JP4775593B2 - 積層型軟磁性シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気特性に優れ、厚み変化が小さいという特性を有する軟磁性シートの製造方法に関する。
様々な電子機器に使用されている軟磁性シートの製造は、一般に混練圧延法により行われている。この方法では、扁平軟磁性粉末とゴムと塩素化ポリエチレンなどの結合剤とを所定の割合でニーダーで混練し、得られた混練物をカレンダーロールなどの装置で所定厚みに圧延し、更に必要に応じて結合剤を加熱架橋させることにより単層の軟磁性シートを得ている。この方法は、高密度に軟磁性粉末を充填でき、圧延により軟磁性粉末を面内方向に配向でき、シート厚の調整が容易であるという利点を有する。
しかし、混練圧延法の場合、混練時に軟磁性粉末に歪みが生ずるために、軟磁性粉末自体の磁気特性が低下し、軟磁性シートの透磁率を大きくすることができないという問題がある。また、高温あるいは高温高湿環境下においてシート厚が厚くなる方向に変化し、透磁率が低下するという問題があった。
そこで、混練圧延法に代えて、軟磁性粉末に歪みが生じにくい塗布法により軟磁性シートを製造することが行われるようになっている(特許文献1)。この方法では、扁平軟磁性粉末とゴムと樹脂と溶剤とからなる軟磁性シート形成用液状組成物を、剥離基材上に塗布し、乾燥することにより、高温、高温高湿下でのシート厚変化が小さい軟磁性シートを得ている。
特開2000−243615号公報
しかしながら、塗布法は、シート厚が比較的薄い軟磁性シートを作成する場合に適しているが、比較的厚い軟磁性シートを製造するには適してはいない。これは、厚く塗布すると塗布厚ムラが生じやすく、乾燥も困難となるからである。このため、本発明者等は、軟磁性シート形成用液状組成物に硬化性樹脂とその硬化剤とを配合し、塗布法で硬化性の薄い軟磁性シートを作成し、その複数枚を比較的低温で仮圧着し、次いで比較的高温で本圧着することにより軟磁性シートを積層型とすることを試みた。しかし、塗布法で作成された薄い軟磁性シートを積層して作成された積層型軟磁性シートは、個々の薄い軟磁性シートのシート厚変化は小さいものの、混練圧延法で製造された比較的厚い単層の軟磁性シートと同様に、高温あるいは高温高湿環境下においてシート厚が厚くなる方向に変化し、透磁率が低下するという問題があった。
本発明は、以上説明した従来技術の問題点を解決しようとするものであり、塗布法で作成した複数の薄い軟磁性シートを積層し、シート厚変化が抑制され且つ透磁率の変動も小さい積層型軟磁性シートを製造できる方法を提供することを目的とする。
本発明者は、塗布法で作成された薄い軟磁性シートを積層して作成された積層型軟磁性シートに関し、高温あるいは高温高湿環境下においてシート厚が厚くなる方向に変化し、透磁率が低下する理由として、二つの可能性を考慮した。一方は、積層型軟磁性シートを構成する薄い軟磁性シートの間に空気が取り込まれ、高温によりその空気が膨張することによりシート厚が増大するという可能性、他方は、熱圧着する際に扁平軟磁性粉末に生じた歪みが高温により緩和され、シートを構成する樹脂部分が収縮することによりシート厚が増大するという可能性である。
本発明者らは、前者が主要因であると仮定し、複数の軟磁性シートの仮熱圧着時に比較的高い圧力を印加したところ、シート厚が無視できないレベルで変化してしまうという知見を得た。また、後者を主要因として仮定し、複数の軟磁性シートの仮熱圧着時に比較的低い圧力を印加したところ、やはりシート厚が無視できないレベルで変化してしまうという知見を得た。
本発明者らは、本願発明の目的を達成するためには、仮熱圧着時に相対的に高い圧力もしくは低い圧力を単純に印加するだけではできないということに鑑み、軟磁性シート形成用の軟磁性組成物として特定のものを使用し、それから形成された薄い軟磁性シートの積層物に対する加熱パターンと圧力印加パターンとを詳細に研究したところ、熱硬化が進行しない温度で低、中、高と3段階の線圧力で仮圧着し、続いて熱硬化が進行する温度で面圧力で本圧着することにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、積層型軟磁性シートの製造方法であって、以下の工程(A)〜(D):
