JPH099879A - 即席食品の製造法 - Google Patents

即席食品の製造法

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JPH099879A
JPH099879A JP7313400A JP31340095A JPH099879A JP H099879 A JPH099879 A JP H099879A JP 7313400 A JP7313400 A JP 7313400A JP 31340095 A JP31340095 A JP 31340095A JP H099879 A JPH099879 A JP H099879A
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JP
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solution
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protein
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JP7313400A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Nakamori
俊宏 中森
Hideo Sugano
秀夫 菅野
Nozomi Harada
望 原田
Sayuri Kitagawa
さゆり 北川
Toshiaki Saito
俊明 西東
Motohiko Hirotsuka
元彦 廣塚
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Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取扱いや流通過程等において壊れ難く、製造工
程において凍結組織化後解凍したときに調味液等が離水
しない即席食品の製造法を目的とした。 【解決手段】大豆蛋白溶液、アルカリ土類金属及び多糖
類を成分とし、少なくとも大豆蛋白溶液がアルカリ土類
金属存在下に加熱されたものを、凍結組織化し、(好ま
しくは解凍し、加熱し、)乾燥することを特徴とする即
席食品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保形性に優れ、湯
戻り性に優れた層状乃至繊維状組織を有する即席食品の
製造法に関する。より詳しくは、水を加えて加熱した
り、湯を加えるだけで芙容蟹、卵スープ等のような溶き
卵の加熱食品様となすことが出来る即席食品を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術】即席ラーメン等の具材は視覚的に目新し
いだけでなく、食感的にも、物性的にも目新しいものが
日々要求され種々の即席具材が提案されている。
【0003】一方、本発明者等は既に特願平6−258
007号を出願し、該大豆蛋白素材がこれまでになかっ
た層状乃至繊維状構造を有しそのまま即席食品に利用出
来る旨開示した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は既出願特
願平6−258007号に基づき即席食品を開発するな
かで、取扱いや流通過程等において壊れ易い問題に遭遇
した。又、即席商品を調味液等で湯戻しして食する場合
は調味は必ずしも必要でないが、即席食品を白湯で湯戻
ししてそのまま食するには調味が必要である。この目的
で本発明の即席食品をその製造工程において調味すると
凍結組織化後解凍したときに調味液が離水する問題に遭
遇した。この離水した調味液を離水したまま凍結すると
調味の濃淡が生じ、離水を除水すれば味が薄くなり歩留
まりが低くなるだけでなく排水処理設備を設けなければ
ならない問題が生ずる。
【0005】一方、これら即席食品のなかにはダイエッ
ト用等手軽にバランスよく栄養を補うことの出来る食品
も要求されている。しかし、ダイエット食品は往々にし
て蛋白質の摂取量も低下しがちになる。
【0006】蛋白源として卵は栄養価に優れるものの卵
黄がコレステロールを含む等の問題から溶き卵を加熱調
理したような食感が望ましいが、卵に由来しない蛋白を
用いた即席食品が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく種々のゲル化剤(蛋白系、澱粉系、多糖類
系、ガム類等)を検討するなかでキサンタンガムのよう
なガム質を含む多糖類を用いることにより前記課題を解
