JP2010082708A - 研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨機からの振動の影響を低減し、被研磨物の欠陥率を低減させ平坦性を向上させることができる研磨パッドを提供する。
【解決手段】研磨パッド20は研磨面Pを有する研磨シート1、研磨面Pと反対側に配置されたクッションシート5を備えている。研磨シート1は、ショアD硬度が25〜40度、圧縮弾性率が70%以上である。クッションシート5は、体積弾性率が10〜30MPa、1Hzの振動数における損失係数tanδが25〜80℃で0.05〜0.4の範囲である。研磨シート1およびクッションシート5はアクリル系粘着剤の粘着シート3で貼り合わされており、全体の損失係数が0.05〜0.2の範囲にある。クッションシート5が被研磨物への振動伝達を抑制し、粘着シート3が補助的に抑制する。クッションシート5のクッション性が適正化される。
【選択図】図1

Description

本発明は研磨パッドに係り、特に、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する研磨層と、研磨面と反対側の面に貼り合わされたクッション層とを備えた研磨パッドに関する。
半導体デバイス等の材料(被研磨物)では、表面の平坦性が求められるため、研磨パッドを使用した研磨加工が行われている。半導体デバイス等の表面を平坦化する方法としては、一般的に化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下、CMPと略記する。)法が用いられている。CMP法では、通常、研磨加工時に、砥粒(研磨粒子)をアルカリ溶液または酸溶液に分散させたスラリ(研磨液)を供給する、いわゆる遊離砥粒方式が採用されている。すなわち、被研磨物の被研磨面(以下、加工面という。)は、スラリ中の砥粒による機械的作用と、アルカリ溶液または酸溶液による化学的作用とで研磨される。加工面に要求される平坦性の高度化に伴い、CMP法に求められる研磨精度や研磨効率等の研磨特性、換言すれば、研磨パッドに要求される性能も高まっている。研磨加工時には、研磨機に研磨パッドが装着され、スラリを供給しながら、加工面にスラリを介して研磨層の表面(研磨面)が、例えば、4Psi(27580Pa)程度の研磨圧力で押圧されて研磨加工が行われる。
このような半導体デバイスでは、半導体回路の集積度が増大するにつれて高密度化を目的とした微細化や多層配線化が進み、表面を一層高度に平坦化する技術が重要となっている。すなわち、半導体回路では、間隔がおよそ65nm程度で配線されているのに対して、高密度化、微細化した、いわゆる次世代の半導体デバイスでは、間隔がおよそ45nm程度まで狭められ、さらに狭められる傾向にある。また、次世代の半導体デバイスでは、低誘電率を有する絶縁材料および高導電性を有する銅配線が用いられている。ところが、これらの絶縁材料や銅配線は従来用いられていた材料に比べて機械的強度が小さいため、大幅な欠陥率の低下が必要となる。このため、研磨圧力を、例えば、2Psi(13790Pa)程度まで低下させることで被研磨物に対するダメージを低減する、いわゆる低圧研磨への対応が進められている。
被研磨物の平坦性を向上させるためには、加工面全面に対して研磨パッドを略均一に押圧しながら研磨加工を行う必要がある。ところが、被研磨物には局所的な凹凸だけでなく、加工面の全面にわたるうねり等の凹凸が生じている可能性がある。低硬度の研磨層を備えた研磨パッドを用いて研磨加工すると、研磨パッドを略均一に加工面に押圧させうねり等を低減することができるが、被研磨物の外周側が削られやすく縁部分が垂れるロールオフを招きやすく、また、被研磨物の局所的な凹凸を平坦化することが難しくなる。反対に、高硬度の研磨層を備えた研磨パッドを用いて研磨加工すると、被研磨物の局所的な凹凸を平坦化させることができるが、うねり等を低減することが難しく、また、加工面への追従性が悪くなるために研磨レートが低下する。そこで、低硬度のクッション層により加工面全面の平坦性の均一性(ユニフォーミティ)を向上させ、高硬度の研磨層により局所的な平坦性を向上させることを意図した2層構造の研磨パッドが開示されている(例えば、特許文献1参照)。一方、研磨加工に用いられる研磨機では、定盤の回転運動に伴い振動が発生する。このような振動が被研磨物に伝わると、研磨斑が生じ加工面の平坦性を損なうこととなる。特に、高硬度の研磨層を備えた研磨パッドを使用した場合には、研磨機からの振動で被研磨物にスクラッチなど致命的な欠陥が生じる可能性がある。このため、研磨機からの振動の影響を低減することも、被研磨物の平坦性向上に重要である。振動の影響を低減する対策として、研磨機に被研磨物を保持させるための保持面(加工面と反対側の面)にシリコーンを主剤とした防振シートを配することで、振動が被研磨物に伝わりにくくする技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許3685066号公報 特開2001−277107号公報
しかしながら、特許文献1の研磨パッドでは研磨層のマイクロゴムA硬度が80度以上のため、上述した機械的強度の小さい材料が用いられた被研磨物を研磨加工すると、被研磨物への研磨負荷が大きくなり、被研磨物にダメージを与えてしまう可能性がある。また、特許文献1の研磨パッドではクッション層の体積弾性率が40MPa以上のため、研磨圧力に対する反発力、抵抗力が大きくなることから、低圧研磨を行った場合にクッション層が変形しにくく、ユニフォーミティを向上させることが難しくなる。一方、研磨機の振動に関し、特許文献2の技術では、定盤を介して被研磨物に伝わる振動を防振シートで抑制することができるものの、被研磨物に伝わる振動の抑制が十分とはいえない。
本発明は上記事案に鑑み、研磨機からの振動の影響を低減し、被研磨物の欠陥率を低減させ平坦性を向上させることができる研磨パッドを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有し、ショアD硬度の範囲が25度〜40度の研磨層と、前記研磨層の研磨面と反対側に配置され、体積弾性率が10MPa〜30MPaの範囲であり、かつ、1Hzの振動数における力学的損失係数tanδが25℃〜80℃の温度範囲で0.05〜0.4の範囲を示し、前記被研磨物への振動伝達を抑制するためのクッション層と、前記研磨層および前記クッション層を貼り合わせ、前記被研磨物への振動伝達を補助的に抑制するための粘着層と、を備え、前記研磨層、前記クッション層および前記粘着層の全体の前記損失係数tanδが前記温度範囲で0.05〜0.2の範囲であることを特徴とする研磨パッドである。
