JP2015085271A - シリコーンエアーバッグの製造方法及び耐ブロッキング性向上方法 - Google Patents

シリコーンエアーバッグの製造方法及び耐ブロッキング性向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維等からなる基布に対する接着性及び耐ブロッキング性に優れたゴムコーティング層を有するエアーバッグの簡便な製造方法及び耐ブロッキング性の向上方法を提供する。
【解決手段】基布の少なくとも一方の表面に、
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有し、分子中に他の官能基を含有しないオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)接着性向上剤: 0.1〜10質量部
を含有してなる液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を塗布し、30〜300Mradの合計電子ビーム線量を照射することにより、該液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を電子ビームで架橋させて硬化することを特徴とするシリコーンエアーバッグの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維等からなる基布に対する接着性、耐ブロッキング性等に優れた液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を電子ビームで架橋、硬化して得られるゴムコーティング層を有するシリコーンエアーバッグの製造方法に関するものであり、更に詳しくは、電子線成形装置にて30〜300Mradの合計電子ビーム線量を照射して液状シリコーンゴムコーティング剤組成物の架橋、成型を行うシリコーンエアーバッグの製造方法、及びこの方法により製造することからなるシリコーンエアーバッグの耐ブロッキング性を向上する方法に関するものである。
従来、繊維等からなる基布の表面上にゴム被膜を形成することを目的としたシリコーンゴムコーティング布は、シリコーンゴム特有のベタツキ感が残るため、コーティング後のカッティング時や縫製時の作業性が著しく悪かった。その改善策として、付着性、滑り性等に富んだタルク等の粉体をゴム表面に打粉している。しかし、この方法は、コストが高い上に、粉塵により人体に悪影響を及ぼす危険性もある。また、粉体をゴムコーティング布の表面に付着させているだけであるので、粉体が取れやすく、安定して効力を発揮できない。
これらの問題を解決するために、以下の組成物が提案されている。例えば、ゴムコーティング組成物に、平均粒径が0.5〜20μmの水酸化アルミニウム、マイカ、ジメチルシルセスキオキサン、カーボン、ポリアミド及びポリフッ化エチレンからなる群から選ばれる無機系化合物又は有機系化合物の粉体を添加してなるゴムコーティング布用コーティング組成物(特許第3379839号公報:特許文献1);ゴムコーティング組成物に、天然乾性油、変性天然乾性油、液体ジエン化合物又は不飽和脂肪酸エステル類から選択した乾性油化合物を添加してなる低粘着性のゴムコーティング布用コーティング組成物(特開2000−191915号公報:特許文献2);ゴムコーティング組成物に平均粒径が10〜300μmのアルミノシリケート中空粉体、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、プラスチックバルーン、シリコーンレジン中空粉体等の中空粉体、アルミナ粉体、ガラス粉体、プラスチック粉体等を添加してなるゴムコーティング膜表面の粘着性が少ないゴムコーティング布用コーティング組成物(特開2000−303022号公報:特許文献3);ゴムコーティング組成物にBET比表面積が平均150〜250m2/gであり、平均粒径が20μm以下である湿式シリカを添加してなる粘着性の低減されたゴムコーティング布用コーティング組成物(特開2001−59052号公報:特許文献4)等が提案されている。
しかし、いずれの組成物も硬化後の作業性は改善されたものの、繊維等からなる基布に対する接着性、ゴム強度等の諸特性を保持しながら、ベタツキ感のない、即ち耐ブロッキング性をも満足する硬化物となるものではなかった。
そこで、耐ブロッキング性を向上させる手段として、上記液状シリコーンエアーバッグの架橋方法の検討を行った。スプレー、ディッピング、バーコート等によりエアーバッグ基布へコートを行い、50〜500℃の雰囲気に設定し、温風によるHAV成型(Hot Air Vulcanization)にて数秒〜30分程度保持させて架橋し、コート布を作製した。
しかしながら、温風による50〜300℃でのHAV成型では、架橋させたコート布が耐ブロッキング性に劣り、300℃を超える高温でのHAV成型では、耐ブロッキング性にはやや優れるものの十分でなく、逆にエアーバッグ基布が熱で縮んでしまったり、よじれてしまったりする現象が発生し、良好な耐ブロッキング性を有するエアーバッグを得ることは困難であった。
特許第3379839号公報 特開2000−191915号公報 特開2000−303022号公報 特開2001−59052号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、繊維等からなる基布に対する接着性及び耐ブロッキング性に優れたゴムコーティング層を有するエアーバッグの簡便な製造方法及び耐ブロッキング性の向上方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために、ゴムコーティング層の硬化方法に関して種々検討した結果、液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を架橋させる際に、30〜300Mradの合計電子ビーム線量の電子ビームを照射させることにより、短時間に架橋させることが可能であり、また前記方法により架橋されたシリコーンゴムは、接着性及び耐ブロッキング性にも優れることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
30〜300Mradの合計電子ビーム線量の電子ビームを照射した液状シリコーンゴムコーティング剤組成物の硬化物は、圧熱風架橋(HAV架橋)に比べて表面架橋性が良好で、タック感がなく、短時間で液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を架橋することが可能で、低タックで耐ブロッキング性が良好な表面状態を有する。
従って、本発明は、下記に示すシリコーンエアーバッグの製造方法及び耐ブロッキング性向上方法を提供する。
〔1〕
基布の少なくとも一方の表面に、
