JP2002360182A - 大豆蛋白含有シート状食品の製造方法 - Google Patents

大豆蛋白含有シート状食品の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大豆蛋白を含有するシート状食品(湯葉様食
品)の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明のシート状食品の製造方法は、大
豆蛋白含有生地を、ドラムドライヤーを用いてシート状
に成形することからなる。当該大豆蛋白含有生地は、保
湿剤、食用油脂、炭水化物及び/又は食物繊維を含有し
ていてもよい。本発明によれば、大豆蛋白を高度に含有
したシート状食品(湯葉様食品)を簡便に製造すること
ができる。更に、他の栄養成分及び/又は食品素材を含
有させることができ、変化をもたせた食品を得ることが
できる。従って、本発明により得られる食品は、種々の
調理素材、菓子及びその素材などとして広く利用するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は大豆蛋白含有シート
状食品(湯葉様食品)の製造方法に関する。さらに詳細
には、大豆蛋白を含有し、湯葉様食品、各種調理材料等
として利用されるシート状食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大豆蛋白は、植物性蛋白の中でも、必須
アミノ酸のバランスが際立って優れており、栄養価が高
いことなどから、蛋白源として大豆蛋白を含有する高蛋
白食が種々検討されている。また、大豆には、動脈硬化
抑制作用や骨粗鬆症抑制作用を有するイソフラボンが含
まれており、係る疾患を防止する食品としても注目され
ている。大豆蛋白を用いた食品としては豆腐が最も広く
知られているが、豆腐は水分含量が極めて高く、単位重
量当たりの蛋白含量が低い問題がある。大豆蛋白を高度
に含有するシート状食品としては湯葉が知られている。
湯葉は調理性に優れるので、種々の食品の素材として用
いられており、また大豆蛋白のみならず、脂質、炭水化
物なども高度に含有しており、栄養バランスの優れた食
品である。例えば、湯葉は水分含量5〜60%、脂質を
1とする蛋白質、炭水化物の組成は、蛋白質:脂質:炭
水化物=1.6〜1.9:1:0.3〜0.32であ
り、蛋白質、脂質及び炭水化物をバランスよく含有す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、湯葉
は、栄養バランスの優れた食品として知られているが、
その製造には多くの問題がある。即ち、湯葉は、豆乳を
加熱して液の表面に形成された皮膜をすくい上げること
により製造される。しかし、この方法は量産性に欠ける
ため、湯葉は家内的な規模で生産されているのが現状で
ある。更に、湯葉をとった後の豆乳廃液は高蛋白廃液で
あるので、その処理にも問題がある。また、生湯葉は保
存性に欠け、長期間保存することが困難である。一方、
乾燥湯葉は脆く、壊れ易い欠点がある。また、湯葉は脂
質含量が高いことから、最近では脂質含量の低い湯葉様
食品も望まれている。更に、湯葉は、他の栄養成分や食
品素材を含有させ難く、変化に乏しいという欠点もあ
る。
【0004】このように、湯葉は栄養バランスに優れ、
また調理性も良好であるが、生産性、保存性などに種々
の問題が多くあり、簡便な大豆蛋白含有シート状食品の
製造方法が要望されていた。本発明はかかる問題を解消
するためになされたもので、簡便であり且つ風味、食感
及び栄養バランスに優れ、更に種々の食感、形態の食品
を得ることができる大豆蛋白含有シート状食品の製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
なされた本発明は、 (1)大豆蛋白含有生地を、ドラムドライヤーを用いてシ
ート状に成形することを特徴とする大豆蛋白含有シート
状食品の製造方法; (2)大豆蛋白含有生地の大豆蛋白と水の重量比が0.1
〜0.6:1である上記(1)記載の大豆蛋白含有シート
状食品の製造方法; (3) 生地が、保湿剤、食用油脂、炭水化物及び/又は食
物繊維を含有する上記(1)又は(2)に記載の大豆蛋白含有
シート状食品の製造方法; (4) 生地中の大豆蛋白、脂質及び炭水化物の組成比がそ
れぞれ1.2〜3.0:1:0.2〜0.6(重量比)
