JP2003224055A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents
露光方法及び露光装置Info
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- JP2003224055A JP2003224055A JP2002020330A JP2002020330A JP2003224055A JP 2003224055 A JP2003224055 A JP 2003224055A JP 2002020330 A JP2002020330 A JP 2002020330A JP 2002020330 A JP2002020330 A JP 2002020330A JP 2003224055 A JP2003224055 A JP 2003224055A
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- Japan
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- pattern
- partial
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- mask
- reticle
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- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 マスクの撓みに起因するフォーカス誤差を低
減することにより、均一な線幅の微細なパターンを高い
精度で形成できるようにする。 【解決手段】 感応物体上に設定された区画領域に転写
すべきパターンを複数の領域に分割した部分パターン1
61,162,163が形成されたマスクRiを用い、
各部分パターンの像が感応物体上でつなぎ合わされるよ
うに、部分パターン毎に該部分パターンと感応物体との
相対的な位置を調整しつつ該部分パターンの像を該感応
物体上に順次露光転写する。
減することにより、均一な線幅の微細なパターンを高い
精度で形成できるようにする。 【解決手段】 感応物体上に設定された区画領域に転写
すべきパターンを複数の領域に分割した部分パターン1
61,162,163が形成されたマスクRiを用い、
各部分パターンの像が感応物体上でつなぎ合わされるよ
うに、部分パターン毎に該部分パターンと感応物体との
相対的な位置を調整しつつ該部分パターンの像を該感応
物体上に順次露光転写する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路、
液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバ
イス、又はフォトマスク等をリソグラフィ技術を用いて
製造する際に使用される露光方法及び露光装置に関す
る。
液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバ
イス、又はフォトマスク等をリソグラフィ技術を用いて
製造する際に使用される露光方法及び露光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロデバイスの製造工程の1つとし
て通常設けられるフォトリソグラフィー工程では、露光
対象としての基板(フォトレジストが塗布された半導体
ウエハやガラスプレート、又はブランクスと称される光
透過性の基板等)にフォトマスク又はレチクルのパター
ンの像を投影露光する露光装置が用いられる。近年、半
導体集積回路を始めとしたマイクロデバイスの製造一般
においては、極めて微細なパターンを設計通りに忠実に
形成することが要求されている。特に、フォトマスクに
は基板に形成するパターンの原パターンが形成されるた
め、その製造にあたっては極めて正確にパターンを形成
する必要がある。
て通常設けられるフォトリソグラフィー工程では、露光
対象としての基板(フォトレジストが塗布された半導体
ウエハやガラスプレート、又はブランクスと称される光
透過性の基板等)にフォトマスク又はレチクルのパター
ンの像を投影露光する露光装置が用いられる。近年、半
導体集積回路を始めとしたマイクロデバイスの製造一般
においては、極めて微細なパターンを設計通りに忠実に
形成することが要求されている。特に、フォトマスクに
は基板に形成するパターンの原パターンが形成されるた
め、その製造にあたっては極めて正確にパターンを形成
する必要がある。
【0003】このフォトマスクを製造するときには、マ
スクEB(電子ビーム:Electron Beam)
描画機又は上述の露光装置が用いられる。従来、フォト
マスクはEB描画機を用いて製造されることが多かった
が、マスクEB描画機は形成するパターン通りに電子ビ
ームを走査する必要があるため、フォトマスクの製造に
時間を要する。近年において、フォトマスクは大面積化
する傾向にあり、マスクEB描画機を用いて大面積のフ
ォトマスクを大量に製造することは、スループット及び
製造コストの面から不利となってきた。このため、フォ
トマスクを製造する際にも上述した露光装置を用いて製
造する機会が増大している。
スクEB(電子ビーム:Electron Beam)
描画機又は上述の露光装置が用いられる。従来、フォト
マスクはEB描画機を用いて製造されることが多かった
が、マスクEB描画機は形成するパターン通りに電子ビ
ームを走査する必要があるため、フォトマスクの製造に
時間を要する。近年において、フォトマスクは大面積化
する傾向にあり、マスクEB描画機を用いて大面積のフ
ォトマスクを大量に製造することは、スループット及び
製造コストの面から不利となってきた。このため、フォ
トマスクを製造する際にも上述した露光装置を用いて製
造する機会が増大している。
【0004】また、マスクEB描画機を用いてフォトマ
スクを製造するときには、上述のように電子ビームを走
査しつつパターンを形成しているため、電子ビームと電
子ビームとのつなぎ目の位置誤差(Butting E
rror)を現状では避けることができない。この電子
ビームのつなぎ目における位置誤差が生ずると、つなぎ
目における線幅とつなぎ目以外における線幅とが異なっ
てしまい、局所的に見ると線幅誤差が生じていることに
なる。
スクを製造するときには、上述のように電子ビームを走
査しつつパターンを形成しているため、電子ビームと電
子ビームとのつなぎ目の位置誤差(Butting E
rror)を現状では避けることができない。この電子
ビームのつなぎ目における位置誤差が生ずると、つなぎ
目における線幅とつなぎ目以外における線幅とが異なっ
てしまい、局所的に見ると線幅誤差が生じていることに
なる。
【0005】一方、露光装置を用いてフォトマスクを製
造するときには、基板の露光領域を複数の区画領域(以
下、ショット又はショット領域という場合がある)に分
割して、各ショットに対して対応するパターンの像を順
次投影露光するようにしたスティチング露光を行ってい
る。かかる露光方法を用いるときには、各ショットの継
ぎ目部分に不整合が生じることがあるため、一のショッ
トについてのパターンの像の一部とこれに隣接する他の
ショットについてのパターンの像の一部を重ね合わせ、
且つ各ショットの重合部となる部分の露光量分布をその
外側に行くに従って小さくなるように傾斜的に設定し
て、該重合部の露光量が2回の露光によって全体とし
て、該重合部以外の部分の露光量と等しくなるように
し、重合部における線幅変化を防止するようにしてい
る。このようなスティチング露光を行えば、マスクEB
描画機特有の電子ビームのつなぎ目における位置誤差に
よる線幅誤差が生じず、且つ高スループットでフォトマ
スクを製造することができる。
造するときには、基板の露光領域を複数の区画領域(以
下、ショット又はショット領域という場合がある)に分
割して、各ショットに対して対応するパターンの像を順
次投影露光するようにしたスティチング露光を行ってい
る。かかる露光方法を用いるときには、各ショットの継
ぎ目部分に不整合が生じることがあるため、一のショッ
トについてのパターンの像の一部とこれに隣接する他の
ショットについてのパターンの像の一部を重ね合わせ、
且つ各ショットの重合部となる部分の露光量分布をその
外側に行くに従って小さくなるように傾斜的に設定し
て、該重合部の露光量が2回の露光によって全体とし
て、該重合部以外の部分の露光量と等しくなるように
し、重合部における線幅変化を防止するようにしてい
る。このようなスティチング露光を行えば、マスクEB
描画機特有の電子ビームのつなぎ目における位置誤差に
よる線幅誤差が生じず、且つ高スループットでフォトマ
スクを製造することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、特に
半導体集積回路は微細化が要求されているが、この要求
に答えるためには、フォトリソグラフィー工程において
形成することができる線幅自体を微細化するとともに、
その線幅を均一化する必要がある。線幅自体の微細化
は、露光装置の解像度を向上させることで実現できる。
解像度向上のため、露光装置に設けられる光源の短波長
化及び投影光学系の高NA(開口数:Numerica
l Apature)化が図られている。
半導体集積回路は微細化が要求されているが、この要求
に答えるためには、フォトリソグラフィー工程において
形成することができる線幅自体を微細化するとともに、
その線幅を均一化する必要がある。線幅自体の微細化
は、露光装置の解像度を向上させることで実現できる。
解像度向上のため、露光装置に設けられる光源の短波長
化及び投影光学系の高NA(開口数:Numerica
l Apature)化が図られている。
【0007】投影光学系として縮小光学系の製作が容易
な屈折型の投影光学系を用いる場合には、波長の短波長
化に伴って光学硝材の吸収率が高くなるため、使用する
ことができる硝材が制限される。例えば、現状では、光
源としてg線(波長436nm)、i線(波長365n
m)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、Ar
Fエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波
長157nm)等が用いられているが、特にF2レーザ
程度の短波長のレーザ光を射出する光源を用いた場合に
は、投影光学系で用いることができる硝材はフッ化カル
シウム(蛍石:CaF2)やフッ化バリウム(Ba
F2)等の当該波長域で高い透過率を有するものに制限
される。
な屈折型の投影光学系を用いる場合には、波長の短波長
化に伴って光学硝材の吸収率が高くなるため、使用する
ことができる硝材が制限される。例えば、現状では、光
源としてg線(波長436nm)、i線(波長365n
m)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、Ar
Fエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波
長157nm)等が用いられているが、特にF2レーザ
程度の短波長のレーザ光を射出する光源を用いた場合に
は、投影光学系で用いることができる硝材はフッ化カル
シウム(蛍石:CaF2)やフッ化バリウム(Ba
F2)等の当該波長域で高い透過率を有するものに制限
される。
【0008】よって、波長程度以下の解像度が必要とさ
れるときには、例えば超解像技術を用いて必要となる解
像度を確保する必要があるが、波長程度以下の解像度を
得る際にはフォトマスクに形成された線幅誤差が誇張さ
れたパターンが基板上に転写される現象(MEF:Ma
sk error Enhancement Fact
or)が生ずる。このため、微細なパターンを基板に形
成する際に用いられるフォトマスクに形成されているパ
ターンは、その線幅誤差が極限まで低減されていること
が極めて重要になる。
れるときには、例えば超解像技術を用いて必要となる解
像度を確保する必要があるが、波長程度以下の解像度を
得る際にはフォトマスクに形成された線幅誤差が誇張さ
れたパターンが基板上に転写される現象(MEF:Ma
sk error Enhancement Fact
or)が生ずる。このため、微細なパターンを基板に形
成する際に用いられるフォトマスクに形成されているパ
ターンは、その線幅誤差が極限まで低減されていること
が極めて重要になる。
【0009】ここで、上述したマスクEB描画機を用い
て製造されたフォトマスクを半導体集積回路等の微細な
パターンを形成するためのマスクとして用いた場合に
は、現状では前述した電子ビームと電子ビームとのつな
ぎ目における線幅誤差が必然的に生ずるために好ましく
ない。このマスクEB描画機において、線幅誤差を極限
まで低減するには装置構成を抜本的に改善する必要があ
るが、早急な改善は困難である。しかも、マスクEB描
画機においては、前述した通り、低スループットである
ことも問題であるが、今後益々OPC(Optical
Proximity Correction:パター
ンを基板に転写する際の変形を予め見込んで、それを補
正したパターンとする処理)パターンが必要となると考
えられるため、スループット向上を期待することは難し
い。
て製造されたフォトマスクを半導体集積回路等の微細な
パターンを形成するためのマスクとして用いた場合に
は、現状では前述した電子ビームと電子ビームとのつな
ぎ目における線幅誤差が必然的に生ずるために好ましく
ない。このマスクEB描画機において、線幅誤差を極限
まで低減するには装置構成を抜本的に改善する必要があ
るが、早急な改善は困難である。しかも、マスクEB描
画機においては、前述した通り、低スループットである
ことも問題であるが、今後益々OPC(Optical
Proximity Correction:パター
ンを基板に転写する際の変形を予め見込んで、それを補
正したパターンとする処理)パターンが必要となると考
えられるため、スループット向上を期待することは難し
い。
【0010】一方、前述した露光装置を用いてフォトマ
スクを製造する場合には、マスクEB描画機特有の電子
ビームのつなぎ目における位置誤差による線幅誤差が生
じず、且つ低スループットという問題は生じないが、露
光領域が広いため、投影光学系の焦点位置に対する基板
の位置誤差(フォーカス誤差)や投影光学系に残存する
収差が線幅を均一化するための障害になっている。つま
り、露光装置を用いて均一な線幅の微細なパターンを形
成するためには、投影光学系の残存収差の低減及びフォ
ーカス誤差の低減を図る必要がある。
スクを製造する場合には、マスクEB描画機特有の電子
ビームのつなぎ目における位置誤差による線幅誤差が生
じず、且つ低スループットという問題は生じないが、露
光領域が広いため、投影光学系の焦点位置に対する基板
の位置誤差(フォーカス誤差)や投影光学系に残存する
収差が線幅を均一化するための障害になっている。つま
り、露光装置を用いて均一な線幅の微細なパターンを形
成するためには、投影光学系の残存収差の低減及びフォ
ーカス誤差の低減を図る必要がある。
【0011】近年、投影光学系の製造時に、波面収差を
積極的に測定しながら製造することにより、投影光学系
に含まれるレンズの製造精度及びその組立精度を著しく
向上させることができ、その結果として投影光学系の残
存収差を飛躍的に低減させることが可能となってきた。
このため、均一な線幅の微細なパターンを形成するため
には、フォーカス誤差の低減が早急な課題となってき
た。
積極的に測定しながら製造することにより、投影光学系
に含まれるレンズの製造精度及びその組立精度を著しく
向上させることができ、その結果として投影光学系の残
存収差を飛躍的に低減させることが可能となってきた。
このため、均一な線幅の微細なパターンを形成するため
には、フォーカス誤差の低減が早急な課題となってき
た。
【0012】このフォーカス誤差の主な原因としては以
下の5つが考えられる。
下の5つが考えられる。
【0013】[1]TFD(Total Focus
Difference:総合焦点差) [2]フォトマスクを製造する際に使用されるマスクの
撓み [3]ベストフォーカス設定誤差 [4]基板表面の平坦性 [5]フォーカス制御誤差
Difference:総合焦点差) [2]フォトマスクを製造する際に使用されるマスクの
撓み [3]ベストフォーカス設定誤差 [4]基板表面の平坦性 [5]フォーカス制御誤差
【0014】上記[1]については、投影光学系の更な
る残存収差の低減及び露光領域のスリット化等による露
光領域の縮小により改善することができる。[3]につ
いては、ベストフォーカス位置の計測時における測定回
数の増加等の施策により、問題のないレベルにまで誤差
を低減することができる。[4]については、基板その
ものの平坦性の向上と露光フィールドの縮小化(スリッ
ト化等)により改善することができる。[5]について
は、照明光の照度を低下させて露光時間を拡大すること
により、フォーカス制御の誤差を低減させることができ
る。
る残存収差の低減及び露光領域のスリット化等による露
光領域の縮小により改善することができる。[3]につ
いては、ベストフォーカス位置の計測時における測定回
数の増加等の施策により、問題のないレベルにまで誤差
を低減することができる。[4]については、基板その
ものの平坦性の向上と露光フィールドの縮小化(スリッ
ト化等)により改善することができる。[5]について
は、照明光の照度を低下させて露光時間を拡大すること
により、フォーカス制御の誤差を低減させることができ
る。
【0015】上記[2]については、例えばマスクの撓
み量をΔZとすると、基板上には(投影光学系の縮小倍
率)の自乗とマスクの撓み量ΔZとの積で表される分の
フォーカス誤差が生ずる。従って、例えば投影光学系の
縮小倍率が1/4のときに、マスクの自重による撓み量
ΔZが300nmあったとすると、基板側では約20n
mのフォーカス誤差が生ずることになる。また、マスク
はU字形状に撓んでいるため、基板面に垂直な方向にお
ける基板の位置調整及び基板の姿勢(投影光学系の光軸
に対する基板の傾き)調整ではフォーカス誤差を取り除
くことはできない。
み量をΔZとすると、基板上には(投影光学系の縮小倍
率)の自乗とマスクの撓み量ΔZとの積で表される分の
フォーカス誤差が生ずる。従って、例えば投影光学系の
縮小倍率が1/4のときに、マスクの自重による撓み量
ΔZが300nmあったとすると、基板側では約20n
mのフォーカス誤差が生ずることになる。また、マスク
はU字形状に撓んでいるため、基板面に垂直な方向にお
ける基板の位置調整及び基板の姿勢(投影光学系の光軸
に対する基板の傾き)調整ではフォーカス誤差を取り除
くことはできない。
【0016】以上から、上記[2]のマスクの撓みに起
因するフォーカス誤差を低減することができれば、露光
装置を用いて基板上にパターンを形成する際に、均一な
線幅の微細なパターンを形成する上で極めて有利になる
と考えられる。以上の事情は、フォトマスクを製造する
場合のみならず、微細なパターンを形成して製造される
半導体集積回路等のマイクロデバイス一般についていえ
ることである。
因するフォーカス誤差を低減することができれば、露光
装置を用いて基板上にパターンを形成する際に、均一な
線幅の微細なパターンを形成する上で極めて有利になる
と考えられる。以上の事情は、フォトマスクを製造する
場合のみならず、微細なパターンを形成して製造される
半導体集積回路等のマイクロデバイス一般についていえ
ることである。
【0017】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、マスクの撓みに起因するフォ
ーカス等の誤差を低減することにより、均一な線幅の微
細なパターンを忠実に形成することができる露光方法及
び露光装置を提供することを目的とする。
みてなされたものであり、マスクの撓みに起因するフォ
ーカス等の誤差を低減することにより、均一な線幅の微
細なパターンを忠実に形成することができる露光方法及
び露光装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に
対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら
部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものでは
ない。
では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に
対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら
部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものでは
ない。
【0019】本発明の第1の観点によると、感応物体
(4)上に設定された区画領域(SH1〜SH4)に転
写すべきパターン(P1〜PN)が形成されたマスクを
介して露光する方法であって、前記パターンを複数の領
域に分割した部分パターン(161〜163)の像が前
記感応物体上でつなぎ合わされるように、前記部分パタ
ーン毎に該部分パターンと前記感応物体との相対的な位
置を調整しつつ該部分パターンを該感応物体上に順次露
光転写するようにした露光方法が提供される。
(4)上に設定された区画領域(SH1〜SH4)に転
写すべきパターン(P1〜PN)が形成されたマスクを
介して露光する方法であって、前記パターンを複数の領
域に分割した部分パターン(161〜163)の像が前
記感応物体上でつなぎ合わされるように、前記部分パタ
ーン毎に該部分パターンと前記感応物体との相対的な位
置を調整しつつ該部分パターンを該感応物体上に順次露
光転写するようにした露光方法が提供される。
【0020】マスクはパターンが形成されたパターン領
域で支持することは一般に困難であり、必然的にパター
ン領域の外側の領域(通常は遮光領域)で支持すること
になる。従って、マスクはその自重によって凹状の撓み
を生じる。従来はパターン領域の全体についての平均的
な最適フォーカス面に感応物体を設定して、区画領域に
転写すべきパターンを一度の露光で転写していた。しか
しながら、マスクのパターン領域内のある一部(例え
ば、中央部分)と他の一部(例えば、支持位置に近い部
分)に着目した場合、これらについての最適フォーカス
面はその撓みに応じて厳密には相違することになる。
域で支持することは一般に困難であり、必然的にパター
ン領域の外側の領域(通常は遮光領域)で支持すること
になる。従って、マスクはその自重によって凹状の撓み
を生じる。従来はパターン領域の全体についての平均的
な最適フォーカス面に感応物体を設定して、区画領域に
転写すべきパターンを一度の露光で転写していた。しか
しながら、マスクのパターン領域内のある一部(例え
ば、中央部分)と他の一部(例えば、支持位置に近い部
分)に着目した場合、これらについての最適フォーカス
面はその撓みに応じて厳密には相違することになる。
【0021】本発明では、区画領域に転写すべきパター
ンを複数の部分パターンに小分けして、感応物体上でつ
なぎ合わせつつ露光するようにしたので、各部分パター
ンについて、それぞれの最適フォーカス面に感応物体を
設定した状態で露光することができる。従って、上記
[2]のフォーカス誤差を低減することができ、その結
果、微細なパターンを高い精度で形成することができる
ようになる。
ンを複数の部分パターンに小分けして、感応物体上でつ
なぎ合わせつつ露光するようにしたので、各部分パター
ンについて、それぞれの最適フォーカス面に感応物体を
設定した状態で露光することができる。従って、上記
[2]のフォーカス誤差を低減することができ、その結
果、微細なパターンを高い精度で形成することができる
ようになる。
【0022】前記部分パターンの形状や数は、特に限定
されないが、前記マスクの支持に伴う撓みやスループッ
トを考慮して決定されることが好ましい。
されないが、前記マスクの支持に伴う撓みやスループッ
トを考慮して決定されることが好ましい。
【0023】本発明の第1の観点に係る露光方法におい
て、前記区画領域に転写すべきパターンを複数の短冊状
(長方形状)の領域に分割して、該短冊状の領域をその
長手方向に沿う第1方向に略直交する第2方向に配列的
に形成したマスクを用い、該短冊状の領域を前記部分パ
ターンとして露光するようにできる。この場合におい
て、前記マスクを少なくとも3つの支持位置で略水平に
支持するとともに、該支持位置の2つを通る第3方向と
前記第1方向が略平行となるように該マスクを支持した
状態で露光するようにできる。また、前記マスクを少な
くとも3つの支持位置で略水平に支持するとともに、該
支持位置の2つを通る第3方向についての該マスクの撓
み量及び該第3方向に水平面内で略直交する第4方向に
ついての該マスクの撓み量のうち該撓み量の大きいもの
に係る方向と前記第2方向とが略平行となるように該マ
スクを支持した状態で露光するようにしてもよい。
て、前記区画領域に転写すべきパターンを複数の短冊状
(長方形状)の領域に分割して、該短冊状の領域をその
長手方向に沿う第1方向に略直交する第2方向に配列的
に形成したマスクを用い、該短冊状の領域を前記部分パ
ターンとして露光するようにできる。この場合におい
て、前記マスクを少なくとも3つの支持位置で略水平に
支持するとともに、該支持位置の2つを通る第3方向と
前記第1方向が略平行となるように該マスクを支持した
状態で露光するようにできる。また、前記マスクを少な
くとも3つの支持位置で略水平に支持するとともに、該
支持位置の2つを通る第3方向についての該マスクの撓
み量及び該第3方向に水平面内で略直交する第4方向に
ついての該マスクの撓み量のうち該撓み量の大きいもの
