JP2001319871A - 露光方法、濃度フィルタの製造方法、及び露光装置 - Google Patents

露光方法、濃度フィルタの製造方法、及び露光装置

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    • Y10S430/143Electron beam

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショット領域の周辺部を部分的に重ね合わせ
て露光する場合に、該重合部の露光量と該重合部以外の
部分の露光量とを一致させることである。 【解決手段】 基板上で周辺部が部分的に重なる複数の
領域にそれぞれパターンを転写する際に、周辺部におい
て露光量を除々に減少させて露光を行う方法であって、
周辺部でのエネルギー量が所定の第1分布となるように
設定された濃度フィルタを介して基板の一のショット領
域を露光する(SA6)とともに、基板上で周辺部に対
応する部分での露光量分布を計測し(SA7)、計測さ
れた露光量分布に基づいて周辺部での露光量が目標値と
なる第2分布を決定し(SA8)、この第2分布となる
ように設定された濃度フィルタを介して該一のショット
領域の隣のショット領域を露光する(SA9,10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路、
液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバ
イス、又はフォトマスク等をリソグラフィ技術を用いて
製造する際に使用される露光方法及び露光装置並びに当
該露光方法及び露光装置で用いられる濃度フィルタの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロデバイスの製造工程の一つであ
るフォトリソグラフィ工程では、露光対象としての基板
(フォトレジストが塗布された半導体ウエハやガラスプ
レート、又はブランクスと称される光透過性の基板等)
にフォトマスク又はレチクルのパターンの像を投影露光
する露光装置が使用される。近時においては、基板の大
型化等に伴う露光領域の大面積化に対応するため、基板
の露光領域を複数の単位領域(以下、ショット又はショ
ット領域という場合がある)に分割して、各ショットに
対して対応するパターンの像を順次投影露光するように
したスティチング型の露光装置が開発されている。
【0003】このような露光装置においては、投影光学
系の収差、マスクや基板の位置決め誤差等により、各シ
ョットの継ぎ目部分に不整合が生じることがあるため、
一のショットについてのパターンの像の一部とこれに隣
接する他のショットについてのパターンの像の一部を重
ね合わせて露光するようにしている。かかるパターンの
像の重合部においては、露光量が重合部以外の部分に対
して大きくなるので、例えば、基板上に形成されたパタ
ーンの該重合部における線幅(ライン又はスペースの
幅)がフォトレジストの特性に応じて細く又は太くな
る。
【0004】そこで、各ショットの重合部となる部分の
露光量分布をその外側に行くに従って小さくなるように
傾斜的に設定して、該重合部の露光量が2回の露光によ
って全体として、該重合部以外の部分の露光量と等しく
なるようにして、かかる重合部における線幅変化を防止
するようにしている。
【0005】ショットの重合部におけるかかる傾斜的な
露光量分布を実現するための技術としては、レチクル自
体の該重合部に対応する部分に透過光量を傾斜的に制限
する減光部を形成するようにしたものが知られている。
しかし、レチクル自体に減光部を形成するのは、レチク
ルの製造工数やコストが増大し、マイクロデバイス等の
製造コストを上昇させる。
【0006】このため、ガラスプレートに上記と同様な
減光部を形成してなる濃度フィルタを、レチクルのパタ
ーン形成面とほぼ共役な位置に設けるようにしたもの、
あるいは、レチクルのパターン形成面とほぼ共役な位置
に光路に対して進退可能な遮光板(ブラインド)を有す
るブラインド機構を設けて、基板に対する露光処理中に
該遮光板を進出又は退去させることにより、かかる傾斜
的な露光量分布を実現するようにしたものが開発されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の露光装置において、重合部の露光量と重合部以外の
部分の露光量を等しくするために用いられる濃度フィル
タは以下のように製造される。即ち、基板が載置される
ステージ上に設けられた露光量を計測する露光量センサ
を用い、当該露光量センサを基板面内において移動させ
ることにより重合部付近の露光量分布の計測を行う。そ
して、露光量センサの計測結果に基づいて重合部の露光
量が重合部以外の部分の露光量と等しくなるよう濃度フ
ィルタでの透過光量分布(即ち、減光部の透過率分布)
の傾斜度を設計する。
【0008】このように設計された濃度フィルタを用い
て重合部の露光量を傾斜的に制限してパターンの像の一
部を重ね合わせて露光すると、設計通りの露光量で露光
が行われれば重合部の露光量と重合部以外の部分の露光
量とが一致し、重合部に形成されたパターンの線幅と重
合部以外の部分に形成されたパターンの線幅は等しくな
る。しかしながら、実際に露光を行ってみると、重合部
におけるラインの幅は細くなり、スペースの幅は太くな
る現象が生ずる。かかる現象は以下の原因により生ずる
ものと考えられる。
【0009】第1に、露光装置が備える投影光学系内に
おける多重反射や、基板と投影光学系との間、基板とレ
チクルとの間、又はレチクルと基板との間における多重
反射が原因で生ずるフレア(迷光)が考えられる。つま
り、フレアが生じている場合、重合部以外の部分が受け
るフレアの影響は一定であるが、重合部は複数回露光さ
れるためフレアの影響を2回又は4回受けるため、重合
部における露光量が重合部以外の部分の露光量よりも大
となる。従って、結果として重合部の露光量が重合部以
外の部分の露光量よりも大となるためラインの幅は細く
なり、スペースの幅は太くなると考えられる。
【0010】第2に、基板上に塗布されるフォトレジス
トは、一度露光されると露光された部分の光学的な透過
率が高くなるという特性を有する。従って、重合部にお
いて2回又は4回の露光が行われると、フォトレジスト
を透過して基板表面で反射される光の量が増加するた
め、結果として設計した露光量よりも多くの量で露光が
行われることになる。よって、結果として重合部の露光
量が重合部以外の部分の露光量よりも大となるためライ
ンの幅は細くなり、スペースの幅は太くなると考えられ
る。
【0011】第3に、濃度フィルタの設計の誤差による
ものが考えられる。前述したように、重合部の露光量と
重合部以外の露光量とを同一にするために用いられる濃
度フィルタは、上述したように露光量センサを用いて重
合部付近の露光量分布を計測して露光量分布がその外側
に行くに従って小さくなるように傾斜的に設定してい
る。この露光量センサは、光電センサと当該光電センサ
の受光面上に設けられたスリット板を備えており、スリ
ット板に形成されたスリットを透過した露光光のみを光
電センサで計測することにより露光量を計測している。
スリットは、一般的に石英基板にクロム(Cr)を蒸着
したものにパターニング処理を施して形成される。かか
るスリットを用いた場合、露光光の計測時に露光光がス
リット板で反射し、その反射光が投影光学系やレチクル
で反射されることによりフレアが発生する。一般的に、
露光光の波長域においては、フォトレジストが塗布され
た基板表面の反射率よりもクロム表面の反射率が高いた
め、露光量センサを用いて露光量の空間分布を計測して
いる場合に生ずるフレアの量は実際の露光時に生ずるフ
レアの量よりも大となる。従って、露光量センサでは実
際の露光光量よりも多くの量の露光光が計測され、この
計測結果に基づいて濃度フィルタが作成される。このよ
うに作成された濃度フィルタは実際は重合部の露光量と
重合部以外の部分の露光量とを等しくするものではない
ので、かかる濃度フィルタを用いて露光を行った場合
に、その結果重合部に形成される線幅と重合部以外の部
分に形成される線幅とは異なったものになると考えられ
る。
【0012】また、重合部の線幅が重合部以外の部分の
線幅と異なって形成される場合に、濃度フィルタの特性
を変更するのではなく、レチクルに形成されたパターン
のうち、重合部に相当する部分に形成されたパターンの
線幅を調整したレチクルを用意して露光を行うことが行
われていた。つまり、重合部と重合部以外の部分の線幅
を等しくするために、濃度フィルタを含めた露光装置の
構成を変えることなく、レチクルの該重合部に相当する
部分のパターンの線幅を調整していた。しかしながら、
この方法では、膨大なレチクルデータの中から該当する
パターンの一部を選んで、その部分の線幅を微調整する
必要があり、その作業は極めて煩雑である。なお、上記
説明では重合部と重合部以外の部分とで、基板上に転写
すべきパターンの線幅が等しいことを前提としている
が、パターンの線幅が異なるときは、重合部と重合部以
外の部分との一方で線幅が設計値と一致しても、他方で
線幅が設計値と異なることになり、上記と全く同様の問
題が生じる。
【0013】よって、本発明の目的は、感応物体上で周
辺部が部分的に重なる複数の領域にそれぞれパターンを
転写する場合に、該周辺部が重ね合わされる重合部と該
重合部以外の部分に形成されるパターンの線幅やピッチ
の均一性を向上させる、即ち重合部と重合部以外の部分
とでそれぞれパターンの線幅やピッチを所定値とほぼ一
致させ、各領域内ないしは複数の領域の全面でパターン
(転写像)の線幅などの均一性またはその制御精度の向
上を図って高精度なパターンを形成できるようにするこ
とである。本発明の他の目的は、感応物体上で周辺部が
部分的に重なる複数の領域をそれぞれエネルギービーム
で露光するとき、各領域または複数の領域の全面で露光
量分布を均一化する、あるいは各領域または複数の領域
の各点で露光量を対応する目標値とほぼ一致させ、各領
域ないしは複数の領域の全面で露光量の制御精度の向上
を図ることである。本発明のさらに他の目的は、以下の
説明を通じて明らかになる。
【0014】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、本発明を、実施形態を表す図面に示す参照符号に
対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら
参照符号を付した図面に示すものに限定されない。
【0015】本発明の第1の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置(Fj、BL)を介して前記各領域をエネルギービー
ム(IL)で露光する方法であって、前記周辺部でのエ
ネルギー量が所定の第1分布となるように設定された前
記設定装置を介して前記エネルギービームを照射し、前
記感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量分
布を計測し、前記計測された露光量分布に基づいて、前
記周辺部での露光量が目標値となる第2分布を決定する
ようにした露光方法が提供される。
【0016】周辺部が部分的に重なる複数の領域を露光
する場合に、第1の分布となるようなエネルギー量でエ
ネルギービームを照射するとともに、このときの周辺部
の露光量分布を計測し、実際に計測して得られた露光量
分布に基づいて周辺部での露光量が目標値となる第2分
布を決定するようにしているので、露光時にフレアー等
の影響があったとしても、該周辺部が重ね合わされる重
合部と該重合部以外の部分の露光量をほぼ等しくするこ
とができる。従って、例えば重合部と重合部以外の部分
とで線幅やピッチが等しいパターンを転写するとき、重
合部に形成されるパターンと重合部以外の部分に形成さ
れるパターンとで線幅やピッチの均一性を向上すること
ができ、その結果微細なパターンを精度よく形成するこ
とができる。
【0017】この場合において、前記第1分布を、前記
設定装置(Fj,BL)を介して前記エネルギービーム
(IL)を検出して得られる、前記感応物体(4)が配
置される所定面上でのエネルギー量又はその積算値の分
布に基づいて設定してもよい。また、前記第1分布を、
理論的に設定するようにしてもよい。ここで、理論的に
設定するとは、該第1分布を、例えば、傾斜直線的な減
衰率分布となるように幾何学的に設定することをいい、
そのような幾何学的に設定した分布を既知の光学特性に
基づいて補正したものも含まれる。例えば、エネルギー
ビームをパターンに照射する照明系の光学特性(ディス
トーション、像面湾曲など)、あるいは設定装置が濃度
フィルタを有し、その減衰部(ドットなどで構成され
る)から照明系の開口数(NA)を越える回折光が発生
することによる誤差を補正することなどがある。
【0018】前記第1分布が前記感応物体(4)が配置
される所定面上でのエネルギー量又はその積算値の分布
に基づいて設定される場合において、前記露光量分布を
計測する光検出装置(126)が遮光板(55)に光検
出部(56)を設けて構成されている場合、前記遮光板
の表面の反射率を前記感応物体の表面の反射率とほぼ同
一となるように設定するとよい。また、前記遮光板(5
5)の大きさを前記エネルギービーム(IL)の照射領
域と同程度以上となるように設定するとよい。このよう
にすることにより、エネルギー量又はその積算値の分布
を計測する際に、遮光板の反射の影響を無くし、実際に
感応物体が露光されている状態に近い状態でエネルギー
量又はその積算値の分布を計測することができるため、
より高い精度で重合部の露光量を重合部以外の露光量と
等しくすることができる。
【0019】なお、本願明細書中における光検出装置の
光検出部は、少なくとも受光面を含んでいればよい。具
体的には、例えば、光検出部を基板移動用の基板ステー
ジ上に設ける場合、該基板ステージ上に光検出部の全て
の構成部分を設けてもよいが、該基板ステージ上には光
検出部の構成部分のうち、少なくとも受光面のみを設け
て、その余の部分は該基板ステージ外に設けるようにし
てもよい。
【0020】また、前記第1分布が前記感応物体(4)
が配置される所定面上でのエネルギー量又はその積算値
の分布に基づいて設定される場合において、前記露光量
分布を計測する光検出装置(126)が遮光板(55)
に光検出部(56)を設けて構成されている場合、前記
光検出部の検出値を、前記遮光板の表面の反射率が前記
感応物体の表面の反射率と異なることにより生じ、及び
/又は前記遮光板の大きさが前記エネルギービーム(I
L)の照射領域と異なることにより生じる、該光検出部
の検出値の差異に相当する値に基づいて補正して、前記
露光量分布を求めるようにするとよい。これによれば、
露光量分布を求める際に反射率及び/又は遮光板の大き
さの差異を考慮して補正しているので、遮光板の反射率
や大きさを感応物体と等しくすることができなくとも、
より高い精度で重合部の露光量を重合部以外の露光量と
等しくすることができる。
【0021】前記第2分布は、前記周辺部の多重露光に
よるその光学特性の変化をも考慮して決定するとよい。
多重露光によるその光学特性の変化とは、例えば露光に
よる基板上のレジストの透過率変動などである(以下同
じ)。また、前記設定装置は、前記周辺部でのエネルギ
ー量を前記第1分布に規定する前記エネルギービーム
(IL)の減衰部(123)を有する濃度フィルタ(F
j)を含み、前記決定された第2分布に基づいて前記減
衰部の減衰特性を調整し、前記調整された濃度フィルタ
を介して前記エネルギービームで前記複数の領域(S
1,S2,S3,…,SN)をそれぞれ露光するように
できる。減衰特性の調整は、例えば濃度フィルタの交
換、液晶素子などによる透過率分布の変更、及び濃度フ
ィルタの再加工などにより行われる。
【0022】また、上記露光方法において、前記エネル
ギービーム(IL)で感応物体(4)を多重露光して前
記露光量分布を計測するようにしてもよい。この場合に
おける当該感応物体には、パターンが転写される「前記
感応物体」と同一及びこれとは別の感応物体が含まれ
る。また、この場合における露光量分布の計測とは、露
光のみで露光量分布を計測すること、及び照度むらセン
サによる露光量分布の計測に加えて、多重露光によるレ
ジストの透過率変動などに起因した露光量の誤差を補償
することをいずれも含むものとする。
【0023】前記設定装置としては、前記エネルギービ
ーム(IL)のエネルギー量を除々に減少させる減衰部
(123)を有する濃度フィルタ(Fj)を含むものを
用いることができる。この場合には、前記決定された第
2分布に基づいて、前記周辺部が重ね合わされる第1重
合部の幅を変化させることなく、転写すべきパターンが
形成されたマスクに対する前記濃度フィルタの位置を変
更して、前記減衰部の像が重ね合わされる第2重合部の
幅を変化させることにより、該第1重合部の露光量を調
整するようにできる。前記第1重合部の露光量の調整
は、濃度フィルタの交換などを行うことなくその位置の
変更だけで行う場合、及び濃度フィルタの交換などと、
その位置の変更の両方を用いて行う場合が含まれる。前
記露光量の調整を、濃度フィルタの交換などと、その位
置の変更の両方を用いて行う場合には、前記濃度フィル
タとしてその減衰特性が前記決定された第2分布に基づ
いて設定されたものを用いるようにできる。一例とし
て、エネルギービームを光電検出して得られる露光量分
布に基づいて濃度フィルタの減衰特性を設定し、この濃
度フィルタを用いても残存する露光量の誤差(例えば、
多重露光によるレジストの光学特性の変動などに起因し
て生じる)を濃度フィルタの位置変更で相殺してもよ
い。また、前記濃度フィルタによって規定される前記エ
ネルギービームの分布と、転写すべきパターンとの相対
位置を変化させることにより、前記周辺部が重ね合わさ
れる重合部での露光量を調整することができる。この場
合において、前記転写すべきパターンを重合部方向(つ
なぎ方向)に拡大したパターンを用いることができる。
このようにすることにより、マスクと濃度フィルタの相
対位置を変更するだけで重合部の露光量を容易に調整す
ることができる。また、単にマスクと濃度フィルタの相
対位置を変更するだけであるので処理に時間を必要とせ
ず、その結果スループットを向上できる。
【0024】また、前記設定装置として、前記エネルギ
ービーム(IL)のエネルギー量を除々に減少させる減
衰部(123)を有する濃度フィルタ(Fj)を含むも
のを用いた場合には、前記決定された第2分布に基づい
て、前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を変化
させることなく、前記濃度フィルタから転写すべきパタ
ーンが形成されたマスクに至る光学系の光学特性(例え
ば、倍率)を変更して、前記減衰部の像が重ね合わされ
る第2重合部の幅を変化させることにより、該第1重合
部の露光量を調整するようにできる。前記第1重合部の
露光量の調整は、濃度フィルタの交換などを行うことな
く光学系の光学特性の変更だけで行う場合、及び濃度フ
