JP2008212074A - 組織状大豆蛋白の製造法 - Google Patents

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康行 中野
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Abstract

【課題】 本発明は特別な工程を用いずに大きなコストをかけずに大豆のいやな臭いやいやな甘味が少ない風味良好かつ噛みごなれの良い食感の良好な組織状大豆蛋白を得ることを目的とした。
【解決手段】本発明は、大豆蛋白原料(添加する水を除く)中にトレハロースを、0.5〜20.0重量%加え加水し押出機を用いて加熱加圧して押し出すことを特徴とする組織状大豆蛋白の製造法である。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、風味と食感の両方が良好な組織状大豆蛋白の製造方法に関する。
大豆蛋白原料を主原料として一軸又は二軸押出機(EXTRUDER)を用いて高温、高圧下に組織化する方法は、効率的な組織状大豆蛋白の製造方法として普及している。
しかし、大豆臭やいやな甘味が残るなどの課題を完全に解決することは困難であった。
そこで組織状大豆蛋白の風味を改善することがいろいろ試行されてきた。
本願出願人は、特許文献1(特許第3212020号公報)に開示するように、水蒸気と接触させる発明をした。
また本願出願人は、特許文献2(特開平6‐165644号公報)に開示するように、カルシウムを利用したり、特許文献3(特開2001−275576号公報)に開示するように、カルシウムとマグネシウムを併用するなどの発明をした。
しかし、まだ風味改良の余地は残されている。
ところで、トレハロースはグルコースが2個結合したに糖類であるが、本出願人はトレハロースを用いて大豆蛋白の風味等や機能等を改善する発明をした。
例えば、特許文献4(特開平10-066516号公報)に「トレハロースを添加した大豆蛋白含有食品」を、特許文献5(特開平11-009176号公報)にトレハロースを用いた「焼き菓子の製造法」を開示した。
しかし、トレハロースを用いた組織状大豆蛋白は試みていないし、従来技術を見ても知られていない。
特許第3212020号公報 特開平6‐165644号公報 特開2001−275576号公報 特開平10-066516号公報 特開平11-009176号公報
本発明は以上の状況に鑑み、特別な工程を用いずに大きなコストをかけずに大豆のいやな臭いやいやな甘味(以下「大豆臭」という)が少ない風味良好かつ噛みごなれの良い食感の良好な組織状大豆蛋白を得ることを目的とした。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究の結果、組織状大豆蛋白の製造の際に大豆蛋白原料にトレハロースを併用することにより大豆臭の少ない風味良好かつ噛みごなれの良い食感の良好な組織状大豆蛋白を得ることが出来る知見を得て本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、大豆蛋白原料(添加する水を除く)中にトレハロースを、0.5〜20.0重量%加え加水し押出機を用いて加熱加圧して押し出すことを特徴とする組織状大豆蛋白の製造法である。
澱粉を併用することが好ましい。
アルカリ土類金属化合物またはアルカリ金属化合物を併用することが好ましい。
本発明により、特別な工程を用いなくても組織状大豆蛋白を製造する工程において大豆蛋白原料にトレハロースを併用することにより、大豆臭が少ない風味良好かつ噛みごなれの良い食感良好な組織状大豆蛋白を得ることが出来るようになったものである。
本発明は、大豆蛋白原料(添加する水を除く)中にトレハロースを、0.5〜20.0重量%加え加水し押出機を用いて加熱加圧して押し出すことを特徴とする組織状大豆蛋白の製造法である。
(大豆蛋白原料)
本発明において大豆蛋白原料は、全脂大豆粉、豆乳粉末、濃縮大豆蛋白、分離大豆蛋白、脱脂大豆粉、脱脂豆乳粉末、オカラ、脱脂オカラ等の公知の大豆蛋白を含有する原料を単独又は併用して用いることができる。また、これらの酵素分解物も用いることができる。酵素分解物を用いると軽い食感の大豆蛋白スナックとすることができる。
本発明において、押出機に供給される水を除いた原料中の大豆蛋白原料は、50.1〜99.5重量%が適当である。好ましくは55.1〜94.5重量%、より好ましくは60.1〜89.5重量%が適当である。
大豆蛋白原料が少ないと組織状大豆蛋白というよりはスナックになってしまう。大豆蛋白原料が多いとトレハロースの添加量が少なくなり風味改良効果が薄くなる。
(トレハロース)
本発明においてトレハロースは公知のものを用いることができる。
本発明において、押出機に供給される原料(添加する水を除く)中のトレハロースは、0.5〜20.0重量%が適当である。好ましくは3〜13重量%が適当である。
