JP2012061799A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布外観に抜け等の欠陥がなく、熱転写時に剥離ムラや異常転写、印画シワ等が生じることのない熱転写記録媒体を提供する。
【解決手段】基材2上の少なくとも一方の面に熱転写層3を設けた熱転写記録媒体1である。前記熱転写層3は、少なくとも染料及びバインダー樹脂、架橋剤、及び離型剤を含有する。前記離型剤の分子量が2000以下の反応性の両末端型アミノ変性シリコーンである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被熱転写体上に文字または画像を形成するための熱転写層を有する熱転写記録媒体に関する。
従来から、文字または画像等を被転写体に形成する方式として、昇華型熱転写方式または溶融型熱転写方式等が採用されている。例えば、昇華型熱転写方式の場合、基材上に染料やバインダー等を含む熱転写層等を設けた熱転写記録媒体の熱転写層表面と、他の基材上に染料を受容する受容層を設けた被熱転写体の受容層表面とを互いに重ね合わせ、熱転写記録媒体の熱転写層を設けていない面から文字または画像情報により温度制御されたサーマルヘッド等により加熱することで、熱転写層中の染料を昇華させ、受容層へ移行させることで、所望の文字または画像を形成する。
一方、溶融型熱転写方式の場合、基材上に顔料やワックス等を含む熱溶融性の熱転写層を設けた熱転写記録媒体の熱転写層表面と、他の基材上に受容層を設けた被熱転写体の受容層表面とを互いに重ね合わせ、サーマルヘッド等により加熱することで、熱転写層を融着させ、受容層へ移行させる。これによって、所望の文字または画像を形成する。上記の方式のうち、昇華型熱転写方式は、文字や図表などのモノクロプリントや、デジタルカメラ画像またはコンピューターグラフィックス画像などのカラープリントに広く採用されている。
ところで、昇華型熱転写方式の場合、熱転写層表面と被熱転写体の受容層表面が剥離する際に、離型性が足りず、印画物に剥離ムラが生じてしまったり、さらには熱転写層の染料がバインダー樹脂ごと受容層に転写してしまう、異常転写が生じることがある。
また熱転写時に、熱転写層表面と被熱転写体の受容層表面を重ね合わせたときに、熱転写層表面と被熱転写体の受容層表面が滑り、その結果基材及び熱転写層が伸びることで、印画シワが発生し、重大な欠陥となることがある。
上記のような問題を解決するために、例えば、特許文献1では、熱転写層がフッ素系界面活性剤を含むことで、画像を形成した染料受容層表面の耐指紋性、耐可塑剤性等の耐油性に優れた画像を与えると共に離型性を増すことが提案されている。また特許文献2では、離型処理が施されていない印画紙あるいは離型処理の程度が小さい印画紙に対しても、インクリボンとそれらの融着を防止し、しかもラミネート層を印画紙の染料受容層上に均一に転着することが提案されている。
特許第3073026号公報 特開平8−2126号公報
しかしながら、特許文献1では、フッ素系の離型剤の表面張力の低さからインキに泡が発生してしまい、熱転写記録媒体の表面に泡スジ等の欠陥ができてしまい、その結果、印画物に抜け等の欠陥ができてしまうというおそれがある。
また特許文献2では、離型性と印画濃度の調整が困難であるという問題が生じる。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、熱転写記録媒体において、塗布外観に抜け等の欠陥がなく、熱転写時に剥離ムラや異常転写、印画シワ等の発生を防ぐことを目的とするものである。
本発明者らは、熱転写層に、分子量が2000以下である、反応性の両末端型アミノ変性シリコーン離型剤を混合することで、上記課題を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1記載の発明は、基材上の少なくとも一方の面に熱転写層を設け、前記熱転写層は少なくとも染料及びバインダー樹脂、架橋剤、及び離型剤を含有する熱転写記録媒体において、前記離型剤の分子量が2000以下の反応性の両末端型アミノ変性シリコーンであることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記バインダー樹脂が、ポリビニルアセタール樹脂であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記架橋剤はポリイソシアネートであり、前記ポリイソシアネートの前記バインダー樹脂に対する配合比が0.05以上0.20以下であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記架橋剤はポリイソシアネートであり、前記反応性の両末端型アミノ変性シリコーンは、バインダー樹脂とポリイソシアネートの重量の合計に対する配合比が0.001以上0.05以下であることを特徴とする。
本発明によれば、塗布外観に抜け等の欠陥がなく、熱転写時に剥離ムラや異常転写、印画シワ等の発生を防ぐことができる熱転写記録媒体を提供することが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る熱転写記録媒体の断面模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本実施形態の熱転写記録媒体1の断面図である。
熱転写記録媒体1は、図1に示すように、基材2に熱転写層3が積層されて構成される。
基材2は、従来から熱転写記録媒体の基材として使用されているものと同等なものを使用することができ、機械的強度、柔軟性、耐熱性などを有することが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリイミド、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチックフィルム、コンデンサーペーパー、パラフィン紙等の紙類を挙げることができるが、特に好ましいのはポリエチレンテレフタレートである。基材2の厚みは2〜25μm、より好ましくは2〜12μmである。
