JPH11352768A - 現像ローラ - Google Patents

現像ローラ

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JPH11352768A
JPH11352768A JP15586698A JP15586698A JPH11352768A JP H11352768 A JPH11352768 A JP H11352768A JP 15586698 A JP15586698 A JP 15586698A JP 15586698 A JP15586698 A JP 15586698A JP H11352768 A JPH11352768 A JP H11352768A
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和義 三村
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健二 小林
Susumu Fukuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、トナーの帯電量を向上させるため手
段として、規制ブレードとトナーが摩擦する際に良好に
摩擦させる点とトナー割れによる微粉トナー生成を回避
の背反する2点を両方満たす現像ローラを提供せんとす
るものである。 【解決手段】本発明の現像ローラ1は導電性シャフト2
の周りに弾性層3、該弾性層上に単または複数の樹脂層
を同心円状に積層して構成される現像ローラにおいてロ
ーラ形状でのマイクロゴム硬度(A法)が30゜〜55
゜である現像ローラである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ーあるいはファクシミリの受信装置など電子写真方式を
採用した装置に組み込まれる現像ローラに関し、特に非
磁性現像方式を採用した現像装置に用いる現像ローラに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用する装置において、
現像ローラは感光体などの静電潜像担持体へのトナーを
搬送する機能を有するものである。図2は、非磁性1成
分トナーを用いた非磁性現像方式で用いられる現像ロー
ラ10とその周辺構造を模式的に示した説明図である。
現像ローラ10はSUS製やアルミニウム合金製などの
導電性シャフト11の周りに導電性弾性層12を同心円
状に積層し、この導電性弾性層12の上に表面層13を
被覆して構成される。トナー容器14に貯蔵されたトナ
ー15は、供給ローラ16によって確実に現像ローラ表
面に担持され、トナー容器14に取り付けられた規制ブ
レードなどの規制部材17によって押圧されて接触帯電
・摩擦帯電してトナー薄層18となった後、このトナー
薄層18が感光体19の表面の静電潜像に付着すること
によって、トナー像20が形成される。現像ローラ10
や供給ローラ16、規制ブレード17にはこれら表面電
位を調整すべく、直流電流や交流電流が印加されている
場合が多い。なお、図示した現像ローラはその表面を感
光体と接触しているが、その表面を感光体と非接触にし
ているものもある。このような現像ローラは、トナーを
搬送するために、規制ブレードによりトナーを良好に帯
電させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トナーの帯電に関して
は、規制ブレード表面や現像ローラの帯電列等により議
論される場合が多いが、接触・摩擦帯電であるため良好
な帯電量を得るためには十分な力で摩擦される必要があ
る。一方、十分な力で摩擦される場合にはトナー割れが
発生しやすくなる。トナー割れを防ぐために柔軟な表面
層を用いる場合、帯電量が下がる場合が多いうえ、感光
体と接触式で用いられる場合に感光体を汚染するケース
が多い。本発明は、トナーと十分に摩擦し、十分な帯電
量を得ながらもトナー割れを起こしにくい現像ローラを
提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、トナーを十分摩擦し帯電させると共にトナー割
れを起こしにくい現像ローラを得るためには現像ローラ
ーとしての硬さ、特に表面層付近の硬さのバランスが重
要であることを見出し、以下の本発明を完成した。 導電性シャフトの周りに弾性層、該弾性層上に単または
複数の樹脂層を同心円上に積層して構成される現像ロー
ラにおいてマイクロゴム硬度(A法)が30゜〜55°
の範囲であることを特徴とする現像ローラ(請求項1) 前記現像ローラの弾性層形成後あって、樹脂層形成前の
のマイクロゴム硬度が30°以下であることを特徴とす
る請求項1記載の現像ローラ(請求項2) 前記現像ローラの表面粗さ(Rz)が3〜15μmであ