トレハロースが少ないと風味食感改良効果が薄くなる。トレハロースが多いと組織状大豆蛋白の組織が荒れてざらつくようになる。適量の添加で風味が改善され噛みごなれが良い食感となる。
(水)
本発明に用いる水は特に制限するものではなく、風味に影響のない範囲で水溶性成分を含む水性溶媒を用いることができる。
水は膨化するようにその添加量を調整するが、原料中の水分が、おおむね15〜60重量%となるように添加することが適当である。好ましくは20〜55重量%、より好ましくは25〜50重量%となるように添加することが適当である。
水分が不足すると膨化は十分にしているが、焦げの発生や強い大豆臭が残ることがある。水分が多過ぎるとほとんど膨化しない。
(澱粉)
本発明は、大豆蛋白原料とトレハロースを併用することが特徴であるがこれら原料に澱粉を併用することが好ましい。澱粉を併用することにより本発明の組織状大豆蛋白の膨化を促進して風味を改善することができる。
用いる澱粉は、米・小麦・コーン等の穀類、根菜類、いも類、およびこれらから得られる澱粉、及びこれらの粉砕品、α化品、分解品等のように、物理的・化学的に処理したものからなる群のうち少なくとも一つ以上の素材を含む原料を利用することができる。タピオカ澱粉や米粉などを用いると本発明の組織状大豆蛋白を大豆蛋白スナック様とすることができ、口溶け、喉通りが改善された組織状大豆蛋白とすることができる。
またコーンスターチを用いると本発明の組織状大豆蛋白をパン粉代替に適したものとすることができる。
本発明において、押出機に供給される水を除いた原料中の澱粉の添加量は特に限定するものではないが原料中に半分未満かつ用いられる大豆蛋白原料の量より少ないことが適当である。
大豆蛋白原料より多いと澱粉スナック様となってしまい組織状大豆蛋白としては適当でなくなる。
また、本発明の原料にアルカリ土類金属化合物を併用することが好ましい。本発明の組織状大豆蛋白の風味をより改善する効果がある。
(アルカリ土類金属化合物)
本発明に用いるアルカリ土類金属化合物は、炭酸アルカリ土類金属化合物、水酸化アルカリ土類金属化合物、硫酸アルカリ土類金属化合物、燐酸アルカリ土類金属化合物などを利用することができるが、炭酸アルカリ土類金属化合物である炭酸カルシウムが適当である。
例えば、炭酸カルシウムの添加量は、押出原料固形物中に無水換算で、0.1〜2.5重量%が適当である。好ましくは0.3〜2.0重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%が適当である。添加量が少ないと本発明の組織状大豆蛋白の膨化を促進する効果が薄れ、添加量が多いとカルシウムの渋みを感じる。
また、本発明の原料にアルカリ金属化合物を併用することが好ましい。本発明の組織状大豆蛋白の風味をより改善する効果がある。
(アルカリ金属化合物)
本発明のアルカリ金属化合物は、炭酸アルカリ金属化合物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素アルカリ金属化合物、例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化アルカリ金属化合物、例えば水酸化ナトリウム、硫酸アルカリ金属化合物、例えば硫酸ナトリウム、燐酸アルカリ金属化合物、例えば燐酸ナトリウムなど利用できるが炭酸アルカリ金属化合物である炭酸水素ナトリウムが適当である。
例えば、炭酸水素ナトリウムの添加量は、押出原料固形物中に無水換算で、0.1〜1.0重量%が適当である。好ましくは0.2〜0.8重量%が適当である。
炭酸化合物または炭酸水素化合物の割合が大きいとピリピリ舌がしびれる刺激的風味を感じるようになる。炭酸化合物または炭酸水素化合物の割合が小さいと、膨化促進効果が少なくなるので、加水量を上げる効果が得られず大豆臭の低減効果の低下や、大豆のいやな甘味も残るなど風味改善効果が低下する。
大豆蛋白原料とトレハロースにアルカリ土類金属化合物またはアルカリ金属化合物を併用し、かつ水分の高い状態で高温高圧下から押し出して膨化させることにより、多量の逸散する水蒸気とともに大豆臭を除去することができる。
同時に、本発明に用いるアルカリ土類金属化合物またはアルカリ金属化合物には大豆のいやな甘味を感じ難くさせる効果もあり、風味良好な組織状大豆蛋白を得る事が出来る。
(その他の原料)
大豆蛋白原料以外の蛋白原料も併用する事が出来る。卵や乳などの動物、小麦やとうもろこしなどの植物、酵母などの微生物由来の蛋白あるいはその混合物からなる群から選ぶことが出来る。
その他にも食用油脂、調味料、炭水化物、食物繊維、ゲル化剤、ガム質、その他公知の添加剤を任意に用いる事も出来る。
(押出機)
