JP2002000209A - 豆腐ペーストの製造方法 - Google Patents

豆腐ペーストの製造方法

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JP2002000209A
JP2002000209A JP2000185365A JP2000185365A JP2002000209A JP 2002000209 A JP2002000209 A JP 2002000209A JP 2000185365 A JP2000185365 A JP 2000185365A JP 2000185365 A JP2000185365 A JP 2000185365A JP 2002000209 A JP2002000209 A JP 2002000209A
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Hiroshi Machida
博司 町田
Makoto Nakajima
誠 中島
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Tajimaya Food Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組織からの離水を有効に防止して、品質を長
期保全できる豆腐ペーストの製法を新規に開発する。 【解決手段】 濃縮豆乳を凝固して豆腐を得る工程と、
豆腐に増粘ゲル化剤とオリゴ糖類又はデンプン類とを混
合する工程と、当該混合物を擂潰する工程と、擂潰物を
冷却する工程とからなる豆腐ペーストの製造方法であ
る。増粘ゲル化剤及びオリゴ糖類(又はデンプン類)でペ
ースト組織をゲル化固定し、有効に離水防止する。ま
た、濃縮豆乳の使用に拘わらず、タンパク変性なども抑
制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は豆腐ペーストの製造
方法に関し、製造後の離水を有効に防止することで豆腐
特有の風味などを長期保全し、白和え、スプレッドなど
の各種用途に簡便に活用できるものを提供する。
【0002】
【発明の背景】大豆は血液中のコレステロール値を正常
に保ち、動脈硬化や心筋梗塞などを予防する働きが知ら
れており、この大豆から得られた豆腐は植物性蛋白を主
成分とすることから、動物乳に比べて健康食品としての
価値が高い。例えば、豆腐をカッター等でペースト状に
擂潰した豆腐ペーストは、白和え、スプレッド、ムース
類などの様々な食品に適用でき、低カロリー、高蛋白
質、低アレルギー性などの利点に加えて、各種食品への
応用の広さと簡便さで需要の伸びが期待できる。
【0003】
【従来の技術】豆腐ペーストの従来技術としては、特開
平2−195856号公報に、クリーミーで豆臭や苦
み、渋みのない豆乳凝固物を製造する目的で、豆乳に酢
酸、クエン酸などの有機酸を添加してpHを6.0〜6.
2に調整した後に、凝集剤としてカルシウム塩或はマグ
ネシウム塩を加え、加熱して豆乳のタンパク質を含む部
分を凝集させたペースト状食品素材が開示されている。
当該ペースト状食品素材は、予め酸で処理した豆乳に凝
集剤を加えて加熱し、凝集物を固液分離したものであ
り、一旦凝固した豆腐を擂潰したものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、上記従来技
術の背景説明でも述べられているように(同公報第2頁
左上欄第5行〜第7行参照)、豆腐ペーストは豆乳から
調製した豆腐を擂潰して製造するが、豆腐は本質的に含
水率が多い食品であるため、ペーストを調製してから白
和えなどの各種食品として調理するまでに離水したり、
或は、カッター、ミキサーなどで擂潰する際の熱で豆腐
タンパクが熱変性することなどによって、ペーストの組
成が変化し、豆腐本来の食味、風味を損なう場合が多
い。
【0005】本発明は組織からの離水を有効に防止し
て、品質を長期保全できる豆腐ペーストの製法を新規に
開発することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、豆腐ペー
ストを製造するにあたり、所定の増粘ゲル化剤とオリゴ
糖を併用して豆腐をペースト状にすると、その相乗作用
によってペースト組織からの離水を有効に防止できるこ
と、また、濃縮豆乳から得られる豆腐を原料にすると、
品質を良好に保全しつつ風味豊かな豆腐ペーストを円滑
