JP2008105385A - 積層体およびその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基材フィルムとの層間接着性、およびヒートシール性やホットタック性により優れた積層体を提供すること、およびヒートシール性、耐ピンホール性などにすぐれた積層体を提供すること。
【解決手段】 少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面、即ちアンカーコート剤層上に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)を積層してなる積層体。エチレン共重合体(B)の層の上に、さらにエチレン系樹脂が積層されている積層体は本発明の好ましい態様である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アンカーコート剤層を有する基材(A)に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層された積層体に関する。本発明はまた、アンカーコート剤層を有する基材(A)に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層され、さらにその上にエチレン系樹脂が積層された積層体に関する。
ポリエステルフィルム、とくに2軸延伸ポリエステルフィルムは、透明性、強靭性、酸素バリアー性等が優れるところから、各種食品や産業資材等の包装材料の基材として多用されている。実際にはポリエステルフィルム以外の他の基材、例えばポリアミドフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体、アルミ箔、アルミ蒸着ポリエステルフィルム、無機物蒸着ポリエステルフィルム、紙などを構成材料として使用又はさらに積層したり、ヒートシール性付与のためにヒートシール性樹脂層を積層したりして使用することが一般的である。
このような積層フィルムの積層方法としては、ドライラミネート法、ウエットラミネート法、押出ラミネート法等があるが、この中では製造コスト、効率面で最も有利な押出ラミネート法が広く採用されている。ここで前記他基材との積層あるいは前記基材へのヒートシール層の積層は、前者においては前記基材間へ接着樹脂を押出ラミネートする方法、後者においては前記基材へヒートシール樹脂を押出ラミネートする方法によって製造することができる。
本願出願人は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に樹脂層を積層するにあたり、ポリエステルフィルム表面に塗布剤処理や、コロナ処理やフレーム処理等の表面酸化処理を施すことなくエチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体またはこれとエチレン・不飽和カルボン酸共重合体および/またはエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合樹脂組成物を押出ラミネートしてなる積層フィルムを提案した(特許文献1)。
本願出願人は、前記基材にエチレン共重合体を積層させた積層体の性能を改善すべく研究を重ねた結果、本発明の改善された性能を有する積層体に到達した。
特開2001−54938号公報 特開2003−154608号公報
基材フィルムとの層間接着性、ヒートシール性、耐ボイル性、耐ピンホール性、破袋強度 屈曲後のガス(酸素)バリア性などのより優れた積層体を提供すること。
本発明は、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に(即ちアンカーコート剤層上に)、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)(以下単にエチレン共重合体(B)ということがある)を積層してなる積層体を提供する。
前記不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体またはこれらの混合物であって、(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が2〜25重量%である前記した積層体は、本発明の好ましい態様である。
前記不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、またはこれとエチレン・不飽和カルボン酸共重合体および/またはエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合物であって、(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が2〜25重量%であり、不飽和カルボン酸単位の含有量が1〜12重量%である前記した積層体は、本発明の好ましい態様である。
基材(A)が、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、及びこれらの基材フィルムに金属又は無機化合物を蒸着したフィルムから選ばれる材料である前記した積層体は、本発明の好ましい態様である。