本発明では、ショアD硬度の範囲が25度〜40度の研磨層と、体積弾性率が10MPa〜30MPaの範囲、かつ、損失係数tanδが0.05〜0.4の範囲の特性を有し、被研磨物への振動伝達を抑制するためのクッション層と、が被研磨物への振動伝達を補助的に抑制するための粘着層で貼り合わされており、全体の損失係数tanδが0.05〜0.2の範囲にあることから、研磨加工時に研磨機からの振動の影響を低減する(クッション性が向上する)ことができるとともに、研磨層のショアD硬度を小さく制限したことで研磨負荷をソフトにし被研磨物の欠陥率を低減させることができ、かつ、低圧研磨でも被研磨物に対する押圧力が均等化され被研磨物の平坦性を向上させることができる。
この場合において、クッション層の損失係数tanδの25℃〜80℃の温度範囲における最大値と最小値との差が0.07以下であることが好ましい。クッション層を内部にセルが略均等に形成された発泡構造を有するポリウレタン樹脂製としてもよい。粘着層をアクリル系、エポキシ系、ウレタン系から選択される少なくとも1種の粘着剤で形成してもよい。研磨層の圧縮弾性率を70%以上とすることが好ましい。研磨層を内部にセルが略均等に形成された発泡構造を有するポリウレタン樹脂製としてもよい。研磨層は研磨面側に溝加工またはエンボス加工が施されていてもよい。
本発明によれば、ショアD硬度の範囲が25度〜40度の研磨層と、体積弾性率が10MPa〜30MPaの範囲、かつ、損失係数tanδが0.05〜0.4の範囲の特性を有し、被研磨物への振動伝達を抑制するためのクッション層と、が被研磨物への振動伝達を補助的に抑制するための粘着層で貼り合わされており、全体の損失係数tanδが0.05〜0.2の範囲にあることから、研磨加工時に研磨機からの振動の影響を低減することができるとともに、研磨層のショアD硬度を小さく制限したことで研磨負荷をソフトにし被研磨物の欠陥率を低減させることができ、かつ、低圧研磨でも被研磨物に対する押圧力が均等化され被研磨物の平坦性を向上させることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を適用した研磨パッドの実施の形態について説明する。
(研磨パッド)
図1に示すように、本実施形態の研磨パッド20は、被研磨物を研磨加工するための研磨面Pを有する研磨シート(研磨層)1、研磨シート1の研磨面Pと反対側に配置されたクッションシート(クッション層)5ならびに研磨シート1およびクッションシート5を貼り合わせている粘着シート(粘着層)3を備えている。
研磨シート1は、内部に発泡(セル)2が略均等に形成された発泡構造を有するポリウレタンシートであり、イソシアネート基含有化合物を主成分としている。研磨シート1は、イソシアネート基含有化合物と、予めポリオール化合物に水を分散希釈させた分散液と、硬化剤(鎖伸長剤)と、を混合した混合液を注型し硬化させた発泡体をスライスすることで形成されている。すなわち、研磨シート1は、乾式成型されている。
研磨シート1の内部に形成された発泡2は、乾式成型時に分散液中の水により、断面略円形状に形成されている。すなわち、研磨シート1では、厚さ方向で複数の発泡2が重畳するように形成されており、厚さ方向と交差する2方向で略均等に形成されている。研磨シート1が発泡体のスライスで形成されているため、研磨面Pでは発泡2の一部が開口しており、開孔4が形成されている。研磨面Pに形成された開孔4は、開孔径の平均値が100μm以下の20〜60μmの範囲に調整されている。研磨シート1は、ショアD硬度および圧縮弾性率が調整されている。ショアD硬度および圧縮弾性率は、研磨シート1の組成、発泡2の数や大きさ等を調整することで所望の数値範囲にすることができる。本例では、研磨シート1のショアD硬度の範囲が25〜40度、圧縮弾性率が70%以上に調整されている。また、研磨シート1の厚さが1.3〜2.5mmの範囲に設定されている。
一方、クッションシート5は、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリブタジエン、シリコーン等の樹脂や天然ゴム、ニトリルゴム、ポリウレタンゴム等のゴムなどの弾性および被研磨物への振動伝達を抑制するため制振性を有する材料でシート状に形成されている。本例では、水系凝固液(水を主成分とする凝固液)により脱溶媒されシート状に形成(湿式成膜)されたポリウレタン樹脂製のクッションシート5が用いられている。クッションシート5は内部に発泡6が形成された発泡構造を有している。クッションシート5は、体積弾性率および力学的損失係数tanδ(以下、単に損失係数という。)が調整されている。損失係数は、材料の制振性の評価に用いられる指標の一つであり、損失係数が大きい材料ほど制振性が高くなる。損失係数は、損失係数=[損失弾性率(E”)/貯蔵弾性率(E’)]で表されるが、温度や振動数により変化するため、本例では、1Hzの振動数における25〜80℃の温度範囲で、昇温スピード5℃/minで得られた数値を損失係数とする。体積弾性率および損失係数は、クッションシート5の組成、発泡6の数や大きさ、厚み等により調整することができる。本例では、クッションシート5は体積弾性率が10〜30MPaの範囲、損失係数が0.05〜0.4の範囲に調整されている。また、温度に対する損失係数の変化が少なくなるように、損失係数の25〜80℃の温度範囲における最大値と最小値との差が0.07以下に調整されている。さらに、損失係数の25〜80℃の温度範囲での変化を示すグラフ(特性図)が変曲点を持たないように、すなわち、温度に対する損失係数をグラフにプロットした際に、25〜80℃の温度範囲で損失係数のグラフに変曲点がないように調整されている。
