JPH0744071A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0744071A
JPH0744071A JP5188520A JP18852093A JPH0744071A JP H0744071 A JPH0744071 A JP H0744071A JP 5188520 A JP5188520 A JP 5188520A JP 18852093 A JP18852093 A JP 18852093A JP H0744071 A JPH0744071 A JP H0744071A
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JP
Japan
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dark decay
film
photoconductor
image forming
forming apparatus
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Withdrawn
Application number
JP5188520A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsushi Tsujita
充司 辻田
Ichiro Yamasato
一郎 山里
Sakushiro Tanaka
作白 田中
Yukifumi Terada
幸史 寺田
Takuji Terada
卓司 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体膜における暗減衰が種々の原因で変動
しても、その変動の原因を問わず、均一濃度の画像を形
成することができる画像形成装置を提供する 【構成】 本発明の画像形成装置に於いて、感光体ドラ
ム13は、導電性を有する基体30と、基体30の表面
に形成されている感光体膜12とを備えている。感光体
膜12は主帯電器14によって帯電される。帯電された
感光体膜12は、光学装置15によって露光され、静電
潜像が形成される。感光体膜12上の静電潜像は、現像
装置16によって現像される。表面電位計26は、感光
体膜12に於ける暗減衰の程度を検出する。換気ファン
31は、表面電位計26で検出された感光体膜12の暗
減衰の程度に対応して、帯電位置におけるオゾン濃度を
調節する。これによりコロナ電流発生効率を制御して、
暗減衰による表面電位の変動を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真技術を用いた
画像形成装置に関し、特に、単層有機感光体ドラムに帯
電及び画像露光を行うことにより画像を形成する画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、静電複写装置あるいは印刷装
置等として、電子写真技術を用いた画像形成装置の開発
が活発に進められてきている。
【0003】図10は、従来の電子写真技術を用いた画
像形成装置1の系統図である。画像形成装置1は、表面
に感光体膜2が形成された回転可能な感光体ドラム3、
感光体膜2に所定量の電荷を一様に与えるための主帯電
器4、感光体膜2を露光し、感光体膜2上に静電潜像を
形成するための光学装置5、感光体膜2上の静電潜像を
現像するための現像装置6、感光体膜2に形成されてい
るトナー像を記録紙7に転写する転写器8、感光体ドラ
ム3上に残留したトナーを除去するクリーニングブレー
ドを備えるクリーニング装置9、及び感光体ドラム3上
に残留している電荷を除去して、感光体ドラム3の表面
電位を所定の均一な電位に設定するための除電ランプ1
0等を備えている。
【0004】画像形成装置1によれば、主帯電器4によ
って、感光体膜2に所定量の電荷を一様に与えた後、光
学装置5によって感光体膜2に光が照射され、感光体膜
2上に静電潜像が形成される。その後、現像装置6によ
って、トナーが感光体膜2上に供給され、静電潜像が顕
像化される。感光体ドラム3上のトナー像は、転写器8
によって記録紙7に転写される。転写後に、感光体ドラ
ム3上に残留したトナーは、クリーニング装置9によっ
て除去される。次に、除電ランプ10によって感光体膜
2上に光が照射され、感光体膜2上に残留している電荷
が除去され、感光体膜2の表面電位が所定の電位に均一
化される。この後、主帯電器4によって、感光体ドラム
3に再び帯電が行われる。これらの一連の過程が、感光
体ドラム3の回転に応じて、連続して繰り返し行われ
る。
【0005】従来技術に於いて、感光体膜2を構成する
