JP2002353108A - 露光方法、露光装置、フォトマスク、デバイス製造方法、及びフォトマスク製造方法 - Google Patents

露光方法、露光装置、フォトマスク、デバイス製造方法、及びフォトマスク製造方法

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JP2002353108A
JP2002353108A JP2001155948A JP2001155948A JP2002353108A JP 2002353108 A JP2002353108 A JP 2002353108A JP 2001155948 A JP2001155948 A JP 2001155948A JP 2001155948 A JP2001155948 A JP 2001155948A JP 2002353108 A JP2002353108 A JP 2002353108A
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energy beam
reticle
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light
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Nobuyuki Irie
信行 入江
Nobutaka Umagome
伸貴 馬込
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70191Optical correction elements, filters or phase plates for controlling intensity, wavelength, polarisation, phase or the like

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査方向に直交する方向のみならず、走査方
向に沿う方向にもシームレスなつなぎ露光を実現する。 【解決手段】 レチクルRi及び基板4の移動方向に沿
うY方向における幅が一定の照明光ILを照射する前後
に、照明光ILに対してY方向に進退可能なブラインド
111Y1,111Y2を移動させ、前記感応物体上の
積算エネルギー分布が傾斜的となるように、照明光IL
のY方向の幅をX方向に渡って全体的に変更しつつ、照
明光ILを照射する。また、固定スリット板SBに形成
されたスリット132を通過する照明光ILのX方向に
おける端部の露光量を濃度フィルタFjによって傾斜的
に変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路、
液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバ
イス、又はフォトマスク等をフォトリソグラフィ技術を
用いて製造する際に使用される露光方法及び露光装置、
該露光方法を用いて製造されたフォトマスク、該フォト
マスクを用いるデバイス製造方法、並びに該露光装置を
用いるフォトマスク製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロデバイスの製造工程の一つであ
るフォトリソグラフィ工程では、露光対象としての基板
(フォトレジストが塗布された半導体ウエハやガラスプ
レート、又はブランクスと称される光透過性の基板等)
にフォトマスク又はレチクルのパターンの像を投影露光
する露光装置が使用される。近時においては、基板の大
型化等に伴う露光領域の大面積化に対応するため、基板
の露光領域を複数の単位領域(以下、ショット又はショ
ット領域という場合がある)に分割して、各ショットに
対して対応するパターンの像をそれぞれ一括的に順次投
影露光するようにした一括露光方式のスティチング型露
光装置が開発されている。
【0003】このような露光装置においては、投影光学
系の収差、マスクや基板の位置決め誤差等により、各シ
ョットの継ぎ目部分に不整合が生じることがあるため、
一のショットについてのパターンの像の一部とこれに隣
接する他のショットについてのパターンの像の一部を重
ね合わせて露光するようにしている。かかるパターンの
像の重合部(つなぎ部又は重ね継ぎ部という場合があ
る)においては、露光量が重合部以外の部分に対して大
きくなるので、例えば、基板上に形成されたパターンの
該重合部における線幅(ライン又はスペースの幅)がフ
ォトレジストの特性に応じて細く又は太くなる。
【0004】そこで、各ショットの周辺部(重合部とな
る部分)の露光量分布をその外側に行くに従って小さく
なるように傾斜的に設定して、該重合部の露光量が2回
の露光によって全体として、該重合部以外の部分の露光
量と等しくなるようにして、かかる重合部における線幅
変化の少ないシームレスなつなぎの実現を図っている。
【0005】ショットの周辺部におけるかかる傾斜的な
露光量分布を実現するための技術としては、レチクル自
体の該重合部に対応する部分に透過光量を傾斜的に制限
する減光部を形成するようにしたものが知られている。
しかし、レチクル自体に減光部を形成するのは、レチク
ルの製造工数やコストが増大し、マイクロデバイス等の
製造コストを上昇させる。
【0006】このため、ガラスプレートに上記と同様な
減光部を形成してなる濃度フィルタを、レチクルのパタ
ーン形成面とほぼ共役な位置に設けるようにしたもの、
あるいは、レチクルのパターン形成面とほぼ共役な位置
に光路に対して進退可能な遮光板(ブラインド)を有す
るブラインド機構を設けて、基板に対する露光処理中に
該遮光板を進出又は退去させることにより、かかる傾斜
的な露光量分布を実現するようにしたものが開発されて
いる。
【0007】ところで、上述した露光装置は、レチクル
と基板とを静止させた状態で露光を行う一括露光方式の
露光装置であるが、近時においては、投影光学系のディ
ストーション、総合焦点誤差(像面湾曲、像面傾斜等を
含む)及び線幅誤差等の各種誤差の低減、解像度の向
上、台形ディストーションやフラットネス等の誤差の補
正の容易化等の観点から、スキャン方式(逐次露光方
式)の露光装置が開発され、実用に供されている。スキ
ャン方式の露光装置は、スリット状に整形された照明光
に対してレチクルと基板とを同期移動させることによ
り、各ショットに対して対応するパターンの像を、それ
ぞれ逐次的に投影露光するようにした露光装置である。
【0008】このようなスキャン方式の露光装置でステ
ィチング露光(つなぎ露光)を行う場合において、上述
したようなシームレスなつなぎを実現するためのショッ
トの周辺部についての露光量を調整する技術としては、
スリット状の照明光の形状を台形状あるいは六角形とし
て、つまり、照明光の走査方向に直交する方向の端部の
形状をその先端に行くに従って細くなるようにして、該
周辺部の積算露光量が傾斜的となるようにしたものが知
られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、照明光
の形状を工夫する技術では、ショットを走査方向に直交
する方向にシームレスにつなぎ合わせることは可能であ
るが、走査方向に沿う方向にシームレスにつなぎ合わせ
ることができない。即ち、一次元方向のつなぎ合わせの
みで、二次元方向につなぎ合わせることができないとい
う問題があった。
【0010】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、走査方向に直
交する方向のみならず、走査方向に沿う方向にもシーム
レスなつなぎ露光を実現する、即ち少なくとも走査方向
に沿う方向にシームレスなつなぎ露光を行うことができ
る露光方法及び露光装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、本発明を、実施形態を表す図面に示す参照符号に
対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら
参照符号を付した図面に示すものに限定されない。
【0012】1.本発明の第1の観点によると、マスク
(Ri)と感応物体(4)とを第1方向(Y方向)に沿
って同期移動しつつスリット状のエネルギービーム(I
L)を照射して該マスクに形成されたパターンの像を該
感応物体上に逐次転写するようにした露光方法であっ
て、前記エネルギービームの前記第1方向の幅を一定と
して該エネルギービームを照射する第1ステップと、前
記第1ステップを実施する直前及び直後のうちの少なく
とも一方において、前記感応物体上の積算エネルギー分
布が傾斜的となるように、前記エネルギービームに対し
て進退可能な遮光部材(111Y1、111Y2)を移
動して該エネルギービームの該第1方向の幅を該第1方
向に直交する第2方向(X方向)に渡って全体的に変更
しつつ、該エネルギービームを照射する第2ステップと
を含む露光方法が提供される(請求項1参照)。
【0013】この場合において、前記感応物体(4)上
で前記第2ステップにより前記エネルギービーム(I
L)が照射される部分がつなぎ部として重合するよう
に、前記第1方向(Y方向)における前記感応物体上の
異なる領域に対して前記第1ステップ及び前記第2ステ
ップをそれぞれ実施するようにできる(請求項2参
照)。
【0014】前記本発明の第1の観点に係る露光方法に
よると、感応物体上のショット領域(露光領域)の前記
第1方向に沿う方向の積算エネルギー分布を、略台形状
に設定することができるので、該第1方向に沿う2以上
のショット領域に対して重ね継ぎ露光を行った場合に、
つなぎ部と該つなぎ部以外の部分における積算エネルギ
ー量を実質的に一致させることが可能であり、該第1方
向に沿ってシームレスなつなぎ露光(重ね継ぎ露光)を
行うことができる。
【0015】前記本発明の第1の観点に係る露光方法に
おいて、前記エネルギービーム(IL)の前記第2方向
(X方向)の両端部のうちの少なくとも一方における該
エネルギービーム(IL)のエネルギー量を先端に行く
に従って傾斜的に減少させる減光フィルタ(Fj)を介
して該エネルギービームを照射するようにできる(請求
項3参照)。
【0016】また、前記本発明の第1の観点に係る露光
方法において、前記エネルギービーム(IL)の前記第
2方向(X方向)の両端部のうちの少なくとも一方にお
ける該エネルギービームの該第1方向(Y方向)の幅を
先端に行くに従って傾斜的に狭くするスリット板(SB
1)を介して該エネルギービームを照射するようにでき
る(請求項4参照)。
【0017】これらの場合において、前記感応物体
(4)上で前記減光フィルタ(Fj)又は前記スリット
板(SB1)を介して前記エネルギービーム(IL)が
照射される部分がつなぎ部として重合するように、前記
第2方向(X方向)における前記感応物体(4)上の異
なる領域に対して前記第1ステップ及び前記第2ステッ
プをそれぞれ実施するようにできる(請求項5参照)。
【0018】前記本発明の第1の観点に係る露光方法の
改良技術によると、感応物体上のショット領域の前記第
1方向に直交する第2方向に沿う方向の積算エネルギー
分布をも、略台形状に設定することができるので、該第
2方向に沿う2以上のショット領域に対して重ね継ぎ露
光を行った場合に、つなぎ部と該つなぎ部以外の部分に
おける積算エネルギー量を実質的に一致させることが可
能であり、該第2方向に沿ってシームレスな重ね継ぎ露
光を行うことができる。これにより、逐次露光(スキャ
ン露光)方式において、前記感応物体上で前記第1方向
及び前記第2方向に二次元的に配列されたショット領域
に対して、シームレスなつなぎ露光を実現することがで
きる。
【0019】前記本発明の第1の観点に係る露光方法に
おいて、転写用のパターン(27)を拡大したパターン
(36)を複数のマスク(Ri)のパターンに分割し、
前記感応物体(4)上で周辺部が部分的に重なる複数の
領域にそれぞれ前記マスクの投影光学系(3)による縮
小像を逐次転写するようにできる(請求項6参照)。
【0020】2.本発明の第2の観点によると、マスク
(Ri)と感応物体(4)とを第1方向(Y方向)に沿
って同期移動しつつスリット状のエネルギービーム(I
L)を照射して該マスクに形成されたパターンの像を該
感応物体上に逐次転写するようにした露光装置であっ
て、前記エネルギービームに対して前記第1方向(Y方
向)に進退可能な遮光部材(111Y1、111Y2)
を有するブラインド装置(110)と、前記エネルギー
ビームの照射開始直後の所定期間及び照射終了直前の所
定期間のうちの少なくとも一方の期間中に、前記感応物
体上の積算エネルギー分布が傾斜的となるように、前記
ブラインド装置の前記遮光部材の移動を制御する制御装
置(9)とを備えた露光装置が提供される(請求項9参
照)。
【0021】この場合において、前記感応物体(4)上
で積算エネルギー分布が傾斜的に設定される部分がつな
ぎ部として重合するように、前記第1方向(Y方向)に
おける前記感応物体上の異なる領域に対してそれぞれ前
記エネルギービームを照射するようにできる(請求項1
0参照)。
【0022】前記本発明の第2の観点に係る露光装置に
よると、感応物体上のショット領域(露光領域)の前記
第1方向に沿う方向の積算エネルギー分布を、略台形状
に設定することができるので、該第1方向に沿う2以上
のショット領域に対して重ね継ぎ露光を行った場合に、
つなぎ部と該つなぎ部以外の部分における積算エネルギ
ー量を実質的に一致させることが可能であり、該第1方
向に沿ってシームレスなつなぎ露光(重ね継ぎ露光)を
行うことができる。
【0023】前記本発明の第2の観点に係る露光装置に
おいて、前記エネルギービーム(IL)の前記第2方向
(X方向)の両端部のうちの少なくとも一方における該
エネルギービーム(IL)のエネルギー量を先端に行く
に従って傾斜的に減少させる減光フィルタ(Fj)をさ
らに備えることができる(請求項11参照)。
【0024】また、前記本発明の第2の観点に係る露光
装置において、前記エネルギービーム(IL)の前記第
2方向(X方向)の両端部のうちの少なくとも一方にお
ける該エネルギービームの該第1方向(Y方向)の幅を
先端に行くに従って傾斜的に狭くするスリット板(SB
1)をさらに備えることができる(請求項12参照)。
【0025】これらの場合において、前記感応物体
(4)上で前記減光フィルタ(Fj)又は前記スリット
板(SB1)を介して前記エネルギービーム(IL)が
照射される部分がつなぎ部として重合するように、前記
第1方向(Y方向)に直交する第2方向(X方向)にお
ける前記感応物体上の異なる領域に対してそれぞれ前記
エネルギービームを照射するようにできる(請求項13
参照)。
【0026】前記本発明の第2の観点に係る露光装置の
改良技術によると、感応物体上のショット領域の前記第
1方向に直交する第2方向に沿う方向の積算エネルギー
分布をも、略台形状に設定することができるので、該第
2方向に沿う2以上のショット領域に対して重ね継ぎ露
光を行った場合に、つなぎ部と該つなぎ部以外の部分に
おける積算エネルギー量を実質的に一致させることが可
能であり、該第2方向に沿ってシームレスな重ね継ぎ露
光を行うことができる。これにより、逐次露光(スキャ
ン露光)方式において、前記感応物体上で前記第1方向
及び前記第2方向に二次元的に配列されたショット領域
に対して、シームレスなつなぎ露光を実現することがで
きる。
【0027】前記本発明の第2の観点に係る露光装置に
おいて、前記マスク(Ri)を移動するマスクステージ
(2)と、基板(4)を移動する基板ステージ(6)と
を備え、前記制御装置(9)は、前記マスク、前記基板
及び前記遮光部材(111Y1、111Y2)が前記エ
ネルギービーム(IL)に対して同期して移動するよう
に、前記マスクステージ、前記基板ステージ及び前記ブ
ラインド装置(110)を制御するようにできる(請求
項15参照)。
【0028】前記本発明の第2の観点に係る露光装置に
おいて、前記遮光部材(111Y1、111Y2)は、
前記第1方向(Y方向)に互いに独立して移動する複数
の遮光板を有し、前記制御装置(9)は、前記マスク
(Ri)の移動に同期して前記第1方向(Y方向)に前
