JPH08234577A - 電子写真用分離装置 - Google Patents

電子写真用分離装置

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JPH08234577A
JPH08234577A JP7004493A JP449395A JPH08234577A JP H08234577 A JPH08234577 A JP H08234577A JP 7004493 A JP7004493 A JP 7004493A JP 449395 A JP449395 A JP 449395A JP H08234577 A JPH08234577 A JP H08234577A
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JP
Japan
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recording paper
separator
photoconductor
voltage
separation
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Withdrawn
Application number
JP7004493A
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English (en)
Inventor
Sakushiro Tanaka
作白 田中
Mitsushi Tsujita
充司 辻田
Yukifumi Terada
幸史 寺田
Takuji Terada
卓司 寺田
Yuji Tanaka
裕二 田中
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙後端の画像乱れを防止でき、しかも分離不
良の発生を防止できるようにする。 【構成】 電圧出力手段23は、記録紙17の先端部と
後端部とが通過する際に分離器21に交流電圧を出力す
る。この分離器21に交流電圧が入力されると、記録紙
17が除電されることとなり、感光体ドラム13から分
離する。この分離形態を、記録紙17の後端部に対して
も実施するため、記録紙17の後端部がスムーズに分離
して跳ね難くなり、紙後端まで所定の紙上の位置に転写
がなされ、画像乱れが発生しない。また、感光体ドラム
13から受ける吸着力が弱くなり、分離不良となるのを
防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用複写機など
において、例えば感光体ドラムの周りに設けられる電子
写真用分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記電子写真用複写機においては、図5
に示すように回転する感光体ドラム13の周りに、主帯
電器14、光学装置15、現像器16、転写器18、分
離器100および除電ランプ20等が回転方向に沿って
設けられている。主帯電器14にて一様に電荷が付与さ
れた感光体ドラム13は、光学装置15から発せられた
光にて露光され、感光体ドラム13上に静電潜像が形成
される。この静電潜像は、現像器16から与えられるト
ナーにてトナー像として現像され、そのトナー像が転写
器18にて記録紙17の上に転写される。その後、図示
しない電圧出力手段から交流電圧の与えられる分離器1
00にて、記録紙17と感光体ドラム13とが分離され
る。分離された記録紙17は図示しない排出口より外部
へ排出され、一方の感光体ドラム13は、クリーニング
用除電ランプ20へと回転していき、再び以上の動作が
繰り返される。
【0003】ところで、従来当初の分離器100は、記
録紙17を感光体ドラム13から分離すべく、記録紙1
7の先端から後端までの全域にわたって交流電圧を印加
していた。このようなAC常時ON方式を採用すると、
交流電圧の印加時間が長くなり、その結果としてオゾン
やNOx等の放電生成物が多く発生するという難点があ
った。
【0004】そこで、従来、分離器としては、感光体ド
ラム13との分離に必要な最小限の長さである記録紙1
7の先端部に対して紙分離を行うように、交流電圧の印
加がなされる構成となっている。具体的に説明すると、
図6(a)に示す記録紙の先端〜後端間よりも広い領域
が主帯電器にて帯電され{図6(b)参照}、その帯電
された領域の先端部を対象として、図6(c)に示すよ
うな交流波形で電圧の印加が分離器に対して行われてい
る。その電圧印加により記録紙17の先端部が除電さ
れ、感光体ドラムから分離する。
【0005】以上のように、かかる従来の分離器による
紙の分離は、紙の先端から必要最小限の長さ分だけ紙が
分離器からの作用を受け、それ以降は紙の自重によって
分離を進めるという方式である。したがって、この場合
