知の別の要因次第で決まる。連続法、半連続法またはバッチ法のいずれ
を使用するかに従って滞留時間を秒の範囲に短縮することも可能である。バッチ
法の場合、適当な滞留時間は48時間以内、より好適には10分から15時間の
範囲である。一般に、ジエステルの製造には上記範囲の上限に近い滞留時間が好
ましく、モノ−エステルの製造には下限に近い滞留時間が好ましい。
【0032】 当該方法のモノ−エステル選択性またはジエステル選択性はまた圧力によって
影響を受ける。反応圧力は大気圧または超大気圧でよい。特に、1−100バー
ル、好ましくは1−30バールの圧力が好都合である。
影響を受ける。反応圧力は大気圧または超大気圧でよい。特に、1−100バー
ル、好ましくは1−30バールの圧力が好都合である。
【0033】 低い圧力の使用はジエステルの製造に有利であり、高い圧力の使用はモノ−エ
ステルの製造に有利である。特定の反応体及び必要生成物の組合せに使用する圧
力は簡単な実験によって決定できる。ある1つの圧力で製造されるモノ−エステ
ルとジエステルとの比は更に、本文中に上述したような別の反応条件によって調
整できる。
ステルの製造に有利である。特定の反応体及び必要生成物の組合せに使用する圧
力は簡単な実験によって決定できる。ある1つの圧力で製造されるモノ−エステ
ルとジエステルとの比は更に、本文中に上述したような別の反応条件によって調
整できる。
【0034】 一酸化炭素部分圧は1−65バールの範囲が好ましい。本発明方法においては
一酸化炭素を純粋形態で使用してもよくまたは窒素、二酸化炭素またはアルゴン
のような貴ガスに希釈して使用してもよい。
一酸化炭素を純粋形態で使用してもよくまたは窒素、二酸化炭素またはアルゴン
のような貴ガスに希釈して使用してもよい。
【0035】 共役ジエン特にブタジエンとヒドロキシル基含有化合物とのモル比は広い範囲
内で変更でき、適当な範囲は1:0.1−1:10、より適当な範囲は1:1−
1:6である。一般的に、上記範囲の下限に近いモル比はジエステルの製造に有
利であり、上記範囲の上限に近いモル比はモノ−エステルの製造に有利である。
モノ−エステル及び/またはジエステルを製造するためのヒドロキシル基含有化
合物の使用量は、生成されるモノ−エステルとジエステルとの比を左右する本文
中に上述したような別の要因、例えば滞留時間及び圧力などを考慮に入れながら
最適に選択する必要がある。
内で変更でき、適当な範囲は1:0.1−1:10、より適当な範囲は1:1−
1:6である。一般的に、上記範囲の下限に近いモル比はジエステルの製造に有
利であり、上記範囲の上限に近いモル比はモノ−エステルの製造に有利である。
モノ−エステル及び/またはジエステルを製造するためのヒドロキシル基含有化
合物の使用量は、生成されるモノ−エステルとジエステルとの比を左右する本文
中に上述したような別の要因、例えば滞留時間及び圧力などを考慮に入れながら
最適に選択する必要がある。
【0036】 ある1つの化合物に対して、パーセントで表す方法の選択性は、式: (a/b)×100% によって定義され、式中の“a”は該化合物に変換された共役ジエンの量を表し
、“b”は変換された共役ジエンの全量を表す。
、“b”は変換された共役ジエンの全量を表す。
【0037】 共役ジエンが極めて高い選択性でモノ−エステルまたはその誘導体に変換され
るとき、ジエステルまたはその誘導体への変換が犠牲になることは明らかであろ
う。
るとき、ジエステルまたはその誘導体への変換が犠牲になることは明らかであろ
う。
【0038】 カルボニル化方法はバッチ法、半連続法または連続法で実施し得る。好ましく
は連続処理法を使用する。連続処理法はバッチ処理法に比較して、パラジウムに
対する共役ジエンのモル比を増加できる、滞留時間を短縮できるという点で好都
合である。
は連続処理法を使用する。連続処理法はバッチ処理法に比較して、パラジウムに
対する共役ジエンのモル比を増加できる、滞留時間を短縮できるという点で好都
合である。
【0039】 1モルのパラジウムカチオン即ち触媒成分(a)あたりのリン含有配位子即ち
触媒成分(b)のモル比は0.5−10、好ましくは1−2の範囲である。
触媒成分(b)のモル比は0.5−10、好ましくは1−2の範囲である。
【0040】 例えばin−situ生成によってカルボニル化反応に使用されるカルボン酸
の量は広い範囲内で変更し得る。酸の量は、1モルのパラジウムカチオンあたり
1モル−1000モルの酸という範囲が好ましい。
の量は広い範囲内で変更し得る。酸の量は、1モルのパラジウムカチオンあたり
1モル−1000モルの酸という範囲が好ましい。
【0041】 本発明方法は、1モルのパラジウムカチオンあたり各モル範囲の共役ジエンで
使用できる。触媒系の量は少ないほうが都合がよい。1モルのパラジウムカチオ
ンあたりの共役ジエンのモル比は広い範囲内で変更でき、適当な範囲は連続法、
半連続法またはバッチ法のいずれを使用するかに従って1モルのパラジウムカチ
オンあたり1×101−2×107モルの共役ジエンという範囲である。連続処
理法の使用は、この範囲の上限に近い高いモル比を使用できるという点で好都合
である。バッチ法の場合のモル比は、1モルのパラジウムカチオンあたりの共役
ジエンが2×102−2×106モルの範囲が好適であり、3×102−2×1
05モルの範囲がより好適である。
使用できる。触媒系の量は少ないほうが都合がよい。1モルのパラジウムカチオ
ンあたりの共役ジエンのモル比は広い範囲内で変更でき、適当な範囲は連続法、
半連続法またはバッチ法のいずれを使用するかに従って1モルのパラジウムカチ
オンあたり1×101−2×107モルの共役ジエンという範囲である。連続処
理法の使用は、この範囲の上限に近い高いモル比を使用できるという点で好都合
である。バッチ法の場合のモル比は、1モルのパラジウムカチオンあたりの共役
