JPH0784437A - 帯電用部材 - Google Patents

帯電用部材

Info

Publication number
JPH0784437A
JPH0784437A JP25016593A JP25016593A JPH0784437A JP H0784437 A JPH0784437 A JP H0784437A JP 25016593 A JP25016593 A JP 25016593A JP 25016593 A JP25016593 A JP 25016593A JP H0784437 A JPH0784437 A JP H0784437A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface layer
charging
liquid
nbr
charging member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP25016593A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Takahashi
利明 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP25016593A priority Critical patent/JPH0784437A/ja
Publication of JPH0784437A publication Critical patent/JPH0784437A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的低抵抗なNBRゴムを表面層として使
用する帯電用部材であって、生産性や耐久性に優れた帯
電用部材を提供する。 【構成】 エピクロルヒドリンゴムから成る導電性弾性
層3を芯金2上に形成する。そして、分子の末端にカル
ボキシル基を有する液状NBRを主体とし、アミン類と
ジエポキシを硬化剤として用いて塗工液を作り、上記導
電性弾性層3が形成された状態の帯電ローラ1を該塗工
液に浸漬させ、該塗工液を導電性弾性層3上に塗工す
る。そして、導電性弾性層3上に該塗工液を塗工後、1
40゜Cで焼成を行い、膜厚20μm程度の表面層4を
形成する。こうすることで、表面層4の生産性、耐久性
及び非粘着性について良好な結果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置等に採用される帯電用
部材に係り、詳しくは生産性、耐久性等を向上させるた
めの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電子写真方式の画像形
成装置において、感光体表面層を均一に帯電するための
帯電装置としてコロナ放電装置が広く利用されている。
このコロナ放電装置は、感光体をある一定の電位に均一
に帯電する手段としては有効であるが、高圧電源を必要
とすることや、放電に伴い発生するオゾンが環境や感光
体へ悪影響を及ぼすなどコスト、環境及び機械性能の点
で欠点があった。
【0003】そこで、上記のような欠点を解決するた
め、接触帯電型の帯電装置に対する研究が近年盛んに行
われている。接触帯電型の帯電装置の帯電用部材におい
ては、感光体と接触する表面部、すなわち表面層は感光
体との離型性が良く、かつ、トナーとの離型性が良いこ
と、柔軟性があること、耐久性に優れていることなどが
その機能上求められる。また、帯電装置として、感光体
の表面を均一かつ安定に帯電することが機能上求めら
れ、更に帯電用部材の表面層を形成する際に生産性の良
い材料であることが生産性上求められる。このように接
触帯電型の帯電装置において、帯電用部材の表面層は重
要な部分であるが、上記要求特性を全て満たすことは困
難である。例えば、金属酸化物を分散・含有した表面層
を有する帯電用部材の場合、耐久性は良いものの、金属
酸化物の分布により不均一な帯電を生じることがあると
いう欠点がある。また、導電性のゴムをフッ素系塗料に
溶解・分散させた表面層を有する帯電用部材の場合、帯
電の均一性及び安定性は良いが、表面層の形成条件によ
り耐久性と帯電の均一性が低下することがあるという欠
点がある。このように、表面層の電気抵抗を低下させる
ことを目的とした材料を塗料などに分散させた場合、帯
電が不均一であったり、耐久性が低下したりする傾向が
あることが多い。
【0004】一方、帯電用部材の表面層材料としてNB
Rのような比較的低抵抗の材料を用いることで、上記の
ような分散系の材料にありがちな欠点をなくすことも研
究されている。
【0005】また、例えば、特開平4−77759号公
報には、帯電の不均一性や感光体の絶縁破壊を防止する
ために、ブタジエン系重合体を含有する樹脂層を表面層
とした帯電用部材が開示されている。なお、同公報に
は、ブタジエン系重合体としてはブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体を含むことも記載されている。ここ
で、上記NBRとは、ニトリル−ブタジエン ラバー