研磨シート1およびクッションシート5は、粘着シート3で貼り合わされている。粘着シート3は、例えば、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系から選択される少なくとも1種の粘着剤で形成することができる。本例では、アクリル系粘着剤が用いられ、厚みが0.1mmに設定されている。このような粘着剤で形成された粘着シート3は被研磨物への振動伝達を補助的に抑制する役割を果たす。このため、本例では、研磨シート1、クッションシート5および粘着シート3の全体の損失係数が0.05〜0.2の範囲にある。
(研磨パッドの製造)
研磨パッド20は、図2に示す各工程を経て製造される。すなわち、研磨シート1を形成する研磨シート形成工程、クッションシート5を形成するクッションシート形成工程、形成された研磨シート1およびクッションシート5を粘着シート3で接合する接合工程を経て製造される。以下、工程順に説明する。
<研磨シート形成>
研磨シート形成工程では、研磨シート1を乾式成型する。すなわち、イソシアネート基含有化合物と、ポリオール化合物に水を分散希釈させた分散液と、硬化剤とをそれぞれ準備する準備ステップ、イソシアネート基含有化合物、分散液および硬化剤を混合して混合液を調製する混合ステップ、混合液を型枠に注液する注型ステップ、型枠内で発泡、硬化させて発泡体を成型する硬化成型ステップ、発泡体をシート状にスライスして複数枚の研磨シート1を形成するスライスステップを経て形成される。以下、ステップ順に説明する。
準備ステップでは、イソシアネート基含有化合物と、ポリオール化合物に水を分散希釈させた分散液と、硬化剤とをそれぞれ準備する。準備するイソシアネート基含有化合物としては、分子内に2つ以上の水酸基を有するポリオール化合物と、分子内に2つのイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物と、を反応させることで生成したイソシアネート末端ウレタンプレポリマ(以下、単に、プレポリマと略記する。)が用いられている。ポリオール化合物と、ジイソシアネート化合物と、を反応させるときに、イソシアネート基のモル量を水酸基のモル量より大きくすることで、プレポリマを得ることができる。また、使用するプレポリマは、粘度が高すぎると、流動性が悪くなり混合時に略均一に混合することが難しくなる。温度を上昇させて粘度を低くするとポットライフが短くなり、却って混合斑が生じて得られる発泡体に形成される発泡2の大きさにバラツキが生じる。反対に粘度が低すぎると混合液中で気泡が移動してしまい、得られる発泡体に略均等に分散した発泡2を形成することが難しくなる。このため、プレポリマは、温度50〜80℃における粘度を500〜4000mPa・sの範囲に設定することが好ましい。このことは、例えば、プレポリマの分子量(重合度)を変えることで粘度を設定することができる。プレポリマは、50〜80℃程度に加熱され流動可能な状態とされる。
プレポリマの生成に用いられるジイソシアネート化合物としては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネート等を挙げることができる。また、これらのジイソシアネート化合物の二種以上を併用してもよい。
一方、プレポリマの生成に用いられるポリオール化合物としては、ジオール化合物、トリオール化合物等の化合物であればよく、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール等の低分子量のポリオール化合物、および、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール化合物、エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物、ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物等の高分子量のポリオール化合物のいずれも使用することができる。また、これらのポリオール化合物の二種以上を併用してもよい。
また、分散液の調製に用いられるポリオール化合物としては、ジオール化合物、トリオール化合物等の化合物であればよく、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール等の低分子量のポリオール化合物、PTMG、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(PPG)等の高分子量のポリオール化合物のいずれも使用することができる。プレポリマや硬化剤の溶液の粘度と同程度にすることで混合ステップにおいて水を均一に分散させやすくなるため、数平均分子量500〜2000のポリオール化合物を用いることが好ましく、特に、数平均分子量1000〜2000のPPGが分散性や得られる研磨パッドの耐熱性の面で好ましい。本例では、研磨シート1のショアD硬度および圧縮弾性率を上述した範囲にするために、数平均分子量約2000のPPGを使用し、これに水を0.01〜6重量%の割合で分散希釈させて分散液を調製する。分散液の調製時には、一般的な攪拌装置を使用して攪拌混合すればよく、水が略均等に分散希釈されていればよい。使用する水としては、特に制限はないが、不純物等の混入を回避するため、蒸留水を使用することが好ましい。分散液の量を変えることで研磨シート1の内部に形成される発泡2の大きさや量(個数)を制御することができる。本例では、水の添加量を次ステップの混合ステップで混合するプレポリマの重量1kgに対して水の量が0.01〜6gの割合となるように準備する。例えば、プレポリマの重量を1kgとした場合、分散液を100gとすれば、この分散液に含まれる水の量は0.01〜6gとなる。
硬化剤は、少なくとも2個の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン等に例示されるポリアミン類、あるいは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオールを挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を併用してもよい。本例では、硬化剤としてMOCAを用いる。MOCAは、約120℃に加熱し溶融させた状態で用いられる。
混合ステップでは、準備ステップで準備したプレポリマ、分散液および硬化剤を混合して混合液を調製する。注型ステップでは混合ステップで調製された混合液を型枠に注液し、硬化成型ステップでは型枠内で発泡、硬化させて発泡体を成型する。本例では、混合ステップ、注型ステップ、硬化成型ステップを連続して行う。
