JP3646278B2 - カラー画像形成方法及びこれを用いた装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像形成体上に色分解した静電潜像を形成し、像形成体上に多色のトナー像を重ね合わせた後に記録紙上に転写する画像形成方法(以下、これをKNCと略称する)に関し、特に画像の縁、細線や孤立点の色再現を向上させるカラー画像形成方法及びこの方法を採用するプリンタ装置や複写装置として用いられるカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
KNCプロセスは、帯電プロセス、像露光プロセスと、反転現像プロセスを繰り返すことにより像形成体上に多色のトナー像を重ね合わせた後に記録紙上に転写するものである。現像プロセスは各現像スリーブには直流と更に交流のバイアスが印加され、像形成体には非接触で反転現像が行われる。斯かるKNCプロセスにより得られるトナーの付着状態は単純に画像濃度データに基づいて光変調された露光のみで決まらず、像露光手段を像形成体外に配置し、像形成体の外部から像露光を行う外部露光方式を採用した場合に以下の現象が関係する。
【0003】
その第1の現象は、トナー層電位やトナーが光を透過させにくいという遮蔽性のためにトナー像のベタ部の上に次のトナーを付着させにくくする現象である。これを先の画像の構造による平均的なずれと略称する。その第2の現象は、先に形成したトナー像の構造によって生じる静電潜像(以下、単に潜像と略称する)の変形、つまり色を重ね合わせた時に孤立点、孤立点線、文字、ベタ部の縁で起こるエッジ効果や疑似輪郭現象として現れるハロー効果であり、エッジ効果と同一の原因であるが、重ね合わせによるKNCプロセス特有の現象である。斯かる現象によるずれを画像間の構造による局所的ずれと略称する。その第3の現象は、像形成体上に未だトナー像を形成してない状態下或いは先に形成してあるトナー像の構造によらず画像の種類により生じる潜像の変形、つまり電子写真法特有のエッジ効果現象であり、画像データと再現画像のずれ分であり、以下に画像の構造によるずれと略称する。エッジ効果やハロー効果は現像法や感光層の特性にもよるが、0.5〜2mm位にも及ぶものもある。斯かる現象を抑えるために、従来は特開平6−218991号公報等に記載されているように、2値の記録画像データに対し、記録ドット単位で下層と上層にバランスよくトナー像を形成するため、像露光時にパルス幅を変調し、露光ビームを変調する補正を孤立画素や連続画素であるベタ部やその端部画素に対して行うことにより色再現性を向上させている。具体的には、記録ドッドが重なるときは1色目は弱く、2色目は強くという補正を行っていた。
【0004】
図3は外部露光方式によるKNC補正を示すグラフである。
【0005】
グラフは像形成体の感光特性を示したものであり、グラフの縦軸は像形成体の表面電位を示しており、グラフの横軸は露光量を示してある。
【0006】
曲線aは像形成体表面にトナー像を担持していない状態での感光特性であり、E1/2は初期帯電電位V0を半分まで減衰するのに必要な露光量であり、これを半減露光量という。露光量Ecは最大画像濃度を有する一次色を得るための露光量であり、露光量Eaは、最大画像濃度を有する二次色を得るための一色目の露光量である。露光量Eaは、二次色を得るための一色目と二色目以降のトナー付着量を略同一とするために、露光量Ecよりも弱くしてある。
【0007】
曲線bは、二次色を得るために1色目のトナー層を既に像形成体表面上に担持した状態での感光特性である。曲線bはトナーの光遮蔽性のために曲線aに比して減衰の程度が少なくなったカーブになっており、しかも先に形成してあるトナー層電位のために残留電位も上昇している。従って、例えば、二次色を得るための1色目の像露光と2色目の像露光を同一の露光量Eaで行えば、グラフに示すように潜像電位は十分低下せず、同一とならない。そのため、2色目のトナー付着量の少ないカラーバランスの崩れたトナー像が得られることになる。斯かるカラーバランスの崩れを補正すべく、二次色を得るための2色目の露光量Eb1は二次色を得るための1色目の露光量Eaよりも強くなるべく補正する。この露光量Eb1はEaの2倍近い或いはそれ以上のものであり、Ecとほぼ同一の大きさ或いはより大きくした程の大きな補正量である。これにより最大濃度を有する二次色を得るための1色目のトナー層の付着量と2色目以降のトナー層の付着量とを同一にしている。これが外部露光方式によるKNC補正の基本的な原理であり、補正量は大きいことからカラー画像の安定化が困難な理由となっている。
【0008】
以下に外部露光方式でKNC補正を加えたKNCプロセスを説明する。
【0009】
図4は外部露光方式のKNCプロセスにおける像形成体上の表面電位を示した模式図である。
【0010】
図4(a)は初期帯電を示す模式図であり、像形成体の表面電位は一様に帯電電位に設定してあることが分かる。図4(b)は第1色目の潜像を形成するための露光プロセスを示す模式図であり、Ecは最大画像濃度を有する一次色を得るための露光量を示したものであり、Eaは最大画像濃度を有する二次色を得るための第1色目の露光量を示してある。EaはEcよりも弱いので、潜像電位が高くなっていることが分かる。
【0011】
図4(c)は第1色目の現像プロセス後を示した模式図であり、潜像電位と現像バイアスとの電位差に応じたトナーが付着していることが分かる。
【0012】
図4(d)は第2回目の帯電プロセス後における像形成体の表面電位を示した模式図である。トナーの存在に関係なく一様な帯電電位であることが分かる。
【0013】
図4(e)は第2色目の潜像を形成するための露光プロセスを示す模式図である。Ecは最大画像濃度を有する一次色を得るための露光量を示したものであり、Eb1は最大画像濃度を有する二次色を得るための第2色目の露光量を示してある。Eb1はEcと同じ或いはより強くすることにより、第1色目のトナー層電位やトナーの光遮蔽性の影響を補正し、1色目のトナー潜像電位と同じになっている。
【0014】
図4(f)は第2色目の現像プロセス後を示した模式図であり、潜像電位と現像バイアスとの電位差に応じたトナーが付着する。つまり、二次色を得るための1色目のトナー層の付着量と2色目以降のトナー層の付着量とを露光量により補正して同じとしていることが分かる。
【0015】
又、低濃度から中程度にわたる中間的な画像濃度を有する一次色や二次色の領域も図3、図4の電位特性に従って同様な露光量補正が行われることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、内側からの像露光を行うKNCプロセスを実行すれば、外部露光方式を採用するKNCプロセスに比較して、先のトナー像の光遮蔽やトナー像による光散乱からくるビーム径の広がりの影響が無くなることになる。具体的に言及すると、前記の点では先のトナー像による影響を受ける事なく像露光が行われることになるが、一方トナー層の電位は残留電位を上昇させる。光吸収や光散乱がなくなるために第1の現象や第2の現象は低下するが、トナー層は存在するために単純に従来の外部露光方式によるKNC補正を適用できず、内部露光方式特有の補正が必要となる。
【0017】
また、従来の外部露光方式での提案は、2値画像データに対してであり2色の重ね合わせに限定されており、かつ画像の隣接画素情報に注目したものであり、多値の画像データの場合を含めて縁、細線及び孤立点の色再現の品位を向上できていない。又、3〜4色が重なるフルカラー画像の場合の対応もされていない。これはエッジ効果の及ぶ範囲が1mm前後に広がったものであることから広範囲の補正が不可欠であり、又、多値のカラー画像データであるために補正レベルが高精度で行われる必要があり、従来行っていた隣接画素情報による補正では不充分であり、画像の構造や広がりに応じた補正が必要になっていることを意味する。
【0018】
本発明の第1の目的は、上記課題に鑑み、内側からの像露光を行うKNCプロセスで色再現性を向上させるカラー画像形成方法を提供することにある。
【0019】
本発明の第2の目的は、上記課題に鑑み、多値のカラー画像濃度データに基づきトナー像を重ね合わせる際、画像濃度分布を考慮して画像データの補正を行い、即ち、新たに記録画像データを色毎に作成し、これにより光変調して記録することにより縁、細線及び孤立点の色再現を向上させるカラー画像形成装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する手段として以下に掲げるものがある。
【0021】
(1) 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成方法であって、最大濃度を有する二次色を形成する際の露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすることを特徴とするカラー画像形成方法。
【0022】
(2) 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成方法であって、最大濃度を有する二次色を形成する際の1色目の露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすると共に前記像形成体の半減露光量E1/2以上でかつその2倍以下であることを特徴とするカラー画像形成方法。
【0023】
(3) 最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対して5〜50%多く補正することを特徴とする(1)又は(2)のカラー画像形成方法。
【0024】
(4) 最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対してベタ部が5〜30%多く補正することを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項のカラー画像形成方法。
【0025】
(5) 最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対して孤立点が10〜50%多く補正することを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項のカラー画像形成方法。
【0026】
(6) 最大濃度を有する二次色の1色目及び2色目の像露光量は最大濃度を有する一次色よりも弱く設定したことを特徴とする(1)〜(5)の何れか1項のカラー画像形成方法。
【0027】
(7) 2色目の像露光量の補正は、像露光量の増加に伴い大きくすることを特徴とする(1)〜(6)の何れか1項のカラー画像形成方法。
【0028】
(8) 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成装置であって、前記像形成体内部から露光するように露光手段を配置し、最大濃度を有する二次色を形成する際の前記露光手段からの露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすることを特徴とするカラー画像形成装置。
【0029】
(9) 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成装置であって、前記像形成体内部から露光するように露光手段を配置し、最大濃度を有する二次色を形成する際の前記露光手段からの1色目の露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすると共に、前記像形成体の半減露光量E1/2以上でかつその2倍以下であることを特徴とするカラー画像形成装置。
【0030】
(10) 各色毎の像露光は多値の記録画像データに基づき、記録ドット毎に光変調されると共に記録画像データは画像濃度と画像濃度分布データにより補正したものであり、前記記録画像データに基づく前記光変調はパルス幅変調或いは強度変調により行うことを特徴とする(8)又は(9)のカラー画像形成装置。
【0031】
(11) 色毎の像露光に用いられる多値の記録画像データを形成する補正部は画像間による平均的ずれを補正する第1の補正部と、画像間の構造による局所的ずれを補正する第2の補正部を有することを特徴とする(10)のカラー画像形成装置。
【0032】
(12) 前記第1の補正部と前記第2の補正部はパルス幅変調又は強度変調の何れか一方に対応していることを特徴とする(11)のカラー画像形成装置。
【0033】
(13) 前記2色目の像露光量の補正は像露光量の増加に伴い大きくする(8)〜(11)の何れか1項のカラー画像形成装置。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
先ず、本発明の一実施の形態であるカラー画像形成装置400における機械的な概略構成を説明する。
【0035】
本発明のカラー画像形成装置の一実施の形態の構成を図1〜図2により説明する。図1はカラー画像形成装置の断面構成図であり、図2は像形成体の支持構造を示す断面図である。
【0036】
本実施の形態におけるカラー画像形成装置400は、像形成体10周面のスペースの不足を解消すべく、像形成体10の基体を透明体とし、露光光学系12Y、12M、12C、12Kを円柱状の支持部材20に取り付けて像形成体10の基体内部に収容し、像形成体10の内側から像露光する構成とし、中間転写ベルト14を使用することにより転写領域に対して接線方向から搬送される記録紙の搬送面を像形成体10の周面より離れた位置に設定し、画像形成手段と像形成体10との間隙を保持するため、現像器13Y、13M、13C、13Kに設けた突当コロを像形成体10の端部に突当て、帯電器11Y、11M、11C、11Kの端部に設けたコロ部材を像形成体10に突当てて間隙を保持してある。以下に帯電器11Y、11M、11C、11K、露光光学系12Y、12M、12C、12K、現像器13Y、13M、13C、13K、中間転写ベルト14、転写ローラ15等の支持構造を説明する。
【0037】
像形成体10を始め各帯電器11Y、11M、11C、11K、各現像器13Y、13M、13C、13K及びクリーニング装置19はカートリッジ(図示せず)に収容されていて一体で装置本体内に収容されている。
【0038】
一方、各露光光学系12Y、12M、12C、12Kもまた支持部材20を共通の支持体として一体化されて、カートリッジに支持収容され、像形成体10と共に装置本体に対して着脱される。更にカートリッジの上部にはトナー収納容器(図示せず)が収容されていて、トナー補給の対象とする各現像器13Y、13M、13C、13Kに対しそれぞれトナー補給管(図示せず)を介して接続されている。