は、交流電圧の印加時間が短くなるため、それに伴って
放電生成物の発生を少なくできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
て説明した従来の分離装置による場合は、初期において
は電圧印加(ACチャージ)により強制的に分離を行う
が、その後では紙の自重により分離を行わせるため、以
下のような問題があった。
【0007】紙の後端部が感光体ドラムから自重で分
離する際、その後端部が跳ねるため、転写ずれが発生し
て紙後端部に画像乱れが生じる。
【0008】紙の自重による落下力よりも感光体から
受ける吸着力が大きい場合も存在し、その場合に分離不
良が発生する虞れがある。
【0009】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、紙後端の画像乱れを防止
でき、しかも分離不良の発生を防止できる電子写真用分
離装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真用分離
装置は、感光体に対向して設けられ、該感光体との間に
記録紙が、少なくともその一部を該感光体に重ね合わせ
て通流される分離器と、該感光体に重ね合わせた該記録
紙の先端部と後端部とが該分離器を通過する際に、該感
光体から該記録紙を分離させるべく該分離器に交流電圧
を出力する電圧出力手段とを具備し、そのことにより上
記目的が達成される。
【0011】本発明の電子写真用分離装置において、前
記電圧出力手段が前記分離器へ交流電圧を出力するタイ
ミング制御にパルス信号を用いる構成とすることができ
る。本発明の電子写真用分離装置において、前記分離器
の近傍に、前記感光体と前記記録紙とを分離させる除電
針が設けられている構成とすることができる。
【0012】本発明の電子写真用分離装置において、前
記交流電圧がパルス波形である構成とすることができ
る。
【0013】
【作用】本発明にあっては、電圧出力手段は、記録紙の
先端部と後端部とが通過する際に分離器に交流電圧を出
力する。この分離器に交流電圧が入力されると、記録紙
が除電されることとなり、感光体から分離する。この分
離形態を、記録紙の後端部に対しても実施するため、記
録紙の後端部がスムーズに分離して跳ね難くなり、紙後
端まで所定の紙上の位置に転写がなされ、画像乱れが発
生しない。また、感光体から受ける吸着力が弱くなり、
分離不良となるのを防止できる。
【0014】また、電圧出力手段が分離器へ交流電圧を
出力するタイミング制御に、感光体を備えた電子写真用
複写機が感光体の移送に関連して発するパルス信号を用
いると、記録紙の先端部および後端部に対し、分離器を
介した交流印加を高い精度で行うことが可能となる。
【0015】また、分離器の近傍に、感光体と記録紙と
を分離させる除電針を設けると、より確実に感光体と記
録紙との分離をすることができる。
【0016】また、交流電圧がパルス波形である場合に
は、放電生成物を減少させることが可能となる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
【0018】図1は、本発明に係る電子写真用分離装置
を備えた画像形成装置を示す正面図である。なお、図5
と同一部分には同一の符号を附している。この画像形成
装置は、感光体層12を有する回転可能な感光体ドラム
13を備える。この感光体ドラム13の周りには、その
回転方向に沿って主帯電器14、光学装置15、現像装
置16、転写器18、分離器21、除電針22、クリー
ニング装置19および除電ランプ20等が設けられてい
る。
【0019】上記主帯電器14は、感光体層12に所定
量の電荷を一様に与える。その電荷の与えられた感光体
層12は、光学装置15からの光により露光され、静電
潜像が形成される。感光体層12上の静電潜像は、現像
装置16から与えられる現像剤としてのトナーにて現像
される。現像されたトナー像は、転写器18にて記録紙
17に転写される。
【0020】その後、転写された記録紙17部分は、感
光体ドラム13からの分離をさせるための分離器21に
送られる。分離器21には、記録紙17の先端部と後端
部とが分離器21を通過する際に、電圧出力手段23か
ら周波数が、例えば500Hz〜3000Hzの範囲に
あるバルス波形の交流電圧が印加される。電圧出力手段
23には、画像形成装置が転写紙の移送およびペーパー
サイズに関連して発するパルス信号が入力され、この入
力信号に基づいて電圧出力手段23は交流電圧を発生さ
せるタイミングと停止させるタイミングとを決定してい
る。
【0021】上記電圧出力手段23は、図7に示す画像
形成装置全体を制御する制御回路の一部を構成するもの
であり、上記転写紙の移送およびペーパーサイズに関す
るパルス信号を入力してパルス数をカウントした信号処
理回路101、102、103からの計数値を入力した
