JP2004024155A - 麺質改良剤及び麺類の製造方法 - Google Patents
麺質改良剤及び麺類の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004024155A JP2004024155A JP2002187354A JP2002187354A JP2004024155A JP 2004024155 A JP2004024155 A JP 2004024155A JP 2002187354 A JP2002187354 A JP 2002187354A JP 2002187354 A JP2002187354 A JP 2002187354A JP 2004024155 A JP2004024155 A JP 2004024155A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- noodles
- gum
- fine cellulose
- noodle
- protein
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Noodles (AREA)
Abstract
【解決手段】水分散性の微細セルロース含有複合体を単独添加または既存の麺用改質剤を併用添加することにより上記課題を解決する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は食品用のセルロース複合体に関する。さらに詳しくは、麺類の食感等の改良剤として有用な添加剤、及びそれを含む麺類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
麺類は、小麦粉、かんすい、食塩、水といった比較的簡単な原料から作られるが、そのおいしさは麺の食感に負うところが大きい。これら麺類は、調理後において、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)があり、喉ごしが良い食感でかつ湯伸びしにくいものが望まれており、さらに調理後、保存や流通により食するまでに時間のあるもので、特に問題となっている茹で伸びについても生じにくいものが望まれている。
これらの麺類を作るために、小麦粉、澱粉の選択、配合の調整、工程の改良、製麺機械の開発が行われたり、リン酸塩類、乳化剤、増粘多糖類等の食品添加物や卵白や乳蛋白等の食品素材を添加したり、いろいろな試みがなされている。さらに、小麦のグルテンより分画されたグルテニン主成分分画物を添加する方法(特開平6−153832、特許第2807849号)、乳清蛋白濃縮物、キサンタンガム及び親水性乳化剤を添加する方法(特開平6−141803)、動物性蛋白、植物性蛋白、酵母蛋白等の各種蛋白質素材の1種または2種以上とともにL−アスコルビン酸、エリソルビン酸またはその塩類もしくはこれらの化合物の1種または2種以上を添加する方法(特開昭58−134959)等が提案されている。しかしながら、それらのいずれもいくらかの効果をあげているが、十分ではなかった。また、麺類の製造に際して植物蛋白または乳蛋白を添加することについては公知であるが、十分な効果が得られなかった。
そこで、麺類の食感をさらに向上させる麺質改良剤及び製造法の確立が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、麺類の食味を損なうことなく、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)があり、喉ごしが良い食感でかつ湯伸び、茹で伸びのしにくい麺類の製造法及び麺質改良剤を提供するものである。また、調理後すぐに食するものだけでなく、調理麺、生タイプ即席麺(以下LL麺)、冷凍麺、即席麺等の麺類においても、その製造時や保管後にも前述の食感が維持できる麺類を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、麺類の食味を損なうことなく、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)があり、喉ごしが良く、湯伸び、茹で伸びのしにくい麺質改良剤及びその製造方法ついて鋭意研究した結果、水分散性の微細セルロース含有複合体を単独添加または既存の麺用改質剤を併用添加することにより、非常に優れた効果が得られることを発見し、本発明を完成した。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の微細セルロース含有複合体とは、 単に微細セルロースの粉末とローカストビーンガム粉末とキサンタンガム粉末を混合したものではなく、その粒子1個の中に1個以上の微細セルロース粒子と他の成分を含有し、かつ、微細セルロース粒子の周囲にそれらの成分が存在しているという構造を有する粒子、およびその粒子の群からなる乾燥粉末のことを意味する。
本発明の微細セルロース含有複合体は、水中で撹拌すると、複合体の形態のまま水中に分散するのでなく、複合体は微細セルロース粒子を主体とした微粒子に崩壊するのが特徴である。その崩壊して生じる微細セルロース粒子は、サブミクロンの粒子(長さ100〜300nm、幅20〜60nm程度の棒状粒子)と、長さ約1μm以上の粒子からなる。特開昭54−54169号公報、特開昭54−55762号公報、特開昭54−157875号公報に開示されているような既存の結晶セルロース複合体もまた、後述の強分散条件(1%水懸濁液を25℃で、エースホモジナイザー15000rpmで5分間)で攪拌すると同様の微細セルロース粒子が生じるが、サブミクロンの粒子の多くは単独で存在し、自分自身および他の固体粒子成分の懸濁安定化に寄与する。ところが本発明の微細セルロース含有複合体から生じるサブミクロンの粒子は単独で存在することが少なく、数十以上の粒子が疎に凝集した構造をとる。おそらくこれは微細セルロース粒子がローカストビーンガムによって架橋されているためと推定される。