【0039】
露光光学系12Y、12M、12C、12Kは、図2に示すように回転支持軸30に固定された前後一対の支持部材20の両端部に楔状の貼付部材21を介し感光面に対する距離が所定の位置関係に調節して接着にすることより像形成体10の基体内部に収容してある。像形成体10は両端部に備えるフランジ部材10A及び10Bがそれぞれ軸受Bを介して支持部材20に回動自在に支持して、フランジ部材10Bの備える歯車10Gの駆動により固定状態にある回転支持軸30を回転中心として回動される。
【0040】
前述のように像形成体10ならびに露光光学系12Y、12M、12C、12Kを一体として支持した回転支持部材30は、コの字状に形成して一体に接続された対称形の前後の各ドラムサポート板40の間に軸受け支持してある。
【0041】
突当基準部材は、円盤状の形状であり、回転支持軸30を通して像形成体10と中心軸を合わせた状態でネジ(図示せず)により左右の支持部材20に像形成体10と同心円状に固定される。像形成体10と同心円状に設けられた突当基準部材の突当面(図示せず)に各現像器13の突当コロ131が突当てられて現像器13が像形成体10と同軸に位置決めされる。突当コロ131は現像器13の現像スリーブの両端部のシャフトにベアリング(不図示)を内包した間隙保持部材である。例えば厚み3mm、外径20mmの部材が突当コロ131として用いられ、突当コロ131が現像器13の回転軸に嵌込まれる不図示のベアリングにより保持され、現像スリーブと個別に回転するように設けられる。突当基準部材に突当てられる突当コロ131により、現像スリーブが像形成体10と所定の間隙、例えば300〜600μmをあけて非接触に保たれて現像器13が装着される。
【0042】
突当基準部材は帯電器11Y、11M、11C、11K、クリーニング装置16或いは中間転写ベルト14用の突当面を設け、また、現像器13Y、13M、13C、13Kの位置決めと同様にそれぞれに間隙保持部材を設け、帯電器11Y、11M、11C、11K、クリーニング装置16、中間転写ベルト14等を装着したのち、突当基準部材に帯電器11Y、11M、11C、11K、クリーニング装置16、中間転写ベルト14等に設けた間隙保持部材を突当てて像形成体10と同軸に位置決めしてある。斯かる構成により、像形成体10に対する現像器13Y、13M、13C、13K、帯電器11Y、11M、11C、11K、クリーニング装置16、中間転写ベルト14等の画像形成手段の間隙保持の際に、突当基準部材にこれらの間隙保持部材が位置決めされ、これらの画像形成手段により像形成体10が直接押圧されず、像形成体10が変形されたり、損傷されることがない。
【0043】
ドラムサポート板40は前後の接続部に吊り下げ手段(図示せず)を装置本体の備えるガイド部材(図示せず)に挿入し係合して吊り下げ状態にすることにより回転支持軸30に保持してある像形成体10ならびに露光光学系12Y、12M、12C、12Kを略設定位置に配置する。回転支持軸30が正規の位置まで挿入されると、前述した吊り下げ状態から後方のドラムサポート板40より突出する軸端部30Bが装置基板としての後側板71の備える受座72に嵌合し、前方のドラムサポート板40より突出する軸端部30Aがドラム支持基板80の備える受座81に対しテーパー嵌合するネジ部材82に支持されることにより、像形成体10を正規の設定位置に正確に規制して歯車10Gを駆動側の歯車に噛合し、一方、各露光光学系12Y、12M、12C、12Kが更に軸端部30Bの備える貫通ピンP1を受座72に形成した断面計状V字型の溝に係合されることにより、装置本体に対する所定の角度位置に正確に規制され固定状態とする。
【0044】
ドラム支持基板80は、上下の各基準穴H1が前方の装置基板としての前側板70の備える一対の基準ピンP2に係合してその取付位置が決定された上で複数個所のネジ止メにより前側板70に固定されるもので、更に複数の窓80Aを開口を形成し、棒状をなす各帯電器11Y、11M、11C、11Kをドラム支持基板80の外部より挿入して像形成体10に対して所定の間隔位置に設定すると共に電極を接続した状態でネジ止メにより固定し支持している。
【0045】
以上が画像形成部材の支持構造である。次いで各画像形成部材の概略構成を説明する。
【0046】
像形成体10は、光学ガラスもしくは透明アクリル樹脂等の透明部材によって形成される円筒状の基体の外周に透明導電層、有機感光体(OPC)やα−Siなどからなる感光層を設けたものである。像形成体10は、例えば、ガラスや透明アクリル樹脂の透明部材によって形成される円筒状の透明樹脂基体を内側に設け、透明の導電層及び有機感光体層(OPC)を該基体の外周に形成したものであり、接地された状態で図1の矢印で示す反時計方向に回転される。
【0047】
本実施の形態では、像形成体10の光導電体層において適切なコントラストを付与できる露光量を有していればよい。従って、本実施の形態における像形成体10の透明樹脂基体の光透過率は、100%である必要はなく、露光ビームの透過時にある程度の光が吸収されるような特性であっても構わない。透光性基体の素材としては、アクリル樹脂、特にメタクリル酸メチルエステルモノマーを用い重合したものが、透明性、強度、精度、表面性等において優れており好ましく用いられるが、その他一般光学部材などに使用されるフッ素、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、などの各種透光性樹脂が使用可能である。
【0048】
また、露光光に対し透光性を有していれば、着色していてもよい。これらの樹脂の屈折率はほぼ1.5である。透光性導電層の成膜法としては、真空蒸着法、活性反応蒸着法、各種スパッタリング法、各種CVD法を用いて、インジウム・スズ・酸化物(ITO)、アルミナ、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅や、Au、Ag、Ni、Al等からなる透光性を維持した薄膜が用いられたり、浸漬塗工法、スプレー塗布法等を用いて上記金属の微粒子とバインダー樹脂とからなる導電性樹脂等が用いられる。また、光導電体層としては、各種有機感光体層(OPC)が使用可能である。
【0049】
また、プラスチック材料モノマーを合成し、重合させるための触媒を添加した後、円筒状の型に注ぎ、側板にて密封して固定し、これを高速に回転させると共に、適度に加熱することにより均一な重合を促進させる。重合終了後は冷却し、得られた透明な樹脂基体を型より取り出し、切断し、必要ならば仕上げ工程を経て画像形成装置の像形成体用の透明樹脂基体が製造される(遠心重合法)。
【0050】
遠心重合によって成型される透明なプラスチックの透明樹脂基体の素材としては、上記のごとくメタクリル酸メチルエステルモノマーを用い重合したものが、透明性、強度、精度、表面性等において最も良いが、その他ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリスチレン、ポリイミド、ポリエステル或いはポリ塩化ビニル等、又はこれらの共重合体などが使用され得る。遠心重合法では真円度が成型に用いられる型で決まるので、高精度の基体を得ることができる。また、偏肉は重合時の回転ムラや粘度や重合時の加熱条件で変化する。
【0051】
上記の製造方法によって造られたプラスチックの円筒状の透明樹脂基体を用いることにより、肉厚が均一で、円筒状の基体の円筒度、真円度に優れた像形成体が提供される。
【0052】
帯電器11Y、帯電器11M、帯電器11C及び帯電器11Kは、イエロー、マゼンタ、シアン及び黒色の各色の画像形成プロセスに用いられる帯電手段であり、像形成体10の有機感光体層に対し所定の電位に保持されたグリッドとワイヤ状電極によるコロナ放電とによって帯電作用を行い、像形成体10に対し一様な電位を与える。
【0053】
露光光学系12Y、12M、12C、12Kは像形成体10の軸方向に配列したLED、FL、EL、PL等の発光素子とセルフォックレンズ等の結像素子とから構成される像露光手段で、別体の画像読み取り装置によって読み取られた各色の画像信号がメモリより順次取り出されて露光光学系12Y、露光光学系12M、露光光学系12C及び露光光学系12Kにそれぞれ電気信号として入力される。なお、露光光学系12Y、12M、12C、12Kは発光素子としてLCD、LISA、PLZT等の光シャッタ部材を組み合わせたものとセルフォックレンズ等の結像素子とから構成することもできる。
【0054】
なお、各露光光学系12Y〜12Kの発熱による像形成体10内の温度の安定化及び温度上昇の防止は、支持部材20に熱伝導性の良好な材料を用い、低温の場合はヒータを用い、高温の場合はヒートパイプを介して外部に放熱する等の措置を講ずることにより支障のない程度迄御制してある。
【0055】
現像器13Y、13M、13C、13Kはイエロー、マゼンタ、シアン及び黒色の各現像剤を収容する現像手段であり、それぞれ像形成体10の周面に対し所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリーブを備えている。現像器13Y、13M、13C、13Kはそれぞれ押圧装置(図示せず)を備えていて、現像スリーブ軸端の突当部材を像形成体10の周面の画像の形成領域外に圧接して、現像スリーブと像形成体10周面との間に一定量(0.2mm〜1.0mm)の間隙量を設定する。
【0056】
各現像器13Y、13M、13C及び13Kは、帯電器11Y、11M、11C、及び11Kによる帯電、露光光学系12Y、12M、12C及び12Kによる像露光によって形成される像形成体10上の静電潜像を現像バイアス電圧の印加下で非接触現象方式により反転現像する。
【0057】
中間転写ベルト14は厚さ0.5〜2.0mmの無端状のゴムベルトで、シリコンゴム或いはウレタンゴムの108〜1012Ω・cmの抵抗値をもつ半導電性基体と、ゴムの基体の外側にトナーフィルミング防止層として1010〜1016Ω・cmの抵抗値、厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った2層構成としてある。この層も同様な半導電性が好ましい。ゴムベルト基体の代わりに厚さ0.1〜0.5mmの半導電性のポリエステルやポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等を使用することもできる。中間転写ベルト14がローラ14A、14B、14C及び14Dの間に張架され、ローラ14Dに伝達される動力により像形成体10の周速度に同期して時計方向に循環して搬送される。
【0058】
中間転写ベルト14はローラ14Aとローラ14Bの間のベルト面を像形成体10の周面に接し、一方、ローラ14Cの外周のベルト面を転写部材である転写ローラ15に接していてそれぞれの接点においてトナー像の転写域を形成している。
【0059】
中間転写ベルト14は、前述した構成を備えることにより、像形成体10周面に付着した状態にあるカラートナー像を先ず中間転写ベルト14との間の接点においてローラ14Bへのトナーと反対極性のバイアス電圧の印加により順次中間転写ベルト14の周面側に転写する。即ち像形成体10上のカラートナー像が接地したローラ14Aの案内によりトナーを散らすことなく転写域へと搬送され、像形成体10上のカラートナー像がローラ14Bに対する1〜2kVのバイアス電圧の印加によって中間転写ベルト14側に効率良く転写される。
【0060】
ここで、内部露光方式におけるKNC補正を説明する。
【0061】
図5は内部露光方式によるKNC補正を示すグラフである。
【0062】
グラフは像形成体10の感光特性を示したものであり、グラフの縦軸は像形成体10の表面電位を示しており、グラフの横軸は露光量を示してある。
【0063】
曲線aは像形成体10表面にトナー像を担持していない状態での感光特性であり、E1/2は初期帯電電位V0を半分まで減衰するのに必要な露光量であり、これを半減露光量という。露光量Ecは最大画像濃度を有する一次色を得るための露光量であり、露光量Eaは最大画像濃度を有する二次色を得るための一色目の露光量である。像形成体10に帯電し、当該像形成体10の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成方法であって、最大濃度を有する二次色を形成する際の露光量は1色目と2色目とを略等しくし、かつ、二次色の露光量は一次色の露光量より小とすることにより、最大画像濃度を有する二次色においても1色目と2色目の付着量を同じにすることができる。本実施の形態において露光量Ecは半減露光量E1/2の2倍よりも大きくしてある。通常この値は2〜3倍が好ましい。露光量Eaは図5を参照して説明するが、最大画像濃度を有する二次色を得るためのEaは、一色目と二色目以降のトナー付着量を略同一とするために、露光量Ecよりも弱くしてある。像形成体10に帯電し、当該像形成体10の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成方法であって、最大濃度を有する二次色を形成する際の1色目の露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすると共に像形成体10の半減露光量E1/2以上でかつその2倍以下である。
【0064】
曲線cは、二次色を得るためにトナー層を像形成体10上に担持した状態での感光特性である。曲線bは内部露光方式を採用したためにトナーの光遮蔽性の影響を取り除かれてあるために曲線aと略同様でわずかに減衰が遅くなったカーブになっている。このことから、露光量が少ない領域即ち、2色目のトナー付着が少ない領域では一色目と二色目の露光量は略同じか少し強めに設定すればよい。一方、露光量を増すに従い、光減衰カーブのずれが大きくなり、又、先に形成してあるトナー層電位のために残留電位の影響が大きくなる事が分かる。従って、例えば、低い画像濃度を有する二次色を得るための1色目の像露光の露光量と2色目の像露光の露光量は略同一であるが、最大画像濃度を有する二次色を得るための2色目の露光量は低い画像濃度部より強めに補正することになる。このことから最大画像濃度を有する二次色を形成する場合、1色目の露光量Eaに対し2色目の露光量Eb2は低濃度部の場合より大きな補正が必要であり、好ましくは5〜50%の範囲で強めに補正してある。これによりグラフに示すように潜像電位は1色目と同一とすることができ、二次色を得るための1色目のトナー層の付着量と2色目以降のトナー層の付着量とを同一にできる。
【0065】
