JP2008207319A - 研磨パッド - Google Patents

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【課題】高研磨加工能率と高平坦性を両立できる研磨パッドを提供すること。
【解決手段】定盤の表面に貼着して使用される研磨層を有する研磨パッドであって、研磨面側から測定した該研磨パッドのマイクロゴムA硬度値が、研磨面側から測定した該研磨パッドのアスカーC硬度値よりも12以上小さく、かつ該アスカーC硬度値が60以上であることを特徴とする研磨パッド。
【選択図】なし

Description

本発明は、平板状の被加工物の研磨に使用される研磨パッドにかかり、特にシリコンウェハーの研磨など高平坦性が要求される研磨工程に使用される研磨パッドに関する。
ICやLSIなどの半導体集積回路を製造するためのシリコンウェハー、磁気ハードディスク基板、磁気ヘッド基板、ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク基板、光学レンズ、光導波路などの分野において、高度の表面平坦性が要求されている。特に、情報処理、情報記録を行う素子あるいはディスクは飛躍的に集積度の向上が求められており、これに伴って基板上に形成される回路などのパターンの微細化が進展し、そのためにより一層の高精度表面仕上げが強く求められている。
シリコンウェハー等の基板を平滑にし、鏡面仕上げするための研磨は、回転可能な定盤に研磨パッドを固定して回転させながら、定盤に対峙して設置したウェハーを自公転運動させて相対的に移動させるとともに、研磨パッドとウェハーの間隙に研磨スラリーを加えることによって、ウェハー表面が研磨され、平坦化、平滑化が行われている。
近年、シリコンウェハーのサイズが大型化するとともに、1枚のウェハーからのチップの収率を高めるため、ウェハー外周部のふちだれを極力抑制し、被研磨物の平坦度を向上させ、エッジエクスクルージョン(研磨後のウェハーの面内均一性などを評価する場合に、考慮範囲外とするウェハーの外周部の直径方向の幅のこと)を小さくすることが求められている。例えば、直径200mmあるいは300mmのシリコンウェハーではエッジエクスクルージョンを2mm以下に抑えることが求められている。
ウェハー外周部のふちだれを抑制することを目的として、種々の対策が提案されている。
例えば、被研磨物とキャリアの厚みの差を小さくする研磨方法が開示されている(特許文献1)。研磨時に被研磨物の一部を定盤または研磨パッドの有効加工面の最外縁部から外側にはみ出させる(オーバーハング)研磨方法が開示されている(特許文献2)。
シリコンウェハー研磨用パッドとしては、ポリエステルの不織布にウレタン樹脂を含浸させたものと単一のウレタン樹脂を発泡させたものがある。高平坦性のウェハーを得るために、より硬質な研磨パッドを使用する方法が採られている。不織布に熱可塑性ポリウレタンを1次含浸した後、より硬質の熱可塑性ポリウレタンを2次含浸する方法が開示されている(特許文献3)。また、積層構造による対策として、布シートおよび布シートを貼り付けるベースシートからなる研磨シートが開示されている(特許文献4)。さらに、合成繊維の織布からなる研磨シートを、研磨シートより軟質の弾性シート上に積層した研磨パッドが開示されている(特許文献5)。
しかしながら、これらの研磨方法や研磨パッドではある程度の平坦性の向上は得られるものの、未だ不十分であり、また研磨加工能率が低下したり、ウェハーの表面粗さが悪化するという問題点があった。
特許第3400765号公報 特開2001−246554号公報 特開平5−8178号公報 特開2002−86348号公報 特開昭55−90263号公報
本発明は、上記のような従来の研磨方法や研磨パッドにおける問題点に鑑みてなされたものであり、研磨加工能率と平坦性を高いレベルで両立できる研磨パッドを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の研磨パッドは、以下の(1)の構成からなる。
(1)定盤の表面に貼着して使用される研磨層を有する研磨パッドであって、研磨面側から測定した該研磨パッドのマイクロゴムA硬度値が、研磨面側から測定した該研磨パッドのアスカーC硬度値よりも12以上小さく、かつ該アスカーC硬度値が60以上であることを特徴とする研磨パッド。
また、かかる本発明の研磨パッドにおいて、より好ましくは、以下の(2)〜(24)のいずれかの具体的構成からなるものである。
(2)前記マイクロゴムA硬度値が90未満であることを特徴とする上記(1)に記載の研磨パッド。
(3)研磨面側から測定した前記研磨パッドの圧縮変形量が100μm未満であることを特徴とする上記(2)に記載の研磨パッド。
(4)前記研磨パッドの密度が0.8g/cm以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の研磨パッド。
(5)前記研磨層が、繊維を含有してなることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の研磨パッド。
(6)前記繊維が、単繊維繊度3デシテックス以下のものであることを特徴とする上記(5)に記載の研磨パッド。
(7)前記研磨層が、繊維布帛からなることを特徴とする上記(5)または(6)に記載の研磨パッド。
(8)前記繊維布帛が、織物または編物であることを特徴とする上記(7)に記載の研磨パッド。
(9)前記研磨層の厚さが1mm未満であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の研磨パッド。
(10)前記研磨層が、極細繊維により表面を被覆されてなるものであり、該極細繊維表面被覆率が70%以上であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の研磨パッド。
(11)前記繊維布帛の圧縮エネルギーが、0.05gf・cm/cm以上であることを特徴とする上記(7)または(8)に記載の研磨パッド。
(12)前記繊維布帛の圧縮回復エネルギーが、0.02gf・cm/cm以上であることを特徴とする上記(7)または(8)に記載の研磨パッド。
(13)前記研磨層の定盤側に積層された下地層を有する積層研磨パッドであって、研磨層である表層のマイクロゴムA硬度が該下地層のマイクロゴムA硬度よりも3以上小さく、該下地層のマイクロゴムA硬度が50以上であることを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれかに記載の研磨パッド。
(14)表層側から測定した前記積層研磨パッドの圧縮率が5%未満であって、表層側から測定した前記積層研磨パッドの圧縮率が前記下地層の圧縮率よりも大きいことを特徴とする上記(13)に記載の研磨パッド。
(15)前記下地層が樹脂層からなることを特徴とする上記(13)または(14)に記載の研磨パッド。
(16)前記研磨層の表面粗さRaが5μm以上であることを特徴とする上記(1)〜(15)のいずれかに記載の研磨パッド。
(17)前記樹脂層が実質的に非吸水性であることを特徴とする上記(15)に記載の研磨パッド。
(18)前記樹脂層の密度が0.8g/cm以上であることを特徴とする上記(17)に記載の研磨パッド。
(19)前記下地層の圧縮変形量が20μm以下であることを特徴とする上記(13)〜(18)のいずれかに記載の研磨パッド。
(20)前記下地層の体積弾性率が40MPa以上であって、かつ引張弾性率が0.1MPa〜20MPaであることを特徴とする上記(13)〜(19)のいずれかに記載の研磨パッド。
(21)前記下地層の100Hzにおけるtanδの値が25℃において0.03以上0.25以下であることを特徴とする上記(13)〜(20)のいずれかに記載の研磨パッド。
(22)前記下地層の25%押し込み時におけるヒステリシスロス率が10%以上32%以下であることを特徴とする上記(13)〜(21)のいずれかに記載の研磨パッド。
(23)シリコンウェハーの研磨に用いられるものであることを特徴とする上記(1)〜(22)のいずれかに記載の研磨パッド。
(24)ガラス基板の研磨に用いられるものであることを特徴とする上記(1)〜(22)のいずれかに記載の研磨パッド。
本発明により、研磨加工能率が高く、平坦性に優れた研磨パッドが得られる。
本発明の研磨パッドは、研磨面側から測定した研磨パッドのマイクロゴムA硬度が、研磨面側から測定した研磨パッドのアスカーC硬度よりも12以上小さい研磨パッドであり、アスカーC硬度が60以上であることが必要である。