記複数の遮光板の少なくとも1つを移動させるようにで
きる。
【0029】3.本発明の第3の観点によると、上述し
た第1の観点に係る露光方法又はその改良技術のいずれ
かを用いて製造されたフォトマスクが提供される(請求
項7参照)。このフォトマスクは、逐次露光(スキャン
露光)による優れた露光性能を十分に発揮しつつシーム
レスなつなぎ露光が可能な本発明の露光方法を用いて製
造されているので、形成されたパターンの精度が高く、
品質が良好である。
【0030】4.本発明の第4の観点によると、上述し
た第3の観点に係るフォトマスクを用いて、該フォトマ
スクに形成されたパターンの像をデバイス基板上に転写
する工程を含むデバイス製造方法が提供される(請求項
8参照)。
【0031】高精度なパターンが形成されたフォトマス
クを用いているので、デバイス基板上に高精度がパター
ンを形成することができ、高性能、高信頼、高品質なデ
バイス(半導体集積回路、液晶ディスプレイ、薄膜磁気
ヘッド、撮像素子、その他のマイクロデバイスを含む)
を製造することができる。
【0032】5.本発明の第5の観点によると、上述し
た第2の観点に係る露光装置又はその改良技術のいずれ
かを用いて、複数のパターンをステップ・アンド・ステ
ィッチ方式でマスク基板上に転写する工程を含むフォト
マスク製造方法が提供される(請求項16参照)。
【0033】この場合において、前記複数のパターンと
して、前記フォトマスクに形成すべきデバイスパターン
の拡大パターンを複数に分割したものを用い、前記マス
ク基板上で周辺部が部分的に重なる複数の領域にそれぞ
れ投影光学系による縮小像を転写するようにできる(請
求項17参照)。
【0034】逐次露光(スキャン露光)による優れた露
光性能を十分に発揮しつつシームレスなつなぎ露光が可
能な本発明の露光装置を用いているので、パターンの精
度が高く、品質が良好なフォトマスクを製造することが
できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る露
光装置の概略構成を示す図であり、この露光装置は、ス
テップ・アンド・スキャン方式のスティチング型投影露
光装置である。尚、以下の説明においては、図1中に示
されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標
系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。X
YZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行と
なるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方向
に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはX
Y平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方
向に設定される。Y軸に沿う方向がスキャン(走査)方
向である。
【0036】図1において、光源100からの光(ここ
では、ArFエキシマレーザとする)としての紫外パル
ス光IL(以下、照明光ILと称する)は、照明光学系
1との間で光路を位置的にマッチングさせるための可動
ミラー等を含むビームマッチングユニット(BMU)1
01を通り、パイプ102を介して光アッテネータとし
ての可変減光器103に入射する。
【0037】主制御系9は基板4上に塗布されたレジス
トに対する露光量を制御するため、光源100との間で
通信することにより、発光の開始及び停止、発振周波
数、及びパルスエネルギーで定まる出力を制御するとと
もに、可変減光器103における照明光ILに対する減
光率を段階的又は連続的に調整する。
【0038】可変減光器103を通った照明光ILは、
所定の光軸に沿って配置されるレンズ系104、105
よりなるビーム整形光学系を経て、オプチカル・インテ
グレータ(例えば、内面反射型インテグレータ(ロッド
インテグレータなど)、フライアイレンズ、又は回折光
学素子等であって、同図ではフライアイレンズ)106
に入射する。尚、フライアイレンズ106は、照度分布
均一性を高めるために、直列に2段配置してもよい。
【0039】フライアイレンズ106の射出面には開口
絞り系107が配置されている。開口絞り系107に
は、通常照明用の円形の開口絞り、複数の偏心した小開
口よりなる変形照明用の開口絞り、輪帯照明用の開口絞
り等が切り換え自在に配置され、例えば基板4上に転写
すべきパターンに応じてレチクルRiの照明条件、即ち
照明光学系の瞳面上での照明光ILの光量分布(オプテ
ィカル・インテグレータ106によって形成される2次
光源の形状や大きさなど)を変更可能となっている。な
お、開口絞り系107の代わりに、あるいはそれと組み
合わせて、例えば照明光学系の光路に交換して配置され
る複数の回折光学素子、照明光学系の光軸に沿って移動
可能なプリズム(円錐プリズムや多面体プリズムな
ど)、及びズーム光学系の少なくとも1つを含む光学ユ
ニットを、光源100とオプティカル・インテグレータ
106との間に配置し、照明条件の変更に応じてオプテ
ィカル・インテグレータ106の入射面上での照明光I
Lの強度分布又は入射角度範囲を変更可能として、光量
損失を抑えることが好ましい。フライアイレンズ106
から射出されて開口絞り系107の所定の開口絞りを通
過した照明光ILは、透過率が高く反射率が低いビーム
スプリッタ108に入射する。ビームスプリッタ108
で反射された光は光電検出器よりなるインテグレータセ
ンサ109に入射し、インテグレータセンサ109の検
出信号は不図示の信号線を介して主制御系9に供給され
る。
【0040】ビームスプリッタ108の透過率及び反射
率は予め高精度に計測されて、主制御系9内のメモリに
記憶されており、主制御系9は、インテグレータセンサ
109の検出信号より間接的に投影光学系3に対する照
明光ILの入射光量、ひいては基板4上での照明光IL
の光量をモニタできるように構成されている。
【0041】ビームスプリッタ108を透過した照明光
ILは、図2にも示されているように、レチクルブライ
ンド機構110、フィルタステージFS(図2では図示
省略)に保持された濃度フィルタFj、及び固定スリッ
ト板SBにこの順に入射する。
【0042】レチクルブラインド機構110は、4枚の
可動式のブラインド(遮光板)111(111X1,1
11X2,111Y1,111Y2)及びその駆動機構
を備えて構成されている。図3に示されているように、
ブラインド111X1,111X2は、X方向ブライン
ドガイド131Xに沿ってX方向に移動できるようにそ
れぞれ支持されている。これらのブラインド111X
1,111X2は、主制御系9の制御の下、駆動機能
(例えばリニアモータなど)132Xによりそれぞれ独
立的に駆動されるようになっており、主制御系9の制御
の下、X方向の任意の位置に位置決めできるようになっ
ている。また、ブラインド111X1,111X2は、
その姿勢の微調整もできるようになっている。
【0043】ブラインド111Y1,111Y2は、Y
方向ブラインドガイド131Yに沿ってY方向に移動で
きるようにそれぞれ支持されている。尚、本実施形態で
はブラインド111Y1,111Y2の移動量が大きい
ため、ブラインド111Y1,111Y2がY方向ブラ
インドガイド131Yに沿って大きく移動可能となるよ
うに構成されている。これらのブラインド111Y1,
111Y2は、主制御系9の制御の下、駆動機構(例え
ばリニアモータなど)132Y,132Yによりそれぞ
れ独立的に駆動されるようになっており、Y方向の任意
の位置に位置決めできるようになっている。また、ブラ
インド111Y1,111Y2は、その姿勢の微調整も
できるようになっている。加えて、ブラインド111Y
1,111Y2は、互いの相対位置関係を保った状態で
後述するレチクルRi、濃度フィルタFj及び基板4の
スキャン動作に同期してY方向に移動できるようになっ
ている。
【0044】ブラインド111Y1,111Y2を駆動
する駆動機構132Y,132Yは、相互に独立して設
けられており、姿勢調整、位置決め、移動はそれぞれ独
立して行うことができるようになっている。これらの駆
動機構132Y,132Yとしては、姿勢や位置の調整
を精密に行うための微動機構(ボイスコイルモータ又は
EIコアなど)及び高速移動を実現する粗動機構(リニ
アモータなど)を組み合わせたものを採用することが望
ましい。
【0045】レチクルブラインド機構110のブライン
ド111を通過した照明光ILは、フィルタステージF
Sに保持された濃度フィルタFjに入射する。濃度フィ
ルタFjは不図示のフィルタホルダに着脱自在に保持さ
れており、フィルタホルダは、保持している濃度フィル
タFjをXY平面内で回転方向及び並進方向に微動し、
かつZ方向への微動、及びXY平面に対する傾斜を可能
とする調整機構を有している。フィルタステージFS
(濃度フィルタFj)の位置及び姿勢は、主制御系9に
よる制御に基づいて該調整機構が作動されることにより
調整されるようになっている。
【0046】濃度フィルタFjの下流側の近傍には、図
3に示されているように、X方向に延在する細長い矩形
状のスリット(開口)132を有する固定スリット板
(固定ブラインド)SBが設けられており、濃度フィル
タFjを通過した照明光ILは、この固定スリット板S
Bのスリット132によってX方向に延在する細長い矩
形状の光に整形される。本例では、固定スリット板SB
のスリット132はX方向の開口幅が濃度フィルタFj
の幅と同程度以上に設定される。従って、照明光学系1
によって照明光ILが照射されるレチクルRi上の照明
領域、及び後述の投影光学系3に関してその照明領域と
共役で、かつレチクルRiのパターン像が形成される投
影領域(即ち、投影光学系3によって照明光ILが照射
される基板4上の露光領域)は、走査露光時にレチクル
Ri及び基板4が移動される走査方向(Y方向)に関す
る幅が固定スリット板SB(又はブラインド111Y
1,111Y2)によって規定され、その走査方向と直
交する非走査方向(X方向)に関する幅が実質的に濃度
フィルタFj(又はブラインド111X1,111X
2)によって規定されることになる。
【0047】また、スリット132の両端部ないしその
近傍には濃度フィルタFjの減光部123(詳細は後
述)が配置されており、スリット132を透過する照明
光ILの光量がX方向の端部(先端)に行くに従って傾
斜的に減少するように設定されている。尚、図3におい
ては、濃度フィルタFjに形成された減光部123のう
ち、スリット132に対応する部分のみの減光部123
を図示しているが、濃度フィルタFjにはスリット13
2に対応する部分以外の部分にも減光部123が設けら
れていてもよい。
【0048】図2に示されているように、レチクルブラ
インド機構110のブラインド111、濃度フィルタF
jの減光部123を構成するドットパターン(詳細後
述)が形成された面、及び固定スリット板SBは、後述
するレチクルRiのパターン形成面と共役な面PL1の
近傍に配置されている。なお、レチクルブラインド機構
110のブラインド111の少なくとも一部、例えば前
述の走査方向(Y方向)に関する照明領域(及び投影領
域)の幅を制限するブラインド111Y1,111Y2
をその共役面PL1に配置してもよい。ここで、濃度フ
ィルタFj及び固定スリット板SBは、レチクル共役面
PL1から僅かにデフォーカスするように積極的に設定
されている。
【0049】このようにデフォーカスさせるのは、以下
の理由による。即ち、濃度フィルタFjについては、そ
の減光部123を構成するドットパターンがレチクルR
iのパターン形成面(露光対象としての基板4の表面と
共役)上で解像されないようにするため、言い換えれ
ば、基板4にドットパターンが転写されないようにする
ためである。また、固定スリット板SBについては、照
明光ILは前述したようにパルス光であり、各パルス間
の光量にはばらつきがあるので、このばらつきの影響で
基板4の露光量の制御精度(均一性)が劣化するのを低
減するためである。即ち、照明光学系1内で固定スリッ
ト板131を前述の共役面PL1からずらすことで、レ
チクルRi(基板4)上での、走査方向(Y方向)に関
する照明光ILの強度分布がその両端でそれぞれ傾斜部
を持つことになる。これにより、走査露光時に基板4上
の各点がその傾斜部を横切る間に複数のパルス光が照射
され、基板4上での露光量の制御精度、例えば露光量分
布の均一性の低下を防止できる。
【0050】ここで、濃度フィルタFjの構成等につい
て詳細に説明する。濃度フィルタFjは、基本的に図4
(A)に示されているような構成である。この濃度フィ
ルタFjは、石英ガラスのような光透過性の基板上に、
クロム等の遮光性材料を蒸着した遮光部121と、該遮
光性材料を蒸着しない透光部122と、該遮光性材料を
その存在確率を変化させながら蒸着した減光部(減衰
部)123とを有している。減光部123は、ドット状
に遮光性材料を蒸着したもので、ドットサイズは、濃度
フィルタFjを図1及び図2に示した位置に設置してい
る状態で、レチクルRiとの間に配置される光学系(1
12〜116)の解像限界以下となるものである。
【0051】減光部123の減光特性(減光率分布)
は、この実施形態では以下のように設定されている。こ
こで、図4(a)において、一対の減光部123の右側
を右辺部、左側を左辺部ということにする。これらの右
辺部及び左辺部は、基本的に固定スリット板SBに形成
されたスリット132に対応する部分のみに形成されて
いればよいが、該スリット132に対応する部分の周辺
部分にも形成されていてもよい。
【0052】右辺部及び左辺部の減光特性は、それぞれ
辺の内側(透光部122側)から外側(遮光部121
側)に行くに従って傾斜直線的に減光率が高くなるよう
に、即ち透過率が低くなるように設定されている。言い
換えれば、基板4上で隣接する2つのショットのみが重
ね合わされる領域(左右に隣接するショットが重ね合わ
される部分)が減光部123の左辺部と右辺部を介して
2回露光されることにより、透光部122を介して1回
露光された部分とほぼ等しい露光量となるように設定さ
れている。但し、右辺部及び左辺部の減光特性は、上記
のように傾斜直線的に設定しなくてもよく、例えば、内
側から外側に行くに従って曲線的に減光率が高くなるよ
うに設定してもよい。即ち、左辺部と右辺部とが、2回
の露光によって透光部122の露光量と等しくなるよう
に互いに補完し合うような特性に設定されていればよ
い。
【0053】尚、ドット配置方法は、減光部123内で
透過率が同一な部分ではドットを同一ピッチPで配置す
るよりも、Pに対して、ガウス分布をもつ乱数Rを各ド
ット毎に発生させたものを加えたP+Rで配置するのが
よい。その理由は、ドット配置によって回折光が発生
し、場合によっては照明系の開口数(NA)を超えて感
光基板まで光が届かない現象が起き、設計透過率からの
誤差が大きくなるためである。
【0054】また、ドットサイズは全て同一サイズが望
ましい。その理由は、複数種のドットサイズを使用して
いると、前述の回折による設計透過率からの誤差が発生
した場合に、その誤差が複雑、即ち透過率補正が複雑に
なるからである。
【0055】ところで、濃度フィルタFjの減光部12
3の描画は、ドット形状誤差を小さくするため高加速E
B描画機で描画するのが望ましく、またドット形状は、
プロセスによる形状誤差が測定しやすい長方形(正方
形)が望ましい。形状誤差がある場合は、その誤差量が
計測可能であれば透過率補正がしやすい利点がある。
【0056】濃度フィルタFjの遮光部121、透光部
122、及び減光部123は、フィルタステージFSに
保持された状態で、マスターレチクルRiのパターン形
成面に対して共役な面PL1(図2参照)と当該濃度フ
ィルタFjとの光軸に沿う方向の距離(寸法)に応じ
て、該パターン形成面上で適正な形状となるように予め
補正されて形成されている。
【0057】また、図4(a)に示されているように、
濃度フィルタFjの遮光部121には複数のマーク12
4A,124B,124C,124Dが形成されてい