ィルタの交換などと、光学系の光学特性の変更の両方を
用いて行う場合が含まれる。前記露光量の調整を、濃度
フィルタ(Fj)の交換などと、光学系の光学特性の変
更の両方を用いて行う場合には、前記濃度フィルタとし
てその減衰特性が前記決定された第2分布に基づいて設
定されたものを用いるようにできる。一例として、エネ
ルギービームを光電検出して得られる露光量分布に基づ
いて濃度フィルタの減衰特性を設定し、この濃度フィル
タを用いても残存する露光量の誤差(例えば、多重露光
によるレジストの光学特性の変動などに起因して生じ
る)を濃度フィルタの位置変更で相殺してもよい。
【0025】また、前記濃度フィルタ(Fj)から転写
すべきパターンに至る光学系(113,114,11
6)の光学特性(例えば、倍率)を変更して、該濃度フ
ィルタによって規定される前記エネルギービーム(I
L)の分布と、転写すべきパターンとの相対位置を変化
させることにより、前記周辺部が重ね合わされる重合部
での露光量を調整するようにできる。このようにするこ
とにより、光学系の倍率を変更するだけで重合部の露光
量を容易に調整することができ、更に光学系の調整(倍
率変更など)に時間を必要としないためスループットを
向上できる。
【0026】尚、本願明細書中において、「濃度フィル
タの減衰部の像が重ね合わされる第2重合部の幅を変化
させる」という記載における当該「減衰部の像」とは、
露光光の光路上に介在する遮光物(例えば、ブラインド
やマスクの遮光帯等)がないとした場合における減衰部
の像の意味である。
【0027】本発明の第2の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置(Fj,BL)を介して前記各領域をエネルギービー
ム(IL)で露光する方法であって、前記設定装置を介
して前記エネルギービームを照射し、前記感応物体上で
前記周辺部に対応する部分での露光量分布を計測する、
光検出部(56)及び遮光板(55)を有する光検出装
置(126)の当該遮光板の表面の反射率を前記感応物
体の表面の反射率とほぼ同一とした露光方法が提供され
る。この場合において、前記計測された露光量分布と、
前記周辺部の多重露光によるその光学特性の変化とに基
づいて前記周辺部での露光量を設定するようにできる。
【0028】本発明の第3側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置(Fj,BL)を介して前記各領域をエネルギービー
ム(IL)で露光する方法であって、前記設定装置を介
して前記エネルギービームを照射し、前記感応物体上で
前記周辺部に対応する部分での露光量分布を計測する、
光検出部(56)及び遮光板(55)を有する光検出装
置(126)の当該遮光板の大きさを前記エネルギービ
ームの照射領域と同程度以上とした露光方法が提供され
る。この場合において、前記計測された露光量分布と、
前記周辺部の多重露光によるその光学特性の変化とに基
づいて前記周辺部での露光量を設定するようにできる。
【0029】本発明の第4側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置(Fj,BL)を介して前記各領域をエネルギービー
ム(IL)で露光する方法であって、前記設定装置を介
して前記エネルギービームを照射するとともに、前記感
応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量分布の
計測に用いられる光検出部(56)及び遮光板(55)
を有する光検出装置(126)で前記エネルギービーム
を検出し、前記遮光板の反射率と前記感応物体の反射率
との差異に関する情報と前記検出結果とに基づいて、前
記周辺部での露光量を設定するようにした露光方法が提
供される。この場合において、前記反射率の差異に基づ
いて前記光検出部の検出値を補正して前記露光量分布を
求めるようにできる。このとき、周辺部の多重露光によ
るその光学特性の変化をも考慮して露光量を設定するこ
とが望ましい。
【0030】本発明の第5の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置(Fj,BL)を介して前記各領域をエネルギービー
ム(IL)で露光する方法であって、前記設定装置を介
して前記エネルギービームを照射するとともに、前記感
応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量分布の
計測に用いられる光検出部(56)及び遮光板(55)
を有する光検出装置(126)で前記エネルギービーム
を検出し、前記遮光板の大きさと前記エネルギービーム
の照射領域との差異に関する情報と前記検出結果とに基
づいて、前記周辺部での露光量を設定するようにした露
光方法が提供される。この場合において、前記遮光板の
大きさと前記エネルギービームの照射領域との差異に基
づいて前記光検出部の検出値を補正して前記露光量分布
を求めるようにできる。このとき、周辺部の多重露光に
よるその光学特性の変化をも考慮して露光量を設定する
ことが望ましい。
【0031】本発明の第6の側面によれば、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置(Fj,BL)を介して前記各領域をエネルギービー
ム(IL)で露光する方法であって、前記周辺部での露
光量が所定の第1分布となるように設定された前記設定
装置を介して前記エネルギービームでテスト用感応物体
をテスト露光し、前記テスト用感応物体上に形成された
前記周辺部が重ね合わされる重合部のパターンの像の形
状を計測し、前記計測されたパターンの像の形状が目標
値となるような第2分布を決定し、前記決定した第2分
布となるように前記設定装置を設定して本露光するよう
にした露光方法が提供される。
【0032】本発明の第7の側面によれば、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置を介して前記各領域をエネルギービーム(IL)で露
光する方法であって、前記設定装置は、前記エネルギー
ビームのエネルギー量を除々に減少させる減衰部(12
3)を有する濃度フィルタ(Fj)を含み、前記周辺部
が重ね合わされる第1重合部の幅を変化させることな
く、転写すべきパターンに対する前記濃度フィルタの位
置を変更して、前記減衰部の像が重ね合わされる第2重
合部の幅を変化させることにより、該第1重合部の露光
量を調整するようにした露光方法が提供される。この場
合において、前記転写すべきパターンを重合部方向に拡
大したパターンを用いることができる。また、前記第1
重合部の幅を前記濃度フィルタの減衰部の幅よりも大き
く設定することができる。さらに、前記周辺部の多重露
光によるその光学特性の変化をも考慮して前記周辺部で
の露光量を設定することができる。
【0033】本発明の第8の側面によると、感応基板
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を徐々に減少させる設定装
置を介して前記各領域をエネルギービーム(IL)で露
光する方法であって、前記設定装置は、前記エネルギー
ビームのエネルギー量を徐々に減少させる減衰部(12
3)を有する濃度フィルタ(Fj)を含み、前記濃度フ
ィルタによって規定される前記エネルギービームの分布
と、転写すべきパターンとの相対位置を変化させること
により、前記周辺部が重ね合わされる重合部での露光量
を調整するようにした露光方法が提供される。この場合
において、前記転写すべきパターンを重合部方向に拡大
したパターンを用いることができる。また、前記周辺部
の多重露光によるその光学特性の変化をも考慮して前記
周辺部での露光量を設定することができる。
【0034】本発明の第9の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置を介して前記各領域をエネルギービーム(IL)で露
光する方法であって、前記設定装置は、前記エネルギー
ビームのエネルギー量を徐々に減少させる減衰部(12
3)を有する濃度フィルタ(Fj)を含み、前記周辺部
が重ね合わされる第1重合部の幅を変化させることな
く、前記濃度フィルタから転写すべきパターンに至る光
学系の光学特性(例えば、倍率)を変更して、前記減衰
部の像が重ね合わされる第2重合部の幅を変化させるこ
とにより、該第1重合部の露光量を調整するようにした
露光方法が提供される。この場合において、前記周辺部
の多重露光によるその光学特性の変化をも考慮して前記
周辺部での露光量を設定することができる。
【0035】本発明の第10の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置を介して前記各領域をエネルギービーム(IL)で露
光する方法であって、前記設定装置は、前記エネルギー
ビームのエネルギー量を徐々に減少させる減衰部(12
3)を有する濃度フィルタ(Fj)を含み、前記濃度フ
ィルタから転写すべきパターンに至る光学系(113,
114,116)の光学特性(例えば、倍率)を変更し
て、該濃度フィルタによって規定される前記エネルギー
ビームの分布と、転写すべきパターンとの相対位置を変
化させることにより、前記周辺部が重ね合わされる重合
部での露光量を調整するようにした露光方法が提供され
る。この場合において、前記周辺部の多重露光によるそ
の光学特性の変化をも考慮して前記周辺部での露光量を
設定することができる。
【0036】本発明の第11の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装
置を介して前記各領域をエネルギービームで露光する方
法であって、前記設定装置は、前記エネルギービーム
(IL)のエネルギー量を除々に減少させる減衰部(1
23)の減衰特性がそれぞれ異なる複数の濃度フィルタ
(Fj)を含み、前記濃度フィルタを交換することによ
り、前記周辺部が重ね合わされる重合部の露光量を調整
するようにした露光方法が提供される。この場合におい
て、前記周辺部の多重露光によるその光学特性の変化を
も考慮して前記周辺部での露光量を設定することができ
る。
【0037】本発明の第12の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を徐々に減少させる設定装
置(Fj,BL)を介して前記各領域をエネルギービー
ム(IL)で露光する方法において、前記周辺部の多重
露光によるその光学特性の変化に基づいて前記周辺部の
露光量を設定するようにした露光方法が提供される。
【0038】前記第1〜第12の側面による露光方法に
おいて、転写用のパターンを拡大したパターン(Pi)
を複数の親パターン(P1〜PN)に分割し、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域にそれぞ
れ親パターンの投影光学系(3)による縮小像を転写す
るために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定
装置(Fj,BL)を介して前記各領域(S1,S2,
S3,…,SN)をエネルギービーム(IL)で露光す
るようにできる。
【0039】本発明の第13の側面によると、前記第1
〜第12の側面による露光方法を用いて製造されたフォ
トマスクが提供される。重合部の露光量が高い精度で調
整されているため、例えば重合部と重合部以外の部分と
で線幅が等しいパターンを形成するとき、重合部に形成
されるパターンの線幅と重合部以外の部分に形成される
パターンの線幅との差異が少なくなり、極めて精緻な大
面積のフォトマスクを製造することができる。
【0040】本発明の第14の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを転写する
ために、前記周辺部で露光量を除々に減少させる減衰部
(123)を有する濃度フィルタ(Fj)を介して前記
各領域をエネルギービーム(IL)で露光する露光装置
に用いられる当該濃度フィルタの製造方法であって、前
記周辺部での露光量が所定の第1分布となるように設定
された減衰部を有するテスト用濃度フィルタを介して感
応物体を前記エネルギービームで露光するとともに、前
記感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量分
布を計測し、前記計測された露光量分布に基づいて、前
記周辺部での露光量が目標値となる第2分布を決定し、
前記決定した第2分布となるように前記減衰部を形成す
るようにした濃度フィルタの製造方法が提供される。こ
の場合において、前記濃度フィルタの減衰部の減衰特性
を、該濃度フィルタを構成する透明基板の表面に形成さ
れる遮光ドットの密度分布を調整することにより設定す
るようにできる。また、前記第2分布は、前記周辺部の
多重露光によるその光学特性の変化をも考慮して決定す
るようにできる。
【0041】また、本発明の第15の側面によると、感
応物体(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域
(S1,S2,S3,…,SN)にそれぞれパターンを
転写するために、前記周辺部で露光量を除々に減少させ
る減衰部(123)を有する濃度フィルタ(Fj)を介
して前記各領域をエネルギービーム(IL)で露光する
露光装置に用いられる当該濃度フィルタの製造方法であ
って、前記周辺部での露光量が所定の第1分布となるよ
うに設定された減衰部を有する濃度フィルタを介して前
記エネルギービームでテスト用感応物体を露光し、前記
テスト用感応物体上に形成された前記周辺部が重ね合わ
される重合部のパターンの像の形状を計測し、前記計測
されたパターンの像の形状が目標値となる第2分布を決
定し、前記決定した第2分布となるように前記減衰部を
形成するようにした濃度フィルタの製造方法が提供され
る。この場合において、前記濃度フィルタの減衰部の減
衰特性を、該濃度フィルタを構成する透明基板の表面に
形成される遮光ドットの密度分布を調整することにより
設定するようにできる。また、前記第2分布は、前記周
辺部の多重露光によるその光学特性の変化をも考慮して
決定するようにできる。
【0042】本発明の第16の側面によると、前記本発
明の第14の側面又は第15の側面による濃度フィルタ
の製造方法を用いて製造された濃度フィルタを備える露
光装置が提供される。
【0043】本発明の第17の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置の製造方法において、前記
周辺部で露光量を徐々に減少させる濃度フィルタ(F
j)を介して前記エネルギービームを照射し、前記感応
物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量分布を計
測し、前記計測された露光量分布と前記濃度フィルタの
減衰特性に関する情報とに基づいて、前記周辺部で露光
量分布が目標値となるように前記エネルギービームの減
衰部が形成される濃度フィルタを作製するようにした露
光装置の製造方法が提供される。この場合において、前
者の濃度フィルタ(エネルギービームが照射された濃度
フィルタ)と後者の濃度フィルタ(作製される濃度フィ
ルタ)とは、同一でも異なっていてもよい。また、前記
露光量分布の目標値は、前記周辺部の多重露光によるそ
の光学特性の変化をも考慮して決定するようにできる。
【0044】本発明の第18の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置の製造方法において、前記
周辺部で露光量を徐々に減少させる濃度フィルタ(F
j)を介して前記エネルギービームを照射するととも
に、前記感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露
光量分布の計測に用いられる光検出部(56)及び遮光
板(55)を有する光検出装置(126)で前記エネル
ギービームを検出し、前記遮光板の反射率と前記感応物
体の反射率との差異に関する情報と、前記濃度フィルタ
の減衰特性に関する情報と、前記検出結果とに基づい
て、前記周辺部で露光量分布が目標値となるように前記
エネルギービームの減衰部が形成される濃度フィルタを
作製するようにした露光装置の製造方法。この場合にお
いて、前記露光量分布の目標値は、前記周辺部の多重露
光によるその光学特性の変化をも考慮して決定するよう
にできる。
【0045】本発明の第19の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置の製造方法において、前記
周辺部で露光量を徐々に減少させる濃度フィルタ(F
j)を介して前記エネルギービームを照射するととも
に、前記感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露
光量分布の計測に用いられる光検出部(56)及び遮光
板(55)を有する光検出装置(126)で前記エネル
ギービームを検出し、前記遮光板の大きさと前記エネル
ギービームの照射領域の大きさとの差異に関する情報
と、前記濃度フィルタの減衰特性に関する情報と、前記
検出結果とに基づいて、前記周辺部で露光量分布が目標
値となるように前記エネルギービームの減衰部が形成さ
れる濃度フィルタを作製するようにした露光装置の製造
方法が提供される。この場合において、前記露光量分布
の目標値は、前記周辺部の多重露光によるその光学特性
の変化をも考慮して決定するようにできる。
【0046】本発明の第20の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置の製造方法において、前記
周辺部で露光量を徐々に減少させるために、前記周辺部
の多重露光によるその光学特性の変化に基づいて、前記
周辺部で露光量分布が目標値となるように前記エネルギ
ービームの減衰部(123)が形成される濃度フィルタ
(Fj)を作製するようにした露光装置の製造方法が提
供される。この場合において、前記露光量分布の目標値
は、前記周辺部の多重露光によるその光学特性の変化を
も考慮して決定するようにできる。
【0047】本発明の第21の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置において、前記周辺部で露
光量を除々に減少させる設定装置を備え、前記設定装置
は、前記エネルギービームのエネルギー量を除々に減少
させる減衰部(123)を有する濃度フィルタ(Fj)
を含み、前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を
変化させることなく、転写すべきパターンに対する前記
濃度フィルタの位置を変更して、前記減衰部の像が重ね
合わされる第2重合部の幅を変化させることにより、該
第1重合部の露光量を調整するようにした露光装置が提
供される。この場合において、前記周辺部の多重露光に
よるその光学特性の変化をも考慮して前記周辺部での露
光量を調整するようにできる。