である上記(1)〜(3)の何れかに記載の大豆蛋白含有シー
ト状食品の製造方法;である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は上記の構成よりなり、本
発明で用いられる大豆蛋白含有生地に含まれる大豆蛋白
としては、加水加熱処理によりゲルを形成することので
きる大豆蛋白であれば何れのものも使用することがで
き、例えば、分離大豆蛋白、大豆粉、脱脂大豆、豆乳な
どが挙げられる。これらの大豆蛋白は2種以上を併用し
てもよい。特に、蛋白含量が高く、ゲル化性に優れると
共に白色度、無臭性などの面から分離大豆蛋白(蛋白含
量、通常85〜90%)を使用するのが好ましい。分離大豆
蛋白の粒度などは特に限定されず、市販の分離大豆蛋白
を使用することができ、例えば、ニューフジプロSE、
R、K及びV(商品名、何れも不二製油社製)などが例
示できる。また、大豆由来のイソフラボン、ビタミン
類、食物繊維などを多く含有していることから、大豆粉
も好ましい原料である。大豆粉は、口当たりなどの点か
ら、微粉末としたものが好ましい。また、大豆粉は、分
離大豆蛋白に比べると蛋白含量が低くゲル化性に劣るの
で、分離大豆蛋白と併用するのが好ましい。大豆粉は、
大豆蛋白中、20〜50重量%(本明細書において、特
に明示のない限り%は重量%を意味する)程度、好まし
くは30〜40%程度と調整される。
【0007】本発明で使用される大豆蛋白含有生地は、
上記の大豆蛋白と水とを常法に準じて混合して調製され
る。大豆蛋白と水との混合比は、所望するシート状食品
の性状、形態により適宜調整することができるが、一般
に、大豆蛋白:水=0.1〜0.6:1(重量比、以下
同様)程度、好ましくは0.15〜0.5:1程度、よ
り好ましくは0.2〜0.4:1程度となるように調整
される。大豆蛋白/水比が0.1未満であると、ドラム
ドライヤーで加熱した際の膜形成が困難になることがあ
る。また、大豆蛋白/水比が0.6を超えると、生地の
流動性が少なくなり、操作性に劣ることがある。なお、
大豆蛋白の原料として豆乳を使用する場合、通常の方法
で得られた豆乳は蛋白含量が低いことがあるので、係る
場合には、豆乳を濃縮する方法;分離大豆蛋白などの大
豆蛋白を添加する方法などにより蛋白濃度を調整して使
用するのが好ましい。
【0008】上記の生地には、必要に応じて、各種の食
品成分を含有させてもよい。係る食品成分としては、例
えば、保湿剤、食用油脂、炭水化物、食物繊維などが挙
げられる。保湿剤は、本発明の食品に適度な湿度を保持
させると共に柔軟性を付与するために使用される。係る
保湿剤としては、保湿効果を有する食品添加物であれば
特に限定されないが、例えば、グリセリン、ソルビトー
ル、トレハロースなどのポリオール類が好適に使用され
る。生地に保湿剤を添加する場合、当該保湿剤の添加量
は適宜設定することができるが、生地の総重量に対し
て、一般に1〜20%程度、好ましくは2〜15%程
度、より好ましくは3〜13%程度に調整される。保湿
剤含量が1%未満では保湿剤を添加した効果が発現し難
く、また20%までで十分に効果を発現するので、それ
を超える添加は必要がない。
【0009】食用油脂は、本発明の食品に湯葉様の風味
・食感を付与するために添加される。係る食用油脂とし
ては、植物性油脂及び動物性油脂の何れも使用できるが
コレステロール含量の少ない植物性油脂が好ましく、例
えば、コーンサラダ油、大豆油、ナタネ油、綿実油、パ
ーム油、糠油、サフラワー油、ゴマ油などが挙げられ
る。生地に食用油脂を添加する場合、当該油脂の添加量
は適宜設定することができるが、生地の総重量に対し
て、一般に0.5〜15%程度、好ましくは0.8〜1
3%程度、より好ましくは1〜10%程度に調整され
る。食用油脂脂含量が0.5%未満では油脂を添加した
効果が発現し難く、また15%を超えると得られた食品
が油っぽくなり、嗜好性に問題を生じるおそれがある。
【0010】炭水化物も、本発明の食品に湯葉様の風味
・食感を付与するために添加される。係る炭水化物とし
ては、糖質を主成分とするものであれば特に限定されな
いが、例えば、澱粉(ジャガイモ澱粉、コーンスター
チ、サツマイモ澱粉、加工澱粉、小麦粉、米粉等)、プ
ルラン、デキストランなどが挙げられる。生地に炭水化
物を添加する場合、当該炭水化物の添加量は適宜設定す
ることができるが、生地の総重量に対して、一般に0.