又、トナー層電位やエッジ効果により、1色目のトナー像電位の影響や2色目の潜像電位の影響下でも二次色が保証されるように最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対して5〜50%多く補正する。好ましくは最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対してベタ部が5〜30%多く補正し、孤立点に対しては、10〜50%多く補正することが好ましい。低い濃度に対しては、上記の補正量は少ないものとなる。
【0066】
像形成体10に帯電し、当該像形成体10の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成方法において、最大濃度を有する二次色を形成する際の露光量は1色目と2色目とを略等しくし、かつ、二次色の露光量は一次色の露光量より小とすることを特徴とする。
【0067】
二次色を得るための1色目の像露光の露光量Ea及び二次色を得るための2色目の像露光の露光量Eb2は半減露光量E1/2以上で半減露光量E1/2の2倍以下に設定してある。かかる露光量が半減露光量E1/2未満では十分な画像濃度を得るのが困難であり、又、半減露光量E1/2の2倍を越えると複数色のトナー層の付着量を等しく制御するのが困難であるからである。
【0068】
又、露光量補正は裏面露光であることから、二次色の露光量Ea、Eb2間で少なくとも一次色の露光量Ecよりも少なく設定することが好ましい。最大濃度を有する二次色の1色目及び2色目の像露光量は最大濃度を有する一次色の像露光量よりも弱く設定してある。
【0069】
二次色の画像濃度が低い場合、図5に示したように1色目と2色目の電位特性の差が小さいことから2色目の補正量は小さくする。即ち、画像濃度が高くなるに従い、2色目の補正量を大きくすることが好ましい。又、この補正は一色目の画像濃度が高くなるに従い大きくすることが好ましい。
【0070】
次に、本実施の形態のカラー画像形成装置におけるカラー画像形成プロセスを図6を参照して説明する。
【0071】
図6は内部露光方式のKNCプロセスを示した模式図である。
【0072】
図6(a)は初期帯電を示す模式図であり、図6(b)は第1色目の潜像を形成するための露光プロセスを示す模式図であり、図6(c)は第1色目の現像プロセス後を示した模式図であり、図6(d)は第2回目の帯電プロセス後における像形成体10の表面電位を示した模式図であり、図6(e)は第2色目の潜像を形成するための露光プロセスを示す模式図であり、図6(f)は第2色目の現像プロセス後を示した模式図である。
【0073】
本実施の形態におけるKNCプロセスは、像形成体10を一様帯電した後にコンピュータ又はスキャナからの多値のディジタル画像濃度データをD/A変換して得られた変調信号に基づいてパルス幅変調したスポット光により像形成体10上にドット状の静電潜像を形成し、これをトナーにより反転現像してドット状のトナー画像を形成する工程を基本としている。この基本工程である帯電、露光及び反転現像工程を繰り返して行い、像形成体10上にカラートナー像を重ね合わせて形成し、このカラートナー像を記録紙上に転写後、記録紙を像形成体10より分離し、定着してカラー画像を得る。
【0074】
本装置とは別体の画像読み取り装置において、原稿画像を撮像素子により読み取って得られ画像データ或いは、コンピュータで編集された画像データを処理して、Y、M、C及びKの各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納される。画像記録のスタートにより像形成体駆動モータの始動により像形成体10を時計方向へと回転し、同時に帯電器11Yの帯電作用により像形成体10に電位の付与が開始される(図6(a)参照)。
【0075】
露光光学系12Yにおいてイエローデータ(例えば8bitのディジタル画像濃度データ)により変調されたスポット光が照射される。図6(b)において、Ecは最大画像濃度を有する一次色を得るための露光量を示したものであり、Eaは最大画像濃度を有する二次色を得るための第1色目の露光量を示してある。EaはEcよりも弱いので、潜像電位が高くなっていることが分かる。むろん、中間濃度はこれらEa、Ecより少ない露光量となっている。
【0076】
図6(b)に示す潜像は現像器13Yで現像スリーブに対し直流及び交流を加えた現像バイアス電圧が印加され、現像器の収容する1成分或いは2成分現像剤によるジャンピング現像が行われて、透明電導層を接地する像形成体10に対して非接触の反転現像が行われて像形成体10の回転に応じイエローのトナー像が形成される。図6(c)から潜像電位と現像バイアスとの電位差に応じたトナーが付着していることが分かる。
【0077】
図6(d)は第2回目の帯電プロセス後における像形成体の表面電位を示した模式図である。トナーの存在に関係なく一様な帯電電位であることが分かる。
【0078】
次いでマゼンタデータ(8bitのディジタル濃度データ)により変調されたスポット光が像形成体10上に照射されて静電潜像が形成される。図6(e)において、ECは最大画像濃度を有する一次色を得るための露光量を示したものであり、Eb2は最大画像濃度を有する二次色を得るための第2色目の露光量を示してある。図6(e)に示す静電潜像は、現像器13Mによる非接触の反転現像によってイエローのトナー像の上にマゼンタのトナー像が順次重ね合わせて形成される。図6(f)に示すように潜像電位と現像バイアスとの電位差に応じたトナーが付着していることが分かる。つまり、二次色を得るための1色目のトナー層の付着量と2色目以降のトナー層の付着量とを均一にしてある。
【0079】
図6(d)〜図6(f)を参照して説明したと同様のプロセスで帯電器11C、露光光学系12C及び現像器13Cによってにして現像器13Cにより順次現像されて、第3のトナー像(シアントナー像)が形成され、像形成体10上に順次積層された3色トナー像が形成される。
【0080】
最後に帯電器11K、露光光学系12K及び現像器13Kによって第4の色信号に対応する黒(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、像形成体10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー像が形成される。これらの色毎のトナー像は、画像によっては3〜4色の重なったものである。
【0081】
一方では給紙カセット(図示せず)の給紙ローラ17の作動により記録紙が搬出されてタイミングローラ18に給送され、中間転写ベルト14上のカラートナー像の搬送に同期して転写ローラ15の転写域へと給紙される。
【0082】
転写ローラ15は中間転写ベルト14の周速度に同期して反時計方向に回動されていて、給紙された記録紙は転写ローラ15と前記の接地状態にあるローラ14Cの間のニップ部の形成する転写域において中間転写ベルト14上のカラートナー像に密着され転写ローラ15への1〜2kVのトナーと反対極性のバイアス電圧の印加により順次カラートナー像は記録紙上に転写される。
【0083】
カラートナー像の転写を受けた記録紙は除電され、搬送板19を介して定着装置91に搬送され、熱ローラ91Aと圧着ローラ91Bとの間に挟着搬送して加熱され、トナーを溶着して定着がなされたのち排紙ローラ92を介して装置外部に排出される。
【0084】
前述した像形成体10及び中間転写ベルト14にはそれぞれクリーニング装置16及び中間転写ベルトクリーニング装置18が設置され、それぞれの備えるブレードが常時圧接されていて、残留した付着トナーの除去がなされて周面は常に清浄な状態に保たれている。
【0085】
上述した露光光学系12Y、12M、12C、12Kによる像形成体10の感光層に対する像露光は像形成体10の内部より前述した透明の基体を透して行われる。従って第2、第3及び第4の色信号に対応する画像の露光は何れも先に形成されたトナー像を透過することがない状態で行われ、第1の色信号に対応する画像と同等の静電潜像を形成することが可能となる。
【0086】
本実施の形態におけるカラー画像形成方法は、前述したように露光光学系12Y、12M、12C、12Kを像形成体10内に配置し、透明基体の感光体を用いて、内側からの像露光を行うKNCプロセスに適した色補正により色再現性を向上させることができる。
【0087】
(実施の形態2)
次に2値記録のプリンタに本発明を適用した実施の形態を説明する。
【0088】
2値記録は、記録ドットが一次色のY,M,Cと二次色のB,G,Rと黒とからなる7色でカラー記録を行うものである。
【0089】
カラートナーの重ね合せ方式で赤(R)を再現する際、トナーとマゼンタのトナー付着量を同じく調整する必要があり、各色の露光量を変えてカラートナーの重ね合せによる混合比を調整することにより所望のカラー画像を得るようにしている。
【0090】
更に、画質を向上させるには1色目の上にカラートナー上に帯電、像露光する際、1色目のトナー層の影響を考慮して2色目の露光を行うことが有効である。
【0091】
本実施の形態のカラー画像形成装置は、1つの像形成体10の一回転以内に各色の帯電、像露光並びに現像を順次行ってカラー画像を形成するものであり、露光光学系を像形成体内に配置し、透明基体の感光体を用いて、内側からの像露光を行うKNCプロセスを用いることにより、先のトナー像の光遮蔽やトナー像による光散乱からくるビーム径の広がりの影響を無くすことができるので、重ね合わせを向上させることができる。
【0092】
具体的に言及すると、外部露光方式と異なり、低濃度部では光吸収や光散乱の補正を含まず、高濃度部でトナー層電位の補正を行う色補正が内部露光方式の特徴である。これによりKNCプロセスに伴う補正も外部露光方式とは変更されるが、その程度は低減するのでより安定した色再現を行うことができる。
【0093】
本実施の形態におけるカラー画像形成装置は、図1及び図2を参照して説明してある機械的構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0094】
一方、本実施の形態におけるカラー画像形成装置は、複数の露光光学系12Y,12M,12C,12Kを使用して、一回転以内で画像を形成して一括転写する方式であるので、各色ごとに使用される露光光学系12Y,12M,12C,12Kが異なれば、露光光学系12Y,12M,12C,12Kの傾き、曲がり、取り付け位置のずれ等が原因となって、色のずれや滲みが生じる。色のずれや滲みは視認され易い(0.03mm程度)ので実用上問題となる。
【0095】
図7は本実施の形態における走査回路300を示すブロック図である。
【0096】
走査回路300は、LEDアレイを複数のブロックに分割して、各ブロック毎の露光タイミングを通常画像データの転送と像露光のタイミングを主走査方向の上流側からその傾きや曲がりの程度や方向に対応して制御することにより、取り付けられたLEDアレイのもつ傾きや曲がりを矯正して発光制御することにより、主走査ラインにLEDアレイのもつ傾きや曲がりはそのま画像の傾きや曲がりとして現れないようにラスタ走査するものであり、振り分け回路310とLEDをアレイ状態に集積したLEDブロック321〜32nと、mビットのK倍の容量をもつ遅延回路331〜33nと、デジタルスイッチ341〜34nと、mビットのシフトレジスタ351〜35nと、LEDブロックの発光開始タイミングを決定する基準時間を調整するカウンタ361と、カウンタ362と、LEDブロック321〜32nのブロック番号をアドレスとして各LEDブロック321〜32nの発光開始までの遅延時間を記憶するメモリ363と、比較器364と、マルチプレクサ365と、mビットのパラレルインパラレルアウト型のメモリ371〜37nを備える。
【0097】
次に本実施における走査回路300の動作を図8及び図9を参照して説明する。
【0098】
図8は走査回路300の動作を示すタイムチャートであり、図9はLEDアレイからの光像が予め所望された主走査方向のドットラインからのずれを示した模式図である。
【0099】
各LEDアレイは、図9に示すように像形成体10の移動方向と直交する方向に直線状をなして配設され、かつ、例えば17のブロックに分割されていて、LEDアレイの各ブロックを左側から順次321,322〜32nとする。
【0100】
図8(a)は記録開始信号S1を示したものであり、図8(b)はデータ書き込みタイミングを示す信号であり、斯かるタイミングで画像データが振り分け回路310に入力されてLEDブロック321〜32nの配列に従って出力される。ここで画像データQは主走査方向に1ライン分のシリアルデータである。振り分け回路310から出力されるデータは遅延回路331〜33nでmビットのK倍遅延されてデジタルスイッチ341〜34nのNC端子に出力される。ここで、Kの値は遅延回路331〜33nで個別に設定できる。これにより、LEDブロックの配列方向を主走査方向とし、像形成体10の回転方向を副走査方向としたとき、例えば副走査方向に5本/mmの分解能を得るには、副走査方向のライン間隔yを200μmとなる。図9においてLEDブロックの感光面上の光像が予め所望された主走査方向のドットライン(一点鎖線で示してある)から副走査方向にみて、それぞれΔy(Δy1〜Δyn)としたとき、Δy/yの整数部をLEDブロック321〜32nのKの値となる。
【0101】
このようにして、各LEDブロック321〜32n毎のKの値が決まれば、LEDブロック321〜32nに相当する遅延回路331〜33nの容量が決まる。K=0であれば、振り分け回路310は遅延する事なくシフトレジスタ351〜35nに結線する必要があり、これはデジタルスイッチ341〜34nをNO端子側にしておけばよい。
【0102】
また、Δy/yの小数点以下については、例えばΔy/128なる式でWを求め、メモリ363に書き込むことにする。ここで右辺分母の数字128は副走査方向のライン間隔yを128等分することを意味し、カウンタ361によって決まる。
【0103】
カウンタ361はクロックS4をカウントして記録時間Swを例えば128等分する図8(d)に示すカウント値S6を出力する。斯かるカウント値S6はLEDブロックの発光開始時刻を決定する基準時刻を意味する。
【0104】
カウンタ362はカウンタ361の各カウント値S6毎に“1”にセットされ、クロックS4のn倍のクロックS7をカウントする。このカウント値S8は、図8(e)に示したものであり、LEDブロック321〜32n〜22nのブロック番号1〜nを意味する。
【0105】
