JPH07199598A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH07199598A
JPH07199598A JP5349927A JP34992793A JPH07199598A JP H07199598 A JPH07199598 A JP H07199598A JP 5349927 A JP5349927 A JP 5349927A JP 34992793 A JP34992793 A JP 34992793A JP H07199598 A JPH07199598 A JP H07199598A
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JP
Japan
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image forming
forming apparatus
film
charging
photoconductor
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Pending
Application number
JP5349927A
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English (en)
Inventor
Mitsushi Tsujita
充司 辻田
Sakushiro Tanaka
作白 田中
Yukifumi Terada
幸史 寺田
Takuji Terada
卓司 寺田
Ichiro Yamasato
一郎 山里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高効率な帯電を行うことができる画像形成装
置を提供する。 【構成】 主帯電器14は、コロトロンチャージャーが
採用され、コロナ放電を行う放電ワイヤ21と、放電ワ
イヤ21を囲み、感光体ドラム13側に開口しているシ
ールドケース22とを備えている。主帯電器14の放電
ワイヤ21に、コロナ放電に必要な電流を供給するため
の電源25が接続されている。シールドケース22は接
地されている。シールドケース22の感光体膜12側の
端部と放電ワイヤ21との感光体ドラム13の半径方向
に沿った距離a、及びシールドケース22の感光体膜1
2と反対側の端面と放電ワイヤ21との前記半径方向に
沿った距離bとは、1≦a≦(a+b)/2を満足する
ように選ばれる。また、除電ランプ20の中心と、主帯
電器14との角度θは、感光体膜12の除電された部分
が主帯電器14に臨む位置に到達したときに、除電ラン
プ20の除電作用によって感光体膜12内に発生したキ
ャリア対が実質的に失われる時間だけ、感光体ドラム1
3が回転する角度に選ばれる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真技術を用いた
画像形成装置に関し、特に、単層有機感光体ドラムに帯
電及び画像露光を行うことにより画像を形成する画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、静電複写装置あるいは印刷装
置等として、電子写真技術を用いた画像形成装置の開発
が活発に進められてきている。
【0003】図18は、従来の電子写真技術を用いた画
像形成装置1の系統図である。画像形成装置1は、表面
に感光体膜2が形成された回転可能な感光体ドラム3、
感光体膜2に所定量の電荷を一様に与えるための主帯電
器4、感光体膜2を露光し、感光体膜2上に静電潜像を
形成するための光学装置5、感光体膜2上の静電潜像を
現像するための現像装置6、感光体膜2に形成されてい
るトナー像を記録紙7に転写する転写器8、感光体ドラ
ム3上に残留したトナーを除去するクリーニングブレー
ドを備えるクリーニング装置9、及び感光体ドラム3上
に残留している電荷を除去して、感光体ドラム3の表面
電位を所定の均一な電位に設定するための除電ランプ1
0等を備えている。前記主帯電器4は、感光体膜2にコ
ロナ放電を行う放電ワイヤ4bと、放電ワイヤ4bを囲
み、感光体膜2側に開口したシールドケース4aとを備
える。
【0004】画像形成装置1によれば、主帯電器4によ
って、感光体膜2に所定量の電荷を一様に与えた後、光
学装置5によって感光体膜2に光が照射され、感光体膜
2上に静電潜像が形成される。その後、現像装置6によ
って、トナーが感光体膜2上に供給され、静電潜像が顕
像化される。感光体ドラム3上のトナー像は、転写器8
によって記録紙7に転写される。転写後に、感光体ドラ
ム3上に残留したトナーは、クリーニング装置9によっ
て除去される。次に、除電ランプ10によって感光体膜
2上に光が照射され、感光体膜2上に残留している電荷
が除去され、感光体膜2の表面電位が所定の電位に均一
化される。この後、主帯電器4によって、感光体ドラム
3に再び帯電が行われる。これらの一連の過程が、感光
体ドラム3の回転に応じて、連続して繰り返し行われ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本従来技術に於いて、
放電ワイヤ4bは、シールドケース4aの中心に配置さ
れている。ここで、感光体膜2に於て、除電作用によっ
て感光体膜2中にキャリア対が発生する。このキャリア
対の寿命は比較的長いため、主帯電器4によって帯電さ
れる際に、残存するキャリア対が表面の電荷を打ち消す
ので、帯電特性が低下する。従って、十分な帯電電位を
得るためには、主帯電器4による放電量を増大させる必
要があり、コロナ放電によってNOx、O3の発生量が
増大し、感光体膜2の特性が劣化するという不都合を生
じる。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、高効率な帯電を行うこと
ができる画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、導電性を有する基体、及び該基体の表面に形成され