る。これらのマーク124A〜124Dは、濃度フィル
タFjの遮光部121の一部を除去して、矩形状あるい
はその他の形状の開口(光透過部)を形成することによ
り構成される。ここでは、図4(b)に示されているよ
うに、複数のスリット状の開口からなるスリットマーク
を採用している。このスリットマークは、X方向及びY
方向の位置を計測するために、Y方向に形成されたスリ
ットをX方向に配列したマーク要素125Xと、X方向
に形成されたスリットをY方向に配列したマーク要素1
25Yとを組み合わせたものである。
【0058】濃度フィルタFjのX、Y方向の位置、X
Y平面内での回転量、及び投影倍率は、例えばレチクル
Ri又は基板4が配置される所定面(投影光学系3の物
体面又は像面)上でマーク124A,124B,124
C,124Dの像をそれぞれ検出して得られる位置情報
に基づいて、濃度フィルタFjの微動やレチクルRiと
の間に配置される光学系(113,114など)の光学
特性の変更などを行うことにより、調整される。また、
濃度フィルタFjのZ方向の位置(デフォーカス量)及
びZ方向チルト量(XY平面に対する傾斜角)について
は、例えば複数Z位置でマーク124A,124B,1
24C,124Dの各像を検出し、信号強度又は信号コ
ントラストが最大となるZ位置(ベストフォーカス位
置)に基づいて濃度フィルタFjを移動することによ
り、調整される。これにより、濃度フィルタFjは照明
光学系1内で前述の共役面PL1からある一定量デフォ
ーカスした位置に設置される。
【0059】これらのマーク124A,124B,12
4C,124Dの計測については、照明光ILでマーク
124A,124Bを照明したときの像が固定スリット
板SBに形成されたスリット132を通過するように、
濃度フィルタFjの位置を設定してマーク124A,1
24Bの像を空間像計測装置等により計測した後、照明
光ILでマーク124C,124Dを照明したときの像
がスリット132を通過するように濃度フィルタFjの
位置を設定し、同様にマーク124C,124Dの像を
空間像計測装置等により計測する。空間像計測装置につ
いては後述する。
【0060】尚、濃度フィルタFjに設けるマークの数
は4つに限られるものではなく、濃度フィルタFjの設
定精度などに応じて少なくとも1つを設けておけばよ
い。さらに、本例では、図4(a)において、濃度フィ
ルタFjの上辺側と下辺側(スキャン方向(Y軸方向)
の上流側と下流側)にそれぞれ一対のマークを設けてい
るが、濃度フィルタFjの各辺についてそれぞれ1つず
つ、あるいは複数ずつ配置してもよい。この場合におい
て、各マークを濃度フィルタFjの中心に関して対称に
設けるようにしてもよいが、各マークは、濃度フィルタ
Fjの中心に関して点対称とならないように配置する、
あるいはその複数のマークは点対称に配置し、別に認識
パターンを形成することが望ましい。これは、照明光学
系内に濃度フィルタを配置してエネルギー分布を計測し
た後にその濃度フィルタを取り出してその修正を加えて
再設定するとき、結果として照明光学系の光学特性(デ
ィストーションなど)を考慮して濃度フィルタの修正が
行われているため、その濃度フィルタが回転して再設定
されると、その修正が意味をなさなくなるためであり、
元の状態で濃度フィルタを再設定可能とするためであ
る。
【0061】また、図3に示すように、固定スリット板
SBには固定スリット板SBのX、Y方向の位置、XY
平面内での回転量、及び投影倍率を計測するための開口
部130が形成されている。この開口部130を濃度フ
ィルタFjの透光部122を介した照明光ILで照明
し、得られた開口部130の像を上記の空間像計測装置
等により計測する。照明光ILをレチクルRiに照射し
てレチクルRiに形成されたパターンの像を基板4に転
写する場合には、図示しない遮光板が開口部130を遮
蔽するように配置され、開口部130を通過した照明光
ILがレチクルRi、ひいては基板4に至らないように
設定される。
【0062】尚、固定スリット板SBのX、Y方向の位
置等を計測する場合、上述のように、固定スリット板S
Bに形成された開口部130の像を計測してもよいが、
固定スリット板SBに形成されている開口部132の像
を空間像計測装置等によって計測してもよい。後者の場
合には、固定スリット板SBに開口部130を形成する
必要が無く、開口部130を通過する光を遮光するため
の遮光板も不必要となるので、装置構成を簡素化するこ
とができる。
【0063】濃度フィルタFjは、図1に示されている
ように、フィルタステージFSの側方にフィルタライブ
ラリ16aを設けて、適宜に交換できるようにしてもよ
い。この場合、フィルタライブラリ16aはZ方向に順
次配列されたL(Lは自然数)個の支持板17aを有
し、支持板17aに濃度フィルタF1,…,FLが載置
される。フィルタライブラリ16aは、スライド装置1
8aによってZ方向に移動自在に支持され、フィルタス
テージFSとフィルタライブラリ16aとの間に、回転
自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを備えたロ
ーダ19aが配置される。主制御系9がスライド装置1
8aを介してフィルタライブラリ16aのZ方向の位置
を調整した後、ローダ19aの動作を制御して、フィル
タライブラリ16a中の所望の支持板17aとフィルタ
ステージFSとの間で、所望の濃度フィルタF1〜FL
を受け渡す。
【0064】フィルタライブラリ16aを設けた場合、
各支持板17aに支持する複数の濃度フィルタFjとし
ては、特に限定されないが、ショット形状やショット配
列、使用するレチクルRiの種類等に応じて、遮光部1
21、透光部122、減光部123の形状(大きさ、配
置など)、減光部123の減光特性がそれぞれ設定され
たものを選択することができる。
【0065】ここで、ショットの重ね合わせについて考
察する。図5(a)〜(i)は、ショットの重ね合わせ
に関する組み合わせを示す図である。図5(a)〜
(i)に示されているように、ショットの重ね合わせは
計9種類に要約することができる。図5(a)〜(i)
において、符号F1〜F9を付した矩形は基板4上に設
定されたショットを示している。また、各ショットF1
〜F9内の符号Im1を付した領域は濃度フィルタFj
の透光部122を通過したほぼ均一な照度の照明光IL
が照射される領域(以下、均一照明部という)を示し、
符号Im2を付した箇所は、濃度フィルタFjに形成さ
れた減光部123によって減光された照明光IL、又は
ブラインド111Y1,111Y2の移動により減光さ
れた照明光ILが照射され、重ね継ぎが行われる領域
(以下、重ね継ぎ部という)を示している。例えば、図
5(a)ではショットの右辺側と下辺側とが重ね継ぎ部
に設定され、図5(b)ではショットの右辺側、左辺
側、及び下辺側が重ね継ぎ部に設定され、図5(c)で
はショットの左辺側と下辺側とが重ね継ぎ部に設定され
ている。尚、ブラインド111Y1,111Y2の移動
により照明光ILを減光する方法の詳細については後述
する。
【0066】ショット配列がp(行)×q(列)の行列
である場合、均一照明部Im1及び重ね継ぎ部Im2
は、ショット(1,1)については図5(a)のよう
に、ショット(1,2〜q−1)については図5(b)
のように、ショット(1,q)については図5(c)の
ように、ショット(2〜p−1,1)については図5
(d)のように、ショット(2〜p−1,2〜q−1)
については図5(e)のように、ショット(2〜p−
1,q)については図5(f)のように、ショット
(p,1)については図5(g)のように、ショット
(p,2〜q−1)については図5(h)のように、シ
ョット(p,q)については図5(i)のように設定さ
れる。
【0067】本実施形態では、濃度フィルタFjとして
図4に示すものを用い、レチクルブラインド機構110
の4枚のブラインド111X1,111X2,111Y
1,111Y2のうちの2枚のブラインド111X1,
111X2の濃度フィルタFjに対する相対位置を選択
・設定して、ショットの左辺側又は右辺側を重ね継ぎ部
にするか否かを設定する。また、ショットの上辺側はブ
ラインド111Y1の移動により重ね継ぎ部とするか否
かが設定され、ショットの下辺側はブラインド111Y
2の移動により重ね継ぎ部とするか否かが設定される。
【0068】また、濃度フィルタFjとしては、上述の
ようなガラス基板上にクロム等の遮光性材料で減光部や
遮光部を形成したもののみならず、液晶素子等を用いて
遮光部や減光部の位置、減光部の減光特性を必要に応じ
て変更できるようにしたものを用いることもでき、この
場合には、濃度フィルタを複数準備する必要がなくなる
とともに、製造するワーキングレチクル(マイクロデバ
イス)の仕様上の各種の要請に柔軟に対応することがで
き、高効率的である。
【0069】図1及び図2に示されているように、濃度
フィルタFjを通過した照明光ILは、固定スリット板
SBの矩形状のスリット132によって整形された後、
反射ミラー112及びコンデンサレンズ系113、結像
用レンズ系114、反射ミラー115、及び主コンデン
サレンズ系116を介して、レチクルRiの回路パター
ン領域上で固定スリット板SBのスリット132と相似
な照明領域を照明する。尚、図2では、簡単のため、反
射ミラー112及び115は省略している。また、本実
施形態による露光装置(図1)はデバイス製造だけでな
く、フォトマスク又はレチクル(ワーキングレチクル)
の製造にも用いることができるので、以下ではレチクル
Riをマスターレチクル、露光対象とする基板4をブラ
ンクスとも呼んでいる。
【0070】照明光学系1から射出された照明光ILに
より、マスクステージとしてのレチクルステージ2に保
持されたマスターレチクルRiの一部が照明される。レ
チクルステージ2には、i番目(i=1〜N)のマスタ
ーレチクルRiが保持されている。
【0071】本実施形態においては、レチクルステージ
2の側方に棚状のレチクルライブラリ16bが配置さ
れ、このレチクルライブラリ16bはZ方向に順次配列
されたN(Nは自然数)個の支持板17bを有し、支持
板17bにマスターレチクルR1,…,RNが載置され
ている。レチクルライブラリ16bは、スライド装置1
8bによってZ方向に移動自在に支持されており、レチ
クルステージ2とレチクルライブラリ16bとの間に、
回転自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを備え
たローダ19bが配置されている。主制御系9がスライ
ド装置18bを介してレチクルライブラリ16bのZ方
向の位置を調整した後、ローダ19bの動作を制御し
て、レチクルライブラリ16b中の所望の支持板17b
とレチクルステージ2との間で、所望のマスターレチク
ルR1〜RLを受け渡しできるように構成されている。
【0072】マスターレチクルRiのスリット状の照明
領域内のパターンの像は、投影光学系3を介して縮小倍
率1/α(αは例えば5、又は4等)で、ワーキングレ
チクル用の感光物体としての基板(ブランクス)4の表
面に投影される。図6は、マスターレチクルの親パター
ンの縮小像を基板上に投影する場合を示す要部斜視図で
ある。尚、図6において、図1に示した露光装置が備え
る部材と同一の部材には同一の符号が付してある。図1
及び図6において、基板4は、石英ガラスのような光透
過性の基板であり、その表面のパターン領域にクロム、
又はケイ化モリブデン等のマスク材料の薄膜が形成さ
れ、このパターン領域25を挟むように位置合わせ用の
2つの2次元マークよりなるアライメントマーク24
A,24Bが形成されている。
【0073】これらのアライメントマーク24A,24
Bは、電子ビーム描画装置、レーザビーム描画装置、投
影露光装置(ステッパー、スキャナー)等を用いて、パ
ターンの転写を行う前に予め形成される。また、基板4
の表面にマスク材料を覆うようにフォトレジストが塗布
されている。
【0074】レチクルステージ2は、保持しているマス
ターレチクルRiをXY平面内で回転方向及び並進方向
に微動して、その姿勢を調整することができる。また、
Y方向に一定速度で往復移動できるようになっている。
レチクルステージ2のX座標、Y座標、及び回転角は、
不図示のレーザ干渉計によって計測され、この計測値、
及び主制御系9からの制御情報に基づいて、駆動モータ
(リニアモータやボイスコイルモータ等)が駆動され、
レチクルステージ2の走査速度及び位置の制御が行われ
る。
【0075】一方、基板4は、基板の変形による位置ず
れが起きないように、3本のピンで構成されるホルダ上
に無吸着(キネマティック支持)またはソフト吸着さ
れ、この基板ホルダは試料台5上に固定され、試料台5
は基板ステージ6上に固定されている。試料台5は、オ
ートフォーカス方式で基板4のフォーカス位置(光軸A
X方向の位置)、及び傾斜角を制御することによって、
基板4の表面を投影光学系3の像面に合わせ込む。この
試料台5上には位置決め用の基準マーク部材12、レチ
クルステージ2に設けられる基準マーク(不図示)、マ
スターレチクルRiのマーク、及び濃度フィルタFjの
マークなどの投影像を検出する空間像計測センサ12
6、及び不図示の照度分布検出センサ(いわゆる照度ム
ラセンサ)が固定されている。また、基板ステージ6
は、ベース7上で例えばリニアモータにより試料台5
(基板4)のY方向への等速走査、X方向及びY方向へ
のステッピング動作を行う。
【0076】試料台5の上部に固定された移動鏡8m、
及び対向して配置されたレーザ干渉計8によって試料台
5のX座標、Y座標、及び回転角が計測され、この計測
値がステージ制御系10、及び主制御系9に供給されて
いる。移動鏡8mは、図6に示すように、X軸の移動鏡
8mX、及びY軸の移動鏡8mYを総称するものであ
る。ステージ制御系10は、その計測値、及び主制御系
9からの制御情報に基づいて、基板ステージ6のリニア
モータ等の動作を制御する。基板4の回転誤差は、主制
御系9を介してレチクルステージ2を微少回転すること
で補正される。
【0077】主制御系9は、レチクルステージ2及び基
板ステージ6のそれぞれの移動位置、移動速度、移動加
速度、位置オフセット等の各種情報をステージ制御系1
0等に送る。そして、走査露光時には、レチクルステー
ジ2と基板ステージ6とが同期駆動され、照明光学系1
によって照明光ILが照射される照明領域に対してレチ
クルRiが+Y方向(又は−Y方向)に速度Vrで移動
されるのに同期して、投影光学系3によって照明光IL
が照射される露光領域(照明領域内のパターン像が形成
される投影領域)に対して基板4が−Y方向(又は+Y
方向)に速度(1/α)・Vr(αは例えば5、又は
4)で移動される。これにより、本例ではレチクルRi
のパターン領域20(図6)の全面が照明光ILで照明
されるとともに、基板4上の1つのショット領域が照明
光ILで走査露光され、そのショット領域にレチクルR
iのパターンが転写される。
【0078】尚、主制御系9には、磁気ディスク装置等
の記憶装置11が接続され、記憶装置11に、露光デー
タファイルが格納されている。露光データファイルに
は、マスターレチクルR1〜RNの相互の位置関係に関
する情報、マスターレチクルR1〜RNについての濃度
フィルタに関する情報、アライメント情報等が記録され
ている。
【0079】次に、濃度フィルタFjに形成されたスリ
ット状の開口から構成されるスリットマーク124A〜
124D(図4(a),(b))等の計測装置(空間像
計測装置)126について、図7を参照して説明する。
図7において、基板ステージ6上には、濃度フィルタF
jの遮光部121に形成されたスリットマーク124A
〜124Dの投影光学系3による投影像等を計測するた
めの受光部が設けられている。この受光部は、同図に示
すように矩形(この実施形態では正方形)状の開口54
を有する受光板55の下側に光電センサ(光電変換素
子)56を設けて構成され、光電センサ56による検出
信号は、主制御系9に入力される。尚、開口54の下側
に光電センサ56を設けずに、ライトガイドなどにより
光を導いて他の部分で光電センサなどにより検出するよ
うにしてもよい。