また、サーマルヘッドの熱による基材2の熱収縮や、サーマルヘッドとの摩擦による基材2の破断を防止するために、基材2の熱転写層3の反対側の面に耐熱滑性層を設けてもよい。耐熱滑性層に用いられる材料としては、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン系樹脂が挙げられる。耐熱性を向上させる目的で、架橋剤を併用してもよい。また、滑性を向上させる目的でシリコーンオイル等の滑剤等を併用してもよく、上記樹脂をシリコーン変性等したものを使用してもよい。
また、基材2と耐熱滑性層との間の密着性を向上させるために、基材2の上に易接着層を設け、その上に耐熱滑性層を設けてもよい。逆に、耐熱滑性層を設けない場合は、基材2のサーマルヘッドと接する面の表面粗さを種々の方法で調整することで耐熱性や滑性を向上させてもよい。
熱転写層3は、熱転写記録媒体1の熱転写層3とは反対側の面からサーマルヘッドにより加熱することで、被熱転写体上に熱転写層3に含まれる成分(染料)が、被転写体に転写される機能を持つ。本発明の熱転写層3は、特に昇華性熱転写層のことを指す。
熱転写層3は、少なくとも昇華性染料、バインダー樹脂、架橋剤を含有する。昇華性染料としては従来公知のものを用いることができる。具体的には、イエローとしては、カヤセットイエローAG、カヤセットイエローTDN、PYT52、プラストイエロー8040、ホロンブリリアントイエローS6GLPI等が挙げられる。マゼンタとしては、カヤセットレッドB、カヤセットレッド130、セレスレッド7B、マクロレックスレッドバイオレットR、C.I.ディスパースレッド60等を挙げられる。シアンとしては、カヤセットブルー714、セレスブルーGN、MSブルー50、TSD−44、C.I.ソルベントブルー63、C.I.ソルベントブルー36等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
昇華性染料との組み合わせで熱転写層3に用いるバインダー樹脂としては、従来公知のものが使用でき、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリカーボネート等の耐熱性、染料移行性等に優れた樹脂が使用できるが、より耐熱性、染料移行性に優れた樹脂として、ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。
昇華性染料との組み合わせで熱転写層3に用いるバインダー樹脂のガラス転移温度としては、50℃以上が好ましい。ガラス転移温度が50℃未満であると、熱転写時に熱転写層3が被熱転写体に融着しやすくなったり、熱転写記録媒体の保存性に問題が生じたりするため好ましくない。さらに、熱転写層3に含まれる昇華性染料とバインダー樹脂との比率は、100:50〜100:300が好ましい。
昇華性染料、バインダー樹脂との組み合わせで熱転写層3に用いる架橋剤としては、従来公知のものが使用できる。架橋剤を含有させることで耐熱性が向上し、熱転写記録媒体の変形を防止できる。より耐熱性に優れた架橋剤としてはポリイソシアネートが挙げられ、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系のポリオール樹脂やセルロース系樹脂、アセタール樹脂等の組み合せで用いられる。ポリイソシアネートは、バインダー樹脂に対する配合比が0.05以上0.20以下であることが好ましく、0.05より小さいと耐熱性に欠けるため、熱転写時に熱転写記録媒体が変形することで、印画シワが発生する。また0.20より大きいと、印画濃度が下がってしまうという問題が発生する。
以上の熱転写層3は、少なくとも離型剤を含有する。本実施形態の離型剤は、分子量が2000以下の、反応性の両末端型アミノ変性シリコーンである。反応性の両末端型アミノ変性シリコーンであることにより、バインダー樹脂や架橋剤と反応して、熱転写層3の表面に局在化させることができ、熱転写時のエネルギーに関わらず、剥離ムラや異常転写を防ぐことができる。また分子量が2000以下であることで、基材上に塗布する際に、ハジキ等の塗布欠陥を防ぐことができる。
本実施形態の離型剤の、バインダー樹脂とポリイソシアネートの重量の合計に対する配合比は、0.001以上0.05以下であることが好ましい。0.001より小さいと離型性に欠けるため、熱転写層表面と被熱転写体の受容層表面が剥離する際に、剥離ムラが発生する。また0.05より大きいと、熱転写時に熱転写層表面と被熱転写体の受容層表面を重ね合わせたときに、熱転写層表面と被熱転写体の受容層表面が滑ることで、印画シワが発生する。
熱転写層3は粒子を含有しても良い。粒子としては、例えば、タルク、クレー、カオリン、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムなどの無機系粒子や、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリスチレン粒子、シリコーン粒子などの有機系粒子が挙げられる。
熱転写層3の膜厚は0.2μm以上5.0μm以下であるが、好ましくは0.4μm以上3.0μm以下のものである。0.2μmを下回ると十分な発色感度が得られず、また、5.0μmを越えると発色感度が悪くなるという欠点が生じる。
基材2と熱転写層3との密着性を向上させるために、中間層として易接着層を設けても良い。その他、熱転写層3には、必要に応じて、界面活性剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を添加してもよく、これらの機能を有した層を積層しても良い。
熱転写層3は、熱転写層を形成する塗液をバーコート、ブレードコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコート等のウェットコーティング法によって基材2上に塗布し、乾燥して熱転写層を形成する。
