JP5407125B2 - 階調マスク - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの製造過程等において、ハーフトーン露光に好適に用いられる階調マスクに関するものである。
透過率が3段階以上に段階的に変化する階調マスクの製造方法としては、例えば、図3に示すように、透明基板1上に遮光膜2をパターン状に形成し(図3(a))、上記遮光膜2および透明基板1上に半透明膜3を形成する(図3(b))。続いて、上記半透明膜3上にレジスト4を塗布し(図3(c))、このレジスト4をパターン露光および現像する(図3(d))。その後、上記遮光膜2および半透明膜3をエッチングして不要な遮光膜2および半透明膜3を除去し(図3(e))、上記レジスト4を除去する(図3(f))方法等が挙げられる(例えば特許文献1〜4参照)。上記方法により製造された階調マスクは、少なくとも遮光膜2が形成された領域を遮光領域a、半透明膜2のみが形成された領域を半透明領域b、遮光膜および半透明膜のいずれもが形成されていない領域を透過領域cとして用いることが可能となる。
ここで、上記階調マスクを製造する際に上記遮光膜や半透明膜をエッチングする方法としては、大きく分けて、乾式エッチング(以下、ドライエッチングという場合がある。)および湿式エッチング(以下、ウェットエッチングという場合がある。)の2種類がある。ドライエッチングは、異方性エッチングが容易であるが、大掛かりな真空装置を必要とする。そのため、ドライエッチングは高価であり、また大型の階調マスクを製造する場合への適用が困難である。一方、ウェットエッチングは、安価であり、大面積での均一なエッチングが容易である。なお、ウェットエッチングを行なう場合には、通常、下層に形成される膜(ここでは遮光膜)が上層に形成される膜(ここでは半透明膜)に対して電気化学的に卑となるように、それぞれの材料が選択されて用いられる。これにより、上層の膜(遮光膜)および下層の膜(半透明膜)を一度にパターニングすることが可能となるからである。
しかしながら、ウェットエッチングにより上層の膜および下層の膜を一度にエッチングし、階調マスクを製造した場合、例えば図4に示すように、下層の膜(遮光膜)2が上層の膜(半透明膜)3より内側までエッチングされてしまい、遮光領域aの端部の透過率が高くなってしまう、という問題があった。これは、下層の膜のエッチングレートが上層の膜のエッチングレートより高い場合、下層の膜の方がより早くエッチングされることや、孔食によって、上層の膜が目的とするパターン状となるまでエッチングを行った場合、下層の膜は、より内側までエッチングされてしまうことによるものであった。
特開平5−94004号公報 特開2002−72445公報 特開2002−189280公報 特開2005−91855公報
そこで、効率よくウェットエッチング法により製造され、目的とするパターン状に高精細に遮光膜および半透明膜が形成された階調マスクの提供が望まれている。
本発明は、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された遮光膜と、上記遮光膜上および上記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、上記透明基板が露出した透過領域、上記透明基板上に上記遮光膜が設けられた遮光領域、および上記透明基板上に上記半透明膜のみが設けられた半透明領域を有する階調マスクであって、上記半透明膜が金属膜もしくは窒化金属膜であることを特徴とする階調マスクを提供する。
階調マスクに用いられる遮光膜は、その遮蔽性等から金属膜が有用である。本発明においては、上記半透明膜として金属膜を用いることから、金属膜からなる遮光膜のエッチングレートと半透明膜のエッチングレートとの差を小さいものとすることができる。したがって、遮光膜および半透明膜を一度にエッチングした際に、遮光膜が半透明膜より内側までエッチングされてしまうことが少ないものとすることができ、目的とするパターン状に高精細に半透明膜および遮光膜が形成された階調マスクとすることができる。
また、上記半透明膜として窒化金属膜を用いた場合でも、金属膜からなる遮光膜のエッチングレートと半透明膜のエッチングレートとの差を小さいものとすることができる。
上記発明において、上記遮光膜および上記半透明膜のエッチングレートの比(半透明膜/遮光膜)が0.9〜2の範囲内であることが好ましい。これにより、より高精細に半透明膜および遮光膜がエッチングされたものとすることができるからである。
また上記発明においては、上記遮光膜および上記半透明膜がクロム膜であることが好ましい。これにより、遮光膜および半透明膜のエッチングレート差を少ないものとすることができるからである。またクロム膜は、機械的強度に優れており、さらには退光性がなく安定しているため、長時間の使用に耐えうる階調マスクとすることができるからである。
本発明によれば、目的とするパターン状に高精細に半透明膜および遮光膜が形成された階調マスクとすることができるという効果を奏する。
以下、本発明の階調マスクについて詳細に説明する。
本発明の階調マスクは、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された遮光膜と、上記遮光膜上および上記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、上記透明基板が露出した透過領域、上記透明基板上に上記遮光膜が設けられた遮光領域、および上記透明基板上に上記半透明膜のみが設けられた半透明領域を有する階調マスクであって、上記半透明膜が金属膜もしくは窒化金属膜であることを特徴とするものである。