に係る方向と前記第2方向とが略平行となるように該マ
スクを支持した状態で露光するようにしてもよい。
【0024】本発明の第1の観点に係る露光方法におい
て、前記部分パターンを投影系を介して前記感応物体上
に転写するようにし、前記部分パターンと前記感応物体
との位置合わせを、前記投影系の像面と前記感応物体と
を相対移動するフォーカス調整(該投影系の光軸方向の
位置の調整)及び/又はレベリング調整(該光軸に直交
する面に対する傾き調整)により行うようにできる。
て、前記部分パターンを投影系を介して前記感応物体上
に転写するようにし、前記部分パターンと前記感応物体
との位置合わせを、前記投影系の像面と前記感応物体と
を相対移動するフォーカス調整(該投影系の光軸方向の
位置の調整)及び/又はレベリング調整(該光軸に直交
する面に対する傾き調整)により行うようにできる。
【0025】本発明の第1の観点に係る露光方法におい
て、前記マスクの支持に伴う撓み量を前記部分パターン
の位置との関係で予め求めておき、該求めておいた撓み
量に基づいて、前記フォーカス調整及び/又はレベリン
グ調整を行うようにできる。
て、前記マスクの支持に伴う撓み量を前記部分パターン
の位置との関係で予め求めておき、該求めておいた撓み
量に基づいて、前記フォーカス調整及び/又はレベリン
グ調整を行うようにできる。
【0026】また、前記部分パターンの一部とこれに隣
接する部分パターンの一部とが重ね合わされるように露
光するようにできる。この場合において、前記部分パタ
ーンが重ね合わされる重合部を露光する露光光のエネル
ギー分布を徐々に小さくなるように傾斜的に設定するこ
とが好ましい。
接する部分パターンの一部とが重ね合わされるように露
光するようにできる。この場合において、前記部分パタ
ーンが重ね合わされる重合部を露光する露光光のエネル
ギー分布を徐々に小さくなるように傾斜的に設定するこ
とが好ましい。
【0027】本発明の第2の観点によると、感応物体
(4)上に設定された区画領域(SH1〜SH4)に転
写すべきパターン(P1〜PN)が形成されたマスク
(R1〜RN)を介して露光する露光装置であって、前
記区画領域に転写すべきパターンが複数の部分パターン
(161〜163)に分割されて形成されたマスクを少
なくとも3つの支持位置(200〜202)で略水平に
支持する支持装置(2)と、前記支持装置に支持された
前記マスクに形成された前記部分パターンの何れかと、
前記感応物体に設定された前記区画領域を分割した部分
区画領域(PH1〜PH3)の何れかとの相対的な位置
を調整する調整装置(6,9)とを備えた露光装置が提
供される。
(4)上に設定された区画領域(SH1〜SH4)に転
写すべきパターン(P1〜PN)が形成されたマスク
(R1〜RN)を介して露光する露光装置であって、前
記区画領域に転写すべきパターンが複数の部分パターン
(161〜163)に分割されて形成されたマスクを少
なくとも3つの支持位置(200〜202)で略水平に
支持する支持装置(2)と、前記支持装置に支持された
前記マスクに形成された前記部分パターンの何れかと、
前記感応物体に設定された前記区画領域を分割した部分
区画領域(PH1〜PH3)の何れかとの相対的な位置
を調整する調整装置(6,9)とを備えた露光装置が提
供される。
【0028】本発明の第2の観点に係る露光装置におい
て、前記マスクとして、前記区画領域に転写すべきパタ
ーンを複数の短冊状(長方形状)の領域に分割して、該
短冊状の領域をその長手方向に沿う第1方向に略直交す
る第2方向に配列的に形成したものを用い、これを前記
支持装置に支持させるとともに、前記調整装置に前記短
冊状の領域を前記部分パターンとして位置調整をさせる
ようにできる。
て、前記マスクとして、前記区画領域に転写すべきパタ
ーンを複数の短冊状(長方形状)の領域に分割して、該
短冊状の領域をその長手方向に沿う第1方向に略直交す
る第2方向に配列的に形成したものを用い、これを前記
支持装置に支持させるとともに、前記調整装置に前記短
冊状の領域を前記部分パターンとして位置調整をさせる
ようにできる。
【0029】この場合において、前記マスクを、前記支
持位置の2つを通る第3方向と前記第1方向が略平行と
なるように前記支持装置に支持させることができる。ま
た、前記マスクを、前記支持位置の2つを通る第3方向
についての前記マスクの撓み量及び該第3方向に水平面
内で略直交する第4方向についての該マスクの撓み量の
うち該撓み量の大きいものに係る方向と前記第2方向と
が略平行となるように前記支持装置に支持させるように
してもよい。
持位置の2つを通る第3方向と前記第1方向が略平行と
なるように前記支持装置に支持させることができる。ま
た、前記マスクを、前記支持位置の2つを通る第3方向
についての前記マスクの撓み量及び該第3方向に水平面
内で略直交する第4方向についての該マスクの撓み量の
うち該撓み量の大きいものに係る方向と前記第2方向と
が略平行となるように前記支持装置に支持させるように
してもよい。
【0030】本発明の第2の観点に係る露光装置におい
て、前記部分パターンの像を前記感応物体上に投影する
投影系を更に設け、前記調整装置として、前記投影系の
像面と前記感応物体とを相対移動するフォーカス調整機
構及びレベリング調整機構の少なくとも一方を含むもの
を採用することができる。この場合において、前記マス
クの支持に伴う撓み量を前記部分パターンの位置との関
係で予め求めて記憶された記憶装置と、前記記憶装置に
記憶された撓み量に基づいて、前記フォーカス調整機構
及び前記レベリング調整機構の少なくとも一方を制御す
る制御装置とをさらに備えることができる。
て、前記部分パターンの像を前記感応物体上に投影する
投影系を更に設け、前記調整装置として、前記投影系の
像面と前記感応物体とを相対移動するフォーカス調整機
構及びレベリング調整機構の少なくとも一方を含むもの
を採用することができる。この場合において、前記マス
クの支持に伴う撓み量を前記部分パターンの位置との関
係で予め求めて記憶された記憶装置と、前記記憶装置に
記憶された撓み量に基づいて、前記フォーカス調整機構
及び前記レベリング調整機構の少なくとも一方を制御す
る制御装置とをさらに備えることができる。
【0031】また、前記調整装置は、前記部分パターン
の一部とこれに隣接する部分パターンの一部とが重ね合
わされるように位置調整を行うようにできる。この場合
において、前記部分パターンが重ね合わされる重合部を
露光する露光光のエネルギー分布を徐々に小さくなるよ
うに傾斜的に設定する減光装置(Fj、127A〜12
7D)をさらに備えることが好ましい。
の一部とこれに隣接する部分パターンの一部とが重ね合
わされるように位置調整を行うようにできる。この場合
において、前記部分パターンが重ね合わされる重合部を
露光する露光光のエネルギー分布を徐々に小さくなるよ
うに傾斜的に設定する減光装置(Fj、127A〜12
7D)をさらに備えることが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る露
光装置の概略構成を示す図であり、この露光装置は、ス
テップ・アンド・リピート方式のスティチング型投影露
光装置である。なお、以下の説明においては、図1中に
示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座
標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。
XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行
となるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方
向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際には
XY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上
方向に設定される。
施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る露
光装置の概略構成を示す図であり、この露光装置は、ス
テップ・アンド・リピート方式のスティチング型投影露
光装置である。なお、以下の説明においては、図1中に
示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座
標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。
XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行
となるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方
向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際には
XY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上
方向に設定される。
【0033】図1において、光源100からの光(ここ
では、ArFエキシマレーザとする)としての紫外パル
ス光IL(以下、露光光ILと称する)は、照明光学系
1との間で光路を位置的にマッチングさせるための可動
ミラー等を含むビームマッチングユニット(BMU)1
01を通り、パイプ102を介して光アッテネータとし
ての可変減光器103に入射する。
では、ArFエキシマレーザとする)としての紫外パル
ス光IL(以下、露光光ILと称する)は、照明光学系
1との間で光路を位置的にマッチングさせるための可動
ミラー等を含むビームマッチングユニット(BMU)1
01を通り、パイプ102を介して光アッテネータとし
ての可変減光器103に入射する。
【0034】主制御系9は基板4上のレジストに対する
露光量を制御するため、光源100との間で通信するこ
とにより、発光の開始及び停止の制御、発振周波数及び
パルスエネルギーで定まる出力の制御を行うとともに、
可変減光器103における露光光ILに対する減光率を
段階的又は連続的に調整する。
露光量を制御するため、光源100との間で通信するこ
とにより、発光の開始及び停止の制御、発振周波数及び
パルスエネルギーで定まる出力の制御を行うとともに、
可変減光器103における露光光ILに対する減光率を
段階的又は連続的に調整する。
【0035】可変減光器103を通った露光光ILは、
所定の光軸に沿って配置されるレンズ系104、105
よりなるビーム整形光学系を経て、オプチカル・インテ
グレータ(ホモジナイザー)としてのフライアイレンズ
106に入射する。ここで、フライアイレンズ106を
用いる代わりに、ロッドインテグレータ(内面反射型イ
ンテグレータ)あるいは回折光学素子などを採用しても
よい。なお、フライアイレンズ106は、照度分布均一
性をさらに高めるために、直列に2段配置してもよい。
所定の光軸に沿って配置されるレンズ系104、105
よりなるビーム整形光学系を経て、オプチカル・インテ
グレータ(ホモジナイザー)としてのフライアイレンズ
106に入射する。ここで、フライアイレンズ106を
用いる代わりに、ロッドインテグレータ(内面反射型イ
ンテグレータ)あるいは回折光学素子などを採用しても
よい。なお、フライアイレンズ106は、照度分布均一
性をさらに高めるために、直列に2段配置してもよい。
【0036】フライアイレンズ106の射出面には開口
絞り系107が配置されている。開口絞り系107に
は、通常照明用の円形の開口絞り、複数の偏心した小開
口よりなる変形照明用の開口絞り、輪帯照明用の開口絞
り等が切り換え自在に配置されている。フライアイレン
ズ106から射出されて開口絞り系107の所定の開口
絞りを通過した露光光ILは、透過率が高く反射率が低
いビームスプリッタ108に入射する。ビームスプリッ
タ108で反射された光は光電検出器よりなるインテグ
レータセンサ109に入射し、インテグレータセンサ1
09の検出信号は不図示の信号線を介して主制御系9に
供給される。
絞り系107が配置されている。開口絞り系107に
は、通常照明用の円形の開口絞り、複数の偏心した小開
口よりなる変形照明用の開口絞り、輪帯照明用の開口絞
り等が切り換え自在に配置されている。フライアイレン
ズ106から射出されて開口絞り系107の所定の開口
絞りを通過した露光光ILは、透過率が高く反射率が低
いビームスプリッタ108に入射する。ビームスプリッ
タ108で反射された光は光電検出器よりなるインテグ
レータセンサ109に入射し、インテグレータセンサ1
09の検出信号は不図示の信号線を介して主制御系9に
供給される。
【0037】ビームスプリッタ108の透過率及び反射
率は予め高精度に計測されて、主制御系9内のメモリに
記憶されており、主制御系9は、インテグレータセンサ
109の検出信号より間接的に投影光学系3に対する露
光光ILの入射光量をモニタできるように構成されてい
る。
率は予め高精度に計測されて、主制御系9内のメモリに
記憶されており、主制御系9は、インテグレータセンサ
109の検出信号より間接的に投影光学系3に対する露
光光ILの入射光量をモニタできるように構成されてい
る。
【0038】ビームスプリッタ108を透過した露光光
ILは、レチクルブラインド機構110に入射する。レ
チクルブラインド機構110は、4枚の可動式のブライ
ンド(遮光板)111(A〜D)及びその駆動機構を備
えて構成されている。これら4枚のブラインド111を
それぞれ適宜な位置に設定することにより、投影光学系
3の視野内の略中央で矩形状の照明視野領域が形成され
る。
ILは、レチクルブラインド機構110に入射する。レ
チクルブラインド機構110は、4枚の可動式のブライ
ンド(遮光板)111(A〜D)及びその駆動機構を備
えて構成されている。これら4枚のブラインド111を
それぞれ適宜な位置に設定することにより、投影光学系
3の視野内の略中央で矩形状の照明視野領域が形成され
る。
【0039】レチクルブラインド機構110のブライン
ド111により矩形状に整形された露光光ILは、フィ
ルタステージFS上に載置された減光装置(減光手段)
としての濃度フィルタFjに入射する。濃度フィルタF
j(ここでは、F1〜F9の9枚とする)は、基本的に
図2(a)に示されているような構成である。図2
(a)は、濃度フィルタFjの構成の一例を示す上面図
である。この濃度フィルタFjは、例えば石英ガラス、
またはフッ素がドープされた石英ガラスなどのような光
透過性の基板上に、クロム等の遮光性材料を蒸着した遮
光部121と、該遮光性材料を蒸着しない透光部122
と、該遮光性材料をその存在確率を変化させながら蒸着
した減光部(減衰部)123とを有している。
ド111により矩形状に整形された露光光ILは、フィ
ルタステージFS上に載置された減光装置(減光手段)
としての濃度フィルタFjに入射する。濃度フィルタF
j(ここでは、F1〜F9の9枚とする)は、基本的に
図2(a)に示されているような構成である。図2
(a)は、濃度フィルタFjの構成の一例を示す上面図
である。この濃度フィルタFjは、例えば石英ガラス、
またはフッ素がドープされた石英ガラスなどのような光
透過性の基板上に、クロム等の遮光性材料を蒸着した遮
光部121と、該遮光性材料を蒸着しない透光部122
と、該遮光性材料をその存在確率を変化させながら蒸着
した減光部(減衰部)123とを有している。
【0040】透光部122の形状及び減光部123の外
形形状は長方形形状に形成されている。これは、以下の
理由による。従来の露光装置では、マスターレチクルR
iに形成されたパターンを一括して基板4に設定された
ショットに転写するため、透光部はパターンが形成され
ている領域の外形形状とほぼ相似な形状(略正方形)に
設定されていた。これに対し、詳細は後述するが、この
露光装置ではショットに転写するパターンを複数に分割
した部分パターンが形成されたマスターレチクルRiを
用い、これらの部分パターンを順次転写することによ
り、1つのショットに対してパターンを転写する。この
ために、透光部122の形状及び減光部123の外形形
状はマスターレチクルRiに形成された部分パターンに
ほぼ相似な短冊形状(長方形形状)に設定されている。
形形状は長方形形状に形成されている。これは、以下の
理由による。従来の露光装置では、マスターレチクルR
iに形成されたパターンを一括して基板4に設定された
ショットに転写するため、透光部はパターンが形成され
ている領域の外形形状とほぼ相似な形状(略正方形)に
設定されていた。これに対し、詳細は後述するが、この
露光装置ではショットに転写するパターンを複数に分割
した部分パターンが形成されたマスターレチクルRiを
用い、これらの部分パターンを順次転写することによ
り、1つのショットに対してパターンを転写する。この
ために、透光部122の形状及び減光部123の外形形
状はマスターレチクルRiに形成された部分パターンに
ほぼ相似な短冊形状(長方形形状)に設定されている。
【0041】減光部123は、ドット状に遮光性材料を
蒸着したもので、ドットサイズは、濃度フィルタFjを
図1に示した位置に設置している状態で、本例では濃度
フィルタFjとマスターレチクルRiとの間に配置され
る複数の光学素子(112〜116)を有する光学系の
解像限界以下となるものである。そのドットは、内側
(透光部122側)から外側(遮光部121側)に行く
に従って傾斜直線的に減光率が高くなるようにその存在
確率を増大させて形成されている。但し、そのドット
は、内側から外側に行くに従って曲線的に減光率が高く
なるようにその存在確率を増大させて形成されていても
よい。
蒸着したもので、ドットサイズは、濃度フィルタFjを
図1に示した位置に設置している状態で、本例では濃度
フィルタFjとマスターレチクルRiとの間に配置され
る複数の光学素子(112〜116)を有する光学系の
解像限界以下となるものである。そのドットは、内側
(透光部122側)から外側(遮光部121側)に行く
に従って傾斜直線的に減光率が高くなるようにその存在
確率を増大させて形成されている。但し、そのドット
は、内側から外側に行くに従って曲線的に減光率が高く
なるようにその存在確率を増大させて形成されていても
よい。
【0042】なお、ドット配置方法は、同一透過率部で
ドットを同一ピッチPで配置するよりも、Pに対して、
ガウス分布をもつ乱数Rを各ドット毎に発生させたもの
を加えたP+Rで配置するのがよい。その理由は、ドッ
ト配置によって回折光が発生し、場合によっては照明系
の開口数(NA)を超えて感光基板まで光が届かない現
象が起き、設計透過率からの誤差が大きくなるためであ
る。
ドットを同一ピッチPで配置するよりも、Pに対して、
ガウス分布をもつ乱数Rを各ドット毎に発生させたもの
を加えたP+Rで配置するのがよい。その理由は、ドッ
ト配置によって回折光が発生し、場合によっては照明系
の開口数(NA)を超えて感光基板まで光が届かない現
象が起き、設計透過率からの誤差が大きくなるためであ
る。
【0043】また、ドットサイズは全て同一サイズが望
ましい。その理由は、複数種のドットサイズを使用して
いると、前述の回折による設計透過率からの誤差が発生
した場合に、その誤差が複雑、即ち透過率補正が複雑に
なるからである。ところで、濃度フィルタの描画は、ド
ット形状誤差を小さくするため高加速EB描画機で描画
するのが望ましく、またドット形状は、プロセスによる
形状誤差が測定しやすい長方形(正方形)が望ましい。
形状誤差がある場合は、その誤差量が計測可能であれば
透過率補正がしやすい利点がある。
ましい。その理由は、複数種のドットサイズを使用して
いると、前述の回折による設計透過率からの誤差が発生
した場合に、その誤差が複雑、即ち透過率補正が複雑に
なるからである。ところで、濃度フィルタの描画は、ド
ット形状誤差を小さくするため高加速EB描画機で描画
するのが望ましく、またドット形状は、プロセスによる
形状誤差が測定しやすい長方形(正方形)が望ましい。
形状誤差がある場合は、その誤差量が計測可能であれば
透過率補正がしやすい利点がある。
【0044】遮光部121には、複数のアライメント用
のマーク124A,124B,124C,124Dが形
成されている。これらのマーク124A,124B,1
24C,124Dは、図2(a)に示されているよう
に、濃度フィルタFjの遮光部121の一部を除去し
て、矩形状あるいはその他の形状の開口(光透過部)1
24A,124B,124C,124Dを形成して、該
マークとすることができる。また、図2(b)に示した
マークを用いることもできる。図2(b)は濃度フィル
タFjに形成されるマークの一例を示す上面図である。
図2(b)では、複数のスリット状の開口からなるスリ
ットマーク125を採用している。このスリットマーク
125は、X方向及びY方向の位置を計測するために、
Y方向に形成されたスリットをX方向に配列したマーク
要素と、X方向に形成されたスリットをY方向に配列し
たマーク要素とを組み合わせたものである。
のマーク124A,124B,124C,124Dが形
成されている。これらのマーク124A,124B,1
24C,124Dは、図2(a)に示されているよう
に、濃度フィルタFjの遮光部121の一部を除去し
て、矩形状あるいはその他の形状の開口(光透過部)1
24A,124B,124C,124Dを形成して、該
マークとすることができる。また、図2(b)に示した
マークを用いることもできる。図2(b)は濃度フィル
タFjに形成されるマークの一例を示す上面図である。
図2(b)では、複数のスリット状の開口からなるスリ
ットマーク125を採用している。このスリットマーク
125は、X方向及びY方向の位置を計測するために、
Y方向に形成されたスリットをX方向に配列したマーク
要素と、X方向に形成されたスリットをY方向に配列し
たマーク要素とを組み合わせたものである。
【0045】濃度フィルタFjのZ方向の位置、Z方向
のチルト量、及び投影倍率は、マーク124A,124
B,124C,124Dの位置情報を計測した結果に基
づいて調整される。この計測には、例えば、試料台5に
少なくとも一部が設けられ、濃度フィルタFjのマーク
を撮像素子で検出する装置などを用いることができる。
この場合、濃度フィルタFjを光軸方向に移動して複数
Z位置でマーク124A,124B,124C,124
D又はマーク125を計測し、信号強度又は信号コント
ラストが最大となるZ位置を求め、これをベストフォー
カス位置とし、このベストフォーカス位置(投影光学系
3の物体面または像面と共役な位置)又はこのベストフ
ォーカス位置から一定量デフォーカスした位置に濃度フ
ィルタFjを配置する。本例では濃度フィルタFjは、
そのベストフォーカス位置からある一定量デフォーカス
した位置に設置されている。
のチルト量、及び投影倍率は、マーク124A,124
B,124C,124Dの位置情報を計測した結果に基
づいて調整される。この計測には、例えば、試料台5に
少なくとも一部が設けられ、濃度フィルタFjのマーク
を撮像素子で検出する装置などを用いることができる。
この場合、濃度フィルタFjを光軸方向に移動して複数
Z位置でマーク124A,124B,124C,124
D又はマーク125を計測し、信号強度又は信号コント
ラストが最大となるZ位置を求め、これをベストフォー
カス位置とし、このベストフォーカス位置(投影光学系
3の物体面または像面と共役な位置)又はこのベストフ
ォーカス位置から一定量デフォーカスした位置に濃度フ
ィルタFjを配置する。本例では濃度フィルタFjは、
そのベストフォーカス位置からある一定量デフォーカス
した位置に設置されている。
【0046】なお、濃度フィルタに設けるマークの数は
4つに限られるものではなく、濃度フィルタの設定精度
などに応じて少なくとも1つを設けておけばよい。さら
に、本例では照明光学系の光軸と中心がほぼ一致するよ
うに濃度フィルタが配置され、その中心(光軸)に関し
て対称に4つのマークを設けるものとしたが、濃度フィ
ルタに複数のマークを設けるときはその中心に関して点
対称とならないようにその複数のマークを配置する、あ
るいはその複数のマークは点対称に配置し、別に認識パ
ターンを形成することが望ましい。これは、照明光学系
内に濃度フィルタを配置してエネルギー分布を計測した
後にその濃度フィルタを取り出してその修正を加えて再
設定するとき、結果として照明光学系の光学特性(ディ
ストーションなど)を考慮して濃度フィルタの修正が行
われているため、その濃度フィルタが回転して再設定さ
れると、その修正が意味をなさなくなるためであり、元
の状態で濃度フィルタを再設定可能とするためである。
4つに限られるものではなく、濃度フィルタの設定精度
などに応じて少なくとも1つを設けておけばよい。さら
に、本例では照明光学系の光軸と中心がほぼ一致するよ
うに濃度フィルタが配置され、その中心(光軸)に関し
て対称に4つのマークを設けるものとしたが、濃度フィ
ルタに複数のマークを設けるときはその中心に関して点
対称とならないようにその複数のマークを配置する、あ
るいはその複数のマークは点対称に配置し、別に認識パ
ターンを形成することが望ましい。これは、照明光学系
内に濃度フィルタを配置してエネルギー分布を計測した
後にその濃度フィルタを取り出してその修正を加えて再
設定するとき、結果として照明光学系の光学特性(ディ
ストーションなど)を考慮して濃度フィルタの修正が行
われているため、その濃度フィルタが回転して再設定さ
れると、その修正が意味をなさなくなるためであり、元
の状態で濃度フィルタを再設定可能とするためである。
【0047】本実施形態においては、フィルタステージ
FSの側方に棚状のフィルタライブラリ16aが配置さ
れ、このフィルタライブラリ16aはZ方向に順次配列
されたL(Lは自然数)個の支持板17aを有し、支持