(A)少なくとも扁平な軟磁性粉末と、グリシジル基を有するアクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を、剥離基材上に塗布し、軟磁性組成物の硬化反応が実質的に生じない温度T1で乾燥し、剥離基材を取り除いて硬化性軟磁性シートを取得する工程;
(B)該硬化性軟磁性シートを2以上用意し、それらを積層して積層物を取得する工程;
(C)得られた積層物を、硬化反応が実質的に生じない温度T2において、線圧を印加するラミネーターにて線圧力P1、線圧力P2及び線圧力P3(但し、P1<P2<P3)で順次圧縮する工程; 及び
(D)続いて硬化反応が生ずる温度T3において、圧縮された積層物を、面圧を印加するプレス機で圧縮して積層型軟磁性シートを得る工程
を有することを特徴とする製造方法を提供する。
本発明によれば、軟磁性シート形成用の軟磁性組成物として特定のものを使用し、それから形成された薄い軟磁性シートの積層物に対する加熱パターンと圧力印加パターンに関し、熱硬化が進行しない温度で低、中、高と3段階の線圧力で仮圧着し、続いて熱硬化が進行する温度で面圧力で本圧着する。このため、高温あるいは高温高湿環境下でもシート厚の変化を抑制することができ、結果的に透磁率を低下させないようにできる。
本発明の積層型軟磁性シートの製造方法は以下の工程(A)〜(D)を少なくとも有する。工程毎に説明する。
工程(A)
少なくとも扁平な軟磁性粉末と、グリシジル基を有するアクリルゴムと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を、剥離基材上に塗布し、軟磁性組成物の硬化反応が実質的に生じない温度T1で乾燥し、剥離基材を取り除いて硬化性軟磁性シートを取得する。
軟磁性組成物を剥離基材上に塗布する手法としては、ドクターブレードコート法、コンマコータコート法など公知の手法を利用することができる。塗布厚は、硬化性軟磁性シートの用途や積層数に応じて適宜決定することができるが、通常、乾燥厚が50〜200μmとなる厚さで塗布する。
軟磁性組成物を剥離基材に塗布した後に乾燥し、剥離基材を取り除いて硬化性軟磁性シートを得るが、その乾燥は、軟磁性組成物の硬化反応が実質的に生じない温度T1で乾燥する。また、軟磁性組成物の硬化反応が実質的に生じない温度T1で乾燥する理由は、硬化反応が進行すると圧縮性が悪くなり、μ′が上がらず、硬化反応が進んだものを圧縮すると、高温高湿環境下での厚み変化が大きくなる為である。ここで、「硬化反応が実質的に生じない」とは、硬化反応が全く生じない場合だけでなく、発明の効果を損なわない範囲であれば僅かな硬化反応が生じてもかまわない趣旨であり、架橋反応を最終工程にて均一に行うことを意味する。硬化反応を実質的に生じないようにするための具体的手段の例としては、温度T1を硬化反応開始温度より5℃以上低い温度に設定することが挙げられる。具体的な温度T1は、軟磁性組成物の組成により異なるが、通常、130℃以下である。乾燥の具体的な手法としては、温風乾燥炉、電気加熱炉、赤外線加熱炉などを使用した公知の手法を採用することができる。
軟磁性組成物では、軟磁性粉末として扁平形状のもの(扁平軟磁性粉末)を使用する。扁平軟磁性粉末を2次元の面内方向に配列させることにより、高い透磁率と大きな比重とを実現することができる。
扁平軟磁性粉末の原材料としては、任意の軟磁性合金を用いることができ、例えば、磁性ステンレス(Fe−Cr−Al−Si合金)、センダスト(Fe−Si−Al合金)、パーマロイ(Fe−Ni合金)、ケイ素銅(Fe−Cu−Si合金)、Fe−Si合金、Fe−Si―B(−Cu−Nb)合金、Fe−Si−Cr−Ni合金、Fe−Si−Cr合金、Fe−Si−Al−Ni−Cr合金、フェライト等が挙げられる。これらの中でも、磁気特性の点からFe−Si−Al合金又はFe−Si−Cr−Ni合金を好ましく使用できる。
