JPH09135669A - 麺類の品質改良剤および麺類の製造方法 - Google Patents

麺類の品質改良剤および麺類の製造方法

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JPH09135669A
JPH09135669A JP7295227A JP29522795A JPH09135669A JP H09135669 A JPH09135669 A JP H09135669A JP 7295227 A JP7295227 A JP 7295227A JP 29522795 A JP29522795 A JP 29522795A JP H09135669 A JPH09135669 A JP H09135669A
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JP
Japan
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curdlan
noodles
noodle
flour
water
Prior art date
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Application number
JP7295227A
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English (en)
Inventor
Takaaki Ito
隆章 伊藤
Hajime Koga
肇 古賀
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 麺類の品質改良剤としての効果を十分に発揮
できる麺類の品質改良剤としてのカードランおよびそれ
を用いた麺類の製造方法を提供する。 【解決手段】 100メッシュの篩を通過する粒子が9
5%以上であるカードランを含むことを特徴とする麺類
の品質改良剤および該品質改良剤を殻粉に添加し成形す
ることを特徴とする麺類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麺類の食感を改良
する品質改良剤およびそれを用いた麺類の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】小麦粉、米粉またはそば粉等の穀粉を加
工して得られるうどん、中華麺、パスタ、そば等の麺類
の品質を改良しようとする場合、麺の弾力性、コシ、歯
触りなどの食感(テクスチャー)が重要な要因となる。
【0003】従来、麺類の食感を改良するために、小麦
粉のグルテンの組成を変えたり、レシチン等の可食性の
界面活性剤や、増粘多糖類などの品質改良剤を添加する
技術が提案されている。
【0004】また、近年になり、カードランと増粘多糖
類および/または加熱凝固性蛋白質を含有する麺類用品
質改良剤およびそれを含有してなる麺類が提案されてい
る(特開平2−97361号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カードランを麺類に添
加すると、麺類のコシや、弾力感といった食感が向上
し、ゆでのび、ゆで湯の濁り防止に優れた効果を発揮す
る。
【0006】カードランを用いて麺類を製造するには、
原料の小麦粉等とカードランをあらかじめ均一に混合し
ておくか、またはカードランを分散させた水をこね水と
して用いて小麦粉を混捏する必要がある(特開平2−9
7361号)。
【0007】しかしながら、通常のカードランを小麦粉
等と混合しても、微視的には小麦粉等への分散性が十分
ではなく、また通常のカードランを水に分散させてもす
ぐに沈降し操作性に難があった。また、通常のカードラ
ンを用いて麺類を製造しても、麺類を微視的に観察する
と麺類中におけるカードランの分散性と膨潤性が十分で
なく、カードランの品質改良効果が十分に発揮されてい
ないのが現状である。本発明が解決しようとする課題
は、麺類の品質改良剤としての効果を十分に発揮できる
麺類の品質改良剤としてのカードランおよびそれを用い
た麺類の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、麺類にお
いてカードランの品質改良効果が十分に発揮されない理
由を検討したところ、一般に流通しているカードランに
は、100メッシュの篩を通過しない粒子が約10%も
含まれていることが分かった。これらの粗大な粒子が存
在するために、カードランの分散性と膨潤性が低下し、
麺類の品質改良効果が十分に発揮されないものと推察し
た。
【0009】そこで本発明者らは、上記事実に基づき鋭
意研究した結果、カードランを微粉砕することにより上
記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0010】すなわち、本発明は、100メッシュの篩