ジエンが2×102−2×106モルの範囲が好適であり、3×102−2×1
05モルの範囲がより好適である。
【0042】 本発明方法で、液体カルボニル化生成物及び/または余剰のカルボニル化反応
体例えば共役ジエンもしくはヒドロキシル基含有化合物は反応中に溶媒として作
用し得る。また、追加の不活性溶媒の存在下で反応を行わせることも可能である
。追加の不活性溶媒の好適例は、ケトン類、エーテル類例えばアニソール、テト
ラヒドロフランもしくはジエチレングリコールのジメチルエーテル、または、ス
ルホン類例えばスルホランのような極性非プロトン性溶媒である。
体例えば共役ジエンもしくはヒドロキシル基含有化合物は反応中に溶媒として作
用し得る。また、追加の不活性溶媒の存在下で反応を行わせることも可能である
。追加の不活性溶媒の好適例は、ケトン類、エーテル類例えばアニソール、テト
ラヒドロフランもしくはジエチレングリコールのジメチルエーテル、または、ス
ルホン類例えばスルホランのような極性非プロトン性溶媒である。
【0043】 カルボニル化反応は適温、一般には20−200℃の範囲、好ましくは80−
180℃の範囲で行うのが都合がよい。
180℃の範囲で行うのが都合がよい。
【0044】 本発明の目的はまた、(a)パラジウムカチオンのソースと、 (b)リン含有配位子と、 (c)アニオンのソースと、 を基剤としており、リン含有配位子が一般式I X1−R−X2 (I) 〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子が
リン原子である環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合しており架橋中に1−
4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表し、環状基X1及びX2の一
方または双方が、1−4個の炭素原子を有する1個または複数個のアルキル基で
置換されている〕を有する配位子であることを特徴とする触媒系を提供すること
、及び、この触媒系を均一系触媒として使用することである。
リン原子である環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合しており架橋中に1−
4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表し、環状基X1及びX2の一
方または双方が、1−4個の炭素原子を有する1個または複数個のアルキル基で
置換されている〕を有する配位子であることを特徴とする触媒系を提供すること
、及び、この触媒系を均一系触媒として使用することである。
【0045】 触媒系の好ましい実施態様は本明細書中に記載の実施態様と同じである。上記
の触媒を好ましくはカルボニル化触媒として使用する。
の触媒を好ましくはカルボニル化触媒として使用する。
【0046】 本発明を以下の非限定実施例によって説明する。
【0047】 実施例1 300ml容の磁気撹拌Hastelloy Cオートクレーブ(Haste
lloyは商標)に、40mlのメタノールと40mlの溶媒と0.5ミリモル
の酢酸パラジウムと0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(9−ホスファビシ
クロノニル)エタン(主として対称〔3,3,1〕異性体)と2ミリモルの2,
6−ジメトキシ安息香酸とを充填した。溶媒としてアニソールを使用した。アニ
ソールはエステルと同様の溶媒特性を有している非極性溶媒である。次いでオー
トクレーブを閉鎖し、排気した後で、20ml(約230ミリモル)の1,3−
ブタジエンを添加した。これによって1モルのパラジウムカチオンあたりの共役
ジエンのモル比は約460:1となった。初期の一酸化炭素圧が40バールにな
るまで一酸化炭素を添加した。オートクレーブを170℃に加熱した。10時間
の滞留時間後、オートクレーブの内容物を気−液クロマトグラフィーによって分
析した。初期カルボニル化速度は、240モルCO/グラム原子パラジウム/時
であった。初期カルボニル化速度は、最初の30%ブタジエン変換中の一酸化炭
素の平均消費速度であると定義した。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総
選択性は95%を上回ることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は1
3%のペンテノエートと87%のジエステルとから構成されていた。ジエステル
は59%のジメチル−アジペートと19%のジメチル2−メチルグルタレートと
9%のジメチル2−エチルスクシネートグルタレートと13%のジメチルプロピ
ルマレエートとから構成されていた。微量のビニルシクロヘキセンとそのカルボ
ニル化生成物とが形成された。
lloyは商標)に、40mlのメタノールと40mlの溶媒と0.5ミリモル
の酢酸パラジウムと0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(9−ホスファビシ
クロノニル)エタン(主として対称〔3,3,1〕異性体)と2ミリモルの2,
6−ジメトキシ安息香酸とを充填した。溶媒としてアニソールを使用した。アニ
ソールはエステルと同様の溶媒特性を有している非極性溶媒である。次いでオー
トクレーブを閉鎖し、排気した後で、20ml(約230ミリモル)の1,3−
ブタジエンを添加した。これによって1モルのパラジウムカチオンあたりの共役
ジエンのモル比は約460:1となった。初期の一酸化炭素圧が40バールにな
るまで一酸化炭素を添加した。オートクレーブを170℃に加熱した。10時間
の滞留時間後、オートクレーブの内容物を気−液クロマトグラフィーによって分
析した。初期カルボニル化速度は、240モルCO/グラム原子パラジウム/時
