JP2008129143A - コロナ帯電装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交流成分を印加するコロナ帯電装置において、均一帯電性を得ると共に、高速帯電性を向上させた小型のコロナ帯電装置を得る。
【解決手段】表面移動する感光体1に近接し、感光体と対向する側に開口部23を有するケース22と、ケースの内部に配置されるコロナ電極21とを備え、コロナ電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、ケースの開口部から感光体1に向けてコロナ放電電荷を供給して感光体を帯電させるコロナ帯電装置2において、コロナ電極に印加する電圧が正負のコロナ放電を発生させる直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、ケースの開口部の感光体1の表面移動方向の上流部分でグリッド電極を配置しない第1帯電領域31と、下流部分で一定の電圧を印加されるグリッド電極25を配置する第2帯電領域32とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置およびこれに採用されるコロナ帯電装置に関するものである。
コロナ帯電装置のひとつとして、コロトロン帯電装置が古くから知られている。コロトロン帯電装置は、開放部分をもつ円筒形状あるいは角筒形状に形成されたアルミニウム等の金属製ケースのほぼ中心部分に、コロナ電極として直径50μm程度のタングステンワイヤが架空されたものからなる。コロナ電極には、直流電圧、交流電圧、あるいは直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加し、金属製ケースには、直流電圧あるいはグランド(0V)を印加する。このような電圧をコロナ電極、金属ケースそれぞれに印加することで、いわゆるコロナ放電を発生させる。金属ケースの開放部分に対しては、被帯電体を対向するように配置して、コロナ放電で発生したイオンを被帯電体に供給することで、被帯電体表面を帯電することができる。このようなコロトロン帯電装置は、装置の構成が簡素で安価であるという利点を有するといった特徴がある。
しかしながら、近年の電子写真装置に対する高品質の画像出力への要求を満足するためには、コロトロン帯電装置を電子写真の像担持体としての感光体の帯電装置として使用すると安定した均一帯電性を得ることが難しく、十分に対応することができない。このため、コロトロン帯電装置は感光体の主帯電装置として使用されることほとんどなく、除電用やトナーの帯電極性調整用といった用途で使用されている。
コロトロン帯電装置に比べ均一帯電性のあるコロナ帯電装置として、コロナ電極と被帯電体である感光体との間に直流電圧(グリッド電圧)を印加したグリッド電極を設けたスコロトロン帯電装置が知られている。スコロトロン帯電装置は、グリッド電圧が印加されたグリッド電極にコロナ電極から被帯電体へ向かうコロナ放電電荷の一部を流すことでコロナ電極から被帯電体へ向かうコロナ放電電荷の流れを制御して、被帯電体をグリッド電圧にほぼ等しい電位に帯電するものである。このため、被帯電体の帯電電位を制御しやすく、均一帯電性に優れるといった特徴がある。また、グリッド電極を所定の電位に維持する簡易な方法として、自己バイアス電圧印加手段として機能する定電圧受動素子をグリッド電極に接続する方法もある。このようなスコロトロン帯電装置はコロトロン帯電装置にくらべれば格段に被帯電体の帯電電位の制御が行ないやすいといった長所があるものの、コロナ電極に直流電圧を印加した直流型スコロトロン帯電装置の場合には、雰囲気環境の温湿度変化によって10〜50V程度の電位変動が生じてしまうのが実情である。このため、帯電の均一性はまだ十分と言えるものではなく、更なる帯電均一性が要求されている。
また、スコロトロン帯電装置では、上述のようにコロナ放電電荷のうち被帯電体ではなくグリッド電極側へ流れるものがあるので、コロトロン帯電装置に比べると効率が落ちるという欠点はある。
また、直流型スコロトロン帯電装置では長期間使用した場合には、グリッド電極が長期のコロナ放電に晒されること等に因り、グリッド電極表面の劣化や異物の付着といった現象が発生する。こうしたグリッド電極表面の劣化により電圧降下が生じるためグリッド電極の実効的な電圧が変化し、結果的に帯電電位の変動が生じてしまう。このため、経時的にも被帯電体の帯電電位の均一性は十分ではなかった。
そこで、コロナ電極と被帯電体である感光体との間に直流電圧(グリッド電圧)を印加したグリッド電極を設け、コロナ電極に直流電圧に交流電圧を重畳した交流成分を含む電圧を印加した交流型スコロトロン帯電装置を用いることが考えられる。交流型スコロトロン帯電装置では、上述したような直流型スコロトロン帯電装置の欠点を解消でき、均一帯電性に優れた帯電装置を実現することができる。しかし、交流型スコロトロン帯電装置は、正負のコロナ放電が交互に発生することになるため高速帯電性が劣るといった欠点があった。高速帯電性とは、感光体の移動速度が大きくなった場合にどの速度まで追随して所望の帯電電位に帯電することができるか、または、帯電装置の開口幅を狭くした場合にどの幅まで所望の帯電電位に帯電することができるかという特性を表すものである。
交流型スコロトロン帯電装置で高速帯電性が劣る点をカバーするためには、帯電装置に印加する電圧を大きくしたり、感光体の表面移動方向に関する開口幅を大きくすることが考えられる。しかしながら、印加電圧の増加は、電源の大型化やコストアップの要因となり装置全体の大型化やコストアップという問題を発生させてしまう。また、帯電装置の開口幅を大きくすることは、感光体周囲における帯電装置が占める割合が大きくなることを意味し、装置の大型化や、感光体回りのレイアウトの自由度が減ってしまうという問題を発生させてしまう。
また、この問題を解決するものとして、特許文献1では、直流型コロトロンまたはスコロトロン帯電装置の下流に交流型スコロトロン帯電装置を連結して配置した直流交流ダブルチャージャ帯電装置を提案している。この帯電装置によれば、直流型コロトロンまたはスコロトロン帯電装置により感光体を一定のレベルまで帯電させ、交流型スコロトロン帯電装置により被帯電体を均一に帯電させる。このように直流型と交流型のそれぞれの長所を併せ持つことで、高速帯電性と均一帯電性を両立したコロナ帯電装置を得ることができる。
しかしながら、直流交流ダブルチャージャ帯電装置では、帯電装置の開口幅が更に大きくなってしまう。一般的にコロナ放電の帯電装置では、コロナ放電を安定的に発生させるために、放電電極から5〜10mmの距離を離してケースやグリッド電極を配置することが必要であり、ケースの一辺は10〜20mmが必要となる。特許文献1に開示される方法では、このような大きさの帯電装置が2つ必要になるため、感光体周りで帯電装置が占めるスペースが2倍大きくなってしまう。このため、装置の大型化や、感光体回りのレイアウトの自由度が大きく減ってしまうという問題を発生させてしまう。また、印加電圧の種類の増加は、電源の大型化やコストアップの要因となり装置全体の大型化やコストアップという問題を発生させてしまう。
ここで、上記コロナ帯電装置を感光体の帯電手段として採用する電子写真プロセスを利用したカラー画像用の複写機やプリンタ等の画像形成装置について説明する。カラー画像形成装置の1つとして、感光体の周囲に、帯電装置、露光装置による露光部、複数色の現像装置、転写装置、クリーニング装置を配置して、帯電、露光、現像工程を色毎に複数回繰り返すことで、感光体の同一領域上に複数色のトナー像を重ね合わせて形成し、その後転写紙に一括転写し、定着してカラー画像を得る、いわゆる感光体上色重ね合わせ方式の画像形成装置が種々知られている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。感光体上色重ね合わせ方式は、感光体が1つであり、且つ、中間転写体を用いないため、省スペースで省資源化に寄与する方式である。この中でも、特許文献3に開示される、感光体の周囲に色毎に帯電装置、露光部、現像装置を備え、感光体を複数回回転することなく感光体上色重ね合わせるものは、画像形成スピードを落とすことなく高速画像形成を可能とする有用な画像形成装置である。
特許文献3の画像形成装置では、感光体の周囲に色毎に帯電装置、露光部、現像装置を備えるので、感光体周りのスペースの余裕はなく、帯電装置が占めるスペースが大きくならないように小型化することが大変重要な課題となっている。
また、感光体上色重ね合わせ方式では、すでに感光体上に形成されているトナー像が、あとから重ね合わせるトナー像の現像工程の際にかき乱されないように、トナー担持体上の現像剤と感光体とを非接触で対向させる非接触現像方式の現像装置が採用されている。このような非接触現像装置を採用しても、すでに感光体上にトナー像の影響により上から重ねようとするトナーの量が低下してしまう、重ねトナー付着量の低下という問題が発生する。この原因のひとつとして、すでに感光体上に形成されているトナー層が持つ電荷量によって、露光後電位が非トナー付着領域と同じようには低下しないことによる露光後電位の上昇によるものが考えられる。この問題に対して、特許文献5では、1色目のトナー像を形成したあと所望の電位にまで帯電する工程において、直流型スコロトロン帯電装置の下流に交流型スコロトロン帯電装置を連結して配置した直流交流ダブルチャージャ帯電装置を用いることを提案している。この画像形成装置では、直流交流ダブルチャージャ帯電装置の直流型スコロトロン帯電装置により所望の電位よりも一旦高い電位にまで帯電させ、下流部分の交流型スコロトロン帯電装置の交流成分により電位を下げて所望の電位に制御することで、トナー層の電位を低下させる。このような方法を用いることで、感光体上のトナー層が持つ電荷量を小さくすることができるようなり、重ねて形成されるトナー像の付着量の減少を低減している。