これらの軟磁性合金に関し、RFID通信用に用いる場合には、複素比透磁率の実数部(透磁率)μ′の数値が比較的大きく、複素比透磁率の虚数部(磁気損失)μ″の数値が比較的小さいものを使用することが好ましい。これにより、RFID通信用のアンテナコイルから放出される磁界が金属体で渦電流に変換されるのが防止され通信性能が改善される。
また、扁平軟磁性合金としては、渦電流損失の低減を目的にμ″の値を小さくするために、比較的抵抗が大きいものを使用することが好ましい。この場合、軟磁性合金の組成を変えることで抵抗を大きくすることができる。例えば、Fe−Si−Cr合金の場合、Siの割合を9〜15重量%とすることが好ましい。
扁平軟磁性粉末としては、扁平な形状の軟磁性粉末を用いるが、好ましくは平均粒子径が3.5〜90μm、平均厚さが0.3〜3.0μm、より好ましくは平均粒子径が10〜50μm、平均厚さが0.5〜2.5μmである。従って、扁平率を好ましくは8〜80、より好ましくは15〜65に設定する。なお、扁平軟磁性粉末の大きさを揃えるためには、必要に応じて、ふるい等を使用して分級すればよい。なお、軟磁性材料の透磁率を大きくするためには、扁平軟磁性粉末の粒子サイズを大きくして粒子同士の間隔を小さくし、且つ扁平な軟磁性粉末のアスペクト比を高めて軟磁性シートにおける反磁場の影響を小さくすることが有効である。
扁平軟磁性粉末のタップ密度と比表面積(BET法)とは互いに反比例する関係にあるが、非表面積が大きくなるとμ′の値だけでなく、大きくしたくないμ″の値も大きくなる傾向があるため、それらの数値範囲を好ましい範囲に設定する。具体的にはタップ密度を好ましくは0.55〜1.45g/ml、より好ましくは0.65〜1.40g/mlに設定し、一方、比表面積を好ましくは0.40〜1.20m/g、より好ましくは0.65〜1.00m/gに設定する。
また、扁平軟磁性粉末として、例えばシランカップリング剤等のカップリング剤を用いてカップリング処理した軟磁性粉末を用いるようにしてもよい。カップリング処理した軟磁性粉末を用いることによって、扁平軟磁性粉末とバインダー樹脂との界面の補強効果を高め、比重や耐食性を向上させることができる。カップリング剤としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等を用いることができる。なお、前述したカップリング処理は、予め軟磁性粉末に対して施しておいてもよいし、扁平軟磁性粉末とバインダー樹脂とを混合する際に同時に混合し、その結果前記カップリング処理が行われるようにしてもよい。
軟磁性組成物における扁平軟磁性粉末の使用量は、少なすぎると意図した磁気特性が得られず、多すぎると相対的にバインダー樹脂量が少なくなり、成形性が低下するので、好ましくは、溶剤を除いた軟磁性組成物中の70〜90重量%、より好ましくは80〜85重量%である。
軟磁性組成物は、積層型軟磁性シートに良好な柔軟性と耐熱性とを付与するために、ゴム成分としてアクリルゴムを使用する。このアクリルゴムは、エポキシ樹脂との相溶性を向上させるために必ず1以上のグリシジル基を有する。具体例としては、EA−AN、BA−EA−AN、BA−AN、BA−MMA等が挙げられる。
軟磁性組成物におけるアクリルゴムの使用量は、少なすぎると十分な熱加工性が得られず、多すぎるとゴム弾性が大きくなり過ぎて熱加工性が悪くなるので、好ましくは、溶剤を除いた軟磁性組成物中の9〜16重量%、より好ましくは12〜14重量%である。
軟磁性組成物は、積層型軟磁性シートに良好な加熱加工性と寸法安定性とを付与するために、エポキシ樹脂を使用する。具体例としては、フェノールノボラック、テトラグリシジルフェノール、o−クレゾールノボラック、テトラグリシジルアミン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAグリシジルエーテル等が挙げられる。
軟磁性組成物におけるエポキシ樹脂の使用量は、少なすぎると十分な熱加工性が得られず、多すぎると柔軟性が損なわれるので、好ましくは、溶剤を除いた軟磁性組成物中の1.0〜6.0重量%、より好ましくは1.5〜4.0重量%である。