本発明の階調マスクは、例えば図1に示すように、透明基板1と、その透明基板1上にパターン状に形成された遮光膜2と、その遮光膜2および上記透明基板1上にパターン状に形成された半透明膜3とを有するものである。また、本発明においては、上記半透明膜3が金属膜もしくは窒化金属膜とされる。
なお、本発明でいう金属膜とは、85%以上金属を含む膜とし、上記金属膜は、金属の他に、微量の酸素や窒素を含んでいてもよい。
また、本発明でいう窒化金属膜とは、50%以上金属を含み、かつ窒素を5%〜45%含む膜とし、金属、窒素の他に、微量の酸素、炭素を含んでいてもよい。
また本発明において上記階調マスクは、遮光膜2が形成された領域が遮光領域a、透明基板1上に半透明膜2のみが形成された領域が半透明領域b、遮光膜2および半透明膜3のいずれもが形成されていない領域が透過領域cとして用いられる。
一般的な階調マスクでは、遮光膜として金属膜が用いられ、半透明膜には金属酸化物膜が用いられている。しかしながらこの場合、金属膜のエッチングレートと金属酸化物膜のエッチングレートとの差が大きい。そのため、遮光膜と半透明膜とが積層された領域を一度にエッチングした場合には、金属膜である遮光膜が早くエッチングされてしまい、目的とするパターンより内側まで遮光膜がエッチングされてしまうという問題があった。
一方、本発明によれば、上記半透明膜に金属膜もしくは窒化金属膜が用いられていることから、半透明膜と金属膜からなる遮光膜とのエッチングレート差を小さいものとすることができる。これにより、上記遮光膜のみが早くエッチングされてしまうことが少ないものとすることができ、上記遮光膜および半透明膜が目的とするパターン状に高精細にパターニングされたものとすることができるのである。
また一般的に、例えば金属膜、窒化金属膜および金属酸化物膜等、標準電極電位の異なる膜を接触させた場合、電気化学的に卑となる側の膜は酸化反応が促進され、貴な膜は還元反応が促進されることから、卑な膜は腐食されやすい。そのため例えば図5に示すように、レジスト21を用いてエッチングした際、本来、エッチングする目的でない領域の下層の膜(ここでは遮光膜)12までエッチングされてしまい(図5(c))、最終的に得られる下層の膜12の端部の形状が荒れてしまうという問題があった。これは、下層の膜12に対して電気化学的に貴な膜13が上層に形成されているマスクブランクを、レジスト14を用いて一度にウェットエッチングして階調マスクを形成する場合、上層の膜13に細かい孔部が生じて下層の膜12が一部露出することがある(図5(a))。これは、ウェットエッチングはミクロな視点で見ると不均一であり、局所的にエッチングが早い部分と遅い部分が存在する。この原因としては、膜の不均一性、プロセスの温度分布、拡散速度の分布などが考えられる。この状態からさらにエッチングをすすめた場合(図5(b))、下層の膜12のエッチングは急激に進むことから、本来、エッチングする目的でない領域の下層の膜12までエッチングされてしまう(図5(c))ことによるものである(以下この現象を孔食ともいう。)。上記のように、下層の膜が微小に露出した場合、電気化学的に貴な膜の面積が卑な膜の面積に比べて極めて大きくなる。貴な膜の方の面積が大きいと酸素を捕捉する量が多いので、それに見合った酸化反応が卑な膜の小さな表面に集中するために卑な膜の腐食が激しくなる。これを「捕捉面積の原理」という。捕捉面積の原理において、面積Acの貴な膜に接触する面積Aoの卑な膜の侵食深さpは、卑な膜が単独のときの侵食深さpoに比べて面積比Ac/Ao割増しの
p=po(1+Ac/Ao)
で表される。
図5に示す例においては、上層の膜13と下層の膜12とが接触する面積がAc、下層の膜12の開口部の面積がAoとなる。捕捉面積の原理により、Ac/Aoに比例して急速に下層の膜12の侵食が進むのである。
しかしながら本発明においては、上記半透明膜として金属膜もしくは窒化金属膜を用いることから、上層の膜(半透明膜)と下層の膜(遮光膜)との標準電極電位差を小さいものとすることができる。これにより、上記遮光膜に孔食が生じること等が少ないものとすることができ、遮光膜の端部の形状に荒れがないもの等とすることができる、という利点も有する。
以下、本発明の階調マスクの各構成について詳しく説明する。
1.半透明膜
まず、本発明に用いられる半透明膜について説明する。本発明に用いられる半透明膜は、金属膜もしくは窒化金属膜であり、上記半透明膜は、透明基板上および遮光膜上、すなわち半透明領域として用いられる領域、および遮光領域に形成されている上記遮光膜上に形成される。
本発明においては、上記半透明膜のエッチングレートと、後述する遮光膜とのエッチングレートとの比(半透明膜/遮光膜)が0.9〜2.0の範囲内、中でも0.95〜1.5の範囲内、特に1.0〜1.3の範囲内であることが好ましい。これにより、半透明膜および遮光膜を一度にエッチングした際に、半透明膜および遮光膜のエッチング速度が同等とすることが可能となり、目的とするパターン状に半透明膜および遮光膜がエッチングされたものとすることができるからである。なお、上記エッチングレートの測定方法を以下に示す。まず、例えば図6(a)に示すように、基板50をエッチャント51に浸し、エッチャント51内での基板50の透過率を投光機52aおよび受光機52bを用いて測定し、リファレンス(100%調整)とする。続いて、上記基板50の片面に、測定する膜53を所定の膜厚で形成し、例えば図6(b)に示すように、上記と同様に投光機52aおよび受光機52bを用いて透過率を測定し、膜がエッチングされて透過率が100%(リファレンス)と同一となるまでの時間(エッチングレート)を測定する方法とすることができる。