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有し、分子中に他の官能基を含有しないオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)接着性向上剤: 0.1〜10質量部
を含有してなる液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を塗布し、30〜300Mradの合計電子ビーム線量を照射することにより、該液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を電子ビームで架橋させて硬化することを特徴とするシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔2〕
(B)接着性向上剤が、ケイ素原子に結合したアルケニル基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したエポキシ基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したアクリロキシ基又はメタクリロキシ基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したアルコキシシリル基、ケイ素原子に結合したアルコキシ基、エステル構造、ウレタン構造、エーテル構造、イソシアネート基、及びケイ素原子に結合した水素原子からなる群から選ばれる少なくとも2種の官能基を有するオルガノシラン及びケイ素原子数3〜100の直鎖状、環状又は分岐鎖状のシロキサンオリゴマー、トリアリルイソシアヌレートの(アルコキシ)シリル変性物及びそのシロキサン誘導体から選ばれる窒素含有有機ケイ素化合物、分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個のエステル基とを有する有機酸アリルエステルから選ばれる非ケイ素有機化合物、有機チタニウム化合物、及び有機ジルコニウム化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上である〔1〕記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔3〕
(B)接着性向上剤が、エポキシ当量が100〜5,000g/molの有機ケイ素化合物、ケイ素原子結合アルケニル基及び/又はケイ素原子結合水素原子とケイ素原子結合アルコキシ基を1分子中にそれぞれ1個以上有する有機ケイ素化合物、有機チタニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、及び窒素含有有機ケイ素化合物から選ばれる1種又は2種以上である〔2〕記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔4〕
液状シリコーンゴムコーティング剤組成物が、更に1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有し、分子中に他の官能基を含有しないオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有してなる〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔5〕
液状シリコーンゴムコーティング剤組成物が、更に付加反応触媒を含有してなる〔4〕に記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔6〕
液状シリコーンゴムコーティング剤組成物が、有機溶剤を含まないものである〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔7〕
シリコーンエアーバッグが、カーテンエアーバッグである〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔8〕
電子線成形装置にて電子ビームを照射するものである〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
〔9〕
〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法によりシリコーンエアーバッグを製造することからなるシリコーンエアーバッグの耐ブロッキング性を向上する方法。
本発明の液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を特定電子ビーム線量の電子ビームにて架橋することにより得られる硬化物は、繊維に対する接着性、耐ブロッキング性に優れるだけでなく、ゴム特有のベタツキ感が軽減され手触り感が良好であり、かつ縫製時の作業性にも優れている。また、該組成物は、塗工性にも優れており、更に溶剤に希釈しなくても使用することができるので環境にも優しい。この硬化物からなるゴムコーティング層を有するエアーバッグは、該ゴムコーティング層が剥がれにくいために、インフレーターガスの漏れが生じ難く、膨張時間の持続性にも優れている。
以下、本発明について詳細に説明する。
<液状シリコーンゴムコーティング剤組成物>
本発明で使用される液状シリコーンゴムコーティング剤組成物は、以下の(A)、(B)成分を含有してなるものである。
−(A)オルガノポリシロキサン−
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、本発明で使用する液状シリコーンゴムコーティング剤組成物の主剤(ベースポリマー)となる成分であり、平均で、1分子中に少なくとも2個(通常、2〜50個)、好ましくは2〜20個のケイ素原子に結合したアルケニル基(以下、「ケイ素原子結合アルケニル基」という)を含有すると共に、分子中に他の官能基を含有しないものである。
前記ケイ素原子結合アルケニル基は、炭素原子数が、通常、2〜8、好ましくは2〜4のものである。その具体例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。
このケイ素原子結合アルケニル基のオルガノポリシロキサン分子中における結合位置は、分子鎖末端であっても、分子鎖非末端(即ち、分子鎖側鎖)であっても、あるいはこれらの両方であってもよい。
本成分のオルガノポリシロキサン分子中において、前記ケイ素原子結合アルケニル基以外のケイ素原子に結合した有機基(以下、「ケイ素原子結合有機基」という)は、脂肪族不飽和結合を有しないものであれば特に限定されず、例えば、非置換又は置換の、炭素原子数が、通常、1〜12、好ましくは1〜10の、一価炭化水素基等が挙げられる。この非置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部が塩素原子、フッ素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換された、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられ、好ましくはアルキル基、アリール基であり、より好ましくはメチル基、フェニル基である。
