JP2008265331A - 感熱転写シートおよび画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リボンジワが発生することなく、感熱転写記録用受像シートとの融着やスティッキングを解決するためのものであり、かつ高速で、高濃度の画像が形成可能な熱転写技術を提供する。
【解決手段】支持体上に少なくとも1つのイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層および剥離可能な熱転写性保護層を含有する感熱転写シートにおいて、各カラー熱転写層に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が面順次に少ない感熱転写シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、感熱転写シートに関し、詳しくは、支持体上に熱転写層を備え、受像シートの支持体材質に影響されることがなく受像シートとの良好な剥離性を安定して保つことが可能であり、走行安定性に優れる感熱転写シートおよび画像形成方法に関するものである。
従来、種々の熱転写記録方法が知られているが、中でも染料拡散転写記録方式は、銀塩写真の画質に最も近いカラーハードコピーが作製できるプロセスとして注目されている(例えば、非特許文献1及び2参照)。しかも、銀塩写真に比べて、ドライであること、デジタルデータから直接可視像化できる、複製作りが簡単であるなどの利点を持っている。
この染料拡散転写記録方式では、色素を含有する感熱転写シート(以下、インクシートともいう。)と感熱転写受像シート(以下、受像シートともいう。)とを重ね合わせ、次いで、電気信号によって発熱が制御されるサーマルヘッドによってインクシートを加熱することでインクシート中の色素を受像シートに転写して画像情報の記録を行うものであり、シアン、マゼンタ、イエローの3色あるいはこれにブラックを加えた4色を重ねて記録することで色の濃淡に連続的な変化を有するカラー画像を転写記録することができる。
各色の熱転写層(以下、染料層ともいう。)は、同一の支持体上に面順次で繰り返し形成されているのが好ましい。また、熱転写層の一部が溶融転写方式のインク層であっても良い。さらに、熱転写層に加えて、印画後の画像上に熱転写されて画像を被い保護するための保護層を同一支持体上に形成することも可能である。
熱転写層は、目的に応じて任意のやり方で設けることができる。例えば、一般的なイエロー、マゼンタ、シアンあるいはブラック以外にも、任意の色相の熱転写層を設けることが可能である。
この染料拡散転写記録方式では、色素を含有する感熱転写シートと感熱転写受像シート(以下、単に受像シートともいう。)とを重ね合わせ、次いで、電気信号によって発熱が制御されるサーマルヘッドによって感熱転写シートを加熱することで感熱転写シート中の色素を受像シートに転写して画像情報の記録を行うものであり、シアン、マゼンタ、イエローの3色を重ねて記録することで色の濃淡に連続的な変化を有するカラー画像を転写記録することができる。
しかし、感熱転写記録方法を利用する場合、感熱転写記録用受像シートと感熱転写インクシートとの間で融着やスティッキングが発生したり、熱転写記録の際に、熱や圧力等により、感熱転写シートに皺が生じるなどの欠点があった。
受像紙の色材受像層側で熱融着を防止しようとする方法として、特許文献1では、受容層(受像層)中に染料透過性の離型剤を含有させたものが開示されており、また、特許文献2では、染着樹脂層上に硬化シリコーン樹脂の薄膜層を形成したものが開示されている。
特許文献3〜4に記載の様に感熱転写シートにシリコーン樹脂を含有することで、感熱転写記録用受像シートとの融着やスティッキングを解消する手段が知られているが、感熱転写シートにシリコーン樹脂を多量に含有させるとリボンシワが発生しやすくなるというトレードオフの関係にあることについて、材料での解決手段は、見出されていない。
また、特に、シアン熱転写層において、シリコーン樹脂を多量に含有させると塗布面状が悪くなり、印刷後の画像で濃度が出にくいという問題も発生する。
特開昭60−34898号公報 特開昭61−258792号公報 特開平2−196692号公報 特開平8−2126号公報 「情報記録(ハードコピー)とその材料の新展開」,(株)東レリサーチセンター発行,1993年,p.241−285 「プリンター材料の開発」,(株)シーエムシー発行,1995年,p.180
本発明は、リボンジワが発生することなく、感熱転写記録用受像シートとの融着やスティッキングを解決するためのものであり、かつ高速で、高濃度の画像が形成可能な熱転写技術を提供することである。
本発明では、感熱転写記録時に、感熱転写シートから各色相にシリコーンが転写することに着目し、感熱転写シートの面順次にシリコーン含有量を減らしても滑り性を損なうことなく、上記問題を解決することを見出した。
(1) 支持体上に少なくとも1つのイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層および剥離可能な熱転写性保護層を含有する感熱転写シートにおいて、各カラー熱転写層に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が面順次に少ないことを特徴とする感熱転写シート。
(2) 支持体上に少なくとも1つのイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層および剥離可能な熱転写性保護層をイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層、熱転写性保護層の面順次に有する感熱転写シートにおいて、イエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層の順に離型剤の含有量が少なくなっていくことを特徴とする感熱転写シート。
(3) (1)又は(2)に記載の感熱転写シートと支持体上に少なくとも1層の染料受容層を有する感熱転写受像シートとを重ね合せて画像を形成する画像形成方法。
(4) 該感熱転写受像シートが、支持体上に少なくとも1層の染料受容層を有し、かつ前記受容層と支持体の間に中空ポリマー粒子と親水性ポリマーを含有する少なくとも1層の断熱層を有する感熱転写受像シートであることを特徴とする(3)に記載の画像形成方法。
本発明の感熱転写シートは、リボンジワが発生することなく、感熱転写記録用受像シートとの融着やスティッキングを解決するためのものであり、かつ高速で、高濃度の画像が形成可能である。
本発明に用いられる感熱転写シート(インクシート)について説明する。
本発明に用いられる離型剤は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アミド、カウナウバワックス、モンダンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪酸アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、有機または無機の微粒子等を挙げることができる。ワックス類、弗素樹脂等のような離型性に優れた材料、或はサーマルヘッドの熱によって溶融しない比較的高軟化点の樹脂、例えば、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂、フッ素樹脂、あるいはこれらの樹脂にワックス等の熱離型剤を含有させた樹脂が好ましい。シリコーンオイル、シリコーン樹脂または、シリコーン変性樹脂が更に好ましい。
本発明に用いられるシリコーンオイルとしては、ストレートシリコーンオイル、および変性シリコーンオイルやその硬化物が使用できる。ストレートシリコーンオイルには、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルがあり、ジメチルシリコーンオイルとしては、KF96−10、KF96−100、KF96−1000、KF96H−10000、KF96H−12500、KF96H−100000(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等を挙げられ、ジメチルシリコーンオイルとしては、KF50−100、KF54、KF56(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
変性シリコーンオイルは、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルに分類できる。反応性シリコーンオイルには、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、ヒドロキシ変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性・異種官能基変性がある。アミノ変性シリコーンオイルとしては、KF−393、KF−857、KF−858、X−22−3680、X−22−3801C、KF−8010、X−22−161A、KF−8012(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられ、エポキシ変性シリコーンオイルとしては、KF−100T、KF−101、KF−60−164、KF−103、X−22−343、X−22−3000T(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。カルボキシル変性シリコーンオイルとしては、X−22−162C(商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられ、ヒドロキシ変性シリコーンオイルとしては、X−22−160AS、KF−6001、KF−6002、KF−6003、X−22−170DX、X−22−176DX、X−22−176D、X−22−176DF(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられ、メタクリル変性シリコーンオイルとしては、X−22−164A、X−22−164C、X−24−8201、X−22−174D、X−22−2426(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
反応性シリコーンオイルとしては、硬化させて使用することもでき、反応硬化型、光硬化型、触媒硬化型等に分類できる。このなかで反応硬化型のシリコーンオイルが特に好ましく、反応硬化型シリコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオイルとを反応硬化させたものが好ましい。また、触媒硬化型あるいは光硬化型シリコーンオイルとしては、KS−705F−PS、KS−705F−PS−1、KS−770−PL−3〔触媒硬化型シリコーンオイル:いずれも商品名、信越化学工業(株)製〕、KS−720、KS−774−PL−3〔光硬化型シリコーンオイル:いずれも商品名、信越化学工業(株)製〕等が挙げられる。
非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、フッ素変性等がある。ポリエーテル変性シリコーン(KF−6012、商品名、信越化学工業(株)製)が挙げられ、メチルスチル変性シリコーンシリコーンオイルとしては、(24−510、商品名、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。また、下記一般式1〜3のいずれかで表される変性シリコーンも使用することができる。
Figure 2008265331
一般式1中、Rは水素原子、またはアリール基若しくはシクロアルキル基で置換されてもよい直鎖または分岐のアルキル基を表す。m、nはそれぞれ独立に2000以下の整数を表し、a、bはそれぞれ独立に30以下の整数を表す。
Figure 2008265331
一般式2中、Rは水素原子、またはアリール基若しくはシクロアルキル基で置換されてもよい直鎖または分岐のアルキル基を表す。mは2000以下の整数を表し、a、bはそれぞれ独立に30以下の整数を表す。
Figure 2008265331
一般式3中、Rは水素原子、またはアリール基若しくはシクロアルキル基で置換されてもよい直鎖または分岐のアルキル基を表す。m、nはそれぞれ独立に2000以下の整数を表し、a、bはそれぞれ独立に30以下の整数を表す。R1は単結合または2価の連結
基を表し、Eはエチレン基または置換エチレン基を表し、Pはプロピレン基または置換プロピレン基を表す。
上記のようなシリコーンオイルは「シリコーンハンドブック」(日刊工業新聞社刊)に記載されており、硬化型シリコーンオイルの硬化技術として、特開平8−108636号公報や特開2002−264543号公報に記載の技術が好ましく使用できる。
本発明に用いられるシリコーン樹脂とは、シロキサン結合を有すると共にケイ素原子にメチル基などのアルキル基を有し、常温で樹脂状あるいは固体のオルガノポリシロキサンと称されるものを挙げることができる。以下に本発明で用いることができるオルガノポリシロキサンの例を下記化学式で示す。
Figure 2008265331
(Rは水素原子、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアリール基を表わし、nは0以上の整数を表わす)
本発明に用いるシリコーン変性樹脂としては、エポキシ変性、オレフィン変性、エーテル変性、アルコール変性、フッ素変性、アミノ変性、メルカプト変性およびカルボキシル変性などの各種の変性が前記アルキル基に行なわれた変性ポリシロキサン樹脂、ならびに、ウレタン樹脂、アクリル系樹脂およびポリエステル系樹脂などの一部を前記ポリシロキサンによりシリコーン変性した樹脂(シリコーン部分が樹脂全体の5〜40質量%であるものが好ましい。)を挙げることができる。なお、前記変性ポリシロキサン樹脂の構造式の例を示せば次の通りである。
Figure 2008265331
Figure 2008265331
Figure 2008265331
Figure 2008265331
