JP2008135724A - シート状軟磁性材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シート状軟磁性材料に対し、塗布法で作成した複数の薄い硬化性の軟磁性シートを積層して作成した場合であっても、高温あるいは高温高湿環境下でもシート厚変化が抑制され且つ透磁率の変動も小さくなるような構成を付与する。
【解決手段】 シート状軟磁性材料は、少なくとも扁平軟磁性粉末と、アクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物から形成される。扁平軟磁性粉末は、シート状軟磁性材料の面内方向に配列している。アクリルゴムとしてグリシジル基を有するものを使用する。アクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤との合計量に対する扁平軟磁性粉末の重量比は3.7〜5.8である。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気特性に優れ、厚み変化が小さいという特性を有するシート状軟磁性材料及びその製造方法に関する。
様々な電子機器に使用されている軟磁性シートの製造は、一般に混練圧延法により行われている。この方法では、扁平軟磁性粉末とゴムと塩素化ポリエチレンなどの結合剤とを所定の割合でニーダーで混練し、得られた混練物をカレンダーロールなどの装置で所定厚みに圧延し、更に必要に応じて結合剤を加熱架橋させることにより単層の軟磁性シートを得ている。この方法は、高密度に軟磁性粉末を充填でき、圧延により軟磁性粉末を面内方向に配向でき、シート厚の調整が容易であるという利点を有する。
しかし、混練圧延法の場合、混練時に軟磁性粉末に歪みが生ずるために、軟磁性粉末自体の磁気特性が低下し、軟磁性シートの透磁率を大きくすることができないという問題がある。また、高温あるいは高温高湿環境下においてシート厚が厚くなる方向に変化し、透磁率が低下するという問題があった。
そこで、混練圧延法に代えて、軟磁性粉末に歪みが生じにくい塗布法により軟磁性シートを製造することが行われるようになっている(特許文献1)。この方法では、扁平軟磁性粉末とゴムと樹脂と溶剤とからなる軟磁性シート形成用液状組成物を、剥離基材上に塗布し、乾燥することにより、高温あるいは高温高湿環境下でもシート厚変化が小さい軟磁性シートを得ている。
特開2000−243615号公報
しかしながら、塗布法は、シート厚が比較的薄い軟磁性シートを作成する場合に適しているが、比較的厚い軟磁性シートを製造するには適していない。これは、厚く塗布すると塗布厚ムラが生じやすく、乾燥も困難となるからである。このため、本発明者らは、軟磁性シート形成用液状組成物に硬化性樹脂とその硬化剤とを配合し、塗布法で硬化性の薄い軟磁性シートを作成し、その複数枚を硬化させながら圧縮することで積層型のシート状軟磁性材料を製造することを試みた。しかし、塗布法で作成された薄い軟磁性シートを積層して作成された積層型軟磁性シートは、個々の薄い軟磁性シートのシート厚変化は小さいものの、混練圧延法で製造された比較的厚い単層の軟磁性シートと同様に、高温あるいは高温高湿環境下においてシート厚が厚くなる方向に変化し、透磁率が低下するという問題があった。
本発明は、以上説明した従来技術の問題点を解決しようとするものであり、シート状軟磁性材料に対し、塗布法で作成した複数の薄い硬化性の軟磁性シートを積層して作成した場合であっても、高温あるいは高温高湿環境下でもシート厚変化が抑制され且つ透磁率の変動も小さくなるような構成を付与することを目的とする。
この目的を達成した本願発明は、少なくとも扁平軟磁性粉末と、アクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物から形成されたシート状軟磁性材料であって、
該扁平軟磁性粉末が該シート状軟磁性材料の面内方向に配列しており、
アクリルゴムがグリシジル基を有しており、
アクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤との合計量に対する扁平軟磁性粉末の重量比が3.7〜5.8である
ことを特徴とするシート状軟磁性材料である。
ここで、本願発明のシート状軟磁性材料の好ましい態様は、扁平軟磁性粉末としてFe−Si−Cr−Ni合金粉末および/またはFe−Si−Al合金粉末を使用する態様である。また、別の好ましい態様は、エポキシ樹脂用硬化剤として潜在性を示す硬化剤を使用する態様である。更に別の好ましい態様は、シート状軟磁性材料が圧延履歴のない態様や、引張強度が20Mpa以上50MPa以下の態様、あるいは入射角60度での光沢度が20%以上50%以下の態様である。
また、本発明は、少なくとも扁平軟磁性粉末と、グリシジル基を有するアクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を、硬化反応が実質的に進行しない温度で剥離基材上に塗布し乾燥して硬化性軟磁性シートを作成し、この硬化性軟磁性シートを2枚以上積層して積層物を取得し、硬化反応が生ずる温度で積層物を圧延しないように圧縮することを特徴とするシート状軟磁性材料の製造方法を提供する。
本発明のシート状軟磁性材料は、扁平軟磁性粉末とグリシジル基を有するアクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤と溶剤とからなる軟磁性組成物から形成されている。ここで、グリシジル基を有するアクリルゴムは、エポキシ樹脂に反応するので、シート状軟磁性材料を構成する分子の凝集力をいっそう高めることができる。また、バインダーとして使用するアクリルゴムとエポキシ樹脂は、耐熱性と耐湿性にも優れている。従って、本発明のシート状軟磁性材料は、高温高湿環境下で長期間に亘り、良好な寸法安定性を実現することができる。また、扁平軟磁性粉末がシート状軟磁性材料の面内方向に配列しているので、磁気特性が良好となる。
