JP2008235909A - マスクレスリソグラフィにおける均一なバックグラウンド放射 - Google Patents

マスクレスリソグラフィにおける均一なバックグラウンド放射 Download PDF

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Abstract

【課題】多数の個別制御可能素子アレイを使用して形成されるパターンのつなぎ合わせにおいて生じる問題のうち少なくとも1つを解決するか実質的に軽減する。
【解決手段】デバイス製造方法は、放射ビームを変調するよう複数の個別制御可能素子アレイにパターンを与え、変調された放射ビームを基板に投影することを含む。複数の個別制御可能素子アレイに与えられるパターンは、予め設定された大きさのバックグラウンド放射を変調放射ビームに含むように設定される。予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは個別制御可能素子アレイにおける位置によって異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リソグラフィシステム及びデバイス製造方法に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板または基板の一部に転写する機械である。リソグラフィ装置は例えばフラットパネルディスプレイや集積回路(IC)、微細構造を有する他のデバイスの製造に用いられる。通常は例えばマスクまたはレチクルと称されるパターニングデバイスを使用して、フラットパネルディスプレイまたは他のデバイスの各層に対応した回路パターンを形成する。このパターンは、基板に塗布された照射感応材料(レジスト)層への像形成により基板(例えばガラスプレート)の全体または一部に転写される。
パターニングデバイスを使用して、回路パターンではなく例えばカラーフィルタのパターンやドットのマトリックス状配列などの他のパターンを形成する場合もある。パターニングデバイスは、それぞれ個別に制御可能である素子の配列(以下「個別制御可能素子アレイ」という場合もある)を備えるパターニングアレイをマスクの代わりに備えてもよい。このような方式ではマスクを使用する方式に比べて迅速かつ低コストにパターンを変更することができる。
1つのアレイに設けられる個別制御可能素子の数は、例えば製造上の限界によって制限されることがある。このため、リソグラフィ装置に複数の個別制御可能素子アレイを設けることが望ましい場合がある。パターンはアレイから基板に投影されてつなぎ合わされる。このパターンのつなぎ合わせ(ステッチング)により問題が起こることがある。
そこで、多数の個別制御可能素子アレイを使用して形成されるパターンのつなぎ合わせにおいて生じる問題のうち少なくとも1つを解決するか実質的に軽減するためのシステム及び方法が求められている。
一実施形態によれば、以下のステップを含むデバイス製造方法が提供される。放射ビームを変調するよう複数の個別制御可能素子アレイにパターンを与えること。変調された放射ビームを基板に投影すること。複数の個別制御可能素子アレイに与えられるパターンは予め設定された大きさのバックグラウンド放射を変調放射ビームに含むように設定され、予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは個別制御可能素子アレイにおける位置によって異なる。
本発明の他の実施形態によれば、複数の個別制御可能素子アレイと投影系と制御部とを備えるリソグラフィ装置が提供される。複数の個別制御可能素子アレイは、放射ビームを変調するようパターンが与えられるように構成されている。投影系は、変調された放射ビームを基板に投影するように構成されている。制御部は、複数の個別制御可能素子アレイに与えるパターンを制御するように構成されている。制御部は、複数の個別制御可能素子アレイにパターンを与える。パターンは、個別制御可能素子アレイにより変調されるときに予め設定された大きさのバックグラウンド放射が放射ビームに含まれるように形成されている。予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは個別制御可能素子アレイにおける位置によって異なる。
本発明の更なる実施形態によれば、以下のステップを含むデバイス製造方法が提供される。複数の個別制御可能素子アレイを使用して放射ビームを変調すること。基板に複数のパターン領域を形成するように、変調された放射ビームを基板に投影すること。パターン領域を千鳥足状に配置し、4回以上放射を受けるパターン領域が基板上に存在しないようにする。
本発明の更なる実施形態によれば、複数の個別制御可能素子アレイを備えるパターニングデバイスと投影系と制御部とを備えるリソグラフィ装置が提供される。複数の個別制御可能素子アレイは、放射ビームを変調するようパターンが与えられるように構成されている。投影系は、変調された放射ビームを基板に投影するように構成されている。制御部は、複数の個別制御可能素子アレイにパターンを与えるように構成されている。複数の個別制御可能素子アレイがリソグラフィ装置の走査方向に交差する方向に整列されておらず、走査方向に間隔を有する。該間隔は個別制御可能素子アレイの1つの動作部分の走査方向長さの非整数倍である。
本発明の更なる実施形態や特徴、効果は、本発明のさまざまな実施形態の構成及び作用とともに添付図面を参照して以下に詳細に説明される。
本明細書は本発明の特徴を組み入れた1つまたは複数の実施形態を開示する。開示された実施形態は本発明の例示にすぎない。本発明の範囲は開示された実施形態には限定されない。本発明は添付の請求項により定義される。
以下で「一実施形態」、「一実施例」等の表現を用いる場合には、実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含んでもよいことを示すにすぎないものであり、当該特徴、構造または特性がすべての実施形態に含まれなければならないことを意味するのではない。またこれらの表現は同一の実施形態を必ずしも指し示すものでもない。さらに、一実施形態に関連して特定の特徴、構造、または特性が説明される場合には、明示的に説明されているか否かによらず当業者の知識により他の実施形態においても当該特徴、構造または特性が有効であるものと理解されたい。
本発明の実施形態は、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、またはこれらの組合せの形式で具現化されてもよい。本発明の実施形態は、1つまたは複数のプロセッサにより読取かつ実行可能である機械読取可能媒体に記憶された命令として具現化されてもよい。機械読取可能媒体は、機械(例えばコンピュータ)により読取可能な形式で情報を記憶または伝送するいかなる機構も含んでもよい。例えば、機械読取可能媒体は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記録媒体、光記録媒体、フラッシュメモリ装置、電気的または光学的または音響的またはその他の信号伝送形式(例えば搬送波、赤外信号、デジタル信号など)、またはその他を含んでもよい。また以下では、ファームウエア、ソフトウエア、ルーチン、命令はある動作を実行するためのものとして記述されていてもよい。しかしこれらの記述は単に簡便化のためであり、これらの動作はそのファームウエア、ソフトウエア、ルーチン、命令等を実行する演算装置、プロセッサ、コントローラ、または他の装置により実際に得られるものと理解されたい。
図1は本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置1を模式的に示す図である。この装置は、照明系IL、パターニングデバイスPD、パターニングデバイスPDに接続されたコントローラCT、基板テーブルWT、及び投影系PSを備える。照明系(イルミネータ)ILは放射ビームB(例えば紫外放射)を調整するよう構成されている。
本明細書ではリソグラフィを取りあげて説明しているが、本発明の範囲から逸脱することなくパターニングデバイスPDはディスプレイシステム(例えばLCDテレビジョンまたはプロジェクタ)により構成することもできる。この場合、パターン付与ビームは、例えば基板やディスプレイデバイス等の様々な対象物に投影することができる。
基板テーブルWTは、基板(例えばレジストが塗布された基板)Wを支持するよう構成されており、あるパラメタに従って基板を正確に位置決めする位置決め装置PWに接続されている。
投影系(例えば屈折投影レンズ光学系)PSは、個別制御可能素子アレイにより変調された放射ビームを基板Wの(例えば1つ又は複数のダイからなる)目標部分Cに投影するよう構成されている。本明細書では投影系という用語は、使用される露光光、あるいは液浸露光用液体や真空の利用などの他の要因に関して適切とされるいかなる投影系をも包含するよう広く解釈されるべきである。投影系には例えば屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気的光学系、電磁気的光学系、静電的光学系、またはこれらの任意の組み合わせなどが含まれる。以下では「投影レンズ」という用語は、より一般的な用語である投影系という用語と同義に用いられ得る。
照明系は、屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子、あるいは他の種類の光学素子などの各種の光学素子、またはこれらの組合せを含み得るものであり、放射ビームの向きや形状、あるいは他の特性を制御するためのものである。
パターニングデバイスPD(例えばレチクル、マスク、または個別制御可能素子アレイ)はビームを変調する。普通は個別制御可能素子アレイは投影系PSに対して位置が固定されるが、あるパラメタに従って該アレイを正確に位置決めする位置決め装置に接続されていてもよい。