Figure 2008265331
Figure 2008265331
上記化学式中、m、n、a、b、cおよびxは、0以上の整数であり、mおよびnは同時に0であることはなく、R1 はアルキル基、R2 およびR3
は、二価の結合基を示す。また、Meはメチル基を示す。
本発明においては、シリコーンを側鎖に含む熱可塑性樹脂を用いることもできる。
本発明に用いられるシリコーンオイル、シリコーン樹脂およびシリコーン変性樹脂は、染料層インキに含有させる。染料層インキ中に染料層として形成された状態の全固形分に対し、0.1〜10質量%、好ましくは1〜3質量%の範囲で含有させることが好ましい。
本発明に用いられるシリコーンオイル、シリコーン樹脂およびシリコーン変性樹脂は、染料インキ層の面順次に含有量が少なくなっていくことを特徴とする。または、イエロー、マゼンタ、シアンの順に含有量が少なくなっていくことを特徴とする。この量は、イエロー染料インキ層の量を100とすると、マゼンタ染料インキ層は90以下、マゼンタインキ層を100とすると、シアン染料インキ層は90以下のように、前者が100の場合、後者が90以下の関係になるのが好ましい。
本発明の感熱転写シートは、支持体の一方の面に少なくとも1つのイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層および剥離可能な熱転写性保護層を設けた感熱転写シートである。各カラー熱転写層の塗設は任意の順番で行うことが可能であるが、イエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層の順が好ましい。また、上記の他にブラック熱転写層を設けても良い。図1に一例として、イエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層、及びブラック熱転写層が面順次に塗り分けられている場合を示す。また、図2に、イエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、及びシアン熱転写層が面順次に塗り分けられている場合を示す。
本発明において、「面順次」とは、感熱転写シートの支持体上の長手方向に、異なる色相の染料層および/または機能層を、順番に塗り分けて塗設することを指す。
例えば、一例として、支持体の長手方向にイエロー、マゼンタ、シアンの順に染料層を設ける場合が挙げられる。
また、これらの染料層は任意の配置とすることができるが、イエロー、マゼンタ、シアンの順に面順次であることが好ましい。
本発明における各色相の染料層の配置はこれらに限定されるものではなく、必要に応じてイエロー、マゼンタ、シアン以外にブラックなどの染料層を加えることもできる。また、上述のように、支持体の長手方向にイエロー、マゼンタ、シアンの順に染料層を設けた後、機能層として、転写性保護層(転写性保護層積層体)を設けるのも好ましい態様である。
本発明の感熱転写シートは、各カラー熱転写層に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が面順次に少なくなる事を特徴とする。以下に、その利点を説明する。各カラー熱転写層の離型剤は、熱転写時にその一部が受像シート側に転写するため、転写が面順次に進むにしたがって、受像シート表面の離型剤量は増加していく。そのため、離型剤の含有量を面順次に少なくすることにより、感熱転写シートと受像シート間の離型性を適切な範囲内に保つことが可能となる。離型性が不足している場合、感熱転写シートと受像シートの熱転写後の剥離が困難となり、スティッキング等の問題が発生する。また離型性が過剰な場合、リボンジワが発生し易くなる。リボンジワとは、印画中の感熱転写シート(インクリボンとも呼ばれる)にシワが発生し、それに起因する印画不良が発生することを指す。その主原因は、受像シートとの間の摩擦力が不十分で滑り易い事である。すなわち、離型性が過剰に高い場合、摩擦力が不十分となり、リボンジワが発生するのである。以上のことから、離型性は一定範囲内に保つことが好ましく、離型剤の含有量を面順次に少なくすることによって離型性を適切な範囲に保つことが可能となる。本発明では、二番目以降の各カラー熱転写層に含まれる離型剤の含有量は、その直前のカラー熱転写層より少なくすることが重要であるが、40%以上90%以下であることが好ましく、50%以上80%以下であることがさらに好ましい。
以下に、本発明の染料層インキについて、説明する。
(染料インキ)
染料層インキは、少なくとも昇華性染料と、バインダー樹脂を含有するものであるが、必要に応じて、有機微粉末もしくは無機微粉末等を含有することも本発明の好ましい態様である。
本発明に用いられる染料は、熱により拡散、昇華型感熱転写シートに組み込み可能かつ、加熱により昇華型感熱転写シートから受像シートに転写するものであれば特に限定されず、感熱転写シート用の染料として従来から用いられてきている染料、あるいは公知の染料を有効に用いることができる。
好ましい染料としては、たとえば、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メロシアニン等のメチン系、インドアニリン、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジズアゾ等のアゾ系、スピロピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系等が挙げられる。
具体例を挙げると、イエロー染料としては、ディスパースイエロー231、ディスパースイエロー201、ソルベントイエロー93等が、マゼンタ染料としては、ディスパースバイオレット26、ディスパースレッド60、ソルベントレッド19等が、さらに、シアン染料としては、ソルベントブルー63、ソルベントブルー36、ディスパースブルー354、ディスパースブルー35等が挙げられる。これらの例示された染料以外の適切な染料を用いることも、もちろん可能である。また、上記の各色相の染料を任意に組み合わせることも可能である。例えばブラックの色相も染料の組み合わせで得ることができる。
以下に、本発明に好適に用いることのできる染料についてさらに詳しく説明する。
本発明に用いられるインクシートの熱転写層には、イエロー染料として、従来用いられてきた公知の染料を用いることが可能であるが、その中でも、下記一般式(Y1)もしくは(Y2)で表される染料を少なくとも1種用いることが好ましい。ただし、本発明に用いられるイエロー染料は、これらの染料に限定されるものではない。
Figure 2008265331
一般式(Y1)中、環Aは置換もしくは無置換のベンゼン環を表し、RおよびRは各々独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。
およびRの各基はさらに置換基を有していてもよい。環A、RおよびRの各基が置換していてもよい置換基は、ハロゲン原子、不飽和アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキル基、アリールスルフィニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールもしくはヘテロ環アゾ基、イミド基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基が挙げられる。
一般式(Y1)で表される色素の好ましい置換基の組み合わせは、環Aが置換もしくは無置換のベンゼン環であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、アリル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、アリル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基である組み合わせである。
より好ましい置換基の組み合わせは、環Aが置換もしくは無置換のベンゼン環であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、アリル基、置換もしくは無置換のフェニル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、アリル基、置換もしくは無置換のフェニル基である組み合わせである。
最も好ましい置換基の組み合わせは、環Aがメチル基が置換したベンゼン環であり、Rが無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、Rが置換基を有する炭素数1〜4のアルキル基である組み合わせである。Rのアルキル基について、更に置換基を持つ場合、好ましい置換基は炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、アルコキシ部分が炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、アリール部分が炭素数6〜20の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基である。
以下に、本発明の一般式(Y1)で表されるイエロー色素の具体例を示すが、本発明で用いることができる一般式(Y1)で表されるイエロー色素は以下の具体例によって限定されるものではない。
Figure 2008265331
次に一般式(Y2)で表される色素について説明する。
Figure 2008265331
一般式(Y2)中、Bは置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表し、Rは置換もしくは無置換のアルキル基を表し、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。
およびRの各基はさらに置換基を有していてもよい。B、RおよびRの各基が置換していてもよい置換基は、一般式(Y1)の環A、RおよびRの各基が置換してもよい置換基が挙げられる。
におけるアリール基は置換基を有してもよいフェニル基が好ましい。
一般式(Y2)で表される色素の好ましい置換基の組み合わせは、Bが置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基、置換もしくは無置換のピラゾリル基、置換もしくは無置換のチアジアゾリル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基である組み合わせである。
より好ましい置換基の置換基の組み合わせは、Bが置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換の1,3,4−チアジアゾリル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基である組み合わせである。
最も好ましい置換基の置換基の組み合わせは、Bが4−ニトロフェニル基、炭素数1〜6のチオアルキル基が置換した1,3,4−チアジアゾリル基であり、Rが無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、Rが無置換の炭素数1〜4のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基である組み合わせである。Rのフェニル基の好ましい置換基としては、2−クロロ基、4−クロロ基、2,4,6−トリクロロ基、4−カルボキシメチル基、4−カルボキシエチル基である。
以下に本発明に用いられる一般式(Y2)で表される色素の具体例を示す。本発明はこれにより限定されるものではない。
Figure 2008265331
これらの色素は、特開平1−225592号公報に記載の方法もしくはこれに準じた方法で容易に合成できる。
本発明に用いられるインクシートの熱転写層には、マゼンタ染料として、従来用いられてきた公知の染料を用いることが可能であるが、その中でも、下記一般式(M1)もしくは(M2)で表される染料を少なくとも1種用いることが好ましい。ただし、本発明に用いられるマゼンタ染料は、これらの染料に限定されるものではない。
Figure 2008265331
一般式(M1)中、Bは置換もしくは無置換のフェニレン基、または2価の置換もしくは無置換のピリジン環基を表し、R、R、RおよびRは各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。
、R、RおよびRの各基はさらに置換基を有していてもよい。B、R、R、RおよびRの各基が置換していてもよい置換基は、一般式(Y1)の環A、RおよびRの各基が置換してもよい置換基が挙げられる。
におけるフェニレン基は、置換基を有してもよい1,4−フェニレン基が好ましく、Bは2価のピリジン環基より置換基を有してもよいフェニレン基が好ましい。
一般式(M1)で表される色素の好ましい置換基の組み合わせは、Bが無置換のフェニレン基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、アリル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、アリル基である組み合わせである。
より好ましい置換基の組み合わせは、Bが無置換のフェニレン基であり、Rが置換もしくは無置換のフェニル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基である組み合わせである。
最も好ましい置換基の組み合わせは、Bが無置換のフェニレン基であり、Rが2−クロロフェニル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、Rが置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基である組み合わせである。Rのアルキル基が更に置換基を持つ場合、シアノ基が好ましい。
Figure 2008265331
以下に一般式(M2)で表される化合物について詳しく説明する。
Figure 2008265331
