JP2008252069A - 半導体レーザ素子の製造方法および半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子の製造方法および半導体レーザ素子 Download PDF

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雅幸 畑
Yasumitsu Kuno
康光 久納
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Abstract

【課題】半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを抑制することが可能な半導体レーザ素子の製造方法を提供する。
【解決手段】この半導体レーザ素子の製造方法では、GaN基板50上に、共振器の延びる方向と交差するD方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部80を形成する工程と、複数の半導体レーザ素子部80のうちの一部を、支持基板31に接合する工程と、支持基板31を、共振器の延びるC方向に分割する工程とを備えている。
【選択図】図21

Description

本発明は、半導体レーザ素子の製造方法および半導体レーザ素子に関し、特に、基板上に半導体レーザ素子部が形成された半導体レーザ素子の製造方法および半導体レーザ素子に関する。
従来、基板上に半導体レーザ素子部が形成された半導体レーザ素子の製造方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、半導体基板上に所定の間隔を隔てて複数の第1レーザ発振部を形成する工程と、サファイア基板上に所定の間隔を隔てて複数の第2レーザ発振部(半導体レーザ素子部)を形成する工程と、サファイア基板上の全ての第2レーザ発振部を、それぞれ、半導体基板上の第1レーザ発振部に接合する工程と、第2レーザ発振部毎に半導体基板を分割する工程とを備えた半導体レーザ素子の製造方法が開示されている。
特開2005−209950号公報
しかしながら、特許文献1に開示された半導体レーザ素子の製造方法では、サファイア基板上に所定の間隔を隔てて形成された全ての第2レーザ発振部を、それぞれ、半導体基板上の第1レーザ発振部に接合した後、第2レーザ発振部毎に半導体基板を分割するので、サファイア基板1枚あたりの第2レーザ発振部の取れ数を増加させるためにサファイア基板上に形成される第2レーザ発振部(半導体レーザ素子部)の幅を小さくする場合、分割後の半導体基板の幅も小さくなる。このため、半導体レーザ素子の幅が小さくなるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを抑制することが可能な半導体レーザ素子の製造方法および半導体レーザ素子を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による半導体レーザ素子の製造方法は、第1の基板上に、共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部を形成する工程と、複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を、第2の基板に接合する工程と、第2の基板に接合された複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第1の基板から剥離する工程と、第2の基板を、第2の方向に沿って分割する工程とを備えている。
この第1の局面による半導体レーザ素子の製造方法では、上記のように、第1の基板上に、共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部を形成する工程と、複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を、第2の基板に接合する工程とを設けることによって、複数の半導体レーザ素子部の全てを第2の基板に接合する場合と異なり、第2の基板の第2の方向の長さを、第2の基板に接合された半導体レーザ素子部の第2の方向の長さよりも大きくすることができる。これにより、第1の基板上に形成される半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、第2の基板の幅が小さくなるのを抑制することができる。その結果、半導体レーザ素子部および第2の基板からなる半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを抑制することができるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを抑制することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、好ましくは、第2の基板の第2の方向の長さが、半導体レーザ素子部の第2の方向の長さの2倍以上の長さになるように、第2の基板の半導体レーザ素子部が接合されていない領域で、第1の方向に沿って第2の基板を分割する工程をさらに備える。このように構成すれば、第2の基板の第2の方向の長さを、第2の基板に接合された半導体レーザ素子部の第2の方向の長さの2倍以上の長さにすることができるので、第1の基板上に形成される半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、第2の基板の幅が小さくなるのを容易に抑制することができる。これにより、半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを、容易に抑制することができるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを、容易に抑制することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、好ましくは、第1の基板上に複数の半導体レーザ素子部を形成した後、第3の基板上に、第2の方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部が形成された第1の基板を配置するとともに、第1の基板を分離する工程をさらに含み、複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第2の基板に接合する工程は、複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を、第2の基板に接合するとともに、複数の半導体レーザ素子部および分離された第1の基板のうちの一部を、第3の基板から剥離する工程を含む。このように構成すれば、半導体レーザ素子部を、第1の基板から剥離することなく第2の基板に固定することができるので、半導体レーザ素子部を第1の基板から剥離しにくい場合に、半導体レーザ素子部を第1の基板から剥離することに起因して発生する半導体レーザ素子部の損傷を発生することなく、容易に、半導体レーザ素子部を第2の基板に固定することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、好ましくは、複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第2の基板に接合する工程は、複数の半導体レーザ素子部を、所定の数毎に、第2の基板に接合する工程を含む。このように構成すれば、第2の基板の第2の方向の長さを、容易に、半導体レーザ素子部の第2の方向の長さよりも大きくすることができるので、第1の基板上に形成される半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、第2の基板の幅が小さくなるのを容易に抑制することができる。これにより、半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを、容易に抑制することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ素子の製造方法において、好ましくは、複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第2の基板に接合する工程に先立って、第2の基板の半導体レーザ素子部が接合される領域に、接合される各々の半導体レーザ素子部に対応して複数の接着層を形成する工程をさらに備える。このように構成すれば、複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第2の基板に接合する際に、予め第2の基板側に形成された接着層を介して容易に半導体レーザ素子部を接合することができる。
この場合、好ましくは、複数の接着層は、第2の方向に所定の間隔を隔てて、接合される各々の半導体レーザ素子部の第2の方向の幅と略等しい幅で形成されている。このように構成すれば、各接着層は、半導体レーザ素子部の接合領域と略等しい面積を有するので、半導体レーザ素子部を確実に第2の基板に接合することができる。
この発明の第2の局面による半導体レーザ素子は、基板と、基板の表面上に形成され、共振器を有する第1半導体レーザ素子部と、第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面と電気的に接続され、第1半導体レーザ素子部に隣接する基板の表面上に延びるように形成された電極層とを備え、基板の共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向の長さは、半導体レーザ素子部の第2の方向の長さよりも大きい。
この第2の局面による半導体レーザ素子では、上記のように、基板の共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向の長さを、第1半導体レーザ素子部の第2の方向の長さよりも大きくすることによって、第1半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、基板の幅が小さくなるのを抑制することができる。これにより、半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを抑制することができるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを抑制することができる。また、第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面と電気的に接続され、第1半導体レーザ素子部に隣接する基板の表面上に延びるように形成された電極層を設けることによって、第1半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、幅の小さい第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面にワイヤーボンディングを行うことなく、基板の表面上に延びるように形成された電極層にワイヤーボンディングを行うことができる。これにより、容易に、第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面に対して電気的接続を行うことができる。
上記第2の局面による半導体レーザ素子において、好ましくは、基板の第2の方向の長さは、第1半導体レーザ素子部の第2の方向の長さの2倍以上の長さである。このように構成すれば、第1の基板上に形成される第1半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、基板の幅が小さくなるのを容易に抑制することができる。これにより、半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを、容易に抑制することができるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを、容易に抑制することができる。
この発明の第3の局面による半導体レーザ素子は、基板と、基板の表面上に形成され、共振器を有する第1半導体レーザ素子部と、第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面上に形成された電極層とを備え、基板の共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向の長さは、第1半導体レーザ素子部の第2の方向の長さよりも大きく、第1半導体レーザ素子部は、第2の方向に突出する突出部を有する。