基材(A)が、ポリエステル、ポリアミドおよびポリプロピレンから選ばれる材料の延伸フィルムである前記した積層体は、本発明の好ましい態様である。
請求項1〜5のいずれかに記載の積層体の不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)の層の上に、さらにエチレン系樹脂が積層されている前記した積層体は、本発明の好ましい態様である。
本発明により、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層された、基材フィルムとの層間接着性、ヒートシール性、耐ボイル性、耐ピンホール性、破袋強度、ガス(酸素)バリア性 特に屈曲後の酸素バリア性により優れた積層体が提供される。
本発明により、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層され、さらにエチレン共重合体(B)層の上にエチレン系樹脂が積層された、各層間接着性、ヒートシール性、耐ボイル性、耐ピンホール性、破袋強度などにすぐれた積層体が提供される。
本発明は、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する(アンカーコート剤層を設けた)基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面(アンカーコート処理した面)に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)を積層してなる積層体を提供する。
本発明はまた、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)を積層し、さらにエチレン共重合体(B)層の上にエチレン系樹脂が積層されている積層体を提供する。
本発明で使用される基材フィルムとしては、プラスチック、アルミ(Al)箔、紙などが使用できるが、それらの中でも包装材料の表面層として使用可能な透明性、強靱性、ガスバリアー性または防湿性の優れたポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどのフィルム あるいは表面に金属又は無機化合物(金属化合物を含む)蒸着膜が形成されたポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどのフィルムが好ましい。これらフィルムとしては、前記特長を生かすため、延伸されたフィルムであることが好ましく、とりわけ2軸延伸フィルムであることが好ましい。
上記目的に使用されるポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、透明性、耐熱性、強靭性、ガスバリアー性等の観点から、酸成分が芳香族ジカルボン酸を主成分とするもの、とりわけテレフタル酸または2、6−ナフタレンジカルボン酸を80モル%以上、好ましくは90モル%以上含むものが好ましい。また酸成分として他の芳香族ジカルボン酸、例えばイソフタル酸、フタル酸のほか、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のような脂環族ジカルボン酸やアジピン酸、セバシン酸のような脂肪族ジカルボン酸などが共重合成分として含むものであってもよい。また少量であれば、トリメリット酸、ヘミメリット酸、ピロメリット酸のような3官能性以上の多価カルボン酸を共重合成分として含むものであってもよい。
またポリエステルを構成するジヒドロキシ化合物成分としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールのような脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジオールのような脂環族ジオール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のような芳香族ジヒドロキシ化合物を例示することができる。これらの中では、エチレングリコールまたは1,4−ブタンジオールを80モル%以上、好ましくは90モル%以上含むものが好ましい。他に少量であれば、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3官能性以上の多価ヒドロキシ化合物を含むものであってもよい。
代表的なポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレートなどを挙げることができる。
このようなポリエステルとしてはまた、トリフルオロ酢酸/二塩化メタンの47/53(容量比)混合溶媒中、0.4g/100mlの濃度、20℃で測定した固有粘度が0.5〜1.4dl/g、とくに0.6〜1.0dl/gの範囲にあるものが好ましい。また融点(示差走査熱量計に基づく最大吸熱ピークを示す温度)が210℃以上、とくに220〜300℃のものが好ましい。