一般式(M2)中、環Dは置換もしくは無置換のベンゼン環を表し、R、R10およびR11は各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。Rはさらに水素原子を表す。
、R10およびR11の各基はさらに置換基を有していてもよい。環D、R、R10およびR11の各基が置換していてもよい置換基は、一般式(Y1)の環A、RおよびRの各基が置換してもよい置換基が挙げられる。
一般式(M2)で表される色素の好ましい置換基の組み合わせは、環Dが炭素数2〜8のアシルアミノ基が置換されたベンゼン環であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、アシル基であり、R10は置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、アリル基であり、R11は置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、アリル基である組み合わせである。
より好ましい置換基の組み合わせは、環Dが炭素数2〜6のアシルアミノ基が置換されたベンゼン環であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、アシル基であり、R10は置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、アリル基であり、R11は置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、アリル基である組み合わせである。
最も好ましい置換基の組み合わせは、環Dが炭素数2〜4のアシルアミノ基が置換されたベンゼン環であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、アシル基であり、R10は置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、アリル基であり、R11は置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、アリル基である組み合わせである。
Figure 2008265331
本発明に用いられるインクシートの熱転写層には、シアン染料として、従来用いられてきた公知の染料を用いることが可能であるが、その中でも、下記一般式(C1)もしくは(C2)で表される染料を用いることが好ましい。ただし、本発明に用いられるシアン染料は、これらの染料に限定されるものではない。
一般式(C1)で表される染料について説明する。
Figure 2008265331
一般式(C1)中、R12およびR13は各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。R14は水素原子または置換基を表す。
12およびR13の各基はさらに置換基を有していてもよい。R12およびR13の各基が置換していてもよい置換基は、一般式(Y1)の環A、RおよびRの各基が置換してもよい置換基が挙げられる。また、R14における置換基としては一般式(Y1)の環A、RおよびRの各基が置換してもよい置換基が挙げられる。
14における置換基としては、好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基(これらの各基はさらに置換基を有してもよい)であり、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、さらに好ましくは、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜8のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基であり、より好ましくは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ部分が炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基である。
一般式(C1)で表される色素の好ましい置換基の組み合わせは、R12が置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基であり、R13が置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリール基である組み合わせである。
より好ましい置換基の組み合わせは、R12が置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基であり、R13が置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基である組み合わせである。
最も好ましい置換基の組み合わせは、R12が置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、R13が置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基である組み合わせである。
Figure 2008265331
前記一般式(C1)で表される色素のうち、市販されていないものに関しては、米国特許第4,757,046号、同第3,770,370号、独国特許第2316755号、特開2004−51873号、特開平7−137455号、特開昭61−31292号の各公報もしくは明細書、ならびに、J.Chem.Soc.Perkin transfer I,2047(1977)、Champan著,「Merocyanine Dye−Doner Element Used in thermal Dye Transfer」に記載の方法に準じて合成することができる。
次に一般式(C2)で表される染料について詳細に説明する。
Figure 2008265331
一般式(C2)中、環Eは置換もしくは無置換のベンゼン環を表し、R15は水素原子またはハロゲン原子を表し、R16は置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R17は置換もしくは無置換のアシルアミノ基、または置換もしくは無置換のアルコキシカルボニルアミノ基を表し、R18およびR19は各々独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。
環E、R16、R17、R18およびR19の各基はさらに置換基を有していてもよい。環E、R16、R17、R18およびR19の各基が置換していてもよい置換基は、一般式(Y1)の環A、RおよびRの各基が置換してもよい置換基と同じである。
一般式(C2)で表される色素の好ましい置換基の組み合わせは、環Eが炭素数1〜4のアルキル基が置換したベンゼン環、塩素原子が置換したベンゼン環、無置換のベンゼン環であり、R15が水素原子、塩素原子、臭素原子であり、R16が置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基であり、R17が置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアシルアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルコキシカルボニルアミノ基であり、R18が置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基であり、R19が置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基である組み合わせである。
より好ましい置換基の組み合わせは、環Eが炭素数1〜2のアルキル基が置換したベンゼン環、無置換のベンゼン環であり、R15が水素原子、塩素原子であり、R16が置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基であり、R17が置換もしくは無置換の炭素数2〜8のアシルアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜8のアルコキシカルボニルアミノ基であり、R18が置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基であり、R19が置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基である組み合わせである。
最も好ましい組み合わせは好ましい置換基の組み合わせは、環Eがメチル基が置換したベンゼン環、無置換のベンゼン環であり、R15が水素原子、塩素原子であり、R16が置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基であり、R17が置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアシルアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルコキシカルボニルアミノ基であり、R18が置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、R19が置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基である組み合わせである。
Figure 2008265331
前記のような染料を担持するために染料インキに含有されるバインダー樹脂としては、各種のものが公知であり、本発明ではこれらを使用することができる。例としては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、硝酸セルロース等の変性セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド等のアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、各種エストラマー等が挙げられ、いずれも好適に用いることができる。これらを単独で用いる他、これらを混合、またはポリマーの場合各構成モノマー共重合して用いることも可能である。各種架橋剤によって架橋することも好ましい態様である。
なかでも、変性セルロース系樹脂、ビニル系樹脂が好ましく用いられ、プロピオン酸変性セルロース類、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタールをより好ましく用いることができる。
前記の昇華性染料、バインダー樹脂を溶媒に溶解または分散させて、染料インキを調製するが、この際に用いる溶媒としても、各種公知のものを使用することができる。例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤。メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤。トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、水が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても混合して用いてもよい。
次に、本発明の感熱転写シートの構成について説明する。
本発明の感熱転写シートは、支持体の一方の面に、少なくとも1色以上の染料層を設けた感熱転写シートであって、該染料層が前記の染料層インキを塗布することによって形成されたものである。
(支持体)
支持体は、必要とされる耐熱性と強度を有するものであれば、従来公知のいずれのものでも使用することができる。例として、グラシン紙、コンデンサー紙、パフィン紙等の薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル類、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムや、これらの材料を積層したものが好ましい支持体の具体例として挙げられる。ポリエステルフィルムはこれらの中でも特に好ましい。この支持体の厚さは、強度及び耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択されるが、1〜100μm程度のものが好ましく用いられる。より好ましくは2〜50μm程度のものであり,さらに好ましくは3〜10μm程度のものが用いられる。
昇華型の感熱転写記録方式では、印画時に感熱転写シートに含まれる各色相の染料のみを転写させる必要があり、染料を担持する樹脂の転写は好ましくない。このためには感熱転写シートの染料層と支持体との接着が強固でなくてはならない。この接着が弱いと染料層自体が受像シートに付着して、印画の画質が損なわれる。
しかしながら、好適な支持体の例として前述したポリエステルフィルム等の場合には、後述する各色相のインクのぬれ性が良好とは言えず、接着力が不足する場合がある。これに対処するために、支持体表面を物理的な手段で処理する方法および/または、易接着層を形成する方法が好ましく用いられる。
支持体上に樹脂からなる易接着層を形成し、その上に染料層を設けるのが好ましい。易接着層を形成するため、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリオール樹脂、アクリル樹脂およびこれらの樹脂とイソシアネート類との反応物等を使用することができる。イソシアネート類としては、従来から使用されているジイソシアネート化合物、トリイソシアネート化合物等が挙げられる。塗布量は、0.05〜0.1g/m2が好ましい。
感熱転写シートの作製にあたっては、あらかじめ易接着層が設けられた支持体を使用して、その上に染料層を形成することも可能である。
(染料層)
本発明の染料層は、染料層インキをグラビア印刷法あるいはその他の形成手段によって支持体上に塗布し、乾燥して、形成される。染料層インキは、昇華性染料、バインダー樹脂、離型剤、その他必要に応じて、有機または無機の微粒子等の添加剤を適当な溶媒中に加えて溶解又は分散させたものである。
染料層の厚みは、乾燥状態で0.2〜5g/m2程度が好ましく、さらに好ましくは0.