【0048】本発明の第22の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置において、前記周辺部で露
光量を除々に減少させる設定装置を備え、前記設定装置
は、前記エネルギービームのエネルギー量を徐々に減少
させる減衰部(123)を有する濃度フィルタ(Fj)
を含み、前記濃度フィルタによって規定される前記エネ
ルギービームの分布と、転写すべきパターンとの相対位
置を変化させることにより、前記周辺部が重ね合わされ
る重合部での露光量を調整するようにした露光装置が提
供されされさる。この場合において、前記周辺部の多重
露光によるその光学特性の変化をも考慮して前記周辺部
での露光量を調整するようにできる。
【0049】本発明の第23の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置において、前記周辺部で露
光量を除々に減少させる設定装置を備え、前記設定装置
は、前記エネルギービームのエネルギー量を徐々に減少
させる減衰部(123)を有する濃度フィルタ(Fj)
を含み、前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を
変化させることなく、前記濃度フィルタから転写すべき
パターンに至る光学系の光学特性(例えば、倍率)を変
更して、前記減衰部の像が重ね合わされる第2重合部の
幅を変化させることにより、該第1重合部の露光量を調
整するようにした露光装置が提供される。この場合にお
いて、前記周辺部の多重露光によるその光学特性の変化
をも考慮して前記周辺部での露光量を調整するようにで
きる。
【0050】本発明の第24の側面によると、感応物体
(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の領域(S1,
S2,S3,…,SN)をそれぞれエネルギービーム
(IL)で露光する露光装置において、前記周辺部で露
光量を除々に減少させる設定装置を備え、前記設定装置
は、前記エネルギービームのエネルギー量を徐々に減少
させる減衰部(123)を有する濃度フィルタ(Fj)
を含み、前記濃度フィルタから転写すべきパターンに至
る光学系(113,114,116)の光学特性(例え
ば、倍率)を変更して、該濃度フィルタによって規定さ
れる前記エネルギービームの分布と、転写すべきパター
ンとの相対位置を変化させることにより、前記周辺部が
重ね合わされる重合部での露光量を調整するようにした
露光装置が提供される。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る露
光装置の概略構成を示す図であり、この露光装置は、ス
テップ・アンド・リピート方式のスティチング型投影露
光装置である。尚、以下の説明においては、図1中に示
されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標
系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。X
YZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行と
なるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方向
に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはX
Y平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方
向に設定される。
【0052】図1において、光源100からの光(ここ
では、ArFエキシマレーザとする)としての紫外パル
ス光IL(以下、露光光ILと称する)は、照明光学系
1との間で光路を位置的にマッチングさせるための可動
ミラー等を含むビームマッチングユニット(BMU)1
01を通り、パイプ102を介して光アッテネータとし
ての可変減光器103に入射する。
【0053】主制御系9は基板4上のレジストに対する
露光量を制御するため、光源100との間で通信するこ
とにより、発光の開始及び停止、発振周波数、及びパル
スエネルギーで定まる出力を制御するとともに、可変減
光器103における露光光ILに対する減光率を段階的
又は連続的に調整する。
【0054】可変減光器103を通った露光光ILは、
所定の光軸に沿って配置されるレンズ系104、105
よりなるビーム整形光学系を経て、オプチカル・インテ
グレータ(ロットインテグレータ、又はフライアイレン
ズ等であって、同図ではフライアイレンズ)106に入
射する。尚、フライアイレンズ106は、照度分布均一
性を高めるために、直列に2段配置してもよい。
【0055】フライアイレンズ106の射出面には開口
絞り系107が配置されている。開口絞り系107に
は、通常照明用の円形の開口絞り、複数の偏心した小開
口よりなる変形照明用の開口絞り、輪帯照明用の開口絞
り等が切り換え自在に配置されている。フライアイレン
ズ106から出射されて開口絞り系107の所定の開口
絞りを通過した露光光ILは、透過率が高く反射率が低
いビームスプリッタ108に入射する。ビームスプリッ
タ108で反射された光は光電検出器よりなるインテグ
レータセンサ109に入射し、インテグレータセンサ1
09の検出信号は不図示の信号線を介して主制御系9に
供給される。
【0056】ビームスプリッタ108の透過率及び反射
率は予め高精度に計測されて、主制御系9内のメモリに
記憶されており、主制御系9は、インテグレータセンサ
109の検出信号より間接的に投影光学系3に対する露
光光ILの入射光量をモニタできるように構成されてい
る。
【0057】ビームスプリッタ108を透過した露光光
ILは、レチクルブラインド機構110に入射する。レ
チクルブラインド機構110は、4枚の可動式のブライ
ンド(遮光板)111(A〜D)及びその駆動機構を備
えて構成されている。これら4枚のブラインド111を
それぞれ適宜な位置に設定することにより、投影光学系
3の視野内の略中央で矩形状の照明視野領域が形成され
る。
【0058】レチクルブラインド機構110のブライン
ド111により矩形状に整形された露光光ILは、フィ
ルタステージFS上に載置された濃度フィルタFjに入
射する。濃度フィルタFj(ここでは、F1〜F9の9
枚とする)は、基本的に図2Aに示されているような構
成である。図2Aは、濃度フィルタFjの構成の一例を
示す上面図である。この濃度フィルタFjは、例えば石
英ガラス、またはフッ素がドープされた石英ガラスなど
のような光透過性の基板上に、クロム等の遮光性材料を
蒸着した遮光部121と、該遮光性材料を蒸着しない透
光部122と、該遮光性材料をその存在確率を変化させ
ながら蒸着した減光部(減衰部)123とを有してい
る。減光部123は、ドット状に遮光性材料を蒸着した
もので、ドットサイズは、濃度フィルタFjを図1に示
した位置に設置している状態で、本例では濃度フィルタ
FjとマスターレチクルRiとの間に配置される複数の
光学素子(112〜116)を有する光学系の解像限界
以下となるものである。そのドットは、内側(透光部1
22側)から外側(遮光部121側)に行くに従って傾
斜直線的に減光率が高くなるようにその存在確率を増大
させて形成されている。但し、そのドットは、内側から
外側に行くに従って曲線的に減光率が高くなるようにそ
の存在確率を増大させて形成されていてもよい。
【0059】尚、ドット配置方法は、同一透過率部でド
ットを同一ピッチPで配置するよりも、Pに対して、ガ
ウス分布をもつ乱数Rを各ドット毎に発生させたものを
加えたP+Rで配置するのがよい。その理由は、ドット
配置によって回折光が発生し、場合によっては照明系の
開口数(NA)を超えて感光基板まで光が届かない現象
が起き、設計透過率からの誤差が大きくなるためであ
る。
【0060】また、ドットサイズは全て同一サイズが望
ましい。その理由は、複数種のドットサイズを使用して
いると、前述の回折による設計透過率からの誤差が発生
した場合に、その誤差が複雑、即ち透過率補正が複雑に
なるからである。
【0061】ところで、濃度フィルタの描画は、ドット
形状誤差を小さくするため高加速EB描画機で描画する
のが望ましく、またドット形状は、プロセスによる形状
誤差が測定しやすい長方形(正方形)が望ましい。形状
誤差がある場合は、その誤差量が計測可能であれば透過
率補正がしやすい利点がある。
【0062】遮光部121には、複数のアライメント用
のマーク124A,124B,124C,124Dが形
成されている。これらのマーク124A,124B,1
24C,124Dは、図2Aに示されているように、濃
度フィルタFjの遮光部121の一部を除去して、矩形
状あるいはその他の形状の開口(光透過部)124A,
124B,124C,124Dを形成して、該マークと
することができる。また、図2Bに示したマークを用い
ることもできる。図2Bは濃度フィルタFjに形成され
るマークの一例を示す上面図である。図2Bでは、複数
のスリット状の開口からなるスリットマーク125を採
用している。このスリットマーク125は、X方向及び
Y方向の位置を計測するために、Y方向に形成されたス
リットをX方向に配列したマーク要素と、X方向に形成
されたスリットをY方向に配列したマーク要素とを組み
合わせたものである。濃度フィルタFjの位置及び投影
倍率は、マーク124A,124B,124C,124
Dの位置情報を計測した結果に基づいて調整される。ま
た、濃度フィルタFjのZ方向の位置及びZ方向チルト
量については、例えば試料台5に少なくとも一部が設け
られ、濃度フィルタFjのマークを撮像素子で検出する
装置などを用い、濃度フィルタFjを光軸方向に移動し
て複数Z位置でマーク124A,124B,124C,
124D又はマーク125を計測し、信号強度又は信号
コントラストが最大となるZ位置をベストフォーカスと
し、このベストフォーカス位置(投影光学系3の物体面
または像面、即ちマスターレチクルRiのパターン形成
面または基板4の表面と共役な位置)に濃度フィルタF
jを配置してもよいが、本例ではそのベストフォーカス
位置からある一定量デフォーカスした位置に濃度フィル
タは設置されている。
【0063】尚、濃度フィルタに設けるマークの数は4
つに限られるものではなく、濃度フィルタの設定精度な
どに応じて少なくとも1つを設けておけばよい。さら
に、本例では照明光学系の光軸と中心がほぼ一致するよ
うに濃度フィルタが配置され、その中心(光軸)に関し
て対称に4つのマークを設けるものとしたが、濃度フィ
ルタに複数のマークを設けるときはその中心に関して点
対称とならないようにその複数のマークを配置する、あ
るいはその複数のマークは点対称に配置し、別に認識パ
ターンを形成することが望ましい。これは、照明光学系
内に濃度フィルタを配置してエネルギー分布を計測した
後にその濃度フィルタを取り出してその修正を加えて再
設定するとき、結果として照明光学系の光学特性(ディ
ストーションなど)を考慮して濃度フィルタの修正が行
われているため、その濃度フィルタが回転して再設定さ
れると、その修正が意味をなさなくなるためであり、元
の状態で濃度フィルタを再設定可能とするためである。
【0064】本実施形態においては、フィルタステージ
FSの側方に棚状のフィルタライブラリ16aが配置さ
れ、このフィルタライブラリ16aはZ方向に順次配列
されたL(Lは自然数)個の支持板17aを有し、支持
板17aに濃度フィルタF1,…,FLが載置されてい
る。フィルタライブラリ16aは、スライド装置18a
によってZ方向に移動自在に支持されており、フィルタ
ステージFSとフィルタライブラリ16aとの間に、回
転自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを備えた
ローダ19aが配置されている。主制御系9がスライド
装置18aを介してフィルタライブラリ16aのZ方向
の位置を調整した後、ローダ19aの動作を制御して、
フィルタライブラリ16a中の所望の支持板17aとフ
ィルタステージFSとの間で、所望の濃度フィルタF1
〜FLを受け渡しできるように構成されている。
【0065】濃度フィルタFjの遮光部121、透光部
122、及び減光部123は、フィルタステージFSに
保持された状態で、マスターレチクルRiのパターン形
成面に対して共役な面と当該濃度フィルタFjとの光軸
に沿う方向の距離(寸法)に応じて、該パターン形成面
上で適正な形状となるように予め補正されて形成されて
いる。尚、本例では濃度フィルタFjがその共役面から
離れて配置される、即ちマスターレチクルRiのパター
ン形成面上で減光部123内のドットがデフォーカス像
となるので、その共役面との距離(間隔)によってはド
ットサイズを前述の解像限界以下としなくてもよい。さ
らに、濃度フィルタFjをその共役面から離して配置す
る代わり、あるいはそれと組み合わせて、マスターレチ
クルRiのパターン形成面上で減光部123内のドット
の像を不鮮明にする構成(例えば、濃度フィルタFjと
マスターレチクルRiとの間に配置される拡散板を微動
可能とする)を採用してもよく、この場合にもドットサ
イズを前述の解像限界以下としなくてもよい。また、詳
細は後述するが、マスターレチクルRiは複数のマスタ
ーレチクルR1〜RNの何れかであり、それぞれ図6の
親パターン36を分割した親パターンP1〜PNが形成
されたレチクルである。
【0066】本実施形態では、濃度フィルタFjは、図
3A〜図3Iに示されているように、F1〜F9の9枚
が設けられている。図3A〜図3Iは、本発明の実施形
態による露光装置が備える濃度フィルタの構成を示す図
である。これらは、相互に減光部123の形状又は位置
が異なっており、露光処理を行うべきショットの4辺に
ついて、隣接するショット間でパターンの像が重ね合わ
される部分である重合部(以下、画面継ぎ部ともいう)
が有るか否かに応じて選択的に使用される。
【0067】即ち、ショット配列がp(行)×q(列)
の行列である場合、ショット(1,1)については図3
Aの濃度フィルタが、ショット(1,2〜q−1)につ
いては図3Bの濃度フィルタが、ショット(1,q)に
ついては図3Cの濃度フィルタが、ショット(2〜p−
1,1)については図3Dの濃度フィルタが、ショット
(2〜p−1,2〜q−1)については図3Eの濃度フ
ィルタが、ショット(2〜p−1,q)については図3
Fの濃度フィルタが、ショット(p,1)については図
3Gの濃度フィルタが、ショット(p,2〜q−1)に
ついては図3Hの濃度フィルタが、ショット(p,q)
については図3Iの濃度フィルタが使用される。
【0068】尚、濃度フィルタFjとしては、上述のよ
うな9種類に限定されることはなく、ショット形状やシ
ョット配列に応じて、その他の形状の減光部123を有
するものを採用することができる。濃度フィルタFjは
マスターレチクルRiと1対1に対応していてもよい
が、同一の濃度フィルタFjを用いて複数のマスターレ
チクルRiについて露光処理を行うようにした方が、濃
度フィルタFjの数を削減することができ、高効率的で
ある。
【0069】濃度フィルタFjを90度又は180度回
転させて使用できるようにすれば、例えば、図3A、図
3B及び図3Eの3種類の濃度フィルタFjを準備すれ
ば、その余の濃度フィルタは不要となり効率的である。
さらには、濃度フィルタFjは図3Eに示すもの1種類
とし、レチクルブラインド機構110の4枚のブライン
ド111の位置を選択的に設定して、また、マスターレ
チクルRiの遮光帯を利用して、減光部123の4辺の
うちの一又は複数を対応するブラインド111で遮蔽す
るようすれば、単一の濃度フィルタで、図3A〜図3I
に示したような濃度フィルタ、その他の濃度フィルタの
機能を実現することができ、高効率的である。
【0070】また、濃度フィルタFjとしては、上述の
ようなガラス基板上にクロム等の遮光性材料で減光部や
遮光部を形成したもののみならず、液晶素子等を用いて
遮光部や減光部の位置、減光部の減光特性を必要に応じ
て変更できるようにしたものを用いることもでき、この
場合には、濃度フィルタを複数準備する必要がなくなる
とともに、製造するワーキングレチクル(マイクロデバ
イス)の仕様上の各種の要請に柔軟に対応することがで
き、高効率的である。
【0071】フィルタステージFSは、保持している濃
度フィルタFjをXY平面内で回転方向及び並進方向に
微動又は移動する。不図示のレーザ干渉計によって、フ
ィルタステージFSのX座標、Y座標、及び回転角が計
測され、この計測値、及び主制御系9からの制御情報に
よってフィルタステージFSの動作が制御される。尚、
以上説明した濃度フィルタFjの減光部123の設定方
法及び濃度フィルタFjの製造方法の詳細については後
述する。
【0072】濃度フィルタFjを通過した露光光IL
は、反射ミラー112及びコンデンサレンズ系113、
結像用レンズ系114、反射ミラー115、及び主コン
デンサレンズ系116を介して、マスターレチクルRi
の回路パターン領域上でブラインド111の矩形状の開
口部と相似な照明領域を一様な強度分布で照射する。即
ち、ブラインド111の開口部の配置面は、コンデンサ
レンズ系113、結像用レンズ系114、及び主コンデ
ンサレンズ系116との合成系によってマスターレチク
ルRiのパターン形成面とほぼ共役となっている。
【0073】照明光学系1から出射された露光光ILに
より、レチクルステージ2に保持されたマスターレチク
ルRiが照明される。レチクルステージ2には、i番目
(i=1〜N)のマスターレチクルRiが保持されてい
る。
【0074】本実施形態においては、レチクルステージ
2の側方に棚状のレチクルライブラリ16bが配置さ
れ、このレチクルライブラリ16bはZ方向に順次配列
されたN(Nは自然数)個の支持板17bを有し、支持
板17bにマスターレチクルR1,…,RNが載置され
ている。レチクルライブラリ16bは、スライド装置1
8bによってZ方向に移動自在に支持されており、レチ
クルステージ2とレチクルライブラリ16bとの間に、
回転自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを備え
たローダ19bが配置されている。主制御系9がスライ
ド装置18bを介してレチクルライブラリ16bのZ方
向の位置を調整した後、ローダ19bの動作を制御し
て、レチクルライブラリ16b中の所望の支持板17b
とレチクルステージ2との間で、所望のマスターレチク
ルF1〜FLを受け渡しできるように構成されている。
【0075】マスターレチクルRiの照明領域内のパタ
ーンの像は、投影光学系3を介して縮小倍率1/α(α
は例えば5、又は4等)で、ワーキングレチクル用の基
板(ブランクス)4の表面に投影される。図4は、マス
ターレチクルの親パターンの縮小像を基板上に投影する
場合を示す要部斜視図である。尚、図4において、図1
に示した露光装置が備える部材と同一の部材には同一の
符号が付してある。図1及び図4において、基板4は、
石英ガラスのような光透過性の基板であり、その表面の
