JP2003191320A - 易剥離性成型体 - Google Patents

易剥離性成型体

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JP2003191320A
JP2003191320A JP2001391184A JP2001391184A JP2003191320A JP 2003191320 A JP2003191320 A JP 2003191320A JP 2001391184 A JP2001391184 A JP 2001391184A JP 2001391184 A JP2001391184 A JP 2001391184A JP 2003191320 A JP2003191320 A JP 2003191320A
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molded
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JP2001391184A
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Masato Fujita
真人 藤田
Shigeki Naito
茂樹 内藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子材料を真空成型して得られ
る成型体に接着剤を介して、該成型体とは異なる基材を
接着してなる物品において、該物品から容易に高分子材
料を分別回収し、しかも、剥離した高分子材料に接着剤
等がほとんど付着することがない、すなわち、高分子材
料の易剥離性に優れる物品を与える成型体を提供する。 【解決手段】 本発明の第1の発明は、高分子材
料(A)からなる層に、(A)とは異なる高分子材料
(B)からなる層を被着し、真空成型してなることを特
徴とする成型体であり、第2の発明は、該成型体におけ
る高分子材料(B)からなる層に接着剤を介して基材を
接着してなる物品であり、第3の発明は、該物品を加熱
することにより、高分子材料(A)が該物品から剥離す
ることを特徴とする高分子材料(A)の回収方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子材料(A)
からなる層に高分子材料(B)からなる層を被着し、真
空成型してなる成型体;該成型体の高分子材料(B)の
表面に接着剤を介して基材を接着してなる物品;および
該物品を加熱することにより、該物品から高分子材料
(A)を剥離して(A)を容易に分別・回収する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用部品、家電製品、エレク
トニクス製品、事務用品、生活用品などの基材に、該基
材とは異なる基材を接着せしめてなる物品が数多く使用
されている。最近、環境意識の高まりとともに、物品か
ら基材を分別回収する方法が求められており、例えば、
特開平5−269906号公報には、[基材/架橋性ポ
リマー/発泡剤を含有する架橋性ポリマー/架橋性ポリ
マー/基材]からなる物品、ならびに、[基材/発泡剤
を含有する架橋性ポリマー/基材]からなる物品が開示
され、該物品を加熱することにより、基材を剥離、回収
し得ることが報告されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】本発明者らがこれらの物品を加熱したとこ
ろ、基材が物品から剥離されるものの、剥離した基材に
は架橋性ポリマー(接着剤)が付着してしまい、基材と
接着剤とを完全に分別して回収することは困難であるこ
とが明らかになった。このような状況下、剥離した基材
に接着剤が付着することを防ぐために、本発明者らは既
に、[基材/「発泡剤を含有する架橋性ポリマー」/
「架橋性ポリマー」/基材]という物品を提案しており
(特開2001−212900号公報)、該公報によれ
ば、該物品を加熱することにより、「発泡剤を含有する
架橋性ポリマー」が接着している基材については、接着
剤が付着することなく、あるいは、付着していても容易
に剥離できる程度に該物品から分別・回収することがで
きることを報告している。
【0004】ところで、基材が高分子材料を真空成型し
て得られる成型体についても、例えば、家庭用冷蔵庫の
内部筐体等の家電製品;看板、大型ゲーム機、医療機器
等のカバー;浴槽などの物品に数多く使用され、これら
の物品から高分子材料を容易に分別回収することが求め
られている。本発明の目的は、高分子材料を真空成型し
て得られる成型体に接着剤を介して、該成型体とは異な
る基材を接着してなる物品において、該物品から容易に
高分子材料を分別回収し、しかも、剥離した高分子材料
に接着剤等がほとんど付着することがない、すなわち、
高分子材料の易剥離性に優れる物品を与える成型体を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】その後、本発明者らは、