に製造できることを見い出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明1は、濃縮豆乳を凝固して豆
腐を得る工程と、増粘ゲル化剤とオリゴ糖類又はデンプ
ン類とを豆腐に混合する工程と、当該混合物を擂潰する
工程と、擂潰物を冷却する工程とからなることを特徴と
する豆腐ペーストの製造方法である。
【0008】本発明2は、上記本発明1において、濃縮
豆乳が濃度12以上であることを特徴とする豆腐ペース
トの製造方法である。
【0009】本発明3は、上記本発明1又は2におい
て、増粘ゲル化剤が、カラギーナン、キサンタンガム、
タラガントガム、ジェランガム、ペクチン、ローカスト
ビーンガム、グアーガム、アラビアガム、タマリンドシ
ードガム、寒天、アルギン酸塩、グルコマンナン、ファ
ーセレラン、ゼラチン、カゼインなどの少なくとも一種
であることを特徴とする豆腐ペーストの製造方法であ
る。
【0010】本発明4は、上記本発明3において、増粘
ゲル化剤を豆腐に対して0.01〜5.0重量%含有する
ことを特徴とする豆腐ペーストの製造方法である。
【0011】本発明5は、上記本発明1〜4のいずれか
において、オリゴ糖類がイソマルトオリゴ糖、ガラクト
オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、トレハロース、デキスト
ロース等の少なくとも一種であることを特徴とする豆腐
ペーストの製造方法である。
【0012】本発明6は、上記本発明5において、オリ
ゴ糖類を豆腐に対して0.1〜20重量%含有すること
を特徴とする豆腐ペーストの製造方法である。
【0013】本発明7は、上記本発明1〜6のいずれか
の豆腐ペーストに、さらに、味噌、醤油、ゴマ、甘味
料、調味料などを混合することを豆腐ペーストの製造方
法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の豆腐ペーストは、基本的
に、濃縮豆乳から得られた豆腐に増粘ゲル化剤とオリゴ
糖類又はデンプン類とを併用添加し、擂潰し、冷却する
ことにより製造される。上記豆腐は、常法により磨砕大
豆を熱水抽出で得られる豆乳を初め、大豆蛋白粉又は豆
乳粉末から調製した豆乳類似物を、塩化カルシウム、塩
化マグネシウム、硫酸カルシウム等の2価金属塩、或は
グルコノデルタラクトン、乳酸、リンゴ酸、クエン酸等
の酸類などの公知の凝固剤で凝固したものをいう。上記
豆乳類の濃度(Brix)は、最終製品としての豆腐ペー
ストの食感、風味などに合わせて選択され、風味豊かな
豆腐ペーストを製造する見地から濃縮豆乳を使用し、好
ましくは本発明2に示すように12〜35、より好まし
くは14〜30である。豆乳の濃縮は減圧下で水分を飛
ばすなど、公知の方法で行う。本発明では濃縮豆乳を用
いることから、凝固剤が存在しない段階でも加温状態で
タンパク凝固が起こる恐れがあるため、プレートクーラ
などを用いて20℃以下、好ましくは10℃以下に冷却
することが有用である。また、豆腐生地をより滑らかに
する見地から、塩化マグネシウムとグルコノデルタラク
トンを組み合わせた凝固剤を用いるのが良いが、にがり
を使用する場合、豆乳温度を一旦冷却しておくのが好ま
しい。上記豆腐は、もめん豆腐、きぬこし豆腐、濃縮豆
腐など任意のものが使用できる。
【0015】上記豆腐には、次の増粘ゲル化剤などの混
合工程に移る前に、加熱処理を施すことができる。上記
加熱処理は80〜85℃の熱処理から100℃近辺の蒸
煮処理までを含む概念である。また、本発明は濃縮豆乳
を使用するため、次の増粘ゲル化剤などの混合工程、或
は擂潰工程に先立って、100〜150kg/cm2
度にてホモジナイズを行うのが良い。特に、白和え用の
豆腐ペーストを製造する場合に有用である。
【0016】上記増粘ゲル化剤は、豆腐ペーストの組織
をゲル化固定して離水を有効に防止するものであり、具
体的には、次の(1)〜(2)に示すものなどを単用又は併用
できる(本発明3参照)。 (1)カラギーナン(イナゲル;伊那食品社製、カラギニ
ン;三栄源エフ・エフ・アイ社製)、キサンタンガム(エ
コーガム、モナードガム;大日本製薬社製)、タラガン
トガム(同名;三栄薬品社製)、ジェランガム(ケルコゲ
ル;大日本製薬社製)、ペクチン(ゲニューペクチン;三
晶社製)、ローカストビーンガム(同名;三晶社製)、グ
アーガム(ビストップ;三栄源エフ・エフ・アイ社製)、
タマリンドシードガム(グリロイド;大日本製薬社製)、
アラビアガム、寒天、アルギン酸ナトリウムなどのアル