なお上記半透明膜のエッチングレートとして具体的には、1nm/秒〜20nm/秒の範囲内、中でも1.5nm/秒〜10nm/秒の範囲内、特に2.0nm/秒〜7nm/秒の範囲内とすることが好ましい。
上記半透明膜に含有される金属としては、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、チタン、アルミニウム、ケイ素、ニッケル等が挙げられる。本発明においては、半透明膜および遮光膜を同一エッチング設備、工程でパターニングし得るという利点から、半透明膜は、遮光膜と同系の材料、すなわち同種の金属を含む材料からなる膜であることが好ましい。後述するように遮光膜がクロム系膜であることが好ましいことから、半透明膜に用いられる金属膜としてはクロム膜であることが好ましい。半透明膜を、遮光膜と同様の金属膜とすることにより、上記エッチングレート差や標準電極電位差がないものとすることができるからである。またクロム膜は、機械的強度に優れており、さらには退光性がなく安定しているため、本発明の階調マスクは長時間の使用に耐えうるものとなるという利点を有する。
このクロム膜は、上述したように微量の酸素や窒素等を含んでいてもよく、この場合には、膜中のクロム含有量が80%以上であることが好ましく、特に95%以上であることが好ましい。これにより、好適な透過率特性を満足する半透明膜とすることができるからである。
また、金属膜として、モリブデンシリサイド膜、タンタル膜も好ましく用いられる。このタンタル膜は、上記のクロム膜と同様に、微量の酸素や窒素を含んでいてもよい。
窒化金属膜としては、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、チタン、アルミニウム、ケイ素、ニッケル等の窒化物の膜が挙げられる。本発明においては、半透明膜および遮光膜を同一エッチング設備、工程でパターニングし得るという利点から、半透明膜は、遮光膜と同系の材料、すなわち同種の金属の窒化物を含む材料からなる膜であることが好ましい。
半透明膜に用いられる窒化金属膜としては、後述するように遮光膜がクロム系膜であることが好ましいことから、窒化クロム膜であることが特に好ましい。半透明膜を、遮光膜と同様の金属膜の窒化物とすることにより、上記エッチングレート差や標準電極電位差がないものとすることができるからである。また窒化クロム膜は、上述したクロム膜と同様に、機械的強度に優れており、さらには退光性がなく安定しているため、本発明の階調マスクは長時間の使用に耐えうるものとなるという利点を有する。
窒化クロム(CrxNy)膜のCrとNとの元素比率としては、Cr:50%〜95%、N:5%〜45%であることが好ましく、特に、Cr:70%〜85%、N:15%〜30%であることが好ましい。
このような半透明膜は、階調マスク内の透過率を制御することが可能な膜であれば、特にその平均透過率は限定されるものではないが、通常、波長250nm〜600nmにおける平均透過率が、10%〜80%の範囲内であることが好ましく、中でも10%〜60%の範囲内であることが好ましい。
上記透過率の測定方法としては、階調マスクに使用する透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、半透明膜の透過率を測定する方法を採用することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。
また半透明膜は、単層であってもよく、複数の層で構成されていてもよい。半透明膜が複数の層で構成されている場合は、それぞれの層のエッチングレートと、後述する遮光膜のエッチングレートとの比が上述した範囲内とされていることが好ましい。
半透明膜の膜厚としては、上述した透過率特性を満たす膜厚であることが好ましく、クロム膜の場合は5nm〜30nm程度とすることができる。半透明膜の透過率は膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。また、半透明膜が酸素や窒素等を含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
半透明膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
2.遮光膜
次に、本発明の階調マスクに用いられる遮光膜について説明する。本発明に用いられる遮光膜は、本発明の階調マスクを用いて露光を行う際に、露光光を遮蔽することが可能な膜とされ、遮光領域として用いられる領域に形成される。通常、遮光膜の波長250nm〜600nmにおける平均透過率は、0.1%以下とされることが好ましい。なお、上記、透過率の測定方法としては、上述した方法と同様とすることができる。
また遮光膜としては、一般にフォトマスクに用いられる遮光膜と同様のものを用いることができる。例えばクロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、チタンなどの膜が挙げられる。また、ニッケル合金、コバルト合金、ニッケル−コバルト合金、およびこれらの酸化物、窒化物、酸化窒化物、酸化窒化炭化物などの膜も用いることができる。