ここで、研磨面側から測定した研磨パッドのマイクロゴムA硬度とは、研磨パッドの研磨面にマイクロゴムA硬度計の押針を当てて測定したマイクロゴムA硬度をいう。研磨パッドが、例えば0.1mmと非常に薄い場合であっても、厚み1mmのステンレス板の上に置かれた試料をマイクロゴムA硬度計で測定した値をいう。また、研磨面側から測定した研磨パッドのアスカーC硬度とは、研磨パッドの研磨面にアスカーC硬度計の押針を当てて測定した硬度をいう。研磨パッドが、例えば0.1mmと非常に薄い場合であっても、厚み1mmのステンレス板の上に置かれた試料をアスカーC硬度計で測定した値をいう。
ここで、マイクロゴムA硬度とは、研磨パッドを実際の研磨時と全く同様に、裏面テープを備えている場合には、その裏面テープで固定した状態において測定をした値をいう。以下、研磨パッドのマイクロゴムA硬度といえば、研磨面側から測定したものをいうものであり、アスカーC硬度についても同様である。後述する圧縮率、圧縮変形量についても同様である。
本発明において、好ましくは、研磨面側から測定した研磨パッドのマイクロゴムA硬度が、研磨面側から測定した研磨パッドのアスカーC硬度よりも20以上小さい研磨パッドである。さらに好ましくは、研磨面側から測定した研磨パッドのマイクロゴムA硬度が、研磨面側から測定した研磨パッドのアスカーC硬度よりも30以上小さい研磨パッドである。また、該二つの硬度値の差が、12よりも小さい場合には、ふちだれ低減の効果が得られないので好ましくない。
本発明において、該マイクロゴムA硬度値は90未満であることが好ましく、80未満であることがさらに好ましく、70未満であることが特に好ましい。該マイクロゴムA硬度の値がより小さい方が、平坦性に優れ、研磨加工能率が高く、スクラッチ傷が生じにくいからである。
一方、マイクロゴムA硬度値の下限値は、50付近であることが好ましく、55付近であることがさらに好ましく、更に60付近であることが特に好ましいものである。該マイクロゴムA硬度が50未満であると、被加工物の研磨面に微小なうねりが形成され、平坦性が低下するからである。
本発明の研磨パッドは、研磨パッドの圧縮変形量が100μm未満であることが好ましく、80μm未満であることがさらに好ましく、60μm未満であることが特に好ましい。すなわち、研磨面に圧子を当てて測定した研磨パッドの圧縮変形量が小さく、研磨パッドが押圧に対してより変形しにくいことが好ましい。また、研磨パッドの圧縮変形量は10μm以上が好ましく、20μm以上がさらに好ましい。研磨面の微小な傾斜などに対応した研磨が可能だからである。研磨パッドの圧縮変形量が0で、圧力P1およびP2に対して全く変形しない材料は本発明の研磨パッドとしては好ましくない(圧力P1、P2については後述)。なお、本発明における研磨パッドの圧縮変形量の測定は、研磨に使用する研磨パッドそのもの、すなわち、研磨パッドを実際の研磨時と全く同様に、裏面テープを備えている場合には、その裏面テープで試料台に固定した状態において、研磨に使用する厚さの研磨パッドで測定した値をいう。
本発明の研磨パッドにおいて、研磨層は、ベアシリコンウェハーや光学ガラス板などの被加工物を研磨する際に、スラリーを介して研磨層と被加工物を加重下において相対運動させて、被加工物の表層を削り取り、平坦化、平滑化するために、研磨パッドの研磨面に配置される。
研磨層は、繊維を含有することが好ましい。一般に、繊維は、天然繊維(綿、麻、羊毛、獣毛、絹など)、化学繊維に分類され、さらに化学繊維は再生繊維(レーヨン、キュプラ、リヨセルなど)、半合成繊維(アセテート、トリアセテートなど)、合成繊維に分類される。本発明の繊維としては、特に限定されるものではないが、細径のものから太径のものまで一定の断面形状で、安定した特性の繊維が得られる点で、合成繊維が好ましく用いられる。合成繊維としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ビニロン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィドなどを挙げることができるが、ポリエステル、ナイロンが好ましく用いられる。
本発明の繊維は、その一部または全部が単繊維繊度が3デシテックス以下が好ましく、1デシテックス以下がさらに好ましく、0.3デシテックス以下が特に好ましい。異なる単繊維繊度の繊維を併用することも好ましい。後述のように、1デシテックス以下の極細繊維と1デシテックスを越える繊維を組み合わせて用いることも好ましい。0.5デシテックス以下の極細繊維と1デシテックスを越える繊維を組み合わせて用いることもさらに好ましい。0.1デシテックス以下の極細繊維と1デシテックスを越える繊維を組み合わせて用いることも特に好ましい。これら極細繊維と1デシテックスを越える繊維を組み合わせる場合、研磨層の表面に極細繊維を配置することが好ましい。ここで、1デシテックスとは、繊維10,000m当たりのグラム数をいう。
本発明の研磨層は、上記繊維を含有していることが好ましい。特に、極細繊維であることが好ましい。極細繊維とは、少なくとも単繊維繊度が1デシテックス以下であるものをいう。極細繊維は、単繊維繊度が0.001〜1デシテックスの範囲内であることが好ましく、0.01〜0.5デシテックスの範囲内であることがさらに好ましく、0.01〜0.1デシテックスであることが特に好ましい。極細繊維を用いることにより、微細な凹凸が研磨層の表面に形成され、スラリー保持性が高まり、研磨加工能率が向上するので好ましい。また、研磨対象であるガラス基板やウェハーの表面平滑性が向上するので好ましい。
本発明の研磨層の表面(研磨面)は、極細繊維が研磨層表面の70%以上を被覆していることが好ましく、90%以上がさらに好ましい。繊維径の細い繊維の方がより起伏に富んだ研磨層表面を形成するので、平坦性、研磨加工能率、研磨対象の表面平滑性の観点から好ましいものであり、研磨層表面における極細繊維の表面被覆率が70%〜100%の範囲内であることが好ましいものである。
本発明の繊維の繊維径は、25μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがさらに好ましく、7μm以下であることが特に好ましく、3μm以下であることが格段に好ましい。該繊維の繊維径の下限値は、0.05μm付近である。
本発明の研磨層は、該繊維からなる布帛であることが特に好ましい。布帛としては、織布、不織布、フェルトなどを挙げることができ、特に織布として、織物または編物であることが格別に好ましい。
本発明の布帛は、繊維のみからなることが好ましい。布帛形成後に、ポリウレタンやポリエステルなどの樹脂成分を含浸させて、繊維間や布帛の隙間を樹脂成分で覆って改質しないことが好ましい。
本発明の研磨層の厚さは1mm未満であることが好ましい。同じ素材であっても研磨層の厚さが厚くなると圧縮変形量が大きくなり、被加工物がパッドに押し付けられたときにパッドが大きく変形し、より深く沈み込む結果、ふちだれが大きくなるからである。該厚さの下限は、0.1mm付近である。
本発明の研磨パッドは、少なくとも研磨層と研磨層を定盤に固定するための裏面テープ層を備えている。通常、研磨を行う前にプラスチックフイルムまたは剥離紙(セパレータと言う)を剥がし、研磨パッドを定盤に押し付けることにより、裏面テープ層は定盤にパッドを固定する役割を担う。セパレータを除いた裏面テープ層は、30〜300μmの厚さであることが好ましく、50〜150μmの厚さであることがさらに好ましい。裏面テープ層はアクリル系、ブタジエン系、イソプレン系、オレフィン系、スチレン系、イソシアネート系などの感圧タイプやホットメルトタイプの接着剤層からなり、基材としてポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリプロピレンフイルム、不織布などを備えた裏面テープ層を用いてもよい。通常、基材の厚さは20〜200μmのものが使用される。
また、本発明の研磨パッドは、研磨層の定盤側に下地層を設けてもよい。本発明において、積層研磨パッドは、研磨層である表層と下地層の少なくとも2層から構成されるものを言う。
本発明において、積層研磨パッドの場合、研磨層である表層のマイクロゴムA硬度が下地層のマイクロゴムA硬度よりも3以上小さいことが好ましい。5以上小さいことがさらに好ましく、10以上小さいことが特に好ましく、15以上小さいことが格段に好ましい。なお、該差の値の上限は、好ましくは、本発明者らの知見によれば、40である。