ギン酸塩、ファーセレラン(ネオソフトFR−1;太陽
化学社製)、グルコマンナンなどの多糖類 (2)ゼラチン、カゼインなどのタンパク類上記増粘ゲル
化剤では、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グ
アーガム、タラガントガム、タマリンドシードガム、ペ
クチンなどが好ましい。
【0017】本発明4に示すように、上記増粘ゲル化剤
の豆腐に対する含有量は、豆乳濃度や上記オリゴ糖類の
含有量などに応じて適宜調整されるが、一般的に0.0
1〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%であ
る。増粘ゲル化剤の含有量が0.01重量%より少ない
と、保水能が低下して製造後に豆腐ペースト組織からの
離水防止効果が低下し、逆に、5.0重量%を越える
と、食品組織が過剰に凝固して豆腐ペーストの性状が損
なわれる恐れがある。
【0018】本発明では、豆腐ペーストからの離水をよ
り有効に防止する見地、或はさらにタンパク変性を防止
する見地から、上記増粘ゲル化剤に加えてオリゴ糖類を
併用する。上記オリゴ糖類は概ね単位重合度が2〜10
程度の糖類を指し、具体的には、本発明5に示すよう
に、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクト
オリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ニゲロオリ
ゴ糖、トレハロース、デキストロース、ラクチュロー
ス、ゲンチオビオース、ラフィノース、スタキオースな
どが挙げられ、トレハロース、イソマルトオリゴ糖、フ
ラクトオリゴ糖などが好ましい。一方、前記増粘ゲル化
剤とオリゴ糖類の組み合わせとしては、キサンタンガム
とトレハロース、キサンタンガムとイソマルトオリゴ
糖、キサンタンガムとフラクトオリゴ糖、ローカストビ
ーンガムとトレハロース、ローカストビーンガムとイソ
マルトオリゴ糖、グアーガムとトレハロース、グアーガ
ムとイソマルトオリゴ糖、タラガントガムとイソマルト
オリゴ糖、ペクチンとデキストロース等が好ましい。
尚、当該オリゴ糖類には、後述するように、甘味の調整
作用、或は整腸作用も期待できる。また、増粘ゲル化剤
とオリゴ糖類は予め粉体混合しておくことで、豆腐に混
合し易くなる。他方、上記オリゴ糖類に替えて、エーテ
ル化デンプン、エステル化デンプン(例えば、リン酸化
デンプン)等の化工デンプン、デキストリン類などのデ
ンプン類を使用することもできる。
【0019】本発明6に示すように、上記オリゴ糖類又
はデンプン類の豆腐に対する含有量は、豆乳濃度や前記
増粘ゲル化剤の含有量などに応じて適宜調整されるが、
一般的に0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量
%である。上記含有量が0.1重量%より少ないと、増
強ゲル化剤との離水防止の相乗効果が現れ難くなり、逆
に、20重量%を越えても離水防止の増強能に余り変化
がない。
【0020】本発明の豆腐ペーストは、白和え、スプレ
ッド、ムース類、クリーム類などの各種食品用途に適用
できる。従って、例えば、豆腐をペースト化する段階
で、上記増粘ゲル化剤、オリゴ糖類などの外に、白味噌
などの味噌類、醤油、白ゴマなどのゴマペースト、上白
糖、グラニュー糖、黒糖、中双、三温などの甘味料、調
味料、食塩などを混合することにより、本発明7に示す
ような白和え用の豆腐ペーストを製造することができ
る。この白和え用ペーストを使用すると、調理した野菜
類に混合するだけで白和えが迅速、簡便に調製できる。
また、スプレッド、ムース類の用途では、ベースとなる
豆腐ペーストに、いちご、ブルーベリー、アロエ、ピー
チ、オレンジ、メロン、アセロラ、キウイフルーツ、グ
レープフルーツなどの果実類、或はこれらのフレーバー
を混合し、又はコーヒー、チョコレート、緑茶、ごま、
バター、チーズ、バニラなど、或はこれらの各種フレー
バー、カスタードクリームを混合することができる。
尚、前記オリゴ糖類は甘味料としての役割も有し、甘味
度の低さ、或は低カロリー甘味料として好適である。
【0021】豆腐に増粘ゲル化剤とオリゴ糖類、さらに
は、その他の成分を混合した後、これらの混合物は擂潰
処理される。上記擂潰処理は、豆腐ペーストの解砕度、
或は用途に応じてミキサー、フードカッターなどを用い
て5〜30分程度行われるが、例えば、白和え用途で