また基材フィルムとして使用可能なポリアミドフィルムを構成するポリアミドは、例えば蓚酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のようなジカルボン酸と、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、メチレンビス(4−アミノシクロヘキサン)、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミンのようなジアミンとの重縮合、ε−カプロラクタム、ω−ドデカラクタムのようなラクタムの開環重合、6−アミノカプロン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸のようなアミノカルボン酸の重縮合、あるいは上記ラクタムとジカルボン酸とジアミンとの共重合などにより得られ、一般にナイロン4、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン612、ナイロン6T、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン6/12、ナイロン6/610、ナイロン66/12、ナイロン6/66/610、MXナイロンなどとして市販されているものを用いることができる。これらポリアミドとしてはまた相対粘度が、2.0〜4.5程度のものが好ましく、また融点が180〜280℃程度のものが好ましく、例えばナイロン6やナイロン66は、とくに好適なポリアミドである。
基材フィルムとして使用可能なポリオレフィンフィルムを構成するポリオレフィンとしては、耐熱性、透明性、強靱性、防湿性、経済性を考慮すると、安価なポリプロピレンを使用するのが最も好ましい。ポリプロピレンとしては、プロピレンの単独重合体であってもよく、またプロピレンと少量の他のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。前記共重合体に使用可能なα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンなどを例示することができる。これらα−オレフィンは2種以上共重合されていてもよい。上記共重合体においては、プロピレン含量が90重量%以上、とくに95重量%以上のものが好ましい。ポリプロピレンとしてはまた、230℃、2160g荷重におけるメルトフローレイトが0.1〜10g/10分程度のものが好ましく、また融点が150℃以上のものが好ましい。
これら基材フィルムとしては、公知のTダイキャストフィルム法によって上記材料からなる単層フィルムとして、あるいは共押出方式のTダイキャストフィルム法によって2種以上の上記材料や上記材料以外の他樹脂を使用した共押出フィルムとして工業的に製造することができる。これらは無延伸のものでもよいが、包装材料の基材フィルムとしての適性を上げるため1軸延伸や2軸延伸などの延伸処理を施されたものを使用するのがよく、これらは市場で入手することができる。とくにフィルムの強靭性、透明性、耐熱性、ガスバリアー性、防湿性等が著しく向上するところから、2軸延伸フィルムを使用するのが好ましい。また本発明においては基材表面に10〜1000オングストローム程度の金属又は無機化合物(金属化合物を含む)の蒸着膜、例えば基材表面にアルミニウム、金、銅、銀 、アルミナ、シリカ等の蒸着膜が形成されたものも基材として用いることが出来、この中ではシリカおよび/またはアルミナ蒸着ポリエステルフィルムが好ましい。本発明では表面に蒸着膜が形成された基材の蒸着面にアンカーコート剤層を設け、そのアンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)を積層してなる積層体が屈曲後のガス(酸素)バリア性に優れている。
本発明の不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体またはこれらの混合物を挙げることができる。これらの共重合体中の(メタ)アクリル酸エステル成分の含有量は、2〜25重量%の範囲にあることが好ましい。
本発明の不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体が、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、またはこれとエチレン・不飽和カルボン酸共重合体および/またはエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合物である態様は、本発明の好ましい態様である。この場合エチレン共重合体に対して不飽和カルボン酸成分量が1〜12重量%、(メタ)アクリル酸エステル成分量が2〜25重量%、好ましくは6〜20重量%であることが好ましい。
本発明のエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体である。(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを意味するものであり、そのエステル成分としては、メチル、エチル、nーブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、イソオクチルなどのエステルを例示することができる。このような共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるMFR(JIS K7210−1999)が0.5〜100g/10分、とくに1〜50g/10分のものが好ましい。
