JPH08283578A - 導電性ゴムロールおよびその製造方法 - Google Patents

導電性ゴムロールおよびその製造方法

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JPH08283578A
JPH08283578A JP11524895A JP11524895A JPH08283578A JP H08283578 A JPH08283578 A JP H08283578A JP 11524895 A JP11524895 A JP 11524895A JP 11524895 A JP11524895 A JP 11524895A JP H08283578 A JPH08283578 A JP H08283578A
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conductive
layer
rubber roll
conductive layer
elastic
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Tsuneo Oki
恒雄 大木
Takao Shimizu
隆男 清水
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置等の諸条件に依存すること無く種々の装
置に用いることができ、また、印字抜けやムラ等の印字
不良を有効に防止できる導電性ゴムロールを提供する。 【構成】 導電性の軸体1の外周にカーボンブラック等
の導電性付与剤が配合された導電性シリコーンゴム組成
物で弾性導電層2を形成して軸体1と加硫接着した後、
この弾性導電層2の外周面に、加速電圧が100kV〜
300kV、吸収線量が50Mrad〜500Mrad
の加速電圧の照射条件で電子線を照射するして緻密かつ
固い固化層3を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真装置等にお
いて感光体表面の帯電、現像ロールへのトナー供給、感
光体から記録紙への像転写、感光体表面のクリーニング
等に用いられる導電性ゴムロール、およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置にあっては、一般に、帯
電、露光、現像、転写、定着およびクリーニング等の行
程を経て原稿の複写物を得る。周知のように、帯電行程
においては、光導電性を有する感光体の表面に正または
負の均一な電荷を付与し、露光行程においてはレーザー
光やLEDを感光体に照射し(像露光)、感光体表面の
電荷を部分的に除去して静電潜像を形成する。現像行程
においては、感光体表面にトナーを付着させて静電潜像
が顕像化された可視像(トナー像)を形成し、転写行程
において可視像を記録紙(転写紙)に転写し、定着行程
において記録紙を加圧定着して複写物(印刷物)を得
る。クリーニング行程においては、感光体表面の残余の
トナーを除去し、次の画像形成に備える。
【0003】そして、上記帯電行程においてはコロトロ
ンなどによる非接触帯電あるいは導電性ゴムロールによ
る接触帯電で電荷を付与するが、コロトロンによる非接
触帯電ではオゾンの発生や高圧電源設備が必要などの不
利があるため、近年では、導電性ゴムロールによる接触
帯電が普及している。このような導電性ゴムロールとし
ては、従来、金属製の軸体に導電性ゴムの弾性導電層を
組み付けたものが用いられ、この弾性導電層はウレタン
ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン−メチレン共重合
ゴム(EPDM)、アクリロニトリロ・ブタジエン共重
合ゴム(NBR)等の組成物を押出成形等によりロール
状に成形して得られる。
【0004】また、現像行程においてはマグネットロー
ル等による非接触現像あるいは導電性ゴムロールによる
接触現像でトナー像を得るが、マグネットロールによる
非接触現像は装置の大型化を招くという不都合があるた
め、近年では、上述した帯電行程と同様の弾性導電層が
ウレタンゴム等から構成された導電性ゴムロールを用い
る接触現像が多用されている。そして、導電性ゴムロー
ルにより接触現像を行う場合は、この現像用導電性ゴム
ロールへのトナー供給を発泡ゴムロールにより行ってい
る。
【0005】さらに、転写行程においては、記録紙の裏
にコロトロンあるいは導電性ゴムロールを感光体と対向