本発明のシート状軟磁性材料は、少なくとも扁平軟磁性粉末と、アクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物から形成されたものである。
本発明においては、軟磁性粉末として扁平なもの(扁平軟磁性粉末)を使用する。扁平軟磁性粉末を2次元の面内方向に配列させることにより、高い透磁率と大きな比重とを実現することができる。
扁平軟磁性粉末の原材料としては、任意の軟磁性合金を用いることができ、例えば、磁性ステンレス(Fe−Cr−Al−Si合金)、センダスト(Fe−Si−A1合金)、パーマロイ(Fe−Ni合金)、ケイ素銅(Fe−Cu−Si合金)、Fe−Si合金、Fe−Si―B(−Cu−Nb)合金、Fe−Si−Cr−Ni合金、Fe−Si−Cr合金、Fe−Si−Al−Ni−Cr合金、フェライト等が挙げられる。これらの中でも、磁気特性の点からFe−Si−Al合金又はFe−Si−Cr−Ni合金を好ましく使用できる。
これらの軟磁性合金に関し、RFID通信用に用いる場合には、複素比透磁率の実数部(透磁率)μ′の数値が比較的大きく、複素比透磁率の虚数部(磁気損失)μ″の数値が比較的小さいものを使用することが好ましい。これにより、RFID通信用のアンテナコイルから放出される磁界が金属体で渦電流損失に変換されることが防止され、通信性能が改善される。
また、扁平軟磁性合金としては、渦電流損失の低減を目的にμ″の値を小さくするために、比較的抵抗が大きいものを使用することが好ましい。この場合、軟磁性合金の組成を変えることで抵抗を大きくすることができる。例えば、Fe−Si−Cr系合金やFe−Si−Al系合金の場合、Siの割合を9〜15重量%とすることが好ましい。
扁平軟磁性粉末としては、扁平な形状の軟磁性粉末を用いるが、好ましくは平均粒子径が3.5〜100μm、平均厚さが0.3〜3.0μm、より好ましくは平均粒子径が10〜100μm、平均厚さが0.5〜2.5μmである。従って、扁平率(扁平度)を好ましくは8〜80、より好ましくは15〜65に設定する。ここで、扁平率は、50%粒径(D50)の数値(μm)に後述する比表面積の数値(cm/g)を乗じて算出される数値である。なお、扁平軟磁性粉末の大きさを揃えるためには、必要に応じて、ふるい等を使用して分級すればよい。また、軟磁性材料の透磁率を大きくするためには、扁平軟磁性粉末の粒子サイズを大きくして粒子同士の間隔を小さくし、且つ扁平な軟磁性粉末のアスペクト比を高めて軟磁性シートにおける反磁場の影響を小さくすることが有効である。
扁平軟磁性粉末のタップ密度(JIS K−5101)と比表面積(BET法)とは互いに反比例する関係にあるが、比表面積が大きくなりすぎるとμ′の値だけでなく、大きくしたくないμ″の値も大きくなりすぎる傾向があり、逆に小さすぎるとμ′の値が小さくなりすぎる傾向がある。また、タップ密度が小さすぎると溶剤を多量に使用しても軟磁性粉末の塗工組成物が塗布しにくくなり、大きすぎるとμ′が小さくなる傾向がある。従って、それらの数値範囲を好ましい範囲に設定する。具体的にはタップ密度を好ましくは0.55〜1.45g/ml、より好ましくは0.65〜1.40g/mlに設定し、一方、比表面積を好ましくは0.40〜1.20m/g、より好ましくは0.65〜1.00m/gに設定する。
また、扁平軟磁性粉末として、例えばシランカップリング剤等のカップリング剤を用いてカップリング処理した軟磁性粉末を用いるようにしてもよい。カップリング処理した軟磁性粉末を用いることによって、扁平軟磁性粉末とバインダーとの界面の補強効果を高め、比重や耐食性を向上させることができる。カップリング剤としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等を用いることができる。なお、このカップリング処理は、予め軟磁性粉末に対して施しておいてもよいし、扁平軟磁性粉末とバインダー樹脂とを混合する際に同時に混合し、その結果カップリング処理が行われるようにしてもよい。
軟磁性組成物における扁平軟磁性粉末の使用量は、少なすぎると意図した磁気特性が得られず、多すぎると相対的にバインダー樹脂量が少なくなり、成形性が低下するので、好ましくは、溶剤を除いた軟磁性組成物中の70〜90重量%、より好ましくは80〜85重量%である。
軟磁性組成物は、シート状磁性材料に良好な柔軟性及び耐熱性を付与するために、ゴム成分としてアクリルゴムを使用する。このアクリルゴムは、エポキシ樹脂との相溶性を向上させるために必ず1以上のグリシジル基を有する。また、アクリルゴムには、更にヒドロキシ基が存在することが好ましい。薄い軟磁性シートを複数枚積層する際の密着性を向上させることができる。このようなアクリルゴムの数平均分子量は50000〜300000が好ましく、重量平均分子量は10万〜45万が好ましい。また、ガラス転移温度は−10〜15℃が好ましい。溶融粘度は1500〜15000mPa・s(25℃)が好ましい。水酸基価は6〜10mgKOH/gが好ましい。このようなアクリルゴムの具体例としては、EA-AN、BA-EA-AN、BA-MMA、BA-AN等が挙げられる。
軟磁性組成物におけるアクリルゴムの使用量は、少なすぎると柔軟性が悪くなり、多すぎるとゴム弾性が大きくなり、圧縮性が悪くなる(熱加工性低下)ので、好ましくは、溶剤を除いた軟磁性組成物中の9〜16重量%、より好ましくは12〜14重量%である。