このような懸濁安定性に寄与する粒子成分は、遠心分離してもなかなか沈降しないようなコロイダルな性質を有することから、コロイド分画と呼ばれる。既存の結晶セルロース複合体のコロイド分画は30%を超えるが、本発明の微細セルロース含有複合体のコロイド分画は30%以下である。好ましくは20%以下であり、さらに好ましくは10%以下である。コロイド分画が多い方が水中での懸濁安定性は優れるが、いずれの範囲においても、かんすい等の練り水に添加した場合、実用上問題ない程度に懸濁安定する。コロイド分画が30%を超えると、粘度が高くなり麺生地中での分散不良につながる。
本発明の微細セルロース含有複合体は、微細セルロース60〜80%と、ローカストビーンガム2〜12%と、キサンタンガム0.5〜8%と、親水性物質を最大で37.5%含む。微細セルロースとローカストビーンガムはインタラクションするので、これら2種類を構成成分とする複合体は、強力な剪断力で分散しなれば、微細な粒子に分散することはなかった。そのため、麺類に添加した際に十分な食感改善効果が得られなかったばかりか、かえってセルロースの繊維感が出てしまった。本発明者らはこれらの問題点を解決しつつ、さらなる機能の向上を目指し、補助成分の配合を鋭意検討した。その結果、キサンタンガムと親水性物質の併用がきわめて効果的であることがわかり、本発明を完成させた。キサンタンガムを0.5〜8%配合することによって、水分散性が格段に向上した。しかし8%を越えて配合すると、粘性が高くなり麺生地への分散不良が生じる。そこで、親水性物質を併用することにより、充分な水分散性と良好な食感を両立させることができたのである。キサンタンガムの好ましい配合量は1〜5%であり、その量はローカストビーンガムと等量か、それ以下であることが特に好ましい。
【0006】
本発明に使用されるローカストビーンガムとは、豆科イナゴマメの種子から得られる多糖類であり、D−マンノースを主鎖に、D−ガラクトースを側鎖に持つガラクトマンナンガムの一種である。D−マンノースとD−ガラクトースの比は約4:1である。精製タイプおよび未精製タイプのいずれ使用も可能であるが、水分散性を考慮すると精製タイプの使用が好ましい。
【0007】
本発明に使用されるキサンタンガムは、グルコース残基がβ−1,4−グルコシド結合で直鎖状に連なった、セルロースと同等の分子構造の主鎖を持ち、α−D−マンノース、β−D−グルクロン酸、β−D−マンノースが結合した三糖が側鎖として、主鎖のグルコース残基ひとつおきに結合した構造を持つものである。前述の三糖類にはアセチル基とピルビン酸基が結合している。分子量は約100万以上である。
【0008】
本発明に使用される親水性物質とは冷水への溶解性が高く、粘性を殆どもたらさない物質であり、デキストリン類、水溶性糖類(ブドウ糖、果糖、庶糖、乳糖、異性化糖、キシロース、トレハロース、カップリングシュガー、パラチノース、ソルボース、還元澱粉糖化飴、マルトース、ラクツロース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等)、糖アルコール類(キシリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール等)、低粘性水溶性食物繊維類(ポリデキストロース、難消化性デキストリン等)より選ばれた1種または2種以上の物質である。特にデキストリン類が適している。
【0009】
本発明に使用されるデキストリン類とは、澱粉を酸、酵素、熱で加水分解することによって生じる部分分解物のことであり、DE(dextrose equivalent)として、2〜42程度のものが使用される。ブドウ糖や低分子オリゴ糖が除去された分枝デキストリンも使用されることができる。
【0010】
本発明の微細セルロース含有複合体には、微細セルロース、ローカストビーンガム、キサンタンガム及び親水性物質以外に、デンプン類、可溶性デンプン、油脂類、蛋白類、食塩、各種リン酸塩等の塩類、乳化剤、増粘安定剤、酸味料、甘味料、香料、色素など食品に使用できる成分を適宜配合することができる。特に、複合体の分散状態を調整するために、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ジェランガムなど、食品に利用される増粘安定剤を、単独で、又は併用して配合してもよい。個々の成分の配合量は、安定性等の機能と粘度のバランスで適宜決定されるべきものである。
【0011】
本発明の微細セルロース含有複合体は、例えば、木材パルプ、精製リンター、再生セルロース、穀物もしくは果実由来の植物繊維等のセルロース系素材を酸加水分解、アルカリ酸化分解、酵素分解、スチームエクスプロージョン分解、亜臨界水あるいは超臨界水による加水分解等、あるいはそれらの組み合わせにより解重合処理して平均重合度30〜375とし、次いで、機械的なシア(剪断力)をかけて磨砕し、微細セルロースとした後、ローカストビーンガム、キサンタンガムおよび親水性物質を添加して混合後、乾燥することによって得ることができる。微細セルロース以外の成分を水溶液で配合する場合は、予め全成分を高温で溶解した後に配合することが好ましい。微細セルロースとその他の成分を混合後に加熱しても良い。また、全成分を混合後、さらに機械的なシェアをかけても良い。