混合ステップでは、準備ステップで準備した各成分を混合機で混合し混合液が調製される。混合機は、攪拌翼が内蔵された混合槽を備えている。混合槽の上流側には、第1成分としてプレポリマ、第2成分として硬化剤のMOCA、第3成分として分散液をそれぞれ収容した供給槽が配置されている。各供給槽からの供給口は混合槽の上流端部に接続されている。第1成分のプレポリマ、第2成分のMOCAに代表されるポリアミン化合物の多くがいずれも常温で固体または流動しにくい状態のため、それぞれの供給槽は各成分が流動可能となるように加温されている。攪拌翼は混合槽内の略中央部で上流側から下流側までにわたる回転軸に固定されている。回転軸の回転に伴い攪拌翼が回転し、第1成分、第2成分および第3成分を剪断するようにして混合する。本例では、プレポリマ:MOCA:分散液を重量比で100部:3〜40部:0.2〜20部の割合で混合した。得られた混合液は混合槽の下流端部に配置された排出口から型枠に注液される。型枠の大きさは、本例では、1050mm(長さ)×1050mm(幅)×50mm(厚さ)に設定されている。
第1成分、第2成分、第3成分が混合槽に供給され、攪拌翼により混合される。攪拌翼の剪断速度、剪断回数を調整することで、各成分が略均等に混合され混合液が調製される。攪拌翼の剪断速度が小さすぎると、得られる発泡体に形成される発泡2の大きさが大きくなりすぎる。反対に剪断速度が大きすぎると、攪拌翼および混合液間の摩擦による発熱で温度が上昇し粘度が低下するため、混合液中の気泡が(成型中に)移動してしまい、得られる発泡体に形成される発泡2の分散状態にバラツキが生じやすくなる。一方、剪断回数が少なすぎると生じる気泡の大きさにムラ(バラツキ)が生じやすく、反対に多すぎると温度上昇で粘度が低下し、発泡2が略均等に形成されなくなる。本例では、発泡2の大きさや数を調整するため、混合ステップでは、剪断速度を9,000〜41,000/秒の範囲、剪断回数を300〜10,000回の範囲に設定し、混合する。混合機での混合時間(滞留時間)は、混合液の流量(最大1リットル/sec)にもよるが、およそ1秒程度である。すなわち、例えば、注型ステップで100kg程度の混合液を注型するのに要する時間はおよそ1〜2分程度となる。なお、剪断速度、剪断回数は次式により求めることができる。すなわち、剪断速度(/秒)=攪拌翼の翼先端の直径(mm)×円周率×攪拌翼の回転数(rpm)÷60÷攪拌翼の翼先端と混合槽の内壁とのクリアランス(mm)、剪断回数(回)=攪拌翼の回転数(rpm)÷60×混合槽中での混合液の滞留時間(秒)×攪拌翼の翼の数、により求めることができる。
注型ステップでは、調製された混合液が混合機から連続して型枠に注液される。混合液を注型するときは、混合機からの混合液を混合槽の排出口から排出し、例えばフレキシブルパイプを通じて、型枠の対向する2辺間を往復移動する断面三角状の注液口に導液する。注液口を往復移動させながら、排出口の端部(フレキシブルパイプの端部)を注液口の移動方向と交差する方向に往復移動させる。混合液は、略均等に注型される。
硬化成型ステップでは、注型された混合液を型枠内で反応させ発泡体を形成させる。このとき、プレポリマと硬化剤との反応によりプレポリマが架橋硬化する。この架橋硬化の進行と同時に、プレポリマのイソシアネート基と分散液に分散希釈された水とが反応することで、二酸化炭素が発生する。架橋硬化が進行しているため、発生した二酸化炭素が外部に抜け出すことなく、発泡2を形成する。なお、発泡2は、断面形状が、円形状、楕円形状等の種々の形状で形成される。
スライスステップでは、硬化成型ステップで得られた発泡体をシート状にスライスして複数枚の研磨シート1を形成する。スライスには、一般的なスライス機を使用することができる。スライス時には発泡体の下層部分を保持し、上層部から順に所定厚さにスライスされる。スライスする厚さは、本例では、1.3〜2.5mmの範囲に設定されている。また、本例で用いた厚さが50mmの型枠で成型した発泡体では、例えば、発泡体の上層部および下層部の約10mm分をキズ等の関係から使用せず、中央部の約30mm分から10〜25枚の研磨シート1が形成される。硬化成型ステップで内部に発泡2が略均等に形成された発泡体が得られるため、スライスステップで形成される複数枚の研磨シート1では、表面に形成された開孔4の孔径の平均値がいずれも20〜60μmの範囲となる。
<クッションシート形成>
クッションシート形成工程では、クッションシート5を湿式成膜する。すなわち、ポリウレタン樹脂が有機溶媒に略均一に溶解された樹脂溶液を調製する準備ステップ、準備ステップで調製された樹脂溶液をシート状に展延し、水系凝固液中で樹脂溶液から有機溶媒を脱溶媒させてポリウレタン体を凝固再生させる凝固再生ステップ、凝固再生ステップで凝固再生されたポリウレタン体を洗浄・乾燥してクッションシート5を形成する洗浄・乾燥ステップの各ステップを経て形成されるが、以下、ステップ順に説明する。
準備ステップでは、ポリウレタン樹脂および添加剤を有機溶媒に溶解させて樹脂溶液を調製する。樹脂溶液は、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒にポリウレタン樹脂および添加剤を略均一に溶解させ、濾過により凝集塊等を除去した後、真空下で脱泡することで調製される。有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)、ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略記する。)等を用いることができる。本例では、有機溶媒にDMFを用いる。ポリウレタン樹脂には、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から選択して用いる。添加剤としては、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤およびポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等を用いることができる。添加剤の種類や添加量を変えることで、クッションシート5の内部に形成される発泡6の大きさや量(個数)を制御することができる。クッションシート5の体積弾性率および損失係数は、ポリウレタン樹脂、有機溶媒の選定、樹脂および有機溶媒の混合比、発泡6の大きさや量、クッションシート5の厚みを設定することで調整することができる。本例では、樹脂溶液100部に対して、ポリウレタン樹脂を45〜62部、DMFを8〜30部の範囲にそれぞれ設定する。