メモリ363は、図8(e)に示すカウント値S8に対応して発光開始時間調整量W(W1〜Wn)を出力する。この発光開始時間調整量Wは図8(c)に示す各カウント値S5毎に一巡して出力される。
【0106】
比較器364は、発光開始時間調整量Wが基準時刻であるカウント値S5と一致した時に“1”を出力する。此の際、マルチプレクサ365はカウント値S8をデコードし、S8に対応したメモリ371〜37nにデータをセットする。メモリ371〜37nに格納してあるデータの“1”,“0”に応じてLEDの発光又は消灯させることで感光面上に光像を一直線に形成するものである。
【0107】
このずれ量は、該カラー画像形成装置の組立・調整時には容易に測定可能であって、かかるずれ量を組立時にメモリ371〜37nに書き入れることで、LEDアレイの組立時における取り付け調整は殆ど必要としないこととなり、調整時間は大幅に減縮される。
【0108】
上述のようにして、配設される各LEDアレイの間に直線性や方向性が不揃いであると重ね合わせるトナー像にズレが生じて形成される画像にいわゆる色ズレ或いは色の滲みを防止し、カラー画質の低下を防止してある。
【0109】
図10は本実施の形態における画像形成順をイエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)及び黒(BK)とした4色のトナーから、7色のマルチカラー画像を実現するプロセスを示したものである。
【0110】
1色目 2色目 重ね合せ色

Y + M → 赤(R)
Y + C → 緑(G)

M + C → 青(B)

BK
上記の7色のうち、単色の場合は特に問題ないが、2色のトナーを重ね合せて形成する赤(R),緑(G),青(B)についてはトナー付着量について問題があり、1色目トナー付着量と2色目のトナー付着量とが等しいことが適正な色合いとなる上で必要である。本実施の形態における2色のトナーを重ね合せて7色のマルチカラー画像を得るカラー画像方式を図6を再掲して説明する。図6(a)は帯電器によって背面が接地された像形成体10周面に対し表面電位V0の一様帯電を行った状態を示している。図6(b)は像形成体10への一様帯電ののち露光光学系により画像信号に基づいた像露光が行われて、像露光部分は電荷が消去され低電位となる。図6(c)は1色目の反転現像が行われて、像露光部分に1色目のトナーが付着し現像がなされた状態を示している。図6(d)は帯電器によって2回目の帯電が行われた状態を示している。図6(e)は1色目のトナー上に2回目の像露光が行われた状態を示している。2色目の像露光が行われた部分では、1色目の付着したトナーによるトナー自身のもつトナー層電位が加わった潜像が形成される。図6(f)は2色目の反転現像が行われ、1色目のトナーの上に2色目のトナーが重なった状態を示している。1色目と2色目との像露光量が同じであると、1色目のトナー付着量に較べて2色目のトナー付着量の方がすくなくて、1色目と2色目とのバランスが崩れるため、1色目の像露光パルス幅又はパワーを減らすことが行われる。赤(R),緑(G),青(B)について、一次色の最大画像濃度を形成する露光パワーを100とするとき、二次色の露光パワーは例えば次のような値に設定することがバランス上好ましい。この露光パワー100は半減露光光量E1/2の2.4倍とした。
【0111】
Y(50)+M(70)→R
Y(55)+C(70)→G
M(60)+C(75)→B
以上のように1色目のパルス幅又は出力パワーを減らすことで、色バランスは大幅に改善される。しかし、なお十分ではない。それは画像パターンによって色バランスの良好と不良の場合が生じ、例えば網点画像で良好な色バランスであると、ベタ画像の場合は不良で、ベタ画像で良好な色バランスであると、網点画像の場合は不良となる。この傾向は画像パターンがベタ画像、細線(文字)、孤立点の順で色相の差異が生じてくる。その理由を図示したのが図11である。
【0112】
図11は画像パターンによって色相の差異を生じる要因を示した模式図である。
【0113】
像露光はスポット露光ではあるが実際は拡がりを持っていて、そのためにベタ画像と網点画像では同じパワーで像露光を行っても像形成体10上での帯電電位に差異が生じる。このことが画像パターンによって色相の差異が生じる原因となり、トナー色には無関係にこの傾向があらわれる。画像パターンに基づく出力パワーの補正係数をdi1(i1=1〜5)とするとき例えば次の値が適正値として実験的に求められた。
【0114】
Y(50)×di1+M(70)→R
Y(55)×di1+C(70)→G
M(60)×di1+C(75)→B
【0115】
【表1】
Figure 0003646278
【0116】
1ページの画像パターンが例えばベタのグラフィックス或いは9ポイントの文字画像といった単一画像パターンである場合には上記の設定条件によって良好な色相のプリント画像が得られたが、実用上は単一画像パターンではなく、例えば一部にベタのグラフィックスがあり、他は9ポイントの文字画像であるといった複合画像パターンのことが多い。1ページ分の画像情報を分析し、ベタのグラフィックスと判定された部分に対してはdi1として10%の補正を行い、9ポイント文字と判定された部分に対してはdi1として15%の補正を行って1色目の出力パワーとすることによって、複合画像パターンについても良好な色相のプリント画像を得ることができる。
【0117】
また、1ページの画像パターンは更に複雑な複合画像パターンである場合もあるので、ページ内を画像判別によりブロック化し、各ブロックに対し次のような重みつきの平均補正係数di2(i2=1〜5)を設定することによって、ページ内での著しい色相の乱れを防止することができる。
【0118】
Y(50)×di2+M(70)→R
Y(55)×di2+C(70)→G
M(60)×di2+C(75)→B
【0119】
【表2】
Figure 0003646278
【0120】
重みつき平均補正係数di2は下式(1)によって算出される。
【0121】
【数1】
Figure 0003646278
【0122】
図12は上記のマルチカラートナー像を重ね合せる場合、2色の第1の像露光量と第2の像露光量とを画像パターンによって調整処理を行うカラー画像形成装置の回路図を示したものである。
【0123】
本実施の形態は、プリンタコントローラ503(操作ボード504を含む)及び、プリンタ本体505から構成されている。
【0124】
プリンタコントローラ503は、ホストコンピュータ502からの画像情報(主にページ記述言語)を解読してビットマップデータに展開し、プリンタ本体505内のビデオインタフェース600に送る働きや、プリンタ本体やホストの準備状態を認識し、ホスト502,操作ボード504,ビデオインタフェース600に指令を送る働きをする。構成要素として、高速のCPU506,ビットマップ展開された1ページ分のデータを保持するプレーンメモリ509(a〜c),RAM510,ドット条件判定回路511等を有している。プレーンメモリ509a,509b,509c,はそれぞれ、Y,M,Cの各色のドットデータを格納するもので、この3つのメモリのデータが全部「1」の場合、BK(Y+M+C)を意味する。
【0125】
プリンタ本体505は、CPU,メカコン516(帯電,露光,転写,定着等の制御を行う)と、画像データ処理(画像データの読み書きのためのタイミングの発生や画像データの加工,指令データのセレクト等を行う)を担当するビデオインタフェース(ワンチップのゲートアレイ)600と、タイミング発生回路515と、光学制御部517と、印字部518とからなっている。
【0126】
また、画像信号処理を担当するビデオインタフェース600は、入力変換回路512の他に、テストパターン発生器(TP)551と、セレクタ552と、単色・複色検出回路554と、画像パターン判別回路555と、色相補正回路556と、補正係数算出回路557と、ビデオ制御回路558と、平滑化処理制御回路(SO)559と、レジスタ群RG1〜RG28(514)と、オア回路560と、レーザ制御回路562と、これらの回路の動作を制御するコントロール回路(CPU,メカコン516と情報の授受を行いながら制御回路CL1〜CLnを各回路に出力する)563とを有している。
【0127】
入力変換回路512は、プリンタコントローラ503からのビデオ信号を、1ドットにつき、Y,M,C,BKの4ビット信号に変換する。テストパターン発生器(TP)551は、コントローラが無くても固定テストパターンの出力を可能とするためのROMである。セレクタ552は、テストパターンと正規のビデオ入力信号とを選択的に通過させる。
【0128】
ビデオインタフェース600には入力変換回路512があって、プレーンメモリ509a,509b,509cからのデータをビデオ(ドット)データに変換し、セレクタ552に入力する。図13はこのビデオ(ドット)データの入力機構を示している。セレクタ552では単色・複色検出回路554によって、単色と2色の重ね合せドットデータ(Y+M,Y+C,M+C)についての検出がなされる。また画像パターン判別回路555は画像パターン情報として(1)文字である。(1.1)文字の大きさ(活字ポイント数)。(2)グラフィックスである。(2.1)ベタ、その他(ハーフトーン)(3)上記1,2が1ページ内で占める割合の(1)〜(3)の判別がなされる。補正係数算出回路557は画像パターン判別回路555の判別結果に基づいて前記の式(1)による重みつきの平均補正係数d0の算出が行われ、色相補正回路556に入力される。色相補正回路556では単色・複色検出回路554と色相補正回路556からの入力によって、単色としての〔Y(100),M(100),C(100),KB(100)〕のドットデータと2色の重ね合せとしての〔Y(50)×di2+M(70),Y(55)×di2+C(70),M(60)×di2+C(75)〕のドットデータを出力する。
【0129】
このデータはビデオ制御回路558、平滑化処理制御回路559によって色合い補正と平滑化処理がドット毎に判断され、そのドットに対する印字条件を記憶しているレジスタRG1〜RG28をアクセスする。アクセスされたレジスタ(RG1〜RG28の内の何れか一つ)から条件データが出力され、光学制御部517はそのデータに応じてプリント動作を制御する。全部の動作のタイミングは、印字部518から得られるインデックス信号(ビームが感光体上の画像先端近傍の所定位置にきたことを示す信号)INDを基準として、ドット単位で行われる。即ち、インデックス信号INDはタイミング発生回路515に供給され、これを基に、位相が同期したドット単位の高速クロック(5MHZ)が生成され、この高速クロックはプリンタコントローラ503等に送られ、これに同期してドットデータが転送され、リアルタイムで信号処理が行われ、印字が実行される。
【0130】
露光光学系12の光学制御部517は、パルス幅変調回路571と、LEDオン/オフ信号発生器572と、LEDドライバ573を有している。また、印字部518は、図1にも示した像形成体10と、帯電器11Y,11M,11C,11Kと、4色(Y,M,C,BK)の現像器13Y,13M,13C,13Kを有している。像形成体10の回転はステッピングモータ583により制御され、その回転数はエンコーダにより検出されてCPU,メカコン516に送られるようになっている。
【0131】
このような回路構成のもとに、2色の重ね合せたカラー画像について、本実施の形態では第1色目の像露光量を画像パターンにより変更していて、LEDパワーの出力レベルはパルス幅変調回路571によりパルス幅変調がなされる。図14はパルス幅変調回路571の説明図である。図14(a)は回路図であり、図14(b)は動作説明図である。LEDパワーの出力レベルはD/A変換器571Aによってアナログレベルに変換され、一方比較波として三角波発生回路571Bから出力する三角波は比較回路571Cによって書込みレベルと比較され、その結果得られた信号がパルス幅変調回路571からPWM信号として出力される。
【0132】
多値記録に本発明を適用するために、画像濃度データ、即ちイエロー、マゼンタ、シアン、黒色の多値レベルデータに対して、色補正を行うことになる。そして、この色補正の程度は、図3に示した電位特性に応じて低濃度部で小さく、高濃度部で大きなものとする。
【0133】
また像露光量を変えるのにパルス幅を変更する実施の形態について説明したが、パルス幅ではなく、各ドット毎のLEDパワーを変えるようにしてもよい。3色以上が重ね合わされる場合も2色の場合と同様にパターンによって各色の露光条件を設定すれば良い。
【0134】
画像パターンの識別はプリンタコントローラで自動的に行う以外にも、ユーザが例えば「グラフィックス」「文字」「ベタ画像」などの手動切替手段によって切替・調整するようにしてもよい。
【0135】
本実施の形態のカラー画像形成装置として、中間転写体を用いて像形成体10上にトナー像を重ね合せるようにした画像形成方式について説明したが、かかる方式以外でも直接転写紙へトナー像を転写する方式のカラー画像形成装置についても本実施の形態は適用される。
【0136】
(実施の形態3)
続いて、カラー複写機に代表される多値画像を再現するカラー画像形成装置に本発明を適用した実施の形態を説明する。
【0137】
なお、本実施の形態におけるカラー画像形成装置は、図1及び図2を参照して説明してある機械的構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0138】
多値階調を再現する際のKNCプロセスにより得られるトナーの付着状態は単純に画像濃度データに基づいて光変調された露光のみで決まらず、以下の現象が関係する。
【0139】
その第1の現象は、トナー層電位のためにトナー像のベタ部の上に次のトナーを付着させにくくする現象である。これの先の画像の構造による平均的なずれと略称する。その第2の現象は、先に形成したトナー像の構造によって生じる潜像の変形、つまり色を重ね合わせた時に孤立点、孤立点線、文字、ベタ部の縁で起こるエッジ効果や疑似輪郭現象として現れるハロー効果であり、エッジ効果と同一の原因であるが、重ね合わせによるKNCプロセス特有の現象である。斯かる現象によるずれを画像間の構造による局所的ずれと略称する。その第3の現象は、像形成体10上に未だトナー像を形成してない状態下或いは先に形成してあるトナー像の構造によらず画像の種類により生じる潜像の変形、つまり電子写真法特有のエッジ効果現象であり、画像データと再現画像のずれ分であり、以下に画像の構造によるずれと略称する。エッジ効果やハロー効果は現像法や感光体の特性にもよるが、0.5〜2mm位にも及ぶものもある。
【0140】