板17aに濃度フィルタF1,…,FLが載置されてい
る。フィルタライブラリ16aは、スライド装置18a
によってZ方向に移動自在に支持されており、フィルタ
ステージFSとフィルタライブラリ16aとの間に、回
転自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを備えた
ローダ19aが配置されている。主制御系9がスライド
装置18aを介してフィルタライブラリ16aのZ方向
の位置を調整した後、ローダ19aの動作を制御して、
フィルタライブラリ16a中の所望の支持板17aとフ
ィルタステージFSとの間で、所望の濃度フィルタF1
〜FLを受け渡しできるように構成されている。
FSの側方に棚状のフィルタライブラリ16aが配置さ
れ、このフィルタライブラリ16aはZ方向に順次配列
されたL(Lは自然数)個の支持板17aを有し、支持
板17aに濃度フィルタF1,…,FLが載置されてい
る。フィルタライブラリ16aは、スライド装置18a
によってZ方向に移動自在に支持されており、フィルタ
ステージFSとフィルタライブラリ16aとの間に、回
転自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを備えた
ローダ19aが配置されている。主制御系9がスライド
装置18aを介してフィルタライブラリ16aのZ方向
の位置を調整した後、ローダ19aの動作を制御して、
フィルタライブラリ16a中の所望の支持板17aとフ
ィルタステージFSとの間で、所望の濃度フィルタF1
〜FLを受け渡しできるように構成されている。
【0048】濃度フィルタFjの遮光部121、透光部
122、及び減光部123は、フィルタステージFSに
保持された状態で、マスターレチクルRiのパターン形
成面に対して共役な面と当該濃度フィルタFjとの光軸
に沿う方向の距離(寸法)に応じて、該パターン形成面
上で適正な形状となるように予め補正されて形成されて
いる。なお、本例では濃度フィルタFjがその共役面か
ら離れて配置される、即ちマスターレチクルRiのパタ
ーン形成面上で減光部123内のドットがデフォーカス
像となるので、その共役面との距離(間隔)によっては
ドットサイズを前述の解像限界以下としなくてもよい。
さらに、濃度フィルタFjをその共役面から離して配置
する代わりに、あるいはそれと組み合わせて、マスター
レチクルRiのパターン形成面上で減光部123内のド
ットの像を不鮮明にする構成(例えば、濃度フィルタF
jとマスターレチクルRiとの間に配置される拡散板を
微動可能とする)を採用してもよく、この場合にもドッ
トサイズを前述の解像限界以下としなくてもよい。ま
た、詳細は後述するが、マスターレチクルRiは複数の
マスターレチクルR1〜RNの何れかであり、それぞれ
親パターン36を分割した親パターンP1〜PNが形成
されたレチクルである。なお、前述したように、本実施
形態ではマスターレチクルR1〜RN各々に形成されて
いる親パターンP1〜PNはさらに分割されて複数の部
分パターンとして形成されている点に注意されたい。
122、及び減光部123は、フィルタステージFSに
保持された状態で、マスターレチクルRiのパターン形
成面に対して共役な面と当該濃度フィルタFjとの光軸
に沿う方向の距離(寸法)に応じて、該パターン形成面
上で適正な形状となるように予め補正されて形成されて
いる。なお、本例では濃度フィルタFjがその共役面か
ら離れて配置される、即ちマスターレチクルRiのパタ
ーン形成面上で減光部123内のドットがデフォーカス
像となるので、その共役面との距離(間隔)によっては
ドットサイズを前述の解像限界以下としなくてもよい。
さらに、濃度フィルタFjをその共役面から離して配置
する代わりに、あるいはそれと組み合わせて、マスター
レチクルRiのパターン形成面上で減光部123内のド
ットの像を不鮮明にする構成(例えば、濃度フィルタF
jとマスターレチクルRiとの間に配置される拡散板を
微動可能とする)を採用してもよく、この場合にもドッ
トサイズを前述の解像限界以下としなくてもよい。ま
た、詳細は後述するが、マスターレチクルRiは複数の
マスターレチクルR1〜RNの何れかであり、それぞれ
親パターン36を分割した親パターンP1〜PNが形成
されたレチクルである。なお、前述したように、本実施
形態ではマスターレチクルR1〜RN各々に形成されて
いる親パターンP1〜PNはさらに分割されて複数の部
分パターンとして形成されている点に注意されたい。
【0049】本実施形態では、濃度フィルタFjは、図
3(a)〜図3(i)に示されているように、F1〜F
9の9枚が設けられている。図3(a)〜図3(i)
は、本発明の実施形態による露光装置が備える濃度フィ
ルタの構成を示す図である。これらは、相互に減光部1
23の形状又は位置が異なっており、露光処理を行うべ
き部分ショット領域の4辺について、隣接する部分ショ
ット領域間でパターンの像が重ね合わされる部分である
重合部(以下、画面継ぎ部ともいう)が有るか否かに応
じて選択的に使用される。
3(a)〜図3(i)に示されているように、F1〜F
9の9枚が設けられている。図3(a)〜図3(i)
は、本発明の実施形態による露光装置が備える濃度フィ
ルタの構成を示す図である。これらは、相互に減光部1
23の形状又は位置が異なっており、露光処理を行うべ
き部分ショット領域の4辺について、隣接する部分ショ
ット領域間でパターンの像が重ね合わされる部分である
重合部(以下、画面継ぎ部ともいう)が有るか否かに応
じて選択的に使用される。
【0050】即ち、部分ショット領域配列がp(行)×
q(列)の行列である場合、部分ショット領域(1,
1)については図3(a)の濃度フィルタが、部分ショ
ット領域(1,2〜q−1)については図3(b)の濃
度フィルタが、部分ショット領域(1,q)については
図3(c)の濃度フィルタが、部分ショット領域(2〜
p−1,1)については図3(d)の濃度フィルタが、
部分ショット領域(2〜p−1,2〜q−1)について
は図3(e)の濃度フィルタが、部分ショット領域(2
〜p−1,q)については図3(f)の濃度フィルタ
が、部分ショット領域(p,1)については図3(g)
の濃度フィルタが、部分ショット領域(p,2〜q−
1)については図3(h)の濃度フィルタが、部分ショ
ット領域(p,q)については図3(i)の濃度フィル
タが使用される。
q(列)の行列である場合、部分ショット領域(1,
1)については図3(a)の濃度フィルタが、部分ショ
ット領域(1,2〜q−1)については図3(b)の濃
度フィルタが、部分ショット領域(1,q)については
図3(c)の濃度フィルタが、部分ショット領域(2〜
p−1,1)については図3(d)の濃度フィルタが、
部分ショット領域(2〜p−1,2〜q−1)について
は図3(e)の濃度フィルタが、部分ショット領域(2
〜p−1,q)については図3(f)の濃度フィルタ
が、部分ショット領域(p,1)については図3(g)
の濃度フィルタが、部分ショット領域(p,2〜q−
1)については図3(h)の濃度フィルタが、部分ショ
ット領域(p,q)については図3(i)の濃度フィル
タが使用される。
【0051】なお、濃度フィルタFjとしては、上述の
ような9種類に限定されることはなく、ショット形状若
しくはショット配列又は部分パターンの形状若しくはそ
の配列に応じて、その他の形状の減光部123を有する
ものを採用することができる。
ような9種類に限定されることはなく、ショット形状若
しくはショット配列又は部分パターンの形状若しくはそ
の配列に応じて、その他の形状の減光部123を有する
ものを採用することができる。
【0052】濃度フィルタFjを180度回転させて使
用できるようにすれば、例えば、図3(a)、図3
(b)、図3(c)、図3(d)及び図3(e)の5種
類の濃度フィルタFjを準備すれば、その余の濃度フィ
ルタは不要となり効率的である。さらには、濃度フィル
タFjは図3(e)に示すもの1種類とし、レチクルブ
ラインド機構110の4枚のブラインド111の位置を
選択的に設定して、また、マスターレチクルRiの遮光
帯を利用して、減光部123の4辺のうちの一又は複数
を対応するブラインド111で遮蔽するようすれば、単
一の濃度フィルタで、図3(a)〜図3(i)に示した
ような濃度フィルタ、その他の濃度フィルタの機能を実
現することができ、高効率的である。
用できるようにすれば、例えば、図3(a)、図3
(b)、図3(c)、図3(d)及び図3(e)の5種
類の濃度フィルタFjを準備すれば、その余の濃度フィ
ルタは不要となり効率的である。さらには、濃度フィル
タFjは図3(e)に示すもの1種類とし、レチクルブ
ラインド機構110の4枚のブラインド111の位置を
選択的に設定して、また、マスターレチクルRiの遮光
帯を利用して、減光部123の4辺のうちの一又は複数
を対応するブラインド111で遮蔽するようすれば、単
一の濃度フィルタで、図3(a)〜図3(i)に示した
ような濃度フィルタ、その他の濃度フィルタの機能を実
現することができ、高効率的である。
【0053】また、濃度フィルタFjとしては、上述の
ようなガラス基板上にクロム等の遮光性材料で減光部や
遮光部を形成したもののみならず、液晶素子等を用いて
遮光部や減光部の位置、減光部の減光特性を必要に応じ
て変更できるようにしたものを用いることもでき、この
場合には、濃度フィルタを複数準備する必要がなくなる
とともに、製造するワーキングレチクル(マイクロデバ
イス)の仕様上の各種の要請に柔軟に対応することがで
き、高効率的である。
ようなガラス基板上にクロム等の遮光性材料で減光部や
遮光部を形成したもののみならず、液晶素子等を用いて
遮光部や減光部の位置、減光部の減光特性を必要に応じ
て変更できるようにしたものを用いることもでき、この
場合には、濃度フィルタを複数準備する必要がなくなる
とともに、製造するワーキングレチクル(マイクロデバ
イス)の仕様上の各種の要請に柔軟に対応することがで
き、高効率的である。
【0054】フィルタステージFSは、保持している濃
度フィルタFjをXY平面内で回転方向及び並進方向に
微動又は移動する。不図示のレーザ干渉計によって、フ
ィルタステージFSのX座標、Y座標、及び回転角が計
測され、この計測値、及び主制御系9からの制御情報に
よってフィルタステージFSの動作が制御される。
度フィルタFjをXY平面内で回転方向及び並進方向に
微動又は移動する。不図示のレーザ干渉計によって、フ
ィルタステージFSのX座標、Y座標、及び回転角が計
測され、この計測値、及び主制御系9からの制御情報に
よってフィルタステージFSの動作が制御される。
【0055】濃度フィルタFjを通過した露光光IL
は、反射ミラー112及びコンデンサレンズ系113、
結像用レンズ系114、反射ミラー115、及び主コン
デンサレンズ系116を介して、マスターレチクルRi
の回路パターン領域上でブラインド111の矩形状の開
口部と相似な照明領域(マスターレチクルRiに露光光
ILが照射される領域)を一様な強度分布で照射する。
即ち、ブラインド111の開口部の配置面は、コンデン
サレンズ系113、結像用レンズ系114、及び主コン
デンサレンズ系116との合成系によってマスターレチ
クルRiのパターン形成面とほぼ共役となっている。な
お、本実施形態では、マスターレチクルRi上に設定さ
れる照明領域は、部分パターンの外形形状に応じて短冊
形状(長方形形状)に設定されている。
は、反射ミラー112及びコンデンサレンズ系113、
結像用レンズ系114、反射ミラー115、及び主コン
デンサレンズ系116を介して、マスターレチクルRi
の回路パターン領域上でブラインド111の矩形状の開
口部と相似な照明領域(マスターレチクルRiに露光光
ILが照射される領域)を一様な強度分布で照射する。
即ち、ブラインド111の開口部の配置面は、コンデン
サレンズ系113、結像用レンズ系114、及び主コン
デンサレンズ系116との合成系によってマスターレチ
クルRiのパターン形成面とほぼ共役となっている。な
お、本実施形態では、マスターレチクルRi上に設定さ
れる照明領域は、部分パターンの外形形状に応じて短冊
形状(長方形形状)に設定されている。
【0056】照明光学系1から射出された露光光ILに
より、レチクルステージ2に保持されたマスターレチク
ルRiが照明される。レチクルステージ2には、i番目
(i=1〜N)のマスターレチクルRiが保持されてい
る。本実施形態の露光装置で用いられるマスターレチク
ルRiには、基板4に設定されたショットに転写するパ
ターンを複数の短冊形状(長方形形状)の領域に分割し
た複数の部分パターンが形成されている。各部分パター
ンの配置は、マスターレチクルRiをレチクルステージ
2上に支持したときの該マスターレチクルRiの撓み方
を考慮してなされている。
より、レチクルステージ2に保持されたマスターレチク
ルRiが照明される。レチクルステージ2には、i番目
(i=1〜N)のマスターレチクルRiが保持されてい
る。本実施形態の露光装置で用いられるマスターレチク
ルRiには、基板4に設定されたショットに転写するパ
ターンを複数の短冊形状(長方形形状)の領域に分割し
た複数の部分パターンが形成されている。各部分パター
ンの配置は、マスターレチクルRiをレチクルステージ
2上に支持したときの該マスターレチクルRiの撓み方
を考慮してなされている。
【0057】図4(a)及び図4(b)は、この露光装
置で用いられるマスターレチクルRiの構成及びレチク
ルステージ2に保持されたマスターレチクルRiの撓み
方を示す図である。同図において、符号200,20
1,202を付して示した箇所は、マスターレチクルR
iをレチクルステージ2上に支持したときに、マスター
レチクルRiが支持される支持面(支持位置)を示して
いる。本実施形態では、マスターレチクルRiのそれぞ
れ互いに対向する2対の辺のうち、X方向に延びる1対
の辺150,151に沿うように、X方向に延びる形状
の支持面200,201,202が設定されており、一
方の辺150に沿って2つの支持面200,201が配
置され、他方の辺151に沿って1つの支持面202が
配置されている。
置で用いられるマスターレチクルRiの構成及びレチク
ルステージ2に保持されたマスターレチクルRiの撓み
方を示す図である。同図において、符号200,20
1,202を付して示した箇所は、マスターレチクルR
iをレチクルステージ2上に支持したときに、マスター
レチクルRiが支持される支持面(支持位置)を示して
いる。本実施形態では、マスターレチクルRiのそれぞ
れ互いに対向する2対の辺のうち、X方向に延びる1対
の辺150,151に沿うように、X方向に延びる形状
の支持面200,201,202が設定されており、一
方の辺150に沿って2つの支持面200,201が配
置され、他方の辺151に沿って1つの支持面202が
配置されている。
【0058】従って、マスターレチクルRiは、レチク
ルステージ2上に支持されたときにY方向に沿って大き
く撓み、X方向の撓み量は小さい。この撓み方を考慮し
て、マスターレチクルRiにはパX方向(第1方向)に
長手方向が設定された短冊形状の複数の部分パターン
(図4では、3つの部分パターン161,162,16
3)がY方向(第2方向)に配列されて形成されてい
る。
ルステージ2上に支持されたときにY方向に沿って大き
く撓み、X方向の撓み量は小さい。この撓み方を考慮し
て、マスターレチクルRiにはパX方向(第1方向)に
長手方向が設定された短冊形状の複数の部分パターン
(図4では、3つの部分パターン161,162,16
3)がY方向(第2方向)に配列されて形成されてい
る。
【0059】後述するように、本実施形態では部分パタ
ーン161,162,163を基板4の部分ショット領
域に転写する際に、スティチング露光により端部が重な
るように転写する。このため、部分パターン161,1
62,163は、基板4のショットに転写するパターン
を単純に3等分したものではなく、部分パターン161
の端部(周辺部)161bと部分パターン162のこれ
に対応する端部(周辺部)162aには同一のパターン
が形成され、部分パターン162の端部162bと部分
パターン163のこれに対応する端部163aには同一
のパターンが形成されている。よって、部分パターン1
61,162,163のY方向の長さをそれぞれY1,
Y2,Y3とすると、これらの和は従来のスティチング
型投影露光装置で用いられていたマスターレチクルに形
成されていた分割していないパターンのY方向の長さよ
りも長くなる。図中164,165は、マスターレチク
ルRiの位置合わせのためのレチクルアライメントマー
ク21B,21Aがそれぞれ形成されるアライメントマ
ーク形成領域である。
ーン161,162,163を基板4の部分ショット領
域に転写する際に、スティチング露光により端部が重な
るように転写する。このため、部分パターン161,1
62,163は、基板4のショットに転写するパターン
を単純に3等分したものではなく、部分パターン161
の端部(周辺部)161bと部分パターン162のこれ
に対応する端部(周辺部)162aには同一のパターン
が形成され、部分パターン162の端部162bと部分
パターン163のこれに対応する端部163aには同一
のパターンが形成されている。よって、部分パターン1
61,162,163のY方向の長さをそれぞれY1,
Y2,Y3とすると、これらの和は従来のスティチング
型投影露光装置で用いられていたマスターレチクルに形
成されていた分割していないパターンのY方向の長さよ
りも長くなる。図中164,165は、マスターレチク
ルRiの位置合わせのためのレチクルアライメントマー
ク21B,21Aがそれぞれ形成されるアライメントマ
ーク形成領域である。
【0060】図4(b)に示されているように、マスタ
ーレチクルRiがレチクルステージ2上に保持されたと
きのY方向に沿う撓み方は略U字形状となる。いま、マ
スターレチクルRiがレチクルステージ2上に保持され
た状態における部分パターン161の両端部161a,
161b間の撓み量をΔZ1、マスターレチクルRiの
底部(マスターレチクルRiの中央部CB)に対する部
分パターン161の一方の端部161b及び部分パター
ン163の一方の端部163aの間の撓み量をΔZ2、
部分パターン163の両端部163a,163b間の撓
み量をΔZ3とする。この撓みが生じていると、投影光
学系3の物体面に対する各部分パターン161,16
2,163のずれ量は、マスターレチクルRiの中央部
CBを基準に考えると、部分パターン161がΔZ1+
ΔZ2、部分パターン162がΔZ2、部分パターン1
63がΔZ2+ΔZ3となる。
ーレチクルRiがレチクルステージ2上に保持されたと
きのY方向に沿う撓み方は略U字形状となる。いま、マ
スターレチクルRiがレチクルステージ2上に保持され
た状態における部分パターン161の両端部161a,
161b間の撓み量をΔZ1、マスターレチクルRiの
底部(マスターレチクルRiの中央部CB)に対する部
分パターン161の一方の端部161b及び部分パター
ン163の一方の端部163aの間の撓み量をΔZ2、
部分パターン163の両端部163a,163b間の撓
み量をΔZ3とする。この撓みが生じていると、投影光
学系3の物体面に対する各部分パターン161,16
2,163のずれ量は、マスターレチクルRiの中央部
CBを基準に考えると、部分パターン161がΔZ1+
ΔZ2、部分パターン162がΔZ2、部分パターン1
63がΔZ2+ΔZ3となる。
【0061】再度、図1を参照する。レチクルステージ
2の側方に棚状のレチクルライブラリ16bが配置さ
れ、このレチクルライブラリ16bはZ方向に順次配列
されたN(Nは自然数)個の支持板17bを有し、支持
板17bにマスターレチクルR1,…,RNが載置され
ている。これらマスターレチクルR1,…,RNのパタ
ーンも上述した部分パターンと同様な部分パターンとさ
れている。レチクルライブラリ16bは、スライド装置
18bによってZ方向に移動自在に支持されており、レ
チクルステージ2とレチクルライブラリ16bとの間
に、回転自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを
備えたローダ19bが配置されている。主制御系9がス
ライド装置18bを介してレチクルライブラリ16bの
Z方向の位置を調整した後、ローダ19bの動作を制御
して、レチクルライブラリ16b中の所望の支持板17
bとレチクルステージ2との間で、所望のマスターレチ
クルF1〜FLを受け渡しできるように構成されてい
る。
2の側方に棚状のレチクルライブラリ16bが配置さ
れ、このレチクルライブラリ16bはZ方向に順次配列
されたN(Nは自然数)個の支持板17bを有し、支持
板17bにマスターレチクルR1,…,RNが載置され
ている。これらマスターレチクルR1,…,RNのパタ
ーンも上述した部分パターンと同様な部分パターンとさ
れている。レチクルライブラリ16bは、スライド装置
18bによってZ方向に移動自在に支持されており、レ
チクルステージ2とレチクルライブラリ16bとの間
に、回転自在でZ方向に所定範囲で移動できるアームを
備えたローダ19bが配置されている。主制御系9がス
ライド装置18bを介してレチクルライブラリ16bの
Z方向の位置を調整した後、ローダ19bの動作を制御
して、レチクルライブラリ16b中の所望の支持板17
bとレチクルステージ2との間で、所望のマスターレチ
クルF1〜FLを受け渡しできるように構成されてい
る。
【0062】マスターレチクルRiの照明領域内のパタ
ーンの像は、投影光学系3を介して縮小倍率1/α(α
は例えば5、又は4等)で、ワーキングレチクル用の基
板(ブランクス)4の表面に投影される。ここで、前述
した投影光学系3の物体面に対する各部分パターン16
1,162,163のずれ量は、投影光学系3の像面に
おいてフォーカス誤差として現れる。例えば、投影光学
系3の縮小倍率が1/4である場合には、部分パターン
161については(ΔZ1+ΔZ2)/16、部分パタ
ーン162についてはΔZ2/16、部分パターン16
3については(ΔZ2+ΔZ3)/16のフォーカス誤
差として現れる。
ーンの像は、投影光学系3を介して縮小倍率1/α(α
は例えば5、又は4等)で、ワーキングレチクル用の基
板(ブランクス)4の表面に投影される。ここで、前述
した投影光学系3の物体面に対する各部分パターン16
1,162,163のずれ量は、投影光学系3の像面に
おいてフォーカス誤差として現れる。例えば、投影光学
系3の縮小倍率が1/4である場合には、部分パターン
161については(ΔZ1+ΔZ2)/16、部分パタ
ーン162についてはΔZ2/16、部分パターン16
3については(ΔZ2+ΔZ3)/16のフォーカス誤
差として現れる。
【0063】レチクルステージ2は、保持しているマス
ターレチクルRiをXY平面内で回転方向及び並進方向
に移動する。また、本実施形態では、マスターレチクル
Riに形成された複数の部分パターンを順次基板4上に
転写する必要があるため、レチクルステージ2は、少な
くともY方向にマスターレチクルRiの幅程度の距離だ
け移動可能に構成されている。
ターレチクルRiをXY平面内で回転方向及び並進方向
に移動する。また、本実施形態では、マスターレチクル
Riに形成された複数の部分パターンを順次基板4上に
転写する必要があるため、レチクルステージ2は、少な
くともY方向にマスターレチクルRiの幅程度の距離だ
け移動可能に構成されている。
【0064】レチクルステージ2には不図示のレーザ干
渉計が設けられており、このレーザ干渉計によって、レ
チクルステージ2のX座標、Y座標、及び回転角が計測
され、この計測値、及び主制御系9からの制御情報によ
ってレチクルステージ2の動作が制御される。レチクル
ステージ2は、投影光学系3の光軸AX方向に移動可能
に構成されるとともに、光軸AXに対する角度を変更可
能に構成されている。これにより、マスターレチクルR
iのZ方向の位置及び姿勢をそれぞれ調整することがで
きる。これらは、主制御系9からの制御情報によって制
御される。
渉計が設けられており、このレーザ干渉計によって、レ
チクルステージ2のX座標、Y座標、及び回転角が計測
され、この計測値、及び主制御系9からの制御情報によ
ってレチクルステージ2の動作が制御される。レチクル
ステージ2は、投影光学系3の光軸AX方向に移動可能
に構成されるとともに、光軸AXに対する角度を変更可
能に構成されている。これにより、マスターレチクルR
iのZ方向の位置及び姿勢をそれぞれ調整することがで
きる。これらは、主制御系9からの制御情報によって制
御される。
【0065】一方、基板4は、基板の変形による位置ず
れが起きないように、本例では3本のピンで構成される
ホルダ上に無吸着またはソフト吸着され、この基板ホル
ダは試料台5上に固定され、試料台5は基板ステージ6
上に固定されている。なお、基板ホルダとしてピンチャ
ックホルダなどを用いて基板4を保持してもよい。
れが起きないように、本例では3本のピンで構成される
ホルダ上に無吸着またはソフト吸着され、この基板ホル
ダは試料台5上に固定され、試料台5は基板ステージ6
上に固定されている。なお、基板ホルダとしてピンチャ
ックホルダなどを用いて基板4を保持してもよい。
【0066】また、投影光学系3の光軸方向(Z方向)
に関する基板4の位置を検出する送光系AF1及び受光
系AF2を有する斜入射方式の多点焦点位置検出系(以
下、フォーカスセンサAFと呼ぶ)が設けられている。
このフォーカスセンサAFは、投影光学系3の視野内で
部分パターンの縮小像が投影される露光領域(部分ショ
ット領域に対応)内の複数の計測点にそれぞれ光ビーム
を照射するとともに、基板4で反射された光をそれぞれ
独立に受光して、各計測点における基板4のZ方向の位
置(本例では、所定の基準面、例えば投影光学系3の像