本明細書において「パターニングデバイス」または「コントラストデバイス」なる用語は、例えば基板の目標部分にパターンを生成する等、放射ビーム断面を変調するのに用い得るいかなるデバイスをも示すよう広く解釈されるべきである。パターニングデバイスは、静的なパターニングデバイス(例えばマスクまたはレチクル)であってもよいし、動的なパターニングデバイス(例えばプログラム可能素子アレイ)であってもよい。簡単のため本明細書では動的パターニングデバイスを例に挙げて説明しているが、本発明の範囲から逸脱することなく静的パターニングデバイスを使用することも可能であるものと理解されたい。
放射ビームに付与されるパターンは、パターンが位相シフトフィーチャあるいはいわゆるアシストフィーチャを例えば含む場合には基板の目標部分に所望されるパターンと厳密に一致していなくてもよい。また、基板に最終的に形成されるパターンは、個別制御可能素子アレイ上に形成されるパターンにどの時点においても一致しないようになっていてもよい。このような事態は、基板の各部に形成される最終的なパターンが所定時間または所定回数の露光の重ね合わせにより形成され、かつこの所定の露光中に個別制御可能素子アレイ上のパターン及び/またはアレイと基板との相対位置が変化する場合に起こりうる。
通常、基板の目標部分に生成されるパターンは、その目標部分に生成されるデバイス例えば集積回路やフラットパネルディスプレイの特定の機能層に対応する(例えばフラットパネルディスプレイのカラーフィルタ層や薄膜トランジスタ層)。パターニングデバイスの例としては、レチクル、プログラマブルミラーアレイ、レーザダイオードアレイ、LEDアレイ、グレーティングライトバルブ、及びLCDアレイなどがある。
パターニングデバイスは電子的手段(例えばコンピュータ)でパターンをプログラム可能である。パターニングデバイスは、複数のプログラム可能素子を含んでもよく、例えば前の文で言及したレチクル以外のデバイスはすべて該当する。以下ではこれらを集合的に「コントラストデバイス」と称する。パターニングデバイスは少なくとも10個のプログラム可能素子を備えてもよく、または少なくとも100個、少なくとも1,000個、少なくとも10,000個、少なくとも100,000個、少なくとも1,000,000個、または少なくとも10,000,000個、のプログラム可能素子を備えてもよい。
プログラマブルミラーアレイの一実施例は、粘弾性制御層と反射表面とを有するマトリックス状のアドレス指定可能な表面を備えてもよい。この装置の基本的な原理は例えば、反射表面のうちアドレス指定されている区域が入射光を回折光として反射する一方、アドレス指定されていない区域が入射光を非回折光として反射するというものである。適当な空間フィルタを用いることにより、反射光ビームから非回折光を取り除いて回折光だけを基板に到達させるようにすることができる。このようにして、マトリックス状のアドレス指定可能表面にアドレス指定により形成されるパターンに従ってビームにパターンが付与される。
なお代替例として、回折光をフィルタにより取り除いて非回折光を基板に到達させるようにしてもよい。
他の実施例として、回折光学MEMS(微小電気機械システム)デバイスを同様に用いることもできる。一実施例では、回折光学MEMSデバイスは、入射光を回折光として反射する格子を形成するよう変形される複数の反射性のリボン状部位を備える。
プログラマブルミラーアレイの他の例においては、マトリックス状の微小ミラーの配列が用いられる。各微小ミラーは局所的に電界を適宜付与されることによりまたは圧電駆動手段を使用することにより各々が独立に軸周りに傾斜されうる。繰り返しになるがミラーはマトリックス状にアドレス指定可能に構成されており、アドレス指定されたミラーは入射する放射ビームをアドレス指定されていないミラーとは異なる方向に反射する。このようにしてマトリックス状のアドレス指定可能なミラーにより形成されるパターンに従って反射ビームにパターンが付与されうる。必要とされるマトリックス状アドレス指定は、適宜の電子的手段を使用して実行することができる。
パターニングデバイスの他の例は、プログラマブルLCDアレイである。
リソグラフィ装置は1つ以上のコントラストデバイスを備えてもよい。例えば、パターニングデバイスPDは、複数の個別制御可能素子アレイを有し、それぞれのアレイが互いに独立に制御されるものであってもよい。この構成においては、個別制御可能素子アレイのうちのいくつかのアレイまたはすべてのアレイが少なくとも1つの照明系(または照明系の一部)を共有していてもよい。斯かるアレイは当該アレイ用の支持構造及び/または投影系(または投影系の一部)を共有していてもよい。
一実施例例えば図1に示される実施例では、基板Wは実質的に円形状であってもよい。基板Wは周縁部にノッチ及び/または平坦部を有していてもよい。他の実施例では基板は例えば長方形などの多角形形状でもよい。
基板の形状が実質的に円形の場合、基板の直径は少なくとも25mmであってもよく、または例えば少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも125mm、少なくとも150mm、少なくとも175mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、または少なくとも300mmであってもよい。一実施例では、基板の直径は長くても500mm、長くても400mm、長くても350mm、長くても300mm、長くても250mm、長くても200mm、長くても150mm、長くても100mm、または長くても75mmである。
基板が例えば長方形などの多角形の場合、基板の少なくとも1辺の長さ、または例えば少なくとも2辺または少なくとも3辺の長さが、少なくとも5cmであってもよく、または例えば少なくとも25cm、少なくとも50cm、少なくとも100cm、少なくとも150cm、少なくとも200cm、または少なくとも250cmであってもよい。
基板の少なくとも1辺の長さは、長くても1000cm、または例えば長くても750cm、長くても500cm、長くても350cm、長くても250cm、長くても150cm、または長くても75cmである。
一実施例においては、基板Wはウェーハであり、例えば半導体ウェーハである。一実施例ではウェーハの材料は、Si(ケイ素)、SiGe(シリコンゲルマニウム)、SiGeC(シリコンゲルマニウムカーボン)、SiC(炭化ケイ素)、Ge(ゲルマニウム)、GaAs(ガリウムヒ素)、InP(インジウムリン)、InAs(インジウムヒ素)から成るグループから選択される。ウェーハは、III−V族化合物半導体ウェーハ、シリコンウェーハ、セラミック基板、ガラス基板、またはプラスチック基板である。裸眼で見たときに、基板は透明であってもよいし、有色であってもよいし、無色であってもよい。
この基板の厚さは例えば基板材料及び/または基板寸法に応じてある程度変更される。基板の厚さは、少なくとも50μmであり、または例えば少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、少なくとも500μm、または少なくとも600μmである。また、基板の厚さは、厚くても5000μm、例えば厚くても3500μm、厚くても2500μm、厚くても1750μm、厚くても1250μm、厚くても1000μm、厚くても800μm、厚くても600μm、厚くても500μm、厚くても400μm、または厚くても300μmである。
基板は露光前または露光後において例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにより処理されてもよい。一実施例ではレジスト層が基板に設けられる。
投影系は、個別制御可能素子アレイにおけるパターンが基板上にコヒーレントに形成されるように当該パターンの像を形成する。これに代えて投影系は二次光源の像を形成してもよく、この場合個別制御可能素子アレイの各素子はシャッタとして動作してもよい。この場合には投影系は、例えば二次光源を形成し基板上にスポット状に像形成するために、例えばマイクロレンズアレイ(micro lens array、MLAとして知られている)やフレネルレンズアレイなどのフォーカス素子のアレイを含んでもよい。フォーカス素子のアレイ(例えばMLA)は少なくとも10個のフォーカス素子を備え、または例えば少なくとも100個、少なくとも1,000個、少なくとも10,000個、少なくとも100,000個、または少なくとも1,000,000個のフォーカス素子を備えてもよい。
パターニングデバイスにおける個別制御可能素子の数とフォーカス素子のアレイにおけるフォーカス素子の数とは等しいか、あるいは、パターニングデバイスにおける個別制御可能素子の数がフォーカス素子のアレイにおけるフォーカス素子の数よりも多い。フォーカス素子のアレイにおける1つ以上(例えばたいていは1000以上、またはすべての)のフォーカス素子は、個別制御可能素子アレイにおける1つ以上(例えば2つ以上、または3つ以上、5つ以上、10以上、20以上、25以上、35以上、または50以上)の個別制御可能素子に光学的に連関していてもよい。
MLAは、少なくとも基板に近づく方向及び遠ざかる方向に例えば1以上のアクチュエータを用いて移動可能であってもよい。基板に近づく方向及び遠ざかる方向にMLAを移動させることができる場合には、基板を動かすことなく例えば焦点合わせをすることが可能となる。
図1及び図2に示されるように本装置は反射型(例えば反射型の個別制御可能素子アレイを用いる)である。透過型(例えば透過型の個別制御可能素子アレイを用いる)の装置を代替的に用いてもよい。
リソグラフィ装置は2つ以上(2つの場合にはデュアルステージと呼ばれる)の基板テーブルを備えてもよい。このような多重ステージ型の装置においては、追加されたテーブルは並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルで露光が行われている間に1以上の他のテーブルで準備工程が実行されるようにしてもよい。
リソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部が「液浸露光用の液体」で覆われるものであってもよい。この液体は比較的高い屈折率を有する例えば水などの液体であり、投影系と基板との間の空隙を満たす。液浸露光用の液体は、例えばパターニングデバイスと投影系との間などのリソグラフィ装置の他の空間に適用されるものであってもよい。液浸技術は投影系の開口数を増大させる技術として周知である。本明細書では「液浸」という用語は、基板等の構造体が液体に完全に浸されているということを意味するのではなく、露光の際に投影系と基板との間に液体が存在するということを意味するに過ぎない。
図1に示されるようにイルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。放射源により、少なくとも5nm、または例えば少なくとも10nm、少なくとも11乃至13nm、少なくとも50nm、少なくとも100nm、少なくとも150nm、少なくとも175nm、少なくとも200nm、少なくとも250nm、少なくとも275nm、少なくとも300nm、少なくとも325nm、少なくとも350nm、または少なくとも360nmの波長を有する放射が供される。また、放射源SOにより供される放射は、長くても450nm、または例えば長くても425nm、長くても375nm、長くても360nm、長くても325nm、長くても275nm、長くても250nm、長くても225nm、長くても200nm、または長くても175nmの波長を有する。この放射は、436nm、405nm、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm、及び/または126nmの波長を含んでもよい。
例えば光源がエキシマレーザである場合には、光源とリソグラフィ装置とは別体であってもよい。この場合、光源はリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは光源SOからイルミネータILへとビーム搬送系BDを介して受け渡される。ビーム搬送系BDは例えば適当な方向変更用ミラー及び/またはビームエキスパンダを含んで構成される。あるいは光源が水銀ランプである場合には、光源はリソグラフィ装置に一体に構成されていてもよい。光源SOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射系または放射システムと総称される。
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般にはアジャスタADにより、イルミネータの瞳面における照度分布の少なくとも半径方向外径及び/または内径の値(通常それぞれ「シグマ−アウタ(σ−outer)」、「シグマ−インナ(σ−inner)」と呼ばれる)が調整される。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。イルミネータはビーム断面における所望の均一性及び照度分布を得るべく放射ビームを調整するために用いられる。イルミネータIL及び追加の関連構成要素は放射ビームを複数の分割ビームに分割するように構成されていてもよい。例えば各分割ビームが個別制御可能素子アレイにおける1つまたは複数の個別制御可能素子に対応するように構成してもよい。放射ビームを分割ビームに分割するのに例えば二次元の回折格子を用いてもよい。本明細書においては「放射ビーム」という用語は、放射ビームがこれらの複数の分割ビームを含むという状況も包含するが、これに限定されないものとする。
放射ビームBは、パターニングデバイスPD(例えば、個別制御可能素子アレイ)に入射して、当該パターニングデバイスにより変調される。放射ビームはパターニングデバイスPDにより反射され、投影系PSを通過する。投影系PSはビームを基板Wの目標部分Cに合焦させる。位置決め装置PWと位置センサIF2(例えば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)により基板テーブルWTは正確に移動され、例えば放射ビームBの経路に異なる複数の目標部分Cをそれぞれ位置決めするように移動される。また、個別制御可能素子アレイ用の位置決め手段が設けられ、例えば走査中にビームBの経路に対してパターニングデバイスPDの位置を正確に補正するために用いられてもよい。
一実施例では、基板テーブルWTの移動は、ロングストロークモジュール(粗い位置決め用)及びショートストロークモジュール(精細な位置決め用)により実現される。ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールは図1には明示されていない。一実施例ではショートストロークモジュールを省略してもよい。個別制御可能素子アレイを位置決めするためにも同様のシステムを用いることができる。必要な相対運動を実現するために、対象物テーブル及び/または個別制御可能素子アレイの位置を固定する一方、放射ビームBを代替的にまたは追加的に移動可能としてもよいということも理解されよう。この構成は装置の大きさを小さくするのに役立ち得る。例えばフラットパネルディスプレイの製造に適用可能な更なる代替例として、基板テーブルWT及び投影系PSを固定し、基板Wを基板テーブルWTに対して移動させるように構成してもよい。例えば基板テーブルWTは、実質的に一定の速度で基板Wを走査させるための機構を備えてもよい。
図1に示されるように放射ビームBはビームスプリッタBSによりパターニングデバイスPDに向けられるようにしてもよい。このビームスプリッタBSは、放射ビームがまずビームスプリッタBSにより反射されてパターニングデバイスPDに入射するように構成される。ビームスプリッタを使わずに放射ビームをパターニングデバイスに入射させるようにすることもできる。放射ビームは0度から90度の間の角度でパターニングデバイスに入射する。または例えば5度から85度の間、15度から75度の間、25度から65度の間、または35度から55度の間の角度であってもよい(図1には90度の例が示されている)。パターニングデバイスPDは放射ビームBを変調し、再度ビームスプリッタBSに向かって戻るように放射ビームBを反射する。ビームスプリッタBSは変調されたビームを投影系PSへと透過させる。しかしながら放射ビームBをパターニングデバイスPDに入射させ、そのまま更に投影系PSに入射させるという代替的な構成も可能であることも理解されよう。特に透過型のパターニングデバイスが用いられる場合には図1に示される構成は必要とはされない。
図示の装置はいくつかのモードで使用することができる。
1.ステップモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンの全体が1回の照射で目標部分Cに投影される間、個別制御可能素子アレイ及び基板は実質的に静止状態とされる(すなわち1回の静的な露光)。そして基板テーブルWTがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズによって、1回の静的露光で結像される目標部分Cの寸法が制限されることになる。
2.スキャンモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、個別制御可能素子アレイ及び基板は同期して走査される(すなわち1回の動的な露光)。個別制御可能素子アレイに対する基板の速度及び方向は、投影系PSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが1回の動的露光での目標部分Cの(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分の(走査方向の)長さを決定する。
3.パルスモードにおいては、個別制御可能素子アレイは実質的に静止状態とされ、パルス放射源により基板Wの目標部分Cにパターンの全体が投影される。基板テーブルWTが実質的に一定の速度で移動して、ビームBは基板上を線状に走査させられる。個別制御可能素子アレイ上のパターンは放射系からのパルス間に必要に応じて更新される。パルス照射のタイミングは、基板上の複数の目標部分Cが連続して露光されるように調整される。その結果、基板上の1つの短冊状領域にパターンが完全に露光されるようビームBにより基板Wが走査されることになる。この短冊状領域の露光を順次繰り返すことにより基板Wは完全に露光される。
4.連続スキャンモードは基本的にパルスモードと同様である。異なるのは、変調された放射ビームBに対して基板Wが実質的に等速で走査され、ビームBが基板W上を走査し露光しているときに個別制御可能素子アレイ上のパターンが更新されることである。個別制御可能素子アレイのパターンの更新に同期させるようにした、実質的に一定の放射源またはパルス放射源を用いることができる。
5.ピクセルグリッド結像モードでは、基板Wに形成されるパターンはスポット状の露光を連続的に行うことにより実現される。このモードは図2のリソグラフィ装置を使用して実現することができる。このスポット状の露光はスポット発生器により形成され、パターニングデバイスPDへと向けられる。スポット状の露光はそれぞれ実質的に同形状である。基板W上には露光スポットが実質的に格子状(グリッド状)に転写される。このスポットの寸法は転写されるピクセルグリッドのピッチよりも大きいが、毎回の露光時に露光スポットが形成する格子の大きさよりはかなり小さい。転写されるスポットの強度を変化させることによりパターンが形成される。露光照射の合間に各スポットの強度分布が変更される。
上記で記載したモードを組み合わせて動作させてもよいし、モードに変更を加えて動作させてもよく、さらに全く別のモードで使用してもよい。