また、軟磁性組成物は、エポキシ樹脂を硬化させるためにエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を使用する具体例としては、アミン類イミダゾール、ポリアミドフェノール酸無水物等が挙げられる。
軟磁性組成物におけるエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の使用量は、少なすぎると製品の信頼性が低下し(保存特性低下)、多すぎると塗料のライフの低下やシートのライフの低下が生じ、コストアップもするので、好ましくは、エポキシ樹脂100重量部に対し3〜100重量部、より好ましくは10〜40重量部である。
溶剤としては、通常の汎用溶媒を使用することができ、例えば、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール(IPA)、n-ブチルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸n-ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素類などの汎用溶媒を使用することができる。その使用量は、軟磁性組成物の組成の種類や塗布法等に応じて適宜選択することができる。
剥離基材としては、通常の剥離基材を使用することができる。例えば、表面をシリコーン剥離処理したポリエステルシート等が挙げられる。
軟磁性組成物は、上述の各成分を常法により均一に混合することで調製することが出来る。
工程(B)
工程(A)で得られる硬化性軟磁性シートを2以上用意し、それらを積層して積層物を取得する。積層数は、積層型軟磁性シートの用途等によって決定される。また、積層する際に、軟磁性シートの積層物の両側に剥離シートを配置することが好ましい。この場合の剥離シートとしては、前述の表面をシリコーン剥離処理したポリエステルシート等を使用できる。
工程(C)
次に、工程(B)で得られる積層物を、硬化反応が実質的に生じない温度T2において、線圧を印加するラミネーターにて線圧力P1、線圧力P2及び線圧力P3(但し、P1<P2<P3)で順次圧縮して仮圧着する。このように仮圧着を行うことにより、シートのずれによる不良品が発生することを防止し、エアー抜きによる信頼性を向上させ、延伸防止が可能となるという効果が得られる。
この工程において、軟磁性シートに硬化反応が実質的に生じない温度T2で加圧する理由は、面圧をかけた状態で均一に架橋反応させるためである。ここで、「硬化反応が実質的に生じない」とは、工程(A)の場合と同様に、硬化反応が全く生じない場合だけでなく、発明の効果を損なわない範囲であれば僅かな硬化反応が生じてもかまわない趣旨であり、架橋反応を最終工程にて均一に行うことを意味する。硬化反応を実質的に生じないようにするための具体的手段の例としては、温度T2を硬化反応開始温度より5℃以上低い温度に設定することが挙げられる。具体的な温度T2は、軟磁性シートを構成する軟磁性組成物の組成により異なるが、通常、70〜130℃、好ましくは70〜100℃である。加熱の具体的な手法としては、温風乾燥炉、電気加熱炉、赤外線加熱炉などを使用した公知の手法を採用することができる。
また、線圧を印加するラミネーターにて線圧力を付加する理由は、空気の巻き込みを防止するためである。3段階で徐々に低い線圧力から高い線圧力で印加する理由は、シートの軟らかさ及び密度に合わせて効果的にエアー抜きをし、また、シートの積層ずれを起こさないようにするためである。ラミネーターの具体例としては、上下が金属ロール、ゴムロール、金属ロールとゴムロールの組み合わせ等が挙げられる。
P1、P2、P3の具体的な数値は、軟磁性シートの素材、積層数等により異なるが、P1が好ましくは2〜10kgf/cm、より好ましくは3〜8kgf/cm、P2が好ましくは10〜20kgf/cm、より好ましくは12〜18kgf/cm、P3が好ましくは20〜50kgf/cm、より好ましくは25〜45kgf/cmである。