面に対する基板4の表面の位置ずれ量)を検出するもの
である。このフォーカスセンサAFの計測値は主制御系
9に出力され、主制御系9はその計測値に基づいて試料
台5を駆動し、基板4のフォーカス位置(光軸AX方向
の位置)、及び傾斜角の制御(フォーカス及びレベリン
グ調整)を行う。これにより、投影光学系3の露光領域
内で投影光学系3の像面と基板4上の各部分ショット領
域の表面とがほぼ合致する、即ち露光領域内で部分ショ
ット領域の全面が投影光学系3の焦点深度内に設定され
ることになる。また、後述するように、マスターレチク
ルRiの撓みに応じて生ずる部分パターン161,16
2,163の投影光学系4の像面側におけるフォーカス
誤差を基板4の姿勢を調整することにより補正する。本
例では、主制御系9がフォーカスセンサAFの出力とこ
のフォーカス誤差とに基づいて試料台5を駆動して基板
4の姿勢を調整することにより、基板4上の各部分ショ
ット領域毎にその表面を投影光学系3の像面とほぼ合致
させるようになっている。
に関する基板4の位置を検出する送光系AF1及び受光
系AF2を有する斜入射方式の多点焦点位置検出系(以
下、フォーカスセンサAFと呼ぶ)が設けられている。
このフォーカスセンサAFは、投影光学系3の視野内で
部分パターンの縮小像が投影される露光領域(部分ショ
ット領域に対応)内の複数の計測点にそれぞれ光ビーム
を照射するとともに、基板4で反射された光をそれぞれ
独立に受光して、各計測点における基板4のZ方向の位
置(本例では、所定の基準面、例えば投影光学系3の像
面に対する基板4の表面の位置ずれ量)を検出するもの
である。このフォーカスセンサAFの計測値は主制御系
9に出力され、主制御系9はその計測値に基づいて試料
台5を駆動し、基板4のフォーカス位置(光軸AX方向
の位置)、及び傾斜角の制御(フォーカス及びレベリン
グ調整)を行う。これにより、投影光学系3の露光領域
内で投影光学系3の像面と基板4上の各部分ショット領
域の表面とがほぼ合致する、即ち露光領域内で部分ショ
ット領域の全面が投影光学系3の焦点深度内に設定され
ることになる。また、後述するように、マスターレチク
ルRiの撓みに応じて生ずる部分パターン161,16
2,163の投影光学系4の像面側におけるフォーカス
誤差を基板4の姿勢を調整することにより補正する。本
例では、主制御系9がフォーカスセンサAFの出力とこ
のフォーカス誤差とに基づいて試料台5を駆動して基板
4の姿勢を調整することにより、基板4上の各部分ショ
ット領域毎にその表面を投影光学系3の像面とほぼ合致
させるようになっている。
【0067】この試料台5上には位置決め用の基準マー
ク部材12及び基板4上に照度分布を検出する照度分布
検出センサ(いわゆる照度ムラセンサ)126が固定さ
れている。また、基板ステージ6は、ベース7上で例え
ばリニアモータによりX方向、Y方向に試料台5(基板
4)を移動し位置決めする。
ク部材12及び基板4上に照度分布を検出する照度分布
検出センサ(いわゆる照度ムラセンサ)126が固定さ
れている。また、基板ステージ6は、ベース7上で例え
ばリニアモータによりX方向、Y方向に試料台5(基板
4)を移動し位置決めする。
【0068】また、試料台5の上部には移動鏡8mが固
定されており、この移動鏡8mにはレーザ干渉計8が対
向して配置されている。なお、図1においては、図示を
簡略化しているが、移動鏡8mは、試料台5上において
X方向に延びた移動鏡とY方向に延びた移動鏡とが設け
られており、各々の移動鏡に対向してレーザ干渉計が設
けられている。レーザ干渉計8によって試料台5のX座
標、Y座標、及び回転角が計測され、この計測値がステ
ージ制御系10、及び主制御系9に供給されている。ス
テージ制御系10は、その計測値、及び主制御系9から
の制御情報に基づいて、基板ステージ6のリニアモータ
等の動作を制御する。さらに、図1においては図示を省
略しているが、レチクルステージ2に設けられたレーザ
干渉計からの計測結果が主制御系9に供給されており、
この計測結果に応じて主制御系9はレチクルステージ2
のX座量、Y座標、及び回転角、Z座標、及び光軸AX
に対する角度を制御する。
定されており、この移動鏡8mにはレーザ干渉計8が対
向して配置されている。なお、図1においては、図示を
簡略化しているが、移動鏡8mは、試料台5上において
X方向に延びた移動鏡とY方向に延びた移動鏡とが設け
られており、各々の移動鏡に対向してレーザ干渉計が設
けられている。レーザ干渉計8によって試料台5のX座
標、Y座標、及び回転角が計測され、この計測値がステ
ージ制御系10、及び主制御系9に供給されている。ス
テージ制御系10は、その計測値、及び主制御系9から
の制御情報に基づいて、基板ステージ6のリニアモータ
等の動作を制御する。さらに、図1においては図示を省
略しているが、レチクルステージ2に設けられたレーザ
干渉計からの計測結果が主制御系9に供給されており、
この計測結果に応じて主制御系9はレチクルステージ2
のX座量、Y座標、及び回転角、Z座標、及び光軸AX
に対する角度を制御する。
【0069】次に、照度分布検出センサ126の詳細に
ついて説明する。図5(a)及び図5(b)は照度分布
検出センサ126の構成を示す図である。この照度分布
検出センサ126は、露光光ILが投影光学系3を介し
て照明されている状態で基板ステージ6を基板4に水平
な面内で移動させることにより露光光ILの空間分布、
即ち露光光の強度分布(照度分布)を計測するためのも
のである。図5(a)に示すように、照度分布検出セン
サ126は、矩形(本実施形態においては正方形)状の
開口54を有する遮光板55の下側に光電センサ56を
設けて構成され、光電センサ56による検出信号は、主
制御系9に出力される。なお、開口54の下側に光電セ
ンサ56を設けずに、ライトガイドなどにより光を導い
て他の部分で光電センサなどにより受光量を検出するよ
うにしてもよい。
ついて説明する。図5(a)及び図5(b)は照度分布
検出センサ126の構成を示す図である。この照度分布
検出センサ126は、露光光ILが投影光学系3を介し
て照明されている状態で基板ステージ6を基板4に水平
な面内で移動させることにより露光光ILの空間分布、
即ち露光光の強度分布(照度分布)を計測するためのも
のである。図5(a)に示すように、照度分布検出セン
サ126は、矩形(本実施形態においては正方形)状の
開口54を有する遮光板55の下側に光電センサ56を
設けて構成され、光電センサ56による検出信号は、主
制御系9に出力される。なお、開口54の下側に光電セ
ンサ56を設けずに、ライトガイドなどにより光を導い
て他の部分で光電センサなどにより受光量を検出するよ
うにしてもよい。
【0070】遮光板55は、通常石英等の基板にクロム
(Cr)等の金属を蒸着することにより形成されるが、
クロム等の金属を蒸着すると、遮光板55上に露光され
た露光光の反射率が高く露光光の反射量が多い。その結
果、遮光板55による反射光が投影光学系やレチクルで
反射されることによりフレアが発生する。この照度分布
検出センサ126は、基板4が露光されるときの露光光
の空間分布を計測するために設けられるものであり、実
際の露光時における露光光の空間分布を計測することが
最も好ましい。しかし、露光光の空間分布の計測を行う
際に、実際の露光時の状況と異なる状況、つまり露光光
の反射量が多くなる状況があると、実際の露光時におけ
る露光光の空間分布を正確に計測することができない。
(Cr)等の金属を蒸着することにより形成されるが、
クロム等の金属を蒸着すると、遮光板55上に露光され
た露光光の反射率が高く露光光の反射量が多い。その結
果、遮光板55による反射光が投影光学系やレチクルで
反射されることによりフレアが発生する。この照度分布
検出センサ126は、基板4が露光されるときの露光光
の空間分布を計測するために設けられるものであり、実
際の露光時における露光光の空間分布を計測することが
最も好ましい。しかし、露光光の空間分布の計測を行う
際に、実際の露光時の状況と異なる状況、つまり露光光
の反射量が多くなる状況があると、実際の露光時におけ
る露光光の空間分布を正確に計測することができない。
【0071】そこで、本実施形態においては、露光時に
おける実際の露光光の空間分布になるべく近い計測を行
うために、遮光板55上面の反射率を、基板4の反射率
とほぼ同程度として反射光による影響を低減している。
遮光板55の上面には露光光の波長域において基板4の
反射率と同程度の反射率を有する膜が形成されている。
この膜を実現するためには、例えば、図5(b)に示す
ように、石英の透明基板57上にクロム58を蒸着し、
さらにクロム58上に酸化クロムの薄膜59を形成し、
その上に基板4に塗布されるフォトレジストと同じフォ
トレジスト60を同じ膜厚で塗布してもよい。このよう
な遮光板55上面の反射率は、その表面に形成される膜
の材質のみならず、膜厚や構成(積層数、各層厚、各層
の材質等)適宜に選択することにより調整することがで
きる。基板4に反射防止膜等が形成されている場合に
は、そのような条件の全てをも考慮して、該遮光板55
上面の反射率を設定する。
おける実際の露光光の空間分布になるべく近い計測を行
うために、遮光板55上面の反射率を、基板4の反射率
とほぼ同程度として反射光による影響を低減している。
遮光板55の上面には露光光の波長域において基板4の
反射率と同程度の反射率を有する膜が形成されている。
この膜を実現するためには、例えば、図5(b)に示す
ように、石英の透明基板57上にクロム58を蒸着し、
さらにクロム58上に酸化クロムの薄膜59を形成し、
その上に基板4に塗布されるフォトレジストと同じフォ
トレジスト60を同じ膜厚で塗布してもよい。このよう
な遮光板55上面の反射率は、その表面に形成される膜
の材質のみならず、膜厚や構成(積層数、各層厚、各層
の材質等)適宜に選択することにより調整することがで
きる。基板4に反射防止膜等が形成されている場合に
は、そのような条件の全てをも考慮して、該遮光板55
上面の反射率を設定する。
【0072】かかる照度分布検出センサ126を用い
て、遮光板55に形成された開口54を通過してきた露
光光を、基板ステージ6を基板4表面に水平な面内で移
動させつつ計測することにより、実際の露光時における
露光光の空間分布とほぼ同じ空間分布を計測することが
できる。
て、遮光板55に形成された開口54を通過してきた露
光光を、基板ステージ6を基板4表面に水平な面内で移
動させつつ計測することにより、実際の露光時における
露光光の空間分布とほぼ同じ空間分布を計測することが
できる。
【0073】また、主制御系9には、磁気ディスク装置
等の記憶装置11が接続され、記憶装置11に、露光デ
ータファイルが格納されている。露光データファイルに
は、マスターレチクルR1〜RNの設計情報、マスター
レチクルR1〜RNの相互の位置関係、マスターレチク
ルR1〜RNに形成された部分パターン毎に対応する濃
度フィルタF1〜FLの対応関係、アライメント情報等
が記録されている。さらに、本実施形態では、露光デー
タファイルに、マスターレチクルR1〜RN各々をレチ
クルステージ2上に支持したときの撓み量が各部分パタ
ーンのXY平面内における位置との関係で記憶されてい
るとともに、投影光学系3の光学特性を示す情報や基板
4の平坦性に関する情報等も記憶されている。
等の記憶装置11が接続され、記憶装置11に、露光デ
ータファイルが格納されている。露光データファイルに
は、マスターレチクルR1〜RNの設計情報、マスター
レチクルR1〜RNの相互の位置関係、マスターレチク
ルR1〜RNに形成された部分パターン毎に対応する濃
度フィルタF1〜FLの対応関係、アライメント情報等
が記録されている。さらに、本実施形態では、露光デー
タファイルに、マスターレチクルR1〜RN各々をレチ
クルステージ2上に支持したときの撓み量が各部分パタ
ーンのXY平面内における位置との関係で記憶されてい
るとともに、投影光学系3の光学特性を示す情報や基板
4の平坦性に関する情報等も記憶されている。
【0074】マスターレチクルR1〜RNの撓み量は、
前述した部分パターン毎の撓み量(ΔZ1+ΔZ2、Δ
Z2、ΔZ2+ΔZ3)である。露光データファイルに
記憶されている撓み量は、予めマスターレチクルR1〜
RNをレチクルステージ2上に支持して、実際に測定し
た撓み量である。但し、この撓み量は設計データに基づ
いて理論的に計算することにより求めてもよい。
前述した部分パターン毎の撓み量(ΔZ1+ΔZ2、Δ
Z2、ΔZ2+ΔZ3)である。露光データファイルに
記憶されている撓み量は、予めマスターレチクルR1〜
RNをレチクルステージ2上に支持して、実際に測定し
た撓み量である。但し、この撓み量は設計データに基づ
いて理論的に計算することにより求めてもよい。
【0075】投影光学系3の光学特性を示す情報は、例
えば、像面の傾斜及び像面の湾曲等である。この情報
は、投影光学系3の設計値から得られる情報又は露光装
置を組み上げたときの投影光学系3の光学特性の実測値
である。なお、温度及び気圧により投影光学系3の光学
特性は変化する。このため、その光学特性を調整する機
構を投影光学系3に設け、この機構により投影光学系3
の光学特性を調整したときには記憶装置11内の露光デ
ータファイルに記憶されている投影光学系3の光学特性
を示す情報を更新するようにすることが好ましい。
えば、像面の傾斜及び像面の湾曲等である。この情報
は、投影光学系3の設計値から得られる情報又は露光装
置を組み上げたときの投影光学系3の光学特性の実測値
である。なお、温度及び気圧により投影光学系3の光学
特性は変化する。このため、その光学特性を調整する機
構を投影光学系3に設け、この機構により投影光学系3
の光学特性を調整したときには記憶装置11内の露光デ
ータファイルに記憶されている投影光学系3の光学特性
を示す情報を更新するようにすることが好ましい。
【0076】また、前述したように、基板4は、3本の
ピンで構成されるホルダ上に支持されているため、基板
4も自重で撓む。上記の基板4の平坦性に関する情報と
は、基板4をホルダ上に載置したときの撓み量及び基板
4自体の平坦性を含む情報である。
ピンで構成されるホルダ上に支持されているため、基板
4も自重で撓む。上記の基板4の平坦性に関する情報と
は、基板4をホルダ上に載置したときの撓み量及び基板
4自体の平坦性を含む情報である。
【0077】本実施形態の露光装置は、1つのマスター
レチクルに形成された複数の部分パターンを重ね継ぎ露
光しつつ1つのショットを露光し、さらに複数のマスタ
ーレチクルを用いてショット間の重ね継ぎ露光を行うも
のである。この露光装置は、半導体集積回路を製造する
際に用いられるのみならず、レチクルを製造する際にも
用いられる。ここで、マスターレチクルRiとこの露光
装置を用いて製造されるレチクル、即ちワーキングレチ
クルの製造方法の概略について説明する。
レチクルに形成された複数の部分パターンを重ね継ぎ露
光しつつ1つのショットを露光し、さらに複数のマスタ
ーレチクルを用いてショット間の重ね継ぎ露光を行うも
のである。この露光装置は、半導体集積回路を製造する
際に用いられるのみならず、レチクルを製造する際にも
用いられる。ここで、マスターレチクルRiとこの露光
装置を用いて製造されるレチクル、即ちワーキングレチ
クルの製造方法の概略について説明する。
【0078】図6は、マスターレチクルRiを用いてレ
チクル(ワーキングレチクル)を製造する際の製造工程
を説明するための図である。図6中に示したワーキング
レチクル34が最終的に製造されるレチクルである。こ
のワーキングレチクル34は、石英ガラス等からなる光
透過性の基板(ブランクス)の一面に、クロム(C
r)、ケイ化モリブデン(MoSi2等)、又はその他
のマスク材料によって転写用の原版パターン27を形成
したものである。また、その原版パターン27を挟むよ
うに2つのアライメントマーク24A,24Bが形成さ
れている。
チクル(ワーキングレチクル)を製造する際の製造工程
を説明するための図である。図6中に示したワーキング
レチクル34が最終的に製造されるレチクルである。こ
のワーキングレチクル34は、石英ガラス等からなる光
透過性の基板(ブランクス)の一面に、クロム(C
r)、ケイ化モリブデン(MoSi2等)、又はその他
のマスク材料によって転写用の原版パターン27を形成
したものである。また、その原版パターン27を挟むよ
うに2つのアライメントマーク24A,24Bが形成さ
れている。
【0079】ワーキングレチクル34は、光学式の投影
露光装置の投影光学系を介して、1/β倍(βは1より
大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,5,
又は6等)の縮小投影で使用されるものである。即ち、
図6において、ワーキングレチクル34の原版パターン
27の1/β倍の縮小像27Wを、フォトレジストが塗
布されたウエハW上の各ショット領域48に露光した
後、現像やエッチング等を行うことによって、その各シ
ョット領域48に所定の回路パターン35が形成され
る。
露光装置の投影光学系を介して、1/β倍(βは1より
大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,5,
又は6等)の縮小投影で使用されるものである。即ち、
図6において、ワーキングレチクル34の原版パターン
27の1/β倍の縮小像27Wを、フォトレジストが塗
布されたウエハW上の各ショット領域48に露光した
後、現像やエッチング等を行うことによって、その各シ
ョット領域48に所定の回路パターン35が形成され
る。
【0080】図6において、まず最終的に製造される半
導体デバイスのあるレイヤの回路パターン35が設計さ
れる。回路パターン35は直交する辺の幅がdX,dY
の矩形の領域内に種々のライン・アンド・スペースパタ
ーン(又は孤立パターン)等を形成したものである。こ
の実施形態では、その回路パターン35をβ倍して、直
交する辺の幅がβ・dX,β・dYの矩形の領域からな
る原版パターン27をコンピュータの画像データ上で作
成する。β倍は、ワーキングレチクル34が使用される
投影露光装置の縮小倍率(1/β)の逆数である。な
お、反転投影されるときは反転して拡大される。
導体デバイスのあるレイヤの回路パターン35が設計さ
れる。回路パターン35は直交する辺の幅がdX,dY
の矩形の領域内に種々のライン・アンド・スペースパタ
ーン(又は孤立パターン)等を形成したものである。こ
の実施形態では、その回路パターン35をβ倍して、直
交する辺の幅がβ・dX,β・dYの矩形の領域からな
る原版パターン27をコンピュータの画像データ上で作
成する。β倍は、ワーキングレチクル34が使用される
投影露光装置の縮小倍率(1/β)の逆数である。な
お、反転投影されるときは反転して拡大される。
【0081】次に、原版パターン27をα倍(αは1よ
り大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,
5,又は6等)して、直交する辺の幅がα・β・dX,
α・β・dYの矩形の領域よりなる親パターン36を画
像データ上で作成し、その親パターン36を縦横にそれ
ぞれα個に分割して、α×α個の親パターンP1,P
2,P3,…,PN(N=α2)を画像データ上で作成
する。図6では、α=5の場合が示されている。なお、
倍率αはワーキングレチクル34の製造に用いられる投
影露光装置の投影倍率(本例では図1中の投影光学系3
の倍率)の逆数である。また、この親パターン36の分
割数αは、必ずしも原版パターン27から親パターン3
6への倍率αに合致させる必要はない。その後、それら
の親パターンPi(i=1〜N)について、それぞれ電
子ビーム描画装置(又はレーザビーム描画装置等も使用
できる)用の描画データを生成し、その親パターンPi
をそれぞれ等倍で、親マスクとしてのマスターレチクル
Ri上に転写する。
り大きい整数、又は半整数等であり、一例として4,
5,又は6等)して、直交する辺の幅がα・β・dX,
α・β・dYの矩形の領域よりなる親パターン36を画
像データ上で作成し、その親パターン36を縦横にそれ
ぞれα個に分割して、α×α個の親パターンP1,P
2,P3,…,PN(N=α2)を画像データ上で作成
する。図6では、α=5の場合が示されている。なお、
倍率αはワーキングレチクル34の製造に用いられる投
影露光装置の投影倍率(本例では図1中の投影光学系3
の倍率)の逆数である。また、この親パターン36の分
割数αは、必ずしも原版パターン27から親パターン3
6への倍率αに合致させる必要はない。その後、それら
の親パターンPi(i=1〜N)について、それぞれ電
子ビーム描画装置(又はレーザビーム描画装置等も使用
できる)用の描画データを生成し、その親パターンPi
をそれぞれ等倍で、親マスクとしてのマスターレチクル
Ri上に転写する。
【0082】例えば、1枚目のマスターレチクルR1を
製造する際には、石英ガラス等の光透過性の基板上にク
ロム、又はケイ化モリブデン等のマスク材料の薄膜を形
成し、この上に電子線レジストを塗布した後、電子ビー
ム描画装置を用いてその電子線レジスト上に1番目の親
パターンP1の等倍の潜像を描画する。このとき、親パ
ターンP1は複数(ここでは3つ)に分割されて描画さ
れる。分割された部分パターン161,162,163
の周辺部(端部)は、隣り合う部分パターン161,1
62,163及び他の親マスクのパターンとの重ね合わ
せのため、単純に分割するのではなく、それぞれその重
合部の分だけ広めの領域となっていることは上述した通
りである。その後、電子線レジストの現像を行ってか
ら、エッチング、及びレジスト剥離等を施すことによっ
て、マスターレチクルR1上のパターン領域20に親パ
ターンP1が形成される。
製造する際には、石英ガラス等の光透過性の基板上にク
ロム、又はケイ化モリブデン等のマスク材料の薄膜を形
成し、この上に電子線レジストを塗布した後、電子ビー
ム描画装置を用いてその電子線レジスト上に1番目の親
パターンP1の等倍の潜像を描画する。このとき、親パ
ターンP1は複数(ここでは3つ)に分割されて描画さ
れる。分割された部分パターン161,162,163
の周辺部(端部)は、隣り合う部分パターン161,1
62,163及び他の親マスクのパターンとの重ね合わ
せのため、単純に分割するのではなく、それぞれその重
合部の分だけ広めの領域となっていることは上述した通
りである。その後、電子線レジストの現像を行ってか
ら、エッチング、及びレジスト剥離等を施すことによっ
て、マスターレチクルR1上のパターン領域20に親パ
ターンP1が形成される。
【0083】また、マスターレチクルR1上には、親パ
ターンP1に対して所定の位置関係で2次元マークより
なるアライメントマーク21A,21Bを形成してお
く。このアライメントマーク21A,21Bは図4に示
したアライメントマーク形成領域164,165内に形
成されており、この実施形態では、部分パターン16
1,162,163各々に対応して形成されている。同
様に他のマスターレチクルRiにも、電子ビーム描画装
置等を用いてそれぞれ親パターンPi、及びアライメン
トマーク21A,21Bが形成される。このアライメン
トマーク21A,21Bは、基板又は濃度フィルタに対
する位置合わせに使用される。
ターンP1に対して所定の位置関係で2次元マークより
なるアライメントマーク21A,21Bを形成してお
く。このアライメントマーク21A,21Bは図4に示
したアライメントマーク形成領域164,165内に形
成されており、この実施形態では、部分パターン16
1,162,163各々に対応して形成されている。同
様に他のマスターレチクルRiにも、電子ビーム描画装
置等を用いてそれぞれ親パターンPi、及びアライメン
トマーク21A,21Bが形成される。このアライメン
トマーク21A,21Bは、基板又は濃度フィルタに対
する位置合わせに使用される。
【0084】このように、電子ビーム描画装置(又はレ
ーザビーム描画装置)で描画する各親パターンPiは、
原版パターン27をα倍に拡大したパターンであるた
め、各描画データの量は、原版パターン27を直接描画
する場合に比べて1/α2程度に減少している。さら
に、親パターンPiの最小線幅は、原版パターン27の
最小線幅に比べてα倍(例えば5倍、又は4倍等)であ
るため、各親パターンPiは、それぞれ従来の電子線レ
ジストを用いて電子ビーム描画装置によって短時間に、
かつ高精度に描画できる。また、一度N枚のマスターレ
チクルR1〜RNを製造すれば、後はそれらを繰り返し
使用することによって、必要な枚数のワーキングレチク
ル34を製造できるため、マスターレチクルR1〜RN
を製造するための時間は、大きな負担ではない。
ーザビーム描画装置)で描画する各親パターンPiは、
原版パターン27をα倍に拡大したパターンであるた
め、各描画データの量は、原版パターン27を直接描画
する場合に比べて1/α2程度に減少している。さら
に、親パターンPiの最小線幅は、原版パターン27の
最小線幅に比べてα倍(例えば5倍、又は4倍等)であ
るため、各親パターンPiは、それぞれ従来の電子線レ
ジストを用いて電子ビーム描画装置によって短時間に、
かつ高精度に描画できる。また、一度N枚のマスターレ
チクルR1〜RNを製造すれば、後はそれらを繰り返し
使用することによって、必要な枚数のワーキングレチク
ル34を製造できるため、マスターレチクルR1〜RN
を製造するための時間は、大きな負担ではない。
【0085】このようにして製造されたN枚のマスター
レチクルRiを用い、マスターレチクルRiの親パター
ンPiの1/α倍の縮小像を画面継ぎを行いながら転写
することによりワーキングレチクル34が製造される。
ここで、ワーキングレチクル34に設定されたショット
領域各々を露光する場合には、マスターレチクルRiに
