JP2925244B2 - 駆動制御装置 - Google Patents

駆動制御装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カメラのレンズ制御装置等に用いて好適な
駆動制御装置に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、ビデオカメラ、電子スチルカメラ、カメラー体
型VTR等、映像機器の発展は目覚しく、特に機能、操作
性の充実がはかられ、小型軽量化がはかられている。中
でもカメラ一体型VTRではその急速な普及にともない。
部品点数の削減、構造そのものの変更により、大幅な小
型軽量化が実現されている。
ところで、カメラ一体型VTRを例にとると、比較的大
きな空間及び部品を必要とするものとしてレンズ部があ
る。
第6図は所謂インナーフオーカスタイプと称される構
造の一例を示すもので、前玉レンズを固定とし、後群の
レンズで変倍、焦点調節を行うようにし、レンズ部の小
型化を可能とした構成として知られている。
同図において、101は固定の前玉レンズ、102は変倍レ
ンズ(ズームレンズ)、103は絞り、104は固定の第3群
レンズ、105はズームレンズの移動に伴う焦点面の移動
の補正機能(コンペンセータ機能)とフオーカスの機能
を兼ねた第4群レンズ(フオーカスレンズ)である。
第6図の様に構成されたレンズシステムでズームレン
ズを移動させる事よって変倍を行なう時、先に述べた様
に第4群レンズはコンペンセータ機能とフオーカシング
機能を兼ねた動作をする。この様子を第7図に示す。
第7図は横軸にズームレンズ位置、縦軸にフオーカス
レンズ位置をとり、被写体距離をパラメータとしてズー
ムレンズとフオーカスレンズの位置関係を示したもので
ある。同図で明らかな様に、ズーム動作中フオーカスレ
ンズは、各被写体距離に対して特有の軌跡で移動すれば
ボケを生じることなく、ピントが合った状態でズーム動
作を行うことができるが、この軌跡からはずれるとボケ
を生じる。
ズーム動作中に、フオーカスレンズを、被写体距離に
応じた特有の軌跡にしたがって移動させる方法として
は、たとえば特開平1−280709号公報等によって提案さ
れている。この方法は、第7図の軌跡を、傾きがほぼ等
しい領域で第8図に示す様に分割し、各領域に1つの速
度を代表速度として与え、ズーム動作中は、ズームレン
ズとフオーカスレンズの位置関係により、前記領域のう
ちの1つが決定されるので、この領域にレンズがある時
は、この領域の代表速度でフオーカスレンズを移動させ
るというものである。
しかしながら上記の方法では、各領域の代表速度は、
1つのズームレンズ移動速度に対して決定されてしまう
ので、例えばズームモータのばらつきや温度差、カメラ
アングル等にともなう姿勢差によってズームレンズ移動
速度が変動すると、正しく第7図の軌跡に追従しなくな
るという問題があった。
これに対してたとえば特開平1−319717号公報によれ
ば、実際のズーム速度の変化に従って、上記代表速度に
乗じる係数を加減し、ズーム動作中のフオーカスレンズ
駆動速度を調節する方法が提案されている。
例えば第8図に於ける横軸が16等分されている。いま
ズームスピードが設計上テレ端(T)ワイド端(W)
を7秒で移動する速度に設定されているとすると、第3
図に示すとおり、1ズームゾーン301を通過するのに、N
TSC方式の場合、26垂直同期期間(26Vsync)を要する。
実際のズーム動作で、該1ゾーンを通過するのにN(Vs
ync)かかったとすると、ズーム速度の基準値(TW7s
ec)に対する変化の割合RZSは RZS=N/26 …(1) で表わすことができるから、ズーム動作中は前記1ゾー
ンを通過するのに要する垂直同期期間を常に測定し、1/
RZSを前記代表速度に乗じる事により、ボケを生じるこ
となくズーム速度の変化に対応したフオーカスレンズの
移動速度でズーミングを行う事が可能になる。
〔発明が解決しようとしている課題〕
しかしながら、上記従来例では、例えばズーム位置検