本実施の形態では、エッジ効果やハロー効果を隣接画素レベルの補正として簡略化して行ってある。
【0141】
図30はKNCプロセスにおけるトナー付着状態を決めるプロセスを示す模式図である。図30において、V0は像形成体10表面における初期帯電電位であり、Vsは現像スリーブ表面に印加された直流バイアス電位であり、VL1,VL21,VL22は潜像部の電位である。VsとVL1の電位差のみならず、先に形成した1〜3の画像に起因して、形成される電界が像露光量とずれて、即ち、画像データとずれて像形成体10上にトナーを引き付けるように作用する。
【0142】
図30(a)は第1の色トナーによる現像プロセス直前における電位関係を示したものである。かかる現像プロセスは各色の多値の画像濃度データからトナー像の重なり状態を考慮して多値変調して像露光することになるが、ここでは簡単に説明するために図示する潜像電位は一律にVL1としている。Laは孤立点若しくは孤立線を示す潜像である。Lbは広い面積を有するベタに相当する潜像を示したものである。
【0143】
対向電極効果にもよるが、一般的な現像法では程度の差はあれ強い静電的な電場が潜像La及び潜像Lbのエッジ部分に生じ(以下、単にエッジ効果という)、一方潜像Lbの中央部における電場は弱くなるので、潜像Lbのベタ部はトナーを付着しづらくなっており、一方、線やエッジ部はベタ部中央に比してトナーを付着し易くなっている。これが前述した第3の現象である。
【0144】
図30(b)は図30(a)に示す電位関係下で各潜像を第1の色トナーで顕像化した状態の断面図である。
【0145】
Pは像形成体10を示しており、T1は第1の色トナーにより顕像化した孤立点を形成するトナー像を示している。T2は第1の色トナーで顕像化した広い面積を有するトナー像を示している。斯かるトナー像T2は中央部分とその周辺にあるエッジ部とからなる。トナー像T2は、前述したエッジ効果により、エッジ部分に比して中央部にトナーを少なく付着した凹凸状のトナー像となっていることを示している(これが第3の現象である)。なお、エッジ効果は、孤立点となる潜像や孤立線である細線となる潜像等を強調して顕像化する際にも作用するのみでなく、潜像が小さくなり過ぎると、反対に顕像化が困難になる方向に作用する。
【0146】
図30(c)は再帯電後に2色目の像露光を行った状態即ち第2の色トナーによる現像プロセス直前における電位関係を示したものである。
【0147】
ここでの像露光La1、Lb1は第1回目とLa1は同位置に、Lb1のみ位置をずらして露光したものとしている。図においてはVL1とVL21,VL22とが混在した乱れた電位分布となっている。VL21、LL22は第1の色トナー像上に形成した潜像部の電位であり、VL1に比して高くなっている。他の符号は記述してあるので省略する。
【0148】
ここで、図30(c)に示したLb1の電位分布及び電場が乱れる理由を以下に述べる。
【0149】
2色目以降の現像プロセスは前述したように、先に顕像化したトナー像を像形成体10に担持した状態下でなされる。従って、既に形成してあるトナー像は第2色目以降の潜像電位と電場を変動させる。詳しく述べれば、T2は前述したようにエッジ部にトナーを多く付着した状態となっており、中央部付近にトナーを少なめに付着している。これらのトナーは電位上昇となってトナー付着を妨げる効果を有する。これらが前述した第1の現象である。
【0150】
図30(d)は図30(c)に示す電位関係における各潜像に形成される電場を示した断面図である。
【0151】
新たに形成した潜像La1,Lb1における電界の様子を電気力線を矢印で示してある。
【0152】
新たな潜像La1は第1の色トナーにより顕像化した孤立点に相当するトナー像T1上に形成してある。斯かるトナー像T1は前述したトナー層電位から潜像Laに形成する電界に影響していることが分かる。具体的にはトナー像T1中心付近に発生する局所的電界により、トナーを付着させる電界は弱くなっているので、第2の色トナーが付着しづらくなっている様子が伺える。これが前述した第2の現象である。図示していないが、第1の色トナーの周りに第2の色トナーが付着しやすく、条件によっては付着することがある。
【0153】
新たに形成した潜像Lb1は、凹凸状のトナー像T2上から同様な画像を位置をずらして像露光することにより形成してある。従って、新たな潜像Lb1に形成された電界はトナー像T2により重なり部分とその近傍は歪んでいると考えられる。
【0154】
潜像Lb1は先に形成してあるトナー像の付着量の違いから潜像Lb11、潜像Lb21、潜像Lb31の3つの領域に区別する。潜像Lb11は1色目のトナーが付着していない像形成体10部分に形成してあるものである。潜像Lb21はトナー像T2のエッジ部に形成したものであり、トナー付着量の変化の最も多い場所に形成してある。潜像Lb31はトナー像T2の中央部分で、エッジ効果の影響により縁よりは薄くトナーの付着した部分に形成してあるものである。潜像Lb11、潜像Lb21、潜像Lb31は同一の光量を照射したものであってもトナー電位から同一電位とならない。
【0155】
更に潜像Lb21はハロー効果を発生していることが電気力線の様子から伺える。ここで、ハロー効果とはエッジ効果の一種であり、1色目のトナー像の縁に2色目のトナーが付着しづらく、その周辺に2色目のトナーが付着しやすい現像が発生することを言う。即ち、潜像Lb21は1色目のトナーによるエッジ効果を発生している領域である。つまり、縁ではトナー像T2の中央部側に形成した潜像Lb31の電界よりトナーを付着させる電界が弱く、周辺ではトナー像の存在しない場所Lb11に形成した電界よりもトナーを付着させる電界が大きくなっていることを示している。
【0156】
図30(e)は図30(c)に示す電位条件下で顕像化したトナー像の重なり状態を示した断面図である。
【0157】
第2の色トナーで形成するトナー像T3は、図30(d)に示した電場状況から僅かな付着量である。つまり、トナー像T1とトナー像T3との付着量を同一にして得られる二次色でなく、第1の色トナーの色が強く出てカラーバランスが崩れたものとなっている。第2の色トナーで形成するトナー像T4は、前述した電場の状況から潜像Lb11′で第1の色トナーと同じ量だけ付着し、潜像Lb21でハロー効果の影響でトナー像T2のエッジ部に第2の色トナーを少なく付着し、周辺部に第2の色トナーを多く付着し、潜像Lb31でトナー像T2の中央付近よりも少なく付着し、そのエッジ部で僅かに盛り上がっていることが分かる。従って、トナー像T2のエッジ部とトナー像T4とが重ね合わさせて形成した部分はハロー効果が強く出て濃度及びカラーバランスの崩れたものとなっていることが分かる。これは第2の現象である。
【0158】
一方、トナー像T2とトナー像T4のベタ部同志で形成したベタ部は2色目の濃度が低くなる。これは第1の現象である。
【0159】
次に本実施の形態の画像形成装置に採用している画像処理回路の全体構成を説明する。
【0160】
図15は本実施の形態における画像処理回路の全体ブロック図である。
【0161】
本実施の形態における画像処理回路は、走査光学系の駆動回路を構成する回路であり、図15に示してあるように画像データ処理回路100、変調信号生成回路200、走査回路300からなる。
【0162】
以下に図15を参照して各部回路の概略構成を説明する。
【0163】
画像データ処理回路100は、フォントデータのエッジ部を補間して出力する回路であり、コンピュータからなる入力回路110、フォントデータ発生回路120、フォントデータ記憶回路130、補間データ生成回路140からなり、入力回路110からのキャラクタコード信号、サイズコード信号、ポジションコード信号及びカラーコード信号をフォントデータ発生回路120に送出する。フォントデータ発生回路120は、4種の入力信号からアドレス信号を選択してフォントデータ記憶回路130に送出する。フォントデータ記憶回路130はアドレス信号に対応する1文字に対応するフォントデータをフォントデータ発生回路120に送出する。フォントデータ発生回路120はフォントデータを補間データ生成回路140に送出する。補間データ生成回路140は、フォントデータのエッジ部に生じる画像濃度データのギザギザや飛びを中間濃度を用いて補間して、例えば8bitの画像濃度データとして、リニアマスキング回路154に送出する。又、リニアマスキング回路154はカラーコードに応じて、対応色を各イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒(BK)の濃度データに変換してページメモリからなる画像濃度データ記憶回路210に送出する。この様にして各色が同一形状で濃度の割合が異なった状態で多値展開されたフォントが各色毎のページメモリ中に多値のビットマップ展開が行われる。
【0164】
画像濃度データ記憶回路210は、通常ページメモリ(以降、単にページメモリ210という)であり、ページ単位で記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)であり、少なくとも1ページ(1画面分)に相当する多値の画像濃度データを記憶する容量を有する。また、カラープリンタに採用される装置であるならば、複数色、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、黒の色成分に対応する画像濃度信号を記憶するだけのページメモリを備えていることになる。
【0165】
変調信号生成回路200は、読出し回路220、ラッチ回路230、画像判別回路231、MTF補正回路232、γ補正回路233、参照波位相決定回路240、セレクト回路250A,250B,250C,250D、変調回路260A,260B,260C,260D、基準クロック発生回路280、三角波発生回路290、遅延回路群291、KNCプロセスに必要となるトナーの付着状態を補正すべくKNC補正回路1000を付加してある。
【0166】
本実施の形態の変調信号生成回路200は、画像濃度データの注目する1画素分をm×n(横×縦)の小画素で形成するようにし、該注目画素を含む隣接画素の濃度データの分布を前記1画素内のm×nの小画素の分布に置き換え、一定の定数Pを乗じた注目画素のデータを前記分布に応じて分配することによって得られる小画素の画像濃度データとに基づいて、小画素各行の参照波の位相を変位させることによってn行のドットの書込み位置を変位させて潜像を形成することができる。このドットの書込み位置を変位させることを記録位置変調という。また上記注目画素をm×nに分割した小画素の画像濃度データに変換する処理を、解像力向上処理(RE処理)という。斯かるRE処理によって高密度記録を行う。
【0167】
読出し回路220は、インデックス信号をトリガとして基準クロックDCK0に同期して連続する1走査ライン単位の連続する画像濃度データをページメモリ210から読み出し、参照波位相決定回路240、画像判別回路231及びKNC補正回路1000に送出する。
【0168】
ラッチ回路230は、後述する参照波位相決定回路240の処理を実行している時間だけ、画像濃度データをラッチする回路である。
【0169】
画像判別回路231は、画像が文字領域か中間調領域の何れであるかについて判別を行ってMTF補正及びγ補正の程度を決定する。なお、KNC補正回路1000はMTF補正回路232、γ補正回路233等に対し図15において前段に設けたが、これらの後段に設けることが好ましい。特にこれらによる画像濃度データの補正値が大きい場合は色相を補償できなくなるからである。
【0170】
又、図示していないが、出力画像の倍率を変更する変倍補正回路や色調や色相を変更する色変換回路も同様にKNC補正回路の前段に配置することが好ましい。
【0171】
画像判別回路231は、文字や線画の文字領域であると判別された場合は、全色成分について参照波位相決定回路240が選択する三角波を変調回路260A,260B,260C,260Dに出力させる選択信号をセレクト回路250A,250B,250C,250Dに出力し、MTF補正回路232、γ補正回路233は不作動として画像濃度データは無処理のままラッチ回路230を介して変調回路260A,260B,260C,260Dに送出させる。これにより、色調の変化のない鮮明な文字やエッジ部が再現される。一方、画像判別回路231は中間調領域と判断した場合は、無彩色成分即ち黒色のデータについてのみ文字領域と同様の選択信号を出力し、他の色成分については参照波位相決定回路240が選択した三角波は出力せず、基準三角波φ0のみを出力する選択信号をセレクト回路250A,250B,250C,250Dに送出し、MTF補正回路232、γ補正回路233を作動させる。これにより読出し回路220より読出された黒以外の画像濃度データはMTF補正回路232及びγ補正回路233によって補正されたのちラッチ回路230を介して変調回路260A,260B,260C,260Dに送出される。これにより中間調領域において、モアレや色飛びのない画像を形成できる一方、黒画像により画像に先鋭さとしまりを与える効果が生まれる。
【0172】
MTF補正回路232はラプラシアンフィルタから構成したものであり、視覚的なシャープさを持たせるものであり、5×5画素位の大きさである。このフィルタの値は現像特性から実験的に決められる。
【0173】
変調回路260A,260B,260C,260Dは、図15に示すように参照波位相決定回路240で選択した参照波である三角波によりラッチ回路230を経て入力される画像濃度データの信号を変調してパルス幅変調した変調信号を生成し、走査回路300に送出する。
【0174】
走査回路300は前述してあるので説明を省略する。
【0175】
一方、基準クロック発生回路280はパルス発生回路であり、画素クロックと同一の繰り返し周期のパルス信号を発生し、読出し回路220、三角波発生回路290、遅延回路群291、変調回路260A,260B,260C,260Dに出力する。便宜上このクロックを基準クロックDCK0という。
【0176】
三角波発生回路290は基準クロックDCK0に基づいて画素クロックと同周期の参照波である基準の三角波φ0の波形成形を行う。また、遅延回路群291は基準クロックDCK0に対し一定周期ずつ(この例で1/6周期ずつ)位相差を有する複数のクロックDCK1〜DCK4を生成しこれに基づいて、位相の異なる参照波である三角波φ1〜φ4(ここでは1/6周期遅れた三角波φ1、2/6周期遅れた三角波φ2、1/6周期進んだ三角波φ3、2/6周期進んだ三角波φ4)を出力する。
【0177】