4〜2g/m2程度である。染料層中の昇華性染料の含有量は5〜90質量%が好ましく
、さらに好ましくは10〜70質量%程度である。
(転写性保護層積層体)
本発明では、感熱転写シートに転写性保護層積層体を設けるのも好ましい態様である。転写性保護層積層体は、熱転写された画像の上に透明樹脂からなる保護層を熱転写で形成し、画像を覆い保護するためのものであり、耐擦過性、耐光性、耐候性等の耐久性を向上させるために用いられる。受像シート上に転写された染料が表面に曝されたままの状態では耐光性、耐擦過性、耐薬品性等の画像耐久性が不十分な場合があり、このような透明保護層を設けることが好ましい。図2に例示するように、支持体上に、支持体側から離型層4a、保護層4b、接着剤層4cの順に形成することができる。保護層を複数の層で形成することも可能である。保護層が他の層の機能を兼ね備えている場合には、離型層、接着剤層を省くことも可能である。支持体としては、易接着層の設けられたものを用いることも可能である。
保護層を形成する樹脂としては、耐擦過性、耐薬品性、透明性、硬度に優れた樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これら各樹脂のシリコーン変性樹脂、これら各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例として挙げることができる。この他にも、保護層形成用樹脂として従来から知られている各種の樹脂を用いることができる。また、紫外線吸収性の付与、転写時の膜切れ性、光沢、白色度向上等を目的として、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、有機フィラー及び/又は無機フィラー等を必要に応じて適宜添加することも好ましい。
本発明で用いるアクリル樹脂としては、従来公知のアクリレートモノマー、メタクリレートモノマーの中から選ばれた少なくとも1つ以上のモノマーからなる重合体が好ましく、アクリル系モノマー以外にスチレン、アクリロニトリル等を共重合させても良い。好ましいモノマーとしては、メチルメタクリレートで、仕込み質量比で50質量%以上含有していることが好ましい。
本発明で用いるポリエステル樹脂としては、従来公知の飽和ポリエステル樹脂が使用でき、本発明で使用するポリエステル樹脂の酸成分としては、例えば、芳香族としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、ヘキサハイドロイソフタル酸、ヘキサハイドロテレフタル酸等が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸等が挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては、例えばシクロヘキサンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸等であり、これらの化合物はメチルエステル化されていても構わないし、それらの酸無水物であってもよい。
更に、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、ヒドロキシピバリン酸、γ−ブチリラクトン、ε−カプロラクトン、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等を必要に応じて、併用することが出来る。また、必要に応じて、トリメリット酸、ピロメリット酸等のトリ及びテトラカルボン酸等の3官能以上のポリカルボン酸を全カルボン酸成分に対して10モル%以下であれば、使用することが出来る。特に芳香族ジカルボン酸の一部をスルホン酸或いはその塩で置換された酸成分を、1個以上1分子鎖中に含む構成が好ましく、これらのスルホン酸置換(又はその塩の基)量の上限としては、有機溶剤に可溶な範囲内で共重合されているほうが、他の有機溶剤可溶な添加剤や樹脂と混合して使用できるという点で更に好ましい。これらのスルホン酸置換(又はその塩の基)を含有する好ましい芳香族ジカルボン酸としては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5(4−スルホフェノキシ)イソフタル酸等、またそれらの、アンモニウム塩、及びそのリチウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄等の金属塩、が挙げられる。特に好ましいものは5−ナトリウムスルホイソフタル酸である。
本発明で使用するポリエステルの他の原料であるポリオール成分としては、エチレングルコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、ジメチロールヘプタン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールが挙げられる。ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、さらに、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールエチレンオキサイド付加物、ネオペンチルグリコールプロピレンオキサイド付加物も必要により使用しうる。
芳香族含有グリコールとしては、パラキシレングリコール、メタキシレングリコール、オルトキシレングリコール、1,4−フェニレングリコール、1,4−フェニレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物等の、ビスフェノール類の2つのフェノール性水酸基にエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドをそれぞれ1〜数モル付加して得られるグリコール類が例示される。脂環族ジオール成分としては、例えば、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメチロール、トリシクロデカンジメタノール(TCD−M)、シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジジメタノール、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。上記ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度は50〜120℃が好ましく、又、分子量は2,000〜40,000の範囲が好ましく、更に4,000〜20,000の範囲が保護層転写時に箔切れ性が良くなり、より好ましい。
電離放射線硬化性樹脂を用いることにより、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れた保護層を得ることができる。具体例として、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させるものがある。この際、必要に応じて光重合開始剤を添加して電子線や紫外線によって重合架橋させても良い。その他、公知の電離放射線硬化性樹脂を用いることができる。
印画物に耐光性を付与するために、紫外線吸収剤あるいは/及び紫外線遮断性樹脂を含有する保護層も好ましい態様である。
紫外線吸収剤としては、従来公知の無機系紫外線吸収剤、有機系紫外線吸収剤が使用できる。有機系紫外線吸収剤としては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダートアミン系等の非反応性紫外線吸収剤や、これらの非反応性紫外線吸収剤に、例えば、ビニル基やアクリロイル基、メタアクリロイル基等の付加重合性二重結合、あるいは、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基等を導入し、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂に共重合若しくは、グラフトしたものを紫外線遮断性樹脂として使用することができる。これら紫外線吸収剤に中でも、特にベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系が好ましい。
この他に、保護層に用いられる樹脂のモノマーまたはオリゴマーに紫外線吸収剤を溶解させた後、このモノマーまたはオリゴマーを重合させて紫外線遮断性樹脂を得る方法も開示されている(特開2006-21333)。この場合には紫外線吸収剤は非反応性のもので良い。紫外線吸収剤の市販品としては、チヌビン−P(チバガイギー製)、JF−77(城北化学製)、シーソープ701(白石カルシウム製)、スミソープ200(住友化学製)、バイオソープ520(共同薬品製)、アデカスタブLA−32(旭電化製)等が挙げられる。
これら紫外線吸収剤は画像形成に使用する染料の特性に応じて、有効な紫外線吸収波長域をカバーするように、系の異なるものを組み合わせて使用したり、非反応性紫外線吸収剤は紫外線吸収剤が析出しないように構造が異なるものを複数混合して用いることが好ましい。
有機フィラー及び/又は無機フィラーとしては、ポリエチレンワックス、ビスアマイド、ナイロン、アクリル樹脂、架橋ポリスチレン、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ、マイクロシリカ、コロイダルシリカ等のシリカ微粒子等を例示することができる。本発明の感熱転写シートでは、これらに限定されることなく公知のものを好適に使用することができる。
有機フィラー及び/又は無機フィラーは、粒径が10μm以下、好ましくは0.1〜3μmの範囲であって、滑り性が良好であって透明性の高いものが好ましい。フィラーの添加量は、転写した時に透明性が保たれる程度が好ましく、樹脂100質量部に対して、0〜100質量部の範囲が好ましい。
保護層は、保護層形成用樹脂の種類に依存するが、前記染料層の形成方法と同様の、方法で形成され、0.5〜10μm程度の厚さが好ましい。
(離型層)
保護層が転写時に支持体から剥離しにくい場合には、離型層4aを支持体と保護層との間に形成するのも好ましい態様である。離型層は、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂等のような離型性に優れた材料、或はサーマルヘッドの熱によって溶融しない比較的高軟化点の樹脂、例えば、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、あるいはこれらの樹脂にワックス等の熱離型剤を含有させた樹脂からなる塗布液を従来公知のグラビアコート、グラビアリバースコート等の方法で塗布、乾燥することにより形成することができる。上記の樹脂の中でも、アクリル樹脂として、アクリル酸やメタクリル酸等の単体、または他のモノマー等と共重合させた樹脂が好ましく、支持体との密着性、保護層との離型性において優れている。また、これらの樹脂は単独で用いても複数を用いても良い。
この離型層は、印画時(転写時)には支持体側に残る。
層の厚みは0.5〜5μm程度が好ましい。離型層中に各種の粒子を含有させることにより、あるいは離型層の保護層側の表面をマット処理することにより表面をマット状にして、印画後の受像シート表面を艶消し状態にすることも可能である。
転写性保護層と離型層の間に剥離層を形成しても良い。剥離層は保護層と共に転写される。転写後は印画された受像シートの最上層となる層であって、透明性、耐磨耗性、耐薬品性に優れた樹脂から形成される。樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂等を例示することができる。充填剤、ワックス類等を添加することも可能である。
(接着剤層)