特公平5−2988号公報 特許2098675号公報 特許3646278号公報 特許3385008号公報 特許2782872号公報
上述のように、高速帯電性と均一帯電性を両立する帯電装置として、開口幅の大きい交流型スコロトロン帯電装置や直流交流ダブルチャージャ帯電装置は有効であるが、帯電装置が占めるスペースが大きくなってしまうという欠点がある。特に、上述の感光体上色重ね合わせ方式の画像形成装置に採用する場合、感光体周りのスペースに余裕がないため、帯電装置の大型化は大きな問題となってしまう。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、交流成分を印加するコロナ帯電装置において、均一帯電性を得ると共に、高速帯電性を向上させた小型のコロナ帯電装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分でグリッド電極を配置しない第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧が印加されるグリッド電極を配置する第2帯電領域とを有するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分で所定の電圧が印加され第1グリッド電位(Vg1)になる第1グリッド電極を配置する第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧を印加され該被帯電体の目標帯電電位に近い第2グリッド電位(Vg2)になる第2グリッド電極を配置する第2帯電領域とを有し、該第1グリッド電位の絶対値|Vg1|と該第2グリッド電位の絶対値|Vg2|との関係が、|Vg1|>|Vg2|を満たすよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分でグリッド電極を配置しない第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧が印加されグリッド電位(Vg2)になるグリッド電極を配置する第2帯電領域とを有し、該第1帯電領域通過後の該被帯電体の表面電位の絶対値|Vp1|と、該第2帯電領域におけるグリッド電位の絶対値|Vg2|との関係が、|Vp1|>|Vg2|を満たすよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3のコロナ帯電装置において、上記被帯電体の表面移動方向に関する上記第1帯電領域の開口幅W1と、上記第2帯電領域の開口幅W2との関係が、W1<W2 を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分で所定の電圧が印加され第1グリッド電位(Vg1)になる第1グリッド電極を配置する第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧を印加され該被帯電体の目標帯電電位に近い第2グリッド電位(Vg2)になる第2グリッド電極を配置する第2帯電領域とを有し、該第1帯電領域通過後の該被帯電体の表面電位の絶対値|Vp1|と、該第2帯電領域における第2グリッド電位の絶対値|Vg2|との関係が、|Vp1|>|Vg2|を満たすよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5のコロナ帯電装置において、上記被帯電体の表面移動方向に関する上記第1帯電領域の開口幅W1と、上記第2帯電領域の開口幅W2との関係が、W1<W2を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5または6のコロナ帯電装置において、上記第1グリッド電極における単位面積あたりの開口面積である開口密度をρ1と、第2のグリッド電極における開口密度をρとの関係が、ρ1>ρ2を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、像担持体と、該像担持体を帯電する複数の帯電装置と、該像担持体を露光し静電潜像を形成する露光装置と、該像担持体上の静電潜像をトナー像化する複数の現像装置と、該像担持体上のトナー像を被転写体に転写する転写装置とを備え、該像担持体上に複数のトナー像を重ねて現像し、該重ねて現像したトナー像を該転写装置により該被転写体上に一括転写する画像形成装置において、上記帯電装置の少なくとも1つが請求項1、2、3、4、5、6または7のコロナ帯電装置であることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、トナーを非静止状態で担持するトナー担持体であることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、所定の間隔で並べて配置された複数の電極と、該電極に多相の電圧を印加する電源とを備えており、該電源により複数の電極間に印加される電圧により形成される進行波電界により、トナーを担持しながら上記像担持体との対向領域に搬送することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、所定の間隔で並べて配置された複数の電極と、該電極に多相の電圧を印加する電源とを備え、かつ、トナー担持体表面が移動可能であり、該電源により複数の電極間に印加される電圧により形成される進行波電界によってトナーを担持しながら上記像担持体との対向領域に搬送するとともに、該トナー担持体の表面移動により該トナー担持体上のトナーを該像担持体との対向領域に搬送することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、所定の間隔で並べて配置された複数の電極と、該電極に電圧を印加する電源とを備え、かつ、トナー担持体表面が移動可能であり、該電源により複数の電極間に印加される電圧により形成される振動電界によってトナーを非静止状態で担持するとともに、該トナー担持体の表面移動により該トナー担持体上のトナーを該像担持体との対向領域に搬送することを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項8、9、10、11または12の画像形成装置において、上記複数の現像装置がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー像を形成する4つの現像装置であることを特徴とするものである。
これらの発明においては、放電電極に直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加してコロナ放電電荷を発生させる。そして、ケースの開口部の上流部分の第1帯電領域では、グリッド電極を配置しない、または、比較的高いグリッド電位となるグリッド電極を配置することにより、コロナ放電電荷の被帯電体への供給量を多くする。よって、第1帯電領域では十分なコロナ放電電荷が被帯電体へ供給されることになり高速にも対応可能となる。また、開口部の下流部分の第2帯電領域では、被帯電体の目標帯電電位に近いグリッド電位のグリッド電極を配置することで、グリッド電極により被帯電体へのコロナ放電電荷を制御して被帯電体をグリッド電位近傍に均一帯電させる。このように、第1帯電領域で高速帯電性を得て、第二帯電領域で均一帯電性を得ることで両方の機能を両立させることができる。なお、この帯電装置の開口幅は通常のスコロトロン帯電装置の開口幅と同等であり、交流型スコロトロン帯電装置でケース開口幅を広げたものや、直流交流ダブルチャージャ帯電装置に比べて小さいままである。すなわち、帯電装置を大きくすることなく均一帯電性を得ると共に、高速帯電性を向上させることができる。
特に、請求項1の発明においては、第1帯電領域ではグリッド電極を配置していないので、コロナ放電電荷を非常に効率よく被帯電体に供給することができる。よって、特に高速帯電性に優れたものとすることができる。
特に、請求項2の発明においては、第1帯電領域では高めの第1グリッド電位の第1グリッド電極を配置し、多量のコロナ放電電荷を被帯電体へ供給して高速対応性を向上させる。ここで、第1帯電領域通過後の被帯電体の帯電均一性は、第2帯電領域通過後の均一性程はないが、グリッド電極がないものに比べある程度の均一性は得られる。すなわち、第1帯電領域である程度の均一帯電性を得て、第2帯電領域で充分な帯電均一性を得るようにして、帯電均一性を効果的に得るようにする。よって、特に帯電均一性の優れたものとすることができる。
さらに、請求項3または5の発明においては、ケースの開口部の上流部分の第1帯電領域で表面電位を|Vp1|という高い電位まで上げ、下流部分の第2帯電領域でグリッド電位の絶対値|Vg2|と低くすることで、被帯電体を一旦高く帯電させた後に交流成分で除電する。このような交流成分を印加するコロナ帯電装置を像担持体上色重ね合わせ方式の画像形成装置に採用すると、像担持体上に形成されているトナー層の帯電量を減少させることが可能である。よって、帯電装置を大きくすることなく重ねて形成されるトナー像の付着量減少を低減することもできる。
以上、本発明によれば、交流成分を印加するコロナ帯電装置において、均一帯電性を得ると共に、高速帯電性を向上させた小型のコロナ帯電装置を得ることができるという優れた効果がある。
特に、請求項1の発明によれば、帯電均一性を向上させながら、特に高速帯電性に優れた小型のコロナ帯電装置を得ることができるという優れた効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、高速帯電性を向上させながら、特に帯電均一性の優れた小型のコロナ帯電装置を得ることができるという優れた効果がある。