本発明において、積層研磨パッドの場合、研磨層である表層のマイクロゴムA硬度は90未満であることが好ましく、80未満であることがさらに好ましく、70未満であることが特に好ましく、65未満であることが格段に好ましい。なお、該値の下限は、好ましくは、本発明者らの知見によれば、マイクロゴムA硬度で40である。ここで、研磨層である表層のマイクロゴムA硬度とは、研磨層(表層)のみのマイクロゴムA硬度をいう。研磨層が、例えば0.1mmと非常に薄い場合であっても、厚み1mmのステンレス板の上に置かれた試料をマイクロゴムA硬度計で測定した値をいう。また、下地層のマイクロゴムA硬度とは、下地層のみの状態で測定をしたマイクロゴムA硬度をいう。研磨層(表層)または下地層のマイクロゴムA硬度は、研磨層(表層)または下地層のみを測定した値を言う。したがって、研磨層(表層)または下地層を固定する裏面テープや中間層がない状態で測定した値を言う。後述する圧縮率、圧縮変形量についても同様である。
本発明において、表層側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は90未満であることが好ましく、80未満であることがさらに好ましく、70未満であることが特に好ましい。表層側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度がより小さい方が、平坦性に優れ、研磨加工能率が高く、スクラッチ傷が生じにくいからである。なお、一方、表層側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度の下限は、50程度であることが好ましく、55近辺であることがさらに好ましく、60近辺であることが特に好ましい。表層側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度が50未満であると、被加工物の研磨面に微小なうねりが形成され、平坦性の点で問題が生じてくる。
ここで、表層側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度とは、研磨層(表層)と下地層からなる積層研磨パッドを実際の研磨時と全く同様に裏面テープで固定した状態において、研磨時に被研磨物と対峙する側に位置する研磨層(表層)側から測定したものをいう。以下、積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度といえば、表層側から測定したものをいうこととする。後述する圧縮率、圧縮変形量についても同様である。
本発明の下地層は、厚さが0.25mm以上であることが好ましい。下地層の厚さは、0.25mm〜2.5mmが好ましく、0.30〜1.5mmがさらに好ましく、0.5〜1.2mmが特に好ましい。下地層が薄すぎるとクッションの役割が十分にできず、好ましくない。一方、下地層が厚すぎると経済的に好ましくない。
通常、研磨パッドを定盤に固定するのに、ポリエチレンテレフタレート(PET)製フイルムを基材とした両面テープを用いるが、織布、編布をこのような両面テープで定盤に固定した場合、これを積層研磨パッドと定義したとしても、PET製フイルムは、通常、0.01〜0.2mmの厚さしか有さないので好ましくない。また、PET製フイルム自体がクッションの役割を十分にできず、好ましくない。
本発明の下地層のマイクロゴムA硬度は、50以上であることが必要である。また、60以上であることが好ましく、70以上であることがさらに好ましく、80以上であることが特に好ましい。
本発明において、積層研磨パッドの圧縮率は5%未満であることが好ましく、4%未満であることがさらに好ましく、3%未満であることが特に好ましく、2%未満であることが格別に好ましい。研磨層である表層が柔らかいことが、研磨時の研磨能率を高め、スクラッチ傷の発生を抑制するからである。一般に、圧縮率は試料の厚さの影響を受け、試料が厚いと、同じ素材であっても圧縮率の値は小さくなる。本発明における積層研磨パッドの圧縮率の測定は、研磨に使用する積層研磨パッドを用いて測定した値をいう。該積層研磨パッドの圧縮率の下限値は、0.3%付近である。
本発明の下地層の圧縮率は特に限定はされないが、3%未満であることが好ましい。前述のように好ましい実施態様として、表層側から測定した積層研磨パッドの圧縮率が5%未満であり、表層から測定した積層研磨パッドの圧縮率が下地層の圧縮率よりも大きいことが好ましいからである。
本発明において、下地層は実質的に非吸水性の樹脂層からなることが好ましい。下地層の吸水率としては、5%以下が好ましく、4%以下がさらに好ましく、3%以下が特に好ましく、2%以下が格段に好ましい。樹脂層は繊維を含有しないことが好ましい。繊維を含有させると、樹脂と繊維の界面にボイドと呼ばれる空洞ができ、吸水性を生じるからである。
本発明において、研磨層の表面粗さRaは5.0μm以上であることが好ましく、7.0μm以上であることがさらに好ましく、10.0μm以上であることが特に好ましい。表面粗さが、5.0μm未満の場合には、スラリー保持性が低く、研磨加工能率が低くなる。該研磨層の表面粗さRaの上限値は、好ましくは150μm付近である。
本発明においては、研磨層を織物または編物として構成することにより、5.0μm以上の大きな表面粗さを積層研磨パッドに付与することができ、研磨時に高い加工能率を得ることができるので、織物または編物からなる研磨層が好ましい。一方、研磨層の表面粗さは100μm未満が好ましく、60μm未満がさらに好ましく、50μm未満が特に好ましい。研磨パッドの研磨層の表面粗さが大きくなり過ぎると、研磨対象であるガラス基板やウェハーの平坦性が低下したり、表面平滑性が低下する。また、研磨時に研磨パッドと研磨対象が密着し、研磨パッドと研磨対象の相対運動に要するエネルギーが過大となるからである。
本発明において、下地層の材質は特に限定されないが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ABS樹脂などの合成樹脂やエラストマーに加えて、天然ゴム、ブタジエン系ゴム、イソプレンゴム、ネオプレン(登録商標)ゴム、ニトリルゴム、スチレン系共重合体ゴム、オレフィン系共重合体ゴム、シリコンゴムなどを挙げることができる。このうち、ポリウレタンが生産性、加工性、耐久性などの点から好ましい。これらポリマーの発泡シート、無発泡シートのいずれも使用することができるが、無発泡シートが硬度、圧縮率、非吸水性、体積弾性率、tanδ、ヒステリシスロスの点から好ましい。
本発明において、樹脂からなる下地層の密度は、0.8g/cm以上が好ましく用いられる。0.85〜1.5g/cmがさらに好ましく、0.9〜1.3g/cmが特に好ましい。
本発明の下地層は、後述の圧縮変形量が20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがさらに好ましく、10μm以下であることが特に好ましい。下地層の圧縮変形量が大きいと研磨後のふちだれ量が大きくなるからである。また、下地層の圧縮変形量(T2−T1)は2μm以上であることが必要である。また、下地層の圧縮変形量(T2−T1)は、3μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。研磨面の微小な傾斜などに対応した研磨が可能だからである。下地層の圧縮変形量が0で、圧力P1およびP2に対して全く変形しない材料は本発明の下地層としては好ましくない(圧力P1、P2については後述)。
また、下地層の体積弾性率が40MPa以上であって、かつ引張弾性率が0.1MPa〜20MPaであることが好ましい。下地層の体積弾性率が40MPa未満であったり、引張弾性率が0.1MPa未満であると、研磨後のふちだれが大きく、ウェハーの平坦性が低下する。また、引張弾性率が20MPa以上であると研磨時にウェハーにスクラッチ傷が生じるため好ましくない。
また、本発明の下地層の動的粘弾性におけるtanδの値は、25℃、100Hzにおいて0.03以上0.25以下であることが好ましい。この場合に限り、研磨後のシリコンウェハーの表面形状が中凹にならず、ウェハーのセンターからエッジまで平坦な形状が得られる。25℃、100Hzにおけるtanδの値が0.03より小さい、または0.25より大きい場合にはウェハーの表面形状が悪化する傾向がある。