ている感光体膜を備える回転可能な感光体部材と、該感
光体部材の近傍に配置されて、該感光体膜を帯電させ、
1つまたは複数の放電ワイヤと、該放電ワイヤを囲むシ
ールドケースとを備える帯電手段と、該感光体部材の回
転方向に関して、該帯電手段よりも上流側に配置され、
帯電手段による帯電に先だって感光体膜に光を照射し、
感光体膜の表面電位を均一にする除電手段と、帯電した
該感光体膜に画像に対応する光を照射する露光手段と、
該感光体部材の回転方向に沿って、該露光手段よりも下
流側に配置されている現像手段とを備え、該シールドケ
ースの感光体膜側端部と感光体膜との距離が予め定める
範囲内に定められ、該除電手段と帯電手段との距離は、
感光体膜の除電された部分が帯電手段に臨む位置に到達
したときに、除電手段の除電作用によって感光体膜内に
発生したキャリア対が実質的に失われる時間、感光体部
材が回転する距離に選ばれ、そのことによって、上記目
的が達成される。
【0008】本発明に於いて、前記シールドケースの感
光体膜側端部と前記感光体膜との距離が定められる予め
定める範囲は、0.5mm以上で3.0mm以内の範囲
である場合がある。
【0009】本発明に於いて、前記キャリア対が実質的
に失われる時間は、少なくとも50ミリ秒以上に定めら
れる場合がある。
【0010】本発明に於いて、前記帯電手段に於いて、
シールドケースの感光体膜側の端面と放電ワイヤとの距
離a、及びシールドケースの感光体膜側と反対側の端面
と放電ワイヤとの距離bとは、下式
【0011】
【数3】 1≦a≦(a+b)/2 …(1) の関係を満足するように選ばれる場合がある。
【0012】本発明に於いて、前記放電ワイヤの直径
が、8μm以上で100μm以下に選ばれる場合があ
る。
【0013】本発明に於いて、前記帯電手段はスコロト
ロンに選ばれ、該帯電手段のグリッドとシールドケース
とにグリッド電圧Vg及びシールド電圧Vsとがそれぞ
れ印加される場合がある。
【0014】本発明に於いて、前記グリッド電圧Vg及
びシールド電圧Vsとは、下式
【0015】
【数4】 Vg/2≦Vs≦2Vg …(2) の関係を満足するように選ばれる場合がある。
【0016】本発明に於いて、前記グリッドの前記感光
体膜に臨む表面が電気絶縁性である場合がある。
【0017】本発明に於いて、前記グリッドの開口率
が、前記感光体部材の回転方向上流側になるに従い大き
くなる場合がある。
【0018】本発明に於いて、前記グリッドは、前記感
光体部材の回転方向に沿って複数の電極部材が配置され
た構成であり、各電極部材に印加される電圧は、該感光
体部材の回転方向上流側になるに従い高くなる場合があ
る。
【0019】本発明に於いて、前記帯電手段と前記除電
手段との間に、該除電手段によって発生される光の帯電
手段側への進入を防止する光進入防止手段が設けられて
いる場合がある。
【0020】本発明に於いて、前記帯電手段は、複数の
放電ワイヤを備え、各放電ワイヤは、シールドケースの
中心よりも、前記回転方向下流側に配置されている場合
がある。
【0021】本発明に於いて、前記各放電ワイヤは、シ
ールドケースの中心よりも、前記感光体部材側に配置さ
れている場合がある。
【0022】本発明に於いて、前記除電手段と前記帯電
手段との距離は、該除電手段の中心と該帯電手段の中心
との間で定められる場合がある。
【0023】本発明に於いて、前記除電手段と前記帯電
手段との距離は、該除電手段の該帯電手段側端部と該帯
電手段の中心との間で定められる場合がある。
【0024】
【作用】本発明によれば、除電手段と帯電手段との距離
は、感光体膜の除電された部分が帯電手段に臨む位置に
到達したときに、除電手段の除電作用によって感光体膜
内に発生したキャリア対が実質的に失われる時間、感光
体部材が回転する距離に選ばれる。これにより、除電作
用によって感光体膜中にキャリアが発生した場合、除電
された感光体膜の部分が帯電手段に臨む位置に到達した
ときには、該キャリアは実質的に失われている。従っ
て、帯電手段によって感光体膜が帯電される際に、キャ
リアの再結合が生じて帯電特性が低下する事態が防止さ
れる。しかも、帯電手段による放電量を増大することな
く帯電特性の低下を防止できるため、コロナ放電によっ
て生じるNOx、O3の発生量を減少することができ、
感光体膜の特性の劣化を防止することができ、高効率な
帯電を行うことができる。
【0025】
【実施例】本発明の画像形成装置は、帯電手段によって
感光体膜が帯電される際に、キャリアの再結合が生じて
帯電特性が低下する事態を防止するものである。
【0026】以下に、一例として正帯電型の単層有機感
光体膜を用いる場合について、本発明の実施例を説明す
る。
【0027】(実施例1)図1は、本発明の一実施例の
画像形成装置11の構成を示す系統図であり、図2は、
画像形成装置11の主帯電器14付近の拡大断面図であ
る。本実施例は、画像形成装置11の製造時に、前記変
動の補償を行うものである。この画像形成装置11は、
図1に示されるように、アルミニウム等の金属材料から
なるドラム基体30の表面に単層型有機感光体からなる
感光体膜12が形成され、直径78mmの感光体部材で
ある角速度ωで定速回転可能な感光体ドラム13、感光
体膜12の周方向に沿う幅310mmの帯電幅に所望量
の電荷を一様に与える帯電手段である主帯電器14、感
光体膜12を露光し、感光体膜12上に静電潜像を形成
するための光を発生する露光手段である光学装置15、
感光体膜12上の静電潜像をトナーで現像するための現
像手段である現像装置16、感光体ドラム13上のトナ
ー像を記録紙17等に転写する転写器18、トナー像の
転写後に、感光体ドラム13上に残留しているトナーを
除去するクリーニング装置19、及び感光体ドラム13
上に残留している電荷を除去して、感光体膜12上の電
位を所定の電位に均一化させるための除電手段であっ