【0080】ここで、照明光ILで濃度フィルタFjに
形成されたマーク124A,124Bを照明し、その空
間像を計測する場合を例に挙げて説明する。このとき、
マーク124A,124Bの像が固定スリット板SBに
形成されたスリット132を通過するように、濃度フィ
ルタFjの位置が設定されているとする。スリット13
2を透過したスリットマーク124A,124Bの像
は、投影光学系3に至り、スリットマーク124A,1
24Bの投影光学系3による投影像が受光板55の表面
に形成される。
【0081】主制御系9により基板ステージ6を移動し
てスリットマーク124A,124Bの投影像の一つに
対応する位置の近傍に該受光部を対応させた状態で、図
8(a)に示すように、その投影像57に対して受光部
の開口54をスキャン(走査移動)することにより、光
電センサ56によって図8(b)に示されるような信号
が検出される。即ち、スリットマーク124A,124
Bの複数のスリット(透光部)のうちのスキャン方向に
対して先頭のスリット像が開口54内に現れ、順次隣接
するスリット像が開口54内に現れ、全部のスリットが
開口54内に現れた後、順次開口54の外に移動してい
き、最終的に全てのスリット像が開口54の外に移動す
る。
【0082】このとき、図8(b)に示すように、光電
センサ56の出力(受光量)は、各スリットの投影像5
7が開口54の移動に伴いほぼ均等的に階段状に増加
し、ピークを迎えた後に階段状に減少する。従って、こ
の検出値のピーク位置における基板ステージ6の座標位
置を検出することにより、スリットマーク124A,1
24Bの投影像のX又はY方向の位置を計測することが
できる。
【0083】上述した計測方法は基板ステージ6を駆動
してX(又はY)方向にスキャンすることにより、スリ
ットマーク124A,124Bの投影像のX(又はY)
方向の位置を計測するものであるが、X(又はY)方向
にスキャンすると同時にZ方向にも移動(試料台5を上
下方向に移動)することにより、X(又はY)方向の位
置のみならず、結像位置(結像面)をも検出することが
できる。即ち、X(又はY)方向のみならず、Z方向に
も移動すると、光電センサ56の出力は、図8(b)の
ように階段状に大きくなるのは同様であるが、階段の落
差は図8(b)のように均等的ではなく、センサ56の
受光面が結像位置に近づくに従って、階段の落差が大き
くなり、離れるに従って階段の落差が小さくなる。従っ
て、光電センサ56の出力信号をX(又はY)について
微分し、その微分信号における複数のピークを結んだ補
間曲線が最大となるZ位置を求めれば、その位置が結像
位置であり、結像位置を極めて容易に求めることができ
る。各マーク124A〜124Dの少なくとも3個につ
いて結像位置をも計測することにより、濃度フィルタF
jの所定の基準に対するシフトや回転のみならず、XY
平面に対する傾き(チルト量)をも検出することが可能
であり、かかる傾きについても姿勢調整することが可能
となる。
【0084】尚、濃度フィルタFjに形成するマーク1
24A〜124Dは、このような計測方法による計測に
適したスリットマーク125X、125Yに限定される
ことはなく、回折格子マークやその他のマークであって
もよいのは勿論である。また、受光板55の開口54を
X又はY方向とZ方向とに同時に移動するのではなく、
X又はY方向の移動とZ方向の移動とを交互に繰り返し
て各マークの結像位置を計測してもよい。さらに、受光
板55の開口54は矩形状に限られるものではなく、例
えばスリット状でもよい。
【0085】次に、本実施形態で最も特徴的なブライン
ド111、レチクルRi及び基板4の動作について、図
9(a)及び図9(b)〜図15(a)及び図15
(b)を参照して説明する。なお、これらの図はブライ
ンド111の駆動装置132X,132Yが不図示であ
る点を除き、それぞれ図2及び図3と実質的に同一構成
であるので、ここでは動作説明のみを行う。また、図9
(a)〜図15(a)ではそれぞれレチクルRiはパタ
ーン領域20に相当し、基板4は1つのショット領域に
相当するものとして図示し、かつ固定スリット板SBと
レチクルRiとの間に配置される光学系(113など)
及び投影光学系3はそれぞれ等倍系であるものとして図
示している。
【0086】まず、非走査方向としてのX方向及び走査
方向としてのY方向のいずれの方向にも重ね継ぎを行わ
ない場合におけるブラインド111、レチクルRi及び
基板4の動作について、図9(a)及び図9(b)並び
に図10(a)及び図10(b)を参照して説明する。
露光開始の前準備として、アライメント処理(詳細後
述)によってレチクルRiの姿勢と基板4の姿勢とが整
合するよう姿勢調整された後、濃度フィルタFj及びブ
ラインド111(111X1,111X2,111Y
1,111Y2)の姿勢がレチクルRiの姿勢に整合す
るよう姿勢調整されているものとする。また、基板4は
最初に露光すべきショットの近傍にステッピングされて
いるものとする。
【0087】図9(a)に示されているように、露光開
始直前において、X方向のブラインド111X1及び1
11X2は、X方向のショットサイズを規定する位置に
設定される。また、図9(a)及び図9(b)に示され
ているように、Y方向のブラインド111Y1(前羽
根)は、光源1からの照明光ILが固定スリット板SB
のスリット132を通過しないように(基板4に光が届
かないように)遮光(遮蔽)した状態となっている。
【0088】この状態から、レチクルRi及び基板4の
同期移動(スキャン)が開始され、十分に安定な速度に
なった時点で露光が開始される。このとき、ブラインド
111Y1はレチクルRi(基板4)に対して同期した
速度で+Y方向に移動され、固定スリット板SBに形成
されたスリット132を開放する。これにより、照明光
ILがスリット132を通過可能な状態となるため、レ
チクルRiのパターンの対応する部分が照明され、その
部分のパターンの像を含む照明光ILによって基板4が
照明され、対応するパターンが基板4に転写される。
【0089】露光終了直前には、図10(a)及び図1
0(b)に示されているように、ブラインド111Y2
(後羽根)がレチクルRi(基板4)に対して同期した
速度で+Y方向に移動され、スリット132が完全に遮
光されることにより、当該ショットに対する露光が終了
する。
【0090】このように、Y方向に重ね継ぎを行わない
場合にはブラインド111Y1及びブラインド111Y
2が+Y方向に上記のようなタイミングで互いに独立し
て移動して固定スリット板SBに形成されたスリット1
32を開放又は遮蔽することにより、基板4上への照明
光ILの照射及び非照射を行っている。尚、図9(a)
及び図9(b)並びに図10(a)及び図10(b)に
おいては、ブラインド111Y1とブラインド111Y
2とが互いに独立してY軸方向に移動する場合を例に挙
げて説明したが、ブラインド111Y1とブラインド1
11Y2との間隔を基板4上のショットのY方向のサイ
ズないしレチクルRiのパターン領域のY方向のサイズ
に対応するように予め設定して、その間隔を保ったまま
レチクルRi及び基板4の移動に同期してブラインド1
11Y1及びブラインド111Y2を一体として移動さ
せるようにしてもよい。
【0091】尚、X方向に重ね継ぎを行わないので、フ
ィルタステージFS上に濃度フィルタFjを配置する必
要はない。但し、フィルタステージFS上に濃度フィル
タFjを配置したままであってもよい。この場合には、
該濃度フィルタFjの減光部123がX方向ブラインド
111X1,111X2によって遮蔽されるように、X
方向のブラインド111X1、111X2の位置を適宜
に設定した上で、上述した処理を行う。
【0092】また、Y方向には重ね継ぎを行わずに、X
方向にのみ重ね継ぎを行う場合には、フィルタステージ
FS上に濃度フィルタFjを配置し、濃度フィルタFj
の減光部123が、固定スリット板SBに形成されたス
リット132の両端部各々に配置されるように姿勢制御
した上で、上述した処理を行う。これにより、基板4上
の対応するショットのX方向の両側部に積算露光量が傾
斜的に設定された傾斜部が形成されることになる。換言
すれば、X方向に略台形状の露光量分布を実現すること
ができる。この場合において、ショットのX方向の両側
部の一方にのみ傾斜部を形成する場合には、X方向ブラ
インド111X1又は111X2により、図4(a)に
示した濃度フィルタFjの一対の減光部123のうちの
対応する減光部を遮蔽することにより実現することがで
き、あるいはそのような一方にのみ減光部123を有す
る別の濃度フィルタFjに交換して上述した処理を行え
ばよい。
【0093】次に、X方向及びY方向に重ね継ぎを行う
場合のブラインド111、レチクルRi及び基板4の動
作について図11(a)及び図11(b)〜図16
(a)及び図16(b)を参照して説明する。
【0094】前準備として、上述した重ね継ぎを行わな
い場合と同様に、アライメント処理(詳細後述)によっ
てレチクルRiの姿勢と基板4の姿勢とが整合するよう
姿勢調整された後、濃度フィルタFj及びブラインド1
11(111X1,111X2,111Y1,111Y
2)の姿勢がレチクルRiの姿勢に整合するよう姿勢調
整されているものとする。このとき、濃度フィルタFj
は、レチクルRiに対応する初期位置に設定され、その
減光部123が、例えば図12(b)に示したように、
固定スリット板SBに形成されたスリット132の両端
部各々に配置されるように姿勢制御される。また、基板
4は最初に露光すべきショットの近傍にステッピングさ
れているものとする。
【0095】尚、図4(a)に示した濃度フィルタFj
を用いて図5(a)、図5(c)、図5(d)、図5
(f)、図5(g)、及び図5(i)に示したようにシ
ョットの左辺側又は右辺側の重ね継ぎを行わない場合に
は、ブラインド111X1又はブラインド111X2
は、濃度フィルタFjの減光部123の左辺部又は右辺
部を通過する照明光ILを遮光する位置に配置される。
【0096】以下の説明では、図5(e)に示したよう
にショット領域の四辺全てを重ね継ぎ露光する場合を例
に挙げて説明する。この場合には、Xブランド111X
1,11X2は、図4(a)に示した濃度フィルタFj
の減光部123を遮光しない位置、つまり、例えば図1
2(b)に示したように、各減光部123の端部の位置
にそれぞれ配置される。
【0097】また、Y方向のブラインド111Y2(後
羽根)は、図11(a)及び図11(b)に示されてい
るように、光源1からの照明光ILが固定スリット板S
Bのスリット132を通過しないように(基板4に光が
届かないように)遮光(遮蔽)している。この状態か
ら、ブラインド111Y2、レチクルRi及び基板4の
同期移動(スキャン)が開始され、十分に安定な速度に
なった時点で露光が開始される。
【0098】露光開始直後においては、図12(a)及
び図12(b)に示されているような配置となってお
り、ブラインド111Y2がレチクルRi(基板4)に
対して同期した速度で−Y方向に移動することにより、
ブラインド111Y2によるスリット132の遮蔽部分
が徐々に減少して(スリット132が徐々に開放され
て)、スリット132を通過する照明光ILの光量が増
大する。スリット132を透過した照明光ILによっ
て、レチクルRiのパターンの対応する部分が照明さ
れ、その部分のパターンの像を含む照明光によって基板
4が照明され、対応するパターンが基板4に転写され
る。
【0099】この状態では、ブラインド111Y2の移
動によってスリット132を通過する照明光ILの光量
が徐々に増大する。また、X方向には濃度フィルタFj
の減光部123の左辺部及び右辺部の減光特性に応じて
台形状となっている。ここで、図9(a)及び図9
(b)を用いて説明したように、重ね継ぎを行わない場
合には、露光開始直後においてブラインド111Y1は
+Y方向にレチクルRiに対して同期した速度で移動し
ていたが、重ね継ぎを行う場合には図12(a)及び図
12(b)に示したように、ブラインド111Y2がレ
チクルRiに対して同期した速度で−Y方向に移動して
いる点に注意しなければならない。
【0100】ブラインド111Y2、レチクルRi及び
基板4の同期移動が進行すると、図13(a)及び図1
3(b)に示されているように、スリット132は完全
に開放され、スリット132を通過する総光量が一定の
照明光ILでショットの中央部が露光される。この状態
では、スリット132を通過した照明光ILの照度分布
はY方向には一様であるが、X方向には濃度フィルタF
jの減光部123の左辺部及び右辺部の特性に応じて台
形状となっている。
【0101】露光終了直前には、図14(a)及び図1
4(b)に示されているように、ブラインド111Y1
が−Y方向に移動してスリット132を徐々に遮蔽する
ことにより、スリット132を通過する照明光ILの光
量が徐々に減少する。この光量が調整された照度光IL
でレチクルRiに形成されたパターンの対応する部分が
照明され、その部分のパターンの像を含む照明光ILに
よって基板4が照明され、対応するパターンが基板4に
転写される。ブラインド111Y1の移動によって照明
光ILの光量がY方向に徐々に減少する。
【0102】ここで、図10(a)及び図10(b)を
用いて説明したように、重ね継ぎを行わない場合には、
露光開始直後においてブラインド111Y2はレチクル
Ri(基板4)に対して同期した速度で+Y方向に移動
していたが、重ね継ぎを行う場合には図14(a)及び
図14(b)に示したように、ブラインド111Y1が
レチクルRi(基板4)に対して同期した速度で−Y方
向に移動している点に注意しなければならない。
【0103】次いで、図15(a)及び図15(b)に
示されているように、ブラインド111Y1が−Y方向
にさらに移動してスリット132が完全に遮光されるこ
とにより、当該ショットに対する露光が終了する。
【0104】以上の動作により、基板4の当該ショット
は濃度フィルタFjの減光部123の特性に従って、シ
ョットの左辺側及び右辺側がその外側に行くに従って露
光量がほぼ直線的に小さくなるような露光量分布をもっ
て露光され、ブラインド111Y1及びブラインド11
1Y2のY方向への移動により、ショットの上辺側及び
下辺側がその外側に行くに従って露光量がほぼ直線的に
小さくなるような露光量分布をもって露光される。
【0105】尚、上述した説明では、ショットのY方向
の両端部に傾斜部を形成するために、Y方向ブラインド
111Y1,111Y2をレチクルRi(基板4)の移
動速度に同期した速度で移動するものとしているが、Y
方向ブラインド111Y1,111Y2をレチクルRi
(基板4)の移動速度に対して速度差をもって等速移動
させることにより、当該ショット上の当該傾斜部の傾斜
角度を任意に変更調整することが可能である。また、必
要なら、傾斜部の形成中にブラインド111Y1又は1
11Y2の移動速度を変更することにより、曲線的に減
少又は増大する露光量分布を有する傾斜部を形成するこ
とが可能である。
【0106】次に、以上説明したブラインド111Y
1,111Y2の移動による重ね継ぎを行った際のショ
ット端部における積算露光量分布について説明する。図
16(a)〜図16(r)は、重ね継ぎを行った際のブ
ラインド111Y1,111Y2の位置と基板4上にお
ける積算露光量との関係を説明するための図であり、図
16(a)〜図16(i)は露光開始時点付近における
説明図であり、図16(j)〜図16(r)は露光終了
時点付近における説明図である。尚、図16(a)〜図
16(r)中において、符号IL1を付した折れ線は、
ショットに形成したい照明光ILの積算露光量分布を示
している。この積算露光量分布IL1は、図16(a)
〜図16(j)において、固定スリット板SBに対して
相対的に図中左方向に移動しているが、これはショット
の移動に伴い、形成したい照明光ILの積算露光量分布
も移動することを示している。
【0107】まず、図16(a)に示すように、ブライ
ンド111Y2が固定スリット板SBに形成されたスリ
ット132全体を遮蔽して、ショットに照明光ILが照
射されない状態にある。この状態からブラインド111
Y2が一定の速度で移動し、徐々に固定スリット板SB