ることを特徴とする請求項1または2記載の記載の現像
ローラ(請求項3) 前記現像ローラの弾性層が(A)分子中に少なくとも1
個のアルケニル基を含み、主鎖を構成する繰り返し単位
が主にオキシアルキレン単位または飽和炭化水素単位か
らなる重合体と、(B)分子中に少なくとも2個のヒド
ロシリル基を含む硬化剤と、(C)ヒドロシリル化触媒
と、(D)導電性付与剤と、を主成分とすることを特徴
とする請求項1〜4記載の現像ローラ(請求項4)
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る現像ローラの
代表的な種々の実施例を説明する。図1は、本発明に係
る現像ローラ1の断面説明図である。この現像ローラ1
は、直径1mm〜25mm程度のSUS(ステンレス
鋼)、アルミニウム合金または導電性樹脂などからなる
導電性シャフト2のまわりに、導電性弾性層3が設けら
れ、この導電性弾性層3の上に表面層4が形成されたも
のである。なお、導電性弾性層と表面層との間に、現像
ローラの電気抵抗を調整するための抵抗調整層、導電性
弾性層と表面層との間の接着性を高めるプライマー層な
どを単数または複数層含む場合もある。表面層被覆後の
ローラ抵抗は104Ω〜1010Ω、好ましくは105Ω〜
108Ωの範囲内となるように調整する。これは、ロー
ラ抵抗が104Ω未満である場合は現像ローラ表面から
リーク電流などが生じ、ローラ抵抗が1010Ωを超える
とトナーフィルミングなどが生じ易くなり、画質が低下
するからである。このローラ抵抗値は、現像ローラを金
属プレートに水平に当てて、前記導電性シャフトの両端
部の各々に500gの荷重を金属プレート方向に加え、
シャフトと金属プレート間に直流電圧100Vを印加し
て測定される値である。
【0006】本発明で用いたマイクロゴム硬度A法と
は、片持ちばり形板バネを用い、直径1.0mm、高さ
0.5mmの押針を使用し約150gの荷重をかける測
定法であり、高分子計器株式会社製MD−1型Aタイプ
式マイクロゴム硬度計を用いて測定され、厚さが1mm
程度あれば下地の影響を受けない硬度測定が可能となる
特徴がある。そして、荷重が22mN以下では0°、荷
重が332mNで100°で表される。また、押し針寸
法の違うC法もあり、材料、表面形態によって異なるが
一般にA法測定値に20°〜30°加えたものがC法で
の測定値である。
【0007】本発明に用いられる表面層材料は、ローラ
が形成された際のマイクロゴム硬度が30°〜55°に
なる範疇であれば特に制限はない。30°以下ではトナ
ー帯電量が小さくなる。55°以上では現像部や規制部
でトナー割れの発生が大きくなりフィルミング等が発生
しやすくなる。トナーを良好に帯電させる観点で35°
〜55°が好ましく、トナー割れを防ぐ観点も含むと3
5°〜45°が最も好ましい。
【0008】またトナー搬送量を保つ観点では表面粗さ
(Rz)が3〜15μmであることが好ましい。トナー
をより良好に帯電させる観点では、表面層ベース樹脂は
ポリウレタン系材料が好ましく、環境安定性も含めると
ポリカーボネートポリウレタン、シリコーン変性ポリウ
レタンが好ましい。
【0009】本発明に係る弾性層組成に特に制限はな
い。良好な画像を得るための電気特性のバランスの観点
では直流のみ印加の場合には108Ωcm以下、交流も
印加する場合には107〜109Ωcmが好ましい。成形
性、硬度等の観点では最も好ましい例としては請求項4
に係る導電性弾性体層が上げられる。前記導電性弾性層
としては、(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル
基を含み、主鎖を構成する繰り返し単位が主にオキシア
ルキレン単位または飽和炭化水素系単位からなる重合体
と、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を
含む硬化剤と、(C)ヒドロシリル化触媒と、(D)導
電性付与剤と、を主成分とする硬化性組成物の反応物を
使用することが好ましい。導電性弾性層がオキシアルキ
レン系組成物からなるときは、この組成物は硬化前には
低粘度であり硬化後には低硬度であるので加工性の観点
から好ましく、導電性弾性層が飽和炭化水素系組成物か
らなるときは、この組成物は低吸水率であるので高湿度
環境下での安定性の観点から好ましい。
【0010】この硬化性組成物における(A)成分の重
合体は、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化する
成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を
