JP2002034488A - 凍結乾燥豆腐の製造方法 - Google Patents

凍結乾燥豆腐の製造方法

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JP2002034488A
JP2002034488A JP2000219396A JP2000219396A JP2002034488A JP 2002034488 A JP2002034488 A JP 2002034488A JP 2000219396 A JP2000219396 A JP 2000219396A JP 2000219396 A JP2000219396 A JP 2000219396A JP 2002034488 A JP2002034488 A JP 2002034488A
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freeze
bean curd
tofu
starch
dried
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JP2000219396A
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English (en)
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Michimasa Kumagai
道正 熊谷
Fujio Shiojima
富士夫 塩島
Tomoaki Yamazaki
朋昭 山崎
Takanori Sakuyama
孝法 作山
Takuya Tatsuno
拓也 辰野
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NAGATANIEN KK
Nagatanien Honpo Co Ltd
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NAGATANIEN KK
Nagatanien Honpo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、従来の凍結乾燥豆腐の一般的な製
造方法である豆乳に改質剤である澱粉類や糖類、ゲル化
剤を直接に、或いはこれらを水に溶解または懸濁状態と
したものを添加して常法により凝固させて乾燥する方法
を基本に、その工程に若干の付加工程を追加すること
で、熱湯注加により迅速に復元し、さらに復元した豆腐
が生豆腐にきわめて近い食感や風味を有する凍結乾燥豆
腐を得ようとするものである。 【解決手段】この発明は、澱粉糊を添加混合した豆乳を
用いて製造した豆腐を凍結乾燥することを特徴とする凍
結乾燥豆腐の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱湯注加によっ
て復元性が良好にできて、しかも食感が生鮮な絹ごし豆
腐に極めて近似した凍結乾燥豆腐の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】豆腐を凍結乾燥した乾燥豆腐は、即席の
味噌汁などの具材として多く利用されている。これを得
ようとして、市販の豆腐を単に凍結乾燥しても豆腐の蛋
白質変性が生じ、スポンジ化して凍り豆腐のようなもの
しか得られず、即席味噌汁などに適する乾燥豆腐はでき
ないことが知られている。このために、復元したときに
本来の豆腐の性状に近いものが得られるように、従来か
ら様々な品質改良方法が試みられてきた。
【0003】例えば、特開平10−271972号で
は、この出願前の先行技術として、豆乳に澱粉類や糖
類、ガム質、ゼラチンなどを添加するものが存在してい
たことを指摘したうえで、さらに食感を改善するものと
して、オリゴ糖や多糖類を添加した凍結乾燥豆腐の製造
方法を開示している。しかしながら、これらの方法で得
られた乾燥豆腐であっても、その食感がなおいま一つで
生豆腐とは異なっていた。特に、添加物の甘みや固形物
が舌に残るなどの問題もあって、今日ではより高品質な
ものが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来の凍
結乾燥豆腐の一般的な製造方法である豆乳に改質剤であ
る澱粉類や糖類、ゲル化剤を直接に、或いはこれらを水
に溶解または懸濁状態としたものを添加して常法により
凝固させて乾燥する方法を基本にして、その工程に若干
