JPH09222769A - 帯電ローラ - Google Patents

帯電ローラ

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JPH09222769A
JPH09222769A JP2910196A JP2910196A JPH09222769A JP H09222769 A JPH09222769 A JP H09222769A JP 2910196 A JP2910196 A JP 2910196A JP 2910196 A JP2910196 A JP 2910196A JP H09222769 A JPH09222769 A JP H09222769A
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JP
Japan
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protective layer
layer
conductive
charging
charging roller
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JP2910196A
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Hiroshi Ogoshi
洋 大越
Kenji Kobayashi
健二 小林
Yoshihisa Owada
善久 太和田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電ローラに印加される帯電バイアスのAC
成分由来の帯電音を低減させ、かつ弾性体と保護層が強
固に密着した帯電ローラを提供することを目的とする。 【解決手段】 電子写真方式を利用した複写機やプリン
ターなどが有する感光体に接触させて使用される帯電ロ
ーラであって、導電性軸体の外周面上に導電性弾性層を
設けるとともに、感光体と接触する最外層位置に設けた
保護層に気泡を含有させたことを特徴とする帯電ロー
ラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式を利用し
た複写機や静電記録プリンターなどに使用される帯電ロ
ーラに関するものであり、さらに詳しくは、これら複写
機や静電記録プリンターが有する感光体の表面を帯電さ
せるための帯電ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば複写機やレーザープリンターな
どの電子写真方式を採用する画像形成装置では、原稿像
に対応した静電潜像が形成された感光体にトナーを静電
気力で吸引・吸着させ、給送されてくる用紙にそのトナ
ーを転写させ、次にこの用紙に担持されたトナーを熱溶
融させることによって用紙に像が複写されるようになっ
ている。
【0003】すなわち、この画像形成装置では、先ず、
帯電部材により感光体表面を帯電させ、次に、感光
体表面を画像露光して静電潜像を形成し、さらに、感
光体表面の静電潜像に静電気力を利用してトナーを吸引
・吸着させ、感光体表面のトナーを、送給される用紙
を転写ロールにより裏面から帯電させることで用紙に転
写させ、この用紙に転写させたトナーを、熱溶融させ
ることで用紙に固着(定着)させる。その後、再び感光
体表面が帯電部材により帯電され、前記と同様の工程に
より複写を繰り返すのであるが、前記の場合、感光体か
ら用紙への転写の際には少量のトナーが感光体表面に残
るため、転写後の感光体表面を清掃する。また、この
清掃後の感光体表面には、残留電荷があるため、次の画
像形成の際の濃度ムラを防止するため、前露光ランプ
などにより感光体表面を均一に照射して残留電荷を取り
除く。このように、前記画像形成装置では、帯電、
露光、現像、転写、定着、清掃、除電の工程
を経ることによって複写するように構成されている。
【0004】従来、前記のような画像形成装置における
帯電工程は、例えば、タングステン線に金メッキを施し
た帯電線を感光体と平行に設け、帯電線に数kVの高電
圧を加えてコロナ放電させることで感光体の表面を帯電
させるコロナ帯電法が主流であった。しかし、このコロ