有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状に
なり硬化する。(A)成分に含まれるアルケニル基の数
は、(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から
少なくとも1個必要であるが、ゴム弾性の点からは、直
鎖状分子の場合は、分子の両末端に2個のアルケニル基
が存在し、分岐のある分子の場合には、分子末端に2個
以上のアルケニル基が存在することが望ましい。(A)
成分の主鎖を構成する主な繰り返し単位はオキシアルキ
レン単位または飽和炭化水素系単位である。
【0011】主鎖を構成する主な繰り返し単位がオキシ
アルキレン単位からなる重合体の場合、少量の導電性付
与剤を添加するだけで体積抵抗率が108〜109Ωcm
となるため好ましい。また、硬化物の低硬度化の観点か
らも、前記繰り返し単位がオキシアルキレン単位である
オキシアルキレン系重合体、さらには、前記繰り返し単
位がオキシプロピレン単位であるオキシプロピレン系重
合体が好ましい。
【0012】ここで、前記オキシアルキレン系重合体と
は、主鎖を構成する単位のうち30%以上、好ましくは
50%以上がオキシアルキレン単位からなる重合体をい
い、オキシアルキレン単位以外に含有される単位として
は、重合体製造時の原料物質として使用される、活性水
素を2個以上有する化合物、たとえば、エチレングリコ
ール、ビスフェノール系化合物、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトールなどからの単位
が挙げられる。なお、オキシプロピレン系重合体の場合
には、エチレンオキシド、ブチレンオキシドなどからな
る単位との共重合体(グラフト重合体も含む)であって
もよい。
【0013】上記のような(A)成分のオキシアルキレ
ン系重合体の分子量としては、反応性および低硬度化の
バランスをよくする観点から、数平均分子量(Mn)で
500〜50,000、さらには1,000〜40,0
00であることが好ましい。特に、数平均分子量5,0
00以上のもの、さらには5,000〜40,000で
あるものが好ましい。数平均分子量が500未満の場
合、この硬化性組成物を硬化させた場合に充分な機械的
特性(ゴム硬度、伸び率)などが得られにくくなる。一
方、数平均分子量があまり大きくなりすぎると、分子中
に含まれるアルケニル基1個あたりの分子量が大きくな
ったり、立体障害で反応性が落ちたりするため、硬化が
不充分になることが多く、また、粘度が高くなりすぎて
加工性が悪くなる傾向にある。
【0014】前記オキシアルキレン系重合体が有するア
ルケニル基に特に制限はないが、下記一般式(1)、 H2C=C(R1)− (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基)で示されるア
ルケニル基が、硬化性に優れる点で特に好ましい。
【0015】また、この硬化性組成物の特徴の1つは、
低硬度化に設定しやすいことであり、この特徴を発揮さ
せるにはアルケニル基の数は分子末端に2個以上が好ま
しく、(A)成分の分子量に比してアルケニル基の数が
多くなりすぎると剛直になり、良好なゴム弾性が得られ
にくくなる。また、(A)成分が、主鎖を構成する主な
繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体の場合
は、低吸水率であり、電気抵抗の環境変動が小さく好ま
しい。この重合体の場合も、前記オキシアルキレン系重
合体の場合と同様に、(B)成分とヒドロシリル化反応
して硬化する成分であり、分子中に少なくとも1個のア
ルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こっ
て高分子状になり硬化するものであり、(A)成分に含
まれるアルケニル基の数は、(B)成分とヒドロシリル
化反応するという点から少なくとも1個必要であるが、
ゴム弾性の点からは、直鎖状分子の場合は、分子の両末
端に2個存在することが好ましく、分岐を有する分子の
場合には、分子末端に2個以上存在することが好まし
い。
【0016】前記主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽
和炭化水素系単位である重合体の代表的な例としては、
イソブチレン系重合体、水添イソプレン系重合体、水添
ブタジエン系重合体が挙げられる。これら重合体は、共
重合体などの他成分の繰り返し単位を含むものであって
も構わないが、少なくとも飽和炭化水素系単位を50%
以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以