(Nitril-ButadieneRubber)のことであり、上記ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体の範中にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記帯電用
部材の表面層材料としてNBRのような比較的低抵抗の
材料を用いるようにした構成によれば、溶剤への溶解等
によりNBRゴムを塗料化した後に、この塗料化したN
BRゴムで帯電用部材の表面層を形成する場合、NBR
ゴムの塗料化において、その必要時間や設備面等の生産
性の点で問題点があった。また、NBRゴム溶解液を、
帯電用部材を構成する例えばローラ表面に付着・乾燥さ
せただけでは、その表面層の耐久性が悪いという問題点
もあった。
【0007】また、上記特開平4−77759号公報の
構成によれば、帯電用部材が感光体と固着したり、環境
条件による抵抗の変動が大きかったりするという問題点
があった。
【0008】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、比較的低抵抗なNB
Rゴムを表面層として使用する帯電用部材であって、生
産性や耐久性に優れた帯電用部材を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、帯電対象物を所定の電位に帯
電させる帯電用部材において、表面層が、分子の末端に
官能基を有する液状NBRの硬化膜により形成されてい
ることを特徴とするものである。請求項2の発明は、請
求項1の帯電用部材において、上記液状NBRの官能基
をカルボキシル基とし、上記液状NBRの硬化膜を、該
液状NBRをイソシアネート系化合物により硬化せしめ
て形成したことを特徴とするものである。請求項3の発
明は、請求項1の帯電用部材において、上記液状NBR
の硬化膜を、亜鉛化合物あるいはスズ化合物を含有させ
て形成したことを特徴とするものである。請求項4の発
明は、上記帯電用部材表面に該表面を清掃するクリーニ
ング部材を当接させる請求項1の帯電用部材において、
上記帯電用部材表面に該表面を清掃するクリーニング部
材を当接させ、上記液状NBRの硬化膜を、シリカを含
有させて形成したことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】NBRの中には液状NBRとよばれる素材があ
る。液状NBRは分子量が3000〜5000程度と小
さく、未加硫のため、液状を呈する。従って、液状NB
Rの方が固体のNBRゴムよりも簡単に溶解するため、
塗料化する場合に生産性が良い。ただし、単に液状NB
Rを溶剤への溶解により塗料化した後、帯電用部材の表
面層として塗工・乾燥を行うだけでは、膜として硬化せ
ず、粘着性が大きいため、帯電用部材の表面層として採
用できない。
【0011】しかし、液状NBRの中でも、分子の末端
に官能基を有する液状NBRを用い、該官能基の反応性
を利用した硬化反応による膜の形成を行うことにより、
帯電用部材の表面層の材料として採用が可能となった。
具体的には、上記官能基としてカルボキシル基を有する
ものが一般的であるが、アミノ基を有するものもある。
また、ここで、上記カルボキシル基を分子の末端に有す
る液状NBRの場合、硬化反応に使用する材料として
は、アミン類、ジエポキシ(diepoxy。必要に応じ、ビ
スフェノールA(Bisphenol A)のようなジフェノール
類を更に添加することも可)、又はイソシアネート系の
硬化剤を用いることができる。更に、この場合、多価ア
ルコール類やメラニン類などを硬化剤として用いても良
い。また、上記アミノ基を分子の末端に有する液状NB
Rの場合も、硬化反応に使用する材料として上記と同様
に、上記アミン類、ジエポキシ、又はイソシアネート系
の硬化剤を用いることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を画像形成装置、例えば複写機
における像担持体としての感光体ドラム5(図3参照)
を一様帯電するための一次帯電用の帯電装置の帯電用部
材に適用した実施例について説明する。図1は以下の比
較例及び実施例1〜6に係る帯電装置の帯電用部材とし
ての帯電ローラ1の概略構成を示す図である。同図にお
いて、芯金2上には所定厚の導電性弾性層3が形成され
ており、該導電性弾性層3上にはNBR硬化膜により形
成された所定厚の表面層4が形成されている。
【0013】〔比較例〕まず、後述する実施例1〜6と
比較される比較例について表1を用いて説明する。この
表1は、帯電ローラ1の表面層4を構成するNBR材
料、使用した硬化剤、帯電ローラ1の表面層4について
の生産性・耐久性・帯電の均一性・感光体ドラム5表面
に対する非粘着性の評価等を示している(後述する実施
例1,2,3,5及び6においても同様)。表1中それ
ぞれの評価項目について、良好な場合は「〇」、良好で
あるが若干不具合がある場合は「△」、問題がある場合
は「×」で示してある。 (以下、余白)
【表1】
【0014】表1に示す比較例においては、まず、エピ
クロルヒドリンゴム〔商品名:エピクロマーCG(ダイ
ソー(株)製)〕から成る導電性弾性層3を芯金2上に
形成した。そして、NBRゴム〔商品名:N220−S
T(日本合成ゴム(株)製)〕を小片に切断し、溶剤
(メチルイソブチルケトン)に溶解して塗料化した後、