ナ帯電法の場合、コロナ放電にともなうオゾンの発生、
高電圧による危険などといった問題があった。そこで、
近年では、オゾン発生の抑制、印加電圧の低減、装置の
コンパクト化などの観点から、帯電工程には、前記のよ
うな従来のコロナ放電に替わり、帯電ローラを感光体に
接触させることによって、感光体表面を所定の電位に帯
電させる接触帯電方式が注目されている。
【0005】この接触帯電方式というのは、均一帯電処
理のために交流電圧に直流電圧を重畳した振動電圧を接
触帯電ローラに印加し、この接触帯電ローラを感光体に
当接させて帯電を行うというものである。
【0006】従来、この接触帯電方式に用いられる接触
帯電ローラA’は、一般的には、図1に示すように導電
性軸体としての金属製シャフト1’の外周上に、低硬度
導電性ゴム組成物からなる導電性弾性体層2’を設け、
且つ最外層には保護層3’を形成した構造であった。さ
らに、前記導電性弾性体層2’に感光体汚染の原因とな
るブリード成分が存在する場合、あるいは帯電ローラ
A’全体の抵抗を所望の抵抗にするために、図示するよ
うに中抵抗層4’を前記導電性弾性体層2’と最外層の
保護層3’との間に設けた3層以上の構造のものもあ
る。帯電ローラの最外層に保護層3’を設けるのは、導
電性弾性体層2’を形成する低硬度導電性ゴム組成物に
含まれる可塑剤や加硫剤等の添加物が感光体に移行して
感光体を汚染することを防止するためである。また導電
性弾性体層2’のみでは耐電圧が不十分な場合には、こ
の保護層の存在によって耐電圧を高めることもできる。
更に中抵抗層4’の存在だけでは全体抵抗の制御が困難
である場合には、保護層3’に抵抗調整の補助的な機能
を果たさせることもできる。また保護層3’の存在は耐
久性、耐磨耗性の向上や組み立て時のハンドリングの容
易化にも役立つ。
【0007】接触帯電方式ではこのような構造の帯電ロ
ーラに直流電圧と交流電圧の重畳電圧を印加している。
例えば接触帯電方式の一例である特開昭63−1496
68号公報に開示されている方式では、直流電圧印加時
の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を持つ交流電
圧を重畳させている。
【0008】しかし、この帯電ローラA’を複写機やプ
リンターなどの感光体に圧接し、交流電圧を印加し、感
光体表面を帯電処理する際、交流成分の作用で感光体と
帯電ローラA’間に周波数に対応した電気的力が働いて
帯電ローラA’が感光体を叩く現像が生じ、帯電音と呼
ばれる騒音が発生するという問題があった。
【0009】従来、この帯電音を防止する手段として、
感光体側において、感光体内部に金属類などの制振剤を
詰めるなどの対策が講じられているが、コストの面で問
題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の帯電音を低減す
るために弾性体の硬度を下げたり、弾性体を発泡させる
などの方策が提案されている。しかしながら、弾性体硬
度を下げるだけでは、帯電音の低減には限界があって十
分な対策ではないのが現状である。また、弾性体を発泡
させる方策では、弾性体が柔軟なため、弾性体の上に被
覆してある保護層が剥離しやすい、またローラに永久歪
みが生じやすいという問題がある。保護層の剥離を防止
する手段として弾性体と保護層の界面にプライマーを塗
布する等があるが、コストアップになる。
【0011】本発明は、上記背景に鑑みてなされたもの
であって、帯電ローラに印加される帯電バイアスのAC
成分由来の帯電音を低減させ、かつ弾性体と保護層が強
固に密着した帯電ローラを提供することを目的とするも
のである。
【0012】
【問題を解決するための手段】このような課題を解決し
た本発明は、導電性軸体の外周面上に導電性弾性層を設
けるとともに、感光体と接触する最外層位置に設けた保
護層に気泡を含有させたことを特徴としている。
【0013】前記帯電ローラを構成する導電性弾性体層
の主成分は、 (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、
主鎖を構成する繰り返し単位が飽和炭化水素系またはオ