パターン領域にクロム、又はケイ化モリブデン等のマス
ク材料の薄膜が形成され、このパターン領域25を挟む
ように位置合わせ用の2つの2次元マークよりなるアラ
イメントマーク24A,24Bが形成されている。
【0076】これらのアライメントマーク24A,24
Bは、電子ビーム描画装置、レーザビーム描画装置、投
影露光装置(ステッパー、スキャナー)等を用いて、パ
ターンの転写を行う前に予め形成される。また、基板4
の表面にマスク材料を覆うようにフォトレジストが塗布
されている。
【0077】レチクルステージ2は、保持しているマス
ターレチクルRiをXY平面内で回転方向及び並進方向
に移動する。不図示のレーザ干渉計によって、レチクル
ステージ2のX座標、Y座標、及び回転角が計測され、
この計測値、及び主制御系9からの制御情報によってレ
チクルステージ2の動作が制御される。
【0078】一方、基板4は、基板の変形による位置ず
れが起きないように、本例では3本のピンで構成される
ホルダ上に無吸着またはソフト吸着され、この基板ホル
ダは試料台5上に固定され、試料台5は基板ステージ6
上に固定されている。試料台5は、オートフォーカス方
式で基板4のフォーカス位置(光軸AX方向の位置)、
及び傾斜角を制御することによって、基板4の表面を投
影光学系3の像面に合わせ込む。この試料台5上には位
置決め用の基準マーク部材12及び基板4上に照度分布
を検出する照度分布検出センサ(いわゆる照度ムラセン
サ)126が固定されている。また、基板ステージ6
は、ベース7上で例えばリニアモータによりX方向、Y
方向に試料台5(基板4)を移動し位置決めする。
【0079】試料台5の上部に固定された移動鏡8m、
及び対向して配置されたレーザ干渉計8によって試料台
5のX座標、Y座標、及び回転角が計測され、この計測
値がステージ制御系10、及び主制御系9に供給されて
いる。移動鏡8mは、図4に示すように、X軸の移動鏡
8mX、及びY軸の移動鏡8mYを総称するものであ
る。ステージ制御系10は、その計測値、及び主制御系
9からの制御情報に基づいて、基板ステージ6のリニア
モータ等の動作を制御する。
【0080】次に照度分布検出センサ126の詳細につ
いて説明する。図5A及び図5Bは照度分布検出センサ
126の構成を示す図である。この照度分布検出センサ
126は、露光光ILが投影光学系3を介して照明され
ている状態で基板ステージ6を基板4に水平な面内で移
動させることにより露光光ILの空間分布、即ち露光光
の強度分布(照度分布)を計測するためのものである。
図5Aに示すように、照度分布検出センサ126は、矩
形(本実施形態においては正方形)状の開口54を有す
る遮光板55の下側に光電センサ56を設けて構成さ
れ、光電センサ56による検出信号は、主制御系9に出
力される。尚、開口54の下側に光電センサ56を設け
ずに、ライトガイドなどにより光を導いて他の部分で光
電センサなどにより受光量を検出するようにしてもよ
い。
【0081】遮光板55は、通常石英等の基板にクロム
(Cr)等の金属を蒸着することにより形成されるが、
クロム等の金属を蒸着すると、遮光板55上に露光され
た露光光の反射率が高く露光光の反射量が多い。その結
果遮光板55による反射光が投影光学系やレチクルで反
射されることによりフレアが発生する。この照度分布検
出センサ126は、基板4が露光されるときの露光光の
空間分布を計測するために設けられるものであり、実際
の露光時における露光光の空間分布を計測することが最
も好ましい。しかし、露光光の空間分布の計測を行う際
に、実際の露光時の状況と異なる状況、つまり露光光の
反射量が多くなる状況があると、実際の露光時における
露光光の空間分布を正確に計測することができない。
【0082】そこで、本実施形態においては、露光時に
おける実際の露光光の空間分布になるべく近い計測を行
うために、遮光板55上面の反射率を、基板4の反射率
とほぼ同程度として反射光による影響を低減している。
遮光板55の上面には露光光の波長域において基板4の
反射率と同程度の反射率を有する膜が形成されている。
この膜を実現するためには、例えば、図5Bに示すよう
に、石英の透明基板57上にクロム58を蒸着し、更に
クロム58上に酸化クロムの薄膜59を形成し、その上
に基板4に塗布されるフォトレジストと同じフォトレジ
スト60を同じ膜厚で塗布してもよい。このような遮光
板55上面の反射率は、その表面に形成される膜の材質
のみならず、膜厚や構成(積層数、各層厚、各層の材質
等)適宜に選択することにより調整することができる。
基板4に反射防止膜等が形成されている場合には、その
ような条件の全てをも考慮して、該遮光板55上面の反
射率を設定する。
【0083】かかる照度分布検出センサ126を用い
て、遮光板55に形成された開口54を通過してきた露
光光を、基板ステージ6を基板4表面に水平な面内で移
動させつつ計測することにより、実際の露光時における
露光光の空間分布とほぼ同じ空間分布を計測することが
できる。
【0084】また、主制御系9には、磁気ディスク装置
等の記憶装置11が接続され、記憶装置11に、露光デ
ータファイルが格納されている。露光データファイルに
は、マスターレチクルR1〜RNの相互の位置関係、マ
スターレチクルR1〜RNに対応する濃度フィルタF1
〜FLの対応関係、アライメント情報等が記録されてい
る。
【0085】本実施形態による露光装置は、複数のマス
ターレチクルを用いて重ね継ぎ露光を行うものである。
この露光装置は、半導体集積回路を製造する際に用いら
れるのみならず、レチクルを製造する際にも用いられ
る。ここで、マスターレチクルRiとこの露光装置を用
いて製造されるレチクル、即ちワーキングレチクルの製
造方法の概略について説明する。
【0086】図6は、マスターレチクルRiを用いてレ
チクル(ワーキングレチクル)を製造する際の製造工程
を説明するための図である。図6中に示したワーキング
レチクル34が最終的に製造されるレチクルである。こ
のワーキングレチクル34は、石英ガラス等からなる光
透過性の基板(ブランクス)の一面に、クロム(C
r)、ケイ化モリブデン(MoSi 等)、又はその
他のマスク材料によって転写用の原版パターン27を形
成したものである。また、その原版パターン27を挟む
ように2つのアライメントマーク24A,24Bが形成
されている。
【0087】ワーキングレチクル34は、光学式の投影
露光装置の投影光学系を介して、1/β倍(βは1より
大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,5,
又は6等)の縮小投影で使用されるものである。即ち、
図6において、ワーキングレチクル34の原版パターン
27の1/β倍の縮小像27Wを、フォトレジストが塗
布されたウエハW上の各ショット領域48に露光した
後、現像やエッチング等を行うことによって、その各シ
ョット領域48に所定の回路パターン35が形成され
る。
【0088】図6において、まず最終的に製造される半
導体デバイスのあるレイヤの回路パターン35が設計さ
れる。回路パターン35は直交する辺の幅がdX,dY
の矩形の領域内に種々のライン・アンド・スペースパタ
ーン(又は孤立パターン)等を形成したものである。こ
の実施形態では、その回路パターン35をβ倍して、直
交する辺の幅がβ・dX,β・dYの矩形の領域からな
る原版パターン27をコンピュータの画像データ上で作
成する。β倍は、ワーキングレチクル34が使用される
投影露光装置の縮小倍率(1/β)の逆数である。尚、
反転投影されるときは反転して拡大される。
【0089】次に、原版パターン27をα倍(αは1よ
り大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,
5,又は6等)して、直交する辺の幅がα・β・dX,
α・β・dYの矩形の領域よりなる親パターン36を画
像データ上で作成し、その親パターン36を縦横にそれ
ぞれα個に分割して、α×α個の親パターンP1,P
2,P3,…,PN(N=α)を画像データ上で作成
する。図6では、α=5の場合が示されている。尚、倍
率αはワーキングレチクル34の製造に用いられる投影
露光装置の投影倍率(本例では図1、4中の投影光学系
3の倍率)の逆数である。また、この親パターン36の
分割数αは、必ずしも原版パターン27から親パターン
36への倍率αに合致させる必要はない。その後、それ
らの親パターンPi(i=1〜N)について、それぞれ
電子ビーム描画装置(又はレーザビーム描画装置等も使
用できる)用の描画データを生成し、その親パターンP
iをそれぞれ等倍で、親マスクとしてのマスターレチク
ルRi上に転写する。
【0090】例えば、1枚目のマスターレチクルR1を
製造する際には、石英ガラス等の光透過性の基板上にク
ロム、又はケイ化モリブデン等のマスク材料の薄膜を形
成し、この上に電子線レジストを塗布した後、電子ビー
ム描画装置を用いてその電子線レジスト上に1番目の親
パターンP1の等倍の潜像を描画する。その後、電子線
レジストの現像を行ってから、エッチング、及びレジス
ト剥離等を施すことによって、マスターレチクルR1上
のパターン領域20に親パターンP1が形成される。
【0091】この際に、マスターレチクルR1上には、
親パターンP1に対して所定の位置関係で2つの2次元
マークよりなるアライメントマーク21A,21Bを形
成しておく。同様に他のマスターレチクルRiにも、電
子ビーム描画装置等を用いてそれぞれ親パターンPi、
及びアライメントマーク21A,21Bが形成される。
このアライメントマーク21A,21Bは、基板又は濃
度フィルタに対する位置合わせに使用される。
【0092】このように、電子ビーム描画装置(又はレ
ーザビーム描画装置)で描画する各親パターンPiは、
原版パターン27をα倍に拡大したパターンであるた
め、各描画データの量は、原版パターン27を直接描画
する場合に比べて1/α程度に減少している。さら
に、親パターンPiの最小線幅は、原版パターン27の
最小線幅に比べてα倍(例えば5倍、又は4倍等)であ
るため、各親パターンPiは、それぞれ従来の電子線レ
ジストを用いて電子ビーム描画装置によって短時間に、
かつ高精度に描画できる。また、一度N枚のマスターレ
チクルR1〜RNを製造すれば、後はそれらを繰り返し
使用することによって、必要な枚数のワーキングレチク
ル34を製造できるため、マスターレチクルR1〜RN
を製造するための時間は、大きな負担ではない。このよ
うにして製造されたN枚のマスターレチクルRiを用
い、マスターレチクルRiの親パターンPiの1/α倍
の縮小像PIi(i=1〜N)を、それぞれ画面継ぎを
行いながら(互いの一部を重ね合わせつつ)転写するこ
とによってワーキングレチクル34が製造される。
【0093】マスターレチクルRiを用いたワーキング
レチクル34の露光動作の詳細は、以下の通りである。
まず、基板ステージ6のステップ移動によって基板4上
の第1番目のショット領域が投影光学系3の露光領域
(投影領域)に移動される。これと並行して、レチクル
ライブラリ16bからマスターレチクルR1がローダ1
9bを介してレチクルステージ2に搬入・保持されると
ともに、フィルタライブラリ16aから濃度フィルタF
1がローダ19aを介してフィルタステージFSに搬入
・保持される。そして、マスターレチクルR1及び濃度
フィルタF1のアライメント等が行われた後、そのマス
ターレチクルR1の縮小像が投影光学系3を介して基板
4上の対応するショット領域に転写される。
【0094】基板4上の1番目のショット領域への1番
目のマスターレチクルR1の縮小像の露光が終了する
と、基板ステージ6のステップ移動によって基板4上の
次のショット領域が投影光学系3の露光領域に移動され
る。これと並行して、レチクルステージ2上のマスター
レチクルR1がローダ19を介してライブラリ16に搬
出され、次の転写対象のマスターレチクルR2がライブ
ラリ16からローダ19を介してレチクルステージ2に
搬入・保持されるとともに、フィルタステージFS上の
濃度フィルタF1がローダ19を介してライブラリ16
に搬出され、次の転写対象のマスターレチクルR2に対
応する濃度フィルタF2がライブラリ16からローダ1
9を介してフィルタステージFS上に搬入・保持され
る。そして、マスターレチクルR2及び濃度フィルタF
2のアライメント等が行われた後、そのマスターレチク
ルR2の縮小像が投影光学系3を介して基板4上の当該
ショット領域に転写される。
【0095】以下ステップ・アンド・リピート方式で基
板4上の残りのショット領域に、濃度フィルタF2〜F
Nが必要に応じて適宜に取り換えられつつ、順次対応す
るマスターレチクルR3〜RNの縮小像の露光転写が行
われる。
【0096】さて、このようにマスターレチクルR1〜
RNの縮小像を基板4上に投影露光する際には、隣接す
る縮小像間の画面継ぎ(つなぎ合わせ)を高精度に行う
必要がある。このためには、各マスターレチクルRi
(i=1〜N)と、基板4上の対応するショット領域
(Siとする)とのアライメントを高精度に行う必要が
ある。このアライメントのために、本実施形態の投影露
光装置にはレチクル及び基板用のアライメント機構が備
えられている。
【0097】図7は、レチクルのアライメント機構を示
し、この図7において、試料台5上で基板4の近傍に光
透過性の基準マーク部材12が固定され、基準マーク部
材12上にX方向に所定間隔で例えば十字型の1対の基
準マーク13A,13Bが形成されている。また、基準
マーク13A,13Bの底部には、露光光ILから分岐
された照明光で投影光学系3側に基準マーク13A,1
3Bを照明する照明系が設置されている。マスターレチ
クルRiのアライメント時には、図1の基板ステージ6
を駆動することによって、図7に示すように、基準マー
ク部材12上の基準マーク13A,13Bの中心がほぼ
投影光学系3の光軸AXに合致するように、基準マーク
13A,13Bが位置決めされる。
【0098】また、マスターレチクルRiのパターン面
(下面)のパターン領域20をX方向に挟むように、一
例として十字型の2つのアライメントマーク21A,2
1Bが形成されている。基準マーク13A,13Bの間
隔は、アライメントマーク21A,21Bの投影光学系
3による縮小像の間隔とほぼ等しく設定されており、上
記のように基準マーク13A,13Bの中心をほぼ光軸
AXに合致させた状態で、基準マーク部材12の底面側
から露光光ILと同じ波長の照明光で照明することによ
って、基準マーク13A,13Bの投影光学系3による
拡大像がそれぞれマスターレチクルRiのアライメント
マーク21A,21Bの近傍に形成される。
【0099】これらのアライメントマーク21A,21
Bの上方に投影光学系3側からの照明光を±X方向に反
射するためのミラー22A,22Bが配置され、ミラー
22A,22Bで反射された照明光を受光するようにT
TR(スルー・ザ・レチクル)方式で、画像処理方式の
アライメントセンサ14A,14Bが備えられている。
アライメントセンサ14A,14Bはそれぞれ結像系
と、CCDカメラ等の2次元の撮像素子とを備え、その
撮像素子がアライメントマーク21A,21B、及び対
応する基準マーク13A,13Bの像を撮像し、その撮
像信号が図1のアライメント信号処理系15に供給され
ている。
【0100】アライメント信号処理系15は、その撮像
信号を画像処理して、基準マーク13A,13Bの像に
対するアライメントマーク21A,21BのX方向、Y
方向への位置ずれ量を求め、これら2組の位置ずれ量を
主制御系9に供給する。主制御系9は、その2組の位置
ずれ量が互いに対称に、かつそれぞれ所定範囲内に収ま
るようにレチクルステージ2の位置決めを行う。これに
よって、基準マーク13A,13Bに対して、アライメ
ントマーク21A,21B、ひいてはマスターレチクル
Riのパターン領域20内の親パターンPi(図6参
照)が位置決めされる。
【0101】言い換えると、マスターレチクルRiの親
パターンPiの投影光学系3による縮小像の中心(露光
中心)は、実質的に基準マーク13A,13Bの中心
(ほぼ光軸AX)に位置決めされ、親パターンPiの輪
郭(パターン領域20の輪郭)の直交する辺はそれぞれ
X軸、及びY軸に平行に設定される。この状態で図1の
主制御系9は、レーザ干渉計8によって計測される試料
台5のX方向、Y方向の座標(XF,YF)を記憶
することで、マスターレチクルRiのアライメントが終
了する。この後は、親パターンPiの露光中心に、試料
台5上の任意の点を移動することができる。
【0102】また、図1に示されているように、投影光
学系3の側部には、基板4上のマークの位置検出を行う
ために、オフ・アクシス方式で、画像処理方式のアライ
メントセンサ23が備えられている。アライメントセン
サ23は、フォトレジストに対して非感光性で広帯域の
照明光で被検マークを照明し、被検マークの像をCCD
カメラ等の2次元の撮像素子で撮像し、撮像信号をアラ
イメント信号処理系15に供給する。尚、アライメント
センサ23の検出中心とマスターレチクルRiのパター
ンの投影像の中心(露光中心)との間隔(ベースライン
量)は、基準マーク部材12上の所定の基準マークを用
いて予め求められて、主制御系9内に記憶されている。
【0103】図7に示すように、基板4上のX方向の端
部に例えば十字型の2つのアライメントマーク24A,
24Bが形成されている。そして、マスターレチクルR
iのアライメントが終了した後、基板ステージ6を駆動
することによって、図1のアライメントセンサ23の検
出領域に順次、図7の基準マーク13A,13B、及び
基板4上のアライメントマーク24A,24Bを移動し
て、それぞれ基準マーク13A,13B、及びアライメ
ントマーク24A,24Bのアライメントセンサ23の
検出中心に対する位置ずれ量を計測する。これらの計測
結果は主制御系9に供給され、これらの計測結果を用い
て主制御系9は、基準マーク13A,13Bの中心がア
ライメントセンサ23の検出中心に合致するときの試料
台5の座標(XP,YP)、及びアライメント
マーク24A,24Bの中心がアライメントセンサ23
の検出中心に合致するときの試料台5の座標(X
,YP)を求める。これによって、基板4の
アライメントが終了する。
【0104】この結果、基準マーク13A,13Bの中
心とアライメントマーク24A,24Bの中心とのX方
向、Y方向の間隔は(XP−XP,YP
YP )となる。そこで、マスターレチクルRiのア
ライメント時の試料台5の座標(XF,YF
に対して、その間隔(XP−XP,YP−Y
)分だけ図1の基板ステージ6を駆動することに
よって、図4に示すように、マスターレチクルRiのア
ライメントマーク21A,21Bの投影像の中心(露光
中心)に、基板4のアライメントマーク24A,24B
の中心(基板4の中心)を高精度に合致させることがで
きる。この状態から、図1の基板ステージ6を駆動して
試料台5をX方向、Y方向に移動することによって、基
板4上の中心に対して所望の位置にマスターレチクルR
iの親パターンPiの縮小像PIiを露光できる。
【0105】即ち、図4は、i番目のマスターレチクル