軟磁性組成物は、シート状軟磁性材料に良好な加熱加工性及び寸法安定性を付与するために、エポキシ樹脂を使用する。エポキシ樹脂としては、従来より軟磁性シートにおいて用いられているエポキシ樹脂を使用することができる。具体例としては、フェノールノボラック、テトラグリシジルフェノール、O-クレゾールノボラック、テトラグリシジルアミン、ビスフェノールA、ビスAグリシジルエーテル、ビスフェノールF等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは180〜220g/eqである。
軟磁性組成物におけるエポキシ樹脂の使用量は、少なすぎると十分な熱加工性が得られず、多すぎると柔軟性が損なわれるので、好ましくは、溶剤を除いた軟磁性組成物中の1.0〜6.0重量%、より好ましくは1.5〜4.0重量%である。
また、軟磁性組成物は、エポキシ樹脂を硬化させるためにエポキシ樹脂用硬化剤を使用する。エポキシ樹脂用硬化剤としては、従来より軟磁性シートにおいて用いられているエポキシ樹脂用硬化剤を使用することができる。具体例としては、アミン類、イミダゾール、ポリアミド、フェノール酸無水物等が挙げられる。これらは潜在性であることが好ましい。
軟磁性組成物におけるエポキシ樹脂用硬化剤の使用量は、少なすぎると製品の信頼性が低下し(保存特性低下)、多すぎると塗料のライフ低下、塗布シートのライフ低下、コストアップを招くので、好ましくはエポキシ樹脂100重量部に対し3〜100重量部、より好ましくは10〜40重量部である。
溶剤としては、通常の汎用溶媒を使用することができ、例えば、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール(IPA)、n-ブチルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸n-ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素類などの汎用溶媒を使用することができる。その使用量は、軟磁性組成物の組成の種類や塗布法等に応じて適宜選択することができる。
また、前述のアクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤との合計量に対する扁平軟磁性粉末の重量比は3.7〜5.8、好ましくは4.0〜5.3である。3.7未満であると、μ′が十分に大きくならず、5.8を超えるとバインダー成分不足による塗布面に厚さのばらつきが生じ、熱加工性が悪化し、また、塗布時にすじが入るからである。また、エポキシ樹脂の量に対してアクリルゴムの量を相対的に多くするとシート状軟磁性材料が軟らかくなり、エポキシ樹脂の量を相対的に多くした場合には逆に硬くなる。従って、エポキシ樹脂をアクリルゴムに対し相対的に多く使用すると高信頼性のシート状軟磁性材料を得ることができる。
なお、軟磁性組成物の調製は、前述の成分を常法により均一に混合することにより行うことができる。
また、本発明のシート状軟磁性材料においては、扁平軟磁性粉末がシート状軟磁性材料の面内方向に配列している。これにより、磁気特性を改善し、比重を大きくすることができる。面内方向に配列させることは、前述の軟磁性組成物からシート状軟磁性材料を作成する際に、軟磁性組成物を剥離基材上へ塗布して得られた硬化性軟磁性シート(2層以上積層した場合も含む)を圧縮することで達成できる。この場合、圧縮するけれども、二次元方向に延びないようにする、即ち、圧延しないようにする。具体的には、平面方向における線伸び率が1%を超えないようにする。1%を超える圧延をしてしまうと、厚さにばらつきが生じ、μ′や比重にもばらつきが生じ、また、しわやひび割れなどの形状不良、軟磁性粉末の充填不足、配向不良等が生じ、そのためμ′が大きくならなくなってしまうからである。
本発明のシート状軟磁性材料の引張り強度は、小さすぎると圧縮が不十分で、密に軟磁性粉末が詰まっていないため、シート内部にエアが混入しており、厚み変化が大きくなることが懸念され、逆に大きすぎるとシートが圧縮されすぎており、シートが硬くなり、柔軟性が損なわれるおそれがあるので、好ましくは20Mpa以上50MPa以下、より好ましくは25Mpa以上45MPa以下である。この結果、引張り強度がこの範囲にあると、適度な柔軟性を有しながらもシート自体にこしがあり、作業性と取扱性とに優れ、シート状軟磁性材料を電子機器などに組み込む際の歩留まりを低下させることがないという利点が得られる。引張り強度をこの範囲に設定する手法としては、プレス圧力や軟磁性粉末の配合量を調整することにより行うことができる。なお、引張り強度の測定は、公知の方法により行うことができる。
また、本発明のシート状軟磁性材料の光沢度が小さすぎると、シート断面だけでなく、シート表面からも軟磁性粉末が脱落するおそれがあり、また、十分に圧縮されていないためにシート内部にエアが混入し、水分がシート内に侵入しやすく、高温あるいは高温高湿環境下においてシート厚が厚くなるので、磁気特性が低下するおそれがある。逆に大きすぎると、シートが十分に圧縮されて表面が平滑となるが、シートが硬くなる。従って、その光沢度は入射角60度で好ましくは20%以上50%以下、より好ましくは23%以上48%以下である。この結果、光沢度がこの範囲にあると、シートに柔軟性を有したまま、高温高湿環境下でも厚み変化や磁気特性の変化を小さくできるという利点が得られる。光沢度をこの範囲に設定する手法としては、プレス時に用いる緩衝材の種類の選択、凹凸の大きさ、圧力の大きさ等を調整することにより行うことができる。なお、光沢度の測定は、JIS Z8741またはJIS P8142に従って行うことができる。