感光体材料として、無機材料あるいは有機材料が用いら
れている。無機材料として、Se系材料、アモルファス
Si系材料等が用いられている。近年、安全性や加工容
易性の点で、有機材料が多く用いられている。有機材料
を用いた有機感光体は、積層有機感光体と単層有機感光
体とに類別される。
【0006】積層有機感光体は、電荷発生層と電荷輸送
層とが積層された構成である。電荷輸送層を形成する材
料の内、ホールの輸送能力が良好な材料は多く開発され
ているが、電子を輸送する能力が優れた材料は未だ開発
されていない。このため、積層型有機感光体は、負帯電
型のものが殆どである。しかし、コロナ放電を利用する
帯電器を用いて負帯電型の感光体を帯電させる場合に
は、オゾンの発生が多く安全性が環境性の点でオゾン対
策が新たに必要となるといった問題点があった。上記問
題点を克服するために、電荷輸送媒質中に電荷発生媒質
を分散させた単層有機感光体が提案されている。単層有
機感光体では、ホール輸送能力が良好な材料を電荷輸送
媒質として用いることで、容易に正帯電型の感光体を実
現することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】積層有機感光体と比較
し、製造の容易さの点でも、単層有機感光体が望まし
い。しかしながら、単層感光体膜は、除電の後も、概し
て高い残留電位を有している。また、この高い残留電位
を示す感光層中に残留するフォトキャリアによって、帯
電時の帯電電位が低くなるという問題点を有している。
また、前記使用時間が少ない期間は良好な帯電能を有し
ている感光体膜も、使用時間が長くなるに従って疲労
し、トラップサイトが増大し、帯電能が低下するという
問題点が発生する。
【0008】上述の従来技術において、更に次のような
問題がある。すなわち、感光体膜2の単位面積に主帯電
器4によって所定量の電荷を与えた後、時間の経過に伴
って、その電荷の一部が失われる暗減衰が発生するとい
う問題である。このため、感光体ドラム3の回転に従っ
て、感光体膜2において着目する任意の領域が、帯電位
置(主帯電器4に近接する位置)から現像位置(現像装
置6に近接する位置)まで移動する間に、その領域の帯
電量が減少してしまうことになる。
【0009】この感光体膜2の表面電位が露光によらず
に減少することは、一般に暗減衰と呼ばれている。この
暗減衰の程度は、感光体膜の帯電保持能や画像形成装置
1の設置されている環境等の種々の要因で変化する。感
光体膜2の帯電保持能や画像形成装置1の設置されてい
る環境等が画像形成装置1毎に異なる場合、暗減衰の程
度も画像形成装置1毎に変動することになる。また、感
光体膜2の帯電保持能や画像形成装置1の設置されてい
る環境等が経時的に変動してしまう場合、暗減衰の程度
も経時的に変動することになる。暗減衰の程度の変動
は、現像位置での感光体膜2の帯電量の変動を引き起こ
し、均一な濃度で画像を形成することが阻害される。
【0010】従来の画像形成装置1に於いて、その設置
環境に係わらず、また、暗減衰の経時変化を考慮せず、
全ての画像形成装置1に、暗減衰による表面電位の減少
を補償する同一のデータが設定されていた。このデータ
は、例として感光体ドラム3の製造時に於いて計測され
た暗減衰の程度に対応する初期データである。
【0011】従って、暗減衰の程度が、感光体膜の帯電
保持能や画像形成装置1の設置されている環境等の種々
の要因で変動した場合、従来の画像形成装置1は、初期
データによって、変動した暗減衰を補償することが出来
ず、均一な濃度の画像を形成することができなくなって
しまう。また、暗減衰が、画像形成装置1の長期にわた
る使用に伴う経時変化を生じる場合に於いても同様であ
る。この場合に於いて、画像形成装置1は、変動した暗
減衰を前記初期データによって補償することができず、
均一な濃度の画像を形成することができなくなってしま
う。
【0012】特に、正帯電型の単層有機感光体膜は、使
用初期において良好な帯電能及び帯電保持能を有してい
ても、使用時間の経過にしたがって、帯電能及び帯電保
持能が低下するという問題点を有している。従って、正
帯電型有機感光膜に於ける暗減衰の程度が経時的に変動
することに起因して、画像形成装置が均一な画像を形成
することが出来ないという問題は、このような正帯電型
の単層有機感光体膜の実用化にとって、特に解決の急が
れる問題のひとつである。
【0013】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、感光体膜における暗減衰
が種々の原因で変動しも、その変動の原因を問わず、均