上含有することが、飽和炭化水素系の、吸水率が低いと
いう特徴を損なわないようにするうえで重要である。
【0017】この主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽
和炭化水素系単位である(A)成分の重合体の分子量と
しては、取扱いやすさなどの点から、数平均分子量(M
n)で500〜50,000程度、さらには1,000
〜15,000程度であって、常温において液状物で流
動性を有するものが加工性の点で好ましい。この飽和炭
化水素系重合体に導入されるアルケニル基については、
前記オキシアルキレン系重合体の場合と同様である。
【0018】したがって、(A)成分としての、分子中
に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成す
る主な繰り返し単位が飽和炭化水素系である重合体の好
ましい具体例としては、両末端にアルケニル基を2個有
する直鎖状の数平均分子量(Mn)が2,000〜1
5,000でMw/Mnが1.1〜1.2のポリイソブ
チレン系、水添ポリブタジエン系、水添ポリイソプレン
系重合体などが挙げられる。
【0019】また、硬化性組成物中の(B)成分は、分
子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物
であるかぎり特に制限はないが、分子中に含まれるヒド
ロシリル基の数が多すぎると硬化後も多量のヒドロシリ
ル基が硬化物中に残存しやすくなり、ボイドやクラック
の原因になるため、分子中に含まれるヒドロシリル基の
数は50個以下がよい。さらには2〜30個、より好ま
しくは2〜20個であることが、硬化物のゴム弾性のコ
ントロールや貯蔵安定性の点から好ましく、さらに、硬
化時の発泡を容易に防ぐ点では、20個以下、ヒドロシ
リル基が失活しても硬化不良が発生しにくい点では3個
が好ましく、最も好ましい範囲は3〜20個である。
【0020】なお、本発明で、前記ヒドロシリル基を1
個有するとは、Siに結合するHを1個有することをい
い、SiH2の場合にはヒドロシリル基を2個有するこ
とになるが、Siに結合するHは異なるSiに結合する
方が硬化性がよく、ゴム弾性の点からも好ましい。
(B)成分の分子量は、後述する導電性付与剤((D)
成分)を添加する場合の分散性やローラ加工性などの点
から数平均分子量(Mn)で30,000以下であるの
が好ましく、さらには20,000以下、特には15,
000以下が好ましい。(A)成分の反応性や相溶性ま
で考慮すると300〜10,000が好ましい。
【0021】この(B)成分に関しては、(A)成分の
凝集力が(B)成分の凝集力に比べて大きいために、相
溶性の点でフェニル基含有変性が重要であり、(A)成
分との相溶性、入手のしやすさの点でスチレン変性体な
どが好ましく、貯蔵安定性の点からα−メチルスチレン
変性体が好ましい。(C)成分であるヒドロシリル化触
媒としては、ヒドロシリル化触媒として使用しうるもの
である限り特に制限はない。白金単体、アルミナなどの
単体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸(アルコ
ールなどの錯体も含む)、白金の各種錯体、ロジウム、
ルテニウム、鉄、アルミニウム、チタンなどの金属の塩
化物などが挙げられる。これらの中でも、触媒活性の点
から塩化白金酸、白金−オレフイン錯体、白金−ビニル
シロキサン錯体が望ましい。これらの触媒は単独で使用
しても良く、また2種以上併用しても良い。
【0022】以上のような硬化性組成物中の(A)成分
および(B)成分の使用割合は、(A)成分中のアルケ
ニル基1モル当たり(B)成分中のヒドロシリル基が
0.2〜5.0モル、さらには0.4〜2.5モルがゴ
ム弾性の点から好ましい。また、(C)成分の使用量と
しては、(A)成分中のアルケニル基1モルに対して1
-8〜10-1モル、さらには10-6〜10-1モル、特に
は10-6〜10-3モルの範囲で用いるのが好ましい。
(C)成分の使用料が10-8モルに満たないと反応が進
行しにくい。その一方で、ヒドロシリル化触媒は、一般
に高価で、また腐食性を有し、しかも水素ガスが大量に
発生して硬化物が発泡してしまう性質を有しているの
で、10-1モルを超えて用いない方が好ましい。
【0023】さらに、上記のような硬化性組成物に、
(D)成分として導電性付与剤を添加して導電性組成物
とすれば、現像ローラとして好適である。この(D)成
分の導電性付与剤としては、カーボンブラックや、金属
微粉末、さらには第4級アンモニウム塩基、カルボン酸
基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基