更に、本発明のシート状軟磁性材料の線膨張係数は、低すぎるとシートが柔らかくなりすぎる傾向があり、高すぎるとシートが硬くなりすぎる傾向があるので、好ましくは15〜22ppm/℃、より好ましくは16〜21ppm/℃である。また、被着体とシート状軟磁性材料との線膨張係数の差を、10ppm/℃以下となるようにする。これにより、両者の線膨張係数を略等しくでき、加熱と冷却を繰り返しても剥離し難くすることができる。例えば、アンテナとシート状磁性材料とを粘着剤を用いて積層した場合、剥離の問題の発生を大きく抑制することができ、良好な平面性を実現することができる。また、アクリルゴムとエポキシ樹脂と潜在性硬化剤とからなるシート状軟磁性材料の吸湿性は低いので、本発明のシート状軟磁性材料を被着体である導体に貼り付けたとしても、錆びの発生を抑制することができる。
次に、本発明のシート状軟磁性材料の製造方法の好ましい例を説明する。この製造方法は、少なくとも扁平軟磁性粉末と、グリシジル基を有するアクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を、硬化反応が実質的に進行しない温度で剥離基材上に塗布し乾燥させて硬化性軟磁性シートを作成し、この硬化性軟磁性シートを2枚以上積層して積層物を取得し、硬化反応が生ずる温度で積層物を圧延しないように圧縮することによりシート状軟磁性材料を製造するものである。
この製造方法では、まず、軟磁性組成物を硬化反応が実質的に進行しない温度で剥離基材上に塗布し乾燥して硬化性軟磁性シートを得る。軟磁性組成物を剥離基材上に塗布する手法としては、ドクターブレードコート法、コンマコータコート法など公知の手法を利用することができる。塗布厚は、シート状軟磁性材料の用途や積層数に応じて適宜決定することができるが、通常、乾燥厚が50〜200μmとなる厚さで塗布する。なお、200μmを超える厚さで塗布すると乾燥し難く、乾燥時にシートがふくれる場合があるので注意が必要である。
軟磁性組成物の硬化反応が実質的に進行しない温度で塗布乾燥する理由は、硬化反応が進行すると圧縮性が悪くなり、μ′が大きくならず、また、硬化反応が進んだものを圧縮すると高温高湿環境下での厚み変化が大きくなるからである。ここで、「硬化反応が実質的に進行しない」とは、架橋反応を最終工程にて均一に形成できることを意味する。具体的な温度は、軟磁性組成物の組成により異なるが、通常、130℃以下である。乾燥の具体的な手法としては、温風乾燥炉、電気加熱炉、赤外線加熱等などを使用した公知の手法を採用することができる。
剥離基材としては、通常の剥離基材を使用することができる。例えば、表面をシリコーン剥離処理したポリエステルシート等が挙げられる。
次に、硬化性軟磁性シートを2枚以上用意し、それらを積層して積層物を取得する。積層数は、シート状軟磁性材料の用途等によって決定される。また、積層する際に、軟磁性シートの積層物の両側に剥離シートを配置することが好ましい。この場合の剥離シートとしては、表面をシリコーン剥離処理したポリエステルシート等を使用できる。なお、2層以上を積層する場合、シート全体を一体的に加圧するプレス機を使用することができる。この場合、プレス圧を高くしすぎると光沢度と引張り強度とが上昇するが、柔軟性が低下する傾向がある。また、プレス機に代えて線圧を印加するラミネーターを使用すると、光沢度と引張り強度とが低くなる傾向がある。
次に、前述のように得られた積層物を、硬化反応が生ずる温度で圧延しないように圧縮する。これによりシート厚変化が抑制され且つ透磁率の変動も小さいシート状軟磁性材料が得られる。
圧延しないように圧縮する理由は、前述したように、圧延すると厚さにばらつきが生じ、μ′や比重にもばらつきが生じ、また、しわやひび割れなどの形状不良、軟磁性粉末の充填不足、配向不良によってμ′が大きくならないからである。また、「積層物の硬化反応が生ずる温度」に加熱する理由は、高充填高配向状態で架橋させるためだからである。具体的な温度は、軟磁性組成物の組成により異なるが、通常100〜200℃、好ましくは140〜180℃である。
なお、圧縮する手法としては、二つのロールで線圧を加えるラミネーターを使用してもよいが、延伸を抑える点で平坦な面を有し加熱することもできるプレス機を使用することが好ましい。この場合、圧縮圧力の値は、硬化性軟磁性シートの素材、積層数等により異なるが、好ましくは10〜50kgf/cm、より好ましくは20〜40kgf/cmである。また、積層と圧縮とを同時に行うこともできる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)500重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製;重量平均分子量35万、Tg7.5℃)75.5重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)21重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.3重量部と、トルエン270重量部と酢酸エチル120重量部とを均一に混合して得た軟磁性組成物を、コーターを用いて、表面に剥離処理が施されたポリエステルフィルム(剥離PET)上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシートの厚さが100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートから剥離PETを剥離除去したものを4枚用意し、それらを積層し、その積層物の両面を剥離PETで挟み、更に、その両面に100μm厚の上質紙を緩衝材として配置し、その両側を2枚のステンレス(SUS)板で挟んで真空プレス(北川精機製)で24.9kgf/cmの圧力で165℃で10分間圧縮し、シート状軟磁性材料を得た。