発泡剤を含有しない物品について鋭意検討した結果、分
別回収が求められる高分子材料(A)からなる層に、
(A)とは異なる高分子材料(B)からなる層を被着、
すなわち、被せるようにして付着したのち、真空成型し
てなる成型体が、かかる課題を解決し得ることを見出
し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明の第1の発明は、高分子
材料(A)からなる層に、(A)とは異なる高分子材料
(B)からなる層を被着し、真空成型してなることを特
徴とする成型体であり、第2の発明は、該成型体におけ
る高分子材料(B)からなる層に接着剤を介して基材を
接着してなる物品であり、第3の発明は、該物品を加熱
することにより、高分子材料(A)を該物品から剥離す
ることを特徴とする高分子材料(A)の回収方法であ
る。 [発明の詳細な説明]
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳細に検
討する。分別回収が求められる高分子材料(A)とは、
真空成型可能な熱可塑性樹脂であり、具体的には、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどのポリオ
レフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
ートなどのポリエステル;ポリ塩化ビニル;アクリロニ
トリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS);
(メタ)アクリル酸(エステル)重合体、エチレン・
(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体などのアクリ
ル樹脂等が例示される。
【0008】(A)は、通常、40〜200℃程度の軟
化点を有する。また、真空成型せしめるために、通常、
0.1μm〜1cm程度、好ましくは、0.3μm〜5
mm程度のフィルム状である。(A)として2種類以上
の熱可塑性樹脂を混合したものであってもよい。(A)
として、中でもABSが好適である。
【0009】(A)に使用される材料には、易剥離性お
よび接着性が低下しない範囲で、有機顔料、無機顔料、
体質顔料などの充填材、表面調整剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、老化防止剤、帯電防止剤などを含有してもよ
い。また(A)の表面に、必要に応じてプラズマエッチ
ングなどの表面処理を施してもよい。
【0010】本発明に用いられる(B)の高分子材料と
は、分別回収が求められる高分子材料(A)とは異なる
熱可塑性樹脂であって、真空成型可能な熱可塑性樹脂で
ある。具体的には、酢酸ビニル重合体、塩化ビニル重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、スチレン・ブタジ
エン共重合体(SBR)などの乳化重合によって得られ
る樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン
などのポリオレフィン;エチレン・グリシジルメタクリ
レート共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体などのエチレン共重合体、トルエンなどの炭
化水素溶媒に可溶なウレタン樹脂等が例示される。
(B)には、(A)を分別回収する際に、易剥離性およ
び接着性が低下しない範囲で、有機溶媒および水等の溶
剤、充填剤、酸化防止剤、重合禁止剤、密着付与剤、界
面活性剤などの表面調整剤、紫外線吸収剤、老化防止剤
および帯電防止剤等を含有してもよい。
【0011】(A)からなる層に(B)からなる層を被
着する方法としては、例えば、(ア)乳化重合によって
得られる樹脂は、通常、乳化液として供給されることか
ら、該乳化液を(A)からなる層に塗工したのち、水等
を乾燥する方法、(イ)有機溶媒な可溶な高分子材料を
有機溶媒に溶解し、得られた溶液を(A)からなる層に
塗工したのち、溶媒を乾燥する方法、(ウ)高分子材料
(B)をフィルム化して(A)からなる層に貼合せる方
法などが挙げられる。
【0012】(ア)および(イ)など、(A)からなる
層に高分子材料(B)を含有する溶液を塗工する方法と
しては、例えば、バーコート塗工、ロールコータ塗工、
スプレー塗工、ブレードコータ塗工、スクリーン塗工、
ホットメルトアプリケーターを用いる方法、スピンコー
トを用いる方法等が挙げられる。(イ)の方法で用いら
れる有機溶媒としては、トルエン、キシレンなどの炭化
水素溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶
媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、エチ
レングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコー
ルジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒などが挙げら
れる。(ウ)のフィルムを製造する方法としては、例え
ば、高分子材料(B)を押出し機またはT−ダイを用い
て成型する方法、インフレーション法などが挙げられ
る。(B)からなる層の厚さとしては、(A)と(B)
を積層して得られるものが真空成型し得る厚さであれば
よく、通常、0.1μm〜1cm程度、好ましくは、
0.3μm〜1mm程度である。
【0013】本発明の成型体は(A)からなる層に
(B)からなる層を被着したのち、真空成型してなるも
のである。本発明の成型体を製造する方法としては、例
えば、ドレープフォーミング、ストレートフォーミング
などの真空成型法が挙げられ、さらに細かく例示する
と、連続真空成型法、エアアシストフォーミング、プラ
グアシストフォーミング、エアクッションフォーミン
グ、エアスリップフォーミング、ドレープアシストフォ
ーミングなどが挙げられる。
【0014】本発明の成型体における高分子材料(B)
の表面に接着剤を数ヶ所または全面に塗布したのち、基
材と接着せしめて本発明の物品を得ることができる。こ
こで、接着剤としては(B)の表面と基材とを接着せし
めるものであり、通常、熱硬化性接着剤が用いられる。
熱硬化性接着剤としては、例えば、ノボラック樹脂、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、レ
ゾール樹脂、発泡硬質ウレタンなどのウレタン樹脂、シ
アノアクリレート樹脂、変成シリコーン樹脂などが挙げ
られ、中でも、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、変成シリ
コーン樹脂が好ましく、とりわけ、ウレタン樹脂が好適
である。ウレタン樹脂として発泡硬質ウレタンを用いる
と、該ウレタンが優れた断熱特性を有することから得ら
れた物品は断熱特性に優れた筐体として使用することが
できることから好ましい。
【0015】熱硬化性接着剤は、必要に応じて、硬化剤
を含有していてもよい。具体的には、ノボラック樹脂に
用いられるヘキサメチレンテトラミンなど;エポキシ樹
脂に用いられるポリアミンや酸無水物など;ウレタン樹
脂に用いられるイソシアネートなど;レゾール樹脂、ア
ルキド樹脂に用いられる酸など;変成シリコーン樹脂に
用いられる錫化合物やアミン化合物などが例示される。
【0016】熱硬化性接着剤として、「アラルダイト
ラピッド」(チバスペシャリティケミカルズ社製エポキ
シ接着剤)、「ER−10」(日本エヌエスシー社製エ
ポキシ樹接着剤)、「ボンドクイック5」(コニシ社製
エポキシ接着剤)、「EP−330」(セメダイン社製
エポキシ接着剤)、「スーパーX」(セメダイン社製変
成シリコーン接着剤)、「ボンドサイレックスクリヤ
ー」(コニシ社製変成シリコーン接着剤)、「タケラッ
クA−385+タケネートA−50」(武田薬品工業社
製ウレタン接着剤)などの市販品の熱硬化性接着剤を使
用してもよい。
【0017】本発明で使用される熱硬化性接着剤には、
接着性および易剥離性が低下しない範囲で、かつ、塗布
する基材の物性が低下しない範囲において、有機溶媒お
よび水等の溶剤、充填剤、酸化防止剤、重合禁止剤、密
着付与剤、界面活性剤などの表面調整剤、紫外線吸収
剤、老化防止剤および帯電防止剤等を含有してもよい。
【0018】接着剤として、特開2001−21290
0号公報に記載の接着剤を用いた物品、すなわち
[(A)/(B)/「発泡剤を含有する架橋性ポリマ
ー」/「架橋性ポリマー」/基材]とからなる物品につ
いて、(A)と(B)との界面、および基材と「架橋性
ポリマー」との界面が容易に剥離して(A)および基材
のいずれもが分別回収されることから好ましい。もちろ
ん、成型体の(B)成分の表面に接着剤を塗布し、さら
に基材を上記公報に記載の接着剤で接着せしめる物品、
すなわち[(A)/(B)/接着剤/「発泡剤を含有す
る架橋性ポリマー」/「架橋性ポリマー」/基材]とか
らなる物品についても、(A)および基材のいずれもが
分別回収される。
【0019】基材としては、例えば、高分子材料(A)
および(B)で例示された材料を真空成型した材料;
鉄、鋼鉄、金、銀、銅、アルミニウム等の金属;ガラ
ス、石膏、陶磁器、セラミックスなどの無機物;ポリオ
レフィン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエス
テル、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミド、エポキ
シ、ポリウレタン、ABS、ゴム等の真空成型していな
いプラスチックあるいは合成繊維;綿、麻、絹などの天
然繊維;ビスコースレーヨン、酢酸セルロースなどの半
合成繊維;木材;紙;皮革などが挙げられる。中でも、
金属、プラスチックが好ましい。
【0020】かくして得られた物品は、高分子材料