CPU104が、交流電圧を発生させるタイミングと停
止させるタイミングとを決定した結果を入力する。そし
て、電圧出力手段23は、電源回路105よりパルス波
形の交流電圧が一端側の端子に与えられ、他端側の端子
に分離器21のコロナ線21a(図1参照)が接続され
た、図示しないスイッチを制御する。
【0022】上述のようにパルス信号を用いて交流電圧
の発生タイミングを制御する場合には、従来当初より行
われている前記AC常時ON方式による場合や図6で説
明した記録紙の先端部のみ交流電圧を印加する場合より
も、確実に転写紙の分離が行われ、また放電時間短縮に
よるオゾンおよびNOx等の放電生成物の発生が抑えら
れ、ドラム劣化を防止できるという利点がある。なお、
パルス波形をした交流電圧の周波数として500Hz〜
3000Hzの範囲とする場合は、その範囲外の周波数
を用いる場合よりも、分離効率の点で効果がある。
【0023】このように交流電圧が印加される分離器2
1を記録紙17が通過する際に、分離器21からのAC
チャージにより記録紙17が除電される。更に、分離器
21の下流側に設けられた除電針22にて記録紙17が
除電される。この除電針22は接地されたブラシなどか
らなり、記録紙17に接触する位置に固定配置されてい
る。なお、除電針22は接地するタイプに限らず、電圧
を付与するタイプを採用することができる。除電針22
の設置箇所については、分離器21の近傍であれば分離
器21の上流側でもよい。また、離隔距離は適宜定めて
もよい。
【0024】上記転写器18にてトナー像が転写された
感光体ドラム13は、その上に残留したトナーが、クリ
ーニングブレード或いは弾性クリーニングローラを備え
るクリーニング装置19にて除去される。更に、除電ラ
ンプ20にて、感光体ドラム13上に残留している電荷
が除去されて、表面電位が所定の均一な電位に設定され
る。以降、この状態を繰り返す。
【0025】図2は、以上のようにしてコピーを行う本
実施例において、記録紙に対し、帯電、分離の各工程を
行うタイミングを示すチャートである。図2(a)は記
録紙の紙先端と紙後端とを示し、その先端〜後端の間が
前記静電画像を形成すべき領域であり、一般に記録紙1
7のサイズに基づいて決定される。帯電工程は、図2
(b)に示すように、上記静電画像の形成すべき領域
(記録紙の先後端の範囲)に対してそれよりも広い、つ
まり記録紙の紙先端部と紙後端部とを含んだ区間にわた
り行われる。更に、分離工程は、図2(c)に示すよう
に上記記録紙の紙先端部と紙後端部とに対して行われ
る。記録紙の先端部に対しては、分離工程における交流
電圧の印加開始はその先端部の先端と同じ時点であり、
停止時点は先端から少なくとも分離に必要な最小限の長
さ以上となる時点としてある。記録紙の後端部に対して
は、分離工程における交流電圧の印加開始時点は後端か
ら少なくとも紙跳ねが生じない長さ以上となる時点とし
てあり、停止時点は紙後端と同じ時点としてある。な
お、図2における交流電圧の印加タイミングの制御は、
前記電圧出力手段23の決定回路と制御回路とによって
なされる。
【0026】このように構成された画像形成装置による
場合の分離工程を説明する。
【0027】転写された記録紙17が分離器21に移送
されると、記録紙17の先端部が分離器21によりAC
チャージされる。そのACチャージにて記録紙17が分
離に好適な状態、つまり除電された状態となる。よっ
て、記録紙17は、感光体ドラム13から分離すること
になる。このとき、除電針22によっても記録紙17が
除電されているため、記録紙17の感光体ドラム13か
らの分離がよりスムーズに行われる。
【0028】その後、記録紙17の先端部から後端部ま
での間の部分に対しては、除電針22が記録紙17を除
電し、記録紙17の感光体ドラム13からの分離が行わ
れる。
【0029】その後、記録紙17の後端部が分離器21
によりACチャージされる。そのACチャージにて記録
紙17は除電され、感光体ドラム13から分離すること
になる。このとき、除電針22によっても記録紙17が
除電されているため、記録紙17の感光体ドラム13か
らの分離がよりスムーズに行われる。
【0030】したがって、本実施例においては、分離が
記録紙17の先端部だけでなく後端部に対しても行うの
で、その後端部の分離が記録紙の自重ではなく分離器2
1からのACチャージや除電針22による作用を受ける
ことにより行われるため、記録紙17の後端部が跳ねる
のを防止できる。その結果、転写ずれに伴う紙後端部の
画像乱れを防止することが可能となる。また、記録紙1
7の後端部において、記録紙の感光体ドラムから受ける
吸着力を弱めることが可能となり、その結果として前記
吸着力を記録紙の自重による落下力よりも著しく小さく
でき分離不良となるのを防止できる。
【0031】表1は、本実施例による場合のオゾン濃度
とNOx濃度と1万枚通紙時の分離不良とを、AC常時