本成分中、前記ケイ素原子結合アルケニル基の含有量は、本成分中の全ケイ素原子結合有機基に対して、好ましくは0.001〜10モル%、特に好ましくは0.01〜5モル%である。
本成分のオルガノポリシロキサンの分子構造は、特に限定されず、例えば、直鎖状、一部分岐した直鎖状、環状、分岐鎖状等が挙げられるが、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された、直鎖状ジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
本成分の25℃における粘度は、硬化物の繊維に対する接着性、ゴム強度、耐ブロッキング性等の物理的特性や作業性がより優れたものとなるので、好ましくは100〜500,000mPa・s、特に好ましくは300〜100,000mPa・sである。なお、本発明において、粘度は回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型)により測定した値である(以下、同じ)。
また(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、上記と同様の理由により、通常、平均重合度が50〜1,500、好ましくは100〜1,100程度であることが望ましい。なお、本発明において、平均重合度(又は平均分子量)は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)等を展開溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析における重量平均重合度(又は重量平均分子量)等として測定することができる(以下、同じ)。
本成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成式(1):
1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は脂肪族不飽和結合を有しない非置換又はハロゲン置換等の置換の一価炭化水素基であり、R2はアルケニル基であり、aは1.7〜2.1の数、bは0.00001〜0.1の数であり、但し、a+bは1.8〜2.2を満たす。)
で表されるものが挙げられる。
上記平均組成式(1)中、R1で表される脂肪族不飽和結合を有しない非置換又はハロゲン置換等の置換の一価炭化水素基は、炭素原子数が、通常、1〜12、好ましくは1〜10のものである。その具体例としては、前記ケイ素原子結合アルケニル基以外のケイ素原子結合有機基として例示したものが挙げられ、全R1のうち90モル%以上、特には全てのR1がメチル基であることが好ましい。
2で表されるアルケニル基は、炭素原子数が、通常、2〜8、好ましくは2〜4のものである。その具体例としては、前記ケイ素原子結合アルケニル基として例示したものが挙げられる。
aは1.9〜2.0の数であることが好ましく、bは0.0001〜0.05の数であることが好ましく、a+bは1.95〜2.05、特には1.98〜2.02を満たすことが好ましい。
本成分のオルガノポリシロキサンの具体例としては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジビニルメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジビニルメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、式:R1 3SiO1/2(式中、R1は上記の通りであり、以下、同じ)で表されるシロキサン単位と式:R1 22SiO1/2(式中、R2は上記の通りであり、以下、同じ)で表されるシロキサン単位と式:R1 2SiOで表されるシロキサン単位と少量の式:SiO2で表されるシロキサン単位とからなるオルガノシロキサン共重合体、式:R1 3SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:R1 22SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO2で表されるシロキサン単位とからなるオルガノシロキサン共重合体、式:R1 22SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:R1 2SiOで表されるシロキサン単位と少量の式:SiO2で表されるシロキサン単位とからなるオルガノシロキサン共重合体、式:R12SiOで表されるシロキサン単位と少量の式:R1SiO3/2で表されるシロキサン単位もしくは少量の式:R2SiO3/2で表されるシロキサン単位とからなるオルガノシロキサン共重合体、これらのオルガノポリシロキサンの2種以上からなる混合物等が挙げられる。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
−(B)接着性向上剤−
本発明に用いられる(B)接着性向上剤は、エアーバッグ用の合成繊維織物基材、不織布基材、熱可塑性樹脂のシート状基材又はフィルム状基材等に対する、液状シリコーンゴムコーティング剤組成物の硬化物(ゴムコーティング層)の接着性を向上させるための成分である。この接着性向上剤は、硬化物の自己接着性を向上させることができるものであれば特に限定されない。その具体例としては、ケイ素原子に結合したアルケニル基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したエポキシ基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したアクリロキシ基又はメタクリロキシ基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したアルコキシシリル基、ケイ素原子に結合したアルコキシ基、エステル構造、ウレタン構造、エーテル構造、イソシアネート基、及びケイ素原子に結合した水素原子からなる群から選ばれる少なくとも2種の官能基を有するオルガノシラン及びケイ素原子数3〜100の直鎖状、環状又は分岐鎖状のシロキサンオリゴマー、トリアリルイソシアヌレートの(アルコキシ)シリル変性物及びそのシロキサン誘導体から選ばれる窒素含有有機ケイ素化合物などの有機ケイ素化合物や、分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個のエステル基とを有する有機酸アリルエステルから選ばれる非ケイ素有機化合物、有機チタニウム化合物、及び有機ジルコニウム化合物等が挙げられ、中でも、1分子中に官能基を少なくとも1種有するものが好ましく、2種以上有するものがより好ましい。