であった。初期カルボニル化速度は、最初の30%ブタジエン変換中の一酸化炭
素の平均消費速度であると定義した。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総
選択性は95%を上回ることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は1
3%のペンテノエートと87%のジエステルとから構成されていた。ジエステル
は59%のジメチル−アジペートと19%のジメチル2−メチルグルタレートと
9%のジメチル2−エチルスクシネートグルタレートと13%のジメチルプロピ
ルマレエートとから構成されていた。微量のビニルシクロヘキセンとそのカルボ
ニル化生成物とが形成された。
【0048】 実施例2 アニオンのソースとして2ミリモルの2,6−ジメトキシ安息香酸の代わりに
5ミリモルの3−ペンテン酸を使用した以外は、実施例1を繰り返した。10時
間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は
400モルCO/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化
生成物に対する総選択性は90%であることが知見された。ブタジエンカルボニ
ル化生成物は57%のペンテノエートと43%のジエステルとから構成されてい
た。
5ミリモルの3−ペンテン酸を使用した以外は、実施例1を繰り返した。10時
間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は
400モルCO/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化
生成物に対する総選択性は90%であることが知見された。ブタジエンカルボニ
ル化生成物は57%のペンテノエートと43%のジエステルとから構成されてい
た。
【0049】 比較実験A リン含有配位子として0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(9−ホスファ
ビシクロノニル)エタンの代わりに0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジ
シクロヘキシルホスフィン)エタンを使用した以外は、実施例1を繰り返した。
10時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化
速度は僅かに60モルCO/グラム原子パラジウム/時であり、実施例1の初期
速度の1/4にすぎなかった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選択性
は60%未満であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は95%
のペンテノエートと5%のジエステルとから構成されていた。
ビシクロノニル)エタンの代わりに0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジ
シクロヘキシルホスフィン)エタンを使用した以外は、実施例1を繰り返した。
10時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化
速度は僅かに60モルCO/グラム原子パラジウム/時であり、実施例1の初期
速度の1/4にすぎなかった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選択性
は60%未満であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は95%
のペンテノエートと5%のジエステルとから構成されていた。
【0050】 実施例3 アニオンのソースとして2ミリモルの2,6−ジメトキシ安息香酸の代わりに
5ミリモルの2,6−ジメトキシ安息香酸を使用した以外は、実施例1を繰り返
した。5時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニ
ル化速度は350モルCO/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカ
ルボニル化生成物に対する総選択性は95%を上回ることが知見された。ブタジ
エンカルボニル化生成物は87%のペンテノエートと13%のジエステルとから
構成されていた。
5ミリモルの2,6−ジメトキシ安息香酸を使用した以外は、実施例1を繰り返
した。5時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニ
ル化速度は350モルCO/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカ
ルボニル化生成物に対する総選択性は95%を上回ることが知見された。ブタジ
エンカルボニル化生成物は87%のペンテノエートと13%のジエステルとから
構成されていた。
【0051】 実施例4 オートクレーブに、20mlのメタノールと40mlのアニソールと0.5ミ
リモルの酢酸パラジウムと0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(1,5−ジ
メチル,9−ホスファビシクロノニル)エタン(主として対称〔3,3,1〕異
性体)と10ミリモルの3−ペンテン酸とを充填し、閉鎖し、排気した以外は実
施例1を繰り返した。その後で20mlの1,3−ブタジエンと初期一酸化炭素
圧40バールまでの一酸化炭素とを添加した。オートクレーブを150℃に加熱
した。5時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニ
ル化速度は、300モルCO/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエン
カルボニル化生成物に対する総選択性は95%を上回ることが知見された。ブタ
ジエンカルボニル化生成物は92%のペンテノエートと8%のジエステルとから
構成されていた。
リモルの酢酸パラジウムと0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(1,5−ジ
メチル,9−ホスファビシクロノニル)エタン(主として対称〔3,3,1〕異
性体)と10ミリモルの3−ペンテン酸とを充填し、閉鎖し、排気した以外は実
施例1を繰り返した。その後で20mlの1,3−ブタジエンと初期一酸化炭素
圧40バールまでの一酸化炭素とを添加した。オートクレーブを150℃に加熱
した。5時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニ
ル化速度は、300モルCO/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエン
カルボニル化生成物に対する総選択性は95%を上回ることが知見された。ブタ
ジエンカルボニル化生成物は92%のペンテノエートと8%のジエステルとから
構成されていた。
【0052】 実施例5 オートクレーブに、20mlのメタノールと40mlのアニソールと0.5ミ
リモルの酢酸パラジウムと0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(9−ホスフ
ァビシクロノニル)オルトキシレンと10ミリモルの2,4,6−トリメチル安
息香酸とを充填し、閉鎖し、排気した以外は実施例1を繰り返した。その後で2
0mlの1,3−ブタジエンと初期一酸化炭素圧40バールまでの一酸化炭素と
を添加した。オートクレーブを150℃に加熱した。5時間の滞留時間後、オー
トクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は、100モルCO/グ
ラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選
択性は95%であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は99%
のペンテノエートと1%のジエステルとから構成されていた。
リモルの酢酸パラジウムと0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(9−ホスフ
ァビシクロノニル)オルトキシレンと10ミリモルの2,4,6−トリメチル安
息香酸とを充填し、閉鎖し、排気した以外は実施例1を繰り返した。その後で2
0mlの1,3−ブタジエンと初期一酸化炭素圧40バールまでの一酸化炭素と
を添加した。オートクレーブを150℃に加熱した。5時間の滞留時間後、オー
トクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は、100モルCO/グ
ラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選
択性は95%であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は99%
のペンテノエートと1%のジエステルとから構成されていた。
【0053】 比較実験B この実験は米国特許第5,495,041号の実施例と同等である。オートク
レーブに、20mlのメタノールと40mlのアニソールと0.5ミリモルの酢
酸パラジウムと1.0ミリモルの1,4−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン
)ブタンと10ミリモルの3−ペンテン酸とを充填し、閉鎖し、排気した以外は
実施例1を繰り返した。オートクレーブを。その後で20mlの1,3−ブタジ
エンと初期一酸化炭素圧40バールまでの一酸化炭素とを添加した。オートクレ
ーブを150℃に加熱した。5時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分
析した。初期カルボニル化速度は僅かに70モルCO/グラム原子パラジウム/
時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選択性は95%であるこ
とが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は98%のペンテノエートと2
%のジエステルとから構成されていた。
レーブに、20mlのメタノールと40mlのアニソールと0.5ミリモルの酢
酸パラジウムと1.0ミリモルの1,4−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン
)ブタンと10ミリモルの3−ペンテン酸とを充填し、閉鎖し、排気した以外は
実施例1を繰り返した。オートクレーブを。その後で20mlの1,3−ブタジ
エンと初期一酸化炭素圧40バールまでの一酸化炭素とを添加した。オートクレ
ーブを150℃に加熱した。5時間の滞留時間後、オートクレーブの内容物を分
析した。初期カルボニル化速度は僅かに70モルCO/グラム原子パラジウム/
時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選択性は95%であるこ
とが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は98%のペンテノエートと2
%のジエステルとから構成されていた。
【0054】 比較実験C 1.0ミリモルの1,4−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)ブタンの代
わりに0.6ミリモルの1,4−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)ブタン