一濃度の画像を形成することができる画像形成装置を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、導電性を有する基体、及び該基体の表面に形成され
ている感光体膜を備える回転可能な感光体部材と、該感
光体部材の近傍に配置されて、コロナ放電により該感光
体膜を帯電させる帯電手段と、帯電した該感光体膜に画
像に対応する光を照射する露光手段と、該感光体部材の
回転方向に沿って、該露光手段よりも下流側に配置され
ている現像手段と、該感光体膜に於ける暗減衰の程度を
検出する暗減衰検出手段と、該暗減衰検出手段で検出さ
れた該暗減衰の程度に基づいて、該帯電手段によるコロ
ナ電流発生効率を調節することにより、該暗減衰を補償
する補償手段とを備えており、そのことにより上記目的
が達成される。
【0015】本発明において、前記補償手段が、前記感
光体膜の帯電位置の換気を行うための換気手段と、前記
暗減衰検出手段で検出された前記暗減衰の程度に基づい
て、該換気手段による換気の程度を制御する制御手段と
を有する場合がある。
【0016】
【作用】本発明の画像形成装置に於いて、感光体部材
は、導電性を有する基体と、該基体の表面に形成されて
いる感光体膜とを備えている。感光体膜は帯電手段によ
ってコロナ放電により帯電される。帯電された感光体膜
は、露光手段によって露光され、静電潜像が形成され
る。感光体膜上の該静電潜像は、現像手段によって現像
される。感光体部材の感光体膜に於いて、帯電手段によ
る帯電に基づく表面電位が、露光が行われない場合でも
時間経過に従って減少する暗減衰が発生する。暗減衰検
出手段は、該感光体膜に於ける該暗減衰の程度を検出す
る。補償手段は、該暗減衰検出手段で検出された該感光
体膜の該暗減衰の程度に対応して、該帯電手段によるコ
ロナ電流発生効率を調節することにより、該現像手段近
傍の該暗減衰の程度の変動を補償する。コロナ電流発生
効率は、帯電位置付近のオゾン濃度と相関関係があるの
で、帯電位置付近の換気を行ってオゾン濃度を低減する
ことによりコロナ電流発生効率を向上させることができ
る。その結果、暗減衰が補償される。
【0017】これにより、該暗減衰の程度に経時変化が
生じた場合、あるいは画像形成装置の設置環境などに起
因して暗減衰が、画像形成装置毎にばらついた場合等、
暗減衰が感光体膜の製造直後の程度から変動した場合、
該暗減衰の程度の経時変化あるいは該ばらつきに起因す
る表面電位の変動を補償して、均一な画像濃度の画像を
形成することができる。
【0018】
【実施例】本発明の画像形成装置は、感光体膜の表面電
位を検出した後、その表面電位に基づいて、画像形成に
影響を与えるパラメータの一つである主帯電器における
コロナ電流発生効率を調節する。そのことによって、現
像位置での感光体膜の帯電量の経時変化分が補償され、
均一濃度の画像が形成される。
【0019】以下に、一例として正帯電型の単層有機感
光体膜を用いる場合について、本発明の実施例を説明す
る。
【0020】図1は、本発明の実施例の画像形成装置1
1の構成を示す系統図である。この画像形成装置11
は、図1に示されるように、アルミニウム等の金属材料
からなるドラム基体30の表面に単層型有機感光体から
なる感光体膜12が形成された回転可能な感光体ドラム
13、感光体膜12に所望量の電荷を一様に与える主帯
電器14、感光体膜12を露光し、感光体膜12上に静
電潜像を形成するための光を発生する光学装置15、感
光体膜12上の静電潜像をトナーで現像するための現像
装置16、感光体ドラム13上のトナー像を記録紙17
等に転写する転写器18、トナー像の転写後に、感光体
ドラム13上に残留しているトナーを除去するクリーニ
ング装置19、及び感光体ドラム13上に残留している
電荷を除去して、感光体膜12上の電位を所定の電位に
均一化させるための除電ランプ20等を備えている。
【0021】図2に、主帯電器14の斜視図を示し、図
3に主帯電器14の断面図を示す。この主帯電器14
は、スコロトロンチャージャーが採用され、コロナ放電
を行う放電ワイヤ21と、放電ワイヤ21を囲み、感光
体ドラム13側に開口しているシールドケース22と、
シールドケース22の該開口部に設けられている金属製
のグリッド23とを備えている。主帯電器14の放電ワ
イヤ21に、コロナ放電に必要な電流を供給するための
電源25が接続されている。シールドケース22は接地
されている。
【0022】シールドケース22の内部は、グリッド2
3とほぼ平行な仕切り板32により、2つの領域I、II
に区切られている。放電ワイヤ21は、グリッド23側
の領域I内に配置される。仕切り板32には、複数の通