さらに、請求項3または5の発明では、像担持体上色重ね合わせ方式の画像形成装置に採用されるコロナ帯電装置おいて、交流成分を用いて像担持体上に形成されているトナー層の帯電量を減少させることが可能な小型のコロナ帯電装置を得ることができるという優れた効果がある。
以下、本発明を、フルカラー画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るフルカラー画像形成装置に採用されるコロナ帯電装置について説明する。
<実施例1>
図1は、本実施形態に係るフルカラー画像形成装置に採用されるコロナ帯電装置の概略構成を示す断面図である。また、図2は、同コロナ帯電装置を被帯電体である感光体側から見た図である。このコロナ帯電装置2の特徴は、感光体1と対向するケース22の開口部23に設けたグリッド電極25が、感光体1の移動方向の上流部分には配置されておらず下流部分にのみに配置されている。なお、ここでは目標とする感光体1の帯電電位は−400Vである。
以下、コロナ帯電装置2について具体的に説明する。コロナ帯電装置2は、感光体1と対向する側に開口部23を有するケース22と、コロナ電極21と、コロナ電極21に直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加する第1高圧電源28とを備えている。コロナ電極21は、材質タングステン、線径60μmのワイヤであり、ケース22のほぼ中央に感光体1の軸方向に張設されている。コロナ電極21には第1高圧電源28より、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧、例えば、直流成分として−400V、交流成分としてピーク間電圧で10kV、周波数が1kHzの電圧を印加する。ケース22は、材質ステンレス鋼、板厚1mmの板材を加工してコの字型に製作したものである。ケース22の材質は導電性を有していればどのようなものであってもかまわないが、耐オゾン性などの観点からステンレス鋼を採用している。ケース22の感光体1の表面移動方向に関する開口幅Wは15mmであり、ほぼ中央にコロナ電極21を配置している。ケース22の開口部23下流部分はグリッド電極25が配置される。コロナ電極21とグリッド電極25との距離Hは7mmとした。また、グリッド電極25の感光体1の表面移動方向の幅は8mmとし、ケース22の開口部23のおよそ半分を被覆するようにした。グリッド電極25は、材質ステンレス鋼板、板厚0.1mmの板材をエッジング加工により、1mmピッチでメッシュ加工したものである。図3は、グリッド電極25のメッシュ部分の説明図である。グリッド電極25は、1mmのうち0.7mm分をメッシュの開口部分25bとし、0.3mm分をステンレス鋼板が残りメッシュ部分25aを形成するようにし、感光体1の表面移動方向に対して45°傾けた状態でエッジング加工を施して形成した。このようなコロナ帯電装置2のグリッド電極25に第2高圧電源29により−400Vの直流電圧を印加して、グリッド電位(Vg2)が−400Vになるようにする。また、ケース22にも第2高圧電源29より−400Vの直流電圧を印加する。
コロナ帯電装置2では、上流部分のグリッド電極25が配置されない第1帯電領域31では、コロナ電極21のコロナ放電で発生した正負のコロナ放電電荷を直接感光体1に供給することで、感光体1へのコロナ放電電荷量を多くする。よって、第1帯電領域31では、十分なコロナ放電電荷が感光体1へ供給されるので高速にも対応可能となる。第1帯電領域31通過時点で、感光体1を狙いの帯電電位近くまで帯電させるが、帯電均一性はあまりよくない。下流部分のグリッド電位(Vg2)が−400Vのグリッド電極25を配置された第2帯電領域32では、グリッド電極25により感光体1へのコロナ放電電荷の流れを制御する。よって、第2帯電領域32では、グリッド電極25により制御されたコロナ放電電荷が感光体1をグリッド電位近傍に帯電させるので均一帯電が可能となる。また、コロナ帯電装置2では、長時間の使用によってグリッド電極25表面が劣化することによって感光体1の帯電電位が変化してしまうといった直流型スコロトロン帯電装置で発生する問題も発生せず、経時に渡って安定した帯電均一性が得られる。このように、第1帯電領域31で高速帯電性を得て、第2帯電領域32で均一帯電性を得ることで両方の機能を両立させることができる。なお、このコロナ帯電装置2の開口幅は通常のスコロトロン帯電装置の開口幅と同等の15mm程度であり、直流交流ダブルチャージャ帯電装置に比べて小さいままである。すなわち、帯電装置を大きくすることなく均一帯電性を得ると共に高速帯電性を向上させることができる。
<実施例2>
次に、コロナ帯電装置2の変形例である実施例2について説明する。図4は、コロナ帯電装置の変形例の概略構成を示す断面図である。また、図5は、同コロナ帯電装置を感光体側から見た図である。このコロナ帯電装置2では、コロナ電極21、ケース22、コロナ電極21へ電圧を印加する第1高圧電源28等は実施例1のコロナ帯電装置2と同じである。図5のコロナ帯電装置2では、ケース22の上流部分と下流部分に、絶縁体33により電気的に絶縁された別々の第1グリッド電極26と、第2グリッド電極27とが配置されている。感光体移動方向の上流部分に配置される第1グリッド電極26は、実施例1のグリッド電極25と同じ板厚0.1mmのステンレス鋼板を用いている。これをエッジング加工により、2mmピッチでメッシュ加工したものである。図6は、第1グリッド電極26と第2グリッド電極27とのメッシュ部分の説明図である。第1グリッド電極26は、2mmのうち1.6mm分をメッシュの開口部分26bとし、0.4mm分をステンレス鋼板が残りメッシュ部分26aを形成するようにし、感光体1の表面移動方向にたいして45°傾けた状態で、エッジング加工を施して形成した。第1グリッド電極26の感光体1の表面移動方向における幅は6mmとした。この第1グリッド電極26に第3高圧電源30により−550Vの直流電圧を印加して、第1グリッド電位(Vg1)が−550Vになるようにする。また、感光体1の表面移動方向の下流部分に配置される第2グリッド電極27は、実施例1のグリッド電極25と同じものである。すなわち、板厚0.1mmのステンレス鋼板をエッジング加工により、1mmピッチでメッシュ加工したものである。図6に示すように、第2グリッド電極27は、1mmのうち0.7mm分をメッシュの開口部分27bとし、0.3mm分をステンレス鋼板が残りメッシュ部分27aを形成するようにし、感光体1の移動方向にたいして45°傾けた状態で、エッジング加工を施して形成した。第2グリッド電極27には、ケース22と同じく第2高圧電源29により、−400Vの直流電圧を印加して、第2グリッド電位(Vg2)が−400Vになるようにする。
このコロナ帯電装置2では、−550Vの第1グリッド電位(Vg1)の第1グリッド電極26が配置される第1帯電領域31では、第1グリッド電極26が感光体1へのコロナ放電電荷を制御するが、第1グリッド電極26は比較的大きな第1グリッド電位Vg1(−550V)になっているので、コロナ電極21でコロナ放電で発生した正負のコロナ放電電荷の多くを感光体1に供給する。よって、第1帯電領域31では、十分なコロナ放電電荷が感光体1へ供給され、高速にも対応可能となる。また、下流部分の−400Vの第2グリッド電位Vg2の第2グリッド電極27が配置される第2帯電領域32では、実施例1と同様に、第2グリッド電極27で制御されたコロナ放電電荷が感光体1を第2グリッド電位Vg2(−400V)近傍に帯電させるので、均一帯電が可能となる。このように、第1帯電領域31で高速帯電性を得て、第2帯電領域32で均一帯電性を得ることで両方の機能を両立させることができる。なお、このコロナ帯電装置2の開口幅も、実施例1のコロナ帯電装置2と同様、通常のスコロトロン帯電装置の開口幅と同等の15mm程度であり、直流交流ダブルチャージャ帯電装置に比べて小さいままである。すなわち、帯電装置を大きくすることなく、均一帯電性を得ると共に、高速帯電性を向上させることができる。
ここで、図20はスコロトロン帯電装置における帯電電位と帯電時間との関係を示したものである。図20では、横軸が時間で縦軸が帯電電位であり、移動する感光体表面上のある場所に注目した場合にどのように帯電されていくかを表している。図20より、感光体1の帯電電位は時間的にグリッド電位への飽和曲線として表されるような形で上昇していく。感光体1をできるだけ短い時間で同じ電位に帯電させるためには、なるべく大きなグリッド電位に設定した方が有利である。しかしながら、大きなグリッド電位に設定すると帯電の均一性が得られないため、ほとんど使用されることはない。これは、グリッド電位まで飽和した状態でないと、コロナ放電量の多い箇所と少ない箇所とで帯電電位がばらつき均一性が劣ってしまうためである。通常のスコロトロン帯電装置では、感光体1の目標帯電電位とグリッド電位が近い値になるようにして使用される。ところが、実施例2のように、上流部分の第1帯電領域31と下流部分の第2帯電領域32で異なる電位の第1グリッド電極26と第2グリッド電極27とを有する構成のものでは、上流部分では帯電均一性はそれほど高精度には要求されず、帯電均一性は下流部分の第2グリッド電極27で行なえばよく、上流部分では目標帯電電位に近い値に帯電されるようになっていればよい。このため、上述のように、上流部分の第1グリッド電極26の第1グリッド電位の絶対値|Vg1|と、下流部分の第2グリッド電位の絶対値|Vg2|との関係が、|Vg1|>|Vg2|を満たすようにする。具体的には、第1グリッド電位の絶対値|Vg1|は550Vであり、目標とする帯電電位(ここでは−400V)に対して飽和点が高いので強制的にたくさんの−イオンを降らせることができる。そして、第2グリッド電位の絶対値|Vg2|は400Vであり、この近傍に帯電電位を均一に制御できる。