(評価)
得られたシート状軟磁性材料に対し耐熱試験(温度85℃、湿度60Rh%のオーブンに96hr静置)を施したところ、耐熱試験後のシート状軟磁性材料の厚さは薄くなる方に変化したが、その変化率は耐熱試験前のシート状軟磁性材料を基準にして2%未満であった。また、実効透磁率μ′の値は34以上38未満かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。得られた結果を表1に示す。また、表1には、アクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤との合計量に対する扁平軟磁性粉末の重量比(磁粉/樹脂分の重量比)を併せて示す。
なお、外径7.05mm、内径2.945mmに抜き加工したリング状サンプルを作製し、これに導線コイルを5ターン巻き、端子に半田付けをした。端子の根元からリング状サンプルの下までの長さを20mmとした。実効透磁率μ′に関しては、インピーダンスアナライザー(4294A、アジレントテクノロジー社)を用いてキャリア周波数(13.56MHz)におけるインダクタンスと抵抗値を測定し、透磁率を算出した。得られた結果を表1に示す。
更に、得られたシート状軟磁性材料について、入射角60度(−60度)での光沢度をJIS Z8741またはJIS P8142に基づき光沢計(VG2000,日本電色工業社)を用いて測定した。光沢度は20〜50%であることが望まれる。得られた結果を表1に示す。
得られたシート状軟磁性材料の引張り強度については、引張試験器(テンシロン、オリエンテック社)を用い、250μm厚さ、25mm幅、100mm長さのサンプルを、荷重50kgfで引張速度10mm/分の条件で測定した。引張り強度は20〜50MPaであることが望まれる。得られた結果を表1に示す。
得られたシート状軟磁性材料の電気抵抗については、電気抵抗測定装置(ハイレスタP MCP HP260、(株)ダイアインスツルメンツ社)を用いて測定した。電気抵抗は1×10Ω以上であることが望まれる。得られた結果を表1に示す。
また、得られたシート状軟磁性材料の粉落ち(磁性シートを触ったときに軟磁性粉末が脱落して付着するという現象)の有無を目視観察し、観察結果を表1に示した。粉落ちは観察されないことが望まれる。
また、得られたシート状軟磁性材料の柔軟性については、250mm角のシートを半分に折り曲げる試験を行い、折れた場合を“不良”、折れなかった場合を“良好”と評価した。評価結果を表1に示す。折れないことが望まれる。
得られたシート状軟磁性材料の線膨張係数については、熱・応力・歪測定装置(EXSTA6000 TMA/SS、エスエスアイ・ナノテクノロジー社)を用いて測定した。線膨張係数は15〜22ppm/℃であることが望まれる。得られた結果を表1に示した。
得られたシート状軟磁性材料について、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例2
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)425重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥して乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後のシート厚は薄くなる方に変化したが、変化率は2%未満であった。透磁率μ′の値は34以上38未満かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例3
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)450重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後のシート厚は厚くなる方に変化したが、変化率は1%未満であった。透磁率μ′の値は38以上40未満かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例4
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)475重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後のシート厚は薄くなる方に変化したが、変化率は1%未満であった。透磁率μ′の値は38以上40未満かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例5
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)510重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)67重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後にもシート厚は変化しなかった。透磁率μ′の値は40以上かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。得られた結果を表1に示す。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例6