上記エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体における不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、無水マレイン酸などを例示することができる。これらの中では、アクリル酸またはメタクリル酸の共重合体を使用するのが特に好ましい。またエチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体における(メタ)アクリル酸エステルとしては上記と同様のエステル成分を例示することができる。その共重合体における不飽和カルボン酸含量は、1〜15重量%、とくに2〜12重量%、(メタ)アクリル酸エステル含量は、2〜25重量%、とくに6〜20重量%共重合されていることが望ましい。このような共重合体の190℃、2160g荷重におけるメルトフローレイト(MFR)(JIS K7210−1999)は、0.5〜100g/10分、とくに1〜50g/10分であることが好ましい。
エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体とともに用いることができるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、エチレンと、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、無水マレイン酸などとの共重合体を例示することができる。これらの中では、エチレン・アクリル酸共重合体またはエチレン・メタクリル酸共重合体を使用するのがとくに好ましい。これら共重合体における不飽和カルボン酸含量は、1〜15重量%、とくに2〜12重量%の範囲にあることが好ましい。このような共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるMFR(JIS K7210−1999)が0.5〜100g/10分、とくに1〜50g/10分のものが好ましい。
上記したエチレン共重合体は、高温、高圧下のラジカル共重合によって得ることができる。
本発明で使用されるエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体、エチレンと他のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。
エチレンの単独重合体およびエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体の好ましい例としては、各種触媒系、例えばラジカル重合触媒、高活性チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物触媒成分からなるチーグラー触媒などのマルチサイト触媒、ジルコニウム化合物を代表例とするメタロセン系触媒成分とアルミノオキサンなどの触媒成分とからなるメタロセン系触媒などのシングルサイト触媒などを用い、各種方法で製造されるエチレンの単独重合体またはエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンの共重合体を挙げることができる。より具体的には、上記方法で得られ通常ポリエチレンと呼ばれる重合体が好ましく、例えば高圧法ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度直鎖状ポリエチレン、エチレン系エラストマーなどを挙げることができる。
エチレンと共重合し得るα−オレフィンとしては、炭素数3以上、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜8のα−オレフィンが好ましく、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどを挙げることができる。
本発明において特に好ましく用いられるエチレン系樹脂として、密度が890〜930kg/mの直鎖状低密度ポリエチレンを挙げることができる。そのメルトフローレイトは、JIS K 7210−1999、190℃、2,160g荷重で測定して、0.5〜15g/10分、好ましくは2〜8g/10分であることが望ましい。
本発明で使用されるアンカーコート剤としては、アルキルチタネートなどのチタン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリイソシアネート系などのアンカーコート剤から選択することができるが、これに限定されるものではない。アンカーコート剤は、一液溶剤型であっても二液溶剤型であっても、これらの無溶剤水性型であってもよい。