この第3の局面による半導体レーザ素子では、上記のように、基板の共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向の長さを、第1半導体レーザ素子部の第2の方向の長さよりも大きくすることによって、基板上に形成される第1半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、基板の幅が小さくなるのを抑制することができる。これにより、半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを抑制することができるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを抑制することができる。また、第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面上に形成された電極層を設け、第1半導体レーザ素子部を、第2の方向に突出する突出部を有するように形成することによって、第1半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、第1半導体レーザ素子部の突出部上の電極層にワイヤーボンディングを行うことにより、容易に、第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面に対して電気的接続を行うことができる。また、第1半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面上に形成された電極層を設け、第1半導体レーザ素子部を、第2の方向に突出する突出部を有するように形成することによって、電極層を基板の表面上に延びるように形成する必要がないので、電極層を容易に形成することができる。
上記第2の局面または第3の局面による半導体レーザ素子において、好ましくは、基板は、第2半導体レーザ素子部が形成されている基板である。このように構成すれば、第1半導体レーザ素子部は、第2半導体レーザ素子部が形成された基板と接合されるので、第1半導体レーザ素子部と第2半導体レーザ素子部とからなる多波長半導体レーザ素子を容易に形成することができる。
この場合、好ましくは、第2半導体レーザ素子部は、基板上に結晶成長により形成されている。このように構成すれば、第2半導体レーザ素子部を所望の大きさに形成することができるので、第1半導体レーザ素子部との接合をより容易に行うことができる。
上記第2の局面または第3の局面による半導体レーザ素子において、好ましくは、基板の第1半導体レーザ素子部が接合される側に凸部が形成され、凸部に第1半導体レーザ素子部が接合されている。このように構成すれば、基板の凸部を第1半導体レーザ素子部との接合面とした場合に、溶解した接着層などが凸部から凸部以外の基板の表面(非接合面)に流れ出ないので、第1半導体レーザ素子部と基板とを接着層により確実に接合させることができる。
この発明の第4の局面による半導体レーザ素子は、基板と、基板の表面上に形成され、共振器を有する複数の半導体レーザ素子部と、複数の半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面と電気的に接続され、複数の半導体レーザ素子部に隣接する基板の表面上に延びるように形成された電極層とを備え、複数の半導体レーザ素子部は、共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔を隔てて形成され、所定の間隔は、複数の半導体レーザ素子部の前記第2の方向の長さよりも大きい。
この第4の局面による半導体レーザ素子では、上記のように、複数の半導体レーザ素子部を、共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔を隔てて形成するとともに、所定の間隔を半導体レーザ素子部の第2の方向の長さよりも大きくすることによって、個々の半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、基板の幅が小さくなるのを抑制することができる。これにより、半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを抑制することができるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを抑制することができる。また、複数の半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面と電気的に接続され、複数の半導体レーザ素子部に隣接する基板の表面上に延びるように形成された電極層を設けることによって、個々の半導体レーザ素子部の幅を小さくする場合にも、幅の小さい半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面にワイヤーボンディングを行うことなく、基板の表面上に延びるように形成された電極層にワイヤーボンディングを行うことができる。これにより、容易に、複数の半導体レーザ素子部の基板とは反対側の表面に対して電気的接続を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の半導体レーザ素子の概略的な構造を説明するための平面図である。図2は、図1の1000−1000線に沿った断面図である。図3〜図12は、図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための図である。図1〜図12を参照して、本発明の具体的な実施形態を説明する前に、本発明の半導体レーザ素子の概略的な構造および製造プロセスについて説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の半導体レーザ素子の概略的な構造について説明する。
本発明の半導体レーザ素子では、図2に示すように、支持基板1の表面(下面)上に、導電性を有する接着層2を介して半導体レーザ素子部10が固定されている。なお、支持基板1は、本発明の「第2の基板」および「基板」の一例である。また、半導体レーザ素子部10は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例である。また、半導体レーザ素子部10の支持基板1とは反対側(下面側)には、電極3が形成されている。
ここで、本発明の半導体レーザ素子では、図1に示すように、半導体レーザ素子部10は、C方向に延びるように形成されており、支持基板1のC方向に垂直なD方向の幅(長さ)W1は、半導体レーザ素子部10のD方向の幅(長さ)W2よりも大きくなるように形成されている。なお、半導体レーザ素子部10は、支持基板1のD方向の中央部に形成されていてもよいし、支持基板1のD方向の端部に形成されていてもよい。
半導体レーザ素子部10には、図2に示すように、下側から順に、第1半導体層11、半導体からなる活性層12および第2半導体層13の半導体層が形成されている。また、第2半導体層13に電極14が形成されている。また、半導体層には、C方向(図1参照)に延びる導波路構造が形成されている。たとえば、導波路構造は、第2半導体層13にC方向に延びるリッジ部13aを形成することにより形成される。導波路構造は、リッジ部13aを形成する方法に限らず、埋め込みヘテロ構造などの他の構造により形成してもよい。
また、図1に示すように、半導体レーザ素子部10の半導体層のC方向の端部には、一対の共振器面10aが形成されている。この一対の共振器面10aと導波路構造により、C方向に延びる共振器が構成される。ここで、半導体層が劈開性を有する場合、劈開により共振器面10aを形成することが可能となるように、リッジ部13aを、半導体層の劈開面と垂直な方向に延びるように形成することが好ましい。また、共振器面10aは、ドライエッチングにより形成してもよい。また、共振器面10a上には、必要に応じて、誘電体多層膜15および16が形成されている。ここで、誘電体多層膜15および16の膜厚および屈折率は、レーザ光の出射側で反射率が低く、反射側で反射率が高くなるように設計される。
また、支持基板1としては、導電性を有する基板を用いてもよいし、絶縁性を有する基板を用いてもよい。導電性を有する基板としては、たとえば、Cu−W、AlおよびFe−Niなどの金属板や、単結晶のSi、SiC、GaAsおよびZnOなどの半導体基板や、多結晶のAlN基板を用いてもよい。また、金属などの導電性の微粒子を分散させた導電性樹脂フィルムや、金属および金属酸化物の複合材料などを用いてもよいし、金属を含侵した黒鉛粒子焼結体で構成される炭素および金属の複合材料を用いてもよい。また、導電性を有する基板を用いる場合、半導体層を接合するのと反対側の表面(上面)上に電極を形成してもよい。また、支持基板1として半導体基板を用いてもよい。半導体基板としては、半導体レーザ素子が形成された基板を用いてもよく、この場合、集積型レーザ素子を作製することが可能である。また、半導体レーザ素子が形成された基板としては、たとえば、GaInAs系、AlGaAs系またはAlGaInP系の半導体レーザ素子を形成したGaAs基板を用いることが可能であり、このGaAs基板上に、窒化物系半導体レーザ素子などを接合してもよい。
また、第1半導体層11は、活性層12よりもバンドギャップの大きいクラッド層などからなる。また、第1半導体層11の活性層12側に、第1半導体層11と活性層12との間のバンドギャップを有する光ガイド層を有していてもよい。
また、活性層12は、単層、単一量子井戸(SQW)構造または多重量子井戸(MQW)構造からなる。
また、第2半導体層13は、活性層12よりもバンドギャップの大きいクラッド層などからなる。また、第2半導体層13の活性層12側に、第2半導体層13と活性層12との間のバンドギャップを有する光ガイド層を有していてもよい。また、第2半導体層13の活性層12とは反対側(上面側)にコンタクト層を有していてもよい。この場合、コンタクト層は、クラッド層よりもバンドギャップが小さいことが好ましい。
また、半導体層(第1半導体層11、活性層12および第2半導体層13)は、AlGaAs系、GaInAs系、AlGaInP系、AlGaInNAs系、AlGaSb系、GaInAsP系、窒化物系半導体、MgZnSSe系およびZnO系などからなる。また、窒化物系半導体としては、GaN、AlN、InN、BN、TlN、または、これらの混晶を用いることが可能である。
また、接着層2は、半田や導電性ペーストなどの材料からなる層を用いることができる。半田としては、AuSn、InSn、SnAgCu、SnAgBi、SnAgCuBi、SnAgBiIn、SnZn、SnCu、SnBi、SnZnBiなどからなる半田を用いることができる。
次に、図1〜図12を参照して、本発明の半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスについて説明する。
まず、図3に示すように、成長基板20の上面上に、剥離層21を形成した後、第1半導体層11、半導体層からなる活性層12および第2半導体層13を順次結晶成長させる。このとき、成長基板20と第1半導体層11との間にバッファ層を形成してもよい。なお、成長基板20は、本発明の「第1の基板」の一例である。
剥離層21は、半導体層(第1半導体層11、活性層12および第2半導体層13)と比較して除去されやすい層や、機械的に分離されやすい層からなる。除去されやすい層としては、たとえば、半導体層と比較して融点や沸点が低い材料、半導体層と比較して分解しやすい材料、半導体層と比較して溶解しやすい材料、および、半導体層と比較して反応しやすい材料などからなる層がある。
また、半導体層(第1半導体層11、活性層12および第2半導体層13)をウルツ構造の窒化物系半導体により構成する場合、成長基板20は、窒化物系半導体基板または異種基板を用いることが可能である。異種基板としては、六方晶構造および菱面体構造のα−SiC基板、GaAs基板、GaP基板、InP基板、Si基板、サファイア基板、スピネル基板およびLiAlO基板などを用いることが可能である。なお、窒化物系半導体基板を用いることにより、最も結晶性のよい窒化物系半導体層を得ることができる。窒化物系半導体基板、SiC基板およびサファイア基板を用いる場合、基板の面方位は、{11−20}面および{1−100}面などの(H、K、−H−K、0)面(ここで、HおよびKの少なくとも一方は0ではない)や、(0001)面、(11−22)面、(1−101)面および(1−103)面などを用いる。GaAs基板、GaP基板、InP基板およびSi基板を用いる場合、{111}面などを用いる。また、半導体層をAlGaAs系、GaInAs系、AlGaInP系またはAlGaInNAs系の半導体により構成する場合、GaAs基板およびSi基板を用いることが可能であり、その面方位は、{001}面、{110}面、{111}面および{−1−1−1}面などを用いる。また、半導体層をGaInAsP系の半導体により構成する場合、GaAs基板およびInP基板を用いることが可能であり、その面方位は、{001}面、{110}面、{111}面および{−1−1−1}面などを用いる。
その後、半導体層の、たとえば第2半導体層13に、上面上に電極14が形成されたリッジ部13aを形成する。そして、幅W3の分離溝22を形成することにより、共振器の延びる方向と交差するD方向に所定の間隔(W3)を隔てて複数の半導体レーザ素子部10を形成する。このとき、分離溝22を、図4に示すように、導波路構造と交差しないように形成する。たとえば、リッジ部13aの延びるC方向と実質的に平行に延びるように形成する。
その後、図5に示すように、半導体レーザ素子部10を、C方向(図6参照)に延びるように設けられた複数の接着層2を介して、支持基板1に接合する。このとき、分離溝22で分離された複数の半導体レーザ素子部10のうちの一部を、選択的に支持基板1と接合する。図5では、複数の半導体レーザ素子部10を、たとえば、4つ毎に支持基板1に接合する場合を示している。なお、ここで支持基板1に複数の凸部を形成し、この凸部に半導体レーザ素子部10を接合してもよい。