本発明に用いる押出機としては、公知の押出機(エクストルーダー)が使用出来、一軸押出機でも良いが、混練が強く安定的に組織化しやすい二軸以上の軸を有する押出機を用いる方が適当である。
押出機は、原料供給口、バレル内をスクリューにおいて原料送り、混合、圧縮、温度調節機構を有し、更に先端バレルに装着されたダイを有するものであれば利用出来る。
(組織化条件)
本発明での組織化条件は、目的とする組織状大豆蛋白に応じて実験的に定めることが出来る。
例えば、本発明の組織化温度は、先端バレル温度120〜220℃、好ましくは140〜200℃が適当である。先端バレル温度が低すぎると未溶融の部分が多く殆ど膨化しなかったり、ある程度溶融しても膨化が十分ではなくなる。また先端バレル温度が高過ぎると溶融してよく膨化するが焦げが発生する。
更にこのようにして得られた組織状大豆蛋白は、カッターもしくは粉砕機等で適当な大きさに切断した後、食品として利用することができる。
以下、実施例により本発明の実施態様を説明する。
なお、以下の実施例において原料の割合の単位は重量部とした。
(大豆蛋白原料に対するトレハロース、マルトース、マルチトール添加の効果)
脱脂大豆(不二製油(株))とトレハロース(林原商事(株))、マルトース「サンマルトS」(林原商事(株))、マルチトール「マビット」(林原商事(株))を下記表1の配合にて膨化するように水を添加しながら、下記条件で二軸押出機を用いて組織化した。
使用押出機:幸和工業(株)社製KEI−45−25型二軸押出機。
使用ダイス:直径2mm×10穴。
処理量:粉体原料流量30kg/h。
スクリュー回転数:200r.p.m.。
スクリューパターン:標準パターン。
一定条件での評価のため組織化品温を170℃となるよう添加する水を調整し、第1〜5バレル温度も調節した。
得られた組織化物は、長さ5mm程度となるようダイス出口直後にカッターで切断し、タバイ(株)社製ESPEC PV−221乾燥機にて水分8重量%となるよう80℃の熱風で乾燥を行った。
得られた組織化物を、25℃10分間6倍加水戻して比較を行った(表2)。
(表1)
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実験No. 原料 重量部
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比較1 脱脂大豆 100部
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実施1 脱脂大豆 99 部
トレハロース 1 部
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実施2 脱脂大豆 93 部
トレハロース 7 部
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実施3 脱脂大豆 85 部
トレハロース 15 部
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比較2 脱脂大豆 75 部
トレハロース 25 部
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比較3 脱脂大豆 99 部
マルトース 1 部
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比較4 脱脂大豆 99 部
マルチトール 1 部
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(表2)組織状大豆蛋白としての風味食感評価
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評価No. 風味 食感
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比較1 1:大豆臭多 5:ざらつき無し
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実施1 2:大豆臭有り 4:ざらつき無し
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実施2 3:大豆臭やや少 3:ざらつき無し
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実施3 4:大豆臭少 2:ざらつきほとんど無い
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比較2 5:大豆臭大幅少 1:ざらつきやや有り
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比較3 1:大豆臭多 3:ざらつき無し
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比較4 1:大豆臭多 3:ざらつき無し