決出来る知見を得て本発明を完成するに到った。
【0008】即ち、本発明は、大豆蛋白溶液、アルカリ
土類金属及び多糖類を成分とし、好ましくは調味され、
少なくとも大豆蛋白溶液がアルカリ土類金属存在下に加
熱されたものを、凍結組織化し、(好ましくは解凍し、
加熱し、)乾燥することを特徴とする即席食品の製造
法、である。
【0009】
【発明の実施の態様】本発明に用いる大豆蛋白溶液は大
豆, 脱脂大豆等から抽出した大豆蛋白(抽出大豆蛋白、
酸沈殿蛋白, 濃縮大豆蛋白, 分離大豆蛋白等)を溶液に
したものである。溶液とは、大豆蛋白が沈澱を生じてな
い状態をいい、溶液状態、分散状態或いは高濃度の場合
はペースト状態のものも含む意味である。
【0010】本発明の大豆蛋白溶液の蛋白質は0.1重
量%〜35重量%、好ましくは1重量%〜25重量%の
濃度となすことが出来る。濃度が低いと次工程で凍結し
ても目的とする層状乃至繊維状構造を形成することが困
難であり、高すぎると大豆蛋白溶液をたとえスラリー状
にしても流動状に保つことが困難となり層状乃至繊維状
構造を形成することが困難である。
【0011】本発明に用いるアルカリ土類金属は水系下
でイオンに解離するアルカリ土類金属の塩又は水酸化物
として用いることが出来る。アルカリ土類金属としては
カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属を1種
又は複数種組み合わせて用いることが出来る。実用的観
点及び風味等の観点からカルシウムが好ましい。カルシ
ウムは, 塩化カルシウム, 水酸化カルシウム, 硫酸カル
シウム等カルシウム化合物であればいずれのカルシウム
でも用いることができる。また、これらのカルシウムの
数種を併用することもできる。また、前述のようにカル
シウム以外のアルカリ土類金属イオンと併用することが
できる。
【0012】本発明の大豆蛋白溶液は、粗蛋白に対し
0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.5重量
%、更に好ましくは0.6〜1.5重量%のアルカリ土
類金属を含むことが出来る。アルカリ土類金属の量によ
って本発明の即席食品の物性の強度(凍結組織化後や即
席食品を湯戻しした後の強度)を調節することができ
る。
【0013】アルカリ土類金属量が多い程強度が増す傾
向になり、少ない程弱くなる傾向になる。アルカリ土類
金属量が少ないと層状乃至繊維状構造は形成されず、多
すぎるともはや層状乃至繊維状構造とはいい難いものと
なる。
【0014】本発明に用いる多糖類は吸水性と保形性を
与えるものであって、寒天、アルギン酸ソーダ、カラギ
ーナン等の海藻関連物質、各種ペクチン、ビスコース、
メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヘミセル
ロース等のセルロース関連物質、ファ−セレラン、グァ
ーガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖
類、タラガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤ
ガム、キサンタンガム、ジェランガム等のガム質、プル
ラン、トロロアロイー、コンニャク、ムコ多糖類、カー
ドラン、可溶性澱粉に代表される化工澱粉等の内から選
ばれた1種又は2種以上を併用することが出来る。好ま
しくは、キサンタンガム、ローカストビーンガム等ガム
質やカラギーナン等の海藻関連物質は吸水性と保形性に
優れるだけでなく、芙容蟹、卵スープ中の卵具材、茶碗
蒸しのような溶き卵加熱食品様の食感を醸し出すことが
出来適当である。
【0015】多糖類は、種類により異なるが、通常、大
豆蛋白溶液に対して0.1重量%以上、好ましくは0.
3重量%以上用いることが出来る。例えば、多糖類のな
かでも、キサンタンガム等のガム質、カラギーナン等の
海藻関連物質は湯戻ししたとき溶き卵加熱様の滑らかな
食感を与える効果に優れ、これらの1種又は2種以上は
前記大豆蛋白溶液中0.1〜1.8重量%、好ましくは
0.3〜1.8重量%用いることが出来る。
【0016】多糖類の添加量が少ないと凍結組織化した
後解凍するとブヨブヨして保形性が弱くなり、離水が生
ずる。多糖類の添加量が増加するにつれ離水はなくなり
保形性に優れるものとなる。最終的に得られる本発明の
即席食品の保形性にも優れ取扱い、流通等により破損し
難くなる。又、多糖類の添加量が多すぎると凍結組織化
された組織が層状或いは繊維状であるものがだんだん組
織が微細になり豆腐のような状態になる傾向にある。