また、下地層の25%押し込み時におけるヒステリシスロス率が10%以上32%以下であることが好ましい。研磨パッドは研磨時に繰り返し高い圧力を受けて耐久性の限界に到る。圧縮変形と圧縮弾性回復が適度にバランスしていることが好ましい。ヒステリシスロスが32%を越えると研磨パッドの寿命が短くなる。ヒステリシスロスが10%未満であると、研磨加工能率が安定しない。
また、本発明の研磨パッドは、研磨層と下地層の間に該研磨層と該下地層を接着・固定させる中間層を設けてもよい。中間層は30〜300μmの厚さであることが好ましく、50〜150μmの厚さであることがさらに好ましい。中間層はアクリル系、ブタジエン系、イソプレン系、オレフィン系、スチレン系、イソシアネート系などの感圧タイプやホットメルトタイプの接着剤層からなり、基材としてポリエチレンテレフタレートフイルム、延伸ポリプロピレンフイルム、不織布などを備えた中間層を用いてもよい。通常、基材の厚さは20〜200μmのものが使用される。
本発明の研磨パッドは、研磨機の研磨定盤の表面に貼着して使用し、研磨を行う。
本発明の研磨パッドが、ベアシリコンウェハーや光学ガラス板などの被加工物を研磨する際に、研磨加工能率が高く、かつ、ふちだれ(被加工物のエッジ部におけるだれ)を顕著に抑制しながら研磨することができる理由は必ずしも明らかではないが、前述のような特性を有する研磨パッドとすることにより、被加工物の研磨加工面内の圧力分布をより均一化できるためにふちだれの発生を極小化することができるとともに、研磨層表面が高いスラリー保持性を発現できることから研磨加工能率も高く維持することが可能となり、平坦性と研磨加工能率の両立が達成できたと推察される。
研磨時に被加工物がパッドに押し付けられ、パッドが変形して沈み込む。このときの被加工物の研磨加工面内における圧力分布を考えると、被加工物のセンター部よりもエッジ部により大きな圧力が印加される。すなわち、被加工物のエッジ周辺部においては、研磨パッドが変形状態から変形開放状態に変わる遷移状態にあり、加工圧力は被加工面に垂直にかかると同時に、被加工物のエッジ部に対してもかかる。その結果、研磨初期には被加工物のエッジ部が集中的に研磨・除去され、ふちだれ現象が発生すると考えられる。引き続き研磨が進み、被加工物の研磨加工量が増加するにしたがって、ふちだれが大きくなり、最終的に被加工物の研磨加工面内における圧力分布が一定になるとふちだれ量も一定となる。ふちだれ発生のプロセスは以上のように考えられるから、特に研磨初期に生ずるエッジ部の圧力集中を極力緩和し、圧力分布の均一化を図ることができればふちだれは抑制できる。
本発明の研磨パッドは、研磨面側から測定した研磨パッドのマイクロゴムA硬度が、研磨面側から測定した研磨パッドのアスカーC硬度よりも12以上小さい研磨パッドである。マイクロゴムA硬度の測定を行う硬度計の押針形状は、端面が直径0.16mmの円形で、高さが0.5mmの円柱であり、この押針の押し込み深さからマイクロゴムA硬度が得られる。一方、アスカーC硬度の測定を行う硬度計の押針形状は、曲率半径が2.54mmの半球であり、この押針の押し込み深さからアスカーC硬度が得られる。したがって、本発明は、広い領域(C硬度)では硬いが、狭い領域(マイクロゴムA硬度)では柔らかいという特性をあるレベル以上で有する研磨パッドが、平坦性と研磨加工能率の両性能を達成する優れたものであるという知見によるものである。
このような、狭い領域で柔らかく、より広い領域で硬い研磨層では、被加工物のエッジ部における圧力集中が緩和され、圧力分布の均一化が図れると考えられる。しかしながら、研磨パッド全体の硬度が柔らか過ぎる場合には、圧力分布は均一化できない。
本発明の研磨パッドは、ふちだれの低減を追求した結果、狭い領域で柔らかく、より広い領域で硬い研磨層という一見矛盾する物理特性を有する研磨パッドにおいてその実現が可能であることを見出したものである。加えて、本発明の研磨層は、スラリー保持性にも優れることから高い研磨加工能率も得ることができる。このとき、広い領域において硬いパッドであることから、被加工物全体にわたる研磨加工能率の均一性が得られる点も重要である。以上のようにして、本発明の研磨パッドは、高い研磨加工能率と優れた平坦性が両立できると推察される。
本発明におけるマイクロゴムA硬度は高分子計器(株)(所在地:京都市上京区下立売室町西入)製マイクロゴム硬度計MD−1で測定した値をいう。マイクロゴム硬度計MD−1は、従来の硬度計では測定が困難であった薄物・小物の硬さ測定を可能にするもので、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして、設計・製作されているため、スプリング式ゴム硬度計A型の硬度と一致した測定値が得られる。マイクロゴム硬度計MD−1は、直径0.16mmの円柱形で、高さが0.5mmの押針を使用する。片持ばり形板バネにより荷重をかけ、バネ荷重は、0ポイントで22mN、100ポイントで332mNである。押針の降下速度は、ステッピングモーターで制御され、10〜30mm/秒の範囲である。通常の研磨パッドはその厚みが5mmよりも小さいので、スプリング式ゴム硬度計A型では測定できず、マイクロゴム硬度計MD−1で測定した値を採用する。
本発明におけるアスカーC硬度は、JIS K7312にしたがって、高分子計器(株)(所在地:京都市上京区下立売室町西入)製アスカーゴム硬度計C型で測定した値をいう。ただし、試料厚さが10mmに達しない場合も試料を重ねて測定せず、研磨層や研磨パッドそのものの厚さのままで測定した値を用いる。なお、アスカーゴム硬度計C型は、半径2.54mmの半球の押針を使用する。バネ荷重は、0ポイントで539mN、100ポイントで8379mNである。また、測定時には、高分子計器(株)製の定圧荷重器を使用して測定を行った。
本発明における圧縮率は、先端が直径5mmの圧子を用いて、ダイヤルゲージで300g/cmの圧力を60秒間加えたときの厚みを(T1)とし、続いて1800g/cmでの圧力を60秒間加えたときの厚みを(T2)としたとき、圧縮率は以下の式にしたがって算出することができる。
圧縮率 (%)=((T1−T2)/T1)×100
本発明の圧縮変形量は、前述の圧縮率の測定において、T2−T1(μm)の値をいう。すなわち、圧力300g/cmから圧力1800g/cmに圧子を押し込んだときの押し込み量をいう。
本発明の研磨層の極細繊維表面被覆率は70%以上が好ましく、90%以上がさらに好ましい。範囲的には、上述のように、70%〜100%の範囲内であることである。
極細繊維の表面被覆率とは、布帛の表面写真をSEM(走査型電子顕微鏡)観察し、極細繊維部分が布帛表面占める面積の割合をいう。布帛表面の任意の場所で、2mm×2mmの面積以上の写真を3枚撮影し、その画像から極細繊維の表面被覆率を算出した。
本発明の布帛は、圧縮エネルギーが0.05gf・cm/cm以上であることが好ましく、また、布帛の圧縮回復エネルギーが0.02gf・cm/cm以上であることが好ましい。また、圧縮エネルギーが0.08gf・cm/cm以上であることがさらに好ましく、また、布帛の圧縮回復エネルギーが0.04gf・cm/cm以上であることがさらに好ましい。
ここで、圧縮エネルギーおよび圧縮回復エネルギーは、カトーテック(株)製自動化圧縮試験機KESFB3により測定した1cm当たりの布帛の圧縮エネルギーおよび圧縮回復エネルギーをいう。圧縮エネルギーおよび圧縮回復エネルギーを算出する際に使用する圧縮サイクル(圧縮増大時および圧縮減少時)における圧力と厚さの関係の一例を図1に示した。
まず、布帛にかける圧縮圧力Pを0gf/cmから50gf/cmまで増大させ、続けて50gf/cmから0gf/cmまで圧縮力を減少させ、その間の布帛の厚さの変化を測定する。圧縮圧力増大時の圧縮圧力P=0.5gf/cmにおける厚さをT、圧縮圧力P=50gf/cmにおける厚さをTmとすると、圧縮エネルギーWCは圧縮力増大時の圧縮圧力P=P(T)の値をT=ToからTmまで積分した値であり、ToからTmの区間における曲線P=P(T)の下側の面積に相当する。一方、圧縮回復エネルギーWC’は圧縮力減少時の圧縮圧力P=P’(T)の値をT=ToからTmまで積分した値であり、ToからTmの区間における曲線P=P’(T)の下側の面積に相当する。
また、圧縮回復エネルギーと圧縮エネルギーの比の値WC’/WCは圧縮レジリエンスRCと呼ばれ、圧縮力増大・圧縮力減少の1回の圧縮サイクルにおける圧縮回復率を意味する。圧縮回復率が高い方が好ましいが、圧縮回復率の高さよりも、圧縮エネルギーの値が大きいこと、および圧縮回復エネルギーの値が大きい方がより好ましい。