被熱転写体は、基材及び受容層からなる。この基材は、熱転写記録媒体の基材として使用されているものと同等なものを使用することができ、機械的強度、柔軟性、耐熱性などを有することが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルや、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリサルファン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミドフィルムなどのプラスチックフィルム、上質紙、コート紙、合成紙などの紙基材等が挙げられる。基材の厚みには特に限定はないが、一般的には25〜250μm、さらには75〜200μmが好ましい。
また、受容層としては、熱転写層に昇華性染料を用いる場合には、例えば、染着性を有するブチラール樹脂、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリカプロラクトン、ポリビニルアセタール、エポキシ、ケトン、或いはこれらの変性樹脂やブレンド品などの熱可塑性樹脂や、これらの架橋生成物、等を使用することができる。これらは単独でも2種以上を混合してもよい。受像層の膜厚は、薄すぎると画像の反射濃度が低下し、十分な画像を形成することが困難になる。一方、厚すぎると色のにじみ等の画像品位の低下が生じる。従って、一般的には1μm以上30μm以下、好ましくは3μm以上10μm以下とする。この場合の受像層には、画像形成時の熱転写記体への熱融着を防止する目的で、種々の離型剤を含有させることが好ましい。このような離型剤としては、公知の離型剤を適宜選択して使用することができる。例えば、シリコーン系、フッ素系、リン酸エステル系、といった各種オイルや、界面活性剤や、金属酸化物、シリカ、等の各種粒子等が使用でき、中でも、シリコーンオイルを使用することが好ましい。また、その添加量は、受像層の構成条件により異なるが、一般的には、1重量%以上30重量%以下で配合することが好ましい。
以下、実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
下記組成の熱転写層用インキ組成物を調製し、裏面に耐熱滑性処理を施した厚み4.5μmのポリエチレンテレフタレートフイルムに、乾燥後の熱転写層の膜厚が1.0μmになるように塗布及び乾燥して本発明の熱転写記録媒体を得た。
〔熱転写層用インキ〕
・C.I.ソルベントブルー63 2.5部
・C.I.ソルベントブルー36 2.5部
・ポリビニルアセタール樹脂 5部
・ポリイソシアネート 0.25部
・反応性両末端型アミノ変性シリコーン(分子量2000) 0.006部
・メチルエチルケトン 60部
・トルエン 30部
次に、基材シートとして発泡ポリプロピレンフィルム(厚み:50μm)/接着樹脂層/コート紙(塗布量:108g/m2 )/接着樹脂層/発泡ポリプロピレンフィルム(厚み:50μm)を用い、この片方の面に下記の受容層用インキを乾燥後の膜厚が4μmとなるように塗布、乾燥を行い、その後45℃で1週間エージングを行い、受容層付きの被熱転写体を得た。
〔受容層用インキ〕
・塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体
(日信化学工業社製、ソルバインA) 50.0部
・シリコーンオイル
(信越化学工業社製、KF393) 2.0部
・メチルエチルケトン 25.0部
・トルエン 25.0部
<実施例2>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを1.00部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<実施例3>
熱転写層用インキ組成物のうち、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を0.26部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<実施例4>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを1.00部とし、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を0.30部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<実施例5>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを0.50部とし、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの分子量を1000とし、その配合量を0.06部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<実施例6>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを0.10部とし、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を0.05部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<実施例7>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを1.25部とし、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を0.06部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<実施例8>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを0.50部とし、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を0.003部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<実施例9>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを0.50部とし、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を0.40部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<比較例1>