【0017】その他トレハロース等の2糖類を併用する
ことも出来る。本発明の加熱処理は大豆蛋白溶液の凍結
組織化を促進させる為少なくともアルカリ土類金属存在
下に予め60℃以上で1秒間以上、好ましくは80℃〜
160℃で1秒間以上加熱することが適当である。加熱
は、本発明の即席食品の組織化、保形性賦与(湯戻しし
たときに溶けて形が崩れたりしない状態)の為に必要で
あり、アルカリ土類金属の濃度等を調整したり、加熱温
度を調整することにより、即席食品を湯戻ししたときバ
ラバラになったり塊のままであったりさせることが出来
る。この加熱温度が低いほど、又、アルカリ乳類金属の
添加量が少ないほど、湯戻しした即席食品がバラバラに
なる傾向にある。
【0018】又、凍結組織化の前に人参、葱等の野菜
類、椎茸等の茸類、ひじき等の海藻類、蟹、海老等の魚
介類、その他食用の具を混合することが出来る。具の変
化により即席食品のバライティー化を図ることが出来
る。調味料、着色料、着香料、その他の食品添加物を用
いることも自由である。
【0019】又、大豆蛋白溶液は、油脂を用いて大豆蛋
白エマルジョンとすることも出来る。油脂は動植物由来
の油脂、これらの水添油脂、分別油脂、エステル交換油
脂等特に制限しない。
【0020】本発明の凍結組織化は、大豆蛋白溶液を凍
結することにより組織化する。凍結の態様は緩慢凍結乃
至急速凍結を利用出来るが、凍結態様により形成される
組織が異なる。凍結速度が遅いほど層状構造を形成し、
凍結速度が速くなるにつれ層状構造が更に繊維状に裂け
る組織になり、更に凍結速度が速くなると層状構造が薄
れ繊維状構造に富む組織になる。 凍結する際に、大豆
蛋白溶液は溶液状態であること、換言すれば沈澱状態で
ないことが重要である。従って、豆腐のようにカード状
の不溶化した「ご」や豆腐を凍結しても網目状の組織に
はなっても本願のような層状乃至繊維状組織にはならな
い。但し、椎茸や野菜類のような添加物が溶液状態であ
る必要はない。
【0021】解凍して加熱しない場合は直接凍結乾燥す
ることが出来る。或いは加熱なしに乾燥することも出来
る。これら加熱のない場合は組織が弱くなる。
【0022】本発明の解凍は、前記のように凍結組織化
した後に解凍することをいう。解凍は解凍出来る温度に
放置したり、恒温庫内に放置する等緩慢解凍する場合は
低温で、急速解凍するときは高温下やマイクロウエーブ
等の高エネルギーを与えて解凍することができる。
【0023】前述したように多糖類を含むことにより解
凍しても離水がなく保形性に優れるのでこのまま加熱し
組織を更に強固にすると同時に味等を固定することが出
来る。又、多糖類を用いることにより本発明の即席食品
を湯戻ししたものの食感を滑らかな溶き卵加熱食品様と
することが出来る。
【0024】本発明の加熱は解凍後の組織を熱変性させ
より強固なものとする為に必要である。加熱温度は形成
された組織が固定する程度(通常は80℃以上)で充分
である。
【0025】本発明の乾燥は即席食品とする為に必要で
あり、乾燥手段は凍結乾燥、マイクロ波乾燥、フライ乾
燥、熱風乾燥等公知の乾燥手段を用いることが出来る。
【0026】以上のようにして製造された即席食品は、
湯戻り復元性に優れ、取扱いや輸送等によっては壊れ難
いものである。この即席食品を湯戻ししたり、水を加え
て加熱すると芙容蟹等のラーメン等の具材、卵丼の上掛
け、卵スープ中の卵等のような滑らかな喉通りの良い溶
き卵加熱食品様とすることが出来る。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明の実施態様を説明
する。 実施例1 脱脂大豆をその12倍(重量比)の水で水抽出して得ら
れた豆乳に塩酸を加え、pHを4.5に調整して酸沈殿
大豆蛋白を得た。次いで、水を加えて蛋白濃度12重量
%に調整した酸沈殿大豆蛋白水溶液に、1.56%の水
酸化カルシウム,0.4%塩化カルシウムを加え、水酸
化ナトリウムでpH6.5に中和し粗蛋白10%の大豆
蛋白溶液を得た。粗蛋白に対するカルシウム含有量は
0.98重量%であった。
【0028】粗蛋白100重量%に対し、大豆油を50
重量%、更に加工澱粉「サ−ムフロ−」(王子ナショナ
ル(製)製)を5重量%加え、常法により乳化しこれを
140℃で15秒間加熱し蛋白溶液(以下、「Ca蛋白
溶液」という)を得た。
【0029】得られたCa蛋白溶液を品温10℃以下に
冷却し、調味料(砂糖,醤油等)5%をCa蛋白溶液に
対し加えた。人参、椎茸、蟹肉、葱等も適量加えた。
【0030】更に、Ca蛋白溶液に対しキサンタンガム