凝固再生ステップでは、準備ステップで調製された樹脂溶液を成膜基材に連続的に塗布し(シート状に展延し)、水系凝固液に浸漬することでポリウレタン樹脂をシート状に凝固再生させる。準備ステップで調製した樹脂溶液を常温下でナイフコータ等の塗布機により帯状の成膜基材に略均一に塗布する。このとき、塗布機と成膜基材との間隙(クリアランス)を調整することで、樹脂溶液の塗布厚さ(塗布量)を調整する。本例では、クッションシート5の厚さが0.5〜2.0mmの範囲となるように塗布量を調整する。成膜基材には、可撓性フィルム、不織布、織布等を用いることができる。不織布、織布を用いる場合は、樹脂溶液の塗布時に成膜基材内部への浸透を抑制するため、予め水またはDMF水溶液(DMFと水との混合液)等に浸漬する前処理(目止め)が行われる。成膜基材としてPET製等の可撓性フィルムを用いる場合は、液体の浸透性を有していないため、前処理が不要となる。本例では、成膜基材にPET製フィルムを用いる。
樹脂溶液が塗布された成膜基材は、ポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分とする水系凝固液に浸漬される。水系凝固液中では、まず、塗布された樹脂溶液の表面にスキン層を構成する微多孔が厚み数μm程度にわたって形成される。その後、樹脂溶液中のDMFと水系凝固液との置換の進行により、ポリウレタン体が成膜基材の片面にシート状に凝固再生される。DMFが樹脂溶液から脱溶媒され、DMFと水系凝固液とが置換されることにより、スキン層より内側のポリウレタン体中に多数の発泡6が形成され、発泡6を立体網目状に連通する不図示の連通孔が形成される。このとき、成膜基材のPET製フィルムが水を浸透させないため、樹脂溶液の表面側(スキン層側)で脱溶媒が生じて、成膜基材側が表面側より大きな孔径の発泡6が形成される。すなわち、ポリウレタン体の内部には、ポリウレタン体の厚み方向に沿って丸みを帯びた断面略三角状の多数の発泡6が略均等に分散した状態で形成される。
洗浄・乾燥ステップでは、凝固再生ステップで凝固再生された帯状(長尺状)のポリウレタン体を洗浄した後乾燥させ、クッションシート5を形成する。すなわち、ポリウレタン体が成膜基材から剥離され、水等の洗浄液中で洗浄されポリウレタン体中に残留するDMFが除去される。本例では、洗浄効果を高めるために温水を用いて洗浄を行った。洗浄後、ポリウレタン体をシリンダ乾燥機で乾燥させる。シリンダ乾燥機は内部に熱源を有するシリンダを備えている。ポリウレタン体がシリンダの周面に沿って通過することで乾燥し、クッションシート5が形成される。
<接合工程>
接合工程では、形成された研磨シート1およびクッションシート5を粘着シート3で貼り合わせる(接合する)。粘着シート3は、被研磨物への振動伝達を補助的に抑制する役割を果たし、研磨シート1およびクッションシート5が粘着シート3で貼り合わされた全体の損失係数が0.05〜0.2の範囲になるように、粘着シート3の組成および厚さが設定される。本例では、アクリル系粘着剤を用い、厚みが0.1mmとなるように粘着シート3を形成する。すなわち、研磨シート1の研磨面Pと反対側の面にアクリル系粘着剤を略均一の厚さに塗布する。研磨シート1の研磨面Pと反対側の面と、クッションシート5の表面(スキン層が形成された面)と、を塗布された粘着剤を介して圧接させて、研磨シート1およびクッションシート5を粘着シート3で貼り合わせる。そして、円形等の所望の形状に裁断した後、汚れや異物等の付着が無いことを確認する等の検査を行い研磨パッド20を完成させる。
得られた研磨パッド20で被研磨物の研磨加工を行うときには、例えば、片面研磨機が用いられる。片面研磨機では、被研磨物を研磨加工するための研磨パッド20を装着する研磨定盤と、被研磨物を保持するための保持定盤とが対向配置されている。研磨加工時には、研磨定盤に研磨パッド20を装着し、保持定盤に被研磨物を保持させる。保持定盤に保持させた被研磨物を研磨パッド20側へ押圧すると共に、外部から研磨液を供給しながら研磨定盤ないし保持定盤を回転させることで、被研磨物の片面(加工面)側を研磨加工する。研磨加工時には、摩擦熱で研磨パッド20の温度がおよそ30〜40℃に上昇する。また、研磨機で生ずる振動は、研磨定盤ないし保持定盤の回転数と関連がある。例えば、回転数60rpmで研磨定盤ないし保持定盤を回転させて研磨加工を行うと、およそ1Hzの振動数の振動が生ずる。
(作用等)
次に、本実施形態の研磨パッド20の作用等について説明する。
本実施形態では、クッションシート5の損失係数が上述した0.05〜0.4の範囲に調整されている。損失係数が0.05より小さい場合には、クッションシート5の弾性が大きくなりすぎるため、研磨機からの振動の影響を低減することができない可能性がある。反対に、損失係数が0.4より大きい場合には、クッションシート5で吸収される振動エネルギーが大きくなるため、振動エネルギーが熱に変換されて発生した熱によりクッションシート5が劣化し研磨パッド20の寿命を損なう可能性や、CMP法による研磨加工において、発生した熱により化学的研磨が促進され被研磨物が過剰に研磨加工される可能性がある。また、損失係数の25〜80℃の温度範囲における最大値と最小値との差が0.07より大きくなると、研磨加工時の温度上昇によりクッションシート5の弾性特性が大きく変化するので、一貫して安定した研磨加工を行うことが難しくなる。損失係数が25〜80℃の温度範囲で変曲点を持っていた場合には、変曲点を越えて温度が上昇したときにクッションシート5の振動に対する応答性(弾性や吸収性)が変化する可能性がある。本実施形態では、1Hzの振動数における損失係数が25〜80℃の温度範囲で、最大値と最小値との差が0.07以下と損失係数の温度による変化が小さいので、研磨パッド20の温度が上昇しても、クッション性が維持され、安定した研磨加工を行うことができる。