に形成されたスリット132を開放すると、図16
(b)〜図16(d)に示したように、一定の割合でシ
ョットに照射される照明光ILの光量が増加するため、
照明光ILの積算露光量分布IL1は、図示のように、
徐々に増大する分布となる。尚、積算露光量分布IL1
が増大し始める点は、スリット132を介した照明光I
Lの照射が開始されたショット内の位置を示している。
【0108】ブラインド111Y2の移動が進み、図1
6(e)に示したように、固定スリット板SBに形成さ
れたスリット132が完全に開放された状態となると総
光量が一定の照明光ILが照射されるため、図16
(b)〜図16(d)に示した場合のように積算露光量
分布IL1は増大しなくなる。以降、図16(f)〜図
16(i)では総光量が一定の照明光ILで照明される
ため、積算露光量分布IL1は一定の値となる。尚、積
算露光量分布IL1が一定となる点は、スリット132
が完全に開放され、ショットに総光量が一定の照明光I
Lが照射され始めた位置である。
【0109】次に、図16(j)〜図16(n)に示さ
れるように、ブラインド111Y1がスリット132の
方向に移動しているが、スリット132を遮蔽しない間
は、ショットには総光量が一定の照明光ILが照明され
るため、積算露光量分布IL1は一定である。ブライン
ド111Y1の移動がさらに進み、スリット132の一
部を遮蔽すると、図16(o)〜図16(q)に示され
るように、ショットに照射される照明光ILの光量が一
定の割合で減少する。よって、照明光ILの積算露光量
分布IL1は、図示のように、徐々に減少する分布とな
る。尚、積算露光量分布IL1が減少し始める点は、ブ
ラインド111Y1によるスリット132の遮蔽が開始
されたショット内の位置を示している。
【0110】ブラインド111Y1の移動がさらに進
み、スリット132を完全に遮蔽すると、照明光ILが
ショットに照明されなくなる。尚、図16(j)〜図1
6(r)中には積算露光量分布IL1が徐々に減少して
その値が零となる分布を示しているが、積算露光量分布
IL1の値が零となる点は、ブラインド111Y1がス
リット132を完全に遮蔽して照明光ILが照射されな
くなったショット内の位置を示している。このようにし
て、ブラインド111Y1又はブラインド111Y2の
移動により、重ね継ぎ部における積算露光量分布が設定
される。
【0111】ここで、図16(a)〜図16(r)に示
した重ね継ぎ部(図中、積算露光量分布IL1が徐々に
増大し、又は徐々に減少する箇所)の幅を寸法aに設定
する場合には、固定スリット板SBに形成されたスリッ
ト132の像が等倍でショットに転写されると仮定する
と、スリット132のY方向の幅をa/2に設定し、基
板4とブラインド111Y1又はブラインド111Y2
との移動速度を等しくする必要がある。スリット132
の像が等倍でショットに転写されない場合(コンデンサ
レンズ系113、結像用レンズ系114、及び主コンデ
ンサレンズ系116からなる光学系の倍率が1でない場
合、又は投影光学系3の倍率が1でない場合)には、ス
リット132のY方向の幅及び基板4上におけるスリッ
トの像の移動速度は、投影光学系3等の倍率を考慮して
上記の関係を満たすよう設定される。
【0112】図17は、1つのショットに対して濃度フ
ィルタFjを用いてX方向の重ね継ぎ部を形成し、ブラ
インド111Y1,111Y2の移動によりY方向の重
ね継ぎ部を形成したときの積算露光量分布の一例を示す
図である。図17に示すように、ショットの中央付近で
は積算露光量分布がほぼ一定で変化しないが、ショット
の周辺部ではその外側に行くに従って積算露光量がほぼ
直線的に減少する分布となる。尚、図17中において
は、重ね継ぎ部において積算露光量が等しくなる箇所
を、地図の等高線の如く線で繋いで図示している。
【0113】ここで、ショットの四隅の積算露光量分布
について考察する。いま、X方向及びY方向に四つのシ
ョットを重ね継ぎする場合を考える。例えば、図5
(a)〜図5(i)に示したショットF1〜F9のうち
ショットF1、F2、F4、F5を重ね継ぎする場合、
ショットF1,F4の右辺側及びショットF2,F5の
左辺側、並びにショットF1,F2の下辺側及びショッ
トF4,F5の上辺側はそれぞれ計2回露光処理が行わ
れる。これに対し、ショットF1、F2、F4、F5全
てが重なる部分(例えば、ショットF5の左上隅部)は
計4回露光される。従って、積算露光量分布を基板4の
表面全体に亘って均一にするためには、この計4回露光
処理が行われる部分の積算露光量の和を考える必要があ
る。
【0114】図5(a)、図5(b)、図5(d)及び
図5(e)を参照すると、上記例において計4回露光さ
れる箇所は、ショットF1の右下隅部、ショットF2の
左下隅部、ショットF4の右上隅部、ショットF5の左
上隅部である。いま、これら各隅部において、ショット
の外側に行くに従って変化する積算露光量分布が等しい
と仮定すると、計4回露光される箇所における積算露光
量分布は、ショットF5の四隅における積算露光量分布
の和に等しくなる。
【0115】図18は、ショットの四隅における積算露
光量の設定方法を説明するための図である。ここで、シ
ョットF5の右上隅部G1、左上隅部G2、左下隅部G
3、右下隅部G4の積算露光量分布をそれぞれT1、T
2、T3、T4とする。
【0116】いま、簡単化のために、基板4の移動に同
期してブラインド111Y1,111Y2の移動を行わ
ない場合を考える。この場合は濃度フィルタFjの減光
部123により減光された照明光ILの露光量の分布の
みを考慮すれば良いので、ショットF5の四隅における
積算露光量分布は、以下の(1)式で表すことができ
る。
【0117】
【0118】上記(1)式において、aは重ね継ぎ部の
幅を示しており、また、重ね継ぎを行わない部分(例え
ば、ショットの中央部)の積算露光量を100としてい
る。また、上記(1)式においては、右上隅部G1、左
上隅部G2、左下隅部G3、右下隅部G4各々につい
て、図18に示した独立したxy座標系が設定されてい
る。
【0119】ここで、ブラインド111Y1,111Y
2を移動を考慮すると、図18に示した各座標系におい
て、積算露光量はブラインド111Y1の移動により右
上隅部G1及び左上隅部G2については(a−y)/a
の割合で変化し、ブラインド111Y2の移動により左
下隅部G3及び右下隅部G4についてはy/aの割合で
変化する。従って、ブラインド111Y1,111Y2
の移動による積算露光量の変化率を上記(1)式に掛け
合わせると、以下の(2)式が得られる。
【0120】
【0121】上記(2)式で表される右上隅部G1、左
上隅部G2、左下隅部G3、右下隅部G4各々の積算露
光量分布T1〜T4を足し合わせると重ね継ぎを行わな
い部分の積算露光量と同様に100となり、x及びyに
依存しない一定の値となる。従って、濃度フィルタFj
及びブラインド111Y1,111Y2の移動を併用し
た本実施形態では、ショットの四隅における積算露光量
分布を上記(2)式で表される分布とすることで、計4
回露光される重ね継ぎ部分の積算露光量分布の和と重ね
継ぎが行われないショット中央の露光量とを等しくする
ことができる。
【0122】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。本発明の他の実施形態では濃度フィルタFjを用
いずに2次元の重ね継ぎ露光を可能とするものである。
図19は、本発明の他の実施形態の要部の光軸に沿う方
向の配置を光源側から見た図である。
【0123】図19に示した本発明の他の実施形態と図
3に示した実施形態とが異なる点は、図3に示した固定
スリット板SBに代えて平行四辺形形状のスリット14
0が形成された固定スリット板SB1を設けるととも
に、濃度フィルタFjを省略した点である。固定スリッ
ト板SB1に形成されたスリット140の形状を平行四
辺形形状とするのは、スリット140の先端(+X方向
及び−X方向)に行くに従って、Y方向の幅を傾斜的に
狭くすることにより通過する照明光ILの光量を傾斜的
に減少させて、ショットの重ね継ぎ部におけるX方向の
露光量分布を傾斜的に変化させるためである。即ち、平
行四辺形形状のスリット140の先端部分は、前述した
実施形態で用いられていた減光フィルタFjの減光部1
23の左辺部及び右辺部と同様の機能を果たすことにな
る。
【0124】ここで、固定スリット板SB1に形成され
ているスリット140の形状について詳細に説明する。
図20は、固定スリット板SB1に形成されているスリ
ット140の形状を説明するための図である。前述した
実施形態と同様に、ショットの重ね継ぎ部の幅をaに設
定する場合には、固定スリット板SB1に形成されたス
リット140の像が等倍でショットに転写されると仮定
すると、図20に示したようにスリット140のY方向
の幅をa/2に設定し、基板4とブラインド111Y1
又はブラインド111Y2との移動速度を等しくする必
要がある。また、X方向における重ね継ぎ部の幅もaで
あるので、図20に示したようにスリット140端部の
X軸方向の長さがaに設定される。
【0125】また、スリット140の像が等倍でショッ
トに転写されない場合(コンデンサレンズ系113、結
像用レンズ系114、及び主コンデンサレンズ系116
からなる光学系の倍率が1でない場合、又は投影光学系
3の倍率が1でない場合)には、上述したスリット14
0の寸法及び基板4上におけるスリット140の像の移
動速度は、投影光学等3の倍率を考慮して上記の関係を
満たすよう設定される。
【0126】この実施形態では、スリット140を通過
した照明光ILをレチクルRiに照射して、ブラインド
111Y1,111Y2、レチクルRi、及び基板4を
同期移動しつつ、レチクルRiのパターンを基板4に転
写するわけであるが、露光時におけるブラインド111
Y1,111Y2は、図9(a)及び図9(b)〜図1
6(a)及び図16(b)を用いて説明した方法と同様
の方法で移動する。
【0127】図21は、本発明の他の実施形態におい
て、1つのショットに対してスリット140を通過した
照明光ILによりX方向の重ね継ぎ部を形成し、ブライ
ンド111Y1,111Y2の移動によりY方向の重ね
継ぎ部を形成したときの積算露光量分布の一例を示す図
である。図21に示すように、本発明の他の実施形態に
おいても、ショットの中央付近では積算露光量がほぼ一
定で変化しないが、ショットの周辺部ではその外側に行
くに従って積算露光量がほぼ直線的に減少する分布が得
られる。尚、図21中においても、重ね継ぎ部において
積算露光量が等しくなる箇所を、地図の等高線の如く線
で繋いで図示している。
【0128】図21に示したように、ショット周辺の各
辺側における積算露光量分布は、図17に示した積算露
光量分布と同様である。しかし、本実施形態ではX方向
の露光量分布を台形状するために平行四辺形形状のスリ
ット140が形成された固定スリット板SB1を用いて
いるため、ショットの四隅における積算露光量分布が図
17に示した積算露光量分布と異なったものとなる。
【0129】ここで、本発明の他の実施形態において、
ショットを露光したときの四隅の積算露光量分布につい
て説明する。前述したように、ショットの四隅は計4回
の露光処理が行われるため、積算露光量分布を基板4の
表面全体に渡って均一にするためには、この計4回露光
される部分を考慮する必要がある。よって、前述の場合
と同様に、ショットF5(図5(e)参照)の四隅にお
ける積算露光量分布の和を考える。
【0130】図22は、ショットの四隅における積算露
光量の設定方法を説明するための図である。図18と同
様に、各隅部G11〜G14に対して、図22に示した
xy座標系を設定する。基板4の表面全体に渡って積算
露光量分布をほぼ均一化するためには、前述したように
四隅の積算露光量の和が一定となればよい。いま、簡単
化のために各四隅を図中右下がりの対角線で分割される
2つの部分に分割して考える。つまり、右上隅部G11
を部分領域G11a,G11bに分割し、左上隅部G1
2を部分領域G12a,G12bに分割し、左下隅部G
13を部分領域G13a,G13bに分割し、右下隅部
G14を部分領域G14a,G14bに分割する。
【0131】ここで、四隅の積算露光量の和が一定とな
るためには、部分領域G11a〜G14aにおける積算
露光量の和が一定となり、且つ部分領域G11b〜G1
4bの積算露光量の和が一定となればよい。いま、部分
領域G11a〜G14aの積算露光量分布をそれぞれT
11a〜T14aとすると、各積算露光量分布は以下の
(3)式で表される。
【0132】
【0133】また、部分領域G11b〜G14bの積算
露光量分布をそれぞれT11b〜T14bとすると、各
積算露光量分布は以下の(4)式で表される。
【0134】
【0135】尚、上記(3)式及び(4)式において
は、(1)式及び(2)式と同様に、重ね継ぎ部の幅を
aとし、また、重ね継ぎを行わない部分(例えば、ショ
ットの中央部)の積算露光量を100としている。
【0136】上記(3)式に示された積算露光量分布T
11a〜T14aを足し合わせると重ね継ぎを行わない
部分の積算露光量と同様に100となり、x及びyに依
存しない一定の値となる。さらに、(4)式に示された
積算露光量分布T11b〜T14bを足し合わせると同
様にその値は100となる。よって、部分領域G11a
〜G14aにおける積算露光量の和が一定となり、且つ
部分領域G11b〜G14bの積算旅行量の和が一定と
なるので、四隅の積算露光量の和を一定とすることがで
きる。従って、平行四辺形形状のスリット140が形成
された固定スリット板SB1を用いて重ね継ぎを行った
場合であっても、基板4の表面全面に渡って積算露光量
分布をほぼ一定にすることができる。尚、スリット14
0の形状としては、上述したような平行四辺形に限られ
るものではなく他の形状であってもよい。
【0137】以上説明した本発明の実施形態及び他の実
施形態の何れも、X方向にショットを重ね継ぎする場合
及びY方向にショットを重ね継ぎする場合の何れの場合
であっても、重ね継ぎ部における積算露光量分布の和を
ほぼ一定とすることができるため高精度で重ね継ぎ露光
することができる。
【0138】また、複数のショットをXY平面内におい
て高精度で重ね継ぎすることができるため、基板4が大
面積化した場合であってもX方向及びY方向にシームレ
スなつなぎ露光を実現することができる。その結果とし
て、つなぎ部におけるパターンの線幅やピッチの均一性
が良好で、高精度なパターンを形成することができる。
【0139】ところで、上述した実施形態では、重ね継
ぎ部における露光量分布を傾斜的に変化させるために、
ブラインド111Y1,111Y2を別々に独立して移
動させていたが、予めブラインド111Y1とブライン
ド11Y2とのY方向の間隔を調整しておき、レチクル
Ri及び基板4の移動に同期させてブラインド111X
1,111Y2を一体として移動させてもよい。このよ
うに移動させることにより、レチクルRi及び基板4の
移動に対する同期精度を向上させることができるととも
に、レチクルブラインド機構110の振動を低減するこ
とができるため、重ね継ぎ精度を向上させる上で好適で
ある。
【0140】また、上記実施形態では、重ね継ぎ部にお
ける積算露光量分布の和をショット中心における積算露
光量とほぼ同一にする場合について説明したが、重ね継
ぎ部における積算露光量分布の和をショット中心におけ
る積算露光量よりも若干少なくすることがよいことが実
験的に得られている。よって、重ね継ぎ部における積算
露光量の和をショット中心の積算露光量よりも若干少な
くするためには、ブラインド111X1,111Y2の
移動速度やスリット132,140の幅を微調整すれば
よい。
【0141】ブラインド111Y1,111Y2の移動
速度によって調整する場合には、111X1,111Y
2を等速で移動させるのではなく、若干加減速を加える
ことにより移動速度を可変させてもよい。また、スリッ
ト132,140の形状は、照明光学系1や投影光学系
3のディストーション(歪曲収差)を考慮して長方形形
状又は平行四辺形形状から若干変形させることにより、