Riの親パターンPiを投影光学系3を介して基板4上
に縮小転写する状態を示し、この図4において、基板4
の表面のアライメントマーク24A,24Bの中心を中
心として、X軸及びY軸に平行な辺で囲まれた矩形のパ
ターン領域25が、主制御系9内で仮想的に設定され
る。パターン領域25の大きさは、図6の親パターン3
6を1/α倍に縮小した大きさであり、パターン領域2
5が、X方向、Y方向にそれぞれα個に均等に分割され
てショット領域S1,S2,S3,…,SN(N=α
)が仮想的に設定される。ショット領域Si(i=
1〜N)の位置は、図6の親パターン36を仮に図4の
投影光学系3を介して縮小投影した場合の、i番目の親
パターンPiの縮小像PIiの位置に設定されている。
【0106】尚、1枚の基板4の露光に際しては、マス
ターレチクルRiの交換にかかわらず、基板4は3本の
ピンで構成された試料台5上に無吸着またはソフト吸着
され、露光時には基板4の位置がずれないように基板ス
テージ6を超低加速度、超低速度で移動させる。従っ
て、1枚の基板4の露光中に、基準マーク13A,13
Bと基板4との位置関係が変化することはないので、マ
スターレチクルRiの交換時には、マスターレチクルR
iを基準マーク13A,13Bに対して位置合わせすれ
ばよく、1枚のマスターレチクル毎に、基板4上のアラ
イメントマーク24A,24Bの位置を検出する必要は
ない。
【0107】以上マスターレチクルRiと基板4との位
置合わせについて説明したが、マスターレチクルRiと
濃度フィルタの相対的な位置合わせもマーク124A,
124B,124C,124Dやスリットマーク125
の位置情報を計測した結果に基づいて行われる。このと
き、基板ステージ6の特性上、ヨーイング誤差等の誤差
によって基板4に微小な回転を生じることがあり、この
ためマスターレチクルRiと基板4の相対姿勢に微小な
ズレを生じる。このような誤差は、予め計測され、ある
いは実処理中に計測され、これが相殺されるように、レ
チクルステージ2又は基板ステージ6が制御されて、マ
スターレチクルRiと基板4の姿勢が整合するように補
正されるようになっている。
【0108】このような処理の後、主制御系9は、その
親パターンPiの縮小像を基板4上のショット領域Si
に投影露光する。図4においては、基板4のパターン領
域25内で既に露光された親パターンの縮小像は実線で
示され、未露光の縮小像は点線で示されている。
【0109】このようにして、図1のN個のマスターレ
チクルR1〜RNの親パターンP1〜PNの縮小像を、
順次基板4上の対応するショット領域S1〜SNに露光
することで、各親パターンP1〜PNの縮小像は、それ
ぞれ隣接する親パターンの縮小像と画面継ぎを行いなが
ら露光されたことになる。これによって、基板4上に図
1の親パターン36を1/α倍で縮小した投影像26が
露光転写される。その後、基板4上のフォトレジストを
現像して、エッチング、及び残っているレジストパター
ンの剥離等を施すことによって、基板4上の投影像26
は、図6に示すような原版パターン27となって、ワー
キングレチクル34が完成する。
【0110】ところで、以上のように濃度フィルタF
j、レチクルRj、及び基板4の位置合わせを行って画
面継ぎを行いながら露光をする場合、予め重合部付近の
露光量分布を計測し、該重合部の露光量と該重合部以外
の部分の露光量とが等しくなるように設計された濃度フ
ィルタを用いて露光を行っている。かかる濃度フィルタ
Fjを用いて、画面継ぎを行いながら露光をすると図8
A、図8Bに示すような露光量分布となる筈である。
【0111】図8A〜図8Dは重合部及び重合部以外の
部分における露光量分布の一例を示す図である。図8A
において、符号E1,E2,E3は異なるショットにお
ける露光光の分布を示している。露光光E1は区間p2
において、露光光E2は区間p2及び区間p3におい
て、露光光E3は区間p4において徐々に露光量が減少
するようそれぞれ設定されている。このような露光光E
1〜E3の分布は、前述した濃度フィルタFjによって
設定される。また、露光光E1,E2,E3は、露光光
E1と露光光E2とが区間p2にて重合し、露光光E2
と露光光E3とが区間p4にて重合するよう設定され
る。
【0112】図8Aに示した分布をもって設計通り露光
光E1,E2,E3が区間p2及び区間p3において重
合されれば、重合部となる区間p2,p4の全露光量の
分布と重合部以外の部分となる区間p1,p3,p5の
全露光量の分布とが等しくなり、図8Bに示した分布E
となる。しかしながら、実際の露光においては、露
光装置が備える投影光学系内における多重反射や、基板
と投影光学系との間、基板とレチクルとの間、又はレチ
クルと基板との間における多重反射等を原因とするフレ
アが生ずる。フレアの影響を受けると通常露光量は増加
し、図8Cに示した露光光E11,E12,E13とな
る。図8Aに示した露光光E1,E2,E3と、図8C
に示した露光光E11,E12,E13とは、露光光E
11,E12,E13が、ほぼフレアの影響による分だ
け露光光E1,E2,E3をオフセットしたものとな
る。ここで、このフレアが生ずると1回のみの露光が行
われる区間p1,p3,p5と2回又は4回の露光が行
われる区間p2,p4とではフレアの影響の度合いが異
なる。よって、フレアの影響を受けた露光光E11,E
12,E13を重合すると、図8Dに示すように、他の
部分よりもフレアの影響を受ける重合部たる区間p2,
p4の露光量が増加した分布ESとなる。本実施形態
においては、かかる区間p2,p4の露光量分布を区間
p1,p3,p5の露光量分布と等しくするために、重
合部の露光量分布を調整している。尚、図8C、図8D
に示した例ではフレアの影響により重合部の露光量が増
加する場合を例に挙げて説明しているが、重合部の露光
量が重合部以外の部分の露光量よりも減少する場合もあ
る。本実施形態における基本的な考え方は、重合部にお
けるフレアの影響による露光量の増加をなくすために、
重合部の露光量を設計値(図8Aに示した露光光E1,
E2,E3の分布)よりも小さくすることで結果的に重
合部の露光量と重合部以外の部分との露光量とを等しく
するものである。
【0113】以下、本実施形態において、重合部におけ
る露光量分布を調整する方法について説明するがこの調
整方法は、画面継ぎを行いながら露光を行う場合一般に
ついて用いられるものである。露光量分布を調整するに
先だって予め適正露光量からの露光量のずれ量と基板4
上に形成される線幅誤差との関係を求めておく。図9
は、適正露光量からの露光量のずれ量と線幅誤差との関
係の例を示す図である。ここで、適正露光量とは、基板
4上に所定の線幅のパターンを形成するために必要とな
る露光量である。図9においては、横軸に適正露光量か
らの露光量のずれ量をとり、縦軸に生ずる線幅誤差をと
っている。尚、露光量が同一であっても、形成しようと
するパターン(例えば密集パターンと孤立パターン)の
種類に応じて生ずる誤差が異なるため、パターンの形状
に応じた計測を行う。
【0114】図9において、符号F1が付された直線は
孤立スペースパターンを形成する場合のスペース幅の線
幅誤差を示し、符号F2が付された直線はライン・アン
ド・スペースパターンを形成する場合のラインの線幅誤
差を示し、符号F3が付された直線は、孤立ラインパタ
ーンを形成する場合のライン幅の線幅誤差を示してい
る。図9に示した例では、露光量が多い場合にラインパ
ターンの線幅は狭くなり、逆にスペースパターンの線幅
は広くなる。このようにして得られた露光量のずれ量と
線幅誤差との関係を示すデータは、主制御系9が備える
メモリ(図示省略)に記憶される。尚、メモリに記憶さ
れた露光量のずれ量と線幅誤差との関係を示すデータ
は、以下に説明する露光量分布を調整する際に常に使用
される訳では無く、実際に基板4のショット領域に対し
て画面継ぎを行って露光を行った後に、実際に形成され
たパターンの線幅を実測してフレアの影響を考慮する際
に用いられる。
【0115】以下、重合部における露光量分布を調整す
る第1の方法について説明する。図10は、第1の露光
量分布の調整方法を示すフローチャートである。尚、図
10に示した処理は、理解を容易にするため、基板4上
に設定された複数のショット領域のうち、隣接する2つ
のショット領域に対して画面継ぎを行いながら露光する
場合の動作のみを示している。また、図10に示した第
1の方法においては、濃度フィルタFj、マスターレチ
クルRi、及び基板4の相対的な位置を変えることなく
濃度フィルタFjの減光部123の減光特性を変えて露
光量分布を調整している。尚、ここでは、フィルタライ
ブラリ16aには、互いに減光部の減光特性が異なる矩
形状の減光部123を有する複数の濃度フィルタ(図2
Aに示す構成を有する濃度フィルタ)Fjが予めセット
されているものとし、これらのうちの一つをフィルタス
テージFSに装填し、レチクルブラインド機構110の
4枚のブラインド111の位置を適宜に設定して、減光
部の4辺のうちの一又は複数を遮蔽するものとして説明
する。
【0116】露光処理が開始されると、主制御系9は形
成するパターンの種類及び線幅に応じて当該線幅が設定
された線幅となるような全体の露光量を決定する。この
際に、重合部については例えば1回目に行われる露光時
の露光量と、2回目に行われる露光時の露光量とを等し
く分配して重合部における露光量分布を論理的に求める
(ステップSA1)。尚、この第1の方法においては理
解を容易にするため、重合部における露光量分布が線形
的に増加又は減少する場合を例にあげて説明している
が、例えば2次関数的に変化する分布であっても非線形
的に変化する分布であってもよい。
【0117】そして、主制御系9は、この処理で求めた
重合部における露光量の分布が得られるであろう濃度フ
ィルタFjをフィルタライブラリ16aから搬出する制
御信号をスライド装置18aへ出力し、その濃度フィル
タFjをフィルタステージFS上に搬送する(ステップ
SA2)。フィルタステージFSに装填された濃度フィ
ルタFjは、例えば前述の検出装置(不図示)または照
度分布検出センサ126(以下、単に照度分布検出セン
サ126と称する)を用いて、該濃度フィルタFjのマ
ーク124A〜124D又はスリットマーク125が計
測されて、この計測結果に基づいてマスターレチクルR
iに対してアライメントされる。
【0118】濃度フィルタFjの搬送が終了すると、主
制御系9はステージ制御系10を介して基板ステージ6
を駆動し、投影光学系3の投射位置近傍に照度分布検出
センサ126を移動させる。照度分布検出センサ126
の移動が完了すると、主制御系9は、レチクルブライン
ド機構110及び光源100を制御して、試料台5上に
対する露光光ILの照射を開始する。露光光ILが試料
台5上に照射されている状態で、主制御系9はステージ
制御系10を介して基板ステージ6を駆動し、照度分布
検出センサ126にて試料台5上に照射される露光光I
Lの空間分布を計測する(ステップSA3)。
【0119】露光光ILの空間分布の計測が終了する
と、主制御系9は、ステップSA3の処理で得られた空
間分布の計測結果に基づいて、ステップSA1で設定し
た論理的な露光量分布を補正する処理を行う(ステップ
SA4)。この処理は、実際の露光時に生ずるフレアの
影響、特に複数回露光が行われる重合部におけるフレア
の影響を少なくするために行われる処理である。つま
り、ステップSA3では、フレアが含まれる実際の露光
光の分布を計測しており、ステップSA4でフレアが含
まれていても、重合部の露光量がステップSA1で設定
した分布となるように、論理的に設定された露光量分布
を補正している。尚、補正した露光量分布は所定の第1
分布をなす。
【0120】次に、主制御系9はステップSA4で補正
した露光量の分布が得られるであろう濃度フィルタFj
をフィルタライブラリ16aから搬出する制御信号をス
ライド装置18aへ出力し、その濃度フィルタFjをフ
ィルタステージFS上に搬送する(ステップSA5)。
フィルタステージFSに装填された濃度フィルタFj
は、照度分布検出センサ126を用いて、該濃度フィル
タFjのマーク124A〜124D又はスリットマーク
125が計測されて、この計測結果に基づいてマスター
レチクルRiに対してアライメントされる。
【0121】濃度フィルタFjの搬送が終了すると、主
制御系9はステージ制御系10を介して基板ステージ6
を駆動し、露光対象のショット領域を投影光学系3の投
射位置に対して位置合わせを行う。その後、露光するシ
ョット領域の重合部の位置に応じて、レチクルブライン
ド機構110の4枚のブランド111のうち該当するも
のを駆動して、該重合部に対応する減光部以外の減光部
を遮蔽する。例えば、レチクルステージ2上に載置され
たレチクルRiが図6に示す親パターンP1が形成され
ているものであれば、減光部123の4辺のうち下辺と
右辺を遮蔽するように対応するブラインド111を駆動
する。次いで、主制御系9は光源100を制御して、露
光光ILの照射を開始させて、基板4の位置決めされた
ショット領域を露光する(ステップSA6)。
【0122】この処理における露光量は、フレアが生じ
ている場合であっても、ステップSA1で求めた理論的
な露光量分布とほぼ同様の露光量分布となっている。こ
のショット領域の露光が終了すると、主制御系9はレチ
クルブラインド機構110及び光源100を制御して、
露光光ILの照射を停止させて、基板4上に露光光IL
が到達しない状態としてから、ステージ制御系10を介
して基板ステージ6を駆動し、投影光学系3の投射位置
近傍に照度分布検出センサ126を移動させる。
【0123】照度分布検出センサ126の移動が完了す
ると、主制御系9は光源100を制御して、試料台5上
に露光光ILを照射する。露光光ILが試料台5上に照
射されている状態で、主制御系9はステージ制御系10
を介して基板ステージ6を駆動し、照度分布検出センサ
126にて試料台5上に照射される露光光ILの空間分
布を計測する(ステップSA7)。この露光光ILの空
間分布の計測は、ショット領域の4辺のうちの重合部と
なる部分に対応する辺に沿う方向に所定のピッチで離間
した複数箇所(例えば、4箇所)において、それぞれ当
該辺にほぼ直交する方向に実施される。この実施形態で
は、各位置(この例では、4箇所)での計測結果の平均
値を用いる。このようにして露光光ILの空間分布の計
測が終了すると、主制御系9は再び基板4上に露光光I
Lが露光されないようレチクルブラインド機構110及
び光源100を制御して、露光光ILの照射を停止させ
る。
【0124】次に、主制御系9は、照度分布検出センサ
126を用いて得られた露光光ILの空間分布に基づい
て、更に露光を行ったときに重合部における露光量が重
合部以外の部分の露光量と等しくなる露光光の分布を求
める(ステップSA8)。尚、この分布は第2分布をな
すものである。
【0125】そして、主制御系9は、この処理で求めた
露光光の分布が得られるであろう濃度フィルタFjをフ
ィルタライブラリ16aから搬出する制御信号をスライ
ド装置18aへ出力し、その濃度フィルタFjをフィル
タステージFS上に搬送する(ステップSA9)。ま
た、ステップSA9において、必要とする分布を実現す
る濃度フィルタFjがフィルタライブラリ16a内に存
在しない場合には、必要とする分布を実現するための減
光部123を有する濃度フィルタを製造することで対応
する。
【0126】最後に、主制御系9は、ステージ制御系1
0を介して基板ステージ6を駆動し、次に露光を行うシ
ョット領域を投影光学系3の投影領域に対して位置決め
する。次いで、露光するショット領域の重合部の位置に
応じて、レチクルブラインド機構110の4枚のブラン
ド111のうち該当するものを駆動して、該重合部に対
応する減光部以外の減光部を遮蔽する。例えば、レチク
ルステージ2上に載置されたレチクルRiが図6に示す
親パターンP2が形成されているものであれば、減光部
123の4辺のうち右辺を遮蔽するように対応するブラ
インド111を駆動する。その後、ステップSA6にお
いて露光を行ったショット領域に対して画面継ぎを行い
ながら位置決めしたショット領域を露光する(ステップ
SA10)。この処理では、ステップSA7において計
測された露光量に基づいて、重合部の全露光量が重合部
以外の部分の露光量と等しくなるよう設定された分布
で、位置決めされたショット領域が露光される。よっ
て、重合部の全露光量と重合部以外の部分の露光量とが
等しくなるので、結果として重合部に形成されるパター
ンの線幅と重合部以外の部分に形成されるパターンの線
幅とが等しくなるようパターンを形成することができ
る。尚、上述した第1の方法の説明においては、2つの
ショット領域の画面継ぎ露光についてのみの説明となっ
ているが、3つ以上のショット領域の画面継ぎ露光につ
いても同様である。
【0127】尚、図10を用いて説明した処理において
は、最初に露光を行うショット領域に対し、ステップS
A1で重合部の露光量分布を求め、ステップSA1で求
めた重合部の露光量分布を実現する濃度フィルタFjを
フィルタステージFS上に搬送し(ステップSA2)、
基板4の露光なしに露光量分布を計測し(ステップSA
3)、この計測結果に基づいて露光量分布を補正し(ス
テップSA5)、補正後の露光量分布を実現するフィル
タを用いて基板4の露光を行っていた(ステップSA
6,SA7)。
【0128】ところで、スループット、即ち単位時間に
処理することができる基板の枚数を向上させるために
は、処理工程数が少ない方が好ましい。このため、基板
4の露光を行うことなく露光量の分布のみを計測する処
理を省いてもよい。この場合には、図10においてステ
ップSA3〜ステップSA5の処理が省略され、以下の
処理が行われる。つまり、理論的に設定された露光量分
布を実現する濃度フィルタFjを用いて最初のショット
領域が露光される(ステップSA2,SA6)。この場
合、フレアの影響を受けた露光量でショット領域が露光
される。次に、フレアを含んだ最初のショット領域を露
光する際の露光量の分布を計測し(ステップSA7)、
この計測結果に基づいて重合部の露光量が重合部以外の
露光量と等しくなる露光量の分布を求める処理(ステッ
プSA8)を行った後、この分布を実現する濃度フィル
タを用いて隣接するショット領域が画面継ぎによって露
光される(ステップSA9,SA10)。つまり、最初
のショット領域を露光する際にはフレアの影響を受けた
状態で実際の露光量よりも多くの露光量で露光し、この
ショット領域に隣接するショット領域を露光する際に
は、先に多くの露光量で露光が行われた分を考慮して露
光量の分布が求められる。尚、このような処理におい
て、ステップSA1で設定される分布が理論的に設定さ
れる第1分布となる。
【0129】上述した説明では、図2Aに示した濃度フ
ィルタFjのみを用い、レチクルブラインド機構110
のブラインド111で減光部の一部を遮蔽するようにし
たが、図3A〜図3Iに示した濃度フィルタF1〜F9
を露光するショット領域の位置に応じて適宜に交換しつ
つ用いるようにしてもよい。濃度フィルタFjを交換し