を表1の量だけ加え、次いでグルコノデルタラクトン
(以下、「GDL」という)を0.3重量%加えた溶液
を直径70mmの円形ポリエチレン容器に30g流し込
んだ。
【0031】
【表1】 ---------------------------------------------------- No.キサンタンガムの添加量(重量%)/Ca蛋白溶液 ---------------------------------------------------- 1. 0 2. 0.2 3. 0.4 4. 0.8 5. 1.2 6. 1.5 7. 2.0 --------------------------------------------------- 次いで、−25℃で5時間かけて凍結した。
【0032】解凍し加熱(80℃で30分間)したもの
の保形性,離水,組織状態を表2に示す。
【0033】
【表2】 -------------------------------------------- No. 離水 保形性 組織状態 -------------------------------------------- 1. 有り ブヨブヨ 積層状 2. 若干有り ブヨブヨ 積層状 3. 無し 良好 積層状 4. 無し 良好 積層状 5. 無し 良好 積層状 6. 無し 良好 積層状 7. 無し 良好 豆腐様 -------------------------------------------- 積層状とは層状構造が重なった組織をいう。
【0034】キサンタンガムが少ない場合は、解凍後に
離水が発生し、保形性が弱くなった。また、キサンタン
ガムが多すぎると豆腐ゲル様に近い構造になった。
【0035】更に、これを真空乾燥した即席食品は、湯
で戻すと2分で湯戻りし復元性に優れ、ボリュ−ム感が
出、卵のようにほぐれ、芙蓉蟹を感じさせる口溶け及び
喉通りの良好なものであった。
【0036】この即席食品を麺の入った市販即席麺容器
(材質:PSP、径:145mm、高さ:78mm)の
麺の上に入れてシールし50cmの高さから落下させて
取り出すとNo.1は壊れ、No.2も若干壊れかけて
いたが、その他は壊れていなかった。 実施例2 実施例1と同様にして得られたCa蛋白溶液にキサンタ
ンガムに代えて、カラギ−ナンを0.5重量、1.0重
量%用いそれぞれ実施例1と同様にして即席食品を製造
した。
【0037】いずれも 解凍後に離水の発生なく、保形
性が良好で、真空乾燥した即席食品は、積層状構造を有
し、湯で戻すと2分で湯戻りし復元性に優れ、ボリュ−
ム感が出、卵のようにほぐれ、芙蓉蟹を感じさせる口溶
け及び喉通りの良好なものであった。又、この即席食品
を実施例1と同様に落下させたが壊れていなかった。 実施例3 (粉末状大豆蛋白を原料にした場合の製造方法)粉末状
大豆蛋白「サンラバー10」(不二製油(株)製)を
4.9重量%、同「サンラバー50」(不二製油(株)
製)を0.7重量%、同「プロリーナ300」(不二製
油(株)製)を3.3重量%に市販パーム油を1.0重量
%添加し、常法により乳化しこれを90℃で5分間加熱
し、ついで硫酸Caを0.175重量%添加しCa蛋白
溶液を得た。(不二製油(株)製の「プロリーナ30
0」には粉体1グラム中に0.8%のカルシウムをあら
かじめ含んでいる。)得られたCa蛋白溶液は、8.9
重量%の粗蛋白含有量で、粗蛋白に対するカルシウムの
含有量は0.87重量%であった。
【0038】このCa蛋白溶液を品温10℃以下に冷却
し、卵黄色をだすためクチナシ色素(三栄源エフエフア
イ(株)サンエローNO.1732)を0.25重量%添加し
た。
【0039】更に、Ca蛋白溶液に対しキサンタンガム
を表3の量だけ加え、次いでグルコノデルタラクトン
(以下、「GDL」という)を0.3重量%加えた溶液
を直径70mmの円形ポリエチレン容器に30g流し込
んだ。
【0040】
【表3】 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓------- No. キサンタンガムの添加量(重量%) --------------------------------------- 1 キサンタンガム 0.2 2 キサンタンガム 0.4 3 キサンタンガム 0.8 4 キサンタンガム 1.2 5 キサンタンガム 1.5 6 キサンタンガム 2.0 -〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 次いで、−25℃で5時間かけて凍結した。
【0041】解凍し加熱(80℃で30分間)し、これ