セレクト回路250A,250B,250C,250Dは上記基準三角波φ0と位相のずれた三角波φ1〜φ4の入力部を有し、後述する参照波位相決定回路240からの選択信号により上記三角波の内の1つを選択して変調回路260A,260B,260C,260Dの入力端子Tに送出する。以上が本実施の形態の画像処理回路の概略構成である。
【0178】
以下に本実施の形態における画像処理回路の各部回路を順次詳細に説明する。
【0179】
(第1の実施例)
先ず、KNC補正回路1000における各回路構成例を図15〜図19、図22、図23を参照して説明する。
【0180】
図16及び図17は、何れも図15に示したKNC補正回路1000の具体的要部構成を示すブロック図である。
【0181】
KNC補正回路1000は、各色の画像濃度データと画像濃度分布データより、KNCプロセスに必要な色毎のトナーの付着状態を補正する機能を有するものであり、具体的には色毎の像露光を各色の画像濃度と画像濃度分布に応じて強度及びパルス幅変調されると共に、トナー像の重なり状態に応じて変更される変調は重なり時に前段の像露光と後段の像露光の露光強度と露光時間を共に変更するものである。KNC補正回路1000は、図16及び図17に示すようにリニアマスキングによって得られる多値の画像濃度データであるD1即ち色毎にY1データ,M1データ,C1データ,K1データを入力とし、補正された記録画像データD4即ち色毎にY4データ,M4データ,C4データ,K4データを出力する3つの補正回路1300,1400,1500から成っている。
【0182】
なお、これらの補正回路は、まとめて同一機能のものを1の回路としてつくることも可能である。この場合は、補正アルゴリズムを簡略化して演算できるものとするか、ルックアップテーブル方式とするか、或いは併用の構成をすることが好ましい。第1の補正回路1300は各色の画像濃度に応じた補正(第1の現像に対応した平均的なずれを補正するものに相当する)を施すものである。第2の補正回路1400は第2の現象に対応した画像間の構造によるずれに対する補正を施すものである。第3の補正回路1500は第3の現象に対応した画像データと再現画像のずれに対する補正を施すものである。この様にKNC補正を行った記録画像データD4をY4,M4,C4,K4とすると、この記録画像データは図16、図17に示されたように分離されて出力される構成とする。そして記録画像濃度データD4がMTF補正回路232に送出され処理される。
【0183】
本実施の形態は、露光光学系を像形成体内に配置し、透明基体の像形成体を用いて、内側からの像露光を行うKNCプロセスを用いることにより、先のトナー像の光遮蔽やトナー像による光散乱からくるビーム径の広がりの影響を無くすことができる。更に、第1や第2の現象に対し補正を行うことにより、重ね合わせを向上させることができる。これによりKNCプロセスに伴う上記の補正により安定した色再現を行うことができる。
【0184】
具体的に言及すると、外部露光方式と異なり、図5に示した像形成体10の電位特性に応じた即ち、光吸収や光散乱の補正を含まず、トナー層電位を組み込んだ補正を行う。このため、第1項のマスキング時の補正、第2項の先のトナー像の構造による補正fは簡略化して補正係数は近似式1+αを用いることができる。
【0185】
本実施の形態の補正において、演算の都合上第1〜第3の補正の積として表すことを実施例として示したが、裏面露光において、補正程度が低減するので、第1〜第3の補正の積とした近似や更に簡略化した式(1)が有効になる。
【0186】
フィルタ1100はラプラシアンフィルタから構成し、トナー像の構造を検出するものであり、具体的には演算された値から第2の補正係数、第3の補正係数を決定するのに用いられる。第2の補正係数は第2の補正回路1400における補正量を決定するためのパラメータであり、第3の補正係数は第3の補正回路1500における補正量を決定するためのパラメータである。フィルタ1100は、各色の濃度変化に対応した、即ち色毎のエッジ効果に応じて注目画素に対してラプラシアン値ΔY、ΔM、ΔC、ΔKを求め、これらから各色の画素毎の補正量である補正パラメータを決定する。この補正パラメータをもとに画像濃度データを補正するものである。ラプラシアン値を求めるフィルタの大きさは、1mm程度に亙るエッジ効果を生じていれば600dpiだと20×20の画素位の大きさのものである。エッジ効果は現像方式や感光体により異なるから、前述した係数は実験的に決められる。
【0187】
遅延回路1200は第1の補正回路1300、第2の補正回路1400の処理時間だけ遅延させる。
【0188】
ここで、3つの補正回路の構造を説明するに先立ち、内部露光方式によるKNC補正における作用を説明する。
【0189】
図22はカラー画像形成プロセスにおけるKNC補正回路1000の作用を示した模式図である。
【0190】
図22(a)は第1の色トナーによる現像プロセス下における電位関係を示したものである。
【0191】
画像間による平均的ずれ補正を行う第1の補正回路1300は各色の画像濃度からトナー像の重なり状態を考慮して変調するように画像データを修正してある。従って、次の色トナーによる露光プロセスでも潜像を形成することになる潜像Laと潜像Lb2を形成した位置は、この回の露光プロセスで形成する潜像電位をVL2として他の色トナーを重ね合わせない潜像Lb1の潜像電位VL1よりも高く設定してある事が分かる。第3の補正回路1500は画像データと再現画像のずれに対する補正を施してある。従って、又、潜像Lb1と潜像Lb2とでエッジ効果が防止されるべく露光量が制御されて電位が高く設定される事が分かる。
【0192】
図22(b)は図22(a)に示す電位関係下で各潜像を第1の色トナーで顕像化した状態の断面図である。
【0193】
トナー像T1,T2,T3は、図22(b)に示したよう第3の補正値により何れもエッジ効果を除去して平坦になっている。しかも、第1の補正値によりトナー像T1,T3はトナー像T2よりも薄く形成してある。
【0194】
図22(c)は第2の色トナーによる現像プロセス下における電位関係を示したものである。
【0195】
画像間の平均的ずれ補正を行う第1の補正回路1300は、各色の画像濃度と画像濃度からトナー像の重なり状態を考慮して変調するように画像データを修正してある。従って、潜像Lb4は前回と同一電位であるVL2に設定される。潜像La1と潜像Lb6と潜像Lb5のエッジの位置は次の色トナーによる露光プロセスでも潜像を形成することになるので、電位を低下させるために強い像露光を行っている。これにより同程度の電位低下をさせる。この補正は図5、図6において説明したものである。露光量が小さい場合は、像形成体10の1色目と2色目の光減衰カーブが類似となるが、露光量が多くなるに伴い、2色目の補正量を増やすことが好ましい。
【0196】
第2の補正回路1400は画像間の構造によるずれに対する補正をする。斯かる補正は、先のトナー像が画像データに応じて再現されるとした場合、その上から潜像形成を行ったとしても、矢印で示してあるように先のトナー像によるエッジ効果により潜像が変形している(図30(d)に示してある)。これにより、潜像La1と潜像Lb5とでエッジ効果を防止すべく、La1の周辺に弱い像露光をしLa1上に強い像露光をし、潜像Lb5の縁に強く露光し、Lb5の周辺に弱く露光するように補正した。これがLa1,Lb5の補正である。
【0197】
第3の補正回路1500は画像データと再現画像のずれに対する補正をするものであり、画像濃度データを補正してエッジ効果のないトナー像T1〜T6を形成するための補正処理であり図22(a)で前述したと同様である。
【0198】
図22(d)は潜像Lb4〜Lb6に形成した電場を電気力線で示したものである。ハロー効果及びエッジ効果による影響がすべて除去されていることが分かる。
【0199】
図22(e)は図22(c)に示す電位関係下で各潜像を第2の色トナーで顕像化した状態の断面図である。トナー像T4〜T6は何れもエッジ効果やハロー効果を除去して平坦になっている。しかも、トナー像T4〜T7はT1とT3と同様にトナー像T2、T6よりも薄く形成してある。この様にして、図30(e)に比較して二次色のカラーバランスが補正されていることが示されている。
【0200】
続いて以下に3つの補正回路1300〜1500の構成例について更に具体的に説明する。
【0201】
第1の補正回路1300は、画像間の平均的ずれ補正をするものであり、以下に掲げるものがある。
【0202】
第1の補正回路1300の第1の例として直接変換法による色修正処理を実行するためのルックアップテーブル方式(以下、単に直接変換法と略称する)や3次元補間法による色修正処理を実行するルックアップテーブル方式(3次元補間法と略称する)が採用できる。
【0203】
直接変換法による色修正処理は、一般に色修正処理を単純な色分解信号空間から色修正信号空間への座標変換であるとみなして、各色分解信号座標に対応する色修正信号データをメモリテーブルに記憶しておき、このテーブルを参照することで直接的に座標変換を行うものである。
【0204】
3次元補間法を図18を参照して説明する。
【0205】
図18は3次元補間法による色修正処理を示す模式図である。図18(a)は3次元補間法による色修正処理において色分解信号空間の分割を示した模式図であり、図18(b)は8点補間法を示した模式図であり、図18(c)は4面体への分割方法を示した模式図である。
【0206】
3次元補間法による色修正処理は、色分解信号座標と色修正信号データとの対応テーブルを限定された色数にとどめておき、テーブルにない座標入力については近傍の既知データを用いて三次元補間するルックアップテーブル方式と、ニューラルネットワークによる色修正を採用することができる。
【0207】
3次元補間法は、図18(a)に示すように色分解信号空間を複数の単位立方体に分解し、各単位立方体の頂点座標における最適な色修正信号データを予め求めておき、図18(b)に示すように所属する単位立方体の8頂点のデータから補間する演算方法が一般的である。これにより、直接変換法で問題となるメモリ容量を削減することができる。また、3次元補間方法は、図18(c)に示したように単位立方体を更に複数の4面体に分割し、所属する4面体の4頂点のデータから補間する方法もある。斯かる方法によれば、補間演算は線形マスキング法に定数項を付加した形式にできるので、加算器、乗算器の個数を削減してハードウエアの負担を軽くすることができる。
【0208】
第1の補正回路1300の第2の例として画像間の平均的ずれ補正を行う第1の補正回路1300の要部構成及び機能を図19〜図21を参照して説明する。
【0209】
図19は図16,図17の第1の補正回路1300の第2の例を示したブロック図であり、図20は先の画像による第1の補正回路1300で色分離可能な7つの色彩を示すグラフであり、図21は色抽出回路1330の処理動作を示す模式図である。
【0210】
図19に示した第1の補正回路1300は、前述した第1の例と同様に画像間による平均的ずれ補正を行うものであり、通常のマスキングを施したY1,M1,C1,BKデータで現される画像に応じて100%UCR時の黒Kと一次色と二次色に分離して次に一次色と二次色の色補正を行った後に黒を混ぜて補正したY2,M2,C2,K2データを出力するものであり、下色処理回路1310、無彩色補正回路1320、色抽出回路1330、色加算回路1340とから構成する。
【0211】
下色処理回路1310は通常のマスキング処理後のY1,M1,C1,B1データから100%UCR値で黒成分BKを抽出して無彩色補正回路1320に送出し、UCR処理後のY11,M11,C11データを色抽出回路1330に送出する。
【0212】
色抽出回路1330は、図21に示すようにY11,M11,C11データを一次色Y,M,Cと2次色B,G,Rとに分離して赤、マゼンタ、青、シアン、緑、イエローを再現色と一致させるように補正した後、色加算回路1340に送出する。図20に示すように、一次色とはY,M,Cの色トナーの色である。2次色は一次色Y,M,Cを加算して得られる色であり、BはGとRとを加算して得られる。GはYとCとを加算して得られる。RはYとMとを加算して得られる。グレーは一次色Y,M,Cを同一の割合で加算して得られるものであり、100%UCRにより下色処理回路1310により分離されている。かかる補正は、例えば赤色がYとMの重ね合わせで色ずれした場合にY2のデータを小さくし、M2データを大きくする。これにより露光量が補正されることになり、図22を参照して説明するように重ね合わせる各色トナー層厚を同一にすることができる。
【0213】
色加算回路1340は、図20で点線で示した色相の境界、例えば赤色、マゼンタ、青色、シアン、緑色、イエローを再現色と一致するように補正値を選択して一次色Y2,M2,C2,K2データを送出するものである。
【0214】
前述した第1の補正回路1300の第1の例及び第2の例で説明した補正は、トナー層が重なる。即ち、ベタ領域での補正を行っていることになるが、先に形成してあるトナー像や後に形成するトナー像間の緑や周辺部や孤立点や線等の画像構造に対する補正となっていない。従って、画像の構造による補正として第2の補正回路1400が必要とされる。
【0215】
第2の補正回路1400は、その機能を関数fとして表せば、本来各色の画像濃度データY,M,C,Kの濃度変化から決められるfY(Y,M,C,K)、fM(Y,M,C,K)、fC(Y,M,C,K)、fK(Y,M,C,K)と一般的に表される関数であるが、先のトナー像のみの影響のみを考慮すればよいことから、トナーの色による差がないと簡略化すると現像順をY→M→C→Kとして、各fはfY=1、fM=1+αY、fC=1+αY+M、fK=1+αY+M+Cとなる。
【0216】
第3の補正回路1500は、その機能を関数gとして表せば、本来各色独立に画像データY,M,C,Kの濃度変化から決められるgY(Y,M,C,K)、gM(Y,M,C,K)、gC(Y,M,C,K)、gK(Y,M,C,K)と一般的に表される関数である。先のトナー像の影響を考慮しないことから、トナーの色による差がない。この関数を簡略化すると、各gは画像データY,M,C,Kと再現画像の各色のずれ補正をgY=(1+βY)、gM=(1+βM)、gC=(1+βC)、gK=(1+βK)として、第3の補正回路1500の機能を表現することができる。ここではトナー像間の干渉の補正はないことから各色の画像濃度データから求めたラプラシアン値から決められた補正係数1+βを用いている。
【0217】
更にこの第1〜第3の補正D4=D2×f×gを簡略化すると式(1)のようになる。
【0218】
式(1)
4=Y2×1×(1+βY