た場合には照度分布検出センサ126を用いて濃度フィ
ルタFjのマーク124A〜124D又はスリットマー
ク125が計測されて、この計測結果に基づいて濃度フ
ィルタFjがマスターレチクルRiに対してアライメン
トされる。
【0130】また、前述したようにステップSA9にて
必要とする減光特性を有する濃度フィルタFjがフィル
タライブラリ16a内に無い場合には、露光量が必要と
する分布となるような減光特性を有する減光部123を
備えた濃度フィルタを製造することで対応できる。濃度
フィルタを製造するにあたって、ステップSA5でフィ
ルタステージFS上に搬送される濃度フィルタFjがテ
スト用濃度フィルタとなる。また、図10のステップS
A3〜ステップSA5の処理が省略される場合には、ス
テップSA2でフィルタステージFS上に搬送される濃
度フィルタFjがテスト用濃度フィルタとなる。また、
この場合照度分布検出センサ126を用いて計測された
露光量の分布に基づいた減光特性を有する減光部123
を備えた濃度フィルタを製造している。
【0131】この製造方法以外に、例えばテスト用の基
板を実際に画面継ぎを行いながら露光を行って、重合部
が実際に多重されて形成されるパターンの線幅を測定
し、図9に示した露光量のずれ量と線幅誤差との関係を
示すデータとこの測定結果とを用いて、重合部における
露光量のずれ量を求めることにより露光量の分布を計測
し、得られた分布に基づいた減光特性を有する減光部1
23を備えた濃度フィルタを製造するようにしてもよ
い。尚、濃度フィルタの減光特性を変化させるには、図
2Aの遮光部123に形成される遮光ドットの密度分布
を調整することにより行われる。
【0132】上述した処理においては、露光量の分布を
計測する際には照度分布検出センサ126が用いられ
る。この照度分布検出センサ126は、図5Aに示した
構成のものであり、露光光ILに対する遮光板55の反
射率が基板4の反射率と同程度に設定されている。従っ
て、露光量分布を計測するときの条件を実際に基板4が
露光される条件とほぼ同一に設定することができるの
で、重合部の露光量と重合部以外の部分の露光量を等し
く設定する際に極めて好適である。
【0133】また、照度分布検出センサ126が備える
遮光板55の反射率を基板4の反射率とほぼ同一に設定
することができない場合には、予め遮光板55の表面の
反射率と基板4の反射率の差異に起因する影響、例えば
光電センサ56の出力の相違を見積もって主制御部9内
に設けられるメモリに記憶しておき、光電センサ56の
検出値を補正して露光量の分布を求めるようにしてもよ
い。
【0134】更に、照度分布検出センサ126を用いて
露光量の分布を計測するのではなく、ショット領域の画
面継ぎを行いながら露光を行って、重合部が実際に多重
されて形成されるパターンの線幅を測定し、図9に示し
た露光量のずれ量と線幅誤差との関係を示すデータとこ
の測定結果とを用いて、重合部における露光量のずれ量
を求めることにより露光量の分布を計測するようにして
もよい。この場合には、実際にパターンが形成される基
板としてテスト用の基板が用いられる。
【0135】尚、実際に形成されるパターンの線幅を計
測する方法は、例えば基板又はテスト用基板上に塗布さ
れたフォトレジストに形成される潜像を計測して線幅と
してもよく、フォトレジストを現像した場合に形成され
るパターンを計測して線幅としてもよい。更には、現像
した後に実際に基板又はテスト用基板に対してエッチン
グ処理等の各種処理を施して形成されるパターンを計測
して線幅としてもよい。
【0136】上述した説明では、最適な濃度フィルタを
決定するための露光量分布の計測(ステップSA7)
は、実際の露光処理シーケンス(基板に対して画面継ぎ
を行いながら露光する一連の処理)中に行うようにした
が、そのような実際の露光処理シーケンスを実施する前
に、予め同様の条件で露光量分布を計測して最適な濃度
フィルタFjを特定しておき、実際の露光処理シーケン
ス中では露光量分布の計測を実施せずに、予め特定して
おいた濃度フィルタFjを用いつつ処理を行うようにし
てもよい。この場合において、最適な減光特性を有する
濃度フィルタがない場合には、露光量分布の計測を行っ
た濃度フィルタFjを再加工した後に、フィルタステー
ジに再装填し、再度露光量分布の計測を実施するように
してもよい。濃度フィルタFjを再装填した場合には照
度分布検出センサ126を用いて濃度フィルタFjのマ
ーク124A〜124D又はスリットマーク125が計
測されて、この計測結果に基づいて濃度フィルタFjが
マスターレチクルRiに対してアライメントされる。
【0137】次に、ショット領域の周辺部が重ね合わさ
れる重合部における露光量分布を調整する第2の方法に
ついて説明する。前述した第1の方法では、濃度フィル
タFj、マスターレチクルRi、及び基板4の相対的な
位置を変えることなく濃度フィルタFjの減光部123
の減光特性を変えて露光量分布を調整していた。
【0138】これに対し、以下に説明する第2の方法
は、濃度フィルタFjと、マスターレチクルRi及び基
板4との相対的な位置を変えることにより重合部の露光
量分布を調整するものである。尚、この第2の方法で
は、重合部の露光量調整を行うための技術のみについて
説明することにし、実際の露光処理シーケンスについて
は、上述した第1の方法と同様であるので、その説明は
省略する。また、上述した第1の方法では、重合部と重
合部以外の部分の露光量を一致させることを前提として
説明しており、この第2の方法を用いて同様のことを実
施することができるのは勿論であるが、ここでは、重合
部の露光量を重合部以外の露光量に対して積極的に異な
らせる場合を前提として説明することにする。
【0139】重合部と重合部以外の部分の露光量を積極
的に異ならせる必要がある場合としては、多重露光によ
る光学特性の変化を考慮して、当該変化に相当する分を
重合部の露光量を増減することにより相殺する場合など
があげられる。多重露光による光学特性の変化として
は、例えば、基板4上に塗布されているフォトレジスト
自体の光学特性の変化によるものがある。即ち、フォト
レジストは、一度露光が行われると光に対する透過率や
感受性等が変化する場合がある。この場合、ショット領
域の重合部においては、二重露光(多重露光)が行われ
るので、一回目の露光によってフォトレジストの特性が
変化すると、その変化に相当する分だけ実質的に重合部
の露光量が変化したのと同様な状態となる。従って、こ
の変化に相当する分だけ、重合部における露光量を該重
合部以外の部分の露光量に対して増減することにより、
当該変化分を相殺するようにできる。
【0140】この変化分はフォトレジストの既知の光学
特性から理論的に求めることができる。また、この変化
分は実際に基板又はテスト用基板を画面継ぎを行いなが
ら露光してパターンを形成し、該パターンの線幅を計測
することなどにより求めることができる。このパターン
の線幅を計測する方法は、例えば基板又はテスト用基板
上に塗布されたフォトレジストに形成される潜像を計測
して線幅としてもよく、フォトレジストを現像した場合
に形成されるパターンを計測して線幅としてもよい。更
には、現像した後に実際に基板又はテスト用基板に対し
てエッチング処理等の各種処理を施して形成されるパタ
ーンを計測して線幅としてもよい。このようにして求め
た光学特性の変化分に相当する露光量を重合部の露光量
に対して増減する具体的方法は以下の通りである。尚、
この第2の方法は、多重露光による光学特性の変化分に
相当する露光量を増減する場合のみならず、他の理由に
よって重合部の露光量を調整したい場合にも用いること
ができることは言うまでもない。
【0141】図11A〜図11C、図12A〜図12
C、図13A〜図13C、及び図14A〜14Cは、第
2の露光量分布の調整方法を説明するための図である。
尚、こららの図においては、理解を容易にするため、ブ
ラインド、濃度フィルタ、及びマスターレチクルのみを
図示している。まず、図11A〜図11Cについて説明
する。同図は、第1の方法においても適用される濃度フ
ィルタ、ブラインド、及びマスターレチクルの相対的な
位置関係の一般的な例を示す図である。
【0142】図11Aは第1のショット領域を露光する
ときの濃度フィルタとマスターレチクルとの相対的な位
置を示す図であり、図11Bは第1のショット領域に隣
接した第2のショット領域を露光するときの濃度フィル
タとマスターレチクルとの相対的な位置を示す図であ
り、図11Cは図11A、図11Bに示す状態で露光が
行われた場合に露光された領域における露光量分布を示
す図である。
【0143】図11A〜図11Cにおいて、図1に示し
た部材と同一の部材には同一の符号が付してある。つま
り、図11A、図11Bにおいて、F1,F2は濃度フ
ィルタ、111A,111Bはブラインド、R1,R2
はマスターレチクルである。尚、図11A、図11Bに
おいては、投影光学系3の光軸AXを中心として濃度フ
ィルタF1,F2、ブラインド111A,111B、及
びマスターレチクルR1,R2を図示しており、理解を
容易にするために光軸AXを折り曲げず直線的に示して
いる。また、図1では、光軸AXに沿って、ブラインド
111A,111B、濃度フィルタFj、及びレチクル
Riの順に配列されているが、図11A、図11Bにお
いては、理解を容易にするため、濃度フィルタF1,F
2とブラインド111A,111Bの配列順番を入れ替
えて図示している。また、マスターレチクルR1,R2
に関しては、マスターレチクルR1,R2に形成された
パターンの位置を特定するため、図11A〜図11Cに
示した位置に応じた番号を付している。尚、パターン位
置を特定する場合には、以下パターン「1」、パターン
「2」等のように記す。
【0144】まず、図11Aを参照して第1のショット
領域に対して露光を行う場合について説明する。図11
Aにおいて、濃度フィルタF1に入射する露光光IL
は、光軸AXに垂直な面内において均一な露光量分布を
有するが、濃度フィルタF1に入射すると、減光部12
3において減光されるため、濃度フィルタF1を通過し
た後は符号PF1を付した露光量分布となる。尚、図1
1A〜図11Cにおいて露光量分布を示す場合には、光
軸AX軸に平行な方向に露光量を示す軸をとっている。
【0145】濃度フィルタF1を通過した露光光はブラ
インド111A,111Bに入射することにより所定の
形状に整形される。図11Aに示した例ではマスターレ
チクルR1に形成されたパターン「1」からパターン
「11」までを照明する形状に整形される。ブラインド
111A,111Bを通過した露光光がマスターレチク
ルR1に入射すると、符号Im1を付して示したように
各々パターンの形状を反映した像が出射される。尚、こ
の像Im1の露光量分布は、符号PF11を付したもの
となる。つまり、透光部122を通過した露光光は一定
の露光量分布であるが、減光部123を通過した露光光
はパターン「7」からパターン「11」にかけて直線的
に減衰する露光量分布となる。
【0146】また、図11Bには、第2のショット領域
に対して露光を行う場合について図示している。図11
Bに示したように、濃度フィルタF2を通過した後は符
号PF2を付した露光量分布となる。尚、図11A及び
図11Bにおいては理解を容易にするため、露光量分布
PF1と露光量分布FP2とは同一の分布として図示し
ている。
【0147】第2のショット領域に対して露光を行う場
合のブラインド111A,111Bの位置は第1のショ
ット領域を露光する場合のブラインド111A,111
Bの位置とは異なる位置に配置される。つまり、ブライ
ンド111A,111Bは、マスターレチクルR2のパ
ターン「7」からパターン「17」までを照明する形状
に露光光を整形する。
【0148】ブラインド111A,111Bを通過した
露光光がマスターレチクルR2に入射すると、符号Im
2を付して示したように各々パターンの形状を反映した
像が出射される。尚、この像Im2の露光量分布は、符
号PF12を付したものとなる。つまり、透光部122
を通過した露光光は一定の露光量分布であるが、減光部
123を通過した露光光はパターン「11」からパター
ン「7」にかけて直線的に減衰する露光量分布となる。
【0149】図11Aに示した像Im1と図11Bに示
した像Im2は、図11Cに示した位置関係で画面継ぎ
が行われる。つまり、パターン「7」からパターン「1
1」の像が重ね合わされて、重合部(第1重合部)に露
光転写される。このようにして露光されると、理論的に
は図11C中で符号PF13を付したように、該重合部
の露光量が該重合部以外の部分の露光量と等しくなる。
尚、図11Cにおいて、第1のショット領域の露光位置
と第2のショット領域の露光位置との距離をステップピ
ッチSP1と称する。つまり、ステップピッチSP1
は、第1のショット領域を露光した後、第2のショット
領域を露光位置までに移動させる距離である。図11A
〜図11C、図12A〜図12C、図13A〜図13
C、及び図14A〜図14Cに示した例では、ステップ
ピッチSP1を21mmつまり21000μmに設定し
ている。
【0150】尚、この実施形態において、「重合部」と
は基板4上でショット領域の周辺部が重ね合わされる部
分(第1重合部)、基板4上で濃度フィルタFjの減光
部123の像が重ね合わされる部分(第2重合部)、又
は基板4上でマスターレチクルのパターンの像が重ね合
わされる部分をいい、以上の説明では、これらは一致し
ていたので、特に区別していない。しかし、以下の説明
では、これらは一致しないことがあるので、単に「重合
部」という場合には主として基板4上でショット領域の
周辺部が重ね合わされる部分をいうものとし、これと区
別するために、基板4上で濃度フィルタFjの減光部1
23の像が重ね合わされる部分を「減光像重合部」とい
い、基板4上でマスターレチクルのパターンの像が重ね
合わされる部分を「パターン像重合部」という場合があ
る。
【0151】次に、図12A〜図12C、図13A〜図
13C、及び図14A〜図14Cを参照して第2の露光
量分布の調整方法について説明する。以下に説明する第
2の方法は、濃度フィルタによって規定されるエネルギ
ービームの分布と、転写すべきパターンとの相対位置を
変化させることにより、ショットの周辺部が重ね合わさ
れる重合部での露光量を調整する方法である。より具体
的には、濃度フィルタとマスターレチクルとの相対的な
位置を変化させて、減光像重複部の幅を変化させること
により、重合部における露光量を調整するものである。
以下の説明では、重合部及び減光像重合部の幅が1m
m、即ち1000μmである場合を例にあげて説明す
る。
【0152】かかる場合、減光像重合部の幅が10μm
変化すると露光量が1%の割合で変化する点に留意すべ
きである。即ち、100%/1000μm=1%/10
μmである。尚、図12A〜図12C、図13A〜図1
3C、及び図14A〜図14Cを用いた説明において、
マスターレチクルR1,R2を移動させているが、この
場合にはマスターレチクルR1,R2の移動に合わせて
基板4も移動する点に注意すべきである。この場合に基
板4の移動量は、マスターレチクルR1,R2の移動量
の1/β倍(βは投影光学系4の縮小率)である。
【0153】図12A〜図12Cは、減光像重合部の幅
を減少させて、重合部の露光量を減少させる場合の濃度
フィルタ、ブラインド、及びマスターレチクルの相対的
な位置関係の例を示す図である。尚、以下の説明では便
宜のため、濃度フィルタF1,F2の位置を変えずにブ
ラインド111A,111B及びマスターレチクルR
1,R2の位置を変化させて濃度フィルタF1,F2と
マスターレチクルR1,R2の相対位置を変化させる場
合について説明するが、マスターレチクルR1,R2を
移動させずに濃度フィルタF1,F2の位置を変えて相
対位置を変えることもできる。
【0154】いま、重合部における露光量を1%だけ少
なくしたい場合には、減光像重合部の幅を10μmだけ
狭くすればよい。このため、基板4上において第2のシ
ョット領域の露光を行う際に、第1のショット領域の露
光位置から21000μm+10μm=21010μm
だけ基板4をステップさせる。
【0155】また、図11Aと図12Aとの対比からも
わかるように、ブラインド111A及びマスターレチク
ルR1を図12A中D1方向へ、マスターレチクルR1
に形成された1パターン分移動する。よって、マスタレ
チクルR1のパターン「1」が図11Aに示したマスタ
ーレチクルR1のパターン「2」の位置へ移動したこと
になる。いま、重合部の幅を10μmだけ狭くする場合
を考えているので、マスターレチクルR1の移動量は、
基板4上に換算して5μmであればよい。つまり投影光
学系4の縮小率をβとすると、5・βμmだけ重合部が
ある方向、即ち図12A中のD1方向へ移動させればよ
い。図12Aにおいては、ブラインド111Aのみが移
動したことにより、マスターレチクルR1に対する照明
領域も図11Aの場合と比べ狭くなっている。図12A
に示すように、かかる場合にはパターン「1」〜パター
ン「10」の像Im3が形成される。
【0156】第1のショット領域を露光した後、前述し
たように基板4を21010μmだけ移動させ、第2の
ショット領域を露光位置へ位置合わせする。また、ブラ
インド111BとマスターレチクルR2を、図11Bに
示した位置に対して重合部がある方向、即ち図12B中
のD2方向へ5・βμmだけ移動させる。図12Bに示
すように、かかる場合にはパターン「8」〜パターン
「17」のみの像Im4が形成される。
【0157】図12Aに示した像Im3と図12Bに示
した像Im4は、図12Cに示した位置関係で画面継ぎ
が行われる。つまり、パターン「8」からパターン「1
0」の像が重合部に露光される。即ち、基板4のステッ
プピッチSP1をSP1+SP2=21000μm+1
0μm=21010μmとし、マスターレチクルR1,
R2を図11A〜図11Cに示した場合に比べ、D1方
向及びD2方向へそれぞれ移動させて露光を行うことに
より、重合部における露光量を減少させている。図12
Cに示すように、重合部における露光量の分布は、分布
PF23となる。
【0158】図13A〜図13Cは、減光像重合部の幅
を増加させることより重合部の露光量を増加させる場合
の濃度フィルタ、ブラインド、及びマスターレチクルの
相対的な位置関係の例を示す図である。尚、図12A〜
図12Cの場合と同様に、マスターレチクルR1,R2
を移動させずに濃度フィルタF1,F2の位置を変えて
相対位置を変えることもできる。
【0159】いま、重合部における露光量を1%だけ多
くしたい場合には、重合部の幅を10μmだけ広くすれ
ばよい。このため、基板4上において第2のショット領
域の露光を行う際に、第1のショット領域の露光位置か
ら21000μm−10μm=20990μmだけ基板
4をステップさせる。
【0160】また、図13Aに示したように、ブライン
ド111A及びブラインド111B並びにマスターレチ
クルR1を図中D3方向へ、マスターレチクルR1に形
成された1パターン分、即ち5・βμmだけ移動する。