解重合処理したセルロースにローカストビーンガムとキサンタンガムと親水性物質を添加後、機械的なシアをかけて磨砕と混合を同時に行う、いわゆる湿式共磨砕した後、乾燥し、微細セルロースを含む複合体とする方法もまた好ましい方法の一つである。
湿式磨砕に使用する機械は、系に存在する水分量、セルロースの微細化の程度により自由に選択される。例えば、平均粒径が8μm以下の微細セルロースを得るような充分な機械的シアをかける場合は、媒体攪拌ミル類(例えば、湿式振動ミル、湿式遊星振動ミル、湿式ボールミル、湿式ロールミル、湿式コボールミル、湿式ビーズミル、湿式ペイントシェーカー)や、超高圧ホモジナイザー等が用いられる。また、平均粒径が5〜15μmの微細セルロースを得るような機械的シアをかける場合においては、コロイドミル、連続式ボールミル、ホモジナイザー、ホモミキサー、プロペラ撹拌機などの磨砕機、混合機が使用できる。また、ケーク状のものを磨砕するには、ニーダー、ライカイ機、押出機などが使用できる。本発明の目的のためにはこれらの機種を単独で用いることもできるが、二種以上の機種を組み合わせて用いることも出来る。複数回の処理もまた良好な結果が得られる。
微細セルロース、ローカストビーンガム、キサンタンガムと親水性物質の混合物の乾燥は公知の方法を使用すればよいが、実際的には、乾燥される対象物の水分量、状態によって最適な方法を選ぶべきである。例えばスラリー状であれば、噴霧乾燥法、ドラム乾燥法等が使用できる。また、泥状物、餅様物には、棚段式乾燥法、ベルト乾燥法、流動床乾燥法、凍結乾燥法、マイクロウエーブ乾燥等が挙げられる。水中での複合体の再分散性を向上させる点からは、スラリー状にして噴霧乾燥する方法が好ましい。乾燥コスト低減の点からは、固形分含量の高い状態で乾燥できる棚段乾燥法、流動床乾燥法が好ましい。乾燥後の水分量の上限は、取り扱い性、経時安定性を考慮すれば、15%以下が好ましい。特に好ましくは10%以下である。さらに好ましくは6%以下である。
なお、ドラム乾燥法、棚段式乾燥法、ベルト乾燥法などにより得られた乾燥物は、薄片状あるいは塊状で得られるので、衝撃式粉砕機、ジェットミル粉砕機など適切な方法で粉砕し、目開き425μmの篩をほぼ全通する程度に粉末化することが好ましい。
【0012】
本発明の微細セルロース含有複合体の麺類への添加量は、適宜決定すべきであるが、おおむね0.05〜2.0%程度が配合される。好ましくは、0.1〜1.0%である。
【0013】
本発明の麺類の製造法では、微細セルロース含有複合体を添加配合すれば良いが、卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、ホエー蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、乳蛋白、コラーゲン、ゼラチン、血漿蛋白、小麦蛋白、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、キサンタンガム、グァーガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カードラン、アラビアガム、カラヤガム、ガティガム、サイリウムシードガム、ジェランガム、タラガム、プルラン、ペクチン、及びこれらの分解物、さらに大豆多糖類、澱粉、加工澱粉、澱粉分解物、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチンの中から選ばれる少なくとも1種または2種以上を適量併用することにより、結晶セルロース含有複合体の食感改良効果、茹で伸び抑制効果に加えて、上記物質それぞれの食感改良効果をより効果的に引き出すことが可能となる。
【0014】
本発明において、麺類とは、小麦粉またはその他の穀粉及びその他の原材料に加水混練して製麺したものを指し、麺類を特に限定するものではない。例えば、うどん、中華麺、皮類、和そば、素麺、冷麦、冷麺、ビーフン、きしめん、マカロニ、スパゲッティ等が挙げられる。麺類の形態は特に限定されるものではないが、生麺、茹で麺、蒸し麺、生タイプ即席麺(LL麺)、即席麺、乾麺、冷凍麺のいずれであってもよい。
【0015】
麺類の常法による製造法としては、小麦粉または小麦粉にそば粉等の原料を混合した粉末に、食塩または、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸塩等の塩類を溶解した水溶液を混合し、ミキサーにて数分間混捏して、そぼろ状の生地を得る。このそぼろ状の生地を複合機により麺帯とし、圧延段階を繰り返した後、切刃にて切り出し麺線を得る。この製麺の際の混捏や麺帯形成時に生地を真空状態にすることも出来る。以上の手順により得られた麺線をそのまま包装したり、沸騰水もしくは蒸気等にて加熱したのち、流水にて水洗冷却し包装したり、冷凍し包装したり、また加熱α化後熱風、油揚げにて乾燥を行ったりする。LL麺の様に長期保存を目的とする場合は、酸処理、包装後、蒸熱殺菌等を行う。
本発明品の麺類への添加方法は、特に限定されるものではないが、生地を調製する際に、練り水に分散させ添加する方法、小麦粉に添加・混合する方法等を適宜選択出来る。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の%は特記しない限り重量%を示す。
【0016】
【実施例】
実施例1