上記導電性弾性層3が形成された状態の帯電ローラ1を
該塗料に浸漬させ、該塗料を導電性弾性層3上に塗工し
た。そして、浸漬塗工終了後の帯電ローラ1を80゜C
で乾燥させて表面層4を形成した。なお、上記NBRゴ
ムとメチルイソブチルケトンとの配合割合は、NBRゴ
ムを18wt%、メチルイソブチルケトンを82wt%
とした。また、本比較例においては、硬化剤は使用しな
かった。
【0015】以上のような比較例においては、表1に示
すように、固形のNBRゴムを用いたので、塗料化が困
難であり、表面層4の生産性が悪いという結果が得られ
た。また、硬化剤を使用しなかったので、表面層4が十
分に硬化せず、その耐久性及び非粘着性が悪いという結
果が得られた。なお、この場合でも帯電の均一性につい
ては良好な結果が得られた。
【0016】〔実施例1〕次に、表1を用いて実施例1
について説明する。本実施例1においては、まず、上記
比較例と同じように、エピクロルヒドリンゴムから成る
導電性弾性層3を芯金2上に形成した。そして、分子の
末端にカルボキシル基を有する液状NBR〔商品名:H
ycar1300×13(宇部興産(株)製)〕を主体
とし、アミン類とジエポキシを硬化剤として用い、それ
ぞれを以下の割合で配合して塗工液を作り、上記導電性
弾性層3が形成された状態の帯電ローラ1を該塗工液に
浸漬させ、該塗工液を導電性弾性層3上に塗工した。そ
して、導電性弾性層3上に該塗工液を塗工後、140゜
Cで焼成を行い、膜厚20μm程度の表面層4を形成し
た。 液状NBR 43.5wt% ビスフェノールAジグリシジル エーテル 43.5wt% ビスフェノールA 10wt% ピペリジン(Piperidine) 3wt%
【0017】以上のような実施例1においては、表1に
示すように、液状のNBRを用いたので、塗料化が容易
であり、表面層4の生産性について良好な結果が得られ
た。また、硬化剤を使用したので、表面層4が十分硬化
し、その耐久性及び非粘着性についても良好な結果が得
られた。以上の結果、本実施例においては、液状のNB
R及び硬化剤を用いたことにより、上記比較例に比べて
生産性、耐久性及び非粘着性について改善されているこ
とがわかる。ところが、表面層4がやや固めであったた
めに感光体ドラム表面と均一な接触ができず、複写画像
に一部濃度ムラが生じ、帯電の均一性については若干不
具合があった。
【0018】ここで、本発明者が表面層4がやや固めに
形成されてしまった理由について鋭意検討したところ、
上記のように表面層4がやや固めに形成されてしまった
のはエポキシの剛性に起因すると考えられた。そこで、
ジエポキシを用いた場合よりも、柔軟性が期待されるウ
レタンあるいはアミド誘導体を生成するイソシアネート
系の硬化剤を用いたのが以下に説明する実施例2,3で
ある。
【0019】〔実施例2〕本実施例2においては、上記
実施例1と同様の分子の末端にカルボキシル基を有する
液状NBR(上記実施例1と同じ)を主体とし、イソシ
アネート系硬化剤〔商品名:ルミフロンLF−601C
硬化剤(旭硝子(株)製)〕、シンナー〔商品名:シン
ナー60(広野化学(株)製)〕、及びキシレンを用
い、それぞれを以下の割合で配合して塗工液を作った。
そして、この塗工液を、上記導電性弾性層3が形成され
た状態の帯電ローラ1にスプレー塗工により塗工した。
そして、導電性弾性層3上に該塗工液を塗工後、150
゜Cで焼成を行い、膜厚10μm程度の表面層4を形成
した。なお、上記スプレー塗工は、エアー流量:30l
/minのスプレーガン〔商品名:ps−3k(扶桑精
機(株)製)〕を用い、ワーク回転数:350rpm、
ワーク・ガン距離:60cmで行った。 液状NBR 8wt% イソシアネート系硬化剤 21wt% シンナー 57wt% キシレン 14wt%
【0020】〔実施例3〕本実施例3においては、上記
分子の末端にカルボキシル基を有する液状NBR(上記
実施例1,2と同じ)を主体とし、イソシアネート系硬
化剤(上記実施例2と同じ)、及びキシレンを用い、そ
れぞれを以下の割合で配合して塗工液を作った。そし
て、上記導電性弾性層3が形成された状態の帯電ローラ
1を該塗工液に浸漬させ、該塗工液を導電性弾性層3上
に塗工した。そして、導電性弾性層3上に該塗工液を塗
工後、150゜Cで焼成を行い、膜厚20μm程度の表
面層4を形成した。なお、上記浸漬塗工においては、ワ
ーク回転数:70rpm、ワーク引き上げ速度:0.2
mm/sとした。 液状NBR 8wt% イソシアネート系硬化剤 21wt% キシレン 71wt%
【0021】以上のような実施例2,3においては、表
1に示すように、液状のNBRを用いたので、塗料化が
容易であり、上記実施例1と同様に表面層4の生産性に
ついて良好な結果が得られた。また、イソシアネート系
の硬化剤を使用したので、表面層4が十分硬化し、か
つ、上記実施例1に比べて表面層4の柔軟性が増して表
面層4が感光体ドラム表面と均一に接触するようになっ
たため、耐久性及び帯電の均一性について良好な結果が
得られた。ところが、表面層4の感光体ドラム表面に対
する若干の粘着性が認められた。
【0022】ここで、本発明者は、イソシアネートの反
応性が活性水素の存在により高くなること、亜鉛化合物