キシアルキレン系単位からなる重合体 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る硬化剤 (C)ヒドロシリル化触媒及び (D)導電性付与物質 を含有したものであることが好ましい。
【0014】導電性弾性層は発泡させてもよい。
【0015】
【作用および発明の効果】本発明の帯電ローラは最外層
に設けた保護層内に気泡を含んでいるので帯電ローラ表
面の硬度が低下して感光体と叩き合ったときの衝撃が小
さくなるとともに、気泡が吸音効果を発揮することか
ら、帯電音を低減できる。本発明は帯電音発生原因箇所
である感光体と接触する箇所、即ち、帯電ローラの最外
層に気泡を含ませることによって帯電音の低減をはかっ
たので、その帯電音防止効果は極めて大きい。したがっ
て導電性弾性体層全体を発泡させて帯電音の低減をはか
るという従来手法の併用を必須としないため弾性体の硬
度を維持でき、保護層の弾性体に対する密着性も高く、
且つローラ形状も歪みにくい耐久性に優れた帯電ローラ
を得ることができる。
【0016】請求項3のように、保護層の下層である導
電性弾性体層を発泡させている場合、気泡を含む保護層
と導電性弾性体層の硬度が共に小さいため、帯電ローラ
が感光体を叩くときの衝撃はより小さくなり、その吸音
効果も一層向上する。しかも保護層は弾性体に追従して
変形するため保護層の弾性体に対する密着性はより緊密
になる。
【0017】
【発明の実施の形態】図2に本発明の帯電ローラAの1
実施例を示す。この帯電ローラAは、導電性軸体として
の金属製シャフト1の外周面上に、導電性弾性体層2も
しくは導電性発泡体層が設けられ、その上の最外層に
は、スプレー噴霧法によって形成された保護層3が設け
られている。気泡を含む保護層を形成する手段として
は、DIP(浸漬)法、チューブ装着法も考えられる
が、気泡の大きさや含有率の制御の容易性の観点からス
プレー噴霧法が最も適し、且つ現実的である。
【0018】本発明の最大の特徴は最外層に設けた保護
層3に気泡を含有させたことである。ローラの表面層で
もある保護層の材料は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、ナイロン樹脂等が使用できる。保護層内
に均一に気泡を内在させるためには、圧縮エアーを利用
してスプレー塗布した後、乾燥させる方式が好ましい。
保護層材料は、材料コストや均一スプレー塗布の容易さ
からナイロン樹脂、例えばnメチルメトキシ化ナイロン
10〜30%のメタノール溶液を用いることが望まれ
る。溶液粘度は低すぎると液だれの原因となり、高すぎ
るとスプレー噴霧による均一な塗布が困難となる。保護
層内の気泡残存具合は、溶液粘度、ノズル形状、ノズル
からの噴出量、塗布時のノズルとワーク間距離、乾燥速
度に依存する。ノズルからの噴出量は、大きくするほど
気泡サイズも大きくなる傾向があることから、これらの
条件を最適にする必要がある。また、保護層の厚みは、
5〜100μmが好適である。5μm以下の場合、気泡
の残存による帯電音低減の効果が低く、100μmを越
えると、保護層が弾性体から剥離しやすくなる。また気
泡の含有程度が多すぎても導電性弾性体層と保護層との
密着性が低下し、剥離しやすくなるので、気泡の含有程
度の決定に際してはこれらを考慮する必要がある。保護
層に気泡を含有させると表面の平滑性が若干悪くなる
が、画出し試験の結果、画像品質への影響はほとんどな
いことが確認された。
【0019】導電性弾性体層2は、硬度が低いほど帯電
ローラAと感光体とが叩き合う力が弱くなり、帯電音を
低減させることができると同時に、感光体と均一に接触
して感光体の表面を均一に帯電させることができる。こ
のようなことから、本発明では、この導電性弾性体層2
として、アスカーC硬度が55°以下のものを用いてい
る。この硬度は、JIS K 6301に準ずるJIS
A スプリング法の測定では30°以下に相当する。
なお、このJIS A 硬度は、導電性弾性体層2を構
成する弾性体材料を用いて、金属製シャフト1なし、直
径30mm、高さ12.7mmの円筒状試料を製造し、
23℃で測定した値である。
【0020】このような硬度の導電性弾性体層2は、従
来公知のゴム弾性体である、ウレタンゴム、クロロプレ
ンゴム、EPラバー、シリコーンゴムなどに可塑剤など
の軟化剤を添加したり、さらにこれを発泡させた発泡体