気孔32aが設けられている。シールドケース22内の
2つの領域のうち放電ワイヤ21が配されていない方の
領域IIに対応するシールドケース22の側壁には換気用
パイプ33が接続されている。この換気用パイプ33は
換気ファン31に接続されており、この換気ファン31
により、仕切り板32の通気孔32aを介して領域II内
の空気は換気される。シールドケース22は、ダクトと
して機能する。換気ファン31による換気量は制御装置
28によって制御される。換気ファン31により換気さ
れた空気は、オゾンフィルタ34に送ら、オゾンを取り
除かれた後に外部に排気される。オゾンフィルタは、シ
ート状の基材と、基材上の設けられたオゾン処理物質層
とで構成される。基材としては、たとえばガラスシー
ト、セラミックファイバーシート、不織布、金属メッシ
ュ、ウレタンフォームなどが使用できる。オゾン処理物
質層は、触媒活性成分と担体成分とを含有する。触媒活
性成分としては、NOxと硝酸塩を形成しない物質が用
いられる。このような物質としては、たとえばMn
2、TiO2、SiO2、WO3、V25、MoO3など
が挙げられる。触媒活性成分としては、前記NOxと硝
酸塩を形成しない物質に、NOxと硝酸塩を形成する物
質を混合させて用いてもよい。ここで用いるNOxと硝
酸塩を形成する物質としては、たとえばCuO、Co3
4、NiO、Ag2Oなどが挙げられる。これらNOx
と硝酸塩を形成しない物質と、形成する物質との混合比
は、10:0.5〜5:5が好ましい。この触媒活性成
分の粒径は、1〜100μmであることが好ましい。担
体成分としては、たとえばTiO2、Al23、Si
2、TiO2−SiO2、TiO2−Al23などが挙げ
られる。この担体成分の粒径は、1〜100μmである
ことが好ましい。
【0023】本実施例に於いて、主帯電器14として、
スコロトロンチャージャーを用いることにより、帯電時
に、感光体ドラム13の帯電位置に於ける表面電位は、
予め定められる上限値に到達し、該上限値に保持され
る。これは、以下の理由による。放電ワイヤ21への電
源25からの電源電流Iccは、放電により、シールド
ケース22への放電電流Iscと、グリッド23への放
電電流Igcと、感光体ドラム13への放電電流Ipc
とに分流される。放電ワイヤ21からの放電電流が、グ
リッド23を経て感光体膜12の表面に到達するには、
グリッド23の電位よりも感光体膜12の表面電位が低
いことが必要である。
【0024】帯電位置に於ける感光体膜12に放電ワイ
ヤ21からの放電によって、放電電流Ipcが供給され
ると、感光体膜12の表面電位は、次第に上昇する。上
昇する該表面電位がグリッド23の電位と一致すると、
それ以降、グリッド23と感光体膜12との間に放電は
発生しない。放電ワイヤ21に供給される電源電流Ic
cは、全て放電電流Isc、Ipcとなる。従って、感
光体膜12の表面電位は、グリッド23のグリッド電位
によって決定され、該グリッド電位に到達した後、グリ
ッド電位に保持される。
【0025】感光体ドラム13の現像位置付近には、表
面電位を測定するための表面電位計26が、感光体ドラ
ム13の回転を阻害することなく、配置されている。こ
の表面電位計26は比較器27に接続され、予め設定さ
れている最適な表面電位の基準値と表面電位計26によ
って測定された表面電位との差を検出する。比較器27
は、例としてマイクロコンピュータなどを含んで構成さ
れる制御装置28に接続されている。制御装置28には
メモリ29が接続されている。暗減衰の程度の検出は、
表面電位計26および比較器27により行われる。
【0026】主帯電器14として、本実施例に於いてス
コロトロンチャージャーを用いる。一般に、感光体膜1
2の飽和帯電電位Vsが、500〜1000V、特に7
00〜850Vの範囲となるように主帯電を行うことが
望ましい。そのために、コロナ放電を行うに際して、4
〜7kVの高電圧を、主帯電器14の放電ワイヤ21に
印加することが望ましい。
【0027】図4は本実施例の感光体ドラム13、主帯
電器14、現像装置16、及び除電ランプ20の配置状
態を示す系統図であり、図5は、主帯電器14のグリッ
ド23の平面図である。主帯電器14の帯電器幅W1
は、例として22mmであり、グリッド23の開口幅W
2は、例として16mmである。グリッド23と感光体
ドラム13との距離L1は、例として1.5mmであ
る。主帯電器14の感光体ドラム13の回転方向に関す
る下流側端部と、現像装置16との前記回転方向に沿う
角度θ1は、例として120°であり、除電ランプ20
と主帯電器14の前記回転方向上流側端部との回転方向
に沿う角度θ2は、例として30°である。また、感光