そして、図7に示すように、分離溝22で分離された複数の半導体レーザ素子部10のうち、支持基板1に接合されている半導体レーザ素子部10のみを、成長基板20から選択的に剥離する。このとき、たとえば、剥離される半導体レーザ素子部10と接している剥離層21のみにレーザ照射を行い、レーザが照射された剥離層21のみを蒸発させてもよい。ここで、図7では、分離溝22は、半導体レーザ素子部10同士を完全に分離するように形成されている。しかしこれに限らず、この剥離の工程において、支持基板1に接合されている半導体レーザ素子部10が剥離され、隣の半導体レーザ素子部10が剥離されないような深さであれば、分離溝22が半導体レーザ素子部10同士を完全に分離しないように形成されていてもよい。
その後、一部の半導体レーザ素子部10を支持基板1に接合する工程から、一部の半導体レーザ素子部10を成長基板20から剥離する工程までを繰り返す。すなわち、図8に示すように、別の支持基板1の接着層2と、成長基板20上に残っている半導体レーザ素子部10とが一致するように位置合わせを行い接合する。そして、分離溝22で分離された複数の半導体レーザ素子部10のうち、支持基板1に接合されている半導体レーザ素子部10のみを、成長基板20から選択的に剥離する。
次に、図9に示すように、支持基板1に接合された半導体レーザ素子部10の第1半導体層11の下面上に、電極3を形成する。
そして、図10に示すように、半導体レーザ素子部10が接合された支持基板1を、半導体層と共に導波路構造の延びるC方向(図9参照)と略垂直な面で分割(劈開)する。これにより、半導体層の端部に、一対の共振器面10aが形成される。
その後、図11に示すように、共振器面10aに、必要に応じて、誘電体多層膜15および16を形成する。
最後に、支持基板1を、図12に示すように、D方向の幅(長さ)がW1になるように分割することにより、個々の半導体レーザ素子が得られる。
(第1実施形態)
図13は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の底面図である。図14は、図13の1100−1100線に沿った断面図である。図15は、図13の1110−1110線に沿った断面図である。まず、図13〜図15を参照して、第1実施形態による半導体レーザ素子の構造について説明する。
第1実施形態による半導体レーザ素子では、図13および図14に示すように、劈開性を有しないCu−Wからなる導電性の支持基板31と半導体レーザ素子部80とが、AuSnからなる導電性の接着層44を介して接着されている。なお、支持基板31は、本発明の「第2の基板」および「基板」の一例であり、半導体レーザ素子部80は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例である。また、半導体レーザ素子部80のC方向の端部には、劈開面からなる一対の共振器面90が形成されている。
ここで、第1実施形態では、図13に示すように、半導体レーザ素子(支持基板31)のC方向の長さ(共振器長)L1は、約600μmであり、D方向の幅(長さ)W11は、約400μmである。また、半導体レーザ素子部80のD方向の幅(長さ)W12は、約40μmである。すなわち、第1実施形態では、支持基板31のD方向の幅(長さ)W11は、半導体レーザ素子部80のD方向の幅(長さ)W12の約10倍の幅(長さ)である。
また、図14に示すように、半導体レーザ素子部80の共振器面90の支持基板31側の端部近傍には、接着層44が存在しない領域100が形成されている。なお、この接着層44が存在しない領域100は、図13に示すように、共振器面90の延長線に対して、内側に約25μmの間隔(L2)を隔てた領域まで形成されている。また、支持基板31のC方向の側端面31aは、後述する素子分割時のダイシングにより、共振器面90の延長線に対して、内側に約20μmの長さ(L3)分だけずれた位置に、共振器面90に略平行に形成されている。
また、図14および図15に示すように、約5μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のSiがドープされた約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するGaNからなるn型コンタクト層32上に、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のSiがドープされた約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するAl0.07Ga0.93Nからなるn型クラッド層33が形成されている。n型クラッド層33上には、発光層34が形成されている。
この発光層34には、n型クラッド層33上に、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のSiがドープされた約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するAl0.16Ga0.84Nからなるn型キャリアブロック層(図示せず)が形成されている。n型キャリアブロック層上には、約100nmの厚みを有するSiがドープされたGaNからなるn型光ガイド層(図示せず)が形成されている。n型光ガイド層上には、約20nmの厚みを有するアンドープのIn0.02Ga0.98Nからなる4つの障壁層と、約3nmの厚みを有するアンドープのIn0.15Ga0.85Nからなる3つの量子井戸層とが交互に積層されたMQW活性層(図示せず)が形成されている。そして、n型キャリアブロック層、n型光ガイド層およびMQW活性層によって、発光層34が構成されている。
また、発光層34上には、図15に示すように、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のMgがドープされたGaNからなるp型光ガイド層35が形成されている。p型光ガイド層35上には、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のMgがドープされたAl0.16Ga0.84Nからなるp型キャップ層36が形成されている。また、p型キャップ層36上には、凸部を有する約4×1019cm−3のMgがドープされた約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するAl0.07Ga0.93Nからなるp型クラッド層37が形成されている。このp型クラッド層37の凸部の膜厚は、約400nmであり、p型クラッド層37の凸部以外の平坦部の膜厚は、約80nmである。p型クラッド層37の凸部の上面上には、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のMgがドープされた約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するIn0.02Ga0.98Nからなるp型コンタクト層38が形成されている。p型クラッド層37の凸部と、p型コンタクト層38とによって、電流通路となるリッジ部39が構成されている。このリッジ部39は、約1.5μmの幅を有するとともに、約380nmの高さを有している。p型コンタクト層38上には、下層から上層に向かって、約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とから構成されるp側オーミック電極40が形成されている。
また、n型コンタクト層32、n型クラッド層33、発光層34、p型光ガイド層35、p型キャップ層36、リッジ部39およびp側オーミック電極40の側面上には、約250nmの厚みを有するSiOからなる絶縁膜41の内側部分41aが形成されている。この絶縁膜41の内側部分41aおよび接着層44の側面上と、支持基板31の下面上とには、絶縁膜41の外側部分41bが形成されている。絶縁膜41の内側部分41aの上面およびp側オーミック電極40の上面上には、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3000nmの厚みを有するAu層とからなるp側パッド電極42が、約45μmの幅W13で形成されている。p側パッド電極42上には、約100nmの厚みを有するSiOからなる絶縁膜43が形成されている。この絶縁膜43は、接着層44とp側オーミック電極40との反応を抑制する機能を有している。このようにして、半導体レーザ素子部80が構成されるとともに、半導体レーザ素子部80と支持基板31とが、接着層44を介して、接合されている。
また、n型コンタクト層32の裏面(下面)側には、n型コンタクト層32側(上側)からn側オーミック電極45およびn側パッド電極46が形成されている。なお、n側パッド電極46は、本発明の「電極層」の一例である。
また、第1実施形態では、n側パッド電極46は、半導体レーザ素子部80の支持基板31とは反対側の表面(下面)と電気的に接続されているとともに、半導体レーザ素子部80に隣接する支持基板31の表面(下面)上に延びるように形成されている。また、図13に示すように、n側パッド電極46のC方向の中央部分には、D方向の一方側に突出する突出形状部46aが形成されており、この突出形状部46aの表面上には、金属線47がワイヤーボンディングされている。
また、図13および図14に示すように、半導体レーザ素子部80の劈開面(共振器面90)から支持基板31の側端面31aにわたって、誘電体多層膜48が延びるように形成されている。ここで、図13〜図15に示すように、リッジ部39の下部を形成することにより形成されたC方向に延びる導波路構造と共振器面90により、C方向に延びる共振器が構成される。
図16〜図23は、図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための図である。次に、図13〜図23を参照して、第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。なお、図16〜図19および図21には、図15と同じ方向の断面が示されており、図20には、図14と同じ方向の断面が示されている。
まず、図16に示すように、有機金属気相成長(MOVPE)法を用いて、成長用基板としてのGaN基板50上に、GaN基板50を約600℃の成長温度に保持した状態で、GaN基板50の(0001)Ga面上に、約20nmの厚みを有するIn0.35Ga0.65Nからなる剥離層51を成長させる。ここで、剥離層51は、発光層34のMQW活性層よりもバンドギャップが小さい材料からなる。具体的には、第1実施形態においては、剥離層51は、発光層34のMQW活性層のInGaNよりもIn組成の高いInGaNからなる。なお、GaN基板50は、本発明の「第1の基板」の一例である。
次に、MOVPE法を用いて、剥離層51上に、約1100℃の成長温度に保持した状態で、n型コンタクト層32およびn型クラッド層33を順次成長させる。次に、GaN基板50を約800℃の成長温度に保持した状態で、n型クラッド層33上に発光層34、p型光ガイド層35およびp型キャップ層36を順次成長させる。次に、GaN基板50を約1100℃の成長温度に保持した状態で、p型キャップ層36上に約400nmの厚みを有するp型クラッド層37を成長させる。そして、GaN基板50を約800℃の成長温度に保持した状態で、p型クラッド層37上にp型コンタクト層38を成長させる。その後、GaN基板50を約800℃の成長温度に保持した状態で、N雰囲気中においてアニールすることにより、p型窒化物半導体層のアクセプタを活性化し、所定の正孔濃度を得る。
次に、真空蒸着法などを用いて、p型コンタクト層38の表面上に、p側オーミック電極40および約0.25μmの厚みを有するSiOからなる絶縁膜41cを順次形成した後、パターニングすることにより、図16に示されたような形状のp側オーミック電極40および絶縁膜41cが得られる。
次に、図17に示すように、GaN基板50を約200℃に保持した状態で、絶縁膜41cをマスクとして、Cl系ガスによるドライエッチングを行うことにより、p型コンタクト層38およびp型クラッド層37の一部を除去することによって、リッジ部39を約50μmの周期で形成する。次に、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術とを用いて、剥離層51からp型クラッド層37の平坦部の一部を約10μmの幅でエッチングすることにより、分離溝81を形成し、剥離層51からp型クラッド層37を約40μmの幅にパターニングする。
その後、図18に示すように、n型コンタクト層32からp型クラッド層37の平坦部の側面、p型クラッド層37の平坦部の上面、リッジ部39の側面および絶縁膜41c(図17参照)の上面を覆うように、約250nmの厚みを有するSiOからなる絶縁膜41を形成した後、p側オーミック電極40上の絶縁膜41および41cのみを除去する。
次に、p側オーミック電極40および絶縁膜41上に、p側パッド電極42を形成する。そして、p側パッド電極42上に、約100nmの厚みを有するSiOからなる絶縁膜43を形成する。このようにして、GaN基板50上に、D方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部80が形成される。