3〜10%程度、好ましくは0.5〜5%程度、より好
ましくは1〜3%程度に調整される。
【0011】また、本発明において、炭水化物には餡も
包含される。餡を含有する本発明のシート状食品は、従
来の大豆蛋白含有シート状食品と異なった新たな風味・
食感を有し、菓子、食品素材として広く利用することが
できる。当該餡としては、従来から使用されている赤
餡、白餡の他、当該餡に各種の添加物を加えたかぼちゃ
餡、伊予柑餡、抹茶餡なども利用することができる。生
地に餡を含有させる場合、当該餡の添加量は適宜設定す
ることができるが、生地の総重量に対して、一般に20
〜40%程度、好ましくは25〜35%程度、より好ま
しくは30%程度に調整される。餡含量が20%未満で
は餡を添加した効果が発現し難く、また40%を超える
とシート状に成形することが困難になるおそれがある。
【0012】本発明のシート状食品を湯葉様食品とする
場合には、使用される生地中の大豆蛋白、脂質及び炭水
化物をその組成比がそれぞれ1.2〜3.0:1:0.
2〜0.6、より好ましくは1.5〜2.0:1:0.
3〜0.5に調整するのが好ましい。湯葉様食品とする
場合、脂質1に対する大豆蛋白の量比が1.2未満で
は、最終製品の食感が油っぽくなり、また3.0を超え
ると均一な生地になり難い問題がある。また、脂質1に
対する炭水化物の量比が0.2未満では、ドラムドライ
ヤーで加熱したときに組織が空洞化し易く、また0.6
を超えると加熱後の製品が堅くなるおそれがあり好まし
くない。
【0013】食物繊維としては、可食性の食物繊維であ
れば可溶性及び不溶性の何れの食物繊維源も使用するこ
とができ、例えば、食物繊維を主成分とするポリデキス
トロース(食物繊維含量90%以上)、コーンファイバー
[例えば、日食セルファー(商品名)、食物繊維含量85
%以上]、ビートパルプなどが例示される。従来の湯葉
は繊維分の含量が低いが、本発明によれば、繊維分を多
く含有させることができる。生地に食物繊維を添加する
場合、当該食物繊維の添加量は適宜設定することができ
るが、生地の総重量に対して、一般に0.3〜5%(重
量%、以下同様)程度、好ましくは0.5〜3%程度、
より好ましくは1〜2%程度に調整される。
【0014】上記の生地には、所望する栄養のバラン
ス、食品の形態等に応じて、食品業界で慣用されている
種々の添加物を加えてもよい。このような添加物として
は、例えば、種実類、海藻類、葉類、食物繊維、魚肉す
り身、卵成分、食品添加物などが挙げられる。これらの
成分を添加することにより、従来の湯葉では得られない
食感、風味、色調を有する湯葉様食品が得られ、食品素
材としての利用範囲を広げることができる。
【0015】種実類としては、例えば、ゴマ、マカデミ
アナッツ、アーモンド、麻の実、カシューナッツ、かぼ
ちゃの種、かやの実、ぎんなん、くり、くるみ、ココナ
ッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、松の実、落花生等
が挙げられ、特にビタミン類を含有するゴマ、コレステ
ロール含量の少ないマカデミアナッツが好適に用いられ
る。これらの種実類はスライス片、砕片などの形態で使
用される。
【0016】また、海藻類としては、ヒジキ、昆布、ワ
カメなどが挙げられる。海藻類はミネラル分を多く含有
するので、海藻類の添加により栄養バランスの改善を図
ることができる。これらの海藻類は、生藻を適当な大き
さにカットし、ブランチング処理(短時間の熱水浸漬処
理)を行った後、凍結乾燥などの低温乾燥を行い、次い
で細断又は粉末化したものが好適に使用される。ブラン
チング処理を行うことにより、海藻類は色調が鮮やかに
なると共にその色調を長期間維持することができ、また
海藻類中の熱不安定性酵素が失活するので海藻類の変質
を抑制することができる。
【0017】葉類としては、例えば、茶葉、緑黄色野菜