出器112に可変抵抗タイプのエンコーダ等を使用してい
る場合、第8図において801で示す如く、エンコーダの
回転角に対する抵抗値の変化がエンコーダの回転位置に
よって他と異っていたり、又、802で示す様に、部分的
に単調増加せず不規則な変化をするという不具合が発生
する。
このズームエンコーダの出力値に境界を設け、第6図
の如くズーム移動範囲を分割すると、ズームレンズの位
置に対して分割領域値は第9図に示す様な特性になる。
第9図901は、第8図801の非直線部分の影響で、所望の
分割領域長より長めの領域長となってしまっている。ま
た902は、第8図に802で示す非単調増加の影響で分割領
域値にばたつきが生じている。
このように従来例に述べた方法でズーム速度の測定を
行うと、例えば901の部分では実際のズーム速度より遅
いと判定され、また902の部分では、はるかに速くなっ
たと判定されてしまう。従って、この判定結果をそのま
まズーム中のフオーカスレンズ移動速度に反映させる
と、901と902の部分で像に不自然なボケを生じてしまう
という問題が発生する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上述した問題点を解決することを目的として
なされたもので、その特徴とするところは、第1のレン
ズと、前記第1のレンズの移動に対して所定の特性にし
たがって追従する如く駆動される第2のレンズと、前記
第1のレンズの移動速度または移動量を検出する検出手
段と、前記検出手段の検出結果にもとづいて前記第2の
レンズの駆動速度を制御するとともに、前記検出手段に
よる検出結果が所定の上限値と下限値によって定義され
る範囲内であるときのみ前記第2のレンズの駆動速度の
制御のための情報として採用し、前記範囲外であるとき
には前記検出手段による検出結果にかかわらず前記第2
のレンズを強制的に所定の速度で制御する制御手段と、
を備えた駆動制御装置にある。
〔作用〕 これによってエンコーダの異常出力等による速度制御
の混乱等を未然に防止することができる。
〔実施例〕
以下、本発明における駆動制御装置を、各図を参照し
ながら、その一実施例について詳細に説明する。
第1図は本発明における制御装置の一実施例の構成を
示すブロツク図である。
同図において、101、102、103、104及び105は第6図
と同等の機能を有する光学系の要素である。106、107、
108はそれぞれズームレンズ102、絞り103、フオーカス
レンズ105を駆動するためのたとえばモータ等によるア
クチユエータ、109、110、111はそれぞれアクチユエー
タ106、107、108を駆動制御するドライバ、112、113は
それぞれズームレンズ102とフオーカスレンズ105の位置
を検出するための位置エンコーダ、114はレンズによっ
て結像された画像を映像信号に変換して出力するたとえ
ばCCD等の撮像素子、115は撮像素子114の出力信号を増
幅する増幅器、116は増幅器115の出力信号のうち焦点状
態を検出するのに有効な高域成分のみを取り出すバンド
パスフイルタ、117はバンドパスフイルタ116の出力信号
により高域成分が増加する方向にフオーカシングレンズ
105を移動させてフオーカシングを行なったり、従来例
でも説明した様に、ズームレンズ102とフオーカシング
レンズ105を同時に移動させてズーム動作を行う等の制
御を行なうレンズ駆動制御用マイコン、118は増幅器115
の出力信号の輝度レベルによって被写体の明るさを測定
し、絞り103の開口量を調節して明るさを一定に保つ絞
り制御装置である。
第2図は本発明における制御装置を動作させるための
レンズ駆動制御回路117内に格納されている動作制御用
のプログラムの制御フローチヤートを示すものである。
同図において、201は本制御フローをスタートするス
テツプ、202は現在ズームレンズ102の存在する位置すな
わち第6図に示す各分割領域において、ズームレンズ10
2の位置している分割領域を判定し、駆動制御回路内の
メモリに記憶するステツプ、203はズーム操作の有無に