保護層の上に、転写性保護層積層体の最上層として接着剤層を設けることが好ましい。これによって保護層の転写性を良好にすることができる。接着剤層には、公知の粘着剤、感熱接着剤、熱可塑性樹脂を使用することができるが、例として、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、アクリル−紫外線吸収剤共重合体樹脂、紫外線吸収性樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱時接着性の良好な樹脂を挙げることができる。これらの中でもガラス転移温度が40℃〜80℃の熱可塑性樹脂が好ましい。
Tgが40℃未満であると、被覆される画像と透明保護層との接着性が不十分となリ易い。Tgが80℃以上では、透明保護層の転写性が不十分になり易い。
特に好ましいものは、重合度が50〜300、さらに好ましくは50〜250のポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂である。
紫外線吸収性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂または電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、フェニルアクリレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、クマリン系、トリアジン系、ニッケルキレート系、置換アクリロニトリル系、ヒンダードアミン系等の従来公知の非反応性有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基など)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものを、熱可塑性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。
接着層は、上記のような樹脂と、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリシレート系化合物等の有機系の紫外線吸収剤や、また亜鉛、チタン、セリウム、スズ、鉄等の酸化物の如き無機系の紫外線吸収能を有する微粒子の添加剤を加えることができる。また、添加剤として、着色顔料、白色顔料、体質顔料、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等も適宜、必要に応じて使用することができる。上記のような接着層を構成する樹脂と、必要に応じて、上記のような添加剤を加えた塗工液を塗布及び乾燥することによって、好ましくは乾燥状態で0.5〜10μm程度の厚みで接着層を形成する。好ましくは0.5〜5μmであり、さらに好ましくは0.5〜3μmである。
(背面層)
感熱転写シートの裏面は、サーマルヘッド等の加熱デバイスと直接接触して加熱されながら走行していく。そのため、この支持体裏面とサーマルヘッド等の加熱デバイスとの熱融着を防止し、走行を滑らかにするために、背面層を設けることが好ましい。背面層には、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の天然又は合成樹脂の単体又は混合物を用いることができる。
背面層の耐熱性を向上させるために、架橋剤を用いて架橋樹脂層とすることも好ましい態様である。
さらに、走行性向上のためには、背面層に固形あるいは液状の離型剤又は滑剤を含有させることが好ましい。公知のものを用いることができるが、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アミド、カウナウバワックス、モンダンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪酸アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、リン酸エステル系化合物、有機または無機の微粒子等を挙げることができる。
このような背面層は、公知の塗工方法を用いて形成することができる。厚さは0.1〜10μmが好ましく、0.3〜5μmがさらに好ましく、0.5〜3μmが特に好ましい。
本発明における熱転写インクシートとその製造方法について説明する。
イエロー、マゼンタ、シアンの各染料層が同一支持体上に面順次で形成された場合を例にとると、帯状の支持体シートと、その支持体シートの長手方向の互いに異なる位置に設けられたイエロー,マゼンタ,シアンの各染料層領域(熱転写層)と、そのシートの染料層領域の端部に設けられた検知マークとを備えている。検知マークはシートの長手方向に対して直角に設けられている。
これらの層の形成には公知の塗布方法を用いることができる。ロールコート、バーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート等の方法を例として挙げることができる。印刷胴によるグラビア印刷法を例にとると、まず、イエロー印刷胴で、イエロー染料層領域を印刷し、ついで、マゼンタ印刷胴でマゼンタ染料層領域を印刷し、さらに、シアン印刷胴でシアン染料層領域を印刷する。そして、マーク印刷胴によって、検知マークを最後に一度に印刷する。
複数の染料層の版部を同一の印刷胴に設けて印刷することもできる(多面付け)。しかしながら、この方法だと、各版部の製造誤差などによって、製造された転写層の厚み等が微妙に異なる場合がある。このようにして作成された感熱転写シートを用いで印画する(受像シートに転写)と、色相の違いが発生しやすい。これを防ぐには、各染料層領域の少なくとも1つの領域ごとに、又は、前記染料層領域の各組ごとに異なる検知マークを印刷することも可能である。
上記では、イエロー,マゼンタ,シアンの染料層領域を持つ場合について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、前記3色の染料層の他に、ブラック層および/または転写性保護層積層体が設けられていても良い。
次に感熱転写受像シート(受像シート)に関して詳細に説明する。
本発明に用いられる感熱転写受像シートは、支持体上に少なくとも1層の染料受容層(受容層)を有し、支持体と受容層との間に少なくとも1層の断熱層(多孔質層)を有する。また、受容層と断熱層との間に、例えば白地調整層、帯電調節層、接着層、プライマー層などの下地層が形成されていてもよい。
受容層および断熱層は同時重層塗布により形成されることが好ましい。また、下地層を含む場合は、受容層、下地層および断熱層を同時重層塗布により形成することができる。
支持体の裏面側にはカール調整層、筆記層、帯電調整層が形成されていることが好ましい。支持体の裏面側の各層の塗布は、ロールコート、バーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート等の一般的な方法で行うことができる。
<受容層>
[熱可塑性樹脂]
本発明において、受容層に熱可塑性樹脂が好ましく使用される。好ましい熱可塑性樹脂の例としては、ポリ塩化ビニル・ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー・ポリ酢酸ビニル・エチレン酢酸ビニル共重合体・塩化ビニル酢酸ビニル共重合体・ポリアクリルエステル・ポリスチレン・ポリスチレンアクリル等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール・ポリビニルブチラール・ポリビニルアセタール等のアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリプチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、特開平4−296595号公報や特開2002−264543号公報に記載セルロース系樹脂やセルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、CAB321−0.1、いずれも商品名、イーストマンケミカル社製)等のセルロース系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、尿素樹脂・メラミン樹脂・ベンゾグアナミン樹脂等のポリアミド系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、相溶する範囲内で任意にブレンドして用いることもできる。特開昭57−169370号、同57−207250号、同60−25793号の各公報等にも受容層を形成した樹脂が開示されている。
上記ポリマー中でもポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルおよびその共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリカプロラクトンまたはこれらの混合物を含有することがさらに好ましく、ポリエステル、ポリ塩化ビニルおよびその共重合体またはこれらの混合物が特に好ましい。ポリエステルおよびポリ塩化ビニルについて、さらに詳しく説明する。以上のポリマーは、単独またはこれらの混合物として用いることができる。
(ポリエステル系ポリマー)
受容層に用いられるポリエステル系ポリマーについて、さらに詳しく説明する。ポリエステルはジカルボン酸成分(その誘導体含む)とジオール成分(その誘導体を含む)との重縮合により得られるものである。ポリエステルポリマーは、芳香環および/または脂環を含有する。脂環式ポリエステルの技術については、特開平5−238167号公報に記載の技術が染料取り込み能と像の安定性の点で有効である。
本発明においては、上記のジカルボン酸成分およびジオール成分を少なくとも使用して、分子量(質量平均分子量(Mw))が通常約11000以上、好ましくは約15000以上、より好ましくは約17000以上となるように重縮合したポリエステル系ポリマーを使用する。分子量があまり低いものを使用すると、形成される受容層の弾性率が低くなり、また耐熱性も足りなくなるので、感熱転写シートと受像シートとの離型性を確保することが難しくなる場合がある。分子量は、弾性率を上げる観点から大きいほど望ましく、受容層形成時に塗工液溶媒に溶かすことができなくなったり、受容層を塗布乾燥後に基材シートとの接着性に悪影響が出たりする等の弊害が生じない限り、特に限定されないが、好ましくは約25000以下、高くても約30000程度である。なお、エステル系ポリマーの合成法としては、従来公知の方法を使用すればよい。
飽和ポリエステルとしては、例えばバイロン200、バイロン290、バイロン600等(いずれも商品名、東洋紡(株)製)、KA−1038C(商品名、荒川化学工業(株)製)、TP220、TP235(いずれも商品名、日本合成化学(株)製)等が用いられる。
(塩化ビニル系ポリマー)
受容層に用いられる塩化ビニル系ポリマー、特に塩化ビニルを用いた共重合体について、さらに詳しく説明する。
塩化ビニル系共重合体は、塩化ビニル成分含有率85〜97質量%で重合度200〜800のものが好ましい。塩化ビニルと共重合するモノマーには特に限定はなく、塩化ビニルと共重合できればよく、酢酸ビニルが特に好ましい。したがって、受容層に用いる塩化ビニル系ポリマーとしては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が優れているが、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は必ずしも塩化ビニル成分と酢酸ビニル成分のみの共重合体である場合に限らず、本発明の目的を妨げない範囲のビニルアルコール成分、マレイン酸成分等を含むものであってもよい。このような塩化ビニルと酢酸ビニルを主単量体とする共重合体を構成する他の単量体成分としては、ビニルアルコール、プロピオン酸ビニルなどのビニルアルコール誘導体;アクリル酸およびメタクリル酸およびそれらのメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−エチルヘキシルエステルなどのアクリル酸およびメタクリル酸誘導体;マレイン酸、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチルなどのマレイン酸誘導体;メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル誘導体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレンなどが挙げられる。共重合体中にしめる塩化ビニルおよび酢酸ビニルの成分比は任意の比率でよいが、塩化ビニル成分が共重合体中で50質量%以上であるのが好ましい。また、先に挙げた塩化ビニルや酢酸ビニル以外の成分は10質量%以下であるのが好ましい。