葉、蓬などが挙げられる。これらの葉類には、β−カロ
チン、フラボノイド、スパーオキサイドディスムターゼ
などのような健康を維持する上で有用な各種成分が含ま
れており、健康の維持を図る上で有用である。これらの
葉類はそのまま生地に添加することもできるが、上記海
藻類と同様に、ブランチング処理した後、凍結乾燥など
の低温乾燥を行い、次いで細断又は粉末化したものが好
適に使用される。
【0018】さらに、生地には、すけとうだらすり身な
どの魚肉すり身(冷凍物を含む)、卵白、卵黄、全卵な
どの卵成分を添加することもできる。また、生地には、
食塩、グルタミン酸ソーダ、イノシン酸ソーダ、グアニ
ル酸ソーダ、砂糖、水飴、スィートオリゴ、オリゴ糖蜜
液等の調味料、クエン酸、リンゴ酸等の酸味剤、アルギ
ン酸ナトリウム等の糊料、ビタミンA、ビタミンB類、
ビタミンE、ビタミンK等のビタミン類、乳酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、
グルコン酸銅、硫酸銅等のミネラル類、この分野で慣用
の食品添加物を適宜加えてもよい。
【0019】生地の調製方法としては、上述した各種原
料の混合順序を適宜変更することにより種々の方法を採
り得るが、例えば、まず所定量の水を混練器に仕込み、
次いで大豆蛋白を徐々に添加して混練した後、更に保湿
剤、食用油脂、炭水化物及び/又は食物繊維を徐々に添
加して十分に混練して均一な生地とする。なお、前記の
添加物、調味料等は、所望に応じて、大豆蛋白等の添加
時に添加することができる。なお、生地中の非水成分含
量(水以外の成分の含量を示す)は、20〜50%程
度、好ましくは30〜45%程度に調整するのが好まし
く、非水成分含量が20%未満であると水分が多く、シ
ート形成が困難になることがあり、また非水成分含量が
50%を超えると生地の流動性が損なわれ、操作性に欠
けることがある。
【0020】かくして調製された生地は、ドラムドライ
ヤーを用いてシート状に成形される。加熱されたドラム
間を生地が通過する際に、シート状に圧延され、ドラム
の熱により大豆蛋白が変性すると共に水分が蒸発して乾
燥し、シート状の皮膜が形成される。なお、本発明にお
いてシート状は平板状を意味し、フィルム状、シート状
の形状のみならず、ある程度の厚みを有するものも包含
され、表面が凹凸を有していてもよい。ドラムドライヤ
ーは、この分野では慣用の乾燥手段であり、広く知られ
ている。ドラムドライヤーとしては、単一ドラム、複式
ドラム、並列ドラムの何れの形式を用いてもよいが、複
式ドラムを用いるのが好ましい。なお、ドラムとして、
フッ素樹脂コーティングされたドラムを使用すれば、ド
ラムへのシートの巻きつきを防止することができる。
【0021】より具体的には、複式ドラムをドラム埋め
込みヒーターで加熱しておき、二つのドラム間に適当な
距離をとって配置する。この状態で前記の生地をドラム
間に供給する。生地は短時間に加熱・乾燥され、シート
状に成形され、ドラムに巻きつくので、ナイフで剥が
し、適当な大きさに切断することにより、本発明のシー
ト状食品が得られる。上記のドラム温度としては、生地
がシートに成形され得る温度であれば特に限定されない
が、通常105〜160℃程度、好ましくは110〜1
50℃程度、より好ましくは120〜145℃程度に設
定される。ドラム間の距離も、所望されるシート状食品
の厚さ、柔軟性などにより適宜調整することができる
が、通常0.1〜5mm程度、好ましくは0.5〜1m
m程度、より好ましくは1mm程度に調整される。同様
に、ドラムの回転速度も、所望されるシート状食品の性
状に応じて適宜調整することができる。得られるシート
状食品の厚さは特に限定されず、用途などに応じて適宜
調整することができるが、通常0.5〜1mm程度とさ
れる。なお、ドラムドライヤーは多段式であってもよ
い。即ち、第1のドラムドライヤーから排出されたシー