基板4上で理想的な長方形又は平行四辺形の像を得るよ
うにしてもよい。
【0142】尚、図1の露光装置では、複数のレチクル
Riを用いてスティッチング露光を行うものとしたが、
複数のパターンが形成される1枚のレチクルを用いても
よいし、あるいは1つのパターンが用いるだけでもよ
い。また、図1に示した露光装置では、ホルダに形成さ
れる3本のピンで基板4を支持するものとしたが、例え
ばピンチャックホルダを用いて基板4を真空吸着しても
よい。
【0143】本実施形態による露光装置は、複数のレチ
クルを用いてつなぎ露光を行うものであり、半導体集積
回路を製造する際に用いられるのみならず、レチクルを
製造する際にも用いられる。ここで、マスターレチクル
Riとこの露光装置を用いて製造されるレチクル、即ち
ワーキングレチクルの製造方法の概略について説明す
る。
【0144】図23は、マスターレチクルRiを用いて
レチクル(ワーキングレチクル)を製造する際の製造工
程を説明するための図である。図23中に示したワーキ
ングレチクル34が最終的に製造されるレチクルであ
る。このワーキングレチクル34は、石英ガラス等から
なる光透過性の基板(ブランクス)の一面に、クロム
(Cr)、ケイ化モリブデン(MoSi 等)、又は
その他のマスク材料より転写用の原版パターン27を形
成したものである。また、その原版パターン27を挟む
ように2つのアライメントマーク24A,24Bが形成
されている。
【0145】ワーキングレチクル34は、光学式の投影
露光装置の投影光学系を介して、1/β倍(βは1より
大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,5,
又は6等)の縮小投影で使用されるものである。即ち、
図23において、ワーキングレチクル34の原版パター
ン27の1/β倍の縮小像27Wを、フォトレジストが
塗布されたウエハW上の各ショット領域48に露光した
後、現像やエッチング等を行うことによって、その各シ
ョット領域48に所定の回路パターン35が形成され
る。
【0146】図23において、まず最終的に製造される
半導体デバイスのあるレイヤの回路パターン35が設計
される。回路パターン35は直交する辺の幅がdX,d
Yの矩形の領域内に種々のライン・アンド・スペースパ
ターン(又は孤立パターン)等を形成したものである。
この実施形態では、その回路パターン35をβ倍して、
直交する辺の幅がβ・dX,β・dYの矩形の領域から
なる原版パターン27をコンピュータの画像データ上で
作成する。β倍は、ワーキングレチクル34が使用され
る投影露光装置の縮小倍率(1/β)の逆数である。
尚、反転投影されるときは反転して拡大される。
【0147】次に、原版パターン27をα倍(αは1よ
り大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,
5,又は6等)して、直交する辺の幅がα・β・dX,
α・β・dYの矩形の領域よりなる親パターン36を画
像データ上で作成し、その親パターン36を縦横にそれ
ぞれα個に分割して、α×α個の親パターンP1,P
2,P3,…,PN(N=α)を画像データ上で作成
する。図23では、α=5の場合が示されている。尚、
この親パターン36の分割数αは、必ずしも原版パター
ン27から親パターン36への倍率αに合致させる必要
はない。その後、それらの親パターンPi(i=1〜
N)について、それぞれ電子ビーム描画装置(又はレー
ザビーム描画装置等も使用できる)用の描画データを生
成し、その親パターンPiをそれぞれ等倍で、親マスク
としてのマスターレチクルRi上に転写する。
【0148】例えば、1枚目のマスターレチクルR1を
製造する際には、石英ガラス等の光透過性の基板上にク
ロム、又はケイ化モリブデン等のマスク材料の薄膜を形
成し、この上に電子線レジストを塗布した後、電子ビー
ム描画装置を用いてその電子線レジスト上に1番目の親
パターンP1の等倍の潜像を描画する。その後、電子線
レジストの現像を行ってから、エッチング、及びレジス
ト剥離等を施すことによって、マスターレチクルR1上
のパターン領域20に親パターンP1が形成される。
【0149】この際に、マスターレチクルR1上には、
親パターンP1に対して所定の位置関係で2つの2次元
マークよりなるアライメントマーク21A,21Bを形
成しておく。同様に他のマスターレチクルRiにも、電
子ビーム描画装置等を用いてそれぞれ親パターンPi、
及びアライメントマーク21A,21Bが形成される。
このアライメントマーク21A,21Bは、基板又は濃
度フィルタに対する位置合わせに使用される。
【0150】このように、電子ビーム描画装置(又はレ
ーザビーム描画装置)で描画する各親パターンPiは、
原版パターン27をα倍に拡大したパターンであるた
め、各描画データの量は、原版パターン27を直接描画
する場合に比べて1/α程度に減少している。さら
に、親パターンPiの最小線幅は、原版パターン27の
最小線幅に比べてα倍(例えば5倍、又は4倍等)であ
るため、各親パターンPiは、それぞれ従来の電子線レ
ジストを用いて電子ビーム描画装置によって短時間に、
かつ高精度に描画できる。また、一度N枚のマスターレ
チクルR1〜RNを製造すれば、後はそれらを繰り返し
使用することによって、必要な枚数のワーキングレチク
ル34を製造できるため、マスターレチクルR1〜RN
を製造するための時間は、大きな負担ではない。このよ
うにして製造されたN枚のマスターレチクルRiを用
い、マスターレチクルRiの親パターンPiの1/α倍
の縮小像PIi(i=1〜N)を、それぞれつなぎ合わ
せを行いながら(互いの一部を重ね合わせつつ)転写す
ることによってワーキングレチクル34が製造される。
【0151】マスターレチクルRiを用いたワーキング
レチクル34の露光動作の詳細は、以下の通りである。
まず、基板ステージ6のステップ移動によって基板4上
の第1番目のショット領域が露光開始位置(スキャンの
開始位置)に移動される。これと並行して、レチクルラ
イブラリ16bからマスターレチクルR1がローダ19
bを介してレチクルステージ2に搬入・保持されるとと
もに、フィルタライブラリ16aから濃度フィルタF1
がローダ19aを介してフィルタステージFSに搬入・
保持される。そして、マスターレチクルR1及び濃度フ
ィルタF1のアライメント等が行われた後、上述したよ
うに、濃度フィルタFj、ブラインド111Y1,11
1Y2、レチクルRi及び基板4の同期移動が行われ、
そのマスターレチクルR1の縮小像が投影光学系3を介
して基板4上の対応するショット領域に逐次転写され
る。
【0152】基板4上の1番目のショット領域への1番
目のマスターレチクルR1の縮小像のスキャン露光が終
了すると、基板ステージ6のステップ移動によって基板
4上の次のショット領域が露光開始位置に移動される。
これと並行して、レチクルステージ2上のマスターレチ
クルR1がローダ19を介してライブラリ16に搬出さ
れ、次の転写対象のマスターレチクルR2がライブラリ
16からローダ19を介してレチクルステージ2に搬入
・保持されるとともに、必要に応じてフィルタステージ
FS上の濃度フィルタF1がローダ19を介してライブ
ラリ16に搬出され、次の転写対象のマスターレチクル
R2に対応する濃度フィルタF2がライブラリ16から
ローダ19を介してフィルタステージFS上に搬入・保
持される。そして、マスターレチクルR2及び濃度フィ
ルタF2のアライメント等が行われた後、そのマスター
レチクルR2の縮小像が投影光学系3を介して基板4上
の当該ショット領域に同様に逐次転写される。
【0153】以下ステップ・アンド・スキャン方式(ス
テップ・アンド・スティッチ方式)で基板4上の残りの
ショット領域に、濃度フィルタF2〜FNが必要に応じ
て適宜に取り換えられつつ、順次対応するマスターレチ
クルR3〜RNの縮小像の露光転写が行われる。なお、
濃度フィルタを交換することなく、図4(a)に示した
濃度フィルタFjのみを用いて基板4上の各ショット領
域を走査露光してもよい。
【0154】次に、基板4とマスターレチクルRiのア
ライメントについて説明する。図24は、レチクルのア
ライメント機構を示し、この図24において、試料台5
上で基板4の近傍に光透過性の基準マーク部材12が固
定され、基準マーク部材12上にX方向に所定間隔で例
えば十字型の1対の基準マーク13A,13Bが形成さ
れている。また、基準マーク13A,13Bの底部に
は、照明光ILから分岐された照明光で投影光学系3側
に基準マーク13A,13Bを照明する照明系が設置さ
れている。マスターレチクルRiのアライメント時に
は、図1の基板ステージ6を駆動することによって、図
24に示すように、基準マーク部材12上の基準マーク
13A,13Bの中心がほぼ投影光学系3の光軸AXに
合致するように、基準マーク13A,13Bが位置決め
される。
【0155】また、マスターレチクルRiのパターン面
(下面)のパターン領域20をX方向に挟むように、一
例として十字型の2つのアライメントマーク21A,2
1Bが形成されている。基準マーク13A,13Bの間
隔は、アライメントマーク21A,21Bの投影光学系
3による縮小像の間隔とほぼ等しく設定されており、上
記のように基準マーク13A,13Bの中心をほぼ光軸
AXに合致させた状態で、基準マーク部材12の底面側
から照明光ILと同じ波長の照明光で照明することによ
って、基準マーク13A,13Bの投影光学系3による
拡大像がそれぞれマスターレチクルRiのアライメント
マーク21A,21Bの近傍に形成される。
【0156】これらのアライメントマーク21A,21
Bの上方に投影光学系3側からの照明光を±X方向に反
射するためのミラー22A,22Bが配置され、ミラー
22A,22Bで反射された照明光を受光するようにT
TR(スルー・ザ・レチクル)方式で、画像処理方式の
アライメントセンサ14A,14Bが備えられている。
アライメントセンサ14A,14Bはそれぞれ結像系
と、CCDカメラ等の2次元の撮像素子とを備え、その
撮像素子がアライメントマーク21A,21B、及び対
応する基準マーク13A,13Bの像を撮像し、その撮
像信号が図1のアライメント信号処理系15に供給され
ている。
【0157】アライメント信号処理系15は、その撮像
信号を画像処理して、基準マーク13A,13Bの像に
対するアライメントマーク21A,21BのX方向、Y
方向への位置ずれ量を求め、これら2組の位置ずれ量を
主制御系9に供給する。主制御系9は、その2組の位置
ずれ量が互いに対称に、かつそれぞれ所定範囲内に収ま
るようにレチクルステージ2の位置決めを行う。これに
よって、基準マーク13A,13Bに対して、アライメ
ントマーク21A,21B、ひいてはマスターレチクル
Riのパターン領域20内の親パターンPi(図23参
照)が位置決めされる。
【0158】言い換えると、マスターレチクルRiの親
パターンPiの投影光学系3による縮小像の中心(露光
中心)は、実質的に基準マーク13A,13Bの中心
(ほぼ光軸AX)に位置決めされ、親パターンPiの輪
郭(パターン領域20の輪郭)の直交する辺はそれぞれ
X軸、及びY軸に平行に設定される。この状態で図1の
主制御系9は、レーザ干渉計8によって計測される試料
台5のX方向、Y方向の座標(XF,YF)を記憶
することで、マスターレチクルRiのアライメントが終
了する。この後は、親パターンPiの露光中心に、試料
台5上の任意の点を移動することができる。
【0159】また、図1に示されているように、投影光
学系3の側部には、基板4上のマークの位置検出を行う
ために、オフ・アクシス方式で、画像処理方式のアライ
メントセンサ23が備えられている。アライメントセン
サ23は、フォトレジストに対して非感光性で広帯域の
照明光で被検マークを照明し、被検マークの像をCCD
カメラ等の2次元の撮像素子で撮像し、撮像信号をアラ
イメント信号処理系15に供給する。尚、アライメント
センサ23の検出中心とマスターレチクルRiのパター
ンの投影像の中心(露光中心)との間隔(ベースライン
量)は、基準マーク部材12上の所定の基準マークを用
いて予め求められて、主制御系9内に記憶されている。
【0160】図24に示すように、基板4上のX方向の
端部に例えば十字型の2つのアライメントマーク24
A,24Bが形成されている。そして、マスターレチク
ルRiのアライメントが終了した後、基板ステージ6を
駆動することによって、図1のアライメントセンサ23
の検出領域に順次、図24の基準マーク13A,13
B、及び基板4上のアライメントマーク24A,24B
を移動して、それぞれ基準マーク13A,13B、及び
アライメントマーク24A,24Bのアライメントセン
サ23の検出中心に対する位置ずれ量を計測する。これ
らの計測結果は主制御系9に供給され、これらの計測結
果を用いて主制御系9は、基準マーク13A,13Bの
中心がアライメントセンサ23の検出中心に合致すると
きの試料台5の座標(XP,YP)、及びアライメ
ントマーク24A,24Bの中心がアライメントセンサ
23の検出中心に合致するときの試料台5の座標(XP
,YP)を求める。これによって、基板4のアライ
メントが終了する。
【0161】この結果、基準マーク13A,13Bの中
心とアライメントマーク24A,24Bの中心とのX方
向、Y方向の間隔は(XP−XP,YP−Y
)となる。そこで、マスターレチクルRiのアライ
メント時の試料台5の座標(XF ,YF)に対し
て、その間隔(XP−XP,YP−YP)分だ
け図1の基板ステージ6を駆動することによって、図6
に示すように、マスターレチクルRiのアライメントマ
ーク21A,21Bの投影像の中心(露光中心)に、基
板4のアライメントマーク24A,24Bの中心(基板
4の中心)を高精度に合致させることができる。この状
態から、図1の基板ステージ6を駆動して試料台5をX
方向、Y方向に移動することによって、基板4上の中心
に対して所望の位置にマスターレチクルRiの親パター
ンPiの縮小像PIiを露光できる。
【0162】即ち、図6は、i番目のマスターレチクル
Riの親パターンPiを投影光学系3を介して基板4上
に縮小転写する状態を示し、この図6において、基板4
の表面のアライメントマーク24A,24Bの中心を中
心として、X軸及びY軸に平行な辺で囲まれた矩形のパ
ターン領域25が、主制御系9内で仮想的に設定され
る。パターン領域25の大きさは、図23の親パターン
36を1/α倍に縮小した大きさであり、パターン領域
25が、X方向、Y方向にそれぞれα個に均等に分割さ
れてショット領域S1,S2,S3,…,SN(N=α
)が仮想的に設定される。ショット領域Si(i=1
〜N)の位置は、図23の親パターン36を仮に図6の
投影光学系3を介して縮小投影した場合の、i番目の親
パターンPiの縮小像PIiの位置に設定されている。
【0163】尚、1枚の基板4の露光に際しては、マス
ターレチクルRiの交換にかかわらず、基板4は3本の
ピンで構成された試料台5上に無吸着またはソフト吸着
され、露光時には基板4の位置がずれないように基板ス
テージ6を超低加速度、超低速度で移動させる。従っ
て、1枚の基板4の露光中に、基準マーク13A,13
Bと基板4との位置関係が変化することはないので、マ
スターレチクルRiの交換時には、マスターレチクルR
iを基準マーク13A,13Bに対して位置合わせすれ
ばよく、1枚のマスターレチクル毎に、基板4上のアラ
イメントマーク24A,24Bの位置を検出する必要は
ない。
【0164】以上マスターレチクルRiと基板4との位
置合わせについて説明したが、マスターレチクルRiと
濃度フィルタFjの相対的な位置合わせもマーク124
A〜124Dの位置情報を計測した結果に基づいて行わ
れる。このとき、基板ステージ6の特性上、ヨーイング
誤差等の誤差によって基板4に微小な回転を生じること
があり、このためマスターレチクルRiと基板4の相対
姿勢に微小なズレを生じる。このような誤差は、予め計
測され、あるいは実処理中に計測され、これが相殺され
るように、レチクルステージ2又は基板ステージ6が制
御されて、マスターレチクルRiと基板4の姿勢が整合
するように補正されるようになっている。マスターレチ
クルRiの姿勢が変更調整された場合には、濃度フィル