形成された部分パターン161,162,163の一部
を重ね合わせつつ露光を行う。また、そのショットに隣
接して既に露光が終了しているショットがある場合に
は、そのショットと部分パターンの1/α倍の縮小像と
を一部重ね合わせつつ転写する。
レチクルRiを用い、マスターレチクルRiの親パター
ンPiの1/α倍の縮小像を画面継ぎを行いながら転写
することによりワーキングレチクル34が製造される。
ここで、ワーキングレチクル34に設定されたショット
領域各々を露光する場合には、マスターレチクルRiに
形成された部分パターン161,162,163の一部
を重ね合わせつつ露光を行う。また、そのショットに隣
接して既に露光が終了しているショットがある場合に
は、そのショットと部分パターンの1/α倍の縮小像と
を一部重ね合わせつつ転写する。
【0086】マスターレチクルRiに形成されている部
分パターン161,162,163の縮小像を転写する
際には、マスターレチクルRiの撓みに起因して投影光
学系3の像面側において、以下に示す前述したフォーカ
ス誤差が生じている。
分パターン161,162,163の縮小像を転写する
際には、マスターレチクルRiの撓みに起因して投影光
学系3の像面側において、以下に示す前述したフォーカ
ス誤差が生じている。
【0087】
部分パターン161 … (ΔZ1+ΔZ2)/16
部分パターン162 … ΔZ2/16
部分パターン163 … (ΔZ2+ΔZ3)/16
【0088】部分パターン161、163については、
図4に示したように、傾斜成分が支配的なフォーカス誤
差が生ずる。従って、部分パターン161,163を基
板4に転写する際には、基板4のZ軸方向の位置を補正
するとともに、基板4が載置されている基板ステージ6
の光軸AXに対する傾斜角を制御することにより、投影
光学系3の像面側でのフォーカス誤差を補正する。ま
た、部分パターン162については、マスターレチクル
Riの撓みに起因するフォーカス誤差は僅かであるため
に無視する事も可能であるが、フォーカス誤差を高精度
に補正するためにフォーカス誤差の半分の量を補正す
る。
図4に示したように、傾斜成分が支配的なフォーカス誤
差が生ずる。従って、部分パターン161,163を基
板4に転写する際には、基板4のZ軸方向の位置を補正
するとともに、基板4が載置されている基板ステージ6
の光軸AXに対する傾斜角を制御することにより、投影
光学系3の像面側でのフォーカス誤差を補正する。ま
た、部分パターン162については、マスターレチクル
Riの撓みに起因するフォーカス誤差は僅かであるため
に無視する事も可能であるが、フォーカス誤差を高精度
に補正するためにフォーカス誤差の半分の量を補正す
る。
【0089】よって、マスターレチクルRiの撓みによ
って、上記のフォーカス誤差が生じている場合には、基
板4のZ方向の位置を以下の通りに補正すればよい。
って、上記のフォーカス誤差が生じている場合には、基
板4のZ方向の位置を以下の通りに補正すればよい。
【0090】
部分パターン161 … (ΔZ1/2+ΔZ2)/16
部分パターン162 … (ΔZ2/2)/16
部分パターン163 … (ΔZ2+ΔZ3/2)/16
【0091】さらに、傾斜成分が支配的なフォーカス誤
差をも補正するために、光軸AXに対する基板4のYZ
面内の傾斜角を以下の通り補正すればよい。なお、以下
の式に示した傾斜角は、YZ面内においてZ軸からY軸
に向かう方向を正としている。
差をも補正するために、光軸AXに対する基板4のYZ
面内の傾斜角を以下の通り補正すればよい。なお、以下
の式に示した傾斜角は、YZ面内においてZ軸からY軸
に向かう方向を正としている。
【0092】
部分パターン161 … −(ΔZ1/16)/(Y1/4) rad
部分パターン162 … 0
部分パターン163 … +(ΔZ3/16)/(Y3/4) rad
【0093】なお、この補正値は、投影光学系3の像面
の傾斜及び像面の湾曲等が全くなく、基板4の表面が平
坦なときである。仮に、投影光学系3の像面の傾斜及び
像面の湾曲が生じていたり、基板4の表面が平坦でない
ときには、それらを補正するための補正値を上記のフォ
ーカス誤差の補正値に加えて補正すればよい。
の傾斜及び像面の湾曲等が全くなく、基板4の表面が平
坦なときである。仮に、投影光学系3の像面の傾斜及び
像面の湾曲が生じていたり、基板4の表面が平坦でない
ときには、それらを補正するための補正値を上記のフォ
ーカス誤差の補正値に加えて補正すればよい。
【0094】マスターレチクルRiを用いたワーキング
レチクル34の露光動作の詳細は、以下の通りである。
なお、以下の説明では、簡単のために、投影光学系3の
像面の傾斜及び像面の湾曲等が全くなく、しかも基板4
の表面が平坦であると仮定している。
レチクル34の露光動作の詳細は、以下の通りである。
なお、以下の説明では、簡単のために、投影光学系3の
像面の傾斜及び像面の湾曲等が全くなく、しかも基板4
の表面が平坦であると仮定している。
【0095】まず、レチクルライブラリ16bからマス
ターレチクルR1がローダ19bを介してレチクルステ
ージ2に搬入・保持されるとともに、フィルタライブラ
リ16aから濃度フィルタF1がローダ19aを介して
フィルタステージFSに搬入・保持される。このとき、
マスターレチクルR1には、レチクルステージ2に支持
されたときの撓みを考慮してその形状及び配置が設定さ
れた部分パターン161,162,163が形成されて
いるため、当該撓みが再現されるように、マスターレチ
クルRiはレチクルステージ2上に支持される(支持工
程)。
ターレチクルR1がローダ19bを介してレチクルステ
ージ2に搬入・保持されるとともに、フィルタライブラ
リ16aから濃度フィルタF1がローダ19aを介して
フィルタステージFSに搬入・保持される。このとき、
マスターレチクルR1には、レチクルステージ2に支持
されたときの撓みを考慮してその形状及び配置が設定さ
れた部分パターン161,162,163が形成されて
いるため、当該撓みが再現されるように、マスターレチ
クルRiはレチクルステージ2上に支持される(支持工
程)。
【0096】次に、主制御系9はレチクルステージ2を
移動させて、露光光ILが照射される位置(照明領域)
に部分パターン161を配置し、部分パターン161に
対応して形成されているアライメントマーク21A,2
1Bを用いてアライメントを行う。なお、このアライメ
ントを行う際には、予め部分パターン161,162,
163各々に対応して形成されているアライメントマー
ク21A,21Bの正確な位置関係を計測しておき、マ
スターレチクルR1がレチクルステージ2上に載置され
た時点で基準となるアライメントマーク(例えば、部分
パターン162に対応して形成されているアライメント
マーク21A,21B)を用いたアライメントが既にさ
れた状態にしておくことが好ましい。かかる状態にする
ことで、部分パターン161に対応して形成されている
アライメントマークを用いてアライメントを行う時間を
短縮することができるとともに、高精度にアライメント
を行うことができる。また、マスターレチクルR1のア
ライメントと並行して濃度フィルタF1のアライメント
も行われる。
移動させて、露光光ILが照射される位置(照明領域)
に部分パターン161を配置し、部分パターン161に
対応して形成されているアライメントマーク21A,2
1Bを用いてアライメントを行う。なお、このアライメ
ントを行う際には、予め部分パターン161,162,
163各々に対応して形成されているアライメントマー
ク21A,21Bの正確な位置関係を計測しておき、マ
スターレチクルR1がレチクルステージ2上に載置され
た時点で基準となるアライメントマーク(例えば、部分
パターン162に対応して形成されているアライメント
マーク21A,21B)を用いたアライメントが既にさ
れた状態にしておくことが好ましい。かかる状態にする
ことで、部分パターン161に対応して形成されている
アライメントマークを用いてアライメントを行う時間を
短縮することができるとともに、高精度にアライメント
を行うことができる。また、マスターレチクルR1のア
ライメントと並行して濃度フィルタF1のアライメント
も行われる。
【0097】以上のアライメント等が終了すると、基板
ステージ6のステップ移動によって基板4上の第1番目
のショット領域の内、最初に部分パターンが転写される
部位(以下、1つのショット内において、部分パターン
が転写される各領域を部分ショット領域(部分区画領
域)という)が投影光学系3の露光領域(投影領域)に
移動される。図7は、1つのショット領域に対して最初
に部分パターンを転写する様子を示す図である。なお、
図7においては、マスターレチクルR1、投影光学系
3、及び基板4の相対的な位置関係及び基板4の上面を
模式的に示している。
ステージ6のステップ移動によって基板4上の第1番目
のショット領域の内、最初に部分パターンが転写される
部位(以下、1つのショット内において、部分パターン
が転写される各領域を部分ショット領域(部分区画領
域)という)が投影光学系3の露光領域(投影領域)に
移動される。図7は、1つのショット領域に対して最初
に部分パターンを転写する様子を示す図である。なお、
図7においては、マスターレチクルR1、投影光学系
3、及び基板4の相対的な位置関係及び基板4の上面を
模式的に示している。
【0098】図7において、符号EAで示した箇所は投
影光学系3の露光領域を示しており、符号SH1〜SH
4を付した矩形形状の領域は基板4上に設定されたショ
ット領域を表している。なお、ショット領域SH1は1
番目のショット領域を表し、ショット領域SH2は2番
目のショット領域を表している。また、ショット領域S
H1内の符号PH1を付した領域は、最初に部分パター
ンが転写される部分ショット領域を表している。図7に
示したように、マスターレチクルR1のアライメント及
び基板ステージ6のステップ移動が完了すると、部分シ
ョット領域PH1が投影光学系3の露光領域EAに位置
合わせされ、部分パターン161と部分ショット領域P
H1の相対的な位置が合わされる。つまり、マスターレ
チクルR1に形成された部分パターン161及び基板4
に設定された部分ショット領域PH1が投影光学系3の
光軸AX上に配置された状態となる(位置制御工程)。
影光学系3の露光領域を示しており、符号SH1〜SH
4を付した矩形形状の領域は基板4上に設定されたショ
ット領域を表している。なお、ショット領域SH1は1
番目のショット領域を表し、ショット領域SH2は2番
目のショット領域を表している。また、ショット領域S
H1内の符号PH1を付した領域は、最初に部分パター
ンが転写される部分ショット領域を表している。図7に
示したように、マスターレチクルR1のアライメント及
び基板ステージ6のステップ移動が完了すると、部分シ
ョット領域PH1が投影光学系3の露光領域EAに位置
合わせされ、部分パターン161と部分ショット領域P
H1の相対的な位置が合わされる。つまり、マスターレ
チクルR1に形成された部分パターン161及び基板4
に設定された部分ショット領域PH1が投影光学系3の
光軸AX上に配置された状態となる(位置制御工程)。
【0099】ここで、図7に示したように、部分パター
ン161は投影光学系3の光軸AXに対して傾斜した状
態で配置されている。このまま部分パターン161を部
分ショット領域PH1に転写してしまうと、部分ショッ
ト領域PH1内の位置に応じて傾斜成分が支配的なフォ
ーカス誤差((ΔZ1+ΔZ2)/16)が生ずるた
め、均一な線幅の微細なパターンを忠実に形成すること
ができない。このため、基板4を(ΔZ1/2+ΔZ
2)/16だけZ方向に移動させるとともに、光軸AX
に対する基板4の表面をYZ面内において、−(ΔZ1
/16)/(Y1/4) radだけ傾斜させる(調整
工程)。このとき、フォーカスセンサAFによって検出
される部分ショット領域PH1の位置情報に基づいて試
料台5の駆動、即ち基板4のZ方向への移動及び傾斜が
制御される。
ン161は投影光学系3の光軸AXに対して傾斜した状
態で配置されている。このまま部分パターン161を部
分ショット領域PH1に転写してしまうと、部分ショッ
ト領域PH1内の位置に応じて傾斜成分が支配的なフォ
ーカス誤差((ΔZ1+ΔZ2)/16)が生ずるた
め、均一な線幅の微細なパターンを忠実に形成すること
ができない。このため、基板4を(ΔZ1/2+ΔZ
2)/16だけZ方向に移動させるとともに、光軸AX
に対する基板4の表面をYZ面内において、−(ΔZ1
/16)/(Y1/4) radだけ傾斜させる(調整
工程)。このとき、フォーカスセンサAFによって検出
される部分ショット領域PH1の位置情報に基づいて試
料台5の駆動、即ち基板4のZ方向への移動及び傾斜が
制御される。
【0100】この基板4の位置及び姿勢を設定した後
で、露光光ILを部分パターン161に照射すると、フ
ォーカス誤差が補正された状態で部分パターン161の
縮小像が部分ショット領域PH1に転写される。なお、
図7においては図示を省略しているが、露光光ILは図
3に示した濃度フィルタF1を通過しているため、部分
ショット領域PH1の2辺(例えば、辺L10、L1
1)の端部は、その外側に行くにつれて露光量が徐々に
減少する光量分布をもって露光されている。
で、露光光ILを部分パターン161に照射すると、フ
ォーカス誤差が補正された状態で部分パターン161の
縮小像が部分ショット領域PH1に転写される。なお、
図7においては図示を省略しているが、露光光ILは図
3に示した濃度フィルタF1を通過しているため、部分
ショット領域PH1の2辺(例えば、辺L10、L1
1)の端部は、その外側に行くにつれて露光量が徐々に
減少する光量分布をもって露光されている。
【0101】マスターレチクルR1に形成された部分パ
ターン161の縮小像の転写が終了すると、部分パター
ン161への露光光ILの照射が停止され、フィルタス
テージFS上に保持されている濃度フィルタF1がロー
ダ19aを介してフィルタライブラリ16aに格納され
るとともに、フィルタライブラリ16aから濃度フィル
タF2がローダ19aを介してフィルタステージFSに
搬入・保持される。これに並行して主制御系9はレチク
ルステージ2を移動させて、露光光ILが照射される位
置に部分パターン162を配置し、部分パターン162
に対応して形成されているアライメントマークを用いて
アライメントを行う。このアライメントと並行して濃度
フィルタF2のアライメントも行われる。さらに、これ
と並行して、主制御系9は基板ステージ6をステップ移
動させて、ショット領域SH1内の次に部分パターンが
転写される部分ショット領域を投影光学系3の露光領域
(投影領域)に移動させる。
ターン161の縮小像の転写が終了すると、部分パター
ン161への露光光ILの照射が停止され、フィルタス
テージFS上に保持されている濃度フィルタF1がロー
ダ19aを介してフィルタライブラリ16aに格納され
るとともに、フィルタライブラリ16aから濃度フィル
タF2がローダ19aを介してフィルタステージFSに
搬入・保持される。これに並行して主制御系9はレチク
ルステージ2を移動させて、露光光ILが照射される位
置に部分パターン162を配置し、部分パターン162
に対応して形成されているアライメントマークを用いて
アライメントを行う。このアライメントと並行して濃度
フィルタF2のアライメントも行われる。さらに、これ
と並行して、主制御系9は基板ステージ6をステップ移
動させて、ショット領域SH1内の次に部分パターンが
転写される部分ショット領域を投影光学系3の露光領域
(投影領域)に移動させる。
【0102】図8は、1つのショット領域に2番目の部
分パターンを転写する様子を示す図である。なお、図8
においても、マスターレチクルR1、投影光学系3、及
び基板4の相対的な位置関係及び基板4の上面を模式的
に示している。図8に示したように、基板ステージ6の
ステップ移動により2番目の部分パターン162が転写
される部分ショット領域PH2は、既に露光を終えた部
分ショット領域PH1と一部が重なるように配置される
(位置制御工程)。これは、部分ショット領域PH1と
部分ショット領域PH2との継ぎ目部分の不整合を防止
するためである。
分パターンを転写する様子を示す図である。なお、図8
においても、マスターレチクルR1、投影光学系3、及
び基板4の相対的な位置関係及び基板4の上面を模式的
に示している。図8に示したように、基板ステージ6の
ステップ移動により2番目の部分パターン162が転写
される部分ショット領域PH2は、既に露光を終えた部
分ショット領域PH1と一部が重なるように配置される
(位置制御工程)。これは、部分ショット領域PH1と
部分ショット領域PH2との継ぎ目部分の不整合を防止
するためである。
【0103】マスターレチクルR1のほぼ中央部に形成
された部分パターン162は、図8に示すように、マス
ターレチクルR1の撓みの影響により僅かに撓みがある
のみである。また、図7に示した部分パターン161を
転写する場合とは異なり、光軸AXに対する部分パター
ン162の傾斜成分は殆ど無い。さらに、部分パターン
162の最底部が投影光学系3のフォーカス位置にほぼ
一致している状態である。このため、僅かに生じている
撓みによるフォーカス誤差を補正するため、基板4をΔ
Z2/16だけZ方向に移動させる。なお、上記のよう
に、傾斜成分が殆どないため、基板4の表面が光軸AX
とほぼ直交するように基板4の姿勢を制御する(調整工
程)。また、基板4の位置及び傾斜の制御はフォーカス
センサAFを用いて行われる。
された部分パターン162は、図8に示すように、マス
ターレチクルR1の撓みの影響により僅かに撓みがある
のみである。また、図7に示した部分パターン161を
転写する場合とは異なり、光軸AXに対する部分パター
ン162の傾斜成分は殆ど無い。さらに、部分パターン
162の最底部が投影光学系3のフォーカス位置にほぼ
一致している状態である。このため、僅かに生じている
撓みによるフォーカス誤差を補正するため、基板4をΔ
Z2/16だけZ方向に移動させる。なお、上記のよう
に、傾斜成分が殆どないため、基板4の表面が光軸AX
とほぼ直交するように基板4の姿勢を制御する(調整工
程)。また、基板4の位置及び傾斜の制御はフォーカス
センサAFを用いて行われる。
【0104】以上のように基板4の位置及び姿勢を設定
し、マスターレチクルR1に形成された部分パターン1
62と基板4に設定された部分ショット領域PH2とが
投影光学系3の光軸AX上に配置された状態で露光光I
Lを部分パターン162に照射すると、フォーカス誤差
が補正された状態で部分パターン162の縮小像が部分
ショット領域PH2に転写される。このとき、図8にお
いては図示を省略しているが、露光光ILは図3に示し
た濃度フィルタF2を通過しているため、部分ショット
領域PH2の3辺(例えば、辺L20、L21、L2
2)の端部は、その外側に行くにつれて露光量が徐々に
減少する光量分布をもって露光されている。
し、マスターレチクルR1に形成された部分パターン1
62と基板4に設定された部分ショット領域PH2とが
投影光学系3の光軸AX上に配置された状態で露光光I
Lを部分パターン162に照射すると、フォーカス誤差
が補正された状態で部分パターン162の縮小像が部分
ショット領域PH2に転写される。このとき、図8にお
いては図示を省略しているが、露光光ILは図3に示し
た濃度フィルタF2を通過しているため、部分ショット
領域PH2の3辺(例えば、辺L20、L21、L2
2)の端部は、その外側に行くにつれて露光量が徐々に
減少する光量分布をもって露光されている。
【0105】マスターレチクルR1に形成された部分パ
ターン162の縮小像の転写が終了すると、次に3番目
の部分パターンを転写する工程が行われる。本実施形態
では3番目の部分パターンを転写するとショット領域S
H1の露光が終了する訳であるが、図7及び図8に示す
ように、ショット領域SH1に対してショット領域PH
2が隣接して配置されており、部分パターンを転写する
場合のみならずショット領域間においても重ね合わせ露
光する場合を想定しているため、3番目の部分パターン
を転写する場合には、フィルタ濃度フィルタF2の交換
は行われない。
ターン162の縮小像の転写が終了すると、次に3番目
の部分パターンを転写する工程が行われる。本実施形態
では3番目の部分パターンを転写するとショット領域S
H1の露光が終了する訳であるが、図7及び図8に示す
ように、ショット領域SH1に対してショット領域PH
2が隣接して配置されており、部分パターンを転写する
場合のみならずショット領域間においても重ね合わせ露
光する場合を想定しているため、3番目の部分パターン
を転写する場合には、フィルタ濃度フィルタF2の交換
は行われない。
【0106】このため、部分パターン162の転写が終
了し、部分パターン162への露光光ILの照射が停止
されると、主制御系9はレチクルステージ2を移動させ
て、露光光ILが照射される位置に部分パターン163
を配置し、部分パターン163に対応して形成されてい
るアライメントマークを用いてアライメントを行う。さ
らに、これと並行して、主制御系9は基板ステージ6を
ステップ移動させて、ショット領域SH1内の次に部分
パターンが転写される部位を投影光学系3の露光領域
(投影領域)に移動させる(位置制御工程)。
了し、部分パターン162への露光光ILの照射が停止
されると、主制御系9はレチクルステージ2を移動させ
て、露光光ILが照射される位置に部分パターン163
を配置し、部分パターン163に対応して形成されてい
るアライメントマークを用いてアライメントを行う。さ
らに、これと並行して、主制御系9は基板ステージ6を
ステップ移動させて、ショット領域SH1内の次に部分
パターンが転写される部位を投影光学系3の露光領域
(投影領域)に移動させる(位置制御工程)。
【0107】図9は、1つのショット領域に3番目の部
分パターンを転写する様子を示す図である。なお、図9
においても、マスターレチクルR1、投影光学系3、及
び基板4の相対的な位置関係及び基板4の上面を模式的
に示している。3番目の部分パターンを転写する場合
も、図9に示したように、基板ステージ6のステップ移
動により3番目の部分パターン162が転写される部分
ショット領域PH3が、既に露光を終えた部分ショット
領域PH2と一部が重なるように配置される。
分パターンを転写する様子を示す図である。なお、図9
においても、マスターレチクルR1、投影光学系3、及
び基板4の相対的な位置関係及び基板4の上面を模式的
に示している。3番目の部分パターンを転写する場合
も、図9に示したように、基板ステージ6のステップ移
動により3番目の部分パターン162が転写される部分
ショット領域PH3が、既に露光を終えた部分ショット
領域PH2と一部が重なるように配置される。
【0108】図9に示した通り、部分パターン163
は、部分パターン161と同様に、投影光学系3の光軸
AXに対して傾斜した状態で配置されているため、投影
光学系3の像面側における像も傾斜したものとなる。従
って、この傾斜に起因するフォーカス誤差を補正するた
めに、基板4を(ΔZ2+ΔZ3/2)/16だけZ方
向に移動させるとともに、光軸AXに対する基板4の表
面をYZ面内において、+(ΔZ3/16)/(Y3/
4) radだけ傾斜させる(調整工程)。なお、基板
4の位置及び傾斜の制御はフォーカスセンサAFを用い
て行われる。
は、部分パターン161と同様に、投影光学系3の光軸
AXに対して傾斜した状態で配置されているため、投影
光学系3の像面側における像も傾斜したものとなる。従
って、この傾斜に起因するフォーカス誤差を補正するた
めに、基板4を(ΔZ2+ΔZ3/2)/16だけZ方
向に移動させるとともに、光軸AXに対する基板4の表
面をYZ面内において、+(ΔZ3/16)/(Y3/
4) radだけ傾斜させる(調整工程)。なお、基板
4の位置及び傾斜の制御はフォーカスセンサAFを用い
て行われる。
【0109】以上のように基板4の位置及び姿勢を設定
し、マスターレチクルR1に形成された部分パターン1
63と基板4に設定された部分ショット領域PH3とが
投影光学系3の光軸AX上に配置された状態で、露光光
ILを部分パターン163に照射すると、フォーカス誤
差が補正された状態で部分パターン163の縮小像が部
分ショット領域PH3に転写される。図9においては図
示を省略しているが、部分パターン163を転写すると
きには、部分パターン162を転写するときと同様に、
露光光ILは図3に示した濃度フィルタF2を通過して
いるため、部分ショット領域PH3の3辺(例えば、辺
L30、L31、L32)の端部は、その外側に行くに
つれて露光量が徐々に減少する光量分布をもって露光さ
れている。
し、マスターレチクルR1に形成された部分パターン1
63と基板4に設定された部分ショット領域PH3とが
投影光学系3の光軸AX上に配置された状態で、露光光
ILを部分パターン163に照射すると、フォーカス誤
差が補正された状態で部分パターン163の縮小像が部
分ショット領域PH3に転写される。図9においては図
示を省略しているが、部分パターン163を転写すると
きには、部分パターン162を転写するときと同様に、
露光光ILは図3に示した濃度フィルタF2を通過して
いるため、部分ショット領域PH3の3辺(例えば、辺
L30、L31、L32)の端部は、その外側に行くに
つれて露光量が徐々に減少する光量分布をもって露光さ
れている。
【0110】以上により、1つのショット領域SH1の
露光が終了する。他のショットSH2〜SH4を露光す
るときには、レチクルステージ2上のマスターレチクル
を交換し、隣接するショット領域の有無及び部分パター
ン161,162,163の何れを転写するかに応じて
濃度フィルタF2〜FNを取り替えつつ、ステップ・ア