トを第2のドラムドライヤーにかけることにより、厚さ
の均一化が図れるとともに滑らかな表面を有するシート
を得ることができる。
【0022】かくして得られたシートは、湯葉様の風味
・食感を有する食品であり、加熱条件、水分含量、添加
剤種などを調整することにより、柔軟性を有するシート
からパリパリとしたクリスピイなシートまで調製するこ
とができ、適当な大きさにカットし、包装することによ
り製品化される。得られたシートの水分含量は、生地の
水分含量、加熱時間、所望する性状などにより適宜設定
することができるが、通常15重量%以下、好ましくは
10重量%程度とされる。また、本発明の湯葉様食品
は、高温のドラムドライヤーで加熱乾燥されており、滅
菌されているので、冷蔵又は冷凍保存することができ、
特にトレハロース、グリセリンなどの保湿剤を含有する
食品は風味・食感などを損なうことなく長期間安定に保
存することができる。本発明のシート状食品は、種々の
料理の素材、和菓子の製造素材などとして広く利用する
ことができ、例えば、煮物、湯葉春巻き、湯葉シューマ
イ、湯葉ソーメン、油揚げ、饅頭の皮などの素材として
利用される。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、大豆蛋
白を高度に含有したシート状食品(湯葉様食品)を簡便
に得ることができる。また、他の栄養成分及び/又は食
品素材を含有させることができ、更に食感、形状などを
適宜変更できるので、変化をもたせた食品を得ることが
できる。従って、本発明により得られる食品は、種々の
調理素材、菓子及びその素材などとして広く利用するこ
とができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 混練器に水1320g、フジプロSE(商品名、分離大
豆蛋白)180g、胡麻油130g、水飴90g及びグ
リセリン90gを仕込み、激しく攪拌して乳化液を調製
した。更に、フジプロSE160g及びコーンスターチ
70gを徐々に添加し、十分に混練して生地を得た。上
記で得られた生地を、ドラムがフッ素樹脂加工された並
列式ドラムドライヤー(ドラム設定温度:115℃、ド
ラム間隔:1mm、ドラム回転速度:0.6rpm、ド
ラムサイズ:直径200mm、長さ200mm、フッ素
樹脂コーティングドラム)に供給し、ドラム間を通過さ
せてシート状とすることにより、本発明のシート状食品
を得た。得られた食品は、淡黄色をした柔軟性を有する
湯葉様食品であり、従来の湯葉と同様に野菜類と共に煮
物に調理したところ、良好な風味・食感を有する食品で
あった。
【0025】実施例2 混練器に水1200g、フジプロSE180g、コーン
サラダ油180g及びグリセリン90gを仕込み、激し
く攪拌して乳化液を調製した。更に、フジプロSE21
0g及び馬鈴薯澱粉54gを徐々に添加し、十分に混練
して生地を得た。上記で得られた生地を、実施例1と同
様にして、並列式ドラムドライヤーに供給し、ドラム間
を通過させてシート状とすることにより、本発明のシー
ト状食品を得た。
【0026】実施例3〜6 表1に示される原料を使用し、実施例1と同様な方法
で、生地の調製及びドラムドライヤーでの成形を行い、
シート状食品を得た。
【0027】
【0028】実施例7 実施例3で得られた湯葉様食品をポリ袋に入れ、脱気密
封後、庫内温度−80℃のコンタクトフリーザー内に5
分間放置し急速凍結させ、次いで庫内温度−18℃の冷
凍庫に2週間保存したが、外観上の変化は観察されなか
った。また、冷凍した湯葉様食品を解凍後、実施例1と
同様に煮物に調理したが、冷凍前と同様に良好な風味・
食感を有していた。
【0029】実施例8 混練器に水1100gを仕込み、グリセリン220gを
加えて溶解させる。次いで攪拌下に、大豆粉80g、フ
ジプロSE380g、プルラン10g及び食物繊維(ビ