中でも、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等のクロム系膜;ニッケルを主成分とするNi−Cu−TiおよびNi−Ta−Cu−Ti、ならびにこれらの酸化物、窒化物、酸化窒化物、酸化窒化炭化物等のニッケル合金系膜;コバルトを主成分とするCo−Cu−TiおよびCo−Ta−Cu−Ti、ならびにこれらの酸化物、窒化物、酸化窒化物、酸化窒化炭化物等のコバルト合金系膜;ニッケルおよびコバルトを主成分とするNi−Co−Cu−Ti、およびその酸化物、窒化物、酸化窒化物、酸化窒化炭化物等のニッケル−コバルト合金系膜が好適に用いられる。上記クロム系膜は、単層であってもよく、2層以上が積層されたものであってもよい。
本発明においては、上記の中でも特にクロム膜が用いられることが好ましい。上述したように、クロム膜は耐薬品性に優れており、さらには退光性がなく安定しているため、本発明の階調マスクは長時間の使用に耐えうるものとなるという利点を有するからである。
上記遮光膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
なお、上記遮光膜の膜厚としては、特に限定されるものではなく、遮光膜の種類等によって適宜選択されるものであるが、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度であることが好ましい。また上記遮光膜のパターンについても特に限定されるものではなく、本発明の階調マスクの用途等に応じて適宜選択される。
3.透明基板
本発明に用いられる透明基板は、一般にフォトマスクに用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等の光学研磨された低膨張ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。中でも、石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れている。
4.階調マスク
本発明の階調マスクは、上記半透明膜、遮光膜、および透明基板を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば半透明膜および遮光膜以外の、透過率調整機能を有する膜等が形成されていてもよい。
本発明の階調マスクは、リソグラフィー法などのように、露光工程を経て製造される様々な製品の製造に用いることができる。中でも、液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイパネル等の表示装置の製造、特に大型の表示装置の製造に好適に用いられる。
本発明の階調マスクの大きさとしては、用途に応じて適宜調整されるが、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置等の表示装置の製造に用いられる場合には、300mm×400mm〜1,600mm×1,800mm程度とされる。
上述した階調マスクを製造する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば下記の方法とすることができる。まず、図2に示すように、透明基板1上に遮光膜2を形成する(図2(a))。次に、半透明領域とする領域bの遮光膜2を除去するようにパターニングする(図2(b))。上記パターニング方法としては、一般的なフォトリソグラフィー法とすることができる。続いて、上記遮光膜2および透明基板1を覆うように半透明膜3を形成し(図2(c))、上記半透明膜3上にレジスト4を塗布する(図2(d))。このレジスト4をパターン露光および現像し(図2(e))、透過領域cとする領域の上記遮光膜2および半透明膜3をエッチングした後(図2(f))、上記レジスト4を除去する(図2(g))方法等とすることができる。
なお、上記レジストやエッチングに用いられるエッチャント等については、一般的なフォトマスクの製造の際に用いられるものと同様とすることができ、また上記エッチングの際の条件等についても、一般的な条件と同様とすることができる。
また、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
(遮光膜のパターニング)
光学研磨された6インチの合成石英基板(透明基板)上に、クロム膜(遮光膜)が厚み100nmで成膜されている常用のマスクブランクを用意した。上記マスクブランク上に、市販のフォトレジスト(東京応化工業社製 ip−3500)を厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレートで15分ベークした後、フォトマスク用レーザ描画装置で、遮光膜中間パターン(半透明領域を除くパターン)を描画した。次に、専用のデベロッパー(東京応化工業社製 NMD3)で現像し、遮光膜用レジストパターンを得た。次に、上記遮光膜用レジストパターンをエッチング用マスクとし、クロム膜(遮光膜)をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、遮光膜中間パターン状に遮光膜をパターニングした。クロム膜のエッチングには、ウェットエッチャントとして市販の硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液を用いた。
(半透明膜の形成)