このような塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体としては、SOLBIN C、SOLBIN CL、SOLBIN CH、SOLBIN CN、SOLBIN C5、SOLBIN M、SOLBIN MF、SOLBIN A、SOLBIN AL(いずれも商品名、日信化学工業(株)製)、エスレックA、エスレックC、エスレックM(いずれも商品名、積水化学工業(株)製)、デンカビニル1000GKT、デンカビニル1000L、デンカビニル1000CK、デンカビニル1000A、デンカビニル1000LK2、デンカ
ビニル1000AS、デンカビニル1000GS、デンカビニル1000LT3、デンカ
ビニル1000D、デンカビニル1000W(いずれも商品名、電気化学工業(株)製)等が挙げられる。
以上に挙げたポリマーは、有機溶剤(メチルエチルケトン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)を適宜用いて溶解させることで、支持体上に塗布することができる。
(ポリマーラテックス)
本発明においては、上記以外にもポリマーラテックスを好ましく用いることができる。以下、ポリマーラテックスについて説明する。
本発明で用いる感熱転写受像シートにおいて、受容層に用いうるポリマーラテックスは水不溶な塩化ビニルをモノマー単位として含む疎水性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散したものが好ましい。分散状態としてはポリマーが分散媒中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散したものなどいずれでもよい。なおポリマーラテックスについては、奥田平,稲垣寛編集,「合成樹脂エマルジョン」,高分子刊行会発行(1978年);杉村孝明,片岡靖男,鈴木聡一,笠原啓司編集,「合成ラテックスの応用」,高分子刊行会発行(1993年);室井宗一著,「合成ラテックスの化学」,高分子刊行会発行(1970年);三代澤良明監修,「水性コーティング材料の開発と応用」,シーエムシー出版(2004年)および特開昭64−538号公報などに記載されている。分散粒子の平均粒子サイズは、好ましくは1〜50000nm、より好ましくは5〜1000nm程度である。
分散粒子の粒子サイズ分布に関しては特に制限は無く、広い粒子サイズ分布を持つものでも単分散の粒子サイズ分布を持つものでもよい。
ポリマーラテックスは、通常の均一構造のポリマーラテックスであっても、いわゆるコア/シェル型のラテックスであってもよい。このとき、コアとシェルでガラス転移温度を変えると好ましい場合がある。本発明で用いるポリマーラテックスのガラス転移温度は、−30℃〜100℃が好ましく、0℃〜80℃がより好ましく、10℃〜70℃がさらに好ましく、15℃〜60℃が特に好ましい。
受容層に用いられるポリマーラテックスとしては、ポリ塩化ビニル類、塩化ビニルをモノマー単位として含む共重合体、例えば塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニルアクリル共重合体ポリマーを好ましく用いることができる。この場合、塩化ビニルモノマーの比率は50%〜95%が好ましい。これらポリマーは、直鎖のポリマーでも、枝分かれしたポリマーでも、また架橋されたポリマーであってもよいし、単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーであってもよいし、2種類以上のモノマーが重合したコポリマーであってもよい。コポリマーの場合は、ランダムコポリマーでも、ブロックコポリマーでもよい。これらポリマーの数平均分子量は通常5000〜1000000、好ましくは10000〜500000である。分子量が小さすぎるものはラテックスを含有する層の力学強度が不十分であることがあり、大きすぎるものは成膜性が悪いことがある。また、架橋性のポリマーラテックスも好ましく使用される。
本発明で使用できるポリマーラテックスは市販もされており、以下のようなポリマーが利用できる。例としては、日本ゼオン(株)製G351、G576、日信化学工業(株)製ビニブラン240、270、277、375、386、609、550、601、602、630、660、671、683、680、680S、681N、685R、277、380、381、410、430、432、860、863、865、867、900、900GT、938、950などが挙げられる(いずれも商品名)。
これらのポリマーラテックスは単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドして用いてもよい。
受容層においては、塩化ビニルをモノマー単位として含む共重合体ラテックスは層中の全固形分に占める比率で50%以上であることが好ましい。
本発明では、受容層を水系の塗工液を塗布後乾燥して調製することが好ましい。ただし、ここで言う「水系」とは塗工液の溶媒(分散媒)の60質量%以上が水であることをいう。塗工液の水以外の成分としてはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、オキシエチルフェニルエーテルなどの水混和性の有機溶媒を用いることができる。
さらに、本発明に用いられる上記のポリマーラテックスは、上記のポリマーラテックスとともにいかなるポリマーを併用してもよい。併用することのできるポリマーとしては、透明または半透明で、無色であることが好ましく、天然樹脂やポリマーおよびコポリマー、合成樹脂やポリマーおよびコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば、ゼラチン類、ポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース類、セルロースアセテート類、セルロースアセテートブチレート類、ポリビニルピロリドン類、カゼイン、デンプン、ポリアクリル酸類、ポリメチルメタクリル酸類、ポリ塩化ビニル類、ポリメタクリル酸類、スチレン−無水マレイン酸共重合体類、スチレン−アクリロニトリル共重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体類、ポリビニルアセタール類(例えば、ポリビニルホルマールおよびポリビニルブチラール)、ポリエステル類、ポリウレタン類、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニリデン類、ポリエポキシド類、ポリカーボネート類、ポリ酢酸ビニル類、ポリオレフィン類、ポリアミド類が挙げられる。バインダーは、水または有機溶媒、またはエマルションから被覆形成してもよい。
本発明に用いられるバインダーは、加工脆性と画像保存性の点でガラス転移温度(Tg)が−30℃〜90℃の範囲のものが好ましく、より好ましくは−10℃〜85℃の範囲、さらに好ましくは0℃〜70℃の範囲である。バインダーとして2種以上のポリマーをブレンドして用いることも可能で、この場合、組成分を考慮し加重平均したTgが上記の範囲に入ることが好ましい。また、相分離した場合やコア−シェル構造を有する場合には加重平均したTgが上記の範囲に入ることが好ましい。
[離型剤]
感熱転写受像シートの受像面に充分な剥離性能がない場合には、画像形成時にサーマルヘッドによる熱によって感熱転写シートと感熱転写受像シート(受像シート)が融着し、剥離時に大きな剥離音が発生したり、また、染料層が層ごと転写されたり、受容層が基材から剥離するいわゆる異状転写の問題が発生する。上記のような剥離性の問題を解決する方法としては、各種離型剤を受容層中に内添する方法、若しくは、受容層の上に別途離型層を設ける方法が知られている。本発明では、画像印画時の感熱転写シートと受像シートとの離型性をより確実に確保するために、離型剤を受容層に使用することが好ましい。
離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類;シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびその他当該技術分野で公知の離型剤を使用することができ、フッ素系界面活性剤等に代表されるフッ素系化合物、シリコーン系界面活性剤、シリコーンオイルおよび/またはその硬化物等のシリコーン系化合物が好ましく用いられる。
なお、単色印画のハイライト部で染料バインダーが受容層に取られる異状転写を起こすことがある。また、従来、付加重合型シリコーンは、触媒の存在下で硬化反応を進行させるのが一般的であり、硬化触媒としては、鉄族、白金族の8族遷移金属錯体のほとんど全てが有効であることが知られているが、一般には白金化合物が最も効率がよく、通常はシリコーンオイルに可溶の白金錯体である白金触媒が好ましく使用される。反応に必要な添加量としては、1〜100ppm程度で充分である。
受容層の塗布量は、0.5〜10g/m2(固形分換算、以下本発明における塗布量は
特に断りのない限り、固形分換算の数値である。)が好ましい。
<離型層>
硬化変性シリコーンオイルは、受容層に添加しなくても、受容層の上に形成される離型層に添加してもよい。この場合は、受容層として、上述した様な熱可塑性樹脂を一種類以上使用して形成してもよく、またシリコーンを添加した受容層を使用してもよい。この離型層は、硬化型変性シリコーンを含有してなるが、使用するシリコーンの種類や使用方法は、受容層に使用する場合と同様である。また、触媒や遅延剤を使用する場合も、受容層中に添加するのと同様である。離型層は、シリコーンのみにより形成してもよいし、バインダー樹脂として、相溶性のよい樹脂と混合して使用してもよい。この離型層の厚みは、0.001〜1g/m2程度である。
フッ素系界面活性剤としては、Fluorad FC−430、FC−431(いずれも商品名、3M社製)が挙げられる。
<断熱層>
断熱層は、サーマルヘッド等を用いた加熱転写時における熱から支持体を保護する役割を果たす。また、高いクッション性を有するので、基材として紙を用いた場合であっても、印字感度の高い熱転写受像シートを得ることができる。断熱層は1層でも2層以上でも良い。断熱層は、受容層より支持体側に設けられる。
本発明に用いられる受像シートにおいて、断熱層は中空ポリマーと親水性ポリマーを含有する。
本発明における中空ポリマーとは粒子内部に独立した気孔を有するポリマー粒子であり、例えば、[1]ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂等により形成された隔壁内部に水などの分散媒が入っており、塗布乾燥後、粒子内の分散媒が粒子外に蒸発して粒子内部が中空となる非発泡型の中空粒子、[2]ブタン、ペンタンなどの低沸点液体を、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステルのいずれか又はそれらの混合物もしくは重合物よりなる樹脂で覆っており、塗工後、加熱により粒子内部の低沸点液体が膨張することにより内部が中空となる発泡型マイクロバルーン、[3]上記の[2]をあらかじめ加熱発泡させて中空ポリマーとしたマイクロバルーンなどが挙げられる。
これらの中空ポリマーの粒子サイズは0.1〜20μmが好ましく、0.1〜2μmがより好ましく、0.1〜1μmが更に好ましく、0.2〜0.8μmが特に好ましい。サイズが小さすぎると、中空率が下がる傾向があり望まれる断熱性が得られなくなり、サイズが大きすぎると、断熱層の膜厚に対して中空ポリマーの粒子径が大きすぎて平滑な面が得られにくくなり、粗大粒子に起因する塗布故障が発生しやすくなるためである。