(A)の分別回収が求められる物品、例えば冷蔵庫、洗
濯機、エアコン、電子レンジ、掃除機、テレビ等の家電
製品、パソコン、プリンター、複写機、電話等の事務用
品、自動車、家具、住宅構造材などの生活用品、液晶パ
ネル、半導体、プリント配線板、集積回路等のエレクト
ロニクス製品などに使用される。
【0021】かくして得られた物品を加熱すると、
(A)が収縮することより、通常、(A)と(B)との
界面が剥離して物品から分別回収することができるので
ある。本発明の回収方法としては、成型体の軟化温度に
よっても異なるが、例えば、オーブン、温水槽などに物
品を入れ、通常、80〜300℃程度、好ましくは12
0〜240℃程度で加熱することにより(A)を回収す
る方法;火炎、赤外線、スチーム、超音波、電磁波など
を物品に照射して(A)を回収する方法;80〜300
℃程度、好ましくは120〜240℃程度に加熱され
た、鉄板などの加熱体に物品に接触させ、(A)を回収
する方法などが挙げられる。
【0022】このようにして回収された(A)は、物品
から容易に剥離されるとともに、該(A)には(B)お
よび接着剤がほとんど付着していないか、(B)が付着
していても、(A)から容易に剥離し得る程度であり、
(A)は完全に分別回収することができるのである。回
収された(A)は、例えば、溶融して、別途成型の上、
再利用することができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。
【0024】高分子材料(A)として以下の試験片を使
用した。 A:「クララスチック SR」 30 mm × 30
mm、厚み3mm(日本エイアンドエル社製 ABS板)
【0025】高分子材料(B)として以下を使用した。 B−1:「スミカフレックス 400」(住友化学社製
エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン) B−2:「P−8X21」(日本エイアンドエル社製
SBRラテックス) B−3:「ボンドファースト 2B」 (200μmフ
ィルム)(住友化学社製 エチレン・グリシジルメタク
リレート共重合体) B−4:「ボンドファースト 7B」 (200μmフ
ィルム)(住友化学社製 エチレン・グリシジルメタク
リレート共重合体) B−5: 「CM5019」 (20μmフィルム)
(住友化学社製 エチレン−アクリル酸メチル共重合
体) B−6:「SH368K8A」(19μmフィルム)
(住友化学社製 エチレン−アクリル酸メチル共重合
体) B−7:「G460N」(5μmフィルム)(住友化学
社製 ポリスチレン)
【0026】接着剤として以下の熱硬化性接着剤を使用
した。 C−1:ポリオールのプレミックス品(R)(武田薬品
社製)3.75部とシクロペンタン0.53部を予め混
合したものに、イソシアネート(武田薬品社製)4.5
07部を添加し、混合攪拌して得られた発泡硬質ウレタ
ン C−2:エポキシ系熱硬化性接着剤「アラルダイト ラ
ピッド」(チバスペシャリティケミカルズ゛社製)
【0027】(A)とは異なる基材(D)として、以下
を使用した。 D−1:冷間圧延鋼板 JIS G 3141 25 mm × 100
mm、厚み 0.8 mm(JIS G 3141 ダル仕上げ)
【0028】(接着性試験)JIS K 6850に準じた引張
り試験により測定した。
【0029】(実施例1)Aの片面にB−1を約30μ
mの厚さになるようにバーコーターにて塗工し40℃の
オーブンに入れて乾燥させ、A/B−1のフィルムを作
成した。続いて80℃で3時間、該フィルムを乾燥させ
た後、真空成型機(布施真空社製「CUPF−1015
−PWB」)にて真空成型を行った。型は木製凹タイプ
で内径91mm、深さ46mmのものを使用した。予備加熱の赤
外線ヒーターは、上部400℃(A側)、下部350℃
(B−1側)に設定し90秒加熱を行い、フィルムは1
83℃に達した。真空成型を行った後も、AおよびBに
破れ剥がれ等はみられず、良好な成型体が得られた。
【0030】該成型体の底部より25mm×50mmのテストピ
ースを切り出し、B−1層の面が内側にくるように成型
体(1)を置き、反対側には溶剤にて拭き取り洗浄を行
ったD−1を平行に置き、40mm×100mm厚さ2mmのポリエ
チレン板(2)を外側からテープ(3)で固定し、図1
に示すような25mm×40mmで高さが100mmの四角柱の筐体
を作成した。その底面の1つをさらに25mm×40mmのポリ
エチレン板で塞ぎ、外側からテープ(4)で固定した。
さらに空いている面を上にして、硬化前の発泡硬質ウレ
タン(C−1)を中に投入した。該ウレタンを筐体に投
入し、25℃にて12時間静置した後、側面2枚と底面
との3枚のポリエチレン板を外して、成型体/C−1/
D−1からなる物品が完成した。得られた物品のAおよ
びD−1を、それぞれ1N/mm2で引っ張り試験を実施し
たところ、いずれも物品からは剥離されなかった。続い
て、物品を160℃の対流オーブンで10分間加熱処理