リソグラフィでは基板上のレジスト層にパターンが露光される。そしてレジストが現像される。続いて追加の処理工程が基板に施される。基板の各部分へのこれらの追加の処理工程の作用は、レジストへの露光の程度によって異なる。特にこの処理は、所与のドーズ閾値を超える放射ドーズ量を受けた基板の部位が示す反応と、その閾値以下の放射ドーズ量を受けた部位が示す反応とが異なるように調整されている。例えば、エッチング工程においては上記の閾値を超える放射ドーズ量を受けた基板上の区域は、レジスト層が現像されることによりエッチングから保護される。一方、この閾値以下の放射ドーズ量を受けたレジストは露光後の現像工程で除去され、基板のその区域はエッチングから保護されない。このため、所望のパターンにエッチングがなされる。特に、パターニングデバイス内の個別制御可能素子は、パターン図形内部となる基板上の区域での露光中の放射ドーズ量がドーズ閾値を超えるように実質的に高強度であるように設定される。基板の他の領域は、ゼロまたはかなり低い放射強度を受けるように対応の個別制御可能素子が設定されることにより、ドーズ閾値以下の放射を受ける。
実際には、パターン図形端部での放射ドーズ量は所与の最大ドーズ量からゼロへと急激に変化するわけではない。この放射ドーズ量は、たとえ図形の境界部分の一方の側への放射強度が最大となり、かつその図形境界部分の他方の側への放射強度が最小となるように個別制御可能素子が設定されていたとしても急激には変化しない。回折の影響により、放射ドーズ量の大きさは移行領域を介して低下するからである。パターン図形の境界位置は最終的にレジストの現像により形成される。その境界位置は、照射されたドーズ量が閾値を下回る位置によって定められる。この移行領域でのドーズ量低下のプロファイル、ひいてはパターン図形の境界の正確な位置は、当該図形境界上または近傍に位置する基板上の各点に放射を与える個別制御可能素子の設定により、より正確に制御できるであろう。これは、照度レベルの最大値または最小値を制御するだけではなく、当該最大値及び最小値の間の照度レベルにも制御することによっても可能となるであろう。これは通常「グレイスケーリング」と呼ばれる。
グレイスケーリングによれば、個別制御可能素子により基板に2値の放射強度(つまり最大値と最小値)だけが与えられるリソグラフィシステムよりも、パターン図形の境界位置の制御性を向上させることができる。少なくとも3種類の放射強度が基板に投影されてもよく、または例えば少なくとも4種類の放射強度でも、少なくとも8種類の放射強度でも、少なくとも16種類の放射強度でも、少なくとも32種類の放射強度でも、少なくとも64種類の放射強度でも、少なくとも128種類の放射強度でも、少なくとも256種類の放射強度でもよい。
グレイスケーリングは上述の目的に加えてまたは上述の目的に代えて使用されてもよい。例えば、照射されたドーズ量レベルに応じて基板の各領域が2種以上の反応を可能とするように、露光後の基板への処理が調整されていてもよい。例えば、第1のドーズ閾値以下の放射を受けた基板の部位では第1の種類の反応が生じ、第1のドーズ閾値以上で第2のドーズ閾値以下の放射を受けた基板の部位では第2の種類の反応が生じ、第2のドーズ閾値以上の放射を受けた基板の部位では第3の種類の反応が生じるようにしてもよい。したがって、グレイスケーリングは、基板上での放射ドーズ量プロファイルが2以上の望ましいドーズ量レベルを有するようにするのに用いることができる。一実施例では、このドーズ量プロファイルは少なくとも2つの所望のドーズ量レベルを有し、または例えば少なくとも3つの所望のドーズ量レベル、少なくとも4つの所望のドーズ量レベル、少なくとも6つの所望のドーズ量レベル、または少なくとも8つの所望のドーズ量レベルを有してもよい。
放射ドーズ量プロファイルの制御は、上述のように基板上の各点が受ける放射強度を単に制御するという方法以外の方法によっても可能である。例えば、基板上の各点が受ける放射ドーズ量は、各点への露光時間を代替的にまたは追加的に制御することによっても制御することができる。他の例として、基板上の各点は、連続的な複数回の露光により放射を受けてもよい。このような連続的複数露光から一部の露光を選択して照射することにより代替的にまたは追加的に各点が受ける放射ドーズ量を制御することが可能となる。
要求されるパターンを基板に形成するためには、パターニングデバイスの各個別制御可能素子を露光プロセスの各段階において必要状態に設定することが必要である。そのために必要状態を表す制御信号が各個別制御可能素子に伝達されなければならない。好ましくは、リソグラフィ装置が制御信号を生成する制御部を備える。基板に形成されるパターンは例えばGDSIIなどのベクトル定義の形式でリソグラフィ装置に与えられる。設計情報を各個別制御可能素子への制御信号に変換するためには、制御部は1つまたは複数のデータ処理装置を備える。それらのデータ処理装置は各々が、パターンを表すデータストリームに所定の処理を施すように構成されている。これらのデータ処理装置は以下では「データパス」と総称される場合もある。
データパスの各データ処理装置は、以下の処理のうち1つまたは複数を実行する。その処理は、ベクトル形式の設計情報をビットマップのパターンデータに変換すること、ビットマップのパターンデータを要求放射ドーズ量マップ(すなわち基板上での要求放射ドーズ量プロファイル)に変換すること、要求放射ドーズ量マップを各個別制御可能素子での要求放射照度値に変換すること、及び、各個別制御可能素子での要求放射照度値をそれに対応する制御信号に変換すること、である。
1つのアレイに設けられる個別制御可能素子の数は、例えば製造上の限界により制限される場合がある。このため、1つのリソグラフィ装置は複数の個別制御可能素子アレイを備えることがある。
以下の説明では個別制御可能素子はミラーとしている。これは単に本発明を簡潔に説明するためにすぎず、ミラーの代わりに他の個別制御可能素子を用いてもよい。
図2は、3つのミラーアレイ100aないし100cを示す。これらは1つのパターニングデバイスを構成するものとみなすことができる。各ミラーアレイは例えば百万個のミラーを含み、各ミラーは個別的に制御可能である。図2では白色領域102aないし102cでミラーを表している。各ミラーアレイ100aないし100cは境界部106aないし106cを含む。この境界部にはミラーと同様のパターンが付与されている。しかし、境界部は静的であり、個別的に移動可能なミラーを備えてはいない。
図1及び図2に示されるように、使用時にはパターンが各ミラーアレイ100aないし100cに与えられる。パターンは各ミラー102aないし102cを適切な方向に向けることにより与えられる。次に放射源SOがパターニングデバイスPDを放射で照明するように使用される。そしてその放射は投影系PSを通じて基板Wへと向けられる。このようにして基板上で3つの領域が露光される。これら3つの領域は3つのミラーアレイ100aないし100cに対応する。この露光後に基板は例えばY方向に移動される。ミラーアレイ100aないし100cに与えられているパターンは修正され、放射による基板へのパターン投影が繰り返される。これは例えば上述のリソグラフィ装置のパルス動作モードであってもよい。基板が連続的に移動される場合もある(上述の連続スキャンモード)。このような処理が複数回繰り返されて、基板上の予め設定された領域にパターンが形成される。
図3は、どのようにパターン領域が構築されるのかを模式的に示す図である。1つのミラーアレイを用いて形成される個別パターン領域が複数足し合わされることにより1つのパターン領域が構築される。最初の照明周期(例えば照明パルス)の間に、放射が各ミラーアレイのパターンを照明してリソグラフィ装置により基板に投影される。これらのパターンには図3において符号1を付している。次いで基板はY方向に移動される。移動距離は、ミラーアレイ100aないし100cの動作部102aないし102cのY方向長さよりも若干小さい。そして2回目の照明周期が始まり、その間にもう一度パターンが基板に投影される。これらのパターンには図3では符号2を付している。基板は再びY方向に移動され、3回目の照明周期で再度基板にパターンが投影される。これらのパターンには符号3を付している。
図3からわかるように、連続する照明周期間のこのような基板移動により1つのパターン領域が構築される。1回の照明周期には、予め設定された回数の放射パルス(基板に要求放射ドーズ量を与えるのに必要とされる所定周期)が含まれてもよい。または照明周期は他の適切に測定された期間であってもよい。
図3にはオーバーラップ領域104が示されている。オーバーラップ領域104は、複数のミラーアレイから放射を受ける領域である。オーバーラップ領域104ではステッチングが用いられる。ステッチングにより複数のパターン領域が適切に結合され1つの大きなパターン領域が形成される。1つのオーバーラップ領域104においては、ミラーアレイ100aないし100cにはそれぞれ同じパターンが与えられ、その領域に放射が向けられる。オーバーラップ領域が露光されすぎるのを避けるために、オーバーラップ領域では各ミラーアレイからの放射の量が低減される。
図4は、基板に投影される強度変動を基板のX方向に通る線に沿って示すグラフである。この図においては、各ミラーアレイにパターンが形成された状態ではなく、すべてのミラーがオン状態(すなわち基板上のすべての位置で均一な放射を受けることが意図された状態)に設定されているものとする。図3及び図4からわかるように、領域104は異なるミラーアレイ間でのオーバーラップであり、領域104においては基板に投影される放射の量がテーパ状に緩やかに少なくなっている。これは、ミラーアレイ端部のミラーの向きを調整することにより実現される。このテーパは、各アレイからの放射の合計が他の位置での放射の総量と等しくなるように設定される。放射の総量は破線112で図示する。破線112は平坦となっていることがわかる。