有機ケイ素化合物としては、例えば、ケイ素原子に結合したビニル基、アリル基等のアルケニル基;γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基等の、アルキレン基等の炭素原子を介してケイ素原子に結合したエポキシ基;γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基等の、アルキレン基等の炭素原子を介してケイ素原子に結合したアクリロキシ基やメタクリロキシ基;アルキレン基等の炭素原子を介してケイ素原子に結合したトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基等のアルコキシシリル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のケイ素原子に直接結合したアルコキシ基;エステル構造、ウレタン構造、エーテル構造、イソシアネート基;及びケイ素原子に結合した水素原子からなる群から選ばれる少なくとも2種の官能基を有する、オルガノシラン及びケイ素原子数3〜100、好ましくは3〜50、より好ましくは5〜20の、直鎖状、環状又は分岐鎖状のシロキサンオリゴマー、トリアリルイソシアヌレートの(アルコキシ)シリル変性物、そのシロキサン誘導体(即ち、該トリアリルイソシアヌレートのアルコキシシリル変性物の加水分解縮合物)から選ばれる窒素含有有機ケイ素化合物などの有機ケイ素化合物等が挙げられ、中でも、官能基を1分子中に2種以上有するものが好ましい。但し、分子中に、上記例示の官能基のうち、ケイ素原子結合アルケニル基のみを平均2個以上有するシロキサンオリゴマー(即ち、(A)成分に該当するもの)を除く。
このような有機ケイ素化合物の具体例としては、下記に示す化合物が挙げられる。
Figure 2015085271
Figure 2015085271
Figure 2015085271
(上記式中、n=0〜100の整数である。)
本成分の接着性向上剤が、前記官能基として分子中にエポキシ基を有する有機ケイ素化合物である場合には、該有機ケイ素化合物のエポキシ当量は、好ましくは100〜5,000g/mol、より好ましくは150〜3,000g/molである。エポキシ当量がかかる範囲を満たすと、組成物は粘度が良好なものとなり、硬化物はより優れた接着性を有するものとなる。
非ケイ素系有機化合物としては、例えば、1分子中に1個のアルケニル基と少なくとも1個のエステル基とを有する有機酸アリルエステル等が挙げられる。有機酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸等の不飽和カルボン酸;安息香酸、フタル酸、ピロメリト酸等の芳香族カルボン酸;酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ラウリン酸等の飽和脂肪酸等が挙げられる。これらの有機酸を含む有機酸アリルエステルとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸等の不飽和カルボン酸等のアリルエステル;安息香酸アリルエステル、フタル酸ジアリルエステル、ピロメリト酸テトラアリルエステル等の芳香族カルボン酸アリルエステル;酢酸アリルエステル、プロピオン酸アリルエステル、酪酸アリルエステル、吉草酸アリルエステル、ラウリン酸アリルエステル等の飽和脂肪酸アリルエステル等が挙げられる。
また、接着促進のための縮合助触媒として作用する有機チタニウム化合物、有機ジルコニウム化合物を用いることができ、上記成分の具体例としては、例えば、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド、チタンテトラオクチルオキシド(チタン酸オクチル)等の有機チタン酸エステル、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラアセチルアセトネート等の有機チタンキレート化合物等のチタン系縮合助触媒(チタニウム化合物)、ジルコニウムテトラノルマルプロポキシド、ジルコニウムテトラノルマルブトキシド等の有機ジルコニウムエステル、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムモノブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等の有機ジルコニウムキレート化合物等のジルコニウム系縮合助触媒(ジルコニウム化合物)が挙げられる。上記成分は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本成分の接着性向上剤は、上記で例示した中でも、特に、エポキシ当量が100〜5,000g/molの有機ケイ素化合物、ケイ素原子結合アルケニル基及び/又はケイ素原子結合水素原子とケイ素原子結合アルコキシ基を1分子中にそれぞれ1個以上有する有機ケイ素化合物、有機チタニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、窒素原子を1分子中に1個以上含有する有機ケイ素化合物、あるいはこれらの組み合わせが好ましい。
(B)成分の接着性向上剤は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが必要であり、好ましくは0.5〜5質量部である。この配合量が0.1質量部未満である場合には、硬化物は十分な接着性を有しないことがあり、この配合量が10質量部を超える場合には、コスト的に高いものとなり、不経済である。
−任意成分−
本発明の液状シリコーンゴムコーティング剤組成物には、上記(A)、(B)成分以外にも、必要に応じて、以下の成分を配合してもよい。これらの任意成分は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
−オルガノハイドロジェンポリシロキサン−
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(A)成分との付加硬化反応において、架橋剤として作用し、更に硬化物に接着性を付与する成分である。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、平均で、1分子中に少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個、より好ましくは上限が500個、更に好ましくは上限が200個、特に好ましくは上限が100個のケイ素原子に結合した水素原子(以下、「ケイ素原子結合水素原子」(即ち、SiH基又はヒドロシリル基)という)を有すると共に、分子中に他の官能基を含有しないものであって、特に、分子中に脂肪族不飽和結合を有しないものである。
