JP2000330372A - 現像ローラ - Google Patents

現像ローラ

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JP2000330372A
JP2000330372A JP14429099A JP14429099A JP2000330372A JP 2000330372 A JP2000330372 A JP 2000330372A JP 14429099 A JP14429099 A JP 14429099A JP 14429099 A JP14429099 A JP 14429099A JP 2000330372 A JP2000330372 A JP 2000330372A
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JP
Japan
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developing roller
roller
layer
weight
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Pending
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JP14429099A
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English (en)
Inventor
Keizo Asaoka
圭三 浅岡
Kenji Kobayashi
健二 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非磁性一成分接触現像装置において良好な画
像を得るための現像ローラを提供すること。 【解決手段】 導電性シャフト2の周りにゴム弾性体か
らなる導電性弾性層3及び樹脂層からなる表面層4をこ
の順に同心円状に積層して構成される現像ローラ1で、
表面層4中に平均粒径5μm以上30μm以下の球状フ
ィラーを30重量部以上添加し、ローラ表面の形状を、
Raで表される平均粗さが0.5μm以上2μm以下で
Rzで表される平均粗さが2μm以上10μmにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ーあるいはファクシミリの受信装置など電子写真方式を
採用した装置に組み込まれる現像ローラに関し、特に非
磁性現像方式を採用した現像装置に用いる現像ローラに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用する装置において、
現像ローラは感光体などの静電潜像担持体へトナーを搬
送する機能を有するものである。図1は、非磁性一成分
トナーを用いた非磁性一成分接触現像方式で用いられる
現像ローラ1とその周辺構造を模式的に示した説明図で
ある。現像ローラ1は、SUS製やアルミニウム合金製
などの導電性シャフト2の周りに形成された導電性弾性
層3と、この導電性弾性層3の上に必要に応じて形成さ
れた表面層4から構成される。そして、トナー容器5に
貯蔵されたトナー6は、供給ローラ7によって確実に現
像ローラ1の表面に担持され、トナー容器5に取付けら
れた規制ブレードなどの規制部材8によって押圧されて
接触帯電・摩擦帯電してトナー薄層となった後、このト
ナー薄層が感光体9の表面の静電潜像に付着することに
よって、トナー像が形成される。現像ローラ1や供給ロ
ーラ7、規制部材8には、これらの表面電位を調整すべ
く、直流電圧が印加されている場合が多い。
【0003】上記したように、非磁性一成分接触現像
は、感光体上の静電潜像上に現像ローラにより帯電した
トナー薄層を搬送することにより現像が達成されるた
め、現像ローラ上に均一で一定の荷電量をもつトナー薄
層を形成することが技術上の大きな課題となる。従来よ
り、現像ローラ表面が平滑であると、十分な厚さのトナ
ー薄層が形成されないなどの問題が指摘されており、ロ
ーラ表面を機械研磨などの方法により適切な表面粗さに
粗面化することが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような機械研磨により粗面化された従来の現像ローラ
は、機械研磨により粗面化した表面が長時間運転後に表
面粗さが低下して平滑化され、トナー搬送量が次第に低
下するなどの耐久性の問題を有していた。この機械研磨
により粗面化された現像ローラ表面の耐久性の問題を解
決する方法としては、たとえば特開平4−301663
号公報には、導電性を有する表面層に粒子を添加するこ
とにより表面形状を凹凸にする方法が開示されている。
しかしながら、近年、プリンターのデジタル化、カラー
化が急速に進んでおり、画像品質に対する要求がますま
す高度になり、単に粒子添加により表面を凹凸にしただ
けの場合には、細線あるいは低濃度のハーフトーンの再
現性が十分でないという新たな問題が発生している。
【0005】本発明は、上記のような従来の現像ローラ
の問題点に鑑み、長期間にわたる信頼性が高く、細線、
ハーフトーン再現性などの画像品質上の問題がなく、特
に、厳しい画像品質を要求される、デジタルプリンター
あるいはカラープリンターにも用いられる現像ローラを
提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、現像ローラ表面の
フィラーの含有量が画像品質に大きな影響を及ぼすこと
を見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、通
常、現像ローラは、導電性シャフトの周りにゴム弾性体
からなる導電性弾性層及び該導電性弾性層上に必要に応
じて形成される単層または複数層の合成樹脂からなる表
面層をこの順に同心円状に積層して構成されるが、本発