させて配置し、逆極性に帯電させて記録紙にトナー像を
写し取るが、前述したように、コロトロンの採用はオゾ
ンの発生等の不利があるため、近年では導電性ゴムロー
ルが多用されている。この導電性ゴムロールは、弾性導
電層がウレタンゴム、EPDM、シリコーンゴムあるい
はこれらの発泡ゴム等から構成される。
【0006】またさらに、クリーニング行程において
は、ゴム弾性体ブレードや導電性ゴムロールにより感光
体表面の残存トナーの除去等を行うが、ゴム弾性ブレー
ドは一部のトナーに対する除去効果が劣るという問題が
あり、近年では導電性ゴムロールが多用されている。こ
の導電性ゴムロールも、上述した各ロールと同様に、弾
性導電層がウレタンゴム、シリコーンゴム、EPDMあ
るいはこれらの発泡ゴム等から構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、弾性導
電層がウレタンゴム、NBRまたEPDMからなる導電
性ゴムロールにあっては、弾性導電層に含まれる軟化
剤、可塑剤、プロセスオイルおよび未反応モノマー等の
液状物がその表面に滲み出して感光体やトナーに付着
し、印字抜けやムラ等を引き起こすという問題(以下、
第1の問題と称する)、また、弾性導電層の電気的特性
とトナーに対する電荷付与特性が装置内の温度や湿度等
に強く依存するため、使用することができるトナー、感
光体が限定されるのみならず、使用可能な装置の仕様も
限定されるという問題(以下、第2の問題と称する)も
あった。特に、弾性導電層をウレタンゴムから構成した
導電性ゴムロールにあっては、空気中の水分による加水
分解が発生しやすく、上述した第2の問題も顕著であっ
た。
【0008】一方、上述した第1の問題を解決するた
め、弾性導電層の表層にイソシアネート系の架橋剤によ
る処理を施すこと(便宜上、対策1と称する)、あるい
は、弾性導電層の表面を前記液状物と親和性のない樹脂
(例えば、硬化型フッ素モノマーおよびこれと共重合可
能なモノマーの共重合体等)によりコーティングするこ
と(対策2)、あるいは、加熱や真空処理によって弾性
導電層内の液状物を放散させること(対策3)が提案さ
れ、実用化の試みがなされている。
【0009】しかしながら、上記対策1,2にあって
も、前記第2の問題を有効に解決することはできず、使
用できる感光体等が限定されるという問題が残る。ま
た、対策3にあっては、加熱等の処理に長時間を要し、
生産性が低いという問題があり、さらに、上述したウレ
タンに特有の問題を解決することができない。
【0010】また、弾性導電層がシリコーンゴムからな
る導電性ゴムロールは、前述した第1の問題および第2
の問題を生じることがないものの、特殊な条件下(トナ
ーや感光体の組成等)において、弾性導電層の表面に低
分子量シロキサンやシリコーンオイル等の液状物が滲み
出すことがあり、これら浸出した液状物により印字抜
け、ムラ、カブリ(地汚れ)が生じるという問題があ
る。この発明は、上記各問題に鑑みてなされたもので、
装置等の諸条件に依存すること無く種々の装置に用いる
ことができ、また、印字抜けやムラ等の印字不良を有効
に防止できる導電性ゴムロールを提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、導電性軸体の外周に導電性
シリコーンゴムの弾性導電層を有する導電性ゴムロール
であって、前記弾性導電層の最外周に電子線照射により
形成された固化層を備えるようにした。そして、この導
電性ゴムロールは、弾性導電層と固化層を発泡シリコー
ンゴムから形成する態様(請求項2)に構成することが
できる。
【0012】また、請求項3記載の発明は、導電性軸体
の外周に導電性シリコーンゴムの弾性導電層を有する導
電性ゴムロールの製造方法であって、導電性の軸体の外
周に前記弾性導電層を形成して加硫した後、該弾性導電
層の外周面に、加速電圧が100kV〜300kVで、
吸収線量が50Mrad〜500Mradの加速電圧の
照射条件で電子線を照射して固化層を形成するようにし
た。
【0013】
【作用】請求項1,3記載の発明によれば、弾性導線層
がシリコーンゴムからなるため、装置の温度等に依存す
ることなく電気的特性や電荷付与特性を安定的に維持す
るため、種々のトナーや感光体に対応でき、種々の仕様
の装置に用いることができる。そして、吸収線量が50
Mrad〜500Mrad(望ましくは、150Mra