その後、図19に示すように、約5μmの厚みを有するAuSnからなる接着層44を介して、半導体レーザ素子部80のp側パッド電極42を支持基板31に接合する。このとき、第1実施形態では、半導体レーザ素子部80を、D方向に8つ毎に支持基板31に接合する。
ここで、第1実施形態では、図22に示すように、接着層44は、半導体レーザ素子部80のC方向の端部を除いて、D方向に約400μmの周期で、かつ、約50μmの幅(W2)でストライプ状に、支持基板31の半導体レーザ素子部80側の表面に予めパターニングされている。
また、図20に示すように、半導体レーザ素子部80と支持基板31との接合(融着)の際には、接着層44が存在しない領域100が存在するように接合される。
その後、図21に示すように、支持基板31と接合された一部の半導体レーザ素子部80の下面上の剥離層51のみに532nmの波長のレーザ光を照射し、その剥離層51を分解および蒸発させる。532nmの波長のレーザ光は、剥離層51において吸収される一方、基板(支持基板31およびGaN基板50)や半導体層では吸収されない。なお、第1実施形態の剥離層51は、半導体層よりもバンドギャップの小さい材料からなり、半導体層と比較して融点や沸点が低い材料や、半導体層と比較して分解されやすい材料の一例である。このようにして、図21に示すように、支持基板31と接合された一部の半導体レーザ素子部80をGaN基板50から剥離する。そして、一部の半導体レーザ素子部80を支持基板31に接合する工程から、一部の半導体レーザ素子部80をGaN基板50から剥離する工程までを8回繰り返すことにより、半導体レーザ素子部80を有する支持基板31が8枚得られる。
その後、図15に示すように、半導体レーザ素子部80の側面から支持基板31の下面上にわたって、SiOなどからなる絶縁膜41の外側部分41bを形成する。そして、n型コンタクト層32の下面に、n型コンタクト層32側から約10nmの厚みを有するAlからなるn側オーミック電極45を形成するとともに、n側オーミック電極45上から支持基板31上にわたって、約20nmの厚みを有するTi、約20μmの厚みを有するPtおよび約300nmの厚みを有するAuからなるn側パッド電極46を形成する。このとき、図22に示すように、n側パッド電極46のC方向の中央部分に、D方向の一方側に突出する突出形状部46aを形成する。
そして、支持基板31の主表面に対して垂直となる半導体レーザ素子部80の面にスクライブ溝52を設けて、超音波により半導体レーザ素子部80の(1−100)面で劈開を行い、共振器面90を形成する。スクライブ溝52は、レーザスクライブにより半導体レーザ素子部80の片側から約10μmの範囲で、半導体レーザ素子部80を貫通するように形成する。なお、スクライブ溝52は、機械式スクライブで形成してもよい。また、スクライブ溝52は、半導体レーザ素子部80の両側面に形成してもよい。
また、半導体レーザ素子部80の劈開は、劈開面(共振器面90)となる領域の支持基板31側(上側)の端部近傍に接着層44が存在しない領域100の位置で、半導体レーザ素子部80の劈開面に沿って行うようにする。
そして、支持基板31のみを、約40μmの幅(L4)でダイシングすることにより、D方向に沿って半導体レーザ素子部80の素子分割を行う。このようにして、図23に示すように、D方向に延びる棒状の支持基板31が作製される。その後、共振器面90から支持基板31の側端面31aにわたって、誘電体多層膜48を形成する。最後に、半導体レーザ素子部80と半導体レーザ素子部80との間の中央部で、半導体レーザ素子部80のD方向の幅(長さ)W11(図13参照)が約400μmになるようにC方向に沿って分割する。そして、n側パッド電極46の突出形状部46aの表面上に金属線47(図13参照)を用いてワイヤーボンディングを行うことによって、図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子が形成される。
第1実施形態では、上記のように、GaN基板50上に、D方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部80を形成する工程と、複数の半導体レーザ素子部80のうちの一部を、支持基板31に接合する工程を設けることによって、複数の半導体レーザ素子部80の全てを支持基板31に接合する場合と異なり、D方向の長さ(W11=約400μm)を、半導体レーザ素子部80のD方向の長さ(W12=約40μm)よりも大きく(約10倍)することができる。これにより、GaN基板50上に形成される半導体レーザ素子部80の幅を小さくする場合にも、支持基板31の幅が小さくなるのを抑制することができる。その結果、半導体レーザ素子部80および支持基板31を含む半導体レーザ素子が小さくなりすぎるのを抑制することができるので、半導体レーザ素子の取り扱い(ハンドリング)が困難になるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、複数の半導体レーザ素子部80を、8つ毎に、支持基板31に接合するとともに、GaN基板50から剥離することによって、支持基板31のD方向の長さ(W11=約400μm)を、半導体レーザ素子部80のD方向の長さ(W12=約40μm)よりも大きくすることができる。
また、第1実施形態では、n側パッド電極46を、半導体レーザ素子部80の支持基板31とは反対側の表面(下面)と電気的に接続するとともに、半導体レーザ素子部80に隣接する支持基板31の表面上に延びるように形成することによって、半導体レーザ素子部80の幅を小さくする場合にも、幅の小さい半導体レーザ素子部80の支持基板31とは反対側の表面(下面)にワイヤーボンディングを行うことなく、支持基板31の表面上に延びるように形成されたn側パッド電極46にワイヤーボンディングを行うことができる。これにより、容易に、半導体レーザ素子部80の支持基板31とは反対側の表面に対して電気的接続を行うことができる。
また、第1実施形態では、半導体レーザ素子部80の共振器面90の支持基板31側(上側)の端部近傍に、支持基板31と半導体レーザ素子部80とを接着する接着層44が存在しない領域100を設けることによって、接着層44が存在しない領域100により、半導体レーザ素子部80の共振器面90の支持基板31側の端部近傍に、支持基板31と半導体レーザ素子部80とが離間された領域を形成することができる。これにより、共振器面90の支持基板31側の端部に隣接して接着層44および支持基板31が設けられる場合と異なり、支持基板31の劈開性の影響を受けることなく、半導体レーザ素子部80を劈開することができる。その結果、劈開性を有しないCu−Wからなる支持基板31を用いた場合にも、半導体レーザ素子部80の劈開面の平坦性を向上させることができる。
また、第1実施形態では、支持基板31および接着層44を、導電性を有するように構成することによって、導電性を有する接着層44を介して、導電性を有する支持基板31と半導体レーザ素子部80とを接着することができるので、半導体レーザ素子部80と支持基板31とを電気的に接続することができる。
また、第1実施形態では、接着層44を、D方向に約400μmの周期で、かつ、接合される各々の半導体レーザ素子部80のD方向の幅と略等しい幅W2(=約50μm)でストライプ状に複数形成することによって、各接着層44は、半導体レーザ素子部80の接合領域と略等しい面積を有するので、半導体レーザ素子部80を確実に支持基板31に接合することができる。
また、第1実施形態では、接着層44を、共振器面90の延長線に対して、内側に約25μmの間隔(L2)を隔てて形成することによって、共振器面90の支持基板31側の端部近傍に、接着層44が存在しない領域100を容易に形成することができる。
(第1実施形態の第1変形例)
図24は、本発明の第1実施形態の第1変形例による半導体レーザ素子の断面図である。図24を参照して、この第1実施形態の第1変形例による半導体レーザ素子では、上記第1実施形態と異なり、所定の領域に凸部31bが形成された支持基板31に半導体レーザ素子部80が接合される場合について説明する。
ここで、第1実施形態の第1変形例では、図24に示すように、半導体レーザ素子部80は、予め支持基板31の半導体レーザ素子部80と接合される側の表面に形成された凸部31bの部分で接着層44を介して接合されている。また、凸部31bは、約5μmの高さを有するとともに、凸部31bのD方向の幅は、半導体レーザ素子部80のp側パッド電極42の幅W13(約45μm)と実質的に同じ幅を有するように形成されている。したがって、絶縁膜41の外側部分41bは、支持基板31の凸部31bの側面を覆うとともに、支持基板31の凸部31b以外の下面上に延びるように形成されている。
なお、第1実施形態の第1変形例による半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
第1実施形態の第1変形例では、上記のように、予め凸部31bが形成された支持基板31を用いることによって、支持基板31の凸部31bを半導体レーザ素子部80との接合面とした場合に、溶解した接着層44が凸部31bから凸部31b以外の支持基板31の表面(非接合面)に流れ出ないので、半導体レーザ素子部80と支持基板31とを接着層44により確実に接合させることができる。また、接合の際、接着層44がD方向に流れ出して、隣接する半導体レーザ素子部80に融着するのを抑制することができる。
また、第1実施形態の第1変形例では、凸部31bを、半導体レーザ素子部80のp側パッド電極42の幅W13(約45μm)と略等しい幅に形成することによって、凸部31bは、半導体レーザ素子部80の接合領域と略等しい面積を有するので、半導体レーザ素子部80を接着層44を介してより確実に支持基板31に接合することができる。
(第1実施形態の第2変形例)
図25は、本発明の第1実施形態の第2変形例による半導体レーザ素子の断面図である。図26は、図25に示した第1実施形態の第2変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。図25および図26を参照して、この第1実施形態の第2変形例による半導体レーザ素子では、上記第1実施形態と異なり、複数の半導体レーザ素子部80が、共通する支持基板31に接合されてアレイ化された場合について説明する。
ここで、第1実施形態の第2変形例では、図25に示すように、p側電極(支持基板31)およびn側電極(n側パッド電極46)をそれぞれ共通電極として、上記第1実施形態と同様の構造を有する複数の半導体レーザ素子部80が、支持基板31に接合されてD方向にアレイ化されている。
また、第1実施形態の第2変形例における製造プロセスでは、図26に示すように、1枚の支持基板31に対して、1つおきに半導体レーザ素子部80を接着層44を介して接合する。すなわち、隣接する半導体レーザ素子部80は、1つの半導体レーザ素子部80のD方向の幅(p側パッド電極42の幅W13)よりも大きな間隔を隔てて支持基板31に接合されている。そして、レーザ光照射により剥離層51を除去した後に、図25に示すように、半導体レーザ素子部80の側面から支持基板31の下面上にわたって、絶縁膜41の外側部分41bを形成する。その後、n側オーミック電極45を形成するとともに、n側オーミック電極45上から支持基板31上に延びるように、n側パッド電極46を形成する。そして、n側パッド電極46の表面上に金属線47を用いてワイヤーボンディングを行うことによって、図25に示した半導体レーザ素子が形成される。
なお、第1実施形態の第2変形例による半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。また、第1実施形態の第2変形例の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第1実施形態の第3変形例)
図27〜図30は、本発明の第1実施形態の第3変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。図17および図27〜図30を参照して、この第1実施形態の第3変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスでは、上記第1実施形態と異なり、成長用基板としてのGaN基板50上の所定領域にSiOからなる選択成長マスク60を形成した上で半導体層を形成するとともに、支持基板31への素子(半導体レーザ素子部80)の接合後に、この選択成長マスク60をエッチングにより除去することによってGaN基板50を分離する場合について説明する。
ここで、第1実施形態の第3変形例による製造プロセスでは、図27に示すように、GaN基板50上の所定領域に、D方向の幅が約10μmを有するとともにD方向に約10μmの間隔でSiOからなる選択成長マスク60をストライプ状に形成する。
その後、MOVPE法を用いて、GaN基板50上に、第1実施形態と同様にn型コンタクト層32からp側コンタクト層38までを結晶成長させるとともに、p側コンタクト層38上に真空蒸着法などを用いてp側オーミック電極40を形成する。そして、第1実施形態と同様に、絶縁膜41c(図17参照)をマスクとしてドライエッチングを行うことによりリッジ部39を形成する。
