JP7155598B2 - コーンパウダーの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下の通りである。
[2]α-アミラーゼ処理されたコーンペーストの固形分1重量部あたり、アミロース量が0.09~1.06重量部となり、且つ、アミロペクチン量が0~0.21重量部となるように、ハイアミロース澱粉を配合することを特徴とする、[1]記載の製造方法。
[3]ハイアミロース澱粉が、ハイアミロースコーンスターチおよびプルラナーゼ処理澱粉のいずれかまたは両方である、[1]または[2]記載の製造方法。
[4]α-アミラーゼ処理されたコーンペーストおよびハイアミロース澱粉を含む、食品組成物。
[5]α-アミラーゼ処理されたコーンペーストの固形分1重量部あたり、アミロース量が0.09~1.06重量部となり、且つ、アミロペクチン量が0~0.21重量部となるように、ハイアミロース澱粉が配合されることを特徴とする、[4]記載の食品組成物。
[6]ハイアミロース澱粉が、ハイアミロースコーンスターチおよびプルラナーゼ処理澱粉のいずれかまたは両方である、[4]または[5]記載の食品組成物。
[7]ドラムドライヤ乾燥食品である、[4]~[6]のいずれかの食品組成物。
[8]コーンパウダーである、[7]記載の食品組成物。
[9][4]~[8]のいずれかの食品組成物を含む、飲食品。
[10]アミロース含量が80%以上のハイアミロース澱粉を含む、食品原料のドラムドライヤ乾燥適性および水分散性のいずれかまたは両方を改善するための食品添加剤。
本発明は、α-アミラーゼ処理されたコーンペーストと、ハイアミロース澱粉を配合後、ドラムドライヤ乾燥に供することを含む、コーンパウダーの製造方法(以下、「本発明の製造方法」と称することがある)を提供する。
本発明はまた、α-アミラーゼ処理されたコーンペーストおよびハイアミロース澱粉を含む、食品組成物(以下、「本発明の食品組成物」と称することがある)を提供する。
本発明はまた、本発明の食品組成物を含む、飲食品(以下、「本発明の飲食品」と称することがある)を提供する。
これまでは本発明の一側面としてコーンパウダーの製造を強調して説明してきたが、その作用メカニズムに基づけば、アミロース含量が非常に高い澱粉は、食品原料のドラムドライヤ乾燥適性および/または水分散性の維持/向上の用途にも応用可能であると考えられる。従って、一態様において、本発明は、アミロース含量が80%以上のハイアミロース澱粉を含む、食品原料のドラムドライヤ乾燥適性および水分散性のいずれかまたは両方を改善するための食品添加剤(以下、「本発明の剤」と称することがある)も提供する。
1.コーンペーストの調製
カッターで脱粒したコーンの粒を摩砕機にてペースト化させた後、熱交換器によって90℃まで加熱し、コーンペーストを得た。
上述のようにして得られたコーンペーストに対して、コーンペースト100gあたり1935ユニットのアミラーゼを添加し、70℃で60分間酵素処理を行い、ヨウ素澱粉反応を呈さなくなったコーンペーストを調製した。酵素処理後にコーンペーストを加熱し、α-アミラーゼは失活させた。
上述した処理により得られたα-アミラーゼ処理されたコーンペーストに対して、様々な添加量において、(1)ハイアミロースコーンスターチ(アミロース含量80%、アミロペクチン含量20%、(株)J-オイルミルズ)(試験区3~試験区11)、または(2)ハイアミロースコーンスターチをプルラナーゼ処理して得られた100%アミロース(試験区12~試験区20)を添加して、ドラムドライヤ乾燥に供した。コントロールとして、α-アミラーゼ処理されていないコーンペースト(賦形剤は無添加)(試験区1)、α-アミラーゼ処理されたコーンペースト(賦形剤は無添加)(試験区2)を設定した。なお、使用したドラムドライヤの条件は次の通りである。ドラム型:0.5m2ダブルドラム型。ドラム表面温度:140℃。ドラムクリアランス:0.35mm。ドラム回転数:2.4rpm。ドラムドライヤ乾燥処理により得られたシートを、ミルサーIFM800(岩谷産業(株))を用いて粉末化し、コーンパウダーを得た。