また、本工程におけるラミネーターのラインスピードは、早すぎると熱が伝わらず圧縮が進まず、貼り合わせ不良等のトラブルが生じ、遅すぎると生産効率悪化、コストアップとなるので、好ましくは0.1〜5.0m/分、より好ましくは0.5〜3.0m/分である。
工程(D)
続いて工程(C)で得られた圧縮された積層物を硬化反応が生ずる温度T3において、面圧を印加するプレス機で圧縮して硬化させつつ本圧着して本発明の積層型軟磁性シートを得る。得られた積層型軟磁性シートは、高温あるいは高温高湿環境下でもシート厚の変化が抑制され、結果的に透磁率が低下しない。
本工程において、圧縮された積層物を硬化反応が生ずる温度T3で加圧する理由は、磁性粉を面内に配列させた状態で架橋反応を進めるためである。具体的な温度T3は、軟磁性組成物の組成により異なるが、通常140〜200℃、好ましくは150〜180℃である。また、加圧を面圧で行う理由は、面内を均一に加圧した状態で架橋させるためである。面圧の値は、軟磁性シートの素材、積層数等により異なるが、好ましくは10〜60kgf/cm、より好ましくは15〜40kgf/cmである。
以上の製造方法により得られる積層型軟磁性シートは、シート厚変化が抑制され且つ透磁率の変動も小さいものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
(軟磁性シートの作成)
扁平軟磁性粉末Fe・Si・Cr・Ni(株式会社メイト製)550重量部と、グリシジル基を有するアクリルゴム(SG80H・3、ナガセケムテツクス株式会社製)83重量部と、エポキシ樹脂(エピコート1031S、ジャパンエポキシレジン株式会社製)23.1重量部と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤(HX3748、旭化成ケミカルズ株式会社製)6.9重量部と、トルエン270重量部と、酢酸エチル120重量部とを混合してなる軟磁性組成物を調製した。なお、使用した扁平軟磁性粉末の累積粒径D(μm)に関し、D10は9.4μmであり、D50は23.9μmであり、D90は49.1μmであった。また、かさ密度は0.6g/ccであり、タップ密度は、1.30g/ccであった。
その組成物をコーターで剥離ポリエステル(PET)基材上に塗布し、80℃未満の温度で乾燥し、その後に更に100℃で乾燥し、剥離PET基材上に100μmの厚さの軟磁性シートを得た。
(軟磁性シートの積層物の作成)
上述の軟磁性シートから剥離PET基材を剥離し、単層の軟磁性シートを取得した。この単層の軟磁性シートを4枚用意し、それらを積層して積層物を得た。
(軟磁性シートの積層物の仮圧着)
得られた積層物を、ロール温度を70℃に設定したラミネーター(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製)に、ラインスピード0.5m/分で線圧3.3kgf/cmで1回通し、次に線圧14.8kgf/cmで2回通し、更に、線圧29.54kg/cmで2回通して仮圧着を行った。
(積層型軟磁性シートの作成)
次に、仮圧着した積層物を、真空プレス装置(北川精機製)で、165℃、10分間、24.9kgf/cmの圧力で圧縮し、実施例1の積層型軟磁性シートを得た。この積層型軟磁性シートの断面図を図1に示す。図1からは、磁性粉が高密度に充填され、面方向に整列していることがわかる。
比較例1
(軟磁性シートの作成)
実施例1と同様に、剥離PET基材上に100μmの厚さの軟磁性シートを得た。
(軟磁性シートの積層物の作成)
上述の軟磁性シートから剥離PET基材を剥離し、単層の軟磁性シートを取得した。この単層の軟磁性シートを4枚用意し、それらを積層して積層物を得た。
(軟磁性シートの積層物の仮圧着)
得られた積層物を、ロール温度を70℃に設定したラミネーター(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製)に、ラインスピード0.5m/分で線圧3.3kgf/cmで5回通して仮圧着を行った。
(積層型軟磁性シートの作成)