また、第1実施形態の第3変形例による製造プロセスでは、p型クラッド層37の平坦部の上面およびリッジ部39の側面を覆うように、約250nmの厚みを有するAlからなる絶縁膜61を形成する。その後、この絶縁膜61およびp側オーミック電極40の上面上を覆うようにp側パッド電極62を形成する。
次に、図28に示すように、ドライエッチング技術を用いて、n型コンタクト層32からp側パッド電極62の一部までをエッチングすることにより、一部の素子(半導体レーザ素子部80)を分離する。このとき、選択成長マスク60のD方向の端部60a(2箇所)が露出する。このようにして、GaN基板50上に、D方向に所定の間隔を隔てて1つの半導体レーザ素子部80が形成される。
その後、図29に示すように、約5μmの厚みを有するAuSnからなる接着層44を介して、半導体レーザ素子部80のp側パッド電極62を支持基板31に接合する。
そして、図30に示すように、バッファードフッ酸を用いたウエットエッチング技術を用いて、選択成長マスク60を除去する。これにより、図30に示すように、支持基板31と接合された一部の半導体レーザ素子部80がGaN基板50から分離される。
なお、第1実施形態の第3変形例による半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。また、第1実施形態の第3変形例の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態)
図31は、本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の断面図である。図31を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、半導体レーザ素子部160が半導体レーザ素子の端部に形成されている場合について説明する。
第2実施形態による半導体レーザ素子では、図31に示すように、上記第1実施形態と同様、支持基板111と半導体レーザ素子部160とが、接着層124を介して接着されている。なお、支持基板111は、本発明の「第2の基板」および「基板」の一例であり、半導体レーザ素子部160は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例である。
ここで、第2実施形態では、半導体レーザ素子部160は、支持基板111のD方向の一方側の端部に形成されている。
n型コンタクト層112上には、上記第1実施形態と同様、n型クラッド層113、発光層114、p型光ガイド層115、p型キャップ層116、p型クラッド層117およびp型コンタクト層118が形成されている。また、p型クラッド層117の凸部と、p型コンタクト層118とによって、電流通路となるリッジ部119が構成されている。また、p型コンタクト層118上には、p側オーミック電極120が形成されている。
また、n型コンタクト層112、n型クラッド層113、発光層114、p型光ガイド層115、p型キャップ層116、リッジ部119およびp側オーミック電極120の側面上には、絶縁膜121の内側部分121aが形成されている。
また、第2実施形態では、絶縁膜121の内側部分121aおよび接着層124の他方側(内側)の側面上と、支持基板111の下面上とには、絶縁膜121の外側部分121bが形成されている。
また、絶縁膜121の内側部分121aの上面およびp側オーミック電極120の上面上には、上記第1実施形態と同様、p側パッド電極122および絶縁膜123が形成されている。また、n型コンタクト層112の裏面(下面)側には、n型コンタクト層112側からn側オーミック電極125およびn側パッド電極126が形成されている。なお、n側パッド電極126は、本発明の「電極層」の一例である。
また、第2実施形態では、n側パッド電極126は、半導体レーザ素子部160の支持基板111とは反対側の表面(下面)と電気的に接続されているとともに、半導体レーザ素子部160に隣接する支持基板111の表面(下面)上に延びるように形成されている。
なお、第2実施形態による半導体レーザ素子のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
図32〜図35は、図31に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための図である。次に、図31〜図35を参照して、第2実施形態による半導体レーザ素子の製造方法について説明する。
まず、上記第1実施形態と同様の製造プロセスにより、p型コンタクト層118までを形成するとともに、p側オーミック電極120および絶縁膜(図示せず)を順次形成し、パターニングする。そして、図32に示すように、リッジ部119を約50μmの周期で形成する。その後、剥離層131からp型クラッド層117の平坦部の一部を約10μmの幅でエッチングすることにより分離溝161を約100μmの周期で形成し、剥離層131からp型クラッド層117を約90μmの幅にパターニングする。
ここで、第2実施形態では、分離溝161で分離された部分に、2つのリッジ部119が含まれるように形成する。半導体レーザ素子部160を、D方向の片側が他の半導体レーザ素子部160と繋がった状態に形成する。その後、第1実施形態と同様にして、絶縁膜121の内側部分121a、p側パッド電極122および絶縁膜123を形成する。
その後、図33に示すように、接着層124を介して、支持基板111に接合する。第2実施形態では、接着層124は、図34に示すように、D方向に約400μmの周期で、かつ、約90μmの幅のストライプ状に、支持基板111の半導体レーザ素子部160側の表面に予めパターニングされている。
その後、第1実施形態と同様にして、図33に示すように、支持基板111と接合された一部の半導体レーザ素子部160を、D方向の片側が他の半導体レーザ素子部160と繋がった状態でGaN基板130から剥離する。なお、GaN基板130は、本発明の「第1の基板」の一例である。そして、一部の半導体レーザ素子部160を支持基板111を接着する工程から、一部の半導体レーザ素子部160をGaN基板130から剥離する工程までを4回繰り返すことにより、半導体レーザ素子部160を有する支持基板111が4枚得られる。
その後、半導体レーザ素子部160の側面から支持基板111の下面上にわたって、SiOなどの絶縁膜121の外側部分121b(図31参照)を形成する。そして、n型コンタクト層112の下面に、n側オーミック電極125およびn側パッド電極126(図31参照)を形成する。このとき、第2実施形態では、図34に示すように、n側パッド電極126のC方向の中央から一方側に寄った部分に、D方向の両方向に突出する突出形状部126aを形成する。
そして、支持基板111の主表面に対して垂直となる半導体レーザ素子部160の面にスクライブ溝132を設けて、超音波により半導体レーザ素子部160の(1−100)面で劈開を行い、共振器面170を形成する。
その後、支持基板111のみをダイシングすることにより、D方向に沿って半導体レーザ素子部160の素子分割を行う。このようにして、図35に示すように、D方向に延びるの棒状の支持基板111が作製される。その後、共振器面170から支持基板111の側端面111aにわたって誘電体多層膜128を形成する。
最後に、互いに繋がった2つの半導体レーザ素子部160の中央部、および、半導体レーザ素子部160と半導体レーザ素子部160との間の中央部で、C方向に沿って分割する。このようにして、図31に示した第2実施形態による半導体レーザ素子が形成される。
なお、第2実施形態のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態の製造プロセスと同様である。
第2実施形態では、上記のように、半導体レーザ素子部160を、D方向の片側が他の半導体レーザ素子部160と繋がった状態でGaN基板130から剥離することによって、半導体層のD方向の幅を大きくして半導体層の強度を大きくした状態で、半導体レーザ素子部160をGaN基板130から剥離することができる。これにより、剥離の工程で半導体レーザ素子部160が損傷するのを抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図36は、本発明の第3実施形態による半導体レーザ素子の底面図である。図37は、図36の1200−1200線に沿った断面図である。図36および図37を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、半導体レーザ素子部220がD方向に突出する突出部220aを有する場合について説明する。
第3実施形態による半導体レーザ素子では、図37に示すように、上記第1実施形態と同様、支持基板171と半導体レーザ素子部220とが、接着層184を介して接着されている。なお、支持基板171は、本発明の「第2の基板」および「基板」の一例であり、半導体レーザ素子部220は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例である。
ここで、第3実施形態では、半導体レーザ素子部220には、図36に示すように、D方向に突出する突出部220aが形成されている。また、半導体レーザ素子部220の突出部220aを除くD方向の幅(長さ)W21は、約30μmであり、突出部220aを含むD方向の幅(長さ)W22は、約120μmである。
また、n型コンタクト層172上には、図37に示すように、上記第1実施形態と同様、n型クラッド層173、発光層174、p型光ガイド層175、p型キャップ層176、p型クラッド層177およびp型コンタクト層178が形成されている。また、p型クラッド層177の凸部と、p型コンタクト層178とによって、電流通路となるリッジ部179が構成されている。また、p型コンタクト層178上には、p側オーミック電極180が形成されている。
また、n型コンタクト層172、n型クラッド層173、発光層174、p型光ガイド層175、p型キャップ層176、リッジ部179およびp側オーミック電極180の側面上には、絶縁膜181が形成されている。
また、第3実施形態では、絶縁膜181は、上記第1実施形態と異なり、接着層184の側面上および支持基板171の下面上には形成されていない。
また、絶縁膜181の上面およびp側オーミック電極180の上面上には、上記第1実施形態と同様、p側パッド電極182および絶縁膜183が形成されている。また、n型コンタクト層172の裏面(下面)側には、n型コンタクト層172側からn側オーミック電極185およびn側パッド電極186が形成されている。なお、n側パッド電極186は、本発明の「電極層」の一例である。
また、第3実施形態では、n側パッド電極186は、半導体レーザ素子部220の支持基板171とは反対側の表面(下面)側のみに形成されている。
また、第3実施形態では、図36および図37に示すように、半導体レーザ素子部220の突出部220aの下面上に形成されたn側パッド電極186の突出形状部186aに、金属線47がワイヤーボンディングされている。
なお、第3実施形態による半導体レーザ素子のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
図38〜図41は、図36に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための図である。図36〜図41を参照して、第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
第3実施形態では、図38に示すように、成長用基板としてのサファイア基板190上に、SiNからなる約200nmの厚みを有する選択成長マスク191を形成する。なお、サファイア基板190は、本発明の「第1の基板」の一例である。また、選択成長マスクパターンは、成長領域191aと分離溝形成領域191bとから構成されている。成長領域191aには、選択成長マスク191の間に約300nmの幅を有する複数の開口部191cがD方向に約1μm周期で形成されている。一方、分離溝形成領域191bの全面には、選択成長マスク191が形成されている。なお、選択成長マスク191は、剥離のための層(剥離層)としての機能も有する。また、選択成長マスク191は、半導体層と比較して分解されやすい材料、半導体層と比較して溶解しやすい材料、半導体層と比較して反応しやすい材料の一例である。
次に、図40に示すように、MOVPE法を用いて、サファイア基板190上に、約600℃の成長温度で、GaNバッファ層192を形成する。なお、GaNバッファ層192は、機械的に分離されやすい層の一例である。その際、選択成長マスク191上には、GaNバッファ層192はほとんど形成されず、サファイア基板190が露出した開口部191aに主に形成される。そして、n型コンタクト層172をGaNバッファ層192上に成長することにより、n型コンタクト層172が横方向成長して合体して、図39に示すように成長領域191a上にn型コンタクト層172が形成される。
その後、図40に示すように、横方向に成長しにくい条件で、n型クラッド層173からp型コンタクト層178までを成長させる。ここで、開口部191cが形成されていない分離溝形成領域191bの選択成長マスク191上には、半導体層が成長されず、分離溝221が形成される。第3実施形態では、上記第1および第2実施形態と異なり、成長用基板上に半導体層をD方向に分離されるように結晶成長することで分離溝221を形成する。より具体的に、分離溝221をエッチングではなく、選択成長により形成した。その後、p型窒化物半導体層のアクセプタを活性化する。