ON方式の従来例の場合におけるそれらを対比して示す
表である。なお、オゾン濃度およびNOx濃度の測定
は、オゾンモニターおよびNOxメータをそれぞれ対応
したドラム面上にセットして行った。オゾンモニターと
してはエバラ実業(株)製EG−2001を使用し、N
Oxメータとしては(株)HORIBA製APNA−3
50を使用した。
【0032】
【表1】
【0033】この表より理解されるように、従来例の場
合には、コピー中に発生するオゾン濃度が6.0ppm
〜8.0ppm、NOx濃度が2.0ppm〜3.0p
pmと高い値を示すが、パルス波形の本実施による場合
には、オゾン濃度を2.0ppm〜3.0ppm、NO
x濃度を0.5ppm〜1.0ppmと著しく低減させ
ることが可能となった。その理由は、本実施例では除電
針を併用するため、従来例よりもACチャージする時間
を短くすることができ、そのためにトータルでのオゾン
濃度やNOx濃度を従来例の約半分に低減できるからで
ある。また、分離不良に関しては、従来例の場合には、
1万枚の通紙時に3回の分離不良が発生したが、本実施
例の場合には分離不良となることは皆無となった。な
お、本実施例の場合は、図6で説明した記録紙の先端部
のみACチャージする場合に比べても、ACチャージす
る時間が短いため、その分オゾン濃度やNOx濃度を低
減できることはもちろんである。
【0034】上記実施例では電圧出力手段23はパルス
波形の交流電圧を発生する構成としているのは以下の理
由による。パルス波形の場合には、規定電圧になる時間
を短くできるため、その分だけオゾンおよびNOx等の
放電生成物の発生を抑制できるからである。本発明はパ
ルス波形に限らず、他の波形の交流電圧を用いることが
でき、その場合においても同様の効果が得られるのはも
ちろんである。
【0035】上記実施例では除電針22を備えた構成と
しているが、本発明はこれに限らず、除電針を省略した
構成の電子写真用複写機の画像形成装置にも同様にして
適用できる。但し、除電針22を備えた構成の方が分離
を確実に行い得る点で優れることはもちろんである。
【0036】なお、本発明の除電作用は積層タイプの感
光体よりも単層感光体の場合に効果がある。以下にその
理由を説明する。
【0037】図3に示すように、実線の積層感光体も、
破線にて示す単層感光体においても、露光量を増大させ
ると、表面電位が徐々に減少する。しかし、単層感光体
の場合には、露光量を増大させていくと、積層感光体の
場合よりも表面電位の抜けが悪く、減衰曲線がすそをひ
く。
【0038】このように変化する表面電位において、白
紙電位VN8に相当するAの露光量のときにあっても、い
わゆる「かぶり」が発生することがある。そのかぶりの
発生を防止すべく、図4に示すように、現像バイアスを
付与している。図4の横軸は表面電位であり、縦軸は濃
度(ID)を示す。上記白紙電位とは、感光体ドラム上
の電位に起因する電位であり、転写する際の電位のこと
を言う。
【0039】表2は、以上の状態の概要の一例をまとめ
た表である。
【0040】
【表2】
【0041】単層感光体の場合においては、表面電位を
800Vとすると、白紙電位VN8は200Vとなり、現
像バイアスBPを290Vとしている。一方、積層感光
体の場合においては、表面電位を−800Vとすると、
白紙電位VN8は−100Vとなり、現像バイアスBPを
−250Vとしている。
【0042】このような一例の条件下において、単層感
光体の場合、通常使用される表面電位の範囲である60
0V〜900Vで現像バイアスBPを290Vとする
と、その差電圧は310V〜610Vとなる。これに対
して積層感光体の場合には、そのような正負の電圧レベ
ルとはならない。
【0043】このように異なる特性の2種類の感光体か
ら記録紙を分離させるに際して、本発明を適用すると、
積層感光体の場合は放電生成物減少による感光体劣化防
止に効果がある。一方、単層感光体の場合は、積層感光
体の場合の効果に加え、残留電位が高いことによる紙と
感光体とのクーロン力に打ち勝ち、紙を分離させるのに
紙の先端、後端にAC電圧を印加することで分離が確実
となる効果がある。
【0044】上記図3および表2において使用した単層
感光体と積層感光体とは、以下のようにして作製された
ものである。単層感光体の作製は、下記の組成から成る
感光層用組成物をボールミルにて50時間混合分散し
て、単層感光層用の塗工液を作製し、この塗工液を導電
基材である外径78mmのアルミニウムシリンダーの表
面に浸漬塗布し、100℃で60分間熱風乾燥し、膜厚
25μmの単層感光層を形成し、正帯電型単層感光体を
得た。
【0045】 (組成) ビスアゾ顔料(下記(化1)にて示す) …10重量部 N,N,N′,N′テトラキス(3-メチルフェニル)-m-フェニレンシ゛アミン …100重量部 3,5,3′,5′-テトラフェニルシ゛フェノキノン …50重量部 ポリカーボネイト樹脂 …100重量部 ジクロルメタン …800重量部