を通過する粒子が95%以上であるカードランを含むこ
とを特徴とする麺類の品質改良剤および該品質改良剤を
穀粉に添加し成形することを特徴とする麺類の製造方法
に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の麺類の品質改良剤として
用いるカードランとは、β−1,3−グルコシド結合を
主体とする加熱凝固性の多糖類であり、水に不溶性であ
る。カードランは、アルカリゲネス属またはアグロバク
テリウム属の微生物により生産される。より具体的に
は、カードランはアルカリゲネス・フェカリス・バール
ミクソゲネス(Alcaligenese facca
lis var. myxogenes)菌株10C3
K[アグリカルチュラル・バイオロジカル・ケミストリ
ーvol.30,p196(1966)]、アルカリゲ
ネス・フェカリス・バールミクソゲネス(Alcali
genese faccalis var. myxo
genes)菌株10C3Kの変異株NKT−u(IF
O 13140)、アグロバクテリウム・ラジオバクタ
ー(IFO 13127)およびその変異株U−19
(IFO 13126)等により生産される多糖類であ
る。
【0012】本発明で用いるカードランは、100メッ
シュの篩を通過する粒子が95%以上の微細なものであ
るが、より好ましくは、100メッシュ篩通過粒子が9
5%以上で、150メッシュ篩通過粒子が80%以上で
ありかつ200メッシュ篩通過粒子が60%以上の粒度
分布を有するものがより品質改良効果を発揮できる。
【0013】本発明で用いる微細なカードランは、通常
のカードランを、例えば衝撃型の微粉砕機(例えば商品
名「パルベライザ(ホソカワミクロン(株)等)等の公
知の粉砕機を用いて粉砕し、必要により分級すればよ
い。
【0014】本発明における麺類とは、小麦粉、米粉、
そば粉等の穀粉を混捏加工して得られる食品であり、例
えば、うどん、そば、中華麺、スパゲッティー等のパス
タ、餃子の皮、シュウマイの皮等を挙げることができ
る。
【0015】本発明の麺類の品質改良剤は、100メッ
シュの篩を通過する粒子が95%以上である粉末カード
ランのみであってもよいが、グアガム、ローカストビー
ンガム等の増粘多糖類などの助剤を、品質改良剤当たり
1〜50wt%添加してもよい。
【0016】本発明の微細なカードランを用いて麺類を
製造するには、小麦粉等の穀粉に微細なカードランを、
食塩や必要ならかんすい、澱粉、卵、植物性蛋白質、増
粘多糖類等の助剤とともに加えて均一に混合し、常法に
より成形して麺類を製造するか、水に微細なカードラン
を分散させてこね水とし、攪拌しながら小麦粉等に加え
て成形して麺類を製造すればよい。なお、こね水を調製
する際に、水に増粘剤を加えて粘度を上げ、微細なカー
ドランを加えてこね水を調製することが好ましい。この
方法によればカードランの沈降が起こらないので、攪拌
しながら小麦粉等に添加する必要がなくなり、さらに小
麦粉等への分散性もよくなるので麺類への品質改良効果
が向上する。
【0017】本発明の微細なカードランを用いて麺類を
製造するには、小麦粉等の穀粉100重量部に対して、
微細なカードランを0.05〜2重量部、好ましくは、
0.1〜0.5重量部添加すればよい。0.05重量部
未満では、十分な品質改良効果があらわれず、無添加の
場合とあまり差が感じられない。また2重量部を超えて
添加しても、添加量の増加に比例した食感(麺の強度、
伸び)の向上は期待できず、コスト高となるので好まし
くない。
【0018】以下本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0019】
【実施例】
実施例1,2、比較例1〜3(中華麺) 準強力粉1500gに、表1に示した粒度分布のカード
ラン3g、食塩30g、水480g、かんすい(商品
名:「かんすいH」、オルガノ(株)製)15gを加
え、これらを混合機で15分間混捏し、麺生地を得た。
次いで麺生地を圧延ロールで圧延し麺厚1.3mmの麺
帯とした後、No.22の切歯で切り出して麺線とし、
中華麺を得た。次に沸騰水中で、中華麺の水分量が74
〜75%になるまで茹でた後、茹で上げた麺を評価する
ため、引っ張り試験における破断強度と伸びの測定によ
る物理的な評価と、食感の官能評価を行った。その結果
を表2に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】(引っ張り試験)茹で上げた麺線1本をレ
オメーター(サン科学(株)製、CR−200D)を用
い、麺線を長さ2cmに固定しテーブル下降速度6cm
/minで引っ張り試験を行った。測定値は、1テスト
当たり10回引っ張り試験を行い、上下各1点を除き残
り8点の平均値とした。
【0023】(官能試験)熟練パネラー6名により、以
下の基準に従いカードラン無添加品を基準として官能評
