JP2018093787A - 豆乳ゲル化食品およびその製造方法 - Google Patents
豆乳ゲル化食品およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018093787A JP2018093787A JP2016241449A JP2016241449A JP2018093787A JP 2018093787 A JP2018093787 A JP 2018093787A JP 2016241449 A JP2016241449 A JP 2016241449A JP 2016241449 A JP2016241449 A JP 2016241449A JP 2018093787 A JP2018093787 A JP 2018093787A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soymilk
- starch
- gelled food
- gelled
- soy milk
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Beans For Foods Or Fodder (AREA)
Abstract
Description
豆乳は、古来より豆腐や高野豆腐(凍り豆腐、凍(し)み豆腐とも言われる)、湯葉等のゲル化食品に加工されてきた。近年では豆乳を乳酸発酵させた豆乳ヨーグルトといった半固体状のゾル状食品、コンニャクに豆乳を練りこんだ豆乳コンニャク麺や豆腐を主原料とした豆腐麺などのゲル化食品が提案されている。また、小麦粉等を含有する穀粉組成物に水の変わりに豆乳を添加して生地を得て、定法に基づいて麺線に成形する豆乳含有穀粉麺も提案されている。
例えば、特許文献1は、豆乳、苦汁等の凝固剤、植物油、液体卵白もしくは乾燥卵白、澱粉、その他成分を混合、焼成して得られる豆乳ブレンド卵焼き様食品が開示されている。これは、豆乳の塩凝固と蛋白質の熱凝固を利用した卵焼き様の豆乳ゲル化食品に関する物である。
特許文献2には蛋白成分の主体が小麦蛋白以外の蛋白である蛋白を主原料とする原料にトランスグルタミナーゼを添加することを特徴とする新規な麺類の製造方法が開示されている。特許文献2では主原料蛋白として大豆蛋白、豆乳、大豆カードを、副原料として澱粉類、小麦蛋白、乳蛋白、卵白などの各種蛋白類、増粘多糖類等を使用し、トランスグルタミナーゼによる蛋白中のグルタミン残基とリジン残基との間で生じる架橋反応を豆乳凝固物に作用させることにより製造した麺様食品に関するものである。
特許文献3には豆乳及び/又は豆腐磨砕物、ゲル化剤及び水からなり、ゲル化剤がジェランガムを必須成分とする2種以上である原料混合物を調製し、75℃以上に昇温させて2価の金属塩を添加して得られるゲル状物が開示されている。これはジェランガムのゲル化と豆乳の塩凝固を併用したゲル状物に関するものである。
特許文献4には加熱した豆乳に、微粉砕した水煮大豆を加えて混合し、酸及び/又は塩凝固剤を添加して凝固豆乳を得て、この凝固豆腐を不織布で覆った状態で加圧脱水して、シート状に凝縮成形して得られる豆乳シートが開示されている。これは水分の少ない豆乳凝固物、いわゆる固い豆腐に関する物であり、加える水煮大豆の量を20〜30質量%にすることで、従来の干し豆腐にないサクサクするような良好な食感が得られることが記載されている。
特許文献5には特定の物性を有する豆腐ピューレを含有する麺類が開示されている。この発明に使用されている豆腐ピューレは、豆乳を酸又は塩凝固剤でゲル化した豆腐をピューレに加工したものであり、これを通常麺類に使用される製麺原料に添加して製造することにより得た豆腐ピューレ含有麺類である。
特許文献6には小麦粉に、練り水の代わりに豆乳及び/又は豆水を使用して製麺したパスタが開示されており、豆乳及び/又は豆水を練り水として使用することで、普通の小麦粉で製麺したパスタを改質することができることが開示されている。
特許文献7には豆乳、豆乳処理物、またはペースト状の豆腐に澱粉、多糖類及び蛋白質類を含む糊料を添加混合した混合物を、10〜80℃に保持された凝固液に吐出して麺線状に加熱凝固成形された麺状豆腐の製造方法が開示されている。この製造方法により豆腐の食感を維持しつつ、加熱調理などにより容易に切れない麺状豆腐が得られることが開示されている。
特許文献8には、水で膨潤させたコンニャク粉に豆乳と必要に応じて豆腐用凝固剤とを加え、コンニャク糊用ゲル化剤を加えてゲル化させた豆乳含有コンニャク様ゲル化食品が開示されている。この発明は、コンニャク独特の特異臭を低減し、滑らかで口当たりのよい食感を有するコンニャクを提供するものである。