として製造することができる。さらに、この金属製シャ
フト1の外周面上に設ける導電性弾性体層2としては、
(A)成分である、分子中に少なくとも1個のアルケニ
ル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位が飽和炭化水
素系またはオキシアルキレン単位である重合体、(B)
成分である、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有す
る硬化剤、(C)成分である、ヒドロシリル化触媒、お
よび(D)成分である、導電性付与剤を含む硬化性導電
性組成物からなる層が好ましい例として挙げられる。
【0021】この硬化性導電性組成物の詳細を以下に説
明する。すなわち、前記硬化性導電性組成物における
(A)成分は、硬化剤である(B)成分と反応して硬化
し、ゴム弾性を有する硬化物となる成分である。
【0022】(A)成分に含まれるアルケニル基の数は
(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から少な
くとも1個必要であるが、ゴム弾性の点からは分子の両
末端にアルケニル基が存在するのが望ましい。
【0023】前記(A)成分のうち主鎖を構成する繰り
返し単位が飽和炭化水素系単位の場合、主鎖は (1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレ
ンなどのような炭素系2〜6のオレフィン系化合物を主
モノマーとして重合させる。 (2)ブタジエン、イソプレンなどのようなジエン系化
合物を単独重合させたり前記オレフィン系化合物とジエ
ン系化合物を共重合させたりしたのち水素添加する。な
どの方法により得ることができるが、末端の官能基を導
入しやすく分子量を制御しやすい、末端官能基数を多く
することができるなどの点から、イソブチレン系重合体
や水添ポリブタジエン系重合体あるいは水添ポリイソプ
レン系重合体であるのが好ましい。
【0024】(A)成分の分子量としては、反応性およ
び低硬度化のバランスの点から、数平均分子量(Mn)
で500〜50000、さらには1000〜20000
が好ましく、分子末端にアルケニル基が存在するのが、
低硬度化などの点から好ましい。
【0025】導電性硬化性組成物における(B)成分で
ある、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る硬化剤は、前記(A)成分である、分子中に少なくと
も1個のアルケニル基を有し主鎖を構成する繰り返し単
位が飽和炭化水素系またはオキシアルキレン単位である
重合体の硬化剤として作用する成分である。
【0026】(B)成分が分子中に少なくとも2個、好
ましくは2〜50個、より好ましくは2〜20個、さら
には2〜15個、とくには、3〜12個のヒドロシリル
基を有するため、それぞれのヒドロシリル基が(A)成
分の分子中に存在するアルケニル基と反応して硬化す
る。前記ヒドロシリル基の数が2個より少ないと硬化速
度が遅くなり硬化不良を起こす場合が多くなる。また前
記ヒドロシリル基の個数が50個より多くなると硬化剤
の安定性が悪くなりクラックの原因となりやすくなる。
【0027】(C)成分であるヒドロシリル触媒として
は、ヒドロシリル化触媒として使用されうるのである限
り特に制限はなく任意のものを使用しうる。触媒活性の
点から、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビ
ニルシロキサン錯体が好ましい。
【0028】(D)成分である導電性付与物質として
は、カーボンブラックや、金属微粉末、さらには第4級
アンモニウム塩基、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸
エステル基、リン酸エステル基などを有する有機化合物
もしくは重合体、エーテルエステルアミド、もしくはエ
ーテルイミド重合体、エチレンオキサイド−エピハロヒ
ドリン共重合体、メトキシポリエチレングリコールアク
リレートなどで代表される導電性ユニットを有する化合
物または高分子化合物などの帯電防止剤などの導電性付
与する化合物などがあげられる。