【0046】
【化1】
【0047】一方、電荷発生層および電荷輸送層を備え
る積層感光体の作製は以下のように行った。先ず、電荷
発生層を次のようにして作製した。下記の組成からなる
感光層用組成物をボールミルにて50時間混合分散し
て、電荷発生用の塗工液を作製し、この塗工液を導電基
材である外径78mmのアルミニウムシリンダーの表面
に浸漬塗布し、100℃で60分間熱風乾燥し、膜厚
0.5μmの電荷発生層を形成した。
【0048】 (組成) ビスアゾ顔料 …2重量部 ポリビニルブチラール樹脂 …1重量部 ジクロルメタン …120重量部 次に、電荷輸送層を次のようにして作製した。下記の組
成からなる感光層用組成物をボールミルにて24時間混
合分散して、電荷輸送用の塗工液を作製し、この塗工液
を前記電荷発生層の上に浸漬塗布し、90℃で60分間
熱風乾燥し、膜厚15μmの電荷輸送層を形成した。こ
れにより、積層感光体を作製した。
【0049】 (組成) N,N,N′,N′テトラキス(3-メチルフェニル)-m-フェニレンシ゛アミン …80重量部 ポリカーボネイト樹脂 …100重量部 ジクロルメタン …800重量部 次に、図3および表2の測定は以下のようにして行っ
た。上述のようにして作製した感光体を、三田工業
(株)製の電子写真複写機(DC−4555)から取り
出した現像装置に取付け、更にその感光体に表面電位計
を取付けることにより行った。なお、現像剤には、三田
工業(株)製の二成分系磁性現像剤を用いた。また、本
発明において適用可能な感光体に該当する上述した単層
感光体や積層感光体には、無機感光体や有機感光体が含
まれる。以下に、有機感光体の構成について説明する。
有機感光体としては、電荷発生物質を含有する電荷発生
層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層した
有機積層型感光体や、電荷輸送媒質中に電荷発生物質を
分散させた有機単層型感光体が挙げられる。電荷発生物
質としては、それ自体公知の有機の光導電性顔料が何れ
も使用される。これらの顔料の内でも、フタロシアニン
系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、ピラン
トロン系顔料、ジスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料等の
光導電性有機顔料を単独で或いは2種類以上の組合せで
用いるのがよい。
【0050】電荷輸送媒質としては、樹脂媒質中に電荷
輸送物質を分散させたものが使用される。電荷輸送物質
としては、それ自体公知の正孔輸送物質或いは電子輸送
物質が使用される。適当な正孔輸送物質の例は、ポリ−
N−ビニルカルバゾール、フェナントレン、N−エチル
カルバゾール、2,5−ジフェニル−1,3,4−オキ
サジアゾール、2,5−ビス−(4−ジエチルアミノフ
ェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ビス−ジエ
チルアミノフェニル−1,3,6−オキサジアゾール、
4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−2,2’−ジメチ
ルトリフェニルメタン、2,4,5−トリアミノフェニ
ルイミダゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフ
ェニル)−1,3,4−トリアゾール、1−フェニル−
3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエ
チルアミノフェニル)−2−ピラゾリン、p−ジエチル
アミノベンツアルデヒド−(ジフェニルヒドラゾン)な
どであり、適当な電子輸送物質の例は、たとえばジフェ
ノキノン系化合物、ベンゾキノン系化合物、ナフトキノ
ン系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テ
トラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、クロ
ルアニル、ブロモアニル、2,4,7−トリニトロ−9
−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−
フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシアノ
メチレンフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ
キサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、
ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロア
クリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキ
ノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マ
レイン酸、オキサジアゾール系化合物等の電子吸引性材
料や、これら電子吸引性材料を高分子化したもの等があ
げられる。また以下の一般式[G]で示されるものも含
まれる。
【0051】
【化2】
【0052】前記一般式[G]において、l,m,nは
l≧0,m≧2,n≧1の整数を表す。XGはニトロ、
OH、ハロゲン、CN、また置換基を有してもよいアリ
ール、アラルキル、N(RG’)2,ORG’,OCO
G’,COORG’,CONHRG’、CON(RG’)
2,CORG’,SORG’,及びSO2G’の各基を表
し、RG’は置換基を有してもよいアルキル、アリー
ル、アラルキルの各基を表す。またn≧2のときXG
同じでも異なっていてもよい。YGは置換基を有しても
よいアルキル基を表す。
【0053】結合剤樹脂としては、種々のもの、例え
ば、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
マレイン酸共重合体、アクリル系重合体、スチレン−ア
クリル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポ
リスルホン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹
脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエー
テル樹脂、フェノール樹脂や、エポキシアクリレート、
ウレタンアクリレート等の光硬化型樹脂等、各種の重合
体が例示される。なお、前記ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール等の光導電性ポリマーも結着樹脂として使用でき
る。
【0054】感光体層中に存在させる電荷発生物質は、
結着樹脂100重量部当たり0.1乃至50重量部、特
に0.5乃至30重量部の範囲にあるのが適当であり、
一方電荷輸送物質は結着樹脂100重量部当たり20乃
至500重量部、特に30乃至200重量部の範囲にあ
るのが適当である。また、感光体層の厚みは、10乃至
40μm、特に20乃至35μmの範囲にあるのが、高
い表面電位、耐刷性及び感度の点でよい。
【0055】ドラム金属基体としては、導電性基体はシ
ート状、ドラム状等の何れであってもよく、基体自体が
導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有し
ていればよい。また、導電性基体は、使用に際して、十
分な機械的強度を有するのが好ましい。その中で、アル
ミニウム素管やアルマイト処理したものが一般に使用さ
れ、有機感光体層の形成は、前記樹脂を、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのよ
うなアミド系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等
の環状エーテル;ジメチルスルホキシド;ベンゼン;ト
ルエン、キシレン等の芳香族溶媒;メチルエチルケトン
等のケトン類;N−メチル−2−ピロリドン;フェノー
ル、クレゾール等のフェノール類等の溶媒に溶解し、こ
れに電荷発生物質を分散させて塗布用組成物とする。こ
の組成物を導電性基体に塗布し、形成させる。
【0056】正帯電型の感光体の場合には、主帯電時に
オゾンの発生が少ないことも利点である。正帯電型の場
合、電荷発生物質としては、ペリレン系顔料、アゾ顔料
或いはこれらの組合せを使用するのがよく、電荷輸送物
質としては3,5−ジメチル−3’,5’−ジ−ter
t−ジブチルジフェノキノン等のジフェノキノン誘導
体、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラ
キス−4−メチルフェニル(1,1’−ビフェニル)−
4,4’−ジアミン等のジアミン系化合物、フルオレン
系化合物、ヒドラゾン系化合物を使用するのがよい。
【0057】なお、上記実施例では感光体ドラムに対し
て適用しているが、本発明はこれに限らず、シート状を
した感光体を備えた電子写真用複写機一般に適用できる
ことはもちろんである。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように本発明による場合に
は、電圧出力手段が記録紙の先端部と後端部とが分離器
を通過する際に分離器に交流電圧を出力するので、記録
紙の後端部も除電され、感光体からスムーズに分離する
ため、記録紙の後端部における紙跳ねによる画像乱れを
防止できる。また、感光体から受ける吸着力を弱くする