図5は、基板に投影される強度変動を基板のX方向に通る線に沿って示すグラフである。同様に、各ミラーアレイにパターンが形成された状態ではなく、すべてのミラーがオン状態(すなわち基板上のすべての位置で均一な放射を受けることが意図された状態)に設定されているものとする。図4と同様に、領域104は異なるミラーアレイ間でのオーバーラップであり、領域104においては基板に投影される放射の量がテーパ状に緩やかに少なくなっている。ところが、オーバーラップ領域104においては、他の位置と等しい放射の総量を受けるのではなく、それよりも多く放射を受けている。破線112で示される放射の総量が平坦でないことが図示されている。オーバーラップ領域104では、他の位置よりも放射の総量が大きくなっている。
この余分な放射は、バックグラウンド放射である。バックグラウンド放射は、ミラーアレイの境界部106aないし106cから反射されたものである。バックグラウンド放射は、たとえ境界部が放射を反射しないように設計されていたとしてもいくらかの放射の反射は残ってしまうので、ゼロにはならない。一実施例では、境界部106aないし106cには、反射された放射に弱め合う干渉が生じるように形成されたλ/4の段差が含まれていてもよい。しかし、製造上の誤差により段差は正確にはλ/4とはならないおそれがあり、その結果境界部での反射によりいくらかのバックグラウンド放射が生じてしまう。ミラーアレイのミラーによってバックグラウンド放射が生じることもある。
各ミラーアレイ100aないし100cで生成されるバックグラウンド放射は図5においては段差114で示されている。
オーバーラップ領域104で放射が増大することによって、基板に投影されるパターンのクリティカルディメンション(CD)には悪影響が生じる。例えば、基板にラインを投影する場合には、オーバーラップ領域に配置されるラインのほうがオーバーラップ領域に配置されないラインよりも太くなってしまうおそれがある。このようなクリティカルディメンションの不要な変動は除去または低減されることが望ましい。
図6は、パターン202を受ける基板の一部分を模式的に示す図である。パターン202は、4つの別個のパターン200aないし200dを組み合わせて形成される。図3と同様に、灰色領域は複数のミラーセットから放射を受ける部位を示す。また、一点鎖線はミラーアレイの境界部からの放射を受ける領域を示す。図6の左上には、ミラーアレイの境界部からの放射を受ける基板の一部206aを見ることができる。そのミラーアレイから投影される境界部分の全体を見ることはできないが、その理由は他のミラーアレイから受ける放射と一部がオーバーラップするからである。境界部の輪郭は破線208aで示されている。境界部の輪郭は各ミラーアレイについて図示されている。わかりやすくするために、それぞれの境界部を異なる種類の線208aないし208dで図示している。(境界部を含む)ミラーアレイ間のオーバーラップ領域は十字形状210を形成することがわかる。
図7には十字形状210を単純化して示している。ここでは、ミラーアレイのミラー間でオーバーラップする領域とミラーアレイの境界部どうしでオーバーラップする領域とを区別しないで図示している。これらの領域を個々では等価に取り扱い、陰影を付して図示している。淡い灰色部分214は2つのミラーアレイから放射を受けることを示している。中央に位置する濃い灰色部分212は、4つのミラーアレイからの放射を受けることを示している。
本発明の一実施形態においては、基板上の位置によって追加のバックグラウンド放射が付加される。これにより、基板上のすべての位置でのバックグラウンド放射の量を実質的に等しくする(または、位置によるバックグラウンド放射の変動を小さくする)。
上述のように、バックグラウンド放射は、パターンのどの位置においてもある程度は存在する。これは、境界部106aないし106cでバックグラウンド放射を反射することに加えて、ミラーアレイのミラー102aないし102cでもバックグラウンド放射を反射するからである。例えばλ/4の位相の段差でミラーが形成されている場合には、その位相段差が製造上の誤差を有することによりバックグラウンド放射が生じ得る。
図7は、バックグラウンド放射の基板上の位置による違いを示す。ふつうはバックグラウンド放射は利用可能な最大放射照度の1.5%程度である。これを図7では値kで示す。1つのミラーアレイからしか放射を受けない基板上の領域(図7の白色領域)は大きさkのバックグラウンド放射を受ける。2つのミラーアレイから放射を受ける基板上の領域(淡灰色領域)は大きさ2kのバックグラウンド放射を受ける。4つのミラーアレイからの放射を受ける中央領域(濃灰色領域)は大きさ4kのバックグラウンド放射を受ける。
図8に示されるのは、基板の各部位がバックグラウンド放射を均一に受けるように調整された追加のバックグラウンド放射である。この追加バックグラウンド放射は位置によって異なる大きさの放射が付加される。上述の淡灰色領域は、大きさ2kの追加バックグラウンド放射を受ける(すでに大きさ2kのバックグラウンド放射を受けているからである)。上述の白色領域は大きさ3kの追加バックグラウンド放射を受ける(すでに大きさkのバックグラウンド放射を受けているからである)。濃灰色領域には追加の放射を与えない。
図8に示されるようにバックグラウンド放射を付加した結果、パターンのすべての位置が大きさ4kのバックグラウンド放射を受けることになる。すなわち、すべての位置で実質的に均一のバックグラウンド放射レベルとなる。パターンのすべての位置で均一の大きさのバックグラウンド放射が与えられるので、パターンの各フィーチャは均一の太さに形成される。すなわちバックグラウンド放射の違いによるパターンのクリティカルディメンションの変動がなくなる。
図8には1つの小さいパターン領域のみを示しているが、本実施形態は適切なバックグラウンド放射を与えることによって、例えばより大きい領域にも用いることができる。図をわかりやすくするために、図8のパターン領域の外側端部には他のパターン領域を記載していない。よって、図8の外周領域には付加されるべき追加バックグラウンド放射の値は記載されていない。図示される外側領域は本発明の実施形態を示しているわけではない。
図8に示されるように追加バックグラウンド放射を付加するために、各ミラーアレイのミラー102aないし102cの向きが調整される。1つのミラーの方向を決める場合にはミラー方向にオフセットを与えてもよい。このオフセットは、付加されるべき追加バックグラウンド放射の大きさによって決定される。オフセットは、各ミラーに与えられるパターンを演算する際にその演算の一部として加えられてもよい。また、ミラーに与える制御電圧にDCオフセットを与えるようにしてもよい。このDCオフセットは所望のバックグラウンド放射を付加するようにミラーの向きを修正する。
1つのミラーアレイに適用されるバックグラウンド放射のパターンは、アレイのある位置で変調された放射ビームに含まれるバックグラウンド放射のほうがアレイの他の位置で変調された放射ビームに含まれるバックグラウンド放射よりも2倍大きくなるようになっていてもよい。また、3倍のバックグラウンド放射であってもよいし、4倍またはそれ以上のバックグラウンド放射であってもよい。
アレイのある位置で変調された放射ビームに含まれるバックグラウンド放射がアレイの他の位置で変調された放射ビームに含まれるバックグラウンド放射の整数倍であることは必須ではない。一般化されたアプローチは、基板上の位置によって異なるバックグラウンド放射の大きさを決めることと、基板が受ける放射の最大量を決めることとを含む。バックグラウンド放射の最大量に満たないバックグラウンド放射を受ける基板上の位置に付加されるべき追加バックグラウンド放射の大きさが計算により決定される。この場合追加バックグラウンド放射は、バックグラウンド放射の最大量に満たないバックグラウンド放射を受ける基板上の位置がバックグラウンド放射の最大量(または実質的に均一の大きさのバックグラウンド放射)を受けるように決定される。
本発明の更なる実施形態が図9に模式的に示されている。6つのパターンが基板上で合体されている。しかし図8のようにパターンが整列されているのではなく、パターンはY方向にオフセットを有している。淡灰色領域214は2つのミラーアレイから放射を受ける領域である。濃灰色領域216は3つのミラーアレイ放射を受ける領域である。4つのミラーアレイから放射を受ける領域は存在しない。このように基板上でパターンを千鳥足状にすることにより、パターンに付加すべきバックグラウンド放射の大きさを小さくすることができる。
基板の各部位が同じ大きさのバックグラウンド放射を受けるようにするために、位置によって異なる大きさの追加バックグラウンド放射が適切に付加される。白色領域は大きさ2kの追加バックグラウンド放射を受ける(すでに大きさkのバックグラウンド放射を受けているからである)。淡灰色領域は大きさkのバックグラウンド放射を受ける(すでに大きさ2kのバックグラウンド放射を受けているからである)。濃灰色領域には追加の放射を与えない。
図9においてはパターン領域はいずれも合計3kのバックグラウンド放射を受ける。これを図8のパターンと比較する。図8では各領域が合計4kのバックグラウンド放射を受けている。
パターンに入射するバックグラウンド放射を低減することには利点がある。それはミラー製造時に許容される製造上の誤差を大きくとることができるからである。例えば、ミラーアレイは、放射を反射しない方向にミラーを向けたときに放射の1.5%を反射するような許容誤差で製造される。上述のように、この反射は例えばミラーの位相段差の高さの精度に起因する。この場合、図8に示される状況においては、4倍のバックグラウンド放射つまり入射放射の6%がパターンに与えられることになる。これは入射放射のかなりの割合であり、基板への放射の投影に困難が生じる可能性がある。これに対して図9に示される構成が用いられた場合には、基板に投影されるバックグラウンド放射の合計はバックグラウンド放射の3倍つまり入射放射の4.5%となる。これはかなりの低減である。