などを有する有機化合物もしくは重合体、エーテルエス
テルアミド、もしくはエーテルイミド重合体、エチレン
オキサイド−エピハロヒドリン共重合体、メトキシポリ
エチレングリコールアクリレートなどで代表される導電
性ユニットを有する化合物、または高分子化合物などの
帯電防止剤などの、導電性を付与できる化合物などが挙
げられる。これらの導電性付与剤は、単独で使用して
も、また、2種以上を併用してもかまわない。
【0024】(D)成分である導電性付与剤の添加量
は、(A)〜(C)成分の合計量に対して30重量%以
下とすることが、ゴム硬度を上げない点から好ましい。
一方、均一な抵抗を得る点からは10重量%以上が好ま
しく、必要なゴム硬度と、硬化物の体積抵抗率が103
〜1010Ωcmになるように、その物性バランスから添
加量を決めればよい。
【0025】さらに、上記硬化性組成物には、上記
(A)〜(D)成分の他、貯蔵安定性改良剤、たとえ
ば、脂肪族不飽和結合を有する化合物、有機リン化合
物、有機硫黄化合物、チッ素含有化合物、スズ系化合
物、有機過酸化物などを加えてもよい。その具体例とし
ては、たとえば、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメ
チルマレート、ジメチルアセチレンカルボシキレート、
2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペン、キ
ノリンなどが挙げられるが、これらに限定されるわけで
はない。これらの中では、ポットライフおよび速硬化性
の両立という点から、チアゾール、ジメチルマレートが
特に好ましい。なお、前記貯蔵安定性改良剤は、単独で
用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
【0026】また、上記硬化性組成物には、加工性やコ
ストを改善するための充填剤、保存安定剤、可塑剤、紫
外線吸収剤、滑剤、顔料などを添加してもよい。本発明
に係る現像ローラは、上記のような硬化性組成物、その
他、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、EP系ゴムなど
の弾性材料を、たとえば、中心にSUS製などの金属シ
ャフトなどからなる導電性シャフトを設置した金型に注
型、射出、押出成形などをし、適当な温度、時間で加熱
硬化させることによって、シャフトのまわりに導電性弾
性層を形成する。この場合、半硬化後、後硬化させても
よい。この導電性弾性層の上から、表面層を構成する樹
脂をスプレー塗布、ディップ塗布などにより所定の厚み
に塗布し、所定の温度で乾燥、硬化させることにより、
本発明の現像ローラが得られる。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係る現像ローラの具体的な実
施例1〜9と比較例1〜2とを示す。実施例1〜9およ
び比較例1〜2に係る現像ローラは、直径14mmのS
US製シャフトの周りに厚さ約1mm程度の導電性弾性
層を設け、この導電性弾性層の外周に表面層を被覆して
構成されたものである。以下に、導電性弾性層と表面層
の具体的な構成について説明する。なお、これら実施例
は、何ら本発明を限定するものではない。導電性弾性層
は、以下に列記する弾性層1〜4の何れかを用いて前記
シャフトの周りに設けられる。 (導電性弾性層1) (A−1)数平均分子量(Mn)8000、分子量分布
2の末端アリル化ポリオキシプロピレン重合体:100
重量部に対して、 (B―1)ポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.36
モル/100g):6.6重量部 (C)塩化白金酸の10%イソプロピルアルコール溶
液:0.06重量部 (D−1)カーボンブラック3030B(三菱化学社
製):7重量部 を混合し、減圧(10mmHg以下、120分)脱泡し
た。得られた組成物を前記シャフトの周りに被覆し、金
型内で120℃30分静置して硬化させた。この弾性層
のローラ形状でのマイクロゴム硬度(A法)は17°で
あった。 (導電性弾性層2) (A−2)数平均分子量(Mn)10000の末端にビ
ニル基を平均2個有するポリイソブチレン重合体:10
0重量部、 (B−2)ポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.97
モル/100g):2.7重量部 (C)塩化白金酸の10%イソプロピルアルコール溶
液:0.06重量部 (D−2)カーボンブラック3050B(三菱化学社
製):5重量部 (その他)可塑剤PS−32(出光興産社製):75重