また、本実施形態では、研磨加工時に、クッションシート5が研磨機からの振動の影響を低減することができ、かつ、研磨シート1およびクッションシート5を接合する粘着シート3が被研磨物への振動伝達を補助的に抑制する。このため、研磨パッド20全体の損失係数が0.05〜0.2の範囲となるため、研磨加工中に研磨機の振動の影響を低減させ、被研磨物の平坦性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、研磨シート1がショアD硬度25〜40度の範囲、かつ、圧縮弾性率が70%以上であり、クッションシート5の体積弾性率が10〜30MPaの範囲である。研磨シート1のショアD硬度が25度より小さい場合には、研磨パッド20が柔らかくなりすぎて、被研磨物の外周側が中央部より大きく研磨される、いわゆるロールオフが生じやすくなり平坦性を低下させる可能性がある。反対に、ショアD硬度が40度より大きい場合や圧縮弾性率が70%より小さい場合には、研磨パッド20が硬くなりすぎて、銅配線のような軟質な被研磨物へ研磨粒子が押し込まれ、被研磨物にダメージを与えてしまう可能性がある。一方、クッションシート5の体積弾性率が10MPaより小さい場合には、クッションシート5が大きく変形してしまう可能性があるため安定した研磨加工を行うことが難しくなる。反対に、体積弾性率が30MPaより大きい場合には、クッションシート5が変形しにくいため、被研磨物の全面にわたるうねりなどを低減することが難しくなる。本実施形態では、体積弾性率を上述した範囲とすることで、クッションシート5のクッション性が適正化され、研磨シート1で略均等に加工面が押圧されるため、低圧研磨を行った場合でも、うねりなどを低減し、加工面全面にわたる平坦性の均一性(ユニフォーミティ)を向上させることができる。また、ショアD硬度および圧縮弾性率を上述した範囲とすることで、研磨シート1の柔軟性が適正化され、例えば、研磨屑などの凝集物が研磨面Pと加工面との間に生じても、研磨シート1側に凝集物を沈み込ませることで、研磨加工時に加工面全面にかかる研磨負荷を減少させ、スクラッチなど被研磨物へのダメージを低減させることができる。
またさらに、従来半導体デバイス等の研磨加工では、ウェーハ上に形成された層間絶縁膜などの絶縁層や金属配線の表面が研磨パッドを用いて平坦化されている。半導体デバイスでは、高密度化、微細化が進められており、例えば、従来間隔がおよそ65nm程度で配線されているのに対して、いわゆる次世代型半導体デバイスでは、間隔がおよそ45nm程度まで狭められている。また、次世代型半導体デバイスでは、高動作速度および少電力消費などが求められ、従来の材料より低誘電率を有する絶縁材料や高導電性を有する銅配線が使用されている。ところが、これらの絶縁材料や銅配線は従来使用されていた材料に比べて、剥離しやすい、柔らかい等、いわゆる機械的強度が小さいため、スクラッチなど被研磨物へのダメージで半導体回路がショートするなど、いわゆる欠陥品が生じやすくなることが問題となっている。このため、研磨加工時の大幅な欠陥率の低減、すなわち、研磨加工に伴う欠陥品の発生を抑えることが求められている。本実施形態の研磨パッド20は、上述したように研磨加工時に、被研磨物へのダメージを低減させることができるので、被研磨物の欠陥率を低減することができ、次世代型半導体デバイス等の研磨加工に好適に使用することができる。
なお、本実施形態では、クッションシート5の損失係数の25〜80℃の温度範囲における最大値と最小値との差を0.07以下とする例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。温度変化に伴うクッションシート5の振動に対する応答性を考慮すると、損失係数の最大値と最小値との差を0.05以下とすることが好ましい。
また、本実施形態では、研磨シート1の形成時に、プレポリマとして、ポリオール化合物とジイソシアネート化合物とを反応させたプレポリマを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述した研磨シート1のショアD硬度および圧縮弾性率を満たすことができればよく、例えば、ポリオール化合物に代えて水酸基やアミノ基等を有する活性水素化合物を用い、ジイソシアネート化合物に代えてポリイソシアネート化合物やその誘導体を用い、これらを反応させることで得るようにしてもよい。また、多種のイソシアネート末端プレポリマが市販されていることから、市販のものを使用することも可能である。さらに、硬化剤としてMOCAを使用し、発泡2を形成するために蒸留水を使用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。通常使用される硬化剤および発泡形成手段を用いてもよい。
さらに、本実施形態では、クッションシート5として、ポリウレタン樹脂を使用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ポリエチレン、ポリブタジエン、シリコーン等の樹脂や天然ゴム、ニトリルゴム、ポリウレタンゴム等のゴムなどの弾性や制振性を有する別の材料も用いてもよい。また、発泡構造についても特に制限されるものではなく、発泡構造を有していなくてもよい。
またさらに、本実施形態では、粘着シート3としてアクリル系粘着剤を用い、粘着シート3の厚さを0.1mmとする例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。アクリル系粘着剤に代えて、エポキシ系、ウレタン系など別の粘着剤を用いてもよい。また、2つ以上の粘着剤を組み合わせてもよい。粘着シート3の厚さについても特に制限されるものではないが、研磨パッド20の研磨性能や被研磨物への振動伝達を補助的に抑制することを考慮すると、0.05〜0.2mm程度にすることが好ましい。さらに、研磨パッド20の製造時に、クッションシート5の表面(スキン層が形成された面)側で貼り合わせる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、反対側で貼り合わせてもよい。