市販DPパルプを裁断後、7%塩酸中で、105℃で20分間加水分解して得られた酸不溶性残渣をろ過、洗浄し、加水分解セルロースのウェットケークを得た。そして、この加水分解セルロースに、精製ローカストビーンガムとキサンタンガムとデキストリンを配合し、必要に応じて加水し、ニーダーにて3時間混練した。次に60℃の熱風乾燥機で乾燥した後粉砕して、微細セルロース70%、ローカストビーンガム6%、キサンタンガム4%、デキストリン20%の割合となる本発明品の微細セルロース含有複合体を得た。
次に準強力粉1000gに対し、上記で得られた微細セルロース含有複合体10g、粉末かんすい10g、食塩10g、水330g、99%エタノール20gを配合し、ミキサーで15分間混捏し、常法により圧延、切出し(最終麺帯厚1.4mm、切刃#20角)を行って得られた中華麺120gをポリ袋で密封し、20℃で24時間麺線熟成を行い、生中華麺を得た。
【0017】
実施例2
準強力粉1000gに対し、実施例1の微細セルロース含有複合体10g、アルギン酸2g(メンソフトAL:太陽化学(株))、粉末かんすい10g、食塩10g、水330g、99%エタノール20gを配合し、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
【0018】
実施例3
準強力粉1000gに対し、実施例1の微細セルロース含有複合体10g、ペクチン(メンソフトP:太陽化学(株))2g、粉末かんすい10g、食塩10g、水330g、99%エタノール20gを配合し、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
【0019】
比較例1
実施例1の微細セルロース含有複合体を加えない以外は、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
【0020】
比較例2
実施例2の微細セルロース含有複合体を加えない以外は、実施例2と同様にして生中華麺を得た。
【0021】
比較例3
実施例3の微細セルロース含有複合体を加えない以外は、実施例3と同様にして生中華麺を得た。
(調理麺評価方法)
上記の実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた生中華麺を沸騰水中で2分30秒茹で上げ、ラーメンスープの入ったどんぶりに移し、パネラー20人にて、麺の食感、伸びの抑制、食味について評価した。
食感、伸びの抑制、食味の評価は、極めて良いものを10点、かなり良いものを9点、やや良いものを8点、普通を7点、やや悪いものを6点、かなり悪いものを5点、極めて悪いものを4点とし、パネラー20人の平均値で示した。
その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
実施例1と比較例1の結果から明らかなように本発明品を添加することにより、比較品に比べて麺の食感に優れ、伸びの抑制についても良好であり、食味の影響についても問題がなかった。また、実施例2〜3と比較例2〜3の結果から明らかなように、本発明品を既知の麺質改良剤と併用添加することにより、より効果的に麺質が改善された。
【0024】
【発明の効果】
本発明により得られた麺類は、食味を損なうことなく、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)があり、喉ごしが良い食感でかつ湯伸び、茹で伸びのしにくい麺類の製造法を提供するものであり、本発明は麺類の加工適性、調理適性の改善に効果が大であり、食品産業に大いに貢献できるものである。
Claims (3)
- 微細セルロース60〜80%と、ローカストビーンガム2〜12%と、キサンタンガム0.5〜8%と、親水性物質0〜37.5%を含む微細セルロース含有複合体であることを特徴とする麺質改良剤。
- 請求項1の微細セルロース複合体と卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、ホエー蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、乳蛋白、コラーゲン、ゼラチン、血漿蛋白、小麦蛋白、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、キサンタンガム、グァーガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カードラン、アラビアガム、カラヤガム、ガティガム、サイリウムシードガム、ジェランガム、タラガム、プルラン、ペクチン、及びこれらの分解物、さらに大豆多糖類、澱粉、加工澱粉、澱粉分解物、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチンからなる群より選ばれる少なくとも1種または2種以上を併用することを特徴とする麺質改良剤。