明に係る現像ローラは、前記表面層に、平均粒径5μm
以上30μm以下の球状フィラーを該表面層を構成する
合成樹脂100重量部に対して30重量部以上含み、該
表面層が、Raで表される平均粗さが0.5μm以上2
μm以下でRzで表される平均粗さが2μm以上10μ
m以下なる表面形状を持つことを特徴とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明に係る現像ローラは、直径1mm〜
25mm程度の、SUS(ステンレス鋼)、アルミニウ
ム合金または導電性樹脂などからなる導電性シャフトの
周りに、少なくとも1層のゴム弾性体からなる膜厚1m
m〜10mm程度の導電性弾性層が設けられ、さらに該
導電性弾性層の上には、単層または複数層の合成樹脂か
らなる表面層が同心円状に形成される。なお、前記導電
性弾性層と表面層との間に、必要に応じて、現像ローラ
の電気抵抗を調整するための抵抗調整層、導電性弾性層
と表面層との間の接着性を高めるプライマー層などが単
層または複数層形成される場合もある。
【0008】そして、本発明においては、現像に必要な
トナー搬送量を得るため、表面層中に球状フィラーを含
ませ、表面粗さの制御を行う。球状フィラーの粒径は、
小さすぎるとトナー搬送量向上の効果が現れず、大きす
ぎるとフィラー粒径の影響が、直接、現像した画像に現
れ、画質が低下するため、好ましくは平均粒径5μm以
上30μm以下、さらに好ましくは10μm以上20μ
m以下である。フィラー形状としては、一般的には、粉
砕フィラー、球状フィラー、針状フィラーなどが知られ
ているが、本発明で使用するフィラーは前記のうちの球
状フィラーであり、これは外形が滑らかな曲面からなる
形状、例えば略球状、回転楕円体状、さらには、これら
が複数凝集した形状を有するのものをいう。また、表面
層中のフィラー量は、その粒径、形状によらず、表面層
を構成する合成樹脂100部(重量部、以下同じ)に対
して30部以上、より好ましくは50部以上である。こ
れは、本発明者らの検討の結果、表面層中のフィラーの
量を上げることにより、トナー搬送量は大きく変化しな
いものの、細線及び低濃度のハーフトーンの再現性が大
きく向上するためである。これは、表面層中のフィラー
含有量が30部以上では、表面層を走査電子顕微鏡を用
いて観察すると、フィラーの突起が表面を均一に覆って
いるのに対して、フィラー含有量が30部以下の場合、
部分的にフィラーの突起がない部分が表面に存在してお
り、このような不均一さが、トナー帯電量を不均一にし
画質を低下させる原因となっていると推察される。表面
層中のフィラーの含有量の上限に関しては、品質上の面
からは上限を規定するものではないが、含有量が200
部を越えると、一般にはフィラーの脱落などが発生しや
すくなるため、通常は200部を越えない範囲内の含有
量が好ましい。
【0009】前記のように表面層に球状フィラーを含有
させると、その表面は、Raで表される平均粗さで0.
5μm以上2μm以下、Rzで表される平均粗さで2μ
m以上10μm以下となる。前記Raで表される表面の
平均粗さは、より好ましくは0.7μm以上2μ以下、
特に好ましくは1μm以上2μm以下であり、またRz
で表される表面の平均粗さは、より好ましくは3μm以
上10μm以下、特に好ましくは5μm以上10μm以
下である。ここで、表面の平均粗さの値は、JIS B
0601−1994に準拠して測定した値である。
【0010】また表面層の厚さは、20μm以上50μ
m以下、より好ましくは25μm以上50μm以下、特
には30μm以上50μm以下であることが好ましい。
すなわち、20μm以下の膜厚では十分な耐久性が得ら
れず、50μm以上では、しわなどが発生し、画像に好
ましくない影響を与える。さらには、本発明において
は、表面層の厚さは、添加するフィラーの粒径以上、さ
らには粒径の1.2倍以上の膜厚が好ましい。なぜなら
ば、通常このような薄膜にフィラーを添加して表面を粗
面化する場合、膜厚より大きな粒径のフィラーを添加
し、フィラーの頭を突き出させることにより表面を凹凸
にするが、本発明による表面層の場合、断面を観察した
ところ、表面層中にフィラーが2層以上に重なっている
ことがわかった。このような構造になっているため、表
面層膜厚より小さなフィラーを添加しても表面を凹凸形
状にできるのである。さらには、画像品質に影響を及ぼ
さない20μm以下の範囲の粒径のフィラーを、十分な
耐久性のある膜厚20μm以上の表面層に添加すること
で、より好ましい表面粗さが得られる。
【0011】前記球状フィラーの材質については特に制
限はないが、シリカ、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、
アクリル樹脂、ナイロン樹脂、フッ素樹脂など、あるい
はこれらの樹脂の表面にシランカップリング処理などを
施して表面層の樹脂との接着性を改善したもの、さらに
は分散剤を添加して樹脂溶液中への分散性を改善したも
のが好ましく用いられる。
【0012】上記のような球状フィラーを含む本発明に
係る現像ローラにおける表面層の主成分としては、ポリ
オールとイソシアネートとを必要に応じて鎖伸長剤を加
えて反応させて得たポリウレタン系樹脂であって、(1)
ポリオールと鎖伸長剤との少なくとも一方がポリシロキ
サン骨格を含んで得られるポリウレタン系樹脂、(2)前
記鎖伸長剤にポリアミンなどを用いてウレア結合を導入
されたポリウレタン系樹脂、または(3)ポリシロキサン
骨格を含むポリオールと、ポリアミンなどを含む鎖伸長
剤とを反応させて得るポリウレタン系樹脂が好ましく用
いられる。
【0013】前記ポリオールとしては、ポリエチレンジ
アジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール、ポリ−ε−カプロラ
クトンジオール、ポリカーボネートポリオール、ポリプ