を使用した以外は、比較実験Bを繰り返した。5時間の滞留時間後、オートクレ
ーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は僅かに20モルCO/グラム
原子パラジウム/時であった。
わりに0.6ミリモルの1,4−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)ブタン
を使用した以外は、比較実験Bを繰り返した。5時間の滞留時間後、オートクレ
ーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は僅かに20モルCO/グラム
原子パラジウム/時であった。
【0055】 比較実験D 0.6ミリモルの1,4−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)ブタンの代
わりに0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)エタン
を使用した以外は、比較実験Cを繰り返した。反応速度は20モルCO/グラム
原子パラジウム/時未満であった。
わりに0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)エタン
を使用した以外は、比較実験Cを繰り返した。反応速度は20モルCO/グラム
原子パラジウム/時未満であった。
【0056】 比較実験E 0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)エタンの代
わりに1.0ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)エタン
を使用した以外は、比較実験Dを繰り返した。5時間の滞留時間後、オートクレ
ーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は、40モルCO/グラム原子
パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選択性は6
0%であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は80%のペンテ
ノエートと20%のジエステルとから構成されていた。
わりに1.0ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)エタン
を使用した以外は、比較実験Dを繰り返した。5時間の滞留時間後、オートクレ
ーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は、40モルCO/グラム原子
パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する総選択性は6
0%であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は80%のペンテ
ノエートと20%のジエステルとから構成されていた。
【0057】 比較実験F 1.0ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジフェニルホスフィン)エタンの代
わりに0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジtert−ブチルホスフィン
)エタンを使用した以外は、比較実験Eを繰り返した。5時間の滞留時間後、オ
ートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は僅かに30モルCO
/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する
総選択性は55%であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は9
0%のペンテノエートと10%のジエステルとから構成されていた。
わりに0.6ミリモルの1,2−P,P’ビス(ジtert−ブチルホスフィン
)エタンを使用した以外は、比較実験Eを繰り返した。5時間の滞留時間後、オ
ートクレーブの内容物を分析した。初期カルボニル化速度は僅かに30モルCO
/グラム原子パラジウム/時であった。ブタジエンカルボニル化生成物に対する
総選択性は55%であることが知見された。ブタジエンカルボニル化生成物は9
0%のペンテノエートと10%のジエステルとから構成されていた。
【0058】 各実施例のリン含有配位子及びアニオンのソースの種類、並びに、メタノール
、リン含有配位子及びアニオンのソースの量を表Iに示す。表Iはまた、オート
クレーブ温度及び滞留時間を示す。更に、各実施例の結果を表Iにまとめる。実
施例の結果から、本発明方法による置換または未置換のリン含有配位子の使用は
従来から使用されていたリン含有配位子よりも触媒系をはるかに活性にするとい
う予想外の結論が得られる。比較例A−Fと実施例1−5との比較によって明ら
かなように、高い選択性を維持しながらも初期カルボニル化速度は2倍以上にな
る。実施例4の置換リン含有配位子を使用した場合には極めて高いカルボニル化
選択性と極めて高いモノ−エステル対ジエステル重量比と共に極めて高い初期カ
ルボニル化速度が得られるので、実施例4の置換リン含有配位子の使用が特に有
利である。
、リン含有配位子及びアニオンのソースの量を表Iに示す。表Iはまた、オート
クレーブ温度及び滞留時間を示す。更に、各実施例の結果を表Iにまとめる。実
施例の結果から、本発明方法による置換または未置換のリン含有配位子の使用は
従来から使用されていたリン含有配位子よりも触媒系をはるかに活性にするとい
う予想外の結論が得られる。比較例A−Fと実施例1−5との比較によって明ら