本発明の研磨パッド、すなわち、研磨面側から測定した該研磨パッドのマイクロゴムA硬度値が、研磨面側から測定した該研磨パッドのアスカーC硬度値よりも12以上小さく、かつ該アスカーC硬度値が60以上である研磨パッドを製造する方法は、特に限定されるものではないが、代表的なものとして、研磨層が研磨面内で横方向に移動可能であり、研磨時の圧力により研磨層が研磨面内で横方向に動き、広い領域(C硬度)と狭い領域(マイクロゴムA硬度)ではその移動の程度が異なる、そのような可動構造を有する材料を用いることにより製造することができる。このような材料として、研磨層は繊維を含有すること、特に布帛であることが好ましい。また、布帛形成後に、ポリウレタンやポリエステルなどの樹脂成分を含浸させて、繊維間や布帛の隙間を樹脂成分で覆って改質しないことが好ましい。
本発明において、表層のマイクロゴムA硬度が下地層のマイクロゴムA硬度よりも3以上小さく、下地層のマイクロゴムA硬度が50以上である積層研磨パッドは、特に製造方法が限定されるものではないが、代表的なものとして、研磨層と下地層をそれぞれ作製し、接着層を介して両者を貼り合わせて積層研磨パッドとする方法が最も生産性・装置などの点で好ましい。ただし、例えば、接着層を設けず、研磨層と下地層を直接接合させる方法であってもよい。なお、本発明において、「積層」とは、研磨層、下地層、および/またはそれ以外の層のうち、隣接する層が物理的あるいは化学的に固定された状態をいう。表層である研磨層の硬度を小さくする方法としては、より柔軟な材質に変更する方法、発泡させて多孔質体とする方法、研磨層厚さを厚くする方法などを挙げることができる。特に研磨層として、繊維含有層または布帛を用いる場合には、より嵩高い繊維またはより嵩高い布帛構造を選択し、その厚さを厚くすることにより、研磨層の柔軟化が達成できる。一方、下地層の硬度を高くする方法としては、より硬質な材質を選択することに加えて、架橋構造を導入する方法により下地層の硬度を高めることができる。
また、特に、表層側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度が90未満である積層研磨パッドは、例えば、下地層の硬度が90であり、研磨層の硬度が90よりも低い場合には、これらを積層することにより表層側から測定した積層研磨パッドの硬度は90未満とすることできる。また、下地層の硬度が90であり、研磨層の硬度が同程度であっても、研磨層の厚さとして薄いものを選択して積層することにより、表層側から測定した積層研磨パッドの硬度を90未満とすることができる。
さらに、表層側から測定した圧縮率が5%未満であって、表層側から測定した積層研磨パッドの圧縮率が下地層の圧縮率よりも大きい積層研磨パッドは、例えば、研磨層(表層)の圧縮率が5%であっても、下地層として比較的圧縮率の小さな硬いものを選択することにより、表層側から測定した圧縮率が5%未満であって、表層側から測定した積層研磨パッドの圧縮率が下地層の圧縮率よりも大きい積層研磨パッドを作製することができる。
また、表層の表面粗さRaが5μm以上である積層研磨パッドは、繊維自体の直径、および/または繊維同士の重なりにより形成される凹凸(表面粗さ)を有する研磨層を用いることにより製造することができる。その他の方法として、独立気泡および/または連続気泡に基づく表面粗さを活用した研磨層を用いることにより製造することができる。
さらに、樹脂層が実質的に非吸水性である積層研磨パッドは、無発泡または発泡率が比較的小さな樹脂成形体とすることにより製造することができる。
さらに、樹脂層の密度が0.8g/cm以上である積層研磨パッドは、無発泡または発泡率が比較的小さな樹脂成形体とすることにより製造することができる。
さらに、下地層の圧縮変形量が20μm以下である積層研磨パッドは、無発泡または発泡率が比較的小さな樹脂成形体とすることにより製造することができる。
さらに、下地層の体積弾性率が40MPa以上であって、かつ引張弾性率が0.1MPa〜20MPaである積層研磨パッドは、無発泡または発泡率が比較的小さな樹脂成形体とすることにより製造することができる。
本発明の研磨パッドを用いて、ガラスやシリコンウェハーなどの被加工物の研磨を行うに際しては、特に、研磨加工量が2μm以上である場合に採用することが好ましく、5μm以上であることがさらに好ましく、8μm以上であることが特に好ましい。すなわち、一般には、研磨加工量をかせぐ粗研磨工程、とヘイズを抑え微小キズを除去する仕上げ研磨工程、の2つの工程により研磨されるが、本発明の研磨パッドはこのうち粗研磨工程に採用することが好ましい。その理由は、研磨加工量が大きい粗研磨工程ではなく、研磨加工量が小さい仕上げ研磨工程に使用すると、研磨加工量が小さすぎて十分にふち形状の改善ができず、エッジ部における平坦性向上の効果を発現できないからである。
本発明の研磨パッドは、シリコンウェハー、化合物半導体ウェハー、これらウェハー上に設けられた絶縁体膜やメタル膜、ハードディスク基板、磁気ヘッドなどの電子材料の研磨の用途に使用できる。また、化学機械的研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)技術による半導体ウェハーの平坦化の目的で被研磨物である半導体ウェハーの研磨処理を行う研磨パッドとして使用できる。CMP工程において、研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウェハーと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェハー面を研磨して、半導体ウェハー面を平坦化、平滑化する目的で研磨パッドが使用される。研磨スラリーとしては、シリカ、アルミナ、セリア、ダイヤモンドなどの無機粒子、アクリルなどの有機粒子、または無機粒子と有機粒子の混合物や複合粒子を含むものを用いることができる。
本発明の研磨パッドは、液晶ディスプレイ用ガラス基板、光学レンズ、フォトマスク基板、光学プリズム、光学フィルタ、光導波路などの光学部材の研磨にも使用できる。研磨対象となる光学部材の素材としては、ガラス、石英、水晶、サファイア、透明樹脂、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどが挙げられる。
また、その他の用途として、フェライト、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、セラミックス、合金、樹脂などを研磨対象として研磨する用途に使用できる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、評価方法は以下のようにして行った。
研磨パッドのマイクロゴムA硬度、アスカーC硬度、圧縮率、圧縮変形量の測定は、研磨パッドから30mm×30mmの大きさに打ち抜いた試料の裏面の離型紙または離型フイルムを剥がして、裏面テープを貼り付けた状態で測定した。
(1)マイクロゴムA硬度
高分子計器(株)製マイクロゴム硬度計MD−1で測定した。30mm×30mmの試料で異なる箇所を3回測定し、平均値を硬度の値とした。3回の測定値が±1の範囲内に入らない場合には、30mm×30mmの試料を2枚準備し、それぞれのシートの異なる箇所を9回測定し、合計18点のデータの平均値を硬度の値とした。
(2)アスカーC硬度
アスカーC硬度は、アスカーゴム硬度計C型を使用して測定された値であり、試料寸法を30mm×30mmとして、JIS K7312 付属書2に記載された方法に準じて測定したものである。ただし、厚さが10mm未満のときには、該JIS K7312 付属書2には、試料を重ねて10mm以上になるようにして測定することが記載されている。この点、本発明では、上述のように厚さ1mmのステンレス板の上に、1枚の研磨パッドそのまま置いて測定し、30mm×30mmの試料で異なる箇所を3回測定し、平均値を硬度の値とした。
(3)圧縮率
直径5mmの圧子を用い、約30×30mmの試料に300g/cmの圧力を60秒加えたときの試料厚さT1、続いて1800g/cmの圧力を60秒間加えたときの試料厚さT2を測定し、圧縮率(%)=((T1−T2)/T1)×100 から算出した。T1、T2の測定には、レーザー変位計を使用し、圧子の位置を所定のタイミングで測定した。30×30mmの試料で異なる箇所を3回測定し、平均値を圧縮率の値とした。
(4)圧縮変形量