図13Aでは、ブラインド111A及びブラインド11
1Bが移動しているため、マスターレチクルR1に対す
る照明領域は図11Aの場合と同一である。図13Aに
示すように、かかる場合にはパターン「1」〜パターン
「11」の像Im5が形成される。
【0161】第1のショット領域を露光した後、前述し
たように基板4を20990μmだけ移動させ、第2の
ショット領域を露光位置へ位置合わせする。また、ブラ
インド111A,111BとマスターレチクルR2を図
11Bに示した位置から重合部がない方向、即ち図13
B中のD4方向へ5・βμmだけ移動させる。図13B
に示すように、かかる場合にはパターン「7」〜パター
ン「17」の像Im6が形成される。
【0162】これらの像Im5及び像Im6は、図11
A〜図11Cに示した像Im1及び像Im2とそれぞれ
同様の像であるが、露光量分布及び基板4上において結
像される位置が異なる。例えば、図13A中の像Im5
と図11A中の像Im1とを比較すると、像Im1はパ
ターン「1」の像からパターン「6」の像までが一定の
露光量分布となっているが、像Im5はパターン「1」
の像からパターン「7」の像までが一定の露光量分布で
あって、一定の露光量分布となっている箇所が像Im1
の場合と比べ1パターン分長い。
【0163】また、像Im1はパターン「7」の像から
パターン「11」の像までが線形的に減衰する露光量分
布であり、パターン「11」の像の端部で露光量がなだ
らかに0となっているのに対し、像Im5はパターン
「8」の像からパターン「11」の像までが線形的に減
衰しており、この分布を有する区間が像Im1と比べ1
パターン分短い。しかも、パターン「11」の像の端部
で露光量がある値から急峻に0となっている点も異な
る。
【0164】図13Aに示した像Im5と図13Bに示
した像Im6は、図13Cに示した位置関係で画面継ぎ
が行われる。つまり、パターン「7」からパターン「1
1」の像が重合部に露光される。即ち、基板4のステッ
プピッチSP1をSP1−SP3=21000μm−1
0μm=20990μmとし、マスターレチクルR1,
R2を図11A〜図11Cに示した場合に比べ、D3方
向及びD4方向へそれぞれ移動させて露光を行うことに
より、重合部における露光量を増加させている。
【0165】図13Cにおいて、像Im5の分布PF3
1と像Im6の分布PF32の重合部における露光量が
増加しているため、重合部の露光量の分布は、分布PF
33となる。
【0166】尚、図13A及び図13Bに示すように、
ブラインド111A,111Bによって濃度フィルタF
1,F2の減光部123の一部を遮光しているが、これ
はマスクの対応する部分にパターンが存在しないためで
ある。その結果、図13Cでは、減光像重複部の幅は変
化していないように見えるが、ブラインド111A,1
11B等の遮光物がないとした場合には、減光像重複部
の幅は変化(拡大)している。本願明細書中において、
「減光像重複部(第2重合部)の幅を変化させる」とは
この意味であり、露光光の光路中に存在する遮光物(ブ
ラインドやマスクの遮光帯等)の有無とは無関係であ
る。
【0167】図13A〜図13Cに示した方法で重合部
における露光量を増加させる場合、図13Aに示したよ
うにパターン「11」の端部における露光量の分布PF
31が急峻に変化するとともに、図13Bに示したよう
にパターン「7」の端部における露光量の分布PF33
が急峻に変化している。かかる急峻な変化がある場合、
当該箇所に形成されるパターンの線幅も急峻に変化する
可能性が考えられる。次に、この問題を解決する方法に
ついて説明する。
【0168】図14A〜図14Cは、減光像重合部の幅
を増加させることより重合部の露光量を増加させる場
合の濃度フィルタ、ブラインド、及びマスターレチクル
の相対的な位置関係の変形例を示す図である。尚、図1
2A〜図12C及び図13A〜図13Cの場合と同様
に、マスターレチクルR1,R2を移動させずに濃度フ
ィルタF1,F2の位置を変えて相対位置を変えること
もできる。
【0169】図13Aにおいては、ブラインド111A
とブラインド111Bとを共に移動させていたが、図1
4Aではブラインド111Aのみを図中D3方向に移動
させている点が異なる。ブラインド111Bを移動させ
ないため、図13Aでは得られなかったパターン「1
2」の像を含んだ像Im7が得られる。この場合におい
て、パターン「12」の端部においてなだらかに0とな
る露光量分布PF41が得られる。また、図13Bにお
いてもブラインド111Aとブラインド111Bとを共
に移動させていたが、図14Bではブラインド111B
のみを図中D4方向に移動させている点が異なる。ブラ
インド111Aを移動させないため、図13Bでは得ら
れなかったパターン「6」の像を含んだ像Im8が得ら
れ、パターン「6」の端部においてなだらかに0となる
露光量分布PF42が得られる。
【0170】図14Aに示した像Im7と図14Bに示
した像Im8は、図14Cに示した位置関係で画面継ぎ
が行われる。つまり、パターン「6」からパターン「1
2」の像が重合部に露光される。即ち、基板4のステッ
プピッチSP1は図13A〜図13Cの場合と同様にS
P1−SP3であり、マスターレチクルR1,R2の移
動量も図13A〜図13Cの場合と同様であるが、マス
ターレチクルR1,R2に描画されているパターンが、
重合部がある方向に延長ないし拡張されており、図14
Aにおいてブラインド11Bを移動させず、図14Bに
おいてブラインド111Aを移動させないことによっ
て、重合部の幅を広げている。この場合には、重合部に
おける露光量の分布は、分布PF43となり、図14C
の露光量分布PF33に比べなだらかに変化しており、
線幅の急峻な変化を抑えることができる。
【0171】尚、以上説明した第2の方法のみを用いて
重合部の露光量を調整することができるが、上述した第
1の方法で最適化された濃度フィルタを用いて、さらに
この第2の方法により重合部の露光量を調整するように
してもよい。また、図11A〜図11C、図12A〜図
12C、図13A〜図13C、及び図14A〜図14C
では、理解を容易にするため2つのショット領域のみの
画面継ぎを行う際の露光量の調整について説明したが、
3つ以上のショット領域の画面継ぎを行う場合や、二次
元の画面継ぎを行う場合にも本発明を適用することがで
きる。尚、二次元画面継ぎを行う場合は、一次元画面継
ぎ部と二次元画面継ぎ部の最適露光量補足値を予め求め
ておき、その最適補正値の平均値、もしくは一次元、二
次元画面継ぎ部のどちらかに重み付けをした平均値にて
補正するのが望ましい。
【0172】また、以上説明した第2の方法では、濃度
フィルタF1,F2、ブラインド111A,111B、
及びマスターレチクルR1,R2の相対位置を変化させ
て重合部における露光量を調整していたが、これは濃度
フィルタによって形成される、ある分布をもった露光光
をレチクルに対して相対的に移動させることにより露光
量を調整するという技術的思想を具現化した1つに過ぎ
ない。よって、この技術的思想を具現化するために、濃
度フィルタF1,F2、ブラインド111A,111
B、及びマスターレチクルR1,R2の相対位置を変化
させずに、濃度フィルタF1,F2からマスターレチク
ルR1,R2に至る光学系の光学特性、例えば倍率を変
化させることによっても実現することができる。この場
合には、図1において濃度フィルタFjとマスターレチ
クルRiとの間に配置されたコンデンサレンズ113、
結像用レンズ系114、及び主コンデンサレンズ系11
6とからなる合成系の倍率を変えることにより、ブライ
ンド機構110によって整形された露光光の寸法を変化
させる。かかる場合、レチクルRiに対して濃度フィル
タFjを通過して得られる傾斜分布を有する露光光をマ
スターレチクルRjに対して相対的に移動させることが
でき、その結果、濃度フィルタFjをマスターレチクル
Riに対して相対的に移動させた場合と同様の効果が得
られる。また、第2の方法においても、図1に示したフ
ィルタライブラリ16aに格納されている濃度フィルタ
から例えば減光特性が1%高い又は1%低い濃度フィル
タを選択して用いることによっても重合部における露光
量を調整することができる。
【0173】また、つなぎ部の露光量調整でつなぎ部の
線幅精度を向上させるだけでなく、低感度レジストの使
用や照明パワー低減によって、露光時間を長くして、露
光中のステージ振動の影響を低減し、つなぎ部線幅精度
を向上させることもできる。
【0174】次に、本実施形態においては、減光手段と
して濃度フィルタFjを用いた場合を例に挙げて説明し
たが、例えば、上述した第2の方法では、濃度フィルタ
以外に減光する手段を用いることができる。例えば、図
15に示すようなブラインド機構BLにより濃度フィル
タと同様の機能を達成することもできる。図15は、傾
斜分布を形成する設定装置の他の例を示す図である。
【0175】このブラインド機構BLは、図1に示した
レチクルブラインド機構110と基本的に同様の構成を
有しており、4枚の可動式のブラインド127A〜12
7D及びその駆動機構(不図示)を備えて構成されてい
る。これら4枚のブラインド127A〜127Dをそれ
ぞれ適宜な位置に設定することにより、各ブラインド1
27A〜127Dの先端縁128A〜128Dによっ
て、投影光学系3の視野内の略中央で矩形状の照明視野
領域が形成される。
【0176】この照明視野領域は、基本的にショット領
域に対応する大きさに設定される。露光中において、こ
れらの4枚のブラインド127A〜127Dのうちの一
又は複数を、照明光の光路に対して進出又は退去するよ
うに所定の速度で連続的に移動することにより、ブライ
ンド127A〜127Dの先端縁128A〜128Dの
移動した領域の透過光量を傾斜的に設定することができ
る。
【0177】各ショットの画面継ぎ部に対応する部分で
ブラインド127A〜127Dを全体的にあるいは選択
的に移動することにより、該画面継ぎ部における露光量
を外側に行くに従って傾斜的に減少させることができ、
これにより濃度フィルタと同様の機能が実現される。こ
の減光用ブラインド機構BLは、各ブラインド127A
〜127Dの駆動機構が必要である点で濃度フィルタに
対して構成がやや複雑化するが、濃度フィルタのように
ショットに応じて複数のものを準備し、取り換える必要
がなく、単一の機構で柔軟に対応できる点で優れてい
る。
【0178】尚、上述した実施形態では、複数のマスタ
ーレチクルRiを用いて、ブランクス4上に順次パター
ンを画面継ぎを行いながら転写するようにしたレチクル
露光装置について説明しているが、このようにして製造
されたあるいは別の方法により製造された複数のワーキ
ングマスクを用いて、デバイス基板上に順次パターンを
画面継ぎを行いがら転写するようにしたデバイス露光装
置(例えば、液晶表示素子の製造用の露光装置)につい
ても同様に適用することができる。
【0179】また、上述した実施形態における投影露光
装置は、各ショットについて一括露光を順次繰り返すよ
うにした一括露光型であるが、各ショットについて走査
露光を順次繰り返すようにした走査露光型にも適用する
ことができる。この場合において、減光手段として濃度
フィルタを採用する場合には、上述した一括露光型の露
光装置と同様に、上下左右に制限なく画面継ぎを行うこ
とが可能であるが、設定装置としてブラインド機構を採
用する場合には、ブラインドの姿勢等に特別の設定が必
要である。例えば、走査方向に直交する方向に画面継ぎ
を行う場合には、4枚のブラインドのうち、走査方向に
直交する方向に対向する一対のブラインドの先端縁の姿
勢を走査方向に対して傾斜させた状態で走査露光を行
う。
【0180】さらに、前述の実施形態では微小開口54
を有する照度分布検出センサ126を用いて露光光IL
の強度分布を検出するものとしたが、例えばラインセン
サ、あるいは一次元または二次元のCCDなどを用いて
露光光ILを検出して強度分布の計測時間の短縮を図る
ようにしてもよい。また、前述の実施形態では濃度フィ
ルタFjを照明光学系内に設けるものとしたが、例えば
レチクルに近接して配置してもよいし、あるいは投影光
学系3がレチクルパターンの中間像(一次像)を形成す
るときはその中間像の形成面またはその近傍に配置して
も構わない。なお、オプチカル・インテグレータ106
としてロットインテグレータ(内面反射型インテグレー
タ)を用いる場合、例えばレチクルのパターン形成面と
ほぼ共役に配置されるロットインテグレータの射出面に
近接して濃度フィルタを配置してもよい。
【0181】さらに、前述の実施形態では基板上で周辺
部が部分的に重なる複数の領域をそれぞれエネルギービ
ームILで露光するとき、各領域内ないしはその複数の
領域の全面でパターン(転写像)の線幅などの均一性ま
たは制御精度を向上させるものとしたが、本発明は必ず
しもこの目的を達成する必要はなく、単に各領域ないし
はその複数の領域の全面で露光量の制御精度を向上させ
るだけでも構わない。即ち、各領域内または複数の領域
の全面で露光量分布を均一化する、あるいは各領域内ま
たは複数の領域の各点で露光量をそれぞれ対応する目標
値(適正露光量)とほぼ一致させるだけでもよい。な
お、例えば基板上でのフォトレジストの塗布むらなどに
起因して、同一の基板上であってもその位置に応じて適
正露光量が異なることがあり、基板上での位置に応じて
露光量を変化させるようになっている。そこで、前述の
実施形態のように基板上で周辺部が部分的に重なる複数
の領域をそれぞれエネルギービームで露光するステップ
・アンド・スティッチ方式であっても、基板上での位置
に応じて適正露光量が異なるときは、その複数の領域で
露光量を部分的に変化させるようにし、その複数の領域
の各点で露光量をそれぞれ対応する適正露光量とほぼ一
致させてもよい。このとき、1つの領域内で露光量を部
分的に異ならせてもよいし、あるいは領域毎に露光量を
異ならせるようにしてもよい。
【0182】なお、上述した実施の形態では、ショット
領域の形状は矩形状としているが、必ずしも矩形状であ
る必要はなく、例えば、5角形、6角形、その他の多角
形とすることができる。また、各ショットが同一形状で
ある必要もなく、異なる形状や大きさとすることができ
る。さらに、画面継ぎが行われる部分の形状も、長方形
である必要はなく、ジグザグ帯状、蛇行帯状、その他の
形状とすることができる。また、本願明細書中における
「画面継ぎ」とは、パターン同士をつなぎ合わせること
のみならず、パターンとパターンとを所望の位置関係で
配置することをも含む意味である。
【0183】ワーキングレチクル34に形成するデバイ
スパターンを拡大したデバイスパターンを要素パターン
毎に分ける、例えば密集パターンと孤立パターンとに分
けてマスターレチクルに形成し、基板4上での親パター
ン同士のつなぎ部をなくす、あるいは減らすようにして
もよい。この場合、ワーキングレチクルのデバイスパタ
ーンによっては、1枚のマスターレチクルの親パターン
を基板4上の複数の領域にそれぞれ転写することもある
ので、ワーキングレチクルの製造に使用するマスターレ
チクルの枚数を減らすことができる。又は、その拡大し
たパターンを機能ブロック単位で分ける、例えばCP
U、DRAM、SRAM、A/Dコンバータ、D/Aコ
ンバータをそれぞれ1単位として、少なくとも1つの機
能ブロックを、複数のマスターレチクルにそれぞれ形成
するようにしてもよい。
【0184】上述した実施形態では露光用照明光として
波長が193nmのArFエキシマレーザ光としている
が、それ以上の紫外光、例えばg線、i線、及びKrF
エキシマレーザなどの遠紫外(DUV)光、及びF
レーザ(波長157nm)、Arレーザ(波長12
6nm)などの真空紫外(VUV)光を用いることがで
きる。Fレーザを光源とする露光装置では、例えば
投影光学系として反射屈折光学系が採用されるととも
に、照明光学系や投影光学系に使われる屈折光学部材
(レンズエレメント)は全て蛍石とされ、かつレーザ光
源、照明光学系、及び投影光学系内の空気は、例えばヘ
リウムガスで置換されるとともに、照明光学系と投影光
学系との間、及び投影光学系と基板との間などもヘリウ
ムガスで満たされる。
【0185】また、Fレーザを用いる露光装置で
は、レチクルや濃度フィルタは、蛍石、フッ素がドープ
された合成石英、フッ化マグネシウム、LiF、LaF
、リチウム・カルシウム・アルミニウム・フロライ
ド(ライカフ結晶)又は水晶等から製造されたものが使
用される。
【0186】尚、エキシマレーザの代わりに、例えば波
長248nm、193nm、157nmのいずれかに発
振スペクトルを持つYAGレーザなどの固体レーザの高
調波を用いるようにしてもよい。
【0187】また、DFB半導体レーザ又はファイバー
レーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レ
ーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリ
ビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅
し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調
波を用いてもよい。
【0188】例えば、単一波長レーザの発振波長を1.
51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が18
9〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波
長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が
出力される。特に発振波長を1.544〜1.553μ
mの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8
倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長と
なる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μ
mの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の1
0倍高調波、即ちFレーザとほぼ同一波長となる紫
外光が得られる。
【0189】また、発振波長を1.03〜1.12μm
の範囲内とすると、発生波長が147〜160nmの範
囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.
099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が
157〜158nmの範囲内の7倍高調波、即ちF
レーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。尚、単
一波長発振レーザとしてはイットリビウム・ドープ・フ
ァイバーレーザを用いる。また、レーザプラズマ光源、
又はSORから発生する軟X線領域、例えば波長13.