次に、仮圧着した積層物を、真空プレス装置(北川精機製)で24.9kgf/cmの圧力で圧縮し、積層型軟磁性シートを得た。この積層型軟磁性シートの断面図を図2に示す。図2からは、積層界面に空隙がやや多いことがわかる。
比較例2
(軟磁性シートの作成)
実施例1と同様に、剥離PET基材上に100μmの厚さの軟磁性シートを得た。
(軟磁性シートの積層物の作成)
上述の軟磁性シートから剥離PET基材を剥離し、単層の軟磁性シートを取得した。この単層の軟磁性シートを4枚用意し、それらを積層して積層物を得た。
(軟磁性シートの積層物の仮圧着)
得られた積層物を、ロール温度を70℃に設定したラミネーター(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製)に、ラインスピード0.5m/分で線圧29.5kgf/cmで5回通して仮圧着を行った。
(積層型軟磁性シートの作成)
次に、仮圧着した積層物を、真空プレス装置(北川精機製)で24.9kgf/cmの圧力で圧縮し、比較例2の積層型軟磁性シートを得た。この積層型軟磁性シートの断面図を図3に示す。図3からは、高密度に高配向している場所と低密度で配向不足の場所が存在していることがわかる。
比較例3
(軟磁性シートの作成)
実施例1と同様に、剥離PET基材上に100μmの厚さの軟磁性シートを得た。
(軟磁性シートの積層物の作成)
上述の軟磁性シートから剥離PET基材を剥離し、単層の軟磁性シートを取得した。この単層の軟磁性シートを4枚用意し、それらを積層して積層物を得た。この積層型軟磁性シートの断面図を図4に示す。図4からは、空隙(エアー)が多く残っていることがわかる。
(積層型軟磁性シートの作成)
次に、積層物を、仮圧着せずに、真空プレス装置(北川精機製)で24.9kgf/cmの圧力で圧縮し、比較例3の積層型軟磁性シートを得た。
比較例4
(軟磁性シートの作成)
実施例1と同様に、剥離PET基材上に100μmの厚さの軟磁性シートを得た。
(軟磁性シートの積層物の作成)
上述の軟磁性シートから剥離PET基材を剥離し、単層の軟磁性シートを取得した。この単層の軟磁性シートを4枚用意し、それらを積層して積層物を得た。
(積層型軟磁性シートの作成)
次に、積層物を、仮圧着せずに、真空プレス装置(北川精機製)で37.4kgf/cmの圧力で圧縮し、比較例4の積層型軟磁性シートを得た。この積層型軟磁性シートの断面図を図5に示す。図5からは、高密度領域と空隙(エアー)領域の部分とがはっきりと分かれていることがわかる。
(評価)
得られた積層型軟磁性シートについて、まず厚さ(t1)と透磁率μ′とを測定した。透磁率は実用的には38以上であることが好ましい。また、85℃、60%Rhの高温高湿環境下に240時間(hr)保持した後の軟磁性シートの厚さ(t2)を測定し、厚み変化率[(t1−t2)×100/t2](%)を算出した。厚み変化率は0に近いほど好ましい(表1中、厚み変化率が2.0未満である場合をG、それ以外をNGとした)。更に、シートのずれの発生率(%)について、シート作成枚数からシート積層ずれを起こした枚数を算出した。得られた結果を表1に示す。
表1から解るように、実施例1の積層型軟磁性シートの場合、真空プレスの前に軟磁性シートの積層物を3段階の圧力条件でラミネーターに通すことによって透磁率μ′を大きくでき、また、85℃、60Rh%、240hrでの厚さの変化も2%以下と小さく抑えられていた。軟磁性シートの断面観察を行っても空気が入っていないことがわかり、積層界面は確認されなかった。なお、積層型軟磁性シートを50枚作製した時のシートの積層ずれによる不良品発生率は0%であった。
比較例1の積層型軟磁性シートの場合、真空プレスの前に軟磁性シートをラミネーターに通すことによって透磁率μ′を大きくできたが、85℃、60Rh%、240hrでのシート厚さの変化が3%以上であり、実施例1と比較して厚みの変化が大きくなった。50枚作製した時にシートのずれは0枚であり、不良品の発生率は0%であった。
比較例2の積層型軟磁性シートの場合、真空プレスの前に軟磁性シートをラミネーターに通すことによって透磁率μ′を大きくできたが、85℃、60Rh%、240hrでの厚さの変化が2%以上であり、実施例1と比較して厚みの変化が大きくなった。50枚作製した時にシートのずれは12枚であり、不良品の発生率が高かった。