また、高速帯電性を向上させるには、グリッド電極に流れるコロナ放電電荷量が少なく、感光体1に供給されるコロナ放電電荷量が増えるように、グリッド電極の開口密度を大きくすることが望ましい。しかしながら、開口密度が大きくなりすぎると感光体1の均一帯電性が損なわれる。そこで、実施例2では、上流部分での第1グリッド電極26の開口密度ρ1が、下流部分の第2グリッド電極27の開口密度ρ2に比べて大きくなるようにしている。第1グリッド電極26では、それほど精度よく均一帯電性を実現する必要はなく、おおよそ狙いの値の近くに感光体を帯電させておく。そして、下流部分の第2グリッド電極27で均一帯電性を得るようにする。
上記、実施例1、及び、実施例2のコロナ帯電装置をもちいて、高速対応性、及び、均一帯電性の比較実験を行なった。
<比較実験1>
実施例1、2および比較例1のコロナ帯電装置2を使用して、高速対応性に対する次のような比較実験1をおこなった。なお、実施例1、及び、実施例2と比較する比較例1のコロナ帯電装置は、実施例1でグリッド電極がケース22の開口部23の全領域を覆うように配置されたものであり、いわゆる通常の交流型のスコロトロン帯電装置である。
実施例1、2および比較例1のコロナ帯電装置2を感光体1に対して、グリッド電極−感光体間の距離が2mmになるように配置した。コロナ帯電装置2により、回転する感光体1の表面を帯電させた。また、感光体1の移動方向にたいしてコロナ帯電装置2の下流側30mmの位置に表面電位計(トレック社製表面電位計 Model344)を配置して、感光体1の帯電電位の測定をおこなった。このような感光体1の帯電電位測定を、感光体1の移動速度を50mm/sec〜350mm/secまで変化させて実施し、高速対応性を評価した。
図7は、比較実験1の結果であり、横軸は感光体1の移動速度、縦軸は感光体の帯電電位である。図7に示すように、感光体1の移動速度が大きくなるにしたがって、比較例1では帯電電位が追随しなくなるが、実施例1、実施例2では帯電電位の落ち込みが少ない。つまり、実施例1、2は比較例1にくらべて、高速対応性が高いコロナ帯電装置が実現できているといえる。
<比較実験2>
実施例1のコロナ帯電装置2を使用して、帯電装置の長手方向の均一性に対する次のような比較実験2をおこなった。実施例1ではグリッド電極25の感光体の表面移動方向の幅を8mmとなるように形成したが、比較実験2ではこのグリッド幅を2mm〜15mmの範囲で振ったグリッド電極を用意してグリッド幅を変える。このようなグリッド幅を変えた種々のグリッド電極を用いて、比較実験1とおなじように、感光体1を回転させて(感光体の移動速度は150mm/sec)帯電電位を測定した。なお、帯電電位の長手方向の均一性を検知するため、表面電位計を長手方向に移動可能となるように配置して、表面電位計を移動させながら帯電電位の測定をおこなった。また、長手方向の帯電電位のばらつきは長時間の放電によって発生するものであり、初期状態ではこのような問題は顕著ではないため、比較実験2では100時間の連続放電を行なった後での帯電均一性を評価した。
図8は、比較実験2の結果であり、横軸はグリッド電極の幅、縦軸は長手方向の帯電電位のばらつき(帯電電位の最大値と帯電電位の最小値との差)である。図8に示すように、グリッド幅が大きくなるにしたがって、帯電電位の長手方向のばらつきが小さくなっていることがわかる。具体的には、グリッド幅を7mm以上とすることで、帯電均一性が小さく(5V以下)なることがわかる。通常の画像形成装置では、帯電均一性を5V以下にできれば、出力画像に影響をあたえることはほとんど無く、高品位の画像出力が可能となる。実施例1のコロナ帯電装置2では、グリッド電極25の幅を8mmとしているので、充分な帯電均一性が得られているといえる。ここで、コロナ帯電装置2の全開口幅をW(=W1+W2)とすると、グリッド電極25が配置される第2帯電領域32の開口幅W2と全開口幅Wとの関係は、W2/Wの値が0.5以上1.0未満で帯電均一性を小さく(5V以下)できるといえる。また、高速対応性と帯電均一性とのバランスの取れた両立を可能とするには、より好ましくは、W2/Wの値は0.5以上0.8以下の範囲とする。そこで、W1<W2 を満たすようにすればよい。
<比較実験3>
実施例2のコロナ帯電装置2を使用して、帯電装置の長手方向の均一性に対する次のような比較実験3をおこなった。実施例2では第1グリッド電極26の感光体1の移動方向の幅は6mm、第2のグリッド電極27の幅は8mmとなるように形成したが、比較実験3では第2グリッド幅を2mm〜15mmの範囲で振ったグリッド電極を用意してグリッド幅を変える。このとき、第2グリッド電極27の幅にあわせて、第1グリッド電極26の幅は12mm〜2mmになる。このような第1グリッド幅、第2グリッド幅を変えた種々のグリッド電極を用いて、比較実験2と同様の実験を行い、帯電均一性を評価した。
図9は、比較実験3の結果であり、横軸は第2グリッド電極27の幅、縦軸は長手方向の帯電電位のばらつき(帯電電位の最大値と帯電電位の最小値との差)である。図9に示すように、第2グリッド幅が大きくなるにしたがって、帯電電位の長手方向のばらつきが小さくなっていることがわかる。グリッド幅が7mm以上とすることで、帯電均一性が小さく(5V以下)なることがわかる。上述のように、帯電均一性を5V以下にできれば、高品位の画像出力が可能となる。実施例2のコロナ帯電装置2では、第2グリッド電極27の幅を8mmとしているので、充分な帯電均一性が得られているといえる。コロナ帯電装置2の全開口幅をW(=W1+W2)とし、第2グリッド電極27が配置される第2帯電領域32の開口幅W2と全開口幅Wとの関係、W2/Wの値が0.5以上の1.0未満の範囲で帯電均一性を小さく(5V以下)できるといえる。また、高速対応性と帯電均一性とのバランスの取れた両立を可能とするには、より好ましくはW2/Wの値は0.5以上0.8以下の範囲である。そこで、W1<W2 を満たすようにすればよい。
次に、上述のコロナ帯電装置2を採用するフルカラー画像形成装置について説明する。 図10は、本実施形態に係るフルカラー画像形成装置の概略構成図である。このフルカラー画像形成装置は、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナー像を、感光体1上で重ね合わせることによりカラー画像の形成をおこなう、いわゆる感光体上色重ね合わせ方式の画像形成装置である。 このフルカラー画像形成装置では、ベルト状の感光体1がほぼ中央に配置されている。感光体1の周回方向(矢示方向)に沿って上流部分から下流部分に、M、Y、C、Kの4色の帯電装置(2M、2Y、2C、2K)と現像装置(4M、4Y、4C、4K)が設けられている。帯電装置2Mでは感光体1を一様に帯電させ、書き込み装置3によって感光体1を光走査することで感光体1上にマゼンタ色の静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置4Mによって現像し、マゼンタ色トナー像を感光体1上に形成する。YCK色についてもマゼンタ色と同じようにしてトナー像を感光体1上に重ねて形成する。この重ね合わせトナー像は、転写前帯電装置5で電荷調整を行なった後、転写装置6において感光体1上から転写材である記録用紙7へと一括して(M、C、Y、Kの4色のトナー像が全て同時に)転写される。記録用紙7へと転写されたトナー像は定着装置8において熱定着され、記録用紙7上の画像となる。
感光体1は、ベルト状の導電性基体上にUL(アンダーレイヤー)層、電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層型感光体である。この感光体1は、図10中矢印方向に周速を100mm/secで周回移動している。
この感光体1を帯電する帯電装置2M、2Y、2C、2Kとして、例えば、上記実施例1のコロナ帯電装置2を用いる。この場合、第1帯電領域31の通過直後には感光体1の表面電位Vp1がおよそ−500Vに帯電され、第2帯電領域32を通過直後には表面電位Vp2が−400Vに均一に帯電されるようになっている。すなわち、2Y、2C、2Kでは、トナー像の形成された感光体1表面を一旦大きな電位まで帯電させた後に、帯電電位を引き下げて狙いの帯電電位に制御するものである。ここで、第1帯電領域31通過直後の感光体1の表面電位の絶対値|Vp1|と、第2帯電領域32における第2グリッド電位の絶対値|Vg2|との関係は、|Vp1|/|Vg2|で1.0以上2.0以下の範囲が好ましい。|Vp1|/|Vg2|が2.0以上となると、下流部分の第2帯電領域32で狙いの電位まで感光体1の表面電位を押し下げることが困難になるためである。さらに、より好ましくは、|Vp1|/|Vg2|は1.2以上1.8以下の範囲である。
書き込み装置3は、レーザーダイオード(LD)素子から光変調を施されたレーザー光が、感光体1表面上で結像するように光学素子を配置したものである。このレーザー光によって、感光体1上を走査することで、所望する画像に対応した静電潜像を感光体1上に形成する。この書き込み装置3では、波長が780nmのLD素子を使用している。転写前帯電装置5は、スコロトロン帯電器であり、感光体1上に重ねあわされたトナー像を−400Vになるように帯電する。
転写装置6は、導電性と弾性とを有する転写ローラからなり、記録用紙7への転写時には記録用紙裏面から感光体1に対して押し当てられるように配置されている。この転写ローラには転写バイアスとして定電流制御(40μA)されたバイアスが印加されている。
記録用紙7は用紙バンク(不図示)から搬送手段によって搬送されたあとに、レジストローラ10で所定のタイミングを取り、転写装置6へと搬送される。転写装置6では、上述したように感光体1上のトナー像(4色分のトナー像)が記録用紙7上の所望の位置に転写される。定着装置8は、トナー像が転写された記録用紙を加熱・加圧することによって、トナー像が記録用紙上に定着され、機外へと排出される。