4=M2×(1+αY)×(1+βM
4=C2×(1+αY+M)×(1+βC
4=K2×(1+αY+M+C)×(1+βK
本実施例は式(1)に示す記録画像データY4,M4,C4,K4を強度変調用データとパルス幅用データに分配することになる。
【0219】
前記した式(1)はY、M、C、Kの順で現像する場合におけるKNC補正を示したものである。現像する順序をY→M→C→Kに限定した式であるが、これに限定されるものではない。例えば、K→C→M→YやK→Y→M→C等とすることもできる。かかる場合、それに応じて補正係数を変更することになる。
【0220】
1列目の記録画像データY2,M2,C2,K2は先に画像間の平均的なずれを補正した画像濃度データである。
【0221】
2列目は画像間の構造によるずれを補正するための補正項であり、先の画像の影響のみを考慮して後の画像によるずれは簡略化するために補正してないものである。斯かる第2項は本来fY(Y,M,C,K)、fM(Y,M,C,K)、fC(Y,M,C,K)、fK(Y,M,C,K)である。
【0222】
3列目は画像データと再現画像のずれ補正をするための補正項である。αやfやβは各色トナーの濃度分布を示す変数であり、ラプラシアンフィルタに係数を乗じたものや、実験的に対応テーブルを作成したものからなる。これらは1列〜3列は先に説明した第1〜第3の補正に対応している。
【0223】
又第3の補正回路1500は、画像データと再現画像のずれに対する補正を施すものであることからこの補正回路1500に代わり、MTF補正回路232、γ補正回路233のみとすることもできる補正回路である。
【0224】
又、この他に上記の式をルックアップテーブル方式として画像データを補正することも可能である。
【0225】
以下にKNC補正回路1000から変調回路260A,260B,260C,260Dに送出するデータを強度変調とパルス幅変調に分担する方法として第1の補正回路1300〜第3の補正回路1500からの出力を組み合わせとして表3のようなものがある。表3に示す実施例1は図16に示したKNC補正回路1000に対応しており、表3に示す実施例2は図17に示したKNC補正回路1000に対応している。
【0226】
【表3】
Figure 0003646278
【0227】
表3においてパルス幅に対応するデータは露光幅、つまり潜像の面積を変調する意味を有し、表3において強度変調に対応するデータは露光強度つまり、潜像電位を変調する意味を有している。
【0228】
表3において、▲1▼は第1の補正回路1300からの出力データD2即ち、Y2,M2,C2,K2を示しており、▲2▼は第2の補正回路1400からの補正出力データfY(Y,M,C,K)、fM(Y,M,C,K)、fC(Y,M,C,K)、fK(Y,M,C,K)を示しており、▲3▼は第3の補正回路1500からの補正出力データgY(Y,M,C,K)、gM(Y,M,C,K)、gC(Y,M,C,K)、gK(Y,M,C,K)を示している。
【0229】
図16に示すKNC補正回路1000は、表3に示すような組み合わせでパルス幅に対応するデータD2即ち、Y2,M2,C2,K2と強度変調に対応するデータfY(Y,M,C,K)×gY(Y,M,C,K)、fM(Y,M,C,K)×gM(Y,M,C,K)、fC(Y,M,C,K)×gC(Y,M,C,K)、fK(Y,M,C,K)×gK(Y,M,C,K)に振り分けて変調回路260A,260B,260C,260Dに送出することになる。
【0230】
図17に示すKNC補正回路1000は、表3に示すような組み合わせでパルス幅に対応するデータD2×f即ち、Y2×fY(Y,M,C,K)、M2×fM(Y,M,C,K)、C2×fC(Y,M,C,K)、K2×fK(Y,M,C,K)と強度変調に対応するデータgY(Y,M,C,K)、gM(Y,M,C,K)、gC(Y,M,C,K)、gK(Y,M,C,K)に振り分けて変調回路260A,260B,260C,260Dに送出することになる。
【0231】
【表4】
Figure 0003646278
【0232】
表4は簡略された式(1)を用いて表3を具体的に示したものであり、KNC補正回路1000は多値の画像濃度データと各色の画像濃度分布に基づきトナー像を重ね合わせる様、各色の記録画像データを作成する。そしてKNC補正が行われた多値の記録画像データが変調回路260A,260B,260C,260Dへと送出される。D2は式(1)の1列目を示したものであり、表3でいう▲1▼に相当している。(1+α)は式(1)の2列目を示したものであり、表3でいう▲2▼に相当している。(1+β)は式(1)の3列目を示したものであり、表3でいう▲3▼に相当している。D2,α,βは前述してあるので、説明を省略する。
【0233】
図23は本実施の形態の変調回路を示すブロック図である。
【0234】
変調回路260A,260B,260C,260Dは、図23に示すよう同一の回路構成であり、D/A変換回路261、コンパレータ262と、差動増幅器263、D/A変換回路264、前記の基準三角波φ0又は1/6周期ずつ位相をずらした三角波と、パルス幅に対応したデータの入力部Tと、強度変調に対応したデータの入力部Dと、基準クロックDCK0の入力部CKを有していて、表3又は表4に示したような強度変調に対応したデータを基準クロックDCK0に同期してD/A変換回路264でD/A変換される。一方、セレクト回路250A,250B,250C,250Dから入力された上記の三角波を参照波をコンパレータ262の+端子入力とし、予め決定される参照波を切る閾値を用いて一様なパルス幅信号を発生する。即ち、閾値信号をコンパレータ262の−入力端子に印加して前記参照波とコンパレートしてパルス幅変調信号を得る。次にパルス幅変調信号と入力部Dからのデータとを差動増幅器263で増幅することにより強度変調したパルス幅信号を得る。
【0235】
図24は本実施の形態における参照波位相決定回路を示すブロック図である。
【0236】
参照波位相決定回路240は、図24に示すように1ライン遅延回路242、1クロック遅延回路243、演算処理回路241からなり、1ライン遅延回路242によって、上記1走査ライン分ずつ送られてくる画像濃度データの3走査ライン分の最初の1走査ライン分の画像濃度データには2ライン走査時間の遅延を、中間の1走査ライン分の画像データには1ライン走査時間の遅延をかける(最後の1走査ライン分の画像データには遅延をかけない)。更に各画像データには、1クロック遅延回路243によって2基準クロック分又は1基準クロック分の遅延をかけ、注目画素を含み注目画素に隣接した画素の総ての画像濃度データを同時に演算処理回路241に送出する。演算処理回路241は各小走査ラインの濃度データを加算して、元の1画素内の濃度データの重心を求める演算を行って、その重心位置によって次のようにそれぞれ異なる選択信号を出力端子Oよりセレクト回路250A,250B,250C,250Dに出力する。
【0237】
以下に本実施例の画像処理回路における変調動作を参照波位相決定と関係づけて説明する。
【0238】
先ず、参照波位相決定回路240における動作を説明する。
【0239】
図25は位相の異なる三角波と注目画素の関係の一例を示す図である。図26(a)は上記注目画素をm5とし、注目画素m5を3×3に分割する場合の、注目画素m5を含む隣接画素をm1〜m9として表した平面図であり、図26(b)は注目画素m5を3×3の小画素に分割した場合の各小部分をs1〜s9で表した場合を示す拡大図である。ここで、m1〜m9及びs1〜s9はその部分の濃度を表すものとする。
【0240】
演算処理回路241は、RE処理を行って小画素の濃度データを得る。斯かる小画素の濃度データは、主走査方向に図26(b)のs1,s2,s3・・・を含む小走査ラインと、s4,s5,s6・・・を含む小走査ライン及びs7,s8,s9・・・を含む小走査ラインに分ける。この小画素の3小走査ライン分で元の1画素に相当することになる。演算処理回路241は各小走査ラインの元の1画素内の濃度データの重心を求める演算を行って、その重心位置によって次のようにそれぞれ異なる選択信号を出力端子Oよりセレクト回路250A,250B,250C,250Dに出力する。
【0241】
即ち、演算処理回路241は、画素m5のs1,s2,s3(第1の小走査ライン)の濃度を加算し、画素m5のs4,s5,s6(第2の小走査ライン)の濃度を加算し、画素m5のs7,s8,s9(第3の小走査ライン)の濃度を加算し、これらの加算値から元の画素の重心を検出する。演算処理回路241は画素m5の重心が第2の小走査ライン近傍にあることを検出すると、図25に示した位相変位のない基準三角波φ0を選択して出力する。演算処理回路241は、画素m5の重心が第2の小走査ラインと第1の小走査ラインの境界近傍にあることを検出すると、図25に示した位相が1/6周期遅れた三角波φ1を選択して出力する。演算処理回路241は、画素m5の重心が第1の小走査ラインの中央近傍にあるときは位相が2/6周期遅れた三角波φ2を選択して出力する。演算処理回路241は、画素m5の重心が第2の小走査ラインと第3の小走査ラインの境界近傍にあるときは位相が1/6周期進んだ三角波φ3を選択して出力する。演算処理回路241は、画素m5の重心が第3の小走査ライン近傍にあるときは2/6周期進んだ三角波φ4を選択する信号を出力端子Oよりセレクト回路250A,250B,250C,250Dに出力する。
【0242】
続いて、RE処理を図27を参照して説明する。
【0243】
図27は注目画素m5を3×3に分割し、P=0.5とした場合の一例を示す模式図であり、図27(a)は注目画素m5を含む隣接画素の濃度分布の例を示した模式であり、図27(b)はP=0.5として計算した注目画素m5内の濃度分布を示す模式図である。
【0244】
ここでは注目画素m5を3×3の小画素に分割する場合を例にとると、小画素siの濃度は次の式によって決定される。
【0245】
si=(9×m5×P×mi/A)+(1−P)×m5
ここで、i=1,2,・・・9 であり、PはRE処理の強度ともいうべき定数であり0.1〜0.9の範囲の数値が用いられる。Aはm1〜m9の総和である。
【0246】
上式において、(9×m5×P×mi/A)の項は注目画素m5の濃度にPを乗じた分を隣接画素の濃度の割合に応じて振り分けたものであり、(1−P)×m5の項は注目画素m5の残りの濃度を各小画素に均等に振り分けたものであり、ボケの要素を取り入れたことになる。
【0247】
次に変調回路260A,260B,260C,260Dにおける像露光動作を図28及び図29を参照して説明する。
【0248】
図16に示したように画像濃度データD2をパルス幅に対応したデータに含む場合における変調回路260A,260B,260C,260Dの動作を図28を参照して説明する。
【0249】
図28(a)〜(f)は記録位置変調される場合の変調信号生成回路の各部信号を示すタイムチャートである。
【0250】
図28において、(a)は先の画像によるずれ補正回路1300からインデックス信号をトリガとして基準クロックDCK0に基づいて送出された画像濃度データD2であるY2,M2,C2,K2データがD/A変換回路261によりアナログ値に変換されたものの一部を示している。高レベル側ほど淡い濃度を示し、低レベル側ほど濃い濃度を示している。
【0251】
図28(b)はセレクト回路250A,250B,250C,250Dから順次出力され、遅延されたものを含む選択された参照波である三角波を示している。
【0252】
図28(c)はコンパレータ262の入力信号を示しており、これは図28(a)と図28(b)と同じものである。
【0253】
図28(d)は図28(b)に示した三角波をパルス幅信号にするために内部に基準信号発生器261によって発生したDC電圧を発生させ、コンパレータ262によりコンパレートされて生成したパルス幅信号を示している。このパルス幅信号が差動増幅器263の一方の入力信号となる。
【0254】
図28(e)は注目画素の周辺画素から決定される補正データであり、表3又は表4に示した強度変調に対応したデータf×g或いは(1+α)×(1+β)であり、斯かる信号が差動増幅器263の一方の入力信号となる。
【0255】
図28(f)は図28(d)、図28(e)に示した2つの入力信号の差分を増幅した差動増幅器263からの強度変調されたパルス幅信号を示している。このようにして得られた変調信号を走査回路300に送出してLEDアレイを発光する。
【0256】
上記変調信号生成結果により、文字領域では元の隣接した画素の濃度データより注目画素内のn行の小ドットの位置は元の文字や線画の線方向に沿った位置に移動する記録位置変調が行われる結果、文字や画像が鮮明に再現されることとなる。また上記の記録位置変調は、中間調領域では色調の変化を防止するため黒成分のみ行われ、他の色成分では位相変位のない三角波による変調が行われることになる。
【0257】
更に、参照波位相を順次副走査方向にずらしていくことによりスクリーン角度の付いた網点に相当するドットを構成することができる。例えば、スクリーン角をイエロー成分では45°、マゼンタ成分では26.6°、シアン成分では−26.6°、黒成分では0°にして色再現の一様性を向上しモアレ縞の発生を防止することができる。
【0258】
特に黒成分を0°にすることにより、上記記録位相変調手段はそのまま変更せず用いることができるという利点を有する。
【0259】
図17に示すように画像濃度データD2と補正fをパルス幅変調に対応したデータに含む場合における変調回路260A,260B,260C,260Dの動作を図29を参照して説明する。
【0260】
図29(a)〜(f)は記録位置変調される場合の変調信号生成回路の各部信号を示すタイムチャートである。
【0261】
図29において、(a)はD2×fを表し、先の画像によるずれ補正回路1300からインデックス信号をトリガとして基準クロックDCK0に基づいて送出された画像濃度データD2であるY2,M2,C2,K2データにfを掛け合わせた後D/A変換回路261によりアナログ値に変換されたものの一部を示している。高レベル側ほど淡い濃度を示し、低レベル側ほど濃い濃度を示している。
【0262】
即ち、表3又は表4に示したパルス変調に対応して補正された即ちデータD2×f或いはD2×(1+α)であり、D2に先の画像によるずれを補正した結果、この補正は濃度変化の大きいところが大であり、補正された結果として高レベル側ほど低濃度で記録されることを示し、低レベル側ほど高濃度で記録されることを示しており、斯かる信号はコンパレータ262の一方の入力信号となる。
【0263】