【0029】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。 〈実施例1〉(A)成分が数平均分子量(Mn)800
0、分子量分布(Mw/Mn)2.0(GPC法)、粘
度130ポイズ(20℃)のポリオキシプロピレン系重
合体(両端末の90%はアリルエーテル化)100g、
(B)成分がポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.3
7モル/100g)6.6g、塩化白金酸の10%イソ
プロピルアルコール溶液0.06g、およびケッチェン
ブラックEC600JDを0.5gを混合し、イソプロ
ピルアルコールを発揮させるために減圧脱泡した(10
mmHg、120分間)。得られた組成物を直径6mm
の金属製シャフトを前もってセットした金型に圧入し、
140℃×5分で硬化させ、弾性体の成形体(ソリッ
ド)を得た。得られた成形体の上にnメチルメトキシ化
ナイロン20%のメタノール溶液(鉛市製EM20、粘
度150cps)をスプレー塗布(ノズル噴出量は7m
l/分、ノズルは明治機械製JSI−P10、塗布時間
8秒)することにより保護層を形成させ、成形後80
℃、30分間乾燥させ、弾性層と保護層の2層構成のロ
ーラを得た。得られたローラの保護層の厚みをレーザー
外径測定器で測定した結果、厚み平均値は9μmであっ
た。保護層を光学顕微鏡で観察した結果、5〜30μm
の気泡が均一に存在していた。この様子を図3に示す。
保護層内に気泡を内在させるためには、圧縮エアーを利
用したエアー混合噴霧が必要であり、溶剤が揮発する前
に保護層表面を固化させることが好ましい。さらに気泡
サイズは、溶液粘度、溶液濃度、ノズル形状、ノズルか
らの噴出量、ノズルとワーク間距離に依存する。得られ
たローラをコピー機にセットし、重畳電圧(交流:ピー
ク間電圧2200V、400Hz、直流:−690V)
を印加して帯電音を測定した。その結果、帯電音は55
dBであった。また、弾性体と保護層の剥離はみられな
かった。
【0030】〈実施例2〉弾性体の組成、成形条件は実
施例1と同様で、保護層形成は、塗布時間を90秒とし
た。それ以外は実施例1と同様の条件で保護層を形成し
た。得られたローラの保護層の厚みをレーザー外径測定
器で測定した結果、厚み平均値は59μmであった。保
護層を光学顕微鏡で観察した結果、10〜30μmの気
泡が均一に存在していた。この様子を図4に示す。得ら
れたローラをコピー機にセットし、重畳電圧(交流:ピ
ーク間電圧2200V、400Hz、直流:−690
V)を印加して帯電音を測定した。その結果、帯電音は
56dBであった。また、弾性体と保護層の剥離はみら
れなかった。
【0031】〈比較例1〉弾性体の組成、成形条件は実
施例1と同様で、保護層形成は、ノズルからの噴出量を
20ml/分、塗布時間を60秒とした。それ以外は実
施例1と同様の条件で保護層形成させた。得られたロー
ラの保護層の厚みをレーザー外径測定器で測定した結
果、厚み平均値は145μmであった。保護層を光学顕
微鏡で観察した結果、20〜80μmの気泡が塗布領域
に均一に存在していた。得られたローラをコピー機にセ
ットし、重畳電圧(交流:ピーク間電圧2200V、4
00Hz、直流:−690V)を印加して帯電音を測定
した。その結果、帯電音は56dBであった。また、弾
性体と保護層の剥離がみられた。剥離の原因は保護層が
厚すぎるためであると判断される。
【0032】〈実施例3〉(A)成分が数平均分子量
(Mn)8000、分子量分布(Mw/Mn)2.0
(GPC法)、粘度130ポイズ(20℃)のポリオキ
シプロピレン系重合体(両端末の90%はアリルエーテ
ル化)100g、(B)成分がポリシロキサン系硬化剤
(SiH価0.37モル/100g)6.6g、塩化白
金酸の10%イソプロピルアルコール溶液0.06g、
およびケッチェンブラックEC600JDを0.5gを
混合し、そののち高速ミキサーで(1000rpm、2
分間)攪拌して組成物中に空気を分散させた。空気を分
散させた組成物の体積は空気を分散させる前の1.5倍
となった。このようにして得られた組成物を直径6mm
の金属製シャフトを前もっとセットした金型に圧入し、
140℃×5分で硬化させ、弾性体の成形体を得た。保