d〜300Mrad)、加速電圧が100kV〜300
kV(望ましくは、150kV〜250kV)の条件で
弾性導電層の外周面に電子線を照射し、弾性導電層には
最外層に電子線照射により重合固化した固化層が形成さ
れるため、弾性導電層の表面に低分子量シロキサンやシ
リコーンオイル等の液状物が滲み出すことが無く、印字
抜け、ムラ、カブリ(地汚れ)等の印字不良の発生が防
止できる。
【0014】すなわち、吸収線量が50Mradより低
い場合、あるいは、加速電圧が100kVより低い場合
は低分子量シロキサンやシリコーンオイル等の液状物の
滲み出しを確実に防止することが困難で印字不良を生じ
るおそれがあり、また、吸収線量が500Mradより
高い場合、あるいは、加速電圧が300kVより高い場
合は耐久性が低下して長期間にわたって使用した時に印
字濃度の低下等の不都合が発生しやすいが、これらの不
都合は上述した条件で電子線照射を行うことで解消され
る。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1はこの発明の一実施例にかかる導電性ゴム
ロールの横断面図であり、図中、1は軸体、2は弾性導
電層、3は固化層を示す。
【0016】軸体1は、導電性を有し、電子写真装置に
組み込まれた状態では、駆動装置に連結されて回転駆動
され、また、電気的に接地、あるいは、回路と接続され
てバイアス電圧を印加される。この軸体1は、鉄、アル
ミニウム(合金)や真鍮等の導電性金属の芯金、あるい
は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂で形成された軸状部材
に導電性のめっきを施したもの、あるいは、カーボンブ
ラックや金属粉等の導電性付与剤を配合した樹脂から軸
状に成形したもの等が用いられる。
【0017】弾性導電層2は、導電性と弾性を有し、軸
体1に一体に固着される。この弾性導電層2は、シリコ
ーンゴム組成物に導電性付与剤を所定の割合で配合し、
架橋剤で架橋したもので、101 〜1010Ω・cm程度
の体積固有抵抗を有するものが用いられる。シリコーン
ゴム組成物としてはジメチルシリコーン生ゴム、メチル
ビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルシリコーン生
ゴム、フルオロシリコーン生ゴム等が、また、導電性付
与剤としては煙霧質シリカ、カーボンブラック、金属粉
末、金属酸化物等が、架橋剤としてはパーオキサイドや
白金触媒等が用いられる。後述するが、この弾性導電層
2は、押出成形、注型成形あるいは圧縮成形等によりロ
ール状に成形される。
【0018】固化層3は、弾性導電層2の外周面に所定
の条件で電子線を照射して形成される。後にも述べる
が、所定の条件としては、100KV〜300KV、好
ましくは150KV〜250KVの加速電圧、また、5
0Mrad〜500Mrad、好ましくは150Mra
d〜300Mradの吸収線量が採用される。
【0019】この導電性ゴムロールは以下に述べるよう
にして製造される。先ず、軸体1と上記シリコーン組成
物を押出機でクロスヘッドを用いて一体分出しした後、
ギアーオーブンあるいはIR(赤外線)炉で加熱して弾
性導電層2を成形する。なお、この弾性導電層2は、軸
体1を成形金型内にセットした後、該金型内に前記シリ
コーン組成物を注入して常温あるいは加熱して加硫する
ことで、あるいは、軸体1とシリコーン組成物を金型内
で同時に加熱、圧縮して成形することも可能である。ま
た、成形された弾性導電層2を接着剤やボルトによる締
着等で軸体1に固定することも可能である。さらに、上
記弾性導電層2は成形後にギヤーオーブン等を用いて二
次加硫を行い、物性の安定化を図ることもできる。
【0020】次に、軸体1と一体に成形された弾性導電
層2の外周面を、円筒研削盤、ショットブラスター、サ
ンドブラスター、ラッピング機、バフ等を用いて表面処
理を行う。なお、この表面処理は省略することも可能で
ある。
【0021】この後、上記軸体1と一体化した弾性導電
層2の外周面にカーテン型電子線照射機や走査型電子線
照射機等を用いて電子線を照射し、導電性ゴムロールが
完成する。この電子線の照射は、吸収線量が50Mra
d〜500Mrad、好ましくは、150Mrad〜3
00Mradで、加速電圧が100KV〜300KV、
好ましくは150KV〜250KVの条件で行う。な
お、その他の条件、例えば、雰囲気や照射時間等は任意