その後、図41に示すように、フッ酸などを用いて、選択成長マスク191を除去する。そして、第1実施形態と同様のプロセスを用いて、絶縁膜183までを形成する。その後、第1実施形態と同様のプロセスを用いて、半導体レーザ素子部220を、接着層184を介して支持基板171に接合する。
その後、図37に示すように、第1実施形態と同じ積層構造のn側オーミック電極185およびn側パッド電極186を形成する。このとき、第3実施形態では、半導体レーザ素子部220の下面側のみに、n側パッド電極186を形成する。
その後、支持基板171と接合された一部の半導体レーザ素子部220を、GaNバッファ層192から剥離する。なお、GaNバッファ層192は、約1μmの周期で約300nmの幅で形成されているため、n型コンタクト層172からp型コンタクト層178までの接着強度と比較して、n型コンタクト層172とGaNバッファ層192との接着強度は小さい。このため、n型コンタクト層172とGaNバッファ層192との界面において容易に剥離することが可能である。
そして、第1実施形態と同様のプロセスを用いて、劈開および素子分離を行うことにより、図36に示した第3実施形態による半導体レーザ素子が得られる。
なお、第3実施形態のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、上記のように、突出部220aを除く半導体レーザ素子部220のD方向の幅W21を小さくする場合にも、半導体レーザ素子部220を、共振器の延びる方向と交差するD方向に突出する突出部220aを有するように形成することによって、突出部220a上のn側パッド電極186に容易にワイヤーボンディングを行うことができる。さらに、このことによって、上記第1および第2実施形態のようにn側パッド電極186を支持基板171の表面(下面)上に延びるように形成する必要がない。これにより、n側パッド電極186を、容易に、形成することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図42は、本発明の第4実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。図42を参照して、この第4実施形態では、上記第1〜第3実施形態と異なり、半導体レーザ素子部280の支持基板231とは反対側に成長用基板であるGaN基板250が配置されている場合について説明する。
第4実施形態による半導体レーザ素子では、図42に示すように、上記第1実施形態と同様、支持基板231と半導体レーザ素子部280とが、接着層244を介して接着されている。なお、支持基板231は、本発明の「第2の基板」および「基板」の一例であり、半導体レーザ素子部280は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例である。また、半導体レーザ素子(支持基板231)のD方向の幅(長さ)W31は、約400μmであり、半導体レーザ素子部280のD方向の幅(長さ)W32は、約40μmである。
ここで、第4実施形態では、半導体レーザ素子部280の支持基板231とは反対側(下面側)には、成長用基板である約80μmの厚みを有するn型のGaN基板250が配置されている。なお、GaN基板250は、本発明の「第1の基板」の一例である。そして、GaN基板250の所定の領域上には、n型コンタクト層232が形成されている。
また、n型コンタクト層232上には、上記第1実施形態と同様、n型クラッド層233、発光層234、p型光ガイド層235、p型キャップ層236、p型クラッド層237およびp型コンタクト層238が形成されている。また、p型クラッド層237の凸部と、p型コンタクト層238とによって、電流通路となるリッジ部239が構成されている。また、p型コンタクト層238上には、p側オーミック電極240が形成されている。
また、n型コンタクト層232、n型クラッド層233、発光層234、p型光ガイド層235、p型キャップ層236、リッジ部239およびp側オーミック電極240の側面上には、絶縁膜241が形成されている。また、絶縁膜241およびp側オーミック電極240の上面上には、第1実施形態と同様、p側パッド電極242および絶縁膜243が形成されている。
また、n型コンタクト層232からp型コンタクト層238が除去されたn型のGaN基板250の表面(上面)上には、n側電極245が形成されている。このようにして、半導体レーザ素子部280が構成されるとともに、半導体レーザ素子部280と支持基板231とが、接着層244を介して接合されている。
また、第4実施形態では、n側電極245は、接着層244を介して、支持基板231の下面上の絶縁膜247上に形成されたn側パッド電極246と接続されている。このようにして、第4実施形態では、n側パッド電極246は、半導体レーザ素子部280の支持基板231とは反対側の表面(下面)と電気的に接続されている。なお、n側パッド電極246は、本発明の「電極層」の一例である。
なお、第4実施形態による半導体レーザ素子のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
図43〜図47は、図42に示した第4実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図42〜図47を参照して、第4実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図43に示すように、上記第1実施形態と同様のプロセスを用いて、たとえば約400μmの厚みを有するn型のGaN基板250上に、n型コンタクト層232からp型コンタクト層238を順次成長させる。その後、p型窒化物系半導体層のアクセプタを活性化し、所定の正孔濃度を得る。
次に、図44に示すように、上記第1実施形態と同様のプロセスを用いて、p側オーミック電極240および絶縁膜(図示せず)を形成するとともに、リッジ部239を約100μmの周期で形成する。そして、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術とを用いて、リッジ部239を含む約40μmの幅を残して、n型コンタクト層232からp型コンタクト層238をエッチングすることにより、GaN基板250の表面を露出させる。その後、上記第1実施形態と同様のプロセスを用いて、n型コンタクト層232からp型クラッド層237の側面、p型クラッド層237の平坦部の上面、リッジ部239の側面および絶縁膜(図示せず)の上面を覆うように、約250nmの厚みを有するSiOからなる絶縁膜241を形成した後、p側オーミック電極240上の絶縁膜241のみを除去する。そして、p側オーミック電極240および絶縁膜241上に、上記第1実施形態と同様、p側パッド電極242を形成する。
その後、第4実施形態では、GaN基板250の露出した表面の所定の領域に、GaN基板250側から約10nmの厚みを有するAl、約20nmの厚みを有するTi、約20nmの厚みを有するPtおよび約300nmの厚みを有するAuからなるn側電極245を形成する。次に、p側パッド電極242上に、約100nmの厚みを有するSiOからなる絶縁膜243を形成する。
その後、第4実施形態では、図45に示すように、半導体レーザ素子部280を一時的な支持基板251に接着する。一時的な支持基板251として、たとえば、ポリエステルなどのフィルムの片面に熱剥離粘着材が形成された熱剥離シートを用い、フィルムの熱剥離粘着材が形成されている側を半導体レーザ素子部280に接着する。その後、GaN基板250の裏面(下面)を機械研磨し、さらに化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)することによって、GaN基板250を約80μmの厚みにする。
その後、第4実施形態では、図46に示すように、GaN基板250の下面を一時的な支持基板252に接着した後、一時的な支持基板251(図45参照)に熱を加えて一時的な支持基板251を剥離し、図46に示した構造とする。ここで、一時的な支持基板252として、第4実施形態では熱剥離シートを用いる。なお、一時的な支持基板252として用いる熱剥離シートの剥離温度が、一時的な支持基板251として用いる熱剥離シートの剥離温度よりも高くなるように熱剥離粘着材を選択する。その後、半導体レーザ素子部280を形成したGaN基板250をダイシングすることにより、分離溝281を形成する。なお、支持基板252は、本発明の「第3の基板」の一例である。
その後、図47に示すように、一部の半導体レーザ素子部280を、接着層244を介して支持基板231に接合する。支持基板231の下面上には、絶縁膜247の下面上にn側パッド電極246が予め形成されている。この際、p側パッド電極242が支持基板231と電気的に接続されるとともに、n側電極245がn側パッド電極246と電気的に接続されるように、接合する。その後、半導体レーザ素子部280およびGaN基板250の一部を一時的な支持基板252から剥離する。そして、一部の半導体レーザ素子部280を支持基板231に接着する工程から、一部の半導体レーザ素子部280を一時的な支持基板252から剥離する工程までを4回繰り返すことにより、半導体レーザ素子部280を有する支持基板231が4枚得られる。
そして、第1実施形態と同様のプロセスを用いて、劈開および素子分離を行うことにより、図42に示した第4実施形態による半導体レーザ素子が得られる。
なお、第4実施形態のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態の製造プロセスと同様である。
第4実施形態では、上記のように、GaN基板250上に複数の半導体レーザ素子部280を形成した後、一時的な支持基板252上に、D方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部280が形成されたGaN基板250を配置するとともに、GaN基板250を分離する工程と、複数の半導体レーザ素子部280のうちの一部を、支持基板231に接合するとともに、複数の半導体レーザ素子部280および分離されたGaN基板250のうちの一部を、支持基板252から剥離する工程とを設けることによって、半導体レーザ素子部280を、GaN基板250から剥離することなく支持基板231に固定することができるので、半導体レーザ素子部280をGaN基板250から剥離しにくい場合に、半導体レーザ素子部280をGaN基板250から剥離することに起因して発生する半導体レーザ素子部280の損傷を発生させることなく、容易に、半導体レーザ素子部280を支持基板231に固定することができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態の変形例)
図48は、本発明の第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子のC方向の断面構造を示した断面図である。図49は、図48に示した第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するためのC方向の断面図である。図48および図49を参照して、この第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスでは、上記第4実施形態と異なり、予めD方向に延びるバー形状(短冊状)に形成された支持基板260を、半導体レーザ素子部280に接着層244を介して接合する場合について説明する。なお、支持基板260は、本発明の「基板」および「第2の基板」の一例である。なお、本変形例による半導体レーザ素子のD方向の断面構造は図42と同様であり、図48は、図42の1500−1500線に沿った断面を示す。また、図49は、図47の1600−1600線に沿った断面を示す。
第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子は、図48に示すように、約600μmの長さ(共振器長)L1を有する半導体レーザ素子部280と、C方向に約560μmの幅(長さ)L4を有する支持基板260とによって構成されている。
ここで、第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスでは、図49に示すように、予めC方向に幅L4を有するバー形状(短冊状)に形成された複数の支持基板260を、C方向に約40μmの間隔を有するように略平行に配置しながら接着層244を介して半導体レーザ素子部280に接合する。これにより、隣接する支持基板260間に、支持基板260が接合されない領域63が形成される。これにより、一時的な支持基板252を半導体レーザ素子部280から剥離した後に、半導体レーザ素子部280の(1−100)面で劈開(バー状劈開)を行う際に、劈開位置(破線の矢印)を領域63に合わせることによって、支持基板260は劈開されずに半導体レーザ素子部280のみが劈開されるので、歩留まりを向上させることができる。