図2において各ミラーアレイ中心間のY方向の間隔は、各ミラーアレイの動作部のY方向長さの2倍である(動作部は移動可能ミラー部102a、102cを備える)。しかし、これよりもかなり大きな間隔例えば各ミラーの動作部の長さの5倍以上であることが望ましい場合もある。例えばミラーアレイ周囲の空間に関連電子機器等を設けるには、このようにするとが都合がいい。このようにしたとしても、パターン間のオーバーラップが生じるまでのミラーアレイのパターン投影回数が増えるものの、リソグラフィ装置の動作は変わらない。各ミラーアレイ中心間のY方向の間隔は、上述のように各ミラーアレイ中心間のY方向の間隔が各ミラーアレイの動作部のY方向長さの整数倍であることは必須ではない。適切である限りいかなる間隔を選択してもよい。
図9に示される基板上でのパターン千鳥足状配置においては、各パターンがY方向におよそ50%オーバーラップしている。これは、パターニングデバイスにおける各ミラーアレイの間隔を適切に選択することにより実現される。
基板上でパターンがY方向におよそ50%オーバーラップする千鳥足状配置が図示されているが、これとは異なる千鳥足状パターンを用いてもよい。例えば、パターンがY方向におよそ25%オーバーラップする千鳥足状配置を用いてもよい。基板上に4倍のバックグラウンド放射が与えられる領域が生じないようにすれば、どのようにオーバーラップをさせてもよい。
ミラーアレイのY方向間隔を適切に定める1つの方法が図10に模式的に示されている。図10には、ミラーアレイにより基板に形成された複数のパターンが示されている。図10においてはさまざまな距離に符号が付されている。
まず図10の左側を参照すると、1つのミラーアレイによってパターンが付与されるY方向長さ(隣接するパターンとのオーバーラップ部分は含まない)はPitchscanである。1組のミラーアレイにおいては、隣接パターンとの間に充分なオーバーラップ部分を形成しつつ充分なスループットを実現するようなPitchscanの値を有することが望ましい。パターンの種類が異なっていれば、異なる大きさのオーバーラップが必要となりうる。Pitchscanの距離及びその他の距離は(パターニングデバイスではなく)基板レベルで測定される。
Y方向におけるミラーアレイ間の最適な間隔が決定される。最適な間隔とは、Pitchscanが可能な最大値である場合にもPitchscanの最小値を用いる場合にも、(図7に示される状態のように)4つのパターンが同じ位置に投影される状態を避けられる間隔である。この最適間隔を用いることにより、Pitchscanの値の範囲を広くとることができる。これにより、リソグラフィ装置において使用可能なピッチ値の範囲を広くすることができる。
この実施例では、Pitchscanの可能な最大値は40ミクロンであってもよい。この距離に整数Mdを掛ける。ここでは5を掛ける。Mdは所望のおよそのミラーアレイ間の間隔を示す。SLMscanは、1つのミラーアレイによってパターンが付与される(隣接するパターンとのオーバーラップ部分を含む)Y方向長さである。この実施例ではSLMscanは約42ミクロンである。Pitchscanが約40ミクロンであるから、隣接するパターン間に約2ミクロンのオーバーラップがあることになる。BAはミラーアレイの境界部からの放射を受けるY方向長さである。この実施例ではBAは約2.5ミクロンである(ミラーアレイの両端それぞれに1.25ミクロン)。
図10の右側を参照すると、SLMDscanはミラーアレイ間の(基板レベルで測定された)Y方向距離である。この距離が測定される。Pitchscan及びBAは予め定義されている。
図10の左右で距離は等しいから、以下の式が得られる。
Md*Pitchscan+SLMscan+BA=SLMDscan+Pitchscan−BA
これを変形して、
SLMDscan=Md*Pitchscan+(SLMscan−Pitchscan)+2*BA
が得られる。
上述の値を用いれば、SLMDscan=207ミクロンである。リソグラフィ装置の投影系の縮小率でこの値を割ることにより、パターニングデバイスPDに設けられるミラーアレイの望ましい間隔を決定することができる。縮小率は例えば約400であり、この例では隣接するミラーアレイ間の間隔は約82.8ミリメートルとなる。
ミラーアレイをより近接させることが好ましい場合にも同じ等式を用いることができる。他の値を変えずに例えばMdの値を5から4に変更することができる。この場合SLMDscan=167ミクロンである(同様にミラーアレイ間隔は約66.8ミリメートルである)。
ミラーアレイの望ましい寸法が異なる場合、または隣接するパターン間のオーバーラップの望ましい大きさが異なる場合には、上述の等式に当てはめる数値を適切に変更すればよい。
放射を反射しない境界部または反射の大きさが無視できる境界部を有するミラーアレイを用いることも可能である。この場合、上の等式でBAの値をゼロとすればよい。上の実施例ではBA=0の場合SLMDscan=202ミクロンである。
一般的に、Pitchscanの可能な最大値は、ミラーアレイの動作部分のY方向長さ(SLMscan)、及びステッチングを考慮して走査方向に必要なオーバーラップ量に依存する。Pitchscanの最大値を用いれば、リソグラフィ装置を高いスループットで動作させることができる。Pitchscanを減少させればリソグラフィ装置のスループットも低下する。
ミラーアレイの間隔が間違っている場合(すなわちSLMDscanの値が間違っている場合)、図7に示される状態が生じる。つまり、4つのミラーアレイで変調された放射を受ける部位が基板上に生じる。ミラーアレイの間隔(SLMDscan)は、Pitchscanの最大値を使用することを保証するように決定されてもよい。これは、ステッチングのオーバーラップ長さ(SLMscan−Pitchscan)と境界部の長さの2倍(2*BA)との組み合わせの加算または減算を伴う。ミラーアレイが放射を反射しない境界部または反射の大きさが無視できる境界部を有する場合には、境界部の長さを考慮に入れる必要はない。
他のSLMDscanの値も可能である。一実施例では、ミラーアレイにより変調された放射を基板への露光中に4回受ける部位が基板上にないようにSLMDscanの値が設定されてもよい。
パターニングデバイス下方での基板の走査速度を考慮に入れ、基板に投影されるダイまたは他のデバイスへのミラーアレイ寸法のマッチングを考慮することも有利である。
図9に示される実施形態ではさまざまな部位に付加バックグラウンド放射を与えているが、これは必須ではない。図9に示される実施形態による千鳥足状パターン配置は、付加バックグラウンド放射を与えない場合であっても有利な効果をもたらす。
上述のバックグラウンド放射は、コントローラCT(図1参照)により制御されてもよい。コントローラCTはパターニングデバイスに接続されている。コントローラCTは、例えば、プロセッサ及びメモリを含む。プロセッサには、基板に投影されたときにパターンがどのように重複するかということに関する情報が与えられてもよい。プロセッサは更に、投影されるバックグラウンド放射がアレイ上の位置によってどの程度の異なるかを決定するアルゴリズムを備えてもよい。このアルゴリズムは、各アレイの各ミラーの適切な向きを決定してもよい。
図2においては3つのミラーアレイが示されているが、ミラーアレイの数はいくつであってもよい。例えば、パターニングデバイスは、2列のミラーアレイを備えてもよく、第1の列は7つのミラーアレイを有し、第2の列は6つのミラーアレイを有してもよい。
ここまでの説明は、隣接するミラーアレイによって投影されるパターンのオーバーラップに関する。図3を再度参照すると、ミラーアレイ下方で基板を走査する間に隣接ミラーアレイが1つのパターン領域を構築する。これにより、基板上をY方向に延びる短冊状領域(ストライプ)にパターンが付与される。基板全体にパターンを与えるために、基板上でさらに短冊状領域が投影される。短冊状領域はそれぞれ以前に投影された短冊状領域と部分的にオーバーラップする。このオーバーラップによって、オーバーラップ領域においてパターンに付加される追加バックグラウンド放射を与えることもできる。
本発明の一実施形態においては、基板への短冊状パターン領域のY方向投影開始位置は、短冊状領域間のオーバーラップ部において4回以上バックグラウンド放射を受ける位置が存在しないように選択されてもよい。
本発明の一実施形態においては、リソグラフィ装置のパターニングデバイス上のミラーアレイ位置は、短冊状領域間のオーバーラップ部において4回以上バックグラウンド放射を受ける位置が存在しないことを保証することを支援するように選択されてもよい。
図11は、13個のミラーアレイ300が設けられているパターニングデバイスPDを模式的に示す図である。これらのミラーアレイは2列に配置されており、各列がY方向に隔てられている。第1の列は7つのミラーアレイを有し、第2の列は6つのミラーアレイを有する。図示されるようにミラーアレイが奇数であること(すなわちパターニングデバイスの最も外側のミラーアレイが同じ列に設けられている構成)が有利であると先行技術において提案されている。しかし、このような構成は、図12に示す問題を引き起こしうる。
図12は、基板に複数ミラーアレイの像を投影することで基板に1つのパターン領域を構築することを模式的に示す図である。図12の左側のパターンは、パターニングデバイス下方での基板の初回の通過において形成される(このとき基板に第1の短冊状パターンが形成される)。図を簡単にするため、パターニングデバイスPDの右端の3つのミラーアレイ300jによって投影される像のみを図示している。3つのパターンの第1の組1aが3つのミラーアレイ300jによって基板に投影される。基板は所定距離移動され、3つのパターンの第2の組1bが3つのミラーアレイ300jによって基板に投影される。基板はもう一度同じ距離だけ移動され、3つのパターンの第3の組1cが3つのミラーアレイ300jによって基板に投影される。