さらにまた、本実施形態では、特に言及していないが、研磨パッド20の研磨面Pに溝加工またはエンボス加工を施すようにしてもよい。低圧研磨加工では、被研磨物に対する押圧力を小さくするため、研磨レート確保の観点から定盤が高速回転される。このため、スラリが研磨面Pおよび加工面間に層状に存在して研磨加工を妨げる、いわゆるハイドロプレーニング現象が起こる可能性がある。研磨面Pに溝加工やエンボス加工を施すことでこの現象を抑制することができる。また、研磨屑の排出や研磨液の移動を促進させることも可能となる。溝の形状については、放射状、螺旋状等のいずれでもよく、断面形状についてもU字状、V字状、半円状のいずれでもよい。溝のピッチ、幅、深さについても、特に制限されるものではない。また、研磨パッド20の平坦性を向上させるために、研磨パッド20の研磨面P側ないし研磨面Pと反対の面側にバフ処理などの表面研削処理を施してもよい。
また、本実施形態では、特に言及していないが、クッションシート5の粘着シート3と反対側の面に、例えば、両面テープ等を貼り合わせ研磨機に研磨パッド20を装着するようにしてもよい。このとき、両面テープの基材が研磨パッド20を支持するための支持層を兼ねるようにしてもよいし、クッションシート5と両面テープとの間にPETフィルム等の別の支持層を貼り合わせるようにしてもよい。また、両面テープを貼り合わせる代わりに、例えば、クッションシート5の粘着シート3と反対側の面に接着剤等を塗布して、研磨機に研磨パッド20を装着するようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、研磨シート1の形成時に、発泡体をスライスすることによりシート状に形成する例を示したが、本発明はこれに制限されるものではなく、例えば、1枚ずつシート状に硬化成型してもよい。この場合、例えば、研磨面側をバフ処理することにより開孔を形成することができる。
またさらに、本実施形態では、クッションシート5の製造時に有機溶媒としてDMFを使用する例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。クッションシート5が上述した体積弾性率および損失係数を満たすものであればよく、例えば、DMF以外にDMAc等の有機溶媒を使用してもよく、DMFに他の有機溶媒を混合してもよい。
以下、本実施形態に従い製造した研磨パッド20の実施例について説明する。なお、比較のために製造した比較例の研磨パッドについても併記する。
(実施例1)
実施例1では、研磨シート1の作製にプレポリマとして、イソシアネート基含有量が5.9〜6.2%の末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマ(Adiprene LF−950A)を用い、これを55℃に加熱し減圧下で脱泡した。硬化剤のMOCAは、120℃で溶解させ、減圧下で脱泡した。分散液は、数平均分子量約2000のPPGの50部に、水の2部、触媒(東ソー株式会社製、トヨキャットET)の1部、シリコン系界面活性剤(ダウコーニング社製、SH−193)の5部をそれぞれ添加し攪拌混合した後、減圧下で脱泡することで調製した。プレポリマ:MOCA:分散液を重量比で100部:10部:5部の割合で混合した。得られた混合液を注型し、硬化させて発泡体を得た。この発泡体を、厚さ1.3mmにスライスし研磨シート1を作製した。一方、クッションシート5の作製にポリウレタン樹脂として、ポリエステルMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)ポリウレタン樹脂を用いた。30%ポリウレタン樹脂溶液100部に対して、溶媒のDMFの25部、顔料としてカーボンブラック20%を含むDMF分散液40部、成膜安定剤の疎水性活性剤2部を添加し混合してポリウレタン樹脂溶液を調製した。得られた樹脂溶液を厚さ0.7mmで塗布し、水系凝固液中で樹脂溶液から有機溶媒を脱溶媒させクッションシート5を作製した。研磨シート1およびクッションシート5を厚さ0.1mmの粘着シート3で接合し、クッションシート5の粘着シート3と反対側の面に両面テープを貼り合わせて実施例1の研磨パッド20を製造した。
(比較例1、比較例2)
比較例1では、クッションシートとして、市販の衝撃吸収シート(宮坂ゴム株式会社製、ミヤフリーク)を使用したこと以外は実施例1と同様に研磨パッドを製造した。比較例2では、研磨シートの作製において、プレポリマ:MOCA:分散液を重量比で100部:6部:5部の割合で混合したこと以外は実施例1と同様に研磨パッドを製造した。すなわち、比較例1の研磨パッドは実施例1と同じ研磨シート1が実施例1と異なるクッションシートに接合されたものであり、比較例2の研磨パッドは実施例1と異なる研磨シートが実施例1と同じクッションシート5に接合されたものである。
(物性評価)
各実施例および比較例の研磨パッドに用いた研磨シートについてショアD硬度および圧縮弾性率、クッションシートについて体積弾性率、損失係数の各物性値を測定した。ショアD硬度は、日本工業規格(JIS K 6253)に従い、バネを介して試験片表面へ押し付けられた押針の押し込み深さから求めた。圧縮弾性率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を使用して求めた。具体的には、初荷重で30秒間加圧した後の厚さtを測定し、次に最終圧力のもとで5分間放置後の厚さtを測定した。全ての荷重を除き、5分間放置後、再び初荷重で30秒間加圧した後の厚さt’を測定した。圧縮弾性率は、圧縮弾性率(%)=(t’−t)/(t−t)×100で算出した。このとき、初荷重は100g/cm、最終圧力は1120g/cmであった。体積弾性率は、体積弾性率測定装置(東芝タンガロイ社製、UMS−MS)を使用して求めた。損失係数は、動的粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製、RSA−III)を使用して求めた。具体的には、実施例および比較例のクッションシートを220℃の熱プレスを用いてプレス成形して厚さ0.1mmのフィルムを作製し、このフィルムから試験片(縦×横=5mm×30mm)を採取した。この試験片を動的粘弾性測定装置を使用して、周波数1Hzの振動数において25〜80℃の温度範囲で5℃/minの昇温スピードで昇温し、5℃毎に貯蔵弾性率(E’)および損失弾性率(E”)を測定し損失係数を算出した。温度に対する損失係数の変化を示すグラフを図3に示す。ショアD硬度、圧縮弾性率、体積弾性率の測定結果を下表1に示す。また、25〜80℃の温度範囲における損失係数の最大値と最小値を下表1に合わせて示す。
Figure 2010082708