直径5mmの圧子を用い、約30×30mmの試料に300g/cmの圧力を60秒間加えたときの試料厚さT1、続いて1800g/cmの圧力を60秒間加えたときの試料厚さT2を測定し、圧縮変形量T2−T1(μm)から算出した。T1、T2の測定には、レーザー変位計を使用し、圧子の位置を所定の時刻に測定した。30mm×30mmの試料で異なる箇所を3回測定し、平均値を圧縮変形量の値とした。
(5)密度
JIS K7112記載の方法にしたがって、ピクノメーター(ハーバード型)を使用して測定した。30mm×15mmの試料1枚で測定を行った。試料3枚を用いて3回測定し、平均値を密度の値とした。
(6)吸水率
試料を70℃、12時間真空乾燥し、デシケーター内で1時間放置後、重量を測定した(dry重量)。23℃において、試料を精製水中に24時間浸漬し、表面の精製水を拭き取り、重量を測定した(wet重量)。
(wet重量−dry重量)/dry重量×100の値を吸水率とした。
30mm×15mmの試料1枚で測定を行った。試料3枚を用いて3回測定し、平均値を吸水率の値とした。
(7)布帛特性の測定
カトーテック(株)製自動化圧縮試験機KESFB3により布帛の圧縮エネルギー、布帛の圧縮回復エネルギーを測定した。
(8)表面粗さ
3次元微細形状測定機ET4000A(株式会社小坂研究所製)を用い、未研磨の積層研磨パッドのパッド表面の表面粗さ測定を行った。測定領域は、1000×1000μmとし、Xピッチ1μm、Yピッチ4μm、X送り速さ0.1mm/秒の測定条件で、最小二乗法によるレベリング処理を行った。
(9)体積弾性率
特開2005−345228号公報に記載の方法により測定した。23℃の環境下において、体積変化検出部を備えた測定セル(内容積約43mL)に試料および水を入れ、該測定セルの全体に対して等方的に圧力を加え、その体積変化から試料の体積弾性率を算出した。等方的圧力として0.10MPa加圧したときの体積変化から体積弾性率を算出した。
(10)tanδ
株式会社レオロジー社製の広域動的粘弾性測定装置”DVE−V4”で測定した。幅3mm×厚さ1〜2mm×長さ28mmの試料(チャック間距離約20mm)に静的応力(約7g/mm)を加えた後、変位振幅が40μmの正弦波歪を100Hzの周波数で加え、そのときに発生する応力レスポンスを測定し、動的応力波形及び動的歪波形から、貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδを算出した。測定は、0℃〜80℃において、昇温速度2℃/分(等速昇温)で窒素ガス気流中で行った。
(11)ヒステリシスロス率
東洋ボールドウィン社製テンシロンで測定した。50mm×50mmのサイズの試料を厚さが5〜7mmになるように積層し、全面を厚み方向に10mm/分の速度で変位量25%まで加圧して押し込み、その後に10mm/分の速度で変位量0%までの徐圧して戻す操作を連続して5回行ない、5回目のサイクルにおける押し込み時の加圧エネルギーと戻し時の徐圧エネルギーとの差を、5回目の加圧エネルギーで除した値を算出して、ヒステリシスロスとした。
(12)研磨評価A
420mmφの定盤を有する片面研磨機LP−15F(ラップマスターSFT社製)に研磨パッドを貼着し、セリアスラリー(セリア砥粒濃度5重量%)を25mL/分の割合で研磨パッド上に流しながら、定盤回転数40rpm、研磨圧力10kPaで74mm×74mm×1mm厚の光学ガラス板BK−7を10分間研磨した。比較例2においては研磨パッド上に#170のダイヤモンドドレッサーを押し付けて、回転数50rpmで加工前にコンディショニングを行った。実施例1、実施例2、比較例1においては加工前のコンディショニングを行うことなく研磨加工した。研磨加工終了後、イオン交換水でリンスを行った後、研磨加工能率および光学ガラス板のふち形状の測定を行った。
(13)研磨評価B
420mmφの定盤を有する片面研磨機LP−15F(ラップマスターSFT社製)に研磨パッドを貼着し、コロイダルシリカスラリーGLANZOX−1302(フジミ・インコーポレーテッド社製)を25mL/分の割合で研磨パッド上に流しながら、定盤回転数40rpm、研磨圧力13.4kPaで5インチの単結晶シリコンウェハーを20分間研磨した。研磨終了後、イオン交換水でリンスを行った後、研磨加工能率およびウェハーのふち形状の測定を行った。なお、比較例3では、研磨パッド上に#170のダイヤモンドドレッサーを圧力0.7kPa、回転数50rpmで5分間押し付けて、加工前にコンディショニングを行ってから研磨加工を行った。実施例3〜7、比較例4〜5においては加工前のコンディショニングを行うことなく研磨加工した。
(14)研磨加工能率
研磨前後の重量変化を電子天秤で測定した。研磨評価Aにおいては、光学ガラスBK−7の密度(2.51g/cm)、ガラス板の面積、および研磨時間で割りかえして、研磨加工能率(μm/分)を算出した。また、研磨評価Bにおいては、単結晶シリコンの密度(2.329g/cm)、ウェハーの面積、研磨時間で割りかえして、研磨加工能率(μm/分)を算出した。研磨前、研磨後ともに、PVAスポンジ(ポリビニルホルマール樹脂製)を用いてイオン交換水で洗浄し、乾燥後に重量測定を行った。
(15)ふち形状
ガラス板(74mm角)、5インチ単結晶シリコンウェハーのふち形状は、3次元微細形状測定機ET4000A(株式会社小坂研究所製)により測定した。最小二乗法によるレベリング処理を行った。表面形状のエッジから3mmから6mmの範囲における近似直線を求め、その直線を基準として被研磨物の中央からエッジ方向にふちだれ量をたどり、初めてふちだれ量が0.02μmを越える位置(エッジからの距離)をふちだれ開始点、初めてふちだれ量が0.10μmを越える位置(エッジからの距離)をふちだれ限界点として、それぞれの位置(エッジからの距離)を求めた。ふちだれ開始点がエッジ3mmよりも内側に見られるものについては、近似直線の範囲をエッジから5mmから10mmの領域に変更し、上記と同様にしてふちだれ開始点、およびふちだれ限界点を求めた。
(16)研磨評価C
420mmφの定盤を有する片面研磨機LP−15F(ラップマスターSFT社製)に研磨パッドを貼着し、フュームドシリカスラリーSemi−Sperse 25(キャボット・マイクロエレクトロニクス社製)を2倍に希釈し、20mL/分の割合で研磨パッド上に流しながら、定盤回転数45rpm、研磨圧力30kPaで5インチのシリコン酸化膜ウェハー(酸化膜厚1μm)を1分間研磨した。研磨終了後、イオン交換水でリンスを行った後、研磨速度および研磨速度の面内均一性の測定を行った。なお、比較例6では、研磨パッド上に#170のダイヤモンドドレッサーを圧力10kPa、回転数50rpmで60分間押し付けて、加工前にコンディショニングを行ってから研磨加工を行った。実施例8では、研磨加工前のコンディショニングを行うことなく研磨加工した。
(17)酸化膜の研磨速度
ラムダエースVM−2000(大日本スクリーン製造社製)を用いて、ウェハーの直径方向にエッジ1mmよりも内側において所定の31点の測定点において測定を行った。以下の式から算出される各測定点の研磨速度の31点の平均値を研磨速度とした。
研磨速度=(研磨前の酸化膜の厚さ−研磨後の酸化膜の厚さ)/研磨時間
(18)酸化膜の研磨速度の面内均一性
研磨速度のウェハー面内均一性は、以下の式にしたがって算出した。
面内均一性(%)=(最大研磨速度−最小研磨速度)/(最大研磨速度+最小研磨速度)×100
実施例1
研磨層として、縦糸ポリエステル糸(繊維径3.1デシテックス)、横糸は海島型ポリエステル超極細繊維(繊維径0.07デシテックス)を用いたサテン織り構造の布帛を使用した。布帛のみのマイクロゴムA硬度は73、布帛厚さは0.24mm、布帛の圧縮エネルギーは0.15gf・cm/cm、布帛の圧縮回復エネルギーは0.07gf・cm/cmであった。研磨層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして定盤に貼着し、研磨評価Aを行った。結果は表1の通りであった。
また、研磨パッドの厚さは0.36mm、研磨面側から測定したマイクロゴムA硬度は71、研磨面側から測定した研磨パッドのアスカーC硬度は95、研磨面側から測定した圧縮変形量は35.5μmであった。また、研磨パッドの極細繊維表面被覆率は95%であった。
比較例1