上記のように豆乳を原料とする様々なゲル化食品が提案されているものの、豆乳を主原料とした、パスタ等の麺類様の弾力と粘りのある食感(以下、単に「粘弾性」とも称する)を有する、豆乳ゲル化食品はこれまで提供されてこなかった。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]Brixが4.5以上である豆乳、澱粉、熱凝固性タンパク質を含む豆乳組成物を、60〜200℃で熱処理する工程を含む、豆乳ゲル化食品の製造方法。
[2]豆乳組成物がさらに消泡剤、増粘多糖類及び凝固剤から選択される1以上を含む、前記[1]に記載の製造方法。
[3]前記[1]又は[2]に記載の方法により製造した豆乳ゲル化食品をさらに乾燥する工程を含む乾燥豆乳ゲル化食品の製造方法。
[4]前記[1]又は[2]に記載の方法により製造した豆乳ゲル化食品。
[5]前記[3]に記載の方法により製造した乾燥豆乳ゲル化食品。
熱処理温度の下限は好ましくは70℃、より好ましくは90℃である。熱処理温度の上限は好ましくは190℃、より好ましくは170℃である。
熱処理温度が澱粉の糊化ピーク温度未満且つ熱凝固性タンパク質の凝固温度未満である60℃未満になると、ゲル化しない。熱処理温度が200℃を超えると、豆乳ゲル化食品の表面にコゲが生じるので好ましくない。
加熱時間は、澱粉及び熱凝固性タンパク質を添加した豆乳のゲル化が完了するだけの時間でよく、加熱温度によっても変動するが、例えば5〜60分間である。加熱手段については、公知の熱処理方法であれば何れも適用することができ、空気を介して加熱する乾熱処理、水分を介して加熱する湿熱処理、電磁波等のエネルギーが対象物内で熱エネルギーに転換される転換熱処理が上げられ、それらを組み合わせて熱処理することもできる。このような熱処理を行える装置としては、デッキオーブン、スチームオーブン、コンベクションオーブン、電子レンジ、炊飯器、オートクレーブ等が挙げられる。このような熱処理は、常圧、減圧、加圧条件下で行うこともできる。
豆乳のBrixは4.5以上である。好ましくはBrix5〜20 、より好ましくはBrix8〜16、さらに好ましくはBrix9〜14 であることが望ましい。豆乳のBrixが4.5未満でもゲル化食品を得ることができるが、豆乳の風味が弱くなる傾向にある。豆乳のBrixが20を超えると、固形分の凝集が生じて食感を損なう恐れがある。なお、豆乳のBrixは、糖用屈折計(例えば株式会社アタゴ社製 MASTER 53T Brix0.0−53.0%)を用いて簡易的に測定することができる。日本農林規格によれば、豆乳の大豆固形分は8%以上と定義されているが、これに限定されるものではない。なお、豆乳の大豆固形分と豆乳のBrix(豆乳の糖用屈折計示度)との関係式は「大豆固形分=Brix×0.93」である。Brixが低い場合には、例えば特開平09−248128や特開2006−136298等に記載されている濃縮方法及び公知の濃縮方法により所望のBrixに調製することができる。また豆乳のBrixが高い場合には、水で希釈することにより所望のBrixに調製することができる。
変性澱粉(加工澱粉とも称される)とは、化学反応により澱粉を変性させた化学変性澱粉、物理反応により澱粉を変性させた物理変性澱粉及び酵素反応により澱粉を変性させた酵素変性澱粉が含まれる。
本発明では、何れの変性澱粉でも使用可能であるが、より好ましくは化学変性澱粉を使用する。化学変性澱粉としては、エーテル化(ヒドロキシプロピル化)、エステル化(リン酸化、アセチル化、アジピン酸化、オクテニルコハク酸化、酢酸化)、架橋(リン酸架橋、アジピン酸架橋)、酸化等を単独又は組み合わせて化学変性させた澱粉が挙げられる。より詳細には、前記で例示した未変性澱粉をアセチル化、アセチル化リン酸架橋、アセチル化アジピン酸架橋、ヒドロキシプロピル化、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋、リン酸架橋、酸化等の化学反応処理させた食品に利用可能な化学変性澱粉であれば、何れも好適に使用することができる。
本発明において消泡剤は、豆腐製造で通常使用される消泡剤であれば特に限定なく使用することができ、例としては油脂系消泡剤、グリセリン脂肪酸エステル、シリコーン樹脂等を挙げることができる。
消泡剤の添加量はその種類によって適宜調整可能であり、豆乳100質量部に対して0.005〜1.5質量部添加することができる。例えばグリセリン脂肪酸エステル(花王社製クレトンワイドLV)であれば豆乳100質量部に対して0.1〜1.0質量部添加することが好ましい。
本発明で使用する増粘多糖類は、食品用の増粘多糖類であれば何れも使用可能であり、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、ジェランガム、タマリンドガム、サイリュームシードガム、ダイユータンガム、タラガム、アルギン酸塩、デキストリン類、セルロース類及びそれらの誘導体等が上げられ、これらの1種以上を添加することができる。