ロピレングリコールなどの公知のポリウレタン用ポリオ
ールが挙げられる。これらの中でも、高温度・高湿度環
境下でのトナー帯電量の低下を防ぐという観点からは、
特にポリカーボネートポリオールの使用が好ましい。こ
のポリカーボネートポリオールとして、たとえばポリヘ
キサメチレンカーボネートジオールのような脂肪族また
は脂環式ポリカーボネートポリオールがより好ましい。
【0014】また、前記イソシアネートとしては、公知
の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、シクロヘキサンジイソシアネート、水添MDI、
イソホロンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイ
ソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
さらに、これらイソシアネートとポリオールやポリアミ
ンとを、分子末端にイソシアネート基を有するように反
応させて得られるウレタンプレポリマーを用いることも
できる。
【0015】また、前記鎖伸長剤としては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、エチレンジアミン、
トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、イソホロンジアミン(IPD
A)、ヒドラジンなどが挙げられる。
【0016】表面層に前記ポリシロキサン骨格が含まれ
る場合は、ポリシロキサン骨格によって表面層の凝集エ
ネルギーが下がることにより、表面層は、良好なトナー
離型性をもち、トナーを良好にマイナス帯電し、かつ耐
摩耗性を高めるというポリウレタン系樹脂の特性をも併
せもつので、トナーフィルミングを防止し、トナーを良
好に帯電し、かつローラの耐久性を高めることが可能と
なる。これは、融点が80℃以下の低融点トナーを用い
た場合にも効果的である。ポリウレタン系樹脂中のポリ
シロキサン骨格の含有率は、5重量%〜70重量%、好
ましくは5重量%〜45重量%、より好ましくは20重
量%〜40重量%であることが、トナー離型性やトナー
フィルミング防止の観点から、好ましい。なお、前記ポ
リシロキサン骨格は、シリコーン変性ポリカーボネート
ポリオールのように1分子中にポリシロキサン骨格を含
む他の骨格をも含むものであって良い。
【0017】ポリシロキサン骨格を含んだポリオールと
しては、入手のし易さという点から代表的な以下の化学
式(I)〜(IV)で表わされる化合物が挙げられる。
【0018】
【化1】 (aは2以上の整数である。R1,R2は、アルキル基,
フルオロアルキル基,シクロアルキル基,アリール基ま
たは置換アリール基であり、R3,R4は、アルキレン基
または置換アルキレン基である。)
【化2】 (bは1以上、cは2以上の整数である。R5〜R
11は、アルキル基,フルオロアルキル基,シクロアルキ
ル基,アリール基または置換アリール基であり、R
12は、アルキレン基または置換アルキレン基である。)
【化3】 (d、e、f、gは1以上の整数である。R13〜R
17は、アルキル基,フルオロアルキル基,シクロアルキ
ル基,アリール基または置換アリール基である。)
【化4】 (h、iは1以上の整数である。R18〜R25は、アルキ
ル基,フルオロアルキル基,シクロアルキル基,アリー
ル基または置換アリール基であり、R26、R27は、アル
キレン基または置換アルキレン基である。)
【0019】上記した化学式(I)〜(IV)で表わされるポ
リシロキサンポリオールは、主鎖として、あるいは側鎖
として反応させることができる。このようなポリシロキ
サンポリオールと上記したイソシアネートとの反応中間
体であって、前記ポリシロキサンポリオールの反応性基
および前記イソシアネートのイソシアネート基のうち何
れかが残存するものも、本発明に係る現像ローラの表面
層を構成するポリウレタン系樹脂の生成に使用できる。
【0020】また、表面層の主成分たるポリウレタン系
樹脂にウレア結合を導入した場合は、高温度・高湿度環
境下でもトナー帯電量が低下しないという性質を表面層
に与えることができるので好ましい。このポリウレタン
系樹脂として、上記したイソシアネートとポリオールや
ポリアミンとの反応によりウレア結合を導入された、分
子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ーを用いることができる。また、ポリアミンを鎖伸長剤
として用いてポリウレタン系樹脂にウレア結合を導入し
たものなどを用いることもできる。
【0021】上記のような表面層に適度な弾性を与える
べく、上記したポリオール、イソシアネートおよび鎖伸
長剤の配合量を調節して、ポリウレタン系樹脂の100
%モジュラスを5×106Pa以上30×106Pa以
下、特には8×106Pa以上20×106Pa以下の範
囲内とすることが好ましい。100%モジュラスが5×
106Pa未満では、表面層が高い粘着性を示すのでト
ナーフィルミングが生じやすくなり、トナーが良好に摩
擦帯電しないためトナー帯電量が低下する。一方、10
0%モジュラスが30×106Paを超えると、表面層
の弾性が高くなり過ぎて、下地となる導電性弾性層の変
形に表面層が追従変形できないために画像ムラが生じや
すく、また、表面層表面が規制部材などに押圧される際
に、その表面に担持されたトナーに加わる圧力が高くな
り過ぎて、トナー割れや規制ブレードへのトナーの固着
が生じ易くなる。
【0022】表面層を構成する樹脂成分への球状フィラ
ーの添加方法は、表面層を構成する樹脂溶液に球状フィ
ラーを添加し攪拌することにより、溶液中に球状フィラ
ーを均一に分散させる。
【0023】表面層の形成方法としては、たとえば表面
層を構成する樹脂成分の粘度などに応じて、ディッピン
グ、スプレー、ロールコートまたは刷毛塗りなどが挙げ