量部 からなる組成物を導電性弾性層1と同様に成型した。導
電性弾性体層2のローラ形状でのマイクロゴム硬度(A
法)は16°であった。 (導電性ゴム層3)導電性弾性層1の組成にアエロジル
R972を12重量部加えた以外は導電性ゴム層1と同
様に成型した。導電性弾性層3のローラ形状でのマイク
ロゴム硬度(A法)は30°であった。 (導電性ゴム層4)導電性弾性層1の組成にアエロジル
R972を20重量部加えた以外は導電性ゴム層1と同
様に成型した。導電性弾性層4のローラ形状でのマイク
ロゴム硬度(A法)は34°であった。 (表面層1〜7)次に表面層を形成するべく表1に示す
大日精化工業製ポリカーボネートポリウレタンを、メチ
ルエチルケトン:N、N−ジメチルホルムアミド=1:
1の混合希釈溶剤で固形分5%になるまで希釈し、前記
導電性ゴム層を被覆したローラに、この表面層溶液をデ
ィップ塗布した後、100℃1時間乾燥した。
【0028】
【表1】
【0029】表面層7のウレタン粒子は、セイカセブン
UP0904(大日精化工業製、平均粒径15μm程
度)であり、NE8850固形分100重量部に対して
20重量部添加し表面粗さ(Rz)は7μmとなった。
表面層8のウレタン粒子はセイカセブンUP0902
(大日精化工業製、平均粒径35μm程度)であり、N
E8850固形分100重量部に対して20重量部添加
した時の表面粗さ(Rz)は15μmであった。他はす
べて表面粗さ(Rz)が3μm以下であった。 (評価項目)得られたローラを市販のカートリッジに取
り付け、トナーを50g入れ、周速200mm/min
の空回しを実施後の ア)トナー帯電量 イ)5μm以下の微粉トナーの生成量 ウ)トナーのブレード固着 を測定した。尚、ア)のトナー帯電量については、現像
ローラ上の約5cm2からトナーを吸引する際の帯電量
を測定すると共にそのトナー重量を測定して求めた。表
2に示すように上記の導電性弾性層と表面層とを組み合
わせて、実施例1〜9と比較例1,2の現像ローラを作
製し評価を行った。その結果を表3に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】表3に示されるように、現像ローラでの
マイクロゴム硬度が30゜〜55゜であれば帯電量向上
と微粉トナー生成回避のバランスが満たされる。導電性
弾性層形成時のマイクロゴム硬度が30゜未満である
と、より微粉トナー生成を回避できる。表面粗さを3〜
15μmにすることによってトナーのブレード固着をよ
り少なくすることが可能である。現像ローラでのマイク
ロゴム硬度が30゜より小さいと帯電量が少なくなり
(比較例1)、逆に55゜より大きくなると微粉トナー
の生成量が多くなる(比較例2)ことが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像ローラの断面説明図である。
【図2】現像ローラとその周辺構造をしめす模式図であ
る。
【符号の説明】 1 現像ローラ 2 導電性シャフト 3 導電性弾性層 4 表面層 10 現像ローラ 11 導電性シャフト 12 導電性弾性層 13 表面層 14 トナー容器 15 非磁性トナー 16 供給ローラ 17 規制部材 18 トナー薄層 19 感光体 20 トナー像

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性シャフトの周りに弾性層、該弾性層
    上に単または複数の樹脂層を同心円上に積層して構成さ
    れる現像ローラにおいてマイクロゴム硬度(A法)が3
    0〜55°の範囲であることを特徴とする現像ローラ
  2. 【請求項2】前記現像ローラの弾性層形成後であって、
    樹脂層形成前のマイクロゴム硬度が30°以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の現像ローラ
  3. 【請求項3】前記現像ローラの表面粗さ(Rz)が3〜
    15μmであることを特徴とする請求項1または2記載
    の記載の現像ローラ
  4. 【請求項4】前記現像ローラの弾性層が(A)分子中に
    少なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を構成する
    繰り返し単位が主にオキシアルキレン単位または飽和炭
    化水素単位からなる重合体と、(B)分子中に少なくと
    も2個のヒドロシリル基を含む硬化剤と、(C)ヒドロ
    シリル化触媒と、(D)導電性付与剤と、を主成分とす
    ることを特徴とする請求項1〜4記載の現像ローラ
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