の付加工程を追加することで、熱湯注加により迅速に復
元し、さらに復元した豆腐が生豆腐にきわめて近い食感
や風味を有する凍結乾燥豆腐を得ようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、澱粉糊を添
加混合した豆乳を用いて製造した豆腐を凍結乾燥するこ
とを特徴とする凍結乾燥豆腐の製造方法(請求項1)お
よび豆乳100重量部に対し澱粉糊を乾燥重量で0.5
〜10重量部添加混合した請求項1記載の凍結乾燥豆腐
の製造方法(請求項2)である。
【0006】
【発明の実施の態様】この発明は、従来の凍結乾燥豆腐
の一般的な製造方法である豆乳に澱粉を添加して常法に
より凝固させて乾燥する方法を基本的に踏襲するもので
ある。即ち、主原料の豆乳は従来の豆乳をそのまま用い
る。この豆乳は、常法により大豆から得られる豆乳や粉
末豆乳、分離大豆蛋白または大豆粉などの大豆加工品か
ら調製された豆乳などである。これらの豆乳濃度はブリ
ックス10以上が好ましく、より好ましくはブリックス
11以上である。豆乳濃度が低いと乾燥豆腐の復元時の
食感は軟弱となり、風味も豆腐らしさを欠き、乾燥品自
体の強度も脆弱となって良好な品質が得られない。
【0007】上記の豆乳に改質剤である澱粉糊を添加混
合して用いる。本発明で用いる澱粉糊は、澱粉を適量の
水や豆乳に分散し、これを適当な手段で所定の間加熱し
て得られる。通常は、澱粉重量の3〜5倍程度の水とと
もに鍋や加熱装置のついたニーダを用いて攪拌しながら
80℃以上に加熱して糊化を行う。
【0008】本発明で使用される澱粉は食用に供される
ものであればその種類を問わない。例えば、馬鈴薯澱
粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉など天然
澱粉またはこれらの化工澱粉などが用いられ、これらの
単品または複数種を使用することができる。なお、本発
明では澱粉糊とともに、さらに粉体の澱粉またはこれに
水を分散させた澱粉分散液を豆乳に添加することは差し
支えない。澱粉糊の豆乳への添加量は、豆乳100重量
部に対して乾燥澱粉重量で0.5〜10重量部、好まし
くは4〜6重量部である。
【0009】本発明における澱粉糊添加による作用は、
澱粉糊による蛋白質変性の効果的な防止である。蛋白質
変性防止には、多糖類である澱粉−蛋白質間の水素結合
が重要であることが知られている。澱粉を糊化処理する
と、澱粉分子のミセル構造が有する結晶性がくずれ、澱
粉の鎖状分子にある水酸基と蛋白質の間に水素結合が多
く生じ、蛋白の変性防止効果が未糊化澱粉に比べてより
効果的に発現できるものと推定される。
【0010】本発明は、必要に応じ澱粉以外に乾燥豆腐
の品質向上に効果のあるといわれている各種改質剤を添
加することができる。例えば、食感の改良や離水防止、
保型性の向上、復元時の割れの防止に使用されるグアー
ガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタ
ンガム、ジェランガム、カードラン、グルコマンナン、
ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、寒天など
の増粘剤やゲル化剤である。さらに、蛋白質の凍結変性
防止を目的としたソルビトールなどの糖アルコールやグ
ルコース、乳糖、トレハロース、マルトース、オリゴ糖
などの糖類も添加ができる。これらを添加するには、そ
の添加物の特性に応じた方法を採ればよく、例えばキサ
ンタンガムなどの増粘剤は適量の水に攪拌混合して水溶
液とし、これを澱粉糊とは別に豆乳に添加するのが好ま
しい。
【0011】豆乳に澱粉糊およびその他の改質剤を添加
した後、これを均一になるように攪拌する。攪拌が十分
でないと最終製品である凍結乾燥豆腐の復元性、食感に
むらを生ずる恐れがある。この攪拌は、通常、プロペラ
型やパドル型の攪拌羽を有する混合機を用いて行う。こ
の混合処理を減圧下で行うか或いは混合した豆乳を減圧
下で緩やかに攪拌しながら脱気処理を行うと一層なめら
かな食感を有する豆腐とすることができる。
【0012】以上のようにして出来た改質剤を添加した
豆乳は、これを常法によって凝固させることで豆腐とす
る。このための方法は、にがりを用いた方法、グルコノ
デルタラクトンを用いた充填豆腐の製造方法など、一般
的に知られた方法で生豆腐を製造する。得られた豆腐は
必要により任意のサイズにカットし、常法により予備凍
結を行ったうえで凍結乾燥する。一般に、凍結乾燥で蛋