られるが、本発明はこの形成方法を特に限定するもので
はない。また、前記ポリウレタン系樹脂からなる表面層
を直接形成しても良いし、導電性弾性層上にポリウレタ
ン系樹脂のプレポリマーの塗布などを行い、所定の温度
で乾燥、硬化、反応させて表面層を形成しても良い。
【0024】次に、前記導電性弾性層を構成するゴム弾
性体としては、公知のウレタンゴム、クロロプレンゴ
ム、EP系ゴムなどの弾性材料も使用できるが、(A)
分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を
構成する繰り返し単位が主にオキシアルキレン単位また
は飽和炭化水素系単位からなる重合体と、(B)分子中
に少なくとも2個のヒドロシリル基を含む硬化剤と、
(C)ヒドロシリル化触媒と、(D)導電性付与剤と、
を主成分とする硬化性組成物の反応物を使用することが
好ましい。導電性弾性層がオキシアルキレン系組成物か
らなるときは、この組成物は硬化前には低粘度であり、
硬化後には低硬度であるので加工性の観点から好まし
く、また、導電性弾性層が飽和炭化水素系組成物からな
るときは、この組成物は低吸水率であるので高湿度環境
下での安定性の観点から好ましい。
【0025】前記硬化性組成物における(A)成分の重
合体は、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化する
成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を
有するため、ヒドロシリル化反応により高分子状になり
硬化する。(A)成分に含まれるアルケニル基の数は、
(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から少な
くとも1個必要であるが、ゴム弾性の点からは、直鎖状
分子の場合は、分子の両末端に2個のアルケニル基が存
在し、分岐のある分子の場合には、分子末端に2個以上
のアルケニル基が存在することが望ましい。
【0026】(A)成分が、主鎖を構成する主な繰り返
し単位がオキシアルキレン単位からなる重合体の場合、
少量の導電性付与剤を添加するだけで体積抵抗率が10
8〜109Ωcmとなるため好ましい。また、硬化物の低
硬度化の観点からも、前記繰り返し単位がオキシアルキ
レン単位であるオキシアルキレン系重合体、さらには、
前記繰り返し単位がオキシプロピレン単位であるオキシ
プロピレン系重合体が好ましい。
【0027】ここで、前記オキシアルキレン系重合体と
は、主鎖を構成する単位のうち30%以上、好ましくは
50%以上がオキシアルキレン単位からなる重合体をい
い、オキシアルキレン単位以外に含有される単位として
は、重合体製造時の出発物質として使用される、活性水
素を2個以上有する化合物、たとえば、エチレングリコ
ール、ビスフェノール系化合物、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトールなどからの単位
が挙げられる。なお、オキシプロピレン系重合体の場合
には、エチレンオキシド、ブチレンオキシドなどからな
る単位との共重合体(グラフト重合体も含む)であって
もよい。
【0028】上記のような(A)成分のオキシアルキレ
ン系重合体の分子量としては、反応性および低硬度化の
バランスをよくする観点から、数平均分子量(Mn)で
500〜50,000、さらには1,000〜40,0
00であることが好ましい。特に、数平均分子量5,0
00以上のもの、さらには5,000〜40,000で
あるものが好ましい。数平均分子量が500未満の場
合、この硬化性組成物を硬化させた場合に充分な機械的
特性(ゴム硬度、伸び率)などが得られにくくなる。一
方、数平均分子量があまり大きくなりすぎると、分子中
に含まれるアルケニル基1個あたりの分子量が大きくな
ったり、立体障害で反応性が落ちたりするため、硬化が
不充分になることが多く、また、粘度が高くなりすぎて
加工性が悪くなる傾向にある。
【0029】前記オキシアルキレン系重合体が有するア
ルケニル基に特に制限はないが、下記一般式(1)、 H2C=C(R1)− (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基)で示されるア
ルケニル基が、硬化性に優れる点で特に好ましい。
【0030】また、この硬化性組成物の特徴の1つは、
低硬度化に設定しやすいことであり、この特徴を発揮さ
せるにはアルケニル基の数は分子末端に2個以上が好ま
しく、(A)成分の分子量に比してアルケニル基の数が
多くなりすぎると剛直になり、良好なゴム弾性が得られ
にくくなる。
【0031】また、(A)成分が、主鎖を構成する主な
繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体の場合
は、低吸水率であり、電気抵抗の環境変動が小さく好ま
しい。この重合体も、前記オキシアルキレン系重合体の
場合と同様に、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬
化する成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニ
ル基を有するため、ヒドロシリル化反応により高分子状
になり硬化するものである。
【0032】前記飽和炭化水素系重合体に含まれるアル
ケニル基の数は、(B)成分とヒドロシリル化反応する
という点から少なくとも1個必要であるが、ゴム弾性の
点からは、直鎖状分子の場合は、分子の両末端に2個存
在することが好ましく、分岐を有する分子の場合には、
分子末端に2個以上存在することが好ましい。
【0033】前記主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽
和炭化水素系単位である重合体の代表的な例としては、
イソブチレン系重合体、水添イソプレン系重合体、水添