次に、フルカラー画像形成装置における入力画像データから出力用画像データを得るまでの画像処理装置について簡単に説明をおこなう。図11は、フルカラー画像形成装置に採用される画像処理装置11の概略構成図である。図11において、入力画像データであるデジタル画像信号はRGB各色8bitのカラー画像信号である。画像処理装置においては、MTFフィルタ処理部においてフィルタ処理を施された後に、色分解処理部においてCMYKデータへと変換される。その後、階調変換処理部において狙いの入出力特性を反映させるようにγ変換がほどこされた後、擬似中間調処理部において擬似中間調処理が施され、出力用の画像データを得る。出力用画像データはCMYK各色4bitのカラー画像信号である。上述の画像処理方法は、一例であって、本発明を限定するものではなく、これ以外の画像処理方法であっても、あるいは従来から提案されているものであっても問題はない。
次に、上述のようにして作成された出力用画像データに対応して動作する書き込み装置3(レーザー光学ユニット)の動作を説明する。ビデオ信号処理部では画像処理装置11によって作成される出力画像用データを受け取り、発光点(LD:レーザーダイオード)の個数分のデータをラインメモリ上に記憶し、ポリゴンミラーの回転に同期した信号(いわゆる同期信号)に合せて、各画素に対応する上記ラインメモリ上のデータを所定のタイミング(画素クロック)で、PWM制御部へと引き渡す。なお、この書き込み装置3では、発光点の数は、各色ともに1つである。PWM制御部では、このデータがパルス幅変調(PWM)信号へと変換され、LDドライバへと引き渡される。LDドライバでは、このパルス幅変調信号に対応して所定の光量でLD素子(LDアレイ)を光変調駆動する。そして、各色成分の出力用画像データに対応して、パルス幅変調(PWM)制御を行い、レーザーの光変調駆動をおこなうようになっている。LDからの発光光は、コリーメートレンズにおいて平行光を形成するようになり、アパーチャ−により所望のビーム径に対応する光束に切り取られる。アパーチャー通過後の光束はシリンドリカルレンズを通過し、ポリゴンミラーへと入射される。ポリゴンミラーで反射された光束は、走査レンズ(f−θレンズ)によって集光されて、折り返しミラーで折り返したあとに、上述の感光体表面上で結像するようになっている。この書き込み装置3では、LDによる光書込みを解像度600dpiでおこなっている。また、PWMは6bitの自由度を持つように製作してある。ただし、上述の画像処理装置11においては、出力用画像データは擬似中間調処理での量子化後には、600dpi4bitのデータに変換されることになるため、PWM6bit中の4bitを出力用画像データ(擬似中間調処理後のデータ)に対応づけて、LDの発光を制御するようになっている。このため、LDの発光の仕方としては出力用画像データに対応した4bit分(光らない状態を含めて16通り)となる。このようにして、光変調されたレーザー光が、感光体1上に結像して走査されるために、感光体1上に所望の画像に対応した静電潜像を形成することができる。
次に、現像装置4M、4Y、4C、4Kについて説明する。なお、現像装置4M、4Y、4C、4Kについては、収容されるトナーの色が異なるのみで、同じ構成で同じ動作をおこなうものであるため、現像装置4として説明を行なう。図12は、現像装置4の概略構成図である。現像装置4は、ケーシング41と、現像領域にトナーを搬送するトナー担持体42と、トナー担持体42にトナーを供給するトナー供給手段であるトナー供給ローラ43と、トナーを収容するトナー収容部44と、トナー供給ローラ43に対してトナーの補給をおこなうトナー補給装置45と、トナー供給ローラ43上に付着させるトナー量が一定になるように規制するトナー規制部材46とを備えている。
トナー担持体42は、直径10mmの円筒形状であり、静止した状態で感光体1に対して非接触に、例えばギャップを0.20mmを設けた状態で対向するよう配置される。このトナー担持体42は、その表面に形成される進行波電界である搬送電界によりトナーを搬送するものであり、その構成動作については、後で詳しく説明する。トナー担持体42は、トナー供給ローラ43から供給されたトナーを現像領域まで搬送して、対向する感光体1上に形成された静電潜像のトナー像化をおこなう。トナー供給ローラ43は、直径12mmの円筒形状であり、不図示の駆動手段によって、例えば回転数326rpmで回転している。そして、トナー担持体42に対して現像領域のほぼ反対側で非接触で、例えばギャップを0.20mmを設けた状態で対向して配置される。トナー供給ローラ43とトナー担持体42との間には、1.3kVの電位差を設けており、この電位差によりトナー供給ローラ43からトナー担持体42へトナーの供給をおこなっている。トナー規制部材46は、トナー供給ローラ43上に付着させるトナー量が一定になるよう役割をもつとともに、トナーがトナー供給ローラ43およびトナー規制部材46とに摺擦されることで所定の帯電量をもつようになっている。トナー補給装置45は、トナー供給ローラ上43のトナーが消費されて少なくなった場合には、補給装置を駆動してトナー収容部44に収容されているトナーを供給ローラ43側に補給する。
次に、現像装置4に用いられるトナーについて説明する。現像装置4に用いられるトナーは重合法によって作製をおこなった、いわゆる重合トナーであり、トナーの体積平均粒径が5.5μmとなるように製造した。なお、トナーの体積平均粒径の測定は、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTAII」を用い、アパーチャー径100μmで測定した。ほぼ同一の製法により、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーについて作製をおこなった。なお、重合方のほか、分散重合法、粉砕法などによって作製したトナーであっても構わない。
そして、現像装置4により、トナー担持体42の表面に付着量0.7mg/cmのトナー量を付着させ、これを現像領域に搬送して、感光体1上に形成された静電潜像の現像をおこなう。
次に、トナー担持体42について詳細な説明をおこなう。図13は、トナー担持体42の概略図である。トナー担持体42は、粉体であるトナーTを搬送、ホッピング(現像)、回収するための電界を発生するための複数の電極221を表面に有する。このトナー担持体の各電極221に対しては駆動回路224から所要の電界を発生させるためのn相(ここでは3相)の異なる駆動波形Va〜Vcが印加される。この駆動波形Va〜Vcを与えた電極221の間に形成される進行波電界である搬送電界によって、トナーTを感光体1の近傍まで移送し、感光体1の潜像にトナーTを付着させてトナー像を形成し、現像で使用しなかったトナーTをトナー担持体42側に回収する。また、トナー担持体42の各電極221に対しては、現像領域においては、感光体1上の潜像の画像部に対してはトナーTが感光体1側に向かい、非画像部に対してはトナーTが感光体1と反対側(トナー担持体側)に向かう方向の電界を形成して、トナーTを潜像に付着させて現像をおこなうようにしてある。これにより、現像領域では感光体1上の潜像にトナーが付着して可視像化され、現像に寄与しなかったトナーは感光体1の回転方向(移動方向)下流部分で回収される。図13における、トナー担持体42の支持基板222としては、ガラス基板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、或いは、SUSなどの導電性材料からなる基板にSiO2等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルムなどのフレキシブルに変形可能な材料からなる基板などを用いることができる。ここでは、膜厚0.1mmのポリイミドフィルムを使用した。電極221は、支持基板222上にAl、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10μm厚、好ましくは0.5〜2.0μmで成膜し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状にパターン化して形成する。これらの複数の電極221のトナー進行方向における幅Lは移動させるトナーの平均粒径の1倍以上20倍以下とし、かつ、電極221のトナー進行方向の間隔Rも移動させるトナーの平均粒径の1倍以上20倍以下としている。ここでは、電極221は電極材料としてAlを使用し、2μmの膜厚で形成した。また上記の幅L(電極221のピッチ)は50μmとした。表面保護層223としては、例えばSiO2、TiO2、TiO4、SiON、BN、TiN、Ta2O5などを厚さ0.5〜10μm、好ましくは厚さ0.5〜3μmで成膜して形成している。また、無機ナイトライド化合物、例えばSiN、Bn、Wなどを用いることができる。ここでは、SiO2を使用して、膜厚3μmで形成した。