これらアンカーコート剤は、市販品から、適宜選択使用することができる。また、コーティング剤として販売されているものから、本発明の目的に適うものを選択することもできる。市販品の例を挙げれば、チタボンド(商品名、日本曹達社製、T−19、T−120ほか)、オルガチック(商品名、(株)マツモト交商販売、PC−105ほか)、タケラック/タケネット(商品名、三井ポリウレタン社製、A−3200/A−3003、A−968/A−8ほか)、セイカボンド(商品名、大日精化工業社製、A−141/C−137、E−263/C−26ほか)、ボンディップ(アルテック エービーエス社製、PA100、PM)、LX−415ほか(商品名、大日本インキ化学工業社製)などを挙げることができる。
また、前記した市販のアンカーコート剤には、帯電防止性を付与した接着剤として市販されている(例えばボンディップPA100)ので、それを用いて本発明の接着剤を形成させてもよい。
本発明においてアンカーコート剤層を有する基材層(A)はインライン、又はオフラインで基材にアンカーコート剤を塗布することによって得ることが出来る。またアンカーコート剤の厚みは通常0.01〜5μm程度であるが特に0・01〜0.5μmが好ましい。
上記不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)の層には必要に応じ各種添加剤が配合されていてもよい。例えばこのような添加剤として、酸化防止剤、熱安定剤、スリップ剤、ブロッキング防止剤などを例示することができる。より具体的には、スリップ剤およびまたはブロッキング防止剤として、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸のアミド類、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイルパルミトアミド、ステアリルエルカアミド、N,N’−エチレンビスエルカアミドなど、水添ひまし油、シリカなどの1種または2種以上用いることができる。これらの使用量は、押出ラミネート樹脂100重量部当り、0.1〜5重量部、とくに0.3〜3重量部の範囲が好ましい。
本発明における積層フィルムは、従来から公知の積層方法を採用することができる。たとえばドライラミネーション法を採用してもいいし、押出ラミネーション法としてもよいが、押出ラミネーション法が好ましい。
押出ラミネーション法による場合、通常は押出しラミネーション装置に付設された塗布装置でアンカーコート剤を基材フィルムに塗布し、アンカーコート剤に使用された希釈溶媒をドライヤーで乾燥した基材が一定速度でラミネート部に導かれる。ラミネート部では、シリンダー内で所定温度に加熱溶融され、連続的にTダイスから薄膜状に押出された共重合体(B)の溶融薄膜を前記基材フィルムのアンカーコート層(アンカーコート処理面)上に直接垂らし、冷却ロールと圧着ロール間で基材フィルムとエチレン共重合体(B)を圧着および冷却を同時に行った後に、巻取り部で製品として巻き取る方法が採られる。
押出ラミネート加工時の押出温度としては、基材フィルムの種類によっても異なるが、Tダイ直下で測定される樹脂温度として250〜350℃、とくに280〜330℃の範囲にすることが好ましい。この樹脂温度があまり低すぎると、ラミネート樹脂と基材フィルムインキ面との接着力が充分でなく、またあまり高温になるとラミネート樹脂の熱劣化や基材フィルムの熱収縮が顕著になるため好ましくない。
本発明の積層フィルムにおいては、基材フィルムに接着樹脂層であるエチレン共重合体(B)層を介してシーラント層を設けることができる。シーラント層の材料としては例えばポリエチレン等のエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリル酸共重合樹脂、アイオノマーなどを挙げることができるが、中でも高、中、低密度ポリエチレンメタロセン触媒で得られたポリエチレンが好ましく、特に線状低密度ポリエチレンが好ましい。
このようなシーラント層をさらに積層する場合は、前記押出ラミネート法のごとく、基材フィルムを繰り出し部からラミネート部まで送り込み、エチレン共重合体(B)を基材フィルムに当接するように積層させると同時に、エチレン共重合体(B)層と基材フィルムとの積層面の反対面側からも前記シーラント樹脂を送り込み、エチレン共重合体(B)層とさらに積層させる、所謂、押出サンドラミネート法により製造することが可能である。このサンドラミネート法においては、上記手順とは逆に、シーラント樹脂を繰り出し部からラミネート部まで送り込み、エチレン共重合体(B)層をこれらシーラント樹脂と積層させると同時にエチレン共重合体(B)とシーラント樹脂との積層面の反対面側から基材フィルムを送り込み、エチレン共重合体(B)とさらに積層させる押出サンドラミネート法でも製造可能である。なお本発明ではサンドラミネート以外にも接着層(共重合体(B)層)シーラント層を順次押出して積層する押出し
ラミネートによっても製造可能である。
勿論、実用上の必要性に応じてさらに他の基材フィルムが積層されていてもよく、そのためには押出ラミネーターの繰返し使用、タンデムラミネーターの使用、ドライラミネーターの使用などの公知の方法によって所望の積層フィルムを得ることができる。