体ドラム13の径は、例としてφ78mmである。ま
た、グリッド23のグリッド長L2は、例として320
mmである。グリッド23の開口部は、メッシュ状に形
成され、開口率は例として80%である。
【0028】画像露光用に用いられる光学装置15は、
レンズや反射鏡等からなる光学系、あるいはレーザー光
発振器等が用いられる。現像装置16は、1成分系現像
剤あるいは2成分系現像剤の帯電したトナーを、感光体
膜12の表面に供給する現像ローラ16aを備える。転
写器18は、主帯電器14と同様なコロナチャージャー
あるいは接触式帯電器が用いられる。
【0029】本実施例に於ける除電ランプ20の除電光
量は、感光体膜12上に於いて、5LUX・SEC以上、特に
10LUX・SEC以上であることが望ましい。一方、50LUX
・SEC以上とすると、感光体膜12の光疲労による品
質の劣化が生じる。除電ランプ20として、ハロゲンラ
ンプ、蛍光灯ランプ、冷陰極線管、赤色、緑色等のネオ
ンランプ等の可視光光源がいずれも使用可能である。あ
るいは、赤色、黄色、緑色等のLED(発光ダイオー
ド)等の単色光光源も使用可能である。
【0030】本実施例の感光体膜12は、正帯電型単層
有機感光体膜であり、結着樹脂と電荷輸送媒質と電荷発
生物質とを相互に分散して形成される。電荷発生物質
は、それ自体公知の有機の光導電性顔料が何れも使用さ
れる。特に、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、
キナクリドン系顔料、ピラントロン系顔料、ジスアゾ系
顔料、トリスアゾ系顔料等の光導電性有機顔料を単独
で、あるいは2種以上の組合せで用いる。
【0031】電荷輸送媒質としては、樹脂媒質中に電荷
輸送物質を分散させたものが使用される。電荷輸送物質
としては、それ自体公知の正孔輸送物質或いは電子輸送
物質が何れも本発明の目的に使用される。適当な正孔輸
送物質の例は、ポリ−N−ビニルカルバゾール、フェナ
ントレン、N−エチルカルバゾール、2,5−ジフェニ
ル−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジア
ゾール、ビス−ジエチルアミノフェニル−1,3,6−
オキサジアゾール、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)
−2,2’−ジメチルトリフェニルメタン、2,4,5
−トリアミノフェニルイミダゾール、2,5−ビス(4
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−トリアゾー
ル、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−2−ピラ
ゾリン、p−ジエチルアミノベンツアルデヒド−(ジフ
ェニルヒドラゾン)などの何れか、あるいはこれらの複
数の組合せで用いられる。適当な電子輸送物質の例は2
−ニトロ−9−フルオレノン、2,7−ジニトロ−9−
フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、2−ニトロベンゾチオフェン、2,4,8−トリニ
トロチオキサントン、ジニトロアントラセン、ジニトロ
アクリジン、ジニトロアントキノンなどの何れか、ある
いはこれらの複数の組合せで用いられる。
【0032】結合剤樹脂としては、種々のもの、例え
ば、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
マレイン酸共重合体、アクリル系重合体、スチレン−ア
クリル系共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
エステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、シリコー
ン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
エーテル樹脂、フェノール樹脂や、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート等の光硬化型樹脂等、各種の
重合体が例示される。なお、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール等の光導電性ポリマーも結着樹脂として使用でき
る。
【0033】感光体膜12中に存在させる電荷発生物質
は、結着樹脂100重量部当たり0.1及至50重量
部、特に0.5及至30重量部の範囲にあるのが適当で
あり、一方電荷輸送物質は結着樹脂100重量部当たり