熱転写層用インキ組成物のうち、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの分子量を3000とした以外は、実施例5と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<比較例2>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを添加しないように調整し、反応性両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を0.05部とした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
<比較例3>
熱転写層用インキ組成物のうち、ポリイソシアネートを0.50部とし、反応性両末端型アミノ変性シリコーンを添加しないように調整した以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
得られた熱転写記録媒体の熱転写層面と被転写体の受容層面とを重ね、サーマルヘッドを用いて染料を転写させ、ベタ柄画像を印画した。
得られた熱転写記録媒体及び画像に対して以下の評価を行った。結果を表1に示す。
〔評価項目〕
・塗布外観
熱転写層を製膜時に、抜け等の欠陥が生じるか否かを確認した。抜け等が生じない場合は○、生じる場合は×で評価した。
・転写時離型性
熱転写時に、熱転写記録媒体の熱転写層が被転写体の受容面に貼り付き、剥離ムラが生じるか否かを確認した。剥離ムラが生じない場合は○、生じる場合は×、多少生じるが、実用上問題のない程度の場合は△で評価した。
・印画シワ
得られた画像に印画シワが生じるか否かを目視にて確認した。印画シワが生じない場合は○、大きく生じる場合は×、印画シワは生じないが、熱転写記録媒体の変形、伸びが大きい場合は△で評価した。
・印画濃度
得られた画像の印画濃度を、X−rite528濃度計(X−rite社製)の濃度測定 ステータスAにて光学濃度測定を行い、印画濃度が1.4未満を×、印画濃度が1.4以上〜1.5未満を△、1.5以上を○として評価した。
Figure 2012061799
表1から分かるように、本発明によると、熱転写記録媒体において、熱転写時に剥離ムラや印画シワ等の発生を防止することができた。実施例1〜5からは、ポリイソシアネートの配合量がバインダー樹脂に対して0.05以上0.20以下の範囲を満たし、かつ分子量が2000以下の反応性の両末端型アミノ変性シリコーンの配合量を、バインダー樹脂とポリイソシアネートの重量の合計に対して0.001以上0.05以下の範囲を満たすことで、塗布外観に抜け等の欠陥がなく、熱転写時に剥離ムラや印画シワの発生を防止することができ、また印画濃度も維持できることが確認できた。
実施例6からは、ポリイソシアネートの配合量がバインダー樹脂に対して0.05より小さくなることで、若干耐熱性に欠け、熱転写後の熱転写記録媒体の変形が若干大きいことを確認できた。
実施例7からは、ポリイソシアネートの配合量がバインダー樹脂に対して0.20より大きくなることで、染料に対するバインダー樹脂とポリイソシアネートの重量の合計に対する配合比が小さくなり、実用上問題のない程度に印画濃度が小さくなることが確認できた。
実施例8からは、反応性の両末端型アミノ変性シリコーンの配合量が、バインダー樹脂とポリイソシアネートの重量の合計に対して0.001より小さくなることで、熱転写時に実用上問題のない程度の剥離ムラが発生することが確認できた。
実施例9からは、反応性の両末端型アミノ変性シリコーンの配合量が、バインダー樹脂とポリイソシアネートの重量の合計に対して0.05より大きくなることで、熱転写後の熱転写記録媒体の変形が若干大きいことを確認できた。
比較例1からは、反応性の両末端型アミノ変性シリコーンの分子量が2000より大きくなることで、塗布外観にハジキが発生することが確認できた。
比較例2からは、ポリイソシアネートを添加しないように調整することで、耐熱性に欠け、印画シワが発生することが確認できた。
比較例3からは、反応性の両末端型アミノ変性シリコーンを添加しないように調整することで、熱転写時に剥離ムラが生じることが確認できた。
本発明の熱転写記録媒体は、文字や図表などのモノクロプリントや、デジタルカメラ画像またはコンピューターグラフィックス画像などのカラープリントに広く採用される。
1…熱転写記録媒体
2…基材
3…熱転写層

Claims (4)

  1. 基材の少なくとも一方の面に熱転写層を設け、前記熱転写層は、少なくとも染料、バインダー樹脂、架橋剤、及び離型剤を含有する熱転写記録媒体において、
    前記離型剤の分子量が2000以下の反応性の両末端型アミノ変性シリコーンであることを特徴とする熱転写記録媒体。
  2. 前記バインダー樹脂が、ポリビニルアセタールであることを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録媒体。
  3. 前記架橋剤はポリイソシアネートであり、前記ポリイソシアネートの前記バインダー樹脂に対する配合比が0.05以上0.20以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱転写記録媒体。
  4. 前記架橋剤はポリイソシアネートであり、
    前記反応性の両末端型アミノ変性シリコーンは、バインダー樹脂とポリイソシアネートの重量の合計に対する配合比が0.001以上0.05以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱転写記録媒体。
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