- 請求項1〜2記載の麺質改質剤を添加することを特徴とする麺類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187354A JP2004024155A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 麺質改良剤及び麺類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187354A JP2004024155A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 麺質改良剤及び麺類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004024155A true JP2004024155A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31182413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002187354A Pending JP2004024155A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 麺質改良剤及び麺類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004024155A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006311849A (ja) * | 2004-09-15 | 2006-11-16 | Sanei Gen Ffi Inc | 麺質改良剤 |
JP2008136361A (ja) * | 2006-11-29 | 2008-06-19 | Sanei Gen Ffi Inc | 麺類の湯戻り改善方法 |
JP2009273441A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | Riken Vitamin Co Ltd | 麺用品質改良剤 |
JP2011507546A (ja) * | 2007-12-28 | 2011-03-10 | インスティテュート・バイオテクノロジー・プルゼミスル・ロルノ−スポジヴチェゴ | 即席めん |
JP2014008007A (ja) * | 2012-06-29 | 2014-01-20 | Katayama Chem Works Co Ltd | デンプン質食品の品質改良剤およびそれを含むデンプン質食品 |
CN105192509A (zh) * | 2015-09-10 | 2015-12-30 | 苏州金记食品有限公司 | 一种无矾水晶粉皮的制备方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5794263A (en) * | 1980-12-05 | 1982-06-11 | Nippon Seifun Kk | Preparation of dried noodle with reduced salt content |
JPH07107934A (ja) * | 1993-10-08 | 1995-04-25 | Japan Organo Co Ltd | 麺類の品質改良剤およびテクスチャーの改良された麺類 |
JPH07250638A (ja) * | 1994-03-10 | 1995-10-03 | Nisshin Flour Milling Co Ltd | 麺類の製造方法 |
JPH0956350A (ja) * | 1995-08-22 | 1997-03-04 | Miyoujiyou Shokuhin Kk | 保存性の高い生麺類及びその製造方法 |
JPH09135669A (ja) * | 1995-11-14 | 1997-05-27 | Japan Organo Co Ltd | 麺類の品質改良剤および麺類の製造方法 |
JPH10262541A (ja) * | 1997-03-25 | 1998-10-06 | Nippon Paper Ind Co Ltd | ドウ組成物 |
JPH10313804A (ja) * | 1997-05-16 | 1998-12-02 | Nippon Shokuhin Kako Co Ltd | 麺 類 |
JP2000316507A (ja) * | 1999-05-17 | 2000-11-21 | Matsutani Chem Ind Ltd | 食物繊維強化麺類 |
-
2002
- 2002-06-27 JP JP2002187354A patent/JP2004024155A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5794263A (en) * | 1980-12-05 | 1982-06-11 | Nippon Seifun Kk | Preparation of dried noodle with reduced salt content |
JPH07107934A (ja) * | 1993-10-08 | 1995-04-25 | Japan Organo Co Ltd | 麺類の品質改良剤およびテクスチャーの改良された麺類 |
JPH07250638A (ja) * | 1994-03-10 | 1995-10-03 | Nisshin Flour Milling Co Ltd | 麺類の製造方法 |
JPH0956350A (ja) * | 1995-08-22 | 1997-03-04 | Miyoujiyou Shokuhin Kk | 保存性の高い生麺類及びその製造方法 |
JPH09135669A (ja) * | 1995-11-14 | 1997-05-27 | Japan Organo Co Ltd | 麺類の品質改良剤および麺類の製造方法 |
JPH10262541A (ja) * | 1997-03-25 | 1998-10-06 | Nippon Paper Ind Co Ltd | ドウ組成物 |