なお、第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子のその他の構造および製造プロセスは、上記第4実施形態と同様である。また、第4実施形態の変形例のその他の効果についても上記第4実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図50は、本発明の第5実施形態による3波長半導体レーザ素子を備えた半導体レーザ装置の構造の底面図である。図51は、図50に示した3波長半導体レーザ素子の2100−2100線に沿った断面図である。図52は、図50に示した3波長半導体レーザ素子の2110−2110線に沿った断面図である。図53は、図50に示した3波長半導体レーザ素子の詳細構造を示した断面図である。図19および図50〜図53を参照して、この第5実施形態による3波長半導体レーザ素子では、上記第1実施形態と異なり、支持基板31(図19参照)を用いるかわりに、赤色半導体レーザ素子300と赤外半導体レーザ素子310とがn型GaAs基板350上に形成されたモノリシック2波長半導体レーザ素子に、上記第1実施形態と同様の素子構造を有する青紫色半導体レーザ素子320が接合されて3波長半導体レーザ素子が形成される場合について説明する。なお、n型GaAs基板350は、本発明の「第2の基板」および「基板」の一例である。また、赤色半導体レーザ素子300および赤外半導体レーザ素子310は、それぞれ、本発明の「第2半導体レーザ素子部」の一例であり、青紫色半導体レーザ素子320は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例である。
第5実施形態による半導体レーザ装置では、図50に示すように、3波長半導体レーザ素子が、AuSn半田などの金属層からなる接着層(図示せず)を介してAlNからなる基台500に固定されている。また、基台500は、3つのリード端子501、502および503が貫通するように設けられたステム504に台座505を介して固定されている。
ここで、第5実施形態では、図51に示すように、3波長半導体レーザ素子は、約650nmの発振波長を有する赤色半導体レーザ素子300と約780nmの発振波長を有する赤外半導体レーザ素子310とがn型GaAs基板350上に形成されたモノリシック2波長半導体レーザ素子に、約405nmの発振波長を有する青紫色半導体レーザ素子320が接着層44を介して接合された構造を有する。
より具体的には、図51に示すように、青紫色半導体レーザ素子320は、モノリシック2波長半導体レーザ素子の下面上に形成されたSiOからなる絶縁膜330と、絶縁膜330上に形成されたp側パッド電極331とを介してモノリシック2波長半導体レーザ素子の下面上に接合されている。また、図50および図51に示すように、青紫色半導体レーザ素子320は、p側パッド電極331がD1方向に延びる突出形状部331aを有するとともに、この突出形状部331aの表面上にワイヤーボンディングされた金属線505を介してリード端子501(図50参照)に接続されている。
また、図51に示すように、青紫色半導体レーザ素子320のn側パッド電極46は、モノリシック2波長半導体レーザ素子の絶縁膜330を覆うようにD2方向に延びるとともに、モノリシック2波長半導体レーザ素子のn型GaAs基板350の下面まで接続されて導通されている。
また、図50および図52に示すように、赤色半導体レーザ素子300は、モノリシック2波長半導体レーザ素子の赤色半導体レーザ素子300に形成されたp側パッド電極301の表面上にワイヤーボンディングされた金属線506を介してリード端子502(図50参照)に接続されている。また、赤外半導体レーザ素子310は、モノリシック2波長半導体レーザ素子の赤外半導体レーザ素子310に形成されたp側パッド電極311の表面上にワイヤーボンディングされた金属線507を介してリード端子503(図50参照)に接続されている。
また、モノリシック2波長半導体レーザ素子は、図53に示すように、n型GaAs基板350の一方の主表面上に、AlGaInP系の積層構造を有する赤色半導体レーザ素子300と、AlGaAs系の積層構造を有する赤外半導体レーザ素子310とが互いに離間するように形成されている。
具体的には、赤色半導体レーザ素子300は、Siのドープのn型GaAs基板350上に、結晶成長によって、n型クラッド層701、光ガイド層702、3つの井戸層と2つの障壁層とからなる活性層703、光ガイド層704、p型クラッド層705およびコンタクト層706の順に形成されている。また、凸状に形成されたp型クラッド層705の平坦部および側面部とコンタクト層706の側面部を覆うようにSiOからなる電流ブロック層707が形成されている。なお、p型クラッド層705の凸部によって、赤色半導体レーザ素子300の光導波路として共振器方向にストライプ状に延びるリッジ部300aが構成されている。そして、電流ブロック層707およびコンタクト層706上にコンタクト層708が形成されるとともに、コンタクト層708上にp側パッド電極301が形成されている。
また、赤外半導体レーザ素子310は、n型GaAs基板350上に、結晶成長によって、n型クラッド層801、光ガイド層802、3つの井戸層と2つの障壁層とからなる活性層803、光ガイド層804、p型クラッド層805およびコンタクト層806の順に形成されている。また、凸状に形成されたp型クラッド層805の平坦部および側面部とコンタクト層806の側面部の一部を覆うようにSiOからなる電流ブロック層807が形成されている。なお、p型クラッド層805の凸部によって、赤外半導体レーザ素子310の光導波路として共振器方向にストライプ状に延びるリッジ部310aが構成されている。そして、電流ブロック層807およびコンタクト層806上にキャップ層808が形成されるとともに、コンタクト層806上およびキャップ層808上にp側パッド電極311が形成されている。
また、図53に示すように、モノリシック2波長半導体レーザ素子のn型GaAs基板350の下面上には、n側電極332が形成されている。
また、図51および図52に示すように、モノリシック2波長半導体レーザ素子の各半導体レーザ素子間に形成された溝部および各半導体レーザ素子のp側パッド電極301および311の上面上を覆うように絶縁膜330が形成されている。これにより、3波長半導体レーザ素子では、3つの半導体レーザ素子が絶縁膜330によってアノード側が互いに絶縁されるとともに、n側電極332をカソード側の共通電極として用いた状態で基台500に固定されている。
なお、第5実施形態による3波長半導体レーザ素子の製造プロセスでは、上述の通り、上記第1実施形態で用いた支持基板31(図19参照)を用いるかわりに、モノリシック2波長半導体レーザ素子に、上記第1実施形態と同様の製造プロセスによって形成された複数の青紫色半導体レーザ素子320のうちの1つを接合することにより、容易に多波長(3波長)半導体レーザ素子を形成することができる。
また、第5実施形態では、赤色半導体レーザ素子300および赤外半導体レーザ素子310を、ともにn型GaAs基板350上に結晶成長により形成することによって、モノリシック2波長半導体レーザ素子を所望の大きさに形成することができるので、3波長半導体レーザ素子を形成する際の青紫色半導体レーザ素子320との接合をより容易に行うことができる。
(第6実施形態)
図54は、本発明の第6実施形態によるRGB3波長半導体レーザ素子を備えた半導体レーザ装置の構造の底面図である。図55は、図54に示したRGB3波長半導体レーザ素子の3100−3100線に沿った断面図である。図56は、図54に示したRGB3波長半導体レーザ素子の3110−3110線に沿った断面図である。図19および図54〜図56を参照して、この第6実施形態によるRGB3波長半導体レーザ素子では、上記第1実施形態と異なり、支持基板31(図19参照)を用いるかわりに、n型GaAs基板350上に形成された赤色半導体レーザ素子300に、上記第1実施形態と同様の素子構造を有する青色半導体レーザ素子400および緑色半導体レーザ素子410がそれぞれ接合されてRGB波長半導体レーザ素子が形成される場合について説明する。なお、青色半導体レーザ素子400および緑色半導体レーザ素子410は、それぞれ、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例である。
第6実施形態による半導体レーザ装置では、図54に示すように、RGB3波長半導体レーザ素子が、AuSn半田などの金属層からなる接着層(図示せず)を介してAlNからなる基台500に固定されている。また、基台500は、3つのリード端子501、502および503が貫通するように設けられたステム504に台座505を介して固定されている。
ここで、第6実施形態では、図55に示すように、RGB3波長半導体レーザ素子は、n型GaAs基板350上に形成され、約650nmの発振波長を有する赤色半導体レーザ素子300に、約460nmの発振波長を有する青色半導体レーザ素子400と約530nmの発振波長を有する緑色半導体レーザ素子410とがそれぞれ接着層44を介して接合された構造を有する。
より具体的には、図55に示すように、青色半導体レーザ素子400および緑色半導体レーザ素子410は、それぞれ、赤色半導体レーザ素子300の下面上に形成されたSiOからなる絶縁膜330と、絶縁膜330上に形成されたp側パッド電極401および411とを介して赤色半導体レーザ素子300の下面上に接合されている。また、図54および図55に示すように、青色半導体レーザ素子400は、p側パッド電極401のD1方向端部の表面上にワイヤーボンディングされた金属線510を介してリード端子502(図54参照)に接続されている。また、緑色半導体レーザ素子410は、p側パッド電極411のD2方向端部の表面上にワイヤーボンディングされた金属線511を介してリード端子503(図54参照)に接続されている。
また、図56に示すように、青色半導体レーザ素子400および緑色半導体レーザ素子410を共通して覆うように形成されたn側パッド電極46は、赤色半導体レーザ素子300の絶縁膜330を覆うようにD2方向に延びるとともに、赤色半導体レーザ素子300のn型GaAs基板350の下面まで接続されて導通されている。
また、図54および図56に示すように、赤色半導体レーザ素子300は、赤色半導体レーザ素子300に形成されたp側パッド電極301の表面上にワイヤーボンディングされた金属線512を介してリード端子501(図54参照)に接続されている。
また、第6実施形態では、青色半導体レーザ素子400は、発光層34(図56参照)を構成するMQW活性層(図示せず)が、約20nmの厚みを有するアンドープのIn0.02Ga0.98Nからなる4つの障壁層と、約3nmの厚みを有するアンドープのIn0.25Ga0.75Nからなる3つの量子井戸層とが交互に積層されて形成されている。また、緑色半導体レーザ素子410は、発光層34(図56参照)を構成するMQW活性層(図示せず)が、約20nmの厚みを有するアンドープのIn0.02Ga0.98Nからなる4つの障壁層と、約3nmの厚みを有するアンドープのIn0.35Ga0.65Nからなる3つの量子井戸層とが交互に積層されて形成されている。
図57および図58は、図54に示した第6実施形態によるRGB3波長半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。図54および図56〜図58を参照して、第6実施形態によるRGB3波長半導体レーザ素子の製造プロセスでは、まず、図57に示すように、上記第1実施形態で用いた支持基板31(図19参照)を用いるかわりに、赤色半導体レーザ素子300に対して、上記第1実施形態と同様の製造プロセスにより形成された複数の青色半導体レーザ素子400のうちの1つが接合される。そしてGaN基板50から青色半導体レーザ素子400を分離した後に、図58に示すように、上記第1実施形態と同様の製造プロセスにより形成された複数の緑色半導体レーザ素子410のうちの1つを接合する。この際、緑色半導体レーザ素子410は、青色半導体レーザ素子400からD方向(図56参照)に所定の間隔を隔てて接合される。
そして、レーザ光照射により剥離層51を除去した後に、図56に示すように、青色半導体レーザ素子400および緑色半導体レーザ素子410の表面を覆うように絶縁膜41の外側部分41bを形成する。その後、n側オーミック電極45を形成するとともに、n側オーミック電極45上からn型GaAs基板350(支持基板)上に延びるようにn側パッド電極46を形成する。
なお、第6実施形態のその他の製造プロセスは、上記第5実施形態と同様である。また、第6実施形態の効果についても上記第5実施形態と同様である。
(第6実施形態の変形例)
図59は、本発明の第6実施形態の変形例によるRGB3波長半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。図59を参照して、この第6実施形態の変形例によるRGB3波長半導体レーザ素子では、上記第6実施形態と異なり、n型GaAs基板350上に形成された赤色半導体レーザ素子300に、青色半導体レーザ素子400と緑色半導体レーザ素子410からなるモノリシック2波長半導体レーザ素子が接合されてRGB波長半導体レーザ素子が形成される場合について説明する。
ここで、第6実施形態の変形例では、図59に示すように、青色半導体レーザ素子400と緑色半導体レーザ素子410からなるモノリシック2波長半導体レーザ素子が、接着層44を介して赤色半導体レーザ素子300に接合された構造を有する。