研磨層として、縦糸、横糸ともに海島型ポリエステル超極細繊維(単繊維繊度0.11デシテックス、約0.1デニールに相当する)を用いた平織り構造の布帛を使用した。この布帛は、単繊維繊度0.11デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維を70本束ね、これをさらに9本束ねたものを、縦糸および横糸とした織布である。布帛のみのマイクロゴムA硬度は89、布帛厚さは0.19mmであった。研磨層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして定盤に貼着し、研磨評価Aを行った。結果は表1の通りであった。
また、研磨パッドの厚さは0.31mm、研磨面側から測定した研磨パッドのマイクロゴムA硬度は86、アスカーC硬度は96、圧縮率は10.5%、圧縮変形量は15.0μm、表面粗さは11.5μmであった。
実施例2
研磨層は比較例1で使用した布帛と同じ布帛を使用し、以下のようにして積層パッドを作製した。下地層として、厚さ2.10mmのアクリロニトリルブダジエンゴムシートを使用した。下地層のみの物性値は、マイクロゴムA硬度は91、アスカーC硬度は95、圧縮率は0.65%、tanδは0.24、ヒステリシスロスは28%であった。研磨層と下地層は厚さ約70μmの接着層を介して貼り合わせた。次に、下地層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨定盤に貼着し、研磨評価Aを行った。結果は表1の通りであった。
また、研磨面側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は76、アスカーC硬度は95、圧縮率は1.04%、圧縮変形量は25.4μmであった。
比較例2
研磨パッドとして、セリア粒子を含有した発泡ポリウレタンMHC15A(ニッタ・ハース社製)を直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨パッドを定盤に貼着し、研磨評価Aを行った。結果は表1の通りであった。
この研磨パッドは、厚さ1.64mm、研磨面側から測定したマイクロゴムA硬度は91、研磨面側から測定したアスカーC硬度は94、圧縮変形量は16.0μmであった。
Figure 2008207319
実施例1を比較例2と比べることにより、光学ガラスの研磨において一般的に使用されている研磨パッド(セリア粒子含有発泡ポリウレタン)と比較して、本発明の研磨パッドは研磨加工能率が26%高く、研磨加工能率に優れていた。また、研磨後のふちだれについては、ふちだれ量が0.02μmになる点(エッジからの距離)、およびふちだれ量が0.10μmになる点(エッジからの距離)が、ともに比較例と比べて大幅に改善されていることがわかる。
特に、実施例1では圧縮変形量が35.5μmであるのに対して、比較例2では圧縮変形量は16.0μmであることから、研磨時、光学ガラス板のパッドへの沈み込み量は実施例1の方が大きいと考えられる。しかしながら、実施例1の方が、ふちだれが大幅に小さいことから、研磨パッドのマイクロゴムA硬度がアスカーC硬度よりも小さいという本発明の研磨パッドにおいては、研磨時の被加工物のエッジ部における圧力集中が緩和され、圧力分布が均一化する効果が現れた結果であると推定される。
また、実施例2を実施例1と比べることにより、単層パッドよりも積層パッドとすることによりふちだれがより改善されることがわかる。
さらに、実施例2を比較例1と比べることにより、同じ布帛であっても、積層パッドとすることにより本発明の要件を満たす場合には、ふちだれが改善されることがわかる。
実施例3
研磨パッドとして、実施例1で使用したパッドと同じ研磨パッドを使用し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
実施例4
研磨層は実施例1で使用した布帛と同じ布帛を使用し、以下のようにして積層パッドを作製した。下地層として、厚さ1.11mmの熱可塑性ポリウレタンシートを使用した。下地層のみの物性値は、マイクロゴムA硬度は92、アスカーC硬度は97、圧縮率は0.59%、密度は1.20g/cmであった。研磨層と下地層は厚さ約70μmの接着層を介して貼り合わせた。次に、下地層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨定盤に貼着し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
また、研磨面側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は59、アスカーC硬度は91、圧縮率は2.85%、圧縮変形量は40.6μm、表面粗さは19.3μmであった。
実施例5
研磨層として、ポリエステルおよびナイロンからなる剥離分割型マルチフィラメント糸条(単糸繊維は3.0デシテックスであり、単糸繊維の断面形状は中心がナイロン成分からなる8葉形であり、それを取り巻く形でポリエステル成分が配された剥離分割型の繊維であって、剥離分割後のポリエステル成分は0.3デシテックスである)を用いた丸編み構造の布帛を使用した。布帛のみのマイクロゴムA硬度は59、布帛厚さは0.51mmであった。下地層として、厚さ1.01mmの熱硬化性ポリウレタンシートを使用した。下地層のみの物性値は、マイクロゴムA硬度は91、圧縮率は0.50%、密度は1.19g/cm 、体積弾性率は355MPa、引張弾性率は9.7MPa、圧縮変形量は4.8μm、tanδは0.17、ヒステリシスロスは19%であった。研磨層と下地層は厚さ約70μmの接着層を介して貼り合わせた。次に、下地層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨定盤に貼着し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
また、研磨面側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は54、アスカーC硬度は88、圧縮率は4.82%、圧縮変形量は80.1μm、表面粗さは18.5μmであった。
実施例6
研磨層は、実施例1で使用した布帛と同じ布帛を使用し、以下のようにして積層パッドを作製した。下地層として、厚さ1.14mmの熱可塑性ポリウレタンシートを使用した。下地層のみの物性値は、マイクロゴムA硬度は62、アスカーC硬度は91、圧縮率は1.45%、密度は1.14g/cm、吸水率は0.83%、引張弾性率は5.9MPa、圧縮変形量は16.4μm、tanδは0.12、ヒステリシスロスは15%であった。研磨層と下地層は厚さ約70μmの接着層を介して貼り合わせた。次に、下地層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨定盤に貼着し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
また、研磨面側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は69、アスカーC硬度は88、圧縮率は3.71%、圧縮変形量は50.7μmであった。
実施例7
研磨層として、縦糸、横糸ともに海島型ポリエステル超極細繊維(単繊維繊度0.05デシテックス)を用いた平織り構造の布帛を使用した。布帛のみのマイクロゴムA硬度は88、布帛厚さは0.15mmであった。下地層として、厚さ0.32mmの熱可塑性ポリウレタンシートを使用した。下地層のみの物性値は、マイクロゴムA硬度は92、アスカーC硬度は98、圧縮率は1.53%、密度は1.20g/cmであった。研磨層と下地層は厚さ約70μmの接着層を介して貼り合わせた。次に、下地層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨定盤に貼着し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
また、研磨面側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は75、アスカーC硬度は96、圧縮率は2.33%、圧縮変形量は13.2μmであった。
比較例3
不織布にポリウレタン樹脂を含浸させたSuba800(ニッタ・ハース社製)を直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨パッドを定盤に貼着し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
この研磨パッドは、厚さ1.27mm、研磨面側から測定したマイクロゴムA硬度は82、研磨面側から測定したアスカーC硬度は92、圧縮変形量は30.3μmであった。