護層形成は、ノズルからの噴出量を7ml/分、塗布時
間を90秒とした。それ以外は実施例1と同様の条件で
保護層形成させた。得られたローラの保護層の厚みをレ
ーザー外径測定器で測定した結果、厚み平均値は70μ
mであった。保護層を光学顕微鏡で観察した結果、10
〜30μmの気泡が塗布領域に均一に存在していた。断
面状態は前記図2で示したものとほぼ同様である。得ら
れたローラをコピー機にセットし、重畳電圧(交流:ピ
ーク間電圧2200V、400Hz、直流:−690
V)を印加して帯電音を測定した。その結果、帯電音は
52dBであった。また、弾性体と保護層の剥離はみら
れなかった。
【0033】〈比較例2〉弾性体の組成、成形条件は実
施例1と同様に製作した。得られた成形体の上にCM8
000(東レ製共重合ナイロン)のメタノール溶液(界
面活性剤エレカットS512(竹本油脂製)をCM80
00 100部に対して8部配合したものの10%溶
液)をスプレー塗布(ノズル噴出量は7ml/分、ノズ
ルは明治機械製JSI−P10、塗布時間5秒)するこ
とにより保護層を形成させ、形成後80℃、30分間乾
燥させ、これを3回繰り返し、弾性層と保護層の2層構
成のローラを得た。得られたローラの保護層の厚みをレ
ーザー外径測定器で測定した結果、厚み平均値は30μ
mであった。保護層を光学顕微鏡で観察した結果、保護
層内に気泡は観察されなかった。得られたローラをコピ
ー機にセットし、重畳電圧(交流:ピーク間電圧220
0V、400Hz、直流:−690V)を印加して帯電
音を測定した。その結果、帯電音は61dBであった。
また、弾性体と保護層の剥離はみられなかった。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1,2,3及び比較例1,2より明
らかなように本発明の帯電ローラは帯電音が小さいこと
がわかる。また保護層に気泡を含ませた帯電ローラは比
較例1を除いて保護層と弾性体との密着性にも優れてい
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の帯電ローラの断面図
【図2】 本発明に係る帯電ローラの1実施例を示す断
面図
【図3】 実施例1において気泡が存在する保護層の断
面状態を示す説明図
【図4】 実施例2,3において気泡が存在する保護層
の断面状態を示す説明図 本発明に係る帯電ローラの1実施例を示す断面図。
【符号の説明】
A 帯電ローラ 1 金属製シャフト 2 導電性弾性体層 3 保護層 5 気泡

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真方式を利用した複写機やプリン
    ターなどが有する感光体に接触させて使用される帯電ロ
    ーラであって、導電性軸体の外周面上に導電性弾性層を
    設け、且つ感光体と接触する最外層位置に設けた保護層
    に気泡を含有させたことを特徴とする帯電ローラ。
  2. 【請求項2】 帯電ローラを構成する弾性層の主成分が (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、
    主鎖を構成する繰り返し単位が飽和炭化水素系またはオ
    キシアルキレン系単位からなる重合体 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
    る硬化剤 (C)ヒドロシリル化触媒及び (D)導電性付与物質 を含有していることを特徴とする請求項1記載の帯電ロ
    ーラ。
  3. 【請求項3】 導電性弾性層を発泡させた請求項1又は
    2記載の帯電ローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008158437A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Tokai Rubber Ind Ltd 帯電ロール
JP2008207319A (ja) * 2007-01-30 2008-09-11 Toray Ind Inc 研磨パッド

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