は、適宜の食感を付与する見地から、ステファンカッタ
ー、或は当該カッターとミキサー等の組み合わせで粒が
残る程度に擂潰するのが好ましい。上記擂潰物は常温、
或はチルド域まで冷却されるが、この冷却工程で豆腐ペ
ースト組織は増粘ゲル化剤とオリゴ糖類の相乗作用でゲ
ル化固定され、保水能が高まる。上記擂潰物の冷却は水
冷、風冷などの強制冷却、自然冷却を問わない。
【0022】
【発明の効果】本発明の豆腐ペーストは、濃縮豆乳から
得た豆腐をペースト状に擂潰するため、大豆臭、えぐ
み、渋みなどがなく、風味(特に、大豆特有の甘み)が豊
かで滑らかな食感を付与できる。また、豆腐に増粘ゲル
化剤とオリゴ糖類(又はデンプン類)を併用添加するた
め、ペースト組織をゲル化固定して保水性を高め、製造
時、保存時を含めて離水現象を防止して、ペーストの品
質を有効に保全できる。このため、白和え、スプレッ
ド、ムース類、或は豆腐マヨネーズなどの各種食品のベ
ース原材料として好適であり、各種食品がペーストから
離水した水分でべた付くことを解消し、食品本来の食
感、風味を損なわない。また、濃縮豆乳から得られた豆
腐は擂潰時やチルド保存時にタンパク変性を起こし易い
が、増粘ゲル化剤とオリゴ糖類(又はデンプン類)の相乗
効果によってこれらを円滑に抑制できる。このため、豆
腐ペーストを製造してから白和えなどの原材料に使用す
るまでの期間を延長して、豆腐ペーストの在庫管理、流
通管理を容易化できる。このように、ペーストの品質が
劣化するリスクを回避できるため、このペーストを使用
した各種食品を好みの期間を置いていつでも調理できる
点で利便性が大きい。
【0023】
【実施例】以下、豆腐ペーストの製造実施例を順次述べ
るとともに、製造した豆腐ペーストの離水試験例を増粘
ゲル化剤及びオリゴ糖類を添加しない場合と比較して併
記する。尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束され
るものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の
変形をなし得ることは勿論である。
【0024】下記に示す豆腐ペーストの製造実施例1〜
3において、実施例1は増粘ゲル化剤にキサンタンガ
ム、オリゴ糖類にトレハロースを使用した例、実施例2
は増粘ゲル化剤にローカストビーンガム、オリゴ糖類に
イソマルトオリゴ糖を使用した例、実施例3はキサンタ
ンガムとフラクトオリゴ糖を含む基本成分に味噌、甘味
料などを追加して白和え用の豆腐ペーストを製造した例
である。比較例1は増粘ゲル化剤及びオリゴ糖類を使用
せずに豆腐ペーストを製造した例、比較例2は増粘ゲル
化剤を使用せずに製造した例、比較例3はオリゴ糖類を
使用せずに製造した例である。
【0025】《製造実施例1》常法により大豆を熱水抽
出し、減圧処理で水分を飛ばしてBrix濃度25程度
の濃縮豆乳を得た。次いで、冷却した豆乳にグルコノデ
ルタラクトン及び塩化マグネシウムからなる凝固剤を豆
乳に対して0.2〜0.5重量%の割合で添加し、濃縮豆
腐を得た。そして、下記の組成に調整した混合物を高速
カッターで撹拌し、滑らかなムース状の水準にまで擂潰
した後、袋又はパックに充填し、80〜90℃にて1時
間加熱し、10℃以下のチルド域に冷却して豆腐ペース
トを得た。 絹こし豆腐 100kg キサンタンガム 0.2kg トレハロース 5kg 上記キサンタンガムは大日本製薬社製のモナードガム
を、また、トレハロースは林原社製のトレハを夫々使用
した。
【0026】《製造実施例2》上記実施例1を基本とし
ながら、キサンタンガム0.2kgをローカストビーン
ガム0.5kgに、トレハロース5kgをイソマルトオ
リゴ糖7kgに各々代替して、豆腐ペーストを製造し
た。上記ローカストビーンガムは三晶社製のローカスト
ビーンガムM−175を、イソマルトオリゴ糖は昭和産業
社製のイソマルト2000を夫々使用した。
【0027】《製造実施例3》80〜85℃で加熱した
Brix15の濃縮豆乳に凝固剤を加えて絹こし豆腐を
調製し、当該絹こし豆腐を蒸し器に収容して60分間蒸
煮し、豆腐組織を適正に崩した。次いで、下記の組成に
調整した混合物をミキサーに収容して撹拌し、さらにス
テファンカッターで撹拌して、部分的に豆腐の粒が残留
する程度の水準にまで擂潰した後、10℃以下のチルド