得られる積層体の厚みにはとくに制限はないが、通常、基材が3〜1000μm、基材上に設けられるアンカーコート剤層が0.01〜5μmであることが好ましい。積層する不飽和カルボン酸エステルを含有する共重合体(B)層の厚みは、1〜300μm、好ましくは3〜20μm、より好ましくは5〜10μmであることが望ましい。また、不飽和カルボン酸エステルを含有する共重合体(B)層にエチレン系樹脂等のシーラント層が積層されるとき、その厚さは10〜1000μmであることが好ましい。
本発明の積層体においては、さらに基材とアンカーコート剤層の間、エチレン共重合体(B)層とシーラント層の間等に他の非極性、あるいは極性材料からなる層を積層させることができる。このような他の層としては、例えば、アルミ箔、アルミ蒸着ポリエステルフィルム、アルミ蒸着ポリプロピレンフィルム、シリカ蒸着ポリエステルフィルム、アルミナ蒸着ポリエステルフィルム等の金属やセラミック表面を有するもの、ポリアミド、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリエチレン等のプラスチックフィルム、紙などを挙げることができる。また本発明ではエチレン共重合体(B)の層はアンカーコート剤層と接着する面に設けられたエチレン共重合体(B)と、エチレン共重合体(B)と十分な接着強度を有するその他の重合体とを積層してなる層も含む。具体的にはエチレン共重合体(B)と、エチレン共重合体(B)と十分な接着強度を有するその他の重合体とを共押出してもよく、あるいはエチレン共重合体(B)をアンカーコート剤層にエチレン共重合体(B)を積層した後、エチレン共重合体(B)と十分な接着強度を有するその他の重合体でエチレン共重合体(B)とシーラント層をサンドラミする所謂タンデムラミネーションにより積層体を得てもよい。
基材フィルム上に、上記不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層された積層体は、エチレン共重合体(B)層が基材フィルムとの層間接着性に優れ、かつヒートシール性、耐ボイル性、耐ピンホール性、破袋強度、耐疲労特性、耐疲労衝撃性に優れ、また基材として金属又は無機化合物蒸着フィルムを用いた場合は酸素バリア性にも優れるため、インスタントカップ麺、醤油、ソース、ドレッシング、たれ等の液もの食品包装に好適なほか乾燥食品包装、ガス置換包装、脱酸素剤封入包装、その他食品以外の産業資材等の各種包装用フィルムとして幅広く利用することができる。
本発明により提供される、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層され、さらにエチレン共重合体(B)層の上にエチレン系樹脂が積層されている積層体は、基材(A)をコロナ処理してエチレン系樹脂を積層した積層体と比べてエチレン系樹脂間のヒートシール性が良好である特徴を示すので、上記した用途に好適に使用することができるものであり、本発明の好ましい態様である。
また、前記した少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層され、さらにエチレン共重合体(B)層の上にエチレン系樹脂が積層されている積層体は、基材(A)をアンカーコート剤で処理して、その上にポリエチレンを積層した積層体と比較して、耐ピンホール性にすぐれ、良好は落下破袋強度を示すので、上記した用途の中でも特に液もの食品包装に好適に使用することができるものであり、本発明の好ましい態様である。
更に金属又は無機化合物蒸着フィルムを基材とし、蒸着面にアンカーコート剤層設け、このアンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層され、さらにエチレン共重合体(B)層の上にエチレン系樹脂が積層されている積層体は、この構成の積層体においてエチレン共重合体(B)の代わりにポリエチレンを用いた積層体に比べ屈曲後のガス(酸素)バリア性に優れているので本発明の好ましい態様である。
以下に実施例および比較例によって、本発明をより具体的に説明する。本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
(1)実施例、比較例として使用した積層体。
下記においてカッコ内の数値は樹脂の厚み(μm)を表し、ACはアンカーコーティング剤を表す。(AC剤厚み:0.2μm)
(a)ONy/AC/PE(20)/LLDPE(40)(比較例1)
(b)ONy/AC/エチレン共重合体(B)(7)/LLDPE(実施例1)
(c)ONy/AC/エチレン共重合体(B)(10)/LLDPE(実施例2)
(d)ONy/コロナ・エチレン共重合体(B)(10)/LLDPE(比較例2)
(e)アルミナ・シリカ蒸着PET/AC/エチレン共重合体(B)(7)/LLDPE(実施例3)
(f)アルミナ・シリカ蒸着PET/AC/PE(15)/LLDPE(比較例3)
(2)上記積層体の作製
装置 モダンマシナリー社製
押出機 65mmφ L/D=28
スクリュー 3ステージ型 CR=4.78
