JP2007135490A - 豆腐麺及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】豆乳に凝固剤を加えて固める凝固工程と、凝固工程により得られた豆腐を切断する切断工程とを備え、凝固工程は凝固剤を加えた豆乳tを型1内にて薄板状に広げ、間に木綿布などのシート状体6を配位して積層した状態で固めて豆腐にするものであり、切断工程は上記の薄板状の豆腐を切断することにより麺状とするものである。
【選択図】図2
Description
特許文献2は、常法に従い麺類を製造するに際し、原料小麦粉中に混入する全粒豆腐の添加量が、小麦粉に対し1〜60重量%の範囲とし、10〜1,000メッシュの全脂無脱臭大豆粉を原料とする全粒豆腐使用による麺の製造方法を開示するものであり、小麦粉の使用量が多く、通常の小麦を主原料とするものであり、豆腐を主原料とするものではない。
特許文献3は、豆乳及び/又は豆腐摩砕物並びに耐熱性寒天を含有する混合物を加熱し、冷却してゲル状物を得、それを麺状化する麺状豆腐の製造方法を開示するものである。ところが、この方法にあっては、上記の混合物を、型箱など適当な容器に充填し、冷却してゲル化させ、得られたゲル状物を、切断、トコロテン突き機などの麺状化手段により麺状化(糸状化)するものであり、ゲル状の固化物の段階では、塊状をなしており薄板状をなすものではない。
特許文献4は、豆腐を圧搾し細長麺状に加工した後冷凍し、次いで解凍、アルカリ処理を行うようにした細長麺状豆腐の製造方法を提供するものであり、塊状の豆腐を圧搾し、この圧搾した豆腐を手製もしくは機械を利用して細長麺状に加工するものである。
特許文献5は、豆乳の中にゲル剤をPH調節してパットに入れ冷却固化し、続いて得た固化物を麺状成形器に入れ押し出して麺状線のような生麺を製造するようにした細長麺状豆腐の製造方法を開示するものであり、固化物の段階では、塊状をなしており薄板状をなすものではない。
本願発明は、豆乳を凝固させて固める段階での形状について改良することによって、麺状体への加工を容易に行うことができる麺豆腐とその製造方法を提供せんとするものである。
本願の請求項2に係る発明は、上記の凝固工程が、凝固剤を加えた豆乳を型内にて薄板状に広げる工程を含み、薄板状に広げる際に、凝固剤を加えて豆乳と豆乳との間に通水性を有するシート状体を配位して複数層の薄板状の豆乳を積み重ね、このシート状体を間に挟んだ状態でこれらの豆乳に対して加圧して固めることにより、薄板状の豆腐を複数枚形成するものであり、切断工程は、上記シート状体を取り除いて薄板状豆腐を切断することにより麺状の豆腐を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の豆腐麺の製造方法を提供する。
本願の請求項3に係る発明は、凝固剤を加えた豆乳を薄板状に広げた状態で固めた薄板状豆腐を切断することにより麺状に形成されたことを特徴とする豆腐麺を提供することにより、上記の課題を解決する。
さらに、本願の請求項2に係る発明は、上記の効果に加えて、豆腐麺の量産性を高めることができたものである。
本願の請求項3の発明にあっては、凝固剤を加えた豆乳を薄板状に広げた状態で固めた薄板状豆腐を切断することにより麺状に形成されたことを特徴とするものであるため、固めた後の加工が簡単で綺麗に仕上がった麺豆腐を提供することができたものである。
図1は、本願発明の実施の形態に係る
呉の作成工程は、従来方法によればよく、約8〜18時間浸漬した大豆を加水しながら磨砕する。次に、磨砕された大豆汁(呉)を煮沸し、加熱後豆乳とオカラとに布などで濾過して分離する。なお、豆乳については、豆乳成分を含有する液状物で、日本農林規格に規定される大豆固形分が8%以上のものを使用することが望ましいが、大豆固形分が6%以上の調整豆乳を用いることも不可能ではない。
凝固工程は、上記の加熱後の豆乳(煮呉)に凝固剤を加えたものを、固めて所定形状に成形する工程である。