増粘剤の添加量はその種別によって適宜調整可能であり、豆乳100質量部に対して0〜5.0質量部添加することができる。例えばキサンタンガムであれば豆乳100質量部に対して0〜0.8質量部、より好ましくは0.1〜0.6質量部添加することができる。
本発明で使用する凝固剤は、塩凝固剤として塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、乳酸カルシウム等の二価カチオン塩又はニガリを、酸凝固剤としてグルコノデルタラクトン(GDL)、乳酸、リンゴ酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸を例示することができる。
凝固剤の添加量はその種別によって適宜調整可能であり、豆乳100質量部に対して0〜3.0質量部添加することができる。例えば硫酸カルシウムであれば豆乳100質量部に対して0〜0.8質量部添加することができる。
食品に利用される改質剤であれば特に制限なく使用することができる。タンパク質(大豆タンパク質等)、酵素製剤(トランスグルタミナーゼ等)、糖類(単糖、2糖、オリゴ糖、デキストリンなど)、油脂類、乳化油脂類、食物繊維(おからやふすま等の天然繊維質、結晶セルロース等の精製繊維質、難消化性澱粉等の加工繊維質)乳化剤など、必要に応じて豆乳ゲル化食品の品質を損なわない程度で添加することができる。
乾燥処理を行い、乾燥豆乳ゲル化食品とすることにより豆乳ゲル化食品の弾力と粘りのある食感を向上させると共に保存性を高めることができる。
乾燥豆乳ゲル化食品は茹で戻しをすることにより、例えば5〜15分間程度沸騰湯浴中でボイルすることにより豆乳ゲル化食品として喫食することができる。
乾燥手段については、公知の乾燥処理手段であれば何れも適用することができ、例えば乾式乾燥、湿式乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等があげられ、前3者は高温、常温、低温で乾燥処理することができる。
豆乳ゲル化食品の乾燥歩留は、17〜70%が好ましく、20〜40%がより好ましく、30%程度が最も好ましい。17%未満にすると茹で戻しに時間が長くなり、70%超になると水分活性が高くなって開放系での保存性が悪くなる。なお、乾燥歩留は、乾燥後の質量/乾燥前の質量×100(%)の式で求めることができる。
[製造例1 豆乳の製造]
(1)洗浄した100質量部の大豆を水に浸漬し、吸水して膨潤した浸漬大豆230質量部を得た。
(2)浸漬大豆100質量部に水500質量を加え、湿式粉砕、次いで均質化して生呉を得た。
(3)生呉を90℃で5分間加熱した後、圧搾ろ過によりオカラを除去して豆乳(固形分8.0質量%)を得た。なお豆乳は、使用するまで冷蔵保管した。
(1)製造例1で得られた豆乳のBrixを12に調整後、消泡剤とともにミキサーに投入して十分に混合した。
(2)熱凝固性タンパク質、澱粉及び増粘多糖類の粉体混合物を更に投入し、ダマがなくなるまで十分に混合して豆乳組成物を得た。泡立ちがある場合には、常温静置又は減圧処理により消泡した。
(3)オーブンシートを敷いた浅底角バットに豆乳組成物を流しいれ、厚さ2〜2.5mmになるように均一に広げた。
(4)均一に広げた豆乳混合液を100℃に熱したデッキオーブン(固定窯)に投入し、100℃で15分間熱処理してシート状豆乳ゲル化食品を得た。
なお各原料の使用量は下記表の配合表に従った。
(1)製造例2で得られたシート状豆乳ゲル化食品を100℃に熱したデッキオーブンに投入し、100℃で60分間熱処理し、反転させて更に100℃で60分間熱処理して乾燥歩留30%の乾燥シート状豆乳ゲル化食品を得た。
製造例2で得られたシート状豆乳ゲル化食品のゲル化性について、熟練のパネラー10名にて下記表2に示す基準で浅底角バットからの取り外し工程、ボイル工程、麺様裁断肯定等の加工作業時における性状を評価した。
製造例2で得られたシート状豆乳ゲル化食品又は製造例3で得られた乾燥シート状豆乳ゲル化食品を10分間沸騰湯浴中でボイルしたものを、麺様に裁断して喫食し、食感、特にパスタ等の麺類様の弾力と粘りのある食感(粘弾性)について熟練のパネラー10名にて下記表3に示す基準で官能評価を行った。官能評価において、市販大豆麺(黄金の大豆麺、グリーンカルチャー株式会社製)及びパスタ(乾燥スパゲッティ1.5mm、オーマイ株式会社製)を指定の要領でボイルしたものを各々3点及び4点とし、基準とした。
製造例2工程4における豆乳混合液のゲル化温度を表3記載の温度にした以外は製造例2に従ってシート状豆乳ゲル化食品を製造し、評価1(ゲル化性)及び評価2(食感)を評価した。
実施例1では、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋タピオカ澱粉よりも糊化ピーク温度の低いヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉を使用した。