て、かつ光照射手段である除電ランプ20を備えてい
る。前記感光体膜12として、例としてSe系などの無
機材料を用いる無機感光体膜や、有機材料を積層して構
成する有機感光体膜が用いられてもよい。感光体ドラム
13の前記角速度ωは、感光体ドラム13の周速度が3
10mm/secと成るように選ばれる。
【0028】除電ランプ20は、除電駆動回路24に接
続される。除電駆動回路24は、除電ランプ20に点灯
用の電力を供給する電源35に接続され、かつ光量設定
回路34にも接続される。除電駆動回路24は、除電ラ
ンプ24の帯電時露光動作時の光量を、予め定める光量
とする。帯電前除電の際には、所定の固定光量で除電が
行われる。光量設定回路34は、除電駆動回路24に光
量制御信号を出力し、除電ランプ24の帯電時露光を行
う際の光量を、光量設定回路34に設定された光量とす
る。除電駆動回路24は、除電ランプ20の光量を、除
電時に於ける前記予め定める光量データ、或は、光量設
定回路34に対して後述するように設定された光量デー
タに基づいて、除電ランプ20を所定の発光光量及び発
光タイミングで点灯駆動する。
【0029】本実施例の画像形成装置11の製造時に於
いて、除電ランプ20による帯電時露光量は、予め定め
る基準露光量E1に定められる。感光体膜12の感度は
基準露光量E1に対応する基準感度R1となる。本願発
明者は、除電ランプ20の帯電時露光による光が帯電中
の感光体膜12に照射される際の光(以下、フレア光)
の光量と、この光量に対応する感光体膜12の現像位置
に於ける表面電位の低下の程度との関係を計測した。こ
の計測は、浜松フォトニクス社製の光源S1226−B
Kを用いて行った。この計測結果を図19のグラフに示
す。このグラフに於て、光源への印加電圧と電圧印加時
間との積を光源が発生するフレア光の光量と規定した。
これによれば、前記フレア光の光量が増大するほど、現
像位置に於ける感光体膜12の表面電位の低下の程度が
大きくなることが分かる。
【0030】光量設定回路34は、除電ランプ20がパ
ルス駆動されている場合、除電駆動回路24から除電ラ
ンプ20に供給されるパルス状の駆動信号のデューティ
を調整する信号を除電駆動回路24に出力し、このデュ
ーティの変更によって、除電ランプ20の発光光量を増
減する。一方、除電ランプ20が交流電圧或は直流電圧
の印加によるによって電圧駆動されている場合、光量設
定回路34は、除電駆動回路24から除電ランプ20に
供給される駆動電圧を調整する信号を除電駆動回路24
に出力し、この駆動電圧の変更によって、除電ランプ2
0の発光光量を増減する。
【0031】主帯電器14は、コロトロンチャージャー
が採用され、コロナ放電を行う放電ワイヤ21と、放電
ワイヤ21を囲み、感光体ドラム13側に開口している
シールドケース22とを備えている。主帯電器14の放
電ワイヤ21に、コロナ放電に必要な電流を供給するた
めの電源25が接続されている。シールドケース22は
接地されている。シールドケース22の感光体膜12側
の端部と放電ワイヤ21との感光体ドラム13の半径方
向に沿った距離a、及びシールドケース22の感光体膜
12と反対側の端面と放電ワイヤ21との前記半径方向
に沿った距離bとは、下式
【0032】
【数5】 1≦a≦(a+b)/2 …(1) の関係を満足するように選ばれる。
【0033】また、除電ランプ20の中心と、主帯電器
14との角度θは、感光体膜12の除電された部分が主
帯電器14に臨む位置に到達したときに、除電ランプ2
0の除電作用によって感光体膜12内に発生したキャリ
ア対が実質的に失われる時間だけ、感光体ドラム13が
回転する角度に選ばれる。キャリア対の寿命の計測は、
「高分子半導体」(三川礼共編、講談社刊、第163
頁)に記載された計測方法によって計測することができ
る。本実施例に於いて、前記角度θは、感光体ドラム1
3が所定の角速度ωで回転したときに、50ミリ秒の時
間が経過するように選ばれる。
【0034】本実施例は、画像形成装置11の製造時
に、感光体膜12の現像位置に於ける表面電位が予め定
める基準表面電位となるように、前記光量設定回路34
に除電ランプ20の帯電時露光の光量、及び前記角度θ
を設定するものである。このために、図1に示す調整装
置33を用いる。調整装置33は、変動検出手段26
と、比較回路27と、制御装置28と、メモリ29と、
出力装置36とを備える。前記除電駆動回路24が前記
光量設定回路34で設定される制御信号を記憶する機能
を有していれば、前記光量設定回路34が調整装置33
に備えられるようにしてもよい。
【0035】前記変動検出手段26は、感光体ドラム1
3の回転方向に関して現像装置16よりも上流側の感光
体ドラム13及び現像装置16の近傍に装着され、感光
体膜12の帯電能及び感度の少なくともいずれか一方の
特性の設計上の基準となる特性からの変動を検出する。
変動検出手段26として、例として感光体膜12の表面
電位を検出する電位センサが用いられる。以下、変動検
出手段26を電位センサ31と称する。電位センサ31
は、検出された感光体膜12の表面電位に対応する電位
信号を、比較回路27に出力する。比較回路27は、比
較回路27に接続されている制御装置28の制御によっ
て、検出された感光体膜12の検出表面電位を、制御装
置28に接続されているメモリ29に記憶されている設
計された基準表面電位と比較する。
【0036】比較回路27の比較結果となる検出表面電
位の基準表面電位からの変動量に対応する内容を有する
変動量信号ΔSPが、比較回路27から制御装置28に
出力される。該変動量信号ΔSPに基づいて、制御回路
28は、該変動量信号ΔSPに対応する後述する除電ラ
ンプ20の帯電時露光量の補正量データを出力する。こ
の補正量データが前記光量設定装置34に入力され、光
量設定装置34は、前述したように除電駆動回路24を
制御する。
【0037】前記メモリ29に記憶されている基準表面
電位は、例として、前記感光体膜12が用いられる画像