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)530重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化したが、変化率は1%未満であった。透磁率μ′の値は40以上かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例7
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)550重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化したが、変化率は1%未満であった。透磁率μ′の値は40以上かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例8
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)575重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化したが、変化率は1%未満であった。透磁率μ′の値は40以上かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例9
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)600重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部とエポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物をコーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化したが、変化率は2%未満であった。透磁率μ′の値は38以上40未満かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
実施例10
扁平軟磁性粉末として、表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社ゼムコ製)を使用する以外は、実施例5と同様の操作を繰り返すことにより乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表1に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化したが、変化率は2%未満であった。透磁率μ′の値は40以上かつ磁気損失μ″が1.5未満であった。また、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。
比較例1
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)500重量部と、グリシジル基を有さないアクリルゴム(SG700AS、ナガセケムテックス株式会社製;重量平均分子量35万、Tg4.9℃)75.5重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)21重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.3重量部と、トルエン270重量部と酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表2に示す。その結果、耐熱試験後のシート厚は厚くなる方に変化し、変化率は2%以上であった。透磁率μ′の値は34未満であった。なお、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性はいずれも良好な結果を示したが、線膨張係数は22ppm/℃を超えていた。
比較例2
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)500重量部と、ブチラール樹脂(BL−1、積水化学工業株式会社製;重量平均分子量19000,Tg66℃)77.1重量部と、ブロックイソシアネート(コロネート2507、日本ポリウレタン株式会社製)25.7重量部と、MEK(メチルエチルケトン)390重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて115℃で乾燥して乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表2に示す。その結果、耐熱試験後のシート厚は厚くなる方に変化し、変化率は2%以上であった。なお、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ちはいずれも良好な結果を示したが、線膨張係数は22ppm/℃を超えており、柔軟性の評価は不良であった。
比較例3
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)500重量部と、アセタール樹脂(KS−1、積水化学工業株式会社製;重量平均分子量27000、Tg107℃)77.1重量部と、ブロックイソシアネート(コロネート2507、日本ポリウレタン株式会社製)25.7重量部と、MEK390重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて115℃で乾燥して乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表2に示す。その結果、耐熱試験後のシート厚は厚くなる方に変化し、変化率は2%以上であった。また、透磁率μ′の値は34未満であった。なお、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ちはいずれも良好な結果を示したが、線膨張係数は22ppm/℃を超えており、柔軟性の評価は不良であった。