が水素添加の触媒として用いられること、及びスズ化合
物がウレタン塗料の触媒として用いられていることを考
慮し、亜鉛化合物及びスズ化合物が、上記カルボキシル
基を有する液状NBRとイソシアネート系硬化剤との硬
化反応において触媒として使用できることを実験により
見出した。以下、上記カルボキシル基を有する液状NB
Rとイソシアネート系硬化剤との硬化反応において、ス
ズ化合物を触媒として使用できることを実証した実験に
ついて説明する。該実験においては、まず、上記分子の
末端にカルボキシル基を有する液状NBR(上記実施例
1〜3と同じ)、イソシアネート系硬化剤(上記実施例
2,3と同じ)、及びキシレンそれぞれを以下の割合
(重量比)で配合し、これに有機スズ化合物であるジ−
ノルマル−ブチルチン ジラウレート(Di-n-butyltin
Dilaurate)を0ppm,100ppm,1000ppm加えて3
種の塗工液を作った。そして、それぞれの塗工液を試料
用のプレート上に塗布し、塗工後10分で150゜Cま
で昇温して焼成を行い、該プレート上に厚さ40μm程
度の膜を作った。 液状NBR 1.0 イソシアネート系硬化剤 2.5 キシレン 6.4 ジ−ノルマル−ブチルチン ジラウレート (0ppm,100ppm,1000ppm)
【0023】そして、上記膜が形成されたプレートを、
振り子型粘弾性試験器〔商品名:MODEL DDV−
OPA(オリエンテック(株)製)〕にセットし、上記
分子の末端にカルボキシル基を有する液状NBR(上記
実施例1〜3と同じ)のイソシアネート系硬化剤(上記
実施例2,3と同じ)との硬化反応に及ぼすスズ化合物
の触媒効果を測定した。この測定結果を図2に示す。な
お、この測定は、上記プレートを150゜Cに保持した
まま30秒間隔で行った。図2において、対数減衰率及
び周期の変化率が反応の進行度の目安となり、それぞれ
の変化が大きく、対数減衰率の変化の変曲点が早い時間
に表われる方がより反応は進行している。従って、図2
からわかるように、スズ化合物の触媒作用が実証され
た。
【0024】次に、上記カルボキシル基を有する液状N
BRとイソシアネート系硬化剤との硬化反応において、
亜鉛化合物を触媒として使用できることを実証した実験
について説明する。該実験においては、上記分子の末端
にカルボキシル基を有する液状NBR(上記実施例1〜
3と同じ)、イソシアネート系硬化剤(上記実施例2,
3と同じ)、及びキシレンそれぞれを以下の割合で配合
して塗工液を作り、該塗工液を鉄板、アルミ板そして亜
鉛板に塗布し、160゜Cで30分加熱した。この結
果、鉄板及びアルミ板に塗布した塗工液は未硬化であっ
たが、亜鉛板に塗布した塗工液は硬化した。従って、亜
鉛化合物の触媒作用が実証された。 液状NBR 12wt% イソシアネート系硬化剤 45wt% キシレン 43wt%
【0025】以上のことに基づき、例えばスズ化合物を
上記カルボキシル基を有する液状NBRとイソシアネー
ト系硬化剤との硬化反応における触媒として使用した実
施例を、以下実施例4として説明する。
【0026】〔実施例4〕本実施例4においては、上記
分子の末端にカルボキシル基を有する液状NBR(上記
実施例1〜3と同じ)を主体とし、イソシアネート系硬
化剤(上記実施例2,3と同じ)を含む上記実施例2に
おけるものと同じ塗工液に、スズ化合物(ジ−ノルマル
−ブチルチン ジラウレート(Di-n-butyltin Dilaurat
e))を100ppm加えて塗工液を作った。そして、この
塗工液を、上記導電性弾性層3が形成された状態の帯電
ローラ1にスプレー塗工により塗工した。そして、導電
性弾性層3上に該塗工液を塗工後、150゜Cで焼成を
行い、膜厚10μm程度の表面層4を形成した。なお、
上記スプレー塗工は、上記実施例2と同じ条件で行っ
た。
【0027】以上のような実施例4においては、表1に
示すように、表面層4の生産性、耐久性、帯電の均一性
及び非粘着性について良好な結果が得られた。
【0028】ところで、例えば高速機において長時間複
写を行った場合、感光体ドラム5(図3参照)上の残留
トナーが帯電ローラ1表面に転移し、該帯電ローラ1表
面をフィルミングしてしまうことがある。そして、この
帯電ローラ1表面のフィルミングに対する効果的な対策
としては、図3に示すように、帯電ローラ1表面にクリ
ーニングブレード6を当接させ、該クリーニングブレー
ド6によりローラ表面に付着したトナーを掻き取るよう
にすることが知られている。ところが、この場合、上記
実施例1〜4に係る帯電ローラ1を用いると、帯電ロー
ラ1とクリーニングブレード6とにより摩擦音が生じる
ことがあった。ここで、帯電ローラ1表面の摩擦係数を
低下させたところ、該摩擦音を良好に軽減することがで
きた。以下、この実施例について説明する。
【0029】〔実施例5〕本実施例5においては、上記
分子の末端にカルボキシル基を有する液状NBR(上記
実施例1〜4と同じ)を主体とし、イソシアネート系硬
化剤(上記実施例2〜4と同じ)を含む上記実施例2に
おけるもの同じ塗工液に、上記実施例4と同様にスズ化
合物(ジ−ノルマル−ブチルチン ジラウレート(Di-n
-butyltinDilaurate))を100ppm加え、更にシリカ
〔商品名:アエロジルR972(日本アエロジル(株)