形成装置11に予め設定される感光体膜12の帯電位置
に於ける基準となる基準帯電電位である。この基準帯電
電位は、用いられる感光体膜12が無機感光体膜である
か或は有機感光体膜であるかによって、異なる値に選ば
れてもよく、或は感光体膜12の前記種類を問わず、同
一の値に選ばれてもよい。本実施例に於て基準帯電電位
は、用いられる感光体膜12の種類を問わず、同一の値
に選ばれる。
【0038】図3は、前記角度θを前述したように選ぶ
原理を説明する図である。図3(1)で示すように、除
電が行われる以前は、感光体膜12は、帯電している。
除電が行われると、感光体膜12の表面電位は均一にな
るが、照射される光によって、キャリアが発生する。除
電ランプ20と主帯電器14との距離が短い場合、図3
(2)及び同図(3)に示すように、感光体膜12に
は、比較的多くのキャリアが残存している。この状態で
帯電を行うと、従来技術で説明したように、帯電電位
(暗電位)が低くなる。一方、除電ランプ20と主帯電
器14との距離が長い場合、図3(4)及び同図(5)
に示すように、帯電位置に於ける感光体膜12中のキャ
リアの数を格段に減少することができる。これは、除電
後、帯電位置迄感光体膜12が移動する期間で、キャリ
アが再結合するなどして、実質的に失われるからであ
る。この場合、帯電電位(暗電位)を高くすることがで
き、帯電効率を向上することができる。
【0039】本実施例に於いて、本件発明者が実験を行
った。その結果が、図4〜図6に示されている。図4
は、前記角度θに相当する感光体膜12の回転時間T
と、感光体膜12の暗電位の変化との関係を示してい
る。除電ランプ20と主帯電器14との距離を、前記時
間50ミリ秒に選ぶのは、以下の理由による。図4に於
いて、暗電位が上昇することは、キャリア対が減少して
いることを示している。このキャリア対の減少変化が少
なくなる点が、前記時間50ミリ秒の点である。時間T
を図4の範囲H1内に選ぶと、従来技術で説明したよう
に、帯電特性が低下する。しかも、画像形成装置11を
使用することにより、感光体膜12の感度は時間の経過
と共に低下する。従って、図4の時間Tは、図4の左側
に移動する。これにより、感光体膜12の感度の低下が
急速に拡大する。
【0040】時間Tを範囲H2内に選ぶと、画像形成装
置11を使用して感光体膜12の感度が低下しても、前
記時間Tが50ミリ秒以上であるため、感光体膜12の
動作上の感度低下は発生しない。
【0041】また、図2に示した距離a、bが、前記
(1)式を満足するように選ばれるのは、以下の理由に
よる。放電ワイヤ21を感光体膜12側に近接させるこ
とにより、放電ワイヤ21への印加電圧が低くても、所
望の暗電位となるように感光体膜12を帯電させるため
に必要な流れ込み電流をより多く得ることができる。こ
のことは、図5及び図6を参照して説明される。図5に
於いて、距離aが小さいほど、小さな印加電圧で大きな
流れ込み電流が発生していることが分かる。
【0042】また、コロナ放電によるO3及びNOxの
発生量は、放電ワイヤ21への印加電圧が大きいほど多
いことが知られている。そのため、前述したように距離
aを小さくして、同一流れ込み電流に対する放電ワイヤ
21への印加電圧を抑制すると、印加電圧が高い場合と
比較し、継時変化による暗電位及び明電位の変化を小さ
くできる。図6に於いて、距離aが小さいほど、継時変
化による感光体膜12の感度の変化が抑制されているこ
とが分かる。
【0043】このようにして、本実施例に於いて、除電
ランプ20と主帯電器14との距離は、感光体膜12の
除電された部分が、主帯電器14に臨む位置に到達した
ときに、除電ランプ20の除電作用によって感光体膜1
2内に発生したキャリア対が実質的に失われる時間だ
け、感光体ドラム13が回転する距離に選ばれる。これ
により、除電作用によって感光体膜12中にキャリアが
発生した場合、除電された感光体膜12の部分が、主帯
電器14に臨む位置に到達したときには、該キャリアは
実質的に失われている。従って、主帯電器14によって
感光体膜12が帯電される際に、キャリアの再結合が生
じて帯電特性が低下する事態が防止される。しかも、主
帯電器14による放電量を増大することなく帯電特性の
低下を防止できるため、コロナ放電によって生じるNO
x、O3の発生量を減少することができ、感光体膜12
の特性の劣化を防止することができ、高効率な帯電を行
うことができる。
【0044】(実施例2)図7は、本発明の実施例2の
画像形成装置11aの一部分の断面図である。本実施例
は、前記実施例1と類似し、対応する部分には、同一の
参照符号を付す。本実施例の特徴は、主帯電器14とし
てスコロトロンを用いたことである。従って、主帯電器
14は、グリッド23を有している。また、シールドケ
ース22は、ツェナーダイオード41を介して接地さ
れ、グリッド23は他のツェナーダイオード40を介し
て接地されている。これにより、シールドケース22及
びグリッド23にそれぞれ電圧が印加されている。他の
構成は、前記実施例1と同様である。
【0045】本実施例に於いて、除電ランプ20と主帯
電器14との距離は、前記実施例1と同様に定められ
る。更に、本実施例に於いて、スコトロトンを用いるこ
とにより、図8に示すように、除電工程から帯電工程に
於いて、感光体膜12の電位は、安定化される。以下、
図1を併せて参照する。本実施例に於いて、主帯電器1
4として、スコロトロンチャージャーを用いることによ
り、帯電時に、感光体ドラム13の帯電位置に於ける表
面電位は、予め定められる上限値に到達し、該上限値に
保持される。これは、以下の理由による。放電ワイヤ2
1への電源25からの電源電流Iccは、放電により、
シールドケース22への放電電流Iscと、グリッド2
3への放電電流Igcと、感光体ドラム13への放電電
流Ipcとに分流される。放電ワイヤ21からの放電電
流が、グリッド23を経て感光体膜12の表面に到達す
るには、グリッド23の電位よりも感光体膜12の表面