比較例4
研磨パッドとして、市販の研磨パッド(日本エンギス社製ポリシングクロス410)を使用した。直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨定盤に貼着し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
この研磨パッドは、表層が単繊維繊度約7デシテックスの繊維からなる布帛層、下地層が樹脂シートから構成され、布帛のみのマイクロゴムA硬度は96であった。下地層のみの物性値は、厚さが0.50mm、マイクロゴムA硬度が97、アスカーC硬度は99であった。また、研磨面側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は91、アスカーC硬度は98、圧縮率は0.91%、圧縮変形量は7.5μm、厚さは0.83mmであった。
比較例5
研磨層として、縦糸、横糸ともにナイロン66繊維(繊維直径約30μm)を用いた平織り構造の布帛を使用した。布帛のみのマイクロゴムA硬度は83、布帛厚さは0.32mmであった。下地層として、厚さ0.32mmの熱可塑性ポリウレタンシートを使用した。下地層のみの物性値は、マイクロゴムA硬度は65、アスカーC硬度は94、圧縮率は1.46%、密度は1.14g/cmであった。研磨層と下地層は厚さ約70μmの接着層を介して貼り合わせた。次に、下地層の裏面に離型フイルム付き両面テープ(ポリエチレンテレフタレート製フイルムの両面に接着層を設けた両面テープで、厚さ約110μm)を貼り合わせた後、直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨定盤に貼着し、研磨評価Bを行った。結果は表2の通りであった。
また、研磨面側から測定した積層研磨パッドのマイクロゴムA硬度は82、アスカーC硬度は92、圧縮率は2.57%、圧縮変形量は19.0μm、表面粗さは8.8μmであった。
Figure 2008207319
以上から、実施例3と比較例3を比べることにより、シリコンウェハーの研磨において一般的に使用されている研磨布(ポリウレタン樹脂含浸不織布)と比較して、研磨加工能率が約11%高く、研磨加工能率の点で優れていた。また、研磨後のふちだれについては、ふちだれ量が0.02μmになる点(エッジからの距離)、およびふちだれ量が0.10μmになる点(エッジからの距離)が、ともに比較例と比べて大幅に改善されていることがわかる。
また、実施例4〜7を実施例3と比べることにより、単層パッドよりも積層パッドにおいて、ふちだれ開始点、ふちだれ限界点がよりエッジ側となり、ふちだれがより改善されることがわかる。
さらに、実施例4、5を実施例6、7と比べることにより、積層パッドにおいてC硬度とマイクロゴムA硬度の差が大きいほど、よりふちだれが改善されることがわかる。
実施例8
実施例5と同じ積層研磨パッドを使用し、研磨評価Cを行った。研磨速度は、3100オングストローム/分、面内均一性は1.5%と良好であった。
比較例6
発泡構造を有する硬質ポリウレタン樹脂であるIC−1000(ローム&ハース社製)単層パッドを直径420mmの円形に打ち抜き、離型フイルムを剥がして研磨パッドを定盤に貼着し、研磨評価Cを行った。研磨速度は、2300オングストローム/分、面内均一性は10.2%であった。この研磨パッドは、厚さ1.38mm、研磨面側から測定したマイクロゴムA硬度は99、研磨面側から測定したアスカーC硬度は99、圧縮変形量は6μmであった。
比較例6と比べて、実施例8ではウェハーのエッジ1mmのところまで研磨速度が均一であり、研磨速度の面内均一性に優れていた。
図1は、圧縮試験における圧縮サイクルでの印加圧力と布帛厚さの関係の一例を示した線図である。
符号の説明
1 圧縮力増大時の圧縮圧力と厚さとの関係P=P(T)
2 圧縮力減少時の圧縮圧力と厚さとの関係P=P’(T)

Claims (24)

  1. 定盤の表面に貼着して使用される研磨層を有する研磨パッドであって、研磨面側から測定した該研磨パッドのマイクロゴムA硬度値が、研磨面側から測定した該研磨パッドのアスカーC硬度値よりも12以上小さく、かつ該アスカーC硬度値が60以上であることを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記マイクロゴムA硬度値が90未満であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 研磨面側から測定した前記研磨パッドの圧縮変形量が100μm未満であることを特徴とする請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 前記研磨パッドの密度が0.8g/cm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 前記研磨層が、繊維を含有してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 前記繊維が、単繊維繊度3デシテックス以下のものであることを特徴とする請求項5に記載の研磨パッド。
  7. 前記研磨層が、繊維布帛からなることを特徴とする請求項5または6に記載の研磨パッド。
  8. 前記繊維布帛が、織物または編物であることを特徴とする請求項7に記載の研磨パッド。
  9. 前記研磨層の厚さが1mm未満であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の研磨パッド。
  10. 前記研磨層が、極細繊維により表面を被覆されてなるものであり、該極細繊維表面被覆率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の研磨パッド。
  11. 前記繊維布帛の圧縮エネルギーが、0.05gf・cm/cm以上であることを特徴とする請求項7または8に記載の研磨パッド。
  12. 前記繊維布帛の圧縮回復エネルギーが、0.02gf・cm/cm以上であることを特徴とする請求項7または8に記載の研磨パッド。
  13. 前記研磨層の定盤側に積層された下地層を有する積層研磨パッドであって、研磨層である表層のマイクロゴムA硬度が該下地層のマイクロゴムA硬度よりも3以上小さく、該下地層のマイクロゴムA硬度が50以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の研磨パッド。
  14. 表層側から測定した前記積層研磨パッドの圧縮率が5%未満であって、表層側から測定した前記積層研磨パッドの圧縮率が前記下地層の圧縮率よりも大きいことを特徴とする請求項13に記載の研磨パッド。
  15. 前記下地層が樹脂層からなることを特徴とする請求項13または14に記載の研磨パッド。
  16. 前記研磨層の表面粗さRaが5μm以上であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の研磨パッド。
  17. 前記樹脂層が実質的に非吸水性であることを特徴とする請求項15に記載の研磨パッド。
  18. 前記樹脂層の密度が0.8g/cm以上であることを特徴とする請求項17に記載の研磨パッド。
  19. 前記下地層の圧縮変形量が20μm以下であることを特徴とする請求項13〜18のいずれかに記載の研磨パッド。
  20. 前記下地層の体積弾性率が40MPa以上であって、かつ引張弾性率が0.1MPa〜20MPaであることを特徴とする請求項13〜19のいずれかに記載の研磨パッド。
  21. 前記下地層の100Hzにおけるtanδの値が25℃において0.03以上0.25以下であることを特徴とする請求項13〜20のいずれかに記載の研磨パッド。
  22. 前記下地層の25%押し込み時におけるヒステリシスロス率が10%以上32%以下であることを特徴とする請求項13〜21のいずれかに記載の研磨パッド。
  23. シリコンウェハーの研磨に用いられるものであることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の研磨パッド。
  24. ガラス基板の研磨に用いられるものであることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の研磨パッド。
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