図12からわかるように、パターン投影間のY方向移動距離は、ミラーアレイ300jのY方向間隔を考慮に入れて、ミラーアレイからの放射を4回受ける位置が基板上に存在しないように選択されている。これを実現する方法は上述のとおりである。領域304においてはミラーアレイからの放射を3回受ける。図を簡単にするために図11及び図12においてはミラーアレイと放射を反射するミラーアレイ周囲の境界部とを区別していない。
上述の問題は、パターニングデバイスPD下方での基板の2回目の通過のとき(すなわち基板に第2の短冊状パターンが形成されるとき)に生じる。図12の右側のパターンは、パターニングデバイス下方での基板の2回目の通過において形成される。図を簡単にするため、パターニングデバイスPDの左端の3つのミラーアレイ300kによって投影されるパターンのみを図示している。パターンが投影される位置はY方向に関して初回の通過のときと同じ位置である。これが通常はパターン投影の最も簡単な方法であるからたいていこのようにされる。例えばパターンのすべてが1つのダイに投影され、かつミラーアレイ上のパターンを往復させるのに最も簡単であるからである(例えばミラーアレイの別の千鳥足状パターン配置を計算する代わりに)。
図12からわかるように、基板上の領域306ではミラーアレイからの放射を4回受ける。これは上述の理由により好ましくない。
図13は、図12に示される問題を避けるのに役立つようにミラーアレイが配置されたパターニングデバイスを模式的に示す図である。パターニングデバイスPDは2列に配列され各列がY方向に隔てられている14個のミラーアレイ400を有する。両方の列がそれぞれ7つのミラーアレイを有する。このミラーアレイの構成によれば、パターニングデバイスの左側で最も外側のミラーアレイとパターニングデバイスの右側で最も外側のミラーアレイとが異なる列に属する。
図14は、図13のパターニングデバイスPDを使用した結果を示す図である。パターニングデバイス下方での基板の初回の通過においてパターン1aないし3aが形成される。これらのパターンはパターニングデバイスの右端の3つのミラーアレイ400jによって形成される(図を簡単にするため他のミラーによって形成されるパターンは図示していない)。パターニングデバイス下方での2回目の通過においてパターン1bないし3bが形成される。これらのパターンはパターニングデバイスの左端の3つのミラーアレイ400kによって形成される(図を簡単にするため他のミラーによって形成されるパターンは図示していない)。
図14からわかるように、1回の通過でミラーアレイからの放射を3回受ける領域404が存在する。加えて、初回の通過のときの像1aないし3aに2回目の通過のときの像1bないし3bがオーバーラップする部位においても、領域406においてはミラーアレイからの放射を3回受ける。しかし、ミラーアレイからの放射を4回受ける領域は存在しない。これは上述の理由により重要な利点である。
上述のように、どの通過回数でもY方向に整列された位置に投影することにより、異なる通過回数におけるパターン投影を(例えば新たな千鳥足状パターンを計算するのを避けて)最も簡単に行うことができる。このようにする場合に、図13に示されるパターニングデバイスの構成によれば、隣接する短冊状パターン領域間で投影される千鳥足状パターンが1つのパターン領域内部で投影される千鳥足状パターンに自動的に相当する。
隣接する短冊状パターンがY方向に正確に整列していることは必須ではない。ミラーアレイからの放射を4回受ける領域を基板上に不必要に生じさせないのであれば、隣接パターン領域間の位置合わせが多少ずれてもよい。
本発明の実施形態は、一般化すれば、個別動作可能素子アレイが2列設けられたパターニングデバイスであって、パターニングデバイスの一端における最も外側の個別動作可能素子アレイとパターニングデバイスの反対側における最も外側の個別動作可能アレイとが異なる列に設けられているパターニングデバイスであると表現することができる。
最も外側のミラーアレイが両側で同じ列に設けられているパターニングデバイスを使用すべき状況もあり得る(例えば図11または図3に示されるように)。この場合、2つ目の短冊状パターン領域は、1つ目の短冊状パターン領域が開始された位置に対しY方向にオフセットを有する位置から開始されてもよい。このオフセットは例えば図10を参照して説明した方法を適用して計算した距離としてもよい。
複数ダイ間でX方向にパターニングデバイスがオーバーラップすることが避けることが望ましい。言い換えれば、1つのダイの一部を形成すべく基板上にパターン付与された放射をパターニングデバイスが向けているときには、X方向に隣接する他のダイを形成する変調放射を同時には向けないことを保証することが望ましい。これは、走査方向(Y方向)に平行に移動するエッジを有するブレードにより実現されうる。このブレードは、1つまたは複数のミラーアレイを所望の状態に遮蔽するのに使用される。1組のブレードが設けられ、ミラーアレイの各列に1つのブレードが設けられてもよい。
パターニングデバイスのミラーアレイの1つまたは複数がシャッタされるときにパターニングデバイスが(図13に示すように)偶数個のミラーアレイを有する場合には、パターニングデバイスのミラーアレイは(図11に示すように)実質的に奇数となる。このとき、2回目の通過は1回目の通過に対してY方向にオフセットを有することで、4回の放射を受ける位置が生じることを避けるようにしてもよい。
1回の通過においてパターニングデバイスの1つまたは複数のミラーアレイをシャッタすることが必要または望ましい場合には他の方法を使用してもよい。この代替的方法は例えばパターニングデバイスが各列に同数のミラーアレイを有する場合に使用される。この方法は、各列で同数のミラーアレイをシャッタしてパターニングデバイスの両方の列が各列に同数のミラーアレイを有することを継続するようにする。このようにして、図13に示される構成のミラーアレイによりもたらされる利点を保持することができる。基板に対してすべての必要な像を投影するために、例えば単一のミラーアレイを使用して追加の通過を行う必要がありうる。この場合、リソグラフィ投影処理のスループットが低下する。
ミラーアレイ上のパターンが基板に再生されてもよい。あるいは、ミラーアレイ上のパターンと基板上のパターンとの間に違いがあってもよい。この違いは例えば、光近接効果補正を含んでもよい。光近接効果補正はミラーアレイ上には存在するが基板上で視認することはできない。
本発明の実施形態はミラーアレイを用いて説明しているが、他のいかなる個別制御可能素子アレイを用いることも可能である。
本説明においてはリソグラフィ装置の用途を特定の装置(例えば集積回路やフラットパネルディスプレイ)の製造としているが、ここでのリソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積回路や集積光学システム、磁気ドメインメモリ用ガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド、微小電気機械素子(MEMS)、LEDなどの製造に用いることが可能であり、これらに限られない。また、例えばフラットパネルディスプレイに関しては、本発明に係る装置は、例えば薄膜トランジスタ層及び/またはカラーフィルター層などのさまざまな層の製造に用いることができる。
ここでは特に光学的なリソグラフィを本発明に係る実施形態に適用したものを例として説明しているが、本発明は例えばインプリントリソグラフィなど文脈が許す限り他にも適用可能であり、光学的なリソグラフィに限られるものではない。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に生成されるパターンを決める。パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に塗布されているレジスト層に押し付けられ、電磁放射や熱、圧力、あるいはこれらの組み合わせによってレジストが硬化される。レジストが硬化されてから、パターニングデバイスは、パターンが生成されたレジストから外されて外部に移動される。
[結語]
本発明の種々の実施例を上に記載したが、それらはあくまでも例示であって、それらに限定されるものではない。本発明の精神と範囲に反することなく種々に変更することができるということは、関連技術の当業者には明らかなことである。本発明の範囲と精神は上記で述べた例示に限定されるものではなく、請求項とその均等物によってのみ定義されるものである。
「課題を解決する手段」及び「要約書」の項ではなく「発明の詳細な説明」の項が請求項を解釈するのに使用されるように意図されている。「課題を解決する手段」及び「要約書」の欄は本発明者が考えた本発明の実施例の1つ以上を示すものであるが、すべてを説明するものではない。よって、本発明及び請求項をいかなる形にも限定するものではない。
リソグラフィ装置を示す図である。 図1に示されるリソグラフィ装置の一部を構成するパターニングデバイスを示す図である。 基板に投影されるパターンのオーバーラップを示す図である。 基板上の異なる位置における放射照度を示す図である。 基板上の異なる位置における放射照度を示す図である。 基板に投影されるパターンのオーバーラップの効果を模式的に示す図である。 基板に投影されるパターンのオーバーラップの効果を模式的に示す図である。 基板に投影されるパターンのオーバーラップの効果を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態によりパターンのオーバーラップがどのように修正されるかを模式的に示す図である。 個別制御可能素子アレイ間の好ましい間隔をどのように計算するかを模式的に示す図である。 先行技術の一部を構成するパターニングデバイスを模式的に示す図である。 図11のパターニングデバイスを使用したときの効果を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るパターニングデバイスを模式的に示す図である。 図13のパターニングデバイスを使用したときの効果を模式的に示す図である。