表1に示すように、比較例1の研磨シートはショアD硬度が28度、圧縮弾性率が79.3%を示し、硬度が低く変形しやすいことがわかった。一方、比較例2の研磨シートはショアD硬度が43度、圧縮弾性率が75.4%を示し、硬度が高く変形しにくいことがわかった。これに対して、実施例1の研磨シート1はショアD硬度が32度、圧縮弾性率が87.8%を示し、比較例1の研磨シートより硬度が高く変形しにくいこと、比較例2の研磨シートより硬度が低く変形しやすいことがわかった。また、比較例1のクッションシートは体積弾性率が8MPa、損失係数の最大値、最小値が0.38、0.51を示し、変形しやすく、制振性が高いことがわかった。これに対して、実施例1および比較例2のクッションシート5は体積弾性率が24MPa、損失係数の最大値、最小値が0.28、0.25を示し、比較例1のクッションシートより変形しにくく制振性が低いことがわかった。さらに、図3に示すように、比較例1では25〜80℃の温度範囲において損失係数が変曲点を有しており、温度による変化が大きいことがわかった。これに対して、実施例および比較例2では、25〜80℃の温度範囲において変曲点を有しておらず、温度による変化も小さいことがわかった。
(研磨性能評価)
また、実施例および比較例の研磨パッドを用いて、以下の研磨条件で直径8インチの酸化膜表面を有するシリコンウェーハの研磨加工を行い、研磨レートを測定した。研磨レートは、1分間当たりの研磨量を厚さで表したものであり、研磨加工前後のシリコンウェーハの重量減少から求めた研磨量、シリコンウェーハの研磨面積および比重から算出した。また、研磨加工後の加工面のスクラッチ性を評価した。すなわち、研磨加工後の加工面に存在する0.16μm以上の大きさの傷の数をウェーハ表面検査装置(KLA−Tencor社製、Surfscan、SP1)を用いて測定した。研磨レート、スクラッチ性の測定結果を下表2に示す。
(研磨条件)
使用研磨機:スピードファム社製、9B−5Pポリッシングマシン
温度:25℃
研磨定盤回転数:100rpm
研磨ヘッド回転数:97rpm
加工圧力:2Psi(13790Pa)
スラリ:コロイダルシリカスラリ(pH:11.5)
スラリ供給量:100cc/min
被研磨物:直径8インチの酸化膜表面を有するシリコンウェーハ
Figure 2010082708
表2に示すように、比較例1の研磨パッドは硬度が低く変形しやすいため、研磨レートが2400Å/minと実施例1を上回る値を示したものの、変形しやすいため、研磨圧力の分布が不均一なものとなり、加工面のスクラッチ性が45個と悪化した(表1も参照)。一方、比較例2の研磨パッドは硬度が高いため、研磨レートが1500Å/minと実施例1よりも劣る値を示し、さらに、変形しにくく損失係数が小さいことから、研磨機からの振動の影響を低減することができず、研磨屑などによるスクラッチが多発してスクラッチ性が40個を示した(表1も参照)。これに対して、実施例1の研磨パッド20では、研磨レートが2200Å/minと優れ、スクラッチ性も16個と低く抑えられた(表1も参照)。以上のことから、研磨シート1にクッションシート5を粘着シート3で貼り合わせることで、2Psi(13790Pa)と低圧研磨加工しても、十分な研磨レートで被研磨物の局所的な平坦性およびユニフォーミティをともに向上させることができることが明らかになった。
本発明は、研磨機からの振動の影響を低減し、被研磨物の欠陥率を低減させ平坦性を向上させることができる研磨パッドを提供するものであるため、研磨パッドの製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明を適用した実施形態の研磨パッドを模式的に示す断面図である。 実施形態の研磨パッドの製造方法の要部を示す工程図である。 実施例および比較例の研磨パッドを構成するクッションシートの温度に対する損失係数の変化を示す特性図である。
符号の説明
1 研磨シート(研磨層)
3 粘着シート(粘着層)
5 クッションシート(クッション層)
20 研磨パッド
P 研磨面

Claims (7)

  1. 被研磨物を研磨加工するための研磨面を有し、ショアD硬度の範囲が25度〜40度の研磨層と、
    前記研磨層の研磨面と反対側に配置され、体積弾性率が10MPa〜30MPaの範囲であり、かつ、1Hzの振動数における力学的損失係数tanδが25℃〜80℃の温度範囲で0.05〜0.4の範囲を示し、前記被研磨物への振動伝達を抑制するためのクッション層と、
    前記研磨層および前記クッション層を貼り合わせ、前記被研磨物への振動伝達を補助的に抑制するための粘着層と、
    を備え、
    前記研磨層、前記クッション層および前記粘着層の全体の前記損失係数tanδが前記温度範囲で0.05〜0.2の範囲であることを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記クッション層は、前記損失係数tanδの前記温度範囲における最大値と最小値との差が0.07以下であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記クッション層は、内部にセルが略均等に形成された発泡構造を有するポリウレタン樹脂製であることを特徴とする請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 前記粘着層は、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系から選択される少なくとも1種の粘着剤で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  5. 前記研磨層は、圧縮弾性率が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  6. 前記研磨層は、内部にセルが略均等に形成された発泡構造を有するポリウレタン樹脂製であることを特徴とする請求項5に記載の研磨パッド。
  7. 前記研磨層は、前記研磨面側に溝加工またはエンボス加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
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