本成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン分子中におけるケイ素原子結合水素原子の結合位置は、分子鎖末端であっても、分子鎖非末端であっても、あるいはこれらの両方であってもよい。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサン分子中において、前記ケイ素原子結合水素原子以外のケイ素原子結合有機基は、特に限定されないが、脂肪族不飽和結合を有しないものであり、例えば、非置換又は置換の炭素原子数が、通常1〜10、好ましくは1〜6の一価炭化水素基等が挙げられる。その具体例としては、(A)成分の説明において、前記ケイ素原子結合アルケニル基以外のケイ素原子結合有機基として例示したものが挙げられる。
本成分中、前記ケイ素原子結合水素原子の含有量は、本成分中の全ケイ素原子結合有機基と全ケイ素原子結合水素原子との合計に対して、好ましくは0.1〜60モル%、特に好ましくは1〜50モル%である。
本成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は特に限定されず、従来製造されているものを用いることができ、例えば、直鎖状、環状、分岐鎖状、三次元網状構造(樹脂状)等が挙げられ、直鎖状又は環状が好ましい。
本成分の25℃における粘度は、硬化物の繊維に対する接着性、ゴム強度、耐ブロッキング性等の物理的特性や作業性がより優れたものとなるので、好ましくは0.1〜5,000mPa・s、より好ましくは0.5〜1,000mPa・s、特に好ましくは5〜500mPa・sの範囲を満たす、室温(25℃)で液状である範囲が望ましい。かかる粘度を満たす場合には、オルガノハイドロジェンポリシロキサン1分子中のケイ素原子数(又は重合度)は、通常、2〜1,000個、好ましくは3〜300個、より好ましくは4〜150個である。
本成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成式(2):
3 cdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R3は非置換又はハロゲン置換等の置換の一価炭化水素基であり、cは0.7〜2.1の数であり、dは0.001〜1.0の数であり、但し、c+dは0.8〜3.0を満たす。)
で表されるものが挙げられる。
上記平均組成式(2)中、R3で表される非置換又はハロゲン置換等の置換の一価炭化水素基は、炭素原子数が、通常、1〜10、好ましくは1〜6のものである。この一価炭化水素基は、アルケニル基等の脂肪族不飽和結合を有しないものである。この非置換又は置換の一価炭化水素基の具体例としては、(A)成分の説明において、前記ケイ素原子結合アルケニル基以外のケイ素原子結合有機基として例示したものが挙げられる。
cは1.0〜2.0の数であることが好ましく、dは0.01〜1.0の数であることが好ましく、c+dは1.0〜2.5を満たすことが好ましい。
本成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの具体例としては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン環状共重合体、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、式:(CH32HSiO1/2で表されるシロキサン単位と式:(CH33SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO4/2で表されるシロキサン単位とからなる共重合体、式:(CH32HSiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO4/2で表されるシロキサン単位とからなる共重合体や、これら例示化合物においてメチル基の一部又は全部を他のアルキル基やフェニル基で置換したもの、これらのオルガノポリシロキサンの2種以上からなる混合物等が挙げられる。
中でも、(1)脂肪族不飽和結合を有しない、分子鎖両末端が、式:R3 3SiO1/2(式中、R3は独立に上記の通りである。以下、同じ)で表されるシロキサン単位で封鎖され、主鎖が式:R3HSiO2/2で表されるシロキサン単位の繰り返しからなる、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(2)脂肪族不飽和結合を有しない、分子鎖両末端が独立に、式:R3 3SiO1/2で表されるシロキサン単位又は式:R3 2HSiO1/2で表されるシロキサン単位で封鎖され、主鎖が式:R3 2SiO2/2で表されるシロキサン単位と式:R3HSiO2/2で表されるシロキサン単位とのランダムな繰り返しからなる、ジオルガノシロキサン・オルガノハイドロジェンシロキサン共重合体とを併用したものが好ましい。具体的には、(1)分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンと、(2)分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基又はジメチルハイドロジェンシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体とを併用したものが好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、以下の通りである。本発明の組成物は、(A)成分以外のケイ素原子結合アルケニル基を有する成分及び/又はオルガノハイドロジェンポリシロキサン成分以外のケイ素原子結合水素原子を有する成分を含有することもできる。そこで、組成物全体中のケイ素原子結合アルケニル基の合計1モルに対して、組成物全体中のケイ素原子結合水素原子の合計が0〜7モルとなる量であることが必要であり、好ましくは0〜6モルとなる量であるが、特には、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して、オルガノハイドロジェンポリシロキサン成分中のケイ素原子結合水素原子が0〜7モル、とりわけ0〜5モルとなる量である。これは、該ケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して該ケイ素原子結合水素原子が、7モルを超える場合には、コーティング膜の接着性、耐ブロッキング性が著しく劣るためである。なお、オルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いる場合は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して、オルガノハイドロジェンポリシロキサン成分中のケイ素原子結合水素原子が0.8モル以上、特には1モル以上となる量で用いることが好ましい。
−付加反応触媒−