を行った後に冷却して取り出したところ、既にAは収縮
しC−1と分離しており、Aの表面に、C−1はもちろ
ん、B−1も残っていなかった。
【0031】(実施例2)B−1の代わりにB−2を使
用する以外は実施例1と同様の方法にて成型体および物
品の作成を行った。得られた物品の(A)およびD−1
を、それぞれ1N/mm2で引っ張り試験を実施したとこ
ろ、いずれも物品からは剥離されなかった。物品を実施
例1と同様に加熱処理を行った後に冷却して取り出した
ところ、既にAは収縮しC−1と分離しており、Aの表
面に、C−1はもちろん、B−2も残っていなかった。
【0032】(実施例3)AとB−3を重ねてラミネー
ター(大成ラミネーター社製「VA−700」)を用い
て、ロール温度:130℃、ロール速度:0.5m/m
in、ロール圧:4.9×104Pa(0.5kgf/
cm2、ゲージ読み)の条件で熱ラミネートを行い、A
/B−3のフィルムを作成した。続いて80℃で3時
間、該フィルムを乾燥させた後、実施例1と同様に真空
成型を行った。得られた成型体は、AおよびB−3に破
れ剥がれ等はみられず、良好な成型体であった。該成型
体を実施例1と同様の方法にて成型体とD−1がC−1
で貼り合わされた物品を作成した。得られた物品のAお
よびD−1を、それぞれ1N/mm2で引っ張り試験を実施
したところ、いずれも物品からは剥離されなかった。物
品を実施例1と同様に加熱処理を行った後に冷却して取
り出したところ、既にAは収縮しC−1と分離してお
り、Aの表面に、C−1はもちろん、B−3も残ってい
なかった。
【0033】(実施例4)B−3をB−4に変更する以
外は実施例3と同様にして成型体を作成した。得られた
成型体は、AおよびB−4に破れ剥がれ等はみられず、
良好な成型体であった。該成型体を実施例1と同様の方
法にて成型体とD−1がC−1で貼り合わされた物品を
作成した。得られた物品のAおよびD−1を、それぞれ
1N/mm2で引っ張り試験を実施したところ、いずれも物
品からは剥離されなかった。物品を実施例1と同様に加
熱処理を行った後に冷却して取り出したところ、既にA
は収縮しC−1と分離しており、Aの表面に、C−1は
もちろん、B−4も残っていなかった。
【0034】(実施例5)B−5の表面とAとを重ねて
ラミネーター(大成ラミネーター社製「VA−70
0」)を用いて、ロール温度:180℃、ロール速度:
0.2m/min、ロール圧:5.88×104Pa
(0.6kgf/cm2、ゲージ読み)の条件で熱ラミ
ネートを行い、A/B−5のフィルムを作成した。続い
て80℃で3時間、該フィルムを乾燥させた後、実施例
1と同様に真空成型を行った。得られた成型体は、Aお
よびB−5に破れ剥がれ等はみられず、良好な成型体で
あった。該成型体を実施例1と同様の方法にて成型体と
D−1がC−1で貼り合わされた物品を作成した。得ら
れた物品のAおよびD−1を、それぞれ1N/mm2で引っ
張り試験を実施したところ、いずれも物品からは剥離さ
れなかった。物品を実施例1と同様に加熱処理を行った
後に冷却して取り出したところ、既にAは収縮しC−1
と分離しており、Aの表面に、C−1はもちろん、B−
5も残っていなかった。
【0035】(実施例6)B−3をB−6のEMAの表
面にAを張り合わせる以外は実施例3と同様にして成型
体を作成した。得られた成型体は、AおよびB−6に破
れ剥がれ等はみられず、良好な成型体であった。該成型
体を実施例1と同様の方法にて成型体とD−1がC−1
で貼り合わされた物品を作成した。得られた物品のAお
よびD−1を、それぞれ1N/mm2で引っ張り試験を実施
したところ、いずれも物品からは剥離されなかった。物
品を実施例1と同様に加熱処理を行った後に冷却して取
り出したところ、既にAは収縮しC−1と分離してお
り、Aの表面に、C−1はもちろん、B−6も残ってい
なかった。
【0036】(実施例7)B−7のポリスチレンの表面
とAとを重ねてラミネーター(大成ラミネーター社製
「VA−700」)を用いて、ロール温度:180℃、
ロール速度:0.2m/min、ロール圧:1.96×
104Pa(0.2kgf/cm2、ゲージ読み)の条件
で熱ラミネートを行い、A/B−7のフィルムを作成し
た。続いて80℃で3時間、該フィルムを乾燥させた
後、実施例1と同様に真空成型を行った。得られた成型
体は、AおよびB−7に破れ剥がれ等はみられず、良好
な成型体であった。該成型体を実施例1と同様の方法に
て成型体とD−1がC−1で貼り合わされた物品を作成
した。得られた物品のAおよびD−1を、それぞれ1N/
mm2で引っ張り試験を実施したところ、いずれも物品か
らは剥離されなかった。物品を実施例1と同様に加熱処
理を行った後に冷却して取り出したところ、既にAは収
縮しC−1と分離しており、Aの表面に、C−1はもち
ろん、B−7も残っていなかった。
【0037】(実施例8)実施例1と同様にして成型体
を作成し、該成型体を実施例1と同様の方法にて成型体