ンド・リピート方式で部分パターン161,162,1
63の縮小像を対応する部分ショット領域に転写する。
露光が終了する。他のショットSH2〜SH4を露光す
るときには、レチクルステージ2上のマスターレチクル
を交換し、隣接するショット領域の有無及び部分パター
ン161,162,163の何れを転写するかに応じて
濃度フィルタF2〜FNを取り替えつつ、ステップ・ア
ンド・リピート方式で部分パターン161,162,1
63の縮小像を対応する部分ショット領域に転写する。
【0111】さて、このようにマスターレチクルR1〜
RNの縮小像を基板4上に投影露光する際には、隣接す
る縮小像間の画面継ぎ(つなぎ合わせ)を高精度に行う
必要がある。特に、本実施形態では、パターンを複数に
分割した部分パターンをマスターレチクルR1〜RN各
々に形成し、各々の部分パターンを基板4上の部分ショ
ット路領域に順次転写するようにしているため、各マス
ターレチクルRi(i=1〜N)と、基板4上の対応す
るショット領域とのアライメントを高精度に行う必要が
ある。このアライメントのために、本実施形態の投影露
光装置にはレチクル及び基板用のアライメント機構が備
えられている。
RNの縮小像を基板4上に投影露光する際には、隣接す
る縮小像間の画面継ぎ(つなぎ合わせ)を高精度に行う
必要がある。特に、本実施形態では、パターンを複数に
分割した部分パターンをマスターレチクルR1〜RN各
々に形成し、各々の部分パターンを基板4上の部分ショ
ット路領域に順次転写するようにしているため、各マス
ターレチクルRi(i=1〜N)と、基板4上の対応す
るショット領域とのアライメントを高精度に行う必要が
ある。このアライメントのために、本実施形態の投影露
光装置にはレチクル及び基板用のアライメント機構が備
えられている。
【0112】図10は、レチクルのアライメント機構を
示し、この図10において、試料台5上で基板4の近傍
に光透過性の基準マーク部材12が固定され、基準マー
ク部材12上にX方向に所定間隔で例えば十字型の1対
の基準マーク13A,13Bが形成されている。また、
基準マーク13A,13Bの底部には、露光光ILから
分岐された照明光で投影光学系3側に基準マーク13
A,13Bを照明する照明系が設置されている。マスタ
ーレチクルRiのアライメント時には、図1の基板ステ
ージ6を駆動することによって、図10に示すように、
基準マーク部材12上の基準マーク13A,13Bの中
心がほぼ投影光学系3の光軸AXに合致するように、基
準マーク13A,13Bが位置決めされる。
示し、この図10において、試料台5上で基板4の近傍
に光透過性の基準マーク部材12が固定され、基準マー
ク部材12上にX方向に所定間隔で例えば十字型の1対
の基準マーク13A,13Bが形成されている。また、
基準マーク13A,13Bの底部には、露光光ILから
分岐された照明光で投影光学系3側に基準マーク13
A,13Bを照明する照明系が設置されている。マスタ
ーレチクルRiのアライメント時には、図1の基板ステ
ージ6を駆動することによって、図10に示すように、
基準マーク部材12上の基準マーク13A,13Bの中
心がほぼ投影光学系3の光軸AXに合致するように、基
準マーク13A,13Bが位置決めされる。
【0113】また、マスターレチクルRiのパターン面
(下面)のパターン領域20をX方向に挟むように、一
例として十字型の2つのアライメントマーク21A,2
1Bが形成されている。なお、本実施形態では、図10
に示すようにパターン領域20が複数に分割されてお
り、各々のパターン領域に対応してアライメントマーク
21A,21Bが設けられており、図10では、部分パ
ターン162が形成されているパターン領域20に対応
して設けられているアライメントマーク21A,21B
を用いてアライメントを行う様子を図示している。
(下面)のパターン領域20をX方向に挟むように、一
例として十字型の2つのアライメントマーク21A,2
1Bが形成されている。なお、本実施形態では、図10
に示すようにパターン領域20が複数に分割されてお
り、各々のパターン領域に対応してアライメントマーク
21A,21Bが設けられており、図10では、部分パ
ターン162が形成されているパターン領域20に対応
して設けられているアライメントマーク21A,21B
を用いてアライメントを行う様子を図示している。
【0114】基準マーク13A,13Bの間隔は、アラ
イメントマーク21A,21Bの投影光学系3による縮
小像の間隔とほぼ等しく設定されており、上記のように
基準マーク13A,13Bの中心をほぼ光軸AXに合致
させた状態で、基準マーク部材12の底面側から露光光
ILと同じ波長の照明光で照明することによって、基準
マーク13A,13Bの投影光学系3による拡大像がそ
れぞれマスターレチクルRiのアライメントマーク21
A,21Bの近傍に形成される。
イメントマーク21A,21Bの投影光学系3による縮
小像の間隔とほぼ等しく設定されており、上記のように
基準マーク13A,13Bの中心をほぼ光軸AXに合致
させた状態で、基準マーク部材12の底面側から露光光
ILと同じ波長の照明光で照明することによって、基準
マーク13A,13Bの投影光学系3による拡大像がそ
れぞれマスターレチクルRiのアライメントマーク21
A,21Bの近傍に形成される。
【0115】これらのアライメントマーク21A,21
Bの上方に投影光学系3側からの照明光を±X方向に反
射するためのミラー22A,22Bが配置され、ミラー
22A,22Bで反射された照明光を受光するようにT
TR(スルー・ザ・レチクル)方式で、画像処理方式の
アライメントセンサ14A,14Bが備えられている。
アライメントセンサ14A,14Bはそれぞれ結像系
と、CCDカメラ等の2次元の撮像素子とを備え、その
撮像素子がアライメントマーク21A,21B、及び対
応する基準マーク13A,13Bの像を撮像し、その撮
像信号が図1のアライメント信号処理系15に供給され
ている。
Bの上方に投影光学系3側からの照明光を±X方向に反
射するためのミラー22A,22Bが配置され、ミラー
22A,22Bで反射された照明光を受光するようにT
TR(スルー・ザ・レチクル)方式で、画像処理方式の
アライメントセンサ14A,14Bが備えられている。
アライメントセンサ14A,14Bはそれぞれ結像系
と、CCDカメラ等の2次元の撮像素子とを備え、その
撮像素子がアライメントマーク21A,21B、及び対
応する基準マーク13A,13Bの像を撮像し、その撮
像信号が図1のアライメント信号処理系15に供給され
ている。
【0116】アライメント信号処理系15は、その撮像
信号を画像処理して、基準マーク13A,13Bの像に
対するアライメントマーク21A,21BのX方向、Y
方向への位置ずれ量を求め、これら2組の位置ずれ量を
主制御系9に供給する。主制御系9は、その2組の位置
ずれ量が互いに対称に、かつそれぞれ所定範囲内に収ま
るようにレチクルステージ2の位置決めを行う。これに
よって、基準マーク13A,13Bに対して、アライメ
ントマーク21A,21B、ひいてはマスターレチクル
Riのパターン領域20の1つに形成された部分パター
ン162が位置決めされる。
信号を画像処理して、基準マーク13A,13Bの像に
対するアライメントマーク21A,21BのX方向、Y
方向への位置ずれ量を求め、これら2組の位置ずれ量を
主制御系9に供給する。主制御系9は、その2組の位置
ずれ量が互いに対称に、かつそれぞれ所定範囲内に収ま
るようにレチクルステージ2の位置決めを行う。これに
よって、基準マーク13A,13Bに対して、アライメ
ントマーク21A,21B、ひいてはマスターレチクル
Riのパターン領域20の1つに形成された部分パター
ン162が位置決めされる。
【0117】言い換えると、マスターレチクルRiの部
分パターン162の投影光学系3による縮小像の中心
(露光中心)は、実質的に基準マーク13A,13Bの
中心(ほぼ光軸AX)に位置決めされ、部分パターン1
62の輪郭(部分パターン162が形成されているパタ
ーン領域20の輪郭)の直交する辺はそれぞれX軸、及
びY軸に平行に設定される。この状態で図1の主制御系
9は、レーザ干渉計8によって計測される試料台5のX
方向、Y方向の座標(XF0,YF0)を記憶すること
で、マスターレチクルRiのアライメントが終了する。
この後は、親パターンPiの露光中心に、試料台5上の
任意の点を移動することができる。なお、部分パターン
161,163についても、各々に対応して形成されて
いるアライメントマーク21A,21Bを用いて同様に
アライメントが行われる。
分パターン162の投影光学系3による縮小像の中心
(露光中心)は、実質的に基準マーク13A,13Bの
中心(ほぼ光軸AX)に位置決めされ、部分パターン1
62の輪郭(部分パターン162が形成されているパタ
ーン領域20の輪郭)の直交する辺はそれぞれX軸、及
びY軸に平行に設定される。この状態で図1の主制御系
9は、レーザ干渉計8によって計測される試料台5のX
方向、Y方向の座標(XF0,YF0)を記憶すること
で、マスターレチクルRiのアライメントが終了する。
この後は、親パターンPiの露光中心に、試料台5上の
任意の点を移動することができる。なお、部分パターン
161,163についても、各々に対応して形成されて
いるアライメントマーク21A,21Bを用いて同様に
アライメントが行われる。
【0118】また、図1に示されているように、投影光
学系3の側部には、基板4上のマークの位置検出を行う
ために、オフ・アクシス方式で、画像処理方式のアライ
メントセンサ23が備えられている。アライメントセン
サ23は、フォトレジストに対して非感光性で広帯域の
照明光で被検マークを照明し、被検マークの像をCCD
カメラ等の2次元の撮像素子で撮像し、撮像信号をアラ
イメント信号処理系15に供給する。なお、アライメン
トセンサ23の検出中心とマスターレチクルRiのパタ
ーンの投影像の中心(露光中心)との間隔(ベースライ
ン量)は、基準マーク部材12上の所定の基準マークを
用いて予め求められて、主制御系9内に記憶されてい
る。
学系3の側部には、基板4上のマークの位置検出を行う
ために、オフ・アクシス方式で、画像処理方式のアライ
メントセンサ23が備えられている。アライメントセン
サ23は、フォトレジストに対して非感光性で広帯域の
照明光で被検マークを照明し、被検マークの像をCCD
カメラ等の2次元の撮像素子で撮像し、撮像信号をアラ
イメント信号処理系15に供給する。なお、アライメン
トセンサ23の検出中心とマスターレチクルRiのパタ
ーンの投影像の中心(露光中心)との間隔(ベースライ
ン量)は、基準マーク部材12上の所定の基準マークを
用いて予め求められて、主制御系9内に記憶されてい
る。
【0119】図10に示すように、基板4上のX方向の
端部に例えば十字型の2つのアライメントマーク24
A,24Bが形成されている。そして、マスターレチク
ルRiのアライメントが終了した後、基板ステージ6を
駆動することによって、図1のアライメントセンサ23
の検出領域に順次、図10の基準マーク13A,13
B、及び基板4上のアライメントマーク24A,24B
を移動して、それぞれ基準マーク13A,13B、及び
アライメントマーク24A,24Bのアライメントセン
サ23の検出中心に対する位置ずれ量を計測する。これ
らの計測結果は主制御系9に供給され、これらの計測結
果を用いて主制御系9は、基準マーク13A,13Bの
中心がアライメントセンサ23の検出中心に合致すると
きの試料台5の座標(XP0,YP0)、及びアライメ
ントマーク24A,24Bの中心がアライメントセンサ
23の検出中心に合致するときの試料台5の座標(XP
1,YP1)を求める。これによって、基板4のアライ
メントが終了する。
端部に例えば十字型の2つのアライメントマーク24
A,24Bが形成されている。そして、マスターレチク
ルRiのアライメントが終了した後、基板ステージ6を
駆動することによって、図1のアライメントセンサ23
の検出領域に順次、図10の基準マーク13A,13
B、及び基板4上のアライメントマーク24A,24B
を移動して、それぞれ基準マーク13A,13B、及び
アライメントマーク24A,24Bのアライメントセン
サ23の検出中心に対する位置ずれ量を計測する。これ
らの計測結果は主制御系9に供給され、これらの計測結
果を用いて主制御系9は、基準マーク13A,13Bの
中心がアライメントセンサ23の検出中心に合致すると
きの試料台5の座標(XP0,YP0)、及びアライメ
ントマーク24A,24Bの中心がアライメントセンサ
23の検出中心に合致するときの試料台5の座標(XP
1,YP1)を求める。これによって、基板4のアライ
メントが終了する。
【0120】この結果、基準マーク13A,13Bの中
心とアライメントマーク24A,24Bの中心とのX方
向、Y方向の間隔は(XP0−XP1,YP0−Y
P1)となる。そこで、マスターレチクルRiのアライ
メント時の試料台5の座標(XF 0,YF0)に対し
て、その間隔(XP0−XP1,YP0−YP1)分だ
け図1の基板ステージ6を駆動することによって、マス
ターレチクルRiのアライメントマーク21A,21B
の投影像の中心(露光中心)に、基板4のアライメント
マーク24A,24Bの中心(基板4の中心)を高精度
に合致させることができる。この状態から、図1の基板
ステージ6を駆動して試料台5をX方向、Y方向に移動
することによって、基板4上の中心に対して所望の位置
にマスターレチクルRiの親パターンPi(部分パター
ン161,162,163)の縮小像PIiを露光でき
る。
心とアライメントマーク24A,24Bの中心とのX方
向、Y方向の間隔は(XP0−XP1,YP0−Y
P1)となる。そこで、マスターレチクルRiのアライ
メント時の試料台5の座標(XF 0,YF0)に対し
て、その間隔(XP0−XP1,YP0−YP1)分だ
け図1の基板ステージ6を駆動することによって、マス
ターレチクルRiのアライメントマーク21A,21B
の投影像の中心(露光中心)に、基板4のアライメント
マーク24A,24Bの中心(基板4の中心)を高精度
に合致させることができる。この状態から、図1の基板
ステージ6を駆動して試料台5をX方向、Y方向に移動
することによって、基板4上の中心に対して所望の位置
にマスターレチクルRiの親パターンPi(部分パター
ン161,162,163)の縮小像PIiを露光でき
る。
【0121】なお、1枚の基板4の露光に際しては、マ
スターレチクルRiの交換にかかわらず、基板4は3本
のピンで構成された試料台5上に無吸着またはソフト吸
着され、露光時には基板4の位置がずれないように基板
ステージ6を超低加速度、超低速度で移動させる。従っ
て、1枚の基板4の露光中に、基準マーク13A,13
Bと基板4との位置関係が変化することはないので、マ
スターレチクルRiの交換時には、マスターレチクルR
iを基準マーク13A,13Bに対して位置合わせすれ
ばよく、1枚のマスターレチクル毎に、基板4上のアラ
イメントマーク24A,24Bの位置を検出する必要は
ない。
スターレチクルRiの交換にかかわらず、基板4は3本
のピンで構成された試料台5上に無吸着またはソフト吸
着され、露光時には基板4の位置がずれないように基板
ステージ6を超低加速度、超低速度で移動させる。従っ
て、1枚の基板4の露光中に、基準マーク13A,13
Bと基板4との位置関係が変化することはないので、マ
スターレチクルRiの交換時には、マスターレチクルR
iを基準マーク13A,13Bに対して位置合わせすれ
ばよく、1枚のマスターレチクル毎に、基板4上のアラ
イメントマーク24A,24Bの位置を検出する必要は
ない。
【0122】以上マスターレチクルRiと基板4との位
置合わせについて説明したが、マスターレチクルRiと
濃度フィルタの相対的な位置合わせもマーク124A,
124B,124C,124Dやスリットマーク125
の位置情報を計測した結果に基づいて行われる。このと
き、基板ステージ6の特性上、ヨーイング誤差等の誤差
によって基板4に微小な回転を生じることがあり、この
ためマスターレチクルRiと基板4の相対姿勢に微小な
ズレを生じる。このような誤差は、予め計測され、ある
いは実処理中に計測され、これが相殺されるように、レ
チクルステージ2又は基板ステージ6が制御されて、マ
スターレチクルRiと基板4の姿勢が整合するように補
正されるようになっている。
置合わせについて説明したが、マスターレチクルRiと
濃度フィルタの相対的な位置合わせもマーク124A,
124B,124C,124Dやスリットマーク125
の位置情報を計測した結果に基づいて行われる。このと
き、基板ステージ6の特性上、ヨーイング誤差等の誤差
によって基板4に微小な回転を生じることがあり、この
ためマスターレチクルRiと基板4の相対姿勢に微小な
ズレを生じる。このような誤差は、予め計測され、ある
いは実処理中に計測され、これが相殺されるように、レ
チクルステージ2又は基板ステージ6が制御されて、マ
スターレチクルRiと基板4の姿勢が整合するように補
正されるようになっている。
【0123】このようにして、図1のN個のマスターレ
チクルR1〜RNの親パターンP1〜PN(部分パター
ン)の縮小像を重ね継ぎを行いながら順次基板4上の対
応するショット領域(部分ショット領域)に露光転写す
ることで、各親パターンP1〜PNの縮小像は、それぞ
れ隣接する親パターンの縮小像と画面継ぎを行いながら
露光転写されたことになる。これによって、基板4上に
図1の親パターン36を1/α倍で縮小した投影像26
が露光転写される。その後、基板4上のフォトレジスト
を現像して、エッチング、及び残っているレジストパタ
ーンの剥離等を施すことによって、基板4上の投影像2
6は、図6に示すような原版パターン27となって、ワ
ーキングレチクル34が完成する。
チクルR1〜RNの親パターンP1〜PN(部分パター
ン)の縮小像を重ね継ぎを行いながら順次基板4上の対
応するショット領域(部分ショット領域)に露光転写す
ることで、各親パターンP1〜PNの縮小像は、それぞ
れ隣接する親パターンの縮小像と画面継ぎを行いながら
露光転写されたことになる。これによって、基板4上に
図1の親パターン36を1/α倍で縮小した投影像26
が露光転写される。その後、基板4上のフォトレジスト
を現像して、エッチング、及び残っているレジストパタ
ーンの剥離等を施すことによって、基板4上の投影像2
6は、図6に示すような原版パターン27となって、ワ
ーキングレチクル34が完成する。
【0124】上述した実施形態では、親パターンを分割
した部分パターンが形成されたマスターレチクルRiを
用い、マスターレチクルRiの撓み方に応じて、基板4
のZ方向の位置及び姿勢を制御することにより、投影光
学系3のフォーカス位置に対する基板4の位置誤差(フ
ォーカス誤差)を補正しているため、高精度のパターン
を基板4に形成することができる。
した部分パターンが形成されたマスターレチクルRiを
用い、マスターレチクルRiの撓み方に応じて、基板4
のZ方向の位置及び姿勢を制御することにより、投影光
学系3のフォーカス位置に対する基板4の位置誤差(フ
ォーカス誤差)を補正しているため、高精度のパターン
を基板4に形成することができる。
【0125】なお、さらに線幅の均一性を向上させるた
めには、前述した[5]フォーカス制御誤差をさらに低
減させればよい。このためには、基板4のオートフォー
カス(レベリングを含む)を実現するためのオートフォ
ーカス機構(フォーカスセンサAF、試料台5を駆動す
るアクチュエータなどを含む)の精度自体を向上させる
とともに、露光光ILを低照度化して露光時間を長くす
ることにより、高精度なオートフォーカスを実現しつつ
部分パターンを転写すればよい。
めには、前述した[5]フォーカス制御誤差をさらに低
減させればよい。このためには、基板4のオートフォー
カス(レベリングを含む)を実現するためのオートフォ
ーカス機構(フォーカスセンサAF、試料台5を駆動す
るアクチュエータなどを含む)の精度自体を向上させる
とともに、露光光ILを低照度化して露光時間を長くす
ることにより、高精度なオートフォーカスを実現しつつ
部分パターンを転写すればよい。
【0126】上述した実施形態においては、説明の簡単
化のために、投影光学系3の像面の傾斜及び像面の湾曲
等が全くなく、しかも基板4の表面が平坦であると仮定
していた。投影光学系3の像面の傾斜及び像面の湾曲が
生じていたり、基板4の表面が平坦でないときには、主
制御系9は記憶装置11に記憶されている投影光学系3
の光学特性又は基板4の平坦性に関する情報を読み出し
て、これらを補正するための補正値を前述したフォーカ
ス誤差の補正値に加えて補正すればよい。
化のために、投影光学系3の像面の傾斜及び像面の湾曲
等が全くなく、しかも基板4の表面が平坦であると仮定
していた。投影光学系3の像面の傾斜及び像面の湾曲が
生じていたり、基板4の表面が平坦でないときには、主
制御系9は記憶装置11に記憶されている投影光学系3
の光学特性又は基板4の平坦性に関する情報を読み出し
て、これらを補正するための補正値を前述したフォーカ
ス誤差の補正値に加えて補正すればよい。
【0127】また、上記実施形態では、マスターレチク
ルRiの撓みに起因して生ずる投影光学系3の像面側の
フォーカス誤差を、基板4のZ方向の位置及び姿勢を制
御することによって補正していたが、マスターレチクル
RiのZ方向の位置及び姿勢を制御することにより補正
してもよい。このときには、投影光学系3の縮小倍率を
1/4とすると、その補正量は、基板4のZ方向の位置
及び姿勢を制御して補正する場合の16倍となる。さら
に、例えば投影光学系3の少なくとも1つの光学素子を
移動する、あるいは光源100から射出される露光光I
Lの波長を変化させることなどにより、投影光学系3の
光学特性(結像特性)を調整することで、投影光学系3
の露光領域内でその像面の少なくとも一部を移動して前
述のフォーカス誤差を補正してもよい。従って、上記実
施形態ではフォーカス誤差を補正するために、基板4の
移動、マスターレチクルRiの移動、及び投影光学系3
の光学特性の調整の少なくとも1つを行えばよい。ま
た、上記実施形態では、予め測定したレチクルステージ
2上のマスターレチクルR1〜RNの撓み量を記憶装置
11内の露光データフェイルに記憶させて、レチクルス
テージ2上に配置されたマスターレチクルRiに応じた
撓み量を読み出して、その撓み量を補正するようにして
いたが、レチクルステージ2上に保持されたマスターレ
チクルRiの撓み量を実測する測定装置(例えば、前述
のフォーカスセンサAFと同じ構成の光学センサなど)
を設け、この測定結果に応じてマスターレチクルRiの
撓みに起因して生ずるフォーカス誤差を補正するように
してもよい。
ルRiの撓みに起因して生ずる投影光学系3の像面側の
フォーカス誤差を、基板4のZ方向の位置及び姿勢を制
御することによって補正していたが、マスターレチクル
RiのZ方向の位置及び姿勢を制御することにより補正
してもよい。このときには、投影光学系3の縮小倍率を
1/4とすると、その補正量は、基板4のZ方向の位置
及び姿勢を制御して補正する場合の16倍となる。さら
に、例えば投影光学系3の少なくとも1つの光学素子を
移動する、あるいは光源100から射出される露光光I
Lの波長を変化させることなどにより、投影光学系3の
光学特性(結像特性)を調整することで、投影光学系3
の露光領域内でその像面の少なくとも一部を移動して前
述のフォーカス誤差を補正してもよい。従って、上記実
施形態ではフォーカス誤差を補正するために、基板4の
移動、マスターレチクルRiの移動、及び投影光学系3
の光学特性の調整の少なくとも1つを行えばよい。ま
た、上記実施形態では、予め測定したレチクルステージ
2上のマスターレチクルR1〜RNの撓み量を記憶装置
11内の露光データフェイルに記憶させて、レチクルス
テージ2上に配置されたマスターレチクルRiに応じた
撓み量を読み出して、その撓み量を補正するようにして
いたが、レチクルステージ2上に保持されたマスターレ
チクルRiの撓み量を実測する測定装置(例えば、前述
のフォーカスセンサAFと同じ構成の光学センサなど)
を設け、この測定結果に応じてマスターレチクルRiの
撓みに起因して生ずるフォーカス誤差を補正するように
してもよい。
【0128】さらに、上記実施形態においては、部分パ
ターン161,162,163の縮小像を対応する部分
ショット領域PH1,PH2,PH3のそれぞれに転写
する際に、部分ショット領域PH1の端部と部分ショッ
ト領域PH2の端部及び部分ショット領域PH2の端部
と部分ショット領域PH3の端部、さらにはショット領
域SH1〜SH4の内の隣接するショット領域の端部同
士が重なるようにしていた。しかしながら、部分ショッ
ト領域間及びショット領域間の端部同士を重ねて露光す
ることは必須ではなく、各々が重ならないようにつなぎ
露光してもよい。但し、部分ショット領域の継ぎ目部分
及びショット領域の継ぎ目部分の不整合が生じないよう
にするためには、以上説明した実施形態のように部分シ
ョット領域間及びショット領域間の端部同士を重ね合わ
せて露光することが好ましい。なお、マスターレチクル
Riの親パターンは複数のパターンから構成されること
が多いので、親パターンをそのパターン単位で分割して
それぞれ部分パターンを形成することで、基板4上の各
ショット領域内で部分ショット領域の継ぎ目をなくすよ
うにしてもよい。従って、マスターレチクルRi上の各
部分パターン又はその形成領域は長方形でなくてもよ
い、例えばその一部が凸凹を持っていてもよい。また、
特に半導体デバイスの製造に用いられるレチクルでは、
同一構成の回路パターンが複数形成されることがあるの
で、例えば複数の回路パターンを回路パターン単位で分
けて前述の部分パターンとしてもよい。このとき、各部
分パターンに含まれる回路パターンは1つずつ、又は同