すなわち、第6実施形態の変形例による製造プロセスでは、まず、図59に示すように、同一の成長基板(図示せず)上にD方向に所定の間隔を隔てて青色半導体レーザ素子400と緑色半導体レーザ素子410とを形成することによりモノリシック2波長半導体レーザ素子を形成する。そして、このモノリシック2波長半導体レーザ素子を接着層44を介して赤色半導体レーザ素子300に接合する。
そして、レーザ光照射により剥離層51を除去した後に、図59に示すように、青色半導体レーザ素子400および緑色半導体レーザ素子410の外側の側面を覆うように絶縁膜41の外側部分41bを形成する。その後、n側オーミック電極45を形成するとともに、n側オーミック電極45上から支持基板31上に延びるように、n側パッド電極46を形成する。
なお、第6実施形態の変形例におけるその他の製造プロセスは、上記第6実施形態と同様である。また、第6実施形態の変形例の効果についても上記第5実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第6実施形態では、半導体レーザ素子部を、所定の数毎に、支持基板上に接合する場合について示したが、本発明はこれに限らず、1枚の支持基板に対して、1つの半導体レーザ素子を接合してもよい。
また、上記第1〜第6実施形態では、半導体レーザ素子部の共振器面を支持基板のC方向の端面より外側になるように形成したが、本発明はこれに限らず、半導体レーザ素子部の共振器面を支持基板のC方向の端面に一致するように形成してもよいし、半導体レーザ素子部の共振器面を支持基板のC方向の端面より内側になるように形成してもよい。
本発明の半導体レーザ素子の概略的な構造を説明するための平面図である。 図1の1000−1000線に沿った断面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための平面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための底面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための平面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための平面図である。 図1に示した半導体レーザ素子の概略的な製造プロセスを説明するための平面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の底面図である。 図13の1100−1100線に沿った断面図である。 図13の1110−1110線に沿った断面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための底面図である。 図13に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための底面図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による半導体レーザ素子の断面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による半導体レーザ素子の断面図である。 図25に示した第1実施形態の第2変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の断面図である。 図31に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図31に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図31に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための底面図である。 図31に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための底面図である。 本発明の第3実施形態による半導体レーザ素子の底面図である。 図36の1200−1200線に沿った断面図である。 図36に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための平面図である。 図36に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための平面図である。 図36に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図36に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。 図42に示した第4実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図42に示した第4実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図42に示した第4実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図42に示した第4実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図42に示した第4実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子のC方向の断面構造を示した断面図である。 図48に示した第4実施形態の変形例による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するためのC方向の断面図である。 本発明の第5実施形態による3波長半導体レーザ素子を備えた半導体レーザ装置の構造の底面図である。 図50に示した3波長半導体レーザ素子の2100−2100線に沿った断面図である。 図50に示した3波長半導体レーザ素子の2110−2110線に沿った断面図である。 図50に示した3波長半導体レーザ素子の詳細構造を示した断面図である。 本発明の第6実施形態によるRGB3波長半導体レーザ素子を備えた半導体レーザ装置の構造の底面図である。 図54に示したRGB3波長半導体レーザ素子の3100−3100線に沿った断面図である。 図54に示したRGB3波長半導体レーザ素子の3110−3110線に沿った断面図である。 図54に示した第6実施形態によるRGB3波長半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図54に示した第6実施形態によるRGB3波長半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例によるRGB3波長半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。
符号の説明
1、31、111、171、231、260 支持基板(第2の基板、基板)
10、80、160、220、280 半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)
20 成長基板(第1の基板)
31b 凸部
46、126、186、246 n側パッド電極(電極層)
50、130、250 GaN基板(第1の基板)
190 サファイア基板(第1の基板)
220a 突出部
252 支持基板(第3の基板)
300 赤色半導体レーザ素子(第2半導体レーザ素子部)
310 赤外半導体レーザ素子(第2半導体レーザ素子部)
320 青紫色半導体レーザ素子(第1半導体レーザ素子部)
350 n型GaAs基板(第2の基板、基板)
400 青色半導体レーザ素子(第1半導体レーザ素子部)
410 緑色半導体レーザ素子(第1半導体レーザ素子部)

Claims (13)

  1. 第1の基板上に、共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部を形成する工程と、
    前記複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を、第2の基板に接合する工程と、
    前記第2の基板に接合された前記複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を前記第1の基板から剥離する工程と、
    前記第2の基板を、前記第2の方向に沿って分割する工程とを備えた、半導体レーザ素子の製造方法。
  2. 前記第2の基板の前記第2の方向の長さが、前記半導体レーザ素子部の前記第2の方向の長さの2倍以上の長さになるように、前記第2の基板の前記半導体レーザ素子部が接合されていない領域で、前記第1の方向に沿って前記第2の基板を分割する工程をさらに備える、請求項1に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  3. 前記第1の基板上に前記複数の半導体レーザ素子部を形成した後、第3の基板上に、前記第2の方向に所定の間隔を隔てて複数の半導体レーザ素子部が形成された前記第1の基板を配置するとともに、前記第1の基板を分離する工程をさらに含み、
    前記複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第2の基板に接合する工程は、前記複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を、前記第2の基板に接合するとともに、前記複数の半導体レーザ素子部および前記分離された第1の基板のうちの一部を、前記第3の基板から剥離する工程を含む、請求項1または2に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  4. 前記複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第2の基板に接合する工程は、前記複数の半導体レーザ素子部を、所定の数毎に、前記第2の基板に接合する工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  5. 前記複数の半導体レーザ素子部のうちの一部を第2の基板に接合する工程に先立って、前記第2の基板の前記半導体レーザ素子部が接合される領域に、接合される各々の前記半導体レーザ素子部に対応して複数の接着層を形成する工程をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  6. 前記複数の接着層は、前記第2の方向に所定の間隔を隔てて、前記接合される各々の半導体レーザ素子部の前記第2の方向の幅と略等しい幅で形成されている、請求項5に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  7. 基板と、
    前記基板の表面上に形成され、共振器を有する第1半導体レーザ素子部と、
    前記第1半導体レーザ素子部の前記基板とは反対側の表面と電気的に接続され、前記第1半導体レーザ素子部に隣接する前記基板の表面上に延びるように形成された電極層とを備え、
    前記基板の前記共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向の長さは、前記第1半導体レーザ素子部の前記第2の方向の長さよりも大きい、半導体レーザ素子。
  8. 前記基板の前記第2の方向の長さは、前記第1半導体レーザ素子部の前記第2の方向の長さの2倍以上の長さである、請求項7に記載の半導体レーザ素子。
  9. 基板と、
    前記基板の表面上に形成され、共振器を有する第1半導体レーザ素子部と、
    前記第1半導体レーザ素子部の前記基板とは反対側の表面上に形成された電極層とを備え、
    前記基板の前記共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向の長さは、前記第1半導体レーザ素子部の前記第2の方向の長さよりも大きく、
    前記第1半導体レーザ素子部は、前記第2の方向に突出する突出部を有する、半導体レーザ素子。
  10. 前記基板は、第2半導体レーザ素子部が形成されている基板である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  11. 前記第2半導体レーザ素子部は、前記基板上に結晶成長により形成されている、請求項10に記載の半導体レーザ素子。
  12. 前記基板の前記第1半導体レーザ素子部が接合される側に凸部が形成され、前記凸部に前記第1半導体レーザ素子部が接合されている、請求項7〜11のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  13. 基板と、
    前記基板の表面上に形成され、共振器を有する複数の半導体レーザ素子部と、
    前記複数の半導体レーザ素子部の前記基板とは反対側の表面と電気的に接続され、前記複数の半導体レーザ素子部に隣接する前記基板の表面上に延びるように形成された電極層とを備え、
    前記複数の半導体レーザ素子部は、前記共振器の延びる第1の方向と交差する第2の方向に所定の間隔を隔てて形成され、
    前記所定の間隔は、前記複数の半導体レーザ素子部の前記第2の方向の長さよりも大きい、半導体レーザ素子。
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