JP2008242293A - 階調マスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された遮光膜と、上記遮光膜上および上記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、上記透明基板が露出した透過領域、上記透明基板上に上記遮光膜が設けられた遮光領域、および上記透明基板上に上記半透明膜のみが設けられた半透明領域を有する階調マスクであって、上記遮光膜および上記半透明膜の結晶構造が、いずれも柱状である、またはいずれも粒状であることを特徴とする階調マスクを提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図1
Description
p=po(1+Ac/Ao)
で表される。
本発明の階調マスクは、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された遮光膜と、上記遮光膜上および上記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、上記透明基板が露出した透過領域、上記透明基板上に上記遮光膜が設けられた遮光領域、および上記透明基板上に上記半透明膜のみが設けられた半透明領域を有する階調マスクであって、上記遮光膜および上記半透明膜の結晶構造が、いずれも柱状である、またはいずれも粒状であることを特徴とするものである。
以下、本発明の階調マスクの各構成について詳しく説明する。
まず、本発明の階調マスクに用いられる遮光膜について説明する。本発明に用いられる遮光膜は、本発明の階調マスクを用いて露光を行う際に、露光光を遮蔽することが可能な膜とされ、遮光領域として用いられる領域に形成される。通常、遮光膜の波長250nm〜600nmにおける平均透過率は、0.1%以下とされることが好ましい。なお、上記、透過率の測定方法としては、マスクブランクに使用する透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、半透明膜の透過率を測定する方法を採用することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、フォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)、またはマクベス濃度計等を用いることができる。
また、上記遮光膜の結晶構造を柱状とするためには、基板の温度を高くする方法が挙げられる。またさらに、上記柱状の幅を調整する方法としては、アルゴン圧力を高くする方法が挙げられる。なお、それぞれの製膜条件は、用いられる材料や、目的とする結晶構造等に応じて適宜選択されることとなる。
次に、本発明に用いられる半透明膜について説明する。本発明に用いられる半透明膜は、上述した遮光膜に対して電気化学的に貴なものであり、上記遮光膜と同じ結晶構造を有するものが用いられる。また上記半透明膜は、透明基板上および遮光膜上、すなわち半透明領域として用いられる領域、および遮光領域に形成されている上記遮光膜上に形成される。このような半透明膜は、階調マスク内の透過率を制御することが可能な膜であれば、特にその平均透過率は限定されるものではないが、通常、波長250nm〜600nmにおける平均透過率が、5%〜80%の範囲内であることが好ましく、中でも10%〜60%の範囲内であることが好ましい。半透明膜の平均透過率が上記範囲未満では、本発明の階調マスクの半透明領域と遮光領域との透過率の差が出にくくなる場合があり、また平均透過率が上記範囲を超えると、半透明領域と透過領域との透過率の差が出にくくなる場合があるからである。
本発明に用いられる透明基板は、一般にフォトマスクに用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等の光学研磨された低膨張ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。中でも、石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れている。
本発明の階調マスクは、上記半透明膜、遮光膜、および透明基板を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば半透明膜および遮光膜以外の、透過率調整機能を有する膜等が形成されていてもよい。また上記透明基板と遮光膜との間には密着層が形成されていることが好ましい。上記密着層としては、一般的な階調マスクに形成される密着層と同様とすることができる。
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板上に良く洗浄した後、密着層を形成し、遮光膜となるクロム膜をスパッタリング法により以下の条件で、厚み100nm成膜した。
<成膜条件>
(1)密着(リバース)層
・ガス流量比 Ar:CO2:N2=50:6:12
・パワー:1.0kW
・基板温度:170℃
・ガス圧力:0.3hPa
(2)遮光膜
・ガス流量比 Ar:CO2:N2=50:2:10
・パワー:10.0kW
・基板温度 :170℃
・ガス圧力 :0.25hPa
次に、上記レジストパターンをエッチング用マスクとし、クロム膜をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望の遮光膜中間パターンを得た。クロム膜のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES(商品名))を用いた。クロム膜のエッチング時間は、70秒であった。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:CO2:N2=50:8:60
・パワー:5.0kW
・基板温度:170℃
・ガス圧力:0.3hPa
得られた酸化窒化炭化クロム膜の膜厚は35nmであった。次に、酸化窒化炭化クロム膜上に市販のフォトレジスト(東京応化製 ip−3500(商品名))を再度、厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレート上で15分ベークした。続いて半透明膜パターンとなる像を再度、レーザ描画装置(マイクロニック社製LRS11000-TFT3)で描画し、専用デベロッパー(東京応化社製 NMD3(商品名))で現像し、レジストパターンを得た。次に、レジストパターンをマスクとして、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES(商品名))で半透明膜および遮光膜をエッチングし、目的とするパターン状に形成された半透明膜および目的とするパターン状に形成された遮光膜を得た。上記エッチングは半透明膜および遮光膜に対して行った。
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板上に良く洗浄した後、遮光膜となるクロム膜をスパッタリング法により以下の条件で、厚み100nm成膜した。
<成膜条件>
(1)密着(リバース)層
・ガス流量比 Ar:CO2:N2=50:6:12
・パワー:1.0kW
・基板温度:120℃
・ガス圧力:0.3hPa
(2)遮光膜
・ガス流量比 Ar:CO2:N2=50:0:20
・パワー:8.0kW
・基板温度 :120℃
・ガス圧力 :0.35hPa
次に、レジストパターンをエッチング用マスクとし、クロム膜をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望の遮光膜中間パターンを得た。クロム膜のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES(商品名))を用いた。クロム膜のエッチング時間は、70秒であった。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:CO2:N2=50:8:60
・パワー:5.0kW
・基板温度:120℃
・ガス圧力:0.3hPa
得られた酸化窒化炭化クロム膜の膜厚は35nmであった。次に、酸化窒化炭化クロム膜上に市販のフォトレジスト(東京応化製 ip−3500(商品名))を再度、厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレート上で15分ベークした。
続いて半透明膜パターンとなる像を再度、レーザ描画装置(マイクロニック社製LRS11000-TFT3)で描画し、専用デベロッパー(東京応化社製 NMD3(商品名))で現像し、レジストパターンを得た。
次に、レジストパターンをマスクとして、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES(商品名))で半透明膜および遮光膜をエッチングし、目的とするパターン状に形成された半透明膜および目的とするパターン状に形成された遮光膜を得た。上記エッチングは半透明膜および遮光膜に対して行った。
2 … 遮光膜
3 … 半透明膜
Claims (3)
- 透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成された遮光膜と、前記遮光膜上および前記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、前記透明基板が露出した透過領域、前記透明基板上に前記遮光膜が設けられた遮光領域、および前記透明基板上に前記半透明膜のみが設けられた半透明領域を有する階調マスクであって、
前記遮光膜および前記半透明膜の結晶構造が、いずれも柱状である、またはいずれも粒状であることを特徴とする階調マスク。 - 前記遮光膜および前記半透明膜の結晶構造が柱状であり、前記遮光膜の柱状結晶の幅を1とした場合に、前記半透明膜の柱状結晶の幅が0.2〜5の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の階調マスク。
- 前記遮光膜および前記半透明膜の結晶構造が柱状であり、前記遮光膜の結晶構造と前記半透明膜との結晶構造の間に界面が明確でないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の階調マスク。
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