を−25℃で5時間かけて凍結後、凍結乾燥したものを
得た。これに熱湯をかけて3分間放置し、復元状態と官
能評価を表4に示す。
【0042】
【表4】 ------------------〓〓〓〓〓〓〓〓--〓----〓〓〓〓〓 No.復元状態 官能評価 〓〓〓〓〓〓〓〓〓----------------------〓〓〓〓〓〓 1. こなごなに散る 散り玉子スープ状 2. こなごなに散る 散り玉子スープ状 3. バラバラにほぐれて復元する 玉子スープ状 4. ブロック状の固まりでもどる 柔らかく滑らか 5. ブロック状の固まりでもどる 柔らかく滑らか 6. ブロック状の固まりでもどる 豆腐状で硬くなる 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓-------------- キサンタンガムが少ない場合は、散りじりにバラケテ復
元するが、多すぎると豆腐ゲル様に近い構造になった。 実施例4 (多糖類の複合系での評価)キサンタンガム、カラギー
ナンとローカストビーンガムを表5のように1:1(重
量比)で組み合わせ、その組み合わせたものを実施例3
で得られたCa蛋白溶液に対しての0.4%重量となる
ように添加した。これを実施例3と同じ様にして凍結乾
燥品を作製し得られた物の復元状態と官能評価を表6に
示した。(表中キサンタンガムはキサンタン、ローカス
トビーンガムはローカストと記載した。)
【0043】
【表5】 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 No. 多糖類の組み合わせ 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 1. キサンタン+ローカスト 2. キサンタン+カラギーナン 3. ローカスト+カラギーナン 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
【0044】
【表6】 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓--〓〓〓〓 No.復元状態 官能評価 〓〓〓 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓----------------〓〓〓〓〓 1. ブロック状の固まりでもどる 滑らか 2. ブロック状の固まりでもどる 滑らかでNo.1よりやや硬め 3. ブロック状の固まりでもどる 滑らかだがNo.2よりやや固め 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓---〓〓〓 実施例5 (カルシウムの添加量と物性)脱脂大豆をその12倍
(重量比)の水で抽出して得られた豆乳に塩酸を加え、
pHを4.5に調整して酸沈殿大豆蛋白を得た。次い
で、水を加えて蛋白濃度12重量%に調整した酸沈殿大
豆蛋白水溶液に、表7のごとくCaを加え、水酸化ナト
リウムでpH6.5に中和し粗蛋白10%の大豆蛋白溶
液を得た。
【0045】粗蛋白100重量%に対し、大豆油を50
重量%、更に加工澱粉「サームフロー」(王子ナショナ
ル(製)製)を5重量%加え、常法により乳化しこれを
140℃15秒間加熱しCa蛋白蛋白溶液を得た。
【0046】得られたCa蛋白溶液を品温10℃以下に
冷却し、Ca蛋白溶液に対しキサンタンガム0.8重量
%を加え、次いでグルコノデルタラクトンを0.3重量
%加えた溶液を直径70mmの円形ポリエチレン容器に
30g流し込んだ。
【0047】
【表7】(カルシウムの量はCa蛋白溶液中の粗蛋白に
対する割合で表した) 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 No. Caの添加量(重量%) 〓 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 1.(0.05%塩化Ca+0.19%水酸化Ca)=Ca:0.124% 2.(0.1%塩化Ca+0.39%水酸化Ca)=Ca:0.247% 3.(0.2%塩化Ca+0.78%水酸化Ca)=Ca:0.401% 4.(0.4%塩化Ca+1.56%水酸化Ca)=Ca:0.988% 5.(0.8%塩化Ca+3.12%水酸化Ca)=Ca:1.976% 6.(1.2%塩化Ca+4.68%水酸化Ca)=Ca:2.965% 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓--------- 次いで、−25℃で5時間かけて凍結した。