数でなくてもよく、複数個ずつ、又は異なる個数でもよ
い。さらに、上記実施形態では複数の部分パターンの配
列方向(図4(b)では部分パターンの短手方向に対応
するY方向)に関する各部分パターン又はその形成領域
の幅が等しいものとしたが、例えば親パターンの構成な
どによってはその幅を異ならせて複数の部分パターンを
形成してもよい。即ち、上記実施形態ではマスターレチ
クルRiをレチクルステージ2に載置したとき、X及び
Y方向のうち、マスターレチクルRiの撓み量が大きい
方向(本例ではY方向)に関して、マスターレチクルR
iに形成すべきパターンを複数の部分パターンに分けれ
ばよく、各部分パターン又はその形成領域の形状や大き
さ(幅)などは任意で構わない。
ターン161,162,163の縮小像を対応する部分
ショット領域PH1,PH2,PH3のそれぞれに転写
する際に、部分ショット領域PH1の端部と部分ショッ
ト領域PH2の端部及び部分ショット領域PH2の端部
と部分ショット領域PH3の端部、さらにはショット領
域SH1〜SH4の内の隣接するショット領域の端部同
士が重なるようにしていた。しかしながら、部分ショッ
ト領域間及びショット領域間の端部同士を重ねて露光す
ることは必須ではなく、各々が重ならないようにつなぎ
露光してもよい。但し、部分ショット領域の継ぎ目部分
及びショット領域の継ぎ目部分の不整合が生じないよう
にするためには、以上説明した実施形態のように部分シ
ョット領域間及びショット領域間の端部同士を重ね合わ
せて露光することが好ましい。なお、マスターレチクル
Riの親パターンは複数のパターンから構成されること
が多いので、親パターンをそのパターン単位で分割して
それぞれ部分パターンを形成することで、基板4上の各
ショット領域内で部分ショット領域の継ぎ目をなくすよ
うにしてもよい。従って、マスターレチクルRi上の各
部分パターン又はその形成領域は長方形でなくてもよ
い、例えばその一部が凸凹を持っていてもよい。また、
特に半導体デバイスの製造に用いられるレチクルでは、
同一構成の回路パターンが複数形成されることがあるの
で、例えば複数の回路パターンを回路パターン単位で分
けて前述の部分パターンとしてもよい。このとき、各部
分パターンに含まれる回路パターンは1つずつ、又は同
数でなくてもよく、複数個ずつ、又は異なる個数でもよ
い。さらに、上記実施形態では複数の部分パターンの配
列方向(図4(b)では部分パターンの短手方向に対応
するY方向)に関する各部分パターン又はその形成領域
の幅が等しいものとしたが、例えば親パターンの構成な
どによってはその幅を異ならせて複数の部分パターンを
形成してもよい。即ち、上記実施形態ではマスターレチ
クルRiをレチクルステージ2に載置したとき、X及び
Y方向のうち、マスターレチクルRiの撓み量が大きい
方向(本例ではY方向)に関して、マスターレチクルR
iに形成すべきパターンを複数の部分パターンに分けれ
ばよく、各部分パターン又はその形成領域の形状や大き
さ(幅)などは任意で構わない。
【0129】またさらに、上記実施形態では、図4に示
したように、マスターレチクルRiの対向する2対の辺
の内、Y方向に延びる1対の辺150,151に沿うよ
うに、Y方向に延びる形状の支持面(支持位置)20
0,201,202が設定されており、マスターレチク
ルRiのY方向における撓み量が大きい場合を例にし
た。従って、図4に示したように、パターン(親パター
ン)を分割してX方向に延びる部分パターン160,1
61,162とし、これらをY方向に配列したものをマ
スターレチクルR1〜RNに形成していた。しかし、部
分パターンの形状及び配列方法は、これに限定されず、
マスターレチクルRiの撓み方に応じて、任意に設定す
ることができる。例えば、マスターレチクルRiのY方
向の撓みのみならず、X方向の撓みも考慮するのであれ
ば、さらにパターン(親パターン)をX方向に分割し
て、この部分パターンを格子状に配列するようにしても
よい。但し、余り分割数を多くすると必要となる濃度フ
ィルタFjの数が増加するとともに、制御が複雑となる
上に、スループットが低下するため、分割数はスループ
ットと基板4に形成されるパターンの精度とを考慮して
設定することが好ましい。また、上記実施形態では基板
4上の1つのショット領域に複数の部分パターンをそれ
ぞれ転写するときに濃度フィルタFjの交換を行うもの
としたが、例えば図3(e)に示した濃度フィルタF5
を用いるとともに、隣接する部分ショット領域の有無、
及び複数の部分パターンの何れを転写するかに応じて、
レチクルブラインド機構110により濃度フィルタF5
の減光部123の一辺又は複数辺を部分的に遮光するこ
とにより、濃度フィルタの交換を不要としてもよい。こ
のことは、基板4上で周辺部が重なる複数のショット領
域をそれぞれ転写するときも同様である。
したように、マスターレチクルRiの対向する2対の辺
の内、Y方向に延びる1対の辺150,151に沿うよ
うに、Y方向に延びる形状の支持面(支持位置)20
0,201,202が設定されており、マスターレチク
ルRiのY方向における撓み量が大きい場合を例にし
た。従って、図4に示したように、パターン(親パター
ン)を分割してX方向に延びる部分パターン160,1
61,162とし、これらをY方向に配列したものをマ
スターレチクルR1〜RNに形成していた。しかし、部
分パターンの形状及び配列方法は、これに限定されず、
マスターレチクルRiの撓み方に応じて、任意に設定す
ることができる。例えば、マスターレチクルRiのY方
向の撓みのみならず、X方向の撓みも考慮するのであれ
ば、さらにパターン(親パターン)をX方向に分割し
て、この部分パターンを格子状に配列するようにしても
よい。但し、余り分割数を多くすると必要となる濃度フ
ィルタFjの数が増加するとともに、制御が複雑となる
上に、スループットが低下するため、分割数はスループ
ットと基板4に形成されるパターンの精度とを考慮して
設定することが好ましい。また、上記実施形態では基板
4上の1つのショット領域に複数の部分パターンをそれ
ぞれ転写するときに濃度フィルタFjの交換を行うもの
としたが、例えば図3(e)に示した濃度フィルタF5
を用いるとともに、隣接する部分ショット領域の有無、
及び複数の部分パターンの何れを転写するかに応じて、
レチクルブラインド機構110により濃度フィルタF5
の減光部123の一辺又は複数辺を部分的に遮光するこ
とにより、濃度フィルタの交換を不要としてもよい。こ
のことは、基板4上で周辺部が重なる複数のショット領
域をそれぞれ転写するときも同様である。
【0130】なお、本実施形態においては、減光装置と
して濃度フィルタFjを用いた場合を例に挙げて説明し
たが、濃度フィルタ以外に減光する手段を用いることが
できる。例えば、図11に示すようなブラインド機構B
Lにより濃度フィルタと同様の機能を達成することもで
きる。
して濃度フィルタFjを用いた場合を例に挙げて説明し
たが、濃度フィルタ以外に減光する手段を用いることが
できる。例えば、図11に示すようなブラインド機構B
Lにより濃度フィルタと同様の機能を達成することもで
きる。
【0131】このブラインド機構BLは、図1に示した
レチクルブラインド機構110と基本的に同様の構成を
有しており、4枚の可動式のブラインド127A〜12
7D及びその駆動機構(不図示)を備えて構成されてい
る。これら4枚のブラインド127A〜127Dをそれ
ぞれ適宜な位置に設定することにより、各ブラインド1
27A〜127Dの先端縁128A〜128Dによっ
て、投影光学系3の視野内の略中央でX方向に延びた矩
形状の照明視野領域が形成される。
レチクルブラインド機構110と基本的に同様の構成を
有しており、4枚の可動式のブラインド127A〜12
7D及びその駆動機構(不図示)を備えて構成されてい
る。これら4枚のブラインド127A〜127Dをそれ
ぞれ適宜な位置に設定することにより、各ブラインド1
27A〜127Dの先端縁128A〜128Dによっ
て、投影光学系3の視野内の略中央でX方向に延びた矩
形状の照明視野領域が形成される。
【0132】この照明視野領域は、基本的に部分ショッ
ト領域に対応する大きさに設定される。露光中におい
て、これらの4枚のブラインド127A〜127Dのう
ちの一又は複数を、照明光の光路に対して進出又は退去
するように所定の速度で連続的に移動することにより、
ブラインド127A〜127Dの先端縁128A〜12
8Dの移動した領域の透過光量を傾斜的に設定すること
ができる。
ト領域に対応する大きさに設定される。露光中におい
て、これらの4枚のブラインド127A〜127Dのう
ちの一又は複数を、照明光の光路に対して進出又は退去
するように所定の速度で連続的に移動することにより、
ブラインド127A〜127Dの先端縁128A〜12
8Dの移動した領域の透過光量を傾斜的に設定すること
ができる。
【0133】各部分ショット領域の画面継ぎ部に対応す
る部分でブラインド127A〜127Dを全体的にある
いは選択的に移動することにより、該画面継ぎ部におけ
る露光量を外側に行くに従って傾斜的に減少させること
ができ、これにより濃度フィルタと同様の機能が実現さ
れる。この減光用ブラインド機構BLは、各ブラインド
127A〜127Dの駆動機構が必要である点で濃度フ
ィルタに対して構成がやや複雑化するが、濃度フィルタ
のように部分ショット領域に応じて複数のものを準備
し、取り換える必要がなく、単一の機構で柔軟に対応で
きる点で優れている。
る部分でブラインド127A〜127Dを全体的にある
いは選択的に移動することにより、該画面継ぎ部におけ
る露光量を外側に行くに従って傾斜的に減少させること
ができ、これにより濃度フィルタと同様の機能が実現さ
れる。この減光用ブラインド機構BLは、各ブラインド
127A〜127Dの駆動機構が必要である点で濃度フ
ィルタに対して構成がやや複雑化するが、濃度フィルタ
のように部分ショット領域に応じて複数のものを準備
し、取り換える必要がなく、単一の機構で柔軟に対応で
きる点で優れている。
【0134】また、上記実施形態においては、マスター
レチクルRiに形成された部分パターン161,16
2,163の縮小像を対応する部分ショット領域PH
1,PH2,PH3のそれぞれに転写する際に、マスタ
ーレチクルRiをY方向に移動させてマスターレチクル
Riの照明領域に配置される部分パターンを切り替える
ようにしていたが、マスターレチクルRiは移動させず
に照明領域を移動させることにより、照明領域に配置さ
れる部分パターンを切り替えるようにしてもよい。この
時には、レチクルブラインド機構110の4枚のブライ
ンド111各々を制御するとともに、部分パターン16
1,162,163の位置に応じて濃度フィルタFjを
移動させるか、又は、部分パターン161、162,1
63の位置に応じた位置に透光部122及び減光部12
3が形成された濃度フィルタを予め用意し、これらを取
り替えるようにすればよい。さらに、上記実施形態では
図7〜図9に示したように、基板4上で周辺部が重なる
複数(図では4つ)のショット領域にそれぞれマスター
レチクルRiの親パターンを転写するときに、1つのシ
ョット領域に複数の部分パターンを転写した後、同様に
次のショット領域に複数の部分パターンを転写するもの
としたが、その複数のショット領域にそれぞれ1つの部
分パターンを転写し、その後で次の部分パターンを複数
のショット領域にそれぞれ転写することが好ましい。こ
れにより、濃度フィルタFjの交換、又はレチクルブラ
インド機構110の駆動の各回数を減らすことができ、
露光装置のスループットの向上を図ることが可能とな
る。なお、画面継ぎが行われる複数のショット領域が基
板4上に複数存在するとき、あるいは基板4上でショッ
ト領域間の画面継ぎが行われないときにも、同様に基板
4上の全てのショット領域に1つの部分パターンを転写
した後で、次の部分パターンを各ショット領域に転写す
るというシーケンスを採用すること望ましい。
レチクルRiに形成された部分パターン161,16
2,163の縮小像を対応する部分ショット領域PH
1,PH2,PH3のそれぞれに転写する際に、マスタ
ーレチクルRiをY方向に移動させてマスターレチクル
Riの照明領域に配置される部分パターンを切り替える
ようにしていたが、マスターレチクルRiは移動させず
に照明領域を移動させることにより、照明領域に配置さ
れる部分パターンを切り替えるようにしてもよい。この
時には、レチクルブラインド機構110の4枚のブライ
ンド111各々を制御するとともに、部分パターン16
1,162,163の位置に応じて濃度フィルタFjを
移動させるか、又は、部分パターン161、162,1
63の位置に応じた位置に透光部122及び減光部12
3が形成された濃度フィルタを予め用意し、これらを取
り替えるようにすればよい。さらに、上記実施形態では
図7〜図9に示したように、基板4上で周辺部が重なる
複数(図では4つ)のショット領域にそれぞれマスター
レチクルRiの親パターンを転写するときに、1つのシ
ョット領域に複数の部分パターンを転写した後、同様に
次のショット領域に複数の部分パターンを転写するもの
としたが、その複数のショット領域にそれぞれ1つの部
分パターンを転写し、その後で次の部分パターンを複数
のショット領域にそれぞれ転写することが好ましい。こ
れにより、濃度フィルタFjの交換、又はレチクルブラ
インド機構110の駆動の各回数を減らすことができ、
露光装置のスループットの向上を図ることが可能とな
る。なお、画面継ぎが行われる複数のショット領域が基
板4上に複数存在するとき、あるいは基板4上でショッ
ト領域間の画面継ぎが行われないときにも、同様に基板
4上の全てのショット領域に1つの部分パターンを転写
した後で、次の部分パターンを各ショット領域に転写す
るというシーケンスを採用すること望ましい。
【0135】なお、上述した実施形態では、複数のマス
ターレチクルRiを用いて、ブランクス4上に順次パタ
ーンを画面継ぎを行いながら転写するようにしたレチク
ル露光装置について説明しているが、このようにして製
造されたあるいは別の方法により製造された複数のワー
キングレチクルを用いて、デバイス基板上に順次パター
ンを画面継ぎを行いがら転写するようにしたデバイス露
光装置(例えば、液晶表示素子の製造用の露光装置)に
ついても同様に適用することができる。
ターレチクルRiを用いて、ブランクス4上に順次パタ
ーンを画面継ぎを行いながら転写するようにしたレチク
ル露光装置について説明しているが、このようにして製
造されたあるいは別の方法により製造された複数のワー
キングレチクルを用いて、デバイス基板上に順次パター
ンを画面継ぎを行いがら転写するようにしたデバイス露
光装置(例えば、液晶表示素子の製造用の露光装置)に
ついても同様に適用することができる。
【0136】また、上述した実施形態における投影露光
装置は、各部分ショット領域について一括露光を順次繰
り返すようにした一括露光型であるが、各部分ショット
領域について走査露光を順次繰り返すようにした走査露
光型にも適用することができる。この場合において、減
光装置として濃度フィルタを採用する場合には、上述し
た一括露光型の露光装置と同様に、上下左右に制限なく
画面継ぎを行うことが可能であるが、ブラインド機構を
採用する場合には、ブラインドの姿勢等に特別の設定が
必要である。例えば、走査方向に直交する方向に画面継
ぎを行う場合には、4枚のブラインドのうち、走査方向
に直交する方向に対向する一対のブラインドの先端縁の
姿勢を走査方向に対して傾斜させた状態で走査露光を行
う。また、各部分ショット領域を走査露光する場合、レ
チクルRiと基板4とをそれぞれ部分パターン又は部分
ショット領域の配列方向(短手方向となるY方向)に移
動してもよいし、あるいはレチクルRiと基板4とをそ
れぞれその配列方向と直交する方向(部分パターン又は
部分ショット領域の長手方向となるX方向)に移動して
もよい。特に後者では、各部分ショット領域の走査露光
間でレチクルRiと基板4とをそれぞれX方向にステッ
ピングさせることになるが、上記実施形態の一括露光
(静止露光)方式や前者の走査露光方式に比べて、投影
光学系3の視野(イメージフィールド)が小さくて済
み、投影光学系3の製造コストを大幅に低減することが
できるとともに、走査露光中に投影光学系3の像面と基
板4とを光軸方向に相対移動、及び傾斜させることで、
部分パターンの長手方向(走査方向となるX方向)に関
する、レチクルの撓みによるフォーカス誤差を精度良く
補正することができる。
装置は、各部分ショット領域について一括露光を順次繰
り返すようにした一括露光型であるが、各部分ショット
領域について走査露光を順次繰り返すようにした走査露
光型にも適用することができる。この場合において、減
光装置として濃度フィルタを採用する場合には、上述し
た一括露光型の露光装置と同様に、上下左右に制限なく
画面継ぎを行うことが可能であるが、ブラインド機構を
採用する場合には、ブラインドの姿勢等に特別の設定が
必要である。例えば、走査方向に直交する方向に画面継
ぎを行う場合には、4枚のブラインドのうち、走査方向
に直交する方向に対向する一対のブラインドの先端縁の
姿勢を走査方向に対して傾斜させた状態で走査露光を行
う。また、各部分ショット領域を走査露光する場合、レ
チクルRiと基板4とをそれぞれ部分パターン又は部分
ショット領域の配列方向(短手方向となるY方向)に移
動してもよいし、あるいはレチクルRiと基板4とをそ
れぞれその配列方向と直交する方向(部分パターン又は
部分ショット領域の長手方向となるX方向)に移動して
もよい。特に後者では、各部分ショット領域の走査露光
間でレチクルRiと基板4とをそれぞれX方向にステッ
ピングさせることになるが、上記実施形態の一括露光
(静止露光)方式や前者の走査露光方式に比べて、投影
光学系3の視野(イメージフィールド)が小さくて済
み、投影光学系3の製造コストを大幅に低減することが
できるとともに、走査露光中に投影光学系3の像面と基
板4とを光軸方向に相対移動、及び傾斜させることで、
部分パターンの長手方向(走査方向となるX方向)に関
する、レチクルの撓みによるフォーカス誤差を精度良く
補正することができる。
【0137】さらに、前述の実施形態では微小開口54
を有する照度分布検出センサ126を用いて露光光IL
の強度分布を検出するものとしたが、例えばラインセン
サ、あるいは一次元または二次元のCCDなどを用いて
露光光ILを検出して強度分布の計測時間の短縮を図る
ようにしてもよい。また、前述の実施形態では濃度フィ
ルタFjを照明光学系内に設けるものとしたが、例えば
レチクルに近接して配置してもよいし、あるいは投影光
学系3がレチクルパターンの中間像(一次像)を形成す
るときはその中間像の形成面またはその近傍に配置して
も構わない。なお、オプチカル・インテグレータ106
としてロッドインテグレータ(内面反射型インテグレー
タ)を用いる場合、例えばレチクルのパターン形成面と
ほぼ共役に配置されるロッドインテグレータの射出面に
近接して濃度フィルタを配置してもよい。さらに、濃度
フィルタFjと同様にレチクルブラインド機構110も
照明光学系以外に設けてもよい。また、レチクルブライ
ンド機構110は4枚のブラインド111を有するもの
としたが、例えば2枚のL字状の遮光板を用いてもよ
く、その構成は任意で構わない。
を有する照度分布検出センサ126を用いて露光光IL
の強度分布を検出するものとしたが、例えばラインセン
サ、あるいは一次元または二次元のCCDなどを用いて
露光光ILを検出して強度分布の計測時間の短縮を図る
ようにしてもよい。また、前述の実施形態では濃度フィ
ルタFjを照明光学系内に設けるものとしたが、例えば
レチクルに近接して配置してもよいし、あるいは投影光
学系3がレチクルパターンの中間像(一次像)を形成す
るときはその中間像の形成面またはその近傍に配置して
も構わない。なお、オプチカル・インテグレータ106
としてロッドインテグレータ(内面反射型インテグレー
タ)を用いる場合、例えばレチクルのパターン形成面と
ほぼ共役に配置されるロッドインテグレータの射出面に
近接して濃度フィルタを配置してもよい。さらに、濃度
フィルタFjと同様にレチクルブラインド機構110も
照明光学系以外に設けてもよい。また、レチクルブライ
ンド機構110は4枚のブラインド111を有するもの
としたが、例えば2枚のL字状の遮光板を用いてもよ
く、その構成は任意で構わない。
【0138】なお、上述した実施の形態では、ショット
領域及び部分ショット領域の形状は矩形状としている
が、必ずしも矩形状である必要はなく、例えば、5角
形、6角形、その他の多角形とすることができる。ま
た、各ショット領域及び部分ショット領域が同一形状で
ある必要もなく、異なる形状や大きさとすることができ
る。さらに、画面継ぎが行われる部分の形状も、長方形
である必要はなく、ジグザグ帯状、蛇行帯状、その他の
形状とすることができる。また、本願明細書中における
「画面継ぎ」とは、パターン同士をつなぎ合わせること
のみならず、パターンとパターンとを所望の位置関係で
配置することをも含む意味である。
領域及び部分ショット領域の形状は矩形状としている
が、必ずしも矩形状である必要はなく、例えば、5角
形、6角形、その他の多角形とすることができる。ま
た、各ショット領域及び部分ショット領域が同一形状で
ある必要もなく、異なる形状や大きさとすることができ
る。さらに、画面継ぎが行われる部分の形状も、長方形
である必要はなく、ジグザグ帯状、蛇行帯状、その他の
形状とすることができる。また、本願明細書中における
「画面継ぎ」とは、パターン同士をつなぎ合わせること
のみならず、パターンとパターンとを所望の位置関係で
配置することをも含む意味である。
【0139】ワーキングレチクル34に形成するデバイ
スパターンを拡大したデバイスパターンを要素パターン
毎に分ける、例えば密集パターンと孤立パターンとに分
けてマスターレチクルに形成し、基板4上での親パター
ン同士のつなぎ部をなくす、あるいは減らすようにして
もよい。この場合、ワーキングレチクルのデバイスパタ
ーンによっては、1枚のマスターレチクルの親パターン
を基板4上の複数の領域にそれぞれ転写することもある
ので、ワーキングレチクルの製造に使用するマスターレ
チクルの枚数を減らすことができる。又は、その拡大し
たパターンを機能ブロック単位で分ける、例えばCP
U、DRAM、SRAM、A/Dコンバータ、D/Aコ
ンバータをそれぞれ1単位として、少なくとも1つの機
能ブロックを、複数のマスターレチクルにそれぞれ形成
するようにしてもよい。
スパターンを拡大したデバイスパターンを要素パターン
毎に分ける、例えば密集パターンと孤立パターンとに分
けてマスターレチクルに形成し、基板4上での親パター
ン同士のつなぎ部をなくす、あるいは減らすようにして
もよい。この場合、ワーキングレチクルのデバイスパタ
ーンによっては、1枚のマスターレチクルの親パターン
を基板4上の複数の領域にそれぞれ転写することもある
ので、ワーキングレチクルの製造に使用するマスターレ
チクルの枚数を減らすことができる。又は、その拡大し
たパターンを機能ブロック単位で分ける、例えばCP
U、DRAM、SRAM、A/Dコンバータ、D/Aコ
ンバータをそれぞれ1単位として、少なくとも1つの機
能ブロックを、複数のマスターレチクルにそれぞれ形成
するようにしてもよい。
【0140】上述した実施形態では露光用照明光として
KrFエキシマレーザ光(波長248nm)を用いてい
るが、g線(波長436nm)、i線(波長365n
m)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F
2レーザ光(波長157nm)、又はAr2レーザ光
(波長126nm)などを用いることができる。F2レ
ーザを光源とする露光装置では、例えば投影光学系とし
て反射屈折光学系が採用されるとともに、照明光学系や
投影光学系に使われる屈折光学部材(レンズエレメン
ト)は全て蛍石とされ、かつレーザ光源、照明光学系、
及び投影光学系内の空気は、例えばヘリウムガスで置換
されるとともに、照明光学系と投影光学系との間、及び
投影光学系と基板との間などもヘリウムガスで満たされ
る。
KrFエキシマレーザ光(波長248nm)を用いてい
るが、g線(波長436nm)、i線(波長365n
m)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F
2レーザ光(波長157nm)、又はAr2レーザ光
(波長126nm)などを用いることができる。F2レ
ーザを光源とする露光装置では、例えば投影光学系とし
て反射屈折光学系が採用されるとともに、照明光学系や
投影光学系に使われる屈折光学部材(レンズエレメン
ト)は全て蛍石とされ、かつレーザ光源、照明光学系、
及び投影光学系内の空気は、例えばヘリウムガスで置換
されるとともに、照明光学系と投影光学系との間、及び
投影光学系と基板との間などもヘリウムガスで満たされ
る。
【0141】F2レーザを用いる露光装置では、レチク
ルや濃度フィルタは、蛍石、フッ素がドープされた合成
石英、フッ化マグネシウム、LiF、LaF3、リチウ
ム・カルシウム・アルミニウム・フロライド(ライカフ
結晶)又は水晶等から製造されたものが使用される。
ルや濃度フィルタは、蛍石、フッ素がドープされた合成
石英、フッ化マグネシウム、LiF、LaF3、リチウ
ム・カルシウム・アルミニウム・フロライド(ライカフ
結晶)又は水晶等から製造されたものが使用される。
【0142】エキシマレーザの代わりに、例えば波長2
48nm、193nm、157nmのいずれかに発振ス
ペクトルを持つYAGレーザなどの固体レーザの高調波
を用いるようにしてもよい。
48nm、193nm、157nmのいずれかに発振ス
ペクトルを持つYAGレーザなどの固体レーザの高調波
を用いるようにしてもよい。
【0143】また、DFB半導体レーザ又はファイバー
レーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レ
ーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリ
ビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅
し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調
波を用いてもよい。
レーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レ
ーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリ
ビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅
し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調
波を用いてもよい。
【0144】例えば、単一波長レーザの発振波長を1.
51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が18
9〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波
長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が
出力される。特に発振波長を1.544〜1.553μ
mの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8
倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長と
なる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μ
mの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の1
0倍高調波、即ちF2レーザとほぼ同一波長となる紫外
光が得られる。
51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が18
9〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波
長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が
出力される。特に発振波長を1.544〜1.553μ
mの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8
倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長と
なる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μ
mの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の1
0倍高調波、即ちF2レーザとほぼ同一波長となる紫外
光が得られる。
【0145】発振波長を1.03〜1.12μmの範囲
内とすると、発生波長が147〜160nmの範囲内で
ある7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.099
〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が157
〜158nmの範囲内の7倍高調波、即ちF2レーザと
ほぼ同一波長となる紫外光が得られる。なお、単一波長
発振レーザとしてはイットリビウム・ドープ・ファイバ
ーレーザを用いる。また、レーザプラズマ光源、又はS
ORから発生する軟X線領域、例えば波長13.4n
m、又は11.5nmのEUV(Extreme Ul
tra Violet)光を用いるようにしてもよい。
さらに、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用
いてもよい。
内とすると、発生波長が147〜160nmの範囲内で
ある7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.099
〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が157
〜158nmの範囲内の7倍高調波、即ちF2レーザと
ほぼ同一波長となる紫外光が得られる。なお、単一波長
発振レーザとしてはイットリビウム・ドープ・ファイバ
ーレーザを用いる。また、レーザプラズマ光源、又はS
ORから発生する軟X線領域、例えば波長13.4n
m、又は11.5nmのEUV(Extreme Ul
tra Violet)光を用いるようにしてもよい。
さらに、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用
いてもよい。
【0146】また、本発明は、ステップ・アンド・リピ
ート方式の露光装置のみならず、ステップ・アンド・ス
キャン方式の露光装置にも適用することが可能である。
投影光学系は縮小系だけでなく等倍系、又は拡大系(例
えば、液晶ディスプレイ又はプラズマディスプレイ製造
用露光装置など)を用いてもよい。さらに投影光学系
は、反射光学系、屈折光学系、及び反射屈折光学系のい
ずれを用いてもよい。なお、投影光学系を用いないプロ
キシミティ方式の露光装置では、透過型レチクルを複数
点で保持することになるので、上記実施形態と同様に透
過型レチクルが撓むことになる。従って、プロキシミテ
ィ方式の露光装置にも本発明を適用することができ、こ
の場合には透過型レチクルと基板との間隔及び相対傾斜
を調整すればよい。
ート方式の露光装置のみならず、ステップ・アンド・ス
キャン方式の露光装置にも適用することが可能である。
投影光学系は縮小系だけでなく等倍系、又は拡大系(例
えば、液晶ディスプレイ又はプラズマディスプレイ製造
用露光装置など)を用いてもよい。さらに投影光学系
は、反射光学系、屈折光学系、及び反射屈折光学系のい
ずれを用いてもよい。なお、投影光学系を用いないプロ
キシミティ方式の露光装置では、透過型レチクルを複数
点で保持することになるので、上記実施形態と同様に透
過型レチクルが撓むことになる。従って、プロキシミテ
ィ方式の露光装置にも本発明を適用することができ、こ
の場合には透過型レチクルと基板との間隔及び相対傾斜
を調整すればよい。
【0147】さらに、フォトマスクや半導体素子の製造
に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子などを
含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパター
ンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘ
ッドの製造に用いられる、デバイスパターンをセラミッ
クウエハ上に転写する露光装置、撮像素子(CCDな
ど)、マイクロマシン、及びDNAチップなどの製造に
用いられる露光装置等にも本発明を適用することができ
る。
に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子などを
含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパター
ンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘ
ッドの製造に用いられる、デバイスパターンをセラミッ
クウエハ上に転写する露光装置、撮像素子(CCDな
ど)、マイクロマシン、及びDNAチップなどの製造に
用いられる露光装置等にも本発明を適用することができ
る。
【0148】フォトマスク(ワーキングレチクル)の製
造以外に用いられる露光装置では、デバイスパターンが
転写される被露光基板(デバイス基板)が真空吸着又は
静電吸着などによって基板ステージ6上に保持される。
ところで、EUV光を用いる露光装置では反射型マスク
が用いられ、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は
電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマス
ク、メンブレンマスク)が用いられるので、マスクの原
版としてはシリコンウエハなどが用いられる。
造以外に用いられる露光装置では、デバイスパターンが
転写される被露光基板(デバイス基板)が真空吸着又は
静電吸着などによって基板ステージ6上に保持される。
ところで、EUV光を用いる露光装置では反射型マスク
が用いられ、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は
電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマス
ク、メンブレンマスク)が用いられるので、マスクの原
版としてはシリコンウエハなどが用いられる。
【0149】複数のレンズから構成される照明光学系、
投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると
ともに、多数の機械部品からなるレチクルステージや基
板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接
続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をする
ことにより本実施形態の露光装置を製造することができ
る。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が
管理されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると
ともに、多数の機械部品からなるレチクルステージや基
板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接
続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をする
ことにより本実施形態の露光装置を製造することができ
る。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が
管理されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
【0150】半導体デバイスは、デバイスの機能・性能
設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、上
述した実施形態の露光装置によりワーキングレチクルを
製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造する
ステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチク
ルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイ
ス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製
造される。
設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、上
述した実施形態の露光装置によりワーキングレチクルを
製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造する
ステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチク
ルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイ
ス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製
造される。
【0151】なお、本発明は、上述した各実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変す
ることができることは言うまでもない。
定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変す
ることができることは言うまでもない。
【0152】
【発明の効果】本発明によると、区画領域に転写すべき
パターンを複数の部分パターンに分割して、感応物体上
でつなぎ合わせつつ露光するようにしたので、各部分パ
ターンについて、それぞれの最適フォーカス面に感応物
体を設定した状態で露光することができる。従って、マ
スクの支持に伴う撓みに起因するフォーカス誤差を低減
することができ、その結果、微細なパターンを高い精度
で形成することができるようになるという効果がある。
パターンを複数の部分パターンに分割して、感応物体上
でつなぎ合わせつつ露光するようにしたので、各部分パ
ターンについて、それぞれの最適フォーカス面に感応物
体を設定した状態で露光することができる。従って、マ
スクの支持に伴う撓みに起因するフォーカス誤差を低減
することができ、その結果、微細なパターンを高い精度
で形成することができるようになるという効果がある。
【図1】 本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成
を示す図である。
を示す図である。
【図2】 濃度フィルタの構成の一例を示す上面図
(a)及び濃度フィルタに形成されるマークの一例を示
す図(b)である。
(a)及び濃度フィルタに形成されるマークの一例を示
す図(b)である。
【図3】 濃度フィルタの減光部の構成のバリエーショ
ンを示す図である。
ンを示す図である。
【図4】 マスターレチクルの平面図(a)及び側面図
(b)である。
(b)である。
【図5】 照度分布検出センの構成を示す図である。
【図6】 マスターレチクルを用いてレチクル(ワーキ
ングレチクル)を製造する際の製造工程を説明するため
の図である。
ングレチクル)を製造する際の製造工程を説明するため
の図である。
【図7】 ショット領域に最初の部分パターンを転写す
る様子を示す図である。
る様子を示す図である。
【図8】 ショット領域に2番目の部分パターンを転写
する様子を示す図である。
する様子を示す図である。
【図9】 ショット領域に3番目の部分パターンを転写
する様子を示す図である。
する様子を示す図である。
【図10】 レチクルのアライメント機構を示す図であ
る。
る。
【図11】 傾斜分布を形成する他の構成例を示す図で
ある。
ある。
2…マスクステージ
3…投影光学系
4…基板(感応物体)
6…基板ステージ(ステージ)
9…主制御系
127A〜127D…ブラインド(減光装置)
161〜163…部分パターン
200〜202…支持面(支持位置)
Fj…濃度フィルタ(減光装置)
P1〜PN…親パターン(パターン)
PH1〜PH4…部分ショット領域(部分区画領域)
R1〜RN…マスターレチクル(マスク)
SH1〜SH4…ショット領域(区画領域)
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 諏訪 恭一
東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株
式会社ニコン内
Fターム(参考) 2H042 AA11 AA15 AA25
5F046 AA13 BA03 CB17 DA05 DA13
Claims (16)
- 【請求項1】 感応物体上に設定された区画領域に転写
すべきパターンが形成されたマスクを介して露光する方
法であって、 前記パターンを複数の領域に分割した部分パターンの像
が前記感応物体上でつなぎ合わされるように、前記部分
パターン毎に該部分パターンと前記感応物体との相対的
な位置を調整しつつ該部分パターンを該感応物体上に順
次露光転写することを特徴とする露光方法。 - 【請求項2】 前記区画領域に転写すべきパターンを複
数の短冊状の領域に分割して、該短冊状の領域をその長
手方向に沿う第1方向に略直交する第2方向に配列的に
形成したマスクを用い、該短冊状の領域を前記部分パタ
ーンとして露光することを特徴とする請求項1に記載の
露光方法。 - 【請求項3】 前記マスクを少なくとも3つの支持位置
で略水平に支持するとともに、該支持位置の2つを通る
第3方向と前記第1方向が略平行となるように該マスク
を支持した状態で露光することを特徴とする請求項2に
記載の露光方法。 - 【請求項4】 前記マスクを少なくとも3つの支持位置
で略水平に支持するとともに、該支持位置の2つを通る
第3方向についての該マスクの撓み量及び該第3方向に
水平面内で略直交する第4方向についての該マスクの撓
み量のうち該撓み量の大きいものに係る方向と前記第2
方向とが略平行となるように該マスクを支持した状態で
露光することを特徴とする請求項2に記載の露光方法。 - 【請求項5】 前記部分パターンは投影系を介して前記
感応物体上に転写され、前記部分パターンと前記感応物
体との位置合わせは、前記投影系の像面と前記感応物体
とを相対移動するフォーカス調整及びレベリング調整の
少なくとも一方を行うことによりなされることを特徴と
する請求項1〜4の何れか一項に記載の露光方法。 - 【請求項6】 前記マスクの支持に伴う撓み量を前記部
分パターンの位置との関係で予め求めておき、該求めて
おいた撓み量に基づいて、前記フォーカス調整及びレベ
リング調整の少なくとも一方を行うことを特徴とする請
求項5に記載の露光方法。 - 【請求項7】 前記部分パターンの一部とこれに隣接す
る部分パターンの一部とが重ね合わされるように露光す
ることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の
露光方法。 - 【請求項8】 前記部分パターンが重ね合わされる重合
部を露光する露光光のエネルギー分布を徐々に小さくな
るように傾斜的に設定したことを特徴とする請求項7に
記載の露光方法。 - 【請求項9】 感応物体上に設定された区画領域に転写
すべきパターンが形成されたマスクを介して露光する露
光装置であって、 前記区画領域に転写すべきパターンが複数の部分パター
ンに分割されて形成されたマスクを少なくとも3つの支
持位置で略水平に支持する支持装置と、 前記支持装置に支持された前記マスクに形成された前記
部分パターンの何れかと、前記感応物体に設定された前
記区画領域を分割した部分区画領域の何れかとの相対的
な位置を調整する調整装置とを備えたことを特徴とする
露光装置。 - 【請求項10】 前記支持装置は、前記区画領域に転写
すべきパターンを複数の短冊状の領域に分割して、該短
冊状の領域をその長手方向に沿う第1方向に略直交する
第2方向に配列的に形成したマスクを支持し、 前記調整装置は前記短冊状の領域を前記部分パターンと
して位置調整を行うことを特徴とする請求項9に記載の
露光装置。 - 【請求項11】 前記支持装置は、前記支持位置の2つ
を通る第3方向と前記第1方向が略平行となるように前
記マスクを支持したことを特徴とする請求項10に記載
の露光装置。 - 【請求項12】 前記支持装置は、前記支持位置の2つ
を通る第3方向についての前記マスクの撓み量及び該第
3方向に水平面内で略直交する第4方向についての該マ
スクの撓み量のうち該撓み量の大きいものに係る方向と
前記第2方向とが略平行となるように該マスクを支持し
たことを特徴とする請求項10に記載の露光装置。 - 【請求項13】 前記部分パターンの像を前記感応物体
上に投影する投影系を更に備え、前記調整装置は、前記
投影系の像面と前記感応物体とを相対移動するフォーカ
ス調整機構及びレベリング調整機構の少なくとも一方を
含むことを特徴とする請求項9〜12の何れか一項に記
載の露光装置。 - 【請求項14】 前記マスクの支持に伴う撓み量を前記
部分パターンの位置との関係で予め求めて記憶された記
憶装置と、 前記記憶装置に記憶された撓み量に基づいて、前記フォ
ーカス調整機構及び前記レベリング調整機構の少なくと
も一方を制御する制御装置とをさらに備えたことを特徴
とする請求項13に記載の露光装置。 - 【請求項15】 前記調整装置は、前記部分パターンの
一部とこれに隣接する部分パターンの一部とが重ね合わ
されるように位置調整を行うことを特徴とする請求項9
〜14の何れか一項に記載の露光装置。 - 【請求項16】 前記部分パターンが重ね合わされる重
合部を露光する露光光のエネルギー分布を徐々に小さく
なるように傾斜的に設定する減光装置をさらに備えたこ
とを特徴とする請求項15に記載の露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002020330A JP2003224055A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | 露光方法及び露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002020330A JP2003224055A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | 露光方法及び露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003224055A true JP2003224055A (ja) | 2003-08-08 |
Family
ID=27743851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002020330A Pending JP2003224055A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | 露光方法及び露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003224055A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008058476A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Nikon Corp | 露光装置、デバイスの製造方法及び露光方法 |
JP2009122698A (ja) * | 2004-12-13 | 2009-06-04 | Asml Holding Nv | 光を減衰させる光学素子および該光学素子を製造する方法および照明減衰システム |
JP5278719B2 (ja) * | 2005-01-24 | 2013-09-04 | 株式会社ニコン | 計測方法及び露光方法 |
US9239526B2 (en) | 2013-07-16 | 2016-01-19 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Exposure apparatus and transfer characteristics measuring method |
JP2017134375A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | ウシオ電機株式会社 | 露光装置及び露光方法 |
CN110551978A (zh) * | 2018-05-31 | 2019-12-10 | 佳能特机株式会社 | 蒸镀方法、电子设备的制造方法及蒸镀装置 |
JP2020173470A (ja) * | 2020-06-30 | 2020-10-22 | 株式会社アドテックエンジニアリング | 露光方法 |
-
2002
- 2002-01-29 JP JP2002020330A patent/JP2003224055A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009122698A (ja) * | 2004-12-13 | 2009-06-04 | Asml Holding Nv | 光を減衰させる光学素子および該光学素子を製造する方法および照明減衰システム |
JP5278719B2 (ja) * | 2005-01-24 | 2013-09-04 | 株式会社ニコン | 計測方法及び露光方法 |
JP2008058476A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Nikon Corp | 露光装置、デバイスの製造方法及び露光方法 |
US9239526B2 (en) | 2013-07-16 | 2016-01-19 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Exposure apparatus and transfer characteristics measuring method |
JP2017134375A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | ウシオ電機株式会社 | 露光装置及び露光方法 |
CN110551978A (zh) * | 2018-05-31 | 2019-12-10 | 佳能特机株式会社 | 蒸镀方法、电子设备的制造方法及蒸镀装置 |
JP2020173470A (ja) * | 2020-06-30 | 2020-10-22 | 株式会社アドテックエンジニアリング | 露光方法 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080108 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080507 |