次に、このように構成したトナー担持体42におけるトナーの静電搬送の原理について説明する。トナー担持体42の複数の電極221に対してn相(ここでは3相)の駆動波形を印加することにより、複数の電極221によって移相電界(進行波電界)が発生し、トナー担持体42上の帯電したトナーは反発力及び/又は吸引力を受けて移送方向にホッピングと搬送を含んで移動する。例えば、トナー担持体42の複数の電極221に対して、図14に示すようにグランドG(0V)と負の電圧−との間で変化する3相のパルス状駆動波形(駆動信号)A(A相)、B(B相)、C(C相)を、タイミングをずらして印加する。このとき、図15に示すように、トナー担持体42上に負帯電トナーTがあり、トナー担持体42の連続した複数の電極221に同図に1で示すようにそれぞれ「−」、「−」、「G」、「−」、「−」が印加されたとすると、負帯電トナーTは「G」の電極221上(中央の電極)に位置する。次のタイミングで複数の電極221には2に示すようにそれぞれ「G」、「−」、「G」、「G」、「−」が印加され、負帯電トナーTには同図で左側の「−」の電極221との間で反発力が、右側の「G」の電極221との間で吸引力(鏡像力)がそれぞれ作用するので、負帯電トナーTは右側の「G」の電極221側に移動する。さらに、次のタイミングで複数の電極221には3に示すようにそれぞれ「G」、「−」、「−」、「G」、「−」が印加され、負帯電トナーTは右側に1ずれた「G」の電極221側に移動する。このように複数の電極102に電圧の変化する複相の駆動波形を印加することで、トナー担持体42上には進行波電界が発生し、この進行波電界の進行方向に負帯電トナーTは搬送及びホッピングを行いながら移動する。なお、正帯電トナーの場合には駆動波形の変化パターンを逆にすることで同様に同方向に移動する。
次に、図13に示す駆動回路224の構成について図16に基づき説明する。この駆動回路224は、パルス信号を生成出力するパルス信号発生回路225と、このパルス信号発生回路225からのパルス信号を入力して駆動波形Va、Vb、Vcを生成出力する波形増幅器226a、226b、226cとを有する。パルス信号発生回路225は、例えばロジックレベルの入力パルスを受けて、各120°に位相シフトした1組み(3つで1組み)パルスで、次段の波形増幅器226a、b、cに含まれるスイッチング手段、例えばトランジスタを駆動して100〜500Vのスイッチングを行うことができるレベルの出力電圧10〜15Vのパルス信号を生成して出力する。
本実施形態では、トナー担持体24の3相の電極221に対して、図17に示すような駆動電圧を印加した。この波形は、ピーク間電圧300Vであって、いわゆるデューティー比が50%の交流成分に、−300Vの直流成分を重畳した電圧波形である。本実施形態では、667Hzの周波数で駆動している。現像領域でトナーによる潜像の現像のきっかけとなる現像バイアスは、ここでは上記の駆動電圧の時間平均値であると考える。つまり、現像バイアスは−300Vとなる。このような波形の駆動電圧をトナー担持体42に印加することで、トナーをトナー担持体42によって現像領域に搬送することができ、さらに、現像領域のおいてもトナーを画像領域に付着させることができる。
このように、トナー担持体42上のトナーは、電極221に印加された駆動電圧によって、現像領域へと搬送されるため、非静止状態に保持された状態になっている。また、すでに説明したようにトナー担持体42上にはトナーが0.7mg/cmの付着量で担持されている。現像領域では、トナー担持体42には現像バイアスとして−300Vが印加されているため、画像領域にはトナーが付着する。このとき画像領域の感光体1上のトナー付着量は、0.7mg/cmとなっていた。
トナー担持体42上を搬送されるトナーは、トナー担持体42の電極ピッチが150μm(50μmピッチの3層電極のため)、駆動電圧の周波数が667kHzであるため、移動速度は100mm/secである。トナー担持体42上のトナー量は、0.7mg/cmであるので、トナー担持体42上のトナー搬送量は、7mg/(cm・sec)となっている。これに対して、現像領域通過後の感光体1上のトナー付着量は上述したように0.7mg/cm、感光体1の線速は100mm/secであるので、画像領域ではトナー担持体42上に保持されている全てのトナーが感光体1側に移動したことになる。すなわち、本実施形態の構成では、感光体1上に現像されるトナーの付着量が、トナー担持体42上に保持されるトナー量によって規制された状態が実現されている。なお、感光体上に色重ねを行なう際に、既に感光体1上に形成されているトナー像を乱すことがないよう、感光体1とトナー担持体42とが非接触に対向している、非接触現像となっている。また、トナー担持体42上では、トナーを非静止状態で保持するという特徴がある。この特徴のため、低電位現像バイアス(現像バイアスの平均値は、−300V)にもかかわらず、感光体1上のトナー付着量0.7mg/cmといった十分な付着量を確保することができる。
また、本実施形態のフルカラー画像形成装置では、上述のように、第1帯電領域31の通過直後には感光体1の表面電位Vp1がおよそ−500Vに帯電され、第2帯電領域32を通過直後には表面電位Vp2が−400Vに均一に帯電されるようになっている。すなわち、2Y、2C、2Kでは、トナー像の形成された感光体1表面を一旦大きな電位まで帯電させた後に、帯電電位を引き下げて狙いの帯電電位に制御するものである。したがって、感光体1上に形成されたトナー層の電荷量を低減する効果を得ることができるため、重ねてトナー像を形成する際のトナー付着量が減少してしまうといった問題の低減に寄与することができる。よって、重ねて形成するトナー像の付着量の減少に起因する、狙いの色を再現することができないといった問題や、色再現範囲の減少の問題を解決することができ、高品位画像を得ることができるようになる。
なお、上記フルカラー画像形成装置では、実施例1のコロナ帯電装置2を用いて本発明の作用効果を説明したが、実施例2のコロナ帯電装置2を用いることも可能であり、同様の作用効果が得られる。この場合も、第1帯電領域31通過直後には感光体1の表面電位の絶対値|Vp1|と、第2帯電領域32における第2グリッド電位の絶対値|Vg2|との関係は、|Vp1|/|Vg2|で、1.0以上2.0以下の範囲が好ましい。|Vp1|/|Vg2|が2.0以上となると、下流部分の第2帯電領域32で狙いの電位まで感光体電位を押し下げることが困難になるためである。さらに、より好ましくは、|Vp1|/|Vg2|は、1.2以上1.8以下の範囲である。
次に、現像装置4の変形例1について説明する。図12の現像装置では、トナー担持体42は固定されていたが、無端状に形成し、回転自在にしてもよい。具体的には、トナー担持体42がギヤなどを介して駆動手段に接続されるように構成する。そして、作像動作時にはトナー担持体42を静止させて上述と全く同じ動作をするようにし、非画像作像時のタイミングでトナー担持体42を回転するようにする。このトナー担持体の回転は、トナー担持体の周速が50mm/secとなるようにした。
さらに、作像動作時においてもトナー担持体42を回転させるようにしてもよい。例えば、作像動作中にトナー担持体42の周速が50mm/secで回転させると、電極の構成や駆動電圧の周波数は上述の現像装置4と同じであるので、現像領域でのトナーの移動速度は150mm/secとなる。そこで、トナー担持体42上のトナー付着量を0.47mg/cmになるように、トナー補給ローラ43に印加する電圧を調整した。具体的には、トナー補給ローラ43とトナー担持体42との間に印加する電圧を1.2kVにすることで、トナー担持体42上のトナー付着量を調整した。すなわち、トナー担持体42に印加する駆動電圧でトナーを搬送するとともに、トナー担持体42自体を回転させることで、トナー担持体42上のトナー担持量が少なくても、より多くのトナーを現像領域に搬送する。トナー担持体42上のトナー担持量が少ないほうが、温度や湿度の変化によって搬送量が変わってしまうといった悪影響をうけづらいので、安定性の高いトナー搬送を実現できる。
次に、現像装置の変形例2について説明する。変形例2の現像装置の構成は、変形例1の現像装置とほぼ同じであり、トナー担持体42を無端状に形成し、回転自在とする。さらに、トナー担持体42に配置される電極には進行波電界である搬送電界を発生させる役割はなく、振動電界を形成するようにする。図18は、変形例2のトナー担持体42の概略構成図である。変形例2の現像装置では、トナー担持体42の電極221には振動電圧を印加することでトナーを非静止状態に担持するように構成してあり、搬送電界によってトナーを搬送することは行なわず、同じ位置でトナーが往復運動を行なうようになる。また、変形例2の現像装置のトナー担持体42は図18の矢印方向に周速100mm/secで回転させている。このように実施例7では、現像領域へのトナーの搬送は、トナー担持体42の電極221が形成する搬送電界ではなく、トナー担持体42の回転移動によっておこなう。
変形例2の現像装置では、トナー担持体24の2相の電極221に対して、図19に示すような駆動電圧を印加した。この波形は、ピーク間電圧300Vであって、いわゆるデューティー比が50%の交流成分に、−300Vの直流成分を重畳した電圧波形である。本実施形態では、1KHzの周波数で駆動している。このような駆動電圧を印加することで、変形例2の現像装置ではトナー担持体42上のトナーを、非静止状態で担持する。そして、トナー担持体42を回転することで、担持したトナーを現像領域に搬送する。また、この駆動電圧の時間的平均値である−300Vが、現像バイアスに相当している。この現像バイアスによって、現像領域において、トナーを感光体1に移動させて、静電潜像の現像を行なう。
変形例2の現像装置においても、トナー担持体42上のトナー量が0.7mm/cmとなるように、トナー供給ローラ43とトナー担持体42との間に印加する電圧を調整して1.3kVとした。このため、トナー担持体42が搬送するトナー量は、上述の現像装置4と同じで0.7mg/cmとなる。したがって、変形例2の現像装置においても、画像領域ではトナー担持体42上に保持されている全てのトナーが感光体1側に移動したことになる。