実施例8では、製造例3の乾燥シート状豆乳ゲル化食品を製造して評価した。
表4記載の質量部の乾燥卵白粉末を添加した以外は製造例2及び製造例3に従って乾燥シート状豆乳ゲル化食品を製造して評価した。
製造例2のヒドロキシプロピル化リン酸架橋タピオカ澱粉の代わりに表5記載の未変性澱粉を添加した以外は製造例2及び製造例3に従って乾燥シート状豆乳ゲル化食品を製造して評価した。
なお、タピオカ澱粉には松谷化学工業株式会社の「MKK100」を、馬鈴薯澱粉には松谷化学工業株式会社の「松谷かめ」を、コーン澱粉には三和澱粉工業株式会社の「コーンスターチY」を、ワキシーコーンには松谷化学工業株式会社の「フードスターチW」を、小麦澱粉には松谷化学工業株式会社の「松谷きく」を甘薯澱粉には松谷化学工業株式会社の「こなみずき」を用いた。
製造例2のヒドロキシプロピル化リン酸架橋タピオカ澱粉の代わりに表6記載の変性タピオカ澱粉を添加した以外は製造例2及び製造例3に従って乾燥シート状豆乳ゲル化食品を製造して評価した。
この結果から、本発明には化学変性澱粉であればより好適に使用できることが分かった。HP化及び酸化変性は澱粉の吸水性が強くなり粘度が高くなるため、モチモチ感のある食感になる傾向であった。物理変性澱粉であるα化澱粉は、吸水性が強く粘度もより高くなるため、ゲル化性が低く成形性が劣る傾向にあったが、粘弾性に加えてモチモチ感が強い良好な食感であった。
ここで、酸化澱粉とは、次亜塩素酸等の酸化剤で低分子化された化学変性澱粉のことである。アミラーゼ等の澱粉分解酵素で変性した酵素変性澱粉は、酸化澱粉同様に低分子化されるため、酸化澱粉と類似した挙動を示すと考えられる。このことから、本発明には変性澱粉であれば何れも使用することができる。
なお、HP化リン酸架橋タピオカ澱粉には松谷化学工業株式会社の「松谷あさがお」を、アセチル化タピオカ澱粉には松谷化学工業株式会社の「松谷あじさい」を、HP化タピオカ澱粉には松谷化学工業株式会社の「ファリネックスTG600」を、リン酸架橋タピオカ澱粉には松谷化学工業株式会社の「パインベークCC」を、酸化タピオカ澱粉には松谷化学工業株式会社の「スタビローズ10」を、α化タピオカ澱粉には松谷化学工業株式会社の「マツノリンTG600」を用いた。
製造例2のヒドロキシプロピル化リン酸架橋タピオカ澱粉の代わりに表7記載の質量部のヒドロキシプロピル化リン酸架橋タピオカ澱粉を添加した以外は製造例2及び製造例3に従って乾燥シート状豆乳ゲル化食品を製造して評価した。
表8記載の質量部の凝固剤を添加すること、増粘剤(キサンタンガム)を添加しないこと以外は製造例2及び製造例3に従って乾燥シート状豆乳ゲル化食品を製造して評価した。なお、凝固剤は10質量%水溶液を添加して評価した。
実施例37では、豆乳溶液の流動性が高いためにシート状に成形するための作業性は悪かったが、熱ゲル化及び粘弾性はキサンタンガムを添加した場合と遜色なかった。
なお、硫酸Caには赤穂化成社製の「パール」を、塩化Mgには赤穂化成社製の「ソフトウェハー」を、GDLには理研ビタミン社製の「リケンラクトン」を使用した。
表9記載のBrixの豆乳を使用した以外は製造例2及び製造例3に従って乾燥シート状豆乳ゲル化食品を製造して評価した。
各実施例の茹で麺様豆乳ゲル化食品、茹で処理した市販の大豆麺、茹で処理した市販パスタ、及び市販木綿豆腐の弾性を評価するために、テクスチャーアナライザー(Stable Micro Systems社製のTA−XT plus)で分析した。この際、シート以外の形状の型枠に豆乳溶液を流し込んで熱ゲル化させた以外は製造例2及び製造例3に従って製造した豆乳ゲル化食品も評価した(実施例43〜45)。
分析に際し、各試料をテクスチャーアナライザーで厚さが元の厚さの70%になるまで圧縮し、圧縮した時点の応力(A)と60秒間圧縮し続けた時点の応力(B)とを測定し、応力比(B)/(A)を求めた。この応力比が大きいほど弾性があることを意味する。
豆乳混合液を熱ゲル化させる加熱手段及び豆乳ゲル化食品の乾燥手段をデッキオーブン(乾熱式)からスチームオーブン(湿熱式)又はスチームコンベクションオーブンに代えたこと以外は製造例2及び製造例3に従って乾燥豆乳ゲル化食品を得た。
何れの加熱及び乾燥手段を採用しても実施例8同様に粘弾性が強く非常に良好な豆乳ゲル化食品が得られた。湿熱方式又はスチームコンベクション方式を乾燥手段に使用すると、乾燥歩留30%の乾燥豆乳ゲル化食品を得るためには乾燥時間を長くする必要があるが、表面からの水分蒸発と内部での水分拡散が効率よく起こるためか、安定的に良好な形状の乾燥豆乳ゲル化食品を得ることができた。
Claims (5)
- Brixが4.5以上である豆乳、澱粉、熱凝固性タンパク質を含む豆乳組成物を、60〜200℃で熱処理する工程を含む、豆乳ゲル化食品の製造方法。