もとづき、ズーム動作を行うか否かの判定を行うステツ
プ、204はズームレンズ102を指定された方向に移動させ
るとともに、速度Fvでフオーカスレンズ105を駆動させ
るステツプ、205はズーム動作を行っている際、第7図7
01に示したような1つの分割領域の境界を超えて次の分
割領域に移行したか否かを判別するステツプ、206は新
たに入った分割領域がステツプ202で記憶した分割領域
とズーム駆動方向から考えて、正確に隣接する領域であ
るか否かを判別するステツプ、207はズームレンズ102が
分割領域を通過する時間を測定するためのカウンタのカ
ウント値CZをリセツトするステツプ、208はカウンタの
カウント値CZがカウント動作を開始した際、そのカウン
ト値を+1するステツプ、209はズームレンズ102が移動
中の分割領域を超えたか否かを判別するステツプ、210
はステツプ206と同様に新たに移動した領域が正しい分
割領域であるか否かを判別するステツプ、211はカウン
タの値CZが所定の上限値Zmlimを越えたか否かを判定す
るステツプ、212は同様にCZが所定の下限値Zllimを下回
ったか否かを判定するステツプ、213は同期信号V-sync
の到来の有無を検知するステツプである。
214、215、216は、それぞれ3つ前、2つ前、1つ前
の分割領域を通過した時の測定結果をメモリ上の変数
C3、C2、C1に記憶するステツプである。すなわちステツ
プ212までの制御フローを実行した結果、CZのカウント
が正しく実行された事が確認されると、C2をC3に、C1
C2に、CZをC1にそれぞれ代入して、メモリ上の記憶値を
シフトして更新する。217は、C1、C2、C3の和をとるス
テツプ、218は測定値CSUMと設計上の理論値CSTD(第7
図に示すように、3つの分割領域を通過するのに必要な
時間はV-sync数で表わすとCSTD=79となる)の比Ccont
をとるステツプ、219はCcontによって定まる係数を、記
憶しているズーム中のフオーカスモータ速度に乗じて、
実際のフオーカスモータスピードFvを新たに計算しなお
すステツプである。すなわち前述の(1)式で示したよ
うに、その領域に対する標準的なズームレンズ速度と実
際のズームレンズの速度の比を演算し、記憶されている
フオーカスレンズの速度を補正することにより、ズーム
レンズの実際の動きに対する追従性を高めることができ
るわけである。
また220はズーム動作が行なわれているか否かを判別
するステツプ、221は演算されたフオーカスモータスピ
ードFvで実際にフオーカスモータを駆動するステツプで
ある。
ステツプ201で制御プログラムの実行を開始すると、
ステツプ202で現在、ズームレンズが存在する分割領域
をズームエンコーダ112によって判別して記憶する。更
にステツプ203でズーム命令が出ているかどうかの判定
を行ない、ズーム動作の命令が出ていなければステツプ
202に戻って待機を続ける。すなわちイズーム動作が行
われていなければ、結像位置は変化しないので、通常の
自動焦点調節を行った後は、被写体との関係が変化しな
い限りボケを生じることはない。ステツプ203でズーム
命令が出ていると判定された場合には、ズームレンズの
移動に応じて結像位置が変動するので、フオーカスレン
ズを追従させる必要がある。
したがって、ズームレンズを駆動させると同時に、予
じめ定められているフオーカスレンズ駆動速度Fvでコン
ペンセータレンズを兼ねるフオーカシングレンズ105を
移動させ、前述した様に、第5図の軌跡をトレースす
る。この軌跡を正確にトレースしている状態では、ズー
ム動作中のボケを生じない。
一方、第5図の曲線のトレースは続けながら、ステツ
プ205では、現在移動中の分割領域の境界を越えたか否
かの判断を行なう。これはたとえば第7図のA点からズ
ーム動作がスタートしたとすると、A点の存在する分割
領域はその途中からズームレンズの移動時間を測定する
ことになるので、A点の存在する領域のみその測定値が
低くなり測定結果に誤差が大きくなる。本実施例におけ
る測定は分割領域の端から端までを1つの範囲として行