電位が低いことが必要である。
【0046】帯電位置に於ける感光体膜12に放電ワイ
ヤ21からの放電によって、放電電流Ipcが供給され
ると、感光体膜12の表面電位は、次第に上昇する。上
昇する該表面電位がグリッド23の電位と概ね一致する
と、それ以降、グリッド23と感光体膜12との間に放
電は発生しない。放電ワイヤ21に供給される電源電流
Iccは、全て放電電流Isc、Igcとなる。従っ
て、感光体膜12の表面電位は、グリッド23のグリッ
ド電位によって決定され、該グリッド電位に到達した
後、概ねグリッド電位に近い電位に保持される。
【0047】また、本実施例に於て、シールドケース2
2とグリッド23とに電圧を印加しているので、放電ワ
イヤ21への印加電圧が低くても、所望の暗電位に感光
体膜12を帯電させるのに必要な流れ込み電流を得るこ
とができる。これは、図9に示されている。グリッド電
圧Vg及びシールド電圧Vsをそれぞれ800Vとする
と、グリッド電圧Vgを800V、シールド電圧Vsを
0Vとする場合と比較し、放電ワイヤ21への印加電圧
が低くても、大きな流れ込み電流が得られていることが
分かる。
【0048】また、図10及び図11は、前記実施例1
に於ける図5及び図6に対応する図面である。図10及
び図11から、本実施例に於いても、前記実施例1と同
様に、放電ワイヤ21が感光体膜12に近接しているほ
ど、大きな流れ込み電流を得ることができることが分か
る。
【0049】また、本実施例に於いて、放電ワイヤ21
の直径は、8μm以上で、100μm以下に選ばれる。
好適には、50μm以下に選ばれる。
【0050】図12は、本発明の他の例の主帯電器14
aの断面図である。本実施例は、前記各実施例と類似
し、対応する部分には、同一の参照符号を付す。本実施
例の主帯電器14aは、感光体ドラム13の回転方向に
関して、上流側になるほど開口率が増大するグリッド2
3aを有している。この開口率の変化は、例として、グ
リッド23aがメッシュである場合、前記上流側になる
ほど、メッシュの目が粗くなる材料を選ぶことによって
実現される。また、本実施例に於いて、放電ワイヤ21
は、シールドケース22の中心からずれた位置にある。
【0051】放電ワイヤ21の位置Pの座標(x、y)
は、下式のように定められる。
【0052】
【数5】 L/2≦x≦L …(3)
【0053】
【数6】 0≦y≦M/2 …(4) 他の構成は、前記実施例1と同様である。
【0054】このように、放電ワイヤ21の位置を定め
ることにより、感光体ドラム13の回転方向上流側と下
流側とで、放電強度分布が変化し、放電強度の中心が、
前記回転方向下流側へずれる。このため、除電により発
生したキャリア対が存在している間は帯電をほとんど行
わず、キャリア対が消滅した後に、主要な帯電が行われ
ることになる。これにより、帯電特性が向上される。
【0055】このような主帯電器14aを用いると、グ
リッド23aの開口率が大きい部分では、コロナ放電に
よる電荷が感光体膜12に到達しやすく、開口率が小さ
い部分では、感光体膜12の帯電電位の制御が容易にな
る。本実施例に於いて、このような主帯電器14aを用
いることにより、前記各実施例で述べた効果に加え、放
電ワイヤ21への電流量を抑制できるという大きな効果
を実現することができる。
【0056】(実施例3)図13は、本発明の更に他の
例の主帯電器14bの断面図である。本実施例は、前記
各実施例と類似し、対応する部分には、同一の参照符号
を付す。本実施例の主帯電器14bは、帯状の複数の電
極43からなるグリッド23bを有している。このグリ
ッド23bの各電極43は、個別に電源44に接続さ
れ、感光体ドラム13の回転方向に関して、上流側にな
るほど電位が増大するように電圧が供給される。他の構
成は、前記実施例1と同様である。
【0057】このような主帯電器14bを用いると、グ
リッド23bの電位が高い部分では、コロナ放電による
電荷が感光体膜12に到達しやすく、電位が低い部分で
は、感光体膜12の帯電電位の制御が容易になる。本実
施例に於いて、このような主帯電器14bを用いること
により、前記各実施例で述べた効果と同様な効果を達成
することができる。
【0058】(実施例4)図14は、本発明の更に他の
実施例の主帯電器14cの断面図である。本実施例は、
前記各実施例と類似し、対応する部分には、同一の参照
符号を付す。本実施例の主帯電器14cは、2つの放電
ワイヤ21a、21bを有している。各放電ワイヤ21
a、21bの位置P1、P2の座標(x1、y1)、
(x2、y2)は、下式のように定められる。
【0059】
【数7】 L/2≦x1≦x2≦L …(5)
【0060】
【数8】 0≦y1≦y2≦M/2 …(6) 他の構成は、前記実施例1と同様である。
【0061】このように、放電ワイヤ21a、21bの
位置を定めることにより、感光体ドラム13の回転方向
上流側と下流側とで、放電強度分布が変化し、放電強度
の中心が、前記回転方向下流側へずれる。このため、除
電により発生したキャリア対が存在している間は帯電を
ほとんど行わず、キャリア対が消滅した後に、主要な帯
電が行われることになる。これにより、帯電特性が向上
される。
【0062】従って、本実施例に於いても、前記各実施
例で述べた効果と同様な効果を達成できるに加え、前記
帯電特性が更に向上されるという効果を実現することが
できる。
【0063】また、本発明に於いて、除電ランプ20と
主帯電器14との間に、遮光壁を設けることにより、除
電ランプ20のフレア光による帯電特性の低下を防止す
ることができる。
【0064】(実施例5)図16は、本発明の他の実施
例の構成を説明する断面図であり、図17は、本実施例
の特徴を説明するグラフである。本実施例は、前記各実
施例と類似し、対応する部分には、同一の参照符号を付
す。前記各実施例に於て、除電ランプ20は、図17の
ライン70に示されるように、例としてLEDなど比較