製)〕を加え、それぞれを以下の割合で配合して塗工液
を作った。そして、この塗工液を、上記導電性弾性層3
が形成された状態の帯電ローラ1にスプレー塗工により
塗工した。そして、導電性弾性層3上に該塗工液を塗工
後、150゜Cで焼成を行い、膜厚10μm程度の表面
層4を形成した。なお、本実施例においては、ウレタン
製のクリーニングブレード6を用いた。 液状NBR 8.3wt% イソシアネート系硬化剤 20.8wt% シンナー 56.2wt% キシレン 12.5wt% シリカ 2.2wt% ジ−ノルマル−ブチルチン ジラウレート (100ppm)
【0030】以上のような実施例5においては、表面層
4の摩擦係数が低下し、帯電ローラ1とクリーニングブ
レード6とによる摩擦音を良好に軽減できた。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、帯電用部材の
表面層に、分子の末端に官能基を有する液状NBRの硬
化膜を用いるので、塗料化における生産性が良くなり、
また、耐久性も良くなるという効果がある。請求項2の
発明によれば、分子の末端にカルボキシル基を有する液
状NBRとイソシアネート系化合物とを用いることで、
帯電用部材の表面層として柔軟性の良い膜を形成するこ
とが可能となり、均一かつ安定した帯電を行うことがで
きる。請求項3の発明によれば、亜鉛化合物あるいはス
ズ化合物を硬化反応の触媒として帯電用部材の表面層に
含有させることにより、非粘着性の表面層が得られる。
請求項4の発明によれば、シリカを帯電用部材の表面層
に含有させることにより、クリーニング部材を該帯電用
部材の表面層に当接させた場合の異常音を防止できると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例及び実施例に係る帯電装置用の帯電ロー
ラの概略構成図。
【図2】スズ化合物の触媒効果についての実証例を示す
グラフ。
【図3】クリーニングブレードを当接させた帯電ローラ
についての説明図。
【符号の説明】
1 帯電ローラ 2 芯金 3 導電性弾性層 4 表面層 5 感光体ドラム 6 クリーニングブレード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電対象物を所定の電位に帯電させる帯電
    用部材において、表面層が、分子の末端に官能基を有す
    る液状NBRの硬化膜により形成されていることを特徴
    とする帯電用部材。
  2. 【請求項2】上記液状NBRの官能基をカルボキシル基
    とし、上記液状NBRの硬化膜を、該液状NBRをイソ
    シアネート系化合物により硬化せしめて形成したことを
    特徴とする請求項1の帯電用部材。
  3. 【請求項3】上記液状NBRの硬化膜を、亜鉛化合物あ
    るいはスズ化合物を含有させて形成したことを特徴とす
    る請求項1の帯電用部材。
  4. 【請求項4】上記帯電用部材表面に該表面を清掃するク
    リーニング部材を当接させる請求項1の帯電用部材にお
    いて、上記液状NBRの硬化膜を、シリカを含有させて
    形成したことを特徴とする請求項1の帯電用部材。
JP25016593A 1993-09-10 1993-09-10 帯電用部材 Withdrawn JPH0784437A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25016593A JPH0784437A (ja) 1993-09-10 1993-09-10 帯電用部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25016593A JPH0784437A (ja) 1993-09-10 1993-09-10 帯電用部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0784437A true JPH0784437A (ja) 1995-03-31

Family

ID=17203793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25016593A Withdrawn JPH0784437A (ja) 1993-09-10 1993-09-10 帯電用部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0784437A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5761581A (en) * 1995-05-30 1998-06-02 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus charging member formed of sequential overlying layers of elastic material
JP2011248333A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用部材