ブタジエン系重合体が挙げられる。これら重合体は、共
重合体などの他成分の繰り返し単位を含むものであって
も構わないが、少なくとも飽和炭化水素系単位を50%
以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以
上含有することが、飽和炭化水素系重合体の、吸水率が
低いという特徴を損なわないようにするうえで重要であ
る。
【0034】この主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽
和炭化水素系単位である(A)成分の重合体の分子量と
しては、取扱いやすさなどの点から、数平均分子量(M
n)で500〜50,000程度、さらには1,000
〜15,000程度であって、常温において液状物で流
動性を有するものが加工性の点で好ましい。
【0035】この飽和炭化水素系重合体に導入されるア
ルケニル基については、前記オキシアルキレン系重合体
の場合と同様である。
【0036】したがって、(A)成分としての、分子中
に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成す
る主な繰り返し単位が飽和炭化水素系である重合体の好
ましい具体例としては、両末端にアルケニル基を2個有
する直鎖状の数平均分子量(Mn)が2,000〜1
5,000でMw/Mnが1.1〜1.2(但し、Mw
は重量平均分子量)のポリイソブチレン系、水添ポリブ
タジエン系、水添ポリイソプレン系重合体などが挙げら
れる。
【0037】また、前記硬化性組成物中の(B)成分
は、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する
化合物であれば特に制限はないが、分子中に含まれるヒ
ドロシリル基の数が多すぎると硬化後も多量のヒドロシ
リル基が硬化物中に残存しやすくなり、ボイドやクラッ
クの原因になるため、分子中に含まれるヒドロシリル基
の数は50個以下がよく、より好ましくは2〜30個、
さらには2〜20個であることが、硬化物のゴム弾性の
コントロールや貯蔵安定性の点から好ましい。さらに、
硬化時の発泡を容易に防ぐ点では20個以下、ヒドロシ
リル基が失活しても硬化不良が発生しにくい点では3個
以上が好ましいことから、最も好ましい範囲は3〜20
個である。
【0038】なお、本発明で、前記ヒドロシリル基を1
個有するとは、Siに結合するHを1個有することをい
い、SiH2の場合にはヒドロシリル基を2個有するこ
とになるが、Siに結合するHは異なるSiに結合する
方が硬化性がよく、ゴム弾性の点からも好ましい。
【0039】(B)成分の分子量は、後述する導電性付
与剤((D)成分)を添加する場合の分散性やローラ製
造時の加工性などの点から数平均分子量(Mn)で3
0,000以下であるのが好ましく、さらには20,0
00以下、特には15,000以下が好ましい。(A)
成分との反応性や相溶性まで考慮すると300〜10,
000が好ましい。
【0040】(B)成分の具体例としては、直鎖状また
は分岐状の炭化水素系化合物または炭化水素系重合体の
分子末端にヒドロシリル基含有環状シロキサンを有する
ものや、鎖状、環状のポリオルガノハイドロジェンシロ
キサン(ポリオキシアルキレン変性体、スチレン変性
体、オレフィン変性体などを含む)などが挙げられる。
この(B)成分に関しては、(A)成分の凝集力が
(B)成分の凝集力に比べて大きいために、相溶性の点
でフェニル基含有変性が重要であり、(A)成分との相
溶性、入手のしやすさの点でスチレン変性体などが好ま
しく、貯蔵安定性の点からα−メチルスチレン変性体が
好ましい。
【0041】以上のような硬化性組成物中の(A)成分
および(B)成分の使用割合は、(A)成分中のアルケ
ニル基1モル当たり(B)成分中のヒドロシリル基が
0.2〜5.0モル、さらには0.4〜2.5モルがゴ
ム弾性の点から好ましい。
【0042】(C)成分であるヒドロシリル化触媒とし
ては、ヒドロシリル化触媒として使用しうるものである
限り特に制限はない。白金単体、アルミナなどの単体に
固体白金を担持させたもの、塩化白金酸(アルコールな
どの錯体も含む)、白金の各種錯体、ロジウム、ルテニ
ウム、鉄、アルミニウム、チタンなどの金属の塩化物な
どが挙げられる。これらの中でも、触媒活性の点から塩
化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキ
サン錯体が望ましい。これらの触媒は単独で使用しても
良く、また2種以上併用しても良い。
【0043】(C)成分の使用量としては、(A)成分
中のアルケニル基1モルに対して10-1〜10-8モル、
さらには10-1〜10-6モル、特には10-3〜10-6
ルの範囲で用いるのが好ましい。(C)成分の使用量が
10-8モルに満たないと反応が進行しない。その一方
で、ヒドロシリル化触媒は、一般に高価で、また腐食性
を有し、しかも水素ガスが大量に発生して硬化物が発泡
してしまう性質を有しているので、10-1モルを超えて
用いない方が好ましい。
【0044】さらに、上記のような硬化性組成物に、
(D)成分として導電性付与剤を添加して導電性組成物
とすれば、現像ローラとして好適である。この(D)成
分の導電性付与剤としては、カーボンブラックや、金属
微粉末、さらには第4級アンモニウム塩基、カルボン酸
基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基
などを有する有機化合物もしくは重合体、エーテルエス
テルアミド、もしくはエーテルイミド重合体、エチレン
オキサイド−エピハロヒドリン共重合体、メトキシポリ
エチレングリコールアクリレートなどで代表される導電
性ユニットを有する化合物、または高分子化合物などの
帯電防止剤などの、導電性を付与できる化合物などが挙
げられる。これらの導電性付与剤は、単独で使用して