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ただし評価は、5:優良、4:優、3:良、2:可、1:不可とした。
前記表2のように組織状大豆蛋白として、脱脂大豆にトレハロース、マルトース添加による風味、食感への効果を確認した。
比較1のようにトレハロースを併用しないものは食感はざらつきが無く噛みごなれも悪くはないものの大豆臭を感じる。
実施1〜実施3のような範囲でのトレハロースの併用は、大豆臭が減少し、食感もざらつきが無くなり噛みごなれが良い食感となる。
比較2のようにトレハロースの添加量が多すぎると大豆臭は大幅に減少するものの食感的にはざらつきを感じるようになり不適である。
比較3のようにマルトースを併用しても、大豆臭が多く改善効果がみられない。
比較4のようにマルチトールを併用しても、大豆臭が多く改善効果がみられない。
(パン粉代替大豆蛋白 大豆蛋白原料とトレハロースに澱粉を併用する効果)
脱脂大豆(不二製油(株))とトレハロース(林原商事(株))とコーンスターチNGY(三和澱粉(株))を下記表3の配合にて膨化するように加水しながら、下記条件で二軸押出機を用いて組織化した。
使用押出機:幸和工業(株)社製KEI−45−25型二軸押出機。
使用ダイス:直径5mm×1穴。
処理量:粉体原料流量30kg/h。
スクリュー回転数:200r.p.m.。
スクリューパターン:標準パターン。
一定条件での評価のため組織化品温を170℃となるよう添加する水を調整し、第1〜5バレル温度も調節した。
得られた組織化物は、長さ20mm程度となるようダイス出口直後にカッターで切断し、さらに市販フードカッターで市販のパン粉程度の粒度になるよう粉砕した。それをタバイ(株)社製ESPEC PV−221乾燥機にて水分8重量%となるよう80℃の熱風で乾燥を行った。175℃5分間なたね油でフライして比較を行った(表2)。
(表3)
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実施4 脱脂大豆 90 部
トレハロース 7 部
コーンスターチ 3 部
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実施5 脱脂大豆 73 部
トレハロース 7 部
コーンスターチ 20 部
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実施6 脱脂大豆 53 部
トレハロース 7 部
コーンスターチ 40 部
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(表4)パン粉代替大豆蛋白としての風味食感評価
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評価No. 風味 食感
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実施4 2:大豆臭やや少 2:若干軽い
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実施5 3:大豆臭少 4:やや軽い
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実施6 4:大豆臭かなり少 5:軽くて良い
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ただし評価は、5:優良、4:優、3:良、2:可、1:不可とした。
パン粉代替大豆蛋白として、脱脂大豆とトレハロースへ澱粉添加による風味、食感への効果を確認した。
トレハロースの添加量は一定にして実施4のようにコーンスターチ3重量部から実施6のように40重量部までコーンスターチの割合を上げて行くと大豆臭が減少し膨化して軽くザラツキのない食感になって行く。パン粉代替大豆蛋白として食感も噛みごなれの良好なものであった。
(大豆蛋白スナック 分離大豆蛋白酵素分解物、トレハロース、澱粉にアルカリ土類金属化合物またはアルカリ金属化合物併用効果)
分離大豆たん白酵素分解物(不二製油(株))とトレハロース(林原商事(株))とタピオカ澱粉TK−100(三和澱粉(株))と炭酸カルシウムユーカルSSS((株)国光製粉工業所)及び炭酸水素ナトリウム(旭硝子(株))を下記表5の配合にて膨化するように水を加えながら下記条件で二軸押出機を用いて組織化した。
使用押出機:幸和工業(株)社製KEI−45−25型二軸押出機。
使用ダイス:直径2mm×10穴。
処理量:粉体原料流量30kg/h。
スクリュー回転数:200r.p.m.。
スクリューパターン:標準パターン。
一定条件での評価のため組織化品温を160℃となるよう添加する水を調整し、第1〜5バレル温度も調節した。