20及至500重量部、特に30及至200重量部の範
囲にあるのが適当である。また、感光体膜12の厚み
は、10及至40μm、特に22及至32μmの範囲に
あるのが、高い表面電位、耐刷性及び感度の点でよい。
【0034】感光体ドラム12の導電性からなるドラム
基体30としては、アルミニウム素管や該アルミニウム
素管をアルマイト処理したものおよび導電性樹脂性基板
が一般に使用される。感光体膜12としての有機感光体
層の形成は、樹脂を、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド系溶媒;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;ジ
メチルスルホキシド;ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族溶媒;メチルエチルケトン等のケトン類;N−
メチル−2−ピロリドン;フェノール、クレゾール等の
フェノール類等の溶媒に溶解し、これに電荷発生物質を
分散させて塗布用組成物とする。この組成物を導電性の
ドラム基体30に塗布し、感光体膜12を形成させる。
【0035】本発明は、正帯電型有機単層感光体の場合
に顕著な利点が秦せられ、正帯電型のものでは、主帯電
時にオゾンの発生が少ないことも利点である。正帯電型
の場合、電荷発生物質としては、ペリレン系顔料、アゾ
顔料或いはこれらの組合せを使用するのがよく、電荷輸
送物質としては2,6−ジメチル−2’,6’−ジte
rt−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン誘導
体、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラ
キス−4−メチルフェニル(1,1’−ビフェニル)−
4,4’−ジアミン等のジアミン系化合物、フルオレン
系化合物、ヒドラゾン系化合物を使用するのがよい。
【0036】以下に、フローチャートを参照しながら、
本実施例の動作を説明する。
【0037】図6は、本実施例の画像形成装置11の動
作を示すフローチャートであり、図7は本実施例に於け
る表面電位の検出動作と、帯電位置に於ける表面電位の
補正動作とを詳細に説明するフローチャートである。以
下に説明する動作は、本実施例の画像形成装置11が、
例として静電複写機である場合、メインスイッチの投入
後のウォーミングアップ期間に、あるいは、複写動作が
行われていない期間に行われる。ウォーミングアップ期
間に行われる場合、以下に説明する本実施例の補正動作
のための動作期間を独立に定める必要がなく、複写動作
に対して無駄となる時間の発生を防止することができ
る。
【0038】図6のステップa1に於いて、メインスイ
ッチが投入される。ステップa2に於いて、表面電位の
測定が行われる。ステップa3に於いて、測定された暗
減衰量が予め定められた表面電位の基準値と等しいかど
うかが判断される。ステップa3の判断が否定であれ
ば、ステップa4に於いて、詳しくは後述される補正動
作が実行される。
【0039】該補正動作の終了の後、ステップa5に於
いて、静電複写機が複写動作可能な待機状態に設定さ
れ、ステップa6に於いて複写動作が実行される。ステ
ップa7に於いて複写動作が終了し、メインスイッチが
遮断される。ステップa3に於いて、判断が肯定であれ
ば、ステップa5に於いて、静電複写機が複写動作可能
な待機状態に設定される。以下、ステップa6、a7の
処理が行われる。
【0040】図7に於けるステップb1に於いて、メイ
ンスイッチが投入される。ステップb2に於いて、感光
体ドラム13が回転を開始し、主帯電器14に電源25
から放電電流Iccが供給される。光学装置15、現像
装置16、転写器18、クリーニング装置19、及び除
電ランプ20等は全て停止される。ステップb3に於い
て、感光体ドラム13が1回転(例として1〜6秒間程
度)するまで待機する。待機時間は感光体ドラム13が
少なくとも1回転する時間であればよい。この待機期間
の計測は、本実施例の画像形成装置11のメインモータ
がパルス駆動される場合、このメインモータの駆動に用
いられるパルスを計数することによって実現するように
してもよい。また、画像形成装置11が、該待機期間の
計測用にタイマあるいはカウンタを別途用いるようにし
てもよい。
【0041】待機期間を設定するのは、感光体膜12の
全表面に亘る帯電が終了するのを待機するためである。
前述したように、スコロトロンで構成される主帯電器1
4によって感光体ドラム13に帯電を行う場合、感光体
膜12の全面が飽和帯電電位Vsまで帯電していない場