も、また、2種以上を併用してもかまわない。
【0045】(D)成分である導電性付与剤の添加量
は、(A)〜(C)成分の合計量に対して30重量部以
下とすることが、ゴム硬度を上げない点から好ましい。
一方、均一な抵抗を得る点からは10重量部以上が好ま
しく、必要なゴム硬度と、硬化物の体積抵抗率が103
〜1010Ωcmになるように、その物性バランスから添
加量を決めればよい。
【0046】さらに、上記硬化性組成物には、上記
(A)〜(D)成分の他、貯蔵安定性改良剤、たとえ
ば、脂肪族不飽和結合を有する化合物、有機リン化合
物、有機硫黄化合物、チッ素含有化合物、スズ系化合
物、有機過酸化物などを加えてもよい。その具体例とし
ては、たとえば、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメ
チルマレート、ジメチルアセチレンカルボシキレート、
2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペン、キ
ノリンなどが挙げられるが、これらに限定されるわけで
はない。これらの中では、ポットライフおよび速硬化性
の両立という点から、チアゾール、ジメチルマレートが
特に好ましい。なお、前記貯蔵安定性改良剤は、単独で
用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
【0047】また、上記硬化性組成物には、加工性やコ
ストを改善するための充填剤、保存安定剤、可塑剤、紫
外線吸収剤、滑剤、顔料などを添加してもよい。
【0048】本発明に係る現像ローラは、上記のような
硬化性組成物、あるいはウレタンゴム、クロロプレンゴ
ム、EP系ゴムなどの弾性材料を、たとえば、中心にS
US製などの金属シャフトなどからなる導電性シャフト
を設置した金型に注型、射出、押出成形などをし、適当
な温度、時間で加熱硬化させることによって、シャフト
のまわりに膜厚1mm〜10mm程度の導電性弾性層を
形成する。この場合、半硬化後、後硬化させてもよい。
この導電性弾性層の上から、表面層を構成する、球状フ
ィラーを添加した合成樹脂をスプレー塗布、ディップ塗
布などにより所定の厚みに塗布し、所定の温度で乾燥、
硬化させることにより、本発明の現像ローラが得られ
る。
【0049】非接触一成分現像方式に用いる現像ローラ
のローラ抵抗としては、104Ω〜1010Ωの範囲内が
一般に用いられる。これは、ローラ抵抗が104Ω未満
であると、トナーの荷電量がリークにより低下し画像に
影響を及ぼし、ローラ抵抗が1010Ωを超えると、ベタ
黒画像の濃度低下が起きるためである。ここでローラ抵
抗値とは、現像ローラを金属プレートに水平に当てて、
前記導電性シャフトの両端部の各々に500gの荷重を
金属プレート方向に加え、シャフトと金属プレート間に
直流電圧100ボルトを印加して測定される値である。
先に述べたように本発明の現像ローラにおける導電性弾
性層は、カーボンなどの導電性付与剤を少量添加するこ
とで、比抵抗で108Ωcm以下、ローラ抵抗で106Ω
以下の抵抗が容易に得られる。一方、表面層は、通常、
比抵抗が1012〜1014Ωcmであり、さらに前記導電
性弾性層ほど導電率の制御が容易ではないため、導電率
を108Ωcm以下にするためには導電付性与剤などを
大量に添加する必要がある。しかしながらこのように大
量に導電付与剤を添加した場合、感光体汚染が発生し、
とくにハーフトーン画像の品質が大幅に低下することが
わかった。一方、本発明者らの検討結果によると、本発
明の現像ローラのように、抵抗の低い導電性弾性層上に
50μm以下の膜厚の表面層を形成した構成の場合、表
面層の比抵抗が108Ωcm以上であると、黒ベタ画像
の濃度低下は顕著ではなく、ハーフトーンが質の低下が
抑制される。したがって、特に本発明のようにとくに厳
しい画像品質を要求されるデジタルプリンターあるいは
カラープリンターに用いられる現像ローラには、表面層
の比抵抗が108Ωm以上であることが特に好ましい。
【0050】
【実施例】以下、本発明に係る現像ローラを具体的な実
施例に従って説明する。実施例1〜9および比較例1〜
5に係る現像ローラは、直径12mmのSUS製のシャ
フトの周りに厚さ4.0mm程度の導電性弾性層を設
け、この導電性弾性層の外周に表面層を形成して構成さ
れるものである。
【0051】導電性弾性層は、以下に示す製法により前
記シャフトの周りに設けられる。 (導電性弾性層の製法) (A)数平均分子量(Mn)8,000、分子量分布
(分子量比Mw/Mn)2の末端アリル化ポリオキシプ
ロピレン系重合体:100重量部に対して、(B)ポリ
シロキサン系硬化剤(SiH価0.36モル/100
g):6.6重量部、(C)塩化白金酸の10%イソプ
ロピルアルコール溶液:0.06重量部、(D)カーボ
ンブラック3030B(三菱化学社製):7重量部、を
混合し、減圧(10mmHg以下、120分間)脱泡し
た。得られた組成物を前記シャフトの周りに被覆し、金
型内120℃の環境下で30分間静置して硬化させ、厚
さ4.0mmのゴム弾性体からなる導電性弾性層を作製
した。JISK 6301 A法に準拠して測定した導
電性弾性層のみのJIS A 硬度は15°であった。
またローラ抵抗は105Ωであった。このようにして作
製した弾性層上に以下の処方の表面層をコーティングし
て実施例及び比較例とする。
【0052】(実施例1)ポリヘキサメチレンカーボネ
ートジオール(数平均分子量2,000)150g、ポ
リジメチルシロキサンポリオール(数平均分子量2,0
00)50g、およびシクロヘキサンジイソシアネート
32gを、2,000mlの三口フラスコに仕込み、攪
拌しながら反応(100℃、4時間)させて、分子末端
にNCO基を有するプレポリマーを得る。このプレポリ
マーを50℃に冷却後、DMF(ジメチルホルムアミ
ド)580gを仕込み、1,6−ヘキサンジオール9.