以上、本実施形態のコロナ帯電装置2によれば、コロナ電極21に直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加してコロナ放電電荷を発生させる。そして、ケース22の開口部23の上流部分の第1帯電領域31では、グリッド電極を配置しない、または、比較的高いグリッド電位の第1グリッド電極26を配置することにより、コロナ放電電荷の感光体1への供給量を多くする。よって、第1帯電領域31では、十分なコロナ放電電荷が感光体1へ供給されることになり、高速にも対応可能となる。また、開口部の下流部分の第2帯電領域32では、コロナ電極21と感光体1とを目標とする電位に近い適当なグリッド電位のグリッド電極を配置して、グリッド電極により被帯電体へのコロナ放電電荷を制御して、グリッド電圧近傍に均一帯電させる。このように、第1帯電領域31で高速帯電性を得て、第2帯電領域32で均一帯電性を得ることで両方の機能を両立させることができる。なお、このコロナ帯電装置2の開口幅は通常のスコロトロン帯電装置の開口幅と同等であり、交流型スコロトロン帯電装置でケース開口幅を広げたものや、直流交流ダブルチャージャ帯電装置に比べて小さいままである。すなわち、帯電装置を大きくすることなく均一帯電性を得ると共に、高速帯電性を向上させることができる。
また、第1帯電領域31にグリッド電極を配置しないものでは、コロナ放電電荷を非常に効率よく感光体1に供給することができる。よって、特に高速帯電性に優れたものとすることができる。
また、第1帯電領域31ではコロナ電極21と感光体1とが高めの第1グリッド電位Vg1の第1グリッド電極26を配置したものでは、第1帯電領域31で高速対応性を向上させるとともに、グリッド電極がないものに比べある程度の均一性を得る。すなわち、第1帯電領域31である程度の均一帯電性を得て、第2帯電領域32で充分な帯電均一性を得るようにし、帯電均一性が効果的に得る。よって、特に帯電均一性の優れたものとすることができる。
また、ケース22の開口部23の上流部分の第1帯電領域31で表面電位を|Vp1|という高い電位まで上げ、下流部分の第2帯電領域32でグリッド電位の絶対値|Vg2|と低くすることで、感光体1上を一旦高く帯電させた後に交流成分で除電する。このような交流成分を印加するコロナ帯電装置2を、感光体1上色重ね合わせ方式の画像形成装置に採用すると、感光体1上に形成されているトナー層の帯電量を減少させることが可能である。従って、帯電装置を大きくすることなく、重ねて形成されるトナー像の付着量の減少を低減することもできる。よって、重ねて形成されるトナー像の付着量の減少に起因する、狙いの色を再現することができないといった問題や、色再現範囲の減少の問題を解決することができ、高品位画像を得ることができる。
また、通常の画像形成装置では、帯電均一性を5V以下にすることができれば、出力画像に影響をあたえることはほとんど無く、高品位の画像出力が可能となる。コロナ帯電装置2では、第1帯電領域31の開口幅W1、第2帯電領域32の開口幅W2、全開口幅をW(=W1+W2)とし、第2帯電領域32の開口幅W2と全開口幅Wとの関係 W2/Wの値が、0.5以上1.0未満の範囲で帯電均一性を小さく(5V以下)できるということを、上述の実験により見出した。すなわち、第1帯電領域31の開口幅W1、第2帯電領域32の開口幅W2との関係が W1<W2 とすることで、帯電均一性を小さく(5V以下)できる。
また、高速帯電性を向上させるには、グリッド電極に流れるコロナ放電電荷量が少なく、感光体1側に供給される放電電荷量が増えるようにするため、グリッドの開口密度を大きくすることが望ましい。しかしながら、開口密度が大きくなりすぎると感光体1の均一帯電性が損なわれる。そこで、上流部分での第1グリッド電極26の開口密度ρ1と、下流部分の第2グリッド電極27の開口密度ρ2との関係を、ρ1>ρ2とする。これにより、第1グリッド電極26では、それほど精度よく均一帯電性を実現する必要はなく、おおよそ狙いの値の近くまで感光体1を帯電させて高速帯電性を向上させておく。そして、下流部分の第2グリッド電極27で均一帯電性を得るようにする。
また、このようなコロナ帯電装置2を、感光体上色重ね合わせ方式の画像形成装置に採用する。感光体1周りのスペースの余裕はない感光体上色重ね合わせ方式の画像形成装置にとっては、高速帯電性と均一帯電性が優れている小型の帯電装置を採用できるという大きなメリットと成る。さらに、コロナ帯電装置2の上流部分で一旦、感光体1を狙いの帯電電位よりも大きな値まで帯電させた後に、下流部分で除電して感光体を狙いの帯電電位まで下げるように制御できる。これにより、感光体1上にすでに形成されたトナー像の帯電量を小さくすることができ、トナー像の付着量が減少することを低減することができる。これにより、高品位画像を得ることができる。
また、感光体上色重ね合わせ方式の画像形成装置に採用する現像装置4のトナー担持体42は、トナーを非静止状態で保持するものとする。トナー担持体42上のトナーが非静止状態で保持されるため、トナーとトナー担持体42との付着力がとても小さくなり、感光体1上にトナーが付着した状態での感光体電位が、現像バイアスと等しくなった時点で現像が終了する。すなわち、低電位現像が可能となる。ここで、感光体上色重ね合わせ方式では、感光体1上にトナー層が形成された状態では、その上にさらにトナー層を重ねるためには大きな現像バイアスが必要になる。上述のように、本実施形態のコロナ帯電装置2を採用することで、すでに感光体1上に形成されたトナー像の電荷量を小さくして付着量低下をある程度低減することはできる。しかしながら、トナー層の上からトナー層を形成する場合、トナー付着量が減少することの原因としてこれ以外に以下の二つが考えられる。これは、すでに形成されているトナー層によって、書き込み光が吸収されてしまうという露光後電位の上昇と、トナー層の厚みによってトナー付着時の電位上昇が大きくなることによる現像トナー量の減少である。この他の2つの原因に対しては、コロナ帯電装置の改良では改善できない事項であり、トナー層の上からトナー層を形成する場合に同程度のトナー付着量を得ようとすると、以前、次第に現像バイアスを大きくしていかなけらばならないという問題がある。このように、感光体上色重ね合わせ方式では、トナー層を積層していくに従って現像バイアスを大きくする必要があり、トナー担持体42から感光体1への放電や、現像装置4の絶縁性を高める必要があるという問題を引き起こす。ここで、トナー担持体42上のトナーが非静止状態で保持される現像装置では、単色で必要となる現像バイアスを小さくすることができ、これらの問題を低減することができる。このように、感光体上色重ね合わせ方式に、上述のコロナ帯電装置2と、トナーが非静止状態で保持するトナー担持体42とを合わせて採用することで、重ねて形成されるトナー像の付着量の減少を効果的に低減することができる。よって、重ねて形成されるトナー像の付着量の減少に起因する、狙いの色を再現することができないといった問題や、色再現範囲の減少の問題を解決することができ、高品位画像を得ることができる
また、トナー担持体42としては、所定の間隔で並べて配置された複数の電極221に多相の電圧を印加されることで複数の電極間に形成される進行波電界を用いて、感光体との対向領域にトナー搬送しながら、トナー担持体上でトナーをホッピングさせるものがある。これにより、トナー担持体42上にトナーを非静止状態で保持することができる。なお、このトナー担持体42は駆動しないで用いられるので、トナー漏れにより機内の汚染や画像への付着といったトラブルの起こりづらい画像形成装置を実現することができる。これは、駆動部分が多い場合にはその部分が摺擦されるため、摺擦部分から現像装置内のトナーが漏れが起こりやすいが、このトナー担持体は静止しているためこのような問題が起こり難いといえる。また、トナー担持体42を駆動しない構成であることから、感光体1とトナー担持体42との距離を一定に維持しやすく、メカ設計をおこなう上で設計自由度が大きいというメリットがある。
さらに、上記進行波電界を用いて感光体1との対向領域にトナー搬送するもので、トナー担持体42自体が表面移動させてもよい。この現像装置4では、複数の電極間221に形成される進行波電界によってトナーを担持しつつ移送するように構成するとともにトナー担持体42自体の表面移動にともなって、トナー担持体上のトナーを感光体との対向領域に搬送する。ここで、画像形成時にはトナー担持体42を静止させ、非画像形成時に表面移動するものは、例えば、感光体1に対向している部分に異常が生じたような場合であっても、この部分を移動することで正常な部分を感光体1に対向させることができ、頻繁にトナー担持体42を交換する必要が無くなる。
また、画像形成時にもトナー担持体42を表面移動させるものでは、上記進行波電界によるトナーの搬送に加え、トナー担持体42自体の表面移動による搬送が可能となる。 トナー担持体42自体の表面移動による搬送が加わることで、トナー担持体42上のトナー担持量が少なくても、より多くのトナーを現像領域に搬送することができる。トナー担持体42上のトナー担持量が少ないほうが、温度や湿度の変化によって搬送量が変わってしまうといった悪影響をうけづらいので、安定性の高いトナー搬送を実現できる。
また、トナー担持体として、所定の間隔で並べて配置された複数の電極221に多相の電圧を印加されることで複数の電極間に形成される形成された振動電界を用いて、トナー担持体42上にトナーを非静止状態で保持する。さらに、トナー担持体42の表面移動によりトナー担持体42上のトナーを感光体1との対向領域に搬送する。この現像装置4では、複数の電極間に形成される振動電界により、トナーの搬送をおこなわずに同じ位置で往復運動を繰り返すので、トナーはトナー担持体42の表面に非静止状態で保持されているが、平均(時間平均)的にはトナー担持体上の同じ位置にとどまっている。そして、トナーの現像領域への移送はトナー担持体42の表面が移動することで行なわれる。このように、電界によりトナーの搬送は行わないので、トナー担持体42上に異物が付着するなどのトラブルによって、トナーが異物にトラップされて異物ようり下流部分にうまく搬送できないといったような問題が発生しない。つまり、トナー担持体42に対する異物付着に対してタフな現像装置を提供できる。また、このようなトナー担持体を用いることで、比較的広い範囲のトナー量をトナー担持体の表面に保持することができ、自由度が大きいというメリットがある。