白質の凍結変性を防ぐには急速凍結が有効であることが
知られているが、この発明にあっても予備凍結は急速凍
結を行うことが好ましい。通常、この予備凍結は、−3
0℃〜−50℃のトンネルフリーザやスパイラルフリー
ザなどの空気式冷凍装置で行われる。
【0013】以上の工程で製造される凍結乾燥豆腐は、
製造工程が従来と本質的同じで、しかも得られた豆腐
は、熱湯注加で短時間に復元し、食感も絹ごし豆腐本来
のものに近く、蛋白質の変性が効果的に抑制されたもの
となっている。
【0014】
【実施例】大豆を常法によって摩砕して得られたブリッ
クス11.5の豆乳450gを、予め10℃以下に冷却
した。これに下記およびに示す澱粉糊とゲル化剤液
を添加し、家庭用ミキサーで2分間攪拌して混合した。
【0015】馬鈴薯澱粉20gとタピオカのエーテル
化澱粉5gに水75gを加え、攪拌しながら80℃以上
に加熱して糊化した澱粉糊 ジェランガム0.5gを水50gに溶解したゲル化剤
溶液 これによって得られた豆乳混合液を1000Paの減圧
下で3分間攪拌しながら脱気を行い、その後常圧に戻し
た。この調整豆乳600gに15重量%のグルコノデル
タラクトン溶液12gを添加したうえで、充填豆腐用容
器に充填、密封し85℃の熱水中で40分間加熱して凝
固させ、その後これを冷水で冷却した。この豆腐を1c
m角にカットし、トレーに載せて−30℃の冷蔵庫内で
予備凍結を行い、ついで常法に従って乾燥凍結を行っ
た。
【0016】比較例として、上記実施例の澱粉糊に代え
て同量の馬鈴薯澱粉とタピオカのエーテル化澱粉を水に
分散させたものを用意し、これをそのまま豆乳に添加し
その他は実施例と同様な処理をして凍結乾燥豆腐を得
た。これらの実施例品と比較例品に約90℃のお湯を注
いで復元しそれぞれ官能試験を行った。この結果を表1
に示した。
【0017】
【表1】
【0018】表1から明らかなように、この発明の凍結
乾燥豆腐は、熱湯注加で迅速に復元し、復元したものの
食感も比較例と比較して優れていることが認められる。
【0019】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば豆乳への
澱粉添加を、従来の澱粉粉体の添加から澱粉糊の添加と
したので、凍結乾燥に際して大豆蛋白質の変性を一層防
止することが出来るようになって、復元時の感食、風味
が向上して生の絹ごし豆腐に極めて近似してその品質を
著しく向上させることが出来るようなった。
フロントページの続き (72)発明者 山崎 朋昭 神奈川県川崎市川崎区駅前本町26番4号 株式会社永谷園川崎事務所内 (72)発明者 作山 孝法 東京都大田区東六郷1丁目17番8号 株式 会社永谷園生産業務センター内 (72)発明者 辰野 拓也 東京都港区西新橋2丁目36番1号 株式会 社永谷園内 Fターム(参考) 4B020 LB10 LC04 LG05 LK05 LP20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉糊を添加混合した豆乳を用いて製造
    した豆腐を凍結乾燥することを特徴とする凍結乾燥豆腐
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 豆乳100重量部に対し澱粉糊を乾燥重
    量で0.5〜10重量部添加混合した請求項1記載の凍
    結乾燥豆腐の製造方法。
JP2000219396A 2000-07-19 2000-07-19 凍結乾燥豆腐の製造方法 Pending JP2002034488A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013031438A (ja) * 2011-07-05 2013-02-14 Nippon Jifuii Shokuhin Kk 凍結乾燥豆腐及びその製造方法
JP2018093787A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 日本製粉株式会社 豆乳ゲル化食品およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013031438A (ja) * 2011-07-05 2013-02-14 Nippon Jifuii Shokuhin Kk 凍結乾燥豆腐及びその製造方法
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Effective date: 20040302