付加反応触媒は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基とオルガノハイドロジェンポリシロキサン成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を、進行・促進させるための成分である。この付加反応触媒としては、特に限定されず、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の白金族金属;塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類、ビニルシロキサン又はアセチレン化合物との配位化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属化合物等が挙げられ、好ましくは白金化合物である。
付加反応触媒は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
付加反応触媒の配合量は、触媒としての有効量であればよいが、通常、(A)成分とオルガノハイドロジェンポリシロキサン成分との合計量に対して、白金族金属の質量換算で、0〜1,000ppmであり、好ましくは0〜500ppmであり、より好ましくは0〜100ppmである。この配合量を適切なものとすると、付加反応をより効果的に促進させることができる。なお、付加反応触媒を用いる場合は、(A)成分とオルガノハイドロジェンポリシロキサン成分との合計量に対して、白金族金属の質量換算で0.5ppm以上、特には3ppm以上となる量で用いることが好ましい。
・反応制御剤
反応制御剤は、上記の付加反応触媒に対して硬化反応の反応速度を調節する作用を有する化合物であれば特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。その具体例としては、トリフェニルホスフィン等のリン含有化合物;トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の窒素原子を含有する化合物;硫黄原子を含有する化合物;アセチレンアルコール類等のアセチレン系化合物;ハイドロパーオキシ化合物;マレイン酸誘導体等が挙げられる。
反応制御剤の配合量は、反応制御剤の有する硬化反応の反応速度を調節する作用の度合いがその化学構造により異なるため、使用する反応制御剤ごとの最適な量に調整することが好ましい。最適な量の反応制御剤を配合することにより、組成物は硬化性に優れたものとなる。
・補強性シリカ
本発明の組成物には、更に補強性シリカ微粉末が添加されていることが望ましい。補強性シリカ微粉末は、機械的強度の優れたシリコーンゴムを得るために必要とされるものであるが、この目的のためには、BET法による比表面積が100m2/g以上(通常、100〜500m2/g)であることが好ましく、より好ましくは120〜400m2/gである。比表面積が100m2/g未満であると補強性が十分でなく、ゴム強度が低下してしまう場合がある。
補強性シリカ微粉末としては、煙霧質シリカ(乾式シリカ)、沈殿シリカ(湿式シリカ)、比表面積の高いゲル法シリカ(湿式シリカ)が例示され、特に煙霧質シリカ(BET比表面積が120〜350m2/g)、ゲル法シリカ(BET比表面積が260〜500m2/g)が好ましい。
また、これらの表面を表面処理剤で疎水化処理してもよい。2種以上の表面処理剤を併用する場合には、2種以上を混合してシリカの表面疎水化処理を行ってもよいし、2種以上を分割し、その一部ずつを用いて逐次的に表面疎水化処理を行ってもよい。
これらのシリカは1種単独でも2種以上を併用してもよい。
この補強性シリカ微粉末の添加量は、(A)成分100質量部に対して0〜50質量部であることが好ましく、組成物の流動性を良好に保ち、更に硬化物のゴム強度、作業性、耐ブロッキング性をより優れたものとすることができるので、より好ましくは0〜30質量部である。この配合量が50質量部を超える場合には、組成物の流動性が低下し、硬化物の作業性が悪くなることがある。なお、補強性シリカ微粉末を用いる場合は、(A)成分100質量部に対して5質量部以上、特には10質量部以上用いることが好ましい。
・充填剤
上記した補強性シリカ以外の充填剤としては、無機充填剤及び有機充填剤が挙げられ、例えば、結晶性シリカ、無機中空フィラー、ヒュームド二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、層状マイカ、カーボンブラック、ケイ藻土、ガラス繊維等の無機充填剤;これらをオルガノアルコキシシラン化合物、オルガノクロロシラン化合物、オルガノシラザン化合物、低分子量シロキサン化合物等の有機ケイ素化合物により表面疎水化処理した無機充填剤;オルガノシルセスキオキサン微粉末、有機樹脂製中空フィラー、シリコーンゴムパウダー;シリコーンレジンパウダー等の有機充填剤などが挙げられる。
・その他の成分
その他の成分として、例えば、分子鎖の一方の末端にケイ素原子結合アルケニル基又はケイ素原子結合水素原子を有し、他方の末端がトリアルキルシロキシ基で封鎖された直鎖状ジオルガノポリシロキサンや、分子鎖両末端がトリアルキルシロキシ基で封鎖された直鎖状ジオルガノポリシロキサン等の、1分子中に1個のケイ素原子結合水素原子又は1個のケイ素原子結合アルケニル基を有し、他の官能基を有しないオルガノポリシロキサン;ケイ素原子結合水素原子及びケイ素原子結合アルケニル基を有しない非反応性のオルガノポリシロキサン;クリープハードニング防止剤、可塑剤、チクソ性付与剤、顔料、染料、防カビ剤等や、硬化物のゴム強度を向上させるために、例えば、式:R3 3SiO1/2(式中、R3は前記と同じである)で表されるシロキサン単位及び式:SiO4/2で表されるシロキサン単位を含有する、アルケニル基含有あるいは非含有の、三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン等を配合することができる。
更に、本発明の組成物は、有機溶剤を配合することなく好適に用いることができるものであるが、該組成物を各種基材にコーティングする際、コーティング装置等の条件により、トルエン、キシレン等の有機溶剤で該組成物を任意の濃度に希釈してもよい。
−液状シリコーンゴムコーティング剤組成物−
本発明の液状シリコーンゴムコーティング剤組成物は、上記(A)、(B)成分、及び場合によっては任意成分を混合することにより調製することができる。こうして得られた組成物は、エアーバッグ用のコーティング剤として、特にカーテンエアーバッグタイプのエアーバッグ用のコーティング剤として有用である。
本発明の組成物は、室温(25℃)で液状であり、かつ低粘度であることが好ましい。その粘度(25℃)は、好ましくは1,000〜300,000mPa・s、より好ましくは20,000〜90,000mPa・s、特に好ましくは30,000〜80,000mPa・sである。この粘度がかかる範囲を満たすと、エアーバッグの膨張状態が十分な時間持続するだけでなく、組成物のコーティング後に良好なコーティング層表面が得られる。