ートパルプ)12gを徐々に添加し、十分に混練した。
更に、コーンサラダ油20gを徐々に添加し、混練して
均一な生地を得た。上記の生地を、複式ドラムドライヤ
ー(ドラム設定温度:145℃、ドラム間隔:1mm、
ドラム回転速度:0.6rpm、ドラムサイズ:直径2
00mm、長さ200mm、フッ素樹脂コーティングド
ラム)に供給し、ドラムで加熱・乾燥してシート状に成
形された本発明のシート状食品を得た。上記で得られた
シートは淡黄色をした湯葉様食品であり、従来の湯葉と
同様に調理して食したところ、良好は食感・風味を有し
ていた。
【0030】実施例9〜14 表2に示される原料を使用し、実施例8と同様な方法
で、生地及びシート状食品を調製した。得られた食品
は、実施例8で得られた食品と同様な性状を有してい
た。
【0031】
【0032】実施例15 混練器に水540g、フジプロSE210g、フジプロ
CL210g、胡麻油210g、ソルビトール210
g、グリセリン270g及び食物繊維12gを仕込み、
十分に混練して生地を得た。この生地に、かぼちゃ餡5
00gを加え、更に十分に混練して餡入り生地を得た。
上記で得られた生地を、ドラムがフッ素樹脂加工された
並列式ドラムドライヤー(ドラム温度130℃、ドラム
間隔1mm)に供給し、ドラム間を通過させてシート状
とすることにより、本発明のシート状食品を得た。得ら
れた食品は、淡黄色をした柔軟性を有する食品であっ
た。
【0033】実施例16 混練器に水680g、フジプロSE290g、フジプロ
CL210g、胡麻油255g、ソルビトール245
g、グリセリン270g及び食物繊維12gを仕込み、
十分に混練して生地を得た。この生地に、紫芋餡780
gを加え、更に十分に混練して餡入り生地を得た。上記
で得られた生地を、ドラムがフッ素樹脂加工された並列
式ドラムドライヤー(ドラム温度115℃、ドラム間隔
1mm)に供給し、ドラム間を通過させてシート状とす
ることにより、本発明のシート状食品を得た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆蛋白含有生地を、ドラムドライ
    ヤーを用いてシート状に成形することを特徴とする大豆
    蛋白含有シート状食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 大豆蛋白含有生地の大豆蛋白と水の
    重量比が0.1〜0.6:1である請求項1記載の大豆
    蛋白含有シート状食品の製造方法。
  3. 【請求項3】 大豆蛋白含有生地が、保湿剤、食用
    油脂、炭水化物及び/又は食物繊維を含有する請求項1
    又は2記載の大豆蛋白含有シート状食品の製造方法。
  4. 【請求項4】 生地中の大豆蛋白、脂質及び炭水化
    物の組成比がそれぞれ1.2〜3.0:1:0.2〜
    0.6(重量比)である請求項1〜3の何れかに記載の
    大豆蛋白含有シート状食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006064578A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Wellharmony Co., Ltd. 大豆蛋白含有シート状食品及びその製造方法
JP2008212074A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Fuji Oil Co Ltd 組織状大豆蛋白の製造法
JP2018093787A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 日本製粉株式会社 豆乳ゲル化食品およびその製造方法

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