中空ポリマーの中空率は、20〜70%程度のものが好ましく、20〜50%のものがより好ましい。これは、中空率が20%未満になると十分な断熱性が得られなくなり、中空率が過剰に高くなると、粒子サイズが好ましい範囲では不完全な中空粒子の比率が増えて、十分な膜強度が得られなくなるからである。
中空ポリマーのガラス転移温度(Tg)は70℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。中空ポリマーは必要に応じて2種以上混合して使用することができる。
このような中空ポリマーは市販されており、前記[1]の具体例としてはローアンドハース社製ローペイク1055、大日本インキ社製ボンコートPP−1000、JSR社製SX866(B)、日本ゼオン社製ニッポールMH5055(いずれも商品名)などが挙げられる。前記[2]の具体例としては松本油脂製薬社製のF−30、F−50(いずれも商品名)などが挙げられる。前記[3]の具体例としては松本油脂製薬社製のF−30E、日本フェライト社製エクスパンセル461DE、551DE、551DE20(いずれも商品名)が挙げられる。これらの中で、前記[1]の系列の中空ポリマーがより好ましく使用できる。
中空ポリマーを含む断熱層中にはバインダー樹脂として水分散型樹脂または水溶解型樹脂をバインダーとして含有することが好ましい。本発明で使用されるバインダー樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニリデン樹脂、セルロース誘導体、カゼイン、デンプン、ゼラチンなどの公知の樹脂を用いることができる。本発明においてはゼラチンを用いることが特に好ましい。またこれらの樹脂は単独又は混合して用いることができる。
断熱層における中空ポリマーの固形分含有量は、バインダー樹脂の固形分含有量を100質量部としたとき5〜2000質量部の間であることが好ましく、5〜1000質量部の間であることがより好ましく、5〜400質量部の間であることが更に好ましい。また、中空ポリマーの固形分の塗工液に対して占める質量比は、1〜70質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。中空ポリマーの比率が少なすぎると十分な断熱性をえることができず、中空ポリマーの比率が多すぎると中空ポリマー同士の結着力が低下し、十分な膜強度が得られず、耐擦過性が悪化する。
中空ポリマーを含む断熱層の厚みは5〜50μmであることが好ましく、5〜40μmであることがより好ましい。
<親水性ポリマー>
断熱層は親水性ポリマー(以後、水溶性ポリマーまたは水溶性高分子とも称す)を含有する。本発明に用いることのできる水溶性ポリマーは、天然高分子(多糖類系、微生物系、動物系)、半合成高分子(セルロース系、デンプン系、アルギン酸系)および合成高分子系(ビニル系、その他)であり、以下に述べるポリビニルアルコールを始めとする合成ポリマーや、植物由来のセルロース等を原料とする天然あるいは半合成ポリマーが本発明で使用できる水溶性ポリマーに該当する。
ここで、水溶性ポリマーとは、20℃における水100gに対し0.05g以上溶解すればよく、より好ましくは0.1g以上、さらに好ましくは0.5g以上、特に好ましくは1g以上である。
本発明に用いることのできる水溶性ポリマーのうち、天然高分子および半合成高分子について詳しく説明する。植物系多糖類としては、アラビアガム、κ−カラギーナン、ι−カラギーナン、λ−カラギーナンなど、微生物系多糖類としては、キサンタンガム(Kelco製Keltrol Tなど)、デキストリン(National Starch & Chemical Co.製Nadex360など)など、動物系天然高分子としては、ゼラチン(Croda製Crodyne B419など)、カゼインなどが挙げられる(いずれも商品名)。セルロース系としては、エチルセルロース(I.C.I.製Cellofas WLDなど)、カルボキシメチルセルロース(ダイセル製CMCなど)、ヒドロキシエチルセルロース(ダイセル製HECなど)、ヒドロキシプロピルセルロース(Aqualon製Klucelなど)、メチルセルロース(Henkel製Viscontranなど)、ニトロセルロース(Hercules製Isopropyl Wetなど)、カチオン化セルロース(Croda製Crodacel QMなど)な
どが挙げられる(いずれも商品名)。
本発明においてはゼラチンが好ましい態様の一つである。本発明に用いるゼラチンは分子量10,000から1,000,000までのものを用いることができる。
本発明に用いることのできる水溶性ポリマーのうち、合成高分子について詳しく説明する。ポリアクリル酸などのアクリル系ポリマー、ポリビニルアルコールなどのビニル系ポリマー、その他、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリメチルビニルエーテル、ポリエチレンイミン、ポリスチレンスルホン酸又はその共重合体、水溶性ポリエステルなどであるが、本発明に用いることのできる水溶性合成高分子のうちポリビニルアルコール類が好ましい。
以下に、ポリビニルアルコールについては、完全けん化物、部分けん化物、変性ポリビニルアルコール等、各種ポリビニルアルコールを用いることができる。これらポリビニルアルコールについては、長野浩一ら共著,「ポバール」(高分子刊行会発行)に記載のものが用いられる。
ポリビニルアルコールは、その水溶液に添加する微量の溶剤あるいは無機塩類によって粘度調整をしたり粘度安定化させたりすることが可能であって、詳しくは上記文献、長野浩一ら共著,「ポバール」,高分子刊行会発行,144〜154頁記載のものを使用することができる。その代表例としてホウ酸を含有させることで塗布面質を向上させることができ、好ましい。ホウ酸の添加量は、ポリビニルアルコールに対し0.01〜40質量%であることが好ましい。
本発明においては、水溶性ポリマーがポリビニルアルコール類、ゼラチンが好ましく、ゼラチンが最も好ましい。
断熱層における水溶性ポリマーの添加量は、当該断熱層全体の1〜75質量%であることが好ましく、1〜50質量%であることがより好ましい。
断熱層にゼラチンを使用する場合、ゼラチンの塗工液に占める量は0.5〜14質量%が好ましく、1〜6質量%が特に好ましい。また、断熱層における前記中空ポリマーの塗布量は1〜100g/m2が好ましく、5〜20g/m2がより好ましい。
また、断熱層に含まれる水溶性ポリマーは、クッション性や膜強度を調整する為硬膜剤により架橋されていてもよい。硬膜により架橋する場合は、硬膜剤として、特開平1−214845号公報17頁のH−1,4,6,8,14,米国特許第4,618,573号明細書のカラム13〜23の式(VII)〜(XII)で表わされる化合物(H−1〜54)、特開平2−214852号公報8頁右下の式(6)で表わされる化合物(H−1〜76),特にH−14、米国特許第3,325,287号明細書のクレーム1に記載の化合物などが好ましく用いられる。断熱層中の水溶性ポリマーは、硬膜剤の種類によっても異なるが0.1〜20質量%架橋されていることが好ましく、1〜10質量%架橋されていることがより好ましい。
本発明においては、前記受容層にも断熱層において使用される水溶性ポリマーを使用することも好ましい形態であり、これらの水溶性ポリマーの好ましいポリマーは、断熱層と同じである。
<下地層>
受容層と断熱層との間には下地層が形成されていてもよく、例えば白地調整層、帯電調節層、接着層、プライマー層が形成される。これらの層については、例えば特許第3585599号公報、特許第2925244号公報などに記載されたものと同様の構成とすることができる。
<支持体>
本発明では、どのような支持体でもよく、感熱転写受像シートで公知の支持体が好ましいが、耐水性支持体が特に好ましく用いられる。耐水性支持体を用いることで支持体中に水分が吸収されるのを防止して、受容層の経時による性能変化を防止することができる。耐水性支持体としては例えばコート紙やラミネート紙、合成紙を用いることができる。
以下、本発明の感熱転写受像シートの製造方法について説明する。
本発明の感熱転写受像シートは、少なくとも1層の受容層、中間層および断熱層を支持体上に同時重層塗布することで形成することができる。
支持体上に単層の塗布を行う場合、バーコーターによる塗布、スライド塗布などの方法が好ましく用いられる。また、複数の機能の異なる複数の層(気泡層、断熱層、中間層、受容層など)からなる多層構成の受像シートを製造する場合、スライド塗布(スライドコーティング法)、カーテン塗布(カーテンコーティング法)といわれる方法が知られている。
本発明では、上記同時重層塗布を多層構成の受像シートの製造に用いることにより、生産性を大幅に向上させると同時に画像欠陥を大幅に減少させることができる。
本発明においては多層構成を構成する1層あたりの塗布液の塗布量は1g/m2〜500g/m2の範囲が好ましい。多層構成の層数は2以上で任意に選択できる。受容層は支持体から最も遠く離れた層として設けられることが好ましい。
本発明の画像形成システムは、上記の感熱転写受像シートの受容層と上記の感熱転写シートの熱転写層とが接するように重ね合わせ、画像信号に応じた熱エネルギーを付与することにより熱転写画像を形成するものである。
具体的な画像形成は、例えば特開2005−88545号公報などに記載された方法と同様にして行うことができる。本発明では、消費者にプリント物を提供するまでの時間を短縮するという観点から、プリント時間は15秒未満が好ましく、5〜12秒がより好ましい。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中で、部または%とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
[感熱転写シートの作製]
(感熱転写シート用塗工液および、保護層用塗工液の作製)
感熱転写シート作製のため下記の塗工液を作製した。
イエロー熱転写層用塗工液PY−1の作製
イエロー色素Y2−3 3.9質量部
イエロー色素Y1−7 3.9質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 6.0質量部
(エスレックスKS−1、商品名、積水化学工業(株)製)
ポリビニルブチラール樹脂 2.2質量部
(デンカブチラール#5000−A、商品名、電気化学工業(株)製)
離型剤 0.10質量部
(X−22−3000T、商品名、信越化学工業(株)製)
マット剤 0.15質量部
(フローセンUF、商品名、住友精化(株)製)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比2/1) 84質量部
マゼンタ熱転写層用塗工液PM−1の作製
マゼンタ色素M1−2 0.2質量部
マゼンタ色素M2−1 0.7質量部
マゼンタ色素M2−3 6.5質量部
シアン色素C2−2 0.4質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 8.0質量部
(エスレックスKS−1、商品名、 積水化学工業(株)製)
ポリビニルブチラール樹脂 0.2質量部
(デンカブチラール#5000−A、商品名、電気化学工業(株)製)
離型剤 0.10質量部
(X−22−3000T、商品名、信越化学工業(株)製)
マット剤 0.15質量部
(フローセンUF、商品名、住友精化(株)製)

メチルエチルケトン/トルエン(質量比2/1) 84質量部
シアン熱転写層用塗工液PC−1の作製
シアン色素C1−3 1.2質量部
シアン色素C2−2 6.6質量部
ポリビニルアセタール樹脂 7.3質量部
(エスレックスKS−1、商品名、 積水化学工業(株)製)
ポリビニルブチラール樹脂 0.9質量部
(デンカブチラール#5000−A、商品名、電気化学工業(株)製)
離型剤 0.10質量部
(X−22−3000T、商品名、信越化学工業(株)製)
マット剤 0.15質量部
(フローセンUF、商品名、住友精化(株)製)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比2/1) 84質量部
熱転写可能な保護層用離型層塗工液PU1の作製
変性セルロース樹脂 5質量部
(L−30、商品名、ダイセル化学(株)製)
メチルエチルケトン 95質量部
熱転写可能な保護層用剥離層塗工液PO1の作製
アクリル樹脂溶液(固形分40%) 90質量部
(UNO−1、商品名、岐阜セラミック(有)製)
メタノール/イソプロパノール(質量比1/1) 10質量部
熱転写可能な保護層用接着層塗工液A1の作製
アクリル樹脂 25質量部
(ダイアナールBR−77、商品名、三菱レイヨン(株)製)
下記紫外線吸収剤UV−1 1質量部
下記紫外線吸収剤UV−2 2質量部
下記紫外線吸収剤UV−3 1質量部
下記紫外線吸収剤UV−4 1質量部
PMMA微粒子(ポリメチルメタクリレート微粒子) 0.4質量部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比2/1) 70質量部
Figure 2008265331
(背面層用塗工液の作製)
感熱転写シートの背面耐熱層作製のため下記の塗工液を作製した
背面層塗工液BC1の作製
アクリル系ポリオール樹脂 26.0質量部
(アクリディックA−801、商品名、大日本インキ化学工業(株)製)
ステアリン酸亜鉛 0.43質量部
(SZ−2000、商品名、堺化学工業(株)製) 1.27質量部
リン酸エステル
(プライサーフA217、商品名、第一工業製薬(株)製)
イソシアネート(50%溶液) 8.0質量部
(バーノックD−800、商品名、大日本インキ化学工業(株)製)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比2/1) 64質量部
(前記塗工液の塗布によるシートの作製)
支持体として片面に易接着処理がされている厚さ6.0μmのポリエステルフィルム(ダイアホイルK200E−6F、商品名、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製)の易接着処理がされていない面に乾燥後の固形分塗布量が1g/mとなるように背面層塗工液BC1を塗布した、乾燥後、60℃で熱処理を行い硬化させた。
このようにして作製したポリエステルフィルムの易接着層塗布側に前記塗工液により、イエロー、マゼンタ、シアンの各熱転写層および保護層を面順次となるように塗布した感熱転写シート100を作製した。なお、保護層を形成する場合は、保護層用離型層用塗工液PU1を塗布し、乾燥した後に、その上に保護層用剥離層用塗工液PO1を塗布し、乾燥した後に、さらにその上に保護層用接着層塗工液A1を塗布した。
この時の塗布量は固形分塗布量が、以下の塗布量となるように調整した。
イエロー熱転写層 0.8g/m
マゼンタ熱転写層 0.8g/m
シアン熱転写層 0.8g/m
保護層離型層 0.3g/m
保護層剥離層 0.5g/m
保護層接着層 2.2g/m
さらに、各色の熱転写層塗工液の離型剤を下記のように変化させて、表1に記載した試
料101〜107を作製した。
TSF4701;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製
SG8427;アルコール変性シリコーンオイル 東レ・ダウコーニング
CRC−7025X;シリコーン変性ポリイミド樹脂 住友ベークライト
[感熱転写受像シートの作製]
受像シートS1の作製
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面に、コロナ放電処理を施した後ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設けた。この上に、下記組成の下引き層、断熱層、受容層下層、受容層上層の順に支持体側からこの順に積層させた状態で、米国特許第2,761,791号明細書に記載の第9図に例示された方法により、重層塗布を行った。それぞれの乾燥時の塗布量は下引き層:6.7g/m、断熱層:8.6g/m、受容層下層:2.6g/m、受容層上層:2.7g/mとなるように塗布を行った。
受容層上層
塩化ビニル系ラテックス(固形分として) 22.2質量部
(ビニブラン900、商品名、日信化学工業(株)製)
塩化ビニル系ラテックス(固形分として) 2.5質量部
(ビニブラン276、商品名、日信化学工業(株)製)
ゼラチン 0.5質量部
下記エステル系ワックスEW−1 2.0質量部
下記界面活性剤F−1 0.04質量部
受容層下層
塩化ビニル系ラテックス(固形分として) 24.4質量部
(ビニブラン690、商品名、日信化学工業(株)製)
ゼラチン 1.4質量部
下記界面活性剤F−1 0.04質量部
断熱層
中空ポリマー粒子ラテックス(固形分として) 579質量部
(MH5055、商品名、日本ゼオン(株)製)
ゼラチン 279質量部
下引き層
ポリビニルアルコール 16.8質量部
(ポバールPVA205、商品名、(株)クラレ製)
スチレンブタジエンゴムラテックス(固形分として) 150質量部
(SR−102、商品名、日本エイ
アンド エル(株)製)
下記界面活性剤F−1 0.1質量部
Figure 2008265331
[画像形成]
前記の各感熱転写シートおよび感熱転写受像シートS1を、富士フイルム株式会社製昇華型熱転写プリンタASK2000(商品名)に装填可能なように加工し、高速プリントモードで出力を行った。この際、ライン速度は0.73m秒/ライン、TPHの最高到達温度は450℃であった。
[評価試験]
リボンシワ評価
15℃20%恒温恒湿に、前記昇華型プリンター・試料100から109の感熱受像シート
・感熱転写シートS1を24時間放置して安定化した後に、KGサイズの黒ベタ((R、G、B)=(0、0、0))となるデジタル画像情報を30枚プリントした。30枚目のプリントに発生したリボンジワを定量化するために、セイコーエプソン(株)社製ネットワークスキャナーES-2200をAdobe社製フォトショップCSで制御し、24bitカラー、100dpi条件でプリント画像を取り込んで、各ピクセル8bitカラー情報としてbmp形式データファイル化した。画像取り込みの際、画面縁のノイズ情報を除去するために、画面中央98%部分を用いて画像解析を行った。リボンシワの画像解析は、このデータファイルの中から、Rの情報を抽出し、25以上の情報を示す点を黒く再現していないピクセルと定義し、そのピクセル総数をマイクロソフト社製表計算ソフトExcelを用いてカウントしRSとした。リボンシワが少なければRS値は低くなり、多く発生すればRS値が高くなる。
離型性評価
リボンシワ評価と同様に黒ベタを作成したときの剥離音により、感熱受像シート・感熱転写シートの離型性を評価した。評価は下記の通りである。
◎・・・全く剥離音がしない
△・・・剥離音はするが、転写異常はない
×・・・剥離音が大きく、転写異常あり
塗布面状の評価
○:目視で塗布ムラ、ハジキ等が認められない。
△:目視で識別できるか、できない程度にわずかに塗布ムラ、ハジキ等がある。
×:目視で塗布ムラ、ハジキ等が明確に認知できる。
Figure 2008265331
上記表1の結果から、試料100と比較して面順次にシリコーン量が上昇する試料101は、リボンシワが悪化し、塗布面状も悪い。試料101,102よりCにシリコーン量を多くするとリボンシワの発生が悪化することが分かる。
本発明の試料104〜107は、100と比較してリボンシワの発生が少ない。また、剥離性もよく、塗布面状も良好であることが分かる。
実施例2
実施例1にて作製した受像シートS1に代えて、以下の受像シートS2、S3を用いて、実施例1と同様な試験を行い、本発明により優れた結果が得られることを確認した。
[感熱転写受像シートの作製]
受像シートS2の作製
支持体として合成紙(ユポFPG200、厚さ200μm、商品名、ユポコーポレーション社製)を用い、この一方の面に下記組成の白色中間層、受容層の順にバーコーターにより塗布を行った。それぞれの乾燥時の塗布量は白色中間層1.0g/m2、受容層4.
0g/m2となるように塗布を行い、乾燥は各層110℃、30秒間行った。
白色中間層
ポリエステル樹脂(バイロン200、商品名、東洋紡積(株)製) 10質量部
蛍光増白剤(Uvitex OB、商品名、チバガイギー社製) 1質量部
酸化チタン 30質量部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90質量部
受容層
塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 100質量部
(ソルバインA、商品名、日信化学工業(株)製)
アミノ変性シリコーン 5質量部
(信越化学工業(株)製、商品名、X22−3050C)
エポキシ変性シリコーン 5質量部
(信越化学工業(株)製、商品名、X22−300E)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 400質量部
受像シートS3の作製
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面に、コロナ放電処理を施した後ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設けた。この上に、受像シートS1と同じ組成の断熱層とゼラチンのみからなる中間層を支持体側からこの順に積層させた状態で、米国特許第2,761,791号明細書に記載の第9図に例示された方法により、重層塗布を行った。塗布後すぐに50℃16時間熱処理を行った。それぞれの乾燥時の塗布量は断熱層:15g/m、中間層:0.2g/mとなるように塗布を行った。得られた試料の中間層の上に、バーコーターにて受像シートS2と同じ組成の受容層の塗布を行った。需要層の乾燥時の塗布量は4.0g/m2となるように塗布を行い、乾燥は
、塗布後すぐに110℃、30秒間行った。
感熱転写シートの一例を示す図である。 感熱転写シートの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 感熱転写シート
2 基材
3 熱転写層(染料層またはインク層)
4 転写性保護層積層体
4a 離型層
4b 保護層
4c 接着剤層
5 裏面層(背面層)

Claims (4)

  1. 支持体上に少なくとも1つのイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層および剥離可能な熱転写性保護層を含有する感熱転写シートにおいて、各カラー熱転写層に離型剤を含有し、該離型剤の含有量が面順次に少ないことを特徴とする感熱転写シート。
  2. 支持体上に少なくとも1つのイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層および剥離可能な熱転写性保護層をイエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層、熱転写性保護層の面順次に有する感熱転写シートにおいて、イエロー熱転写層、マゼンタ熱転写層、シアン熱転写層の順に離型剤の含有量が少なくなっていくことを特徴とする感熱転写シート。
  3. 請求項1又は2に記載の感熱転写シートと支持体上に少なくとも1層の染料受容層を有する感熱転写受像シートとを重ね合せて画像を形成する画像形成方法。
  4. 該感熱転写受像シートが、支持体上に少なくとも1層の染料受容層を有し、かつ前記受容層と支持体の間に中空ポリマー粒子と親水性ポリマーを含有する少なくとも1層の断熱層を有する感熱転写受像シートであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
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