<電子ビーム照射方法>
本発明においては、上記液状シリコーンゴムコーティング剤組成物の硬化方法として、30〜300Mradの合計電子ビーム線量を照射することにより、好ましくは電子線成形装置にて30〜300Mradの合計電子ビーム線量照射によって硬化させることを特徴とする。
電子線硬化手順としてCB−300型の電子線成形装置(Energy Sciencec、Inc)で電子線硬化を実施した。エアーバッグに使用される基布に上記液状シリコーンゴムコーティング剤組成物をコーティングし、装置の不活性化されたチャンバに通過させる(<50ppm酸素)。その後、不活性化されたチャンバ中で、電子線照射に暴露し、30〜300Mrad、特に50〜200Mradの合計電子ビーム線量を与えることで硬化させることができる。30Mrad未満では、硬化が不十分であり、300Mradより大きい合計電子ビーム線量では、不経済となる。
また、電子線硬化は、バッチ式よりもベルトコンベア式が好ましい。バッチ式は架橋対象物を炉の中に入れるときに一時的にチャンバ内酸素濃度が上昇してしまい、表面架橋性が悪化してしまうおそれがある。
<エアーバッグ>
本発明の組成物の硬化物からなるゴムコーティング層を有するエアーバッグ、好ましくはカーテンエアーバッグとしては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。その具体例としては、ナイロン66、ナイロン6、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維等の合成繊維基材;不織布基材;熱可塑性樹脂シート状又はフィルム状基材等の生地を基布とするエアーバッグ、特にはカーテンエアーバッグ等が挙げられる。
これらのエアーバッグに対して、本発明の組成物をコーティングする方法としては、特に限定されず、常法を採用することができる。ゴムコーティング層を形成するためにエアーバッグ(基布)表面に塗布する組成物の量は、硬化状態で、通常10〜150g/m2であり、好ましくは15〜80g/m2であり、より好ましくは20〜60g/m2である。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明について具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を何ら制限するものではない。なお、「部」とは「質量部」を表し、粘度は25℃における回転粘度計による測定値である。また、実施例中で用いた接着性向上剤(i)、(ii)は、下記化学式で表される構造を有するものである。
・接着性向上剤(i)[エポキシ当量:238g/mol]
Figure 2015085271
・接着性向上剤(ii)
Figure 2015085271
[実施例1]
粘度が1,000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40部、粘度が5,000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン40部、主鎖のジオルガノシロキサン単位中にビニルメチルシロキサン単位を5モル%とジメチルシロキサン単位を95モル%とを含有し、粘度が700mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体20部、トリメチルシリル基で表面疎水化処理されたBET比表面積120m2/gの疎水性煙霧質シリカ17部、接着性向上剤(i)1.5部、接着性向上剤(ii)0.5部、チタン酸オクチル(チタンテトラオクチルオキシド)0.5部、及びBET比表面積200m2/gであり、かつ平均粒径8μmの沈殿シリカ(東ソー・シリカ製、商品名:NIPSIL LP)10部を均一に混合することにより、組成物1を調製した。
上記組成物1を用い、組成物を塗工ムラなく均一になるようコーターを用いて、カーテンタイプのエアーバッグの基体にコーティングした。コート厚みは布平坦部分の膜厚が硬化後に約50g/m2になるように調整した。その後、100Mradの合計電子ビーム線量を照射したナイロン66基布への硬化物を調製し、ゴムコーティング層を有するカーテンエアーバッグを作製した。下記の測定方法に従って、接着性、インフレーション、耐ブロッキング性の試験を行った。得られた結果を表1に示す。
<測定方法>
1.スコット揉み(接着性)試験
スコット揉み試験は、スコット揉み試験機を用いて行った。上記のゴムコーティング層を有するカーテンエアーバッグについて、押し圧力5kgfで500回の揉み試験を行った後、コーティング部分の破壊状況を目視で確認し、ゴムコーティング層がコーティング面から剥離していない場合を合格と評価し、剥離している場合を不合格と評価した。結果を表1に示す。
2.インフレーション試験
上記のゴムコーティング層を有するカーテンエアーバッグについて、空気圧を690kN/m2として、空気を3秒間吹き込むことにより、該エアーバッグを瞬間的に膨らませ、その気密性を肉眼で観察した。ゴムコーティング層に剥がれが認められない場合を「良」と評価し「A」で示し、ゴムコーティング層に剥がれが認められた場合を「不良」と評価し「B」で示す。
3.耐ブロッキング性試験
ゴムコーティング層の表面のベタツキ感を評価するための試験として行った。
上記のゴムコーティング層を有するカーテンエアーバッグについて、幅100mm×長さ200mmに切断し、そのゴムコーティング面をガラス板に空気が入らないように密着させた。この被膜形成布が密着したガラス板を垂直に立て、該被膜形成布がガラス板から自然落下するまでの経過時間を計測し、以下の評価基準に従って評価した。前記の通りガラス板を垂直に立ててから、被膜形成布がガラス板から落下するまでの経過時間が、1秒未満であった場合を「良」と評価し「A」と示し、1秒以上3秒未満であった場合を「やや良」と評価し「B」と示し、3秒以上6秒未満であった場合を「可」と評価し「C」と示し、6秒以上10秒未満であった場合を「やや不良」と評価し「D」と示し、10秒以上であった場合を「不良」と評価し「E」と示す。
[実施例2]
粘度が1,000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100部、トリメチルシリル基で表面疎水化処理されたBET比表面積170m2/gの疎水性煙霧質シリカ33部、粘度が45mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量=1.14質量%)2.7部、粘度が12mPa・sの分子鎖両末端及び分子鎖非末端にケイ素原子結合水素原子を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.54質量%)8.3部、1−エチニルシクロヘキサノール0.06部、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体を白金族金属の質量換算で(A)成分とオルガノハイドロジェンポリシロキサン成分の合計量に対して15ppm、接着性向上剤(i)1.5部、接着性向上剤(ii)0.5部、及びチタン酸オクチル0.5部を混合することにより、組成物2を調製した。上記組成物2において、SiH/SiViは3.3モルであった。