かなように、高い選択性を維持しながらも初期カルボニル化速度は2倍以上にな
る。実施例4の置換リン含有配位子を使用した場合には極めて高いカルボニル化
選択性と極めて高いモノ−エステル対ジエステル重量比と共に極めて高い初期カ
ルボニル化速度が得られるので、実施例4の置換リン含有配位子の使用が特に有
利である。
【0059】
【表1】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年12月11日(2000.12.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】 従って本発明は、(a)パラジウムカチオンのソースと、 (b)リン含有配位子と、 (c)アニオンのソースと、 を基剤とする触媒系の存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びヒドロキシル基含有
化合物に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法であって、リン含有配位子が
一般式I X1−R−X2 (I) 〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子が
リン原子である置換または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合し
ており架橋中に1−4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す〕を有
する配位子であり、共役ジエン対パラジウムカチオンのモル比が少なくとも30
0:1であることを特徴とする方法を提供する。
化合物に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法であって、リン含有配位子が
一般式I X1−R−X2 (I) 〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子が
リン原子である置換または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合し
ており架橋中に1−4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す〕を有
する配位子であり、共役ジエン対パラジウムカチオンのモル比が少なくとも30
0:1であることを特徴とする方法を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】 この特定触媒系は予想外に高い活性を有しており、使用すべき共役ジエンとパ
ラジウムとのモル比を300:1を十分に上回る値にすることができ、しかも、
(1つまたは複数の)所望生成物に対して高い選択性が得られる。ハロゲン化物
の存在を要せずに高い変換率を達成でき、従って反応装置には廉価な種類のスチ
ールを使用できる。いま1つの利点は、モノ−エステルとジ−エステルとの双方
、特にメチル−ペンテノエートとジメチルアジペートのようなブタジエンのモノ
−エステルとジ−エステルとの双方を一段階で同時に製造できることである。
ラジウムとのモル比を300:1を十分に上回る値にすることができ、しかも、
(1つまたは複数の)所望生成物に対して高い選択性が得られる。ハロゲン化物
の存在を要せずに高い変換率を達成でき、従って反応装置には廉価な種類のスチ
ールを使用できる。いま1つの利点は、モノ−エステルとジ−エステルとの双方
、特にメチル−ペンテノエートとジメチルアジペートのようなブタジエンのモノ
−エステルとジ−エステルとの双方を一段階で同時に製造できることである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/593 C07C 69/593 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ヤーヘル,ウイレム・ワーベ オランダ国、エヌ・エル−1031・セー・エ ム・アムステルダム、バドハイスウエヒ・ 3 Fターム(参考) 4G069 AA06 AA08 BA27A BA27B BC72A BC72B BE26A BE26B BE36A BE36B CB72 DA02 FA01 4H006 AA02 AC48 BA25 BA48 BE40 KA34 4H039 CA66 CF10
Claims (13)
- 【請求項1】 (a)パラジウムカチオンのソースと、 (b)リン含有配位子と、 (c)アニオンのソースと、 を含む触媒系の存在下で共役ジエンを一酸化炭素及びヒドロキシル基含有化合物
に反応させる共役ジエンのカルボニル化方法であって、リン含有配位子が一般式
I X1−R−X2 (I) 〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子が
リン原子である置換または未置換の環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合し
ており架橋中に1−4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表す〕を有
する配位子であることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 共役ジエンが1,3−ブタジエンであることを特徴とする請
求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 ヒドロキシル基含有化合物が1分子あたり1−6個の炭素原
子を有するアルカノールであることを特徴とする請求項1または2に記載の方法
。 - 【請求項4】 触媒系の成分(b)が式(I)のリン含有配位子であり、配
位子中の二価の有機架橋基Rが、末端炭素原子を介してX1及びX2のそれぞれ