ダイ 900mm幅 インナーディッケル型
樹脂温度 PE→320℃、エチレン共重合体(B)→315℃
加工速度 120m/min
上記条件によりアンカーコート(AC)剤を塗布又はコロナ処理したONyまたは蒸着PETとLLDPEをPEまたはエチレン共重合体(B)にてサンドラミネーションする方法により作製した。
(3)上記積層体に使用した原材料
ONy;二軸延伸ナイロン エンブレム15μm(ユニチカ(株))
アルミナ・シリカ蒸着PET;エコシアールVE100(東洋紡績(株))12μm
PE;低密度ポリエチレン ミラソン11P(三井化学(株))
LLDPE;直鎖状低密度ポリエチレン TUX−MCS40μm((株)東セロ)
エチレン共重合体(B);エチレン・メタクリル酸・イソブチルアクリレートの三元共重合体(メタクリル酸4%、イソブチルアクリレート7.5%、MFR14g/10分)
AC剤;セイカダイン2710 二液型(大日精化(株))
諸物性の測定項目と測定方法
A)メルトフローレイト(MFR)
JIS K 7210−1999に準拠して、測定温度190℃、荷重2,160gで測定した。
B)接着強度
剥離角度;T型剥離
剥離速度;300mm/min
C)ヒートシール強度
シール条件;圧力0.2MPa、時間1秒、
剥離速度;300mm/min
D)耐ピンホール性
ゲルボフレックス試験機を用いた屈曲試験により、500回屈曲後に積層体に発生したピンホールの数をカウントした。
E)破袋試験
A4×1/8サイズの三方シール袋に20mlの水を充填し開口部をシールすることによって水を封入し、耐圧試験機で150kg/cmの荷重で1分間放置し、シール部からの洩れ状況を観察した。一つのサンプルにつき5個づつ水充填袋を作製し評価に供した。
袋のシール条件は、温度140℃、圧力0.2MPa、時間1秒であった。
F)落袋試験
A4×1/2サイズの三方シール袋に400mlの水を充填し開口部をシールすることによって水を封入し、タンブラーの中で回転させながら落袋を繰り返した後、シール部からの洩れ状況を観察した。袋のシール条件は、温度140℃、圧力0.2MPa、時間1秒であった。
タンブラーを一回転すると袋は回転しながら1mの落差からタンブラー内で二度落下する状態となり、100回転後の漏れ状況を観察した。
一つのサンプルにつき3個づつ水充填袋を作製し評価に供した。
G)突刺し強度
突刺し速度;500mm/min
突刺し金具の先端R;0.9mm
シーラント側から突刺した。
H)ボイル試験
試験体を85℃の恒温水槽中に30分間浸漬し、室温に取り出し、接着強度、シール強度、破袋強度の試験に供した。
袋のシール条件は、温度140℃、圧力0.2MPa、時間1秒であった。
I)酸素透過度
屈曲前、及びゲルボフレックス試験機を用いた屈曲試験により、100及び200回屈曲後の積層体の酸素透過度をJIS K7126(差圧法)により測定した。
J)衝撃破袋試験
製袋機で作成した150×210mmサイズの三方シール袋に400gの水を充填した後開口部を140℃、0.2MPa、1秒でシールすることによって水を封入し、試験台に載置した水充填袋上に、30cmの高さから袋よりやや大きいサイズの2kgに重量調製した木板を20回落下させて、破袋又は水漏れ状況を観察した。100袋について試験し、破袋又は水漏れのあった袋の数で評価した。
(実施例1〜2)
エチレン共重合体(B)層の厚みを7μm(実施例1)、10μm(実施例2)とし、AC剤を塗布したONyとLLDPEフィルムを前述した加工条件でサンドラミネーション法により作製し、得られら積層体について各種性能を評価した。結果を表−1に示した。
(比較例1)
実施例1において、サンド層のエチレン共重合体(B)層をポリエチレンの層とし、その厚みを20μmとするほかは同様にして積層体を調製した。得られた積層体について、物性を測定し表1に示した。
(比較例2)
実施例2において、基材にアンカーコート層を設ける代わりに、基材表面をコロナ放電処理をするほかは同様にして積層体を調製した。得られた積層体について、物性を測定し表1に示した。
(実施例3)
エチレン共重合体(B)層の厚みを7μmとし、AC剤を塗布した蒸着PETとLLDPEフィルムを前述した加工条件でサンドラミネーション法により作製し、得られらた積層体について酸素透過度を測定し、表2に示した。
Figure 2008105385
表中の語句、記号の補足説明:
表面処理;ACはアンカーコート剤を表す
樹脂;AはPE(ポリエチレン)、Bはエチレン共重合体(B)を表す
切断;シール強度が強いためシール部以外でフィルムが切断した。従って、シール強度
はラミネートフィルムの切断時の強度を意味する
落下破袋数は3個中破袋した袋の数を表す。
(比較例3)
実施例3において、サンド層のエチレン共重合体(B)層をポリエチレンの層とし、その厚みを15μmとするほかは同様にして積層体を調製した。得られた積層体について、物性を測定し表2に示した。
Figure 2008105385
表中の語句、記号の補足説明:
表面処理;ACはアンカーコート剤を表す
樹脂;AはPE(ポリエチレン)、Bはエチレン共重合体(B)を表す
(実施例4、比較例4)