に定めることができ、例えば、雰囲気としては真空、あ
るいは空気や窒素気流中で行うことも可能である。
【0022】この実施例の導電性ゴムロールは、前述し
たように、電子写真装置に組み付けられ、その帯電、露
光、現像、転写、定着およびクリーニング等の行程に用
いられる。例えば、帯電行程においては、感光体表面に
均一な電荷を付与するために、導電性ゴムロールはその
外周面を感光体に接触させるが、導電性ゴムロールの最
外周には緻密かつ硬い固化層3が形成されているため、
低分子量シロキサンやシリコーンオイルが表面に滲み出
すことが無く、印字抜け等の印字不良の発生が防止され
る。
【0023】また、この導電性ゴムロールは、弾性導電
層2と固化層3がシリコーンゴム組成体から構成される
ため、電気的特性や電荷付与特性を周囲の温度(装置内
温度)等に影響されること無く安定的に保持できる。こ
のため、種々のトナー、また、種々の感光体に対応で
き、高い汎用性が得られる。
【0024】図2はこの発明の他の実施例にかかる導電
性ゴムロールの横断面図である。この実施例は、弾性導
電層2と固化層3を発泡シリコーンゴムから構成したも
のであり、他の構成は上述した実施例と同様である。こ
の実施例も、上述した実施例と同様に、軸体1に一体に
弾性導電層2を発泡シリコーンゴムで形成した後、この
弾性導電層2の外周面に電子線を照射して固化層3を形
成する。
【0025】この実施例にかかる導電性ゴムロールも、
電子写真装置に組み込まれ、その帯電、露光、現像、転
写、定着およびクリーニング等の行程、特に、現像、転
写、クリーニングに用いられるが、弾性導電層2と固化
層3が発泡シリコーンゴムからなるため装置の温度等に
影響を受けること無く安定した電気的特性を保持でき、
また、最外層に緻密かつ固い固化層3を有するため印字
不良の原因となる低分子量シロキサン等の滲出を防止で
きる。
【0026】次に、この発明のより具体的な実験例を説
明する。 ・ 実験例1(図1の実施例に対応) 先ず、導電性の軸体1として硫黄快削鋼(JIS SU
M22)にニッケル無電解めっきを施した直径10cm
のシャフトを用い、このシャフトにシリコーン系プライ
マー プライマーNo.16(信越化学(株)製商品
名)を塗布し、これをギアーオーブン中で150°Cの
温度にて10分間焼き付け処理を実施した。
【0027】また、導電性シリコーンゴム組成物として
は、有機過酸化物反応型のシリコーン生ゴム KE−7
8VBS(信越化学(株)製商品名)100重量部に、
カーボンブラック サーマルブラック(旭カーボン
(株)製商品名)10重量部、煙霧質シリカ系充填材
アエロジル200(日本アエロジル(株)製商品名)2
5重量部を添加し、加圧ニーダで混練してシリコーンゴ
ム組成物を調整した。次に、このシリコーンゴム組成物
に有機過酸化物系加硫剤 C−8(信越化学(株)製商
品名)2.0重量部を添加した後、内径20mmの円筒
型キャビティーを有する圧縮成形金型にて、175度C
の温度で10分間加熱して上述したシャフトと加硫接着
した。その後、ギヤーオーブン中で200°C、7時間
二次加硫を行い、円筒研削盤で研磨し、直径18cmの
ロール(弾性導電層)とした。
【0028】次いで、カーテン型電子線処理装置を用
い、試験例1から試験例26についてそれぞれ以下に記
載する表1,2,3,4に示す条件で電子線を照射し
(固化層3の形成)、電子写真式プリンター用の現像ロ
ール(導電性ゴムロール)とした。なお、表1,2,
3,4中の電子線照射厚(固化層3の厚さに相当)は、
加速電圧と被照射物の密度の関数として表されるが、本
実験例1では光学顕微鏡により未照射物との比較におい
て計測した。
【0029】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0030】そして、上記試験例1から試験例26の現
像ロールをそれぞれ電子写真式プリンターに装着し、初
期および連続印字(6000枚印字)試験を実施し、同
時に、現像ロールの表面の顕微鏡観察を行い、また、感
光体に現像ロールを片側にそれぞれ2kgづつ合計4k
gの荷重を与えて圧接し、この状態で環境試験機内に5
5°C、80%RHの環境下に120時間放置した後、
感光体のみを上記プリンタに装着して網点印字を実施
し、感光体との接着および白ヌケの有無を観察した。こ
れらの結果は上記表中に記載されるとおりで、本発明に