比較例4
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)400重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量と、トルエン270重量と、酢酸エチル120重量とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表2に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化し、変化率は2%以上であった。また、透磁率μ′の値は34未満であった。なお、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性はいずれも良好な結果を示したが、線膨張係数は22ppm/℃を超えていた。
比較例5
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)650重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H−3、ナガセケムテックス株式会社製)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表2に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化し、変化率は2%以上であった。また、バインダーに対する扁平軟磁性粉末の量の最適範囲を超えた場合、流動性が低下するため配向状態が悪くなり透磁率μ′の値は大きくならなかった。具体的に透磁率μ′の値は38以上40未満かつμ″が1.5未満であった。なお、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性はいずれも良好な結果を示したが、線膨張係数は15ppm/℃を下回っており、光沢度の評価は不良であった。
比較例6
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)500重量部と、グリシジル基を有しないニトリルブタジエンラバー(1072J、日本ゼオン社製;重量平均分子量34万、Tg−24℃)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表2に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化し、変化率は2%以上であった。また、バインダーに対する扁平軟磁性粉末の量の最適範囲を超えた場合、流動性が低下するため配向状態が悪くなり透磁率μ′の値は大きくならなかった。具体的に透磁率μ′の値は34未満かつμ″が1.5未満であった。なお、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性はいずれも良好な結果を示したが、線膨張係数は22ppm/℃を超えていた。
比較例7
表1に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平率および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Cr−Ni(株式会社メイト製)650重量部と、グリシジル基を有しないアクリル樹脂(WS−023、ナガセケムテックス株式会社製;重量平均分子量50万、Tg15℃)80.8重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)22.5重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.7重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とからなる軟磁性組成物を、コーターで剥離PET上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、続いて100℃で乾燥し、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表2に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化し、変化率は2%以上であった。また、バインダーに対する扁平軟磁性粉末の量の最適範囲を超えた場合、流動性が低下するため配向状態が悪くなり透磁率μ′の値は大きくならなかった。具体的に透磁率μ′の値は34未満かつμ″が1.5未満であった。なお、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性はいずれも良好な結果を示したが、線膨張係数は22ppm/℃を超えていた。















Figure 2008135724
Figure 2008135724





表1から解るように、実施例1〜9のシート状軟磁性材料は、いずれも耐熱試験後にもシート厚変化率が小さく、磁気特性も良好であった。また、実施例10のシート状軟磁性材料の場合、タップ密度が小さいので、実施例5の場合に比べシート厚変化率が大きいものであった。