6gを少しずつ滴下して、鎖伸長反応(100℃、3時
間)を行った後に得た固形分をDMF:MEK(メチル
エチルケトン)=1:1の溶液で約6%に希釈して、表
面層溶液を作製した。この表面層溶液に平均粒径6μm
の球状フィラー(セイカセブンUP-0908;大日精化社
製)を固形分100重量部に対して40重量部の割合で
混合した溶液を導電性弾性層上にディッピングにより塗
布し、80℃で1時間乾燥させて表面層とした。ローラ
表面のRaで表される平均粗さは約0.5μm、Rzで
表される平均粗さは約2.0μmであった。表面層形成
前後の外形寸法の違いから表面層の膜厚を測定したとこ
ろ膜厚は25μmであった。表面層形成後のローラ抵抗
は108Ωであった。また表面層の厚みと、ローラ抵抗
から計算すると表面層の比抵抗は約2×1011Ωcmで
あった。
【0053】(実施例2)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径6μmの球状フィラー(セイカセ
ブンUP-0908;大日精化社製)を固形分100重量部に
対して60重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性層
上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥さ
せて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均粗
さは約0.5μm、Rzで表される平均粗さは約2.0
μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから表
面層の膜厚を測定したところ膜厚は25μmであった。
表面層形成後のローラ抵抗は108Ωであった。また表
面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層の比抵
抗は約2×1011Ωcmであった。
【0054】(実施例3)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径6μmの球状フィラー(セイカセ
ブンUP-0908;大日精化社製)を固形分100重量部に
対して100重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性
層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥
させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均
粗さは約0.5μm、Rzで表される平均粗さは約2.
5μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから
表面層の膜厚を測定したところ膜厚は25μmであっ
た。表面層形成後のローラ抵抗は108Ωであった。ま
た表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層の
比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0055】(実施例4)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径15μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0904;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して40重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性
層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥
させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均
粗さは約0.7μm、Rzで表される平均粗さは約4.
0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから
表面層の膜厚を測定したところ膜厚は25μmであっ
た。表面層形成後のローラ抵抗は108Ωであった。ま
た表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層の
比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0056】(実施例5)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径15μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0904;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して60重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性
層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥
させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均
粗さは約0.7μm、Rzで表される平均粗さは約4.
0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから
表面層の膜厚を測定したところ膜厚は30μmであっ
た。表面層形成後のローラ抵抗は108Ωであった。ま
た表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層の
比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0057】(実施例6)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径15μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0904;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して100重量部の割合で混合した溶液を導電性弾
性層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾
燥させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平
均粗さは約0.7μm、Rzで表される平均粗さは約
4.0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違い
から表面層の膜厚を測定したところ膜厚は40μmであ
った。表面層形成後のローラ抵抗は2×108Ωであっ
た。また表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表
面層の比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0058】(実施例7)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径20μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0903;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して40重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性
層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥
させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均
粗さは約1.0μm、Rzで表される平均粗さは約5.
0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから
表面層の膜厚を測定したところ膜厚は40μmであっ
た。表面層形成後のローラ抵抗は2×108Ωであっ
た。また表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表
面層の比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0059】(実施例8)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径20μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0903;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して100重量部の割合で混合した溶液を導電性弾
性層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾
燥させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平
均粗さは約2.0μm、Rzで表される平均粗さは約
7.0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違い
から表面層の膜厚を測定したところ膜厚は40μmであ
った。表面層形成後のローラ抵抗は2×108Ωであっ
た。また表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表
面層の比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0060】(実施例9)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径15μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0904;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して60重量部及びカーボンブラック3030B
(三菱化学社製)を30重量部の割合で混合した溶液を
導電性弾性層上にディッピングにより塗布し、80℃で
1時間乾燥させて表面層とした。ローラ表面のRaで表
される平均粗さは約0.7μm、Rzで表される平均粗
さは約4.0μmであった。表面層形成前後の外形寸法
の違いから表面層の膜厚を測定したところ膜厚は30μ
mであった。表面層形成後のローラ抵抗は1.5×10
5Ωであった。また表面層の厚みと、ローラ抵抗から計
算すると表面層の比抵抗は約2×108Ωcmであっ
た。
【0061】(比較例1)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径6μmの球状フィラー(セイカセ
ブンUP-0908;大日精化社製)を固形分100重量部に
対して20重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性層
上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥さ
せて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均粗
さは約0.5μm、Rzで表される平均粗さは約2.0
μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから表
面層の膜厚を測定したところ膜厚は25μmであった。
表面層形成後のローラ抵抗は108Ωであった。また表
面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層の比抵
抗は約2×1011Ωcmであった。
【0062】(比較例2)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径15μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0904;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して20重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性
層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥
させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均
粗さは約0.7μm、Rzで表される平均粗さは約4.