価を行った。表中の数値は6名の平均値を表す。 +5:歯ごたえ、コシ、粘弾性がある。風味がよい。非常に美味しい。 ↑ 0:基準 ↓ −5:歯ごたえ、コシ、粘弾性がない。風味が悪い。非常にまずい。
【0024】表2の結果から明らかなように、本発明方
法で製造した中華麺は、引っ張り強度および伸びという
物理的評価に優れており、さらに、歯応え、コシという
テクスチャーにも優れており、非常に美味しい中華麺で
あった。一方、60メッシュ以下100メッシュ以上の
粗いカードランを配合した比較例1の中華麺は実施例1
および2の中華麺に比して、引っ張り強度および伸びの
物理的評価で劣り、歯応えはあるものの、コシの点でや
や劣っていた。また、100メッシュ以下が85%のカ
ードランを配合した比較例2の中華麺は、実施例1およ
び2の中華麺に比して、引っ張り強度および伸びの物理
的評価で若干劣り、歯応えおよびコシの官能評価の点で
やはり若干劣っていた。
【0025】実施例3,4、比較例4〜6(うどん) こね水の調製 水480gに食塩4g、カードラン製剤(表3に示す粒
度分布のカードラン99wt%とローカストビーンガム
1wt%の混合品)3gおよびキサンタンガム(商品名
「オルノーX−2」、オルガノ(株)製使用」)0.6
gを加えて攪拌混合することにより、キサンタンガムに
よって粘度を付与した水にカードランを均一分散させた
こね水を調製した。
【0026】うどんの製造 中力粉1500gに上述のように調製したこね水を加
え、これらを混合機で15分間混捏し、麺生地を得た。
次いで麺生地を圧延ロールで圧延し、麺厚2.3mmの
麺帯とした後、No.12の切歯で切り出して麺線と
し、うどんを得た。次に沸騰水中で、うどんの水分量が
74〜75%になるまで茹でた後、茹で上げたうどんを
評価するため実施例1に準じて、引っ張り試験における
破断強度と伸びの測定による物理的な評価と、官能試験
を行った。測定結果を表4に示す。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】表4の結果から明らかなように、本発明方
法で製造したうどんは、引っ張り強度および伸びという
物理的評価に優れており、さらに、歯応え、コシという
テクスチャーにも優れており、非常に美味しいうどんで
あった。一方、60メッシュ以下100メッシュ以上の
粗いカードランを配合した比較例4のうどんは実施例3
および4のうどんに比して、引っ張り強度および伸びの
物理的評価で劣り、歯応えはあるものの、コシの点でや
や劣っていた。また、100メッシュ以下が85%のカ
ードランを配合した比較例5のうどんは、実施例3およ
び4のうどんに比して、引っ張り強度および伸びの物理
的評価で若干劣り、歯応えおよびコシの官能評価の点で
やはり若干劣っていた。
【0030】
【発明の効果】カードランを特定の粒径とすることによ
り、麺類の物理的評価およびテクスチャーの改良効果に
優れた麺類用の品質改良剤とすることができ、この品質
改良剤を殻粉等に添加して成形することにより、物理的
評価および歯応えやコシなどのテクスクチャーに優れた
麺類を製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100メッシュの篩を通過する粒子が9
    5%以上であるカードランを含むことを特徴とする麺類
    の品質改良剤。
  2. 【請求項2】 100メッシュの篩を通過する粒子が9
    5%以上であるカードランを穀粉に添加し成形すること
    を特徴とする麺類の製造方法。
  3. 【請求項3】 穀粉が小麦粉、米粉またはそば粉である
    ことを特徴とする請求項2記載の麺類の製造方法。
JP7295227A 1995-11-14 1995-11-14 麺類の品質改良剤および麺類の製造方法 Pending JPH09135669A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1175724A (ja) * 1997-09-17 1999-03-23 Takeda Chem Ind Ltd 固形状加熱加工食品添加用組成物および固形状加熱加工食品
JP2004024155A (ja) * 2002-06-27 2004-01-29 Taiyo Kagaku Co Ltd 麺質改良剤及び麺類の製造方法
JP2009159821A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Kirin Food-Tech Co Ltd 食感と離型性を改良するための小麦粉焼き物食品用焼上り改良剤
WO2017222054A1 (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 オルガノフードテック株式会社 カードラン含有組成物、カードラン含有組成物を含む製品、およびカードラン含有組成物を含む製品の製造方法

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