図29(b)はセレクト回路250A,250B,250C,250Dから順次出力され、遅延されたものを含む選択された参照波である三角波を示している。
【0264】
図29(c)はコンパレータ262の入力信号であり、一点鎖線D2×fは図29(a)で示したものであり、実線で示した三角波は図29(c)に示した信号である。
【0265】
図29(d)はコンパレータ262からの出力信号を示したものであり、図29(b)に示した三角波をパルス幅信号にするために内部にD/A変換回路261によって発生したDC電圧を発生させ、コンパレータ262によりコンパレートされて生成したパルス幅信号を示している。このパルス幅信号が差動増幅器263の一方の入力信号となる。
【0266】
図29(e)は画像によるずれ補正回路1300からインデックス信号をトリガとして基準クロックDCK0に基づいて送出されたg或いは1+βからなる強度変調データがD/A変換回路261によりアナログ値に変換されたものの一部を示している。斯かる信号が差動増幅器263の一方の入力信号となる。
【0267】
図29(f)は図29(d)、図29(e)に示した2つの入力信号の差分を増幅した差動増幅器263からの強度変調されたパルス幅信号を示している。このようにして得られた変調信号を走査回路300に送出してLEDアレイを発光する。
【0268】
上述した本実施例のカラー画像形成装置400によれば、ディジタル信号に基づいてスポット光をトナー像の上から照射するとしてもフリンジのない高鮮鋭度の高いドット状の静電潜像が形成され、その結果、鮮鋭度の高いトナー像を得ることができ、かつ、トナー画像を重ね合わせる際の画像濃度分布を考慮して補正することにより縁、細線及び孤立点等の色再現の品位を向上させることができる。
【0269】
なお、本実施例において、RE処理の係数Pの値を種々変更して実験した結果、Pの値は0.1〜0.9の範囲で良好な画像が得られた。しかし、Pが小さい場合は文字の鮮鋭性が不十分であり、Pが大きい場合は文字や線画のエッジ部が強調され過ぎる結果が得られたことから、好ましいPの値の範囲は0.3〜0.7の範囲であることが判明した。これにより、原稿が文字や線画の場合にはエッジ部分が鮮明に現れるようになり、小さな文字でもその細部まで再現可能となった。しかも写真等の中間調を有する場合にも悪影響が出ることはなかった。これは本方法が中間調画像に対してはPの値による作用が小さいためである。
【0270】
本発明は、Pを一定として用いることもできるが、画像(文字領域や中間調領域)に応じてPを変化させて用いることが好ましい。文字領域の場合の値をP1とし、中間調領域の場合をP2とすると、
P1>P2
とすることが好ましい。即ち、画像が文字などの場合はPの値を大きく好ましくは0.9〜0.4とし、中間調の場合はPの値を小さく0.6〜0.1とする。
【0271】
なお、本実施例において、RE処理の係数Pの値を種々変更して実験した結果、Pの値は0.1〜0.9の範囲で良好な画像が得られた。しかし、Pが小さい場合は文字の鮮鋭性が不十分であり、Pが大きい場合は文字や線画のエッジ部が強調され過ぎる結果が得られたことから、好ましいPの値の範囲は0.3〜0.7の範囲であることが判明した。これにより、原稿が文字や線画の場合にはエッジ部分が鮮明に現れるようになり、小さな文字でもその細部まで再現可能となった。しかも写真等の中間調を有する場合にも悪影響が出ることはなかった。これは本方法が中間調画像に対してはPの値による作用が小さいためである。
【0272】
本発明は、Pを一定として用いることもできるが、画像(文字領域や中間調領域)に応じてPを変化させて用いることが好ましい。文字領域の場合の値をP1とし、中間調領域の場合をP2とすると、
P1>P2
とすることが好ましい。即ち、画像が文字などの場合はPの値を大きく好ましくは0.9〜0.4とし、中間調の場合はPの値を小さく0.6〜0.1とする。
【0273】
上述の画像データの流れは一旦ページメモリ210に収納したデータを出力するプリンタとして説明したが、これに限定されるものではなく、画像データ処理回路100に代わりカラースキャナ151、A/D変換回路152、濃度変換回路153、リニアマスキング回路154等から構成する画像データ処理回路150に代え、スキャナからの画像濃度データの入力及び画像処理を施す回路とすれば、複写装置等の他の画像形成装置に適用することができる。
【0274】
(第2の実施例)
第1の実施例は各補正項をパルス幅変調と強度変調とに分担したが、カラー画像形成装置の概略構成を第1の実施例と略同様としてKNC補正回路1000の機能を表4に示すようにパルス幅変調と強度変調との間で混合させて、パルス幅変調と強度変調させることによっても同様の効果が得られる。
【0275】
【数2】
Figure 0003646278
【0276】
ここで、各γiはγ1,γ2,γ3>1とすると、第2項の補正量を減らし、この分を第3項に加算した構造を取っている。又、γ1,γ2,γ3<1とすると第2項の補正量を大きくした構造となる。γi=0で式(1)と一致する。むろん、第3項の分母に(1+β)γiをおいて、この数を第2項に掛けることにより違った構造とすることもできる。
【0277】
前記した式(4)はY、M、C、Kの順で現像する場合におけるKNC補正を示したものである。現像する順序をY→M→C→Kに限定した式であるが、これに限定されるものでない。例えば、K→C→M→YやK→Y→M→C等にすることもできる。
【0278】
1列目のD2であるY2,M2,C2,K2は先に画像間の平均的なずれを補正した画像濃度データである。
【0279】
2列目は画像間の構造によるずれを補正するための補正項であり、先のトナー像が無いときはαY=0となるために1となり、潜像を補正しないことになり、先のトナー像が有るときにはαY≠0でないので、潜像に対して補正がなされることになる。具体的にはγ>1では潜像面積を小さくするように補正することになる。なお、斯かる補正分は強度変調に対するデータに反映されることになる。
【0280】
3列目は画像データと再現画像のずれ補正をするための補正項であり、先のトナー像が無いときはαY=0となるため、潜像電位に対して補正がなく、先のトナー像が有るときにはαY≠0でないので、潜像電位に対して補正がなされることになる。αやfやgやβは各色トナーの濃度分布の変数であり、ラプラシアンフィルターに係数を乗じたものや、実験的に対応テーブルを作成したものからなる。
【0281】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜請求項6に記載の発明によれば、上記構成を備えることにより、内部露光方式によるKNCプロセスで色再現性を向上させることができた。
【0282】
請求項7〜請求項13に記載の発明によれば、上記構成を備えることにより、トナー画像を重ね合わせる際の画像濃度分布を考慮して補正することにより記録画像データを作成し、これによる光変調を行うことにより重ね合わせによる影響を補正することができるので縁、細線及び孤立点領域の色再現と品位を向上させることができるカラー画像形成装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー画像形成装置の断面構成図である。
【図2】像形成体の支持構造を示す断面図である。
【図3】外部露光方式におけるKNC補正を示すグラフである。
【図4】外部露光方式のKNCプロセスにおける像形成体上の表面電位を示した模式図である。
【図5】内部露光方式によるKNC補正を示すグラフである。
【図6】内部露光方式のKNCプロセスを示した模式図である。
【図7】本実施の形態における走査回路を示すブロック図である。
【図8】走査回路の動作を示すタイムチャートである。
【図9】LEDアレイからの光像が予め所望された主走査方向のドットラインからのずれを示した模式図である。
【図10】7色マルチカラー画像を実現するプロセスを示したものである。
【図11】画像パターンによって色相の差異を生じる要因を示した模式図である。
【図12】画像パターンによって調整処理を行うカラー画像形成装置の回路図を示したものである。
【図13】ビデオドットデータの入力機構を示している。
【図14】パルス幅変調回路の説明図である。
【図15】本実施の形態における画像処理回路の全体ブロック図である。
【図16】KNC補正回路の具体的要部構成図である。
【図17】KNC補正回路の具体的要部構成図である。
【図18】3次元補間法による色修正処理を示す模式図である。
【図19】図16、図17の第1の補正回路の第2の例を示したブロック図である。
【図20】先の画像による第1の補正回路1300で色分離可能な7つの色彩を示すグラフである。
【図21】色抽出回路1330の処理動作を示す模式図である。
【図22】カラー画像形成プロセスにおけるKNC補正回路の作用を示した模式図である。
【図23】本実施の形態における変調回路を示すブロック図である。
【図24】本実施の形態における参照波位相決定回路を示すブロック図である。
【図25】位相の異なる三角波と注目画素との関係の一例を示した図である。
【図26】注目画素m5を3×3に分割する場合の隣接画素を示した模式図である。
【図27】注目画素m5を3×3に分割し、P=0.5とした場合の一例を示す模式図である。
【図28】記録位置変調する場合の変調信号生成回路の各部信号を示すタイムチャートである。
【図29】記録位置変調する場合の変調信号生成回路の各部信号を示すタイムチャートである。
【図30】KNCプロセスにおけるトナー付着状態を決めるプロセスを示す模式図である。
【符号の説明】
100 画像データ処理回路
200 変調信号生成回路
210 画像濃度データ記憶回路(ページメモリ)
220 読出し回路
230 ラッチ回路
231 画像判別回路
232 MTF補正回路
233 γ補正回路
240 参照波位相決定回路
241 演算処理回路
250A,250B,250C,250D セレクト回路
260A,260B,260C,260D 変調回路
280 基準クロック発生回路
290 三角波発生回路
291 遅延回路群
300 走査回路
400 カラー画像形成装置
1000 KNC補正回路
1100 フィルタ
1300 第1の補正回路
1400 第2の補正回路
1500 第3の補正回路

Claims (13)

  1. 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成方法において、最大濃度を有する二次色を形成する際の露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすることを特徴とするカラー画像形成方法。
  2. 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成方法において、最大濃度を有する二次色を形成する際の1色目の露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすると共に前記像形成体の半減露光量E1/2以上でかつその2倍以下であることを特徴とするカラー画像形成方法。
  3. 最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対して5〜50%多く補正することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカラー画像形成方法。
  4. 最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対してベタ部が5〜30%多く補正することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のカラー画像形成方法。
  5. 最大濃度を有する二次色の像露光量において2色目は1色目に対して孤立点が10〜50%多く補正することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のカラー画像形成方法。
  6. 最大濃度を有する二次色の1色目及び2色目の像露光量は最大濃度を有する一次色よりも弱く設定したことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のカラー画像形成方法。
  7. 2色目の像露光量の補正は、像露光量の増加に伴い大きくすることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のカラー画像形成方法。
  8. 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成装置において、前記像形成体内部から露光するように露光手段を配置し、最大濃度を有する二次色を形成する際の前記露光手段からの露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすることを特徴とするカラー画像形成装置。
  9. 像形成体に帯電し、当該像形成体の裏面より像露光し、反転現像を繰り返してトナー像を重ね合わせて形成するカラー画像形成装置において、前記像形成体内部から露光するように露光手段を配置し、最大濃度を有する二次色を形成する際の前記露光手段からの1色目の露光量は、1色目と2色目とを略等しくし、かつ、最大濃度を有する一次色を形成する際の露光量より小さくすると共に、前記像形成体の半減露光量E1/2以上でかつその2倍以下であることを特徴とするカラー画像形成装置。
  10. 各色毎の像露光は多値の記録画像データに基づき、記録ドット毎に光変調されると共に記録画像データは画像濃度と画像濃度分布データにより補正したものであり、前記記録画像データに基づく前記光変調はパルス幅変調或いは強度変調により行うことを特徴とする請求項8又は請求項9記載のカラー画像形成装置。
  11. 色毎の像露光に用いられる多値の記録画像データを形成する補正部は画像間による平均的ずれを補正する第1の補正部と、画像間の構造による局所的ずれを補正する第2の補正部を有することを特徴とする請求項10記載のカラー画像形成装置。
  12. 前記第1の補正部と前記第2の補正部はパルス幅変調又は強度変調の何れか一方に対応していることを特徴とする請求項11記載のカラー画像形成装置。
  13. 前記2色目の像露光量の補正は像露光量の増加に伴い大きくする請求項8〜請求項11の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。
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