実施例1で得られた積層体と、比較例1で得られた積層体を用いた65×70mmサイズの三方シール袋に10gの水を、汎用高速タイプの充填機(コマック社製)を用いて、表3に示す充填速度で充填し、水充填袋を得た。得られた水充填袋を20kg/cmの荷重をかけ、シール部からの破袋および洩れ状況を観察した。シールの条件は、ダイロール温度については表3中に記載、圧力は充填機メーカーによって最適条件に調整した。
各充填速度について300袋の試験を行い、破袋または水漏れのあった袋数を計数し、耐衝撃、耐疲労特性を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2008105385
表3の結果から、実施例1の積層体が、破袋試験において充填速度の変化に対する高い信頼性を示すことがわかる。
(実施例5、比較例5)
実施例4、比較例4で得られた水充填袋の内、20kgの荷重試験で洩れなかったものを用いて、各充填速度毎に100袋をタンブラー内で100回と540回、回転させながら落袋させた後、シール部からの洩れ状況を観察し、破袋または水漏れのあった袋数を計数した。その結果を表4に示す。
水充填袋について、ボイル後の落袋試験も行った。ボイル後の水充填袋を落袋強度を測定するため、水充填袋を85℃の恒温水槽中に30分間浸漬し、室温に取り出した後、上記と同様にして落袋試験を行った。耐衝撃、耐疲労特性の結果を表4に示す。
Figure 2008105385
(*):100回転の結果/540回転の結果
(実施例6、比較例6)
実施例1で得られた積層体と、比較例1で得られた積層体をそれぞれ用いた150×210mmサイズの大袋の衝撃破袋試験を行ったので、その結果を表5に示す。
Figure 2008105385
実施例6および比較例6の結果から、実施例1の積層体が、大袋の場合にも優れた耐衝撃破袋強度を示すことがわかる。
本発明により提供される積層体は、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層された、基材フィルムとの層間接着性、ヒートシール性、耐ボイル性、耐ピンホール性、耐破袋性により優れた積層体である。
本発明により提供される積層体は、少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が積層され、さらにエチレン共重合体(B)層の上にエチレン系樹脂が積層された積層体は、エチレン系樹脂間のヒートシール性や、耐ピンホール性耐ボイル性、耐ピンホール性、耐破袋性 屈曲後のガス(酸素)バリア性、耐衝撃性、耐疲労特性などにより優れた積層体である。

Claims (7)

  1. 少なくとも一つの面にアンカーコート剤層を有する基材(A)の、アンカーコート剤層を有する面に、不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)を積層してなる積層体。
  2. 前記不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体またはこれらの混合物であって、(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が2〜25重量%であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)が、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、またはこれとエチレン・不飽和カルボン酸共重合体および/またはエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合物であって、(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が2〜25重量%であり、不飽和カルボン酸単位の含有量が1〜12重量%であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 基材(A)が、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、及びこれらの基材フィルムに金属又は無機化合物を蒸着したフィルムから選ばれる材料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 基材(A)が、ポリエステル、ポリアミドおよびポリプロピレンから選ばれる材料の延伸フィルムであることを特徴とする請求項4に記載の積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の積層体の不飽和カルボン酸エステル単位を含有するエチレン共重合体(B)の層の上に、さらにエチレン系樹脂が積層されていることを特徴とする積層体。
  7. 前記エチレン系樹脂が、密度890〜930kg/mの直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項6に記載の積層体。
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