0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから
表面層の膜厚を測定したところ膜厚は25μmであっ
た。表面層形成後のローラ抵抗は108Ωであった。ま
た表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層の
比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0063】(比較例3)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径20μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0903;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して20重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性
層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥
させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均
粗さは約1.0μm、Rzで表される平均粗さは約5.
0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違いから
表面層の膜厚を測定したところ膜厚は25μmであっ
た。表面層後のローラ抵抗は108Ωであった。また表
面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層の比抵
抗は約2×1011Ωcmであった。
【0064】(比較例4)実施例1と同様にして得た表
面層溶液に、平均粒径35μmの球状フィラー(セイカ
セブンUP-0902;大日精化社製)を固形分100重量部
に対して60重量部の割合で混合した溶液を導電性弾性
層上にディッピングにより塗布し、80℃で1時間乾燥
させて表面層とした。ローラ表面のRaで表される平均
粗さは約3.0μm、Rzで表される平均粗さは約1
0.0μmであった。表面層形成前後の外形寸法の違い
から表面層の膜厚を測定したところ膜厚は40μmであ
った。表面層形成後のローラ抵抗は108Ωであった。
また表面層の厚みと、ローラ抵抗から計算すると表面層
の比抵抗は約2×1011Ωcmであった。
【0065】(比較例5)実施例1と同様にして得た表
面層溶液を導電性弾性層上にディッピングにより塗布
し、80℃で1時間乾燥させて表面層とした。ローラ表
面のRaで表される平均粗さは約0.1μm、Rzで表
される平均粗さは約0.2μmであった。表面層形成前
後の外形寸法の違いから表面層の膜厚を測定したところ
膜厚は25μmであった。表面層形成後のローラ抵抗は
108Ωであった。また表面層の厚みと、ローラ抵抗か
ら計算すると表面層の比抵抗は約2×1011Ωcmであ
った。
【0066】次に上記の実施例1〜9及び比較例1〜5
で作製した現像ローラを評価するために、沖データ社製
レーザープリンター、マイクロライン700Nのドラム
カートリッジにこれらの現像ローラを取り付け、画像を
出力し評価を行った。評価にはマイクロソフト社のワー
プロソフトである「ワード」を用いて作製した、4cm
×4cm角のベタ黒画像、同じく4cm×4cm角の5
%ハーフトーン画像及びMS明朝体で文字サイズ3ポイ
ントの「電、響」という文字を用いておこなった。ハー
フトーン画像はスクリーントーン角度45度、スクリー
ン線数100線を用いて出力した。出力した画像のうち
ベタ黒画像とハーフトーン画像はマクベス濃度計を用い
て濃度測定を行い、小フォントの文字は10倍のルーペ
で確認して目視観察を行い文字のかすれ、細線の再現性
などの評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】表1より、実施例の現像ローラは、比較例
の現像ローラと比較すると、低濃度のハーフトーンの再
現性及び小さなフォントの文字の再現性に優れているこ
とがわかる。
【0069】
【発明の効果】上述のごとく、本発明に係る現像ローラ
は、ハーフトーン、細線の再現性に優れた現像ローラで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現像ローラとその周辺構造を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 導電性シャフト 3 導電性弾性層 4 表面層 5 トナー容器 6 トナー 7 供給ローラ 8 規制部材 9 感光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 Fターム(参考) 2H077 AC04 AD06 AD13 AE04 FA01 FA13 FA22 FA25 4J002 BG073 CH043 CK021 CM043 CP042 CP142 CP181 CP182 DA037 DA067 DE186 EN137 EP007 EV187 EV237 EW047 EZ006 GQ02 4J005 AA04 BD08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性シャフトの周りに、少なくとも一
    層のゴム弾性体からなる導電性弾性層及び少なくとも一
    層の合成樹脂からなる表面層をこの順に積層してなり、
    前記表面層が、平均粒径5μm以上30μm以下の球状
    フィラーを該表層部を構成する合成樹脂100重量部に
    対して30重量部以上含み、Raで表される平均粗さが
    0.5μm以上2μm以下でRzで表される平均粗さが
    2μm以上10μm以下なる表面形状を有することを特
    徴とする現像ローラ。
  2. 【請求項2】 前記表面層の膜厚が20μm以上50μ
    m以下である請求項1記載の現像ローラ。
  3. 【請求項3】 前記表面層の膜厚が前記球状フィラーの
    粒径以上である請求項1または2記載の現像ローラ。
  4. 【請求項4】 前記表層部を構成する合成樹脂がポリウ
    レタン系樹脂を主成分とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の現像ローラ。
  5. 【請求項5】 前記表面層の比抵抗が108Ωcm以上
    である請求項1〜4のいずれかに記載の現像ローラ。
  6. 【請求項6】 前記表面層が導電性付与剤を含んでなる
    請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラ。
  7. 【請求項7】 前記表面層の100%モジュラスが5×
    106Pa以上30×106Pa以下である請求項1〜6
    のいずれかに記載の現像ローラ。
  8. 【請求項8】 前記導電性弾性層が、(A)分子中に少
    なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を構成する繰
    り返し単位が主にオキシアルキレン単位または飽和炭化
    水素系単位からなる重合体と、(B)分子中に少なくと
    も2個のヒドロシリル基を含む硬化剤と、(C)ヒドロ
    シリル化触媒と、(D)導電性付与剤と、を主成分とす
    る硬化性組成物の反応物からなること請求項1〜7のい
    ずれかに記載の現像ローラ。
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