域に冷却して白和え用の豆腐ペーストを得た。 絹こし豆腐 20kg キサンタンガム 0.02kg フラクトオリゴ糖 2kg グラニュー糖 2kg ゴマペースト 2kg 味噌 2kg 薄口醤油 1.6kg 酢 0.4kg pH調整剤 0.3kg 生味噌調味料 0.116kg 尚、上記pH調整剤にはリン酸水素塩を使用し、フラク
トオリゴ糖は明治製菓社製のものを、生味噌調味料は東
海物産社製の生味噌調味料MK−15を、ゴマペーストは
竹本油脂社製のものを夫々使用した。
【0028】《比較例1》上記実施例3を基本として、
増粘ゲル化剤であるキサンタンガムと、フラクトオリゴ
糖を添加せず、他の条件は実施例3と同様に設定して豆
腐ペーストを製造した。
【0029】《比較例2》上記実施例3を基本として、
増粘ゲル化剤であるキサンタンガムを添加せず、他の条
件は実施例3と同様に設定して豆腐ペーストを製造し
た。
【0030】《比較例3》上記実施例3を基本として、
フラクトオリゴ糖を添加せず、他の条件は実施例3と同
様に設定して豆腐ペーストを製造した。
【0031】《豆腐ペーストの離水試験例》そこで、上
記実施例1〜3並びに比較例1〜3で得られた各豆腐ペ
ーストの製造後の経時変化を離水現象を中心にして目視
観察した。その結果、増粘ゲル化剤とオリゴ糖類の両方
を使用しなかった比較例1では、製造時点から離水現象
が観察され、2〜3日後にはかなりの量の離水が発生
し、ペーストの減量が目立った。従って、豆腐ペースト
の風味、食感はかなり損なわれていた。増粘ゲル化剤を
使用しなかった比較例2でも、上記比較例1に類した離
水現象が観察され、オリゴ糖類を使用しなかった比較例
3では、比較例1〜2より離水量は低かったが、ペース
ト全体に水分のべた付きが認められた。これに対して、
上記実施例1〜3の豆腐ペーストでは、共に2週間以上
に亘り離水現象が抑制され、特に、豆腐特有の風味が持
続し、実用水準の品質を保持していた。
【0032】以上のように、増粘ゲル化剤とオリゴ糖類
の共存下で得られた豆腐ペーストは、これらを使用せ
ず、或は、いずれか一方だけを添加した豆腐ペーストに
比べて、その優れた離水防止性能の点で明らかな優位性
が確認できた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃縮豆乳を凝固して豆腐を得る工程と、
    増粘ゲル化剤とオリゴ糖類又はデンプン類とを豆腐に混
    合する工程と、当該混合物を擂潰する工程と、擂潰物を
    冷却する工程とからなることを特徴とする豆腐ペースト
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 濃縮豆乳が濃度12以上であることを特
    徴とする請求項1に記載の豆腐ペーストの製造方法。
  3. 【請求項3】 増粘ゲル化剤が、カラギーナン、キサン
    タンガム、タラガントガム、ジェランガム、ペクチン、
    ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、タ
    マリンドシードガム、寒天、アルギン酸塩、グルコマン
    ナン、ファーセレラン、ゼラチン、カゼインなどの少な
    くとも一種であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の豆腐ペーストの製造方法。
  4. 【請求項4】 増粘ゲル化剤を豆腐に対して0.01〜
    5.0重量%含有することを特徴とする請求項3に記載
    の豆腐ペーストの製造方法。
  5. 【請求項5】 オリゴ糖類がイソマルトオリゴ糖、ガラ
    クトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、トレハロース、デキ
    ストロースなどの少なくとも一種であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の豆腐ペーストの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 オリゴ糖類を豆腐に対して0.1〜20
    重量%含有することを特徴とする請求項5に記載の豆腐
    ペーストの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の豆
    腐ペーストに、さらに、味噌、醤油、ゴマ、甘味料、調
    味料などを混合することを特徴とする豆腐ペーストの製
    造方法。
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