とD−1がC−2で貼り合わされた物品を作成した。得
られた物品のAおよびD−1を、それぞれ1N/mm2で引
っ張り試験を実施したところ、いずれも物品からは剥離
されなかった。物品を実施例1と同様に加熱処理を行っ
た後に冷却して取り出したところ、既にAは収縮しC−
2と分離しており、Aの表面に、C−2はもちろん、B
−1も残っていなかった。
【0038】(比較例1)Bを塗工処理していないAを
実施例1と同様の方法にて真空成型を行い、成型体を作
成した。該成型体を実施例1と同様の方法にて成型体と
D−1がC−1で貼り合わされた物品を作成した。得ら
れた物品のAおよびD−1を、それぞれ1N/mm2で引っ
張り試験を実施したところ、いずれも物品からは剥離さ
れなかった。物品を実施例1と同様に加熱処理を行った
後に冷却して取り出したところ、AはC−1との分離せ
ず、そのままの物品の形状を保っていた。
【0039】
【発明の効果】本発明の物品は、高分子材料(A)を回
収するまでは接着剤層が高分子材料(A)と強く接着
し、(A)を分別回収する際には、(A)と高分子材料
(B)との界面が容易に剥離し、(A)には(B)およ
び接着剤がほとんど付着しない、あるいは付着していて
も(A)から容易に剥離し得ることから、自動車、家電
製品あるいはエレクトロニクス製品などの(A)の分別
回収が求められる物品に使用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)と(B)とからなる板2枚とポリエチレ
ン3枚(側面2枚、底面1枚)によって作成された、発
泡硬質ウレタンを投入する前の四角柱の筐体である。
【符号の説明】
1 (A)と(B)とを真空成型して得た板((B)が
内側)) 2 ポリエチレン板 3 (側面を固定するための)テープ 4 (底面を固定するための)テープ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 31:00 B29K 31:00 55:02 55:02 B29L 9:00 B29L 9:00 C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4F071 AA12 AA15 AA20 AA22 AA24 AA28 AA33X AB06 AH12 BC07 CA01 CB02 CC03 CC06 CD05 4F208 AA10 AA13 AA15 AA18 AG03 AH56 MA01 MB01 MB22 MG04 MH06 MH11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子材料(A)からなる層に、(A)と
    は異なる高分子材料(B)からなる層を被着し、真空成
    型してなることを特徴とする成型体。
  2. 【請求項2】高分子材料(A)がアクリロニトル・ブタ
    ジエン・スチレン共重合体(ABS)であることを特徴
    とする請求項1に記載の成型体。
  3. 【請求項3】高分子材料(B)からなる層が、高分子材
    料(A)からなる層に、酢酸ビニル重合体エマルジョ
    ン、塩化ビニル重合体エマルジョン、エチレン・酢酸ビ
    ニル共重合体エマルジョンおよびスチレン・ブタジエン
    共重合体(SBR)から選ばれる少なくとも1種類の乳
    化液を塗工したのち、乾燥することによって得られる層
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の成型
    体。
  4. 【請求項4】高分子材料(B)からなる層が、ポリプロ
    ピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン・グリ
    シジルメタクリレート共重合体、エチレン・(メタ)ア
    クリル酸エステル共重合体から選ばれる少なくとも1種
    類のフィルムであることを特徴とする請求項1または2
    に記載の成型体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の成型体の
    高分子材料(B)からなる層の表面と基材とを接着剤を
    介して接着してなる物品。
  6. 【請求項6】接着剤が熱硬化性接着剤であることを特徴
    とする請求項5に記載の物品。
  7. 【請求項7】基材が、金属、天然繊維、半合成繊維、合
    成繊維、真空成型していないプラスチックから選ばれる
    少なくとも1種類であることを特徴とする請求項5また
    は6に記載の物品。
  8. 【請求項8】請求項5〜7のいずれかに記載の物品が、
    断熱箱体であることを特徴とする物品。
  9. 【請求項9】請求項5〜8のいずれかに記載の物品を加
    熱することにより、高分子材料(A)を該物品から剥離
    することを特徴とする高分子材料(A)の回収方法。
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