この組成物2を実施例1と同様に電子線成形装置にて100Mradの合計電子ビーム線量を照射したカーテンエアーバッグを調製し、接着性、インフレーション、耐ブロッキング性の試験・測定を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
組成物1を電子線成形装置にて200Mradの合計電子ビーム線量を照射したカーテンエアーバッグを調製し、接着性、インフレーション、耐ブロッキング性の試験・測定を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
組成物2を電子線成形装置にて200Mradの合計電子ビーム線量を照射したカーテンエアーバッグを調製し、接着性、インフレーション、耐ブロッキング性の試験・測定を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
組成物1から接着性向上剤(i)1.5部、接着性向上剤(ii)0.5部、チタン酸オクチル0.5部を省いた組成物3を電子線成形装置にて100Mradの合計電子ビーム線量を照射したカーテンエアーバッグを調製し、接着性、インフレーション、耐ブロッキング性の試験・測定を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
組成物2を電子線成形装置にて20Mradの合計電子ビーム線量を照射した硬化物を調製し、接着性、インフレーション、耐ブロッキング性の試験・測定を実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 2015085271
<評価>
表1から明らかなように、本発明の要件を満たす電子線成形装置にて30〜300Mradの合計電子ビーム線量を照射した硬化物の実施例1〜4では、得られたカーテンエアーバッグは、測定した全ての特性が優れていた。一方、(B)成分を含まない比較例1及び電子線成形装置にて30〜300Mradの合計電子ビーム線量を満たさない比較例2では、得られたカーテンエアーバッグは、接着性、耐ブロッキング性及びインフレーション試験の結果が劣っていた。

Claims (9)

  1. 基布の少なくとも一方の表面に、
    (A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有し、分子中に他の官能基を含有しないオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B)接着性向上剤: 0.1〜10質量部
    を含有してなる液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を塗布し、30〜300Mradの合計電子ビーム線量を照射することにより、該液状シリコーンゴムコーティング剤組成物を電子ビームで架橋させて硬化することを特徴とするシリコーンエアーバッグの製造方法。
  2. (B)接着性向上剤が、ケイ素原子に結合したアルケニル基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したエポキシ基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したアクリロキシ基又はメタクリロキシ基、炭素原子を介してケイ素原子に結合したアルコキシシリル基、ケイ素原子に結合したアルコキシ基、エステル構造、ウレタン構造、エーテル構造、イソシアネート基、及びケイ素原子に結合した水素原子からなる群から選ばれる少なくとも2種の官能基を有するオルガノシラン及びケイ素原子数3〜100の直鎖状、環状又は分岐鎖状のシロキサンオリゴマー、トリアリルイソシアヌレートの(アルコキシ)シリル変性物及びそのシロキサン誘導体から選ばれる窒素含有有機ケイ素化合物、分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個のエステル基とを有する有機酸アリルエステルから選ばれる非ケイ素有機化合物、有機チタニウム化合物、及び有機ジルコニウム化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
  3. (B)接着性向上剤が、エポキシ当量が100〜5,000g/molの有機ケイ素化合物、ケイ素原子結合アルケニル基及び/又はケイ素原子結合水素原子とケイ素原子結合アルコキシ基を1分子中にそれぞれ1個以上有する有機ケイ素化合物、有機チタニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、及び窒素含有有機ケイ素化合物から選ばれる1種又は2種以上である請求項2記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
  4. 液状シリコーンゴムコーティング剤組成物が、更に1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有し、分子中に他の官能基を含有しないオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
  5. 液状シリコーンゴムコーティング剤組成物が、更に付加反応触媒を含有してなる請求項4に記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
  6. 液状シリコーンゴムコーティング剤組成物が、有機溶剤を含まないものである請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
  7. シリコーンエアーバッグが、カーテンエアーバッグである請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
  8. 電子線成形装置にて電子ビームを照射するものである請求項1〜7のいずれか1項に記載のシリコーンエアーバッグの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法によりシリコーンエアーバッグを製造することからなるシリコーンエアーバッグの耐ブロッキング性を向上する方法。
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