合があるからである。
【0042】ステップb3の判断が肯定になると、ステ
ップb4に於いて、表面電位が、表面電位計26によっ
て測定される。ステップb5に於いて、測定された表面
電位が、予め定められる表面電位の基準値と等しいかど
うかが判断される。
【0043】ステップb5の判断が否定であれば、ステ
ップb6に於いて、以下に説明する補正動作が実行され
る。
【0044】図8に、測定された表面電位と、表面電位
の基準値を維持するために換気ファン31に与えられる
駆動用DC電圧との関係を示す。本実施例の場合は、例
えば、10Vの駆動用DC電圧を与えたときに、表面電
位の基準値が得られる換気ファン31(例えば日本電産
(株)製D09T−24PG01)を使用する。ここで
の基準値は800Vとしている。図からわかるように、
測定された表面電位が、基準値よりも小さい場合は、1
0Vより大きい駆動用DC電圧を与えることにより、シ
ールドケース22内部の換気を促す。それにより、シー
ルドケース22内部のオゾン濃度が低下して、コロナ電
流発生効率が向上するので、表面電位が上昇し、基準値
に維持される。一方、測定された表面電位が、基準値よ
りも大きい場合は、10Vより小さい駆動用DC電圧を
与えることにより、シールドケース22内部の換気を抑
制する。それにより、シールドケース22内部のオゾン
濃度が上昇して、コロナ電流発生効率が抑制されるの
で、表面電位が下降し、基準値に維持される。従って、
暗減衰の程度に経時変化が生じた場合、あるいは画像形
成装置の設置環境などに起因して暗減衰が、画像形成装
置毎にばらついた場合等、暗減衰が感光体膜の製造直後
の程度から変動した場合においても、その変動量に応じ
てコロナ電流発生効率を調整するので、暗減衰の程度の
経時変化あるいはばらつきを補償することができる。こ
れにより、均一な画像濃度を実現することができる。
【0045】なお、上記補正動作に用いる図8に示す関
係のデータなどコロナ電流発生効率の制御に必要な種々
のデータは、メモリ29に記憶されている。
【0046】さらに、本実施例の画像形成装置11は、
図8に示す表面電位と換気ファン31に与えられる駆動
用DC電圧との関係自体の、感光体膜12の劣化、画像
形成装置の設置環境などに起因する変動をも補償するよ
うに構成することもできる。上記メモリ29に記憶され
ているデータは、感光体膜12の長期間に亘る使用、あ
るいは温度、湿度、振動などの周辺雰囲気の変化などに
よって変動する。従って、本発明において、メモリ29
のデータを補正動作を行うたびに、最新のデータに書き
換える構成とする。すなわち、補正動作を行うことによ
って変動する各種パラメータについてのデータをフィー
ドバックして、後の補正動作に用いる。その結果、それ
ぞれの画像形成装置11に固有の特性に従ってさらに精
密に補正動作を行うことができ、表面電位の十分な補償
を実現できる。
【0047】ステップb6の補正処理が終了すると、ス
テップb7に於いて、画像形成装置11は、複写動作が
可能な待機状態となる。ステップb8に於いて、複写動
作が実行されて終了すると、ステップb9に於いて、メ
インスイッチが遮断され、画像形成装置11の動作が停
止する。この後、処理はステップb1に戻る。
【0048】ステップb5に於いて判断が肯定であれ
ば、処理はステップb7に移り、前述したステップb7
以降の処理を実行する。
【0049】本件発明者の計測によれば、本実施例にお
けるような表面電位の測定とオゾン濃度の調節とを行わ
ない従来技術の画像形成装置の現像位置に於ける電位
と、本実施例の画像形成装置11の現像位置に於ける電
位とを、静電複写機として比較すると、図9に示す結果
が得られた。図9のライン32は従来技術の場合であ
り、ライン33は本実施例の場合である。図9から解る
ように、従来技術に於いて、現像位置の電位は使用に伴
って次第に減少するのに対し、本実施例の画像形成装置
11は、現像位置に於ける電位が一定である。
【0050】これにより、正規現像方式に於いて画像濃
度が一定に維持され、反転現像方式に於いて、画像濃度
むらであるカブリ現象が防止された画像形成装置11を
実現することができた。
【0051】なお、上記実施例では、暗減衰の程度の検
出は、感光体膜12の現像位置における表面電位を測定
することによって行っている。しかし、暗減衰の程度の
検出のための装置および方法は、特に限定されるもので
はなく、暗減衰の程度を検出することができる他の装置
および方法でもよい。たとえば、感光体膜12に於ける
暗減衰によって発生するリーク電流Ilcを取り出す検
出体を、感光体ドラム13に接続し、この検出体に検出
されるリーク電流Ilcの変動量から、暗減衰の程度を