のリン原子に結合されたエチレンまたはプロピレン基であることを特徴とする請
求項1から3のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項5】 X1及びX2が、少なくとも5個の環原子を有しており1個
の環原子がリン原子である置換または未置換の二環基を表すことを特徴とする請
求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項6】 X1及びX2が、置換または未置換の〔3,3,1〕または
〔4,2,1〕9−ホスファビシクロノニル基を表すことを特徴とする請求項5
に記載の方法。 - 【請求項7】 ホスファビシクロノニル環の一方または双方が、1−4個の
炭素原子を有する1個または複数のアルキル基で置換されていることを特徴とす
る請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 触媒系の成分(c)が、25℃の水溶液中でpKa>1の値
をもつプロトン酸またはその塩を含有することを特徴とする請求項1から7のい
ずれか一項に記載の方法。 - 【請求項9】 1,3−ブタジエンをメチルペンテノエート及び/またはジ
メチルアジペートに変換することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に
記載の方法。 - 【請求項10】 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法で製造された
化合物を中間体として使用することを特徴とするカプロラクタム、ナイロン6ま
たはナイロン6,6の製造方法。 - 【請求項11】 (a)パラジウムカチオンのソースと、 (b)リン含有配位子と、 (c)アニオンのソースと、 を基剤としており、リン含有配位子が一般式I X1−R−X2 (I) 〔式中、X1及びX2は、少なくとも5個の環原子を有しており1個の環原子が
リン原子である環状基を表し、Rは双方のリン原子を結合しており架橋中に1−
4個の炭素原子を有している二価の有機架橋基を表し、環状基X1及びX2の一
方または双方が、1−4個の炭素原子を有する1個または複数個のアルキル基で
置換されている〕を有する配位子であることを特徴とする触媒系。 - 【請求項12】 リン含有配位子が1,2−P,P’ビス(1,5−ジメチ
ル,9−ホスファビシクロノニル)エタンであることを特徴とする請求項11に
記載の触媒系。 - 【請求項13】 カルボニル化触媒として使用することを特徴とする請求項
11または12に記載の触媒系の使用。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP99302202 | 1999-03-22 | ||
EP99302202.9 | 1999-03-22 | ||
PCT/EP2000/002375 WO2000056695A1 (en) | 1999-03-22 | 2000-03-16 | Process for the carbonylation of conjugated dienes |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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EP (1) | EP1163202A1 (ja) |
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DE10060313A1 (de) | 2000-12-04 | 2002-06-13 | Basf Ag | Verfahren zur Carbonylierung von Pentensäure und deren Derivate |
DE10106348A1 (de) | 2001-02-09 | 2002-08-14 | Basf Ag | Als Katalysator oder zur Herstellung eines Katalysatorsystems geeignete Verbindung |
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EP1254910A1 (en) * | 2001-05-03 | 2002-11-06 | Dsm N.V. | Process to prepare a multidentate phosphine compound |
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US6806391B2 (en) | 2002-07-31 | 2004-10-19 | Shell Oil Company | Process for the carbonylation of ethylenically unsaturated compounds and bidentate diphosphine composition used in this process |
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GB0403592D0 (en) | 2004-02-18 | 2004-03-24 | Lucite Int Uk Ltd | A catalyst system |
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GB0516556D0 (en) | 2005-08-12 | 2005-09-21 | Lucite Int Uk Ltd | Improved catalyst system |
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