- 豆乳組成物がさらに消泡剤、増粘多糖類及び凝固剤から選択される1以上を含む、請求項1の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の方法により製造した豆乳ゲル化食品をさらに乾燥する工程を含む乾燥豆乳ゲル化食品の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の方法により製造した豆乳ゲル化食品。
- 請求項3に記載の方法により製造した乾燥豆乳ゲル化食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016241449A JP6875843B2 (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 豆乳ゲル化食品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016241449A JP6875843B2 (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 豆乳ゲル化食品およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018093787A true JP2018093787A (ja) | 2018-06-21 |
JP6875843B2 JP6875843B2 (ja) | 2021-05-26 |
Family
ID=62631888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016241449A Active JP6875843B2 (ja) | 2016-12-13 | 2016-12-13 | 豆乳ゲル化食品およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6875843B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114246326A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-03-29 | 江南大学 | 一种改性蛋清蛋白的制备方法及其应用 |
KR20220039873A (ko) * | 2020-09-21 | 2022-03-30 | 주식회사 엠디에스 코리아 | 에멀젤을 이용한 풍미 증강제 제조방법 |
Citations (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5914757A (ja) * | 1982-07-19 | 1984-01-25 | Ajinomoto Co Inc | 乾燥豆腐の製造法 |
JPH02238868A (ja) * | 1989-03-10 | 1990-09-21 | Ajikan:Kk | 玉子焼様食品の製造法 |
JP2000228961A (ja) * | 1999-02-09 | 2000-08-22 | Kyodo Milk Industry Co Ltd | フリーズドライ豆腐およびその製造方法 |
JP2001161301A (ja) * | 1999-12-09 | 2001-06-19 | Tajimaya Shokuhin Kk | 淡雪豆腐の製造方法 |
JP2002034488A (ja) * | 2000-07-19 | 2002-02-05 | Nagatanien:Kk | 凍結乾燥豆腐の製造方法 |
JP2002095433A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-02 | Takai Seisakusho:Kk | 豆乳、豆腐またはその二次加工品の製造方法 |
JP2002360182A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-12-17 | Shichiro Niwano | 大豆蛋白含有シート状食品の製造方法 |
JP2004298152A (ja) * | 2003-04-01 | 2004-10-28 | Sanei Gen Ffi Inc | 豆腐様食品及びその製造方法 |
JP2005245221A (ja) * | 2004-03-01 | 2005-09-15 | Shigeru Kido | 豆腐様食品製造用ペースト組成物およびこれを用いる豆腐様食品の製造方法 |
JP2007135490A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Hashiyama Shoten:Kk | 豆腐麺及びその製造方法 |
JP3140578U (ja) * | 2007-04-09 | 2008-04-03 | 秀樹 藤重 | コラーゲン入りチーズ豆腐 |