それに対し、表2から解るように、比較例1、7の場合には、グリシジル基を持たないアクリルゴムはエポキシ樹脂との相溶性が悪く、また、ゴム弾性が大きく圧縮性が十分ではないので厚み変化も大きい。比較例2の場合には、ブチラール樹脂を使用しているので、可撓性がなく、硬化物の加工ができず、比較例3の場合には、Tgが高いアセタール樹脂を使用しているので、加工性が悪く厚み変化も大きい。また、比較例4の場合には、バインダーに対して扁平軟磁性粉末の量が少ないので、厚みの収縮が大きくなり、そして比較例5の場合には、扁平軟磁性粉末の配向が悪くなるのでμ′が小さくなり、空隙が多くなることによって厚み変化が大きくなる。また、比較例6の場合には、ニトリルブタジエンラバーを使用しているので、厚みが厚くなる方に変化が大きくなる。
実施例12〜18
表3に示した比表面積、タップ密度、10%粒径、50%粒径、90%粒径、扁平度および保磁力を示す扁平軟磁性粉末Fe−Si−Al(メイト社)を使用する以外は、実施例12、14〜18の場合は実施例7の操作を繰り返し、実施例13の場合は実施例8の操作を繰り返すことにより、乾燥後のシート厚が100μm前後の硬化性軟磁性シートを得た。
得られた硬化性軟磁性シートを用い、実施例1と同様にシート状軟磁性材料を得、実施例1と同様に評価した。得られた結果を表3に示す。その結果、耐熱試験後にシート厚は厚くなる方に変化したが、変化率は2%未満であった。なお、光沢度、引張り強度、電気抵抗、粉落ち、柔軟性、線膨張係数はいずれも良好な結果を示した。






















Figure 2008135724
表3から解るように、軟磁性粉末としてFe−Si−Alを使用した実施例12〜18のシート状軟磁性材料は、いずれも耐熱試験後にもシート厚変化率が小さく、磁気特性も良好であった。
実施例19
実施例15と同様の操作を繰り返すことにより硬化性軟磁性シートを得た。得られた硬化性軟磁性シートから剥離PETを剥離除去したものを4枚用意し、それらを積層し、その積層物の両面を剥離PETで挟み、更に、その両面に100μm厚の上質紙を緩衝材として配置し、その両側を2枚のステンレス(SUS)板で挟んで真空プレス(北川精機製)で24.9kgf/cmの圧力で温度を変えて10分間圧縮し、シート状軟磁性材料を得た。得られたシート状軟磁性材料に対し耐熱試験(温度85℃、湿度60Rh%のオーブンに96hr静置)を施したところ、耐熱試験後のシート状軟磁性材料の厚さは厚くなる方に変化した。その変化率を表4に示す。
Figure 2008135724
表4から、本実施例の条件下では、プレス時の温度は140℃〜180℃が好ましいことが解った。
本発明のシート状軟磁性材料は、扁平軟磁性粉末とグリシジル基を有するアクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤と溶剤とからなる軟磁性組成物から形成されている。ここで、グリシジル基を有するアクリルゴムは、エポキシ樹脂と反応するので、シート状軟磁性材料を構成する分子の凝集力をいっそう高めることができる。また、バインダーとして使用するアクリルゴムとエポキシ樹脂は、耐熱性と耐湿性にも優れている。従って、本発明のシート状軟磁性材料は、高温高湿環境下でも長期間に亘り、良好な寸法安定性を実現することができる。また、扁平軟磁性粉末がシート状軟磁性材料の面内方向に配列しているので、磁気特性が良好となる。また、本発明のシート状軟磁性材料は、アクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤をバインダーとして用いているので、プレス後にシート表面全体に金属光沢とは異なる光沢を有しており、しかも長期にわたって表面光沢を維持できる。従って、このシート状軟磁性材料は、非接触式ICカードやICタグなどのRFIDシステム等における磁束収束体として、あるいは一般の電波吸収体として有用である。即ち、RFID用フレキシブルシールド材、携帯用デジタルカメラ等の電子機器のノイズ電磁波吸収体として有用である。

Claims (8)

  1. 少なくとも扁平軟磁性粉末と、アクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物から形成されたシート状軟磁性材料であって、
    該扁平軟磁性粉末が該シート状軟磁性材料の面内方向に配列しており、
    該アクリルゴムがグリシジル基を有しており、
    アクリルゴムとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤との合計量に対する扁平軟磁性粉末の重量比が3.7〜5.8である
    ことを特徴とするシート状軟磁性材料。
  2. 扁平軟磁性粉末が、Fe−Si−Cr−Ni合金粉末である請求項1記載のシート状軟磁性材料。
  3. 扁平軟磁性粉末が、Fe−Si−Al合金粉末である請求項1記載のシート状軟磁性材料。
  4. エポキシ樹脂用硬化剤が潜在性を示す請求項1〜3のいずれかに記載のシート状軟磁性材料。
  5. 圧延履歴のない請求項1〜4のいずれかに記載のシート状軟磁性材料。
  6. 引張り強度が20Mpa以上50MPa以下である請求項1〜5のいずれかに記載のシート状軟磁性材料。
  7. 入射角60度での光沢度が20%以上50%以下である請求項1〜6のいずれかに記載のシート状軟磁性材料。
  8. 少なくとも扁平軟磁性粉末と、グリシジル基を有するアクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を、硬化反応が実質的に進行しない温度で剥離基材上に塗布し乾燥して硬化性軟磁性シートを作成し、この硬化性軟磁性シートを2枚以上積層して積層物を取得し、硬化反応が生ずる温度で積層物を圧延しないように圧縮することを特徴とするシート状軟磁性材料の製造方法。
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