得られた組織化物は、長さ5mm程度となるようダイス出口直後にカッターで切断した。それをタバイ(株)社製ESPEC PV−221乾燥機にて水分5重量%となるよう80℃の熱風で乾燥を行った。そのまま食べて大豆蛋白スナックとして評価した。(表2)
(表5)
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実施7 分離大豆たん白酵素分解品 72.7部
トレハロース 7 部
タピオカ澱粉 20 部
炭酸カルシウム 0.3部
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実施8 分離大豆たん白酵素分解品 72 部
トレハロース 7 部
タピオカ澱粉 20 部
炭酸カルシウム 1 部
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実施9 分離大豆たん白酵素分解品 71 部
トレハロース 7 部
タピオカ澱粉 20 部
炭酸カルシウム 2 部
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実施10 分離大豆たん白酵素分解品 72.7部
トレハロース 7 部
タピオカ澱粉 20 部
炭酸水素ナトリウム 0.3部
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実施11 分離大豆たん白 未分解品 72 部
トレハロース 7 部
タピオカ澱粉 20 部
炭酸水素ナトリウム 1 部
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用いた分離大豆たん白酵素分解品の酵素分解の程度はTCA可溶率20%のものを用いた。
TCA可溶率は最終0.22モルのトリクロル酢酸可溶性窒素を全窒素で除して100をかけて表わしたものでTCA可溶率とした。
(表6)
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評価No. 風味 食感
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実施7 4:大豆臭かなり少 2:やや軽い
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実施8 5:大豆臭大幅少 3:軽い
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実施9 5:大豆臭大幅少 4:かなり軽い
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実施10 5:大豆臭大幅少 3:軽い
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実施11 3:大豆臭少 3:やや軽い
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ただし評価は、5:優良、4:優、3:良、2:可、1:不可とした。
大豆蛋白スナックとして分離大豆蛋白酵素分解物、トレハロース、澱粉、アルカリ土類金属化合物またはアルカリ金属化合物添加による風味、食感への効果を確認した。
実施7の炭酸カルシウム0.3重量部から実施9の2重量部まで変化させると大豆臭は減少し食感は軽くザラツキが減少する。実施9の炭酸カルシウム2重量部が最も好ましかった。
実施10や11の炭酸水素ナトリウム添加効果に関しても同様の風味改良効果と食感が軽くザラツキが減少する効果が認められた。
また、実施すべてにおいて噛みごなれが良いものであった。
本発明により、組織状大豆蛋白の製造の際に、特別な工程や大きなコストをかけず、大豆蛋白原料にトレハロースを加えることで大豆臭が少ない風味良好かつざらつきのない噛みごなれが良い良好な食感を有する組織状大豆蛋白を得ることができるようになったものである。
また、澱粉や炭酸カルシウム等を併用するとその効果は更に増強されるものである。
風味の改善された組織状大豆蛋白は肉様食品としての利用範囲が拡大され、澱粉を併用して膨化され軽い食感を有する組織状大豆蛋白は高蛋白スナックとして利用できるようになり、さらにパン粉サイズに調整された組織状大豆蛋白はパン粉様食品としても利用範囲が拡大したものである。

Claims (3)

  1. 大豆蛋白原料(添加する水を除く)中にトレハロースを、0.5〜20.0重量%加え加水し押出機を用いて加熱加圧して押し出すことを特徴とする組織状大豆蛋白の製造法。
  2. 澱粉を併用する請求項1の製造法。
  3. アルカリ土類金属化合物またはアルカリ金属化合物を併用する請求項1または請求項2の製造法。
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