ドラムドライヤ乾燥適性は、ドラムドライヤ乾燥を経て調製されるシートの形状を目視で確認することにより行った。評価基準は、以下の通りとした。
[評価基準]
◎:非常に良質なシートが形成され、ドラムドライヤ乾燥適性が非常に高い
○:良質なシート形成がされ、ドラムドライヤ乾燥適性が高い
△:シートの形成は可能であり、ドラムドライヤ乾燥適性がある
×:シートが形成されず、ドラムドライヤ乾燥適性は低い
水分散性は、次の方法により評価した。測定する粉末180gを良く混合させ、この粉末18gを1回分の評価量とする。この1回分に対し85℃の熱水を150ml注ぎ10秒間静置後、5秒間スプーンで撹拌した後、1.7mmメッシュアップを通過させ、メッシュアップ上にある溶け残り量を測定する。同様の施行を10回行い(n=10)、その平均値を算出する。水分散性の評価基準は、平均溶け残り量(g)を用いて、以下の基準で評価した。
[水分散性の評価基準]
◎:平均溶け残り量が0g~1.0g未満であり、水分散性が非常に良好
○:平均溶け残り量が1.0g~2.0g未満であり、水分散性が良好
△:平均溶け残り量が2.0g~4.0g未満であり、水分散性がやや悪い
×:平均溶け残り量が4.0g以上であり、水分散性が非常に悪い
結果を以下の表1~3、および図1~4に示す。
実施例の結果から、水分散性の低下が賦形剤中のアミロペクチンに起因することが示唆された。これを検証する目的で、ワキシーコーンスターチ(アミロース:アミロペクチン=0%:100%)を賦形剤として用いて、上記実施例と同様の試験を行い、その効果を確認した。結果を以下の表4に示す。
Claims (7)
- α-アミラーゼ処理されたコーンペーストと、ハイアミロース澱粉とを配合後、ドラムドライヤ乾燥に供することを含む、コーンパウダーの製造方法であって、α-アミラーゼ処理されたコーンペーストの固形分1重量部あたり、アミロース量が0.09~1.06重量部となり、且つ、アミロペクチン量が0~0.21重量部となるように、ハイアミロース澱粉を配合することを特徴とする、製造方法。
- ハイアミロース澱粉が、ハイアミロースコーンスターチおよびプルラナーゼ処理澱粉のいずれかまたは両方である、請求項1記載の製造方法。
- α-アミラーゼ処理されたコーンペーストおよびハイアミロース澱粉を含む、ドラムドライヤ乾燥食品組成物であって、α-アミラーゼ処理されたコーンペーストの固形分1重量部あたり、アミロース量が0.09~1.06重量部となり、且つ、アミロペクチン量が0~0.21重量部となるように、ハイアミロース澱粉が配合されることを特徴とする、ドラムドライヤ乾燥食品組成物。
- ハイアミロース澱粉が、ハイアミロースコーンスターチおよびプルラナーゼ処理澱粉のいずれかまたは両方である、請求項3記載のドラムドライヤ乾燥食品組成物。
- コーンパウダーである、請求項3又は4記載のドラムドライヤ乾燥食品組成物。
- 請求項3~5のいずれか一項記載のドラムドライヤ乾燥食品組成物を含む、飲食品。
- アミロース含量が80%以上のハイアミロース澱粉を含む、α-アミラーゼ処理されたコーンペーストのドラムドライヤ乾燥適性および水分散性のいずれかまたは両方を改善するための食品添加剤であって、該添加剤が、α-アミラーゼ処理されたコーンペーストの固形分1重量部あたり、アミロース量が0.09~1.06重量部となり、且つ、アミロペクチン量が0~0.21重量部となるように、α-アミラーゼ処理されたコーンペーストに添加されることを特徴とする、食品添加剤。
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香川芳子,七訂食品成分表2016資料編,初版第1刷,女子栄養大学出版部,2016年,pp.339,341 |
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