われるべきものであるので、ステツプ205で分割領域の
境界の到来を待つ。そしてステツプ205で領域値に変化
が現われたことが検出されると、ステツプ206で新しい
領域が正しい領域であるか否かが確認される。
たとえば第9図902で示すようなばたつき現象が生じ
ると、領域を表わす領域値のレベルに変化があっても、
実際に領域が切り換わっているわけではなく、領域値が
次に来るべき領域に対応する値でなくなるのは明らかで
ある。そこで、このような場合には、ズーム駆動方向に
おいて、ステツプ202で記憶した領域値から次に来るべ
き隣接領域の領域値を予測し、この予測値と実際の領域
値が合致しているか否かをステツプ206で判定する。ス
テツプ205で分割領域値に変化が検出されない場合に
は、ステツプ203に戻ってズーム動作を続ける。又、ス
テツプ206で正しくない領域であると判断された場合
も、カウントは行わずステツプ203へ戻る。
ステツプ206で正しい分割領域に入ったと判断される
と、ステツプ207へと進み、ズームレンズ駆動速度を計
算する為のカウンタが0にリセツトされる。続いてステ
ツプ208で前記カウンタのカウント値に1が加算され、
ステツプ209で次の隣接分割領域に入ったかどうかの判
断が行われる。まだ次の分割領域に入っていなければ、
ステツプ213へと進んで垂直同期信号の到来を待ち、ス
テツプ208へ戻る。この結果、ステツプ209で次の分割領
域に入ったと判断された時点で、1つの分割領域をズー
ムレンズ102が通過し終り、カウンタのカウント値CZ
は、ズームレンズがその分割領域を通過するのにいくつ
の垂直同期期間要したかが記憶される。この後ステツプ
210で上述したステツプ206の処理と同様に次に来るべき
分割領域になっているかどうかを確認し、ステツプ21
1、ステツプ212で第9図における901や902を測定した結
果の様に、カウント値CZが異常に大きすぎたり小さすぎ
たりしていないかどうかを確認し、ステツプ210へプロ
グラムが進んだ時初めてズームレンズの駆動速度の正し
い測定が行われたとみなす。ステツプ210、211、212で
測定データが不適切と判断された場合には、ステツプ20
7へ戻ってカウント値CZをリセツトし、測定をやり直
す。
ステツプ214、215、216では、正しい測定結果として
のCZを用いて、メモリC3、C2、C1の更新を順次を行う。
ここでこれまでズームレンズ102の通過した過去3つの
分割領域における測定値を用いているのは、各分割領域
長の細かいばらつきを吸収する為と、ステツプ214より
前の処理でズームレンズ駆動速度の測定値が不採用とな
った場合でも、その領域に近い分割領域のデータを使い
続けることによって、不自然に動作することなくなめら
かなズーミングを継続させる為である。ステツプ217で
は3回のカウント値C1、C2、C3の和をとり、ステツプ21
8で標準データ(CSTD=79:V-syrc79個)との比較を行
う。ステツプ218で行った比較の結果Ccontを用いてステ
ツプ219でそのズームレンズ駆動速度に応じた新しいフ
オーカスレンズ駆動速度Fvを決定し、ステツプ220の判
定でズーム動作が継続していればステツプ221へと進ん
でズームレンズの駆動にともなって演算したFvでフオー
カスレンズを駆動してステツプ207へ、ズーム停止であ
ればステツプ202へそれぞれ戻り、上述の動作を繰り返
す。以上により、ズーム速度を測定しながら、測定不良
を判別した場合には、測定データを採用しないで測定を
やり直す事が可能になる。したがって常に実際のズーム
レンズの速度に応じたフオーカスレンズの追従速度を正
確に設定することができ、第5図に示したような、ズー
ムレンズとフオーカスレンズの相対移動軌跡を正確にト
レースし、ボケを生じることなくズーム動作を行うこと
ができる。
すなわち、ズームレンズの駆動速度、エンコーダにバ
ラツキがあっても実際のズームレンズの駆動にフオーカ
シングレンズを正確に追従させることができる。
第3図は、第1図のビデオカメラにおける駆動制御回