かかるものは良好な結果が得られ判定も合格(OK)で
あった。
【0031】・ 実験例2(図2の実施例に対応) 導電性軸体1として硫黄快削鋼(JIS SUM22)
にニッケル無電解めっきを施した直径8mmのシャフト
を用い、このシャフトにシリコーン系プライマー プラ
イマーNo.16(信越化学(株)製商品名)を塗布
し、ギヤーオーブン中で150°Cの温度にて10分間
焼き付け処理を実施した。
【0032】また、導電性シリコーンゴム組成物として
は、有機過酸化物反応型のシリコーン生ゴム KE−7
8VBS(信越化学(株)製商品名)100重量部に、
カーボンブラック サーマルブラック(旭カーボン
(株)製商品名)12重量部、煙霧質シリカ系充填材
アエロジル200(日本アエロジル(株)製商品名)2
5重量部を添加し、加圧ニーダで混練してシリコーンゴ
ム組成物を調整した。次に、このシリコーンゴム組成物
に発泡剤 KE−P13(信越化学(株)製商品名)
2.5重量部、有機過酸化物系加硫剤 C−3(信越化
学(株)製商品名)2.0重量部、白金系触媒 C−1
9A(信越化学(株)製商品名)0.5重量部およびハ
イドロジェンシロキサン C−19B(信越化学(株)
製商品名)2.5重量部を添加した後、押出機で上記シ
ャフトと一体に予備成形した。続いて、ギヤーオーブン
中で、200°C、10時間加硫を行い、円筒研削盤で
直径16mmの導電性発泡シリコーンゴムロールとした
(弾性導電層の成形)。
【0033】次いで、カーテン型電子線処理装置を用
い、上述した実験例1と同様に、試験例1から試験例2
6についてそれぞれ以下に記載する表5,6,7,8に
示す条件で電子線を照射し(固化層3の形成)、電子写
真式プリンター用の現像ロール(導電性ゴムロール)と
した。表5,6,7,8に示すように、この実験例2に
おいても、本発明にかかるものは優れ、判定も合格であ
った。
【0034】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、弾性導線層がシリコーンゴムからなるため、装置の
温度等に依存することなく電気的特性や電荷付与特性を
安定的に維持するため、種々のトナーや感光体に対応で
き、高い汎用性が得られる。そして、吸収線量が50M
rad〜500Mrad、加速電圧が100kV〜30
0kVの条件で電子線を弾性導電層に照射し、弾性導電
層には最外層に電子線照射により重合固化した固化層が
形成されるため、弾性導電層の表面に低分子量シロキサ
ンやシリコーンオイル等の液状物が滲み出すことが無
く、印字抜け、ムラ、カブリ(地汚れ)等の印字不良の
発生が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる導電性ゴムロール
の横断面図である。
【図2】この発明の他の実施例にかかる導電性ゴムロー
ルの横断面図である。
【符号の説明】
1 軸体 2 弾性導電層 3 固化層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性軸体の外周に導電性シリコーンゴ
    ムの弾性導電層を有する導電性ゴムロールであって、前
    記弾性導電層の最外周に電子線照射により形成された固
    化層を備えることを特徴とする導電性ゴムロール。
  2. 【請求項2】 前記弾性導電層が導電性発泡シリコーン
    ゴムである請求項1記載の導電性ゴムロール。
  3. 【請求項3】 導電性軸体の外周に導電性シリコーンゴ
    ムの弾性導電層を有する導電性ゴムロールの製造方法で
    あって、導電性の軸体の外周に前記弾性導電層を形成し
    て加硫した後、該弾性導電層の外周面に、加速電圧が1
    00kV〜300kVで、吸収線量が50Mrad〜5
    00Mradの加速電圧の照射条件で電子線を照射して
    固化層を形成することを特徴とする導電性ゴムロールの
    製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131415A (ja) * 1999-07-19 2001-05-15 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd シリコーンゴムスポンジ形成性組成物、シリコーンゴムスポンジおよびシリコーンゴムスポンジの製造方法
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