4nm、又は11.5nmのEUV(Extreme
Ultra Violet)光を用いるようにしてもよ
い。
【0190】投影光学系は縮小系だけでなく等倍系、又
は拡大系(例えば、液晶ディスプレイ又はプラズマディ
スプレイ製造用露光装置など)を用いてもよい。更に投
影光学系は、反射光学系、屈折光学系、及び反射屈折光
学系のいずれを用いてもよい。
【0191】さらに、フォトマスクや半導体素子の製造
に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子などを
含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパター
ンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘ
ッドの製造に用いられる、デバイスパターンをセラミッ
クウエハ上に転写する露光装置、撮像素子(CCDな
ど)、マイクロマシン、及びDNAチップなどの製造に
用いられる露光装置等にも本発明を適用することができ
る。なお、本発明が適用される露光装置は、基板上で周
辺部が部分的に重なる複数の領域をそれぞれエネルギー
ビームで露光するステップ・アンド・スティッチ方式を
採用可能であればよく、例えばステップ・アンド・リピ
ート方式またはステップ・アンド・スキャン方式との切
替が可能であってもよい。即ち、ステップ・アンド・ス
テイッチ方式では濃度フィルタを露光光の光路中に配置
し、それ以外の方式では濃度フィルタを光路外に退出さ
せる、あるいはそれに加えてブラインド111とは別の
視野絞りを光路中に配置して、基板の露光を実行しても
よい。このとき、基板を保持するホルダの交換を併せて
実行してもよい。これにより、レチクルの製造に用いら
れる露光装置をデバイス製造用として使用することも可
能となる。
【0192】フォトマスク(ワーキングレチクル)の製
造以外に用いられる露光装置では、デバイスパターンが
転写される被露光基板(デバイス基板)が真空吸着又は
静電吸着などによって基板ステージ6上に保持される。
ところで、EUV光を用いる露光装置では反射型マスク
が用いられ、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は
電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマス
ク、メンブレンマスク)が用いられるので、マスクの原
版としてはシリコンウエハなどが用いられる。
【0193】複数のレンズから構成される照明光学系、
投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると
ともに、多数の機械部品からなるレチクルステージや基
板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接
続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をする
ことにより本実施形態の露光装置を製造することができ
る。尚、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管
理されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
【0194】半導体デバイスは、デバイスの機能・性能
設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、上
述した実施形態の露光装置によりワーキングレチクルを
製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造する
ステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチク
ルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイ
ス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製
造される。
【0195】尚、本発明は、上述した各実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができることは言うまでもない。
【0196】
【発明の効果】本発明によると、重なる複数の領域を露
光する際に、第1の分布を有するエネルギー量で感応物
体を露光するとともに露光時における周辺部の露光量分
布を計測し、実際に計測して得られた露光量分布に基づ
いて周辺部での露光量が目標値となる第2分布を決定し
ているので、例えば重合部と重合部以外の部分とで線幅
やピッチが等しいパターンを転写するとき、露光時にフ
レアー等の影響があったとしても重合部と重合部以外の
部分の露光量を等しくすることができる。よって、重合
部に形成されるパターンの線幅と重合部以外の部分に形
成されるパターンの線幅とを等しくすることができ、そ
の結果微細なパターンを精度よく形成することができる
という効果がある。即ち、基板上で周辺部が部分的に重
なる複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する
とき、各領域内またはその複数の領域の全面でパターン
(転写像)の線幅などの均一性または制御精度を向上さ
せることが可能となっている。さらに、この効果に加え
て、あるいは単独で、各領域ないしはその複数の領域の
全面で露光量の制御精度を向上させることができるとい
う効果がある。
【0197】また、本発明によると、エネルギー量又は
その積算値の分布を計測する際に、遮光板の反射の影響
を無くし、実際に感応基板が露光されている状態に近い
状態でエネルギー量又はその積算値の分布を計測し、又
は露光量分布を求める際に反射率の差異を考慮して補正
しているので、例えば重合部とこれ以外の部分とで適正
露光量が同一であるとき、より高い精度で重合部の露光
量を重合部以外の露光量と等しくすることができるとい
う効果がある。即ち、基板上で周辺部が部分的に重なる
複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光すると
き、各領域ないしはその複数の領域の全面で露光量分布
を均一化したり、あるいは各領域またはその複数の領域
で露光量をそれぞれ対応する目標値とほぼ一致させるこ
とが可能となっている。
【0198】また、本発明によると、マスクに対する濃
度フィルタの位置を変更するだけ、又は光学系の倍率を
変更するだけで重合部の露光量を容易に調整することが
できるという効果がある。また、単に濃度フィルタの位
置を変更するだけであるので処理に時間を必要とせず、
その結果スループットを向上することができるという効
果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成
を示す図である。
【図2】 濃度フィルタの構成の一例を示す上面図であ
る。
【図3】 本発明の実施形態による露光装置が備える濃
度フィルタの構成を示す図である。
【図4】 マスターレチクルの親パターンの縮小像を基
板上に投影する場合を示す要部斜視図である。
【図5】 照度分布検出センサの構成を示す図である。
【図6】 マスターレチクルを用いてレチクル(ワーキ
ングレチクル)を製造する際の製造工程を説明するため
の図である。
【図7】 レチクルのアライメント機構を示す図であ
る。
【図8】 重合部及び重合部以外の部分における露光量
分布の一例を示す図である。
【図9】 適正露光量からの露光量のずれ量と線幅誤差
との関係の例を示す図である。
【図10】 第1の露光量分布の調整方法を示すフロー
チャートである。
【図11】 第2の露光量分布の調整方法を説明するた
めの図である。
【図12】 第2の露光量分布の調整方法を説明するた
めの図である。
【図13】 第2の露光量分布の調整方法を説明するた
めの図である。
【図14】 第2の露光量分布の調整方法を説明するた
めの図である。
【図15】 傾斜分布を形成する設定手段の他の例を示
す図である。
【符号の説明】
4… 基板(感応物体) 55… 遮光板 56… 光電センサ(光検出部) 113… コンデンサレンズ 114… 結像用レンズ系 116… 主コンデンサレンズ系 123… 減光部(減衰部) 126… 照度分布検出センサ(光検出装置) Fj… 濃度フィルタ(設定手段) BL… 減光用ブラインド機構(設定手段) Ri… マスターレチクル(マスク) S1〜SN…ショット領域(領域)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 516D

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる複
    数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記周
    辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前記
    各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記周辺部でのエネルギー量が所定の第1分布となるよ
    うに設定された前記設定装置を介して前記エネルギービ
    ームを照射し、前記感応物体上で前記周辺部に対応する
    部分での露光量分布を計測し、 前記計測された露光量分布に基づいて、前記周辺部での
    露光量が目標値となる第2分布を決定することを特徴と
    する露光方法。
  2. 【請求項2】前記第1分布は、理論的に設定されること
    を特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記第1分布は、前記設定装置を介して
    前記エネルギービームを検出して得られる、前記感応物
    体が配置される所定面上でのエネルギー量又はその積算
    値の分布に基づいて設定されることを特徴とする請求項
    1に記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記露光量分布を計測する光検出装置は
    遮光板に光検出部を設けて構成され、 前記遮光板の表面の反射率を前記感応物体の表面の反射
    率とほぼ同一としたことを特徴とする請求項1,2又は
    3に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記露光量分布を計測する光検出装置は
    遮光板に光検出部を設けて構成され、 前記遮光板の大きさを前記エネルギービームの照射領域
    と同程度以上としたことを特徴とする請求項1,2又は
    3に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記露光量分布を計測する光検出装置は
    遮光板に光検出部を設けて構成され、 前記光検出部の検出値を、前記遮光板の表面の反射率が
    前記感応物体の表面の反射率と異なることにより生じる
    該光検出部の検出値の差異に相当する値に基づいて補正
    して、前記露光量分布を求めることを特徴とする請求項
    1,2又は3に記載の露光方法。
  7. 【請求項7】前記露光量分布を計測する光検出装置は遮
    光板に光検出部を設けて構成され、 前記光検出部の検出値を、前記遮光板の大きさが前記エ
    ネルギービームの照射領域と異なることにより生じる前
    記光検出部の検出値の差異に相当する値に基づいて補正
    して、前記露光量分布を求めることを特徴とする請求項
    3に記載の露光方法。
  8. 【請求項8】 前記エネルギービームで感応物体を多重
    露光して前記露光量分布を計測することを特徴とする請
    求項1,2又は3に記載の露光方法。
  9. 【請求項9】 前記第2分布は、前記周辺部の多重露光
    によるその光学特性の変化をも考慮して決定されること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光
    方法。
  10. 【請求項10】 前記設定装置は、前記周辺部でのエネ
    ルギー量を前記第1分布に規定する前記エネルギービー
    ムの減衰部を有する濃度フィルタを含み、前記決定され
    た第2分布に基づいて前記減衰部の減衰特性を調整し、
    前記調整された濃度フィルタを介して前記エネルギービ
    ームで前記複数の領域をそれぞれ露光することを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか一項に記載の露光方法。
  11. 【請求項11】 前記設定装置は、前記エネルギービー
    ムのエネルギー量を除々に減少させる減衰部を有する濃
    度フィルタを含み、前記決定された第2分布に基づい
    て、前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を変化
    させることなく、転写すべきパターンが形成されたマス
    クに対する前記濃度フィルタの位置を変更して、前記減
    衰部の像が重ね合わされる第2重合部の幅を変化させる
    ことにより、該第1重合部の露光量を調整することを特
    徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の露光方
    法。
  12. 【請求項12】 前記設定装置は、前記エネルギービー
    ムのエネルギー量を除々に減少させる減衰部を有する濃
    度フィルタを含み、前記決定された第2分布に基づい
    て、前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を変化
    させることなく、前記濃度フィルタから転写すべきパタ
    ーンが形成されたマスクに至る光学系の光学特性を変更
    して、前記減衰部の像が重ね合わされる第2重合部の幅
    を変化させることにより、該第1重合部の露光量を調整
    することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記
    載の露光方法。
  13. 【請求項13】 前記濃度フィルタはその減衰特性が前
    記決定された第2分布に基づいて設定されることを特徴
    とする請求項11又は12に記載の露光方法。
  14. 【請求項14】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置を介して前記エネルギービームを照射し、
    前記感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量
    分布を計測する、光検出部及び遮光板を有する光検出装
    置の当該遮光板の表面の反射率を前記感応物体の表面の
    反射率とほぼ同一としたことを特徴とする露光方法。
  15. 【請求項15】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置を介して前記エネルギービームを照射し、
    前記感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量
    分布を計測する、光検出部及び遮光板を有する光検出装
    置の当該遮光板の大きさを前記エネルギービームの照射
    領域と同程度以上としたことを特徴とする露光方法。
  16. 【請求項16】 前記計測された露光量分布と、前記周
    辺部の多重露光によるその光学特性の変化とに基づいて
    前記周辺部での露光量を設定することを特徴とする請求
    項14又は15に記載の露光方法。
  17. 【請求項17】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置を介して前記エネルギービームを照射する
    とともに、前記感応物体上で前記周辺部に対応する部分
    での露光量分布の計測に用いられる光検出部及び遮光板
    を有する光検出装置で前記エネルギービームを検出し、
    前記遮光板の反射率と前記感応物体の反射率との差異に
    関する情報と前記検出結果とに基づいて、前記周辺部で
    の露光量を設定することを特徴とする露光方法。
  18. 【請求項18】 前記反射率の差異に基づいて前記光検
    出部の検出値を補正して前記露光量分布を求めることを
    特徴とする請求項17に記載の露光方法。
  19. 【請求項19】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置を介して前記エネルギービームを照射する
    とともに、前記感応物体上で前記周辺部に対応する部分
    での露光量分布の計測に用いられる光検出部及び遮光板
    を有する光検出装置で前記エネルギービームを検出し、
    前記遮光板の大きさと前記エネルギービームの照射領域
    との差異に関する情報と前記検出結果とに基づいて、前
    記周辺部での露光量を設定することを特徴とするように
    した露光方法。
  20. 【請求項20】 前記遮光板の大きさと前記エネルギー
    ビームの照射領域との差異に基づいて前記光検出部の検
    出値を補正して前記露光量分布を求めることを特徴とす
    る請求項19に記載の露光方法。
  21. 【請求項21】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記周辺部での露光量が所定の第1分布となるように設
    定された前記設定装置を介して前記エネルギービームで
    テスト用感応物体をテスト露光し、 前記テスト用感応物体上に形成された前記周辺部が重ね
    合わされる重合部のパターンの像の形状を計測し、 前記計測されたパターンの像の形状が目標値となるよう
    な第2分布を決定し、 前記決定した第2分布となるように前記設定装置を設定
    して本露光することを特徴とする露光方法。
  22. 【請求項22】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を除々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を変化させ
    ることなく、転写すべきパターンに対する前記濃度フィ
    ルタの位置を変更して、前記減衰部の像が重ね合わされ
    る第2重合部の幅を変化させることにより、該第1重合
    部の露光量を調整することを特徴とする露光方法。
  23. 【請求項23】 前記第1重合部の幅を前記濃度フィル
    タの減衰部の幅よりも大きく設定したことを特徴とする
    請求項22に記載の露光方法。
  24. 【請求項24】 感応基板上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を徐々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を徐々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記濃度フィルタによって規定される前記エネルギービ
    ームの分布と、転写すべきパターンとの相対位置を変化
    させることにより、前記周辺部が重ね合わされる重合部
    での露光量を調整することを特徴とする露光方法。
  25. 【請求項25】 前記転写すべきパターンを重合部方向
    に拡大したパターンを用いることを特徴とする請求項2
    2,23又は24に記載の露光方法。
  26. 【請求項26】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を徐々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を変化させ
    ることなく、前記濃度フィルタから転写すべきパターン
    に至る光学系の光学特性を変更して、前記減衰部の像が
    重ね合わされる第2重合部の幅を変化させることによ
    り、該第1重合部の露光量を調整することを特徴とする
    露光方法。
  27. 【請求項27】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を徐々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記濃度フィルタから転写すべきパターンに至る光学系
    の光学特性を変更して、該濃度フィルタによって規定さ
    れる前記エネルギービームの分布と、転写すべきパター
    ンとの相対位置を変化させることにより、前記周辺部が
    重ね合わされる重合部での露光量を調整することを特徴
    とする露光方法。
  28. 【請求項28】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法であって、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を除々に減少させる減衰部の減衰特性がそれぞれ異なる
    複数の濃度フィルタを含み、 前記濃度フィルタを交換することにより、前記周辺部が
    重ね合わされる重合部の露光量を調整することを特徴と
    する露光方法。
  29. 【請求項29】 前記周辺部の多重露光によるその光学
    特性の変化をも考慮して前記周辺部での露光量を設定す
    ることを特徴とする請求項17〜20,22〜28のい
    ずれか一項に記載の露光方法。
  30. 【請求項30】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を徐々に減少させる設定装置を介して前
    記各領域をエネルギービームで露光する方法において、 前記周辺部の多重露光によるその光学特性の変化に基づ
    いて前記周辺部の露光量を設定することを特徴とする露
    光方法。
  31. 【請求項31】 転写用のパターンを拡大したパターン
    を複数の親パターンに分割し、感応物体上で周辺部が部
    分的に重なる複数の領域にそれぞれ親パターンの投影光
    学系による縮小像を転写するために、前記周辺部で露光
    量を除々に減少させる設定装置を介して前記各領域をエ
    ネルギービームで露光することを特徴とする請求項1〜
    30のいずれか一項に記載の露光方法。
  32. 【請求項32】 請求項1〜31のいずれか一項に記載
    の露光方法を用いて製造されることを特徴とするフォト
    マスク。
  33. 【請求項33】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる減衰部を有する濃度
    フィルタを介して前記各領域をエネルギービームで露光
    する露光装置に用いられる当該濃度フィルタの製造方法
    であって、 前記周辺部での露光量が所定の第1分布となるように設
    定された減衰部を有するテスト用濃度フィルタを介して
    感応物体を前記エネルギービームで露光するとともに、
    前記感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量
    分布を計測し、 前記計測された露光量分布に基づいて、前記周辺部での
    露光量が目標値となる第2分布を決定し、 前記決定した第2分布となるように前記減衰部を形成す
    ることを特徴とする濃度フィルタの製造方法。
  34. 【請求項34】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域にそれぞれパターンを転写するために、前記
    周辺部で露光量を除々に減少させる減衰部を有する濃度
    フィルタを介して前記各領域をエネルギービームで露光
    する露光装置に用いられる当該濃度フィルタの製造方法
    であって、 前記周辺部での露光量が所定の第1分布となるように設
    定された減衰部を有する濃度フィルタを介して前記エネ
    ルギービームでテスト用感応物体を露光し、 前記テスト用感応物体上に形成された前記周辺部が重ね
    合わされる重合部のパターンの像の形状を計測し、 前記計測されたパターンの像の形状が目標値となる第2
    分布を決定し、 前記決定した第2分布となるように前記減衰部を形成す
    ることを特徴とする濃度フィルタの製造方法。
  35. 【請求項35】 前記濃度フィルタの減衰部の減衰特性
    は、該濃度フィルタを構成する透明基板の表面に形成さ
    れる遮光ドットの密度分布を調整することにより設定さ
    れることを特徴とする請求項33又は34に記載の濃度
    フィルタの製造方法。
  36. 【請求項36】 前記第2分布は、前記周辺部の多重露
    光によるその光学特性の変化をも考慮して決定されるこ
    とを特徴とする請求項33,34又は35に記載の濃度
    フィルタの製造方法。
  37. 【請求項37】 請求項33〜36のいずれか一項に記
    載された製造方法を用いて製造されたことを特徴とする
    濃度フィルタを備える露光装置。
  38. 【請求項38】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置の製造方法において、 前記周辺部で露光量を徐々に減少させる濃度フィルタを
    介して前記エネルギービームを照射し、前記感応物体上
    で前記周辺部に対応する部分での露光量分布を計測し、 前記計測された露光量分布と前記濃度フィルタの減衰特
    性に関する情報とに基づいて、前記周辺部で露光量分布
    が目標値となるように前記エネルギービームの減衰部が
    形成される濃度フィルタを作製することを特徴とする露
    光装置の製造方法。
  39. 【請求項39】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置の製造方法において、 前記周辺部で露光量を徐々に減少させる濃度フィルタを
    介して前記エネルギービームを照射するとともに、前記
    感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量分布
    の計測に用いられる光検出部及び遮光板を有する光検出
    装置で前記エネルギービームを検出し、前記遮光板の反
    射率と前記感応物体の反射率との差異に関する情報と、
    前記濃度フィルタの減衰特性に関する情報と、前記検出
    結果とに基づいて、前記周辺部で露光量分布が目標値と
    なるように前記エネルギービームの減衰部が形成される
    濃度フィルタを作製することを特徴とする露光装置の製
    造方法。
  40. 【請求項40】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置の製造方法において、 前記周辺部で露光量を徐々に減少させる濃度フィルタを
    介して前記エネルギービームを照射するとともに、前記
    感応物体上で前記周辺部に対応する部分での露光量分布
    の計測に用いられる光検出部及び遮光板を有する光検出
    装置で前記エネルギービームを検出し、前記遮光板の大
    きさと前記エネルギービームの照射領域の大きさとの差
    異に関する情報と、前記濃度フィルタの減衰特性に関す
    る情報と、前記検出結果とに基づいて、前記周辺部で露
    光量分布が目標値となるように前記エネルギービームの
    減衰部が形成される濃度フィルタを作製することを特徴
    とする露光装置の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記露光量分布の目標値は、前記周辺
    部の多重露光によるその光学特性の変化をも考慮して決
    定されることを特徴とする請求項38,39又は40に
    記載の露光装置の製造方法。
  42. 【請求項42】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置の製造方法において、 前記周辺部で露光量を徐々に減少させるために、前記周
    辺部の多重露光によるその光学特性の変化に基づいて、
    前記周辺部で露光量分布が目標値となるように前記エネ
    ルギービームの減衰部が形成される濃度フィルタを作製
    することを特徴とする露光装置の製造方法。
  43. 【請求項43】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置において、 前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を備
    え、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を除々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を変化させ
    ることなく、転写すべきパターンに対する前記濃度フィ
    ルタの位置を変更して、前記減衰部の像が重ね合わされ
    る第2重合部の幅を変化させることにより、該第1重合
    部の露光量を調整することを特徴とする露光装置。
  44. 【請求項44】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置において、 前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を備
    え、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を徐々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記濃度フィルタによって規定される前記エネルギービ
    ームの分布と、転写すべきパターンとの相対位置を変化
    させることにより、前記周辺部が重ね合わされる重合部
    での露光量を調整することを特徴とする露光装置。
  45. 【請求項45】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置において、 前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を備
    え、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を徐々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記周辺部が重ね合わされる第1重合部の幅を変化させ
    ることなく、前記濃度フィルタから転写すべきパターン
    に至る光学系の光学特性を変更して、前記減衰部の像が
    重ね合わされる第2重合部の幅を変化させることによ
    り、該第1重合部の露光量を調整することを特徴とする
    露光装置。
  46. 【請求項46】 感応物体上で周辺部が部分的に重なる
    複数の領域をそれぞれエネルギービームで露光する露光
    装置において、 前記周辺部で露光量を除々に減少させる設定装置を備
    え、 前記設定装置は、前記エネルギービームのエネルギー量
    を徐々に減少させる減衰部を有する濃度フィルタを含
    み、 前記濃度フィルタから転写すべきパターンに至る光学系
    の光学特性を変更して、該濃度フィルタによって規定さ
    れる前記エネルギービームの分布と、転写すべきパター
    ンとの相対位置を変化させることにより、前記周辺部が
    重ね合わされる重合部での露光量を調整することを特徴
    とする露光装置。
  47. 【請求項47】 前記周辺部の多重露光によるその光学
    特性の変化をも考慮して前記周辺部での露光量を調整す
    ることを特徴とする請求項43〜46のいずれか一項に
    記載の露光装置。
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