符号の説明
B 放射ビーム、 C 目標部分、 CT コントローラ、 IL 照明系、 PD パターニングデバイス、 PS 投影系、 SO 放射源、 W 基板、 WT 基板テーブル。

Claims (21)

  1. 放射ビームを変調するよう複数の個別制御可能素子アレイにパターンを与え、変調された放射ビームを基板に投影するデバイス製造方法であって、
    複数の個別制御可能素子アレイに与えられるパターンは予め設定された大きさのバックグラウンド放射を変調放射ビームに含むように設定され、予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは個別制御可能素子アレイにおける位置によって異なることを特徴とするデバイス製造方法。
  2. 変調放射ビームに含まれる予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは、個別制御可能素子アレイの端部よりも中心部において大きいことを特徴とする請求項1に記載のデバイス製造方法。
  3. 予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは、1つの個別制御可能素子アレイから放射を受ける位置であるか2以上の個別制御可能素子アレイから放射を受ける位置であるかにかかわらず実質的に均一レベルのバックグラウンド放射が基板上の異なる位置にもたらされるように選択されていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス製造方法。
  4. 2以上の個別制御可能素子アレイにより変調された放射を受ける基板上の位置と、1つの個別制御可能素子アレイにより変調された放射しか受けない基板上の位置と、を決定し、
    1つの個別制御可能素子アレイにより変調された放射しか受けない基板上の位置が2以上の個別制御可能素子アレイにより変調された放射を受ける基板上の位置と実質的に等しいバックグラウンド放射を受けるように前記複数の個別制御可能素子アレイに与えられるパターンを設定することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス製造方法。
  5. 基板上の異なる複数の位置で受けるバックグラウンド放射の大きさを決定し、
    基板が受ける放射の最大量を決定し、
    バックグラウンド放射の最大量に満たない放射を受ける基板上の位置に付加されるべき追加バックグラウンド放射の大きさを計算し、
    基板上の各位置がバックグラウンド放射の最大量を受けるように前記複数の個別制御可能素子アレイに与えられるパターンを調整することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス製造方法。
  6. 個別制御可能素子アレイの異なる位置に設けられている個別制御可能素子に対して、変調ビームに含まれるバックグラウンド放射の大きさを調整するDCオフセットが与えられることを特徴とする請求項1に記載のデバイス製造方法。
  7. 基板に投影されるパターン領域が千鳥足状に配置されており、千鳥足状配置でない場合にパターン投影の際に4回のパターン放射を受けるであろう基板上の位置がパターン投影の際に4回未満のパターン放射を受けることを特徴とする請求項1に記載のデバイス製造方法。
  8. 基板の走査方向に交差する方向にパターン領域が整列されていないように基板に投影されるパターン領域が千鳥足状に配置されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス製造方法。
  9. 放射ビームを変調するようにパターンが与えられる複数の個別制御可能素子アレイと、
    変調された放射ビームを基板に投影する投影系と、
    複数の個別制御可能素子アレイに与えるパターンを制御する制御部と、を備えるリソグラフィ装置であって、
    前記制御部は、複数の個別制御可能素子アレイにパターンを与え、
    当該パターンは、個別制御可能素子アレイにより変調されるときに予め設定された大きさのバックグラウンド放射が放射ビームに含まれるように形成され、
    予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは個別制御可能素子アレイにおける位置によって異なることを特徴とするリソグラフィ装置。
  10. 複数の個別制御可能素子アレイの1つに与えられるパターンは、当該個別制御可能素子アレイ上の1つの位置で変調された放射ビームに含まれるバックグラウンド放射の大きさが当該個別制御可能素子アレイ上の他の位置で変調された放射ビームに含まれるバックグラウンド放射の2倍の大きさとなっていることを特徴とする請求項9に記載のリソグラフィ装置。
  11. 変調放射ビームに含まれる予め設定されたバックグラウンド放射の大きさは、複数の個別制御可能素子アレイの1つの中心において端部よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載のリソグラフィ装置。
  12. 前記制御部は、2以上の個別制御可能素子アレイにより変調された放射を受ける基板上の位置と、1つの個別制御可能素子アレイにより変調された放射しか受けない基板上の位置と、を示す情報を与えられ、
    前記制御部は、1つの個別制御可能素子アレイにより変調された放射しか受けない基板上の位置が2以上の個別制御可能素子アレイにより変調された放射を受ける基板上の位置と実質的に等しいバックグラウンド放射を受けるように前記複数の個別制御可能素子アレイに与えられるパターンを設定することを特徴とする請求項9に記載のリソグラフィ装置。
  13. 1つまたは複数の個別制御可能素子アレイにより変調された放射をマスクするブレードであって、リソグラフィ装置内部での基板の走査移動方向に平行なエッジを有し、走査移動方向に交差する方向に移動可能であるブレードをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のリソグラフィ装置。
  14. 複数の個別制御可能素子アレイを使用して放射ビームを変調し、
    基板に複数のパターン領域を形成するように、変調された放射ビームを基板に投影するデバイス製造方法であって、
    前記パターン領域は、千鳥足状配置でない場合にパターン投影の際に4回のパターン放射を受けるであろう基板上の位置がパターン投影の際に4回未満のパターン放射を受けるように千鳥足状に配置されていることを特徴とするデバイス製造方法。
  15. パターン領域の千鳥足状配置は、パターン領域が基板の走査移動方向に交差する方向に整列されないようになっていることを特徴とする請求項14に記載のデバイス製造方法。
  16. 複数のパターン領域が基板上に第1の短冊状パターン領域を形成するよう走査移動により基板が移動され、複数のパターン領域が基板上に第2の短冊状パターン領域を形成するよう走査移動により基板が移動され、第1及び第2の短冊状パターン領域はオフセットされているか、またはオフセットの代わりに、短冊状パターン領域の重複によりパターン投影中にパターンの放射を4回受けるであろう位置がパターン投影中にパターンの放射を4回未満受けるように配列されていることを特徴とする請求項14に記載のデバイス製造方法。
  17. パターンが与えられ放射ビームを変調する複数の個別制御可能素子アレイを備えるパターニングデバイスと、
    変調された放射ビームを基板に投影する投影系と、
    個別制御可能素子アレイに与えられるパターンを制御する制御部と、を備え、
    複数の個別制御可能素子アレイがリソグラフィ装置の走査方向に交差する方向に整列されておらず、走査方向に間隔を有しており、該走査方向間隔は個別制御可能素子アレイの1つの動作部分の走査方向長さの非整数倍であることを特徴とするリソグラフィ装置。
  18. 前記走査方向間隔が、SLMDscan=Md*Pitchscan+(SLMscan−Pitchscan)+2*BA、及びリソグラフィ装置の投影系の縮小率により決定され、
    Mdは整数であり、
    Pitchscanは個別制御可能素子アレイの1つによるパターンのリソグラフィ装置走査方向の長さのうち隣接するパターンとのオーバーラップを含まない長さであり、
    SLMscanは隣接するパターンとのオーバーラップを含む個別制御可能素子アレイによるパターンの走査方向長さであり、
    BAは個別制御可能素子アレイの境界部からの放射を受ける走査方向長さであることを特徴とする請求項17に記載のリソグラフィ装置。
  19. 前記走査方向間隔は、個別制御可能素子アレイの1つによるパターンのリソグラフィ装置走査方向の長さのうち隣接するパターンとのオーバーラップを含まない長さの整数倍に、個別制御可能素子アレイの1つによるパターンのリソグラフィ装置走査方向の長さのうち隣接するパターンとのオーバーラップを含まない長さの半分未満の量を加えた大きさであることを特徴とする請求項17に記載のリソグラフィ装置。
  20. 前記走査方向間隔は、個別制御可能素子アレイにより変調された放射を基板露光中に4回受ける基板上の部位がないように選択されていることを特徴とする請求項17に記載のリソグラフィ装置。
  21. パターニングデバイスには個別制御可能素子アレイの2つの列が設けられており、両方の列が同数の個別制御可能素子アレイを有することを特徴とする請求項17に記載のリソグラフィ装置。
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