また、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)、4色の現像装置を備えたカラー画像形成装置に用いることで、高品位なフルカラー画像を得ることが可能と成る。
本実施形態に係るフルカラー画像形成装置に採用される実施例1のコロナ帯電装置の概略構成を示す断面図。 実施例1のコロナ帯電装置を被帯電体である感光体側から見た図。 実施例1のコロナ帯電装置のグリッド電極のメッシュ部分の説明図。 実施例2のコロナ帯電装置の概略構成を示す断面図。 実施例2のコロナ帯電装置を被帯電体である感光体側から見た図。 実施例2のコロナ帯電装置のグリッド電極のメッシュ部分の説明図。 実施例1、2、比較例1のコロナ帯電装置を用いた場合の感光体の移動速度と感光体の帯電電位の関係を示すグラフ。 実施例1のコロナ帯電装置を用いた場合のグリッド幅と帯電均一性の関係を示すグラフ。 実施例2のコロナ帯電装置を用いた場合のグリッド幅と帯電均一性の関係を示すグラフ。 本実施形態に係るフルカラー画像形成装置の概略構成図。 同フルカラー画像形成装置の画像処理装置の概略構成図。 同フルカラー画像形成装置の現像装置の概略構成図。 同現像装置に採用されるトナー担持体の概略構成図。 トナー担持体に印加される駆動電圧波形の説明図。 駆動電圧波形によるトナー搬送モデル図。 駆動回路の概略構成図。 駆動電圧波形の一例の説明図。 同現像装置に採用されるトナー担持体の変形例2の概略構成図。 トナー担持体に印加される駆動電圧波形の一例の説明図。 スコロトロン帯電装置における帯電電位と帯電時間との関係を示した図。
符号の説明
1 感光体
2M,2Y,2C,2K 帯電装置
3 書き込み装置
4M,4Y,4C,4K 現像装置
5 転写前帯電装置
6 転写装置
7 記録用紙
8 定着装置
9 クリーニング装置
10 レジストローラ
11 画像処理装置
12 ビデオ信号処理部
21 コロナ電極
22 ケース
23 開口部
25 グリッド電極
25a グリッド電極のメッシュ部分
25b グリッド電極の開口部分
26 第1グリッド電極
26a 第1グリッド電極のメッシュ部分
26b 第1グリッド電極の開口部分
27 第2グリッド電極
27a 第2グリッド電極のメッシュ部分
27b 第2グリッド電極の開口部分
28 第1高圧電源
29 第2高圧電源
30 第3高圧電源
31 第1帯電領域
32 第2帯電領域
33 絶縁体
41 ケーシング
42 トナー担持体
43 トナー供給ローラ
44 トナー収容部
45 トナー補給装置
46 トナー規制部材
221 電極
222 支持基盤
223 表面保護層
224 駆動回路
225 パルス信号発生回路
226a、b、c 波形増幅器

Claims (13)

  1. 表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、
    上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分でグリッド電極を配置しない第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧が印加されるグリッド電極を配置する第2帯電領域とを有するよう構成したことを特徴とするコロナ帯電装置。
  2. 表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、
    上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分で所定の電圧が印加され第1グリッド電位(Vg1)になる第1グリッド電極を配置する第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧を印加され該被帯電体の目標帯電電位に近い第2グリッド電位(Vg2)になる第2グリッド電極を配置する第2帯電領域とを有し、該第1グリッド電位の絶対値|Vg1|と該第2グリッド電位の絶対値|Vg2|との関係が、|Vg1|>|Vg2|を満たすよう構成したことを特徴とするコロナ帯電装置。
  3. 表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、
    上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分でグリッド電極を配置しない第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧が印加されグリッド電位(Vg2)になるグリッド電極を配置する第2帯電領域とを有し、該第1帯電領域通過後の該被帯電体の表面電位の絶対値|Vp1|と、該第2帯電領域におけるグリッド電位の絶対値|Vg2|との関係が、|Vp1|>|Vg2|を満たすよう構成したことを特徴とするコロナ帯電装置。
  4. 請求項3のコロナ帯電装置において、上記被帯電体の表面移動方向に関する上記第1帯電領域の開口幅W1と、上記第2帯電領域の開口幅W2との関係が、W1<W2 を満たすことを特徴とするコロナ帯電装置。
  5. 表面移動する被帯電体に近接し、該被帯電体と対向する側に開口部を有するケースと、該ケースの内部に配置される放電電極とを備え、該放電電極に電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該ケースの開口部から該被帯電体表面に向けてコロナ放電電荷を供給して該被帯電体表面を帯電させるコロナ帯電装置において、
    上記放電電極に印加する電圧が直流電圧に交流電圧を重畳した電圧であり、上記ケースの開口部の上記被帯電体の表面移動方向の上流部分で所定の電圧が印加され第1グリッド電位(Vg1)になる第1グリッド電極を配置する第1帯電領域と、下流部分で所定の電圧を印加され該被帯電体の目標帯電電位に近い第2グリッド電位(Vg2)になる第2グリッド電極を配置する第2帯電領域とを有し、該第1帯電領域通過後の該被帯電体の表面電位の絶対値|Vp1|と、該第2帯電領域における第2グリッド電位の絶対値|Vg2|との関係が、|Vp1|>|Vg2|を満たすよう構成したことを特徴とするコロナ帯電装置。
  6. 請求項5のコロナ帯電装置において、上記被帯電体の表面移動方向に関する上記第1帯電領域の開口幅W1と、上記第2帯電領域の開口幅W2との関係が、W1<W2を満たすことを特徴とするコロナ帯電装置。
  7. 請求項5または6のコロナ帯電装置において、上記第1グリッド電極における単位面積あたりの開口面積である開口密度をρ1と、第2のグリッド電極における開口密度をρとの関係が、ρ1>ρ2を満たすことを特徴とするコロナ帯電装置。
  8. 像担持体と、該像担持体を帯電する複数の帯電装置と、該像担持体を露光し静電潜像を形成する露光装置と、該像担持体上の静電潜像をトナー像化する複数の現像装置と、該像担持体上のトナー像を被転写体に転写する転写装置とを備え、該像担持体上に複数のトナー像を重ねて現像し、該重ねて現像したトナー像を該転写装置により該被転写体上に一括転写する画像形成装置において、
    上記帯電装置の少なくとも1つが請求項1、2、3、4、5、6または7のコロナ帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、トナーを非静止状態で担持するトナー担持体であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、所定の間隔で並べて配置された複数の電極と、該電極に多相の電圧を印加する電源とを備えており、該電源により複数の電極間に印加される電圧により形成される進行波電界により、トナーを担持しながら上記像担持体との対向領域に搬送することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、所定の間隔で並べて配置された複数の電極と、該電極に多相の電圧を印加する電源とを備え、かつ、トナー担持体表面が移動可能であり、該電源により複数の電極間に印加される電圧により形成される進行波電界によってトナーを担持しながら上記像担持体との対向領域に搬送するとともに、該トナー担持体の表面移動により該トナー担持体上のトナーを該像担持体との対向領域に搬送することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項8の画像形成装置において、上記現像装置を構成するトナー担持体は、所定の間隔で並べて配置された複数の電極と、該電極に電圧を印加する電源とを備え、かつ、トナー担持体表面が移動可能であり、該電源により複数の電極間に印加される電圧により形成される振動電界によってトナーを非静止状態で担持するとともに、該トナー担持体の表面移動により該トナー担持体上のトナーを該像担持体との対向領域に搬送することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項8、9、10、11または12の画像形成装置において、上記複数の現像装置がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー像を形成する4つの現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
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