【0048】解凍し加熱(80℃で30分間)し、これ
を−25℃で5時間かけて凍結後、凍結乾燥したものを
得た。これに熱湯をかけて3分間放置し、復元状態と官
能評価を表8に示す。
【0049】
【表8】 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 No. 復元状態 官能評価 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 1. 良好 滑らかで卵豆腐状 2. 良好 滑らかで卵豆腐状 3. 良好 滑らかで卵豆腐状 4. 良好 滑らかで芙容蟹豆腐状 5. 良好 やわらかな炒り卵状 6. 良好 炒り卵状 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 Caが少ないと、凍結乾燥後、お湯をかけて復元した場
合、やわらかで滑らかな食感となり、ちょうど卵豆腐の
様な感じとなる。逆にCaが多すぎると加熱調理した高
野豆腐に近い食感となった。 実施例6 (粉末状大豆蛋白を原料にした場合の卵スープ様食品の
製造法)実施例3と同様にして、粉末状大豆蛋白を原料
としてCa蛋白溶液を調製した。
【0050】得られたCa蛋白溶液を品温10℃以下に
冷却し、卵黄色をだすためクチナシ色素(三栄源エフエ
フアイ(株)サンエローNO.1732)を0.25重量%添加
し、さらに調味料(砂糖,醤油等)5%をCa蛋白溶液
に対し加えた。そこに具材として人参、椎茸、蟹肉、ね
ぎ等も適量加えた。
【0051】更に、Ca蛋白溶液に対しキサンタンガム
を0.8%重量だけ加えた溶液を直径70mmの円形ポ
リエチレン容器に30g流し込んだ。
【0052】次いで、−25℃で5時間かけて凍結し
た。 解凍し加熱(80℃で30分間)し、これを−2
5℃で5時間かけて凍結後、凍結乾燥したものを得た。
これに熱湯をかけて3分間放置すると玉子が散ったよう
な玉子スープ状のものが得られた。 実施例7 (粉末状大豆蛋白を原料にした場合の野菜卵スープ様食
品の製造方法)粉末状大豆蛋白「サンラバー10」(不
二製油(株)製)を4.9重量%、同「サンラバー5
0」(不二製油(株)製)を0.7重量%、同「プロリ
ーナ300」(不二製油(株)製)を3.3重量%に市
販パーム油を1.0重量%添加し、常法により乳化しこ
れを90℃で5分間加熱し、ついで硫酸Ca0.2重量
%添加しCa蛋白溶液を得た。
【0053】得られたCa蛋白溶液を品温10℃以下に
冷却し、調味料(砂糖,醤油等)5%をCa蛋白溶液に
対し加えた。人参、椎茸、蟹肉、ねぎ等も適量加えた。
【0054】更に、Ca蛋白溶液に対しキサンタンガム
とローカストビーンガムを1:1で組み合わせ、その
0.4%重量だけ加えた溶液を直径70mmの円形ポリ
エチレン容器に30g流し込んだ。
【0055】次いで、−25℃で5時間かけて凍結し
た。解凍し加熱(80℃で30分間)し、これを−25
℃で5時間かけて凍結後、凍結乾燥したものを得た。こ
れに熱湯をかけて3分間放置すると実施例6のように散
ることが少ない玉子スープ状のものが得られた。
【0056】
【効果】本発明により、製造工程において凍結組織化後
解凍したときに離水(調味液等)がなく、取扱いや流通
過程等において壊れ難い層状乃至繊維状構造に優れた即
席食品が可能になったものである。又、湯を加えたり、
水を加えて短時間加熱するだけで手軽に芙容蟹、卵丼、
卵スープ等の溶き卵を加熱したような食品が得られ、コ
レステロールを含まずカルシウムリッチな蛋白源として
ダイエット食品、健康食品としても優れた即席食品が可
能となったものである。
フロントページの続き (72)発明者 北川 さゆり 大阪府泉佐野市旭町2−37 泉佐野寮204 号 (72)発明者 西東 俊明 大阪府堺市高松227−2−221 (72)発明者 廣塚 元彦 大阪府泉佐野市住吉町1番地 不二製油株 式会社阪南工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大豆蛋白溶液、アルカリ土類金属及び多糖
    類を成分とし、少なくとも大豆蛋白溶液がアルカリ土類
    金属存在下に加熱されたものを、凍結組織化し、乾燥す
    ることを特徴とする即席食品の製造法。
  2. 【請求項2】乾燥する前に解凍し、加熱する請求項1の
    製造法。
  3. 【請求項3】即席食品が調味されている請求項1又は請
    求項2の製造法。
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