比較例3の積層型軟磁性シートの場合、真空プレスで圧縮する前にラミネーターに通していないので、図4に示されるように、積層型軟磁性シートを構成する単層の各軟磁性シートの界面に隙間が生じていることがわかる。また、85℃、60Rh%、240hrでの厚さの変化が2%以上であり、実施例1と比較して厚みの変化が大きくなった。なお、50枚作製した時のシートの積層ずれによる不良品発生率は0%であった。
比較例4の積層型軟磁性シートの場合、真空プレスの圧力を大きくすることによって実施例1と同等の透磁率μ′を得ることができ、積層界面での隙間が小さくなっているが、過剰な圧力で圧縮しているので内部に歪が残り、高温高湿環境下で厚みが変化する一要因になっていると考えられる。85℃、60Rh%、240hrでの厚さの変化が2%以上であり、実施例1と比較して大きくなった。なお、50枚作製した時のシートの積層ずれによる不良品発生率は0%であった。
本発明の製造方法では、軟磁性シート形成用の軟磁性組成物として特定のものを使用し、それから形成された薄い軟磁性シートの積層物に対する加熱パターンと圧力印加パターンに関し、熱硬化が進行しない温度で低、中、高と3段階の線圧力で仮圧着し、続いて熱硬化が進行する温度で面圧力で本圧着する。このため、高温あるいは高温高湿環境下でも積層型軟磁性シート厚の変化を抑制することができ、結果的に透磁率を低下させないようにできる。また、この軟磁性シートは、非接触式ICカードやICタグなどのRFIDシステム等における磁束収束体として、あるいは一般の電波吸収体として有用である。即ち、RFID用フレキシブルシールド材、携帯用デジタルカメラ等の電子機器のノイズ電磁波吸収体として有用である。
実施例1の積層型軟磁性シートの断面の電子顕微鏡写真である。 比較例1の積層型軟磁性シートの断面の電子顕微鏡写真である。 比較例2の積層型軟磁性シートの断面の電子顕微鏡写真である。 比較例3の積層型軟磁性シートの断面の電子顕微鏡写真である。 比較例4の積層型軟磁性シートの断面の電子顕微鏡写真である。

Claims (4)

  1. 積層型軟磁性シートの製造方法であって、以下の工程(A)〜(D):
    (A)少なくとも扁平な軟磁性粉末と、グリシジル基を有するアクリルゴムと、エポキ
    シ樹脂と、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤と、溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を、剥離
    基材上に塗布し、軟磁性組成物の硬化反応が実質的に生じない温度T1で乾燥し、剥離基
    材を取り除いて硬化性軟磁性シートを取得する工程;
    (B)該硬化性軟磁性シートを2以上用意し、それらを積層して積層物を取得する工程

    (C)得られた積層物を、硬化反応が実質的に生じない温度T2において、線圧を印加
    するラミネーターにて線圧力P1、線圧力P2及び線圧力P3(但し、P1<P2<P3
    )で順次圧縮する工程; 及び
    (D)続いて硬化反応が生ずる温度T3において、圧縮された積層物を、面圧を印加す
    るプレス機で圧縮して積層型軟磁性シートを得る工程
    を有することを特徴とする製造方法。
  2. P1が2〜10kgf/cmであり、P2が10〜20kgf/cmであり、P3が2
    0〜50kgf/cmであり、面圧が10〜60kgf/cm2である請求項1記載の製
    造方法。
  3. T1が50〜90℃であり、T2が70〜130℃であり、T3が140〜200℃で
    ある請求項1または2記載の製造方法。
  4. 工程(C)におけるラミネーターのラインスピードが0.1〜5m/分である請求項1
    〜3のいずれかに記載の製造方法。
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