豆乳に対して、凝固剤(塩化マグネシウムを主成分とするにがり、硫酸カルシウムを主成分とする澄まし粉などの豆乳に対し凝固作用を示す処理剤)を加えて攪拌する。なお、凝固剤を加える際の豆乳の温度は、70〜75℃が望ましく、凝固剤と豆乳との配合量は、豆乳中の大豆固形分の量により変化するが、通常の豆腐、特に木綿豆腐の常法に従えばよい。望ましくは、10倍豆乳〜4倍豆乳を利用することがよく、大豆(おからとして除去されたものを含む)と水との重量比が、1対10〜4対10とする。この豆乳4.5リットルに対して、塩化マグネシウムの場合6g前後、硫酸カルシウムの場合4g前後(但し法規制により4.5g以上を用いることはできない)を用いることが好ましいが、この値は、豆腐の常法に従う範囲で適宜変更し得る。また、粘度調整剤などの添加剤を加えることもできるが、添加剤を全く配合せずとも、本願発明の製造方法によれば、良好な豆腐麺を得ることができるものである。
凝固剤を加えた豆乳は、凝固が始まるが、凝固が始まった段階で速やかに型に入れる。図1(A)に示すように、この型1は、周囲に側壁2を備えた平面視四角形のものが適しており、側壁には水抜き用の孔3が多数形成されている。この型1は、側壁2のみで、底面及び天面が開放されたものであるが、図1(B)に示すような、水抜き孔3を形成した底面4と、その周囲から立設された側壁2とを備えた従来の木綿豆腐用の型を用いることもできる。この水抜き用の孔3は、加圧工程中に豆腐から良好に水が排出されることを条件に、適当な大きさと数の孔3を形成すればよい。
最後に重ねたシート状体6の上に、木綿豆腐の常法に従い、均一加圧用の押し板7を配置し、その上に錘や加圧装置8を配置して、加圧する。この加圧によって、水切りされて圧搾された薄板状豆腐uとして固まる(図3(A))。各薄板状豆腐uの厚みは1〜15mm程度が適当であるが、麺として形状を維持する点からは1.5mm以上、食感の点からは10mm以下であることがより望ましい。この加圧工程自体は、木綿豆腐の製造と同様であるが、前述のように、複数層の薄板状の豆乳tの層間にシート状体6を間に挟んだ状態で積層させる点が大きく相違するもので、加圧の時間や圧力は、通常の木綿豆腐に用いられる加圧装置を用いれば足りる。
得られた薄板状豆腐uを型1から取り出して、所定幅に切断して、麺状の豆腐麺mを完成させる。型1からの取り出しに際しては、図1(A)の型の場合には、底部がないため型1を持ち上げるだけで型から取り出すことができる点で有利である。他方、図1(B)の場合には、シート状体6の端部を持ち上げて、型1の上から抜く必要がある。
2 側壁
3 水抜き孔
4 底面
5 台
6 シート状体
7 押し板
8 加圧装置
t 豆乳
u 薄板状豆腐
m 豆腐麺
Claims (3)
- 豆乳に凝固剤を加えて固める凝固工程と、凝固工程により得られた豆腐を切断する切断工程とを備え、
凝固工程は凝固剤を加えた豆乳を薄板状に広げた状態で固めて豆腐にするものであり、
切断工程は上記の薄板状の豆腐を切断することにより麺状とすることを特徴とする豆腐麺の製造方法。 - 凝固工程は、凝固剤を加えた豆乳を型内にて薄板状に広げる工程を含み、薄板状に広げる際に、凝固剤を加えて豆乳と豆乳との間に通水性を有するシート状体を配位して複数層の薄板状の豆乳を積み重ね、このシート状体を間に挟んだ状態でこれらの豆乳に対して加圧して固めることにより、薄板状の豆腐を複数枚形成するものであり、
切断工程は、上記シート状体を取り除いて薄板状豆腐を切断することにより麺状の豆腐を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の豆腐麺の製造方法。 - 凝固剤を加えた豆乳を薄板状に広げた状態で固めた薄板状豆腐を切断することにより麺状に形成されたことを特徴とする豆腐麺。
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