タFjの姿勢もそれに整合するように調整される。
【0165】このような処理の後、主制御系9は、その
親パターンPiの縮小像を基板4上のショット領域Si
に投影露光する。図6においては、基板4のパターン領
域25内で既に露光された親パターンの縮小像は実線で
示され、未露光の縮小像は点線で示されている。
【0166】このようにして、図1のN個のマスターレ
チクルR1〜RNの親パターンP1〜PNの縮小像を、
順次基板4上の対応するショット領域S1〜SNに露光
することで、各親パターンP1〜PNの縮小像は、それ
ぞれ隣接する親パターンの縮小像とつなぎ合わせを行い
ながら露光されたことになる。これによって、基板4上
に図23の親パターン36を1/α倍で縮小した投影像
26が露光転写される。その後、基板4上のフォトレジ
ストを現像して、エッチング、及び残っているレジスト
パターンの剥離等を施すことによって、基板4上の投影
像26は、図23に示すような原版パターン27となっ
て、ワーキングレチクル34が完成する。
【0167】以上説明したように、本実施形態の露光装
置によると、ショットを走査方向(Y方向)及び該走査
方向に直交する方向(X方向)に任意に、シームレスに
つなぎ合わせることができる。従って、スキャン露光に
よる各種の利点を享受しつつ二次元方向にシームレスな
つなぎ露光を行うことができるようになる。
【0168】ここで、スキャン露光の利点としては、以
下のものがある。即ち、投影光学系等を構成するレンズ
等の光学部品として小型のものを採用できるので、ディ
ストーション、像面湾曲、像面傾斜等の各種誤差を少な
くすることができる。また、同様に開口数(NA)を高
くすることができ、高解像化を図ることができる。さら
に、スキャン動作中に最適フォーカスとなるように基板
4のレベリングを行ったり、あるいはレチクルRiと基
板4の相対位置関係を積極的に僅かにずらして結像特性
を調整することにより、台形ディストーションを補正し
たりすることが可能であり、各種の誤差を補正すること
ができる。
【0169】また、上述した濃度フィルタFjを用いて
X方向に傾斜部を形成する実施形態では、レチクルRi
に照射するスリット光ILとして、矩形状のものを採用
しているので、光源の短波長化による解像度の向上等の
ために照明光ILとしてエキシマレーザ光などのパルス
光を採用した場合であっても、十分に平均化効果を享受
することができ、従って、従来のスリット光の形状を工
夫してつなぎ部の露光量を傾斜的に設定する技術と異な
り、露光量ムラの発生を少なくすることができる。
【0170】ところで、本実施形態のようなスキャン型
でスティチング露光を行う露光装置においては、レチク
ルRiと基板4とを同期的に移動させつつ露光するた
め、スリット状の照明光がレチクルRiのパターン領域
(転写すべきパターンが形成された領域)に至る前、及
び該パターン領域を通過した後においては、スリット光
で基板4を露光しないよう遮光する必要がある。このた
め、レチクルRiのパターン領域の外側には、クロム等
を蒸着・形成してなる遮光帯域(遮光領域)が設けられ
る。ここで、この遮光帯域は、少なくともスリット光の
走査方向の幅(走査方向に離間された複数の部分照明光
により走査するものにあっては、先行する部分照明光の
先端縁と後続する部分照明光の後端縁との間の寸法)よ
りも広くする必要があり、一般には走査時の最高速度と
の関係で加速及び減速区間も考慮するので、当該スリッ
ト光の幅よりも十分大きい幅を確保する必要がある。
【0171】しかしながら、レチクルは一般的に透明ガ
ラス基板上にクロムを蒸着して作成するが、蒸着面積を
広くするとピンホール等の点欠陥が生じることが多く、
遮光帯域に点欠陥があると、本来的に露光すべきでない
部分を点状に露光してしまう。上記のように、レチクル
の遮光帯域を広くした場合には、点欠陥の生じる確率が
高くなってしまい、基板の露光を行う上で好ましくない
という問題がある。更に、遮光帯域の幅を広くすると、
ピンホールなどの点欠陥の検査エリアが拡大し、レチク
ルのコストが上昇してしまうという問題もある。
【0172】このような問題に対処するためには、ブラ
インド111Y1及び111Y2と同様の他のブライン
ドを設け、これらをレチクルRiの遮光部に対応する位
置に設定して、該レチクルRi(基板4)に同期して移
動するようにするとよい。このようにすれば、レチクル
Riのパターン領域の外側に形成される遮光部に点欠陥
(ピンホール)等があった場合であっても、問題が生じ
ることはない。
【0173】尚、基板ステージ6、レチクルステージ
2、フィルタステージFj、及びブラインド111の駆
動装置としては、例えばリニアモータを採用することが
でき、そのようなリニアモータを採用した場合における
ステージ(可動部)の支持機構としては、エアベアリン
グを用いたエア浮上型、又はローレンツ力やリアクタン
ス力を用いた磁気浮上型のものを採用することができ
る。また、ステージは、図3に示したようなガイド13
1X、131Yに沿って移動するタイプでもよいし、そ
のようなガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
【0174】リニアモータは、ベース部材に固定される
固定子(ステータ)と、そのベース部材に対して移動す
るステージに固定される可動子(スライダ)とからな
り、固定子がコイルを含むときは、可動子は磁石等の発
磁体を含み、固定子が発磁体を含むときは、可動子はコ
イルを含む。尚、発磁体が可動子に含まれ、コイルが固
定子に含まれているものをムービング・マグネット型の
リニアモータといい、コイルが可動子に含まれ、発磁体
が固定子に含まれるものをムービング・コイル型のリニ
アモータという。
【0175】かかるステージの移動に伴う反力により露
光装置本体に発生する振動を防止するためには、例え
ば、電気制御式のリアクションフレーム機構(アクティ
ブ型)を採用することができる。このリアクションフレ
ーム機構は、リニアモータの固定子をもベース部材上に
エアベアリング等の非接触手段によって浮かせた構造と
する。そして、露光装置本体とは別に設けられたリアク
ション架台と該固定子との間を、制御装置による制御に
基づき電気制御可能なボイスコイルモータ等のアクチュ
エータを備えたリアクションフレームで連結し、ステー
ジの駆動に応じて、該アクチュエータの作動を制御し
て、固定子に作用する反力Fを相殺するような力−Fを
作用させることにより、該反力をリアクション架台を介
して床面(大地)に逃がすようにした機構である。尚、
リニアモータの固定子とリアクション架台との間をリア
クションフレーム(剛体棒)で単に連結する機械式のリ
アクションフレーム機構(パッシブ型)を採用すること
もできる。
【0176】また、ステージの移動時に該ステージを含
む可動部全体の質量と実質的に同じ物体を逆方向に同じ
加速度で移動するように構成して、互いの反力を相殺す
るようにしたものを採用してもよい。
【0177】フィルタステージFS、ブラインド111
及び固定スリット板SBを含む部分は、ミラー112か
らレンズ116までの光学部品等を支持する構造体やレ
チクルステージ2、投影光学系3及び基板ステージ2等
を支持する構造体とは別の構造体に支持することが望ま
しい。これらの移動に伴う反力による影響をなるべく少
なくするためである。なお、照明光学系1内で最もレチ
クル側に配置される可動部(図1ではフィルタステージ
FS)まではその別の構造体に設け、それよりもレチク
ル側に配置される光学要素は、例えば投影光学系3など
を支持する構造体に設けてもよい。
【0178】ところで、上述した実施形態において、濃
度フィルタFjは照明光学系1内に配置される場合を例
に挙げて説明したが、例えばレチクルRiの近傍に配置
してもよいし、あるいは投影光学系3の像面側に配置し
てもよい。さらに、投影光学系3としてレチクルパター
ンの中間像を形成し、その中間像を基板4上に再結像す
る光学系を用いる場合には、その中間像の形成面、又は
その形成面から所定間隔だけ離して濃度フィルタFjを
配置してもよい。
【0179】なお、照明光学系(又は投影光学系)内で
基板4の表面(投影光学系3の像面)と共役な面(PL
1など)に濃度フィルタFjを配置する場合、例えば濃
度フィルタFjと基板4との間に拡散板を設ける、ある
いは濃度フィルタFjとレチクルRiとの間に配置され
る少なくとも1つの光学素子を移動し、基板4上でのド
ットパターンの像を不鮮明にする、即ちドットパターン
による照度均一性の低下を防止することが好ましい。こ
のとき、濃度フィルタFjをその共役面からずらして配
置してもよいし、あるいは濃度フィルタFjのドットサ
イズを、レチクルRiとの間に配置される光学系(11
3など)の解像限界以下としなくてもよい。また、濃度
フィルタFjはその減光部123が同一の透明基板に形
成されるものとしたが、その減光部123を複数に分割
してそれぞれ異なる透明基板に形成してもよい。例え
ば、走査方向に延びる一対の減光部を互いに分けてもよ
い。
【0180】また、固定スリット板SB,SB1は照明
光学系内に配置するものとしたが、例えばレチクルRi
又は基板4の近傍、あるいは投影光学系3の中間像の近
傍に配置してもよい。さらに、照明光学系(又は投影光
学系)内で基板4の表面と共役な面に固定スリット板S
B,SBを配置してもよい。この場合、例えば固定スリ
ット板SB,SB1とレチクルRiとの間に配置される
光学系の収差などを調整して、走査方向(Y方向)に関
する基板4上での照明光ILの強度分布をその両端でそ
れぞれスロープ部とすることが好ましい。なお、前述の
実施形態ではレ濃度フィルタFjとは別に固定スリット
板SB,SB1を設けるものとしたが、濃度フィルタF
jの遮光部121に、固定スリット板SB,SB1とし
ての機能を持たせるようにして、該固定スリット板S
B,SB1を省略してもよい。
【0181】さらに、レチクルブラインド機構110は
その少なくとも1つのブラインドがレチクルRi又は基
板4の近傍に配置されてもよいし、あるいは基板4の表
面と共役な面(前述の中間像が形成される面など)に配
置されてもよい。このとき、例えばブラインド111X
1,111X2とブラインド111Y1,111Y2と
を、リレー光学系などによってほぼ共役に配置してもよ
い。
【0182】ところで、前述の実施形態ではオプチカル
・インテグレータ106として、照明光学系内でレチク
ルRiのパターン形成面と共役な面に入射面が実質的に
配置され、かつそのパターン形成面に対するフーリエ変
換面(照明光学系の瞳面)に射出面が実質的に配置され
るフライアイレンズを用いるものとしている。しかしな
がら、オプチカル・インテグレータ106として、照明
光学系内でレチクルRiのパターン形成面と共役な面に
射出面が実質的に配置される内面反射型インテグレータ
を用いてもよい。この場合、前述したレチクルブライン
ド機構110の少なくとも一部、濃度フィルタFj、及
び固定スリット板SB,SB1の少なくとも1つを、内
面反射型インテグレータの射出面に近接して配置しても
よい。
【0183】尚、上述した実施形態では、ショット領域
の形状は矩形状としているが、必ずしも矩形状である必
要はない。また、各ショットが同一形状である必要もな
く、大きさ等が異なっていてもよい。さらに、つなぎ部
の形状も、長方形である必要はない。尚、本願明細書中
における「つなぎ露光」とは、パターン同士をつなぎ合
わせることのみならず、パターンとパターンとを所望の
位置関係で配置することをも含む意味である。
【0184】ワーキングレチクル34に形成するデバイ
スパターンを拡大したデバイスパターンを要素パターン
毎に分ける、例えば密集パターンと孤立パターンとに分
けてマスターレチクルに形成し、基板4上での親パター
ン同士のつなぎ部をなくす、あるいは減らすようにして
もよい。この場合、ワーキングレチクルのデバイスパタ
ーンによっては、1枚のマスターレチクルの親パターン
を基板4上の複数の領域にそれぞれ転写することもある
ので、ワーキングレチクルの製造に使用するマスターレ
チクルの枚数を減らすことができる。又は、その拡大し
たパターンを機能ブロック単位で分ける、例えばCP
U、DRAM、SRAM、A/Dコンバータ、D/Aコ
ンバータをそれぞれ1単位として、少なくとも1つの機
能ブロックを、複数のマスターレチクルにそれぞれ形成
するようにしてもよい。
【0185】尚、図23の原版パターン27に例えば密
集パターンと孤立パターンとが形成されている場合、マ
スターレチクルR1〜RN中の1枚のマスターレチクル
Raには密集パターンのみが形成され、別の1枚のマス
ターレチクルRbには孤立パターンのみが形成されるこ
とがある。このとき、密集パターンと孤立パターンとで
は最良の照明条件や結像条件等の露光条件が異なるた
め、マスターレチクルRiの露光毎に、その親パターン
Piに応じて、露光条件、即ち照明光学系1内の開口絞
りの形状や大きさ、コヒーレンスファクタ(σ値)、及
び投影光学系3の開口数等を最適化するようにしてもよ
い。
【0186】この際に、親パターンPiが密集パターン
(周期パターン)であるときには変形照明法を採用し、
2次光源の形状を輪帯状、あるいは照明光学系の光軸か
らほぼ等距離だけ離れた複数の局所領域に規定すればよ
い。また、その露光条件を最適化するために、投影光学
系3の瞳面付近に例えば光軸を中心とする円形領域で照
明光を遮光する光学フィルタ(いわゆる瞳フィルタ)を
挿脱したり、又は投影光学系3の像面と基板4の表面と
を所定範囲内で相対的に振動させるいわゆる累進焦点法
(フレックス法)を併用したりしてもよい。
【0187】また、親マスクを位相シフトマスクとし
て、照明光学系のσ値を例えば0.1〜0.4程度とし
て、上述の累進焦点法を採用してもよい。フォトマスク
はクロムなどの遮光層のみからなるマスクに限られるも
のではなく、空間周波数変調型(渋谷−レベンソン
型)、エッジ強調型、及びハーフトーン型などの位相シ
フトマスクであってもよい。特に空間周波数変調型やエ
ッジ強調型では、マスク基板上の遮光パターンに重ね合
わせて位相シフターをパターニングするため、例えばそ
の位相シフター用の親マスクを別途用意しておくことに
なる。
【0188】上述した実施形態では露光用照明光として
波長が193nmのArFエキシマレーザ光としている
が、それ以上の紫外光、例えばg線、i線、及びKrF
エキシマレーザなどの遠紫外(DUV)光、及びF
ーザ(波長157nm)、Arレーザ(波長126n
m)などの真空紫外(VUV)光を用いることができ
る。
【0189】また、Fレーザを用いる露光装置では、
レチクルや濃度フィルタは、蛍石、フッ素がドープされ
た合成石英、フッ化マグネシウム、LiF、LaF
リチウム・カルシウム・アルミニウム・フロライド(ラ
イカフ結晶)又は水晶等から製造されたものが使用され
る。
【0190】尚、エキシマレーザの代わりに、例えば波
長248nm、193nm、157nmのいずれかに発
振スペクトルを持つYAGレーザなどの固体レーザの高
調波を用いるようにしてもよい。
【0191】また、DFB半導体レーザ又はファイバー
レーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レ
ーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリ
ビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅
し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調
波を用いてもよい。
【0192】また、レーザプラズマ光源、又はSORか
ら発生する軟X線領域、例えば波長13.4nm、又は
11.5nmのEUV(Extreme Ultra
Violet)光を用いるようにしてもよい。
【0193】投影光学系は縮小系だけでなく等倍系、又
は拡大系(例えば、液晶ディスプレイ又はプラズマディ
スプレイ製造用露光装置などで使用される)を用いても
よい。更に投影光学系は、反射光学系、屈折光学系、及
び反射屈折光学系のいずれを用いてもよい。
【0194】さらに、フォトマスクや半導体素子の製造