検出するようにしてもよい。この場合も、暗減衰の程度
の経時的変化を十分に補償すべく、補正動作を行うたび
に前記リーク電流Ilcの変動量をメモリに記憶させ、
補正動作に使用する各種データをそれぞれの画像形成装
置における最新の特性に基づくデータとしておくことも
できる。
【0052】さらに、暗減衰の程度の補償は、上述のよ
うにコロナ電流発生効率の調整による補償のみで行うこ
ともできるが、他の補償手段を併用することによって補
償することもできる。
【0053】上記実施例では、すべてドラム状の基体に
感光体膜を形成したものを感光体部材として用いたが、
ベルト状の基体に感光体膜を形成したものを用いてもよ
い。また、上記実施例では、本発明の画像形成装置を静
電複写機として説明したが、本発明の画像形成装置は、
静電複写機にかかわらず、電子写真方式によって画像形
成を行う画像形成装置であればよい。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、感光体ドラムに於ける
表面電位を検出した後に、検出結果に基づいて、主帯電
器によるコロナ電流発生効率を調節することにより、暗
減衰の程度を補償するようにしている。これにより、暗
減衰が経時変化を生じた場合、あるいは画像形成装置の
設置環境などに起因して暗減衰が、画像形成装置毎にば
らついた場合等、暗減衰が感光体膜の製造直後の程度か
ら変動した場合、暗減衰の程度の経時変化あるいはばら
つきを補償して、均一な画像濃度の画像を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の画像形成装置11の系統図
である。
【図2】主帯電器14の切り欠いた斜視図である。
【図3】主帯電器14の断面図である。
【図4】本実施例の配置状態を示す系統図である。
【図5】主帯電器14のグリッド23の平面図である。
【図6】本実施例の動作を説明するフローチャートであ
る。
【図7】本実施例の動作を説明するフローチャートであ
る。
【図8】表面電位と換気ファン31に与えられる駆動用
DC電圧との関係を示すグラフである。
【図9】本実施例の効果を説明するグラフである。
【図10】従来技術の画像形成装置1の系統図である。
【符号の説明】
11 画像形成装置 12 感光体膜 13 感光体ドラム 14 主帯電器 16 現像装置 19 クリーニング装置 20 除電ランプ 21 放電ワイヤ 22 シールドケース 23 グリッド 25 電源 26 表面電位計 27 比較器 28 制御装置 29 メモリ 30 ドラム基体 31 換気ファン 32 仕切り板 33 換気用パイプ 34 オゾンフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 幸史 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 寺田 卓司 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する基体、及び該基体の表面
    に形成されている感光体膜を備える回転可能な感光体部
    材と、 該感光体部材の近傍に配置されて、コロナ放電により該
    感光体膜を帯電させる帯電手段と、 帯電した該感光体膜に画像に対応する光を照射する露光
    手段と、 該感光体部材の回転方向に沿って、該露光手段よりも下
    流側に配置されている現像手段と、 該感光体膜に於ける暗減衰の程度を検出する暗減衰検出
    手段と、 該暗減衰検出手段で検出された該暗減衰の程度に基づい
    て、該帯電手段によるコロナ電流発生効率を調節するこ
    とにより、該暗減衰を補償する補償手段とを備える画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記補償手段が、前記感光体膜の帯電位
    置の換気を行うための換気手段と、前記暗減衰検出手段
    で検出された前記暗減衰の程度に基づいて、該換気手段
    による換気の程度を制御する制御手段とを有する請求項
    1に記載の画像形成装置。
JP5188520A 1993-07-29 1993-07-29 画像形成装置 Withdrawn JPH0744071A (ja)

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JP5188520A JPH0744071A (ja) 1993-07-29 1993-07-29 画像形成装置

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