的指向性が強く、かつ感光体膜12上の照射領域が狭い
光源が用いられている。本実施例に於て、例として、単
色のネオン管等を光源として用いる。この場合、除電ラ
ンプ20は、図17のライン71に示されるように、比
較的指向性が弱く、かつ感光体膜12上の照射領域が広
くなる特性を有する。
【0065】このような実施例の場合、除電ランプ20
と主帯電器14との感光体ドラム13の周方向の距離θ
は、除電ランプ20の主帯電器14側端部と、主帯電器
14の中心との距離として、定められる。この場合、前
記距離θは、感光体ドラム13が所定の角速度ωで回転
するとき、感光体膜12の表面の所定部分が、前記除電
ランプ20の主帯電器14側端部から、主帯電器14の
中心に到達するまでの時間が、例として、50ミリ秒程
度に選ばれる。
【0066】このような実施例に於ても、前記各実施例
と同様な効果を達成することが出来る。
【0067】以下の表1に、前記角度θを感光体ドラム
13の角変位時間として、50msec、80mse
c、100msec、及び200msecにそれぞれ設
定した実施例1〜4と、10msec、25msec、
40msecにそれぞれ設定した比較例1〜3とに関し
て、現像位置に於ける表面電位Vsp=800Vとなる
主帯電器14から感光体膜12への放電電流Ipcを計
測した結果を示す。
【0068】
【表1】
【0069】上記表1から、前記角度θを感光体ドラム
13の角変位時間として、50msec以上に定めれ
ば、感光体膜12の電気的特性を前述したように改善で
き、更に、前記放電電流Ipcを抑制して消費電力を削
減することができる。
【0070】本発明の各種の変形例を以下に説明する。
【0071】主帯電器14として、スコロトロンチャー
ジャーを用いる場合、一般に、感光体膜2の飽和帯電電
位Vsが、500〜1000V、特に700〜850V
の範囲となるように主帯電を行うことが望ましい。その
ために、コロナ放電を行うに際して、4〜7kVの高電
圧を、主帯電器14の放電ワイヤ21に印加することが
望ましい。
【0072】画像露光用に用いられる光学装置15は、
レンズや反射鏡等からなる光学系、あるいはレーザー光
発振器等が用いられる。現像装置16は、1成分系現像
剤あるいは2成分系現像剤の帯電したトナーを、感光体
膜12の表面に供給する現像ローラ16aを備える。転
写器18は、主帯電器14と同様なコロナチャージャー
あるいは接触式帯電器が用いられる。
【0073】感光体膜12に帯電させるに先だって、感
光体膜12を除電し、除電後の感光体膜12の表面電位
を例として100V以下であるようにする。そのため
に、除電ランプ20の除電光量は、感光体膜12の種類
によっては、感光体膜12上に於いて、5LUX・SEC以
上、特に10LUX・SEC以上であることが望ましい場合が
ある。特に、本実施例の感光体膜12に於て上記除電光
量が好ましい。一方、50LUX・SEC以上とすると、感光
体膜12の光疲労による品質の劣化が生じる。除電ラン
プ20として、ハロゲンランプ、蛍光灯ランプ、冷陰極
線管、赤色、緑色等のネオンランプ等の可視光光源がい
ずれも使用可能である。あるいは、赤色、黄色、緑色等
のLED(発光ダイオード)等の単色光光源も使用可能
である。
【0074】本実施例の感光体膜12は、正帯電型単層
有機感光体膜であり、結着樹脂と電荷輸送媒質と電荷発
生物質とを相互に分散して形成される。電荷発生物質
は、それ自体公知の有機の光導電性顔料が何れも使用さ
れる。特に、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、
キナクリドン系顔料、ピラントロン系顔料、ジスアゾ系
顔料、トリスアゾ系顔料等の光導電性有機顔料を単独
で、あるいは2種以上の組合せで用いる。
【0075】電荷輸送媒質としては、樹脂媒質中に電荷
輸送物質を分散させたものが使用される。電荷輸送物質
としては、それ自体公知の正孔輸送物質或いは電子輸送
物質が何れも本発明の目的に使用される。適当な正孔輸
送物質の例は、ポリ−N−ビニルカルバゾール、フェナ
ントレン、N−エチルカルバゾール、2,5−ジフェニ
−ル1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジア
ゾール、ビス−ジエチルアミノフェニル−1,3,6−
オキサジアゾール、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)
−2,2’−ジメチルトリフェニルメタン、2,4,5
−トリアミノフェニルイミダゾール、2,5−ビス(4
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−トリアゾー
ル、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−2−ピラ
ゾリン、p−ジエチルアミノベンツアルデヒド−(ジフ
ェニルヒドラゾン)などの何れか、あるいはこれらの複
数の組合せで用いられる。適当な電子輸送物質の例は2
−ニトロ−9−フルオレノン、2,7−ジニトロ−9−
フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、2−ニトロベンゾチオフェン、2,4,8−トリニ
トロチオキサントン、ジニトロアントラセン、ジニトロ
アクリジン、ジニトロアントキノンなどの何れか、ある
いはこれらの複数の組合せで用いられる。
【0076】結合剤樹脂としては、種々のもの、例え
ば、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
マレイン酸共重合体、アクリル系重合体、スチレン−ア
クリル系共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
エステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、シリコー