JP2015045763A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 キヤノン株式会社 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
WO2017134931A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 昭和電工株式会社 金属箔と樹脂フィルムのラミネート用接着剤、積層体、電池外装用包装材並びに電池ケース及びその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5761581A (en) * 1995-05-30 1998-06-02 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus charging member formed of sequential overlying layers of elastic material
JP2011248333A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用部材
JP2015045763A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 キヤノン株式会社 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
WO2017134931A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 昭和電工株式会社 金属箔と樹脂フィルムのラミネート用接着剤、積層体、電池外装用包装材並びに電池ケース及びその製造方法
JPWO2017134931A1 (ja) * 2016-02-03 2018-08-09 昭和電工株式会社 金属箔と樹脂フィルムのラミネート用接着剤、積層体、電池外装用包装材並びに電池ケース及びその製造方法
US10703944B2 (en) 2016-02-03 2020-07-07 Showa Denko K.K. Adhesive for laminate of metal foil and resin film, laminated body, battery exterior packaging material, and battery case and manufacturing method therefor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2607960B1 (en) Charging member
JP5038524B2 (ja) 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
EP2624064B1 (en) Charging member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JP2017207743A (ja) 電子写真用部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置
JPH0784437A (ja) 帯電用部材
JPH11160998A (ja) 現像ローラおよびその製造方法
US10353317B1 (en) Electrostatic charging member
JP3539211B2 (ja) 現像ローラ
JP2017062322A (ja) 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2009237358A (ja) 電子写真機器の導電性ロール用樹脂組成物およびそれを用いた電子写真機器用導電性ロール
JP4163564B2 (ja) 帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置
JP2008299115A (ja) 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP5730122B2 (ja) 電子写真用ローラ
JP4155881B2 (ja) 帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置
JP3451738B2 (ja) 帯電部材及び帯電装置
JP3465317B2 (ja) 帯電部材及び帯電装置
JP4357773B2 (ja) 帯電部材
JP2002337161A (ja) ローラの製造方法
JP2009211003A (ja) 導電性ローラ、導電性ローラの製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2000003090A (ja) 現像ローラ
JP2000145758A (ja) 電子写真用ローラ及びその製造方法
JP5074647B2 (ja) トナー担持体及び画像形成装置
JPH09222769A (ja) 帯電ローラ
JP2001324867A (ja) 低硬度現像ローラ及びそれを用いた現像装置
JP3333069B2 (ja) 帯電部材

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001128