に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子などを
含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパター
ンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘ
ッドの製造に用いられる、デバイスパターンをセラミッ
クウエハ上に転写する露光装置、撮像素子(CCDな
ど)やマイクロマシンなどの製造に用いられる露光装置
等にも本発明を適用することができる。
【0195】フォトマスク(ワーキングレチクル)の製
造以外に用いられる露光装置では、デバイスパターンが
転写される被露光基板(デバイス基板)が真空吸着又は
静電吸着などによって基板ステージ6上に保持される。
ところで、EUV光を用いる露光装置では反射型マスク
が用いられ、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は
電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマス
ク、メンブレンマスク)が用いられるので、マスクの原
版としてはシリコンウエハなどが用いられる。
【0196】複数のレンズから構成される照明光学系、
投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると
ともに、多数の機械部品からなるレチクルステージや基
板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接
続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をする
ことにより本実施形態の露光装置を製造することができ
る。尚、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管
理されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
【0197】半導体デバイスは、デバイスの機能・性能
設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、上
述した実施形態の露光装置によりワーキングレチクルを
製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造する
ステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチク
ルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイ
ス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製
造される。
【0198】尚、本発明は、上述した各実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができることは言うまでもない。
【0199】
【発明の効果】本発明によると、マスク及び感応物体の
移動方向(走査方向)沿う方向の露光量を任意に調整す
ることができるので、該走査方向に沿う方向にシームレ
スなつなぎ露光を実現することができるという効果があ
る。また、該走査方向に直交する非走査方向の露光量に
ついても任意に調節することができるため、二次元的な
つなぎ露光を高精度で行うことができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成
を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態の要部の光軸に沿う方向の
配置を横から見た図である。
【図3】 本発明の実施形態の要部の光軸に沿う方向の
配置を光源側から見た図である。
【図4】 濃度フィルタの基本的な構成を示す上面図で
ある。
【図5】 ショットの重ね合わせに関する組み合わせを
示す図である。
【図6】 マスターレチクルの親パターンの縮小像を基
板上に投影する場合を示す要部斜視図である。
【図7】 空間像計測装置の概略構成を示す図である。
【図8】 スリットマークの計測についての説明図であ
り、(a)はマークの投影像を走査する状態を示す図、
(b)は光電センサの出力を示す図である。
【図9】 走査方向に重ね継ぎを行わない場合のスキャ
ン露光開始直前における各部の位置を示す図であり、
(a)は光軸に沿う方向の配置を横から見た図、(b)
は光軸に沿う方向の配置を光源側から見た図である。
【図10】 走査方向に重ね継ぎを行わない場合のスキ
ャン露光終了直後における各部の位置を示す図であり、
(a)は光軸に沿う方向の配置を横から見た図、(b)
は光軸に沿う方向の配置を光源側から見た図である。
【図11】 走査方向に重ね継ぎを行う場合のスキャン
露光開始直前における各部の位置を示す図であり、
(a)は光軸に沿う方向の配置を横から見た図、(b)
は光軸に沿う方向の配置を光源側から見た図である。
【図12】 走査方向に重ね継ぎを行う場合のスキャン
露光開始直後における各部の位置を示す図であり、
(a)は光軸に沿う方向の配置を横から見た図、(b)
は光軸に沿う方向の配置を光源側から見た図である。
【図13】 走査方向に重ね継ぎを行う場合のスキャン
露光中における各部の位置を示す図であり、(a)は光
軸に沿う方向の配置を横から見た図、(b)は光軸に沿
う方向の配置を光源側から見た図である。
【図14】 走査方向に重ね継ぎを行う場合のスキャン
露光終了直前における各部の位置を示す図であり、
(a)は光軸に沿う方向の配置を横から見た図、(b)
は光軸に沿う方向の配置を光源側から見た図である。
【図15】 走査方向に重ね継ぎを行う場合のスキャン
露光終了直後における各部の位置を示す図であり、
(a)は光軸に沿う方向の配置を横から見た図、(b)
は光軸に沿う方向の配置を光源側から見た図である。
【図16】 走査方向に重ね継ぎを行う際のブラインド
111Y1,111Y2の位置と基板4上における積算
露光量との関係を説明するための図であり、(a)〜
(i)は露光開始時点付近における説明図であり、
(j)〜(r)は露光終了時点付近における説明図であ
る。
【図17】 ショットに対して濃度フィルタFjを用い
て非走査方向の重ね継ぎ部を形成し、ブラインドの移動
により走査方向の重ね継ぎ部を形成したときの積算露光
量分布の一例を示す図である。
【図18】 ショットの四隅における積算露光量の設定
方法を説明するための図である。
【図19】 本発明の他の実施形態の要部の光軸に沿う
方向の配置を光源側から見た図である。
【図20】 固定スリット板に形成されているスリット
の形状を説明するための図である。
【図21】 本発明の他の実施形態において、ショット
に対してスリットを通過した照明光により非走査方向の
重ね継ぎ部を形成し、ブラインドの移動により走査方向
の重ね継ぎ部を形成したときの積算露光量分布の一例を
示す図である。
【図22】 ショットの四隅における積算露光量の設定
方法を説明するための図である。
【図23】 マスターレチクルを用いてレチクル(ワー
キングレチクル)を製造する際の製造工程を説明するた
めの図である。
【図24】 本発明の実施形態のレチクルのアライメン
ト機構を示す図である。
【符号の説明】
2…レチクルステージ(マスクステージ) 3…投影光学系 4…感応物体(基板) 6…基板ステージ 9…主制御系(制御装置) 27…原版パターン(転写用のパターン) 36…親パターン(転写用のパターンを拡大したパター
ン) 110…レチクルブラインド機構(ブラインド装置) 111Y1,111Y2…ブラインド(遮光部材) Fj…濃度フィルタ IL…照明光(エネルギービーム) Ri…レチクル(マスク) SB1…固定スリット板(スリット板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/20 502 G03F 7/20 521 521 7/22 H 7/22 H01L 21/30 514A 515E 518 515D 502P Fターム(参考) 2H042 AA11 AA15 AA25 2H052 BA02 BA03 BA09 BA12 2H095 BA02 BA05 BA07 BA12 BB07 BB28 BB32 BB33 2H097 AA05 AA11 AB09 BB01 CA06 CA13 EA03 GB01 JA01 KA03 LA10 LA12 LA20 5F046 AA11 CB05 CB08 CB17 CB23 CC01 CC02 CC03 DA01 DA02 DB01 DC02 DC12 DD06

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクと感応物体とを第1方向に沿って
    同期移動しつつスリット状のエネルギービームを照射し
    て該マスクに形成されたパターンの像を該感応物体上に
    逐次転写するようにした露光方法であって、 前記エネルギービームの前記第1方向の幅を一定として
    該エネルギービームを照射する第1ステップと、 前記第1ステップを実施する直前及び直後のうちの少な
    くとも一方において、前記感応物体上の積算エネルギー
    分布が傾斜的となるように、前記エネルギービームに対
    して進退可能な遮光部材を移動して該エネルギービーム
    の該第1方向の幅を該第1方向に直交する第2方向に渡
    って全体的に変更しつつ、該エネルギービームを照射す
    る第2ステップとを含むことを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記感応物体上で前記第2ステップによ
    り前記エネルギービームが照射される部分がつなぎ部と
    して重合するように、前記第1方向における前記感応物
    体上の異なる領域に対して前記第1ステップ及び前記第
    2ステップをそれぞれ実施することを特徴とする請求項
    1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記エネルギービームの前記第2方向の
    両端部のうちの少なくとも一方における該エネルギービ
    ームのエネルギー量を先端に行くに従って傾斜的に減少
    させる減光フィルタを介して該エネルギービームを照射
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方
    法。
  4. 【請求項4】 前記エネルギービームの前記第2方向の
    両端部のうちの少なくとも一方における該エネルギービ
    ームの該第1方向の幅を先端に行くに従って傾斜的に狭
    くするスリット板を介して該エネルギービームを照射す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記感応物体上で前記減光フィルタ又は
    前記スリット板を介して前記エネルギービームが照射さ
    れる部分がつなぎ部として重合するように、前記第2方
    向における前記感応物体上の異なる領域に対して前記第
    1ステップ及び前記第2ステップをそれぞれ実施するこ
    とを特徴とする請求項3又は4に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 転写用のパターンを拡大したパターンを
    複数のマスクのパターンに分割し、前記感応物体上で周
    辺部が部分的に重なる複数の領域にそれぞれ前記マスク
    の投影光学系による縮小像を逐次転写することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の露
    光方法を用いて製造されたフォトマスク。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のフォトマスクを用いて
    該フォトマスクに形成されたパターンの像をデバイス基
    板上に転写する工程を含むデバイス製造方法。
  9. 【請求項9】 マスクと感応物体とを第1方向に沿って
    同期移動しつつスリット状のエネルギービームを照射し
    て該マスクに形成されたパターンの像を該感応物体上に
    逐次転写するようにした露光装置であって、 前記エネルギービームに対して前記第1方向に進退可能
    な遮光部材を有するブラインド装置と、 前記エネルギービームの照射開始直後の所定期間及び照
    射終了直前の所定期間のうちの少なくとも一方の期間中
    に、前記感応物体上の積算エネルギー分布が傾斜的とな
    るように、前記ブラインド装置を制御する制御装置とを
    備えたことを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 前記感応物体上で積算エネルギー分布
    が傾斜的に設定される部分がつなぎ部として重合するよ
    うに、前記第1方向における前記感応物体上の異なる領
    域に対してそれぞれ前記エネルギービームを照射するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記エネルギービームの前記第2方向
    の両端部のうちの少なくとも一方における該エネルギー
    ビームのエネルギー量を先端に行くに従って傾斜的に減
    少させる減光フィルタをさらに備えたことを特徴とする
    請求項9又は10に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記エネルギービームの前記第2方向
    の両端部のうちの少なくとも一方における該エネルギー
    ビームの該第1方向の幅を先端に行くに従って傾斜的に
    狭くするスリット板をさらに備えたことを特徴とする請
    求項9又は10に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記感応物体上で前記減光フィルタ又
    は前記スリット板を介して前記エネルギービームが照射
    される部分がつなぎ部として重合するように、前記第1
    方向に直交する第2方向における前記感応物体上の異な
    る領域に対してそれぞれ前記エネルギービームを照射す
    ることを特徴とする請求項11又は12に記載の露光装
    置。
  14. 【請求項14】 前記マスクを移動するマスクステージ
    と、 基板を移動する基板ステージを備え、 前記制御装置は、前記マスク、前記基板及び前記遮光部
    材が前記エネルギービームに対して同期して移動するよ
    うに、前記マスクステージ、前記基板ステージ、及び前
    記ブラインド装置を制御することを特徴とする請求項9
    〜13のいずれか一項に記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 前記遮光部材は、前記第1方向に互い
    に独立して移動する複数の遮光板を有し、 前記制御装置は、前記マスクの移動に同期して前記第1
    方向に前記複数の遮光板の少なくとも1つを移動させる
    ことを特徴とする請求項14に記載の露光装置。
  16. 【請求項16】 請求項9〜15のいずれか一項に記載
    の露光装置を用いて、複数のパターンをステップ・アン
    ド・スティッチ方式でマスク基板上に転写する工程を含
    むフォトマスク製造方法。
  17. 【請求項17】 前記複数のパターンは、前記フォトマ
    スクに形成すべきデバイスパターンの拡大パターンを複
    数に分割したものであり、前記マスク基板上で周辺部が
    部分的に重なる複数の領域にそれぞれ投影光学系による
    縮小像が転写されることを特徴とする請求項16に記載
    のフォトマスク製造方法。
JP2001155948A 2001-05-24 2001-05-24 露光方法、露光装置、フォトマスク、デバイス製造方法、及びフォトマスク製造方法 Pending JP2002353108A (ja)

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