ン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
エーテル樹脂、フェノール樹脂や、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート等の光硬化型樹脂等、各種の
重合体が例示される。なお、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール等の光導電性ポリマーも結着樹脂として使用でき
る。
【0077】感光体膜12中に存在させる電荷発生物質
は、結着樹脂100重量部当たり0.1及至50重量
部、特に0.5及至30重量部の範囲にあるのが適当で
あり、一方電荷輸送物質は結着樹脂100重量部当たり
20及至500重量部、特に30及至200重量部の範
囲にあるのが適当である。また、感光体膜12の厚み
は、10及至40μm、特に22及至32μmの範囲に
あるのが、高い表面電位、耐刷性及び感度の点でよい。
【0078】感光体ドラム12の金属からなるドラム基
体30としては、アルミニウム素管や該アルミニウム素
管をアルマイト処理したものが一般に使用される。本発
明に於いて、ドラム基体30は、前記金属に限定される
ものではなく、導電性を有する材料であればよい。例と
して、導電性樹脂や導電フィルム等が挙げられる。
【0079】感光体膜12としての有機感光体層の形成
は、樹脂を、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミドのようなアミド系溶媒;テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;ジメチルス
ルホキシド;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
溶媒;メチルエチルケトン等のケトン類;N−メチル−
2−ピロリドン;フェノール、クレゾール等のフェノー
ル類等の溶媒に溶解し、これに電荷発生物質を分散させ
て塗布用組成物とする。この組成物を導電性のドラム基
体30に塗布し、感光体膜12を形成させる。
【0080】本発明は、正帯電型有機単層感光体の場合
に顕著な利点が秦せられ、正帯電型のものでは、主帯電
時にオゾンの発生が少ないことも利点である。正帯電型
の場合、電荷発生物質としては、ペリレン系顔料、アゾ
顔料或いはこれらの組合せを使用するのがよく、電荷輸
送物質としては2,6−ジメチル−2’,6−ジter
t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン誘導体、
3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラキス
−4−メチルフェニル(1,1’−ビフェニル)−4,
4’−ジアミン等のジアミン系化合物、フルオレン系化
合物、ヒドラゾン系化合物を使用するのがよい。
【0081】以上の実施例では、すべてドラム状の基体
に感光体膜を形成したものを感光体部材として用いた
が、ベルト状の基体に感光体膜を形成したものを用いて
もよい。
【0082】また、以上の実施例では、本発明の画像形
成装置を静電複写機として説明しが、本発明の画像形成
装置は、静電複写機にかかわらず、電子写真方式によっ
て画像形成を行う画像形成装置であればよい。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、除電手段と帯電手段と
の距離は、感光体膜の除電された部分が帯電手段に臨む
位置に到達したときに、除電手段の除電作用によって感
光体膜内に発生したキャリア対が実質的に失われる時
間、感光体部材が回転する距離に選ばれる。これによ
り、除電作用によって感光体膜中にキャリアが発生した
場合、除電された感光体膜の部分が帯電手段に臨む位置
に到達したときには、該キャリアは実質的に失われてい
る。従って、帯電手段によって感光体膜が帯電される際
に、キャリアの再結合が生じて帯電特性が低下する事態
が防止される。しかも、帯電手段による放電量を増大す
ることなく帯電特性の低下を防止できるため、コロナ放
電によって生じるNOx、O3の発生量を減少すること
ができ、感光体膜の特性の劣化を防止することができ、
高効率な帯電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の画像形成装置11の系統図
である。
【図2】画像形成装置11の主帯電器14付近の拡大断
面図である。
【図3】角度θを選ぶ原理を説明する図である。
【図4】角度θに相当する感光体膜12の回転時間Tと
感光体膜12の暗電位の変化との関係を示すグラフであ
る。
【図5】印加電圧と流れ込み電流との関係を示すグラフ
である。
【図6】継時変化による表面電位の変化を示すグラフで
ある。
【図7】本発明の実施例2の画像形成装置11aのブロ
ック図である。
【図8】本実施例の効果を説明するグラフである。
【図9】印加電圧と流れ込み電流との関係を示すグラフ
である。
【図10】印加電圧と流れ込み電流との関係を示すグラ
フである。
【図11】継時変化による表面電位の変化を示すグラフ
である。
【図12】本発明の他の実施例の系統図である。
【図13】本発明の他の実施例の系統図である。
【図14】本発明の他の実施例の系統図である。
【図15】本実施例の効果を説明するグラフである。
【図16】本発明の他の実施例の構成を説明する断面図
である。
【図17】本実施例の特徴を説明するグラフである。
【図18】従来の電子写真技術を用いた画像形成装置1
の系統図である。
【図19】フレア光量と表面電位の低下の程度との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