ことができ、分離不良となるのを防止できる。
【0059】また、電圧出力手段が分離器へ交流電圧を
出力するタイミング制御に、感光体を備えた電子写真用
複写機の発するパルス信号を用いると、記録紙の先端部
および後端部に対するACチャージを高い精度で行うこ
とが可能となる。また、分離器の近傍に除電針を設ける
と、記録紙を感光体からより確実に分離させることが可
能となる。また、交流電圧がパルス波形である場合に
は、オゾンやNOx等の放電生成物を減少させることが
可能となり、環境衛生上好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子写真用分離装置を備えた画像
形成装置を示す正面図である。
【図2】(a)は本発明に係る電子写真用分離装置を備
えた画像形成装置における感光体ドラム上に静電画像を
形成すべき領域であり、記録紙の紙先端と紙後端とを示
し、(b)はその記録紙に対する帯電のタイミングを示
し、(c)はその記録紙に対する分離のタイミングを示
す。
【図3】単層感光体と積層感光体とにおける露光量と表
面電位との関係を示す図である。
【図4】表面電位と濃度(ID)との関係を示し、バイ
アス付与の説明に用いる図である。
【図5】従来の分離装置を備えた画像形成装置を示す正
面図である。
【図6】(a)は従来の分離装置を備えた画像形成装置
に供給される記録紙の紙先端および紙後端を示し、
(b)はその記録紙に対する帯電のタイミングを示し、
(c)はその記録紙に対する分離のタイミングを示す。
【図7】本発明の要部である電圧出力手段を一部に備え
た、画像形成装置全体の制御を行う制御回路を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
12 感光体層 13 感光体ドラム 14 主帯電器 15 光学装置 16 現像装置 18 転写器 19 クリーニング装置 20 除電ランプ 21 分離器 22 除電針 23 電圧出力手段 101、102、103 信号処理回路 104 CPU 105 電源回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 卓司 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 田中 裕二 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体に対向して設けられ、該感光体と
    の間に記録紙が、少なくともその一部を該感光体に重ね
    合わせて通流される分離器と、 該感光体に重ね合わせた該記録紙の先端部と後端部とが
    該分離器を通過する際に、該感光体から該記録紙を分離
    させるべく該分離器に交流電圧を出力する電圧出力手段
    とを具備する電子写真用分離装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧出力手段が前記分離器へ交流電
    圧を出力するタイミング制御にパルス信号を用いる請求
    項1に記載の電子写真用分離装置。
  3. 【請求項3】 前記分離器の近傍に、前記感光体と前記
    記録紙とを分離させる除電針が設けられている請求項1
    または2に記載の電子写真用分離装置。
  4. 【請求項4】 前記交流電圧がパルス波形である請求項
    1に記載の電子写真用分離装置。
JP7004493A 1994-12-28 1995-01-13 電子写真用分離装置 Withdrawn JPH08234577A (ja)

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JP32804094 1994-12-28
JP6-328040 1994-12-28
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6167230A (en) * 1998-10-31 2000-12-26 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and image transferring device therefor
JP2006184627A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2007225814A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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JP4680586B2 (ja) * 2004-12-28 2011-05-11 株式会社リコー 画像形成装置
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