JP2013031438A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-02-14 | Nippon Jifuii Shokuhin Kk | 凍結乾燥豆腐及びその製造方法 |
JP2016002010A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 但馬屋食品株式会社 | 脱水豆腐の製造方法、及び燻製豆腐 |
JP2016119867A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 町田食品株式会社 | 温泉水を含有した柔食感を有する豆腐の製造方法 |
-
2016
- 2016-12-13 JP JP2016241449A patent/JP6875843B2/ja active Active
Patent Citations (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5914757A (ja) * | 1982-07-19 | 1984-01-25 | Ajinomoto Co Inc | 乾燥豆腐の製造法 |
JPH02238868A (ja) * | 1989-03-10 | 1990-09-21 | Ajikan:Kk | 玉子焼様食品の製造法 |
JP2000228961A (ja) * | 1999-02-09 | 2000-08-22 | Kyodo Milk Industry Co Ltd | フリーズドライ豆腐およびその製造方法 |
JP2001161301A (ja) * | 1999-12-09 | 2001-06-19 | Tajimaya Shokuhin Kk | 淡雪豆腐の製造方法 |
JP2002034488A (ja) * | 2000-07-19 | 2002-02-05 | Nagatanien:Kk | 凍結乾燥豆腐の製造方法 |
JP2002095433A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-02 | Takai Seisakusho:Kk | 豆乳、豆腐またはその二次加工品の製造方法 |
JP2002360182A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-12-17 | Shichiro Niwano | 大豆蛋白含有シート状食品の製造方法 |
JP2004298152A (ja) * | 2003-04-01 | 2004-10-28 | Sanei Gen Ffi Inc | 豆腐様食品及びその製造方法 |
JP2005245221A (ja) * | 2004-03-01 | 2005-09-15 | Shigeru Kido | 豆腐様食品製造用ペースト組成物およびこれを用いる豆腐様食品の製造方法 |
JP2007135490A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Hashiyama Shoten:Kk | 豆腐麺及びその製造方法 |
JP3140578U (ja) * | 2007-04-09 | 2008-04-03 | 秀樹 藤重 | コラーゲン入りチーズ豆腐 |
JP2013031438A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-02-14 | Nippon Jifuii Shokuhin Kk | 凍結乾燥豆腐及びその製造方法 |
JP2016002010A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 但馬屋食品株式会社 | 脱水豆腐の製造方法、及び燻製豆腐 |
JP2016119867A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 町田食品株式会社 | 温泉水を含有した柔食感を有する豆腐の製造方法 |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
"塩マグが豆乳を固める理由 | にがり屋の塩マグ日誌"、[ONLINE], JPN6020028760, 4 June 2012 (2012-06-04), ISSN: 0004426300 * |
中澤芳則 等: ""豆乳製造条件と豆乳のBrix値の関係"、[online]", 研究発表会 発表要旨, vol. 第69回, JPN6020028763, August 2006 (2006-08-01), ISSN: 0004426301 * |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220039873A (ko) * | 2020-09-21 | 2022-03-30 | 주식회사 엠디에스 코리아 | 에멀젤을 이용한 풍미 증강제 제조방법 |