路117の制御プログラムの他の実施例を示す制御フロー
チヤートを示すものである。本実施例は、電源ONに応じ
てズームレンズの測定及びフォーカスレンズの速度設定
動作を行うとともに異常検出時には予じめ設定された仮
データを用いるようにしたものである。この制御アルゴ
リズム以外の構成は前述の第1の実施例と同様である。
第3図において、301は制御プログラムのスタートを
示すステツプ、302は電源ONを待機するステツプであ
る。303は前述の第2図に示す第1の実施例の制御フロ
ーチヤートにおけるメモリ上の変数C1、C2、C3に仮デー
タとして、たとえばズーム移動範囲を7秒で移動した場
合の1分割領域通過値26を代入するとともに、Contに仮
データとして1を代入することにより初期設定を行うス
テツプである。
304はたとえばズームレンズ102を予じめ3領域動かし
て、この3領域をいくつの垂直同期期間で通過するか
を、各分割領域ごとに測定し、メモリ上の変数Z1、Z2
Z3に記憶するステツプ、305はフローの繰り返し回数を
設定するカウンタのカウント値を1に設定するステツ
プ、306は第2図のステツプ211と同様の方法で、ZS1、Z
S2、ZS3がそれぞれ予じめ設定された上限値、Zmlimを越
えているか否かを判別するステツプ、307は第2図のス
テツプ212と同様の方法で、ZS1、ZS2、ZS3がそれぞれ予
じめ設定された下限値Zllimを下回っているか否かを判
断するステツプ、308は第1の実施例で説明したカウン
ト値CZとしてZS1、ZS2、又はS3を選択的に代入するステ
ツプ、309は第1の実施例においてステツプ214、215、2
16、217、218で示す処理と同じ処理を行なうステツプ、
310はステツプ309の演算結果にもとづいて実際のズーム
レンズ駆動速度に対応して補正された新しいフオーカス
レンズ駆動速度Fvを決定するステツプ、311は繰り返し
回数カウント用のカウンタのカウント値nを1増加させ
るステツプ、312は制御フローの繰り返し回数が終了し
たか否かを判別するステツプ、313はズーム動作の有無
を判別するステツプ、314はズームレンズの駆動にとも
ない、ステツプ310で決定したフオーカスレンズ駆動速
度Fvによってフオーカスレンズを駆動するステツプ、31
5は、第2図のフローチヤートにおけるステツプ205〜21
2に示したズームレンズ駆動速度の測定処理と同様の処
理を行うステツプである。
いまステツプ301で制御フローの実行がスタートする
と、まずステツプ302で電源投入を待機し、電源投入が
検知されたところで、以後の制御フローの実行が開始さ
れる。すなわち、本実施例では、電源のONに応じてズー
ムレンズ駆動速度の測定及びフオーカスレンズの駆動速
度決定の処理が行われるように構成されている。
ステツプ302で電源投入が検出されると、ステツプ303
へと進み、C1、C2、C3、Ccontにそれぞれ所定の仮デー
タがセツトされ初期設定が行われる。
次に、たとえばズームレンズを自動的に3分割領域分
移動させる等の動作を行い、前述の第1の実施例と同様
に、各領域の通過速度を垂直同期信号の数として測定
し、その結果をメモリ上の変数ZS1、ZS2、ZS3へと格納
する。
続いてステツプ305で繰り返しカウンタの値を1増加
し、ステツプ306、307へと進み、ZS1、ZS2、ZS3の値そ
れぞれを上限値Zmlim、下限値Zllimと比較し、異常な値
であるか否かを判定する。異常値でなければ、ステツプ
308でCZの値としてZS1、ZS2、またはZS3の値を代入し、
ステツプ309で第1実施例と同様の方法でCcontを計算す
る。
一方、ステツプ306、307でデータの異常が検出される
と、C1、C2、C3及びCcontの更新は為されず、新らしいF
uは仮データによって決定される。ステツプ310、311を
経て制御プログラムはステツプ306から繰り返される
が、この制御ループを実行する事により、異常データが
検出された分割領域には仮データ割り当てられ、正常と
判断された分割領域には測定値が入るので、電源ON後、
第1回目のズーミングから、異常な測定値による混乱を
受ける事なく、実際の使用条件に近い状態でスムーズに
ズームを開始する事が出来る。
ステツプ311を経てステツプ313に至った時、測定値に
従ったフオーカシングレンズ駆動速度Fuが決定されてい
るので、ステツプ314、315が形成する制御ループで第1
の実施例と同様のズーム動作を行う。
尚、本実施例では、説明の単純化の為、CZの値が異常
を示した場合のみ、仮データを使用する方法を示した
が、これに、第1の実施例の通り、領域順序が正しいか
否かの判別プログラムを付加する事も容易に実現出来る
事は明らかである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明における駆動制御装置に
よれば、たとえばインナーフオーカスタイプのビデオカ
メラ等におけるズームレンズとフオーカスレンズのよう
に、所定の関係にもとづいて移動する移動体の制御にお
いて、主たる移動体の実際の移動位置または速度を検出
して従たる移動体の駆動速度を決定するとともに、検出
値に異常が検出された場合には、その異常値を無視また
は仮データによって置換して従たる移動体の制御を行う
機能を設けたので、位置検出信号を用いた処理結果に混
乱を生ぜしめることなく、円滑、且つ自然な速度制御を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における駆動制御装置をビデオカメラに
適用した場合を示す一実施例を示すブロック図、 第2図は第1図に示す第1の実施例における制御動作を
示すフローチヤート、 第3図は本発明の制御動作の他の実施例を示すフローチ
ヤート、 第4図は一般的なインナーフオーカス型レンズ構造の一
例を示す図、 第5図はズームレンズとフオーカスレンズの位置関係を
被写体距離をパラメータとして示した特性図、 第6図はズームレンズの位置と、フオーカスレンズの位
置関係を複数の移動領域に分割し、個々の分割領域ごと
にフオーカシングレンズの代表速度を設定した状態を示
す図、 第7図はズームレンズの速度測定を説明するための図、 第8図はズームレンズ位置を検出するための位置エンコ
ーダの回転角度と出力の関係を示す特性図、 第9図は位置エンコーダ回転角度と領域判定レベルの関
係を示す特性図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のレンズと、 前記第1のレンズの移動に対して所定の特性にしたがっ
    て追従する如く駆動される第2のレンズと、 前記第1のレンズの移動速度または移動量を検出する検
    出手段と、 前記検出手段の検出結果にもとづいて前記第2のレンズ
    の駆動速度を制御するとともに、前記検出手段による検
    出結果が所定の上限値と下限値によって定義される範囲
    内であるときのみ前記第2のレンズの駆動速度の制御の
    ための情報として採用し、前記範囲外であるときには前
    記検出手段による検出結果にかかわらず前記第2のレン
    ズを強制的に所定の速度で制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする駆動制御装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項において、 前記制御手段は、前記検出手段による複数の検出結果を
    用いて前記第2のレンズの駆動速度を制御するように構
    成されていることを特徴とする駆動制御装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第(1)項において、 前記制御手段は、前記検出手段による検出結果を前記第
    2のレンズの駆動速度制御に採用しないとき、予め設定
    された所定値を用いて前記第2のレンズの駆動速度制御
    を行うように構成されていることを特徴とする駆動制御
    装置。
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