次いで、遮光膜がパターニングされた基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行い、よく洗浄した後、クロム膜(半透明膜)をg線(436nm)に対する透過率が30%となるように、下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。なお、クロム膜(半透明膜)の膜厚は17nmとした。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:CO:N=5:0:1
・パワー:1.5kW
・ガス圧:3mTorr
(遮光膜および半透明膜のパターニング)
次に、クロム膜(半透明膜)上に市販のフォトレジスト(東京応化製 ip−3500)を上記半透明膜上に厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレート上で15分ベークした。続いて半透明膜領域のパターンをレーザ描画装置で描画し、専用デベロッパー(東京応化社製 NMD3)で現像し、レジストパターンを得た。次に、レジストパターンをマスクとして、ウェットエッチャントとして市販の硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液を用いて半透明膜および遮光膜をエッチングし、半透明膜領域および遮光領域を形成した。エッチングは半透明膜および遮光膜に対して行った。
最後に残ったレジストを剥膜し、パターン寸法検査、パターン欠陥検査などの検査工程を経て、必要に応じてパターン修正を行い、階調マスクを得た。
[比較例1]
(遮光膜のパターニング)
実施例1と同様にして、遮光膜のパターニングを行った。
(半透明膜の形成)
次いで、遮光膜がパターニングされた基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行い、よく洗浄した後、酸化窒化炭化クロム膜をg線(436nm)に対する透過率が30%となるように、下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。なお、酸化窒化炭化クロム膜の膜厚は35nmとした。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:CO:N=4:5:1
・パワー:1.5kW
・ガス圧:3mTorr
(遮光膜および半透明膜のパターニング)
次に、酸化窒化炭化クロム膜上に市販のフォトレジスト(東京応化製 ip−3500)を上記半透明膜上に厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレート上で15分ベークした。続いて半透明膜領域のパターンをレーザ描画装置で描画し、専用デベロッパー(東京応化社製 NMD3)で現像し、レジストパターンを得た。次に、レジストパターンをマスクとして、ウェットエッチャントとして市販の硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液を用いて半透明膜および遮光膜をエッチングし、半透明膜領域および遮光領域を形成した。エッチングは半透明膜および遮光膜に対して行った。
最後に残ったレジストを剥膜し、パターン寸法検査、パターン欠陥検査などの検査工程を経て、必要に応じてパターン修正を行い、階調マスクを得た。
[評価]
実施例1および比較例1で形成された遮光膜および半透明膜についてエッチングレートを測定した。測定結果を表1に示す。
また、得られた階調マスクについて、走査型電子顕微鏡(SEM)で断面パターンを観察し、遮光膜が内部までエッチングされているかどうか調べた。
観察の結果、遮光膜内部のエッチングがほとんど観察できなかったものについては○、エッチングが観察できたものについては×として表1に示す。
Figure 0005407125
半透明膜をクロム膜で形成することにより、遮光部内部がエッチングされない階調マスクを得ることができた。
本発明の階調マスクを説明するための概略断面図である。 本発明の階調マスクの製造方法の一例を示す工程図である。 一般的な階調マスクの製造方法を説明するための工程図である。 一般的な階調マスクを説明するための説明図である。 孔食を説明するための説明図である。 エッチングレートの測定方法を説明するための説明図である。
符号の説明
1 … 透明基板
2 … 遮光膜
3 … 半透明膜

Claims (2)

  1. 透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成された遮光膜と、前記遮光膜上および前記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、前記透明基板が露出した透過領域、前記透明基板上に前記遮光膜が設けられた遮光領域、および前記透明基板上に前記半透明膜のみが設けられた半透明領域を有する階調マスクであって、
    前記遮光膜が金属膜であり、前記半透明膜が前記金属膜と同種の金属の窒化物の窒化金属膜であり、
    前記半透明膜がチタンを含有することを特徴とする階調マスク。
  2. 前記遮光膜および前記半透明膜のエッチングレートの比(半透明膜/遮光膜)が0.9〜2の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の階調マスク。
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