11、11a 画像形成装置 12 感光体膜 13 感光体ドラム 14 主帯電器 16 現像装置 19 クリーニング装置 20 除電ランプ 21 放電ワイヤ 22 シールドケース 23 グリッド 24 除電駆動回路 25 電源 26 電位センサ 27 比較器 28 制御装置 29 メモリ 30 ドラム基体 33 調整装置 34 光量設定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 卓司 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 山里 一郎 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する基体、及び該基体の表面
    に形成されている感光体膜を備える回転可能な感光体部
    材と、 該感光体部材の近傍に配置されて、該感光体膜を帯電さ
    せ、1つまたは複数の放電ワイヤと、該放電ワイヤを囲
    むシールドケースとを備える帯電手段と、 該感光体部材の回転方向に関して、該帯電手段よりも上
    流側に配置され、帯電手段による帯電に先だって感光体
    膜に光を照射し、感光体膜の表面電位を均一にする除電
    手段と、 帯電した該感光体膜に画像に対応する光を照射する露光
    手段と、 該感光体部材の回転方向に沿って、該露光手段よりも下
    流側に配置されている現像手段とを備え、 該シールドケースの感光体膜側端部と感光体膜との距離
    が予め定める範囲内に定められ、 該除電手段と帯電手段との距離は、感光体膜の除電され
    た部分が帯電手段に臨む位置に到達したときに、除電手
    段からの除電光によって感光体膜内に発生したキャリア
    対が実質的に失われる時間、感光体部材が回転する距離
    に選ばれる画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記シールドケースの感光体膜側端部と
    前記感光体膜との距離が定められる予め定める範囲は、
    0.5mm以上で3.0mm以内の範囲である請求項1
    に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記キャリア対が実質的に失われる時間
    は、少なくとも50ミリ秒以上に定められる請求項1に
    記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記帯電手段に於いて、シールドケース
    の感光体膜側の端面と放電ワイヤとの距離a、及びシー
    ルドケースの感光体膜側と反対側の端面と放電ワイヤと
    の距離bとは、下式 【数1】 1≦a≦(a+b)/2 …(1) の関係を満足するように選ばれる請求項1に記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 前記放電ワイヤの直径が、8μm以上で
    100μm以下に選ばれる請求項1に記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記帯電手段はスコロトロンに選ばれ、
    該帯電手段のグリッドとシールドケースとにグリッド電
    圧Vg及びシールド電圧Vsとがそれぞれ印加される請
    求項1に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記グリッド電圧Vg及びシールド電圧
    Vsとは、下式 【数2】 Vg/2≦Vs≦2Vg …(2) の関係を満足するように選ばれる請求項6に記載の画像
    形成装置。
  8. 【請求項8】 前記グリッドの前記感光体膜に臨む表面
    が電気絶縁性である請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記グリッドの開口率が、前記感光体部
    材の回転方向上流側になるに従い大きくなる請求項6に
    記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記グリッドは、前記感光体部材の回
    転方向に沿って複数の電極部材が配置された構成であ
    り、各電極部材に印加される電圧は、該感光体部材の回
    転方向上流側になるに従い高くなる請求項6に記載の画
    像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記帯電手段と前記除電手段との間
    に、該除電手段によって発生される光の帯電手段側への
    進入を防止する光進入防止手段が設けられている請求項
    1に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記帯電手段は、複数の放電ワイヤを
    備え、各放電ワイヤは、シールドケースの中心よりも、
    前記回転方向下流側に配置されている請求項1に記載の
    画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記各放電ワイヤは、シールドケース
    の中心よりも、前記感光体部材側に配置されている請求
    項1に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記除電手段と前記帯電手段との距離
    は、該除電手段の中心と該帯電手段の中心との間で定め
    られる請求項1に記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記除電手段と前記帯電手段との距離
    は、該除電手段の該帯電手段側端部と該帯電手段の中心
    との間で定められる請求項1に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7738813B2 (en) 2006-11-17 2010-06-15 Ricoh Company, Ltd. Corona charger having two charging regions

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