KR102509632B1 (ko) * | 2020-09-21 | 2023-03-16 | 주식회사 엠디에스 코리아 | 에멀젤을 이용한 풍미 증강제 제조방법 |
CN114246326A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-03-29 | 江南大学 | 一种改性蛋清蛋白的制备方法及其应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6875843B2 (ja) | 2021-05-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
He et al. | Aquafaba, a new plant-based rheological additive for food applications | |
JP6128724B2 (ja) | 米飯改良剤 | |
JP5710057B1 (ja) | イースト発酵食品用組成物及びイースト発酵食品 | |
JP2016002000A (ja) | 低糖質麺及びその調製に使用するミックス粉 | |
US20080138484A1 (en) | Starchy Food Material or Starchy Food | |
JP6450130B2 (ja) | 食感改良組成物 | |
JPWO2011004893A1 (ja) | 粉末状大豆素材及びこれを用いた小麦粉製品 | |
JP2007043980A (ja) | 焼成和洋菓子用品質改良剤 | |
US20100145019A1 (en) | Dispersion improver for gluten, and dispersion solution of gluten | |
WO2018143090A1 (ja) | 麺生地及び麺類用穀粉組成物 | |
JP2000139387A (ja) | 即席乾燥麺類の製造法 | |
JP6875843B2 (ja) | 豆乳ゲル化食品およびその製造方法 | |
JP2011087515A (ja) | 湯種生地及びその製造方法 | |
JP2005168499A (ja) | 食品品質改良剤の製造方法及びその方法で製造された食品品質改良剤 | |
JPH05507845A (ja) | 低カロリー安定乳化食品、その製造方法、およびこの食品を製造する際に使用するテクスチャー向上組成物 | |
JP4654959B2 (ja) | 食物繊維含有食品 | |
JPWO2017126523A1 (ja) | 麺様食品およびその製造法 | |
JP6796599B2 (ja) | ビーフン様米粉麺類の製造方法 | |
JP2018038316A (ja) | 麺の製造方法 | |
JP7445948B2 (ja) | 低糖質化もち及びその製造方法 | |
JP6757741B2 (ja) | 米粉麺類の製造方法及び麺類用ミックス粉 | |
JP2017055710A (ja) | タンパク質の臭気が改善された食品 | |
JP6767386B2 (ja) | 熱処理米粉の製造方法及び麺類の製造方法 | |
KR20190081116A (ko) | 옥수수 반죽 반제품의 제조방법 | |
JP2020058272A (ja) | 麺類用ミックス及びそれを用いた麺類の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190911 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200813 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201008 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210119 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210324 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210423 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6875843 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE Ref document number: 6875843 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |