JP3539211B2 - 現像ローラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンターあるいはファクシミリの受信装置など電子写真方式を採用した装置に組み込まれる現像ローラに関し、特に非磁性現像方式を採用した現像装置に用いる現像ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を採用する装置において、現像ローラは感光体などの静電潜像担持体へのトナーを搬送する機能を有するものである。図2は、非磁性1成分トナーを用いた非磁性現像方式で用いられる現像ローラ10とその周辺構造を模式的に示した説明図である。現像ローラ10はSUS製やアルミニウム合金製などの導電性シャフト11の周りに導電性弾性層12を同心円状に積層し、この導電性弾性層12の上に表面層13を被覆して構成される。トナー容器14に貯蔵されたトナー15は、供給ローラ16によって確実に現像ローラ表面に担持され、トナー容器14に取り付けられた規制ブレードなどの規制部材17によって押圧されて接触帯電・摩擦帯電してトナー薄層18となった後、このトナー薄層18が感光体19の表面の静電潜像に付着することによって、トナー像20が形成される。現像ローラ10や供給ローラ16、規制ブレード17にはこれら表面電位を調整すべく、直流電流や交流電流が印加されている場合が多い。なお、図示した現像ローラはその表面を感光体と接触しているが、その表面を感光体と非接触にしているものもある。このような現像ローラは、トナーを搬送するために、規制ブレードによりトナーを良好に帯電させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
トナーの帯電に関しては、規制ブレード表面や現像ローラの帯電列等により議論される場合が多いが、接触・摩擦帯電であるため良好な帯電量を得るためには十分な力で摩擦される必要がある。一方、十分な力で摩擦される場合にはトナー割れが発生しやすくなる。トナー割れを防ぐために柔軟な表面層を用いる場合、帯電量が下がる場合が多いうえ、感光体と接触式で用いられる場合に感光体を汚染するケースが多い。本発明は、トナーと十分に摩擦し、十分な帯電量を得ながらもトナー割れを起こしにくい現像ローラを提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、トナーを十分摩擦し帯電させると共にトナー割れを起こしにくい現像ローラを得るためには現像ローラーとしての硬さ、特に表面層付近の硬さのバランスが重要であることを見出し、以下の本発明を完成した。
導電性シャフトの周りに弾性層、該弾性層上に単または複数の樹脂層を同心円上に積層して構成される現像ローラにおいて、現像ローラのマイクロゴム硬度(A法)が30゜〜45°の範囲であり、前記現像ローラの弾性層形成後あって樹脂層形成前のマイクロゴム硬度が30°未満であり、前記現像ローラの表面粗さ(Rz)が3〜15μmであることを特徴とする現像ローラ(請求項1)。
前記現像ローラの弾性層が
(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を構成する繰り返し単位が主にオキシアルキレン単位または飽和炭化水素単位からなる重合体と、
(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含む硬化剤と、
(C)ヒドロシリル化触媒と、
(D)導電性付与剤と、
を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の現像ローラ(請求項)。

【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像ローラの代表的な種々の実施例を説明する。
図1は、本発明に係る現像ローラ1の断面説明図である。この現像ローラ1は、直径1mm〜25mm程度のSUS(ステンレス鋼)、アルミニウム合金または導電性樹脂などからなる導電性シャフト2のまわりに、導電性弾性層3が設けられ、この導電性弾性層3の上に表面層4が形成されたものである。なお、導電性弾性層と表面層との間に、現像ローラの電気抵抗を調整するための抵抗調整層、導電性弾性層と表面層との間の接着性を高めるプライマー層などを単数または複数層含む場合もある。
表面層被覆後のローラ抵抗は104Ω〜1010Ω、好ましくは105Ω〜108Ωの範囲内となるように調整する。これは、ローラ抵抗が104Ω未満である場合は現像ローラ表面からリーク電流などが生じ、ローラ抵抗が1010Ωを超えるとトナーフィルミングなどが生じ易くなり、画質が低下するからである。このローラ抵抗値は、現像ローラを金属プレートに水平に当てて、前記導電性シャフトの両端部の各々に500gの荷重を金属プレート方向に加え、シャフトと金属プレート間に直流電圧100Vを印加して測定される値である。
【0006】
本発明で用いたマイクロゴム硬度A法とは、片持ちばり形板バネを用い、直径1.0mm、高さ0.5mmの押針を使用し約150gの荷重をかける測定法であり、高分子計器株式会社製MD−1型Aタイプ式マイクロゴム硬度計を用いて測定され、厚さが1mm程度あれば下地の影響を受けない硬度測定が可能となる特徴がある。そして、荷重が22mN以下では0°、荷重が332mNで100°で表される。また、押し針寸法の違うC法もあり、材料、表面形態によって異なるが一般にA法測定値に20°〜30°加えたものがC法での測定値である。
【0007】
本発明に用いられる表面層材料は、ローラが形成された際のマイクロゴム硬度が30°〜55°になる範疇であれば特に制限はない。30°以下ではトナー帯電量が小さくなる。55°以上では現像部や規制部でトナー割れの発生が大きくなりフィルミング等が発生しやすくなる。トナーを良好に帯電させる観点で35°〜55°が好ましく、トナー割れを防ぐ観点も含むと35°〜45°が最も好ましい。
【0008】
またトナー搬送量を保つ観点では表面粗さ(Rz)が3〜15μmであるこ
とが好ましい。
トナーをより良好に帯電させる観点では、表面層ベース樹脂はポリウレタン系材料が好ましく、環境安定性も含めるとポリカーボネートポリウレタン、シリコーン変性ポリウレタンが好ましい。
【0009】
本発明に係る弾性層組成に特に制限はない。良好な画像を得るための電気特性のバランスの観点では直流のみ印加の場合には108Ωcm以下、交流も印加する場合には107〜109Ωcmが好ましい。成形性、硬度等の観点では最も好ましい例としては請求項4に係る導電性弾性体層が上げられる。前記導電性弾性層としては、
(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を構成する繰り返
し単位が主にオキシアルキレン単位または飽和炭化水素系単位からなる重合体と、
(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含む硬化剤と、
(C)ヒドロシリル化触媒と、
(D)導電性付与剤と、
を主成分とする硬化性組成物の反応物を使用することが好ましい。導電性弾性層がオキシアルキレン系組成物からなるときは、この組成物は硬化前には低粘度であり硬化後には低硬度であるので加工性の観点から好ましく、導電性弾性層が飽和炭化水素系組成物からなるときは、この組成物は低吸水率であるので高湿度環境下での安定性の観点から好ましい。
【0010】
この硬化性組成物における(A)成分の重合体は、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化する成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状になり硬化する。(A)成分に含まれるアルケニル基の数は、(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から少なくとも1個必要であるが、ゴム弾性の点からは、直鎖状分子の場合は、分子の両末端に2個のアルケニル基が存在し、分岐のある分子の場合には、分子末端に2個以上のアルケニル基が存在することが望ましい。(A)成分の主鎖を構成する主な繰り返し単位はオキシアルキレン単位または飽和炭化水素系単位である。
【0011】
主鎖を構成する主な繰り返し単位がオキシアルキレン単位からなる重合体の場合、少量の導電性付与剤を添加するだけで体積抵抗率が108〜109Ωcmとなるため好ましい。また、硬化物の低硬度化の観点からも、前記繰り返し単位がオキシアルキレン単位であるオキシアルキレン系重合体、さらには、前記繰り返し単位がオキシプロピレン単位であるオキシプロピレン系重合体が好ましい。
【0012】
ここで、前記オキシアルキレン系重合体とは、主鎖を構成する単位のうち30%以上、好ましくは50%以上がオキシアルキレン単位からなる重合体をいい、オキシアルキレン単位以外に含有される単位としては、重合体製造時の原料物質として使用される、活性水素を2個以上有する化合物、たとえば、エチレングリコール、ビスフェノール系化合物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどからの単位が挙げられる。なお、オキシプロピレン系重合体の場合には、エチレンオキシド、ブチレンオキシドなどからなる単位との共重合体(グラフト重合体も含む)であってもよい。
【0013】
上記のような(A)成分のオキシアルキレン系重合体の分子量としては、反応性および低硬度化のバランスをよくする観点から、数平均分子量(Mn)で500〜50,000、さらには1,000〜40,000であることが好ましい。特に、数平均分子量5,000以上のもの、さらには5,000〜40,000であるものが好ましい。数平均分子量が500未満の場合、この硬化性組成物を硬化させた場合に充分な機械的特性(ゴム硬度、伸び率)などが得られにくくなる。一方、数平均分子量があまり大きくなりすぎると、分子中に含まれるアルケニル基1個あたりの分子量が大きくなったり、立体障害で反応性が落ちたりするため、硬化が不充分になることが多く、また、粘度が高くなりすぎて加工性が悪くなる傾向にある。
【0014】
前記オキシアルキレン系重合体が有するアルケニル基に特に制限はないが、下記一般式(1)、
2C=C(R1)− (1)
(式中、R1は水素原子またはメチル基)
で示されるアルケニル基が、硬化性に優れる点で特に好ましい。
【0015】
また、この硬化性組成物の特徴の1つは、低硬度化に設定しやすいことであり、この特徴を発揮させるにはアルケニル基の数は分子末端に2個以上が好ましく、(A)成分の分子量に比してアルケニル基の数が多くなりすぎると剛直になり、良好なゴム弾性が得られにくくなる。
また、(A)成分が、主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体の場合は、低吸水率であり、電気抵抗の環境変動が小さく好ましい。この重合体の場合も、前記オキシアルキレン系重合体の場合と同様に、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化する成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状になり硬化するものであり、(A)成分に含まれるアルケニル基の数は、(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から少なくとも1個必要であるが、ゴム弾性の点からは、直鎖状分子の場合は、分子の両末端に2個存在することが好ましく、分岐を有する分子の場合には、分子末端に2個以上存在することが好ましい。
【0016】
前記主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体の代表的な例としては、イソブチレン系重合体、水添イソプレン系重合体、水添ブタジエン系重合体が挙げられる。これら重合体は、共重合体などの他成分の繰り返し単位を含むものであっても構わないが、少なくとも飽和炭化水素系単位を50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上含有することが、飽和炭化水素系の、吸水率が低いという特徴を損なわないようにするうえで重要である。
【0017】
この主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である(A)成分の重合体の分子量としては、取扱いやすさなどの点から、数平均分子量(Mn)で500〜50,000程度、さらには1,000〜15,000程度であって、常温において液状物で流動性を有するものが加工性の点で好ましい。
この飽和炭化水素系重合体に導入されるアルケニル基については、前記オキシアルキレン系重合体の場合と同様である。
【0018】
したがって、(A)成分としての、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系である重合体の好ましい具体例としては、両末端にアルケニル基を2個有する直鎖状の数平均分子量(Mn)が2,000〜15,000でMw/Mnが1.1〜1.2のポリイソブチレン系、水添ポリブタジエン系、水添ポリイソプレン系重合体などが挙げられる。
【0019】
また、硬化性組成物中の(B)成分は、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物であるかぎり特に制限はないが、分子中に含まれるヒドロシリル基の数が多すぎると硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化物中に残存しやすくなり、ボイドやクラックの原因になるため、分子中に含まれるヒドロシリル基の数は50個以下がよい。さらには2〜30個、より好ましくは2〜20個であることが、硬化物のゴム弾性のコントロールや貯蔵安定性の点から好ましく、さらに、硬化時の発泡を容易に防ぐ点では、20個以下、ヒドロシリル基が失活しても硬化不良が発生しにくい点では3個が好ましく、最も好ましい範囲は3〜20個である。
【0020】
なお、本発明で、前記ヒドロシリル基を1個有するとは、Siに結合するHを1個有することをいい、SiH2の場合にはヒドロシリル基を2個有することになるが、Siに結合するHは異なるSiに結合する方が硬化性がよく、ゴム弾性の点からも好ましい。
(B)成分の分子量は、後述する導電性付与剤((D)成分)を添加する場合の分散性やローラ加工性などの点から数平均分子量(Mn)で30,000以下であるのが好ましく、さらには20,000以下、特には15,000以下が好ましい。(A)成分の反応性や相溶性まで考慮すると300〜10,000が好ましい。
【0021】
この(B)成分に関しては、(A)成分の凝集力が(B)成分の凝集力に比べて大きいために、相溶性の点でフェニル基含有変性が重要であり、(A)成分との相溶性、入手のしやすさの点でスチレン変性体などが好ましく、貯蔵安定性の点からα−メチルスチレン変性体が好ましい。
(C)成分であるヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化触媒として使用しうるものである限り特に制限はない。白金単体、アルミナなどの単体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸(アルコールなどの錯体も含む)、白金の各種錯体、ロジウム、ルテニウム、鉄、アルミニウム、チタンなどの金属の塩化物などが挙げられる。これらの中でも、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフイン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体が望ましい。これらの触媒は単独で使用しても良く、また2種以上併用しても良い。
【0022】
以上のような硬化性組成物中の(A)成分および(B)成分の使用割合は、(A)成分中のアルケニル基1モル当たり(B)成分中のヒドロシリル基が0.2〜5.0モル、さらには0.4〜2.5モルがゴム弾性の点から好ましい。
また、(C)成分の使用量としては、(A)成分中のアルケニル基1モルに対して10-8〜10-1モル、さらには10-6〜10-1モル、特には10-6〜10-3モルの範囲で用いるのが好ましい。(C)成分の使用料が10-8モルに満たないと反応が進行しにくい。その一方で、ヒドロシリル化触媒は、一般に高価で、また腐食性を有し、しかも水素ガスが大量に発生して硬化物が発泡してしまう性質を有しているので、10-1モルを超えて用いない方が好ましい。
【0023】
さらに、上記のような硬化性組成物に、(D)成分として導電性付与剤を添加して導電性組成物とすれば、現像ローラとして好適である。この(D)成分の導電性付与剤としては、カーボンブラックや、金属微粉末、さらには第4級アンモニウム塩基、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基などを有する有機化合物もしくは重合体、エーテルエステルアミド、もしくはエーテルイミド重合体、エチレンオキサイド−エピハロヒドリン共重合体、メトキシポリエチレングリコールアクリレートなどで代表される導電性ユニットを有する化合物、または高分子化合物などの帯電防止剤などの、導電性を付与できる化合物などが挙げられる。これらの導電性付与剤は、単独で使用しても、また、2種以上を併用してもかまわない。
【0024】
(D)成分である導電性付与剤の添加量は、(A)〜(C)成分の合計量に対して30重量%以下とすることが、ゴム硬度を上げない点から好ましい。一方、均一な抵抗を得る点からは10重量%以上が好ましく、必要なゴム硬度と、硬化物の体積抵抗率が103〜1010Ωcmになるように、その物性バランスから添加量を決めればよい。
【0025】
さらに、上記硬化性組成物には、上記(A)〜(D)成分の他、貯蔵安定性改良剤、たとえば、脂肪族不飽和結合を有する化合物、有機リン化合物、有機硫黄化合物、チッ素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物などを加えてもよい。その具体例としては、たとえば、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、ジメチルアセチレンカルボシキレート、2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペン、キノリンなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの中では、ポットライフおよび速硬化性の両立という点から、チアゾール、ジメチルマレートが特に好ましい。なお、前記貯蔵安定性改良剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
【0026】
また、上記硬化性組成物には、加工性やコストを改善するための充填剤、保存安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料などを添加してもよい。
本発明に係る現像ローラは、上記のような硬化性組成物、その他、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、EP系ゴムなどの弾性材料を、たとえば、中心にSUS製などの金属シャフトなどからなる導電性シャフトを設置した金型に注型、射出、押出成形などをし、適当な温度、時間で加熱硬化させることによって、シャフトのまわりに導電性弾性層を形成する。この場合、半硬化後、後硬化させてもよい。この導電性弾性層の上から、表面層を構成する樹脂をスプレー塗布、ディップ塗布などにより所定の厚みに塗布し、所定の温度で乾燥、硬化させることにより、本発明の現像ローラが得られる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明に係る現像ローラの具体的な実施例1〜9と比較例1〜2とを示す。実施例1〜9および比較例1〜2に係る現像ローラは、直径14mmのSUS製シャフトの周りに厚さ約1mm程度の導電性弾性層を設け、この導電性弾性層の外周に表面層を被覆して構成されたものである。以下に、導電性弾性層と表面層の具体的な構成について説明する。なお、これら実施例は、何ら本発明を限定するものではない。
導電性弾性層は、以下に列記する弾性層1〜4の何れかを用いて前記シャフトの周りに設けられる。
(導電性弾性層1)
(A−1)数平均分子量(Mn)8000、分子量分布2の末端アリル化ポリオキシプロピレン重合体:100重量部に対して、
(B―1)ポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.36モル/100g):6.6重量部
(C)塩化白金酸の10%イソプロピルアルコール溶液:0.06重量部
(D−1)カーボンブラック3030B(三菱化学社製):7重量部
を混合し、減圧(10mmHg以下、120分)脱泡した。得られた組成物を前記シャフトの周りに被覆し、金型内で120℃30分静置して硬化させた。
この弾性層のローラ形状でのマイクロゴム硬度(A法)は17°であった。
(導電性弾性層2)
(A−2)数平均分子量(Mn)10000の末端にビニル基を平均2個有するポリイソブチレン重合体:100重量部、
(B−2)ポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.97モル/100g):2.7重量部
(C)塩化白金酸の10%イソプロピルアルコール溶液:0.06重量部
(D−2)カーボンブラック3050B(三菱化学社製):5重量部
(その他)可塑剤PS−32(出光興産社製):75重量部
からなる組成物を導電性弾性層1と同様に成型した。導電性弾性体層2のローラ形状でのマイクロゴム硬度(A法)は16°であった。
(導電性ゴム層3)
導電性弾性層1の組成にアエロジルR972を12重量部加えた以外は導電性ゴム層1と同様に成型した。導電性弾性層3のローラ形状でのマイクロゴム硬度(A法)は30°であった。
(導電性ゴム層4)
導電性弾性層1の組成にアエロジルR972を20重量部加えた以外は導電性ゴム層1と同様に成型した。導電性弾性層4のローラ形状でのマイクロゴム硬度(A法)は34°であった。
(表面層1〜7)
次に表面層を形成するべく表1に示す大日精化工業製ポリカーボネートポリウレタンを、メチルエチルケトン:N、N−ジメチルホルムアミド=1:1の混合希釈溶剤で固形分5%になるまで希釈し、前記導電性ゴム層を被覆したローラに、この表面層溶液をディップ塗布した後、100℃1時間乾燥した。
【0028】
【表1】
Figure 0003539211
【0029】
表面層7のウレタン粒子は、セイカセブンUP0904(大日精化工業製、平均粒径15μm程度)であり、NE8850固形分100重量部に対して20重量部添加し表面粗さ(Rz)は7μmとなった。表面層8のウレタン粒子はセイカセブンUP0902(大日精化工業製、平均粒径35μm程度)であり、NE8850固形分100重量部に対して20重量部添加した時の表面粗さ(Rz)は15μmであった。他はすべて表面粗さ(Rz)が3μm以下であった。
(評価項目)
得られたローラを市販のカートリッジに取り付け、トナーを50g入れ、周速200mm/minの空回しを実施後の
ア)トナー帯電量
イ)5μm以下の微粉トナーの生成量
ウ)トナーのブレード固着
を測定した。尚、ア)のトナー帯電量については、現像ローラ上の約5cm2からトナーを吸引する際の帯電量を測定すると共にそのトナー重量を測定して求めた。表2に示すように上記の導電性弾性層と表面層とを組み合わせて、実施例1〜9と比較例1,2の現像ローラを作製し評価を行った。その結果を表3に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0003539211
【0031】
【表3】
Figure 0003539211
【0032】
【発明の効果】
表3に示されるように、現像ローラでのマイクロゴム硬度が30゜〜55゜であれば帯電量向上と微粉トナー生成回避のバランスが満たされる。導電性弾性層形成時のマイクロゴム硬度が30゜未満であると、より微粉トナー生成を回避できる。表面粗さを3〜15μmにすることによってトナーのブレード固着をより少なくすることが可能である。現像ローラでのマイクロゴム硬度が30゜より小さいと帯電量が少なくなり(比較例1)、逆に55゜より大きくなると微粉トナーの生成量が多くなる(比較例2)ことが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像ローラの断面説明図である。
【図2】現像ローラとその周辺構造をしめす模式図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ
2 導電性シャフト
3 導電性弾性層
4 表面層
10 現像ローラ
11 導電性シャフト
12 導電性弾性層
13 表面層
14 トナー容器
15 非磁性トナー
16 供給ローラ
17 規制部材
18 トナー薄層
19 感光体
20 トナー像

Claims (2)

  1. 導電性シャフトの周りに弾性層、該弾性層上に単または複数の樹脂層を同心円上に積層して構成される現像ローラにおいて、現像ローラのマイクロゴム硬度(A法)が30〜45°の範囲であり、前記現像ローラの弾性層形成後であって樹脂層形成前のマイクロゴム硬度が30°未満であり、前記現像ローラの表面粗さ(Rz)が3〜15μmであることを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記現像ローラの弾性層が
    (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を構成する繰り返し単位が主にオキシアルキレン単位または飽和炭化水素単位からなる重合体と、
    (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含む硬化剤と、
    (C)ヒドロシリル化触媒と、
    (D)導電性付与剤と、
    を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の現像ローラ。
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