JPH10313804A (ja) * | 1997-05-16 | 1998-12-02 | Nippon Shokuhin Kako Co Ltd | 麺 類 |
JP2000316507A (ja) * | 1999-05-17 | 2000-11-21 | Matsutani Chem Ind Ltd | 食物繊維強化麺類 |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006311849A (ja) * | 2004-09-15 | 2006-11-16 | Sanei Gen Ffi Inc | 麺質改良剤 |
JP4570544B2 (ja) * | 2004-09-15 | 2010-10-27 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | 麺質改良剤 |
JP2008136361A (ja) * | 2006-11-29 | 2008-06-19 | Sanei Gen Ffi Inc | 麺類の湯戻り改善方法 |
JP4750003B2 (ja) * | 2006-11-29 | 2011-08-17 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | 麺類の湯戻り改善方法 |
JP2011507546A (ja) * | 2007-12-28 | 2011-03-10 | インスティテュート・バイオテクノロジー・プルゼミスル・ロルノ−スポジヴチェゴ | 即席めん |
JP2009273441A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | Riken Vitamin Co Ltd | 麺用品質改良剤 |
JP2014008007A (ja) * | 2012-06-29 | 2014-01-20 | Katayama Chem Works Co Ltd | デンプン質食品の品質改良剤およびそれを含むデンプン質食品 |
CN105192509A (zh) * | 2015-09-10 | 2015-12-30 | 苏州金记食品有限公司 | 一种无矾水晶粉皮的制备方法 |
CN105192509B (zh) * | 2015-09-10 | 2019-03-15 | 苏州金记食品有限公司 | 一种无矾水晶粉皮的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5978418B2 (ja) | セルロース組成物 | |
JP2013118819A (ja) | バッター用プレミックス | |
JP3874560B2 (ja) | 微細セルロース含有複合物 | |
EP3284780B1 (en) | Cellulose composite | |
JP5263156B2 (ja) | グルテン用分散性改良剤及びグルテンの分散液 | |
JP5627284B2 (ja) | 乳化型ドレッシング | |
JP4117818B2 (ja) | 崩壊性セルロース含有食品組成物 | |
JP3969512B2 (ja) | 食物繊維強化麺類 | |
JP3998588B2 (ja) | 耐熱性ゲル | |
JP3333290B2 (ja) | 微細セルロース含有食品組成物 | |
JP3830112B2 (ja) | セルロース含有複合体 | |
JP2004024155A (ja) | 麺質改良剤及び麺類の製造方法 | |
JP3665010B2 (ja) | 微細セルロース含有複合体を配合してなる食品組成物 | |
JP3506936B2 (ja) | セルロース含有複合体 | |
JP2016123388A (ja) | ドウ組成物からなる多層積層体と層状食品 | |
JP2018174723A (ja) | タンパク質含有飲料 | |
JP6596262B2 (ja) | 揚げ菓子 | |
JP2017153461A (ja) | いも含有スナック及びその製造方法 | |
JP4745996B2 (ja) | 冷凍ゆでめん用品質改良剤 | |
JP6215526B2 (ja) | セルロースを含む菓子 | |
JP6692668B2 (ja) | 肉まん | |
JP7155598B2 (ja) | コーンパウダーの製造方法 | |
JP6101433B2 (ja) | ベーカリー製品 | |
JP7210062B1 (ja) | ゲル状食品用物性改良剤、ゲル状食品の物性改良方法、およびゲル状食品 | |
JP2002345410A (ja) | アイスクリーム用添加剤およびそれを含むアイスクリーム類製品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050627 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060223 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060328 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060529 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060815 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061016 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070116 |